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特許72105925Gネットワーク又は他の次世代ネットワークのワイヤレスフィディリティアクセス制御
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-13
(45)【発行日】2023-01-23
(54)【発明の名称】5Gネットワーク又は他の次世代ネットワークのワイヤレスフィディリティアクセス制御
(51)【国際特許分類】
   H04W 48/18 20090101AFI20230116BHJP
   H04W 48/16 20090101ALI20230116BHJP
   H04W 84/12 20090101ALI20230116BHJP
   H04W 28/08 20230101ALI20230116BHJP
   H04W 36/22 20090101ALI20230116BHJP
   H04W 36/14 20090101ALI20230116BHJP
【FI】
H04W48/18 113
H04W48/16 135
H04W84/12
H04W28/08
H04W36/22
H04W36/14
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2020535557
(86)(22)【出願日】2018-11-23
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-03-18
(86)【国際出願番号】 US2018062396
(87)【国際公開番号】W WO2019133159
(87)【国際公開日】2019-07-04
【審査請求日】2020-08-06
(31)【優先権主張番号】15/854,099
(32)【優先日】2017-12-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507220730
【氏名又は名称】エイ・ティ・アンド・ティ インテレクチュアル プロパティ アイ,エル.ピー.
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(74)【代理人】
【識別番号】100114915
【弁理士】
【氏名又は名称】三村 治彦
(74)【代理人】
【識別番号】100125139
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100209808
【弁理士】
【氏名又は名称】三宅 高志
(72)【発明者】
【氏名】メレディス、シェルドン
(72)【発明者】
【氏名】オースティン,マーク
(72)【発明者】
【氏名】ティプトン,リック
【審査官】田部井 和彦
(56)【参考文献】
【文献】特表2015-523807(JP,A)
【文献】特開2016-111488(JP,A)
【文献】特表2014-535189(JP,A)
【文献】特表2016-506190(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0380820(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00-99/00
DB名 3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサと、
前記プロセッサに複数の動作を実行させる命令を記憶するメモリであって、該動作は、
サービス・プロバイダに関連する基地局デバイスのチャネルの予測無線負荷が第1の閾値未満であるとの判断に応じて、前記サービス・プロバイダに関連付けられていないWi-Fiデバイスから、現在の無線負荷データを受信することであって、前記現在の無線負荷データが前記Wi-Fiデバイスの第1の現在の無線負荷を示す、受信することと、
前記第1の現在の無線負荷が第2の閾値未満であるとの判断に応じて、および現在静止していると判断されたユーザ機器に基づいて、前記ユーザ機器の通信を前記基地局デバイスから前記Wi-Fiデバイスに転送することであって、前記Wi-Fiデバイスの前記第1の現在の無線負荷が前記Wi-Fiデバイスの第2の現在の無線負荷より大きいと予め判断されている、転送することと、
を含む、メモリと、
を備える、システム。
【請求項2】
前記動作は、
無線負荷要求を示す無線負荷要求データを前記Wi-Fiデバイスに送信すること、
を更に含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記チャネルは、第1のチャネルであり、前記転送することは、前記Wi-Fiデバイスに関連付けられた第2のチャネルへの切り替えを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記転送することは、前記チャネルを利用して、前記基地局デバイスとの通信を継続することを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記予測無線負荷は、該予測無線負荷に関連付けられた標準偏差に基づく時間の関数として予測される、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
プロセッサによって実行されると、
基地局デバイスの第1のチャネルの第1の無線負荷が第1の閾値未満であるとの判断に応じて、第1のWi-Fiデバイスに関連するサーバから、第2の無線負荷データを受信することであって、前記第2の無線負荷データは、前記第1のWi-Fiデバイスに関連付けられた前記サーバからの現在の無線負荷を示し、前記第1のWi-Fiデバイスがサービス・プロバイダに関連付けられる、受信することと、
前記現在の無線負荷が第2の閾値未満であるとの判断に応じて、前記第1のWi-Fiデバイスから第2のWi-Fiデバイスへのユーザ機器の通信を、前記第2のWi-Fiデバイスに関連付けられた第2のチャネルを介して送信することであって、前記ユーザ機器は静止しており、前記現在の無線負荷は、第1の利用から前記第1の利用より少ない第2の利用への前記第1のWi-Fiデバイスの利用の減少に関連し、前記第2のWi-Fiデバイスは前記サービス・プロバイダと関連付けられておらず、前記第2のWi-Fiデバイスの現在の無線負荷は、送信前の前記第1のWi-Fiデバイスの現在の無線負荷よりも大きいと判断される、送信することと、を含む動作の実行可能命令を含む、非一時的な機械可読記憶媒体。
【請求項7】
前記第1の無線負荷は、前記チャネルの品質の持続時間に関連付けられる、請求項6に記載の非一時的な機械可読記憶媒体。
【請求項8】
前記動作は、
前記第1のWi-Fiデバイスに関連付けられた前記第2の無線負荷データを解析して、サービス品質を求めること、
を更に含む、請求項6に記載の非一時的な機械可読記憶媒体。
【請求項9】
前記第1の無線負荷は、前記第1のWi-Fiデバイスの無線性能を表す無線性能データを含む、請求項6に記載の非一時的な機械可読記憶媒体。
【請求項10】
前記送信することは、モバイルデバイスのロケーションに関連付けられた全地球測位システムデータを解析することを含む、請求項6に記載の非一時的な機械可読記憶媒体。
【請求項11】
前記送信することは、モバイルデバイスのロケーションに関連付けられた位置参照信号を解析することを含む、請求項8に記載の非一時的な機械可読記憶媒体。
【請求項12】
基地局デバイスの第1のチャネルの第1の予測無線負荷が第1の閾値未満であるとの判断に応じて、モバイルデバイスによって、第1のWi-Fiデバイスに関連するサーバから、第2の無線負荷データを受信することであって前記第2の無線負荷データは、前記第1のWi-Fiデバイスに関連付けられた前記サーバからの現在の無線負荷を示し、前記第1のWi-Fiデバイスがサービス・プロバイダに関連付けられる、受信することと、
前記現在の無線負荷が満たされたとの判断に応じて、前記第1のWi-Fiデバイスから第2のWi-Fiデバイスへのユーザ機器の通信を、前記第2のWi-Fiデバイスに関連付けられた第2のチャネルを介して送信することであって、前記ユーザ機器は静止しており、前記現在の無線負荷は、第1の利用から前記第1の利用より少ない第2の利用への前記第1のWi-Fiデバイスの利用の減少に関連し、前記第2のWi-Fiデバイスは前記サービス・プロバイダと関連付けられておらず、前記第2のWi-Fiデバイスの現在の無線負荷は、送信前の前記第1のWi-Fiデバイスの現在の無線負荷よりも大きいと判断される、送信することと、を含む、方法。
【請求項13】
前記モバイルデバイスによって、無線負荷要求を示す無線負荷要求データを前記Wi-Fiデバイスに送信すること、
を更に含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記モバイルデバイスによって、該モバイルデバイスのロケーションに関連付けられた全地球測位データを前記基地局デバイスに送信すること、
を更に含む、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記第1の予測無線負荷は、前記第1のチャネルのサービス品質に関連付けられた時間を表す時間データを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記第1の予測無線負荷は、前記第1のチャネルのサービス品質に関連付けられた持続時間を表す持続時間データを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
前記通信は第1の通信であり、前記方法は、
前記第2のチャネルを利用したことに応じて、前記モバイルデバイスによって、前記基地局デバイスとの第2の通信を終了させること、
を更に含む、請求項12に記載の方法。
【請求項18】
前記モバイルデバイスによって、前記モバイルデバイスのロケーションに関連付けられた全地球測位データを前記基地局デバイスに送信すること、
を更に含む、請求項12に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、「CONTROL OF WIRELESS FIDELITY ACCESS FOR 5G OR OTHER NEXT GENERATION NETWORK」と題する2017年12月26日に出願された米国非仮特許出願第15/854,099号の優先権を主張し、その出願は引用することによりその全体が本明細書の一部をなす。
【0002】
本開示は、包括的には、無線ネットワーク通信を容易にすることに関する。例えば、本開示は、5Gネットワーク又は他の次世代ネットワークのチャネル選択に基づくセルラー通信又はワイヤレスフィディリティ通信を容易にすることに関する。
【背景技術】
【0003】
セルラー電気通信では、ハンドオーバーは、コアネットワークに接続された或るチャネルからの継続中の呼又はデータセッションを別のチャネルに移行するプロセスを指す。衛星通信では、ハンドオーバーは、サービスの喪失も中断も伴うことなく、衛星制御責任を或る地上局から別の地上局に移行するプロセスである。最も基本的な形態のハンドオーバーは、通話中の電話がその現在のセルから新たなセルにリダイレクトされるときである。地上ネットワークでは、ソースセル及びターゲットセルは、2つの異なるセルサイトからサービングされている場合もあるし、同一のセルサイトからサービングされている場合もある。ソース及びターゲットが異なるセルであるこのようなハンドオーバーは、セル間ハンドオーバー(inter-cell handover)と呼ばれる。セル間ハンドオーバーの目的は、加入者がソースセルによってカバーされるエリアを退出してターゲットセルのエリアに進入する際に呼を維持することである。ソース及びターゲットが同一のセルであり、用いられるチャネルのみがハンドオーバー中に変更される特殊な事例があり得る。セルが変更されないこのようなハンドオーバーは、セル内ハンドオーバー(intra-cell handover)と呼ばれる。セル内ハンドオーバーの目的は、干渉又はフェージングを受ける場合がある或るチャネルを、よりクリアな又はフェージングがより少ない新たなチャネルに変更することである。
【0004】
セルラー通信に関係した上記の背景は、幾つかの現在の課題の状況的な概略を提供することのみを目的としており、網羅することを目的としたものではない。他の状況的な情報は、以下の詳細な説明を検討することで更に明確に理解することができる。
【0005】
本開示の非限定的かつ非網羅的な実施形態は、以下の図を参照して述べられ、図において、同様の参照符号は、別途指定されない限り種々の図全体を通して同様の部品を指す。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】本開示の1つ以上の実施形態による、モバイルデバイスがセルラー基地局デバイスを介して通信する一例示の無線通信システムを示す図である。
図2】本開示の1つ以上の実施形態による、モバイルデバイスがキャリア所有ワイヤレスフィディリティデバイスを介して通信する一例示の無線通信システムを示す図である。
図3】本開示の1つ以上の実施形態による、モバイルデバイスが非キャリア所有ワイヤレスフィディリティデバイスを介して通信する一例示の無線通信システムを示す図である。
図4】本開示の1つ以上の実施形態による、モバイルデバイスがセルラー基地局デバイス、キャリア所有ワイヤレスフィディリティデバイス、及び/又は非キャリア所有ワイヤレスフィディリティデバイスを介して通信することができる一例示の無線通信システムを示す図である。
図5】1つ以上の実施形態によるチャネル選択構成要素の一例示の概略システムブロック図である。
図6】1つ以上の実施形態によるチャネル選択構成要素の一例示の概略システムブロック図である。
図7】1つ以上の実施形態によるチャネル選択の一例示の概略フロー図である。
図8】1つ以上の実施形態によるチャネル選択を容易にするシステムの一例示のフロー図である。
図9】1つ以上の実施形態によるチャネル選択を容易にする機械可読媒体の一例示のフロー図である。
図10】1つ以上の実施形態によるチャネル選択を容易にする方法の一例示のフロー図である。
図11】本明細書において説明される1つ以上の実施形態による、セキュア無線通信を容易にするシステムアーキテクチャに連動するように動作可能な一例示のモバイルハンドセットの一例示のブロック図である。
図12】本明細書において説明される1つ以上の実施形態による、セキュア無線通信を容易にするシステムアーキテクチャに連動するように動作可能な一例示のコンピューターの一例示のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下の説明では、種々の実施形態の十分な理解を提供するために、非常に多くの具体的な詳細が述べられている。しかしながら、当業者であれば、本明細書に記載された技法は、これらの具体的な詳細のうちの1つ以上がなくても実施することもできるし、他の方法、構成要素、材料等を用いて実施することもできることを認識するであろう。それ以外の場合には、よく知られた構造、材料、又は動作は、幾つかの態様を不明瞭にすることを回避するために詳細に図示も記載もされていない。
【0008】
本明細書全体を通して「1つの実施形態」又は「一実施形態」をいうとき、これは、その実施形態に関して説明される特定の特徴、構造、又は特性が少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体を通して様々な箇所に語句「1つの実施形態において/では」、「1つの態様において/では」又は「一実施形態において/では」が登場するが、これらは、必ずしも全てが同じ実施形態を指しているとは限らない。さらに、特定の特徴、構造、又は特性は、1つ以上の実施形態において任意の適した方法で組み合わせることができる。
【0009】
本明細書において利用される場合、用語「構成要素」、「システム」、「インターフェース」等は、コンピューター関連エンティティ、ハードウェア、ソフトウェア(例えば、実行中のもの)、及び/又はファームウェアを指すように意図されている。例えば、構成要素は、プロセッサ、プロセッサ上で動作しているプロセス、オブジェクト、実行形式ファイル、プログラム、記憶デバイス、及び/又はコンピューターとすることができる。例示として、サーバー上で動作しているアプリケーション及びそのサーバーは、構成要素とすることができる。1つ以上の構成要素は、プロセス内に存在することができ、構成要素は、1つのコンピューターに局在することもできるし、2つ以上のコンピューター間に分散することもできる。
【0010】
さらに、これらの構成要素は、種々のデータ構造体が記憶された種々の機械可読媒体から実行することができる。構成要素は、1つ以上のデータパケット(例えば、ローカルシステム内、分散システム内の別の構成要素と、及び/又は、ネットワーク、例えば、インターネット、ローカルエリアネットワーク、ワイドエリアネットワーク等にわたって信号を介して他のシステムと相互作用する或る構成要素からのデータ)を有する信号等に従ってローカルプロセス及び/又はリモートプロセスを介して通信することができる。
【0011】
別の例として、構成要素は、電気回路機構又は電子回路機構によって動作される機械部分によって提供される特定の機能を有する装置とすることができる。この電気回路機構又は電子回路機構は、1つ以上のプロセッサによって実行されるソフトウェアアプリケーション又はファームウェアアプリケーションによって動作させることができる。これらの1つ以上のプロセッサは、装置の内部又は外部に存在することができ、ソフトウェアアプリケーション又はファームウェアアプリケーションの少なくとも一部を実行することができる。更に別の例として、構成要素は、機械部分を有しない電子構成要素を通じて特定の機能を提供する装置とすることができる。この電子構成要素は、当該電子構成要素の機能を少なくとも部分的に与えるソフトウェア及び/又はファームウェアを実行する1つ以上のプロセッサを含むことができる。一態様では、構成要素が、例えば、クラウドコンピューティングシステム内の仮想機械を介して電子構成要素をエミュレーションすることができる。
【0012】
用語「例示的な」及び/又は「例証的な」は、一例、実例又は例示として機能することを意味するために本明細書に用いられる。誤解を避けるために、本明細書に開示された主題は、そのような例によって限定されるものではない。加えて、「例示的な」及び/又は「例証的な」として本明細書に記載されたいずれの態様又は設計も、必ずしも、他の態様又は設計よりも好ましいもの又は有利なものと解釈されるべきでなく、また、当業者に知られている例示的な均等の構造及び技法を除外することを意味するものでもない。さらに、用語「含む/備える(includes)」、「有する(has)」、「包含する(contains)」、及び他の同様の用語が詳細な説明又は特許請求の範囲のいずれかにおいて用いられる限りにおいて、そのような用語は、オープンな移行語としての用語「備える/含む(comprising)」と同様に、任意の追加の要素又は他の要素を除外しない包括的なものであることが意図されている。
【0013】
本明細書において用いられる場合、用語「推論する」又は「推論」は、一般に、イベント及び/又はデータを介して取得された一組の知見から、システム、環境、ユーザー、及び/又は意図の状態を理論的に論じる、すなわち、推論するプロセスを指す。取得されたデータ及びイベントは、ユーザーデータ、デバイスデータ、環境データ、センサーからのデータ、センサーデータ、アプリケーションデータ、暗黙的なデータ、明示的なデータ等を含むことができる。推論は、例えば、データ及びイベントの検討に基づいて、特定の状況又は動作を特定するのに用いることもできるし、対象となる状態の確率分布を生成することもできる。
【0014】
推論は、一組のイベント及び/又はデータから上位レベルのイベントを構成するのに用いられる技法を指すこともできる。そのような推論は、一組の観察されたイベント及び/又は記憶されたイベントデータと、それらのイベントが時間的に近接して相関しているか否かと、それらのイベント及びデータが1つ又は幾つかのイベントソース及びデータソースからのものであるか否かとから、新たなイベント又は動作の構築をもたらす。開示された主題に関する自動的な動作及び/又は推論された動作の実行に関して、種々の分類方式及び/又は分類システム(例えば、サポートベクターマシン、ニューラルネットワーク、エキスパートシステム、ベイジアン信念ネットワーク、ファジー論理、及びデータ融合エンジン)を用いることができる。
【0015】
加えて、開示された主題は、標準的なプログラミング技法及び/又はエンジニアリング技法を用いて、開示された主題を実施するようにコンピューターを制御するソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、又はそれらの任意の組み合わせを作製する方法、装置、又は製造品として実施することができる。本明細書において用いられる場合、用語「製造品」は、任意のコンピューター可読デバイス、機械可読デバイス、コンピューター可読キャリア、コンピューター可読媒体、又は機械可読媒体からアクセス可能なコンピュータープログラムを包含することを目的としたものである。例えば、コンピューター可読媒体は、磁気記憶デバイス、例えば、ハードディスク、フロッピーディスク、磁気ストリップ(複数の場合もある);光ディスク(例えば、コンパクトディスク(CD:compact disk)、デジタルビデオディスク(DVD:digital video disc)、Blu-ray Disc(商標)(BD));スマートカード;フラッシュメモリデバイス(例えば、カード、スティック、キードライブ);及び/又は、記憶デバイス及び/又は上記コンピューター可読媒体の任意のものをエミュレーションする仮想デバイスを含むことができるが、これらに限定されるものではない。
【0016】
概略として、5Gネットワーク又は他の次世代ネットワークのセルラーネットワーク又はワイヤレスフィディリティデバイスを介した通信を容易にする種々の実施形態が、本明細書において説明される。説明を簡単にするために、方法(又はアルゴリズム)は、一連の動作として描写及び記載される。種々の実施形態は、例示されたこれらの動作によって及び/又は動作の順序によって限定されるものではないことが理解及び認識されるであろう。例えば、動作は、種々の順序で、及び/又は、並行して、及び本明細書に提示又は記載されていない他の動作とともに行うことができる。さらに、全ての例示された動作が、方法を実施するのに必要とされるとは限らない場合がある。加えて、方法は、代替的に、状態図を介した一連の相互関係のある状態又はイベントとして表すことができる。加えて、以下に説明される方法は、そのような方法論をコンピューターに移送及び転送することを容易にする製造品(例えば、機械可読記憶媒体)に記憶することが可能である。本明細書において用いられる場合、用語「製造品」は、非一時的機械可読記憶媒体を含む任意のコンピューター可読デバイス、キャリア、又は媒体からアクセス可能なコンピュータープログラムを包含することを目的としたものである。
【0017】
種々の態様及び実施形態が、5G、ユニバーサルモバイル電気通信システム(UMTS:Universal Mobile Telecommunications System)、及び/又はロングタームエボリューション(LTE:Long Term Evolution)、又は他の次世代ネットワークに関して本明細書に説明されているが、開示された態様は、5G、UMTSの実施態様、及び/又はLTEの実施態様に限定されるものではないことに留意されたい。なぜならば、本技法は、3Gシステム、4Gシステム又はLTEシステムにおいても適用することができるからである。例えば、開示された実施形態の態様又は特徴は、ほぼいずれの無線通信技術においても利用することができる。そのような無線通信技術は、UMTS、符号分割多重アクセス(CDMA:Code Division Multiple Access)、Wi-Fi、ワールドワイドインターオペラビリティフォーマイクロウェーブアクセス(WiMAX:Worldwide Interoperability for Microwave Access)、汎用パケット無線サービス(GPRS:General Packet Radio Service)、拡張GPRS、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP:Third Generation Partnership Project)、LTE、第3世代パートナーシッププロジェクト2(3GPP2:Third Generation Partnership Project 2)ウルトラモバイルブロードバンド(UMB:Ultra Mobile Broadband)、高速パケットアクセス(HSPA:High Speed Packet Access)、発展型高速パケットアクセス(HSPA+)、高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA:High-Speed Downlink Packet Access)、高速アップリンクパケットアクセス(HSUPA:High-Speed Uplink Packet Access)、Zigbee、又は別のIEEE802.XX技術を含むことができる。加えて、本明細書に開示されたほぼ全ての態様は、レガシー電気通信技術において利用することができる。
【0018】
本明細書において、5Gネットワークのセルラーネットワーク又はワイヤレスフィディリティデバイスを介した通信を容易にすることができるシステム、方法、製造品、及び他の実施形態又は実施態様が説明される。5Gネットワークのセルラーネットワーク又はワイヤレスフィディリティデバイスを介した通信を容易にすることは、通信ネットワークとの接続を有する任意のタイプのデバイス(例えば、モバイルハンドセット、コンピューター、ハンドヘルドデバイス等)、任意のモノのインターネット(IOT)デバイス(例えば、トースター、コーヒーメーカー、ブラインド、音楽プレーヤー、スピーカー等)、及び/又は任意のコネクテッドビークル(connected vehicles:ネットワーク接続された運送手段)(自動車、飛行機、宇宙ロケット、及び/又は他の少なくとも部分的に自動化された運送手段(例えば、ドローン))とともに実施することができる。幾つかの実施形態では、非限定的な用語「ユーザー機器(UE)」が用いられる。この用語は、セルラー通信システム又はモバイル通信システムにおいて無線ネットワークノードと通信する任意のタイプの無線デバイスを指すことができる。UEの例は、ターゲットデバイス、デバイスツーデバイス(D2D:device to device)UE、マシンタイプUEすなわちマシンツーマシン(M2M:machine to machine)通信が可能なUE、PDA、タブレット、モバイル端末、スマートフォン、ラップトップ組込型機器(LEE:laptop embedded equipped)、ラップトップ搭載型機器(LME:laptop mounted equipment)、USBドングル等である。用語「要素」、「素子」及び「アンテナポート」は、区別なく用いることができ、本開示において同じ意味を有することができることに留意されたい。実施形態は、単一のキャリアに適用可能であるだけでなく、UEのマルチキャリア(MC:multicarrier)動作又はキャリアアグリゲーション(CA:carrier aggregation)動作にも適用可能である。用語「キャリアアグリゲーション(CA)」は、「マルチキャリアシステム」、「マルチセル動作」、「マルチキャリア動作」、「マルチキャリア」送信及び/又は受信とも呼ばれる(例えば、区別なく呼ばれる)。
【0019】
クラウド無線アクセスネットワーク(RAN:radio access network)は、5Gネットワークにおけるソフトウェア定義ネットワーク(SDN:software-defined network)及びネットワーク機能仮想化(NFV:network function virtualization)等の概念の実施を可能にすることができる。本開示の幾つかの特定の実施形態は、ネットワーク内のトラフィック、及びネットワークとトラフィックの宛先との間のトラフィックのルーティングを制御することができるSDNコントローラーを備えることができる。SDNコントローラーは、5Gネットワークアーキテクチャと併合して、オープンアプリケーションプログラミングインターフェース(「API:application programming interface」)を介したサービス配信を可能にし、ネットワークコアをオールインターネットプロトコル(「IP:internet protocol」)でクラウドベースのソフトウェア駆動型電気通信ネットワークに移行させることができる。SDNコントローラーは、サービス品質並びにトラフィック管理及びルーティング等のポリシーをエンドツーエンドで同期及び管理することができるように、ポリシー課金ルール機能(「PCRF:policy and charging rules function」)ネットワーク要素とともに動作することもできるし、これに取って代わることもできる。
【0020】
所定の持続時間(例えば、1分)及びより長期のトレンド(例えば、10分~15分)にわたる負荷の平均及び標準偏差を含む、無線(例えば、セルラー又はWi-Fi)ローディング情報は、無線上の短期負荷(例えば、場合によって0分~5分の将来予測(forward-looking))を推定するのに用いるために利用可能にすることができる。予測負荷は、3つの異なる実施形態によってアクセス可能にすることができる。第1の実施形態は、モバイルデバイスソフトウェア「リンク選択器(link chooser)」アプリケーションが、セルラー無線ブロードキャストチャネルを介してローディング情報を受信することを可能にするものである。代替の実施形態は、ソフトウェアアプリケーションが、専用セルラー通信チャネルを用いて、特定のセルラー無線又はサービスプロバイダー所有無線の負荷情報をサーバーにクエリするものである。例えば、ソフトウェアアプリケーションは、このクエリを実行するのに無線の電子セルグローバル識別情報(eCGI)を用いることができる。第3の実施形態は、別のWi-Fi所有者(例えば、Comcast社)が、サービスプロバイダー(例えば、キャリア)サーバーにクエリして、モバイルデバイスがWi-Fi所有者のWi-Fi(サービスプロバイダーが使用料を支払う可能性がある)に接続するのを可能にする認可を要求することを可能にするものである。
【0021】
第1の実施形態に関して、モバイルデバイスは、セルラー無線及び1つ以上のWi-Fi無線のカバレッジエリア内にあるものとすることができる。いずれの無線リンクを用いるべきかを判断するためにセルラー無線リソースを用いて無線リンクの各々を介してパケットデータを送信するのではなく、モバイルデバイスは、無線ローディング情報及び/又は無線性能情報をモニタリングし、サービングを行うセルラー無線の共通セルラー無線チャネル上でブロードキャストすることができる。ブロードキャストローディング統計が好ましい場合、モバイルデバイスは、セルラー無線上に留まることができ、セルラーインターフェース及びWi-Fiインターフェースを試験するリソースを浪費し得ない。一方、セルラー無線性能が不良である場合、モバイルデバイスは、利用可能なセルラーインターフェース及びWi-Fiインターフェース(例えば、キャリア所有Wi-Fi又は非キャリア所有Wi-Fi)を試験することができる。Wi-Fiデバイスを私有にする(例えば、Comcast社が所有する)こともできるし、オープンにする(例えば、セキュア化しない)こともできる。
【0022】
第2の実施形態に関して、モバイルデバイスは、キャリアインフラストラクチャ内の1つ以上のリモートサーバーデバイスと通信して、セルラー無線ローディング情報及び性能情報、並びにキャリア所有WI-FI無線ローディング情報及び性能情報を発見することができる。このシナリオは、専用セルラー無線リソースを利用するが、返信情報は、キャリア所有Wi-Fi無線上で経時的に収集された統計を含むことができる。これは、利用可能なリンクを介してリモートサーバーと通信することによってこうしたリンクを(非統計的に)試験する単一のモバイルデバイスによって収集することができる短時間のリンク試験情報よりも能率的である。第1の実施形態又は第2の実施形態に関して、モバイルデバイスは、キャリア所有無線(例えば、セルラー又はWi-Fi)統計にアクセスしてスコアリングアルゴリズムへの入力として利用し、キャリア所有無線リンクのうちの1つを用いるか、非キャリア所有無線リンクを試験及び/又は使用するかを判断することができる。このシナリオにより、モバイルデバイスは、条件が満足できる場合にセルラー無線又はWi-Fi無線上に留まることができ、それとともに、サービスプロバイダーはモバイルデバイス性能の可視性を有するという結果になる。場合によって非キャリア所有Wi-Fiが比較的わずかに低いレイテンシー及びパケット再送を有するので、モバイルデバイスが非キャリア所有Wi-Fiに移行した場合、サービスプロバイダーがエンドユーザー体験への可視性を完全に失う可能性はあるが、エンドユーザー体験差はごくわずかになり得る。したがって、この2つの実施形態の場合、ブロードキャスト又はクエリされた現在の負荷及び性能統計をアルゴリズムへの入力として利用することができ、これによって、セルラー無線、キャリア所有Wi-Fiデバイス又は非キャリア所有Wi-Fiデバイスへの接続に関する決定を改善することができる。
【0023】
ローディング情報又は性能情報が異なる無線上で「類似」である場合、トレンド情報は、短期予測リンク挙動のために非常に有意になる可能性がある。例えば、昼食時間近であり、セルラー無線使用量が上昇傾向にあり、一方、オフィス内のWi-Fiデバイス使用が(人々が昼食を食べに外出するため)下降傾向にあると仮定する。この場合、静止しているモバイルデバイスを品質が等しい又はごくわずかに低質なWi-Fi接続に偏らせることができる。なぜならば、Wi-Fi接続が(Wi-Fiデバイスに接続されているモバイルデバイスの数が減少するので)より良好なユーザー体験に向かう傾向がある一方、屋外のセルラー無線は、(セルラー無線を利用するモバイルデバイスの数が増加するので)低下したユーザー体験に向かう傾向があるからである。モバイルデバイスのロケーションの判断(例えば、静止、移動中、現在の目的地、予測目的地等)は、全地球測位システム(GPS)ロケーション変化、測位参照信号差(例えば、到着時間差の差分(differential time difference of arrival)、双曲線マルチラテレーション(hyperbolic multi-lateration)等)によって暗示されるロケーション変化に注目すること、又は、複数のWi-Fiノードからの信号強度をモニタリングして安定性を探し求めることによって決定することができる。
【0024】
第3の実施形態は、非キャリア所有Wi-Fiデバイスの所有者が、非キャリア所有Wi-Fiにアクセスするために、サービスプロバイダーの顧客のモバイルデバイスのうちの1つの接続を許可又は拒否する決定を求めるクエリをサービスプロバイダーネットワークサーバーに送信することを可能にする。このサーバーは、セルラー無線及びキャリア所有Wi-Fi無線のリアルタイムローディング及び性能統計を維持することができるサーバーであるため、第2の実施形態で用いられるのと同じサーバーとすることができる。しかしながら、サーバー機能は、単一のサーバー又は複数のサーバー上で分散又は維持することができる。第3の実施形態の場合の機能の弁別的特徴は、ローディング情報及び性能情報が、要求を行うWi-Fiキャリアに送信されないことである。同じ基本情報に基づいて接続要求を許可又は拒否する決定が、サービスプロバイダーサーバーにおいて行われる。1つ以上のWi-FiパートナーへのWi-Fiローミングに関するWi-Fiアウトコレクト(out-collect)費用の問題に対処するために、サービスプロバイダーは、モバイルデバイスがWi-FiパートナーのWi-Fiデバイスに接続するのを許可されるか否かを判断した後、乱数生成器を起動するメカニズム又は他の「公平」制御メカニズムを導入することができる。例えば、サービスプロバイダーがWi-Fiパートナーにかけている費用が過剰であり、かつ、サービスプロバイダーが特定の地理的市場単体で翌月の費用を2%だけ削減したい場合、このサービスプロバイダーは、サービスプロバイダーのモバイルデバイスがWi-FiパートナーのWi-Fiデバイスにローミングするのを別途許可する場合を明示する規則を挿入することができる。
【0025】
1つの実施形態では、システムは、第1の無線通信デバイスのチャネルの予測無線負荷に関連付けられた予測無線負荷データを受信することを容易にすることができる。予測無線負荷に関連付けられた第1の条件が満たされたとの判断に応じて、システムは、第2の無線通信デバイスから、現在の無線負荷を示す現在の無線負荷データを受信することができる。結果として、現在の無線負荷に関連付けられた第2の条件が満たされたとの判断に応じて、システムはアクションを実行することができる。
【0026】
別の実施形態によれば、第1の基地局デバイスのチャネルに関連付けられた未来の無線負荷を表す第1の無線負荷データを受信することを含む動作を実行することができる機械可読記憶媒体が、本明細書において説明される。未来の無線負荷に関連付けられた第1の条件が満たされたとの判断に応じて、機械可読記憶媒体は、第2の基地局デバイスに関連付けられたサーバーデバイスから、現在の無線負荷を示す第2の無線負荷データを受信することができる。さらに、現在の無線負荷に関連付けられた第2の条件が満たされたとの判断に応じて、機械可読記憶媒体は、第2の基地局デバイスに関連付けられた第2のチャネルを介した送信を容易にすることができる。
【0027】
更に別の実施形態では、プロセッサを備えるモバイルデバイスによって、第1の無線デバイスの第1のチャネルの予測無線負荷に関連付けられた第1の無線負荷データを受信することを含む方法が、本明細書において説明される。第1の無線負荷に関連付けられた第1の条件が満たされたとの判断に基づいて、方法は、モバイルデバイスによって、第2の無線デバイスから、現在の無線負荷を示す第2の無線負荷データを受信することを容易にすることができる。加えて、現在の無線負荷に関連付けられた第2の条件が満たされたとの判断に応じて、方法は、モバイルデバイスによって、第2の無線デバイスの第2のチャネルを通信に利用することができる。
【0028】
これらの実施形態又は実施態様、及び他の実施形態又は実施態様が、図面を参照して以下により詳細に説明される。
【0029】
ここで図1を参照すると、本開示の1つ以上の実施形態による、モバイルデバイスがセルラー基地局デバイスを介して通信する一例示の無線通信システムが示されている。
【0030】
図1が示すように、システム100は、モバイルデバイス102、セルラーネットワークの基地局デバイス104、キャリア所有Wi-Fiデバイス112、及びサーバーデバイス106、108、110を含むことができる。モバイルデバイス102が基地局デバイス104のカバレッジエリア114かつキャリア所有Wi-Fiデバイス112のカバレッジエリア116内にある場合、基地局デバイス104及びキャリア所有Wi-Fiデバイス112の無線リンクを介してパケットデータを送信するのではなく、モバイルデバイス102は、いずれの無線リンクを用いるべきかを決定するために、セルラー無線リソースを用いることができる。モバイルデバイス102は、無線負荷要求データを基地局デバイス104に送信することによって、基地局デバイス104及びキャリア所有Wi-Fiデバイス112に関連付けられた無線ローディングデータ及び/又は無線性能データをモニタリングすることができる。その後、モバイルデバイス102は、サービング基地局デバイス104の共通セルラー無線チャネル上でブロードキャストすることができる。基地局デバイス104のブロードキャストローディング統計が好ましい場合、モバイルデバイス102は、セルラー無線上に留まることができ、セルラーインターフェース及びサービスプロバイダーWi-Fiデバイスインターフェースの各々を試験するリソースを浪費し得ない。一方、セルラー無線性能が不良である場合、モバイルデバイス102は、利用可能なセルラーインターフェース及びWi-Fiインターフェース(例えば、キャリア所有Wi-Fi又は非キャリア所有Wi-Fi)を試験することができる。
【0031】
上述した判断は、ローディング情報に関連付けられた所定の持続時間及び/又はトレンドにわたるネットワーク負荷の平均及び/又は標準偏差を含む、無線(例えば、セルラー又はWi-Fi)ローディング情報に基づくことができる。このデータを用いて、無線上で短期負荷を推定することができる。したがって、モバイルデバイス102は、ローディング情報に基づいて、いずれのデバイス(例えば、セルラー又はWi-Fi)に接続するべきか、いずれのデバイスとの接続を切断するべきか、及び/又はいずれのデバイス上に留まるべきかに関する将来予測の決定を行うことができる。
【0032】
モバイルデバイス102は、セルラー無線ブロードキャストチャネルを介して上記情報(例えば、ローディング及び性能統計)を受信したことに基づいて負荷を予測することができる。基地局デバイス104は、サーバーデバイス106と通信することができる。サーバーデバイス106は、基地局デバイス104、及びサービスプロバイダーサーバーデバイス108と通信する無線アクセスネットワーク(RAN)サーバーデバイスとすることができ、サーバーデバイス106は、サービスプロバイダーサーバーデバイスとすることができる。全ての接続デバイス(例えば、基地局デバイス104)からの収集された無線ローディングデータ及び性能データ並びに現在の無線ローディングデータ及び性能データは、サービスプロバイダーサーバーデバイス108において記憶することができる。例えば、基地局デバイス104に関連付けられた履歴セルラーカバレッジと、基地局デバイス104への接続の数を(例えば、Wi-Fiパートナーごとに、市場ごとに、地理的エリアごとに等)絞るサービスプロバイダービジネス規則とを、サービスプロバイダーサーバーデバイス108において記憶することができる。代替的には、モバイルデバイス102は、スループット、レイテンシー、及び/又はフレームエラー率(FER)を試験するために、インターネットを介して別のサーバーデバイス110にpingを実行する(ping)ことができる。この試験は、上述したネットワークプロバイダー情報とは独立してモバイルデバイス102によって実行し、その後、ネットワークプロバイダー情報と比較して、選択するべき最良のリンクを判断することができる。
【0033】
ここで図2を参照すると、本開示の1つ以上の実施形態による、モバイルデバイスがキャリア所有ワイヤレスフィディリティデバイスを介して通信する一例示の無線通信システムが示されている。本明細書において説明される他の実施形態において利用される同様の要素を繰り返し説明するのは、簡潔にするため省略される。
【0034】
システム200において表された別の実施形態では、モバイルデバイス102は、キャリアインフラストラクチャ内の1つ以上のリモートサーバーデバイス106、108、110、204と通信して、セルラー無線及びキャリア所有Wi-Fi無線のローディング情報及び性能情報を発見することができる。返信データは、キャリア所有Wi-Fi無線及び基地局デバイス104上で経時的に収集された統計を含むことができる。モバイルデバイス102は、キャリア所有無線(例えば、基地局デバイス104又はキャリア所有Wi-Fiデバイス112)統計にアクセスしてスコアリングアルゴリズムへの入力として利用し、基地局デバイス104のキャリア所有無線リンクのうちの1つを用いるか、キャリア所有Wi-Fiリンクを試験及び/又は使用するかを判断することができる。例えば、その後、モバイルデバイス102は、基地局デバイス104の負荷データをキャリア所有Wi-Fiデバイス112の負荷データと比較して、いずれのチャネルを通信に利用するべきかを判断することができる。
【0035】
モバイルデバイス102が基地局デバイス104のカバレッジエリア114かつキャリア所有Wi-Fiデバイス112のカバレッジエリア116内にある場合、基地局デバイス104及びキャリア所有Wi-Fiデバイス112の無線リンクを介してパケットデータを送信するのではなく、モバイルデバイス102は、いずれの無線リンクを用いるべきかを決定するために、セルラー無線リソースを用いることができる。モバイルデバイス102は、基地局デバイス104及びキャリア所有Wi-Fiデバイス112に関連付けられた無線ローディングデータ及び/又は無線性能データをモニタリングすることができる。その後、モバイルデバイス102は、サービング基地局デバイス104の共通セルラー無線チャネル上でブロードキャストすることができる。基地局デバイス104のブロードキャストローディング統計が好ましい場合、モバイルデバイス102は、セルラー無線上に留まることができ、セルラーインターフェース及びサービスプロバイダーWi-Fiデバイスインターフェースを試験するリソースを浪費し得ない。一方、セルラー無線性能が不良である場合、モバイルデバイス102は、利用可能なセルラーインターフェース及びWi-Fiインターフェース(例えば、キャリア所有)を試験することができる。キャリア所有Wi-Fiデバイス112に関連付けられた履歴サービスデータは、Wi-Fiサービスプロバイダーサーバーデバイス204において記憶することができ、及び/又は、サービスプロバイダーサーバーデバイス108に送信して記憶することができる。
【0036】
したがって、モバイルデバイス102は、条件が満足できる場合にセルラー無線又はWi-Fi無線上に留まることができる。図3に関して以下に示すように、モバイルデバイス102が非キャリア所有Wi-Fiデバイスに移行した場合、サービスプロバイダーは、エンドユーザー体験への可視性を完全に失う可能性がある。したがって、図2によって示したように、ブロードキャスト又はクエリされた現在及び/又は過去の負荷及び性能統計を入力として利用して、モバイルデバイスが、セルラー無線に接続するか、又はキャリア所有Wi-Fiデバイスに接続するかを判断することができる。
【0037】
セルラーサービス又はWi-Fiサービスの選択は、ローディング情報に関連付けられた所定の持続時間及び/又はトレンドにわたるネットワーク負荷の平均及び/又は標準偏差を含む、無線(例えば、セルラー又はWi-Fi)ローディング情報に基づくことができる。したがって、このデータを用いて、無線上で短期負荷を推定することができる。したがって、モバイルデバイス102は、ローディング情報に基づいて、いずれのデバイス(例えば、基地局デバイス104又はキャリア所有Wi-Fiデバイス112)に接続するべきか、いずれのデバイスとの接続を切断するべきか、及び/又はいずれのデバイス上に留まるべきかに関する将来予測の判断を行うことができる。
【0038】
モバイルデバイス102は、基地局デバイス104に関連付けられたセルラー無線ブロードキャストチャネルを介して履歴情報(例えば、ローディング及び性能統計)を受信したことに基づいて基地局デバイス104又はキャリア所有Wi-Fiデバイス112の負荷を予測することができる。基地局デバイス104は、サーバーデバイス106と通信することができ、サーバーデバイス106は、サービスプロバイダーサーバーデバイス108と通信することができる。全ての接続デバイス(例えば、基地局デバイス104、キャリア所有Wi-Fiデバイス112)からの収集された無線ローディングデータ及び性能データ並びに現在の無線ローディングデータ及び性能データは、サービスプロバイダーサーバーデバイス108において記憶することができる。例えば、基地局デバイス104及びキャリア所有Wi-Fiデバイス112に関連付けられた履歴セルラーカバレッジを、サービスプロバイダーサーバーデバイス108において記憶することができる。履歴セルラーカバレッジデータは、サーバーデバイス106からサービスプロバイダーサーバーデバイス108によって受信することができ、履歴Wi-Fiカバレッジデータは、サービスプロバイダーWi-Fiサーバーデバイス108からサービスプロバイダーサーバーデバイス108によって受信することができる。モバイルデバイス102は、サービスプロバイダーサーバーデバイス204とも通信することができる。代替的には、モバイルデバイス102は、スループット、レイテンシー、及び/又はFERを試験するために、インターネットを介して別のサーバーデバイス110にpingを実行することができる。この試験は、上述したサービスプロバイダー情報とは独立してモバイルデバイス102によって実行し、その後、サービスプロバイダー情報及び/又はWi-Fi情報と比較して、選択するべき最良のリンクを判断することができる。
【0039】
ここで図3を参照すると、本開示の1つ以上の実施形態による、モバイルデバイスが非キャリア所有ワイヤレスフィディリティデバイスを介して通信する一例示の無線通信システムが示されている。本明細書において説明される他の実施形態において利用される同様の要素を繰り返し説明するのは、簡潔にするため省略される。
【0040】
システム300において表された別の実施形態では、モバイルデバイス102は、キャリアインフラストラクチャ内の1つ以上のリモートサーバーデバイス106、108、110と通信して、セルラー無線及び非キャリア所有Wi-Fi無線のローディング情報及び性能情報を発見することができる。返信データは、非キャリア所有Wi-Fiデバイス302及び基地局デバイス104上で経時的に収集された統計を含むことができる。モバイルデバイス102は、スコアリングアルゴリズムへの入力として基地局デバイス104又は非キャリア所有Wi-Fiデバイス302統計にアクセスし、キャリア所有無線リンクのうちの1つを用いるか、キャリア所有Wi-Fiリンクを試験及び/又は使用するかを最終的に決定することができる。例えば、その後、モバイルデバイス102は、基地局デバイス104の負荷データを非キャリア所有Wi-Fiデバイス302の負荷データと比較して、いずれのチャネルを通信に利用するべきかを判断することができる。
【0041】
モバイルデバイス102が基地局デバイス104のカバレッジエリア114かつ非キャリア所有Wi-Fiデバイス302のカバレッジエリア304内にある場合、基地局デバイス104及び非キャリア所有Wi-Fiデバイス302の無線リンクを介してパケットデータを送信するのではなく、モバイルデバイス102は、いずれの無線リンクを用いるべきかを決定するために、セルラー無線リソースを用いることができる。モバイルデバイス102は、基地局デバイス104及び非キャリア所有Wi-Fiデバイス302に関連付けられた無線ローディングデータ及び/又は無線性能データをモニタリングすることができる。その後、モバイルデバイス102は、サービング基地局デバイス104の共通セルラー無線チャネル上でブロードキャストすることができる。基地局デバイス104のブロードキャストローディング統計が好ましい場合、モバイルデバイス102は、セルラー無線上に留まることができ、セルラーインターフェース及び非キャリア所有Wi-Fiインターフェースの各々を試験するリソースを浪費し得ない。一方、セルラー無線性能が不良である場合、モバイルデバイス102は、利用可能なセルラーインターフェース及びWi-Fiインターフェース(例えば、キャリア所有又は他のプロバイダーのWi-Fi)を試験することができる。非キャリア所有Wi-Fiデバイス302に関連付けられた履歴サービスデータは、サービスプロバイダーサーバーデバイス108に送信して、モバイルデバイス102によるアクセスのために記憶することができる。
【0042】
したがって、モバイルデバイス102は、条件が満足できる場合にセルラー無線又はWi-Fi無線上に留まることができる。図3において示したように、モバイルデバイス102が非キャリア所有Wi-Fiに移行した場合、サービスプロバイダーは、エンドユーザー体験への可視性を完全に失う可能性がある。しかしながら、過去の非キャリア所有Wi-Fiデバイス302データがサービスプロバイダーサーバーデバイス108に記憶されている場合、モバイルデバイス102は、情報に基づいた(informed)選択決定を行うことができ、サービスプロバイダーがユーザー体験への可視性を失うことはない。したがって、ブロードキャスト又はクエリされた現在及び/又は過去の負荷及び性能統計を入力として利用して、モバイルデバイスが、セルラー無線に接続するか、又は非キャリア所有Wi-Fiデバイスに接続するかを判断することができる。したがって、トレンド、履歴負荷データ、及びサービスプロバイダーサーバーデバイスに記憶された予測解析データに基づいて、モバイルデバイスは、非キャリア所有Wi-Fiデバイス302と通信するためにチャネルを切り替えることができる。予測は、サービスプロバイダーサーバーデバイス108からの受信データに基づいてモバイルデバイス102自体が実行することもできるし、サービスプロバイダーサーバーデバイス108によって実行してモバイルデバイスに送信することもできる。上述した予測シナリオを本明細書における全ての実施形態に適用することができることに留意されたい。
【0043】
セルラーサービス又はWi-Fiサービスの選択は、ローディング情報に関連付けられた所定の持続時間及び/又はトレンドにわたるネットワーク負荷の平均及び/又は標準偏差を含む、無線(例えば、セルラー又はWi-Fi)ローディング情報に基づくことができる。したがって、このデータを用いて、無線上で短期負荷を推定することができる。したがって、モバイルデバイス102は、ローディング情報に基づいて、いずれのデバイス(例えば、基地局デバイス104又は非キャリア所有Wi-Fiデバイス302)に接続するべきか、いずれのデバイスとの接続を切断するべきか、及び/又はいずれのデバイス上に留まるべきかに関する将来予測の決定を行うことができる。
【0044】
モバイルデバイス102は、基地局デバイス104に関連付けられたセルラー無線ブロードキャストチャネルを介して情報(例えば、ローディング及び性能統計)を受信したことに基づいて基地局デバイス104又は非キャリア所有Wi-Fiデバイス302の負荷を予測することができる。基地局デバイス104は、サーバーデバイス106と通信することができ、サーバーデバイス106は、サービスプロバイダーサーバーデバイス108と通信することができる。全ての接続デバイス(例えば、基地局デバイス104、非キャリア所有Wi-Fiデバイス302)からの履歴無線ローディングデータ及び性能データ並びに現在の無線ローディングデータ及び性能データは、サービスプロバイダーサーバーデバイス108において記憶することができる。例えば、基地局デバイス104及び非キャリア所有Wi-Fiデバイス302に関連付けられた履歴セルラーカバレッジデータを、サービスプロバイダーサーバーデバイス108において記憶することができる。履歴セルラーカバレッジデータは、サーバーデバイス106からサービスプロバイダーサーバーデバイス108によって受信することができ、履歴Wi-Fiカバレッジデータは、非キャリア所有Wi-Fiデバイス302から直接、サービスプロバイダーサーバーデバイス108によって受信することができる。モバイルデバイス102は、非キャリア所有Wi-Fiデバイス302とも通信することができる。代替的には、モバイルデバイス102は、スループット、レイテンシー、及び/又はFERを試験するために、インターネットを介して別のサーバーデバイス110にpingを実行することができる。この試験は、上述したサービスプロバイダー情報とは独立してモバイルデバイス102によって実行し、その後、サービスプロバイダー情報及び/又はWi-Fi情報と比較して、選択するべき最良のリンクを判断することができる。
【0045】
ここで図4を参照すると、本開示の1つ以上の実施形態による、モバイルデバイスがセルラー基地局デバイス、キャリア所有ワイヤレスフィディリティデバイス、及び/又は非キャリア所有ワイヤレスフィディリティデバイスを介して通信することができる一例示の無線通信システムが示されている。
【0046】
システム400において表された別の実施形態では、モバイルデバイス102は、キャリアインフラストラクチャ内の1つ以上のリモートサーバーデバイス106、108、110、204と通信して、セルラー無線、キャリア所有、及び/又は非キャリア所有Wi-Fi無線のローディング情報及び性能情報を発見することができる。返信データは、非キャリア所有Wi-Fiデバイス302、キャリア所有Wi-Fiデバイス112、及び/又は基地局デバイス104上で経時的に収集された統計を含むことができる。モバイルデバイス102は、基地局デバイス104、非キャリア所有Wi-Fiデバイス302、及び/又はキャリア所有Wi-Fiデバイス112統計にアクセスしてスコアリングアルゴリズムへの入力として利用し、キャリア所有無線リンクのうちの1つを用いるか、キャリア所有Wi-Fi無線リンク又は非キャリア所有Wi-Fi無線リンクを試験及び/又は使用するかを最終的に判断することができる。
【0047】
モバイルデバイス102が基地局デバイス104のカバレッジエリア114、非キャリア所有Wi-Fiデバイス302のカバレッジエリア304、かつキャリア所有Wi-Fiデバイス112のカバレッジエリア116内にある場合、基地局デバイス104、非キャリア所有Wi-Fiデバイス302、及び/又はキャリア所有Wi-Fiデバイス112の無線リンクを介してパケットデータを送信するのではなく、モバイルデバイス102は、いずれの無線リンクを用いるべきかを判断するために、セルラー無線リソースを用いることができる。モバイルデバイス102は、基地局デバイス104、非キャリア所有Wi-Fiデバイス302、及び/又はキャリア所有Wi-Fiデバイス112に関連付けられた無線ローディングデータ及び/又は無線性能データをモニタリングすることができる。その後、モバイルデバイス102は、サービング基地局デバイス104の共通セルラー無線チャネル上でブロードキャストすることができる。基地局デバイス104のブロードキャストローディング統計が好ましい場合、モバイルデバイス102は、セルラー無線上に留まることができ、セルラーインターフェース及び非キャリア所有Wi-Fiインターフェース又はキャリア所有Wi-Fiインターフェースの各々を試験するリソースを浪費し得ない。一方、セルラー無線性能が不良である場合、モバイルデバイス102は、利用可能なセルラーインターフェース及びWi-Fiインターフェースを試験することができる。非キャリア所有Wi-Fiデバイス302に関連付けられた履歴サービスデータは、サービスプロバイダーサーバーデバイス108に送信して、モバイルデバイス102によるアクセスのために記憶することができる。キャリア所有Wi-Fiデバイス112に関連付けられた履歴サービスデータを、Wi-Fiサービスプロバイダーサーバーデバイス204に送信し、その後、サービスプロバイダーサーバーデバイス108に送信して記憶することもできる。
【0048】
したがって、モバイルデバイス102は、条件が満足できる場合にセルラー無線又はWi-Fi無線上に留まることができる。過去の非キャリア所有Wi-Fiデバイス302データ又はキャリア所有Wi-Fiデバイス112データがサービスプロバイダーサーバーデバイス108に記憶されている場合、モバイルデバイス102は、情報に基づいた選択決定を行うことができ、サービスプロバイダーがユーザー体験への可視性を失うことはない。したがって、ブロードキャスト又はクエリされた現在及び/又は過去の負荷及び性能統計を入力として利用して、モバイルデバイスが、セルラー無線に接続するか、非キャリア所有Wi-Fiデバイスに接続するか、キャリア所有Wi-Fiデバイスに接続するかを判断することができる。
【0049】
モバイルデバイス102は、基地局デバイス104に関連付けられたセルラー無線ブロードキャストチャネルを介して情報(例えば、ローディング及び性能統計)を受信したことに基づいて、基地局デバイス104、非キャリア所有Wi-Fiデバイス302、及び/又はキャリア所有Wi-Fiデバイス112の負荷を予測することができる。全ての接続デバイス(例えば、基地局デバイス104、非キャリア所有Wi-Fiデバイス302、キャリア所有Wi-Fiデバイス112)からの履歴無線ローディングデータ及び性能データ並びに現在の無線ローディングデータ及び性能データは、サービスプロバイダーサーバーデバイス108において記憶することができる。例えば、基地局デバイス104、非キャリア所有Wi-Fiデバイス302、及び/又はキャリア所有Wi-Fiデバイス112に関連付けられた履歴セルラーカバレッジを、サービスプロバイダーサーバーデバイス108において記憶することができる。履歴セルラーカバレッジデータは、サーバーデバイス106から、非キャリア所有Wi-Fiデバイス302から直接、及び/又はキャリア所有Wi-Fiデバイス112から、サービスプロバイダーサーバーデバイス108によって受信することができる。モバイルデバイス102は、非キャリア所有Wi-Fiデバイス302及びキャリア所有Wi-Fiデバイス112とも通信することができる。代替的には、モバイルデバイス102は、スループット、レイテンシー、及び/又はFERを試験するために、インターネットを介して別のサーバーデバイス110にpingを実行することができる。この試験は、上述したサービスプロバイダー情報とは独立してモバイルデバイス102によって実行し、その後、サービスプロバイダー情報及び/又はWi-Fi情報と比較して、選択するべき最良のリンクを判断することができる。
【0050】
ここで図5を参照すると、チャネル選択構成要素の一例示の概略システムブロック図が示されている。本明細書において説明される他の実施形態において利用される同様の要素を繰り返し説明するのは、簡潔にするため省略される。
【0051】
チャネル選択構成要素500は、幾つかの部分構成要素(例えば、データ受信構成要素502、解析構成要素504等)、プロセッサ506及びメモリ508を備えることができ、これらは、種々の実施形態において互いに電気的及び/又は通信可能に結合することができる。幾つかの実施形態では、部分構成要素(例えば、データ受信構成要素502、解析構成要素504等)は、チャネル選択構成要素500の外部にあるものとすることができることにも留意されたい。
【0052】
チャネル選択構成要素500は、現在及び/又は過去のチャネル負荷データに基づいて、基地局デバイス104、キャリア所有Wi-Fiデバイス112、及び/又は非キャリア所有Wi-Fiデバイス302を選択するように構成することができる。例えば、基地局デバイス104、キャリア所有Wi-Fiデバイス112、及び/又は非キャリア所有Wi-Fiデバイス302に関連付けられたチャネル負荷データは、データ受信構成要素502を介してチャネル選択構成要素500によって受信することができる。その結果、解析構成要素504は、チャネル負荷データを解析して、チャネル負荷データが規定の閾値を満たしたか、満たしていないか、又は超えているかを判断することができる。チャネル負荷データが規定の閾値を満たしたか、満たしていないか、又は超えているかに基づいて、セルラーチャネル上に留まるか、又はより良好なサービス品質のためにWi-Fiチャネルに切り替えるかの決定を、チャネル選択構成要素500によって行うことができる。
【0053】
ここで図6を参照すると、チャネル選択構成要素の一例示の概略システムブロック図が示されている。本明細書において説明される他の実施形態において利用される同様の要素を繰り返し説明するのは、簡潔にするため省略される。
【0054】
チャネル選択構成要素600は、幾つかの部分構成要素(例えば、データ受信構成要素502、解析構成要素504、及び負荷予測構成要素602等)、プロセッサ506及びメモリ508を備えることができ、これらは、種々の実施形態において互いに電気的及び/又は通信可能に結合することができる。幾つかの実施形態では、部分構成要素(例えば、データ受信構成要素502、解析構成要素504、負荷予測構成要素602等)は、チャネル選択構成要素600の外部にあるものとすることができることにも留意されたい。
【0055】
チャネル選択構成要素600は、現在及び/又は過去のチャネル負荷データに基づいて、基地局デバイス104、キャリア所有Wi-Fiデバイス112、及び/又は非キャリア所有Wi-Fiデバイス302を選択するように構成することができる。加えて、負荷予測構成要素602は、データ受信構成要素502が受信した現在及び/又は過去のチャネルデータに基づいて未来のチャネル性能を予測することができる。例えば、負荷予測構成要素602は、5:00PMに基地局デバイス104の負荷が、人々が退勤して帰路につくことが原因で重くなるものと予測することができる。したがって、GPSデータに基づいて、チャネル選択構成要素600は、静止しているモバイルデバイス(例えば、モバイルデバイスユーザーは遅くまで働いている)との通信にWi-Fiデバイスを選択することができる。
【0056】
ここで図7を参照すると、チャネル選択構成要素の一例示の概略フロー図700が示されている。本明細書において説明される他の実施形態において利用される同様の要素を繰り返し説明するのは、簡潔にするため省略される。
【0057】
ブロック702において、システムは、セルラー負荷データを受信し、ブロック704において、セルラーデータが規定の閾値を満たしているか否かを判断することができる。例えば、ブロードキャストローディング統計が好ましい場合、ブロック706において、モバイルデバイス102は、セルラーチャネル上に留まることができ、セルラーインターフェース及びWi-Fiインターフェースの各々を試験することによって、追加のリソースを浪費し得ない。一方、セルラー無線性能が不良である(例えば、閾値データが満たされていない)場合、ブロック708において、モバイルデバイス102は、Wi-Fiデバイス(例えば、キャリア所有又は他のプロバイダーのWI-FI)からの利用可能なWi-Fiデータを試験することができる。次にシステムは、ブロック710において、Wi-Fiデバイスデータが閾値を満たしているか否かを判断することができる。Wi-Fiデバイスデータが閾値を満たしていない場合、システムは、ブロック706において、セルラーチャネル上に留まることができる。一方、Wi-Fiデータが閾値を満たしているか又は超えている場合、システムは、ブロック712において、Wi-Fiチャネルに切り替えることができる。Wi-Fiデバイスは、私有にする(例えば、Comcast社)こともできるし、オープンにする(例えば、セキュア化しない)こともできる。
【0058】
ここで図8を参照すると、チャネル選択を容易にするシステムの一例示のフロー図が示されている。本明細書において説明される他の実施形態において利用される同様の要素を繰り返し説明するのは、簡潔にするため省略される。要素800において、システムは、第1の無線通信デバイスのチャネルの予測無線負荷に関連付けられた予測無線負荷データを(例えば、データ受信構成要素502を介して)受信することを含むことができる。要素802において、予測無線負荷に関連付けられた第1の条件が満たされたとの判断に応じて、システムは、第2の無線通信デバイスから、現在の無線負荷を示す現在の無線負荷データを(例えば、データ受信構成要素502を介して)受信することを含むことができる。加えて、要素804において、現在の無線負荷に関連付けられた第2の条件が満たされたとの判断に応じて、システムは、アクションを(例えば、チャネル選択構成要素500)実行することを含むことができる。
【0059】
ここで図9を参照すると、チャネル選択を容易にする機械可読媒体の一例示のフロー図が示されている。本明細書において説明される他の実施形態において利用される同様の要素を繰り返し説明するのは、簡潔にするため省略される。要素900において、機械可読媒体は、第1の基地局デバイスのチャネルに関連付けられた未来の無線負荷を表す第1の無線負荷データを(例えば、データ受信構成要素502を介して)受信することを含むことができる。要素902において、未来の無線負荷に関連付けられた第1の条件が満たされたとの判断に応じて、機械可読媒体は、第2の基地局デバイスに関連付けられたサーバーデバイスから、現在の無線負荷を示す第2の無線負荷データを(例えば、データ受信構成要素502を介して)受信することを含むことができる。さらに、要素904において、現在の無線負荷に関連付けられた第2の条件が満たされたとの判断に応じて、機械可読媒体は、第2の基地局デバイスに関連付けられた第2のチャネルを介した送信を(例えば、チャネル選択構成要素500を介して)容易にすることを含むことができる。
【0060】
ここで図10を参照すると、チャネル選択を容易にする方法の一例示のフロー図が示されている。本明細書において説明される他の実施形態において利用される同様の要素を繰り返し説明するのは、簡潔にするため省略される。要素1000において、方法は、プロセッサを備えるモバイルデバイスによって、第1の無線デバイスの第1のチャネルの予測無線負荷に関連付けられた第1の無線負荷データを(例えば、データ受信構成要素502を介して)受信することを含むことができる。加えて、要素1002において、予測無線負荷に関連付けられた第1の条件が満たされたとの判断に基づいて、方法は、モバイルデバイスによって、第2の無線デバイスから、現在の無線負荷を示す第2の無線負荷データを(例えば、データ受信構成要素502を介して)受信することを容易にすることを含むことができる。さらに、要素1004において、現在の無線負荷に関連付けられた第2の条件が満たされたとの判断に応じて、方法は、モバイルデバイスによって、第2の無線デバイスの第2のチャネルを(例えば、チャネル選択構成要素500を介して)通信に利用することを含むことができる。
【0061】
ここで図11を参照すると、本明細書において説明される幾つかの実施形態に従ってネットワークに接続することが可能なモバイルデバイス1100等の例示的なエンドユーザーデバイスの概略的なブロック図が示されている。モバイルハンドセット1100が本明細書で示されているが、他のデバイスをモバイルデバイスとすることができること、及び、モバイルハンドセット1100が、本明細書において説明される種々の実施形態のうちの実施形態についての状況を提供するために単に示されていることが理解されるであろう。以下の論述は、種々の実施形態を実施することができる、適した環境1100の例についての簡潔で一般的な説明を提供することを意図される。説明は、機械可読記憶媒体上で具現化されるコンピューター実行可能命令の一般的な状況を含むが、革新を、他のプログラムモジュールと組み合わせて及び/又はハードウェア及びソフトウェアの組み合わせとしても実施することができることを当業者であれば認識するであろう。
【0062】
一般に、アプリケーション(例えば、プログラムモジュール)は、特定のタスクを実行するか又は特定の抽象データタイプを実装する、ルーチン、プログラム、構成要素、データ構造等を含むことができる。さらに、本明細書において説明される方法は、それぞれを1つ以上の関連するデバイスに動作可能に結合することができる、単一プロセッサ又はマルチプロセッサシステム、ミニコンピューター、メインフレームコンピューター、及び、パーソナルコンピューター、ハンドヘルドコンピューティングデバイス、マイクロプロセッサベース又はプログラマブル消費者向け電子機器等を含む、他のシステム構成とともに実施することができることを当業者であれば理解するであろう。
【0063】
コンピューティングデバイスは、通常、種々の機械可読媒体を含むことができる。機械可読媒体は、コンピューターによってアクセスすることができる任意の入手可能な媒体とすることができ、揮発性及び不揮発性媒体、取り外し可能及び取り外し不能媒体の双方を含む。限定としてではなく例として、コンピューター可読媒体は、コンピューター記憶媒体及び通信媒体を含むことができる。コンピューター記憶媒体は、コンピューター可読命令、データ構造、プログラムモジュール、又は他のデータ等の情報を記憶するための任意の方法又は技術で実装される、揮発性及び/又は不揮発性媒体、取り外し可能及び/又は取り外し不能媒体を含むことができる。コンピューター記憶媒体は、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ若しくは他のメモリ技術、CDROM、デジタルビデオディスク(DVD)若しくは他の光ディスク記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置若しくは他の磁気記憶デバイス、又は、所望の情報を記憶するために使用することができ、かつ、コンピューターによってアクセスすることができる任意の他の媒体を含むことができるが、それに限定されない。
【0064】
通信媒体は、通常、搬送波又は他の搬送機構等の被変調データ信号において、コンピューター可読命令、データ構造、プログラムモジュール、又は他のデータを具現化し、任意の情報送達媒体を含む。用語「被変調データ信号(modulated data signal)」は、信号内に情報を符号化するように設定又は変更されたその特性のうちの1つ以上を有する当該信号を意味する。限定としてではなく例として、通信媒体は、有線ネットワーク又は直結される接続等の有線媒体、並びに、音響、RF、赤外線、及び他の無線媒体等の無線媒体を含む。上記のうちの任意のものの組み合わせも、コンピューター可読媒体の範囲に含まれるべきである。
【0065】
ハンドセット1100は、全てのオンボード動作及び機能を制御及び処理するためのプロセッサ1102を備える。メモリ1104は、データ及び1つ以上のアプリケーション1106(例えば、ビデオプレーヤーソフトウェア、ユーザーフィードバック構成要素ソフトウェア等)を記憶するためにプロセッサ1102にインターフェースする。他のアプリケーションは、ユーザーフィードバック信号の始動を容易にする所定の音声コマンドの音声認識を含むことができる。アプリケーション1106は、メモリ1104及び/又はファームウェア1108に記憶し、メモリ1104及び/又はファームウェア1108のいずれか又は双方からプロセッサ1102によって実行することができる。ファームウェア1108は、ハンドセット1100を初期化するときに実行するためのスタートアップコードも記憶することができる。通信構成要素1110は、外部システム、例えば、セルラーネットワーク、VoIPネットワーク等との有線/無線通信を容易にするためにプロセッサ1102にインターフェースする。ここで、通信構成要素1110は、対応する信号通信のために、適したセルラートランシーバー1111(例えば、GSMトランシーバー)及び/又は免許不要トランシーバー1113(例えば、Wi-Fi、WiMax)も含むことができる。ハンドセット1100は、携帯電話、モバイル通信能力を有するPDA、及びメッセージングセントリックデバイス等のデバイスとすることができる。また、通信構成要素1110は、地上無線ネットワーク(例えば、ブロードキャスト)、デジタル衛星無線ネットワーク、及びインターネットベース無線サービスネットワークからの通信受信を容易にする。
【0066】
ハンドセット1100は、テキスト、画像、ビデオ、電話機能(例えば、呼出し側ID機能)、セットアップ機能を表示するための、また、ユーザー入力のためのディスプレイ1112を備える。例えば、ディスプレイ1112は、マルチメディアコンテンツ(例えば、音楽メタデータ、メッセージ、壁紙、グラフィクス等)の提示を収容することができる「スクリーン(screen)」とも呼ぶことができる。ディスプレイ1112は、ビデオも表示することができ、ビデオクオート(video quotes)の生成、編集、及び共有を容易にすることができる。シリアルI/Oインターフェース1114は、プロセッサ1102と通信状態で設けられて、ハードワイヤ接続及び他のシリアル入力デバイス(例えば、キーボード、キーパッド、及びマウス)を通した有線及び/又は無線シリアル通信(例えば、USB及び/又はIEEE 1394)を容易にする。これは、例えば、ハンドセット1100を更新すること及びトラブルシューティングすることをサポートする。オーディオ能力は、オーディオI/O構成要素1116によって提供され、オーディオI/O構成要素1116は、例えば、ユーザーフィードバック信号を始動するために適切なキー又はキー組み合わせをユーザーが押したという指示に関連するオーディオ信号を出力するためのスピーカーを含むことができる。また、オーディオI/O構成要素1116は、データ及び/又は電話音声データを記録するために、また、電話会話のための音声信号を入力するために、マイクロフォンを通したオーディオ信号の入力を容易にする。
【0067】
ハンドセット1100は、カード型加入者識別モジュール(SIM:Subscriber Identity Module)又はユニバーサルSIM1120のフォームファクターのSIC(加入者識別構成要素(Subscriber Identity Component))を収容するための、また、SIMカード1120をプロセッサ1102にインターフェースするためのスロットインターフェース1118を備えることができる。しかしながら、SIMカード1120をハンドセット1100に入るように製造し、データ及びソフトウェアをダウンロードすることによって更新することができることが理解される。
【0068】
ハンドセット1100は、通信構成要素1110を通してIPデータトラフィックを処理して、ISP又はブロードバンドケーブルプロバイダーを通して、例えば、インターネット、企業イントラネット、ホームネットワーク、パーソナルエリアネットワーク等のようなIPネットワークからIPトラフィックを収容することができる。そのため、VoIPトラフィックを、ハンドセット1100によって利用することができ、IPベースマルチメディアコンテンツを、符号化フォーマット又は復号フォーマットで受信することができる。
【0069】
ビデオ処理構成要素1122(例えば、カメラ)は、符号化されたマルチメディアコンテンツを復号するために設けることができる。ビデオ処理構成要素1122は、ビデオクオートの生成、編集、及び共有を容易にするのを支援することができる。ハンドセット1100は、電池及び/又はAC電力サブシステムの形態の電源1124も備え、その電源1124は、電力I/O構成要素1126によって外部電力システム又は充電機器(図示せず)にインターフェースすることができる。
【0070】
ハンドセット1100は、受信されたビデオコンテンツを処理し、ビデオコンテンツを記録及び送信するためのビデオ構成要素1130も含むことができる。例えば、ビデオ構成要素1130は、ビデオクオートの生成、編集、及び共有を容易にすることができる。ロケーショントラッキング構成要素1132は、ハンドセット1100を地理的に位置特定することを容易にする。上記で説明したように、これは、ユーザーがフィードバック信号を自動的に又は手動で始動するときに起こり得る。ユーザー入力構成要素1134は、ユーザーが品質フィードバック信号を始動することを容易にする。ユーザー入力構成要素1134も、ビデオクオートの生成、編集、及び共有を容易にすることができる。ユーザー入力構成要素1134は、例えば、キーパッド、キーボード、マウス、スタイラスペン、及び/又は、タッチスクリーン等のこうした従来の入力デバイス技術を含むことができる。
【0071】
再度アプリケーション1106を参照すると、ヒステリシス構成要素1136は、アクセスポイントに関連付けるときを決定するために利用されるヒステリシスデータの解析及び処理を容易にする。Wi-Fiトランシーバー1113がアクセスポイントのビーコンを検出するとヒステリシス構成要素1138のトリガーを容易にするソフトウェアトリガー構成要素1138を設けることができる。SIPクライアント1140は、ハンドセット1100が、SIPプロトコルをサポートし、SIPレジスターサーバーに加入者を登録することを可能にする。アプリケーション1106は、マルチメディアコンテンツ、例えば、音楽の、少なくとも発見、再生、及び記憶の能力を提供するクライアント1142も含むことができる。
【0072】
ハンドセット1100は、通信構成要素810に関連して上記で示したように、室内ネットワーク無線トランシーバー1113(例えば、Wi-Fiトランシーバー)を備える。この機能は、デュアルモードGSMハンドセット1100についてIEEE 802.11等の室内無線リンクをサポートする。ハンドセット1100は、無線音声及びデジタル無線チップセットを組み合わせて単一ハンドヘルドデバイスにすることができるハンドセットを通して少なくとも衛星無線サービスを収容することができる。
【0073】
ここで図12を参照すると、エンティティと第3者との間のトランザクションを確立することを容易にするシステムアーキテクチャを実行するように動作可能なコンピューター1200のブロック図が示されている。コンピューター1200は、有線又は無線通信ネットワークと、サーバー(例えばMicrosoft社のサーバー)及び/又は通信デバイスとの間のネットワーク接続及び通信能力を提供することができる。その種々の態様について更なる状況を提供するために、図12及び以下の論述は、革新の種々の態様を実施して、エンティティと第3者との間のトランザクションの確立を容易にすることができる、適したコンピューティング環境の簡潔で一般的な説明を提供することを意図している。上記説明は、1つ以上のコンピューター上で実行することができるコンピューター実行可能命令の一般的な状況内にあるが、革新を、他のプログラムモジュールと組み合わせて及び/又はハードウェア及びソフトウェアの組み合わせとしても実施することができることを当業者であれば認識するであろう。
【0074】
一般に、プログラムモジュールは、特定のタスクを実行するか又は特定の抽象データタイプを実装する、ルーチン、プログラム、構成要素、データ構造等を含む。さらに、本発明の方法は、それぞれを1つ以上の関連するデバイスに動作可能に結合することができる、単一プロセッサ又はマルチプロセッサコンピューターシステム、ミニコンピューター、メインフレームコンピューター、及び、パーソナルコンピューター、ハンドヘルドコンピューティングデバイス、マイクロプロセッサベース又はプログラマブル消費者向け電子機器等を備える、他のコンピューターシステム構成とともに実施することができることを当業者であれば理解するであろう。
【0075】
革新の例示される態様は、幾つかの特定のタスクが通信ネットワークを通してリンクされる遠隔処理デバイスによって実行される分散コンピューティング環境において実施することもできる。分散コンピューティング環境では、プログラムモジュールをローカルメモリ記憶デバイス及びリモートメモリ記憶デバイス内の双方に配置することができる。
【0076】
コンピューティングデバイスは通常、種々の媒体を含み、それらの媒体はコンピューター可読記憶媒体又は通信媒体を含むことができ、その2つの用語は、以下のように、本明細書において互いに異なるように使用される。
【0077】
コンピューター可読記憶媒体は、コンピューターによってアクセスすることができる任意の入手可能な記憶媒体とすることができ、揮発性及び不揮発性媒体、取り外し可能及び取り外し不能媒体の双方を含む。例であって、限定はしないが、コンピューター可読記憶媒体は、コンピューター可読命令、プログラムモジュール、構造化データ又は非構造化データ等の情報を記憶するための任意の方法又は技術に関連して実現することができる。コンピューター可読記憶媒体は、限定はしないが、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ若しくは他のメモリ技術、CD-ROM、デジタルバーサタイルディスク(DVD)若しくは他の光ディスク記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置若しくは他の磁気記憶デバイス、又は所望の情報を記憶するために用いることができる他の有形及び/又は非一時的媒体を含むことができる。コンピューター可読記憶媒体は、媒体によって記憶される情報に関する種々の動作のために、例えば、アクセス要求、クエリ又は他のデータ検索プロトコルを介して、1つ以上のローカル若しくはリモートコンピューティングデバイスによってアクセスすることができる。
【0078】
通信媒体は、被変調データ信号、例えば、搬送波又は他の搬送機構等のデータ信号において、コンピューター可読命令、データ構造、プログラムモジュール又は他の構造化若しくは非構造化データを具現化することができ、任意の情報送達又は搬送媒体を含む。「被変調データ信号」又は信号という用語は、1つ以上の信号内に情報を符号化するように設定又は変更される特性のうちの1つ以上を有する信号を指している。例であって、限定はしないが、通信媒体は、有線ネットワーク又は直結される接続等の有線媒体、並びに、音響、RF、赤外線及び他の無線媒体等の無線媒体を含む。
【0079】
図12を参照すると、エンドユーザーデバイスに関して本明細書において説明される種々の態様を実装することは、処理ユニット1204、システムメモリ1206、及びシステムバス1208を備えるコンピューター1200を含むことができる。システムバス1208は、限定はしないが、システムメモリ1206を備えるシステム構成要素を処理ユニット1204に結合する。処理ユニット1204は種々の市販のプロセッサのうちのいずれかとすることができる。処理ユニット1204として、デュアルマイクロプロセッサ及び他のマルチプロセッサアーキテクチャも利用することができる。
【0080】
システムバス1208は、種々の市販のバスアーキテクチャのいずれかを用いて、メモリバス(メモリコントローラーを備えるか、又は備えない)、周辺機器用バス及びローカルバスに更に相互接続することができる幾つかのタイプのバス構造のいずれかとすることができる。システムメモリ1206は、リードオンリーメモリ(ROM)1227及びランダムアクセスメモリ(RAM)1212を含む。ROM、EPROM、EEPROM等の不揮発性メモリ1227内に基本入出力システム(BIOS)が記憶され、BIOSは、起動中等に、コンピューター1200内の要素間で情報を転送するのを助ける基本ルーチンを含む。RAM1212は、データをキャッシュするためのスタティックRAM等の高速RAMも含むことができる。
【0081】
コンピューター1200は、適切なシャーシ(図示せず)において外部で使用するように構成することもできる内部ハードディスクドライブ(HDD)1214(例えば、EIDE、SATA)と、磁気フロッピーディスクドライブ(FDD)1216(例えば、取り外し可能ディスケット1218に対する読み出し又は書き込み用)と、光ディスクドライブ1220(例えば、CD-ROMディスク1222の読み出し、又はDVDのような他の大容量光学媒体に対する読み出し若しくは書き込み用)とを更に含む。ハードディスクドライブ1214、磁気ディスクドライブ1216及び光ディスクドライブ1220はそれぞれ、ハードディスクドライブインターフェース1224、磁気ディスクドライブインターフェース1226及び光ドライブインターフェース1228によって、システムバス1208に接続することができる。外部ドライブを実現するためのインターフェース1224は、ユニバーサルシリアルバス(USB)及びIEEE1294インターフェース技術のうちの少なくとも一方又は双方を含む。他の外部ドライブ接続技術も本革新の考慮の範囲内にある。
【0082】
ドライブ及びその関連するコンピューター可読媒体は、データ、データ構造、コンピューター実行可能命令等の不揮発性記憶を提供する。コンピューター1200の場合、ドライブ及び媒体は、適切なデジタルフォーマットにおいて任意のデータの記憶に対応する。上記のコンピューター可読媒体の説明は、HDD、取り外し可能磁気ディスケット、及びCD又はDVD等の取り外し可能光媒体を参照するが、ジップドライブ、磁気カセット、フラッシュメモリカード、カートリッジ等の、コンピューター1200によって読み出し可能である他のタイプの媒体も例示的な動作環境において使用できること、更に任意のそのような媒体が、開示される革新の方法を実行するためのコンピューター実行可能命令を含むことができることは、当業者には理解されたい。
【0083】
ドライブ及びRAM1212内に、オペレーティングシステム1230、1つ以上のアプリケーションプログラム1232、他のプログラムモジュール1234及びプログラムデータ1236を含む、複数のプログラムモジュールを記憶することができる。オペレーティングシステム、アプリケーション、モジュール及び/又はデータの全て又は一部をRAM1212にキャッシュすることもできる。革新は、種々の市販のオペレーティングシステム又はオペレーティングシステムの組み合わせとともに実施することができることが理解される。
【0084】
ユーザーは、1つ以上の有線/無線入力デバイス、例えば、キーボード1238及びマウス1240等のポインティングデバイスを通して、コンピューター1200にコマンド及び情報を入力することができる。他の入力デバイス(図示せず)は、マイクロフォン、IR遠隔制御、ジョイスティック、ゲームパッド、スタイラスペン、タッチスクリーン等を含むことができる。これらの入力デバイス及び他の入力デバイスは、多くの場合に、システムバス1208に結合される入力デバイスインターフェース1242を通して処理ユニット1204に接続されるが、パラレルポート、IEEE2394シリアルポート、ゲームポート、USBポート、IRインターフェース等の他のインターフェースによって接続することもできる。
【0085】
モニター1244又は他のタイプのディスプレイデバイスも、ビデオアダプター1246等のインターフェースを介して、システムバス1208に接続される。モニター1244に加えて、コンピューター1200は通常、スピーカー、プリンター等の他の周辺出力デバイス(図示せず)を含む。
【0086】
コンピューター1200は、リモートコンピューター(複数の場合もある)1248等の1つ以上のリモートコンピューターとの有線及び/又は無線通信を介しての論理接続を用いてネットワーク化された環境において動作することができる。リモートコンピューター(複数の場合もある)1248は、ワークステーション、サーバーコンピューター、ルーター、パーソナルコンピューター、ポータブルコンピューター、マイクロプロセッサ内蔵娯楽機器、ピアデバイス又は他の共通ネットワークノードとすることができ、通常、コンピューターに関して説明される要素の多く又は全てを備えるが、簡潔にするために、1つのメモリ/記憶デバイス1250のみが示されている。図示される論理接続は、ローカルエリアネットワーク(LAN)1252及び/又はより大きなネットワーク、例えば、ワイドエリアネットワーク(WAN)1254への有線/無線接続を含む。そのようなLAN及びWANネットワーク化環境はオフィス及び企業では一般的であり、その全てがグローバル通信ネットワーク、例えば、インターネットに接続することができるイントラネット等の企業規模のコンピューターネットワークを容易にする。
【0087】
LANネットワーク化環境において用いられるときに、コンピューター1200は、有線及び/又は無線通信ネットワークインターフェース又はアダプター1256を通して、ローカルネットワーク1252に接続される。アダプター1256は、LAN1252との有線又は無線通信を容易にすることができ、LANは、そこに配置され、無線アダプター1256と通信するための無線アクセスポイントも含むことができる。
【0088】
WANネットワーク化環境において用いられるときに、コンピューター1200は、モデム1258を含むことができるか、又はWAN1254上の通信サーバーに接続されるか、又は例えばインターネットによって、WAN1254を介して通信を確立するための他の手段を有する。モデム1258は、内部又は外部、及び有線又は無線デバイスとすることができ、入力デバイスインターフェース1242を介して、システムバス1208に接続される。ネットワーク化された環境では、コンピューターに関して図示されるプログラムモジュール又はその一部は、リモートメモリ/記憶デバイス1250に記憶することができる。図示されるネットワーク接続は例であり、コンピューター間に通信リンクを確立する他の手段を用いることができることは理解されよう。
【0089】
コンピューターは、無線通信において動作可能に配置される任意の無線デバイス又はエンティティ、例えば、プリンター、スキャナー、デスクトップ及び/又はポータブルコンピューター、ポータブルデータアシスタント、通信衛星、無線で検出可能なタグに関連付けられる任意の機器又は場所(例えば、キオスク、ニューススタンド、化粧室)、及び電話と通信するように動作可能である。これは、少なくともWi-Fi及びBluetooth(商標)無線技術を含む。このようにして、通信は、従来のネットワーク、又は単に少なくとも2つのデバイス間のアドホック通信の場合のような規定された構造とすることができる。
【0090】
Wi-Fi、すなわちワイヤレスフィディリティによって、自宅の長椅子から、ホテルの部屋のベッドから、又は仕事中に会議室から、無線でインターネットに接続できるようになる。Wi-Fiは携帯電話において使用されるのに類似の無線技術であり、それにより、そのようなデバイス、例えば、コンピューターが、基地局の範囲内の屋内外いずれの場所にもデータを送信及び受信できるようになる。Wi-Fiネットワークは、安全で、信頼性があり、高速の無線接続性を提供するために、IEEE802.11(a、b、g等)と呼ばれる無線技術を使用する。Wi-Fiネットワークを用いて、コンピューターを互いに、インターネットに、そして有線ネットワーク(IEEE802.3又はEthernetを使用する)に接続することができる。Wi-Fiネットワークは、例えば、免許不要2.4GHz及び5GHz無線帯域において、11Mbps(802.11a)若しくは54Mbps(802.11b)データレートで動作するか、又は双方の帯域(デュアルバンド)を含む製品を用いて動作するので、ネットワークは、多くのオフィスにおいて使用される基本「10BaseT」有線Ethernetネットワークに類似の実世界性能を提供することができる。
【0091】
モバイル無線ネットワーク上のパケットデータの需要により、巨額のコストがモバイルネットワークキャリアに強いられている。音声及びデータトラフィックをWi-Fi無線上にオフロードすることによって、より限られた帯域幅を有するセルラーリンクに対する容量需要が軽減される。サービスプロバイダーの顧客は、私有Wi-Fiデバイス接続への移行が有料で許可され得る。モバイルデバイスソフトウェアは、限られた試験(例えば、ping/肯定応答、スループット、FER)観測値に基づくセルラー無線又はWi-Fi無線を用いる決定を、モバイルデバイスによって可能にすることができる。しかしながら、デバイスがリンクのうちの任意のリンクにおける使用の複合ビュー(composite view)を有しないので、これらの限られた観測値は、多くの観測を行う(これは時間がかかるとともに無線リソースを消費する)ことなく、リンク統計を作成することができない。大半のタイプのパケットデータ通信はバースト的であるため、短時間の観測を行い、リンク又はそのトレンドの平均性能を理解することは困難である。したがって、モバイルデバイスがより良好な決定を行うのに十分なネットワーク(セルラー又はサービスプロバイダー所有Wi-Fi)ビューを有しないことが原因で、サービスプロバイダーは、多くの場合、キャリアへのWi-Fiオフロードに料金を支払う必要がある。
【0092】
要約書において記述されることを含む、本開示の例示される実施形態の上記の記述は、網羅的に述べることを意図するものではなく、開示される実施形態を開示されるのと全く同じ形態に限定することを意図するものでもない。例示のために、本明細書において具体的な実施形態及び例が記述されるが、当業者が認識できるような、そのような実施形態及び例の範囲内で考えられる種々の変更が可能である。
【0093】
この関連で、主題は種々の実施形態及び対応する図に関連して本明細書において記述されてきたが、適用可能な場合には、開示される主題から逸脱することなく、他の類似の実施形態を用いることができるか、又は開示される主題の同じ機能、類似の機能、代替機能又は代用機能を実行するために記述される実施形態に対して変更を加えること及び追加することができることは理解されたい。それゆえ、開示される主題は、本明細書において記述される任意の単一の実施形態に限定されるべきではなく、以下に添付の特許請求の範囲による広さ及び範囲内で解釈されるべきである。
図1
図2
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図7
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図10
図11
図12