(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-13
(45)【発行日】2023-01-23
(54)【発明の名称】再生のために蒸気を使用する吸着ガス分離
(51)【国際特許分類】
B01D 53/04 20060101AFI20230116BHJP
【FI】
B01D53/04 230
(21)【出願番号】P 2021164161
(22)【出願日】2021-10-05
(62)【分割の表示】P 2018550432の分割
【原出願日】2017-03-31
【審査請求日】2021-10-05
(32)【優先日】2016-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518334613
【氏名又は名称】スヴァンテ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000958
【氏名又は名称】弁理士法人インテクト国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100120237
【氏名又は名称】石橋 良規
(72)【発明者】
【氏名】ブーレ,アンドレ
(72)【発明者】
【氏名】ヒアヴィ,ソヘイル
【審査官】長谷部 智寿
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-013499(JP,A)
【文献】特開2001-129350(JP,A)
【文献】特開2013-010058(JP,A)
【文献】特表2016-508067(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0012000(US,A1)
【文献】米国特許第06322612(US,B1)
【文献】中国特許出願公開第103071364(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D 53/02-53/18
B01D 53/34-53/85
B01D 53/92
B01D 53/96
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃焼ガスから少なくとも第1の成分を分離するための吸着ガス分離プロセスにおいて、前記プロセスは、
a.少なくとも前記第1の成分を含む前記燃焼ガスを第1の圧力閾値以上の圧力で供給ストリームとして吸着領域における少なくとも1つの接触器内の少なくとも1つの吸着材料を備える吸着ガス分離器に流入させ、前記吸着領域内の前記少なくとも1つの吸着材料に前記第1の成分の少なくとも一部を吸着させて前記供給ストリームに対して前記第1の成分が使い果たされる第1の生成物ストリームを形成するとともに、前記少なくとも1つの接触器から前記第1の生成物ストリームを回収するステップと、
b.蒸気を含む第1の再生ストリームを前記吸着ガス分離器及び第1の再生領域における前記少なくとも1つの接触器に流入させ、前記第1の再生領域内の前記少なくとも1つの吸着材料に吸着された前記第1の成分の少なくとも一部を脱着させて前記供給ストリームと比べて前記第1の成分及び前記蒸気のうちの少なくとも一方が豊富な第2の生成物ストリームを形成するとともに、前記第1の再生領域における前記少なくとも1つの接触器及び前記吸着ガス分離器から前記第2の生成物ストリームを回収し、前記第2の生成物ストリームの少なくとも一部を少なくとも第1の凝縮熱交換器に流入させ、前記第2の生成物ストリーム中の前記蒸気の少なくとも一部を凝縮させて、前記供給ストリームに比べて前記第1の成分が豊富である精製された第2の生成物ストリーム及び第1の凝縮物ストリームを形成するとともに、前記第1の凝縮熱交換器を前記吸着分離器に流体接続して、少なくとも前記第1の再生領域内の圧力を第2の圧力閾値以下の圧力まで低下させ、前記精製された第2の生成物ストリーム及び前記第1の凝縮物ストリームを前記第1の凝縮熱交換器から回収するステップと、
c.調整ストリームを調整領域における前記少なくとも1つの接触器に流入させ、少なくとも前記調整領域の圧力を前記第2の圧力よりも高い圧力まで増大させて第3の生成物ストリームを形成するとともに、前記第3の生成物ストリームを前記少なくとも1つの接触器から回収するステップと、
を含み、
前記ステップ(a)の後であって前記ステップ(c)の前に、前記少なくとも1つの接触器を含む減圧領域と加圧領域とを流体接続して、前記減圧領域の圧力を前記第1の圧力閾値よりも低い圧力まで低下させるとともに、前記加圧領域の圧力を前記第2の圧力閾値よりも高い圧力まで増大させるステップを更に含むプロセス。
【請求項2】
前記ステップ(b)の前に、少なくとも再生前ストリームを前記吸着ガス分離器及び再生前領域における前記少なくとも1つの接触器に流入させ、前記再生前領域内の少なくとも1つの吸着材料に吸着された第1の成分の一部を脱着させて前記供給ストリームと比べて前記第1の成分が豊富な環流ストリームを形成するとともに、前記環流ストリームを前記少なくとも1つの接触器から回収し、前記環流ストリームを環流領域における前記少なくとも1つの接触器に流入させ、前記環流領域内の前記少なくとも1つの吸着材料に前記環流ストリームの前記第1の成分の少なくとも一部を吸着させて第4の生成物ストリームを形成するとともに、前記第4の生成物ストリームを前記環流領域から回収するステップを更に含む請求項1に記載のプロセス。
【請求項3】
前記再生前ストリームを第3の圧力閾値以上の圧力で前記吸着ガス分離器及び前記再生前領域における前記少なくとも1つの接触器に流入させるステップを更に含む請求項2に記載のプロセス。
【請求項4】
前記環流領域内の圧力が、前記環流ストリームが流入する直前に第3の圧力閾値よりも低い請求項2に記載のプロセス。
【請求項5】
前記第3の圧力閾値が前記第2の圧力閾値以上である請求項3又は4に記載のプロセス。
【請求項6】
前記再生前ストリームは、前記供給ストリームと比べて前記蒸気が豊富である請求項2に記載のプロセス。
【請求項7】
前記再生前ストリームが前記第1の再生ストリームの少なくとも一部を含む請求項2に記載のプロセス。
【請求項8】
前記ステップ(b)の前に、前記蒸気を有する第2の再生ストリームを前記吸着ガス分離器及び第2の再生領域内の少なくとも1つの接触器に流入させて、前記第2の再生ストリームの前記蒸気の少なくとも一部を前記少なくとも1つの吸着材料に吸着させるとともに、前記少なくとも1つの吸着材料に吸着された前記第1の成分の少なくとも一部を脱着させて、前記供給ストリームと比べて前記第1の成分及び前記蒸気のうちの少なくとも一方が豊富な第5の生成物ストリームを形成し、前記第5の生成物ストリームを、前記第2の再生領域内の前記少なくとも1つの接触器から回収するステップを更に含む請求項2~7
のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項9】
前記ステップ(b)の後に、第3の再生ストリームを第3の再生領域内の前記少なくとも1つの接触器に流入させ、前記少なくとも1つの吸着材料に吸着された前記蒸気の少なくとも一部を脱着させて第6の生成物ストリームを形成するとともに、前記第6の生成物ストリームを前記第3の再生領域内の少なくとも1つの接触器から回収するステップを更に含む請求項2~7のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項10】
前記ステップ(c)の前に、第4の再生ストリームを第4の再生領域内の前記少なくとも1つの接触器に流入させ、前記第4の再生領域内の少なくとも1つの接触器内の前記少なくとも1つの吸着材料に吸着された前記蒸気の少なくとも一部を脱着させて第7の生成物ストリームを形成するとともに、前記第7の生成物ストリームを前記前記第4の再生領域内の少なくとも1つの接触器から回収するステップを更に含む請求項2~9のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項11】
前記ステップ(a)又は(b)の前に、前記第1の成分を含む前記燃焼ガスを蒸気発生器に流入させ、水ストリームを前記蒸気発生器に流入させて、前記燃焼ガスからの熱を前記蒸気発生器に伝えて前記水ストリームを1000kPaabs以上の高圧蒸気ストリームに変換するとともに、前記燃焼ガスの前記少なくとも一部及び前記高圧蒸気ストリームを前記蒸気発生器から回収し、前記高圧蒸気ストリームを第1の蒸気タービンに流入させて前記第1の蒸気タービン内の前記高圧蒸気ストリームを膨張させることにより600kPaabs以下である少なくとも1つの低圧蒸気ストリームを形成し、前記少なくとも1つの低圧蒸気ストリームを前記第1の蒸気タービンから回収するステップを更に含む請求項1~10のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項12】
前記少なくとも1つの低圧蒸気ストリームを前記第1の再生ストリーム又は再生前ストリームの少なくとも一部として使用するステップを更に含む請求項11に記載のプロセス。
【請求項13】
前記燃焼ガスが燃料燃焼器により生成される燃焼後ガスストリームを含む請求項1~12のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項14】
前記ステップ(b)において、前記圧力の低下は、前記第1の凝縮熱交換器及び/又はポンプのうちの少なくとも一方によってもたらされる請求項1~13のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項15】
前記ステップ(b)において、前記精製された第2の生成物ストリームをポンプ及び弁のうちの少なくとも一方に流入させて、前記少なくとも1つの接触器の少なくとも一部内の圧力を第2の圧力閾値以下の圧力に維持するとともに、前記精製された第2の生成物ストリームを前記ポンプ及び前記弁のうちの少なくとも一方から回収するステップを更に含む請求項1~14のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項16】
前記ポンプは、排出装置、真空ポンプ、及び、圧縮機のうちの少なくとも1つを備える請求項14又は15に記載のプロセス。
【請求項17】
前記精製された第2の生成物ストリームを第2の凝縮器に流入させて、前記精製された第2の生成物ストリームからの前記蒸気を凝縮させるとともに、前記精製された第2の生成物ストリームを前記第2の凝縮器から回収するステップを更に含む請求項1~15のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項18】
前記精製された第2の生成物ストリームを水封式真空ポンプに流入させて、前記蒸気の少なくとも一部を前記精製された第2の生成物ストリームから分離するステップを更に含む請求項1~17のいずれか一項に記載のプロセス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、一般に、多成分流体混合物の吸着ガス分離のためのプロセス及びそのためのシステムに関する。特に、本技術は、燃料燃焼器及び該燃料燃焼器を組み込むシステムにより生成される燃焼後ガスストリームからの第1の成分の吸着ガス分離のためのプロセスに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の吸着ガス分離プロセスでは、吸着ガス分離器内での吸着材料の再生のために費やされるエネルギーが一般に動作コストの大部分に相当し、また、そのようなコストは、技術の幅広い適応及び実施に対する障壁を与える。従来の温度スイング吸着ガス分離プロセスによれば、純度が高い生成物ストリームを回収するために凝縮可能なガスストリーム、例えば蒸気ストリームを再生ストリームとして使用することが望ましい場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来のシステムにおいて吸着材料に吸着される1つ以上の成分の脱着のために蒸気ストリームを使用すると、例えば、吸着ガス分離器内の蒸気ストリームの凝縮を含む課題を与える場合があり、その結果、凝縮蒸気が吸着材料に吸着する場合があり、また、幾つかの用途では、さもなければ他のプロセスのために使用され得るエクセルギーが高い蒸気ストリームを使用することが望ましくない場合がある。蒸気の凝縮、エクセルギーが高い蒸気の消費量、及び、動作コストを減らす吸着ガス分離プロセス及びシステムが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示に係る様々な実施形態では、多成分流体混合物から少なくとも第1の成分を分離するための吸着ガス分離プロセスが提供される。1つのそのような実施形態においては、
少なくとも第1の成分を含む多成分流体混合物を第1の圧力閾値以上の圧力で供給ストリームとして少なくとも1つの接触器内の少なくとも1つの吸着材料を備える吸着ガス分離器に流入させ、少なくとも1つの接触器の少なくとも一部内の少なくとも1つの吸着材料に少なくとも第1の成分を吸着させて供給ストリームに対して第1の成分が使い果たされる第1の生成物ストリームを形成するとともに、少なくとも1つの接触器の少なくとも一部及び吸着ガス分離器から前記第1の生成物ストリームを回収するステップと、
第1の再生ストリームの少なくとも一部を吸着ガス分離器及び少なくとも1つの接触器の少なくとも一部に流入させ、少なくとも1つの接触器の少なくとも一部内の少なくとも1つの吸着材料に吸着された第1の成分の少なくとも一部を脱着させて、供給ストリームと比べて第1の成分及び第2の成分のうちの少なくとも一方が豊富な第2の生成物ストリームを形成するとともに、少なくとも1つの接触器の少なくとも一部及び吸着ガス分離器から第2の生成物ストリームを回収し、第2の生成物ストリームを少なくとも第1の凝縮器に流入させ、少なくとも第2の生成物ストリーム中の第2の成分の少なくとも一部を凝縮させて精製された第2の生成物ストリームの少なくとも一部及び第1の凝縮物ストリームの少なくとも一部を形成するとともに、吸着ガス分離器の少なくとも一部内及び少なくとも1つの接触器の少なくとも一部内の圧力を第2の圧力閾値以下の圧力まで低下させるなどし、精製された第2の生成物ストリーム及び第1の凝縮物ストリームを凝縮熱交換器から回収するステップと、
調整ストリームを吸着ガス分離器及び少なくとも1つの接触器の少なくとも一部に流入させ、少なくとも1つの接触器の少なくとも一部の圧力を第2の圧力よりも高い圧力まで増大させて第3の生成物ストリームを形成するとともに、第3の生成物ストリームを少なくとも1つの接触器の少なくとも一部及び吸着ガス分離器から回収するステップと、
を含むプロセスが提供される。
【0005】
本開示の更なる実施形態では、多成分流体混合物から少なくとも第1の成分を分離するための吸着ガス分離器が提供される。1つのそのような実施形態において、吸着ガス分離器は、第1の領域、第2の領域、第3の領域、第4の領域、第5の領域、第6の領域、及び、第7の領域と、少なくとも1つの吸着材料を備える少なくとも1つの接触器であって、第1の領域、第2の領域、第3の領域、第4の領域、第5の領域、第6の領域、及び、第7の領域を通じて循環するように動作可能である少なくとも1つの接触器とを備え、第1の領域は、多成分流体混合物を供給ストリームとして受けるように流体接続され、第2の領域と第6の領域とが流体接続され、第3の領域と第4の領域とが流体接続され、第5の領域及び第7の領域が周囲環境に流体接続される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】本開示の一実施形態に係る吸着ガス分離プロセスを示すフローチャートである。
【
図2a】本開示の他の実施形態に係る吸着ガス分離プロセスを示すフローチャートである。
【
図2b】本開示の更なる実施形態に係る吸着ガス分離プロセスを示すフローチャートであり、プロセスステップは、
図2aにおける吸着ガス分離プロセスのステップに代わるシーケンスを成す。
【
図3a】本開示の他の実施形態に係る吸着ガス分離プロセスを示すフローチャートである。
【
図3b】本開示の更なる実施形態に係る吸着ガス分離プロセスを示すフローチャートであり、プロセスステップは、
図3aにおける吸着ガス分離プロセスのステップに代わるシーケンスを成す。
【
図4】1つの態様では
図1における典型的な吸着ガス分離プロセスと共に使用されてもよい、本開示の更なる実施形態に係る吸着ガス分離アセンブリの概略図である。
【
図5】1つの態様では
図2a又は
図2bにおける典型的な吸着ガス分離プロセスと共に使用されてもよい、本開示の更なる他の実施形態に係る吸着ガス分離アセンブリの概略図である。
【
図6】1つの態様では
図3a又は
図3bにおける典型的な吸着ガス分離プロセスと共に使用されてもよい、本開示の一実施形態に係る吸着ガス分離アセンブリの概略図である。
【
図7】
図4における実施形態に示される典型的な吸着ガス分離アセンブリ、典型的な吸着ガス分離アセンブリのための供給ストリームとして燃焼後ガスストリームを生成するための典型的な燃焼燃焼器、及び、典型的な吸着ガス分離アセンブリのための再生ストリームとして使用されてもよい蒸気ストリームを形成するための典型的な蒸気サブシステムを備える、本開示の一実施形態に係る吸着ガス分離システムの概略図である。
【
図8】
図5における実施形態に示される典型的な実施形態の吸着ガス分離アセンブリ、典型的な吸着ガス分離アセンブリのための供給ストリームとして燃焼後ガスストリームを生成するための典型的な燃焼燃焼器、及び、典型的な吸着ガス分離アセンブリのための少なくとも1つの再生ストリームとして使用されてもよい蒸気ストリームを形成するための典型的な蒸気サブシステムを備える、本開示の一実施形態に係る吸着ガス分離システムの概略図である。
【
図9】
図5における実施形態に示される典型的な吸着ガス分離アセンブリ、典型的な実施形態の吸着ガス分離アセンブリのための供給ストリームとして燃焼後ガスストリームを生成するための典型的な燃焼燃焼器、及び、典型的な吸着ガス分離アセンブリのための再生ストリームとして使用されてもよい複数の蒸気ストリームを形成するための典型的な蒸気サブシステムを備える、本開示の一実施形態に係る吸着ガス分離システムの概略図である。
【
図10】
図6における実施形態に示される典型的な吸着ガス分離アセンブリ、典型的な吸着ガス分離アセンブリのための供給ストリームとして燃焼後ガスストリームを生成するための典型的な燃焼燃焼器、及び、典型的な吸着ガス分離アセンブリのための少なくとも1つの再生ストリームとして使用されてもよい蒸気ストリームを形成するための典型的な蒸気サブシステムを備える、本開示の一実施形態に係る吸着ガス分離システムの概略図である。
【
図11】
図6における実施形態に示される典型的な吸着ガス分離アセンブリ、典型的な吸着ガス分離アセンブリのための供給ストリームとして燃焼後ガスストリームを生成するための典型的な燃焼燃焼器、及び、典型的な吸着ガス分離アセンブリのための少なくとも1つの再生ストリームとして使用されてもよい複数の蒸気ストリームを形成するための典型的な蒸気サブシステムを備える、本開示の一実施形態に係る吸着ガス分離システムの概略図である。
【
図12a】
図7、
図8、及び、
図10における典型的な実施形態の吸着ガス分離システムと共に使用されてもよい第1の蒸気タービンを伴って構成される典型的な蒸気サブシステムの概略図である。
【
図12b】一態様においては
図7、
図8、及び、
図10における実施形態に示されるような典型的な吸着ガス分離システムと共に使用されてもよい、本開示の一実施形態に係る第1の蒸気タービン、第2の蒸気タービン、及び、第3の蒸気タービンを伴って構成される典型的な蒸気サブシステムの概略図である。
【
図12c】一態様においては
図9及び
図11における実施形態に示されるような典型的な吸着ガス分離システムと共に使用されてもよい、本開示の一実施形態に係る複数の蒸気ストリームを形成する第1の蒸気タービンを伴って構成される典型的な蒸気サブシステムの概略図である。同様の参照数字は、図面の幾つかの図の全体にわたって対応する部分を示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
プロセス実施形態では、吸着ガス分離システム内で、多成分流体混合物又はストリーム、例えば燃料燃焼器により生成される燃料ガスストリーム又は燃焼後ガスストリームから、少なくとも第1の成分、例えば二酸化炭素、硫黄酸化物、又は、窒素酸化物を分離するための吸着ガス分離プロセスが提供される。吸着ガス分離プロセスは、例えば、燃料燃焼器の燃焼後ガスストリームから二酸化炭素を分離するのに特に適し得る。
【0008】
図1、
図2a、
図2b、
図3a、
図3bは、少なくとも1つの減圧装置、例えば凝縮熱交換器、排出装置、及び/又は、真空ポンプに流体接続される少なくとも1つの吸着ガス分離器を備える典型的な吸着ガス分離アセンブリと共に使用されてもよい本開示の実施形態に係る典型的な吸着ガス分離プロセスを示すフローチャートである。吸着ガス分離アセンブリは、筐体内に収容される少なくとも1つの接触器を備える少なくとも1つの吸着ガス分離器を伴って構成されてもよく、この場合、筐体は、該筐体内で1つ以上の領域(例えば、吸着領域、減圧流領域、再生前領域、第1の再生領域、第2の再生領域、第3の再生領域、環流領域、加圧領域、第4の再生領域、及び、調整領域)を画定してほぼ流体分離することに関与してもよい。1つ以上の領域は、接触器に対して移動するように構成されてもよく(例えば、この場合、随意的な領域が固定接触器を通過して移動周回してもよい)、或いは、接触器に対して動かないように構成されてもよい(例えば、この場合、随意的な領域が固定されたままであってもよく、一方、接触器は随意的な領域を通過して移動周回してもよい)。吸着ガス分離器アセンブリは、複数の固定又は移動吸着ガス分離器を有するように構成されてもよく、この場合、各吸着ガス分離器は、筐体内に収容される少なくとも1つの接触器を備え、また、各吸着ガス分離器が1つの領域を表わしてもよい。随意的に、接触器は、随意的に軸方向で反対側にある第1の端部と第2の端部との間で接触器の長手方向軸に沿って方向付けられる複数の略平行な流体流通路を画定する複数の略平行な壁、接触器の壁中及び/又は壁上の少なくとも1つの吸着材料、及び、随意的に、少なくとも1つの吸着材料と随意的に直接に接触する随意的に複数の軸方向にほぼ連続する熱伝導性のフィラメントを備える。適した吸着材料としては、例えば、乾燥剤、活性炭、黒鉛、炭素分子篩、活性アルミナ、分子篩、アルミノリン酸塩、シリカアルミノリン酸塩、ゼオライト吸着剤、イオン交換ゼオライト、親水性ゼオライト、疎水性ゼオライト、改質ゼオライト、天然ゼオライト、フォージャサイト、クリノプチロライト、モルデナイト、金属交換シリカアルミノリン酸塩、単極樹脂、双極樹脂、芳香族架橋ポリスチレンマトリックス、臭素化芳香族マトリックス、メタクリル酸エステル共重合体、炭素繊維、カーボンナノチューブ、ナノ材料、金属塩吸着剤、過塩素酸塩、シュウ酸塩、アルカリ土類金属粒子、ETS、CTS、金属酸化物、担持アルカリ炭酸塩、アルカリ促進ハイドロタルサイト、化学吸着剤、アミン、有機金属反応物質、及び、有機金属骨格吸着材料、並びに、これらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0009】
図1を参照すると、本開示の一実施形態に係る典型的な吸着ガス分離プロセス2は、多成分流体混合物又はストリームから少なくとも第1の成分を分離するために使用されてもよく、吸着ステップ10、第1の再生ステップ18a、凝縮ステップ18b、及び、調整ステップ24を含む。吸着ステップ10、第1の再生ステップ18a、及び、調整ステップ24は、少なくとも1つの吸着ガス分離器内で周期的に繰り返されてもよい。随意的に、吸着ガス分離プロセス2における全てのステップは、吸着ガス分離アセンブリ内でほぼ同時に行なわれてもよい。吸着ガス分離プロセス2は、吸着ガス分離プロセス中の凝縮の形成を減少させる、準大気圧で動作しつつエネルギー消費量を減少させる、及び/又は、動作コストを減少させることが望ましい吸着ガス分離用途に適することができる。
【0010】
吸着ステップ10は、供給ストリーム(例えば、多成分流体混合物又は燃焼後ガスストリーム)を接触器の第2の端部へとほぼ向かう方向に流れるように吸着ガス分離アセンブリ、吸着ガス分離器、吸着ガス分離器の随意的な吸着領域、及び、接触器の少なくとも一部の第1の端部に流入させ、供給ストリームの第1の成分(例えば、二酸化炭素、硫黄酸化物、又は、窒素酸化物)の少なくとも一部を随意的な吸着領域内の接触器の少なくとも一部にある少なくとも1つの吸着材料に吸着させて、供給ストリームに対して第1の成分が少なくとも定期的に使い果たされる第1の生成物ストリームを形成するとともに、第1の生成物ストリームを随意的に接触器の第2の端部、随意的な吸着領域、吸着ガス分離器、及び、吸着ガス分離アセンブリから回収することを含む。随意的に、第1の生成物ストリームの少なくとも一部(例えば、接触器の第1の端部からの第1の成分の破過付近)は、接触器及び吸着領域から回収されてもよく、また、第1の生成物ストリームの少なくとも一部を供給ストリームの一部として吸着領域及び接触器へ流入させることによって定期的に循環されてもよい。供給ストリームは、例えば吸着ガス分離アセンブリがほぼ海水位の高さにあるときなどにおいて(大気圧は、特定の吸着ガス分離アセンブリにおける高度、位置、及び、周囲条件などの因子に応じて変化すると理解され得る)、温度閾値(例えば、約50℃、又は、特に約40℃、又は、とりわけ約30℃)以下の温度にあるとともに、第1の圧力閾値以上の圧力、例えば、ほぼ大気圧、又は、ほぼ100キロパスカル絶対圧(本明細書中では「kPaabs」と称される)にあってもよい。吸着ステップ10は、少なくとも1つの条件が達成されたとき、例えば、所定の時間に、所定の事象で、接触器の第2の端部付近の位置で、第2の端部で、又は、第2の端部後で第1の生成物ストリーム中に所定量の第1の成分が検出されるとき、或いは、接触器の第2の端部付近の位置で又は第2の端部で測定される所定の温度が達成されるときに終了されてもよい。
【0011】
第1の再生ステップ18aは、蒸気の形態を成す第2の成分、例えば水(本明細書中では「H2O」と称される)を含む第1の再生ストリームの一部を接触器の第1の端部へと随意的にほぼ向かう方向に流れるように吸着ガス分離アセンブリ、吸着ガス分離器、第1の再生領域、及び、随意的に接触器の第2の端部に流入させて、随意的に、第1の再生ストリームの第2の成分の少なくとも一部を接触器内の少なくとも1つの吸着材料に吸着させるとともに、第1の再生領域における接触器内の少なくとも1つの吸着材料に吸着された第1の成分の少なくとも一部を脱着させて、供給ストリームと比べて第1の成分及び/又は第2の成分のうちの少なくとも一方が少なくとも定期的に豊富な第2の生成物ストリームを形成し、第2の生成物ストリームを接触器、第1の再生領域、及び、吸着ガス分離器から回収することを含む。
【0012】
第1の再生ステップ18a中、吸着ガス分離アセンブリ、吸着ガス分離器、第1の再生領域、及び、接触器の少なくとも一部に流入される第1の再生ストリームの少なくとも一部の量又は体積は、凝縮ステップ18b中に第2の生成物ストリーム中の第2の成分の凝縮が凝縮器内又は凝縮熱交換器内の圧力又は真空をほぼ第2の圧力閾値(例えば、約70kPaabs、又は、特に約50kPaabs、又は、とりわけ30kPaabs、又は、何よりも特に約20kPaabsなど)以下の圧力まで低下させることができるような適した量又は体積で第2の生成物ストリームを形成するのに適した量又は体積であってもよい。吸着ガス分離アセンブリ及び吸着ガス分離器に流入される第1の再生ストリームの少なくとも一部の圧力は、ほぼ第1の圧力閾値以下、又は、特にほぼ第2の圧力閾値以下の圧力にあってもよい。再生ステップ18a中の吸着ガス分離器内及び接触器の少なくとも一部内の圧力の低下及び/又は低下の維持は、好適には、真空脱着を可能にする、第1の再生ストリーム又は接触器の少なくとも一部内の第2の成分の凝縮を減少させ、エクセルギーが高い第1の再生ストリームの要望を減らす或いはエクセルギーが低い第1の再生ストリーム(例えば、ほぼ第1の圧力閾値以下の圧力の蒸気ストリーム)の使用を可能にする、及び、接触器の少なくとも一部内の少なくとも1つの吸着材料に吸着された少なくとも1つの成分を脱着させるのに望ましい第1の再生ストリームの量又は体積を減少させることができる。随意的に、第1の再生ステップ18a中、第1の再生ストリームの少なくとも一部は、第1の再生ストリームの少なくとも一部を吸着ガス分離アセンブリ、吸着ガス分離器、又は、接触器に流入させる前に弁(例えば、絞り弁)に流入されてもよい。
【0013】
凝縮ステップ18bは、第2の生成物ストリームを少なくとも1つの減圧装置及び/又は第1の凝縮器段の凝縮器(例えば、凝縮熱交換器)に流入させて、第2の生成物ストリーム中の第1の成分の少なくとも一部を凝縮させ、精製された第2の生成物ストリームの少なくとも一部及び第1の凝縮物ストリームの少なくとも一部を形成する一方で、少なくとも1つの凝縮器内又は凝縮熱交換器内及び流体接続装置(例えば、吸着ガス分離器、第1の再生領域、接触器の少なくとも一部、及び、吸着ガス分離器の上流側の装置)内の圧力又は真空を第2の圧力閾値以下の圧力まで低下させるとともに、精製された第2の生成物ストリームの少なくとも一部及び第1の凝縮物ストリームの少なくとも一部を少なくとも1つの凝縮器又は凝縮熱交換器、第1の凝縮器段、及び、吸着ガス分離アセンブリから回収することを含む。精製された第2の生成物ストリームは、供給ストリームと比べて第1の成分が豊富である。凝縮ステップ18b中、随意的に、精製された第2の生成物ストリームの少なくとも一部は、少なくとも1つのポンプ(例えば、排出装置、真空ポンプ、又は、その入口において準大気圧で動作する圧縮機)及び/又は第1の凝縮器段の弁(例えば、逆止弁)に流入され、少なくとも1つの凝縮器内又は凝縮熱交換器内及び流体接続装置(例えば、吸着ガス分離器、第1の再生領域、接触器の少なくとも一部、及び、吸着ガス分離器の上流側の装置)内の圧力又は真空を第2の圧力閾値以下の圧力まで減少させ及び/又は減少させるのを維持するのに関与してもよい。随意的に、第1の凝縮器段から回収される精製された第2の生成物ストリームの少なくとも一部は、少なくとも第2の凝縮器段に流入されてもよく、この場合、第2の凝縮器段は、精製された第2の成分ストリームからの第2の成分を更に凝縮して分離する、及び/又は、流体接続された吸着ガス分離器内、第1の再生領域内、及び、接触器の少なくとも一部内の圧力又は真空の減少を更にもたらす及び/又は減少を維持するために、凝縮器又は凝縮熱交換器、ポンプ、又は、弁のうちの少なくとも1つを備える。凝縮ステップ18bは、随意的に、少なくとも第1の凝縮器段から回収される精製された第2の生成物ストリームの少なくとも一部を圧縮機、例えば随意的な段間冷却又は中間冷却器を伴う多段圧縮機に流入させ、精製された第2の生成物ストリームの圧力を高めて圧縮された第2の生成物ストリームを形成するとともに、圧縮された第2の生成物ストリームを圧縮機から回収して、圧縮された第2の生成物ストリームを圧縮された第2の生成物ストリームの最終用途又はエンドユーザへと方向付ける又は流入させることを含む。随意的に、圧縮された第2の生成物ストリームの少なくとも一部は、圧縮機から回収されて少なくとも1つの排出装置の高圧ポートへ動力流体ストリームとして流入され、それにより、排出装置内及び流体接続装置内、例えば凝縮器内の圧力を減少させて、熱交換器及び/又は接触器の少なくとも一部を凝縮してもよい。
【0014】
調整ステップ24は、調整ストリーム(例えば、気流)を第1の温度閾値(例えば、約50℃、又は、特に約40℃、又は、とりわけ約30℃)以下の温度で及び第1の圧力閾値(例えば、ほぼ準大気圧又はほぼ海水位の高さで100kPaabs)以上の圧力で随意的に接触器の第1の端部へとほぼ向かう方向に流れるように吸着ガス分離アセンブリ、吸着ガス分離器、随意的な調整領域、及び、随意的に接触器の第2の端部に流入させて、吸着ガス分離器、随意的な調整領域、及び、接触器の少なくとも一部の圧力を高め、接触器内の少なくとも1つの吸着材料の温度を第1の温度閾値以下の温度まで下げるとともに、第3の生成物ストリームを形成して、第3の生成物ストリームを接触器、随意的な調整領域、吸着ガス分離器、及び、吸着ガス分離アセンブリから回収することを含む。
【0015】
図2aを参照すると、本開示の一実施形態に係る典型的な吸着ガス分離プロセス4は、多成分流体混合物又はストリームから少なくとも第1の成分を分離するために使用されてもよく、吸着ステップ10、随意的な減圧ステップ12a、随意的な加圧ステップ12b、随意的な再生前ステップ14a、随意的な環流ステップ14b、随意的な第2の再生ステップ16、第1の再生ステップ18a、凝縮ステップ18b、随意的な第3の再生ステップ20、及び、調整ステップ24を含む。吸着ステップ10、第1の再生ステップ18a、凝縮ステップ18b、及び、調整ステップ24は、
図1における吸着ガス分離プロセス2で使用され先に詳しく説明される。吸着ステップ10、随意的な減圧ステップ12a、随意的な加圧ステップ12b、随意的な再生前ステップ14a、随意的な環流ステップ14b、随意的な第2の再生ステップ16、第1の再生ステップ18a、随意的な第3の再生ステップ20、及び、調整ステップ24は、少なくとも1つの吸着ガス分離器内で周期的に繰り返されてもよい。随意的に、吸着ガス分離プロセス4における全てのステップは、吸着ガス分離アセンブリ内でほぼ同時に行なわれてもよい。吸着ガス分離プロセス4は、純度が高い生成物ストリームを回収する、吸着ガス分離プロセス中の凝縮の形成を減少させる、準大気圧で動作しつつエネルギー消費量を減少させる、及び/又は、動作コストを減少させることが望ましい吸着ガス分離用途に適することができる。
【0016】
随意的な減圧ステップ12aは、随意的な減圧領域と少なくとも1つの随意的な加圧領域とを流体接続し、均圧ストリームを形成して、均圧ストリームを随意的な減圧領域から回収するとともに、随意的な減圧領域内の圧力を第1の圧力閾値未満の圧力まで減少させることを含む。吸着ステップ10の終了前又は随意的な減圧ステップ12aの開始前に、吸着ガス分離器及び随意的な減圧領域の少なくとも一部は、随意的な減圧領域内へのガスの漏れを減少させるためにほぼシールされてもよい。随意的な減圧ステップ12aの開始時に、随意的な減圧領域の圧力は随意的な加圧領域の圧力より高くてもよい。随意的な減圧領域が随意的な加圧流体に流体接続されると、随意的な減圧領域内の接触器内の少なくとも1つの吸着材料に吸着された第1の成分の少なくとも一部が脱着され、それにより、供給ストリームと比べて第1の成分が豊富となり得る均圧ストリームが形成されてもよい。随意的な減圧領域及び第1の接触器の第1の端部は、随意的な加圧領域及び第2の接触器の第1の端部に流体接続されてもよいが、そうである必要はない。
【0017】
随意的な再生前ステップ12bは、少なくとも1つの随意的な加圧領域と随意的な減圧領域とを流体接続して、均圧ストリームの少なくとも一部を少なくとも1つの随意的な加圧領域に流入させ、少なくとも1つの随意的な加圧領域の圧力を第2の圧力閾値よりも大きい圧力まで高めることを含む。均圧ストリームの少なくとも一部が少なくとも1つの随意的な加圧領域に流入されると、均圧ストリーム内の第1の成分の少なくとも一部が接触器内の少なくとも1つの吸着材料に吸着することができる。随意的な減圧領域及び第1の接触器の第1の端部は、随意的な加圧領域及び第2の接触器の第1の端部に流体接続されてもよいが、そうである必要はない。
【0018】
随意的に、随意的な減圧ステップ12a中、随意的な減圧領域が複数の随意的な加圧領域に流体接続されてもよく、この場合、それぞれの随意的な加圧領域は、随意的な加圧ステップ12bを同時に又は順次に行なっていてもよく、及び/又は、複数の随意的な加圧領域が異なる圧力まで加圧されてもよい。例えば、随意的な減圧領域は、第1の随意的な加圧領域に、その後、第2の随意的な加圧領域に順次に流体接続されてもよく、随意的な減圧領域は、第1の随意的な加圧領域及び第2の随意的な加圧領域に同時に流体接続されてもよく、及び/又は、随意的な減圧領域は、第1の随意的な加圧領域の圧力を第1の圧力まで高めた後に第2の随意的な加圧領域の圧力を第2の圧力まで高めるように流体接続されてもよく、この場合、第1の圧力は第2の圧力よりも大きい。随意的に、複数の随意的な減圧領域における複数の随意的な減圧ステップ12a及び/又は複数の随意的な加圧領域における複数の随意的な加圧ステップ12bは、同時に又は順次に使用されてもよい。
【0019】
随意的な再生前ステップ14aは、再生前ストリームを接触器の第1の端部へと随意的にほぼ向かう方向に流れるように第3の圧力閾値(例えば、第1の圧力閾値未満で且つ第2の圧力閾値以上)以上の圧力で吸着ガス分離アセンブリ、吸着ガス分離器、随意的な再生前領域、及び、随意的に接触器の第2の端部に流入させて、随意的な再生前領域内の接触器内の少なくとも1つの吸着材料に吸着された第1の成分の一部を脱着させ、供給ストリームと比べて第1の成分が豊富な環流ストリームを形成するとともに、環流ストリームを随意的な再生前領域から及び随意的に吸着ガス分離器から回収することを含む。再生前ストリームは、接触器内の少なくとも1つの吸着材料に吸着された少なくとも第1の成分の一部を脱着させるのに適した温度の流体ストリーム(例えば蒸気ストリーム)であってもよい。随意的に、再生前ストリームは、第1及び/又は第2の再生ストリームの少なくとも一部であってもよく、及び、随意的に第1及び/又は第2の再生ストリームよりも高い圧力にあってもよい。
【0020】
随意的な環流ステップ14bは、環流ストリームを随意的に接触器の第2の端部へとほぼ向かう方向に流れるように随意的に吸着ガス分離器、随意的な環流領域、及び、随意的に、随意的な環流領域内の接触器の第1の端部に流入させて、環流ストリーム中の第1の成分の少なくとも一部を随意的な環流領域内の接触器内の少なくとも1つの吸着材料に吸着させ、第4の生成物ストリームを形成するとともに、第4の生成物ストリームを随意的に接続の第2の端部、随意的な環流領域、及び、吸着ガス分離器から回収することを含む。随意的に、第4の生成物ストリームは、第4の生成物ストリームを吸着ガス分離アセンブリから回収する前に第4の生成物ストリームから第1及び第2の成分を分離して回収するために凝縮器又は凝縮熱交換器(例えば、凝縮ステップ18bのために使用される少なくとも1つの凝縮器又は凝縮熱交換器を備えて第2の生成物ストリームを凝縮する第1の凝縮器段)に流入されてもよい。環流ステップ14bの開始前又は開始付近で、随意的な環流領域は、第3の圧力閾値以下で且つ第2の圧力閾値以上の圧力にあってもよい。環流ステップ14bの終了中又は終了付近で、随意的な環流領域の圧力は、例えば第2の圧力閾値よりも高い圧力及び第3の圧力閾値以上の圧力まで高まってもよい。
【0021】
随意的に、再生前ステップ14a及び環流ステップ14bの最中に、随意的な再生前領域が随意的な環流領域に流体接続されてもよい。随意的な再生前ステップ14a及び随意的な環流ステップ14bは、好適には、吸着ガス分離器から回収される第2の生成物ストリームの純度を高めることに関与してもよい。
【0022】
随意的な第2の再生ステップ16は、第2の再生ストリームを接触器の第1の端部へとほぼ向かう方向に流れるように吸着ガス分離アセンブリ、吸着ガス分離器、随意的な第2の再生領域、及び、随意的に接触器の第2の端部に流入させて、第2の再生ストリームの第2の成分の少なくとも一部を接触器内の少なくとも1つの吸着材料に吸着させ、随意的な第2の再生領域内の接触器内の少なくとも1つの吸着材料に吸着された第1の成分の少なくとも一部を脱着させるとともに、供給ストリームと比べて第1の成分及び/又は第2の成分のうちの少なくとも一方が少なくとも定期的に豊富な第5の生成物ストリームを形成し、第5の生成物ストリームを接触器、随意的な第2の再生領域、吸着ガス分離器、及び、吸着ガス分離アセンブリから回収することを含む。第5の生成物ストリームの第1の部分は、供給ストリームと比べて第1の成分が豊富であってもよく、随意的な第2の再生領域、随意的に吸着ガス分離器から回収されて以下のうちの少なくとも1つに流入されてもよい。すなわち、随意的に圧縮機を介して第5の生成物ストリームの最終用途又はエンドユーザに流入され、随意的なヒータ又は熱交換器を介して第3の再生ストリームとして随意的な第3の再生領域に流入され、及び/又は、凝縮器又は凝縮熱交換器(例えば、凝縮ステップ18b中に第2の生成物ストリームを凝縮するために使用される凝縮熱交換器)に流入されてもよい。第5の生成物ストリームの第2の部分は、供給ストリームと比べて第2の成分が豊富であってもよく、随意的に、随意的な第2の再生領域、吸着ガス分離器から回収されて、凝縮器又は凝縮熱交換器(例えば、凝縮ステップ18b中に第2の生成物ストリームを凝縮するために使用される凝縮熱交換器)に流入されてもよい。第2の再生ストリームは、第2の成分(蒸気の形態を成す例えばH2O)を含む凝縮可能なガスストリームであってもよい。随意的に、第2の再生ストリームは、第1の再生ストリームの圧力以上の圧力、第2の圧力閾値以上の圧力、及び/又は、第3の圧力閾値以上の圧力の第1の再生ストリームの一部であってもよい。随意的な第2の再生ステップ16中、随意的な第2の再生領域は、第1の圧力閾値未満、第2の圧力閾値以上、及び/又は、第3の圧力閾値以上の圧力にあってもよい。
【0023】
随意的な第3の再生ステップ20は、第3の再生ストリームを接触器の第2の端部へとほぼ向かう方向に流れるように吸着ガス分離アセンブリ、吸着ガス分離器、随意的な第3の再生領域、及び、随意的に接触器の第1の端部に流入させて、随意的な第3の再生領域内の接触器内の少なくとも1つの吸着材料に吸着された第2の成分の少なくとも一部を脱着させ、供給ストリームと比べて第1又は第2の成分のうちの少なくとも一方が豊富な第6の生成物ストリームを形成し、第6の生成物ストリームを随意的に接触器の第2の端部、随意的な第3の再生領域、及び、吸着ガス分離器から回収することを含む。第3の再生ストリームは、第1の成分が豊富な流体ストリーム(例えば、第2の生成物ストリームの少なくとも一部、精製された第2の生成物ストリームの少なくとも一部、第5の生成物ストリームの少なくとも一部)であってもよく、また、随意的な第3の再生領域内の接触器内の少なくとも1つの吸着材料から第2の成分を脱着させるのに適した温度まで第3の再生ストリームの温度を上昇させるためにヒータ又は熱交換器に流入されてもよい。随意的な第3の再生領域から回収される第6の生成物ストリームの第1の部分は、供給ストリームと比べて第2の成分が豊富であってもよい。随意的な第3の再生領域から回収される第6の生成物ストリームの第2の部分は、供給ストリームと比べて第1の成分が豊富であってもよい。吸着ガス分離器から回収される第6の生成物ストリームは、第6の生成物ストリームを吸着ガス分離アセンブリから回収する前に第6の生成物ストリームの第2の成分の少なくとも一部を回収するために凝縮器又は凝縮熱交換器(例えば、凝縮ステップ18b中に第2の生成物ストリームを凝縮するために使用される凝縮熱交換器)に流入されてもよい。随意的に、第6の生成物ストリームは、第2の生成物ストリーム及び/又は精製された第2の生成物ストリームの一部を形成するために第2の生成物ストリームと混合されてもよい。随意的な第3の再生ステップ18中、随意的な第3の再生領域は、随意的な第2の再生ステップ16中に随意的な第2の再生領域の圧力以下の圧力にあってもよいが、そうである必要はない。
【0024】
図2bは、
図2aにおける吸着ガス分離プロセス4とほぼ同一のステップを含む本開示の一実施形態に係る典型的な吸着ガス分離プロセス5を示すが、吸着ガス分離プロセス5におけるステップの順序は、
図2aにおける吸着ガス分離プロセス4とは異なる。吸着ガス分離プロセス5は、多成分流体混合物又はストリームから少なくとも第1の成分を分離するために使用されてもよく、吸着ステップ10、随意的な減圧ステップ12a、随意的な再生前ステップ14a、随意的な第2の再生ステップ16、第1の再生ステップ18a、凝縮ステップ18b、随意的な第3の再生ステップ20、随意的な環流ステップ14b、随意的な加圧ステップ12b、及び、調整ステップ24を含む。吸着ステップ10、随意的な減圧ステップ12a、随意的な再生前ステップ14a、随意的な第2の再生ステップ16、第1の再生ステップ18a、随意的な第3の再生ステップ20、随意的な環流ステップ14b、随意的な加圧ステップ12b、及び、調整ステップ24は、少なくとも1つの吸着ガス分離器内で周期的に繰り返されてもよい。随意的に、吸着ガス分離プロセス5における全てのステップは、吸着ガス分離アセンブリ内でほぼ同時に行なわれてもよい。吸着ガス分離プロセス5は、純度が高い生成物ストリームを回収する、吸着ガス分離プロセス中の凝縮の形成を減少させる、準大気圧で動作しつつエネルギー消費量を減少させる、及び/又は、動作コストを減少させることが望ましい吸着ガス分離用途に適することができる。
【0025】
図3aを参照すると、本開示の一実施形態に係る典型的な吸着ガス分離プロセス6は、多成分流体混合物又はストリームから少なくとも第1の成分を分離するために使用されてもよく、吸着ステップ10、随意的な減圧ステップ12a、随意的な加圧ステップ12b、随意的な再生前ステップ14a、随意的な環流ステップ14b、随意的な第2の再生ステップ16、第1の再生ステップ18a、凝縮ステップ18b、随意的な第4の再生ステップ22、及び、調整ステップ24を含む。吸着ステップ10、随意的な減圧ステップ12a、随意的な加圧ステップ12b、随意的な再生前ステップ14a、随意的な環流ステップ14b、随意的な第2の再生ステップ16、第1の再生ステップ18a、凝縮ステップ18b、及び、調整ステップ24は、
図1における吸着ガス分離プロセス2及び/又は
図2aにおける吸着ガス分離プロセス4で使用されてもよく、先に詳しく説明される。
図3aにおける吸着ガス分離プロセス6は、この吸着ガス分離プロセス6が第4の再生ステップを吸着ガス分離プロセス4で使用されてもよい随意的な第3の再生ステップに代わるステップとして随意的に使用できるため、
図2aにおける吸着ガス分離プロセス4とは異なる。更に、吸着ガス分離プロセス6は、吸着ガス分離プロセス中に減圧又は真空の実質的な部分をもたらすための真空ポンプを使用してもよい。吸着ステップ10、随意的な減圧ステップ12a、随意的な加圧ステップ12b、随意的な再生前ステップ14a、随意的な環流ステップ14b、随意的な第2の再生ステップ16、第1の再生ステップ18a、随意的な第4の再生ステップ22、及び、調整ステップ24は、少なくとも1つの吸着ガス分離器内で周期的に繰り返されてもよい。随意的に、吸着ガス分離プロセス6における全てのステップは、吸着ガス分離アセンブリ内でほぼ同時に行なわれてもよい。吸着ガス分離プロセス6は、純度が高い生成物ストリームを回収する、吸着ガス分離プロセス中の凝縮の形成を減少させる、準大気圧で動作しつつエネルギー消費量を減少させる、及び/又は、動作コストを減少させることが望ましい吸着ガス分離用途に適することができる。
【0026】
随意的に、吸着ガス分離プロセス6の実施形態の凝縮ステップ18b中、第2の生成物ストリーム又は精製された第2の生成物ストリームの少なくとも一部は、凝縮器又は凝縮熱交換器内、吸着ガス分離器内、及び、第1の再生領域内でほぼ第2の圧力閾値以下の圧力への減圧又は真空をもたらすために少なくとも1つの真空ポンプを備える少なくとも第1の凝縮段に流入されてもよい。精製された第2の生成物ストリームは、精製された第2の生成物ストリームの圧力を高めて圧縮された第2の生成物ストリームを形成するために真空ポンプ及び第1の凝縮器段から回収されて圧縮機に流入されてもよい。少なくとも1つの真空ポンプは、例えば、液封式又は水封式真空ポンプであってもよいが、そうである必要はない。
【0027】
随意的な第4の再生ステップ22は、第4の再生ストリームを接触器の第2の端部へとほぼ向かう方向に流れるように吸着ガス分離アセンブリ、吸着ガス分離器、随意的な第4の再生領域、及び、随意的に接触器の第1の端部に流入させ、随意的な第4の再生領域内の接触器内の少なくとも1つの吸着材料に吸着された第1の成分の少なくとも一部を脱着させて、第7の生成物ストリームを形成し、第7の生成物ストリームを随意的に接触器の第2の端部、随意的な第4の再生領域、吸着ガス分離器、及び、吸着ガス分離アセンブリから回収することを含む。第4の再生ストリームは、例えば、例えば随意的な第4の再生領域内の第2の成分の凝縮温度以上の温度の気流、不活性ガスストリーム、燃焼後ガスストリーム、燃料ガスストリーム、又は、第1の生成物ストリームであってもよく、また、随意的な第4の再生領域へ流入する前に第4の再生ストリームの温度を高めるためにヒータ又は熱交換器に流入されてもよい。随意的な第4の再生領域から回収される第7の生成物ストリームの少なくとも一部は以下のうちの1つに定期的に流入されてもよい。すなわち、第7の生成物ストリームの温度を下げるために随意的な熱交換器を介して吸着ステップを行なう吸着領域へ流入されてもよく、又は、燃料燃焼器のための酸化剤ストリームの一部として随意的な燃料燃焼器に流入されてもよい。
【0028】
図3bは、
図3aにおける吸着ガス分離プロセス6とほぼ同一のステップを含む本開示の一実施形態に係る典型的な吸着ガス分離プロセス7を示すが、吸着ガス分離プロセス7におけるステップの順序は、
図3aにおける吸着ガス分離プロセス6とは異なる。吸着ガス分離プロセス7は、多成分流体混合物又はストリームから少なくとも第1の成分を分離するために使用されてもよく、吸着ステップ10、随意的な減圧ステップ12a、随意的な再生前ステップ14a、随意的な第2の再生ステップ16、第1の再生ステップ18a、凝縮ステップ18b、随意的な環流ステップ14b、随意的な加圧ステップ12b、随意的な第4の再生ステップ22、及び、調整ステップ24を含む。吸着ステップ10、随意的な減圧ステップ12a、随意的な再生前ステップ14a、随意的な第2の再生ステップ16、第1の再生ステップ18a、随意的な環流ステップ14b、随意的な加圧ステップ12b、随意的な第4の再生ステップ22、及び、調整ステップ24は、少なくとも1つの吸着ガス分離器内で周期的に繰り返されてもよい。随意的に、吸着ガス分離プロセス7における全てのステップは、吸着ガス分離アセンブリ内で同時に行なわれてもよい。吸着ガス分離プロセス7は、純度が高い生成物ストリームを回収する、吸着ガス分離プロセス中の凝縮の形成を減少させる、エネルギー消費量及び/又は動作コストの減少をもたらすことが望ましい吸着ガス分離用途に適することができる。
【0029】
或いは、吸着ガス分離プロセスは、吸着ステップ10、第1の再生ステップ18a、凝縮ステップ18b、調整ステップ24、随意的に任意の順序の任意のステップ(例えば、随意的な減圧ステップ12a、随意的な加圧ステップ12b、随意的な再生前ステップ14a、随意的な環流ステップ14b、随意的な第2の再生ステップ16、随意的な第3の再生ステップ20、温度、随意的な第4の再生ステップ22)を含み、及び、随意的に、複数の減圧/加圧ステップを伴う。例えば、吸着ガス分離プロセスの実施形態は、多成分流体混合物又はストリームから少なくとも第1の成分を分離するために使用されてもよく、順次に周期的に繰り返されてもよい吸着ステップ10、随意的な減圧ステップ12a、随意的な加圧ステップ12b、随意的な再生前ステップ14a、随意的な環流ステップ14b、第1の再生ステップ18a、凝縮ステップ18b、随意的な第3の再生ステップ20、及び、調整ステップ24を含む。例えば、吸着ガス分離プロセスの実施形態は、多成分流体混合物又はストリームから少なくとも第1の成分を分離するために使用されてもよく、順次に周期的に繰り返されてもよい吸着ステップ10、随意的な減圧ステップ12a、随意的な再生前ステップ14a、第1の再生ステップ18a、凝縮ステップ18b、随意的な第3の再生ステップ20、随意的な環流ステップ14b、随意的な加圧ステップ12b、及び、調整ステップ24を含む。例えば、吸着ガス分離プロセスの実施形態は、多成分流体混合物又はストリームから少なくとも第1の成分を分離するために使用されてもよく、順次に周期的に繰り返されてもよい吸着ステップ10、随意的な減圧ステップ12a、随意的な加圧ステップ12b、第1の再生ステップ18a、凝縮ステップ18b、随意的な第3の再生ステップ20、及び、調整ステップ24を含む。例えば、吸着ガス分離プロセスの実施形態は、多成分流体混合物又はストリームから少なくとも第1の成分を分離するために使用されてもよく、順次に周期的に繰り返されてもよい吸着ステップ10、随意的な減圧ステップ12a、第1の再生ステップ18a、凝縮ステップ18b、随意的な第3の再生ステップ20、随意的な加圧ステップ12b、及び、調整ステップ24を含む。例えば、吸着ガス分離プロセスの実施形態は、多成分流体混合物又はストリームから少なくとも第1の成分を分離するために使用されてもよく、順次に周期的に繰り返されてもよい吸着ステップ10、随意的な減圧ステップ12a、随意的な加圧ステップ12b、第1の再生ステップ18a、凝縮ステップ18b、及び、調整ステップ24を含む。例えば、吸着ガス分離プロセスの実施形態は、多成分流体混合物又はストリームから少なくとも第1の成分を分離するために使用されてもよく、順次に周期的に繰り返されてもよい吸着ステップ10、随意的な減圧ステップ12a、第1の再生ステップ18a、凝縮ステップ18b、随意的な加圧ステップ12b、及び、調整ステップ24を含む。例えば、吸着ガス分離プロセスの実施形態は、多成分流体混合物又はストリームから少なくとも第1の成分を分離するために使用されてもよく、順次に周期的に繰り返されてもよい吸着ステップ10、随意的な減圧ステップ12a、随意的な加圧ステップ12b、随意的な再生前ステップ14a、随意的な環流ステップ14b、第1の再生ステップ18a、凝縮ステップ18b、随意的な第4の再生ステップ22、及び、調整ステップ24を含む。例えば、吸着ガス分離プロセスの実施形態は、多成分流体混合物又はストリームから少なくとも第1の成分を分離するために使用されてもよく、順次に周期的に繰り返されてもよい吸着ステップ10、随意的な減圧ステップ12a、随意的な再生前ステップ14a、第1の再生ステップ18a、凝縮ステップ18b、随意的な環流ステップ14b、随意的な加圧ステップ12b、随意的な第4の再生ステップ22、及び、調整ステップ24を含む。例えば、吸着ガス分離プロセスの実施形態は、多成分流体混合物又はストリームから少なくとも第1の成分を分離するために使用されてもよく、順次に周期的に繰り返されてもよい吸着ステップ10、随意的な減圧ステップ12a、随意的な加圧ステップ12b、第1の再生ステップ18a、凝縮ステップ18b、随意的な第4の再生ステップ22、及び、調整ステップ24を含む。例えば、吸着ガス分離プロセスの実施形態は、多成分流体混合物又はストリームから少なくとも第1の成分を分離するために使用されてもよく、順次に周期的に繰り返されてもよい吸着ステップ10、随意的な減圧ステップ12a、第1の再生ステップ18a、凝縮ステップ18b、随意的な加圧ステップ12b、随意的な第4の再生ステップ22、及び、調整ステップ24を含む。
【0030】
図4は、多成分流体混合物又は多成分流体ストリームから、少なくとも第1の成分、例えば二酸化炭素、硫黄酸化物、又は、窒素酸化物を吸着ガス分離するための本開示の一実施形態に係る典型的な吸着ガス分離アセンブリ30を示す概略図である。吸着ガス分離アセンブリ30は、随意的な熱交換器、例えば直接接触冷却器(本明細書中では「DCC」と称される)又は随意的なDCC61、典型的な吸着ガス分離器31、第1の凝縮器段70、及び、随意的な圧縮機78を備える。吸着ガス分離器31は、吸着領域42、第1の再生領域44、及び、調整領域46を通過して周回する又は移動する接触器(
図4に示されない)を収容するための筐体(
図4に示されない)を備える。接触器(
図4に示されない)は、例えば長手方向軸39と略平行であって略平行な流体通路(
図4に示されない)を画定することに関与し得る随意的に略平行な壁(
図4に示されない)中及び/又は壁上に少なくとも1つの吸着材料(
図4に示されない)を備える。吸着ガス分離器31、吸着領域42、第1の再生領域44、調整領域46、及び、接触器(
図4に示されない)は、長手方向軸39に沿って軸方向で反対側にある第1の端部40及び第2の端部41を有してもよい。吸着領域42、第1の再生領域44、調整領域46は、領域間のガスの周囲環境から吸着ガス分離器31への漏れを減らすためにほぼシールされてもよい。第1の凝縮器段70は、凝縮器又は特に凝縮熱交換器71、及び、随意的な排出装置76を備える。吸着ガス分離アセンブリ30は、随意的に、少なくとも1つの付加的な凝縮器段、例えば、第1の凝縮器段70に加えて第2の凝縮器段を備えてもよく、この場合、各凝縮器段は、真空ポンプ、凝縮器、凝縮熱交換器、排出装置、及び、逆止弁(全て
図4に示されない)のうちの少なくとも1つを備えてもよい。随意的な圧縮機78は、例えば、随意的な冷却後を伴う単段圧縮機又は随意的な段間冷却又は中間冷却器を伴う多段圧縮機であってもよい。
【0031】
供給ストリーム源、例えば、多成分流体混合物源又は多成分流体ストリーム源(全て
図4に示されない)は、多成分流体ストリームを供給ストリーム60として吸着ガス分離アセンブリ30、随意的なDCC61に流入させるように流体接続されてもよく、この場合、供給ストリーム60は、供給ストリーム62として随意的なDCC61から回収されてもよい。随意的なDCC61は、供給ストリーム62を、随意的に第1の端部40を介して吸着ガス分離器31に、吸着領域42に、及び、吸着領域42内の接触器(
図4に示されない)の少なくとも一部に流入させるように流体接続されてもよい。供給ストリーム62は、吸着ガス分離アセンブリがほぼ海水位の高さにあるときに第1の圧力閾値以上の圧力、例えばほぼ大気圧、又は、100kPa
absの圧力にあってもよい。供給ストリーム62は、第1の温度閾値(例えば、約50℃、又は、特に約40℃、又は、とりわけ約30℃)以下の温度にあってもよい。供給ストリーム60が少なくとも1つの吸着材料に接触すると、供給ストリーム60中の第1の成分の少なくとも一部は、吸着領域42内の接触器(
図4に示されない)の少なくとも一部の少なくとも1つの吸着材料に吸着することができ、一方、吸着されない成分は第1の生成物ストリーム63を形成し得る。周囲環境(
図4に示されない)は、第1の生成物ストリーム63を吸着領域42から随意的に吸着ガス分離器31の第2の端部41及び吸着ガス分離アセンブリ30を介して回収するように流体接続されてもよい。
【0032】
アセンブリの実施形態において、第1の再生ストリーム源、例えば蒸気源(全て
図4に示されない)は、少なくとも凝縮可能な又は第2の成分(例えば、蒸気の形態を成すH
2O)を含む第1の再生ストリーム65を、吸着ガス分離アセンブリ30へ、意的に吸着ガス分離器31の第2の端部41を介して、第1の再生領域44及び第1の再生領域44内の接触器(
図4に示されない)の少なくとも一部に流入させるように流体接続されてもよい。第1の再生ストリーム65は、第1の再生領域44内の接触器(
図4に示されない)の少なくとも一部内の少なくとも1つの吸着材料に吸着された第1の成分の少なくとも一部を脱着させることができる。第1の再生領域44は、随意的に吸着ガス分離器31の第1の端部40を介して、第2の生成物ストリーム66を第1の凝縮器段70の凝縮熱交換器71の高温回路(
図4に示されない)に流入させるように流体接続されてもよい。
【0033】
冷却剤源(
図4に示されない)は、冷却剤ストリーム72を吸着ガス分離アセンブリ30、第1の凝縮器段70、及び、凝縮熱交換器71の低温回路(
図4に示されない)に流入させるように流体接続されてもよい。冷却剤ストリーム72は、凝縮熱交換器71の高温回路(
図4に示されない)から熱を伝えて吸収し、それにより、冷却剤ストリーム73を形成してもよい。冷却剤源(
図4に示されない)は、第1の凝縮器段70及び吸着ガス分離アセンブリ30を介して冷却剤ストリーム73を凝縮熱交換器71の低温回路(
図4に示されない)から回収して、凝縮熱交換器71の高温回路(
図4に示されない)から熱を伝えて除去するように流体接続されてもよい。熱が凝縮熱交換器71の高温回路(
図4に示されない)から離れるように伝えられると、第2の生成物ストリーム66中の第2の成分の少なくとも一部が凝縮熱交換器71の高温回路(
図4に示されない)内で凝縮でき、それにより、凝縮熱交換器71の高温回路(
図4に示されない)内及び流体接続構成要素内、例えば、第1の再生領域44内、第1の再生領域44内の接触器(
図4に示されない)の少なくとも一部内、及び、吸着ガス分離器31の少なくとも一部内の圧力又は真空が第2の圧力閾値(例えば、例えば、約70kPa
abs、又は、特に約50kPa
abs、又は、とりわけ30kPa
abs、又は、何よりも特に約20kPa
abs)以下の圧力まで低下する。凝縮物貯留部(
図4に示されない)が、凝縮物ストリーム74を凝縮熱交換器71の高温回路(
図4に示されない)、第1の凝縮器段70、及び、吸着ガス分離アセンブリ30から回収するように流体接続されてもよい。凝縮熱交換器71の高温回路(
図4に示されない)は、随意的な排出装置76の低圧ポート(
図4に示されない)を介して精製された第2の生成物ストリーム75を随意的な排出装置76に流入させるように流体接続されてもよい。随意的な圧縮機78は、随意的な排出装置76の高圧ポート(
図4に示されない)を介して圧縮された第2の生成物ストリーム79の少なくとも一部を動力流体ストリーム80として随意的な排出装置76へ流入させるように流体接続されてもよい。動力流体ストリーム80は、随意的な排出装置76内及び流体接続構成要素内、例えば、凝縮熱交換器71の高温回路(
図4に示されない)内、第1の再生領域44内、第1の再生領域44内の接触器(
図4に示されない)の少なくとも一部内、及び、吸着ガス分離器31の少なくとも一部内の圧力の減少をもたらすことに関与することができ及び/又は圧力の減少を維持することに関与することができる。動力流体ストリーム80は、随意的な排出装置76内の精製された第2の生成物ストリーム75と混合して、混合された第2の生成物ストリーム76を形成してもよい。第1の凝縮器段70の随意的な排出装置76は、混合された第2の生成物ストリーム76を随意的な圧縮機78に流入させて圧縮された第2の生成物ストリーム79を形成するように流体接続されてもよい。吸着ガス分離アセンブリ30の随意的な圧縮機78は、圧縮された第2の生成物ストリーム79を圧縮された第2の生成物ストリーム79の最終用途(
図4に示されない)に流入させるように流体接続されてもよい。
【0034】
調整ストリーム源、例えば周囲環境(
図4に示されない)は、調整ストリーム67、例えば外気ストリームを、吸着ガス分離アセンブリ30へ、随意的に吸着ガス分離器31の第2の端部41を介して、調整領域46及び調整領域46内の接触器(
図4に示されない)の少なくとも一部に流入させるように流体接続されてもよい。調整ストリーム67は、第1の圧力閾値以上の圧力、例えば、ほぼ大気圧にあってもよく、また、第1の温度閾値以下の温度にあってもよい。調整ストリーム67は、調整領域46内の圧力を第1の圧力閾値以上の圧力まで高めて、調整領域46内の接触器(
図4に示されない)の少なくとも一部の少なくとも1つの吸着材料(
図4に示されない)の温度を第1の温度閾値以下の温度まで下げ、及び/又は、調整領域46内の少なくとも1つの吸着材料(
図4に示されない)に吸着される少なくとも1つの成分を脱着させることができる。脱着された成分の少なくとも一部及び/又は調整領域46内の調整ストリーム67の少なくとも一部が第3の生成物ストリーム68を形成してもよい。吸着ガス分離器31の調整領域46及び/又は吸着ガス分離アセンブリ30は、第3の生成物ストリーム68を第3の生成物ストリーム68の最終用途(
図4に示されない)へ流入させるように流体接続されてもよい。
【0035】
図5は、多成分流体混合物又は多成分流体ストリームから、少なくとも第1の成分、例えば二酸化炭素、硫黄酸化物、窒素酸化物を吸着ガス分離するための本開示の一実施形態に係る典型的な吸着ガス分離アセンブリ33を示す概略図である。吸着ガス分離アセンブリ33は、随意的な熱交換器、例えば直接接触冷却器又は随意的なDCC61、典型的な吸着ガス分離器34、第1の凝縮器段70、及び、随意的な圧縮機78を備える。吸着ガス分離器34は、吸着領域42、随意的な減圧領域48、随意的な再生前領域52、随意的な第2の再生領域56、第1の再生領域44、随意的な第3の再生領域58、随意的な環流領域54、随意的な加圧領域50、及び、調整領域46を通過して周回する又は移動する接触器(
図5に示されない)を収容するための筐体(
図5に示されない)を備える。接触器(
図5に示されない)は、例えば長手方向軸39と略平行であって略平行な流体通路(
図5に示されない)を画定することに関与し得る随意的に略平行な壁(
図5に示されない)中及び/又は壁上に少なくとも1つの吸着材料(
図5に示されない)を備える。吸着ガス分離器34、吸着領域42、随意的な減圧領域48、随意的な再生前領域52、随意的な第2の再生領域56、第1の再生領域44、随意的な第3の再生領域58、随意的な環流領域54、随意的な加圧領域50、調整領域46、及び、接触器(
図5に示されない)は、長手方向軸39に沿って軸方向で反対側にある第1の端部40及び第2の端部41を有してもよく、また、領域間のガスの周囲環境から吸着ガス分離器34への漏れを減らすためにほぼシールされてもよい。第1の凝縮器段70は、凝縮器又は特に凝縮熱交換器71、及び、随意的な排出装置76を備える。吸着ガス分離アセンブリ33は、随意的に、少なくとも1つの付加的な凝縮器段、例えば、第1の凝縮器段70に加えて第2の凝縮器段を備えてもよく、この場合、各凝縮器段は、真空ポンプ、凝縮器、凝縮熱交換器、排出装置、及び、逆止弁(全て
図5に示されない)のうちの少なくとも1つを備えてもよい。随意的な圧縮機78は、例えば、随意的な冷却後を伴う単段圧縮機又は随意的な段間冷却又は中間冷却器を伴う多段圧縮機であってもよい。
【0036】
供給ストリーム源、例えば、多成分流体混合物源又は多成分流体ストリーム源(全て
図5に示されない)は、多成分流体ストリームを供給ストリーム60として吸着ガス分離アセンブリ33、随意的なDCC61に流入させるように流体接続されてもよく、この場合、供給ストリーム60は、供給ストリーム62として随意的なDCC61から回収されてもよい。随意的なDCC61は、供給ストリーム62を随意的に第1の端部40を介して吸着ガス分離器34に、吸着領域42及び吸着領域42内の接触器(
図5に示されない)の少なくとも一部に流入させるように流体接続されてもよい。供給ストリーム62は、吸着ガス分離アセンブリがほぼ海水位の高さにあるときに第1の圧力閾値以上の圧力、例えばほぼ大気圧、又は、約100kPa
absの圧力にあってもよい。供給ストリーム62中の第1の成分の少なくとも一部は、吸着領域42内の接触器(
図5に示されない)の少なくとも一部の少なくとも1つの吸着材料(
図5に示されない)に吸着することができ、一方、吸着しない成分は第1の生成物ストリーム63を形成できる。供給ストリーム62は、第1の温度閾値(例えば、約50℃、又は、特に約40℃、又は、とりわけ約30℃)以下の温度にあってもよい。周囲環境(
図5に示されない)は、随意的に吸着ガス分離器34の第2の端部41を介して吸着領域42から及び吸着ガス分離アセンブリ33から第1の生成物ストリーム63を回収するように流体接続されてもよい。
【0037】
随意的な減圧領域48は、随意的に第1の端部40を介して、均圧ストリーム82を随意的な加圧領域50へと随意的に第1の端部40を介して流入させるように流体接続されてもよい。随意的に、減圧領域48は、随意的に第1の端部40を介して均圧ストリーム82を複数の随意的な加圧領域(
図5に示されない)に流入させるように流体接続されてもよい。均圧ストリーム82が減圧領域48から回収されると、減圧領域48内の圧力が低下する。均圧ストリーム82が加圧領域50に流入されると、加圧領域50内の圧力が高まる。
【0038】
再生前ストリーム源、例えば蒸気源(いずれも
図5に示されない)は、再生前ストリーム84、例えば蒸気ストリームを吸着ガス分離アセンブリ33へ、随意的に第2の端部41を介して吸着ガス分離器34へ、随意的な再生前領域52及び随意的な再生前領域52内の接触器(
図5に示されない)の少なくとも一部へ流入させるように流体接続されてもよい。再生前ストリーム84は、随意的に、第3の圧力閾値(例えば、第1の圧力閾値未満で且つ第2の圧力閾値以上)以上の圧力にあってもよい。再生前ストリーム84は、随意的な再生前領域52内の接触器(
図5に示されない)の少なくとも一部の少なくとも1つの吸着材料に吸着された第1の成分の少なくとも一部を脱着させることができ、それにより、再生前ストリーム84の少なくとも一部と共に環流ストリーム85を形成することができる。随意的な再生前領域52は、随意的に第1の端部40を介して環流ストリーム85を随意的な環流領域54及び随意的な環流領域54内の接触器(
図5に示されない)の少なくとも一部に流入させるように流体接続されてもよい。環流ストリーム85が少なくとも吸着材料に接触すると、再生前ストリーム84中の第1の成分の少なくとも一部が随意的な環流領域54内の接触器(
図5に示されない)の少なくとも一部の少なくとも1つの吸着材料に吸着することができ、一方、再生前ストリーム84中の吸着されない成分は第4の生成物ストリーム86を形成する。随意的な環流領域54は、凝縮可能な成分、例えば水を凝縮して第4の生成物ストリーム86から回収するために、随意的に吸着ガス分離器34の第2の端部41を介して、第4の生成物ストリーム86を第4の生成物ストリーム86の最終用途(
図5に示されない)に、或いは、随意的に凝縮器、例えば凝縮熱交換器71に流入させるように流体接続されてもよい。
【0039】
アセンブリの実施形態において、第2の再生ストリーム源、例えば蒸気源(いずれも
図5に示されない)は、少なくとも凝縮可能な成分又は第2の成分、例えば水を含む第2の再生ストリーム88を吸着ガス分離アセンブリ33に、随意的に第2の端部41を介して吸着ガス分離器34に、随意的な第2の再生領域56に、及び、随意的な第2の再生領域56内の接触器(
図5に示されない)の少なくとも一部に流入させるように流体接続されてもよい。第2の再生ストリーム88は、随意的な第2の再生領域56内の接触器(
図5に示されない)の少なくとも一部内の少なくとも1つの吸着材料に吸着された第1の成分の少なくとも一部を脱着させることができ、それにより、第2の再生ストリーム88の少なくとも一部と共に第5の生成物ストリーム89を形成することができる。第5の生成物ストリーム89の第1の部分は、供給ストリーム62と比べて第1の成分が豊富となり得る。随意的な第2の再生領域56は、随意的に吸着ガス分離器34の第1の端部40を介して、第5の生成物ストリーム89の少なくとも一部、例えば供給ストリーム62と比べて第1の成分が豊富な第1の部分を随意的な圧縮機78の中間冷却器90に流入させるように流体接続されてもよく、それにより、第5の生成物ストリーム89の温度が少なくとも1つの吸着材料の再生に適した温度まで高められ、第3の再生ストリーム91が形成されてもよい。随意的な圧縮機78の中間冷却器90は、第3の再生ストリーム91を随意的に第1の端部40を介して吸着ガス分離器34に、随意的な第3の再生領域58に、及び、随意的な第3の再生領域58内の接触器(
図5に示されない)の少なくとも一部に流入させるように流体接続されてもよい。第3の再生ストリーム91は、少なくとも1つの成分、例えば、随意的な第3の再生領域58内の接触器(
図5に示されない)の少なくとも一部内の少なくとも1つの吸着材料に吸着された第2の成分の少なくとも一部を脱着させることができ、それにより、第3の再生ストリーム91の少なくとも一部と共に第6の生成物ストリーム92を形成することができる。随意的な第3の再生領域58は、随意的に吸着ガス分離器34の第2の端部41を介して、第6の生成物ストリーム92を第1の凝縮器段70の凝縮熱交換器71の高温回路(
図5に示されない)に流入させるように流体接続されてもよい。随意的に、随意的な第2の再生領域56は、随意的に吸着ガス分離器34の第2の端部41を介して、第5の生成物ストリーム89の少なくとも一部、例えば供給ストリーム62と比べて第2の成分が豊富な第2の部分を第1の凝縮器段70の凝縮熱交換器71の高温回路(
図5に示されない)に流入させるように流体接続されてもよい。
【0040】
アセンブリの実施形態において、第1の再生ストリーム源、例えば蒸気源(いずれも
図5に示されない)は、少なくとも凝縮可能な成分又は第2の成分、例えば水を含む第1の再生ストリーム65を吸着ガス分離アセンブリ33、吸着ガス分離器34、第1の再生領域44、及び、第1の再生領域44内の接触器(
図5に示されない)の少なくとも一部に流入させるように流体接続されてもよい。第1の再生ストリーム65は、第1の再生領域44内の接触器(
図5に示されない)の少なくとも一部内の少なくとも1つの吸着材料に吸着された第1の成分の少なくとも一部を脱着させることができ、それにより、第1の再生ストリーム65の少なくとも一部と共に第2の生成物ストリーム66を形成することができる。第1の再生領域44は、随意的に吸着ガス分離器34の第1の端部40を介して、第2の生成物ストリーム66を第1の凝縮器段70の凝縮熱交換器71の高温回路(
図5に示されない)に流入させるように流体接続されてもよい。冷却剤源(
図5に示されない)は、冷却剤ストリーム72を吸着ガス分離アセンブリ33、第1の凝縮器段70、及び、凝縮熱交換器71の低温回路(
図5に示されない)に流入させるように流体接続されてもよい。冷却剤ストリーム72は、凝縮熱交換器71の高温回路(
図5に示されない)から熱を伝えて吸収し、それにより、冷却剤ストリーム73を形成してもよい。冷却剤源(
図5に示されない)は、冷却剤ストリーム73を第1の凝縮器段70の凝縮熱交換器71の低温回路(
図5に示されない)及び吸着ガス分離アセンブリ33から回収するように流体接続されてもよい。熱が凝縮熱交換器71の高温回路(
図5に示されない)から離れるように伝えられると、第2の生成物ストリーム66中の第2の成分の少なくとも一部が凝縮熱交換器71の高温回路(
図5に示されない)内で凝縮でき、それにより、凝縮熱交換器71の高温回路(
図5に示されない)内及び流体接続構成要素内、例えば、第1の再生領域44内、第1の再生領域44内の接触器(
図5に示されない)の少なくとも一部内、及び、吸着ガス分離器34の少なくとも一部内の圧力又は真空が第2の圧力閾値(例えば、例えば、約70kPa
abs、又は、特に約50kPa
abs、又は、とりわけ30kPa
abs、又は、何よりも特に約20kPa
abs)以下の圧力まで低下する。凝縮物貯留部(
図5に示されない)が、凝縮物ストリーム74を凝縮熱交換器71の高温回路(
図5に示されない)、第1の凝縮器段70、及び、吸着ガス分離アセンブリ33から回収するように流体接続されてもよい。凝縮熱交換器71の高温回路(
図5に示されない)は、精製された第2の生成物ストリーム75を随意的な排出装置76の低圧ポート(
図5に示されない)に流入させるように流体接続されてもよい。随意的な圧縮機78は、圧縮された第2の生成物ストリーム79の少なくとも一部を動力流体ストリーム80として随意的な排出装置76の高圧ポート(
図5に示されない)に流入させるように流体接続されてもよい。動力流体ストリーム80は、随意的な排出装置76内及び流体接続構成要素内、例えば、凝縮熱交換器71の高温回路(
図5に示されない)内、第1の再生領域44内、第1の再生領域44内の接触器(
図5に示されない)の少なくとも一部内の圧力の減少をもたらすことに関与することができ及び/又は圧力の減少を維持することに関与することができる。動力流体ストリーム80は、随意的な排出装置76内の精製された第2の生成物ストリーム75と混合して、精製された第2の生成物ストリーム77を形成してもよい。第1の凝縮器段70の随意的な排出装置76は、精製された第2の生成物ストリーム77を随意的な圧縮機78に流入させて圧縮された第2の生成物ストリーム79を形成するように流体接続されてもよい。吸着ガス分離アセンブリ33の随意的な圧縮機78は、圧縮された第2の生成物ストリーム79を圧縮された第2の生成物ストリーム79の最終用途(
図5に示されない)に流入させるように流体接続されてもよい。
【0041】
調整ストリーム源、例えば周囲環境(全て
図5に示されない)は、調整ストリーム67、例えば外気ストリームを外気圧で吸着ガス分離アセンブリ33に、随意的に第2の端部41を介して吸着ガス分離器34に、調整領域46に、及び、調整領域46内の接触器(
図5に示されない)の少なくとも一部に流入させるように流体接続されてもよい。調整ストリーム67は、第1の圧力閾値以上の圧力、例えば、ほぼ大気圧にあってもよく、また、第1の温度閾値以下の温度にあってもよい。調整ストリーム67は、調整領域46内の圧力を第1の圧力閾値以上の圧力まで高めて、調整領域46内の接触器(
図5に示されない)の少なくとも一部の少なくとも1つの吸着材料(
図5に示されない)の温度を第1の温度閾値以下の温度まで下げ、及び/又は、調整領域46内の残留成分をパージしてもよい。パージされた成分及び/又は調整領域46内の調整ストリーム67の少なくとも一部が第3の生成物ストリーム68を形成してもよい。調整領域46は、随意的に吸着ガス分離器34の第1の端部40を介して、第3の生成物ストリーム68を第3の生成物ストリーム68の最終用途(
図5に示されない)へ流入させるように流体接続されてもよい。
【0042】
図6は、多成分流体混合物又は多成分流体ストリームから、少なくとも第1の成分、例えば二酸化炭素、硫黄酸化物、窒素酸化物を吸着ガス分離するための本開示の一実施形態に係る典型的な吸着ガス分離アセンブリ36を示す概略図である。吸着ガス分離アセンブリ36は、随意的な熱交換器、例えば直接接触冷却器又は随意的なDCC61、典型的な吸着ガス分離器37、第1の凝縮器段97、及び、随意的な圧縮機78を備える。吸着ガス分離器37は、吸着領域42、随意的な減圧領域48、随意的な再生前領域52、随意的な第2の再生領域56、第1の再生領域44、随意的な環流領域54、随意的な加圧領域50、随意的な第4の再生領域94、及び、調整領域46を通過して周回する又は移動する接触器(
図6に示されない)を収容するための筐体(
図6に示されない)を備える。接触器(
図6に示されない)は、例えば長手方向軸39と略平行であって略平行な流体通路(
図6に示されない)を画定することに関与し得る随意的に略平行な壁(
図6に示されない)中及び/又は壁上に少なくとも1つの吸着材料(
図6に示されない)を備える。吸着ガス分離器37、吸着領域42、随意的な減圧領域48、随意的な再生前領域52、随意的な第2の再生領域56、第1の再生領域44、随意的な環流領域54、随意的な加圧領域50、随意的な第4の再生領域94、調整領域46、及び、接触器(
図6に示されない)は、長手方向軸39に沿って軸方向で反対側にある第1の端部40及び第2の端部41を有してもよく、また、領域間のガスの周囲環境から吸着ガス分離器37への漏れを減らすためにほぼシールされてもよい。第1の凝縮器段97は、真空ポンプ98、例えば液封式真空ポンプ、及び、随意的に凝縮器又は特に凝縮熱交換器71を備える。吸着ガス分離アセンブリ36は、随意的に、少なくとも1つの付加的な凝縮器段、例えば、第1の凝縮器段97に加えて第2の凝縮器段を備えてもよく、この場合、各凝縮器段は、真空ポンプ、凝縮器、凝縮熱交換器、排出装置、及び、逆止弁(全て
図6に示されない)のうちの少なくとも1つを備えてもよい。随意的な圧縮機78は、例えば、随意的な冷却後を伴う単段圧縮機又は随意的な段間冷却又は中間冷却器を伴う多段圧縮機であってもよい。
【0043】
供給ストリーム源、例えば、多成分流体混合物源又は多成分流体ストリーム源(全て
図6に示されない)は、多成分流体ストリームを供給ストリーム60として吸着ガス分離アセンブリ36、随意的なDCC61に流入させるように流体接続されてもよく、この場合、供給ストリーム60は、供給ストリーム62として随意的なDCC61から回収されてもよい。随意的なDCC61は、供給ストリーム62を随意的に第1の端部40を介して吸着ガス分離器37に、吸着領域42及び吸着領域42内の接触器(
図6に示されない)の少なくとも一部に流入させるように流体接続されてもよい。供給ストリーム62は、吸着ガス分離アセンブリがほぼ海水位の高さにあるときに第1の圧力閾値以上の圧力、例えばほぼ大気圧、又は、約100kPa
absの圧力にあってもよい。供給ストリーム62中の第1の成分の少なくとも一部は、吸着領域42内の接触器(
図6に示されない)の少なくとも一部の少なくとも1つの吸着材料(
図6に示されない)に吸着することができ、一方、吸着しない成分は第1の生成物ストリーム63を形成できる。供給ストリーム62は、第1の温度閾値(例えば、約50℃、又は、特に約40℃、又は、とりわけ約30℃)以下の温度にあってもよい。周囲環境(
図6に示されない)は、随意的に吸着ガス分離器37の第2の端部41を介して吸着領域42から及び吸着ガス分離アセンブリ36から第1の生成物ストリーム63を回収するように流体接続されてもよい。
【0044】
随意的な減圧領域48は、随意的に第1の端部40を介して、均圧ストリーム82を随意的な加圧領域50へと随意的に第1の端部40を介して流入させるように流体接続されてもよい。随意的に、減圧領域48は、随意的に第1の端部40を介して均圧ストリーム82を複数の随意的な加圧領域(
図6に示されない)に流入させるように流体接続されてもよい。均圧ストリーム82が減圧領域48から回収されると、減圧領域48内の圧力が低下する。均圧ストリーム82が加圧領域50に流入されると、加圧領域50内の圧力が高まる。
【0045】
再生前ストリーム源、例えば蒸気源(いずれも
図6に示されない)は、再生前ストリーム84、例えば蒸気ストリームを吸着ガス分離アセンブリ36へ、随意的に第2の端部41を介して吸着ガス分離器37へ、随意的な再生前領域52及び随意的な再生前領域52内の接触器(
図6に示されない)の少なくとも一部へ流入させるように流体接続されてもよい。再生前ストリーム84は、随意的に、第3の圧力閾値(例えば、第1の圧力閾値未満で且つ第2の圧力閾値以上)以上の圧力にあってもよい。再生前ストリーム84は、随意的な再生前領域52内の接触器(
図6に示されない)の少なくとも一部の少なくとも1つの吸着材料に吸着された第1の成分の少なくとも一部を脱着させることができ、それにより、再生前ストリーム84の少なくとも一部と共に環流ストリーム85を形成することができる。随意的な再生前領域52は、随意的に第1の端部40を介して環流ストリーム85を随意的な環流領域54及び随意的な環流領域54内の接触器(
図6に示されない)の少なくとも一部に流入させるように流体接続されてもよい。環流ストリーム85が少なくとも吸着材料に接触すると、再生前ストリーム84中の第1の成分の少なくとも一部が随意的な環流領域54内の接触器(
図6に示されない)の少なくとも一部の少なくとも1つの吸着材料に吸着することができ、一方、再生前ストリーム84中の吸着されない成分は第4の生成物ストリーム86を形成する。随意的な環流領域54は、凝縮可能な成分、例えば水を凝縮して第4の生成物ストリーム86から回収するために、随意的に吸着ガス分離器37の第2の端部41を介して、第4の生成物ストリーム86を第4の生成物ストリーム86の最終用途(
図6に示されない)に、或いは、随意的に凝縮器、例えば凝縮熱交換器71に流入させるように流体接続されてもよい。
【0046】
アセンブリの実施形態において、第2の再生ストリーム源、例えば蒸気源(いずれも
図6に示されない)は、少なくとも凝縮可能な成分又は第2の成分、例えば水を含む第2の再生ストリーム88を吸着ガス分離アセンブリ36に、吸着ガス分離器37に、随意的な第2の再生領域56に、及び、随意的な第2の再生領域56内の接触器(
図6に示されない)の少なくとも一部に流入させるように流体接続されてもよい。第2の再生ストリーム88は、随意的な第2の再生領域56内の接触器(
図6に示されない)の少なくとも一部内の少なくとも1つの吸着材料に吸着された第1の成分の少なくとも一部を脱着させることができ、それにより、第2の再生ストリーム88の少なくとも一部と共に第5の生成物ストリーム89を形成することができる。第5の生成物ストリーム89の第1の部分は、供給ストリーム62と比べて第1の成分が豊富となり得る。随意的な第2の再生領域56は、随意的に吸着ガス分離器37の第1の端部40を介して、第5の生成物ストリーム89の少なくとも一部、例えば供給ストリーム62と比べて第1の成分が豊富な第1の部分を真空ポンプ98に、随意的に圧縮機78に、及び/又は、第1の凝縮器段97の凝縮熱交換器71の高温回路(
図6に示されない)に流入させるように流体接続されてもよい。随意的に、第2の再生領域56は、随意的に吸着ガス分離器37の第1の端部40を介して、第5の生成物ストリーム89の少なくとも一部、例えば供給ストリーム62と比べて第2の成分が豊富な第2の部分を第1の凝縮器段97及び凝縮熱交換器71の高温回路(
図6に示されない)に流入させるように流体接続されてもよい。
【0047】
アセンブリの実施形態において、第1の再生ストリーム源、例えば蒸気源(いずれも
図6に示されない)は、少なくとも凝縮可能な成分又は第2の成分、例えば水を含む第1の再生ストリーム65を吸着ガス分離アセンブリ36、吸着ガス分離器37、第1の再生領域44、及び、第1の再生領域44内の接触器(
図6に示されない)の少なくとも一部に流入させるように流体接続されてもよい。第1の再生ストリーム65は、第1の再生領域44内の接触器(
図6に示されない)の少なくとも一部内の少なくとも1つの吸着材料に吸着された第1の成分の少なくとも一部を脱着させることができ、それにより、第1の再生ストリーム65の少なくとも一部と共に第2の生成物ストリーム66を形成することができる。第1の再生領域44は、随意的に吸着ガス分離器37の第1の端部40を介して、第2の生成物ストリーム66を第1の凝縮器段97の凝縮熱交換器71の高温回路(
図6に示されない)に流入させるように流体接続されてもよい。冷却剤源(
図6に示されない)は、冷却剤ストリーム72を吸着ガス分離アセンブリ36、第1の凝縮器段97、及び、凝縮熱交換器71の低温回路(
図6に示されない)に流入させるように流体接続されてもよい。冷却剤ストリーム72は、凝縮熱交換器71の高温回路(
図6に示されない)から熱を伝えて吸収し、それにより、冷却剤ストリーム73を形成してもよい。冷却剤源(
図6に示されない)は、冷却剤ストリーム73を凝縮熱交換器71の低温回路(
図6に示されない)、第1の凝縮器段97、及び、吸着ガス分離アセンブリ36から回収するように流体接続されてもよい。熱が凝縮熱交換器71の高温回路(
図6に示されない)から離れるように伝えられると、第2の生成物ストリーム66中の第2の成分の少なくとも一部が凝縮熱交換器71の高温回路(
図6に示されない)内で凝縮できる。凝縮物貯留部(
図6に示されない)が、凝縮物ストリーム74を凝縮熱交換器71の高温回路(
図6に示されない)、第1の凝縮器段97、及び、吸着ガス分離アセンブリ36から回収するように流体接続されてもよい。真空ポンプ98は、凝縮熱交換器71の高温回路(
図6に示されない)から精製された第2の生成物ストリーム75を回収するように流体接続されてもよい。凝縮熱交換器71の高温回路(
図6に示されない)内に減圧又は真空をもたらし得る真空ポンプ98、及び、流体接続構成要素、例えば、第1の再生領域44、第1の再生領域44内の接触器(
図6に示されない)の少なくとも一部、及び、吸着ガス分離器37の少なくとも一部は、第2の圧力閾値(例えば、例えば、約70kPa
abs、又は、特に約50kPa
abs、又は、とりわけ30kPa
abs、又は、何よりも特に約20kPa
abs)以下の圧力にあってもよい。真空ポンプ98は、精製された第2の生成物ストリーム99を随意的な圧縮機78に流入させて圧縮された第2の生成物ストリーム79を形成するように流体接続されてもよい。随意的な圧縮機78及び吸着ガス分離アセンブリ36は、圧縮された第2の生成物ストリーム79を圧縮された第2の生成物ストリーム79のための最終用途(
図6に示されない)に流入させるように流体接続されてもよい。
【0048】
アセンブリの実施形態において、第4の再生ストリーム源は、例えば、熱交換器、ガスストリームを加熱するためのヒータ、燃料燃焼器(全て
図6に示されない)を介して、第4の再生ストリーム95、例えば気流(
図6に示されない)、不活性ガスストリーム(
図6に示されない)、燃焼後ガスストリーム(
図6に示されない)、又は、第1の生成物ストリーム63を、第4の再生領域94内の第2の成分の凝縮温度以上の温度で、吸着ガス分離アセンブリ36に、随意的に第1の端部40を介して吸着ガス分離器37に、第4の再生領域94に、及び、第4の再生領域94内の接触器(
図6に示されない)の少なくとも一部に流入させるように流体接続されてもよい。第4の再生ストリーム95は、第4の再生領域94内の接触器(
図6に示されない)の少なくとも一部内の少なくとも1つの吸着材料に吸着された第2の成分の少なくとも一部を脱着させることができ、それにより、第4の再生ストリーム95の少なくとも一部と共に第7の生成物ストリーム96を形成することができる。第4の再生領域94は、随意的に吸着ガス分離器37の第1の端部40を介して、第7の生成物ストリーム96を第7の生成物ストリーム96の最終用途(
図6に示されない)に流入させるように流体接続されてもよい。
【0049】
調整ストリーム源、例えば周囲環境(全て
図6に示されない)は、調整ストリーム67、例えば外気ストリームを外気圧で吸着ガス分離アセンブリ36に、随意的に第2の端部41を介して吸着ガス分離器37に、調整領域46に、及び、調整領域46内の接触器(
図6に示されない)の少なくとも一部に流入させるように流体接続されてもよい。調整ストリーム67は、第1の圧力閾値以上の圧力、例えば、ほぼ大気圧にあってもよく、また、第1の温度閾値以下の温度にあってもよい。調整ストリーム67は、調整領域46内の圧力を第1の圧力閾値以上の圧力まで高めて、調整領域46内の接触器(
図6に示されない)の少なくとも一部の少なくとも1つの吸着材料(
図6に示されない)の温度を第1の温度閾値以下の温度まで下げ、及び/又は、調整領域46内の残留成分をパージしてもよい。パージされた成分及び/又は調整領域46内の調整ストリーム67の少なくとも一部が第3の生成物ストリーム68を形成してもよい。調整領域46は、随意的に吸着ガス分離器37の第1の端部40を介して、第3の生成物ストリーム68を第3の生成物ストリーム最終用途(
図6に示されない)へ流入させるように流体接続されてもよい。
【0050】
図4、
図5、及び、
図6を参照すると、別の実施形態において、吸着ガス分離アセンブリ30、吸着ガス分離アセンブリ33、及び、吸着ガス分離アセンブリ36は、少なくとも1つの接触器を更に備える複数の吸着ガス分離器を備えてもよく、この場合、複数の吸着ガス分離器は、複数の固定領域を通過して移動する又は周回するように構成され、又は、少なくとも1つの吸着ガス分離器は少なくとも1つの接触器を更に備え、その場合、少なくとも1つの吸着ガス分離器及び少なくとも1つの接触器は、固定領域及び複数の領域が少なくとも1つの接触器を通過して移動する又は周回するように構成される。
【0051】
他のプロセス実施形態では、吸着ガス分離システム内で、多成分流体混合物又はストリーム、例えば燃料燃焼器により生成される燃料ガスストリーム又は燃焼後ガスストリームから、少なくとも第1の成分、例えば二酸化炭素、硫黄酸化物、窒素酸化物を分離するための統合された吸着ガス分離プロセスが提供される。統合された吸着ガス分離プロセスは、特に、例えば、複合サイクルパワープラント内の燃料燃焼器の燃焼後ガスストリームから二酸化炭素を分離するのに特に適し得る。
【0052】
1つの実施形態において、統合された吸着ガス分離プロセスは、燃焼プロセス、蒸気プロセス、及び、多成分流体混合物又はストリーム(例えば、燃料燃焼器により生成される燃料ガスストリーム又は燃焼後ガスストリーム)から少なくとも第1の成分(例えば、二酸化炭素、硫黄酸化物、又は、窒素酸化物)を分離するための本明細書中に記載される吸着ガス分離プロセスの実施形態を含む。燃料燃焼器は、これに限定されないが、ガス燃料燃焼器、液体燃料燃焼器、及び/又は、固体燃料燃焼器などの任意の適したタイプの燃料燃焼装置を備えてもよい。特定の実施形態において、燃料燃焼器は、例えば、ガスタービン燃焼器、複合サイクルガスタービン燃焼器、液体燃料(油/灯油/ディーゼル/ガソリン及び他の液体燃料を燃料とするなど)燃焼器、石炭燃料燃焼器(固体、微粉、ガス化、又は、他の形態の石炭燃料燃焼器、例えば石炭燃料の発電プラントを含む)、バイオマス固体及び/又は液体燃料燃焼器、蒸気発生器/ボイラ燃焼器、及び、プロセスヒータ燃焼器(プロセス流体及び/又はガスを加熱するために精製及び/又は工業プロセスで使用されてもよいものなど)のうちの少なくとも1つを備えてもよい。1つの実施形態において、蒸気プロセスは、蒸気発生器内で少なくとも1つの高圧蒸気ストリームを生成するために使用されてもよく、蒸気発生器は、例えば、熱交換器、ボイラ、熱回収蒸気発生器(本明細書中では「HRSG」と称される)のうちの少なくとも1つを備えてもよい。蒸気プロセスは、高圧蒸気ストリームを吸着ガス分離プロセスの実施形態のための少なくとも1つの再生ストリームとして流入されて使用され得る少なくとも1つの蒸気ストリームへと膨張させることを含んでもよい。
【0053】
統合された吸着ガス分離プロセスの実施形態において、燃料ストリーム及び酸化剤ストリームは、少なくとも第1の成分を含む少なくとも燃料ガスストリーム又は燃焼後ガスストリームを生成するために燃料燃焼器内で燃焼され、この場合、燃焼後ガスストリームの少なくとも一部は、燃料燃焼器から回収されて、吸着ガス分離プロセスの実施形態及び吸着ガス分離アセンブリの実施形態のための供給ストリーム又は随意的に第4の再生ストリームとして使用されてもよい。燃焼後ガスストリームの少なくとも一部は、本明細書中に記載される蒸気プロセスのための熱源又は熱の供給源として使用されてもよい。燃焼プロセスは、燃料ストリームを燃料燃焼器に流入させ、酸化剤ストリームを一体化された吸着ガス分離システム及び燃料燃焼器に流入させて、燃料ストリームと酸化剤ストリームとを混合して混合酸化剤・燃料ストリームを形成するとともに、混合酸化剤・燃料ストリームを燃焼させて、少なくとも第1の成分を含む燃焼後ガス混合物又は燃焼後ガスストリームを生成し、燃焼後ガスストリームを燃料燃焼器から回収することを含む。随意的に、燃焼後ガスストリームは、燃焼後ガスストリームを供給ストリーム及び/又は第4の再生ストリームとして吸着ガス分離プロセスの実施形態及び吸着ガス分離アセンブリの実施形態に流入させる前に粒子及び/又は硫黄酸化物のレベルを減少させるために燃料燃焼器から回収されて少なくとも1つの燃焼後排出低減装置(例えば、粒子収集器、燃料ガス脱硫器)に流入されてもよい。また、随意的に、燃焼後ガスストリームは、燃焼後ガスストリームを供給ストリーム及び/又は第4の再生ストリームとして吸着ガス分離プロセスの実施形態及び吸着ガス分離アセンブリの実施形態に流入させる前に燃焼後ガスストリームの温度を(例えば、第1の温度閾値以下の)温度まで下げるために燃料燃焼器又は少なくとも1つの燃焼後排出低減装置から回収されて少なくとも1つの熱交換装置(例えば、直接接触冷却器、ガス-ガス熱交換器、ガス-液体熱交換器)に流入されてもよい。随意的に、吸着ガス分離プロセスの調整ステップ中に形成されて回収される第3の生成物ストリーム及び/又は第4の再生ステップ中に形成されて回収される第7の生成物ストリームは、燃料ストリームを用いた燃焼のために、燃料燃焼器に流入される酸化剤ストリームの少なくとも一部を形成するように流入されてもよく、それにより、燃焼後ガスストリーム中の第1の成分の濃度を有利に高めることができる。
【0054】
統合された吸着ガス分離プロセスの実施形態において、蒸気プロセスは、吸着ガス分離プロセスの実施形態のための再生ストリーム及び/又は再生前ストリームのうちの少なくとも一方として使用するための少なくとも1つの蒸気ストリームを形成してもよい。典型的な蒸気プロセスは、燃料燃焼器から回収される燃焼後ガスストリームの少なくとも一部を蒸気サブシステム及び少なくとも1つの蒸気発生器(例えば、熱交換器、ボイラ、熱回収蒸気発生器)に流入させ、少なくとも水及び/又は凝縮物ストリームを含む供給水ストリームを随意的に一体型の吸着ガス分離システム、蒸気サブシステム、及び、少なくとも1つの蒸気発生器に流入させて、燃焼後ガスストリームの少なくとも一部からの熱を蒸気発生器及び供給水ストリームに伝えるとともに、供給水ストリームを高圧蒸気ストリームへ変換して、燃焼後ガスストリームの少なくとも一部を少なくとも1つの蒸気発生器から回収し、高圧蒸気ストリームを少なくとも1つの蒸気発生器から回収することを含む。供給水ストリーム、水ストリーム、凝縮物ストリーム、及び、高圧蒸気ストリームは、少なくとも第2の成分、例えば水を含んでもよい。高圧蒸気ストリームは、例えば、約1000kPaabs以上、又は特に約2000kPaabs以上、又はとりわけ約3000kPaabs以上の圧力にあってもよい。
【0055】
統合された吸着ガス分離プロセスの実施形態において、蒸気プロセスは、少なくとも1つの蒸気発生器から回収される少なくとも1つの高圧蒸気ストリームを供給ストリームとして少なくとも第1の蒸気タービン(例えば、高圧蒸気タービン)に流入させて、第1の蒸気タービン内の少なくとも1つの高圧蒸気ストリームを膨張させ、少なくとも1つの中圧蒸気ストリーム、少なくとも1つの低圧蒸気ストリーム、少なくとも1つの極低圧蒸気ストリーム、及び/又は、少なくとも1つの超低圧蒸気ストリームのうちの少なくとも1つを形成するとともに、少なくとも1つの中圧蒸気ストリーム、少なくとも1つの低圧蒸気ストリーム、少なくとも1つの極低圧蒸気ストリーム、及び/又は、少なくとも1つの超低圧蒸気ストリームのうちの少なくとも1つを第1の蒸気タービンから回収することを含む。第1の蒸気タービンは、単段蒸気タービン又は多段蒸気タービンを備えてもよく、多段蒸気タービンは、例えば、高圧段、随意的な中圧段、低圧段、随意的な極低圧段、及び、随意的な超低圧段を更に備える。低圧蒸気ストリームは、例えば、600kPaabs以下、又は特に400kPaabs以下、又はとりわけ200kPaabs以下の圧力にあってもよい。極低圧蒸気ストリームは、例えば、300kPaabs以下、又は特に200kPaabs以下、又はとりわけ100kPaabs以下、又は何よりも特に70kPaabs以下の圧力にあってもよい。超低圧蒸気ストリームは、例えば、110kPaabs以下、又は特に70kPaabs以下、又はとりわけ50kPaabs以下、又は何よりも特に30kPaabs以下の圧力にあってもよい。随意的に、蒸気プロセスは、高圧蒸気ストリームを第1の蒸気タービン内で膨張させて、第1の蒸気タービンに機械的に結合される少なくとも1つの機械的な機器(例えば、電力を生成するための発電機)
に動力を与えることを更に含む。
【0056】
蒸気タービンの供給ストリームは、蒸気タービンの段(例えば、高圧段、中圧段、低圧段、極低圧段、及び、超低圧段)内に流入されて複数の圧力まで膨張されてもよい。複数の蒸気ストリームは、複数の圧力を有する蒸気タービンの段から回収されてもよい。例えば、供給ストリームが蒸気タービン内に流入されて膨張されてもよく、この場合、第1の蒸気ストリームは、第1の圧力で蒸気タービンの超低圧段から回収されてもよく、また、第2の蒸気ストリームは、第2の圧力で蒸気タービンの超低圧段から回収されてもよく、第1の圧力は第2の圧力以上である。
【0057】
統合された吸着ガス分離プロセスの実施形態において、少なくとも1つの蒸気ストリームは、多段蒸気タービンの段間において及び/又は蒸気タービンの段内において第1の圧力閾値未満の圧力で回収されるとともに、吸着ガス分離プロセスの実施形態のためのものであって随意的に1つ以上の蒸気タービン、例えば第2の蒸気タービンのための供給ストリームとして使用される再生前ストリーム、第1の再生ストリーム、及び/又は、第2の再生ストリームのうちの少なくとも1つとして流入されてもよい。複数の蒸気ストリームは、第1の圧力閾値未満の複数の圧力を有する蒸気タービンの段内で回収されるとともに、吸着ガス分離プロセスの実施形態のためのものであって随意的に1つ以上の蒸気タービン、例えば第2の蒸気タービンのための供給ストリームとして使用される再生前ストリーム、第1の再生ストリーム、及び/又は、第2の再生ストリームのうちの少なくとも1つとして流入されてもよい。
【0058】
統合された吸着ガス分離プロセスの実施形態において、蒸気プロセスは、随意的に、供給ストリームとして第1の蒸気タービンから回収される少なくとも1つの低圧蒸気ストリームの少なくとも一部を第2の蒸気タービン(例えば、低圧蒸気タービン)に流入させ、第2の蒸気タービン内の供給ストリーム又は低圧蒸気ストリームを膨張させて少なくとも1つの極低圧蒸気ストリームを形成するとともに、少なくとも1つの極低圧蒸気ストリームを第2の蒸気タービンから回収することを含む。随意的に、蒸気プロセスは、供給ストリーム又は少なくとも1つの低圧蒸気ストリームを第2の蒸気タービン内で膨張させ、第2の蒸気タービンに機械的に結合される少なくとも1つの機械的な機器(例えば、電力を生成するための発電機)に動力を与えることを更に含み、それにより、さもなければ排出され得る供給ストリーム又は低圧蒸気ストリームにおけるエネルギーを有利に利用することができ、その結果、吸着ガス分離プロセスの実施形態のための少なくとも1つの再生前ストリーム及び/又は再生ストリームを形成しつつ、吸着ガス分離プロセスの動作コストを相殺できる。随意的に、蒸気プロセスは、供給ストリーム又は少なくとも1つの低圧蒸気ストリームを第2の蒸気タービン内で膨張させて、複数の極低圧蒸気ストリームを形成するとともに、複数の極低圧蒸気ストリームを第2の蒸気タービンから回収することを更に含む。随意的に、第2の蒸気タービンから回収される複数の極低圧蒸気ストリームは、異なる圧力にあってもよい。
【0059】
統合された吸着ガス分離プロセスの実施形態において、少なくとも1つの蒸気ストリーム(例えば、極低圧蒸気ストリーム)の少なくとも一部は、第2の蒸気タービン(例えば、低圧蒸気タービン)から回収されるとともに、吸着ガス分離プロセスの実施形態のための少なくとも1つの再生前ストリーム及び/又は再生ストリーム(例えば、吸着ガス分離プロセスの実施形態のための再生前ストリーム、第1の再生ストリーム、及び/又は、第2の再生ストリームのうちの少なくとも1つ)として使用されて流入されてもよい。随意的に、複数の極低圧蒸気ストリーム及び/又は超低圧蒸気ストリームのうちの少なくとも一方は、随意的に第2の蒸気タービンとは異なる圧力で回収されるとともに、吸着ガス分離プロセスの実施形態ためのものであって随意的に1つ以上の蒸気タービン、例えば第3の蒸気タービンのための供給ストリームとして使用されて流入される少なくとも1つの再生前ストリーム及び/又は再生ストリームとして使用されて流入されてもよい。
【0060】
統合された吸着ガス分離プロセスの実施形態において、随意的に、蒸気プロセスは、供給ストリームとして第2の蒸気タービンから回収される少なくとも1つの極低圧蒸気ストリームの少なくとも一部を第3の蒸気タービン(例えば、極低圧蒸気タービン)に流入させ、第3の蒸気タービン内の供給ストリーム又は極低圧蒸気ストリームを膨張させて少なくとも1つの超低圧蒸気ストリームを形成するとともに、少なくとも1つの超低圧蒸気ストリームを第3の蒸気タービンから回収することを含む。随意的に、蒸気プロセスは、供給ストリーム又は少なくとも1つの極低圧蒸気ストリームを第3の蒸気タービン内で膨張させ、第3の蒸気タービンに機械的に結合される少なくとも1つの機械的な機器(例えば、電力を生成するための発電機)に動力を与えることを更に含み、それにより、さもなければ排出され得る極低圧蒸気ストリームにおけるエネルギーを有利に利用することができ、その結果、吸着ガス分離プロセスの動作コストを相殺できる。随意的に、少なくとも1つの極低圧蒸気ストリームは、複数の超低圧蒸気ストリームを形成するために第3の蒸気タービン内で膨張されてもよく、また、複数の超低圧蒸気ストリームが第3の蒸気タービンから回収され、この場合、第3の蒸気タービンによって膨張されて第3の蒸気タービンから回収される複数の蒸気ストリームは、異なる圧力にある。
【0061】
統合された吸着ガス分離プロセスの実施形態において、少なくとも1つの蒸気ストリーム(例えば、超低圧蒸気ストリーム)の少なくとも一部は、第3の蒸気タービン(例えば、超低圧蒸気タービン)から回収されるとともに、吸着ガス分離プロセスの実施形態のための少なくとも1つの再生前ストリーム及び/又は再生ストリーム(例えば、吸着ガス分離プロセスの実施形態のための再生前ストリーム、第1の再生ストリーム、及び/又は、第2の再生ストリームのうちの少なくとも1つ)として使用されて流入されてもよい。
【0062】
蒸気対再生ストリーム比率という用語は、少なくとも1つの再生ストリームが発生し得る少なくとも1つの第1の蒸気タービン内での膨張のために流入されて使用される全ての蒸気ストリームの総量又は総質量に対する、吸着ガス分離プロセスのための少なくとも1つの再生ストリーム(例えば、再生前ストリーム、第1の再生ストリーム、及び/又は、第2の再生ストリーム)として流入されて使用される全ての蒸気ストリームの総量又は総質量を指し、百分率として表わすことができる。蒸気対再生ストリーム比率は、方程式(1)に示されるように計算され得る。
【0063】
【0064】
統合された吸着ガス分離プロセスの実施形態において、統合された吸着ガス分離プロセスのための蒸気対再生ストリーム比率は、約60%以下、又は、特に約50%以下、又は、とりわけ約40%以下、又は、何よりも特に約30%以下である。
【0065】
統合された吸着ガス分離プロセスの実施形態において、随意的に、蒸気プロセスは、低圧蒸気ストリームの少なくとも一部、極低圧蒸気ストリームの少なくとも一部、又は、超低圧蒸気ストリームの少なくとも一部のうちの少なくとも1つを、第1の蒸気タービン、第2の蒸気タービン、及び/又は、第3の蒸気タービンのうちの少なくとも1つから回収し、低圧蒸気ストリームの少なくとも一部、極低圧蒸気ストリームの少なくとも一部、又は、超低圧蒸気ストリームの少なくとも一部のうちの少なくとも1つを少なくとも1つの凝縮器又は凝縮熱交換器に流入させるとともに、少なくとも1つの凝縮物ストリームを回収して、凝縮物ストリームを供給水ストリームの少なくとも一部として少なくとも1つの蒸気発生器へと再循環させることを含む。
【0066】
統合された吸着ガス分離プロセスの実施形態において、随意的に、蒸気プロセスは、低圧蒸気ストリーム、極低圧蒸気ストリーム、又は、超低圧蒸気ストリームのうちの少なくとも1つの少なくとも一部を、第1の蒸気タービン、第2の蒸気タービン、又は、第3の蒸気タービンのうちの少なくとも1つから回収し、低圧蒸気ストリーム、極低圧蒸気ストリーム、又は、超低圧蒸気ストリームのうちの少なくとも1つの少なくとも一部を、随意的に水蒸気及び/又は凝縮物ストリームと共に、再圧縮機に流入させるとともに、吸着ガス分離プロセスの実施形態のための少なくとも1つの再生前ストリーム及び/又は再生ストリーム(例えば、吸着ガス分離プロセスの実施形態のための再生前ストリーム、第1の再生ストリーム、及び/又は、第2の再生ストリームのうちの少なくとも1つ)として使用されて流入されてもよい蒸気ストリームを形成することを含む。
【0067】
図7は、多成分流体混合物又はストリームから少なくとも第1の成分を吸着ガス分離するための本開示の一実施形態に係る典型的な吸着ガス分離システム100の概略図である。吸着ガス分離システム100は、燃料燃焼器114、蒸気サブシステム120、及び、
図4に示される吸着ガス分離アセンブリ30の実施形態を備える。燃料燃焼器114は、例えば、ガスタービン燃焼器、複合サイクルガスタービン燃焼器、液体燃料(油/灯油/ディーゼル/ガソリン及び他の液体燃料を燃料とするなど)燃焼器、石炭燃料燃焼器(固体、微粉、ガス化、又は、他の形態の石炭燃料燃焼器、例えば石炭燃料の発電プラントを含む)、バイオマス固体及び/又は液体燃料燃焼器、蒸気発生器/ボイラ燃焼器、及び、プロセスヒータ燃焼器(プロセス流体及び/又はガスを加熱するために精製及び/又は工業プロセスで使用されてもよいものなど)のうちの少なくとも1つであってもよい。蒸気サブシステム120は、蒸気発生器122(例えば、熱交換器、ボイラ、又は、熱回収蒸気発生器)及び蒸気タービンアセンブリ130を更に備えてもよい。
【0068】
燃料源(
図7に示されない)は、燃料ストリーム110を吸着ガス分離システム100及び燃料燃焼器114に流入させるように流体接続されてもよい。酸化剤源(
図7に示されない)は、酸化剤ストリーム112を吸着ガス分離システム100及び燃料燃焼器114に流入させるように流体接続されてもよく、この場合、酸化剤ストリーム112及び燃料ストリーム110は、燃焼後ガスストリーム116を生成するために混合されて燃焼されてもよい。燃料燃焼器114は、燃焼後ガスストリーム116を蒸気サブシステム120及び蒸気発生器122の高温回路(
図7に示されない)に流入させるように流体接続されてもよい。燃焼後ガスストリーム116は、蒸気発生器122の低温回路(
図7に示されない)に熱を伝えてもよい。蒸気発生器122の高温回路(
図7に示されない)及び蒸気サブシステム120は、燃焼後ガスストリーム116を供給ストリーム60として吸着ガス分離アセンブリ30及び随意的なDCC61に流入させるように流体接続されてもよい。
【0069】
供給水源(
図7に示されない)は、供給水ストリーム124、例えば水及び/又は凝縮物ストリームを吸着ガス分離システム100、蒸気サブシステム120、及び、蒸気発生器122の低温回路(
図7に示されない)に流入させるように流体接続されてもよく、この場合、供給水ストリーム124は高圧蒸気ストリーム、すなわち、HP蒸気ストリーム126へ変換されてもよい。蒸気発生器122の低温回路(
図7に示されない)は、HP蒸気ストリーム126を蒸気タービンアセンブリ130に流入させるように流体接続されてもよい。
【0070】
図12a及び
図12bを参照すると、1つの実施形態において、典型的な蒸気タービンアセンブリ130は、少なくとも極低圧蒸気ストリーム、すなわち、VLP蒸気ストリーム65を形成するために、
図12aに示されるような単一の蒸気タービン又は
図12bに示されるような複数の蒸気タービンを伴って構成構成されてもよい。蒸気タービンは、単段蒸気タービン又は多段蒸気タービンであってもよい。随意的に、多段蒸気タービンは、少なくとも1つの蒸気ストリームを段間で回収するように流体接続されてもよい。例えば、高圧段、中圧段、低圧段、及び、極低圧段を備える多段蒸気タービンは、中圧段と低圧段との間で少なくとも1つの蒸気ストリームを回収する、及び/又は、低圧段と極低圧段との間で少なくとも1つの蒸気ストリームを回収するように流体接続されてもよい。随意的に、蒸気タービンは、複数の蒸気ストリームを単段の蒸気タービンから回収するように流体接続されてもよく、この場合、複数のストリームは異なる圧力を有して回収されてもよい。
【0071】
図12aにおいて、1つの実施形態に係る典型的な蒸気タービンアセンブリ130は、第1の蒸気タービン140、例えば、多段蒸気タービンを備えてもよく、多段蒸気タービンは、高圧段、中圧段、低圧段、及び、極低圧段を更に備える。蒸気発生器122は、HP蒸気ストリーム126を供給ストリームとして蒸気タービンアセンブリ130及び第1の蒸気タービン140に流入させるように流体接続されてもよく、この場合、HP蒸気ストリーム126は、少なくともVLP蒸気ストリーム138、及び随意的に超低圧蒸気ストリーム、すなわち、ULP蒸気ストリーム136を形成するように膨張されてもよい。第1の蒸気タービン140及び蒸気タービンアセンブリ130は、VLP蒸気ストリーム138を少なくとも1つの再生ストリーム、例えば、第1の再生ストリーム、随意的に再生前ストリーム、及び、随意的に第2の再生ストリームとして吸着ガス分離アセンブリ及び吸着ガス分離器に流入させるように流体接続されてもよい。蒸気タービンアセンブリ130の第1の蒸気タービン140は、ULP蒸気ストリーム136を例えば凝縮器(
図12aに示されない)に流入させるように流体接続されてもよい。
【0072】
図12bにおいて、更なる実施形態に係る典型的な蒸気タービンアセンブリ130は、第1の蒸気タービン142、第2の蒸気タービン144(例えば、極低圧蒸気タービン)、及び、随意的に第3の蒸気タービン146(例えば、超低圧蒸気タービン)を備えてもよい。第1の蒸気タービン142は多段蒸気タービンであってもよく、多段蒸気タービンは、高圧段、中圧段、低圧段を更に備える。蒸気発生器122は、HP蒸気ストリーム126を供給ストリームとして蒸気タービンアセンブリ130及び第1の蒸気タービン142に流入させるように流体接続されてもよく、この場合、HP蒸気ストリーム126は、少なくとも低圧蒸気ストリーム、すなわち、LP蒸気ストリーム150、及び、随意的に極低圧蒸気ストリーム、すなわち、VLP蒸気ストリーム134を形成するように膨張されてもよい。第1の蒸気タービン142は、LP蒸気ストリーム150を供給ストリームとして第2の蒸気タービン144に流入させるように流体接続されてもよく、この場合、LP蒸気ストリーム150は、VLP蒸気ストリーム138及び随意的にVLP蒸気ストリーム152を形成するように膨張されてもよい。第1の蒸気タービン142及び蒸気タービンアセンブリ130は、VLP蒸気ストリーム134を例えば凝縮器(
図12bに示されない)に流入させるように流体接続されてもよい。第2の蒸気タービン144及び蒸気タービンアセンブリ130は、VLP蒸気ストリーム138を少なくとも1つの再生ストリーム、例えば、第1の再生ストリーム、随意的に再生前ストリーム、及び、随意的に第2の再生ストリームとして吸着ガス分離アセンブリ及び吸着ガス分離器に流入させるように流体接続されてもよい。随意的に、第2の蒸気タービン144は、VLP蒸気ストリーム152を供給ストリームとして第3の蒸気タービン146に流入させるように流体接続されてもよく、この場合、VLP蒸気ストリーム152は、超低圧蒸気ストリーム、すなわち、ULP蒸気ストリーム136を形成するように膨張されてもよい。第3の蒸気タービン146及び蒸気タービンアセンブリ130は、ULP蒸気ストリーム136を例えば凝縮器(
図12bに示されない)に流入させるように流体接続されてもよい。随意的に、第1の蒸気タービン142、第2の蒸気タービン144、及び、第3の蒸気タービン146が任意の段を備えてもよい。
【0073】
図7を参照すると、システムの実施形態において、蒸気サブシステム120の蒸気タービンアセンブリ130は、VLP蒸気ストリーム138を第1の再生ストリーム65として、吸着ガス分離アセンブリ30に、随意的に第2の端部41を介して吸着ガス分離器31に、及び、第1の再生領域44に流入させるように流体接続されてもよい。蒸気サブシステム120の蒸気タービンアセンブリ130及び吸着ガス分離システム100は、ULP蒸気ストリーム136及び随意的にVLP蒸気ストリーム134を例えば凝縮器(
図7に示されない)に流入させるように流体接続されてもよい。
【0074】
システムの実施形態において、調整ストリーム源、例えば周囲環境(
図7に示されない)は、調整ストリーム67、例えば外気ストリームを、吸着ガス分離システム100に、吸着ガス分離アセンブリ30に、随意的に第2の端部41を介して吸着ガス分離器31に、調整領域46に、及び、調整領域46内の接触器(
図7に示されない)の少なくとも一部に流入させるように流体接続されてもよい。調整領域46は、随意的に吸着ガス分離器31の第1の端部40を介して、第3の生成物ストリーム68を燃料燃焼器114に流入される酸化剤ストリーム、例えば酸化剤ストリーム112の少なくとも一部として燃料燃焼器114へ流入させるように流体接続されてもよい。
【0075】
冷却剤源(
図7に示されない)は、冷却剤ストリーム72を吸着ガス分離システム100、吸着ガス分離アセンブリ30、第1の凝縮器段70、及び、凝縮熱交換器71の低温回路(
図7に示されない)に流入させるように流体接続されてもよい。冷却剤源(
図7に示されない)は、冷却剤ストリーム73を凝縮熱交換器71の低温回路(
図7に示されない)、第1の凝縮器段70、吸着ガス分離アセンブリ30、及び、吸着ガス分離システム100から回収するように流体接続されてもよい。凝縮物貯留部(
図7に示されない)が、凝縮物ストリーム74を凝縮熱交換器71の高温回路(
図7に示されない)、第1の凝縮器段70、吸着ガス分離アセンブリ30、及び、吸着ガス分離システム100から回収するように流体接続されてもよい。
【0076】
周囲環境(
図7に示されない)は、第1の生成物ストリーム63を随意的に吸着ガス分離器31の第2の端部41を介して吸着領域42から、吸着ガス分離アセンブリ30から、及び、随意的な燃料ガススタック(
図7に示されない)を介して吸着ガス分離システム100から回収するように流体接続されてもよい。
【0077】
吸着ガス分離アセンブリ30及び吸着ガス分離システム100の随意的な圧縮機78は、圧縮された第2の生成物ストリーム79を例えば圧縮された第2の生成物ストリーム79の最終用途(
図7に示されない)に流入させるように流体接続されてもよい。
【0078】
図8は、多成分流体混合物又はストリームから少なくとも第1の成分を吸着ガス分離するための本開示の一実施形態に係る典型的な吸着ガス分離システム102の概略図である。吸着ガス分離システム102は、燃料燃焼器114、蒸気サブシステム120、及び、
図5に示される吸着ガス分離アセンブリ33の実施形態を備える。燃料燃焼器114は、例えば、ガスタービン燃焼器、複合サイクルガスタービン燃焼器、液体燃料(油/灯油/ディーゼル/ガソリン及び他の液体燃料を燃料とするなど)燃焼器、石炭燃料燃焼器(固体、微粉、ガス化、又は、他の形態の石炭燃料燃焼器、例えば石炭燃料の発電プラントを含む)、バイオマス固体及び/又は液体燃料燃焼器、蒸気発生器/ボイラ燃焼器、及び、プロセスヒータ燃焼器(プロセス流体及び/又はガスを加熱するために精製及び/又は工業プロセスで使用されてもよいものなど)のうちの少なくとも1つであってもよい。蒸気サブシステム120は、蒸気発生器122(例えば、熱交換器、ボイラ、又は、熱回収蒸気発生器)及び蒸気タービンアセンブリ130を更に備えてもよい。
【0079】
燃料源(
図8に示されない)は、燃料ストリーム110を吸着ガス分離システム102及び燃料燃焼器114に流入させるように流体接続されてもよい。酸化剤源(
図8に示されない)は、酸化剤ストリーム112を吸着ガス分離システム100及び燃料燃焼器114に流入させるように流体接続されてもよく、この場合、酸化剤ストリーム112及び燃料ストリーム110は、燃焼後ガスストリーム116を生成するために混合されて燃焼されてもよい。燃料燃焼器114は、燃焼後ガスストリーム116を蒸気サブシステム120及び蒸気発生器122の高温回路(
図8に示されない)に流入させるように流体接続されてもよい。燃焼後ガスストリーム116は、蒸気発生器122の低温回路(
図8に示されない)に熱を伝えてもよい。蒸気発生器122の高温回路(
図8に示されない)及び蒸気サブシステム120は、燃焼後ガスストリーム116を供給ストリーム60として吸着ガス分離アセンブリ33及び随意的なDCC61に流入させるように流体接続されてもよい。
【0080】
供給水源(
図8に示されない)は、供給水ストリーム124、例えば水及び/又は凝縮物ストリームを吸着ガス分離システム102、蒸気サブシステム120、及び、蒸気発生器122の低温回路(
図8に示されない)に流入させるように流体接続されてもよく、この場合、供給水ストリーム124は高圧蒸気ストリーム、すなわち、HP蒸気ストリーム126へ変換されてもよい。蒸気発生器122の低温回路(
図8に示されない)は、HP蒸気ストリーム126を蒸気タービンアセンブリ130に流入させるように流体接続されてもよい。
【0081】
システムの実施形態において、蒸気サブシステム120の蒸気タービンアセンブリ130は、VLP蒸気ストリーム138を第1の再生ストリーム65、再生前ストリーム84、及び、第2の再生ストリーム88のうちの少なくとも1つとして吸着ガス分離アセンブリ33に、随意的に第2の端部41を介して吸着ガス分離器34に、及び、第1の再生領域44、随意的に再生前領域52、及び随意的に第2の再生領域56に流入させるように流体接続されてもよい。蒸気サブシステム120の蒸気タービンアセンブリ130及び吸着ガス分離システム102は、ULP蒸気ストリーム136及び随意的にVLP蒸気ストリーム134を例えば凝縮器(
図8に示されない)に流入させるように流体接続されてもよい。
【0082】
システムの実施形態において、調整ストリーム源、例えば周囲環境(
図8に示されない)は、調整ストリーム67、例えば外気ストリームを、吸着ガス分離システム102に、吸着ガス分離アセンブリ33に、随意的に第2の端部41を介して吸着ガス分離器34に、調整領域46に、及び、調整領域46内の接触器(
図8に示されない)の少なくとも一部に流入させるように流体接続されてもよい。調整領域46は、随意的に吸着ガス分離器34の第1の端部40を介して、第3の生成物ストリーム68を燃料燃焼器114に流入される酸化剤ストリーム、例えば酸化剤ストリーム112の少なくとも一部として燃料燃焼器114へ流入させるように流体接続されてもよい。
【0083】
冷却剤源(
図8に示されない)は、冷却剤ストリーム72を吸着ガス分離システム102、吸着ガス分離アセンブリ33、第1の凝縮器段70、及び、凝縮熱交換器71の低温回路(
図8に示されない)に流入させるように流体接続されてもよい。冷却剤源(
図8に示されない)は、冷却剤ストリーム73を凝縮熱交換器71の低温回路(
図8に示されない)、第1の凝縮器段70、吸着ガス分離アセンブリ33、及び、吸着ガス分離システム102から回収するように流体接続されてもよい。凝縮物貯留部(
図8に示されない)が、凝縮物ストリーム74を凝縮熱交換器71の高温回路(
図8に示されない)、第1の凝縮器段70、吸着ガス分離アセンブリ33、及び、吸着ガス分離システム102から回収するように流体接続されてもよい。
【0084】
周囲環境(
図8に示されない)は、第1の生成物ストリーム63を随意的に吸着ガス分離器34の第2の端部41を介して吸着領域42から、吸着ガス分離アセンブリ33から、及び、随意的な燃料ガススタック(
図8に示されない)を介して吸着ガス分離システム102から回収するように流体接続されてもよい。
【0085】
吸着ガス分離アセンブリ33及び吸着ガス分離システム102の随意的な圧縮機78は、圧縮された第2の生成物ストリーム79を例えば圧縮された第2の生成物ストリーム79の最終用途(
図8に示されない)に流入させるように流体接続されてもよい。
【0086】
随意的な環流領域54は、随意的に吸着ガス分離器34の第2の端部41を介して、第4の生成物ストリーム86を第4の生成物ストリーム86の最終用途(
図8に示されない)に、又は、随意的には凝縮器、例えば凝縮熱交換器71に流入させて、凝縮物成分、例えば水を凝縮して第4の生成物ストリーム86から回収するように流体接続されてもよい。
【0087】
図9は、多成分流体混合物又はストリームから少なくとも第1の成分を吸着ガス分離するための本開示の一実施形態に係る典型的な吸着ガス分離システム104の概略図である。吸着ガス分離システム104は、燃料燃焼器114、蒸気サブシステム121、及び、
図5に示される吸着ガス分離アセンブリ33の実施形態を備える。燃料燃焼器114は、例えば、ガスタービン燃焼器、複合サイクルガスタービン燃焼器、液体燃料(油/灯油/ディーゼル/ガソリン及び他の液体燃料を燃料とするなど)燃焼器、石炭燃料燃焼器(固体、微粉、ガス化、又は、他の形態の石炭燃料燃焼器、例えば石炭燃料の発電プラントを含む)、バイオマス固体及び/又は液体燃料燃焼器、蒸気発生器/ボイラ燃焼器、及び、プロセスヒータ燃焼器(プロセス流体及び/又はガスを加熱するために精製及び/又は工業プロセスで使用されてもよいものなど)のうちの少なくとも1つであってもよい。蒸気サブシステム121は、蒸気発生器122(例えば、熱交換器、ボイラ、又は、熱回収蒸気発生器)及び蒸気タービンアセンブリ132を更に備えてもよい。
【0088】
燃料源(
図9に示されない)は、燃料ストリーム110を吸着ガス分離システム104及び燃料燃焼器114に流入させるように流体接続されてもよい。酸化剤源(
図9に示されない)は、酸化剤ストリーム112を吸着ガス分離システム104及び燃料燃焼器114に流入させるように流体接続されてもよく、この場合、酸化剤ストリーム112及び燃料ストリーム110は、燃焼後ガスストリーム116を生成するために混合されて燃焼されてもよい。燃料燃焼器114は、燃焼後ガスストリーム116を蒸気サブシステム121及び蒸気発生器122の高温回路(
図9に示されない)に流入させるように流体接続されてもよい。燃焼後ガスストリーム116は、蒸気発生器122の低温回路(
図9に示されない)に熱を伝えてもよい。蒸気発生器122の高温回路(
図9に示されない)及び蒸気サブシステム121は、燃焼後ガスストリーム116を供給ストリーム60として吸着ガス分離アセンブリ33及び随意的なDCC61に流入させるように流体接続されてもよい。
【0089】
供給水源(
図9に示されない)は、供給水ストリーム124、例えば水及び/又は凝縮物ストリームを吸着ガス分離システム104、蒸気サブシステム121、及び、蒸気発生器122の低温回路(
図9に示されない)に流入させるように流体接続されてもよく、この場合、供給水ストリーム124は高圧蒸気ストリーム、すなわち、HP蒸気ストリーム126へ変換されてもよい。蒸気発生器122の低温回路(
図9に示されない)は、HP蒸気ストリーム126を蒸気タービンアセンブリ132に流入させるように流体接続されてもよい。
【0090】
図12cを参照すると、システムの実施形態において、典型的な蒸気タービンアセンブリ132は、第1の蒸気タービン148、例えば多段蒸気タービンを備えてもよく、多段蒸気タービンは、高圧段、中圧段、低圧段を更に備える。蒸気発生器122は、HP蒸気ストリーム126を供給ストリームとして蒸気タービンアセンブリ132及び第1の蒸気タービン148に流入させるように流体接続されてもよく、この場合、HP蒸気ストリーム126は、複数の極低圧蒸気ストリーム、例えばVLP蒸気ストリーム154、VLP蒸気ストリーム156、及び、VLP蒸気ストリーム158、及び随意的にVLP蒸気ストリーム134を形成するように膨張されてもよい。第1の蒸気タービン148は、複数の実施形態ストリームを単段、例えば低圧段から回収するように流体接続されてもよく、この場合、少なくとも第1の蒸気ストリームが第1の圧力にあってもよく、第2の蒸気ストリームが第2の圧力にあってもよく、また、第1の圧力は第2の圧力よりも小さい又は大きい。例えば、VLP蒸気ストリーム154、VLP蒸気ストリーム156、及び、VLP蒸気ストリーム158は、随意的に第1の蒸気タービン148の低圧段から回収されてもよく、この場合、VLP蒸気ストリーム154は第1の圧力にあり、VLP蒸気ストリーム156は第2の圧力にあり、及び、VLP蒸気ストリーム158は第3の圧力にあり、その場合、第1の圧力は第2の圧力よりも大きく、第2の圧力は第3の圧力よりも大きい。VLP蒸気ストリーム154は随意的に再生前ストリーム84として使用されてもよく、VLP蒸気ストリーム156は随意的に第2の再生ストリーム88として使用されてもよく、及び、VLP蒸気ストリーム158は随意的に第1の再生ストリーム65として使用されてもよい。随意的に、多段蒸気タービンは、少なくとも1つの蒸気ストリームを段間で回収するように流体接続されてもよい。例えば、高圧段、中圧段、低圧段、及び、極低圧段を備える多段蒸気タービンは、少なくとも1つの蒸気ストリームを中圧段と低圧段との間で及び/又は低圧段と極低圧段との間で回収するように流体接続されてもよい。随意的に、蒸気タービンは、複数の蒸気ストリームを蒸気タービンの段から回収するように流体接続されてもよく、この場合、複数の蒸気ストリームはそれぞれほぼ等しい圧力を有してもよい。
【0091】
システムの実施形態において、蒸気サブシステム121の蒸気タービンアセンブリ132は、VLP蒸気ストリーム154を再生前ストリーム84として吸着ガス分離アセンブリ33に、随意的に第2の端部41を介して吸着ガス分離器34に、及び、再生前領域52に流入させ、VLP蒸気ストリーム156を第2の再生ストリーム88として吸着ガス分離アセンブリ33に、随意的に第2の端部41を介して吸着ガス分離器34に、及び、第2の再生領域56に流入させ、VLP蒸気ストリーム158を第1の再生ストリーム65として吸着ガス分離アセンブリ33に、随意的に第2の端部41を介して吸着ガス分離器34に、及び、第1の再生領域44に流入させ、VLP蒸気ストリーム134を例えば凝縮器(
図9に示されない)に流入させるように流体接続されてもよい。
【0092】
システムの実施形態において、調整ストリーム源、例えば周囲環境(
図9に示されない)は、調整ストリーム67、例えば外気ストリームを、吸着ガス分離システム104に、吸着ガス分離アセンブリ33に、随意的に第2の端部41を介して吸着ガス分離器34に、調整領域46に、及び、調整領域46内の接触器(
図9に示されない)の少なくとも一部に流入させるように流体接続されてもよい。調整領域46は、随意的に吸着ガス分離器34の第1の端部40を介して、第3の生成物ストリーム68を燃料燃焼器114に流入される酸化剤ストリーム、例えば酸化剤ストリーム112の少なくとも一部として燃料燃焼器114へ流入させるように流体接続されてもよい。
【0093】
冷却剤源(
図9に示されない)は、冷却剤ストリーム72を吸着ガス分離システム104、吸着ガス分離アセンブリ33、第1の凝縮器段70、及び、凝縮熱交換器71の低温回路(
図9に示されない)に流入させるように流体接続されてもよい。冷却剤源(
図9に示されない)は、冷却剤ストリーム73を第1の凝縮器段70の凝縮熱交換器71の低温回路(
図9に示されない)、吸着ガス分離アセンブリ33、及び、吸着ガス分離システム104から回収するように流体接続されてもよい。凝縮物貯留部(
図9に示されない)が、凝縮物ストリーム74を第1の凝縮器段70の凝縮熱交換器71の高温回路(
図9に示されない)、吸着ガス分離アセンブリ33、及び、吸着ガス分離システム104から回収するように流体接続されてもよい。
【0094】
周囲環境(
図9に示されない)は、第1の生成物ストリーム63を吸着領域42、随意的に第2の端部41を介して吸着領域42内の接触器(
図9には示されない)の少なくとも一部から、吸着ガス分離器34から、吸着ガス分離アセンブリ33から、及び、随意的な燃料ガススタック(
図9に示されない)を介して吸着ガス分離システム104から回収するように流体接続されてもよい。
【0095】
吸着ガス分離アセンブリ33及び吸着ガス分離システム104の随意的な圧縮機78は、圧縮された第2の生成物ストリーム79を例えば圧縮された第2の生成物ストリーム79の最終用途(
図9に示されない)に流入させるように流体接続されてもよい。
【0096】
随意的な環流領域54は、随意的に吸着ガス分離器34の第2の端部41を介して、第4の生成物ストリーム86を第4の生成物ストリーム86の最終用途(
図9に示されない)に、又は、随意的には凝縮器、例えば凝縮熱交換器71に流入させて、凝縮物成分、例えば水を凝縮して第4の生成物ストリーム86から回収するように流体接続されてもよい。
【0097】
図10は、多成分流体混合物又はストリームから少なくとも第1の成分を吸着ガス分離するための本開示の一実施形態に係る典型的な吸着ガス分離システム106の概略図である。吸着ガス分離システム106は、燃料燃焼器114、蒸気サブシステム120、及び、
図6に示される吸着ガス分離アセンブリ36の実施形態を備える。燃料燃焼器114は、例えば、ガスタービン燃焼器、複合サイクルガスタービン燃焼器、液体燃料(油/灯油/ディーゼル/ガソリン及び他の液体燃料を燃料とするなど)燃焼器、石炭燃料燃焼器(固体、微粉、ガス化、又は、他の形態の石炭燃料燃焼器、例えば石炭燃料の発電プラントを含む)、バイオマス固体及び/又は液体燃料燃焼器、蒸気発生器/ボイラ燃焼器、及び、プロセスヒータ燃焼器(プロセス流体及び/又はガスを加熱するために精製及び/又は工業プロセスで使用されてもよいものなど)のうちの少なくとも1つであってもよい。蒸気サブシステム120は、蒸気発生器122(例えば、熱交換器、ボイラ、又は、熱回収蒸気発生器)及び蒸気タービンアセンブリ130を更に備えてもよい。
【0098】
燃料源(
図10に示されない)は、燃料ストリーム110を吸着ガス分離システム106及び燃料燃焼器114に流入させるように流体接続されてもよい。酸化剤源(
図10に示されない)は、酸化剤ストリーム112を吸着ガス分離システム106及び燃料燃焼器114に流入させるように流体接続されてもよく、この場合、酸化剤ストリーム112及び燃料ストリーム110は、燃焼後ガスストリーム116を生成するために混合されて燃焼されてもよい。燃料燃焼器114は、燃焼後ガスストリーム116を蒸気サブシステム120及び蒸気発生器122の高温回路(
図10に示されない)に流入させるように流体接続されてもよい。燃焼後ガスストリーム116は、蒸気発生器122の低温回路(
図10に示されない)に熱を伝えてもよい。蒸気発生器122の高温回路(
図10に示されない)及び蒸気サブシステム120は、燃焼後ガスストリーム116を供給ストリーム60として吸着ガス分離アセンブリ36及び随意的なDCC61に流入させるように流体接続されてもよい。
【0099】
供給水源(
図10に示されない)は、供給水ストリーム124、例えば水及び/又は凝縮物ストリームを吸着ガス分離システム106、蒸気サブシステム120、及び、蒸気発生器122の低温回路(
図10に示されない)に流入させるように流体接続されてもよく、この場合、供給水ストリーム124は高圧蒸気ストリーム、すなわち、HP蒸気ストリーム126へ変換されてもよい。蒸気発生器122の低温回路(
図10に示されない)は、HP蒸気ストリーム126を蒸気タービンアセンブリ130に流入させるように流体接続されてもよい。
【0100】
システムの実施形態において、蒸気タービンアセンブリ130及び蒸気サブシステム120は、VLP蒸気ストリーム138を第1の再生ストリーム65、再生前ストリーム84、及び、第2の再生ストリーム88のうちの少なくとも1つとして吸着ガス分離アセンブリ36に、随意的に第2の端部41を介して吸着ガス分離器37に、及び、第1の再生領域44、随意的に再生前領域52、及び随意的に第2の再生領域56に流入させるように流体接続されてもよい。蒸気サブシステム120の蒸気タービンアセンブリ130及び吸着ガス分離システム102は、ULP蒸気ストリーム136及び随意的にVLP蒸気ストリーム134を例えば凝縮器(
図10に示されない)に流入させるように流体接続されてもよい。
【0101】
システムの実施形態において、調整ストリーム源、例えば周囲環境(
図10に示されない)は、調整ストリーム67、例えば外気ストリームを、吸着ガス分離システム106に、吸着ガス分離アセンブリ36に、随意的に第2の端部41を介して吸着ガス分離器37に、調整領域46に、及び、調整領域46内の接触器(
図10に示されない)の少なくとも一部に流入させるように流体接続されてもよい。調整領域46は、随意的に吸着ガス分離器37の第1の端部40を介して、第3の生成物ストリーム68を燃料燃焼器114に流入される酸化剤ストリーム、例えば酸化剤ストリーム112の少なくとも一部として燃料燃焼器114へ流入させるように流体接続されてもよい。
【0102】
システムの実施形態において、第4の再生ストリーム源、例えば燃料燃焼器114は、燃焼後ガスストリーム116の少なくとも一部を第4の再生ストリーム95として吸着ガス分離アセンブリ36に、随意的に第1の端部40を介して吸着ガス分離器37に、第4の再生領域94に、及び、第4の再生領域94内の接触器(
図10に示されない)の少なくとも一部に流入させるように流体接続されてもよい。第4の再生ストリーム95は、第4の再生領域94内の第2の成分の凝縮温度以上の温度にあってもよい。随意的に、蒸気サブシステム120の蒸気発生器122の高温回路(
図10に示されない)は、燃焼後ガスストリーム116の一部又は供給ストリーム60の一部を第4の再生ストリーム95として吸着ガス分離アセンブリ36に、随意的に第1の端部40を介して吸着ガス分離器37に、第4の再生領域94に、及び、第4の再生領域94内の接触器(
図10に示されない)の少なくとも一部に流入させるように流体接続されてもよい。或いは、第4の再生ストリーム源、例えば熱交換器又はガスストリームを加熱するためのヒータ(全て
図10に示されない)は、第4の再生ストリーム95、例えば気流(
図10に示されない)を、例えば第4の再生ストリーム95中の第2の成分の凝縮温度以上の温度で吸着ガス分離システム106に、吸着ガス分離アセンブリ36に、随意的に第1の端部40を介して吸着ガス分離器37に、第4の再生領域94に、及び、第4の再生領域94内の接触器(
図10に示されない)の少なくとも一部に流入させるように流体接続されてもよい。第4の再生領域94、吸着ガス分離器37は、随意的に第2の端部41を介して、第7の生成物ストリーム96を燃料燃焼器114に酸化剤ストリーム、例えば燃料燃焼器114に流入される酸化剤ストリーム112及び第3の生成物ストリーム68の少なくとも一部として流入させるように流体接続されてもよい。
【0103】
冷却剤源(
図10に示されない)は、冷却剤ストリーム72を吸着ガス分離システム106、吸着ガス分離アセンブリ36、第1の凝縮器段97、及び、凝縮熱交換器71の低温回路(
図10に示されない)に流入させるように流体接続されてもよい。冷却剤源(
図10に示されない)は、冷却剤ストリーム73を凝縮熱交換器71の低温回路(
図10に示されない)、第1の凝縮器段97、吸着ガス分離アセンブリ36、及び、吸着ガス分離システム106から回収するように流体接続されてもよい。凝縮物貯留部(
図10に示されない)が、凝縮物ストリーム74を凝縮熱交換器71の高温回路(
図10に示されない)、第1の凝縮器段97、吸着ガス分離アセンブリ36、及び、吸着ガス分離システム106から回収するように流体接続されてもよい。
【0104】
周囲環境(
図10に示されない)は、第1の生成物ストリーム63を随意的に吸着ガス分離器37の第2の端部41を介して吸着領域42から、吸着ガス分離アセンブリ36から、及び、随意的な燃料ガススタック(
図10に示されない)を介して吸着ガス分離システム106から回収するように流体接続されてもよい。
【0105】
吸着ガス分離アセンブリ36及び吸着ガス分離システム106の随意的な圧縮機78は、圧縮された第2の生成物ストリーム79を例えば圧縮された第2の生成物ストリーム79の最終用途(
図10に示されない)に流入させるように流体接続されてもよい。
【0106】
随意的な環流領域54は、随意的に吸着ガス分離器37の第2の端部41を介して、第4の生成物ストリーム86を第4の生成物ストリーム86の最終用途(
図10に示されない)に、又は、随意的には凝縮器、例えば凝縮熱交換器71に流入させて、凝縮物成分、例えば水を凝縮して第4の生成物ストリーム86から回収するように流体接続されてもよい。
【0107】
図11は、多成分流体混合物又はストリームから少なくとも第1の成分を吸着ガス分離するための本開示の一実施形態に係る典型的な吸着ガス分離システム108の概略図である。吸着ガス分離システム108は、燃料燃焼器114、蒸気サブシステム121、及び、
図6に示される吸着ガス分離アセンブリ36の実施形態を備える。燃料燃焼器114は、例えば、ガスタービン燃焼器、複合サイクルガスタービン燃焼器、液体燃料(油/灯油/ディーゼル/ガソリン及び他の液体燃料を燃料とするなど)燃焼器、石炭燃料燃焼器(固体、微粉、ガス化、又は、他の形態の石炭燃料燃焼器、例えば石炭燃料の発電プラントを含む)、バイオマス固体及び/又は液体燃料燃焼器、蒸気発生器/ボイラ燃焼器、及び、プロセスヒータ燃焼器(プロセス流体及び/又はガスを加熱するために精製及び/又は工業プロセスで使用されてもよいものなど)のうちの少なくとも1つであってもよい。蒸気サブシステム121は、蒸気発生器122(例えば、熱交換器、ボイラ、又は、熱回収蒸気発生器)及び蒸気タービンアセンブリ132を更に備えてもよい。
【0108】
燃料源(
図11に示されない)は、燃料ストリーム110を吸着ガス分離システム108及び燃料燃焼器114に流入させるように流体接続されてもよい。酸化剤源(
図11に示されない)は、酸化剤ストリーム112を吸着ガス分離システム108及び燃料燃焼器114に流入させるように流体接続されてもよく、この場合、酸化剤ストリーム112及び燃料ストリーム110は、燃焼後ガスストリーム116を生成するために混合されて燃焼されてもよい。燃料燃焼器114は、燃焼後ガスストリーム116を蒸気サブシステム121及び蒸気発生器122の高温回路(
図11に示されない)に流入させるように流体接続されてもよい。燃焼後ガスストリーム116は、蒸気発生器122の低温回路(
図11に示されない)に熱を伝えてもよい。蒸気発生器122の高温回路(
図11に示されない)及び蒸気サブシステム121は、燃焼後ガスストリーム116を供給ストリーム60として吸着ガス分離アセンブリ36及び随意的なDCC61に流入させるように流体接続されてもよい。
【0109】
供給水源(
図11に示されない)は、供給水ストリーム124、例えば水及び/又は凝縮物ストリームを吸着ガス分離システム108、蒸気サブシステム121、及び、蒸気発生器122の低温回路(
図11に示されない)に流入させるように流体接続されてもよく、この場合、供給水ストリーム124は高圧蒸気ストリーム、すなわち、HP蒸気ストリーム126へ変換されてもよい。蒸気発生器122の低温回路(
図11に示されない)は、HP蒸気ストリーム126を蒸気タービンアセンブリ132に流入させるように流体接続されてもよい。
【0110】
図12cを参照すると、システムの実施形態において、典型的な蒸気タービンアセンブリ132は、第1の蒸気タービン148、例えば多段蒸気タービンを備えてもよく、多段蒸気タービンは、高圧段、中圧段、低圧段を更に備える。蒸気発生器122は、HP蒸気ストリーム126を供給ストリームとして蒸気タービンアセンブリ132及び第1の蒸気タービン148に流入させるように流体接続されてもよく、この場合、HP蒸気ストリーム126は、複数の極低圧蒸気ストリーム、例えばVLP蒸気ストリーム154、VLP蒸気ストリーム156、及び、VLP蒸気ストリーム158、及び随意的にVLP蒸気ストリーム134を形成するように膨張されてもよい。第1の蒸気タービン148は、複数の実施形態ストリームを単段、例えば低圧段から回収するように流体接続されてもよく、この場合、少なくとも第1の蒸気ストリームが第1の圧力にあってもよく、第2の蒸気ストリームが第2の圧力にあってもよく、また、第1の圧力は第2の圧力よりも小さい又は大きい。例えば、VLP蒸気ストリーム154、VLP蒸気ストリーム156、及び、VLP蒸気ストリーム158は、随意的に第1の蒸気タービン148の低圧段から回収されてもよく、この場合、VLP蒸気ストリーム154は第1の圧力にあり、VLP蒸気ストリーム156は第2の圧力にあり、及び、VLP蒸気ストリーム158は第3の圧力にあり、その場合、第1の圧力は第2の圧力よりも大きく、第2の圧力は第3の圧力よりも大きい。VLP蒸気ストリーム154は随意的に再生前ストリーム84として使用されてもよく、VLP蒸気ストリーム156は随意的に第2の再生ストリーム88として使用されてもよく、及び、VLP蒸気ストリーム158は随意的に第1の再生ストリーム65として使用されてもよい。
【0111】
システムの実施形態において、蒸気タービンアセンブリ132及び蒸気サブシステム121は、VLP蒸気ストリーム154を再生前ストリーム84として吸着ガス分離アセンブリ36に、随意的に第2の端部41を介して吸着ガス分離器37に、及び、再生前領域52に流入させ、VLP蒸気ストリーム156を第2の再生ストリーム88として吸着ガス分離アセンブリ36に、随意的に第2の端部41を介して吸着ガス分離器37に、及び、第2の再生領域56に流入させ、VLP蒸気ストリーム158を第1の再生ストリーム65として吸着ガス分離アセンブリ36に、随意的に第2の端部41を介して吸着ガス分離器37に、及び、第1の再生領域44に流入させ、VLP蒸気ストリーム134を例えば凝縮器(
図11に示されない)に流入させるように流体接続されてもよい。
【0112】
システムの実施形態において、調整ストリーム源、例えば周囲環境(
図11に示されない)は、調整ストリーム67、例えば外気ストリームを、吸着ガス分離システム108に、吸着ガス分離アセンブリ36に、随意的に第2の端部41を介して吸着ガス分離器37に、調整領域46に、及び、調整領域46内の接触器(
図11に示されない)の少なくとも一部に流入させるように流体接続されてもよい。調整領域46は、随意的に吸着ガス分離器37の第1の端部40を介して、第3の生成物ストリーム68を燃料燃焼器114に流入される酸化剤ストリーム、例えば酸化剤ストリーム112の少なくとも一部として燃料燃焼器114へ流入させるように流体接続されてもよい。
【0113】
システムの実施形態において、第4の再生ストリーム源、例えば燃料燃焼器114は、燃焼後ガスストリーム116の少なくとも一部を第4の再生ストリーム95として随意的に吸着ガス分離器37の第1の端部40を介して吸着ガス分離アセンブリ36に、第4の再生領域94に、及び、第4の再生領域94内の接触器(
図11に示されない)の少なくとも一部に流入させるように流体接続されてもよい。第4の再生ストリーム95は、第4の再生領域94内の第2の成分の凝縮温度以上の温度にあってもよい。随意的に、蒸気発生器122の高温回路(
図11に示されない)及び蒸気サブシステム120は、燃焼後ガスストリーム116の一部又は供給ストリーム60の一部を第4の再生ストリーム95として吸着ガス分離アセンブリ36に、随意的に第1の端部40を介して吸着ガス分離器37に、第4の再生領域94に、及び、第4の再生領域94内の接触器(
図11に示されない)の少なくとも一部に流入させるように流体接続されてもよい。或いは、第4の再生ストリーム源、例えば熱交換器又はガスストリームを加熱するためのヒータ(全て
図11に示されない)は、第4の再生ストリーム95、例えば気流(
図11に示されない)を、第4の再生ストリーム95中の第2の成分の凝縮温度以上の温度で吸着ガス分離システム106に、吸着ガス分離アセンブリ36に、随意的に第1の端部40を介して吸着ガス分離器37に、第4の再生領域94に、及び、第4の再生領域94内の接触器(
図11に示されない)の少なくとも一部に流入させるように流体接続されてもよい。第4の再生領域94は、随意的に吸着ガス分離器37の第2の端部41を介して、第7の生成物ストリーム96を燃料燃焼器114に酸化剤ストリーム、例えば燃料燃焼器114に流入される酸化剤ストリーム112及び第3の生成物ストリーム68の少なくとも一部として流入させるように流体接続されてもよい。
【0114】
冷却剤源(
図11に示されない)は、冷却剤ストリーム72を吸着ガス分離システム108、吸着ガス分離アセンブリ36、第1の凝縮器段97、及び、凝縮熱交換器71の低温回路(
図11に示されない)に流入させるように流体接続されてもよい。冷却剤源(
図11に示されない)は、冷却剤ストリーム73を凝縮熱交換器71の低温回路(
図11に示されない)、第1の凝縮器段97、吸着ガス分離アセンブリ36、及び、吸着ガス分離システム108から回収するように流体接続されてもよい。凝縮物貯留部(
図11に示されない)が、凝縮物ストリーム74を凝縮熱交換器71の高温回路(
図11に示されない)、第1の凝縮器段97、吸着ガス分離アセンブリ36、及び、吸着ガス分離システム108から回収するように流体接続されてもよい。
【0115】
1つの実施形態において、周囲環境(
図11に示されない)は、第1の生成物ストリーム63を随意的に吸着ガス分離器37の第2の端部41を介して吸着領域42から、吸着ガス分離アセンブリ36から、及び、随意的な燃料ガススタック(
図11に示されない)を介して吸着ガス分離システム108から回収するように流体接続されてもよい。
【0116】
吸着ガス分離アセンブリ36及び吸着ガス分離システム108の随意的な圧縮機78は、圧縮された第2の生成物ストリーム79を例えば圧縮された第2の生成物ストリーム79の最終用途(
図11に示されない)に流入させるように流体接続されてもよい。
【0117】
随意的な環流領域54は、随意的に吸着ガス分離器37の第2の端部41を介して、第4の生成物ストリーム86を第4の生成物ストリーム86の最終用途(
図11に示されない)に、又は、随意的には凝縮器、例えば凝縮熱交換器71に流入させて、凝縮物成分、例えば水を凝縮して第4の生成物ストリーム86から回収するように流体接続されてもよい。
【0118】
本明細書中に記載される典型的な実施形態は、包括的であるように意図されておらず、或いは、本発明の範囲を開示された正にその形態に限定しようとするものではない。これらの実施形態は、当業者が本発明の教示内容を理解できるようにするべく本発明の原理及び本発明の用途及び実用的な使用を説明するために選択されて記載される。
【0119】
前述の開示に照らして当業者に明らかなように、本発明の範囲から逸脱することなくこの発明の実施において多くの変更及び改良が想定し得る。したがって、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲により規定される内容にしたがって解釈されるべきである。