(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-13
(45)【発行日】2023-01-23
(54)【発明の名称】プリチャージ照明制御回路
(51)【国際特許分類】
H05B 45/30 20200101AFI20230116BHJP
H05B 45/34 20200101ALI20230116BHJP
H05B 45/345 20200101ALI20230116BHJP
H05B 45/3725 20200101ALI20230116BHJP
H05B 47/16 20200101ALI20230116BHJP
【FI】
H05B45/30
H05B45/34
H05B45/345
H05B45/3725
H05B47/16
(21)【出願番号】P 2019514247
(86)(22)【出願日】2017-09-20
(86)【国際出願番号】 US2017052565
(87)【国際公開番号】W WO2018057653
(87)【国際公開日】2018-03-29
【審査請求日】2020-08-06
(32)【優先日】2016-09-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512123938
【氏名又は名称】フォセオン テクノロジー, インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】PHOSEON TECHNOLOGY, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100137095
【氏名又は名称】江部 武史
(74)【代理人】
【識別番号】100091627
【氏名又は名称】朝比 一夫
(72)【発明者】
【氏名】バッタグリア, サルバトーレ ティー.
【審査官】野木 新治
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-108004(JP,A)
【文献】特開昭63-056173(JP,A)
【文献】特開2010-062150(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 45/00、47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つまたは複数の発光デバイスを動作させるためのシステムであって、
固体照明デバイスのアレイと、
導体によって前記固体照明デバイスの前記アレイに電気的に結合され、電圧レギュレータ入力を含む電圧レギュレータと、
前記電圧レギュレータ入力に電気的に結合されたプリチャージ回路出力を有するアナログプリチャージ回路と、を含み、
前記アナログプリチャージ回路は、前記固体照明デバイスの前記アレイに電気的に結合されたプリチャージ回路入力と、タイミング回路と、前記タイミング回路に電気的に結合された、第1のコンデンサと、第1の抵抗器と、を含み、
前記第1のコンデンサおよび前記第1の抵抗器の値は、前記第1のコンデンサおよび前記第1の抵抗器に基づく所定の時間
が終了する前、高電圧から低電圧に遷移しない
前記タイミング回路
のRESETバー入力に応答して、前記タイミング回路から出力される電圧パルスの継続時間を決定することを特徴とするシステム。
【請求項2】
前記タイミング回路に電気的に結合された、第2の抵抗器と、第3の抵抗器と、第2のコンデンサとをさらに含む請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記第2のコンデンサおよび前記第3の抵抗器に電気的に結合されたトランジスタをさらに含む請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記タイミング回路は、TRIGバー入力と、
前記RESETバー入力と、CONTバー入力と、THRES入力と、DISCH出力と、OUT出力とを含む請求項2に記載のシステム。
【請求項5】
前記第1の抵抗器および前記第1のコンデンサは、前記DISCH出力に電気的に結合され、
前記DISCH出力は、前記THRES入力に電気的に結合される請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記第2の抵抗器および前記第2のコンデンサは、前記TRIGバー入力に電気的に結合されている請求項4に記載のシステム。
【請求項7】
第3のコンデンサをさらに含み、
前記第3のコンデンサは、前記CONTバー入力に電気的に結合されている請求項4に記載のシステム。
【請求項8】
前記OUT出力は、前記電圧レギュレータの入力に電気的に結合されている請求項4に記載のシステム。
【請求項9】
1つまたは複数の発光デバイスを動作させるためのシステムであって、
固体照明デバイスのアレイと、
導体によって前記固体照明デバイスの前記アレイに電気的に結合され、電圧レギュレータ入力を含む電圧レギュレータと、
前記電圧レギュレータ入力に電気的に結合されたプリチャージ回路出力を有するアナログプリチャージ回路と、を含み、
前記アナログプリチャージ回路は、前記固体照明デバイスの前記アレイに電気的に結合された第1のプリチャージ回路と、タイミング回路と、前記タイミング回路および前記第1のプリチャージ回路入力に電気的に結合された電圧コンパレーターと、前記タイミング回路に電気的に結合された、第1のコンデンサと、第1の抵抗器と、を含み、
前記第1のコンデンサおよび前記第1の抵抗器の値は、前記第1のコンデンサおよび前記第1の抵抗器に基づく所定の時間
が終了する前、高電圧から低電圧に遷移しない
前記タイミング回路
のRESETバー入力に応答して、前記タイミング回路から出力される電圧パルスの継続時間を決定することを特徴とするシステム。
【請求項10】
前記アナログプリチャージ回路は、前記第1のプリチャージ回路に電気的に結合された第2のプリチャージ回路と、
前記第2のプリチャージ回路に電気的に結合されたトランジスタと、をさらに含む請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記トランジスタは、第3の抵抗器と、第2のコンデンサとに電気的に結合され、
前記第2のコンデンサは、第2の抵抗器と、前記タイミング回路のTRIGバー入力とに電気的に結合される請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記タイミング回路は、TRIGバー入力と、
前記RESETバー入力と、CONTバー入力と、THRES入力と、DISCH出力と、OUT出力とを含む請求項9に記載のシステム。
【請求項13】
前記電圧コンパレーターに電気的に結合された分圧器をさらに含む請求項9に記載のシステム。
【請求項14】
1つまたは複数の発光デバイスを動作させる方法であって、
電圧パルスを電圧レギュレータの入力に供給する工程と、
前記電圧レギュレータを介して前記1つまたは複数の発光デバイスに電力を供給する工程と、を含み、
前記電圧パルスの継続時間は、前記1つまたは複数の発光デバイスで、タイミング回路
、抵抗器およびコンデンサのネットワークと、電圧とに応答して調整され、
前記電圧レギュレータは、導体によって固体照明デバイスのアレイに電気的に結合され、
前記コンデンサおよび前記抵抗器の値は、前記コンデンサおよび前記抵抗器に基づく所定の時間
が終了する前、高電圧から低電圧に遷移しない
前記タイミング回路
のRESETバー入力に応答して、前記タイミング回路から出力される前記電圧パルスの前記継続時間を決定することを特徴とする1つまたは複数の発光デバイスを動作させる方法。
【請求項15】
前記抵抗器および前記コンデンサは、アナログタイミング回路に電気的に結合されている請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記電圧パルスは、アナログプリチャージ回路を介して提供され、
前記1つまたは複数の発光デバイスに電気的に結合される分圧器を介して前記アナログプリチャージ回路に電圧を供給する工程をさらに含む請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記電圧パルスは、前記1つまたは複数の発光デバイスの光強度出力をゼロから閾値まで増加させる要求に応答してのみ出力される請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記1つまたは複数の発光デバイスにおける前記電圧は、コンパレーター回路に入力される請求項14に記載の方法。
【請求項19】
前記電圧パルスは、プリチャージ回路を介して提供され、
前記プリチャージ回路は、単安定モードに構成されたタイマーを含む請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
本出願は、2016年9月23日に出願された、「プリチャージ照明制御回路」と題された米国仮特許出願第62/398,794号の優先権を主張する。その出願の全ての内容はここに挿入される。
【背景技術】
【0002】
固体照明デバイス(solid-state lighting devices)は、様々なレベルの照明を提供するために様々な照明強度のレベルで動作させることができる。いくつかの場合において、照明デバイスの出力は、製造されているデバイスの硬化時間または他のプロセス変数に影響を与える。したがって、製品のばらつきを減らすために、一貫した既知のレベルの光強度を提供することが望ましい。しかしながら、電力は、電圧レギュレータによって照明アレイに供給される。電圧レギュレータの初期出力は、照明アレイからの照明の異なるレベル間で一貫性がない。例えば、利用可能な電圧レギュレータの40%の出力が所望のレベルの光強度に対して要求される場合、電圧レギュレータが所望のレベルの光強度を提供するために十分な電圧を出力するのに15msかかる。しかしながら、利用可能な電圧レギュレータの100%の出力が所望のレベルの光強度に対して要求される場合、電圧レギュレータが所望のレベルの光強度を提供するために十分な電圧を出力するのに2msかかる。応答時間の遅れは、電圧レギュレータ内の抵抗器/コンデンサネットワークの充電に起因する。電圧レギュレータの出力は、照明アレイからの出力がより一貫性があるように、要求される照明強度の様々なレベル間で、より一貫した開始時間を提供するような方法で応答することが望ましい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本明細書の発明者は、上述の欠点を認識し、1つまたは複数の発光デバイスを動作させるためのシステムを開発した。このシステムは、固体照明デバイスのアレイと、電圧レギュレータ入力を含む電圧レギュレータと、プリチャージ回路出力を有するアナログプリチャージ回路とを含む。電圧レギュレータは、固体照明デバイスのアレイに電気的に結合されている。プリチャージ回路出力は、電圧レギュレータ入力に電気的に結合されている。アナログプリチャージ回路は、固体照明デバイスのアレイに電気的に結合されたプリチャージ回路入力を含む。アナログプリチャージ回路は、タイミング回路を含む。アナログプリチャージ回路は、タイミング回路に電気的に接続された第1のコンデンサと、第1の抵抗器とを含む。
【0004】
アナログプリチャージ回路から電圧レギュレータへ入力を提供することを制御することによって、照明アレイの起動状態の間に、照明アレイの光強度をより正確に制御することができる。アナログプリチャージ回路は、時間の関数として制御される継続時間(duration)を有する電圧パルス、または、固体照明デバイスで発生する電圧を出力する。より低いレベルの光強度が要求されたとき、アナログプリチャージ回路は、所定の継続時間の電圧を出力する。所定の継続時間の電圧パルスは、必要な光強度が提供されるように、電圧レギュレータ内の抵抗器/コンデンサネットワークを急速に充電するように作用する。アナログプリチャージ回路は、継続時間を有する電圧パルスを出力する。その継続時間は、要求された光強度のより高いレベルのための固体照明デバイスで発生する電圧によって制限される。照明デバイスの電圧に応じて、アナログプリチャージ回路の出力電圧を制限することにより、電圧レギュレータの出力を制御して、エネルギーを節約し、所望の光強度レベルを超える可能性を低減する。
【発明の効果】
【0005】
本説明は、いくつかの利点を提供する。特に、このアプローチは、照明システムの光度制御を改善する。さらに、このアプローチは、電力消費を改善する。さらにまた、このアプローチは、高度なデジタルコントローラを必要とせずに提供される。
【0006】
本明細書の上記の利点および他の利点、ならびに特徴は、単独でまたは添付の図面と関連して解釈されるとき、以下の詳細な説明から容易に明らかになる。
【0007】
上記の概要は、詳細な説明においてさらに説明される概念の選択を簡略化した形で紹介するために提供されることを理解されたい。特許請求の範囲に記載される主題の重要なまたは本質的な特徴を特定することを意図するものではなく、その範囲は詳細な説明に続く特許請求の範囲によって独自に特定される。さらに、特許請求の範囲に記載される主題は、上記または本開示のいずれかの部分において指摘されるあらゆる不都合を解決する実施形態に限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【0009】
【
図2】
図2は、例示的な照明アレイの電圧レギュレータの概略図を示す。
【0010】
【
図3】
図3は、例示的なアナログプリチャージ回路を示す。
【0011】
【
図4】
図4は、例示的な照明アレイの起動シーケンスを示す。
【0012】
【
図5】
図5は、光反応システムを制御するための例示的な方法を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本説明は、調整された電流を有する照明システムに関する。
図1は、調整された電流制御が提供される照明システムの一例を示す。照明電流制御は、
図2および
図3に示されるような例示的な回路に従って提供される。しかしながら、記載された機能を提供するかまたは示された回路と同様に動作する代替回路もまた、本明細書の範囲内に含まれる。照明システムは、
図4に示すプロフェティック(prophetic)シーケンスを提供する。回路は、
図5の方法に従って動作する。様々な電気回路図において、コンポーネント間に示される電気的相互接続を表す線は、例示されているデバイス間の電流経路を表す。
【0014】
図1を参照すると、本明細書に記載のシステムおよび方法による光反応性システム10のブロック図が示される。この例では、光反応性システム10は、照明サブシステム100と、コントローラ108と、電源102と、冷却サブシステム18とを含む。
【0015】
照明サブシステム100は、複数の発光デバイス110を含む。発光デバイス110は、例えば、LEDデバイスである。複数の発光デバイス110のうちの選択されたものは、放射出力24を提供するように実装される。放射出力24は、ワークピース26に向けられる。戻ってきた放射線28は、(例えば、放射出力24の反射を介して)ワークピース26から照明サブシステム100に戻るように向けられる。
【0016】
放射出力24は、カップリング光学系30を介してワークピース26に向けられる。カップリング光学系30は、使用される場合、様々に実装される。一例として、カップリング光学系は、放射出力24を提供する発光デバイス110と、ワークピース26との間に挿入された1つ以上の層、材料または他の構造を含む。一例として、カップリング光学系30は、収集、集光、視準(コリメーション)、または放射出力24の品質または有効量を高めるために、マイクロレンズアレイを含んでいてもよい。別の例として、カップリング光学系30は、マイクロリフレクタアレイを含んでいてもよい。このようなマイクロリフレクタアレイを使用する場合、放射出力24を提供する各半導体デバイスは、1対1ベースで各マイクロリフレクタ内に配置される。
【0017】
層、材料または他の構造のそれぞれは、選択された屈折率を有する。各屈折率を適切に選択することによって、放射出力24(および/または戻り放射28)の経路内の層、材料および他の構造間の界面における反射を選択的に制御する。一例として、ワークピース26に対して半導体デバイス間に配置された選択された界面でこのような屈折率の差を制御することによって、その界面での反射は低減、除去または最小化される。そして、ワークピース26への最終的な送達のために、その界面で放射出力の伝達を増大させる。
【0018】
カップリング光学系30は、様々な目的に使用される。例示的な目的は、とりわけ、発光デバイス110を保護すること、冷却サブシステム18に関連する冷却流体を保持すること、放射出力24を収集、集光および/またはコリメートすること、戻り放射28を収集、方向付け、または拒絶することを含む。または、他の目的のために、それらを単独でまたは組み合わせで含む。さらなる例として、光反応性システム10は、特に、ワークピース26に供給されるような放射出力24の有効品質または量を高めるように、カップリング光学系30を使用してもよい。
【0019】
複数の発光デバイス110のうちの選択されたものは、コントローラ108にデータを提供するように、カップリング電子機器22を介してコントローラ108に結合される。さらに後述するように、コントローラ108は、例えば、カップリング電子機器22を介して、そのようなデータ提供半導体デバイスを制御するように実装されている。
【0020】
コントローラ108は、電源102および冷却サブシステム18のそれぞれにも接続され、それらを制御するように実装されることが好ましい。さらに、コントローラ108は、電源102および冷却サブシステム18からデータを受信する。
【0021】
電源102、冷却サブシステム18、照明サブシステム100のうちの1つまたは複数からコントローラ108によって受信されたデータは、様々なタイプのものである。一例として、データはそれぞれ、結合された半導体デバイス110に関連する1つまたは複数の特性の代表(representative)である。別の例として、データは、データを提供する各コンポーネント12、102、18に関連した1つまたは複数の特性の代表であってもよい。さらに別の例として、データは、ワークピース26に関連する1つまたは複数の特性の代表(例えば、ワークピースに向けられた放射出力エネルギーまたはスペクトル成分の代表)であってもよい。さらに、データは、これらの特性のいくつかの組み合わせの代表であってもよい。
【0022】
コントローラ108は、そのようなデータを受信すると、そのデータに応答するように実行される。例えば、任意のそのようなコンポーネントからそのようなデータに応答して、コントローラ108は、電源102と、冷却サブシステム18と、照明サブシステム100(そのような結合半導体デバイスの1つまたは複数を含む)とのうちの1つまたは複数を制御するように実装される。一例として、照明サブシステム(光エネルギーがワークピースに関連する1つまたは複数の点で不十分であることを示す)からのデータに応答して、コントローラ108は、(a)1つまたは複数の半導体デバイス110に電源の電流供給および/または電圧供給を増大させること、(b)冷却サブシステム18によって照明サブシステムの冷却を増大させること(すなわち、冷却された場合、特定の発光デバイスはより大きな放射出力を提供する)、(c)電力がそのようなデバイスに供給される間の時間を増大させること、または、(d)上記の組み合わせを実行するように実装される。
【0023】
照明サブシステム100の個々の半導体デバイス110(例えば、LEDデバイス)は、コントローラ108によって独立して制御される。例えば、コントローラ108は、第1の強度、波長などの光を放射するように1つ以上の個々のLEDデバイスの第1のグループを制御する一方、異なる強度、波長などの光を放射するように、1つまたは複数の個々のLEDデバイスの第2のグループを制御する。1つまたは複数の個々のLEDデバイスの第1のグループは、半導体デバイス110の同じアレイ内にあってもよく、または、複数の半導体デバイス110の1つ以上のアレイからであってもよい。半導体デバイス110のアレイは、コントローラ108によって、照明サブシステム100の半導体デバイス110の他のアレイからコントローラ108によって独立に制御される。例えば、第1のアレイの半導体デバイスは、第1の強度、波長などの光を放射するように制御される。一方、第2のアレイの半導体デバイスは、第2の強度、波長などの光を放射するように制御される。
【0024】
さらなる例として、(例えば、特定のワークピース、光反応、および/または動作条件のセットのための)第1のセットの条件下、コントローラ108は、第1の制御ストラテジーを実行するために光反応性システム10を動作させる。(例えば、特定のワークピース、光反応、および/または動作条件のセットのための)第2のセットの条件下、コントローラ108は、第2の制御ストラテジーを実施するために光反応性システム10を動作させる。上述のように、第1の制御ストラテジーは、第1の強度、波長などの光を放射する1つまたは複数の個々の半導体デバイス(例えば、LEDデバイス)の第1のグループを動作させることを含む。一方、第2の制御ストラテジーは、第2の強度、波長などの光を放射する1つまたは複数の個々のLEDデバイスの第2のグループを動作させることを含む。第1のグループのLEDデバイスは、第2のグループと同じグループのLEDデバイスであり、LEDデバイスの1つまたは複数のアレイに及んでいる。または、第1のグループのLEDデバイスは、第2のグループとは異なるグループのLEDデバイスである。しかし、LEDデバイスの異なるグループは、第2のグループからの1つまたは複数のLEDデバイスのサブセットを含んでいてもよい。
【0025】
冷却サブシステム18は、照明サブシステム100の熱的挙動を管理するように実装される。例えば、一般に、冷却サブシステム18は、そのようなサブシステム12(より具体的には、半導体デバイス110)の冷却を提供する。冷却サブシステム18は、ワークピース26および/またはワークピース26と光反応性システム10(例えば、特に、照明サブシステム100)との間の空間を冷却するように実装される。例えば、冷却サブシステム18は、空気または他の流体(例えば、水)冷却システムである。
【0026】
光反応性システム10は様々な用途に使用される。例えば、インク印刷からDVDの製造およびリソグラフィーまでの範囲にわたる硬化アプリケーションを含むが、これに限定されない。一般に、光反応性システム10が使用される用途は、パラメータを関連付ける。すなわち、用途は、次のような関連する動作パラメータを含む。すなわち、1つまたは複数の期間にわたって適用される、1つまたは複数の波長で、1つまたは複数のレベルの放射強度の提供などである。用途に関連する光反応を適切に達成するために、屈折力は、1つまたは複数のこれらのパラメータ(および/または特定の時間、時間または時間の範囲)の1つまたは複数の所定のレベルでまたはそれより上で、ワークピースにまたはその近傍に送達される必要がある。
【0027】
意図された用途(アプリケーション)のパラメータに従うために、放射出力24を提供する半導体デバイス110は、アプリケーションのパラメータ(例えば、温度、スペクトル分布および放射強度)に関連する様々な特性に従って動作される。同時に、半導体デバイス110は、特定の動作仕様を有する。これは、半導体デバイスの製造に関連し、とりわけ、デバイスの破壊を起きないようにするために、および/またはデバイスの劣化を未然に防ぐために従われる。光反応性システム10の他のコンポーネントもまた、動作仕様を関連付けた。これらの仕様は、他のパラメータ仕様の中でも、動作温度および印加電力についての範囲(例えば、最大および最小)を含む。
【0028】
したがって、光反応性システム10は、アプリケーションのパラメータのモニタリングをサポートする。さらに、光反応性システム10は、各特性および仕様を含む半導体デバイス110のモニタリングを提供する。さらに、光反応性システム10はまた、光反応性システム10の選択された他のコンポーネント(その特性および仕様を含む)のモニタリングを提供する。
【0029】
そのようなモニタリングを提供することは、光反応性システム10の動作が確実に評価されるように、システムの適切な動作の検証を可能にすることができる。例えば、システム10は、1つ以上のアプリケーションのパラメータ(例えば、温度、放射強度など)、そのようなパラメータに関連する任意のコンポーネントの特性、および/または任意のコンポーネントの各動作仕様に対して、不適切に動作するかもしれない。モニタリングの提供は、1つまたは複数のシステムのコンポーネントによってコントローラ108によって受信されたデータに従って、応答性があり、実行される。
【0030】
モニタリングはまた、システムの動作の制御をサポートする。例えば、制御ストラテジーは、コントローラ108によって実施されてもよい。コントローラ108は、1つまたは複数のシステムコンポーネントからデータを受信し、それに応答する。上述のように、この制御は、直接的(すなわち、コンポーネント動作に関するデータに基づいて、コンポーネントに向けられた制御信号を通じてコンポーネントを制御することによって)、または間接的に(すなわち、他のコンポーネントの動作を調整するために向けられた制御信号を介してコンポーネントの動作を制御することによって)実行される。一例として、半導体デバイスの放射出力は、電源102に向けられた制御信号(照明サブシステム100に印加される電力を調整する)および/または冷却サブシステム18に向けられた制御信号(照明サブシステム100に適用される冷却を調整する)を介して、間接的に調整される。
【0031】
制御ストラテジーは、システムの適切な動作および/またはアプリケーションの性能を可能にする、および/または、高めるために使用される。より具体的な例では、コントローラは、アレイの放射出力とその動作温度との間のバランスを可能にする、および/または、高めるために使用される。例えば、アプリケーションの光反応を適切に完了させるために十分な放射エネルギーをワークピース26に向けながら、その仕様を超えて半導体デバイス110または半導体デバイス110のアレイを加熱しないようにする。
【0032】
いくつかの用途では、高い放射強度をワークピース26に供給することができる。したがって、サブシステム12は、発光半導体デバイス110のアレイを使用して実行される。例えば、サブシステム12は、高密度の発光ダイオード(LED)アレイを使用して実行される。LEDアレイが使用され、本明細書で詳細に説明されるが、半導体デバイス110およびそのアレイは、説明の原理から逸脱することなく、他の発光技術を使用して実行されることが理解される。他の発光技術の例として、有機LED、レーザーダイオード、他の半導体レーザーが挙げられるが、これらに限定されない。
【0033】
複数の半導体デバイス110は、アレイ20、または複数のアレイのアレイの形態で提供される。アレイ20は、半導体デバイス110のうちの1つまたは複数、またはそのほとんどが放射出力を提供するように構成されるように実装される。しかしながら、同時に、アレイの半導体デバイス110のうちの1つまたは複数は、アレイの特性の選択されたものをモニタリングするために、実装される。モニタリングデバイス36は、アレイ20内のデバイスの中から選択され、例えば、他の放出デバイスと同じ構造を有する。例えば、放射とモニタリングとの間の差は、特定の半導体デバイスに関連するカップリング電子機器22によって決定される(例えば、基本形態で、LEDアレイは、カップリング電子機器が逆電流を提供するモニタリングLEDを有し、カップリング電子機器が順方向電流を提供する放射LEDを有する。)。
【0034】
さらに、カップリング電子機器に基づいて、アレイ20内の半導体デバイスのうちの選択されたものは、多機能デバイスおよび/または多モードデバイスのいずれか/両方である。(a)多機能デバイスは、1つより多い特性(例えば、放射出力、温度、磁場、振動、圧力、加速度、および他の機械的な力または変形)を検出することができ、アプリケーションパラメータまたは他の決定要因に従ってこれらの検出機能の間でスイッチされる。(b)マルチモードデバイスは、放射、検出および他のいくつかのモード(例えばオフ)をすることができ、アプリケーションパラメータまたは他の決定要因に従ってモード間でスイッチされる。
【0035】
図2を参照すると、様々な量の電流を供給する第1の照明システム回路の概略図が示される。照明システム100は、1つまたは複数の発光デバイス110を含む。この例では、発光デバイス110は、発光ダイオード(LED)である。各LED110は、アノード201と、カソード202とを含む。
図1に示されるスイッチング電源102は、電圧レギュレータ204に48VのDC電力を供給する。電圧レギュレータ204は、導体または経路222を介して、LED110のアノード201にDC電力を供給する。電圧レギュレータ204は、導体または経路240を介して、LED110のカソード202に電気的に結合されている。電圧レギュレータ204は、接地(グランド)285を基準にして示されており、一例では降圧レギュレータである。電圧レギュレータ204は、コントローラ108の一部である。電圧レギュレータ204は、調整可能な電圧をLED110に供給する。
【0036】
デバイス230は、電界効果トランジスタ(FET)の形態の可変抵抗器である。それは、ポテンショメータまたは他のデバイス(図示せず)などのユーザ入力から強度信号電圧を受信する。あるいは、可変抵抗器は、LED110を起動させるために低抵抗を提供するように単に命令される。この例はFETとして可変抵抗器を説明するが、回路は他の形態の可変抵抗器を使用してもよいことに留意しなければならない。
【0037】
この例では、アレイ20の少なくとも1つの素子は、光を生成する発光ダイオード(LED)またはレーザーダイオードなどの固体発光素子を含む。素子は、基板上の単一アレイ、基板上の複数アレイ、互いに接続された複数の基板上の単一または複数のいくつかのアレイなどのように構成される。一例では、発光素子のアレイは、フォセオン テクノロジー,インコーポレイテッドによって製造されたSilicon Light Matrix(商標)(SLM)からなる。
【0038】
図2に示す回路は、閉ループ電流制御回路である。閉ループ回路では、可変抵抗器203は、導体または経路211を介して、強度電圧制御信号を受信する。可変抵抗器203と、アレイ20との間の電圧は、電圧レギュレータ204によって決定されるように、所望の電圧に制御される。所望の電圧値は、ポテンショメータ218および抵抗器216を含む分圧器215によって供給される。分圧器215は、217で基準電圧V1から電圧を受信する。電圧レギュレータ204は、アレイ20と、可変抵抗器203との間の電流経路において、所望の電圧を提供するレベルに電圧信号222を制御する。可変抵抗器203は、アレイ20から電流検知抵抗器255への電流の流れを制御する。所望の電圧はまた、照明デバイスの種類、ワークピースの種類、硬化パラメータ、および他の様々な動作条件に応じて調整される。電流信号は、導体または経路240に沿って、電圧レギュレータ204にフィードバックされる。
【0039】
一例では、可変抵抗器203とアレイ20との間の電圧が一定電圧に調整される場合、アレイ20及び可変抵抗器203を流れる電流は、可変抵抗器203の抵抗を調整することによって調整される。したがって、可変抵抗器220から導体240に沿って運ばれる電圧信号は、この例では、アレイ20に向かうことはない。代わりに、アレイ20と可変抵抗器220との間の電圧フィードバックは、導体240をたどって、電圧レギュレータ204に進む。次に、電圧レギュレータ204は、導体222を介して、電圧信号をアレイ20に出力する。結果として、電圧レギュレータ204は、アレイ20の下流の電圧に応答して、その出力電圧を調整する。アレイ20を流れる電流は、可変抵抗器203を介して調整される。導体240は、LED110のカソード202と、可変抵抗器203の入力205(例えば、NチャネルMOSFETのドレイン)と、電圧レギュレータ204の電圧フィードバック入力293との間の電気通信を可能にする。したがって、LED110のカソード202、可変抵抗器203の入力側205、および電圧フィードバック入力293は、同じ電位にある。
【0040】
可変抵抗器は、FET、バイポーラトランジスタ、デジタルポテンショメータ、または任意の電気的に制御可能な電流制限デバイスの形態をとる。閉ループシステムは、出力電圧レギュレータ204がアレイ20を動作させるための電圧より約0.5V高いままであるように動作する。レギュレータ出力電圧は、アレイ20に印加される電圧を調整する。可変抵抗器は、アレイ20を通る電流を所望のレベルに制御する。本回路は、他の手法と比較して、照明システムの効率を高め、照明システムによって発生する熱を低減する。
図2の例では、可変抵抗器203は、典型的には、0.6Vの範囲の電圧降下を生じる。しかしながら、可変抵抗器203における電圧降下は、可変抵抗器の設計に応じて、0.6Vより小さくても大きくてもよい。
【0041】
このようにして、
図2に示す回路は、アレイ20にわたる電圧降下を制御するために、電圧レギュレータに電圧フィードバックを提供する。例えば、アレイ20の動作はアレイ20のいたる所で電圧降下をもたらすので、電圧レギュレータ204による電圧出力は、アレイ20と可変抵抗器203との間の所望の電圧と、アレイ20にわたる電圧降下とである。可変抵抗器203の抵抗がアレイ20を流れる電流を減少させるために増加する場合、電圧レギュレータ出力は、アレイ20と可変抵抗器203との間の所望の電圧を維持するように調整(例えば、減少)される。一方、可変抵抗器203の抵抗がアレイ20を流れる電流を増加させるために減少する場合、電圧レギュレータ出力は、アレイ20と可変抵抗器203との間の所望の電圧を維持するように調整される(例えば、増加される)。このように、アレイ20にわたる電圧およびアレイ20を通る電流は、アレイ20から所望の光強度出力を提供するために同時に調整される。この例において、アレイ20を通る電流は、アレイ20の下流(例えば、電流の流れの方向において)および接地基準285の上流に配置または位置されたデバイス(例えば、可変抵抗器203)を介して調整される。
【0042】
いくつかの例では、デバイス203は、スイッチである。SLM299は、電流検知抵抗器255を含む。しかしながら、必要に応じて、デバイス203と電流検知抵抗器255は、電圧レギュレータ204とともに含まれる。電圧レギュレータ204は、抵抗器244と、抵抗器245とで構成される分圧器246を含む。導体240は、LED110のカソード202およびデバイス203と分圧器246とを電気的に連通させる。したがって、LED110のカソード202、デバイス203の入力側205(例えば、NチャネルMOSFETのドレイン)、および抵抗器244と245との間のノード243は、同じ電位にある。デバイスまたはスイッチ203は、開状態または閉状態のみで動作する。それは、線形または比例的に調整可能な抵抗を有する可変抵抗として動作しなくてもよい。さらに、一例では、スイッチ203は、前述の可変抵抗器の0.6V Vdsと比較して、0VのVdsを有する。
【0043】
図2の照明システム回路は、入力259で電圧を受け取る誤差増幅器260を含む。その入力259は、電流検知抵抗器255によって測定されるように、導体240を介してアレイ20を通過する電流を示す。誤差増幅器260はまた、導体219を介して分圧器215または他のデバイスから参照電圧を受信する。誤差増幅器260からの出力は、パルス幅変調器(PWM)262の入力に供給される。PWMからの出力は、降圧段レギュレータ265に供給される。降圧段レギュレータ265は、アレイ20の上流側の位置から、アレイ20と、調整されたDC電源(例えば、
図1の102)との間に供給される電流を調整する。
【0044】
いくつかの例では、
図2に示すように、アレイ20の下流にある位置の代わりに、アレイ20の上流または上流(例えば、電流の方向)に位置されたデバイスを介して、アレイに供給される電流を調整することは望ましい。
図2の例示的な照明システムでは、導体240を介して供給されるフィードバック信号の電圧が直接電圧レギュレータ204に行く。ポテンショメータ218から導体219を介して供給される強度電圧制御信号は、基準信号Vrefとなり、それは誤差増幅器260に印加される。
【0045】
電圧レギュレータ204は、アレイ20の上流の位置からSLM電流を直接制御する。特に、抵抗分割器ネットワーク246は、SLMがスイッチ203を開くことによって動作を停止すると、降圧レギュレータ段265の出力電圧をモニターする従来の降圧レギュレータとして降圧レギュレータ段265を動作させる。SLMは、スイッチ203を閉じて、光を供給するためにSLMを作動させる、導体211からのイネーブル信号を選択的に受信する。降圧レギュレータ段265は、SLMイネーブル信号が導体211に印加されたとき、異なる動作をする。具体的には、より一般的な降圧レギュレータとは異なり、降圧レギュレータは、負荷電流、SLMへの電流、およびSLMを流れる電流量を制御する。特に、スイッチ203が閉じているとき、アレイ20を通る電流は、ノード243で発生する電圧に基づいて決定される。
【0046】
ノード243での電圧は、電流検知抵抗器255を流れる電流および分圧器246を流れる電流に基づく。したがって、ノード243での電圧は、アレイ20を流れる電流を表す。SLM電流を表す電圧は、SLMを通る所望の電流を表す基準電圧と比較される。SLM電流が所望のSLM電流と異なる場合、誤差電圧は、誤差増幅器260の出力に発生する。誤差電圧は、PWM発生器262のデューティサイクルを調整する。PWM発生器262からのパルス列は、降圧段265内のコイルの充電時間および放電時間を制御する。コイルの充電および放電のタイミングは、電圧レギュレータ204の出力電圧を調整する。アレイ20の抵抗は一定であるので、アレイ20を流れる電流は、電圧レギュレータ204からの電圧出力を調整することによって調整され、アレイ20に供給される。追加のアレイ電流が望まれる場合、電圧レギュレータ204からの電圧出力は増加する。アレイ電流の低減が望まれる場合、電圧レギュレータ204からの電圧出力は低減する。
【0047】
電圧レギュレータ204はまた、
図3のバブルAで示されたように、第2の誤差増幅器入力258に、
図3に示すプリチャージ回路を介して電圧パルスコマンドを受信する。プリチャージ回路は、
図3のバブルBで示すように、LED110のアノード201でLED順方向電圧の指示を受け取る。当業者は、
図2の実施態様がここで論じられた例に従ったただ1つの可能な回路を提示するということを理解する。
【0048】
図3を参照すると、プリチャージ回路300の一例が示される。アナログプリチャージ回路の出力は、
図2のバブルAで示されるように、電圧レギュレータ204に向けられる。プリチャージ回路300は、
図2のバブルBで示されるように、LED110のアノードに存在する電圧を受け取る。プリチャージ回路300はまた、電圧ネットワーク320と同様の分圧器ネットワーク352を介して、第2のSLM350を含む追加のSLMのLEDから電圧を受け取る。
【0049】
プリチャージ回路300は、タイマー回路360を含む。一例では、タイマー回路は、テキサスインスツルメンツ社のTLC555集積回路である。タイマー回路360は、入力TRIGバー364と、RESETバー363と、CONTバー362と、THRES361とを含む。タイマー回路360はまた、出力OUT365と、DISCH366とを含む。図示のように、タイマー回路360は、単一安定モードで構成され、出力365で単一電圧パルスを出力する。トランジスタ301が、起動し、GENABLE INPUTで入力である高レベル電圧に応答してトランジスタ301に導通し始めた後、電圧パルスは、低電圧(接地)状態から高電圧状態(5ボルト)に立ち上がりエッジ(例えば、遷移)を有する。起動するトランジスタ301は、TRIGバー入力を接地285近くに引く。トランジスタ301は、トランジスタ301が導通し始めると、接地285に電気経路を提供する。タイマー回路360は、経過時間に応じて、電圧パルスを遮断または切り捨てる。なぜなら、タイマー回路360から出力される電圧パルスは、低レベルから高レベルに遷移し、または、演算増幅器326を介してRESETバー入力に低レベル電圧入力に応答して遷移したからである。タイマー回路360は、GENABLE入力が再び低電圧レベルから高電圧レベルに遷移するまで、他の電圧パルスを出力しない。RESETバー入力は、第1の抵抗器および第1のコンデンサに基づく所定の時間が終了する前、高電圧から低電圧に遷移しない場合、第1の抵抗器370および第1のコンデンサ340の値は、OUTPUT365から出力される電圧パルスの継続時間を決定する。
【0050】
第3の抵抗器305と、第2の抵抗器306と、第2のコンデンサ303とは、TRIGバー入力364への信号入力に対してデバウンス機能を提供する。コンデンサ311は、CONTバー入力または制御電圧入力に電気的に結合される。演算増幅器326は、コンパレーターとして構成されて示される。分圧器335からの電圧は、非反転入力381に印加される。分圧器320からの電圧は、反転入力382に印加される。最初、増幅器326の出力383は、ノード333の電圧がノード323の電圧より高いので、高レベルである。増幅器326の出力383は、反転入力382に印加された電圧が非反転入力381に印加された電圧を超えると、高電圧から低電圧に遷移する。ノード323に低電圧が存在するとき、抵抗器325は、反転入力382を接地285に引き下げる。分圧器320は、抵抗器321と、322とで構成される。分圧器335は、抵抗器332と、331とで構成される。コンデンサ330は、分圧器335の出力をフィルタリングする。
【0051】
このようにして、
図1~
図3のシステムは、1つまたは複数の発光デバイスを動作させるためのシステムを提供する。そのシステムは、固体照明デバイスのアレイと、電圧レギュレータ入力を含む電圧レギュレータとを含む。電圧レギュレータは、固体照明デバイスのアレイに電気的に結合されている。システムはまた、プリチャージ回路出力を有するアナログプリチャージ回路を有する。プリチャージ回路出力は、電圧レギュレータ入力に電気的に結合されている。アナログプリチャージ回路は、プリチャージ回路入力を含む。プリチャージ回路入力は、固体照明デバイスのアレイに電気的に接続されている。アナログプリチャージ回路は、タイミング回路を含む。アナログプリチャージ回路は、タイミング回路に電気的に接続された第1のコンデンサと、第1の抵抗器とを含む。
【0052】
いくつかの例では、システムは、タイミング回路に電気的に結合された、第2の抵抗器と、第3の抵抗器と、第2のコンデンサとをさらに含む。このシステムはさらに、第2のコンデンサおよび第3の抵抗器に電気的に結合されたトランジスタを含む。このシステムは、タイミング回路がTRIGバー入力、RESETバー入力、CONTバー入力、THRES入力、DISCH出力、およびOUT出力を含む場合を含む。このシステムは、第1の抵抗器および第1のコンデンサがDISCH出力に電気的に結合されている場合と、DISCH出力がTHRES入力に電気的に結合されている場合とを含む。このシステムは、第2の抵抗器および第2のコンデンサがTRIGバー入力に電気的に結合されている場合を含む。システムはさらに、第3のコンデンサを含む。第3のコンデンサは、CONTバー入力に電気的に結合されている。このシステムは、OUT出力が電圧レギュレータの入力に電気的に結合される場合を含む。
【0053】
いくつかの例では、
図1~
図3のシステムは、1つまたは複数の発光デバイスを動作させるためのシステムを提供する。このシステムは、固体照明デバイスのアレイと、電圧レギュレータ入力を含む電圧レギュレータと、プリチャージ回路出力を有するアナログプリチャージ回路とを含む。電圧レギュレータは、固体照明デバイスのアレイに電気的に結合されている。プリチャージ回路出力は、電圧レギュレータ入力に電気的に結合されている。アナログプリチャージ回路は、第1のプリチャージ回路入力を含む。第1のプリチャージ回路入力は、固体照明デバイスのアレイに電気的に接続されている。アナログプリチャージ回路は、タイミング回路を含み、電圧コンパレーターを含む。電圧コンパレーターは、タイミング回路と、第1のプリチャージ回路入力とに電気的に接続されている。
【0054】
システムは、第2のプリチャージ回路入力をさらに含む。この第2のプリチャージ回路入力は、トランジスタに電気的に結合されている。このシステムは、トランジスタが第3の抵抗器および第2のコンデンサに電気的に結合される場合と、第2のコンデンサが第2の抵抗器およびタイミング回路のTRIGバー入力に電気的に結合され場合とを含む。このシステムは、タイミング回路がTRIGバー入力、RESETバー入力、CONTバー入力、THRES入力、DISCH出力、およびOUT出力を含む場合を含む。このシステムは、アナログプリチャージ回路がタイミング回路に電気的に結合された第1のコンデンサおよび第1の抵抗器を含む場合を含む。システムは、電圧コンパレーターに電気的に結合された分圧器をさらに含む。
【0055】
図4を参照すると、例示的なプロフェティックな照明アレイの起動シーケンスが示されている。
図4は、時間整列されて同時に発生する4つのプロットを示す。時間T0~T7における垂直方向のマーカは、関心のある時間を表す。
図4のシーケンスは、
図1~
図3に示すシステムによって提供される。さらに、シーケンスは、
図1~3のシステムによって実行されるように、
図5の方法によって提供される。横軸に沿ったSS表示は、時間内のブレーキ(brakes)を表す。時間内のブレーキは、長期間または短期間であってもよい。
【0056】
図4の上から1番目のプロットは、照明アレイイネーブルまたは起動要求(リクエスト)対時間のプロットである。照明アレイ起動要求は、
図3に示されるGENABLE入力に提供される。垂直軸は、照明アレイイネーブル信号の電圧レベルを表し、電圧レベルは、水平軸inから増加する。照明アレイは、トレースがより高いレベルにあるとき、有効にされ、起動されることを要求される。照明アレイは、トレースが低いレベルにあると、オフを要求され、動作を停止する。横軸は時間を表し、時間は図の左側から図の右側に向かって増加する。
【0057】
図4の上から2番目のプロットは、LED順方向電圧またはLEDのアノードにおける電圧対時間のプロットである。縦軸はLED電圧を表し、LED電圧は縦軸矢印の方向に増加する。横軸は時間を表し、時間は図の左側から図の右側に向かって増加する。水平線402は、閾値電圧を表す。それを超えると、プリチャージ回路電圧パルスは、切り捨てられるか遮断され、ゼロボルトの値に遷移する。実線404は、プリチャージ回路出力電圧が印加されておらず、電圧レギュレータ出力が照明アレイ強度コマンドに基づく場合のLED順方向電圧を表す。破線406は、プリチャージ回路出力電圧が電圧レギュレータに印加される場合のLED順方向電圧を表す。実線404のみが見えるとき、プリチャージ回路出力電圧が電圧レギュレータに印加される場合のLED順方向電圧は、プリチャージ回路出力電圧が電圧レギュレータに印加されない場合のLED順方向電圧と同じである。
【0058】
図4の上から3番目のプロットは、照明アレイの強度要求対時間のプロットである。垂直軸は、照明アレイの強度要求を表し、照明アレイの強度要求は垂直軸の矢印の方向に増大する。横軸は時間を表し、時間は図の左側から図の右側に向かって増加する。照明アレイの強度要求は、ポテンショメータ(例えば、
図2に示す218)または他のデバイスを介してなされてもよい。
【0059】
図4の上から4番目のプロットは、プリチャージ回路電圧出力(例えば、
図3の365)対時間のプロットである。縦軸はプリチャージ回路電圧出力を表し、プリチャージ回路電圧出力は縦軸矢印の方向に増加する。横軸は時間を表し、時間は図の左側から図の右側に向かって増加する。
【0060】
時刻T0において、照明アレイは、より高いレベルにないまたはアサートされていない照明アレイイネーブルトレースによって示されるように、オフである。LEDの順方向電圧はゼロであり、強度要求はより高いレベルにある。プリチャージ回路出力は、ゼロである。
【0061】
時間T1において、照明アレイは、アサートされている照明アレイイネーブルトレースによって、およびより高いレベルで示されるように、オンに命令される。LEDの順方向電圧は、照明アレイイネーブルがアサートされるのに応答して増加し始める。照明アレイの強度要求は、依然として高いレベルのままである。プリチャージ回路出力は、照明アレイイネーブルがアサートされることに応答して、より高いレベルに遷移する。
【0062】
時間T2において、照明アレイは、アサートされる照明アレイイネーブルトレースによって、およびより高いレベルで示されるように、起動されたままである。LEDの順方向電圧は閾値402を超え、照明アレイの強度要求はより高いレベルのままである。プリチャージ回路の出力電圧は、LEDの順方向電圧がしきい値402を超えることに応答して、より低いレベルに遷移する。
図2の電圧レギュレータ204に対する命令は、所望の光強度が照明アレイによって出力されるように、ポテンショメータまたは他の種類の制御を介して、ユーザによって要求された値に遷移する。したがって、要求された照明アレイ強度は、電圧レギュレータ出力が急速に増加する高レベルである場合、プリチャージ回路出力電圧は、LED電圧に応答して低減される。プリチャージ回路出力電圧は、所定の時間が経過する前に、ゼロに低減される。その結果、照明強度コマンドは、プリチャージ回路出力電圧要求に優先する。そうでなければ、プリチャージ回路出力電圧は、所定の時間が経過するのに応答して低減される。
【0063】
時間T3において、照明アレイイネーブル信号は、より低いレベルに遷移される。照明アレイ出力は、ユーザまたはコントローラのコマンドに応答して動作を停止される。LEDの順方向電圧は、照明アレイが動作を停止されるのに応答して減少する。照明アレイの強度要求は、より高いレベルのままである。プリチャージ回路の出力電圧は、低いレベルのままである。
【0064】
時刻T4において、照明アレイは、照明アレイイネーブルトレースがアサートされていないかまたはより高いレベルにないことによって示されるように、オフである。LED順方向電圧はゼロであり、強度要求はより低いレベルにある。プリチャージ回路出力は、ゼロである。
【0065】
時間T5において、照明アレイは、照明アレイイネーブルトレースがアサートされていることおよびより高いレベルにあることによって示されているように、オンに命令される。プリチャージ回路出力は、照明アレイイネーブルがアサートされることに応答して、より高いレベルに遷移する。プリチャージ回路出力電圧が電圧レギュレータ406に印加されたときのLED順方向電圧は、より速い速度で増加し始める。プリチャージ回路の出力電圧が電圧レギュレータ404に印加されていないときのLED順方向電圧は、より遅い速度で増加する。LED順方向電圧の低下は、照明強度要求がより低いレベルにあることに関連する。
【0066】
時間T5と時間T6との間で、プリチャージ回路出力電圧が電圧レギュレータ404に印加されていないときのLED順方向電圧は、プリチャージ回路出力電圧404が時間T1と時間T2との間に示されるように電圧レギュレータに印加されないときのLED順方向電圧よりも低い速度で増加する。低い変化率は、低レベルの光強度が指令されたとき、電圧レギュレータ内の抵抗器/コンデンサネットワークを充電するための追加の時間に起因する。しかし、プリチャージ回路出力電圧が電圧レギュレータ406に印加されたLED順方向電圧は、プリチャージ回路出力電圧404が電圧レギュレータに印加されていないときのLED順方向電圧よりも速い速度で増加する。
【0067】
時間T6において、照明アレイは、照明アレイイネーブルトレースがアサートされていることおよびより高いレベルにあることによって示されているように、起動されたままである。プリチャージ回路の出力電圧が電圧レギュレータに印加されたときのLED順方向電圧は、閾値402を超えないが、閾値時間が経過した。閾値時間は、時間T5の始めから時間T6の終わりまで測定される。したがって、プリチャージ回路の出力電圧は、ゼロに低減される。プリチャージ回路出力電圧が印加されていないときのLED順方向電圧は、時間T7で最終的に閾値402を超えることに留意されたい。そのようなLED順方向電圧は、一貫性が低い照明強度をもたらす。したがって、プリチャージ回路出力電圧は、より低い光強度の要求が照明システムに要求されるとき、照明システムの光強度の一貫性を改善することができる。このようにして、プリチャージ回路の出力電圧は、所定の時間が経過したことに応答して、低減される。
【0068】
図5を参照すると、照明システムを動作させるための方法が示される。この方法は、
図1~3に示すアナログ回路によって実行される。あるいは、方法は、同様の機能を提供する他の回路によって実行されてもよい。
【0069】
502で、方法500は、照明アレイ出力のための要求(例えば、領域または物体を照らすための要求)があるかどうかを判断する。要求は、ボタン、コントローラを押す人間のオペレータによって、または、照明アレイ出力が要求されることを示す位置にあるスイッチによって行われる。方法500が照明アレイ出力のための要求があると判断した場合、答えはイエスであり、方法500は504に進む。そうでない場合、答えはノーであり、方法500は510に進む。
【0070】
510において、方法500は、照明アレイの動作を停止させ、LEDを消灯する。LEDは、ゼロボルトを出力するように電圧レギュレータに命令すること、および/または、LEDに電力を供給する電源の動作を停止させることによって、切れる。方法500は、照明アレイの動作を停止して、LEDを消した後、終了する。
【0071】
504において、方法500は、所定の照明強度または電圧レギュレータ出力を要求する。所定の照明強度は、フルスケール照明強度または定格(rated)電圧レギュレータ出力の75%を超える値である。一例では、所定の照明強度または電圧レギュレータ出力は、
図3に示すようにタイミング回路を介して命令される。さらに、要求は、電圧レギュレータの入力に適用される。方法500は、506に進む。
【0072】
506において、方法500は、照明アレイ内のLEDのLED順方向電圧が閾値電圧よりも大きい(G.T.)かどうかを判断する。順方向電圧は、照明アレイ内のLEDのアノードにおける電圧を介して、測定または決定される。一例では、判断は、
図3に示すように、演算増幅器またはコンパレーターを介して実行される。LED順方向電圧が閾値電圧よりも大きい場合、答えはイエスであり、方法500は512に進む。そうでない場合、答えはノーであり、方法500は508に進む。
【0073】
508において、方法500は、要求された所定の光強度が電圧レギュレータに印加される時間が閾値時間より大きいかどうかを判断する。例えば、方法400は、電圧レギュレータが所定の時間を超えて閾値レベルに命令されたかどうかを判断する。方法500は、タイミング回路のパルス幅出力が閾値継続時間よりも長い時間に基づいて判断を下す。一例では、
図3に示すタイマーは、そのような決定を行い、所定の時間は、抵抗値および容量値の選択に基づく。方法500が、504から要求された所定の光強度が所定の時間を超えて要求された時間であると判断した場合、答えはイエスであり、方法500は512に進む。そうでない場合、答えはノーであり、方法500は504に戻る。
【0074】
512において、方法500は、光強度要求をユーザ要求レベルまで低減させる。ユーザ要求レベルは、ポテンショメータまたは他の制御デバイスを介した人間の入力に基づいている。一例では、方法400は、より高いレベルからより低いレベルに電圧パルスを遷移させることによって、光強度要求を低減する。方法500は終了する。
【0075】
このようにして、
図5の方法は、1つまたは複数の発光デバイスを動作させる方法を提供する。この方法は、電圧パルスを電圧レギュレータ入力に供給する工程と、電圧レギュレータによって1つまたは複数の発光デバイスに電力を供給する工程と、を含む。電圧パルスの継続時間は、1つまたは複数の発光デバイスの電圧と、抵抗器およびコンデンサネットワークとに応答して調整される。この方法は、抵抗器とコンデンサがアナログタイミング回路に電気的に結合される場合を含む。この方法は、電圧パルスがアナログプリチャージ回路を介して提供される場合を含む。この方法はさらに、分圧器を介してアナログプリチャージ回路に電圧を供給する工程を含む。分圧器は、1つまたは複数の発光デバイスに電気的に結合される。この方法は、電圧パルスが1つまたは複数の発光デバイスの光強度出力をゼロから閾値まで増加させる要求に応答してのみ出力される場合を含む。この方法は、1つまたは複数の発光デバイスにおける電圧がコンパレーター回路に入力される場合を含む。この方法は、電圧パルスがプリチャージ回路によって提供される場合と、プリチャージ回路が単安定モードに構成されたタイマーを含む場合とを含む。
【0076】
当業者には理解されるように、
図5に記載された方法は、本明細書に記載の回路によって実行される。したがって、示されたさまざまな工程または機能は、示されたシーケンスで、並行して、または場合によっては省略して実行される。同様に、プロセスの順序は、本明細書に記載の目的、特徴、および利点を達成するために必ずしも必要ではないが、例示および説明を容易にするために提供される。明示的に示されていないが、当業者は、使用されている特定の回路に応じて、示されている工程または機能のうちの1つまたは複数が繰り返し実行されることを認識する。
【0077】
以上で、説明を終了する。当業者が本明細書を読むと、説明の精神および範囲から逸脱することなく、多くの変更および修正を想起する。例えば、異なる波長の光を生成する光源は、本説明に利用することができる。