(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-13
(45)【発行日】2023-01-23
(54)【発明の名称】電界発光表示装置およびヘッドマウント表示装置
(51)【国際特許分類】
H05B 33/04 20060101AFI20230116BHJP
H10K 50/00 20230101ALI20230116BHJP
H05B 33/06 20060101ALI20230116BHJP
H10K 59/00 20230101ALI20230116BHJP
H05B 33/22 20060101ALI20230116BHJP
H05B 33/12 20060101ALI20230116BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20230116BHJP
【FI】
H05B33/04
H05B33/14 A
H05B33/06
H01L27/32
H05B33/22 Z
H05B33/12 B
G09F9/30 309
G09F9/30 365
G09F9/30 330
G09F9/30 349Z
G09F9/30 348A
G09F9/30 338
(21)【出願番号】P 2020135512
(22)【出願日】2020-08-11
【審査請求日】2020-08-11
(31)【優先権主張番号】10-2019-0098203
(32)【優先日】2019-08-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(74)【代理人】
【識別番号】100114915
【氏名又は名称】三村 治彦
(74)【代理人】
【識別番号】100125139
【氏名又は名称】岡部 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100209808
【氏名又は名称】三宅 高志
(72)【発明者】
【氏名】李 鎔 百
(72)【発明者】
【氏名】金 豪 鎭
(72)【発明者】
【氏名】朴 漢 善
【審査官】小久保 州洋
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-063669(JP,A)
【文献】特開2018-073760(JP,A)
【文献】特開2014-145857(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0061907(US,A1)
【文献】特開2017-103226(JP,A)
【文献】特開2018-006316(JP,A)
【文献】特開2017-033950(JP,A)
【文献】特開2014-063484(JP,A)
【文献】特開2004-207218(JP,A)
【文献】特開2018-124816(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第102487071(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 33/04
H01L 51/50 - 51/56
H05B 33/06
H01L 27/32
H05B 33/22
H05B 33/12
G09F 9/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示領域および非表示領域を備えた基板と、
前記基板上の前記表示領域に備えられた発光素子と、
前記発光素子上に備えられ、前記表示領域から前記非表示領域に延長された封止層と、
前記基板上の前記非表示領域に備えられた複数のパッド電極と、
前記複数のパッド電極間の領域に備えられ、その下部のパッシベーション層を保護する保護層とを含んでなり、
前記封止層が、前記複数のパッド電極それぞれの少なくとも一部及び前記保護層の少なくとも一部を露出させるための開口領域を備え、
前記パッシベーション層は前記保護層と前記複数のパッド電極との間に設けられ、
前記保護層は導電性物質からなる、電界発光表示装置。
【請求項2】
前記保護層と、その下のパッシベーション層は、前記複数のパッド電極と重畳する請求項1に記載の電界発光表示装置。
【請求項3】
前記複数のパッド電極のそれぞれが、コンタクト領域を介して外部の駆動回路と接続し、前記コンタクト領域は、前記開口領域と重畳する請求項1に記載の電界発光表示装置。
【請求項4】
前記開口領域が、前記複数のパッド電極及び前記保護層と重畳しながら延長された直線構造からなる請求項1に記載の電界発光表示装置。
【請求項5】
前記開口領域が、前記複数のパッド電極及び前記保護層の全体領域よりも小さいか、同じである請求項4に記載の電界発光表示装置。
【請求項6】
前記複数のパッド電極のそれぞれが、前記表示領域と向かい合う第1辺、第1辺から延長され、隣接するパッド電極と向かい合う第2辺、及び前記第2辺から延長され、前記第1辺と向かい合う第3辺を含んでなり、
前記保護層は、前記複数のパッド電極間に備えられた複数の第1保護層を含んでなり、
前記複数の第1保護層のそれぞれは、前記表示領域と向かい合う第1辺、前記第1辺から延長され、一つのパッド電極と向かい合う第2辺、及び前記第2辺から延長され、前記第1辺と向かい合う第3辺を含んでなる請求項1に記載の電界発光表示装置。
【請求項7】
前記複数の第1保護層のそれぞれが、前記複数のパッド電極の第1辺とは向かい合わない請求項6に記載の電界発光表示装置。
【請求項8】
前記複数の第1保護層の第2辺が、前記複数のパッド電極と重畳するよう備えられた請求項6に記載の電界発光表示装置。
【請求項9】
前記複数の第1保護層の第1辺と前記複数のパッド電極の第1辺が、互いに同じ延長線上に位置する請求項6に記載の電界発光表示装置。
【請求項10】
前記複数の第1保護層の第3辺と接しながら前記複数のパッド電極の第3辺と向かい合う第2保護層をさらに含む請求項6に記載の電界発光表示装置。
【請求項11】
前記開口領域が、前記第1保護層の一部および前記第2保護層の一部と重畳する請求項10に記載の電界発光表示装置。
【請求項12】
前記封止層が、第1無機絶縁層、前記第1無機絶縁層上に備えられた有機絶縁層、前記有機絶縁層上に備えられた第2無機絶縁層を含んでなり、
前記第1無機絶縁層と前記第2無機絶縁層は、前記基板の一端まで延長されていて、前記有機絶縁層は、前記基板の一端まで延長されず、
前記基板の一端から前記第1無機絶縁層の上面と前記第2無機絶縁層の下面が接する請求項1に記載の電界発光表示装置。
【請求項13】
前記第1無機絶縁層の一部および前記第2無機絶縁層の一部が、前記パッド電極及び前記保護層と重畳する請求項12に記載の電界発光表示装置。
【請求項14】
前記発光素子が、第1電極、前記第1電極の端を囲むバンク、前記第1電極及び前記バンク上に備えられた発光層、及び前記発光層上に備えられた第2電極を含んでなり、
前記発光層の一部は、前記バンクを貫通するトレンチ内で断絶している請求項1に記載の電界発光表示装置。
【請求項15】
表示領域および非表示領域を備えた基板と、
前記基板上の前記表示領域に具備され、アクティブ層、ゲート電極、ソース電極、及びドレイン電極を含んでなる薄膜トランジスタと、
前記基板上の前記非表示領域に具備され、前記ソース電極及び前記ドレイン電極と同じ層に備えられたパッド電極と、
前記薄膜トランジスタ上に具備され、前記表示領域から前記非表示領域に延長されるパッシベーション層と、
前記非表示領域のパッシベーション層上に備えられた保護層と、
前記表示領域のパッシベーション層上に備えられた平坦化層と、
前記平坦化層に備えられた発光素子と、
前記発光素子上に具備され、前記表示領域から前記非表示領域に延長される封止層とを含んでなり、
前記封止層が、前記パッド電極の少なくとも一部及び前記保護層の少なくとも一部を露出させるための開口領域を備え
、
前記パッシベーション層は前記保護層と前記パッド電極との間に設けられ、
前記保護層は導電性物質からなる、電界発光表示装置。
【請求項16】
前記発光素子が、第1電極、第2電極、及び前記第1電極と
前記第2電極の間に備えられた発光層を含んでなり、
前記保護層は、前記第1電極と同一の物質からなる請求項15に記載の電界発光表示装置。
【請求項17】
前記保護層と、その下のパッシベーション層は、前記パッド電極と重畳し、前記パッド電極の少なくとも一部は、コンタクト領域を介して外部の駆動回路と接続し、前記コンタクト領域は、前記開口領域と重畳する請求項15に記載の電界発光表示装置。
【請求項18】
前記表示領域に備えられた封止層の厚さが、前記非表示領域に備えられた封止層の厚さよりも厚く、
前記非表示領域の封止層は、前記基板の一端と重畳する請求項15に記載の電界発光表示装置。
【請求項19】
前記発光素子が、第1電極、前記第1電極の端を囲むバンク、前記第1電極及び前記バンク上に備えられた発光層、及び前記発光層上に備えられた第2電極を含んでなり、
前記発光層の一部は、前記バンクを貫通するトレンチ内で断絶している請求項15に記載の電界発光表示装置。
【請求項20】
請求項1~請求項19のうちのいずれか一項の規定に基づく電界発光表示装置を含むヘッドマウント表示装置。
【請求項21】
前記電界発光表示装置と離隔するレンズアレイ、及び前記電界発光表示装置と前記レンズアレイを収納する収納ケースをさらに含んでなる請求項20に記載のヘッドマウント表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電界発光表示装置に関し、より詳細には、パッド電極を露出させる方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電界発光表示装置は、アノード電極とカソード電極の間に発光層が形成された構造からなり、前記二つの電極間の電界により前記発光層が発光することによって画像を表示する装置である。
【0003】
発光層は、電子と正孔の結合によりエキシトン(exciton)が生成され、生成されたエキシトンが励起状態(excited state)から基底状態(ground state)に落ちながら発光する有機物からなり得、量子ドット(Quantum dot)のような無機物からもなり得る。
【0004】
発光層を発光させるために、様々な回路素子が備えられ、回路素子は、パッド電極を介して印加される外部の駆動信号によって駆動することができる。すなわち、パッド電極に外部駆動素子を接続させることにより、外部駆動素子で生成された駆動信号がパッド電極を介して回路素子に伝達され得る。
【0005】
したがって、パッド電極を外部駆動素子に接続させるために、パッド電極の上面が外部に露出されるが、パッド電極の上面を外部に露出させるとき、パッド電極の周辺部が損傷する問題が発生し得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、前述した従来の問題点を解決するために考案されたものであり、本発明は、製造コストを削減し、パッド電極の周辺部を損傷させずに、パッド電極の上面を露出させることができる電界発光表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
目的を達成するために、本発明は、表示領域および非表示領域を備えた基板と、前記基板上の表示領域に備えられた発光素子と、前記発光素子上に具備され、前記表示領域から前記非表示領域に延長された封止層と、前記基板上の非表示領域に備えられた複数のパッド電極と、および前記複数のパッド電極間の領域に備えられて、その下部の絶縁層を保護する保護層を含んでなり、前記封止層は前記複数のパッド電極それぞれの少なくとも一部及び前記保護層の少なくとも一部を露出させるのための開口領域を備えた電界発光表示装置を提供する。
【0009】
また、本発明は、表示領域および非表示領域を備えた基板と、前記基板上の表示領域に具備され、アクティブ層、ゲート電極、ソース電極、及びドレイン電極を含んでなる薄膜トランジスタ。前記基板上の非表示領域に具備され、前記ソース電極及び前記ドレイン電極と同じ層に備えられたパッド電極と、前記薄膜トランジスタ上に具備され、前記表示領域から前記非表示領域に延長されるパッシベーション層と、前記非表示領域のパッシベーション層上に備えられた保護層と、前記表示領域のパッシベーション層上に備えられた平坦化層と、前記平坦化層に備えられた発光素子;および前記発光素子上に具備され、前記表示領域から前記非表示領域に延長された封止層を含んでなり、前記封止層は、前記パッド電極の少なくとも一部及び前記保護層の少なくとも一部を露出させるための開口領域を備えた電界発光表示装置を提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明の一実施例によると、複数のパッド電極間の境界領域に保護層を形成することにより、複数のパッド電極の上面を露出させるために封止層およびその下部のパッシベーション層を除去する工程で、保護層およびその下部のパッシベーション層が残存することになり、複数のパッド電極間の周辺部が損傷する問題を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の一実施例による電界発光表示装置の概略的な平面図である。
【
図2】本発明の一実施例による電界発光表示装置の概略的な断面図であって、これは、
図1のI-II線の断面に相当する。
【
図3a】本発明の一実施例による電界発光表示装置の概略的な製造工程断面図である。
【
図3b】本発明の一実施例による電界発光表示装置の概略的な製造工程断面図である。
【
図3c】本発明の一実施例による電界発光表示装置の概略的な製造工程断面図である。
【
図3d】本発明の一実施例による電界発光表示装置の概略的な製造工程断面図である。
【
図4a】本発明の他の実施例による電界発光表示装置の概略的な平面図であり、これは、
図1のA領域の拡大図に該当する。
【
図5a】本発明のまた他の実施例に係る電界発光表示装置の概略的な平面図であり、これは、
図1のA領域の拡大図に該当する。
【
図6】本発明の他の実施例による電界発光表示装置の断面図であって、これは表示領域の断面に相当する。
【
図7a】本発明の一実施例によるヘッドマウント表示装置に関するものである。
【
図7b】本発明の一実施例によるヘッドマウント表示装置に関するものである。
【
図7c】本発明の一実施例によるヘッドマウント表示装置に関するものである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の利点と特徴、そしてそれらを達成する方法は添付の図と共に詳細に後述されている実施例を参照すると明確になるだろう。しかし、本明細書は、以下で開示される実施例に限定されるものではなく、異なる多様な形態で具現されるものであり、単に本実施例は、本発明の開示を完全にし、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本明細書は、請求項の範疇によってのみ定義される。
【0013】
本発明の一例を説明するため、図に示した形状、大きさ、比率、角度、個数などは、例示的なものであって、本発明が図に示した事項に限定されるものではない。明細書全体にわたって同一参照符号は同一の構成要素を指す。また、本発明を説明するにおいて、関連する公知技術に対する具体的な説明が本発明の要旨を不必要に曖昧にすると判断された場合、その詳細な説明は省略する。本明細書で言及した「含む」、「有する」、「からなる」などが使用されている場合、「~だけ」が使用されていない限り、他の部分を追加することができる。構成要素を単数で表現した場合に特に明示的な記載事項がない限り、複数を含む場合を含む。
【0014】
構成要素を解釈するに当たり、別途の明示的な記載がなくても誤差の範囲を含むものと解釈する。
【0015】
位置関係についての説明である場合、例えば、「~上に」、「~上部に」、「~下部に」、「~横に」などで2つの部分の位置関係が説明されている場合、「すぐに」または「直接」が使用されていない限り、二つの部分の間に1つ以上の他の部分が位置することもできる。
【0016】
時間の関係についての説明である場合、例えば、「~後に」、「~に続いて」、「~次に」、「~前に」などで時間的前後関係が説明されている場合、「すぐに」または「直接」が使用されていない以上、連続的でない場合も含むことができる。
【0017】
第1、第2などが多様な構成要素を記述するために使用されるが、これらの構成要素はこれらの用語によって制限されない。これらの用語は、単に一つの構成要素を他の構成要素と区別するために使用されるものである。したがって、以下で言及される第1構成要素は、本発明の技術的思想内で第2構成要素であることもあり得る。
【0018】
本発明のいくつかの実施例のそれぞれの特徴が部分的または全体的に互いに結合または組み合わせ可能で、技術的に様々な連動および駆動が可能であり、各実施例が互いに独立的に実施することもでき、関連の関係に一緒に行うこともできる。
【0019】
以下、図を参照、本発明の好ましい実施例について詳細に説明することにする。
【0020】
図1は、本発明の一実施例による電界発光表示装置の概略的な平面図である。
【0021】
図1に示すように、本発明の一実施例による電界発光表示装置は、基板100上に備えられた表示領域(DA)および非表示領域(NDA)を含んでなる。
【0022】
表示領域(DA)には、複数のサブ画素が完備されていて、複数のサブ画素の各々には、回路素子と発光素子が備えられている。
【0023】
回路素子は、各種の信号配線、薄膜トランジスタ、及びコンデンサなどを含んでなる。信号配線は、ゲート配線、データ配線、電源配線、および基準配線を含んでなり得、薄膜トランジスタは、スイッチング薄膜トランジスタ、駆動薄膜トランジスタおよびセンシング薄膜トランジスタを含んでなり得る。
【0024】
スイッチング薄膜トランジスタは、ゲート配線に供給されるゲート信号によってスイッチングされ、データ配線から供給されるデータ電圧を駆動薄膜トランジスタに供給する役割をする。駆動薄膜トランジスタは、スイッチング薄膜トランジスタから供給されるデータ電圧によってスイッチングされ、電源配線から供給される電源からのデータ電流を生成して有機発光素子の第1電極に供給する役割をする。センシング薄膜トランジスタは、画質劣化の原因となる駆動薄膜トランジスタの閾値電圧の偏差をセンシングする役割をするものであり、ゲート配線または別のセンシング配線から供給されるセンシング制御信号に応答して駆動薄膜トランジスタの電流を基準配線に供給する。
【0025】
コンデンサは、駆動薄膜トランジスタに供給されるデータ電圧を1フレームの間維持させる役割をするものであり、駆動薄膜トランジスタのゲート端子およびソース端子にそれぞれ接続する。
【0026】
発光素子は、回路素子によって駆動する有機発光素子からなることができ、有機発光素子は、第1電極、第2電極及び第1電極と第2電極の間に備えられた発光層を含んでなり得る。
【0027】
非表示領域(NDA)は、表示領域(DA)の外郭に備えられている。すなわち、非表示領域(NDA)は、表示領域(DA)の上側外郭、下側外郭、右側外郭および左側外郭に設けられる。非表示領域(NDA)は、パッド領域(PA)を含んでなる。パッド領域(PA)は、の表示領域(DA)の下側外郭に備えることができるが、必ずしもそれに限定されるものではなく、表示領域(DA)の上側外郭、右側外郭、または左側外郭に備えることができる。場合によって、パッド領域(PA)は、表示領域(DA)の上側外郭、下側外郭、右側外郭および左側外郭のうち少なくとも2つの外郭に設けることもできる。
【0028】
パッド領域(PA)には、複数のパッド電極400が備えられている。複数のパッド電極400は、複数のリンク配線を介して表示領域(DA)に備えられた各種信号配線、例えば、ゲート配線、データ配線、電源配線、または基準配線に接続している。それによって、外部の駆動回路から印加される駆動信号は、複数のパッド電極400を介して、表示領域(DA)に備えられた各種信号配線に伝達することができる。複数のパッド電極400の外部の駆動回路を接続できるようにするために、複数のパッド電極400の上面にコンタクト領域が設けられ、コンタクト領域によって複数のパッド電極400の上面の少なくとも一部が外部に露出する。
【0029】
図2は、本発明の一実施例による電界発光表示装置の概略的な断面図であって、これは、
図1のI-II線の断面に相当する。
【0030】
図2に示すように、基板100上の表示領域(DA)には、駆動薄膜トランジスタ(T)が備えられている。
【0031】
基板100は、ガラスまたはプラスチックからなり得るが、必ずしもそれに限定されるものではなく、シリコンウエハのような半導体材料からなることもできる。基板100は、透明な材料からなることもあり、不透明な材料からなることもある。
【0032】
駆動薄膜トランジスタ(T)は、アクティブ層110、ゲート絶縁層120、ゲート電極130、層間絶縁層140、ソース電極151およびドレイン電極152を含んでなり得る。アクティブ層110は、基板100上に形成されていて、ゲート絶縁層120は、アクティブ層110上に形成されていて、ゲート電極130は、ゲート絶縁層120上に形成されていて、層間絶縁層140は、ゲート電極130上に形成されていて、ソース電極151とドレイン電極152は、層間絶縁層140上で互いに向かい合うように形成されている。
【0033】
ゲート絶縁層120と、層間絶縁層140は、無機絶縁物からなることができ、非表示領域(NDA)まで延長されている。特に、ゲート絶縁層120と、層間絶縁層140は、非表示領域(NDA)の基板100の端まで延長することができる。
【0034】
ソース電極151は、ゲート絶縁層120と、層間絶縁層140上に備えられたコンタクトホールを介して、アクティブ層110の一側と接続していて、ドレイン電極152は、ゲート絶縁層120と、層間絶縁層140上に備えられたコンタクトホールを介して、アクティブ層110の他側と接続している。
【0035】
このような駆動薄膜トランジスタ(T)は、ゲート電極130がアクティブ層110の上側に備えられたトップゲート構造(Top gate)からなり得るが、必ずしもそれに限定されるものではなく、ゲート電極130がアクティブ層110の下に備えられたボトムゲート構造(Bottom gate)からなることもできる。
【0036】
ソース電極151と、ドレイン電極152上には、パッシベーション層160が形成されていて、パッシベーション層160上には平坦化層180が形成されている。
【0037】
パッシベーション層160は、無機絶縁層からなることができ、平坦化層180は、有機絶縁層からなることができる。パッシベーション層160は、非表示領域(NDA)まで延長されていて、平坦化層180は、非表示領域(NDA)に延長されないことがあり得る。パッシベーション層160は、非表示領域(NDA)の基板100の端まで延長することができる。平坦化層180は、非表示領域(NDA)に延長され得るが、の非表示領域(NDA)の基板100の端まで延長されずに、特に、パッド領域(PA)とは、重畳しないように形成することができる。
【0038】
平坦化層180上には、第1電極200、バンク210、発光層220及び第2電極230を含む有機発光素子が形成されている。
【0039】
第1電極200は、平坦化層180上に形成されている。第1電極200は、陽極として機能することができる。第1電極200は、パッシベーション層160と、平坦化層180に形成されたコンタクトホールを介して駆動薄膜トランジスタ(T)のドレイン電極152と接続することができる。ただし、場合によって、第1電極200が、パッシベーション層160と、平坦化層180に形成されたコンタクトホールを介して駆動薄膜トランジスタ(T)のソース電極151と接続することもできる。
【0040】
バンク210は、第1電極200の端を覆いながら、複数のサブ画素間の境界にマトリックス構造で形成されて、個々のサブ画素に発光領域を定義する。すなわち、バンク210によって覆われずに露出した第1電極200の露出領域が発光領域となる。
【0041】
発光層220は、複数のサブ画素領域および、複数のサブ画素間の境界領域に形成することができる。即ち、発光層220は、第1電極200及びバンク210上に形成することができる。発光層220は、白色(W)光を発光するように備えることができる。そのために、発光層220は、互いに異なる色の光を発光する複数のスタック(stack)を含んでなり得る。
【0042】
第2電極230は、発光層220上に形成されている。第2電極230は、陰極(Cathode)として機能することができる。第2電極230は、発光層220と同様に、それぞれのサブ画素および、それらの間の境界領域にも形成される。
【0043】
本発明の一実施例による電界発光表示装置は、上部発光方式からなることができ、この場合、第2電極230は、発光層220で発光された光を上部の方に透過させるために、透明な導電物質を含んでなり得る。また、第2電極230は、半透明電極からなることもあり、それによって、サブ画素別にマイクロキャビティ(Micro Cavity)の効果を得ることができる。第2電極230が半透明電極からなる場合、第2電極230と、第1電極200の間で光の反射と再反射が繰り返され、マイクロキャビティ効果を得ることができ、光効率が向上し得る。このようなマイクロキャビティ効果のために、第1電極200は、反射電極を含んでなり得、特に、第1電極200は、下部の反射電極および上部の透明電極を含んでなり得る。ここで、反射電極と透明電極は、誘電体を挟んで互いに離隔することができる。
【0044】
第2電極230上には、封止層300が形成されている。封止層300は、第1封止層310、第2封止層320、第3封止層330、及び第4封止層340を含んでなり得る。
【0045】
第1封止層310は、第2電極230上に形成されていて、第2封止層320は、第1封止層310上に形成されていて、第3封止層330は、第2封止層320上に形成されていて、第4封止層340は、第3封止層330上に形成されている。
【0046】
第1封止層310は、非表示領域(NDA)まで延長することができ、特に、非表示領域(NDA)の基板100の端まで延長することができるが、パッド領域(PA)には、形成されない。第2封止層320は、非表示領域(NDA)まで延長することができるが、の非表示領域(NDA)の基板100の端まで延長することはなく、特にパッド領域(PA)には、形成されない。ただし、第2封止層320が、第1封止層310と同じパターンで、非表示領域(NDA)の基板100の端まで延長することもできる。場合によって、第2封止層320は、省略することも可能である。第3封止層330は、非表示領域(NDA)まで延長することができるが、の非表示領域(NDA)の基板100の端まで延長することはなく、特にパッド領域(PA)には、形成されない。第4封止層340は、非表示領域(NDA)まで延長することができ、特に、非表示領域(NDA)の基板100の端まで延長することができるが、パッド領域(PA)には、形成されない。第4封止層340は、第1封止層310と同じパターンからなり得る。
【0047】
封止層300は、無機絶縁層と有機絶縁層が交互に積層された構造からなることができる。そのために、第1封止層310ないし第4封止層340のそれぞれは、無機絶縁層または有機絶縁層からなることができる。特に、基板100の先端まで延長される第1封止層310と第4封止層340は、無機絶縁層からなることができ、基板100の先端まで延長されない第3封止層330は、有機絶縁層からなることができる。
【0048】
基板100上の非表示領域(DA)には、ゲート絶縁層120と、層間絶縁層140が順番に形成されていて、層間絶縁層140上にパッド電極400が形成されている。パッド電極400は、ソース電極151及びドレイン電極152と同一の物質で同一な工程を経て形成され得るが、必ずしもそれに限定されるものではない。
【0049】
パッド電極400上には、パッシベーション層160が形成されている。パッシベーション層160は、パッド電極400の上面の一部が露出するようにして、パッド電極400の一側と他側が重畳するように形成することができる。すなわち、パッド電極400の上面の一部上にはパッシベーション層160が除去され、パッド電極400と外部の駆動回路との間のコンタクト領域(CA)が設けられる。パッシベーション層160は、非表示領域(DA)の基板100の端まで延長され、非表示領域(DA)の基板100の端と重畳することができる。
【0050】
複数のパッド電極400間に備えられたパッシベーション層160の上面には、保護層500が形成されている。保護層500は、その下部のパッシベーション層160を保護する役割を果たし、したがって、の保護層500とその下部のパッシベーション層160は、互いに同一のパターンで形成することができる。保護層500は、Al、ITO、IZO、またはTiのような導電性物質からなることができる。特に、保護層500は、第1電極200と同一の物質で同一工程を経て形成することができるが、必ずしもそれに限定されるものではない。
【0051】
また、非表示領域(NDA)内のパッシベーション層160上には、封止層300を形成することができる。ただし、封止層300は、パッド領域(PA)から削除され、封止層300が除去された領域が開口領域(OA)を構成することになる。開口領域(OA)は、パッド電極400及び保護層500と重畳し、特にパッシベーション層160が除去されたコンタクト領域(CA)と重畳する。したがって、開口領域(OA)は、パッド電極400と、保護層500が外部に露出することができる。
【0052】
封止層300は、非表示領域(NDA)に形成されるが、開口領域(OA)には形成されず、したがって、の非表示領域(NDA)の基板100の端と重畳するように形成することができる。特に、基板100の端と重畳する封止層300は、保護層500及びパッシベーション層160の上面と接する無機絶縁物からなる第1封止層310および、第1封止層310と接する無機絶縁物からなる第4封止層340を含むことができる。
【0053】
したがって、の表示領域(DA)に備えた封止層300の厚さは、非表示領域(NDA)に備えた封止層300の厚さよりも厚く形成することができる。
【0054】
図3a~
図3dは、本発明の一実施例による電界発光表示装置の概略的な製造工程断面図であって、これは前述した
図2による電界発光表示装置の製造工程に関するものである。
【0055】
まず、
図3aに示すように、基板100上にアクティブ層110を形成し、アクティブ層110上にゲート絶縁層120を形成し、ゲート絶縁層120上にゲート電極130を形成し、ゲート電極130上に層間絶縁層140を形成し、層間絶縁層140上にソース電極151、ドレイン電極152およびパッド電極400を形成し、ソース電極151、ドレイン電極152およびパッド電極400上にパッシベーション層160を形成し、パッシベーション層160上に平坦化層180を形成する。
【0056】
ソース電極151とドレイン電極152は、ゲート絶縁層120と層間絶縁層140の所定の領域にコンタクトホールを形成し、コンタクトホールを介して、アクティブ層110の一側と他側に接続するように形成する。
【0057】
ゲート絶縁層120、層間絶縁層140、及びパッシベーション層160は、表示領域(DA)全体および非表示領域(NDA)全体に形成する。平坦化層180は、表示領域(DA)に形成して、非表示領域(NDA)の一部領域までに形成することができるが、パッド電極400と重畳しないように形成する。
【0058】
次に、
図3bに示すように、平坦化層180上に第1電極200を形成し、第1電極200の端を覆うようにバンク210を形成し、第1電極200及びバンク210上に発光層220を形成し、発光層220上に第2電極230を形成する。
【0059】
第1電極200は、パッシベーション層160と、平坦化層180の所定の領域にコンタクトホールを形成し、コンタクトホールを介してドレイン電極152またはソース電極151と接続するように形成する。
【0060】
次に、
図3cに示すように、表示領域(DA)の第2電極230および非表示領域(NDA)のパッシベーション層160上に封止層300を形成する。具体的には、表示領域(DA)の第2電極230および非表示領域(NDA)のパッシベーション層160上に第1封止層310を形成し、第1封止層310上に、第2封止層320を形成し、第2封止層320上に第3封止層330を形成し、第3封止層330上に第4封止層340を形成する。
【0061】
第1封止層310は、表示領域(DA)全体および非表示領域(NDA)全体に形成する。第2封止層320は、表示領域(DA)全体および非表示領域(NDA)の一部に形成する。特に、第2封止層320は、パッド電極400と重畳しないように形成することができる。第3封止層330は、表示領域(DA)全体および非表示領域(NDA)の一部に形成する。特に、第3封止層330は、パッド電極400と重畳しないように形成する。第4封止層340は、表示領域(DA)全体および非表示領域(NDA)全体に形成する。これにより、非表示領域(NDA)の一部領域では、第1封止層310の上面が第4封止層340の下面と接するようになる。
【0062】
次に、
図3dに示すように、複数のパッド電極400の領域と、それらの間の境界領域に備えられた封止層300および、その下部のパッシベーション層160を除去する。そうすれば、封止層300が除去されて開口領域(OA)が形成され、封止層300下部のパッシベーション層160が除去されてコンタクト領域(CA)が形成される。ただし、複数のパッド電極400間の境界領域に備えられた保護層500は、除去されずに残存し、それによって、保護層500下部のパッシベーション層160も残存することになる。
【0063】
封止層300および、その下部のパッシベーション層160を除去する工程は、レーザーアブレーション(laser ablation)工程を利用することができ、この場合、別途のマスクが必要なく製造コストを削減することができる利点がある。レーザーアブレーション工程を介してレーザーをスキャンする場合、封止層300および、その下部のパッシベーション層160は、削除されるが、保護層500は削除されなくなる。一般的に、無機絶縁物は、レーザーのような電磁波に対する浸透深さが深い。一方、導電物質は、レーザーのような電磁波の浸透深さが浅い。したがって、保護層500として導電物質を用いる場合、レーザーアブレーション(laser ablation)工程時に削除されずに残存することができ、それによって保護層500下部のパッシベーション層160が残存してパッド電極400の周辺部、特に、パッド電極400間の境界領域が損傷する問題が発生しない。
【0064】
ただし、封止層300および、その下部のパッシベーション層160を除去する工程が必ずしもレーザーアブレーション(laser ablation)工程からなるわけではなく、ドライエッチング(dry etching)工程からなることもできる。
【0065】
このように、本発明の一実施例によると、複数のパッド電極400間の境界領域に、保護層500を形成することにより、複数のパッド電極400の上面を露出させるために、封止層300および、その下部のパッシベーション層160を除去する工程で、保護層500および、その下部のパッシベーション層160が残存するようになり、複数のパッド電極400間の周辺部が損傷する問題を防止することができる。ここで、複数のパッド電極400と保護層500は、パッシベーション層160を間に置いて離隔していて、それによって複数のパッド電極400と保護層500は、電気的に絶縁されている。
【0066】
図4aは、本発明の他の実施例による電界発光表示装置の概略的な平面図であり、これは、
図1のA領域の拡大図に該当する。
【0067】
図4aに示すように、本発明の他の実施例による電界発光表示装置は、基板100上に備えられた表示領域(DA)および非表示領域(NDA)を含んでなる。以下では、前述した実施例と異なる構成について説明することにする。
【0068】
非表示領域(NDA)には、パッド領域(PA)が備えられていて、パッド領域(PA)には、複数のパッド電極400および、複数の第1保護層510が備えられている。
【0069】
複数のパッド電極400は、互いに所定の間隔を有しながら離間している。
【0070】
複数のパッド電極400のそれぞれは、表示領域(DA)と向かい合う第1辺400a、第1辺400aから延長され隣接するパッド電極400と向かい合う第2辺400b、第2辺400bから延長され第1辺400aと向かい合う第3辺400c、及び第3辺400cから延長され第2辺400bと向かい合う第4辺400dを含んでなる。このような複数のパッド電極400のそれぞれは、四角形の構造からなることができる。
【0071】
複数の第1保護層510は、複数のパッド電極400間に備えられ、互いに離隔している。複数の第1保護層510のそれぞれは、一つのパッド電極400の第2辺400bおよびそれと隣接する他の一つのパッド電極400の第4辺400dとの間に位置する。ただし、最も左側に位置する第1保護層510は、最も左側に位置するパッド電極400の第4辺400dと向かい合うように位置し、最も右側に位置する第1保護層510は、最も右側に位置するパッド電極400の第2辺400bと向かい合うように位置することができる。
【0072】
複数の第1保護層510のそれぞれは、表示領域(DA)と向かい合う第1辺510a、第1辺510aから延長され左側のパッド電極400と向かい合う第2辺510b、第2辺510bから延長され第1辺510aと向かい合う第3辺510c、及び第3辺510cから延長され、第2辺510bと向かい合う第4辺510dを含んでなる。このような複数の第1保護層510のそれぞれは、四角形の構造からなることができる。
【0073】
第1保護層510の第1辺510aと、パッド電極400の第1辺400aは、互いに同じ延長線上に位置することができ、それによって複数の第1保護層510の第1辺510aと、複数のパッド電極400の第1辺400aの組み合わせは、まっすぐな直線をなすことができる。
【0074】
第1保護層510の第2辺510bと一側(ex.左側)パッド電極400の第2辺400bは、互いに一致することができるが、互いに一致しない場合もあり得る。特に、第1保護層510の第2辺510bが、一側パッド電極400の領域の上側まで延長されることにより、第1保護層510と一側パッド電極400が互いに重畳することができる。
【0075】
第1保護層510の第3辺510cとパッド電極400の第3辺400cは、互いに同一の延長線上に位置することができ、それによって複数の第1保護層510の第3辺510cと、複数のパッド電極400の第3辺400cの組み合わせは、まっすぐな直線をなすことができる。
【0076】
第1保護層510の第4辺510dと他側(ex.右側)パッド電極400の第4辺400dは、互いに一致することができるが、互いに一致しない場合があり得る。特に、第1保護層510の第4辺510dが、他側パッド電極400の領域の上側まで延長されることにより、第1保護層510と他側パッド電極400が互いに重畳することができる。
【0077】
第1保護層510は、パッド電極400の第1辺400a及び第3辺400cとは対向しないように配置することができる。
【0078】
このような第1保護層510とパッド電極400上には、封止層300が除去された開口領域(OA)が設けられ、開口領域(OA)とパッド電極400が重畳する領域にコンタクト領域(CA)が設けられる。
【0079】
開口領域(OA)は、前述したように、レーザーアブレーション工程で封止層300が除去された領域であり得、複数の第1保護層510の一部分および複数のパッド電極400の一部分と重畳し、一字型直線構造からなることができる。
【0080】
開口領域(OA)は、第1保護層510とパッド電極400の外郭に延長されず、それによって、開口領域(OA)全体は、第1保護層510とパッド電極400と重畳する。開口領域(OA)が第1保護層510とパッド電極400の外郭に延長される場合には、第1保護層510によって保護されない領域において、封止層300が除去されてパッド電極400の周辺部が損傷し得る。
【0081】
開口領域(OA)は、第1保護層510とパッド電極400の全領域よりも小さく備えることができるが、必ずしもそれに限定されるものではなく、第1保護層510とパッド電極400の全領域と一致するように備えることもできる。
【0082】
開口領域(OA)の一端、例として上端は、第1保護層510の第1辺400a及びパッド電極400の第1辺400aと一致しないことがあり得るが、一致することもできる。また、開口領域(OA)の他端、例として下端は、第1保護層510の第3辺400c及びパッド電極400の第3辺400cと一致しないことがあり得るが、一致することもできる。また、開口領域(OA)の側面端は、第1保護層510の第2辺400bまたは第4辺400dと一致しないことがあり得るが、一致することもできる。
【0083】
【0084】
図4bに示すように、基板100上には、ゲート絶縁層120が形成されていて、ゲート絶縁層120上に層間絶縁層140が形成されていて、層間絶縁層140上に複数のパッド電極400が形成されている。
【0085】
複数のパッド電極400上にパッシベーション層160が形成されていて、前記パッシベーション層160上に第1保護層510が形成されている。前記パッド電極400の第2辺400bと第4辺400dは、それぞれ、第1保護層510と重畳し、前記第1保護層510の第2辺510bと第4辺510dは、それぞれ前記パッド電極400と重畳する。
【0086】
隣接する二つのパッド電極400間に位置する第1保護層510は、その下に形成されたパッシベーション層160と同じパターンで形成される。
【0087】
一側(ex.左側)端に位置する第1保護層510の上面には、封止層300が形成されている。具体的には、第1保護層510の上面に無機絶縁層である第1封止層310が形成され、第1封止層310上に無機絶縁層である第4封止層340が形成される。封止層300は、一側端に位置する第1保護層510の一部分とは重畳するが、その他の第1保護層510およびパッド電極400とは重畳しない。したがって、封止層300が形成されない領域が開口領域(OA)になり、開口領域(OA)内でパッド電極400が露出する領域がコンタクト領域(CA)になる。
【0088】
【0089】
図4cに示すように、基板100上には、ゲート絶縁層120が形成されていて、ゲート絶縁層120上に層間絶縁層140が形成されていて、層間絶縁層140上にパッド電極400が形成されている。
【0090】
パッド電極400上には、パッシベーション層160が形成されていて、パッシベーション層160上には、封止層300が形成されている。
【0091】
パッド電極400の第1辺400aと第3辺400cは、それぞれ、パッシベーション層160および封止層300と重畳する。パッド電極400上の封止層300の一部分が除去されて開口領域(CA)が形成され、また、パッド電極400上のパッシベーション層160の一部分が除去されてパッド電極400の上面の一部が露出するコンタクト領域(CA)が設けられる。コンタクト領域(CA)と接するパッシベーション層160の一端と封止層300の一端は、互いに一致するようにパターンされる。
【0092】
封止層300は、パッシベーション層160の上面に備えられた無機絶縁層である第1封止層310および第1封止層310の上面に備えられた無機絶縁層である第4封止層340を含んでなる。
【0093】
【0094】
図4dに示すように、基板100上にゲート絶縁層120が形成されていて、ゲート絶縁層120上に層間絶縁層140が形成されていて、層間絶縁層140上にパッシベーション層160が形成されていて、パッシベーション層160上に第1保護層510が形成されている。
【0095】
第1保護層510上に封止層300が形成されている。封止層300は、第1保護層510の上面に備えられた無機絶縁層である第1封止層310と第1封止層310の上面に備えられた無機絶縁層である第4封止層340を含んでなる。
【0096】
第1保護層510の第1辺510aと第3辺510cは、それぞれ、封止層300と重畳する。第1保護層510上の封止層300の一部分は、除去されて、第1保護層510の上面の一部が露出する開口領域(OA)が設けられる。開口領域(OA)と接する第1封止層310の一端と第4封止層340の一端は、互いに一致するようにパターンされる。
【0097】
図5aは、本発明のまた他の実施例に係る電界発光表示装置の概略的な平面図であり、これは、
図1のA領域の拡大図に該当する。以下では、前述した
図4aと異なる構成について説明することにする。
【0098】
図5aに示すように、基板100上には、複数のパッド電極400と保護層500が形成されている。複数のパッド電極400のそれぞれは、
図4aによる複数のパッド電極400のそれぞれと同様に、第1辺400a、第2辺400b、第3辺400c、及び第4辺400dを含んでなる。
【0099】
保護層500は、複数の第1保護層510および複数の第1保護層510を連結する第2保護層520を含んでなる。複数の第1保護層510は、
図4aによる複数の第1保護層510と同様に、第1辺510a、第2辺510b、第3辺510c、及び第4辺510dを含んでなる。
【0100】
第2保護層520は、複数の第1保護層510の第3辺510cと接しながら、パッド電極400の第3辺400cと向かい合うように形成される。第1保護層510と第2保護層520は、互いに同一の物質で一体に形成される。したがって、本発明のまた他の実施例によれば、保護層500が、パッド電極400の第1辺400aを除いて、第2辺400b、第3辺400c及び第4辺400dと向かい合うように形成される。
【0101】
開口領域(OA)は、複数の第1保護層510の一部分、第2保護層520の一部分および複数のパッド電極400の一部と重畳し、一字型直線構造からなることができる。ただし、開口領域(OA)が第2保護層520とは、重畳しないないように形成して、前述した
図4aの開口領域(OA)と同じ構造からなることもできる。
【0102】
開口領域(OA)の一端、例として上端は、第1保護層510の第1辺400a及びパッド電極400の第1辺400aと一致しないことがあり得るが、一致することもできる。また、開口領域(OA)の他端、例として下端は、第2保護層520の下端と一致しないことがあり得るが、一致することもできる。また、開口領域(OA)の側面端は、第1保護層510の第2辺400bまたは第4辺400dと一致しないことがあり得るが、一致することもできる。
【0103】
このように、本発明のまた他の実施例によれば、第2保護層520を追加で備えることにより、保護層500の全領域が、前述した
図4aの場合よりも大きくなり、封止層300を除去して開口領域(OA)を形成する工程マージンが大きくなり得、前記パッド電極400が外部に露出するコンタクト領域(CA)が増加し得る。
【0104】
図5bは、
図5aのA-B線の断面図であって、これは、前述した
図4bと同じなので、繰り返し説明は省略することにする。
【0105】
【0106】
図5cに示すように、基板100上にゲート絶縁層120が形成されていて、ゲート絶縁層120上に層間絶縁層140が形成されていて、前記層間絶縁層140上にパッド電極400が形成されていて、パッド電極400上にパッシベーション層160が形成されている。
【0107】
パッド電極400の第1辺400aの上側のパッシベーション層160上には、封止層300が形成されていて、パッド電極400の第3辺400cの上側のパッシベーション層160上には、第2保護層520が形成されていて、第2保護層520上に封止層300が形成されている。
【0108】
パッド電極400の第1辺400aは、パッシベーション層160及び封止層300と重畳し、パッド電極400の第3辺400cは、パッシベーション層160及び第2保護層520と重畳する。
【0109】
パッド電極400上の封止層300の一部分および第2保護層520上の封止層300の一部分が除去されて開口領域(OA)が設けられる。また、パッド電極400上のパッシベーション層160の一部が除去され、パッド電極400の上面の一部が露出するコンタクト領域(CA)が設けられる。開口領域(OA)は、コンタクト領域(CA)より大きく形成され、コンタクト領域(CA)全体は、開口領域(OA)と重畳する。
【0110】
パッド電極400の第1辺400a近傍でパッシベーション層160の一端と封止層300の一端は、互いに一致するようにパターンされるが、パッド電極400の第3辺400c近傍でパッシベーション層160の一端と封止層300の一端は、互いに一致しない。
【0111】
封止層300は、パッシベーション層160の上面に備えられた無機絶縁層である第1封止層310および第1封止層310の上面に備えられた無機絶縁層である第4封止層340を含んでなる。
【0112】
【0113】
図5dに示すように、基板100上にゲート絶縁層120が形成されていて、ゲート絶縁層120上に層間絶縁層140が形成されていて、層間絶縁層140上にパッシベーション層160が形成されていて、パッシベーション層160上に第1保護層510及び第2保護層520が形成されている。
【0114】
第1保護層510及び第2保護層520上には、封止層300が形成されている。封止層300は、第1及び第2保護層510、520上面に備えられた無機絶縁層である第1封止層310および第1封止層310の上面に備えられた無機絶縁層の第4封止層340を含んでなる。
【0115】
第1保護層510の一端と第2保護層520の一端は、それぞれ、封止層300と重畳する。第1保護層510及び第2保護層520上の封止層300の一部分は、除去されて、第1保護層510及び第2保護層520の上面の一部が露出する開口領域(OA)が設けられる。開口領域(OA)と接する第1封止層310の一端と第4封止層340の一端は、互いに一致するようにパターンされる。
【0116】
図6は、本発明の他の実施例による電界発光表示装置の断面図であって、これは表示領域の断面に相当する。
【0117】
図6に示すように、本発明の他の実施例による電界発光表示装置は、基板100、回路素子層150、平坦化層180、第1電極200、バンク210、発光層220、第2電極230、封止層300、およびカラーフィルタ層610、620、630を含んでなる。以下では、前述した実施例と異なる構成について説明することにする。
【0118】
回路素子層150は、基板100上に形成されている。回路素子層150には、各種の信号配線、薄膜トランジスタ、及びコンデンサなどを含む回路素子がサブ画素(P1、P2、P3)ごとに備えられていて、特に、前述した
図2のように、アクティブ層110、ゲート絶縁層120、ゲート電極130、層間絶縁層140は、ソース電極151、ドレイン電極152、およびパッシベーション層160が備えられ得る。
【0119】
平坦化層180は、回路素子層150上に形成されていて、第1電極200は、平坦化層180上でサブ画素(P1、P2、P3)ごとにパターン形成されている。第1電極200は、回路素子層150に備えられた駆動薄膜トランジスタのソース電極またはドレイン電極と接続している。
【0120】
バンク210は、平坦化層180上で第1電極200の両端を覆うように形成され、バンク210によって遮られずに露出した第1電極200の上面の一部領域が発光領域となる。
【0121】
バンク210及び平坦化層180には、凹面構造のトレンチ(T)が形成されている。トレンチ(T)は、サブ画素(P1、P2、P3)間の境界領域において、バンク210を貫通して平坦化層180の所定の領域まで延長することができる。したがって、トレンチ(T)は、バンク210及び平坦化層180の所定領域を除去する工程を経て形成することができる。また、図に示していないが、トレンチ(T)は、平坦化層180の下の回路素子層150の内部まで延長して形成することもできる。
【0122】
トレンチ(T)は、発光層220の少なくとも一部を断絶させるためのものである。即ち、発光層220の少なくとも一部がトレンチ(T)内で断絶することで、発光層220を介して隣接するサブ画素(P1、P2、P3)間に電荷が移動することが防止され、隣接するサブ画素(P1、P2、P3)間でリーク電流が発生することを防止することができる。このように、発光層220の少なくとも一部がトレンチ(T)内で断絶するようにするために、トレンチ(T)の幅(a)より、トレンチ(T)の深さ(b)が大きいことが好ましい。
【0123】
発光層220は、複数のサブ画素(P1、P2、P3)領域および、複数のサブ画素(P1、P2、P3)間の境界領域に形成される。即ち、発光層220は、第1電極200及びバンク210上に形成され、トレンチ(T)内の平坦化層180上にも形成される。
【0124】
発光層220は、白色(W)光を発光するように備えることができる。そのために、発光層220は、互いに異なる色の光を発光する複数のスタック(stack)を含んでなり得る。具体的には、発光層220は、第1スタック221、第2スタック223、及び第1スタック221と第2スタック223の間に備えられた電荷生成層(Charge generation layer; CGL)222を含んでなり得る。
【0125】
発光層220は、トレンチ(T)の内部及びトレンチ(T)の上側に形成される。本発明の一実施例によれば、発光層220が、トレンチ(T)の内部に形成されるとき、発光層220の少なくとも一部が切断されることにより、隣接するサブ画素(P1、P2、P3)間でリーク電流の発生が防止されえる。
【0126】
第1スタック221は、トレンチ(T)の内部の側面に形成され、トレンチ(T)の内部の下面にも形成することができる。
【0127】
ここで、トレンチ(T)の中央部を基準にして、トレンチ(T)の内部の一側面、例として、左側の側面に形成された第1スタック221の第1部分221aと、トレンチ(T)の内部の他の側面、例として、右側の側面に形成された第1スタック221の第2部分221bは、互いに連結せずに断絶している。また、トレンチ(T)の内部の下面に形成された第1スタック221の第3部分221cは、トレンチ(T)の内部の側面に形成された第1スタック221の第1部分221aおよび第2部分221bと相互に連結せず、断絶している。これにより、トレンチ(T)を挟んで隣接するように配置されたサブ画素(P1、P2、P3)間では、第1スタック221を介して電荷が移動することができない。
【0128】
また、電荷生成層222は、第1スタック221上に形成されている。ここで、電荷生成層222は、トレンチ(T)の内部まで延長されず、トレンチ(T)の上側のみに形成することができる。すなわち、電荷生成層222は、トレンチ(T)によって貫通したバンク210の一端の上面210a、すなわちトレンチ(T)と接するバンク210の一端の上面210aより上側に形成することができる。ただし、必ずしもそれに限定されるものではなく、電荷生成層222を、トレンチ(T)の内部まで延長することも可能である。
【0129】
ここで、トレンチ(T)の中央部を基準にして、トレンチ(T)の一側、例として左側に形成された電荷生成層222の第1部分222aと、トレンチ(T)の他側、例として右側に形成された電荷生成層222の第2部分222bは、互いに連結せずに断絶している。電荷生成層222の第1部分222aは、第1スタック221の第1部分221a上に形成され、電荷生成層222の第2部分222bは、第1スタック221の第2部分221b上に形成されたものである。
【0130】
これにより、トレンチ(T)を挟んで隣接するように配置されたサブ画素(P1、P2、P3)間では、電荷生成層222を介して電荷が移動できない。
【0131】
また、第2スタック223は、電荷生成層222上で、トレンチ(T)を挟んで隣接するように配置されたサブ画素(P1、P2、P3)間で断絶せずに互いに連結することができる。すなわち、トレンチ(T)の中央部を基準にして、トレンチ(T)の一側、例として左側に形成された第2スタック223の第1部分223aと、トレンチ(T)の他側、例として右側に形成された第2スタック223の第2部分223bは、相互に連結している。したがって、トレンチ(T)を挟んで隣接するように配置されたサブ画素(P1、P2、P3)間では、第2スタック223を介して電荷が移動できる。
【0132】
ここで、電荷生成層222が断絶したトレンチ(T)の領域に対応する第2スタック223の部分の第1厚さ(d)は、トレンチ(T)と重複しない領域に対応する第2スタック223の部分の第2厚さ(d2)より薄く形成することができる。つまり、電荷生成層222の第1部分222aと第2部分222bの間の領域と重畳する第2スタック223の部分の第1厚さ(d1)は、バンク210と重畳する第2スタック223の第1部分223a又は第2部分223bの第2厚さ(d2)より薄く形成することができる。
【0133】
このように、第2スタック223の部分の第1厚さ(d1)が相対的に薄く形成される理由は、第2スタック223が、電荷生成層222の第1部分222a及び第2部分222bの上面それぞれから、互いに離隔した状態で蒸着された後、互いに出会って形成することができるからである。したがって、比較的薄い第1厚さ(d1)に形成される第2スタック223の部分の下部の一部は、トレンチ(T)上側で断絶するように構成することができる。すなわち、第2スタック223の第1部分223aの下部の一部と第2スタック223の第2部分223bの下部の一部は、互いに断絶することができる。
【0134】
以上のような第1スタック221、電荷生成層222、及び第2スタック223の構造によって、トレンチ(T)内には、空隙(H)が形成される。空隙(H)は、平坦化層180および発光層220によって定義され、したがって、空隙(H)は、発光層220の下に設けられる。即ち、発光層220の下に設けられる空隙(H)は、平坦化層180、第1スタック221、電荷生成層222、及び第2スタック223によって定義さされる。空隙(H)は、トレンチ(T)の内部からトレンチ(T)上側まで延長され、空隙(H)の先端(HT)は、トレンチ(T)内で断絶した発光層220の少なくとも一部より高い位置に備えられる。具体的には、空隙(H)の先端(HT)は、電荷生成層222よりも高い位置に形成され、それによって、空隙(H)によって電荷生成層222の第1部分222aと第2部分222bが断絶することになる。
【0135】
電荷生成層222は、第1スタック221及び第2スタック223に比べて導電性が大きい。特に、電荷生成層222を構成するN型電荷生成層は、金属材料を含んでなり得るので、第1スタック221及び第2スタック223に比べて導電性が大きい。したがって、互いに隣接するように配置されたサブ画素(P1、P2、P3)間での電荷の移動は、主に電荷生成層222を介して行われ、第2スタック223を介して行われる電荷の移動量は微々である。したがって、本発明の他の実施例によれば、電荷生成層222を、トレンチ(T)の内部で断絶するように構成することにより、互いに隣接するように配置されたサブ画素(P1、P2、P3)間での電荷の移動を減らしてリーク電流の発生を防止することができる。
【0136】
第2電極230は、発光層220上でそれぞれのサブ画素(P1、P2、P3)および、それらの間の境界領域に形成される。
【0137】
封止層300は、第2電極230上に形成され、前述した様々な実施例のように、第1封止層310、第2封止層320、第3封止層330および第4封止層340を含んでなり得る。
【0138】
カラーフィルタ層610、620、630は、封止層300上に形成されている。カラーフィルタ層610、620、630は、第1サブ画素(P1)に備えられた赤色(Y)のカラーフィルタ610、第2サブ画素(P2)に備えられた緑色(G)カラーフィルタ620、及び第3サブ画素(P3)に備えられた青色(B)のカラーフィルタ630を含んでなり得るが、必ずしもそれに限定されるものではない。一方、図に示していないが、のカラーフィルタ層610、620、630間にブラックマトリックスをさらに形成して、サブ画素(P1、P2、P3)間の境界で光が漏洩することを防止することができる。
【0139】
図7a~
図7cは、本発明の一実施例によるヘッドマウント表示(Head-Mounted Display Apparatus)装置に関するものである。
図7aは、概略的な斜視図であり、
図7bは、VR(Virtual Reality)の構造の概略的な平面図であり、
図7cはAR(Augmented Reality)の構造の概略的な断面図である。
【0140】
図7aに示すように、本発明に係るヘッドマウント表示装置は、収納ケース10、およびヘッドマウントバンド30を含んでなる。
【0141】
収納ケース10は、その内部に表示装置、レンズアレイ、および接眼レンズなどの構成を収納している。
【0142】
ヘッドマウントバンド30は、収納ケース10に固定される。ヘッドマウントバンド30は、使用者の頭の上面と両側面を囲むように形成された例を示したが、これに限定されない。ヘッドマウントバンド30は、使用者の頭にヘッドマウント表示装置を固定するためのものであり、メガネフレーム形態やヘルメット形態の構造物に代替することができる。
【0143】
図7bに示すように、本発明に係るVR(Virtual Reality)の構造のヘッドマウント表示装置は、左眼用表示装置12と右眼用表示装置11、レンズアレイ13、および左眼接眼レンズ20aと右眼接眼レンズ20bを含んでなる。
【0144】
左眼用表示装置12と右眼用表示装置11、レンズアレイ13、及び左眼接眼レンズ20aと右眼接眼レンズ20bは、前述した収納ケース10に収納される。
【0145】
左眼用表示装置12と右眼用表示装置11は、同じ映像を表示することができ、この場合、使用者は、2D映像を視聴することができる。または、左眼用表示装置12は、左眼映像を表示して、右眼用表示装置11は、右眼映像を表示することができ、この場合、使用者は、立体映像を視聴することができる。左眼用表示装置12と右眼用表示装置11のそれぞれは、前述した様々な電界発光表示装置からなり得る。ここで、前述した様々な電界発光表示装置に画像が表示される面に該当する上側の部分、例として、カラーフィルタ層610、620、630が、レンズアレイ13と向かい合うことになる。
【0146】
レンズアレイ13は、左眼接眼レンズ20aと左眼用表示装置12のそれぞれと離隔し、左眼接眼レンズ20aと左眼用表示装置12の間に備えることができる。すなわち、レンズアレイ13は、左眼接眼レンズ20aの前方及び左眼用表示装置12の後方に位置することができる。また、レンズアレイ13は、右眼接眼レンズ20bと右眼用表示装置11のそれぞれと離隔し、右眼接眼レンズ20bと右眼用表示装置11の間に備えることができる。すなわち、レンズアレイ13は、右眼接眼レンズ20bの前方及び前記右眼用表示装置11の後方に位置することができる。
【0147】
レンズアレイ13は、マイクロレンズアレイ(Micro Lens Array)であり得る。レンズアレイ13は、ピンホールアレイ(Pin Hole Array)に代替することができる。レンズアレイ13により、左眼用表示装置12または右眼用表示装置11に表示される映像は、使用者に拡大して見え得る。
【0148】
左眼接眼レンズ20aには、使用者の左眼(LE)が位置し、右眼接眼レンズ20bには、使用者の右眼(RE)が位置することができる。
【0149】
図7cに示すように、本発明に係るAR(Augmented Reality)構造のヘッドマウント表示装置は、左眼用表示装置12、レンズアレイ13、左眼接眼レンズ20a、透過反射部14 、および透過窓15を含んでなる。
図7cは便宜上、左内側の構成だけを示し、右内側の構成も左内側の構成と同じである。
【0150】
左眼用表示装置12、レンズアレイ13、左眼接眼レンズ20a、透過反射部14、および透過窓15は、前述した収納ケース10に収納される。
【0151】
左眼用表示装置12は、透過窓15を覆わずに、の透過反射部14の一側、例として上側に位置することができる。これにより、左眼用表示装置12が透過窓15を介して見える外部の背景を遮らずに、透過反射部14に映像を提供することができる。
【0152】
左眼用表示装置12は、前述した様々な実施例による電界発光表示装置からなり得る。ここで、前述した様々な実施例による電界発光表示装置に画像が表示される面に該当する上側の部分、例として、カラーフィルタ層610、620、630が、透過反射部14と向かい合うことになる。
【0153】
レンズアレイ13は、の左眼接眼レンズ20aと透過反射部14の間に備えることができる。
【0154】
左眼接眼レンズ20aには、使用者の左眼が位置する。
【0155】
透過反射部14は、レンズアレイ13と透過窓15の間に配置される。透過反射部14は、光の一部を透過させ、光の他の一部を反射させる反射面14aを含むことができる。反射面14aは、左眼用表示装置12に示される映像が、レンズアレイ13に進むように形成される。したがって、使用者は、透過窓15を介して、外部の背景と左眼用表示装置12によって表示される映像の両方を見ることができる。つまり、使用者は現実の背景と仮想の映像を重ねて一つの映像として見ることができるので、拡張現実(Augmented Reality,AR)を具現することができる。
【0156】
透過窓15は、透過反射部14の前方に配置されている。
【0157】
以上、添付した図面を参照して、本発明の実施例をさらに詳細に説明したが、本発明は、必ずしもこのような実施例で限定されるわけではなく、本発明の技術思想を逸脱しない範囲内で多様に変形実施することができる。したがって、本発明に開示した実施例は、本発明の技術思想を限定するためのものではなく説明するためのものであり、このような実施例により、本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。従って、以上で記述した実施例は、すべての面で例示的なものであり限定的ではないと理解されなければならない。本発明の保護範囲は、特許請求の範囲によって解釈されなければならず、それと同等の範囲内にあるすべての技術思想は、本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されなければならない。
【符号の説明】
【0158】
100:基板
110:アクティブ層
120:ゲート絶縁層
130:ゲート電極
140:層間絶縁層
151:ソース電極
152:ドレイン電極
160:パッシベーション層
180:平坦化層
200:第1電極
210:バンク
220:発光層
230:第2電極
300:封止層
310、320、330、340:第1、第2、第3、第4封止層
400:パッド電極
500:保護層