(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-13
(45)【発行日】2023-01-23
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0241 20230101AFI20230116BHJP
【FI】
G06Q30/02 380
(21)【出願番号】P 2019052335
(22)【出願日】2019-03-20
【審査請求日】2020-12-16
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】319013263
【氏名又は名称】ヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】石田 正和
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 翔
(72)【発明者】
【氏名】掛端 陽介
(72)【発明者】
【氏名】益山 岳大
(72)【発明者】
【氏名】栗田 民夫
【審査官】谷川 智秀
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-087890(JP,A)
【文献】特開2009-301240(JP,A)
【文献】特開2017-050022(JP,A)
【文献】特開2008-022298(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶部に記憶されたコンテンツ
の情報が入力されコンテンツに含まれる内容が適切であるか否かを示す情報を出力する審査モデルを用いて
、コンテンツの内容が適切であるか否かを審査する審査部と、
コンテンツの審査基準に
よって規定された禁止事項を含む所定のルールを示す情報を用いて、前記審査部によって審査されたコンテンツに含まれる対象箇所のうち
、前記対象箇所が前記禁止事項を示す情報を含む場合に当該対象箇所を前記所定のルール
の前記禁止事項を満たす対象箇所
として特定し、特定した前記対象箇所
を示す情報を前記記憶部に記憶する特定部と、
コンテンツの審査を受けたユーザが利用する端末において、前記特定部によって特定された前記対象箇所自体を、予め設定された所定の表示態様で強調表示させる表示制御部と
を備え
、
前記審査部は、
前記対象箇所が特定されたコンテンツにおいて当該対象箇所に対して修正された場合、修正された箇所および修正の内容を修正情報として前記記憶部に記憶し、
前記表示制御部は、
前記記憶部に記憶された前記修正情報を、審査者が利用する端末に表示させる
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記所定のルールは複数あり、
前記表示制御部は、
複数の前記所定のルールごとに予め設定された指標値を示す指標値情報を用いて
、前記対象箇所が満たした前記所定のルールから当該対象箇所の前記指標値を算出し、
前記指標値ごとに予め設定された表示態様を示す表示態様情報を用いて、算出した前記指標値に対応する表示態様を決定し、
前記所定の表示態様を
、決定した表示態様に変更する
ことを特徴とする請求項
1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記所定のルールは、コンテンツの審査用の
複数のカテゴリを示すカテゴリ情報を含み、
前記表示制御部は、
複数の前記カテゴリごとに予め設定された表示態様を示す表示態様情報を用いて、前記対象箇所が満たした前記所定のルールの前記カテゴリ
に対応する表示態様を決定し、
前記所定の表示態様を
、決定した表示態様に変更する
ことを特徴とする請求項1
または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
コンテンツに対する
過去の審査
で不適切と審査された内容を示す実績情報を学習データとし、前記学習データに基づく機械学習により、前記所定のルールを
過去の審査の傾向に即した内容に変更する変更部
をさらに備えることを特徴とする請求項1~
3のいずれか一つに記載の情報処理装置。
【請求項5】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
記憶部に記憶されたコンテンツ
の情報が入力されコンテンツに含まれる内容が適切であるか否かを示す情報を出力する審査モデルを用いて
、コンテンツの内容が適切であるか否かを審査する審査工程と、
コンテンツの審査基準に
よって規定された禁止事項を含む所定のルールを示す情報を用いて、前記審査工程によって審査されたコンテンツに含まれる対象箇所のうち
、前記対象箇所が前記禁止事項を示す情報を含む場合に当該対象箇所を前記所定のルール
の前記禁止事項を満たす対象箇所
として特定し、特定した前記対象箇所
を示す情報を前記記憶部に記憶する特定工程と、
コンテンツの審査を受けたユーザが利用する端末において、前記特定工程によって特定された前記対象箇所自体を、予め設定された所定の表示態様で強調表示させる表示制御工程と
を含
み、
前記審査工程は、
前記対象箇所が特定されたコンテンツにおいて当該対象箇所に対して修正された場合、修正された箇所および修正の内容を修正情報として前記記憶部に記憶し、
前記表示制御工程は、
前記記憶部に記憶された前記修正情報を、審査者が利用する端末に表示させる
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項6】
記憶部に記憶されたコンテンツ
の情報が入力されコンテンツに含まれる内容が適切であるか否かを示す情報を出力する審査モデルを用いて
、コンテンツの内容が適切であるか否かを審査する審査手順と、
コンテンツの審査基準に
よって規定された禁止事項を含む所定のルールを示す情報を用いて、前記審査手順によって審査されたコンテンツに含まれる対象箇所のうち
、前記対象箇所が前記禁止事項を示す情報を含む場合に当該対象箇所を前記所定のルール
の前記禁止事項を満たす対象箇所
として特定し、特定した前記対象箇所
を示す情報を前記記憶部に記憶する特定手順と、
コンテンツの審査を受けたユーザが利用する端末において、前記特定手順によって特定された前記対象箇所自体を、予め設定された所定の表示態様で強調表示させる表示制御手順と
をコンピュータに実行させ
、
前記審査手順は、
前記対象箇所が特定されたコンテンツにおいて当該対象箇所に対して修正された場合、修正された箇所および修正の内容を修正情報として前記記憶部に記憶し、
前記表示制御手順は、
前記記憶部に記憶された前記修正情報を、審査者が利用する端末に表示させる
ことを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネットなどのネットワークを介した広告配信が盛んに行われている。かかる広告配信を行うにあたり、例えば、ウェブページに掲載する広告であるコンテンツの入稿を広告主から受け付け、受け付けた広告が配信にふさわしい適切なものであるか否かを審査する技術が種々提案されている(例えば特許文献1参照)。なお、従来技術では、コンテンツの審査結果を広告主に通知するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記した従来技術にあっては、コンテンツが適切であるか否かの審査結果を広告主に通知するに過ぎず、コンテンツの審査結果を活用するという点で改善の余地があった。
【0005】
例えば、コンテンツが不適切である旨の審査結果が通知されると、広告主はコンテンツを修正して再度の入稿を所望する場合がある。かかる場合、広告主によっては、コンテンツのどの部分が不適切と審査されたかを把握できず、適切な修正を行うことが難しいことがある。このように、従来技術においては、審査結果を活用することができないことがあり、改善の余地があった。
【0006】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、コンテンツの審査結果を活用することができる情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願に係る情報処理装置は、審査部と、特定部と、表示制御部とを備える。審査部は、コンテンツを審査する。特定部は、前記審査部によって審査されたコンテンツに含まれる対象のうち、コンテンツの審査基準に基づいて設定される所定のルールを満たす対象を特定する。表示制御部は、前記特定部によって特定された前記対象を所定の表示態様で表示させる。
【発明の効果】
【0008】
実施形態の一態様によれば、コンテンツの審査結果を活用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示すブロック図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る広告情報記憶部の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る審査モデル記憶部の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係るルール情報記憶部の一例を示す図である。
【
図7A】
図7Aは、対象を所定の表示態様で表示させる表示情報の一例を示す図である。
【
図7B】
図7Bは、対象を所定の表示態様で表示させる表示情報の別の例を示す図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係る情報処理装置における情報処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図9】
図9は、プログラムを実行するコンピュータのハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムが限定されるものではない。
【0011】
(実施形態)
〔1.情報処理〕
まず、
図1を用いて、本実施形態の情報処理装置等により実現される情報処理を説明する。
図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
図1に示す例において、情報処理システム1は、情報処理装置100、広告主端末10、審査者端末20およびユーザ端末30を有する。情報処理装置100と、広告主端末10と、審査者端末20と、ユーザ端末30とは、図示しない所定の通信網を介して、有線又は無線により通信可能に接続される。なお、
図1に示す情報処理システム1は、複数台の情報処理装置100や、複数台の広告主端末10や、複数台の審査者端末20や、複数台のユーザ端末30が含まれてもよい。
【0012】
図1に示す情報処理装置100は、広告主C1が利用する広告主端末10から入稿された広告を管理し、ユーザU1が利用するユーザ端末30に広告を配信する配信サービスを提供するサーバ装置である。例えば、情報処理装置100は、広告主端末10から受け付けた広告に関する情報を広告情報記憶部121に格納する。また、情報処理装置100は、広告主端末10から受け付けた広告を審査し、審査に関する情報(審査結果)を広告情報記憶部121に格納する。また、情報処理装置100は、ユーザ端末30に配信した広告の配信期間や、インプレッション数等の情報を収集し、記憶部に格納してもよい。
【0013】
なお、
図1の例において、広告の審査とは、広告に含まれるテキスト、画像、動画や、広告のリンク先(ランディングページ)等が適切であるか否か(例えば、誇張表現や虚偽の内容の有無、各種法律(薬事法、著作権法、不正表示防止法など)の規定に違反しているか否か、公序良俗に反しているか否か、など)を審査することを示す。また、広告は、コンテンツの一例である。
【0014】
図1に示す広告主端末10は、広告主C1によって利用される情報処理装置である。例えば、広告主端末10は、デスクトップ型PC(Personal Computer)や、ノート型PCや、タブレット端末や、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等である。広告主端末10は、広告主C1の操作に応じて広告を情報処理装置100に入稿する。また、広告主端末10は、広告の審査において広告が不適切である旨の審査結果が情報処理装置100から通知された場合、広告主C1の操作に応じて広告を修正して情報処理装置100に再度入稿することができる。また、広告主端末10は、情報処理装置100によって送信される情報の表示処理を実現する制御情報を情報処理装置100から受け取った場合には、制御情報に従って表示処理を実現する。なお、
図1に示す例において、広告主端末10は、広告主C1によって利用されるノート型PCである場合を示す。
【0015】
図1に示す審査者端末20は、広告を目視により審査したり、後述するマーキングの確認や修正をしたりする審査者E1によって利用される情報処理装置である。例えば、審査者端末20は、デスクトップ型PCや、ノート型PCや、タブレット端末や、携帯電話機や、PDA等である。審査者端末20は、審査対象の広告の広告情報を受け付け、当該広告が適切であるか否かを示す審査結果を審査者E1の操作に応じて情報処理装置100に送信することができる。また、審査者端末20は、情報処理装置100による広告の審査結果を示す審査結果情報を受け付け、当該審査結果情報に含まれるマーキング(後述)の確認や修正を審査者E1の操作に応じて行い、修正等が行われた審査結果情報を情報処理装置100に送信することができる。また、審査者端末20は、情報処理装置100によって送信される情報の表示処理を実現する制御情報を情報処理装置100から受け取った場合には、制御情報に従って表示処理を実現する。なお、
図1に示す例において、審査者端末20は、審査者E1によって利用されるノート型PCである場合を示す。
【0016】
図1に示すユーザ端末30は、ユーザU1によって利用される情報処理装置である。ユーザ端末30は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PCや、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA等により実現される。また、ユーザ端末30は、情報処理装置100によって配信される情報を、ウェブブラウザやアプリケーションにより表示する。また、ユーザ端末30は、情報処理装置100によって配信される情報の表示処理を実現する制御情報を情報処理装置100から受け取った場合には、制御情報に従って表示処理を実現する。なお、
図1に示す例において、ユーザ端末30は、ユーザU1によって利用されるスマートフォンやタブレット等のスマートデバイスである場合を示す。
【0017】
以下、
図1を用いて、情報処理装置100が行う情報処理について説明する。なお、以下の説明において、ユーザ端末30へ配信されていない広告(以下、「配信前広告」と記載する場合がある)や、ユーザ端末30へ配信された後の広告(以下、「配信後広告」と記載する場合がある)を審査するための審査モデルが、情報処理装置100の審査モデル記憶部122に格納されているものとする。また、以下の説明において、審査者端末20は、広告の審査基準に関する情報や審査基準に基づいて設定されるルール(後述)に関する情報を情報処理装置100から受け付け、審査者E1に通知しているものとする。
【0018】
まず、情報処理装置100は、広告主C1が利用する広告主端末10から広告(配信前広告)の入稿を受け付ける(ステップS11)。例えば、
図1の例において、情報処理装置100は、広告を構成するテキスト情報、画像情報、動画情報や、リンク先に関する情報を含む広告情報を受け付け、広告情報記憶部121に格納する。
【0019】
続いて、情報処理装置100は、審査モデルを用いて配信前広告を審査する(ステップS12)。例えば、
図1の例において、情報処理装置100は、ステップS11において受け付けた広告情報を審査モデルに入力し、入力した広告情報が有する特徴量に基づいて、広告情報に対応する広告が適切であるか否かを示すスコアを出力する。そして、情報処理装置100は、出力したスコアに基づいて、広告を審査基準を満たす「適切」(ユーザ端末30へ配信可能である広告)、審査基準を満たさない「不適切」(ユーザ端末30へ配信不可能である広告)のいずれかの審査結果に分類する。なお、情報処理装置100は、出力したスコアに基づいて、上記した「適切」、「不適切」以外に、「判別不可」(目視により審査されるべき広告)の審査結果に分類してもよい。
【0020】
そして、情報処理装置100は、審査モデルによる広告の審査結果(モデル審査結果)を広告に対応付けて広告情報記憶部121に格納する(ステップS13)。例えば、情報処理装置100は、広告の審査結果が「適切」または「不適切」である場合、広告が「適切」または「不適切」であることを示す情報を、モデルを用いた審査に関する情報として、広告に対応付けて広告情報記憶部121に格納する。
【0021】
なお、本実施形態において、情報処理装置100は、広告情報に含まれるテキスト情報を形態素解析等の自然言語処理技術を適宜用いて解析することにより、テキスト情報から特徴量を抽出してもよい。また、情報処理装置100は、任意の技術を採用することにより、広告情報に含まれる画像情報や動画情報が有する特徴量を抽出してもよい。
【0022】
なお、例えば、ステップS11において受け付けた広告の審査結果が「判別不可」である場合、情報処理装置100は、目視による広告の審査を行ってもよい。すなわち、例えば、情報処理装置100は、目視の審査対象の広告に対応する広告情報を審査者端末20に送信し、審査者E1に審査させることにより、目視による広告の審査を行ってもよい。そして、情報処理装置100は、審査者端末20から、広告が審査基準を満たす「適切」であることを示す情報、または、広告が審査基準を満たさない「不適切」であることを示す情報のいずれかを目視による審査結果として受け付け、受け付けた情報を広告に対応付けて広告情報記憶部121に格納してもよい。
【0023】
ここで、例えば、上記したモデルや目視による審査において不適切と判定された広告の広告主C1に対して審査結果が通知されるが、本実施形態に係る情報処理装置100にあっては、広告が不適切である旨の審査結果を受けた広告主C1が、かかる審査結果を活用できるようにした。
【0024】
詳しく説明すると、情報処理装置100は、審査された広告に含まれる対象のうち、広告の審査基準に基づいて設定される所定のルール(以下、単に「ルール」と記載する場合がある)を満たす対象を特定する(ステップS14)。
【0025】
なお、上記した対象は、例えば、広告に含まれるテキスト(キーワード)、画像、動画や、広告のリンク先(ランディングページ)に含まれるテキスト、画像、動画等であるが、これらに限定されるものではない。
【0026】
上記したルールは、例えば、審査基準によって規定される禁止事項を示す情報を含む。禁止事項としては、例えば、各種法律(薬事法、著作権法、不正表示防止法など)の規定に違反する内容、広告に関するガイドラインに違反する内容、公序良俗に反する表現、誇張表現や虚偽の内容の記載などである。なお、禁止事項は、上記に限られず、広告において禁止されているものであればどのようなものであってもよい。また、ルールは、広告の審査基準に基づいて設定されるが、かかる審査基準は、モデルや目視による審査の審査基準と同じであっても、異なっていてもよい。また、ルールは、審査の過去の実績を含む広告の審査基準に基づいて設定されてもよい。
【0027】
これにより、情報処理装置100は、審査された広告に含まれる対象のうち、ルールを満たす対象、ここでは禁止事項を満たす対象を特定することができる。続いて、情報処理装置100は、特定された対象(以下、「対象箇所」と記載する場合がある)を所定の表示態様で表示させるようにする、言い換えると、対象箇所をマーキングする(ステップS15)。
【0028】
なお、ルールには、例えば、ルールを満たす度合いを示す指標値に関する情報や、広告の審査用のカテゴリを示すカテゴリ情報などが含まれ、情報処理装置100は、これらの各種情報に基づいて所定の表示態様を変更することができるが、これについては後述する。
【0029】
次に、情報処理装置100は、対象箇所がマーキングされた審査結果について、審査者E1による確認を行う。
図1の例において、情報処理装置100は、対象箇所がマーキングされた審査結果200a(以下、「第1審査結果200a」と記載する場合がある)を審査者端末20へ通知する(ステップS16)。これにより、審査者端末20には、第1審査結果200aが表示されることとなり、審査者E1による第1審査結果200aの確認が行われる。
【0030】
図1の例において、第1審査結果200aは、広告Aに対する審査結果である。例えば、広告Aは、健康食品に関する広告であるものとする。また、広告Aには、商品の価格や、商品説明として「栄養成分G1,G2を配合」、「病名H1が治ります」、「効果J1があります」などの情報が含まれるものとする。また、広告Aに含まれる「病名H1が治ります」という対象(テキスト)が、ルールの禁止事項を満たすと情報処理装置100によって特定され、特定された対象箇所に、例えばマーク201が付されてマーキングされている、言い換えると強調表示されているものとする。
【0031】
なお、
図1では、マーク201は着色された枠であり、かかる枠によって対象箇所を囲むことでマーキングするようにしたが、これはあくまでも例示であって限定されるものではない。すなわち、例えば、対象箇所自体を着色したり、目視を促すマークを対象箇所に付したりするなどその他の種類の表示態様でマーキングしてもよい。
【0032】
そして、審査者端末20は、審査者E1による第1審査結果200aの確認が行われ、修正が必要な対象が確認された場合、審査者E1の操作に応じて第1審査結果200aを修正する(ステップS17)。例えば、第1審査結果200aは、上記したルールに基づき、特定された対象の位置が修正されたり、対象が新たに特定されてマーキングされたりする修正などが行われる。
【0033】
ここで、
図1に示す例では、広告Aに含まれる「効果J1があります」という対象(テキスト)が、ルールの禁止事項を満たすと審査者E1によって判定されるものとする。従って、審査者端末20は、想像線のマーク202で示すように、審査者E1の操作に応じて対象を特定し、特定された対象箇所を所定の表示態様で表示させる、すなわちマーキングする修正を行う。なお、上記では、審査者端末20は、審査者E1の操作によって修正を行うようにしたが、これに限定されるものではなく、例えば上記したルールあるいは上記ルールとは異なるルールを記憶部に記憶しておき、かかるルールに基づいて第1審査結果200aの修正を行ってもよい。
【0034】
続いて、情報処理装置100は、審査者端末20から、審査者E1による確認または修正を経た審査結果(以下、「第2審査結果200b」と記載する場合がある)を受け付ける(ステップS18)。例えば、
図1の例において、情報処理装置100は、第2審査結果200bに含まれる審査に関する情報や、対象箇所に関する対象情報などを受け付け、受け付けた各種情報を広告に対応付けて広告情報記憶部121に格納する。なお、対象情報には、ルールを満たすと特定された対象の内容、対象箇所の位置、対象箇所の表示態様などを示す情報が含まれるが、これに限定されるものではない。
【0035】
続いて、情報処理装置100は、広告主端末10に第2審査結果200bを通知する(ステップS19)。これにより、広告主端末10には、第2審査結果200bが表示されることとなる。
【0036】
図1の例では、第2審査結果200bは、広告A内のうち、特定された対象箇所が所定の表示対象で表示される、具体的には対象箇所にマーク201,202が付されてマーキングされているものとする。なお、図示は省略するが、第2審査結果200bは、広告が不適切である旨の審査結果を含むものとする。
【0037】
このように、本実施形態に係る情報処理装置100にあっては、審査された広告に含まれる対象のうち、広告の審査基準に基づいて設定されるルールを満たす対象を特定し、特定された対象箇所を所定の表示態様(ここではマーク201,202)で表示させるようにした。
【0038】
これにより、審査結果を活用することができる。すなわち、例えば、広告が不適切である旨の審査結果が通知された広告主C1は、広告を修正して再度の入稿を所望する場合がある。かかる場合に、第2審査結果200bは、ルール(ここでは禁止事項)を満たす対象箇所が所定の表示態様(ここではマーク201,202)で表示されるため、広告主C1は、広告のどの部分が不適切と審査されたかを容易に把握して適切に修正することが可能になることから、審査結果を有効に活用することができる。
【0039】
続いて、情報処理装置100は、広告主端末10から広告主C1によって修正された広告の入稿を受け付ける(ステップS20)。例えば、
図1の例において、情報処理装置100は、対象箇所が修正された広告の入稿を受け付ける。このとき、情報処理装置100は、広告主C1によって行われた、広告に対する修正に関する情報を修正情報として広告情報記憶部121に格納してもよい。
【0040】
そして、情報処理装置100は、修正された広告を、上記したモデルや目視によって再度審査し、適切と判定された場合、かかる広告をユーザ端末30に配信する(ステップS21)。
【0041】
なお、図示は省略するが、情報処理装置100は、修正された広告が不適切と判定された場合、再度、ルールを満たす対象を特定し、特定された対象箇所を所定の表示態様で表示させて、広告主端末10に再通知するようにしてもよい。これにより、情報処理装置100は、広告主端末10の広告主C1に対して、広告の再度の修正を促すことが可能になる。
【0042】
なお、上記では、情報処理装置100は、第1審査結果200aについて審査者E1による確認を行うようにしたが、これに限られず、第1審査結果200aを広告主端末10に通知するようにしてもよい、すなわち審査者E1による確認を行わないようにしてもよい。
【0043】
また、上記では、審査者E1による修正等が行われた第2審査結果200bは、審査者端末20から情報処理装置100を介して広告主端末10に通知されるようにしたが、これに限られず、審査者端末20から情報処理装置100を介さずに直接広告主端末10に通知されるようにしてもよい。
【0044】
また、上記では、情報処理装置100は、配信前広告について対象を特定してマーキングするようにしたが、これに限定されるものではなく、例えば、配信後広告について対象を特定してマーキングしてもよい。
【0045】
〔2.情報処理システムの構成〕
次に、上述した情報処理を実現するための情報処理システム1について
図2を用いて説明する。
図2は、実施形態に係る情報処理システム1の構成例を示す図である。
図2に示すように、実施形態に係る情報処理システム1は、情報処理装置100と、広告主端末10と、審査者端末20と、ユーザ端末30とを含む。情報処理装置100、広告主端末10、審査者端末20およびユーザ端末30は、ネットワークNを介して有線または無線により相互に通信可能に接続される。なお、ネットワークNは、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、電話網(携帯電話網、固定電話網等)、地域IP(Internet Protocol)網、インターネット等の通信ネットワークである。ネットワークNには、有線ネットワークが含まれていてもよいし、無線ネットワークが含まれていてもよい。また、
図2に示す情報処理システム1には、複数台の情報処理装置100や、複数台の広告主端末10、複数台の審査者端末20、複数台のユーザ端末30が含まれてもよい。
【0046】
情報処理装置100は、広告主が利用する広告主端末10から入稿された広告を管理し、ユーザが利用するユーザ端末30に広告を配信する配信サービスを提供するサーバ装置である。情報処理装置100は、広告主端末10から受け付けた広告に関する情報、並びに、当該広告の審査に関する情報(審査結果)を管理する。また、情報処理装置100は、ユーザ端末30における各広告の表示の有無や、各広告の配信期間に関する情報をユーザ端末30から収集してもよい。なお、情報処理装置100の構成は、
図3を用いて後述する。
【0047】
広告主端末10は、広告主によって利用される情報処理装置である。広告主端末10は、広告主の操作に応じて広告を情報処理装置100に入稿する。また、広告主端末10は、例えば、広告が不適切である旨の審査結果が通知された場合、広告主の操作に応じて広告を修正して、広告を情報処理装置100に再度入稿することができる。
【0048】
審査者端末20は、広告を目視により審査したり、マーキングの確認や修正をしたりする審査者によって利用される情報処理装置である。審査者端末20は、審査対象の広告の広告情報を受け付け、当該広告が適切であるか否かを示す審査結果を審査者の操作に応じて情報処理装置100に送信することができる。また、審査者端末20は、情報処理装置100から審査結果を受け付け、当該審査結果に含まれるマーキングの確認や修正を審査者E1の操作に応じて行い、修正等が行われた審査結果を情報処理装置100に送信することができる。
【0049】
ユーザ端末30は、ユーザによって利用される情報処理装置である。ユーザ端末30は、情報処理装置100から配信される各広告を表示する表示処理など各種の処理を実行する。
【0050】
〔3.情報処理装置の構成〕
次に、
図3を用いて、情報処理装置100の構成について説明する。
図3は、実施形態に係る情報処理装置100の構成例を示すブロック図である。
図3に示すように、情報処理装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを備える。
【0051】
〔3.1.通信部110〕
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークNと有線または無線で接続され、広告主端末10、審査者端末20、ユーザ端末30等との間で情報の送受信を行う。
【0052】
〔3.2.記憶部120〕
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
図3に示すように、記憶部120は、広告情報記憶部121と、審査モデル記憶部122と、ルール情報記憶部123とを備える。
【0053】
〔3.2.1.広告情報記憶部121〕
広告情報記憶部121は、広告に関する情報を記憶する。ここで、
図4を用いて、広告情報記憶部121が記憶する広告に関する情報について説明する。
図4は、実施形態に係る広告情報記憶部121の一例を示す図である。
図4の例では、広告情報記憶部121には、「広告ID」、「広告情報」、「審査結果」、「対象情報」および「修正情報」などの項目が含まれ、これらの項目は互いに関連付けられている。
【0054】
「広告ID」は、広告を識別するための識別情報を示す。「広告情報」は、広告主が入稿した広告を示す。なお、
図4では、「広告情報」に「広告情報K1」といった概念的な情報が格納される例を示したが、実際には、テキストや広告に関連する画像、動画、リンク先等の具体的な情報、または、その格納場所を示すファイルパス名、URLなどが格納される。以下、他の情報についても概念的に記載する場合があるが、これについても具体的な情報が格納されるものとする。
【0055】
「審査結果」は、対応付けられた「広告ID」が示す広告が、審査において「適切」と判定されたか、「不適切」と判定されたかを示す。なお、ここでの審査は、モデルを用いた審査であっても、目視による審査であってもよい。
【0056】
「対象情報」は、審査された広告(コンテンツ)に含まれる対象のうち、ルールを満たすと特定された対象に関する情報を示す。例えば、対象情報には、ルールを満たすと特定された対象の内容、対象箇所の位置、対象箇所の表示態様などを示す情報が含まれる。ここで、対象の内容は、例えば、ルールを満たすと特定されたテキスト、画像、動画などである。対象箇所の位置は、例えば、特定された対象が存在する、広告内の位置(例えばテキストの記載位置)である。対象箇所の表示態様は、例えば、対象箇所に付されたマーキングの種類であり、具体的には、マーキングの形や色、色の明度、濃淡、彩度などである。
【0057】
「修正情報」は、広告主によって行われた広告の修正に関する情報である。例えば、修正情報には、広告において修正された箇所、どのような修正が行われたかなどの具体的な修正内容などの修正履歴情報(ログ情報)が含まれるが、これに限られない。
【0058】
すなわち、
図4では、広告ID「A11」によって識別される広告の広告情報「広告情報K1」が格納され、当該広告が審査において「不適切」と判定され、対象情報が「対象情報L1」、修正情報が「修正情報M1」等である例を示す。また、
図4では、広告ID「A12」によって識別される広告の広告情報「広告情報K2」が格納され、当該広告が審査において「不適切」と判定され、対象情報が「対象情報L2」、修正情報が格納されない、すなわち広告主による広告の修正が行われていない例を示す。また、
図4では、広告ID「A13」によって識別される広告の広告情報「広告情報K3」が格納され、当該広告が審査において「適切」と判定された例を示す。なお、広告ID「A13」の広告は、審査において適切と判定されていることから、ルールを満たす対象がなく、よって対象情報、修正情報は格納されない。
【0059】
〔3.2.2.審査モデル記憶部122〕
審査モデル記憶部122は、審査モデルに関する情報を記憶する。ここで、
図5を用いて、審査モデル記憶部122が記憶する審査モデルに関する情報について説明する。
図5は、実施形態に係る審査モデル記憶部122の一例を示す図である。
図5の例では、審査モデル記憶部122は、「モデルID」、「カテゴリ」および「モデル情報」などの項目が含まれ、これらの項目は互いに関連付けられている。
【0060】
「モデルID」は、モデルを識別するための識別情報を示す。「カテゴリ」は、対応付けられた「モデルID」が示すモデルを用いた審査において、審査対象となる広告のカテゴリを示す。「モデル情報」は、広告が適切であるか否かを示すスコア出力するためのモデルの情報を示す。
【0061】
すなわち、
図5では、モデルID「P11」によって識別される審査モデルのモデル情報「モデル情報Q1」が格納され、当該審査モデルが「医療機関」のカテゴリに分類される広告の審査に用いられる例を示す。また、
図5では、モデルID「P12」によって識別される審査モデルのモデル情報「モデル情報Q2」が格納され、当該審査モデルが「健康食品」のカテゴリに分類される広告の審査に用いられる例を示す。
【0062】
〔3.2.3.ルール情報記憶部123〕
ルール情報記憶部123は、広告(コンテンツ)の審査基準に基づいて設定される所定のルールに関する情報を記憶する。ここで、
図6を用いて、ルール情報記憶部123が記憶するルールに関する情報について説明する。
図6は、実施形態に係るルール情報記憶部123の一例を示す図である。
図6の例では、ルール情報記憶部123は、「ルールID」、「カテゴリ」、「色種別」、「禁止事項」、「禁止事項の掲載状態」および「指標値」などの項目が含まれ、これらの項目は互いに関連付けられている。
【0063】
「ルールID」は、ルールを識別するための識別情報を示す。「カテゴリ」は、広告(コンテンツ)の審査用のカテゴリを示すカテゴリ情報である。「色種別」は、特定された対象位置を所定の表示態様で表示させるときの、所定の表示態様における色、言い換えると、マーキングの色の情報を示す。なお、
図6に示すように、色種別は、例えば、複数種ある審査用のカテゴリに対して、それぞれ異なる色が設定される。
【0064】
「禁止事項」は、広告の審査基準によって規定される禁止事項を示す情報である。例えば、禁止事項は、上記したように、各種法律の規定に違反する内容、広告に関するガイドラインに違反する内容、公序良俗に反する表現、誇張表現や虚偽の内容の記載などである。一例としては、「医療機関」のカテゴリに分類される広告であって、リンク先のランディングページを含む広告に治療責任者の経歴が記載されることが各種法律やガイドラインに規定される場合、かかる経歴が記載されていない事項が禁止事項として設定される。
【0065】
また、禁止事項の情報は、禁止事項を満たす度合いによって分類されてもよい。例えば、禁止事項の情報の「治療責任者の経歴:未記載」は、広告に含まれるキーワード(特徴語)に、治療責任者の経歴を示すキーワードが含まれないことを示し、禁止事項を満たす度合いが比較的高いことを示している。また、禁止事項の情報の「治療責任者の経歴:未記載の可能性有」は、広告に含まれるキーワードに、治療責任者の経歴を示すキーワードが含まれているか否か不明で未記載の可能性があることを示し、禁止事項を満たす度合いが未記載の場合に比べて低いことを示している。なお、禁止事項を満たす度合いによって、指標値の値が変わるが、これについては後述する。
【0066】
また、禁止事項の例としては、「健康食品」のカテゴリに分類される広告において病名の記載を禁止することが各種法律やガイドラインに規定される場合、病名の記載が禁止事項として設定される。また、例えば、「共通」のカテゴリに分類される広告においては、公序良俗に反する表現の記載が禁止事項として設定される。
【0067】
「禁止事項の掲載状態」は、広告における禁止事項の掲載状態を示す情報である。例えば、禁止事項の掲載状態には、広告において禁止事項が掲載される位置や禁止事項の掲載サイズなどが含まれる。
図6に示す例では、禁止事項が掲載される位置が、広告のリンク先(ランディングページ。LP(Landing Page))のトップ部や最下部である場合を示している。また、
図6に示す例では、禁止事項の掲載サイズが、比較的大きい場合と比較的小さい場合を示している。
【0068】
「指標値」は、ルールを満たす度合いを示す指標値に関する情報である。例えば、ルールを満たす度合いを示す指標値は、特定された対象箇所とルール(例えば禁止事項)との一致度(または類似度)に応じて設定される。従って、例えば、指標値は、対象箇所がルールにおける禁止事項に一致する場合、比較的高い値に設定され、禁止事項に一致する可能性がある場合、一致の場合より低くなるように設定される。
【0069】
具体的に、ルールID「R13」、「R14」のルールに対応する指標値を例にとって説明すると、対象箇所に禁止事項である病名の記載がある場合は、対象箇所がルールの禁止事項に一致しているため、ルールを満たす度合いを示す指標値は比較的高い「10」に設定される。他方、対象箇所に病名の記載の可能性がある場合は、対象箇所がルールの禁止事項に一致する可能性があるとして、指標値は、一致の場合より低い「5」に設定される。
【0070】
また、「指標値」は、ルールの禁止事項の掲載状態において、禁止事項が掲載される位置がランディングページのトップ部である場合や、禁止事項の掲載サイズが比較的大きい場合は、ルールの禁止事項を満たすことが明確であると推定されるため、指標値は比較的高い値に設定される。このように、指標値は、ルールを満たす度合いを示す値であり、禁止事項や禁止事項の掲載状態など複数種あるルール対して、それぞれ適切な値が設定される。
【0071】
なお、上記した指標値は、対象箇所が不適切と審査されるリスクの度合い(リスクスコア)であるともいえる。また、本実施形態にあっては、対象箇所が特定された広告について上記した指標値を算出し、算出された指標値に応じて所定の表示態様を変更するが、これについては後に説明する。
【0072】
図6では、ルールID「R11」によって識別されるルールは、カテゴリが「医療施設」、色種別は「緑」、禁止事項は「治療責任者の経歴が未記載」、指標値が「10」である例を示す。また、
図6の例では、ルールID「R21」によって識別されるルールは、
禁止事項の掲載状態(ここでは禁止事項が掲載される位置)が「LPのトップ部」、指標値が「10」である例を示す。
【0073】
なお、上記では、理解の便宜のため、ルールに含まれる「カテゴリ」、「色種別」、「禁止事項」、「禁止事項の掲載状態」および「指標値」を、具体的に示したが、これらは例示であって限定されるものではない。
【0074】
〔3.3.制御部130〕
図3の説明を続けると、制御部130は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、情報処理装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0075】
実施形態に係る制御部130は、
図3に示すように、審査部131と、配信部132と、取得部133と、特定部134と、表示制御部135と、変更部136とを備え、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。
【0076】
〔3.3.1.審査部131〕
審査部131は、広告主が利用する広告主端末10(
図1参照)からコンテンツ(広告)の入稿を受け付け、受け付けた広告に関する情報を広告情報記憶部121に格納する。そして、審査部131は、広告情報記憶部121に格納された広告の審査を行う。例えば、
図1の例において、審査部131は、審査モデル記憶部122に含まれるモデルを用いて配信前広告を審査する。具体的には、
図1の例において、審査部131は、配信前広告の広告情報をモデルに入力し、入力した広告情報が有する特徴量に基づいて、配信前広告が適切であるか否かを示すスコアを出力する。そして、審査部131は、出力したスコアに基づいて、配信前広告を「適切」、「不適切」、「判別不可」のいずれかの審査結果に分類する。ここで、審査部131は、配信前広告の審査結果が「適切」または「不適切」である場合、配信前広告が「適切」または「不適切」であることを示す情報を、広告情報記憶部121の「審査結果」の項目に格納する。
【0077】
また、審査部131は、モデルを用いた審査において、審査結果が「判別不可」である配信前広告に対し、目視による審査を行ってもよい。例えば、
図1の例において、審査部131は、審査結果が「判別不可」である配信前広告の広告情報を審査者端末20に送信し、審査者E1に審査させることにより、目視による広告の審査を行ってもよい。そして、審査部131は、審査者端末20から審査結果を受け付け、配信前広告が「適切」であることを示す情報、または、広告が「不適切」であることを示す情報を広告情報記憶部121の「審査結果」の項目に格納してもよい。
【0078】
また、例えば、審査部131は、審査において不適切と判定された広告に関する情報を特定部134へ通知する。
【0079】
また、例えば、審査部131は、審査において不適切と判定された広告が広告主端末10で広告主によって修正された場合、修正された広告の入稿を広告主端末10から再度受け付けることができる。ここでは、審査部131は、例えば対象箇所が修正された広告の入稿を受け付ける。また、審査部131は、広告主によって行われた修正であって、対象箇所が特定された広告に対する修正に関する修正情報を広告情報記憶部121の「修正情報」の項目に格納する。
【0080】
そして、審査部131は、修正された広告をモデルや目視によって再度審査し、かかる広告を「適切」、「不適切」などの審査結果に分類する。続いて、審査部131は、修正された広告の審査結果が「適切」または「不適切」であることを示す情報を、広告情報記憶部121に格納する。
【0081】
〔3.3.2.配信部132〕
配信部132は、審査部131によるコンテンツ(広告)の審査結果に基づいて、広告をユーザ端末30に配信する。例えば、
図1の例において、配信部132は、モデルを用いた審査において「適切」と判定された広告をユーザ端末30に配信する。また、配信部132は、モデルを用いた審査において「判別不可」と判定された広告のうち、目視による広告の審査において「適切」と判定された広告をユーザ端末30に配信する。
【0082】
〔3.3.3.取得部133〕
取得部133は、広告の審査基準に基づいて設定される所定のルールを示す情報を取得する。例えば、取得部133は、ルール情報記憶部123にアクセスして、ルールを示す情報を取得する。そして、取得部133は、取得されたルールを示す情報を特定部134へ通知する。
【0083】
また、取得部133は、上記した広告の修正情報を取得することができる。例えば、取得部133は、広告情報記憶部121にアクセスして、修正情報を取得することができる。そして、取得部133は、取得された修正情報を表示制御部135へ通知する。
【0084】
このように、本実施形態に係る情報処理装置100にあっては、広告の修正情報を取得することができる、詳しくは、例えば広告において修正された箇所や、どのような修正が行われたかなどの具体的な修正内容等の修正履歴情報を取得することができる。これにより、例えば、修正情報を後述する表示制御部135へ通知して審査者端末20に表示させ、修正情報を可視化することが可能になり、よって審査者E1に修正箇所や修正内容を容易に把握(確認)させることができる。
【0085】
〔3.3.4.特定部134〕
特定部134は、審査部131によって審査された広告に含まれる対象のうち、ルールを満たす対象を特定する。例えば、特定部134は、まず、審査において不適切と判定された広告に含まれる対象を抽出する。かかる対象は、例えばキーワードなどのテキスト、画像、動画等の情報である。なお、対象となるキーワード等の情報は、例えば、形態素解析等の自然言語処理技術や任意の技術を採用して、広告に含まれるテキスト情報や画像情報、動画情報が有する特徴量を抽出して得ることができるが、これに限定されるものではない。
【0086】
そして、特定部134は、抽出された対象のうち、ルールを満たす対象を特定する。例えば、特定部134は、抽出された対象とルールを示す情報(
図6参照)とに基づき、ルールの禁止事項を満たす対象を特定する。これにより、例えば、広告においてルールの禁止事項を満たす対象箇所、すなわち不適切と審査された部分を正確に特定することができる。
【0087】
具体的に、「健康食品」のカテゴリに分類される広告において病名の記載が禁止事項として設定される例で説明すると、特定部134は、抽出された対象のキーワードに、病名を示す情報がある場合、かかる病名が記載された箇所を対象箇所として特定する。特定部134は、特定された対象に関する情報を表示制御部135へ通知するとともに、特定された対象に関する情報を広告情報記憶部121の「対象情報」の項目に格納する。
【0088】
〔3.3.5.表示制御部135〕
表示制御部135は、特定部134によって特定された対象を所定の表示態様で表示させる、言い換えると、対象箇所をマーキングする。例えば、表示制御部135は、特定された対象を所定の表示態様で表示させる表示情報を審査者端末20に送信する。これにより、審査者端末20には、対象箇所がマーキングされた広告が表示されることとなる。なお、かかる広告の情報は、
図1の例における第1審査結果200aである。
【0089】
また、例えば、表示制御部135は、審査者端末20において審査者E1の操作により、特定された対象の位置が修正されたり、対象が新たに特定されてマーキングされたりする修正などが行われた広告の情報(
図1の例における第2審査結果200b)を受け付けることができる。
【0090】
そして、表示制御部135は、修正等が行われた広告の表示情報を広告主端末10に送信する。これにより、広告主端末10には、対象箇所がマーキングされた広告(第2審査結果200b)が表示されることとなる。
【0091】
ここで、
図7Aを用いて、特定された対象を所定の表示態様で表示させる表示情報について説明する。
図7Aは、特定された対象を所定の表示態様で表示させる表示情報の一例を示す図である。なお、
図7Aは、広告主端末10に表示される表示情報を示している。
【0092】
図7Aに示すように、表示制御部135は、特定された対象箇所に、例えばマーク201~203を付してマーキングする、言い換えると強調表示する。なお、
図7の例では、広告A1に含まれる対象のうち、「病名H1が治ります」、「効果J1があります」、「公序良俗に反する表現T1」という対象が特定されて、マーク201~203でマーキングされているものとする。
【0093】
これにより、広告主は、広告A1を修正して再度の入稿を所望する場合に、ルール(ここでは禁止事項)を満たす対象箇所、すなわち不適切と審査された部分を容易に把握して適切に修正することが可能になる。このように、特定された対象箇所を所定の表示態様で表示させることで、審査結果を有効に活用することができる。
【0094】
また、表示制御部135は、ルールに基づいて所定の表示態様を変更してもよい。これにより、本実施形態にあっては、広告主に対し、ルールを満たす対象箇所(不適切と審査された部分)をより一層容易に把握させることが可能になる。
【0095】
詳しくは、例えば、表示制御部135は、特定された対象箇所について、ルールを示す情報(
図6参照)に基づき、ルールを満たす度合いを示す指標値を算出する。例えば、
図7Aの例では、病名の記載が禁止事項として設定される「健康食品」のカテゴリの広告A1において、病名H1の記載がなされているため、表示制御部135は、対象箇所(ここでは病名H1が記載される箇所)について指標値「10」を算出する。また、表示制御部135は、禁止事項の掲載状態、すなわち、禁止事項が掲載される位置や禁止事項の掲載サイズなどに基づいて得られる指標値を加算して、指標値の合計を算出する。
【0096】
そして、表示制御部135は、算出された指標値(指標値の合計)に応じて所定の表示態様を変更する。例えば、表示制御部135は、指標値に応じてマーク201~203の色の明度や濃淡、彩度を変えることで、対象箇所の表示態様を変更する。例えば、表示制御部135は、算出された指標値が高くなるにつれて、ルールの禁止事項を満たすことが明確であると推定されるため、マーク201~203の色の明度等を高くし、目視で確認し易くする。これにより、広告主に対し、ルールを満たす対象箇所(不適切と審査された部分)をより一層容易に把握させることが可能になる。
【0097】
なお、上記では、算出された指標値が高くなるにつれて色の明度等を高くするようにしたが、これは例示であって限定されるものではない。また、上記では、指標値に応じてマーク201~203の色の明度等を変えるようにしたが、これに限られず、マーク201~203の種類を変えるなどその他の手法で所定の表示態様を変更してもよい。
【0098】
また、表示制御部135は、ルールのカテゴリ情報に応じて所定の表示態様を変更してもよい。例えば、表示制御部135は、ルールのカテゴリ情報に応じてマーク201~203の色を変えることで、対象箇所の表示態様を変更する。
【0099】
例えば、
図7Aの例では、マーク201,202は、ルールのカテゴリ情報(
図6参照)において「健康食品」に対応する場合、黄色の表示態様とされ、マーク203は、ルールのカテゴリ情報において「共通」に対応する場合、赤色の表示態様とされる。なお、
図7Aでは、色の相違をドットと斜線の違いで示している。
【0100】
これにより、本実施形態にあっては、広告主に対し、対象箇所(不適切と審査された部分)がどのカテゴリに属するルール(ここでは禁止事項)を満たすものであるかを容易に把握させることが可能になり、広告主は審査結果をより活用することができる。
【0101】
なお、上記では、カテゴリ情報に応じてマーク201~203の色を変えるようにしたが、これに限られず、マーク201~203の種類を変えるなどその他の手法で所定の表示態様を変更してもよい。
【0102】
次に、
図7Bを用いて、特定された対象を所定の表示態様で表示させる表示情報の別の例について説明する。
図7Bは、特定された対象を所定の表示態様で表示させる表示情報の別の例を示す図である。なお、
図7Bは、
図7Aと同様、広告主端末10に表示される表示情報を示している。また、
図7Bでは、治療責任者の経歴の未記載が禁止事項として設定される「医療機関」のカテゴリの広告A2において、経歴が未記載である場合の例を示している。
【0103】
図7Bに示すように、表示制御部135は、対象箇所に所定の表示態様で表示させる際、メッセージ204を付して表示させるようにしてもよい。すなわち、例えば、カテゴリが「医療機関」の広告A2において、治療責任者の経歴の未記載という禁止事項を満たす場合、特定部134は、広告A2内の予め設定される部分(例えば治療責任者の経歴が記載されるべき部分や記載されることが多い部分、広告主が目視し易い部分など)を対象箇所として特定する。そして、表示制御部135は、特定された対象箇所に、経歴が未記載である旨のメッセージ204を付して表示させる。
【0104】
これにより、広告主は、広告A2を修正して再度の入稿を所望する場合に、ルール(ここでは禁止事項)を満たす対象箇所、すなわち不適切と審査された部分や内容を容易に把握して適切に修正することが可能になる。このように、特定された対象箇所にメッセージ204を付して表示させることで、審査結果を有効に活用することができる。
【0105】
なお、表示制御部135は、ルールを満たす度合いに応じてメッセージ204の内容を変更してもよい。すなわち、例えば、広告A2に含まれるキーワードに、治療責任者の経歴を示すキーワードが含まれているか否か不明で未記載の可能性があり、ルールの禁止事項を満たす度合いが未記載の場合に比べて低い場合、表示制御部135は、メッセージ204を「治療責任者の経歴の記載がない可能性があります」など、ルールの禁止事項を満たす度合いに応じた内容に変更してもよい。これにより、広告主は、対象箇所がルールを満たす理由、すなわち不適切と審査された理由を正確に把握して、広告を適切に修正することが可能になる。
【0106】
図3の説明を続ける。また、表示制御部135は、取得部133に取得されて修正情報を審査者端末20に表示させることができる。これにより、例えば、審査者端末20において修正情報を可視化し、よって審査者E1に修正箇所や修正内容を容易に把握させることができることは、既に述べた通りである。
【0107】
〔3.3.6.変更部136〕
変更部136は、所定のルールを変更する。例えば、変更部136は、広告(コンテンツ)に対する審査の過去の実績を示す情報を学習データとして取得し、取得された学習データに基づく学習(機械学習)により、ルールを変更することができる。
【0108】
このように、本実施形態にあっては、所定のルールを変更することで、例えば、ルールを審査の傾向に即した内容にすることが可能になり、結果として対象箇所の特定を正確に行ったり、対象箇所を適切な表示態様で表示させたりすることが可能になる。
【0109】
なお、上記では、ルールが機械学習によって変更されるようにしたが、これに限定されるものではなく、例えば、ルールが所定の者によって適宜に変更(設定)されるなどその他の手法で変更されてもよい。
【0110】
〔4.情報処理装置100の処理フロー〕
次に、情報処理装置100における情報処理の手順について説明する。
図8は、実施形態に係る情報処理装置100における情報処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0111】
図8に示すように、情報処理装置100の制御部130は、広告主から広告の入稿を受け付ける(ステップS101)。続いて、制御部130は、モデルや目視により広告を審査する(ステップS102)。
【0112】
次いで、制御部130は、審査において広告が適切とされたか否かを判定する(ステップS103)。制御部130は、広告が適切であると判定された場合(ステップS103,Yes)、広告をユーザに配信する(ステップS104)。
【0113】
他方、制御部130は、広告が適切ではない判定された場合(ステップS103,No)、すなわち、広告が不適切と判定された場合、広告に含まれる対象のうち、広告の審査基準に基づいて設定される所定のルールを満たす対象箇所を特定する(ステップS105)。
【0114】
続いて、制御部130は、対象箇所をマーキングする(ステップS106)、すなわち、対象箇所を所定の表示態様で表示させるようにする。なお、ここでは、対象箇所がマーキングされた広告に対し、審査者によるマーキングの修正などが行われてもよい。
【0115】
続いて、制御部130は、対象箇所がマーキングされた広告を含む審査結果を広告主端末10に通知する(ステップS107)。続いて、制御部130は、広告主端末10から広告主によって修正された広告の入稿を受け付けたか否かを判定する(ステップS108)。
【0116】
制御部130は、修正された広告の入稿を受け付けたと判定された場合(ステップS108,Yes)、ステップS102の処理に戻り、修正された広告の審査(再審査)を行う。一方、制御部130は、修正された広告の入稿を受け付けたと判定されない場合(ステップS108,No)、そのまま処理を終了する。
【0117】
〔5.効果〕
情報処理装置100は、審査部131と、特定部134と、表示制御部135とを備える。審査部131は、コンテンツ(広告)を審査する。特定部134は、審査部131によって審査されたコンテンツに含まれる対象のうち、コンテンツの審査基準に基づいて設定される所定のルールを満たす対象を特定する。表示制御部135は、特定部134によって特定された対象を所定の表示態様で表示させる。
【0118】
これにより、審査結果を活用することができる。
【0119】
表示制御部135は、所定のルールに基づいて所定の表示態様を変更する。これにより、例えば、広告主に対し、所定のルールを満たす対象箇所をより一層容易に把握させることが可能になる。
【0120】
表示制御部135は、所定のルールを満たす度合いを示す指標値を算出し、算出された指標値に応じて所定の表示態様を変更する。これにより、広告主に対し、所定のルールを満たす対象箇所をより一層容易に把握させることが可能になる。
【0121】
所定のルールは、コンテンツの審査用のカテゴリを示すカテゴリ情報を含み、表示制御部135は、所定のルールのカテゴリ情報に応じて所定の表示態様を変更する。これにより、広告主に対し、対象箇所がどのカテゴリに属するルールを満たすものであるかを容易に把握させることが可能になり、広告主は審査結果をより活用することができる。
【0122】
所定のルールは、審査基準によって規定される禁止事項を示す情報を含み、特定部134は、所定のルールの禁止事項を満たす対象を特定する。これにより、例えば、広告においてルールの禁止事項を満たす対象箇所、すなわち不適切と審査された部分を正確に特定することができる。
【0123】
また、情報処理装置100は、取得部133をさらに備える。取得部133は、対象が特定されたコンテンツに対する修正に関する修正情報を取得する。これにより、例えば、修正情報を審査者端末20に表示させ、修正情報を可視化することが可能になり、よって審査者に修正箇所や修正内容を容易に把握(確認)させることができる。
【0124】
また、情報処理装置100は、変更部136をさらに備える。変更部136は、所定のルールを変更する。これにより、例えば、ルールを適切な内容に変更することが可能になり、結果として対象箇所の特定を正確に行ったり、対象箇所を適切な表示態様で表示させたりすることが可能になる。
【0125】
〔6.ハードウェア構成〕
上述した実施形態における情報処理装置100は、例えば
図9に示すような構成のコンピュータ1000がプログラムを実行することによって実現される。
【0126】
図9は、プログラムを実行するコンピュータのハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ1000は、CPU(Central Processing Unit)1100、RAM(Random Access Memory)1200、ROM(Read Only Memory)1300、HDD(Hard Disk Drive)1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、およびメディアインターフェイス(I/F)1700を備える。
【0127】
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0128】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、通信部110に対応し、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを、ネットワークNを介して他の機器へ送信する。
【0129】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、および、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを、入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0130】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、当該プログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0131】
コンピュータ1000が情報処理装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、
図3に示す審査部131、配信部132、取得部133、特定部134、表示制御部135および変更部136の各機能を実現する。
【0132】
コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを、記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から、ネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0133】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0134】
〔7.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0135】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0136】
また、上述してきた実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0137】
また、上記してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、審査部131は、審査手段や審査回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0138】
1 情報処理システム
10 広告主端末
20 審査者端末
30 ユーザ端末
100 情報処理装置
110 通信部
120 記憶部
121 広告情報記憶部
122 審査モデル記憶部
123 ルール情報記憶部
130 制御部
131 審査部
132 配信部
133 取得部
134 特定部
135 表示制御部
136 変更部