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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-13
(45)【発行日】2023-01-23
(54)【発明の名称】ヒータ
(51)【国際特許分類】
   H05B 3/14 20060101AFI20230116BHJP
   H01C 7/02 20060101ALI20230116BHJP
【FI】
H05B3/14 A
H01C7/02
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2019103208
(22)【出願日】2019-05-31
(65)【公開番号】P2020198203
(43)【公開日】2020-12-10
【審査請求日】2022-03-31
(73)【特許権者】
【識別番号】314002550
【氏名又は名称】株式会社リミックス
(74)【代理人】
【識別番号】100131026
【弁理士】
【氏名又は名称】藤木 博
(74)【代理人】
【識別番号】100194124
【弁理士】
【氏名又は名称】吉川 まゆみ
(72)【発明者】
【氏名】神原 正治
(72)【発明者】
【氏名】鎌田 善行
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 幸乃
(72)【発明者】
【氏名】葛岡 義人
【審査官】河内 誠
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-229412(JP,A)
【文献】実開昭54-128148(JP,U)
【文献】特開昭61-31350(JP,A)
【文献】特開2015-177133(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 3/14
H01C 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
密閉されたケースの内部にPTCサーミスタ素子が収納されたヒータであって、
前記ケースの少なくとも一部に樹脂又はゴムが用いられているか、又は、前記ケースの内部に樹脂又はゴムが存在し、
前記PTCサーミスタ素子は、半導体セラミック板と、この半導体セラミック板に対して配設された一対の電極とを有し、前記半導体セラミック板の空隙にはシリコーンが含浸されている
ことを特徴とするヒータ。
【請求項2】
液体加熱用であることを特徴とする請求項1記載のヒータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、密閉したケース内にPTCサーミスタ素子を収納したヒータに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ヒータの分野では、PTC(Positive Temperature Coefficient)特性を利用したPTCサーミスタ素子が用いられている。これはPTCサーミスタ素子が低温で固有の抵抗値を持つために発熱体として作用し、かつ、所定温度(キュリー温度)以上では急激に抵抗値が増大して通電をカットするという自己温度制御機能を有しているために安全性が極めて高いからである。
【0003】
このPTCサーミスタ素子は、例えば、チタン酸バリウムに希土類元素を微量添加して半導体化した半導体セラミック板に一対の電極を配設した構成を有している。ところが、このようなPTCサーミスタ素子は、特殊な環境雰囲気で使用したり、異物が半導体セラミック板に付着すると、半導体セラミック板を構成する酸化物が還元されてしまい、自己温度制御機能を損失して、電気的短絡に至る場合があった。そのため、従来は、例えば、半導体セラミック板をケースの中に収納して還元を抑制する絶縁型構造としたり(例えば、特許文献1参照)、半導体セラミック板の空隙にシリコーンを含浸することが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開平9-148050号公報
【文献】特開2015-177133号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、半導体セラミック板をケースの中に収納した絶縁型構造においても、特性が劣化してしまう場合があった。これは、PTCサーミスタ素子から発せられる熱により、ケースを密閉している樹脂やゴムパッキンなどから還元ガスが発生し、半導体セラミック板が還元されてしまうためであると考えられる。他にも、液体加熱用ヒータでは、液体を遮断するために必然的にPTCサーミスタ素子を密閉環境下で使用することになり、しかも、ケース内に樹脂封止した集積回路(IC)を収納することもあるために、同様の劣化が生じるものと考えられる。
【0006】
本発明は、このような問題に基づきなされたものであり、密閉されたケース内に収納したPTCサーミスタ素子の特性劣化を改善することができるヒータを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のヒータは、密閉されたケース内にPTCサーミスタ素子が収納されたものであって、ケースの少なくとも一部に樹脂又はゴムが用いられているか、又は、ケースの内部に樹脂又はゴムが存在し、PTCサーミスタ素子は、半導体セラミック板と、この半導体セラミック板に対して配設された一対の電極とを有し、半導体セラミック板の空隙にはシリコーンが含浸されているものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、半導体セラミック板の空隙にシリコーンを含浸させるようにしたので、樹脂又はゴムから還元ガスが発生しても、半導体セラミック板の還元を抑制することができる。よって、密閉したケース内にPTCサーミスタ素子を収納して用いる液体加熱用ヒータや絶縁型ヒータ等において、特性の劣化を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の第1の実施の形態に係るヒータの構成を表す図である。
図2図1に示した半導体セラミック板の結晶構造を模式的に表す図である。
図3】本発明の第2の実施の形態に係るヒータの外観構成を表す図である。
図4図3に示したI-I線に沿った断面構成を表す図である。
図5図3に示したII-II線に沿った断面構成を表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0011】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るヒータ1の構成を表すものである。このヒータ1は、液体加熱用ヒータであり、例えば、密閉されたケース10の内部にPTCサーミスタ素子20が収納されている。ケース10は、例えば、内部に収納空間を有し、一部に開口が設けられた本体部11と、本体部11の開口を閉鎖する閉鎖部材12とを有している。本体部11と閉鎖部材12とは、例えば、樹脂又はゴムにより接着されるか、又は、樹脂又はゴムを間に挿入して接合されており、これによりケース10は密閉されて、内部に液体が入らないように構成されている。すなわち、ケース10の少なくとも一部に樹脂又はゴムが用いられている。
【0012】
樹脂は天然樹脂でも合成樹脂でもよく、例えば、ガスケット材に用いられるシリコーン樹脂が好ましく挙げられる。ゴムは天然ゴムでも合成ゴムでもよく、例えば、Oリングに使用されるニトリルゴム、シリコーンゴム、又は、フッ素ゴムが好ましく挙げられる。本体部11及び閉鎖部材12は、例えば、アルミニウム等の金属、熱可塑性樹脂、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂、又は、ポリブチレンテレフタレート樹脂により構成することができる。
【0013】
PTCサーミスタ素子20は、例えば、単板型であり、半導体セラミック板21と、この半導体セラミック板21に対して配設された一対の電極22,23とを備えている。半導体セラミック板21の形状及び大きさは限定されないが、例えば、縦が5mmから50mm、横が5mmから50mm、厚みが1mmから3mm程度の角板状に形成されている。一対の電極22,23は、例えば、銀又はアルミニウムにより構成されており、半導体セラミック板21の厚み方向において対向する面にそれぞれ設けられている。また、電極22,23には、それぞれ、図示しない電線が電気的に接続されている。
【0014】
半導体セラミック板21は、例えば、主成分としてチタン酸バリウム(BaTiO)系化合物を含む焼結体により構成されている。半導体セラミック板11の主成分の具体的な組成としては、例えば、BaTiOのBaサイトの一部を、他の2価の金属、すなわちベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム及びラジウムからなる群から選択される少なくとも1種の元素で置換し、Tiサイトの一部を、他の4価の金属、すなわちジルコニウム、ハフニウム及びラザホージウムからなる群から選択される少なくとも1種の元素で置換したものが挙げられる。また、SiO、MnO、3価の金属、又は、5価の金属等の他の副成分を含んでいてもよい。
【0015】
図2は、半導体セラミック板21の電極22,23が配設されずに露出している表面の結晶構造、例えば、図1において破線丸印で示した部分の表面の結晶構造を模式的に表すものである。半導体セラミック板21は、例えば、BaTiO系化合物の結晶粒21Aが焼結された構造を有している。結晶粒21Aの粒界三重点の一部には、アモルファス相21Bが存在している。また、半導体セラミック板21の表面には、結晶粒21Aの間に空隙21Cが存在している。この空隙21Cは、半導体セラミック板21を成型、焼結する時に形状を保持するために添加するポリビニルアルコール等の樹脂が、焼結過程においてガスとなって飛散することにより形成されたオープンポアである。
【0016】
この空隙21Cの少なくとも一部にはシリコーンが含浸されており、これにより半導体セラミック板21の還元を抑制することができるようになっている。具体的には、半導体セラミック板21の電極22,23が配設されずに露出している表面に存在する空隙21Cの少なくとも一部には、シリコーンが含浸されている。なお、図2では、分かりやすくするために、アモルファス相21Bには右下斜線のハッチングを付し、シリコーンが含浸されている空隙21Cには網掛けのハッチングを付して示している。半導体セラミック板21の空隙率は、例えば、0.05%から30%である。また、空隙21Cの平均粒径は、例えば、20μmから100μm程度である。
【0017】
なお、このPTCサーミスタ素子20は、例えば、半導体セラミック板21を作製し、一対の電極22,23を配設したのち、半導体セラミック板21の空隙21Cにシリコーンを真空含浸させ、表面に付着しているシリコーンを洗浄により除去して、電極22,23の表面を露出させることにより製造することができる。
【0018】
また、このヒータ1は、ケース10の内部に、PTCサーミスタ素子20の動作を制御する制御基板30が収納されていてもよい。制御基板30は、例えば、樹脂封止した集積回路を基板に配置した構成を有している。集積回路を封止する樹脂としては、例えば、シリコーン樹脂、又は、フェノール樹脂が挙げられる。
【0019】
このヒータ1では、例えば、制御基板30によりPTCサーミスタ素子20への通電を制御する。PTCサーミスタ素子20は、通電により発熱する。これにより、ケース10を密閉している樹脂又はゴムや、制御基板30に配置されている集積回路の樹脂が加熱され、還元ガスが発生するが、半導体セラミック板21の空隙にはシリコーンが含浸されているので、半導体セラミック板21の還元が抑制される。
【0020】
このように本実施の形態によれば、半導体セラミック板21の空隙にシリコーンを含浸させるようにしたので、ケース10に用いられている樹脂又はゴム、又は、ケース10の内部に存在する樹脂又はゴムから還元ガスが発生しても、半導体セラミック板21の還元を抑制することができる。よって、密閉したケース10の内部にPTCサーミスタ素子21を収納して用いる液体加熱用ヒータにおいて、特性の劣化を改善することができる。
【0021】
(第2の実施の形態)
図3は、本発明の第2の実施の形態に係るヒータ2の構成を表すものである。図4は、図3に示したI-I線に沿った断面構成を表すものである。図5は、図3に示したII-II線に沿った断面構成を表すものである。このヒータ2は、絶縁型ヒータであり、例えば、PTCサーミスタ素子41をケース42の内部に収納したヒータユニット40を2つ備えている。なお、図5では、1つのヒータユニット40についてのII-II線に沿った断面構成を表している。
【0022】
各ヒータユニット40は、例えば、ケース42の内部に複数のPTCサーミスタ素子41を有している。各PTCサーミスタ素子41は、例えば、ステンレス等の金属よりなる一対の電極板43の間に並べて配設され、一対の電極板43に対して並列にそれぞれ接続されている。複数のPTCサーミスタ素子42を間に挟んだ一対の電極板43の外周は、例えば、絶縁材料よりなる絶縁フィルム44で覆われている。これにより、一対の電極板43及び各PTCサーミスタ素子41と、ケース42とは、電気的に絶縁されている。
【0023】
各PTCサーミスタ素子41は、例えば、半導体セラミック板41Aに一対の電極41B,41Cが配設されており、一対の電極41B,41Cにはそれぞれ一対の電極板43が当接して配設された構成を有している。半導体セラミック板41A及び電極41B,41Cの材料、及び、半導体セラミック板41Aの結晶構造は第1の実施と同様である。また、第1の実施の形態と同様に、半導体セラミック板41Aの空隙の少なくとも一部にはシリコーンが含浸されている。
【0024】
一対の電極板43の各一端部には、例えば、一対の端子部43Aがそれぞれ設けられている。一対の端子部43Aには、例えば、一対の電線45がそれぞれ接続されている。これにより、一対の電線45は、一対の電極板43を介して、PTCサーミスタ素子41の一対の電極41B,41Cに対して電気的にそれぞれ接続されている。電線45は、例えば、導線45Aを被覆材45Bで被覆した構成を有しており、端子部43Aに接続されている側の端部では、被覆材45Bから導線45Aが露出され、加締めなどにより導線45Aが端子部43Aに接合されている。被覆材45Bは、例えば、電気絶縁性、防水性、及び、可撓性を有する樹脂材料により構成されることが好ましい。
【0025】
ケース42は、例えば、角筒状の本体部42Aを有している。本体部42Aは、アルミニウム等の高い熱伝導性及び加工容易性を有する材料により構成されている。本体部42AとPTCサーミスタ素子41とは、例えば、PTCサーミスタ素子41の半導体セラミック板41Aと電極41B,41Cとの積層方向において、電極板43及び絶縁フィルム44を介して、接触していることが好ましい。本体部42Aの両端部は、例えば、開口されており、一方の開口から一対の電線45がそれぞれ引き出されている。本体部42Aの両端部の開口は、例えば、樹脂又はゴムよりなる封止部材42Bが配設されることにより閉鎖されている。封止部材42Bを構成する樹脂又はゴムとしては、例えば、シリコーン樹脂、又は、エポキシ樹脂が挙げられる。
【0026】
ケース42の外側には、例えば、絶縁フィルム44及び電極板43を介してPTCサーミスタ素子41と接触している一対の側部に、ヒートシンク46がそれぞれ設けられている。なお、図5では、ヒートシンク46の表示を省略している。ヒートシンク46は、例えば、板材を山部と谷部とが繰り返される形状に折り曲げた蛇腹部46Aと、この蛇腹部46Aのケース42と反対側に設けられた板状部46Bとを有している。ヒートシンク46は、例えば、アルミニウム等の高い熱伝導性を有する材料により構成されている。
【0027】
各ヒータユニット40は、例えば、ヒートシンク46が設けられている対向方向に、並べて配置されている。各ケース42の両端部には、例えば、並べて配置された各ケース42を連結して覆うように、樹脂製のブラケット47がそれぞれ配設されている。なお、図3では、2つのヒータユニット40を連結したヒータ2を示したが、1つのヒータユニット40により構成するようにしてもよく、また、3以上のヒータユニット40を連結して構成するようにしてもよい。
【0028】
このヒータ2においても、第1の実施の形態と同様に、PTCサーミスタ素子41が通電により発熱すると、ケース42を密閉している樹脂又はゴムから還元ガスが発生するが、半導体セラミック板41Aの空隙にはシリコーンが含浸されているので、半導体セラミック板41Aの還元が抑制される。よって、絶縁型ヒータにおいても第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【実施例
【0029】
(実施例1)
まず、BaTiO系化合物を含む半導体セラミック板21を作製し、一対の電極22,23を配設したのち、半導体セラミック板21の空隙21Cにシリコーンを真空含浸させ、一対の電極22,23に図示しない電線を接続した。次いで、このようにして得た単板型のPTCサーミスタ素子20について、密閉したケース10の内部に、樹脂封止した集積回路を基板に配置した制御基板30と共に収納し、電圧400Vの連続負荷を与え、通電開始からPTCサーミスタ素子20がショートするまでの時間を測定した。
【0030】
(比較例1)
半導体セラミック板の空隙にシリコーンを含浸させないことを除き、他は実施例1と同様にしてPTCサーミスタ素子を作製し、実施例1と同様にして、密閉したケースの内部に、樹脂封止した集積回路を基板に配置した制御基板と共に収納し、電圧400Vの連続負荷を与え、通電開始からPTCサーミスタ素子がショートするまでの時間を測定した。
【0031】
(参考例1)
実施例1と同様にして半導体セラミック板の空隙にシリコーンを含浸させたPTCサーミスタ素子を作製したのち、実施例1とは異なり、ケースに入れずに解放された大気中に置き、近傍に樹脂封止した集積回路を基板に配置した制御基板を配置して、実施例1と同様に、電圧400Vの連続負荷を与え、通電開始からPTCサーミスタ素子がショートするまでの時間を測定した。
【0032】
(参考例2)
半導体セラミック板の空隙にシリコーンを含浸させないことを除き、他は実施例1と同様にしてPTCサーミスタ素子を作製したのち、参考例1と同様にして、ケースに入れずに解放された大気中に置き、近傍に樹脂封止した集積回路を基板に配置した制御基板を配置して、電圧400Vの連続負荷を与え、通電開始からPTCサーミスタ素子がショートするまでの時間を測定した。
【0033】
得られた結果を表1に示す。表1に示したように、実施例1によれば試験開始から300時間経過しても破壊しなかったのに対して、比較例1では試験開始から30分でショートしてしまった。また、参考例1,2を見ると、大気中に開放した状態の場合、シリコーンを含侵してもしなくても、試験開始から300時間経過後も破壊しないことから、密閉されたケースの少なくとも一部に樹脂又はゴムが用いられているか、又は、密閉されたケースの内部に樹脂又はゴムが存在している場合に劣化が生じてしまうと考えられる。よって、半導体セラミック板21の空隙21Cにシリコーンを含浸させるようにすれば、PTCサーミスタ素子20を密閉されたケース10の内部に収納し、ケースの少なくとも一部に樹脂又はゴムが用いられているか、又は、ケースの内部に樹脂又はゴムが存在していても、特性の劣化を改善できることが分かった。
【0034】
【表1】
【0035】
以上、実施の形態及び実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態及び実施例に限定されるものではなく、種々変形可能である。例えば、上記実施の形態では、PTCサーミスタ素子10の形状、材料等について具体的に説明したが、他の形状、材料により構成するようにしてもよい。また、上記実施の形態では、ヒータ1,2の構成要素について具体的に説明したが、全ての構成要素を備えていなくてもよく、また、他の構成要素を備えていてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0036】
PTCサーミスタ素子を用いたヒータに用いることができる。
【符号の説明】
【0037】
1,2…ヒータ、10…ケース、11…本体部、12…閉鎖部材、20…PTCサーミスタ素子、21…半導体セラミック板、21A…結晶粒、21B…アモルファス相、21C…空隙、22,23…電極、30…制御基板、40…ヒータユニット、41…PTCサーミスタ素子、41A…半導体セラミック板、41B,41C…電極、42…ケース、42A…本体部、42B…封止部材、43…電極板、43A…端子部、44…絶縁フィルム、45…電線、45A…導線、45B…被覆材、46…ヒートシンク、46A…蛇腹部、46B…板状部、47…ブラケット
図1
図2
図3
図4
図5