(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-13
(45)【発行日】2023-01-23
(54)【発明の名称】携帯用遭難信号発信器
(51)【国際特許分類】
H04B 1/034 20060101AFI20230116BHJP
B63C 9/08 20060101ALI20230116BHJP
B63C 9/20 20060101ALI20230116BHJP
G08B 5/00 20060101ALI20230116BHJP
G08B 3/10 20060101ALI20230116BHJP
【FI】
H04B1/034 L
B63C9/08 N
B63C9/20 G
B63C9/20 F
B63C9/20 A
G08B5/00 Z
G08B3/10
(21)【出願番号】P 2020182851
(22)【出願日】2020-10-30
【審査請求日】2020-10-30
(31)【優先権主張番号】10-2020-0108929
(32)【優先日】2020-08-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】520427169
【氏名又は名称】シーバンク カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】ジョン,ソン-ジン
【審査官】鴨川 学
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/021300(WO,A1)
【文献】特表2020-515452(JP,A)
【文献】特開2017-116972(JP,A)
【文献】登録実用新案第3195991(JP,U)
【文献】特開2009-134425(JP,A)
【文献】特開平10-105856(JP,A)
【文献】特開平04-287791(JP,A)
【文献】特開平08-287376(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 1/034
B63C 9/08
B63C 9/20
G08B 5/00
G08B 3/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体部(100)の内側に形成される空間部に備えられる本体磁性部(140)、および
前記空間部の一側に備えられる装着部(112)に脱付着可能に備えられ、磁性体(240)を含むキャップ(Cap)磁性部(200)を含み、
前記キャップ磁性部(200)は前記装着部(112)に装着する時は前記本体磁性部と相互に磁力が作用して前記本体磁性部が前記キャップ磁性部(200)と近接するように位置するようにすることによって前記空間部に位置した接触部(150)と非接触するようにし、前記キャップ磁性部(200)が前記装着部(112)から脱着することになると、前記本体磁性部(140)は前記キャップ(Cap)磁性部(200)との磁力がなくなって前記接触部(150)と接触し、
制御部は前記本体磁性部(140)と前記接触部(150)の接触を感知すると遭難信号を発生するように制御し、
前記キャップ(Cap)磁性部(200)は、一側は前記本体部(100)の一側と連結されて他方は前記本体部(100)の一側に備えられる救命チューブ(430)を取り囲んだ後前記キャップ(Cap)磁性部(200)と連結される脱着部(350)と連結されて前記救命チューブ(430)が使用者遭難時膨張するにつれて前記救命チューブ(430)の膨張力により前記装着部(112)から脱着される、携帯用遭難信号発信器。
【請求項2】
前記キャップ(Cap)磁性部(200)は前記装着部(112)にねじ結合で結合される、請求項1に記載の携帯用遭難信号発信器。
【請求項3】
前記携帯用遭難信号発信器には遭難者識別のための発光装置および音響送出装置のうちいずれか一つをさらに含む、請求項1に記載の携帯用遭難信号発信器。
【請求項4】
請求項1~請求項
3のいずれか一項に記載された携帯用遭難信号発信器を含む、ライフジャケット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は遭難信号発信器に関し、より詳細には携帯用遭難信号発信器に関する。
【背景技術】
【0002】
国民所得が増加し、余暇時間を利用して生活の質を向上させるための関心が増大するにつれて、国内ではこのような欲求を満たすために海洋レジャーの需要が増加している。しかし、海洋レジャーの需要増加によって海洋安全事故も急激に増加している。
【0003】
海洋警備安全本部で発行した2014年海上遭難事故統計資料を詳察すると、釣り船、旅客船、誘導船、その他(モータボート、ヨット、ゴムボート、水上バイクおよびバージ船)等の一般人の海上レジャーおよび海上観光中の事故が増加している。また距離別には港界内、狭水路などの領海(12マイル以内)での事故が全体発生事故のうち87.2%であり、事故の大部分が陸地と近い沿岸海域で発生している。
【0004】
これに伴い、遭難者の迅速な救助のために位置確認機能を有するライフジャケットも開発されている。先行技術文献である大韓民国登録特許公報第10-0850470号「遭難信号送出装置が装着されたライフジャケット」(以下、「先行技術」という)は、ライフジャケットの構造的特徴とともに該当ライフジャケットに遭難信号送出装置が備えられた技術に関する。
【0005】
しかし、先行技術は遭難者が着用したライフジャケットに遭難者の位置情報を無線信号で送出できる装置を具備したものであるが、使用者が直接遭難信号および位置情報を送出できるように操作しなければならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】大韓民国登録特許公報第10-0850470号「遭難信号送出装置が装着されたライフジャケット」
【文献】大韓民国登録特許公報第10-1597779号「救難信号装置が装着された衣類」
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本発明は前記のような諸事項を考慮して提案されたものであって、本発明は使用者が携帯しやすく、遭難発生信号も容易に発生可能な携帯用遭難信号発信器に関する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の実施例に係る携帯用遭難信号発信器は本体部の内側に形成される空間部に備えられる本体磁性部および前記空間部の一側に備えられる装着部に脱付着可能に備えられ、磁性体を含むキャップ(Cap)磁性部を含み、前記キャップ磁性部は、前記装着部に装着される時は前記本体磁性部と相互に磁力が作用して前記本体磁性部が前記キャップ磁性部と近接するように位置するようにすることによって前記空間部に位置した接触部と非接触するようにし、前記キャップ磁性部が前記装着部から脱着することになると前記本体磁性部は前記キャップ(Cap)磁性部との磁力がなくなって前記接触部と接触し、制御部は前記本体磁性部と前記接触部の接触を感知すると遭難信号を発生する。
【発明の効果】
【0009】
本発明による携帯用遭難信号発信器は、使用者の海上遭難状況の発生により発生するライフジャケットの膨張動作に連動して遭難信号が発生するため、使用者が別途の操作をしなくても容易に遭難信号を発生できる効果がある。
【0010】
また、使用者の遭難状況発生の感知をライフジャケットの膨張動作に連動する磁力センサを利用するため、誤作動の心配なく使用者が別途の操作をしなくても速かに遭難信号を発生できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の好ましい実施例に適用される遭難信号送出装置の斜視図である。
【
図2】本発明の好ましい実施例に適用される遭難信号送出装置の背面図である。
【
図3】本発明の好ましい実施例に適用される遭難信号送出装置が備えられたライフジャケットの姿を示した参照図である。
【
図4】本発明の好ましい実施例に適用される遭難信号送出装置からキャップ(Cap)磁性部を脱着する姿を示した斜視図である。
【
図5a】本発明の好ましい実施例に適用される遭難状況発生時に遭難信号送出装置からキャップ(Cap)磁性部が脱付着する姿を示した断面図である。
【
図5b】本発明の好ましい実施例に適用される遭難状況発生時に遭難信号送出装置からキャップ(Cap)磁性部が脱付着する姿を示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明に係る実施例に対して具体的に説明する前に、本発明は以下記の詳細な説明または添付図面に図示された構成に限定されず、多様な方式で使われたり遂行され得る。
【0013】
また、本明細書に使われる表現や用語は、単に説明のためのものであって、限定のためのものではないことが理解されるべきである。
【0014】
すなわち、本明細書に使われる、「装着された」、「設置された」、「接続された」、「連結された」、「支持された」、「結合された」等の表現は、異なることを表すものとして指示したり限定していない限り、直接的なそして、間接的な装着、設置、接続、連結、支持および結合をすべて含む広範囲な表現で使われている。「接続された」、「連結された」、「結合された」という表現は、物理的なまたは機械的な接続、連結または結合に限定されない。
【0015】
そして、本明細書で、上部、下部、下向き、上向き、後方、底、前方、後部などのように方向を示す用語は図面を説明するために使われているが、このような用語は、便宜のために図面に対して相対的な方向(正常に見た時)を示すものである。このような方向を示す用語は、いかなる形態であれ、本発明をその文字通りに限定したり制限するものとして受け入れられてはならない。
【0016】
また、本明細書で使われる「第1」、「第2」、「第3」等の用語は、単に説明のためのものであって、相対的な重要度を意味するものとして考慮されてはならない。
【0017】
以下では本発明の実施例に対して添付された図面を参照して詳しく説明する。
【0018】
まず、本発明の好ましい実施例に適用される遭難信号送出装置10およびこれを具備するジャケット400について説明し、その後遭難管理システムについて説明する。
【0019】
図1は本発明の好ましい実施例に適用される遭難信号送出装置10の斜視図であり、
図2は本発明の好ましい実施例に適用される遭難信号送出装置10の背面図であって、本発明の好ましい実施例に適用される遭難信号送出装置10は本体部100、キャップ(Cap)磁性部200および結合部300を含む。
【0020】
本体部100は遭難信号発生のための電子回路基板、通信モジュールおよびバッテリ(図示せず)などが含まれると、海上での安全な作動のために防水処理されている。
【0021】
また、本体部100には前記バッテリーを充電するための充電端子(図示せず)が備えられる。
【0022】
キャップ(Cap)磁性部200は遭難状況発生の感知と連動して遭難信号発生を制御するための部分であって、キャップ(Cap)磁性部200が本体部100から分離されると遭難状況発生と感知される。これについては以下で詳しく説明する。
【0023】
結合部300は遭難信号送出装置10をライフジャケット400に結合するための部分であって、本説明では本体部100と分離して説明するが、これは容易な説明のための区分であって、結合部300も本体部100の一部と解釈可能である。
【0024】
図3は本発明の好ましい実施例に適用される遭難信号送出装置10が備えられたライフジャケット400の姿を示した参照図であって、遭難信号送出装置10はライフジャケット400の内側に備えられる。
【0025】
ライフジャケット400は釣り人、養殖および漁業活動をする人々が着用する形態のものであって、使用者の首にかけて別途の結合器具(図示せず)を利用して使用者の上体に固定するように構成される。
【0026】
ライフジャケット400の内側には救命チューブ430が備えられており、救命チューブ430は使用者が海上で遭難状況が発生した時に膨らむように備えられる。
【0027】
すなわち、救命チューブ430の一側には遭難感知部(図示せず)が備えられて前記遭難感知部に水が入ってくる場合、これを感知してガス貯蔵部(図示せず)からガスが救命チューブ430の内側に噴出して救命チューブ430が膨らむように構成することができる。
【0028】
また、前記遭難感知部が作動しなかったり使用者が別途に作動が必要であると判断される時に、手動作動部420の作動を通じて前記ガス貯蔵部からガスが救命チューブ430の内側に噴出するように構成することができる。
【0029】
また、ガスが十分に救命チューブ430の内側に噴出しない場合、使用者が呼吸器具310に空気を吹き込んで救命チューブ430が膨らむことができるように構成することができる。
【0030】
このようなライフジャケット400の膨張例は一つの実施例として説明したものであって、使用者の選択により公知になっている多様な技術を本実施例に適用することが可能である。
【0031】
本発明の好ましい実施例に適用される遭難信号送出装置10は凹んだ半円形の形状に形成された結合部300が円筒形状の呼吸器具310に差し込まれる形態でライフジャケット400の内部に固定される。
【0032】
そして、遭難信号送出装置10の背面には救命チューブ430が位置する形態でライフジャケット400の内部に備えられる。
【0033】
そして、キャップ(Cap)磁性部の輪溝212に長い紐の形態からなる脱着部350の一端が固定され、脱着部350の他端は遭難信号送出装置10の背面に位置した救命チューブ430の外側を取り囲んだ後に結合部300の一側に形成された輪溝320に固定される。
【0034】
したがって、遭難信号送出装置10の背面に位置した救命チューブ430が膨らむと、長い紐の形態からなる脱着部350も連動して外側に膨張することになり、このような連動した膨張力によってキャップ(Cap)磁性部は遭難信号送出装置10の装着部112から脱着される。
【0035】
本発明の好ましい実施例に適用される遭難信号送出装置10は本体部100の装着部112に脱付着着可能に備えられるキャップ(Cap)磁性部200の縁が丸い形態で形成され、表面はシリコンで囲まれているため装着部112には安定して装着されていながらも脱着時には角部分が装着部112にかかることなく容易に脱着されるように構成される。
【0036】
以下では
図4~
図5を参照してキャップ(Cap)磁性部200が本体部100から分離されると遭難状況発生と感知される技術について詳しく説明する。
【0037】
図4は本発明の好ましい実施例に適用される遭難信号送出装置10でキャップ(Cap)磁性部200を脱着する姿を示した斜視図であり、
図5は本発明の好ましい実施例に係る遭難状況発生時に遭難信号送出装置10でキャップ(Cap)磁性部200が脱付着する姿を示した断面図であって、本発明の好ましい実施例に係る遭難信号送出装置10は磁力を利用してキャップ(Cap)磁性部200が本体部100から分離されると遭難状況発生と感知する。
【0038】
すなわち、
図5に図示された通り、本体部100の内側に形成される空間部に互いに異なる極性(N極、S極)を有し、互いに引力が作用するように備えられる一対の本体磁性部140、150および前記空間部の一側に備えられる装着部112に脱付着可能に備えられ、磁性体240を含むキャップ(Cap)磁性部200を含む。
【0039】
そして、キャップ磁性部200は、装着部112に装着する時は前記空間部に位置した互いに異なる極性(N極、S極)を有する一対の本体磁性部140、150のうちいずれか一つに引力を作用させて
図5の(a)に図示した通り、キャップ磁性部200と近接するように位置するようにすることによって前記空間部に位置した一対の本体磁性部140、150が互いに非接触するようにする。
【0040】
次にキャップ磁性部200が装着部112で救命チューブ430が膨張することによって、これと連動して長い紐の形態の脱着部350が外側に膨張しながらキャップ(Cap)磁性部200の輪溝212を引っ張ってキャップ(Cap)磁性部200が脱着することになると、キャップ(Cap)磁性部200で作用していた引力が解除されて前記空間部に位置した一対の本体磁性部140、150は相互の引力によって接触して遭難信号を発生するようにする。
【0041】
この時、キャップ磁性部200は一対の本体磁性部140、150より大きい磁力を有することが好ましい。これはキャップ磁性部200に含まれる磁性体240の磁力が一対の本体磁性部140、150より強くないと、キャップ磁性部200に含まれる磁性体240の磁気の引力で前記空間部に位置した一対の本体磁性部140、150が互いに非接触するように維持することができないためである。
【0042】
また、前記空間部に位置した互いに異なる極性(N極、S極)を有する一対の本体磁性部140、150のうちいずれか一つは前記空間部に固定され、他の一つは移動可能に備えられることが好ましい。
【0043】
これは前記説明と同様に、一対の本体磁性部140、150のうちいずれか一つは固定されていないと他の一つがキャップ磁性部200に含まれる磁性体240の磁気の引力で前記空間部に位置した一対の本体磁性部140、150が互いに非接触するように維持することができないためである。
【0044】
すなわち、本発明の好ましい実施例に適用される遭難信号送出装置10およびこれを含むライフジャケット400は再使用可能に備えられるが、前記のような形態で備えられないと一対の本体磁性部140、150が互いに非接触するように設定することができないためである。
【0045】
次に本発明の好ましい実施例に適用される遭難信号送出装置10は、キャップ磁性部200に含まれる磁性体240および一対の本体磁性部140、150が
図5のような上下垂直関係で位置する形態の他に他の形態でも使用可能である。
【0046】
すなわち、キャップ磁性部200に含まれる磁性体240および一対の本体磁性部140、150が
図5のような上下垂直に位置する形態ではなく、一対の本体磁性部140、150は互いに水平な位置に位置しており、キャップ磁性部200に含まれる磁性体240が上側に位置する形態でも具備可能である。
【0047】
または使用者の選択によっては、一対の本体磁性部140、150のうちいずれか一つは前記空間部に固定された形態であり、他の一つは移動通路上に位置したボール(Ball)の形態に形成してキャップ磁性部200に含まれる磁性体240が上側に位置する形態でも具備可能である。
【0048】
したがって、キャップ磁性部200が装着溝から脱着すると、前記通路を前記ボールの形態の本体磁性体が移動して引力によって相互に接触するように構成することができる。
【0049】
または使用者の選択によっては、前記空間部に固定される一対の本体磁性部140、150のうちいずれか一つは電磁気磁石の形態で構成することによって、1回使用後に電力を解除することによって相互に接触している一対の本体磁性部140、150が互いに容易に分離されるようにして再使用の容易性を向上させることができる。
【0050】
本発明の好ましい実施例に係る遭難救助効率性が向上したライフジャケットを含む遭難構造システムは、前記空間部に位置した一対の本体磁性部140、150が相互の引力によって接触することになると、接触して発生する信号を認知して遭難信号発生部(図示せず)から外部にGPS情報、個別遭難信号送出装置10ごとに設定されている識別番号、日付および時間情報などを外部に送出する。
【0051】
そして、前記遭難構造システムは遭難者識別または遭難者救助のためのドローンを前記遭難信号送出装置から送出される遭難信号情報に基づいて遭難者に出動させるドローンシステムをさらに含む。
【0052】
通常海上で遭難者が発生すると、潮流および波によって遭難者は最初の遭難位置を相当に離れるようになるため、遭難者の探索に多くの時間が必要とされ、このように遭難者の探索に多くの時間が所要すると遭難者は低体温症などによって危険な状況が発生し得る。
【0053】
しかし、本発明の好ましい実施例に係る遭難救助効率性が向上したライフジャケットを含む遭難構造システムは、このように最初の遭難状況発生時に速かにドローンを遭難者に出動させ、遭難者の位置をドローンに備えられた映像カメラ等を通じて追跡するため、遭難者を探して遭難者を速かに救助できるようにして遭難者救助の効率をさらに向上させることができる。
【0054】
そして、本発明の好ましい実施例に係る遭難救助効率性が向上したライフジャケットを含む遭難構造システムは、前記ライフジャケットには遭難者識別のための発光装置および音響送出装置のうちいずれか一つをさらに含む。
【0055】
したがって、気象悪化または夜間のような状況でも遭難者を速かに探すことができる効果がある。
【0056】
次に、本発明の好ましい実施例に係る遭難救助効率性が向上したライフジャケットを含む遭難構造システムは、前記遭難信号送出装置から遭難信号が送出される場合、使用者が設定した情報にしたがって遭難状況発生情報を送信する。
【0057】
したがって、遭難情報が使用者が設定した家族および同僚に速かに伝達されるため遭難者発生状況を速かに認識して対処できる効果がある。
【0058】
本発明による遭難救助効率性が向上したライフジャケットを含む遭難構造システムは、使用者の遭難状況発生の感知をライフジャケットの膨張動作に連動する磁力センサを利用するため、遭難信号送出装置の誤作動の心配なく使用者が別途の操作をしなくても速かに遭難信号を発生できる効果がある。
【0059】
また、遭難状況発生時に遭難信号に基づいて遭難者にドローンを出動させるため、遭難者識別および構造を速かに処理できる効果がある。
【0060】
以下では遭難信号送出装置10の他の実施例である携帯用遭難信号発信器について説明する。
【0061】
携帯用遭難信号発信器は使用者が直接所持していて、応急状況発生時に使用者が直接キャップ(Cap)磁性部200を分離して遭難信号を発生するようにしたり、衣類、ライフジャケット、船舶などに付着または結合して遭難状況時に自動で遭難信号を発生するように備えられる。
【0062】
前述した遭難信号送出装置10と同一の構成および作動については説明を省略し、携帯用遭難信号発信器の主な特徴を中心に説明する。
【0063】
携帯用遭難信号発信器は本体部100の内側に形成される空間部に備えられる本体磁性部140および空間部の一側に備えられる装着部112に脱付着可能に備えられ、磁性体240を含むキャップ(Cap)磁性部200を含み、キャップ磁性部200は装着部112に装着する時は前記本体磁性部と相互に磁力が作用して前記本体磁性部が前記キャップ磁性部200と近接するように位置するようにすることによって前記空間部に位置した接触部150と非接触するようにする。
【0064】
すなわち、本体磁性部240とキャップ(Cap)磁性部200が相互に磁力によって本体磁性部240が空間部で浮遊した状態で位置するようにする。
【0065】
次に前記キャップ磁性部200が前記装着部112から脱着することになると、前記本体磁性部140は前記キャップ(Cap)磁性部200との磁力がなくなって前記接触部150と接触し、制御部は前記本体磁性部140と前記接触部150の接触を感知すると遭難信号を発生するように制御する。
【0066】
すなわち、前記本体磁性部140は前記キャップ(Cap)磁性部200との磁力がなくなると、重力によって落下して接触部150と接触したり携帯用遭難信号発信器が動く場合、流動して接触部150と接触することになる。
【0067】
接触部150は磁性体で形成することによって磁石センサの形態で作動され得るが、使用者の選択によっては接触を感知できるタッチセンサ、圧電センサなどの多様な形態で実施が可能である。
【0068】
前記キャップ(Cap)磁性部200は前記装着部112にねじ結合で結合されて使用者の無意識的な行動によって前記キャップ(Cap)磁性部200が前記装着部112から容易に脱着されないようにする。
【0069】
そして、使用者の選択によっては前記キャップ(Cap)磁性部200は前記装着部112にねじ結合の回数を通じて遭難信号発生の有無を制御することができる。
【0070】
すなわち、前記キャップ(Cap)磁性部200が完全に結合された状態で5回り以上ねじの回転が緩められると、前記本体磁性部140は前記キャップ(Cap)磁性部200との磁力がなくなるように構成することができる。
【0071】
そして、このように前記本体磁性部140は前記キャップ(Cap)磁性部200との磁力がなくなって遭難信号が発生することになると、これをLed灯を利用して表示する。
【0072】
これは前記キャップ(Cap)磁性部200の完全分離による紛失の危険を防止して再使用効果を向上させる。
【0073】
そして、使用者の選択によってはこのような携帯用遭難信号発信器をライフジャケットの救命チューブの膨張と連動して作動するように具備することができる。
【0074】
以上で本発明の好ましい実施例を説明したが、本発明は多様な変化と変更および均等物を使うことができる。本発明は前記実施例を適切に変形して同一に応用できることが明確である。したがって、前記記載内容は下記の特許請求の範囲の限界によって定められる本発明の範囲を限定するものではない。
【符号の説明】
【0075】
10:遭難信号送出装置
100:本体部
200:キャップ(Cap)磁性部
300:結合部