IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社エビデントの特許一覧

特許7210173培養細胞解析システム、及び、培養細胞解析システムの動作方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-13
(45)【発行日】2023-01-23
(54)【発明の名称】培養細胞解析システム、及び、培養細胞解析システムの動作方法
(51)【国際特許分類】
   C12M 1/34 20060101AFI20230116BHJP
   G02B 21/00 20060101ALI20230116BHJP
   G01N 21/17 20060101ALI20230116BHJP
【FI】
C12M1/34 Z
G02B21/00
G01N21/17 A
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2018132573
(22)【出願日】2018-07-12
(65)【公開番号】P2019208494
(43)【公開日】2019-12-12
【審査請求日】2021-03-12
(31)【優先権主張番号】P 2017141491
(32)【優先日】2017-07-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2018107907
(32)【優先日】2018-06-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】322004393
【氏名又は名称】株式会社エビデント
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【弁理士】
【氏名又は名称】天田 昌行
(74)【代理人】
【識別番号】100074099
【弁理士】
【氏名又は名称】大菅 義之
(74)【代理人】
【識別番号】100182936
【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 直樹
(72)【発明者】
【氏名】服部 敏征
(72)【発明者】
【氏名】小林 三奈
(72)【発明者】
【氏名】有賀 尚洋
(72)【発明者】
【氏名】櫻井 歩
【審査官】佐久 敬
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2015/159753(WO,A1)
【文献】特開2007-011977(JP,A)
【文献】特開2004-180675(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12M
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
顕微鏡システムであって、
インキュベータ内から前記インキュベータの外部に搬出された培養細胞を撮像することによって前記培養細胞の顕微鏡画像を取得する顕微鏡装置と、
前記培養細胞の培養条件と前記顕微鏡画像とを関連付けて記録部に記録する第1の制御装置と、を備えた顕微鏡システムと、
培養監視システムであって、
前記インキュベータと、
前記インキュベータ内に配置された撮像装置と、
前記撮像装置が前記インキュベータ内に配置された前記培養細胞の画像を取得するように、前記撮像装置を制御する第2の制御装置と、を備えた培養監視システムと、
を備え、
前記第1の制御装置は、前記インキュベータを含む培養監視システムであって、前記培養細胞の培養状態を監視する前記培養監視システムから、前記培養条件を取得し、
前記第2の制御装置は、前記第1の制御装置からの要求に応じて、前記撮像装置が取得した画像に基づいて算出した前記培養細胞の培養条件を前記第1の制御装置へ出力する
ことを特徴とする培養細胞解析システム。
【請求項2】
請求項1に記載の培養細胞解析システムにおいて、
前記培養条件は、前記培養条件を登録した利用者の識別子、又は、前記培養条件を登録した日付、の少なくとも一方を含み、
前記第1の制御装置は、前記利用者の識別子又は前記日付の少なくとも一方を指定することで前記培養監視システムから取得した少なくとも1つの培養条件を表示装置に表示させる
ことを特徴とする培養細胞解析システム。
【請求項3】
請求項1に記載の培養細胞解析システムにおいて、
前記第1の制御装置は、
前記培養監視システムから取得した少なくとも1つの培養条件を表示装置に表示させ、
前記少なくとも1つの培養条件から前記顕微鏡システムの利用者の選択に従って特定された前記培養条件と、前記顕微鏡画像と、を関連付けて前記記録部に記録する
ことを特徴とする培養細胞解析システム。
【請求項4】
請求項2に記載の培養細胞解析システムにおいて、
前記第1の制御装置は、
前記少なくとも1つの培養条件から前記顕微鏡システムの利用者の選択に従って特定された前記培養条件と、前記顕微鏡画像と、を関連付けて前記記録部に記録する
ことを特徴とする培養細胞解析システム。
【請求項5】
請求項1に記載の培養細胞解析システムにおいて、
前記第1の制御装置は、
前記培養監視システムから取得した少なくとも1つの培養条件を表示装置に表示させ、
前記少なくとも1つの培養条件から前記顕微鏡システムの利用者の選択に従って特定された前記培養条件と、前記培養条件が特定された後に前記顕微鏡装置で取得した前記顕微鏡画像と、を関連付けて前記記録部に記録する
ことを特徴とする培養細胞解析システム。
【請求項6】
請求項2に記載の培養細胞解析システムにおいて、
前記第1の制御装置は、
前記少なくとも1つの培養条件から前記顕微鏡システムの利用者の選択に従って特定された前記培養条件と、前記培養条件が特定された後に前記顕微鏡装置で取得した前記顕微鏡画像と、を関連付けて前記記録部に記録する
ことを特徴とする培養細胞解析システム。
【請求項7】
請求項1に記載の培養細胞解析システムにおいて、
前記第1の制御装置は、
前記培養監視システムから取得した少なくとも1つの培養条件を表示装置に表示させ、
前記少なくとも1つの培養条件から前記顕微鏡システムの利用者の選択に従って特定された前記培養条件と、前記顕微鏡装置で取得した少なくとも1つの顕微鏡画像から前記利用者の選択に従って特定された前記顕微鏡画像と、を関連付けて前記記録部に記録する
ことを特徴とする培養細胞解析システム。
【請求項8】
請求項2に記載の培養細胞解析システムにおいて、
前記第1の制御装置は、
前記少なくとも1つの培養条件から前記顕微鏡システムの利用者の選択に従って特定された前記培養条件と、前記顕微鏡装置で取得した少なくとも1つの顕微鏡画像から前記利用者の選択に従って特定された前記顕微鏡画像と、を関連付けて前記記録部に記録する
ことを特徴とする培養細胞解析システム。
【請求項9】
請求項1に記載の培養細胞解析システムにおいて、
前記第1の制御装置は、
前記培養監視システムから取得した少なくとも1つの培養条件を表示装置に表示させ、
前記少なくとも1つの培養条件から前記顕微鏡システムの利用者の選択に従って特定された前記培養条件に関連付けて記録されている前記顕微鏡画像を前記記録部から取得し、
前記顕微鏡画像を取得したときの観察条件が前記顕微鏡装置に設定されるように、前記顕微鏡装置を制御し、
前記培養条件と、前記観察条件が設定された後に前記顕微鏡装置で取得した前記顕微鏡画像と、を関連付けて前記記録部に記録する
ことを特徴とする培養細胞解析システム。
【請求項10】
請求項2に記載の培養細胞解析システムにおいて、
前記第1の制御装置は、
前記少なくとも1つの培養条件から前記顕微鏡システムの利用者の選択に従って特定された前記培養条件に関連付けて記録されている前記顕微鏡画像を前記記録部から取得し、
前記顕微鏡画像を取得したときの観察条件が前記顕微鏡装置に設定されるように、前記顕微鏡装置を制御し、
前記培養条件と、前記観察条件が設定された後に前記顕微鏡装置で取得した前記顕微鏡画像と、を関連付けて前記記録部に記録する
ことを特徴とする培養細胞解析システム。
【請求項11】
請求項1に記載の培養細胞解析システムにおいて、さらに、
前記培養細胞が収容された培養容器から前記培養容器を特定する容器識別情報を読み取る容器識別情報読み取り部を備え、
前記第1の制御装置は、
前記容器識別情報に基づいて、前記培養監視システムから前記培養容器に対応する培養条件を取得し、
前記容器識別情報に基づいて取得した前記培養条件と、前記顕微鏡画像と、を関連付けて前記記録部に記録する
ことを特徴とする培養細胞解析システム。
【請求項12】
請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載の培養細胞解析システムにおいて、
前記第1の制御装置は、前記記録部に関連付けて記録されている前記培養条件と前記顕微鏡画像の一方が選択されると、前記培養条件と前記顕微鏡画像の両方を表示装置に表示させる
ことを特徴とする培養細胞解析システム。
【請求項13】
請求項12に記載の培養細胞解析システムにおいて、
前記第1の制御装置は、
前記記録部に関連付けて記録されている複数の培養条件と複数の顕微鏡画像の一方が選択されると、選択された前記複数の培養条件の比較結果、又は、選択された前記複数の顕微鏡画像に関連付けられた前記複数の培養条件の比較結果を前記表示装置に表示させる
ことを特徴とする培養細胞解析システム。
【請求項14】
インキュベータを含む培養監視システムと顕微鏡システムとを備える培養細胞解析システムの動作方法であって、
前記培養監視システムの制御装置が、
前記インキュベータ内に配置された撮像装置が前記インキュベータ内に配置された培養細胞の画像を取得得するように、前記撮像装置を制御し、
前記顕微鏡システムの制御装置からの要求に応じて、前記撮像装置が取得した画像に基づいて算出した前記培養細胞の培養条件を出力し、
前記顕微鏡システムの制御装置が、
前記インキュベータ内から前記インキュベータの外部に搬出された前記培養細胞を撮像して前記培養細胞の顕微鏡画像を取得し、
記培養細胞の状態を監視する前記培養監視システムから、前記培養細胞の前記培養条件を取得し、
前記培養細胞の培養条件と前記顕微鏡画像とを関連付けて記録部に記録する
ことを特徴とする動作方法
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書の開示は、顕微鏡システム、培養細胞解析システム、及び、顕微鏡画像の管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ヒト胚性肝細胞(ES)や人工多能性幹細胞(iPS)の再生医療及び創薬への応用研究が盛んに進められている。これらの細胞の生育は、例えば、非特許文献1に記載されているように、培地、フィーダ細胞のロット、継代又は培地交換のタイミング、等の培養条件によって、大きく影響を受ける。このため、当該分野においては、培養条件の管理の重要性が認識されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【文献】平田 みつひ, シャンダー・ アハマド, 菅 三佳, 藤木 彩加, 松村 紘子, 若林 真理, 上田 直子, 劉 克紅, 林田 みどり, 平山 知子, 小原 有弘, 柳原 佳奈, 水口 賢司, 古江-楠田 美保、「日本におけるヒトES、iPS細胞研究標準化:その3 品質管理」、組織培養研究、日本組織培養学会、2011年、Vol.30、pp,145-157
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述した研究では、研究者は、培養環境(例えば温度、CO2濃度、pHなど)が管理されているインキュベータから培養細胞を取り出し、顕微鏡を用いて解析する。その解析の一環として、研究者は、しばしば表示装置に表示された培養細胞の画像を見ることで培養細胞を観察するが、培養細胞の画像が研究者の想定したものとは異なることがある。
【0005】
そのような場合には想定と異なる原因を特定することが望まれる。しかしながら、観察対象(つまり、培養細胞そのもの)に起因するもの、観察装置(つまり、顕微鏡)に起因するもの、その他周辺環境に起因するものなど様々な原因が考え得ることから、想定とは異なる原因を研究者が特定することは容易ではない。
【0006】
以上のような実情を踏まえ、本発明の一側面に係る目的は、培養細胞の解析を支援する技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係培養細胞解析システムは、顕微鏡システムであって、インキュベータ内から前記インキュベータの外部に搬出された培養細胞を撮像して前記培養細胞の顕微鏡画像を取得する顕微鏡装置と、前記培養細胞の培養条件と前記顕微鏡画像とを関連付けて記録部に記録する第1の制御装置と、を備えた顕微鏡システムと、培養監視システムであって、前記インキュベータと、前記インキュベータ内に配置された撮像装置と、前記撮像装置が前記インキュベータ内に配置された前記培養細胞の画像を取得するように、前記撮像装置を制御する第2の制御装置と、を備えた培養監視システムと、を備える。前記第1の制御装置は、前記インキュベータを含む培養監視システムであって、前記培養細胞の培養状態を監視する前記培養監視システムから、前記培養条件を取得する。前記第2の制御装置は、前記第1の制御装置からの要求に応じて、前記撮像装置が取得した画像に基づいて算出した前記培養細胞の培養条件を前記第1の制御装置へ出力する。
【0009】
本発明の一態様に係る動作方法は、インキュベータを含む培養監視システムと顕微鏡システムとを備える培養細胞解析システムの動作方法であって、前記培養監視システムの制御装置が、前記インキュベータ内に配置された撮像装置が前記インキュベータ内に配置された培養細胞の画像を取得得するように、前記撮像装置を制御し、前記顕微鏡システムの制御装置からの要求に応じて、前記撮像装置が取得した画像に基づいて算出した前記培養細胞の培養条件を出力し、前記顕微鏡システムの制御装置が、前記インキュベータ内から前記インキュベータの外部に搬出された前記培養細胞を撮像して前記培養細胞の顕微鏡画像を取得し、前記培養細胞の状態を監視する培養監視システムから、前記培養細胞の前記培養条件を取得し、前記培養細胞の培養条件と前記顕微鏡画像とを関連付けて記録部に記録する。
【発明の効果】
【0010】
上記の態様によれば、培養細胞の解析を支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】培養細胞解析システム1の構成を例示した図である。
図2】制御装置110と制御装置30のハードウェア構成を例示した図である。
図3】第1の実施形態に係るシーケンス図の一例である。
図4】第1の実施形態に係る解析準備処理のフローチャートの一例である。
図5】培養条件マスタテーブルの一例を示した図である。
図6】密集度の時間変化のグラフの一例である。
図7】培養条件一覧画面の一例を示した図である。
図8】リンクテーブルの一例を示した図である。
図9】培養条件テーブルの一例を示した図である。
図10】顕微鏡画像テーブルの一例を示した図である。
図11】リンクテーブルの別の例を示した図である。
図12】培養条件マスタテーブルの別の例を示した図である。
図13】培養条件一覧画面の別の例を示した図である。
図14】第2の実施形態に係るシーケンス図の一例である。
図15】第2の実施形態に係る解析準備処理のフローチャートの一例である。
図16】顕微鏡画像テーブルの別の例を示した図である。
図17】顕微鏡画像一覧画面の一例を示した図である。
図18】第3の実施形態に係るシーケンス図の一例である。
図19】第3の実施形態に係る解析準備処理のフローチャートの一例である。
図20】第4の実施形態に係るシーケンス図の一例である。
図21】第4の実施形態に係る解析処理のフローチャートの一例である。
図22】解析画面の一例を示した図である。
図23】第5の実施形態に係るシーケンス図の一例である。
図24】第5の実施形態に係る解析処理のフローチャートの一例である。
図25】第6の実施形態に係るシーケンス図の一例である。
図26】第6の実施形態に係る解析処理のフローチャートの一例である。
図27】解析画面の別の例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は、培養細胞解析システム1の構成を例示した図である。培養細胞解析システム1は、インキュベータ120内の管理された環境で培養された培養細胞を解析するシステムである。培養細胞解析システム1の解析対象は、培養細胞である。培養細胞解析システム1は、培養監視システム100と、顕微鏡システム10と、を備えている。
【0013】
培養監視システム100は、培養細胞の培養状態を監視するシステムである。培養監視システム100は、制御装置110と、培養細胞を培養するインキュベータ120と、インキュベータ120内に配置された撮像装置130と、を備えている。
【0014】
制御装置110は、インキュベータ120に配置された撮像装置130を制御する。より詳細には、制御装置110は、インキュベータ120内に配置された培養細胞の画像を撮像装置130が取得するように、撮像装置130を制御する。制御装置110と撮像装置130は、例えばUSB(Universal Serial Bus)ケーブルなどの有線ケーブルで接続されている。ただし、制御装置110と撮像装置130は、相互にデータをやり取りできるように構成されていればよく、有線に限らず無線により通信可能に接続されてもよい。
【0015】
インキュベータ120は、培養環境を維持又は管理する装置である。インキュベータ120内には、培養容器(培養容器D1、D2、D3、D4)と撮像装置130が配置されている。培養容器は、特に限定しないが、例えば、ペトリデッシュ、フラスコ、マイクロプレートなどである。各培養容器には、培養細胞が収容されている。
【0016】
撮像装置130は、イメージセンサ132と、照明用LED光源133と、温度センサ134を備えている。イメージセンサ132は、例えば、CCD(Charge-Coupled Device)イメージセンサ、CMOS(Complementary MOS)イメージセンサなどである。イメージセンサ132及び複数の照明用LED光源133は、撮影領域131下を移動自在に設けられている。温度センサ134は、インキュベータ120内の温度を測定するセンサである。なお、インキュベータ120は、インキュベータ120内の環境を測定する他のセンサを備えても良い。
【0017】
顕微鏡システム10は、顕微鏡装置20と、制御装置30と、を備えている。顕微鏡システム10は、さらに、図1に示すように、表示装置40及び入力装置50を備えてもよい。
【0018】
顕微鏡装置20は、インキュベータ120から搬出された培養細胞を撮像することによって培養細胞の顕微鏡画像を取得する。図1には、インキュベータ120から培養細胞Cが収容された培養容器D1が搬出され、ステージ21に載置された様子が示されている。顕微鏡装置20は、特に限定しないが、蛍光顕微鏡であってもよく、位相差顕微鏡であってもよい。また、その他の顕微鏡であってもよい。以降の例では、顕微鏡装置20が蛍光画像と位相差画像の両方を顕微鏡画像として取得する場合を例にして説明する。
【0019】
なお、顕微鏡画像を取得する時には、インキュベータ120から搬出された培養容器D1をそのまま顕微鏡装置20のステージ21に載置するのではなく、搬出された培養容器D1からスライドガラスなどの顕微鏡観察に適した別の標本容器へ培養細胞Cを移し替えてもよい。
【0020】
制御装置30は、顕微鏡装置20を制御する制御装置である。また、制御装置30は、培養細胞を解析するための種々の処理を実行する装置でもある。具体的には、制御装置30は、培養細胞の解析を支援するために、解析処理が行われる前に、顕微鏡装置20で取得した顕微鏡画像と顕微鏡画像に写っている培養細胞の培養条件とを関連付けて記録部に記録する解析準備処理を行う。なお、記録部は、制御装置30内に設けられていても良く、または、制御装置30とは別の装置であっても良い。例えば、記録部は、後述するストレージ33(図2参照)であってもよく、制御装置30の外部に設けられたストレージ、例えば、ネットワークを経由することで接続されたクラウドサーバであってもよい。なお、解析準備処理、及び、解析処理の具体例については、後述する。
【0021】
表示装置40は、制御装置30から出力されたデータに基づいて、画像を表示するディスプレイである。表示装置40は、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイなどである。
【0022】
入力装置50は、ユーザの操作に応じた命令を制御装置30へ入力する入力装置である。入力装置50は、例えば、マウス、キーボード、タッチパネルなどである。なお、表示装置40と入力装置50は、制御装置30と一体に構成されていても良く、制御装置30の一部であってもよい。
【0023】
上述した培養細胞解析システム1には、2つの制御装置(制御装置30、制御装置110)が含まれている。以降では、これらを区別するために必要に応じて、制御装置30を培養細胞解析システム1の第1の制御装置と記し、制御装置110を培養細胞解析システム1の第2の制御装置と記す。
【0024】
図2は、培養細胞解析システム1に含まれる、制御装置110(第2の制御装置)と制御装置30(第1の制御装置)のハードウェア構成を例示した図である。制御装置110、及び、制御装置30は、それぞれ、例えば、標準的なコンピュータである。
【0025】
制御装置110は、図2に示すように、プロセッサ111、メモリ112、ストレージ113、インタフェース装置114、及び可搬記録媒体116が挿入される可搬記録媒体駆動装置115を備え、これらがバス117によって相互に接続されている。
【0026】
プロセッサ111は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)などであり、プログラムを実行してプログラムされた処理を行う。メモリ112は、例えば、RAM(Random Access Memory)であり、プログラムの実行の際に、ストレージ113または可搬記録媒体116に記憶されているプログラムまたはデータを一時的に記憶する。
【0027】
ストレージ113は、例えば、ハードディスク、フラッシュメモリであり、主に各種データやプログラムの記憶に用いられる。ストレージ113には、例えば、後述する培養条件マスタテーブルTBiが構築されている。インタフェース装置114は、制御装置110以外の装置(例えば、インキュベータ120、撮像装置130、制御装置30など)と信号をやり取りする回路である。可搬記録媒体駆動装置115は、光ディスクやコンパクトフラッシュ(登録商標)等の可搬記録媒体116を収容するものである。可搬記録媒体116は、ストレージ113を補助する役割を有する。ストレージ113及び可搬記録媒体116は、それぞれプログラムを記憶した非一過性のコンピュータ読取可能記憶媒体の一例である。
【0028】
制御装置30は、図2に示すように、プロセッサ31、メモリ32、ストレージ33、インタフェース装置34、及び可搬記録媒体36が挿入される可搬記録媒体駆動装置35を備え、これらがバス37によって相互に接続されている。
【0029】
プロセッサ31は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)などであり、プログラムを実行してプログラムされた処理を行う。メモリ32は、例えば、RAM(Random Access Memory)であり、プログラムの実行の際に、ストレージ33または可搬記録媒体36に記憶されているプログラムまたはデータを一時的に記憶する。
【0030】
ストレージ33は、例えば、ハードディスク、フラッシュメモリであり、主に各種データやプログラムの記憶に用いられる。ストレージ33には、例えば、後述するリンクテーブルTBm1、培養条件テーブルTBm2、顕微鏡画像テーブルTBm3が構築されている。インタフェース装置34は、制御装置30以外の装置(例えば、顕微鏡装置20、表示装置40、入力装置50、制御装置110など)と信号をやり取りする回路である。可搬記録媒体駆動装置35は、光ディスクやコンパクトフラッシュ(登録商標)等の可搬記録媒体36を収容するものである。可搬記録媒体36は、ストレージ33を補助する役割を有する。ストレージ33及び可搬記録媒体36は、それぞれプログラムを記憶した非一過性のコンピュータ読取可能記憶媒体の一例である。
【0031】
なお、図2に示す構成は、制御装置30及び制御装置110のハードウェア構成の一例であり、制御装置30及び制御装置110はこの構成に限定されるものではない。制御装置30及び制御装置110は、汎用装置ではなく専用装置であってもよい。制御装置30及び制御装置110は、プログラムを実行するプロセッサの代わりに又は加えて、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)などの電気回路を備えてもよく、それらの電気回路により、後述する解析準備処理及び解析処理が行われてもよい。
以下、培養細胞解析システム1において行われる処理について具体的に説明する。
【0032】
[第1の実施形態]
図3は、第1の実施形態に係るシーケンス図の一例である。図4は、第1の実施形態に係る解析準備処理のフローチャートの一例である。図5は、培養条件マスタテーブルの一例を示した図である。図6は、密集度の時間変化のグラフの一例である。図7は、培養条件一覧画面の一例を示した図である。図8は、リンクテーブルの一例を示した図である。図9は、培養条件テーブルの一例を示した図である。図10は、顕微鏡画像テーブルの一例を示した図である。図11は、リンクテーブルの別の例を示した図である。図3から図11を参照しながら、培養細胞解析システム1の制御装置30が行う本実施形態に係る解析準備処理について説明する。
【0033】
まず、利用者が入力装置50を用いて培養条件表示指示を制御装置30へ入力する(ステップS51)。これにより、制御装置30において図4に示す解析準備処理が開始される。
【0034】
制御装置30は、入力装置50から培養条件表示指示を受信すると(ステップS31aYES)、制御装置110へ向けて培養条件一覧要求を出力する(ステップS31b)。
【0035】
制御装置110には、例えば、図5に示すような培養条件マスタテーブルTBiが構築されていて、その培養条件マスタテーブルTBiには、培養容器毎に撮像装置130が取得した画像に基づいて算出した培養条件が記録されている。ここで、カラム“UUID”は、培養条件を一意に識別するための識別子を格納するカラムである。カラム“細胞名”、“培地”、“培地量”、“継代回数”は、培養容器において培養されている培養細胞の名称、培地の種類、培地の量、継代の回数を格納するカラムである。また、カラム“密集度変化”は、培養細胞の密集度の時間変化を示すグラフ画像のパスを格納するカラムである。なお、図6に示すグラフ画像G1は、培養細胞の密集度の時間変化を示すグラフ画像の一例である。図6には、密集度が75%程度まで高まったときに継代が行われている例が示されている。
【0036】
培養条件一覧要求を受信した制御装置110は、培養条件マスタテーブルTBiから読み出した培養条件の一覧を制御装置30へ向けて出力する(ステップS11)。即ち、第2の制御装置である制御装置110は、第1の制御装置である制御装置30からの要求に応じて、撮像装置130が取得した画像に基づいて算出した培養細胞Cの培養条件を制御装置30へ出力する。図5に示す例では、培養条件の一覧として4個分の培養条件を出力する。
【0037】
制御装置30は、培養監視システム100(制御装置110)から培養条件一覧を取得すると(ステップS31c)、取得した培養条件をメモリ32に格納後、培養条件を表示装置40に一覧表示させる(ステップS31d)。これにより、表示装置40が図7に示す培養条件一覧画面W1を表示する(ステップS41)。なお、制御装置30は、一覧表示する代わりに、取得した培養条件のうちの少なくとも1つの培養条件を表示装置40に表示させてもよい。この場合、利用者の操作に応じて異なる培養条件を順に表示させてもよい。
【0038】
図7に示す培養条件一覧画面W1は、制御装置30が制御装置110から取得した培養条件一覧に基づいて生成し、表示装置40が表示する画面の一例である。画面W1には、培養条件毎に、密集度の時間変化を示すグラフ画像(グラフG1からグラフ画像G3)と、文字情報(文字情報CC1から文字情報CC3)と、が含まれている。
【0039】
次に、利用者は、入力装置50を用いて、顕微鏡装置20のステージ21に載置されている培養容器D1(培養細胞C)に対応する培養条件を、画面W1に表示されている培養条件から選択することで、培養条件選択指示を制御装置30へ入力する(ステップS52)。ここでは、例えば、画面W1のボタンB1を押下することによって“培養条件1”を選択した場合を例に説明する。
【0040】
制御装置30は、入力装置50から培養条件選択指示を受信すると(ステップS32aYES)、メモリ32に格納されている培養条件(つまり、表示装置40に表示されている培養条件)の中から利用者が選択した培養条件を特定する(ステップS32b)。ステップS32bで特定した培養条件を以降では第1の培養条件と記す。
【0041】
その後、利用者は、入力装置50を用いて、画像取得指示を制御装置30へ入力する(ステップS53)。
【0042】
制御装置30は、入力装置50から画像取得指示を受信すると(ステップS33aYES)、画像取得指示を顕微鏡装置20へ向けて出力する(ステップS33b)。
【0043】
画像取得指示を受信した顕微鏡装置20は、培養細胞Cを撮像することによって培養細胞Cの顕微鏡画像である蛍光画像と位相差画像を取得し、これらの画像を制御装置30へ向けて出力する(ステップS21)。なお、ステップS21で制御装置30へ向けて出力された顕微鏡画像は、制御装置30が第1の培養条件を特定した後に顕微鏡装置20で取得した第1の顕微鏡画像である。
【0044】
制御装置30は、第1の培養条件の特定後に顕微鏡装置20から第1の顕微鏡画像を取得する(ステップS33c)と、取得した第1の顕微鏡画像と、ステップS32bで特定された第1の培養条件と、を関連付けて記録する(ステップS33d)。制御装置30のストレージ33には、例えば、図8に示すリンクテーブルTBm1、図9に示す培養条件テーブルTBm2、図10に示す顕微鏡画像テーブルTBm3が構築されている。ステップS33dでは、関連付けて記録する第1の顕微鏡画像と第1の培養条件を顕微鏡画像テーブルTBm3と培養条件テーブルTBm2に記録し、さらに、第1の顕微鏡画像と第1の培養条件のそれぞれのUUIDをリンクテーブルTBm1に記録することで、第1の顕微鏡画像と第1の培養条件を関連付ける。
【0045】
最後に、制御装置30は、解析準備処理を終了するか否かを判断する(ステップS34)。ここでは、制御装置30は、終了指示が入力装置50から入力されていないときには、解析準備処理を終了しないと判断し、ステップS33aからステップS34の処理を繰り返す。一方。制御装置30は、終了指示が入力装置50から入力されたときには、解析準備処理を終了する。
【0046】
図11は、画像取得指示を何度か繰り返し入力した後のリンクテーブルTBm1の状態を示している。この場合、繰り返し中に顕微鏡画像と関連付けて記録される培養条件(第1の培養条件)は変化しない。このため、図11に示すように、同じ培養条件のUUIDを有する複数のレコードが記録される。なお、解析準備処理をやり直すことによって異なる培養条件を選択することで、複数の異なる培養条件のUUIDを有するレコードがリンクテーブルTBm1に記録される。
【0047】
以上のように、本実施形態に係る解析準備処理を行うことで、顕微鏡システム10は、顕微鏡装置20で取得した顕微鏡画像と、培養監視システム100で管理されている培養条件を関連付けて記録することができる。これにより、利用者は、培養細胞を解析するときに、顕微鏡画像に写っている培養細胞の培養条件を容易に特定することが可能となる。従って、本実施形態に係る顕微鏡システム10、及び、培養監視システム100によれば、培養細胞の画像が想定したものとは異なる場合に培養条件が影響しているか否かについての検討が容易になるなど、培養細胞の解析を支援することができる。
【0048】
また、本実施形態に係る解析準備処理では、培養条件を選択した後に取得される顕微鏡画像と選択した培養条件が自動的に関連付けられるため、関連付けに当たって必要な利用者の作業が少ない。このため、利用者に過度の負担を強いることなく関連付けを行うことができる。
【0049】
なお、培養条件マスタテーブルTBiの構成は、図5に示す例に限らない。例えば、図12に示す培養条件マスタテーブルTBi2のように、カラム“ユーザID”、“日付”を含んでもよい。カラム“ユーザID”は、培養条件マスタテーブルTBi2の各レコード(各行)の培養条件を登録したユーザを識別する識別子を格納するカラムである。また、カラム“日付”は、培養条件マスタテーブルTBi2の各レコード(各行)の培養条件を登録した日付を格納するカラムである。
【0050】
図5に示す培養条件マスタテーブルTBiの代わりに、図12に示す培養条件マスタテーブルTBi2が、ストレージ113に構築されている場合には、ステップS51において、利用者が入力装置50を用いてユーザID又は日付の少なくとも一方を指定した状態で培養条件表示指示を制御装置30へ入力してもよい。例えば、ユーザIDを指定した培養条件表示指示が入力された場合であれば、制御装置30は、図13に示すように、ステップS31dにおいて、特定のユーザが登録した培養条件のみを一覧表示させてもよい。これにより、例えば、自分自身で登録した培養条件だけを容易に表示することができる。
【0051】
また、培養容器毎の培養条件を顕微鏡システム10側で特定する方法は、利用者による培養条件の選択に限らない。培養容器に付された容器識別情報を介して特定しても良い。容器識別情報は、例えば、バーコード、QRコード、RFタグなどのICタグに記憶された情報、などであり、培養容器を特定する情報である。
【0052】
この場合、培養容器の容器識別情報は、培養監視システム100側に設けられた、図1に示す容器識別情報読み取り部140によって予め読み取られていて、読み取られた容器識別情報は、その培養容器の培養条件と関連付けて予め記憶されている。容器識別情報読み取り部140は、制御装置110に接続された、例えば、バーコードリーダー、QRコードリーダー、ICタグリーダーである。
【0053】
より具体的には、容器識別情報は、図5に示す培養条件マスタテーブルTBi中に格納されることで、UUIDで特定される培養条件と関連付けられても良い。また、容器識別情報は、培養条件マスタテーブルTBiとは別のテーブルに培養条件のUUIDと関連付けて格納されることで、培養条件と関連付けられてもよい。
【0054】
解析準備処理において、顕微鏡システム10に設けられた、図1に示す容器識別情報読み取り部60が顕微鏡装置20のステージ21に載置される培養容器の容器識別情報を読み取る。なお、容器識別情報読み取り部60は、制御装置30に接続された、例えば、バーコードリーダー、QRコードリーダー、ICタグリーダーである。これにより、制御装置30は、容器識別情報読み取り部60が読み取った容器識別情報を用いることで、制御装置110に構築された培養条件マスタテーブルTBiの中の対応する培養条件を特定することができる。つまり、制御装置30は、容器識別情報に基づいて、培養監視システム100から容器識別情報に対応する培養条件を取得することができる。
【0055】
従って、容器識別情報を用いることで、図7に示すような、表示装置40に表示された複数の培養条件から対応する培養条件を利用者が探して選択する手間を省くことができる。
【0056】
なお、培養監視システム100で細胞を培養中に使用していた培養容器から、顕微鏡観察に適した別の標本容器に培養細胞を移し替えて顕微鏡観察を行う場合には、培養容器に付されている容器識別情報と同じ容器識別情報を顕微鏡観察で用いる標本容器に付けておけばよい。
【0057】
なお、培養容器の容器識別情報は、図10に示す顕微鏡画像テーブルに格納されている顕微鏡画像のUUIDに関連付けられても良い。
【0058】
[第2の実施形態]
図14は、第2の実施形態に係るシーケンス図の一例である。図15は、第2の実施形態に係る解析準備処理のフローチャートの一例である。図16は、顕微鏡画像テーブルの別の例を示した図である。図17は、顕微鏡画像一覧画面の一例を示した図である。
【0059】
本実施形態に係る解析準備処理は、少なくとも1つの顕微鏡画像が予め取得されて、図16に示すように少なくとも1つの顕微鏡画像が顕微鏡画像テーブルTBm3に記録されている状態から開始される点が、第1の実施形態に係る解析準備処理と大きく異なる。以下、図14から図17を参照しながら、培養細胞解析システム1の制御装置30が行う本実施形態に係る解析準備処理について説明する。
【0060】
まず、利用者が入力装置50を用いて顕微鏡画像表示指示を制御装置30へ入力する(ステップS151)。これにより、制御装置30で図15に示す解析準備処理が開始される。
【0061】
制御装置30は、入力装置50から顕微鏡画像表示指示を受信すると(ステップS131aYES)、顕微鏡画像テーブルTBm3から読み出した顕微鏡画像を表示装置40に一覧表示させる(ステップS131b)。これにより、表示装置40が図17に示す顕微鏡画像一覧画面W2を表示する(ステップS141)。
【0062】
図17に示す顕微鏡画像一覧画面W2は、制御装置30が顕微鏡画像テーブルTBm3からメモリ32に読み出した顕微鏡画像の一覧に基づいて生成し、表示装置40が表示する画面の一例である。画面W2には、蛍光画像(蛍光画像F1から蛍光画像F3)と位相差画像(位相差画像P1から位相差画像P3)と、が含まれている。
【0063】
次に、利用者は、入力装置50を用いて、培養条件と関連付ける顕微鏡画像を、画面W2に表示されている顕微鏡画像から選択することで、顕微鏡画像選択指示を制御装置30へ入力する(ステップS152)。ここでは、例えば、画面W2のボタンB1を押下することによって“顕微鏡画像1”(蛍光画像F1及び位相差画像P1)を選択する。
【0064】
制御装置30は、入力装置50から顕微鏡画像選択指示を受信すると(ステップS132aYES)、メモリ32に格納されている顕微鏡画像から利用者が選択した顕微鏡画像を特定する(ステップS132b)。ステップS132bで特定した顕微鏡画像を以降では第2の顕微鏡画像と記す。
【0065】
その後、利用者は、入力装置50を用いて培養条件表示指示を制御装置30へ入力する(ステップS153)。入力装置50から培養条件表示指示を受信すると(ステップS133aYES)、制御装置30は、制御装置110へ向けて培養条件一覧要求を出力する(ステップS133b)。培養条件一覧要求を受信した制御装置110は、培養条件マスタテーブルTBiから読み出した培養条件の一覧を制御装置30へ向けて出力する(ステップS111)。そして、制御装置30は、制御装置110から培養条件一覧を取得すると(ステップS133c)、取得した培養条件をメモリ32に格納後、培養条件を表示装置40に一覧表示させる(ステップS133d)。これにより、表示装置40が図7に示す培養条件一覧画面W1を表示する(ステップS142)。なお、ステップS153からステップS141までの処理は、図3のステップS51からステップS41までの処理と同様である。
【0066】
次に、利用者は、入力装置50を用いて、ステップS132bで特定された顕微鏡画像(つまり、利用者が選択した第2の顕微鏡画像)に対応する培養条件を、画面W1に表示されている培養条件から選択することで、培養条件選択指示を制御装置30へ入力する(ステップS154)。ここでは、例えば、画面W1のボタンB1を押下することによって“培養条件1”を選択する。
【0067】
制御装置30は、入力装置50から培養条件選択指示を受信すると(ステップS134aYES)、メモリ32に格納されている培養条件から利用者が選択した培養条件を特定する(ステップS134b)。ステップS132bで特定した培養条件を以降では第2の培養条件と記す。
【0068】
制御装置30は、さらに、ステップS132bで特定した第2の顕微鏡画像とステップS134bで特定した第2の培養条件を関連付けて記録する(ステップS134c)。ステップS134cでは、関連付けて記録する第2の培養条件を培養条件テーブルTBm2に記録し、さらに、第2の顕微鏡画像と第2の培養条件のそれぞれのUUIDをリンクテーブルTBm1にレコードに記録することで、第2の顕微鏡画像と第2の培養条件を関連付ける。
【0069】
本実施形態に係る解析準備処理を行うことによっても、顕微鏡システム10は、顕微鏡装置20で取得した顕微鏡画像と培養条件とを関連付けて記録することができる。このため、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、本実施形態に係る解析準備処理では、関連付けを行うときに顕微鏡画像を取得する第1の実施形態と比較して、顕微鏡画像の取得タイミングについて制約が少ない。このため、過去に取得した顕微鏡画像についても関連付けを行うことができるため、既存のデータを有効に活用することができる。
【0070】
[第3の実施形態]
図18は、第3の実施形態に係るシーケンス図の一例である。図19は。第3の実施形態に係る解析準備処理のフローチャートの一例である。
【0071】
本実施形態に係る解析準備処理は、培養条件マスタテーブルTBiに記録されている培養条件の各々については、すでにリンクテーブルTBm1において少なくとも1つの顕微鏡画像と関連付けられている状態から開始される点が、第1の実施形態に係る解析準備処理と大きく異なる。以下、図18及び図19を参照しながら、培養細胞解析システム1の制御装置30が行う本実施形態に係る解析準備処理について説明する。
【0072】
まず、利用者が、入力装置50を用いて培養条件表示指示を制御装置30へ入力する(ステップS251)。これにより、制御装置30で図19に示す解析準備処理が開始される。
【0073】
制御装置30は、入力装置50から培養条件表示指示を受信すると(ステップS231aYES)、制御装置110へ向けて培養条件一覧要求を出力する(ステップS231b)。培養条件一覧要求を受信した制御装置110は、培養条件マスタテーブルTBiから読み出した培養条件の一覧を制御装置30へ向けて出力する(ステップS211)。そして、制御装置30は、制御装置110から培養条件一覧を取得すると(ステップS231c)、取得した培養条件をメモリ32に格納後、培養条件を表示装置40に一覧表示させる(ステップS231d)。これにより、表示装置40が図7に示す培養条件一覧画面W1を表示する(ステップS241)。なお、ステップS251からステップS241までの処理は、図3のステップS51からステップS41までの処理と同様である。
【0074】
次に、利用者は、入力装置50を用いて、顕微鏡装置20のステージ21に載置されている培養容器D1(培養細胞C)に対応する培養条件を、画面W1に表示されている培養条件から選択することで、培養条件選択指示を制御装置30へ入力する(ステップS252)。ここでは、例えば、画面W1のボタンB1を押下することによって“培養条件1”を選択する。
【0075】
制御装置30は、入力装置50から培養条件選択指示を受信すると(ステップS232aYES)、メモリ32に格納されている培養条件から利用者が選択した培養条件を特定する(ステップS232b)。ステップS232bで特定した培養条件を以降では第3の培養条件と記す。
【0076】
さらに、制御装置30は、特定された第3の培養条件に対応する顕微鏡画像を特定する(ステップS232c)。なお、第3の培養条件に対応する顕微鏡画像とは、リンクテーブルTBm1において第3の培養条件と関連付けて記録されている顕微鏡画像のことであり、以降、第3の顕微鏡画像と記す。即ち、ステップS232cでは、制御装置30は、ステップS232bで特定した培養条件のUUIDをキーにして、リンクテーブルTBm1を検索することで、第3の培養条件に対応する第3の顕微鏡画像を特定する。
【0077】
第3の顕微鏡画像が特定されると、制御装置30は、特定した第3の顕微鏡画像に対応する観察条件を特定する(ステップS232d)。なお、観察条件とは、顕微鏡画像に影響を及ぼす顕微鏡装置の設定事項のことであり、例えば、観察倍率、明るさ設定などを含む。また、第3の顕微鏡画像に対応する観察条件とは、第3の顕微鏡画像を顕微鏡装置20が取得したときに顕微鏡装置20に設定されていた観察条件のことである。観察条件が第3の顕微鏡画像のデータに埋め込まれている場合には、第3の顕微鏡画像のデータから第3の顕微鏡画像に対応する観察条件を抽出し、それによって観察条件を特定してもよい。また、顕微鏡画像と観察条件とを関連付けるテーブルが制御装置30に構築されている場合には、そのテーブルを参照することで、観察条件を特定してもよい。
【0078】
観察条件が特定されると、制御装置30は、観察条件設定指示を顕微鏡装置20へ向けて出力する(ステップS232e)。即ち、制御装置30は、ステップS232dで特定された観察条件が顕微鏡装置20に設定されるように、顕微鏡装置20を制御する。これにより、顕微鏡装置20が、ステップS232dで特定された観察条件を設定する(ステップS221)。
【0079】
その後、利用者は、入力装置50を用いて、画像取得指示を制御装置30へ入力する(ステップS253)。
【0080】
制御装置30は、入力装置50から画像取得指示を受信すると(ステップS233aYES)、画像取得指示を顕微鏡装置20へ向けて出力する(ステップS233b)。
【0081】
画像取得指示を受信した顕微鏡装置20は、培養細胞Cを撮像することによって培養細胞Cの顕微鏡画像である蛍光画像と位相差画像を取得し、これらの画像を制御装置30へ向けて出力する(ステップS222)。なお、ステップS222で制御装置30へ向けて出力された顕微鏡画像は、ステップS232dで特定した観察条件が顕微鏡装置20に設定された後に、顕微鏡装置20で取得した第4の顕微鏡画像である。
【0082】
制御装置30は、顕微鏡装置20から第4の顕微鏡画像を取得する(ステップS233c)と、取得した第4の顕微鏡画像とステップS232bで特定した第3の培養条件を関連付けて記録する(ステップS233d)。即ち、ステップS233dでは、関連付けて記録する第4の顕微鏡画像と第3の培養条件を顕微鏡画像テーブルTBm3と培養条件テーブルTBm2に記録し、さらに、第4の顕微鏡画像と第3の培養条件のそれぞれのUUIDをリンクテーブルTBm1にレコードに記録することで、第4の顕微鏡画像と第3の培養条件を関連付ける。
【0083】
最後に、制御装置30は、解析準備処理を終了するか否かを判断する(ステップS234)。ここでは、制御装置30は、終了指示が入力装置50から入力されていないときには、解析準備処理を終了しないと判断し、ステップS233aからステップS234の処理を繰り返す。一方。制御装置30は、終了指示が入力装置50から入力されたときには、解析準備処理を終了する。
【0084】
本実施形態に係る解析準備処理を行うことによっても、顕微鏡システム10は、顕微鏡装置20で取得した顕微鏡画像と培養条件とを関連付けて記録することができる。このため、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、本実施形態に係る解析準備処理では、培養条件と観察条件の両方が既に取得されている顕微鏡画像と同じ条件で新たな顕微鏡画像を取得することができる。このため、同じ条件で取得した顕微鏡画像を比較することが可能であり、培養条件と観察条件の両方の影響を排除した解析が可能となる。
【0085】
[第4の実施形態]
図20は、第4の実施形態に係るシーケンス図の一例である。図21は、第4の実施形態に係る解析処理のフローチャートの一例である。図22は、解析画面の一例を示した図である。図20から図22を参照しながら、培養細胞解析システム1の制御装置30が行う本実施形態に係る解析処理について説明する。なお、解析処理は、解析準備処理によって培養条件と顕微鏡画像が関連付けられた後に行われる。この点は後述する第5の実施形態及び第6の実施形態についても同様である。
【0086】
まず、利用者が、入力装置50を用いて顕微鏡画像表示指示を制御装置30へ入力する(ステップS351)。これにより、制御装置30で図21に示す解析処理が開始される。
【0087】
制御装置30は、入力装置50から顕微鏡画像表示指示を受信すると(ステップS331aYES)、顕微鏡画像テーブルTBm3から読み出した顕微鏡画像をメモリ32に格納し、さらに、表示装置40に一覧表示させる(ステップS331b)。これにより、表示装置40が図17に示す顕微鏡画像一覧画面W2を表示する(ステップS341)。
【0088】
次に、利用者は、入力装置50を用いて、画面W2に表示されている顕微鏡画像の中から、解析のために表示する顕微鏡画像を選択することで、顕微鏡画像選択指示を制御装置30へ入力する(ステップS352)。ここでは、例えば、画面W2のボタンB1を押下することによって“顕微鏡画像1”(蛍光画像F1及び位相差画像P1)を選択する。
【0089】
制御装置30は、入力装置50から顕微鏡画像選択指示を受信すると(ステップS332aYES)、メモリ32に格納されている顕微鏡画像から利用者が選択した顕微鏡画像を特定する(ステップS332b)。
【0090】
さらに、制御装置30は、特定された顕微鏡画像に対応する培養条件を特定する(ステップS332c)。なお、顕微鏡画像に対応する培養条件とは、リンクテーブルTBm1においてその顕微鏡画像と関連付けて記録されている培養条件のことである。即ち、ステップS332cでは、制御装置30は、ステップS332bで特定した顕微鏡画像のUUIDをキーにして、リンクテーブルTBm1を検索することで、顕微鏡画像に対応する培養条件を特定する。
【0091】
最後に、制御装置30は、ステップS332bで特定した顕微鏡画像とステップS332cで特定した培養条件の両方を表示装置40に表示させる(ステップS332d)。これにより、表示装置40が図22に示す解析画面W3を表示する(ステップS342)。
【0092】
図22に示す解析画面W3は、ステップS332bで特定した顕微鏡画像とステップS332cで特定した培養条件に基づいて生成し、表示装置40が表示する画面の一例である。画面W3には、顕微鏡画像(蛍光画像F1、位相差画像P1)と培養条件(グラフ画像G1、文字情報CC1)が含まれている。
【0093】
以上のように、本実施形態に係る解析処理を行うことで、顕微鏡システム10は、顕微鏡装置20で取得した顕微鏡画像をその顕微鏡画像に写っている培養細胞の培養条件ともに表示装置40に表示することができる。このため、利用者は、顕微鏡画像を見ながら培養細胞の培養条件を容易に確認することができる。従って、本実施形態に係る顕微鏡システム10、及び、培養監視システム100によれば、培養細胞の画像が想定したものとは異なる場合に培養条件が影響しているか否かについての検討が容易になるなど、培養細胞の解析を支援することができる。
【0094】
[第5の実施形態]
図23は、第5の実施形態に係るシーケンス図の一例である。図24は、第5の実施形態に係る解析処理のフローチャートの一例である。本実施形態に係る解析処理は、関連付けて記録されている顕微鏡画像と培養条件とのうちの培養条件を選択する点が、第4の実施形態に係る解析処理とは異なっている。即ち、第4の実施形態と本実施形態で説明するように、顕微鏡システム10では、関連付けて記録されている顕微鏡画像と培養条件とのうちの一方が選択されればよい。以下、図23及び図24を参照しながら、培養細胞解析システム1の制御装置30が行う本実施形態に係る解析処理について説明する。
【0095】
まず、利用者が、入力装置50を用いて培養条件表示指示を制御装置30へ入力する(ステップS451)。これにより、制御装置30で図24に示す解析処理が開始される。
【0096】
制御装置30は、入力装置50から培養条件表示指示を受信すると(ステップS431aYES)、培養条件テーブルTBm2から読み出した培養条件をメモリ32に格納し、さらに、表示装置40に一覧表示させる(ステップS431b)。これにより、表示装置40が図7に示す培養条件一覧画面W1を表示する(ステップS441)。
【0097】
次に、利用者は、入力装置50を用いて、画面W1に表示されている培養条件の中から、解析のために表示する培養条件を選択することで、培養条件選択指示を制御装置30へ入力する(ステップS452)。ここでは、例えば、画面W1のボタンB1を押下することによって“培養条件1”を選択する。
【0098】
制御装置30は、入力装置50から培養条件選択指示を受信すると(ステップS432aYES)、メモリ32に格納されている培養条件から利用者が選択した培養条件を特定する(ステップS432b)。
【0099】
さらに、制御装置30は、特定された培養条件に対応する顕微鏡画像を特定する(ステップS432c)。なお、培養条件に対応する顕微鏡画像とは、リンクテーブルTBm1においてその培養条件と関連付けて記録されている顕微鏡画像のことである。即ち、ステップS432cでは、制御装置30は、ステップS432bで特定した培養条件のUUIDをキーにして、リンクテーブルTBm1を検索することで、培養条件に対応する顕微鏡画像を特定する。
【0100】
最後に、制御装置30は、ステップS432bで特定した培養条件とステップS432cで特定した顕微鏡画像の両方を表示装置40に表示させる(ステップS432d)。これにより、表示装置40が図22に示す解析画面W3を表示する(ステップS442)。
【0101】
本実施形態に係る解析処理を行うことによっても、顕微鏡システム10は、顕微鏡装置20で取得した顕微鏡画像をその顕微鏡画像に写っている培養細胞の培養条件ともに表示装置40に表示することができる。このため、第4の実施形態と同様の効果を得ることができる。なお、選択した培養条件に対して複数の顕微鏡画像が関連付けて記録されている場合には、複数の顕微鏡画像を培養条件とともに表示してもよい。
【0102】
[第6の実施形態]
図25は、第6の実施形態に係るシーケンス図の一例である。図26は、第6の実施形態に係る解析処理のフローチャートの一例である。図27は、解析画面の別の例を示した図である。本実施形態に係る解析処理は、一覧表示された顕微鏡画像の中から複数の顕微鏡画像を選択する点が、第4の実施形態に係る解析処理とは異なっている。図25から図27を参照しながら、培養細胞解析システム1の制御装置30が行う本実施形態に係る解析処理について説明する。
【0103】
まず、利用者が、入力装置50を用いて顕微鏡画像表示指示を制御装置30へ入力する(ステップS551)。これにより、制御装置30で図26に示す解析処理が開始される。
【0104】
制御装置30は、入力装置50から顕微鏡画像表示指示を受信すると(ステップS531aYES)、顕微鏡画像テーブルTBm3から読み出した顕微鏡画像をメモリ32に格納し、さらに、表示装置40に一覧表示させる(ステップS531b)。これにより、表示装置40が図17に示す顕微鏡画像一覧画面W2を表示する(ステップS541)。
【0105】
次に、利用者は、入力装置50を用いて、画面W2に表示されている顕微鏡画像の中から、解析のために表示する複数の顕微鏡画像を選択することで、顕微鏡画像選択指示を制御装置30へ入力する(ステップS552)。ここでは、例えば、画面W2のボタンB1とボタンB4を押下することによって“顕微鏡画像1”(蛍光画像F1及び位相差画像P1)と“顕微鏡画像4”(蛍光画像F4及び位相差画像P4)を選択する。
【0106】
制御装置30は、入力装置50から複数の顕微鏡画像を選択する顕微鏡画像選択指示を受信すると(ステップS532aYES)、メモリ32に格納されている顕微鏡画像から利用者が選択した複数の顕微鏡画像を特定する(ステップS532b)。
【0107】
さらに、制御装置30は、特定された複数の顕微鏡画像に対応する複数の培養条件を特定する(ステップS532c)。即ち、ステップS532cでは、制御装置30は、ステップS532bで特定した複数の顕微鏡画像のUUIDをキーにして、リンクテーブルTBm1を検索することで、複数の顕微鏡画像に対応する複数の培養条件を特定する。
【0108】
複数の培養条件が特定されると、制御装置30は、複数の培養条件を比較し(ステップS532d)、例えば、表形式の比較結果、即ち、比較表を作成する。そして、最後に、制御装置30は、ステップS532bで特定した複数の顕微鏡画像と、ステップS532cで特定した複数の培養条件と、ステップS532dで作成した比較結果と、を表示装置40に表示させる(ステップS532e)。これにより、表示装置40が図27に示す解析画面W4を表示する(ステップS542)。
【0109】
なお、図27に示す比較表TCは、ステップS532dで作成した比較結果の一例である。即ち、ステップS542では、選択された複数の顕微鏡画像に関連付けられた複数の培養条件の比較結果が表示装置40に表示される。比較結果には、少なくとも差異部分が含まれていればよいが、図27に示すように、共通部分と差異部分が含まれてもよい。また、共通部分と差異部分が含まれる場合には、差異部分と共通部分との識別を容易にするために、図27に示すように、差異部分と共通部分を異なる態様(例えば、色、サイズなど)で表示してもよい。
【0110】
本実施形態に係る解析処理を行うことによっても、顕微鏡システム10は、顕微鏡装置20で取得した顕微鏡画像をその顕微鏡画像に写っている培養細胞の培養条件ともに表示装置40に表示することができる。このため、第4の実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、本実施形態に係る解析処理によれば、複数の顕微鏡画像を選択するだけで、複数の顕微鏡画像に写っている複数の培養細胞の培養条件の比較結果が表示される。このため、培養条件の違いが画像に与える影響を容易に確認することができる。
【0111】
上述した実施形態は、発明の理解を容易にするための具体例を示したものであり、本発明の実施形態はこれらに限定されるものではない。顕微鏡システム、及び、培養細胞解析システムは、特許請求の範囲の記載を逸脱しない範囲において、さまざまな変形、変更が可能である。
【0112】
例えば、第6の実施形態では、複数の顕微鏡画像を選択する例を示したが、複数の顕微鏡画像の代わりに複数の培養条件を選択してもよい。即ち、複数の顕微鏡画像又は複数の培養条件の一方が選択されればよい。
【符号の説明】
【0113】
1 培養細胞解析システム
10 顕微鏡システム
20 顕微鏡装置
21 ステージ
30、110 制御装置
31、111 プロセッサ
32、112 メモリ
33、113 ストレージ
34、114 インタフェース装置
35、115 可搬記録媒体駆動装置
36、116 可搬記録媒体
37、117 バス
40 表示装置
50 入力装置
60、140 培養容器読み取り部
100 培養監視システム
120 インキュベータ
130 撮像装置
131 撮影領域
132 イメージセンサ
133 照明用LED光源
134 温度センサ
D1、D2、D3、D4 培養容器
C 培養細胞
TBi 培養条件マスタテーブル
TBm1 リンクテーブル
TBm2 培養条件テーブル
TBm3 顕微鏡画像テーブル
F1、F2、F3、F4 蛍光画像
P1、P2、P3、P4 位相差画像
CC1、CC2、CC3 文字情報
TC 比較表
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27