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特許7210456ホースを寸法安定吐出口に取り付けるための方法及び装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-13
(45)【発行日】2023-01-23
(54)【発明の名称】ホースを寸法安定吐出口に取り付けるための方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   A61M 39/12 20060101AFI20230116BHJP
   F16L 33/00 20060101ALI20230116BHJP
   A61M 1/16 20060101ALN20230116BHJP
【FI】
A61M39/12
F16L33/00 Z
A61M1/16 160
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2019536171
(86)(22)【出願日】2018-01-02
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-02-13
(86)【国際出願番号】 EP2018050043
(87)【国際公開番号】W WO2018122404
(87)【国際公開日】2018-07-05
【審査請求日】2020-12-28
(31)【優先権主張番号】102017000008.5
(32)【優先日】2017-01-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】597075904
【氏名又は名称】フレゼニウス メディカル ケア ドイッチェランド ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100170634
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 航介
(72)【発明者】
【氏名】グレーザー ベネディクト
【審査官】川島 徹
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-106151(JP,A)
【文献】特表平08-507359(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 39/12
F16L 33/00
A61M 1/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
寸法安定吐出口の上に弾性ホースを取り付ける方法であって、
a)前記吐出口からの加圧ガスの流れを発生させるステップと、
b)前記吐出口からの前記ガスの流れの方向に対抗して該吐出口に向けてホース端部を誘導するステップと、
c)前記ホース端部を拡張する前記ホース内の動的圧力を発生させるために接続点の後の該ホースの流れ断面を縮小するステップと、
d)前記ホース端部を前記吐出口に取り付けるステップと、
e)前記吐出口の外側に前記ホース端部を付加するために前記接続点の後の前記ホースの前記流れ断面を増大するステップと、
を含み、
前記加圧ガスは、前記ホースが前記吐出口に向けて誘導される前に、前記吐出口から絶えず流出しており、
前記ホースは、ホース組立ツールの弾性かつ変形可能なホースマウントに配置され、前記弾性かつ、変形可能なホースマウントは、前記ホース端部の直径増大を可能にする、
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記ガスは、圧縮空気であり、及び/又は
前記ガスは、加熱される、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記方法ステップb)からe)は、手動で又は自動化方式で行われることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記吐出口は、前記加圧ガスのための入口を有する構成要素に配置され、
ステップa)による前記方法は、前記ガスが前記構成要素の前記入口を通って流入し、かつ前記吐出口を通って該構成要素から流出するように行われる、
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
複数の吐出口が、前記構成要素に配置され、
ホースがその上に取り付けられない前記吐出口は、気密方式で閉鎖され、前記閉鎖キャップが形状マッチング及び/又は力伝達方式で該吐出口を気密閉鎖するために使用される、
ことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記ホースは、ホース組立ツールを用いて保持され、かつ前記吐出口に取り付けられ、ステップc)による前記流れ断面の前記縮小及びステップe)による該流れ断面の増加が該ホース組立ツールを用いて行われるという規定が構成されることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記ホースは、それが前記吐出口の前記外側と接触せずに該吐出口の上に押圧されるようにステップc)で拡幅されることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記吐出口は、その外側で円錐形ではなく、むしろ円筒形であることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記ホース内及び/又は前記吐出口内及び/又は前記構成要素内及び/又は圧縮空気サプライ内の圧力が測定され、
前記ホースの取り付け状態が、限界圧力値に達した時に判断される、
ことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記吐出口は、血液処理デバイスに及び特に透析機械に位置付けられることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
弾性ホースを寸法安定吐出口に取り付けるための装置であって、
a)前記吐出口からの加圧ガスの流れを発生させるための手段と、
b)前記吐出口からの前記ガスの流れの方向に対抗して該吐出口に向けてホース端部を誘導するための手段と、
を有し、
前記加圧ガスは、前記ホースが前記吐出口に向けて誘導される前に、前記吐出口から絶えず流出しており、
前記装置は、さらに、
c)前記ホース端部を拡張する動的圧力を発生させるために接続点の後の前記ホースの流れ断面を縮小するための手段と、
d)前記ホース端部を前記吐出口に取り付けるための手段と、
e)前記ホース端部を前記吐出口の外側に付加するために前記接続点の後の前記ホースの前記流れ断面を増大するための手段と、
を有し、
前記ホースの前記流れ断面を増大するための手段は、ホース組立ツールの弾性、かつ、変形可能なホースマウントを含み、前記ホースは前記弾性かつ変形可能なホースマウントに配置される、ことを特徴とする装置。
【請求項12】
前記吐出口が配置された構成要素が特定の方式でそれによって空間的に固定される保持手段を有し、及び/又は
前記ガスを加熱するための手段を含む、
ことを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項13】
b)からe)による前記手段は、1つのかつ同じホース組立ツールによって又は異なるホース組立ツールによって形成されることを特徴とする請求項11又は請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記ホース組立ツールは、前記ホースの周りで係合する少なくとも2つの半シェルを有し、該半シェルが弾性材料から形成される又はそれを含むという規定が構成されることを特徴とする請求項13に記載の装置。
【請求項15】
ホースに接続されない吐出口を閉鎖するのに適切であるかつそうするように意図する閉鎖キャップを気密方式で保持して移動するための保持手段を有することを特徴とする請求項11から請求項14のいずれか1項に記載の装置。
【請求項16】
前記吐出口内、前記ホース内、圧縮空気サプライ内、又は構成要素内の圧力を測定するように構成かつ配置された圧力センサが設けられ、
装置が、
前記測定圧力値が供給されるプロセッサ、
を有し、
前記プロセッサは、前記ホース端部の取り付け状態を認識する及び/又は測定された圧力値が限界値を超える時に信号を送るように構成される、
ことを特徴とする請求項11から請求項15のいずれか1項に記載の装置。
【請求項17】
血液処理デバイス、特に透析機械の寸法安定吐出口に弾性ホースを取り付けるための請求項11から請求項16のいずれか1項に記載の装置の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、弾性ホースを寸法安定吐出口に取り付ける方法及びそのための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
透析機械の構成要素に又は構成要素に位置付けられた吐出口にホースを手で取り付けて流体接続を確立することは従来技術から公知である。構成要素は、例えば、チャンバ、センサ、アクチュエータ、水圧コネクタなどである可能性がある。
【0003】
弾性ホース、すなわち、シリコーンホースのような非寸法安定物体が、ホースが受容不能な方式で変形されることなく寸法安定吐出口の上に押圧されなければならないことは、この手順による問題である。この手順は、現在手で行われており、取り付けの結果は、視覚的にモニタされる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、ホースの吐出口への取り付けをホースの変形が起こらないように確実に行うことができるような最初に挙げたタイプの方法を更に開発することが本発明の基本的な目的である。
【0005】
ホースの自動取り付けは、複雑な手動組立手順をそれで置換することができるので求められるべきである。現在手で行われている手順を自動化方式にすることは、自動化技術及び/又はロボット工学の進歩した現況によって一般的に可能である。しかし、同じくこれに関して、非寸法安定ホースは、ホースの変形及び従って水圧システムの漏出などが起こる可能性なしに寸法安定吐出口に容易に取り付けることができないという特定の問題が存在する。
【0006】
この問題に対して考えられるソリューションは、ホースに装着された寸法安定エンドピース又はコネクタの使用を含む。しかし、これは、追加の作業ステップ及びコスト不利益に関連付けられる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的は、請求項1の特徴を有する方法によって達成される。
【0008】
本方法が、a)からe)の順序で又はこれとは異なる順序でも行うことができる以下のステップを含むという規定が相応に構成される。
a)吐出口からの加圧ガスの流れを発生させるステップ、
b)吐出口からのガスの流れの方向に対抗して吐出口に向けてホース端部を誘導するステップ、
c)ホース端部を拡張するホース内の動的圧力を発生させるために接続点の後のホースの流れ断面を縮小するステップ、
d)ホース端部を吐出口に取り付けるステップ、及び
e)吐出口の外側にホース端部を付加するために接続点の後のホースの流れ断面を増大するステップ、及び/又はガスの流れを低減する又は終了するステップ。
【0009】
ホース端部の直径を拡張する動的圧力は、後の(すなわち、ガス流れの流れ方向にホース端部と吐出口間の接続点の下流の)ホースの流れ断面の減少に起因して、吐出口に取り付けられるホース端部に生じる。この直径増大は、ホース端部が、好ましくはホース端部が吐出口と接触することなく吐出口にわたって押圧されることを可能にする。接続点は、取り付けられた吐出口の端部が接触するホースでの長手方向位置を指定する。
【0010】
ホース端部が吐出口に対してその望ましい位置に達した状態で、ホース内の動的圧力は、ホース端部が吐出口上に置かれるように低下する又は解消される。これは、例えば、接続点後のホースの流れ断面が増大するということ、及び/又はガス流れが減少する又は完全に中断されるということで起こることができる。
【0011】
用語「ホース端部」は、ホースの実際の前側端部を含まず、むしろ実際のホース端部も含む特定の長さを有する領域であることが指摘される。
【0012】
本発明による本方法は、手動で又は同じく自動化方式で行うことができる。
【0013】
ホース端部へのコネクタの取り付けは必要ではない。ホース端部の変形が生じない吐出口へのホースの取り付けは、ホース端部の自由断面の拡幅によって可能である。
【0014】
ガスは、好ましくは圧縮空気であるが、他のガスも考慮することができる。
【0015】
本発明の任意的修正により、ガス、特に圧縮空気は、予熱することができる。好ましくは、これは、ガス又は圧縮空気が室温よりも高い温度まで加熱されることを意味する。この利点は、ホース端部がより容易に及び/又はより強力に拡張することである。
【0016】
本発明の好ましい実施形態では、吐出口が、加圧ガスのための入口を有する構成要素に配置され、かつステップa)による本方法が、ガスが構成要素の入口を通って流入し、吐出口を通って構成要素から流出するように行われるという規定が構成される。この場合に、圧縮空気又は他のガスは、構成要素に流入し、かつ再度入口を通って吐出口から流出する。
【0017】
ここで、用語「a」及び「one」は、特定の要素のうちの正確に1つには、これが本発明の可能な実施形態であるとしても、必ずしも限定されないことが指摘される。問題の要素の複数のものも、この用語によって同じく網羅される。構成要素は、例えば、正確に1つの入口又は同じく複数の入口を有することができる。
【0018】
複数の吐出口は、好ましくは、次の作業ステップでホースが取り付けられない吐出口が好ましくは気密方式で閉鎖された状態で構成要素に配置される。あらゆる望ましいガスの代表として以下で使用される圧縮空気が、ホースが取り付けられることになる吐出口を専ら又は主として出ることがこうして達成される。
【0019】
好ましい実施形態では、形状マッチング又は力伝達方式で吐出口と協働する閉鎖キャップが、気密閉鎖のために使用される。
【0020】
ホースが、ホース組立ツールを用いて吐出口で保持され、かつそれに取り付けられる場合が更に好ましい。これに関連して、ステップc)による流れ断面の減少及び/又はステップe)による流れ断面の増加は、ホース組立ツールを用いて行われるという規定を構成することができる。他の手段も、これらのステップに対して一般的に使用することができる。
【0021】
ホースが、それが吐出口の外側と接触せずに吐出口の上に押圧されるようにステップc)で広げられる場合に特に有利である。ホース端部の変形は、こうして特に確実に防止される。
【0022】
本方法は、吐出口がその外側で円錐形ではなく、むしろ円筒形である時に特に有利に使用することができる。円錐形先細吐出口は、衛生的に不利であり、従って透析機械に関して一般的ではない。所与の接続では、円形円筒及び異なる断面形状(例えば、長円形)を有する円筒の両方が円筒形として理解される。更に、平滑面を有する円筒だけではなく、波状又は溝状面を有するものも円筒として理解される。
【0023】
ホースが完全に取り付けられたことを認識することができるように、圧力がホース内及び/又は吐出口内及び/又は構成要素内及び/又は圧縮空気サプライ内のような好ましい点で測定され、かつホースの取り付け状態が圧力限界値の到達時点で完了するという規定を構成することができる。圧力上昇は、ホース端部と吐出口間のリング間隙が取り付けの工程が進行する時により小さくなるという事実に起因する。
【0024】
本発明による本方法は、好ましくは、血液処理デバイス及び特に透析機械で行われる。
【0025】
本発明は、更に、弾性ホースを寸法安定吐出口に取り付けるための装置に関するものであり、装置は、a)吐出口からの加圧ガスの流れを発生させるための手段と、b)吐出口からのガスの流れの方向に対抗して吐出口に向けてホース端部を誘導するための手段と、c)ホース端部を拡張するホース内の動的圧力を発生させるために接続点の後のホースの流れ断面を縮小するための手段と、d)ホース端部を吐出口に取り付けるための手段と、e)ホース端部を吐出口の外側に付加するために接続点の後のホースの流れ断面を増大するための手段とを含む。
【0026】
装置は、更に、吐出口が配置された構成要素が特定の方式でそれによって空間的に固定される保持手段を有することができる。チャンバ、センサ、アクチュエータ、水圧コネクタなどのような構成要素は、空間内に定められた方式でこうして位置決めすることができ、それによって吐出口の位置が空間内で固定される。
【0027】
特徴b)からe)による手段は、1つのかつ同じホース組立ツールによって又は異なるホース組立ツールによって形成することができる。
【0028】
本発明の可能な実施形態では、ホース組立ツールは、ホースの周りで係合する少なくとも2つの半シェルを有し、好ましくは、半シェルが、弾性材料、好ましくは弾性プラスチックから形成される又はそれを含むという規定が構成される。弾性材料は、ホースを吐出口に取り付ける目的に対してホース断面の拡幅を可能にする。
【0029】
装置は、更に、ホースに接続されない吐出口を気密方式で閉鎖するのに適切である及びそれを意図する閉鎖キャップを保持する及び移動するための保持手段を有することができる。
【0030】
装置には、吐出口内及び/又はホース内及び/又は圧縮空気サプライ内及び/又は構成要素内又は別の適切な点の圧力を測定するように構成かつ配置された圧力センサを更に設けることができる。測定圧力値は、ホース端部の取り付け状態を認識する及び/又は測定圧力値が限界値を超える時に信号を送るように構成されたプロセッサに報告される。
【0031】
デバイスは、圧縮空気を予熱するためのデバイスを含む場合もある。この利点は、ホース端部がより容易に及び/又はより強力に拡張することである。
【0032】
デバイスの更に別の実施形態により、ホースは、加熱空気を用いてそれをより容易に及び/又はより強力に拡張することができるように構成される。例えば、これは、当業者に公知である熱可塑性プラスチックを使用する時に達成することができる。
【0033】
本発明は、最後に、血液処理デバイス、特に透析機械の寸法安定吐出口に弾性ホースを取り付けるための請求項11から16のうちの一項による装置の使用に関するものである。
【0034】
吐出口は、例えば、プラスチック又は金属で構成することができる。
【0035】
本発明の更に別の詳細及び利点は、図面に示す実施形態を参照してより詳細に以下に解説する。
【図面の簡単な説明】
【0036】
図1】ホースの取り付けに関与する構成要素の概略断面図を示す唯一の図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
参照番号2は、チャンバ、フィルタなどのような血液処理デバイスの構成要素を示している。
【0038】
構成要素は、吐出口Eの形態の入口を有し、それを通して圧縮空気7が、ホース8を通って構成要素2に流入する。参照番号7は、圧力測定を有する制御式圧縮空気サプライを示している。それは、好ましくは、浄化された圧縮空気である。
【0039】
構成要素2は、更に、2つの吐出口状出口A1及びA2を有し、そのうちのA1は、閉鎖キャップ1によって完全に又は大部分は気密方式で閉鎖され、そのうちのA2は、気密方式でホース5に接続されることになる。ホース5は、例えば、シリコーンホースとすることができる。
【0040】
参照番号6は、ホースを固定するか、又はそれによってホースを切断することができ又はその流れを制限することができるスライド弁4を追加で有するホース組立ツールを示している。
【0041】
図の左側に示すその端部領域では、ホース組立ツール6は、ホース端部5’を受け入れてホース端部5’の直径増大を可能にする弾性及び変形可能なホースマウント3を有する。ホース端部5’は、吐出口A2よりも長くすることができ、又は同じ長さを有することもできる。
【0042】
図から見ることができるように、吐出口E、A1、及びA2は、それらの外側で円錐形に先細ではなく、むしろ円筒形である。
【0043】
以下に説明する取り付けの工程は、手動で又は自動化方式で行うことができる。
【0044】
構成要素2は、図示していない組立位置に最初に置かれ、従って、空間内の望ましい位置に位置決めされる。
【0045】
吐出口E、A1、及びA2が、接続が弁によって切断されるので流体連通にない場合に、弁は、電気的に接触され、それによって開かれる。
【0046】
2つの吐出口(E、A2)以外の全ての吐出口(A1)は、気密方式又は大部分は気密方式で閉鎖される。密封方式で吐出口A1の周りを閉じる閉鎖キャップ1が、この目的に対して使用される。閉鎖キャップ1は、互いに係止された2つの半シェルで構成される。閉鎖キャップ1の配置は、例えば、ロボットを用いた選別及び組立ツールによる配置及び係止により、自動化方式で行うことができる。
【0047】
構成要素2は、次に、矢印によってマーク付けされたように吐出口(E)で圧縮空気によって作用を受ける。圧縮空気は、開放吐出口A2から流出し、圧縮空気の圧力は、例えば、ホース9内、構成要素2内などで測定される。
【0048】
ホース5は、組立ステーションでマガジンからホース組立ツール6によって一端で選別される。ホース組立ツール6は、気密方式での吐出口A2への接続点の後で切断4を用いてホース5を閉鎖する。
【0049】
ホース5のホース端部5’は、次に、ホース組立ツール6を用いて吐出口A2に向けて誘導される。
【0050】
ホース組立ツール6は、ホース5を受け入れるかつ弾性プラスチックから生成された2つの半シェルを有する。ホース5は、一方で定位置にこのように保持され、他方でホース端部5’の拡幅が可能にされる。
【0051】
ホース組立ツール6は、吐出口A2に向けて更に誘導される。この吐出口から絶えず流出するかつホース端部に流入する圧縮空気に起因して、ホースが吐出口5’に向けてより近くに誘導されるほどより大きくなる増大する動的圧力が生じる。ホース端部とホース5’間のリング間隙は、より小さくなる。
【0052】
領域3に位置付けられたホース端部5’は、それによって広がる。拡幅は、好ましくは、ホース端部5’の内径が吐出口A2の外径よりも大きく、そのためにホース端部5’を吐出口A2と接触することなく取り付けることができるように行われる。
【0053】
ホースの拡幅ホース端部5’は、この時点で吐出口A2にわたって誘導される又はそれに取り付けることができる。
【0054】
この手順が完了した状態で、構成要素2内又はホース8内の空気圧は、突然上昇する。これは、取り付け手順の終了を示している。取り付け手順の終了時に、ホース組立ツール6はホース5を解除し、切断要素4は開かれる。動的圧力は、それによって低下し、ホース端部5’は、吐出口A2の外側の周り全てに置かれている。
【0055】
ホースが更に別の吐出口A1に接続されることになる場合に、吐出口A1の閉鎖キャップ1は取り外され、上述の手順が繰り返される。
【0056】
一般的に、複数の吐出口で上述の接続手順を同時に行うことも想定可能である。
【0057】
空気サプライに寄与する吐出口Eは、取り付け手順の終わりに圧縮空気なしでホースに接続される。
【0058】
上述の方法は、1つの構成要素に限定されない。アセンブリのような複数の構成要素は、圧縮空気がアセンブリ内のホースにわたって分配されるので、一般的にこの方式で互いに接続することができる。
【0059】
圧縮空気は、ホース端部の拡幅に寄与するだけでなく、むしろ取り付け後にゲル潤滑剤のいずれの残留物も除去する必要がないように「スライド手段」としても寄与する。
【0060】
吐出口とホース間の接続は、測定圧力を通じて漏出に関して自動的にモニタすることができる。
【0061】
上に挙げたステップは、手動で又は自動化方式で行うことができる。
【0062】
例えば空間のほとんど全ての位置に達することができるロボットアームを有するロボットの使用は、従って想定可能である。
【0063】
ロボットがホース端部を正確に位置決めすることができるような画像認識を有するカメラの使用は、更に想定可能である。
【符号の説明】
【0064】
1 閉鎖キャップ
2 血液処理デバイスの構成要素
6 ホース組立ツール
7 圧縮空気
E 吐出口
図1