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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-13
(45)【発行日】2023-01-23
(54)【発明の名称】玩具用組み立てブロック
(51)【国際特許分類】
   A63H 33/06 20060101AFI20230116BHJP
   A63H 33/08 20060101ALI20230116BHJP
【FI】
A63H33/06 B
A63H33/08 H
【請求項の数】 37
(21)【出願番号】P 2021516575
(86)(22)【出願日】2020-06-25
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-14
(86)【国際出願番号】 DK2020050191
(87)【国際公開番号】W WO2021063459
(87)【国際公開日】2021-04-08
【審査請求日】2021-05-14
(31)【優先権主張番号】PA201901155
(32)【優先日】2019-10-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DK
(73)【特許権者】
【識別番号】521115409
【氏名又は名称】プラス - プラス エー/エス
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ピール、イェンス マルティン
【審査官】安田 明央
(56)【参考文献】
【文献】米国意匠特許発明第00849851(US,S)
【文献】特開2001-113058(JP,A)
【文献】特表2010-524560(JP,A)
【文献】特表2008-532679(JP,A)
【文献】特開2002-315974(JP,A)
【文献】米国特許第04376351(US,A)
【文献】Buy LIMIT FASHION STORE - Wheel Blocks Game Online at Low Prices in India - Amazon.in,[online],2016年08月26日,https://www.amazon.in/Limit-Fashion-Store-Wheel-Blocks/dp/B01L45NULK,検索日:2022年5月25日
【文献】JANA Wheel blocks designs, Blocks for kids, halicopter with blocks games,YouTube [online] [video],2021年05月14日,https://www.youtube.com/watch?v=IkTmNd-URmk,検索日:2022年5月25日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63H 33/04-33/14
A63H 17/26-17/267
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
玩具用組み立てブロック・システム(100)であって、前記玩具用組み立てブロック・システム(100)が、
- 1つ又は複数の組み立てブロック(200)と、
- 1つ又は複数のホイール(300)と、
を備え、
- 各前記組み立てブロック(200)が、
- 長手方向(X)に延在する第1の細長い部分(2)と、
- 前記長手方向(X)に延在する第2の細長い部分(4)と、
- その中間位置(8)において、前記第1の細長い部分(2)を前記第2の細長い部分(4)に接続する中間部分(6)と、
- 前記中間部分(6)の反対側である前記第1の細長い部分の側部のところで且つ前記第1の細長い部分の中間位置のところで、前記第1の細長い部分(2)から、前記長手方向(X)に対して垂直である横方向(Y)に延在する第1の端部分(10)と、
- 前記中間部分(6)の反対側である側部のところで且つ前記第2の細長い部分の中間位置のところで、前記第2の細長い部分(4)から、前記長手方向(X)に対して垂直である前記横方向(Y)に延在する第2の端部分(12)と、
を備え、
したがって、前記組み立てブロックが6個の突出部(14)及び2個の空隙(16)を備え、各空隙(16)が前記第1の細長い部分(2)の端部と前記第2の細長い部分(4)の端部との間に画定され、
- 各前記ホイール(300)が、
- ハブ(18)と、
- ホイール・リム(20)と
を備え、
前記ホイール・リム(20)が前記ハブ(18)を囲み、前記ホイール・リム(20)が、前記ハブを基準として回転軸(A)を中心として旋回するのを可能にするように前記ホイール・リムを構成することになるように、前記ハブ(18)に取り付けられ、
前記ハブ(18)が、その中心(22)において、軸方向(A)に延在する孔(24)を備え、前記孔(24)の寸法及びジオメトリが前記組み立てブロック(200)の前記突出部(14)のうちの1つの突出部の寸法及びジオメトリに合うように適合され、それにより、前記突出部(14)を受け入れるのを可能にし、それにより摩擦のみにより前記ハブ(18)の前記孔(24)の中で前記組み立てブロック(200)の前記突出部(14)を定位置で保持するのを可能にし、
前記ホイール・リム(20)が、その端面(25)に沿って、軸方向(A)に延在する1つ又は複数の孔(26)を備え、前記ホイール・リム(20)の前記1つ又は複数の孔(26)の寸法及びジオメトリが、前記組み立てブロックの1つ又は複数の突出部(14)の寸法及びジオメトリに合うように適合され、それにより、前記突出部(14)及びひいては前記組み立てブロック(200)を受け入れて摩擦のみにより前記ホイール・リム(20)の中で定位置で保持するのを可能にし、
前記ハブ(18)が第1のハブ・パート(18a)及び第2のハブ・パート(18b)を備え、前記第1のハブ・パート(18a)が、その側部(40)から軸方向に延在する第1の係合手段(42)のうちの1つ又は複数の係合手段を備え、前記第2のハブ・パート(18b)が、その側部(40)から延在する第2の係合手段(44)のうちの1つ又は複数の係合手段を備え、前記ホイール・リム(20)が中央貫通孔(46)を備え、前記貫通孔(46)が前記貫通孔(46)の中央部分のところに第1の直径(D1)を有し、前記貫通孔が前記ホイール・リム(20)の側部(48)のところに第2の直径(D2)を有し、前記第1の直径(D1)が前記第2の直径(D2)より小さく、前記第1のハブ・パート(18a)の直径が前記直径(D2)に実質的に一致し、前記第2のハブ・パート(18b)の直径が前記直径(D2)に実質的に一致し、前記第1のハブ・パート(18a)の前記第1の係合手段(42)のうちの1つ又は複数の係合手段が、前記第2のハブ・パート(18b)の前記第2の係合手段(44)のうちの1つ又は複数の係合手段に係合されるように構成され、それにより前記第1のハブ・パート(18a)と前記第2のハブ・パート(18b)との間で前記ホイール・リム(20)を挟んで前記第1のハブ・パート(18a)及び前記第2のハブ・パート(18b)を解除可能に一体にロックするのを可能にする、
玩具用組み立てブロック・システム(100)。
【請求項2】
横方向(Y)における前記第1の細長い部分(2)と前記第2の細長い部分(4)との間の距離が、長手方向(X)における延在範囲、或いは前記第1の端部分(10)及び/又は前記第2の端部分(12)の高さ方向(Z)における延在範囲に一致し、前記高さ方向(Z)が前記長手方向(X)及び前記横方向(Y)に対して垂直である、請求項1に記載の玩具用組み立てブロック・システム(100)。
【請求項3】
前記中間部分(6)が、ユニット・サイズ=1である前記長手方向(X)における延在範囲を有し、前記第1の端部分(10)が、ユニット・サイズ=1である前記長手方向(X)における延在範囲を有し、前記第1の細長い部分(2)が、ユニット・サイズ=3である前記長手方向(X)における延在範囲を有し、前記第2の細長い部分(4)が、ユニット・サイズ=3である前記長手方向(X)における延在範囲を有する、請求項1又は2に記載の玩具用組み立てブロック・システム(100)。
【請求項4】
前記中間部分(6)が、ユニット・サイズ=1である前記横方向(Y)における延在範囲を有し、前記第1の端部分(10)が、ユニット・サイズ=1である前記横方向(Y)における延在範囲を有し、前記第1の細長い部分(2)が、ユニット・サイズ=1である前記横方向(Y)における延在範囲を有し、前記第2の細長い部分(4)が、ユニット・サイズ=1である前記長手方向(X)における延在範囲を有する、請求項1から3のいずれか一項に記載の玩具用組み立てブロック・システム(100)。
【請求項5】
前記中間部分(6)が、ユニット・サイズ=1である高さ方向(Z)における延在範囲を有し、前記第1の端部分(10)が、ユニット・サイズ=1である前記高さ方向(Z)における延在範囲を有し、前記第1の細長い部分(2)が、ユニット・サイズ=1である前記高さ方向(Z)における延在範囲を有し、前記第2の細長い部分(4)が、ユニット・サイズ=1である前記高さ方向(Z)における延在範囲を有し、前記高さ方向(Z)が前記長手方向(X)及び前記横方向(Y)に対して垂直である、請求項1から4のいずれか一項に記載の玩具用組み立てブロック・システム(100)。
【請求項6】
前記ユニット・サイズが、0.4~35cmなど(例えば、0.5~30cm)、1~25cmなど(例えば、2~20cm(例として、3~18cm))、4~17cmなど(例えば、5~16cm)、6~15cmなど(例えば、7~14cm)、8~13cm、9~12cm、又は10~11cmなどの、0.2~40cmの範囲から選択される、請求項3から5のいずれか一項に記載の玩具用組み立てブロック・システム(100)。
【請求項7】
前記第1の細長い部分(2)、前記第2の細長い部分(4)、前記中間部分(6)、前記第1の端部分(10)、及び前記第2の端部分(12)が、一体化された一貫性のある実在物として存在する、請求項1から6のいずれか一項に記載の玩具用組み立てブロック・システム(100)。
【請求項8】
前記第1の細長い部分(2)、前記第2の細長い部分(4)、及び前記中間部分(6)、前記第1の端部分(10)及び前記第2の端部分(12)、さらにはひいては前記組み立てブロックが、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、又はアクリロニトリルブタジエンスチレンポリマー(ABS)などの、ポリマー材料から作られ、並びに/或いは前記ホイール(300)の前記ホイール・リム(20)及び/又は前記ハブ(18)が、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、又はアクリロニトリルブタジエンスチレンポリマー(ABS)などの、ポリマー材料から作られる、請求項1から7のいずれか一項に記載の玩具用組み立てブロック・システム(100)。
【請求項9】
前記組み立てブロックのジオメトリが、前記組み立てブロック(200)に、一体に結合されて一貫性のある実在物となった9個のキューブに相当する外形を幾何学的に有させるように、選択される、請求項1から8のいずれか一項に記載の玩具用組み立てブロック・システム(100)。
【請求項10】
前記組み立てブロック(200)のうちの1つ又は複数の組み立てブロックが、Plus-Plus(登録商標)の玩具用組み立てブロックとして、又はPlus-Plus(登録商標)MINIの玩具用組み立てブロックとして、或いはPlus-Plus(登録商標)BIGの玩具用組み立てブロックとして市販されている、本特許出願の優先日より以前の種類の玩具用組み立てブロックである、請求項1から9のいずれか一項に記載の玩具用組み立てブロック・システム(100)。
【請求項11】
前記ホイールのうちの1つ又は複数のホイールの前記ハブ(18)の中の前記孔(24)が、独立して、貫通孔又は非貫通孔である、請求項1から10のいずれか一項に記載の玩具用組み立てブロック・システム(100)。
【請求項12】
前記ホイール・リム(20)が、その端面(25)に沿って、軸方向(A)に沿って延在する1つ又は複数の孔(26)をさらに備え、前記ホイール・リム(20)の前記1つ又は複数の孔(26)の寸法が前記ハブ(18)の中の前記孔(24)の寸法より小さい、請求項1から11のいずれか一項に記載の玩具用組み立てブロック・システム(100)。
【請求項13】
前記ホイール・リム(20)の前記孔(26)が、2個の孔(26)の4つのグループ(28)などの、1個、2個、又は3個の孔(26)の1つ、2つ、3つ、4つ、又は5つのグループ(28)として構成され、前記4つのグループ(28)が、90°の等角の間隔で、前記ホイール・リムの前記表面に沿って配置される、請求項1から12のいずれか一項に記載の玩具用組み立てブロック・システム(100)。
【請求項14】
孔の各グループ(28)の中の2つの隣接する孔(26)の間の距離が、横方向における、前記組み立てブロック(200)の前記第1の細長い部分(2)と前記第2の細長い部分(4)との間の距離に一致する、請求項13に記載の玩具用組み立てブロック・システム(100)。
【請求項15】
前記ホイール・リム(20)が、その軸方向軸(A)の方を向く表面(30)のところで、前記ホイール・リム(20)の中へ延在する1つ又は複数の円形凹部(32)を備え、前記ハブ(18)が、前記軸方向軸(A)から離れる方を向く表面のところで、前記軸方向軸(A)から離れるように延在する対応する数の突出部(34)を備え、前記ホイール・リム(20)の寸法及びジオメトリが、前記ホイール・リム(20)を前記ハブ(18)に取り付けるときに前記ホイール・リムを前記ハブを中心として旋回させるのを可能にするような形で、前記ハブ(18)の寸法及びジオメトリに合うように適合される、請求項1から14のいずれか一項に記載の玩具用組み立てブロック・システム(100)。
【請求項16】
前記ハブ(18)が、その軸方向軸(A)から離れる方を向く表面(30)のところで、前記ハブ(18)の中へ延在する1つ又は複数の円形凹部を備え、前記ホイール・リム(20)が、前記軸方向軸の方を向く表面(34)のところで、前記軸方向軸(A)の方に向かうように延在する対応する数の突出部(36)を備え、前記ホイール・リム(20)の寸法及びジオメトリが、前記ホイール・リム(20)を前記ハブ(18)に取り付けるときに前記ホイール・リムを前記ハブを中心として旋回させるのを可能にするような形で、前記ハブ(18)の寸法及びジオメトリに合うように適合される、請求項1から14のいずれか一項に記載の玩具用組み立てブロック・システム(100)。
【請求項17】
前記第1のハブ・パート(18a)の前記第1の係合手段(42)の数、及び/又は前記第2のハブ・パート(18b)の前記第2の係合手段(44)の数は、独立して、1個、2個、3個、4個、5個、6個、又はそれ以上である、請求項1から16のいずれか一項に記載の玩具用組み立てブロック・システム(100)。
【請求項18】
前記第1のハブ・パート(18a)の前記第1の係合手段(42)が、前記第1のハブ・パート(18a)の軸方向に対して垂直な方向に突出する端部要素(50a)を備え、前記第2のハブ・パート(18b)の前記第2の係合手段(44)が、前記第2のハブ・パート(18b)の軸方向に対して垂直な方向に突出する端部要素(50b)を備える、請求項17に記載の玩具用組み立てブロック・システム(100)。
【請求項19】
前記係合手段(18a、18b)のうちの1つ又は複数の係合手段に関して、前記第1のハブ・パート(18a)又は第2のハブ・パート(18b)の中心軸(A)から離れるように又は前記第1のハブ・パート(18a)又は前記第2のハブ・パート(18b)の中心軸(A)の方に向かうように、前記端部要素(50a、50b)が、前記第1のハブ・パート(18a)又は前記第2のハブ・パート(18b)の軸方向に対して垂直な方向に突出する、請求項1に記載の玩具用組み立てブロック・システム(100)。
【請求項20】
前記第1のハブ・パート(18a)が、前記第1のハブ・パート(18a)の中心軸(A)から離れるように前記第1のハブ・パート(18a)の軸方向に対して垂直な方向に突出する端部要素(50a)を各々が備える2つの第1の係合手段(42)を備え、前記第1のハブ・パート(18a)が、前記第1のハブ・パート(18a)の中心軸(A)に向かうように前記第1のハブ・パート(18a)の軸方向に対して垂直な方向に突出する端部要素(50a)を各々が備える2つの第1の係合手段(42)を備え、前記第2のハブ・パート(18b)が、前記第2のハブ・パート(18b)の中心軸(A)から離れるように、前記第2のハブ・パート(18b)の軸方向に対して垂直な方向に突出する端部要素(50b)を各々が備える2つの第2の係合手段(44)を備え、前記第2のハブ・パート(18b)が、前記第2のハブ・パート(18b)の中心軸(A)に向かうように、前記第1のハブ・パート(18b)の軸方向に対して垂直な方向に突出する端部要素(50b)を各々が備える2つの第2の係合手段(44)を備える、請求項19に記載の玩具用組み立てブロック・システム(100)。
【請求項21】
前記第1のハブ・パート(18a)に関連して、2つの同様に方向付けられる第1の係合手段(42)が前記第1のハブ・パート(18a)上で互いに反対側に配置され、第2のハブ・パート(18ab)に関連して、2つの同様に方向付けられる係合手段(44)が前記第2のハブ・パート(18b)上で互いに反対側に配置される、請求項2に記載の玩具用組み立てブロック・システム(100)。
【請求項22】
前記第1のハブ・パート(18a)に関連して、及び前記第2のハブ・パート(18ab)に関連して、前記4つの係合手段(42、44)が90°の角度で等角に離間される、請求項2又は2に記載の玩具用組み立てブロック・システム(100)。
【請求項23】
前記第1のハブ・パート(18a)の前記側部(40)上での前記第1の係合手段(42)の径方向位置が、前記第1の係合手段(18a)が係合されることになる前記対応する第2の係合手段(44)の、前記前記第2のハブ・パート(18b)の前記側部(40)上での径方向位置とは異なる、請求項1から2のいずれか一項に記載の玩具用組み立てブロック・システム(100)。
【請求項24】
前記ホイール(300)の前記第1のハブ・パート(18a)及び前記第2のハブ・パート(18ab)が幾何学的に及び寸法的に同等であるか又は等しい、請求項1から2のいずれか一項に記載の玩具用組み立てブロック・システム(100)。
【請求項25】
1つ又は複数のホイール(300)の前記ホイール・リム(20)の中の1つ又は複数の孔(26)が貫通孔又は非貫通孔である、請求項1から2のいずれか一項に記載の玩具用組み立てブロック・システム(100)。
【請求項26】
前記組み立てブロック(200)のうちの2つ以上の組み立てブロック、また好適には前記システムのすべての玩具用組み立てブロック(200)が同等の寸法を有する、請求項1から2のいずれか一項に記載の玩具用組み立てブロック・システム(100)。
【請求項27】
前記組み立てブロック(200)のうちの2つ以上のブロックが、組み立てブロックの2つ以上のグループを備えるなどして、異なる寸法を有し、1つのグループの前記組み立てブロック(200)の寸法が別のグループの前記組み立てブロック(200)の寸法とは異なる、請求項1から2のいずれか一項に記載の玩具用組み立てブロック・システム(100)。
【請求項28】
異なる色の組み立てブロック(200)及び/又はホイール(300)を備える、請求項1から2のいずれか一項に記載の玩具用組み立てブロック・システム(100)。
【請求項29】
ベース・プレート(400)をさらに備え、前記ベース・プレートが前記プレートの中へ延在する孔(38)のアレイを備え、前記孔のアレイが前記プレートの表面のところで2つの垂直な方向に配置され、
前記孔(38)のうちの1つ又は複数の孔が、前記組み立てブロック(200)の前記突出部(14)のうちの1つの突出部の寸法及びジオメトリに合うように適合される寸法及びジオメトリを有し、
前記ベース・プレート内の最も近くにあって隣接している任意の2つの孔(38)の間の距離が、前記組み立てブロック(200)の前記第1の細長い部分(2)と前記第2の細長い部分(4)との間の横方向における距離に一致し、それにより、前記突出部(14)を受け入れるのを可能にし、それにより摩擦のみにより前記ベース・プレート(400)内で前記組み立てブロック(200)を定位置で保持するのを可能にする、
請求項1から2のいずれか一項に記載の玩具用組み立てブロック・システム(100)。
【請求項30】
前記ベース・プレート(400)が長手方向における延在範囲及び横方向における延在範囲を有し、前記長手方向が横方向に対して垂直であり、前記孔のアレイが前記長手方向及び前記横方向に沿うように前記ベース・プレート内に配置され、それにより孔の規則的なパターンを形成する、請求項29に記載の玩具用組み立てブロック・システム(100)。
【請求項31】
前記ベース・プレート(400)が、長手方向に延在する1つ又は複数の線に沿って、5~70個など(例えば、10~65個)、15~60個など(例えば、20~55個(例として、25~50個))、30~45個又は40~45個の孔などの、2~75個の孔を備える、請求項29又は3に記載の玩具用組み立てブロック・システム(100)。
【請求項32】
前記ベース・プレート(400)が、横方向に延在する1つ又は複数の線に沿って、5~70個など(例えば、10~65個)、15~60個など(例えば、20~55個(例として、25~50個))、30~45個又は40~45個の孔などの、2~75個の孔を備える、請求項29から3のいずれか一項に記載の玩具用組み立てブロック・システム。
【請求項33】
前記ベース・プレート(400)が、正方形などの矩形を形成するか、若しくは三角形、五角形、六角形、七角形、八角形を形成するか、又は円形を形成するか、或いは楕円形状を形成する、外周を有する、請求項29から3のいずれか一項に記載の玩具用組み立てブロック・システム(100)。
【請求項34】
前記ベース・プレート(400)の1つ又は複数の孔(38)が、独立して、貫通孔又は非貫通孔である、請求項29から3のいずれか一項に記載の玩具用組み立てブロック・システム(100)。
【請求項35】
組み立てブロック(200)の数が、独立して、5~900個など(例えば、10~800個)、20~700個など(例えば、20~700個)、30~600個など(例えば、50~500個)、100~400個又は200~300個などの、2~1000個以上の範囲から選択され、及び/又はホイール(300)の数が、独立して、3~14個など(例えば、4~13個)、5~12個など(例えば、6~11個)、7~10個又は8~9個などの、2~15個の範囲から選択され、並びに/或いは存在する場合のベース・プレート(400)の数が、独立して、3~14個など(例えば、4~13個)、5~12個など(例えば、6~11個)、7~10個又は8~9個などの、2~15個の範囲から選択される、請求項1から3のいずれか一項に記載の玩具用組み立てブロック・システム(100)。
【請求項36】
前記玩具用組み立てブロック・システム(100)が1つ又は複数の追加の組み立て要素をさらに備え、前記1つ又は複数の追加の組み立て要素が1つ又は複数の貫通孔などの1つ又は複数の孔を含み、前記1つ又は複数の孔が、前記組み立てブロック(200)の1つ又は複数の突出部(14)の寸法に合うように適合される寸法及びジオメトリを有し、それにより前記突出部(14)を受け入れるのを可能にし、それにより摩擦のみにより前記追加の組み立て要素内で前記組み立てブロック(100)を定位置で保持するのを可能にする、請求項1から3のいずれか一項に記載の玩具用組み立てブロック・システム(100)。
【請求項37】
子供の活動のための、請求項1から3のいずれか一項に記載の玩具用組み立てブロック・システム(100)の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、玩具の分野に関する。より詳細には、本発明は、第1の態様において、玩具用組み立てブロック・システムに関する。第2の態様において、本発明は、子供の活動のための、このような玩具用組み立てブロック・システムの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
玩具用組み立てブロックは数十年にわたって市場で入手可能である。玩具用組み立てブロックは、最終的な創作物を構成することを目的として1つ又は複数の手法で一体され得る多様な幾何学的形態及び幾何学的形状の要素を意味している。
【0003】
子供が複数の組み立てブロックから例えば家を構築したいと判断する場合、最終的に家に類似するようなものにすることを目的として多数の小さい組み立てブロックを如何にして組み立てることができるかを考え出す必要があることから、子供に知的な課題が与えられることになる。同時に、子供は、計画を立てることにより何らかの成果が達成される得ることを学ぶことになり、また子供は、自分ですごいと思えたり誇らしく思えたりする成果を達成することによる満足感を感じることになる。それにより、子供は、自分の成果を誇らしく思えるご褒美的な気持ちを得ることが可能となる前には忍耐が必要となる可能性があることも教えられる。
【0004】
また、子供は、組み立てブロックを組み立てるためには自分の手の動きを連係させる必要があることで、運動的なスキルの訓練を経験することになる。
【0005】
したがって、これらの理由から、玩具用組み立てブロックは教育的な及び知的な刺激を与える有益な玩具の代表例であるとみなされ、これは同時に小さい子供の繊細な運動的スキルの訓練を補助する。
【0006】
非常に多岐にわたる玩具用組み立てブロックが知られている。これらは、単一の幾何学的形状のみとして存在する種類の組み立てブロックから、いくつかのわずかに修正された幾何学的形状として存在する種類の組み立てブロックにまで及ぶ。他の種類の玩具用組み立てブロックには、数百又はさらには数千の異なる幾何学的形状として存在する組み立てブロックのシステムが含まれる。
【0007】
後者の種類の玩具用組み立てブロックの例としてLego(登録商標)がある。前者の種類の組み立てブロックの例には、Plus-Plus(登録商標)、Kapla、及びIncastro(登録商標)がある。
【0008】
後者の種類の組み立てブロックは、組み立てブロックのセットが、窓、ドア、及び屋根タイルなどに類似する予め製作された組み立てブロックを含む可能性があることから、子供の想像力に最大限の課題を与えない可能性があり、対して前者の組み立てブロックは、個別の組み立てブロックが1つの組み立てブロック以外に類似するものが存在せずしたがって見慣れたアイテムように見える組合せを作るためには子供自身が個別のブロックを組み立てる必要があることから、子供の想像力に最大限の課題を与える。
【0009】
既に言及したように、前者の種類の組み立てブロックの1つの例として、Plus-Plus(登録商標)が市販されている。この組み立てブロックは、2つの垂直方向バーと、これらの2つの垂直方向バーに結合される1つの水平方向クロスバーとを備える3次元要素を備え、ここでは、各垂直方向バーが、水平方向クロスバーから離れる方を向く位置及び垂直方向バーの中点において、垂直方向バーのうちの1つの垂直方向バーの高さの1/3に相当する延在範囲を有する突出部をさらに備える。
【0010】
したがって、Plus-Plus(登録商標)の組み立てブロックは、合計で6個の突出部(各垂直方向バーに関連する2つの突出部、及び2つの水平方向の突出部)と、2つの空隙(それぞれ、垂直方向バーの上側パートと垂直方向バーの下側パートとの間にある)とを備える。
【0011】
各空隙の寸法が各突出部の寸法に合うように適合されることから、2つの類似のPlus-Plus(登録商標)の組み立てブロックが組み立てられて、1つの組み立てブロックの突出部を別の組み立てブロックの空隙の中に押し込むことによる摩擦のみにより定位置で保持され得る。
【0012】
したがって、Plus-Plus(登録商標)の組み立てブロックはそれ自体ではいかなる見慣れた日常的なアイテムにも類似しないことにより、多様な幾何学的形状、姿、構造、又は創作物を作ることを目的として、組み立てブロックを他の同様の組み立てブロックと組み合わせることが可能となる。
【0013】
しかし、Plus-Plus(登録商標)の組み立てブロックはそのデザインが非常に単純でありそれでも多様な幾何学的形状、姿、構造、及び創作物を作ることを目的として同様の組み立てブロックと組み合わされることが可能であるが、Plus-Plus(登録商標)の組み立てブロックの機能的特徴はいくらかの程度で制限され、特にはPlus-Plus(登録商標)の組み立てブロックの組み合わされる創作物の中において他の個別の組み立てブロックを基準として個別の組み立てブロックを移動させるのを可能にすることに関していくらかの程度で制限される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明の目的は、改善された機能性を有する玩具用組み立てブロック・システムを作ることである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
この目的が本発明の第1及び第2の態様に従って達成される。
【0016】
したがって、本発明は、その第1の態様において、玩具用組み立てブロック・システムに関し、この玩具用組み立てブロック・システムが、
- 1つ又は複数の組み立てブロックと、
- 1つ又は複数のホイールと、
を備え、
- 各上記組み立てブロックが、
- 長手方向Xに延在する第1の細長い部分と、
- 上記長手方向Xに延在する第2の細長い部分と、
- その中間位置において、上記第1の細長い部分を上記第2の細長い部分に接続する中間部分と、
- 上記中間部分の反対側である上記第1の細長い部分の側部のところで且つ上記第1の細長い部分の中間位置のところで、上記第1の細長い部分から、上記長手方向Xに対して垂直である横方向Yに延在する第1の端部分と、
- 上記中間部分の反対側である側部のところで且つ上記第2の細長い部分の中間位置のところで、上記第2の細長い部分から、上記長手方向Xに対して垂直である上記横方向Yに延在する第2の端部分と、
を備え、
したがって、上記組み立てブロックが6個の突出部及び2個の空隙を備え、各空隙が上記第1の細長い部分の端部と上記第2の細長い部分の端部との間に画定され、
- 各上記ホイールが、
- ハブと、
- ホイール・リムと
を備え、
上記ホイール・リムが上記ハブを囲み、上記ホイール・リムが、上記ハブを基準として回転軸Aを中心として旋回するのを可能にするように上記ホイール・リムを構成することになるように、上記ハブに取り付けられ、
上記ハブが、その中心において、軸方向Aに延在する孔を備え、上記孔の寸法及びジオメトリが上記組み立てブロックの上記突出部のうちの1つの突出部の寸法及びジオメトリに合うように適合され、それにより、上記突出部を受け入れるのを可能にし、それにより摩擦のみにより上記ハブの上記孔の中で上記組み立てブロックの上記突出部を定位置で保持するのを可能にする。
【0017】
第2の態様で、本発明は、子供の活動のための、第1の態様による玩具用組み立てブロック・システムの使用に関する。
【0018】
本発明は、その種々の態様において、数個の異なる構成要素により形成されるがそれでも多様な組合せを可能にし、したがって製造コストに関してコスト効率の高い容易な手法で子供のための教育的及び知的な刺激を与える有益な玩具を実現することになる、単純な組み立てブロック・システムを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1a】Plus-Plus(登録商標)として市販される従来技術の玩具用組み立てブロックを示す斜視図である。
図1b】このブロックが一貫性のある実在物(coherent entity)として一体に結合される9個のキューブを構成するものとして幾何学的にみなされ得ることを示している、図1aの玩具用組み立てブロックを示す斜視図である。
図2図1aに示される複数の組み立てブロックで形成される小立像の形態の立体作品を示す斜視図である。
図3】ホイールと組み合わされる、図1aの従来技術の玩具用組み立てブロックを備える、本発明による玩具用組み立てブロック・システムを示す斜視図である。
図4a】本発明による玩具用組み立てブロック・システムのホイールを示す斜視図である。
図4b】本発明による玩具用組み立てブロック・システムのホイールを示す斜視図である。
図5a】本発明による玩具用組み立てブロック・システムのホイールを示す平面図である。
図5b】本発明による玩具用組み立てブロック・システムのホイールを示す平面図である。
図6a】本発明による玩具用組み立てブロック・システムのホイールのホイール・リムを示す断面図である。
図6b】本発明による玩具用組み立てブロック・システムのホイールのホイール・リムを示す断面図である。
図7】本発明による玩具用組み立てブロック・システムのホイールのハブを示す平面図である。
図8】本発明による、複数の組み立てブロック及び4個のホイールで形成される創作物を示す斜視図である。
図9】ベース・プレートと組み合わされる、図3のシステムを備える本発明による別の玩具用組み立てブロック・システムを示す斜視図である。
図10図9のベース・プレートを示す平面図である。
図11】本発明による、複数の組み立てブロック、並びに4個のホイール及びベース・プレートで形成される玩具用車両の形態の創作物を示す斜視図である。
図12a】本発明による玩具用組み立てブロック・システムのホイールの別の実施例の分解状態を示す断面図である。
図12b図12aに示される組み立てられたホイールを示す断面図である。
図13】本発明の一実施例による玩具用組み立てブロック・システムのホイールの第1又は第2のハブ・パートの好適な実施例を示す斜視図である。
図14図13の実施例の外側表面を示す平面図である。
図15】本発明の一実施例による玩具用組み立てブロック・システムのホイールのホイール・リムの好適な実施例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の第1の態様
本発明は、その第1に態様において、玩具用組み立てブロック・システムに関し、この玩具用組み立てブロック・システムが、
- 1つ又は複数の組み立てブロックと、
- 1つ又は複数のホイールと、
を備え、
- 各上記組み立てブロックが、
- 長手方向Xに延在する第1の細長い部分と、
- 上記長手方向Xに延在する第2の細長い部分と、
- その中間位置において、上記第1の細長い部分を上記第2の細長い部分に接続する中間部分と、
- 上記中間部分の反対側である上記第1の細長い部分の側部のところで且つ上記第1の細長い部分の中間位置のところで、上記第1の細長い部分から、上記長手方向Xに対して垂直である横方向Yに延在する第1の端部分と、
- 上記中間部分の反対側である側部のところで且つ上記第2の細長い部分の中間位置のところで、上記第2の細長い部分から、上記長手方向Xに対して垂直である上記横方向Yに延在する第2の端部分と、
を備え、
したがって、上記組み立てブロックが6個の突出部及び2個の空隙を備え、各空隙が上記第1の細長い部分の端部と上記第2の細長い部分の端部との間に画定され、
- 各上記ホイールが、
- ハブと、
- ホイール・リムと
を備え、
上記ホイール・リムが上記ハブを囲み、上記ホイール・リムが、上記ハブを基準として回転軸Aを中心として旋回するのを可能にするように上記ホイール・リムを構成することになるように、上記ハブに取り付けられ、
上記ハブが、その中心において、軸方向Aに延在する孔を備え、上記孔の寸法及びジオメトリが上記組み立てブロックの上記突出部のうちの1つの突出部の寸法及びジオメトリに合うように適合され、それにより、上記突出部を受け入れるのを可能にし、それにより摩擦のみにより上記ハブの上記孔の中で上記組み立てブロックの上記突出部を定位置で保持するのを可能にする。
【0021】
第1の態様による玩具用組み立てブロック・システムが、少なくとも、2つの異なる要素を備える。第1の要素が、他の構成要素を基準として移動することができる構成要素を有さない固定された構造の形態の組み立てブロックの形態である。
【0022】
対して、もう一方の要素が、互いを基準として旋回する(人間の手の動作などにより、外力を加えることによる)ことが可能となるように構成されるハブ及びホイール・リムを備えるホイールの形態である。
【0023】
このような複数の組み立てブロック及びホイールを用いることにより、異なる構造の形態の非常に多数の異なる組合せが構築され得る。
【0024】
本記述及び添付の特許請求の範囲では、概して「ホイール」として表される玩具用組み立てブロックの要素が、本発明のシステムから作られる構造の1つのパートをこの構造の別のパートを基準として回転させるのを可能にするベアリングとしてみなされ得る、ことに留意されたい。
【0025】
本発明の第1の態様による玩具用組み立てブロック・システムの実施例では、横方向Yにおける第1の細長い部分と第2の細長い部分との間の距離が、長手方向Xにおける延在範囲、或いは上記第1及び/又は第2の端部分の高さ方向Zにおける延在範囲に一致し、上記高さ方向Zが上記長手方向X及び上記横方向Yに対して垂直である。
【0026】
本発明の第1の態様による玩具用組み立てブロック・システムの実施例では、中間部分が、ユニット・サイズ=1である上記長手方向Xにおける延在範囲を有し、上記第1の端部分が、ユニット・サイズ=1である上記長手方向Xにおける延在範囲を有し、上記第1の細長い部分が、ユニット・サイズ=3である上記長手方向における延在範囲を有し、上記第2の細長い部分が、ユニット・サイズ=3である上記長手方向における延在範囲を有する。
【0027】
本発明の第1の態様による玩具用組み立てブロック・システムの実施例では、中間部分が、ユニット・サイズ=1である上記横方向Yにおける延在範囲を有し、上記第1の端部分が、ユニット・サイズ=1である上記横方向Yにおける延在範囲を有し、上記第1の細長い部分が、ユニット・サイズ=1である上記横方向Yにおける延在範囲を有し、上記第2の細長い部分が、ユニット・サイズ=1である上記長手方向Xにおける延在範囲を有する。
【0028】
本発明の第1の態様による玩具用組み立てブロック・システムの実施例では、中間部分が、ユニット・サイズ=1である高さ方向Zにおける延在範囲を有し、上記第1の端部分が、ユニット・サイズ=1である上記高さ方向Zにおける延在範囲を有し、上記第1の細長い部分が、ユニット・サイズ=1である上記高さ方向Zにおける延在範囲を有し、上記第2の細長い部分が、ユニット・サイズ=1である上記高さ方向Zにおける延在範囲を有し、上記高さ方向Zが上記長手方向X及び上記横方向Yに対して垂直である。
【0029】
本発明の第1の態様による玩具用組み立てブロック・システムの実施例では、上で言及したユニット・サイズが、0.4~35cmなど(例えば、0.5~30cm)、1~25cmなど(例えば、2~20cm(例として、3~18cm))、4~17cmなど(例えば、5~16cm)、6~15cmなど(例えば、7~14cm)、8~13cm、9~12cm、又は10~11cmなどの、0.2~40cmの範囲から選択される。
【0030】
本発明の第1の態様による玩具用組み立てブロック・システムの実施例では、第1の細長い部分、第2の細長い部分、中間部分、第1の端部分、及び第2の端部分が、一体化された一貫性のある実在物として存在する。
【0031】
本発明の第1の態様による玩具用組み立てブロック・システムの実施例では、組み立てブロックのジオメトリが、組み立てブロックに、一体に結合されて一貫性のある実在物となった9個のキューブに相当する外形を幾何学的に有させるように、選択される。
【0032】
本発明の第1の態様による玩具用組み立てブロック・システムの実施例では、上記組み立てブロックのうちの1つ又は複数の組み立てブロックが、Plus-Plus(登録商標)の玩具用組み立てブロックとして、又はPlus-Plus(登録商標)MINIの玩具用組み立てブロックとして、或いはPlus-Plus(登録商標)BIGの玩具用組み立てブロックとして市販されている、本特許出願の優先日より以前の種類の玩具用組み立てブロックである。
【0033】
組み立てブロックの上記のジオメトリ及び寸法は意図される使用に適することが分かっている。
【0034】
本発明の第1の態様による玩具用組み立てブロック・システムの実施例では、第1の細長い部分、第2の細長い部分、及び中間部分、第1の端部分及び第2の端部分、さらにはひいては上記組み立てブロックが、ポリエチレン(PE:poly ethylene)、ポリプロピレン(PP:poly propylene)、又はアクリロニトリルブタジエンスチレンポリマー(ABS:acrylonitrile butadiene styrene)などの、ポリマー材料から作られ、並びに/或いは上記ホイールの上記ホイール・リム及び/又は上記ハブが、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、又はアクリロニトリルブタジエンスチレンポリマー(ABS)などの、ポリマー材料から作られる。
【0035】
これらの材料は玩具用組み立てブロックとして使用されるのに適することが分かっている。
【0036】
本発明の第1の態様による玩具用組み立てブロック・システムの実施例では、上記ホイールのうちの1つ又は複数のホイールのハブの中の孔が、独立して、貫通孔又は非貫通孔である。
【0037】
本発明の第1の態様による玩具用組み立てブロック・システムの実施例では、ホイール・リムが、その端面に沿って、軸方向Aに延在する1つ又は複数の孔を備え、上記ホイール・リムの上記1つ又は複数の孔の寸法及びジオメトリが、上記組み立てブロックの1つ又は複数の突出部の寸法及びジオメトリに合うように適合され、それにより、上記突出部及びひいては上記組み立てブロックを受け入れて摩擦のみにより上記ホイール・リム内で定位置で保持することが可能となる。
【0038】
言及したように、ホイール・リムの中にこのような孔を提供することにより、組み立てブロックを上記孔に取り付けることが可能となる。それにより、玩具用組み立てシステムの要素を組み立てることをさらに組み合わせることが可能となる。
【0039】
本発明の第1の態様による玩具用組み立てブロック・システムの実施例では、ホイール・リムが、その端面に沿って、軸方向Aに沿って延在する1つ又は複数の孔を備え、上記ホイール・リムの上記1つ又は複数の孔の寸法が上記ハブの中の孔の寸法より小さい。
【0040】
結果として、組み立てブロックをホイール・リムの中の上記孔に取り付けることが可能となり、ここでは、この特定の組み立てブロックが、このホイールのハブの中の孔に嵌め込まれる突出部を有する組み立てブロックより小さい。それにより、玩具用組み立てシステムの要素を組み立てることをさらに組み合わせることが可能となる。
【0041】
本発明の第1の態様による玩具用組み立てブロック・システムの実施例では、上記ホイール・リムの孔が、2個の孔の4つのグループなどの、1個、2個、又は3個の孔の1つ、2つ、3つ、4つ、又は5つのグループとして構成され、上記4つのグループが、90°の等角の間隔で、上記ホイール・リムの上記表面に沿って配置される。
【0042】
本発明の第1の態様による玩具用組み立てブロック・システムの実施例では、孔の各グループの中の2つの隣接する孔の間の距離が、横方向における、上記組み立てブロックの第1の細長い部分と第2の細長い部分との間の距離に一致する。
【0043】
結果として、第1の端部分及び第2の端部分の2つの突出部が、それぞれ、これらの一対の孔の中で受け入れられ得る。
【0044】
本発明の第1の態様による玩具用組み立てブロック・システムの実施例では、ホイール・リムが、その軸方向軸(axial axis)Aの方を向く表面のところで、上記ホイール・リムの中へ延在する1つ又は複数の円形凹部を備え、上記ハブが、上記軸方向軸Aから離れる方を向く表面のところで、上記軸方向軸Aから離れるように延在する対応する数の突出部を備え、上記ホイール・リムの寸法及びジオメトリが、上記ホイール・リムを上記ハブに取り付けるときに上記ホイール・リムを上記ハブを中心として旋回させるのを可能にするような形で、上記ハブの寸法及びジオメトリに合うように適合される。
【0045】
本発明の第1の態様による玩具用組み立てブロック・システムの実施例では、ハブが、その軸方向軸Aから離れる方を向く表面のところで、上記ハブの中へ延在する1つ又は複数の円形凹部を備え、上記ホイール・リムが、上記軸方向軸の方を向く表面のところで、上記軸方向軸Aの方に向かうように延在する対応する数の突出部を備え、上記ホイール・リムの寸法及びジオメトリが、上記ホイール・リムを上記ハブに取り付けるときに上記ホイール・リムを上記ハブを中心として旋回させるのを可能にするような形で、上記ハブの寸法及びジオメトリに合うように適合される。
【0046】
これらの2つの実施例は、ホイール・リムをハブを中心として旋回させる単純な手法を表すものである。
【0047】
本発明の第1の態様による玩具用組み立てブロック・システムの実施例では、ハブが第1のハブ・パート及び第2のハブ・パートを備え、上記第1のハブ・パートが、その側部から軸方向に延在する第1の係合手段のうちの1つ又は複数の係合手段を備え、上記第2のハブ・パートが、その側部から延在する第2の係合手段のうちの1つ又は複数の係合手段を備え、上記ホイール・リムが中央貫通孔を備え、上記貫通孔が上記貫通孔の中央部分のところに第1の直径を有し、上記貫通孔が上記ホイール・リムの側部のところに第2の直径を有し、第1の直径が第2の直径より小さく、第1のハブ・パートの直径がホイール・リムの第2の直径に実質的に一致し、第2のハブ・パートの直径がホイール・リムの第2の直径に実質的に一致し、上記第1のハブ・パートの上記第1の係合手段のうちの1つ又は複数の係合手段が、上記第2のハブ・パートの上記第2の係合手段のうちの1つ又は複数の係合手段に係合されるように構成され、それにより第1のハブ・パートと第2のハブ・パートとの間でホイール・リムを挟んで第1のハブ・パート及び第2のハブ・パートを解除可能に一体にロックするのを可能にする。
【0048】
したがって、この実施例では、各ホイールがホイール・リム及び2つのハブ・パートを備える。
【0049】
第1及び第2のハブ・パートの直径が、上記ホイール・リムの外面のところにあって第2の直径を有するホイール・リムの貫通孔の中でこれらのハブ・パートを受け入れるのを可能にするがそれでも第1及び第2のハブ・パートを互いに係合させた状態において第1及び第2のハブ・パートをこの貫通孔の中で旋回させるのを可能にするような大きさを有さなければならないことに留意されたい。
【0050】
上記第1のハブ・パートの上記第1の係合手段の数、及び/又は上記第2のハブ・パートの上記第2の係合手段の数は、独立して、1個、2個、3個、4個、5個、6個、又はそれ以上である。
【0051】
結果として、2つのハブ・パートを互いに固定することが保証される。
【0052】
本発明の第1の態様による玩具用組み立てブロック・システムの実施例では、上記第1のハブ・パートの第1の係合手段が、上記第1のハブ・パートの軸方向に対して垂直な方向に突出する端部要素を備え、上記第2のハブ・パートの上記第2の係合手段が、上記第2のハブ・パートの軸方向に対して垂直な方向に突出する端部要素を備える。
【0053】
本発明の第1の態様による玩具用組み立てブロック・システムの実施例では、上記係合手段のうちの1つ又は複数の係合手段に関して、上記第1又は第2のハブ・パートの中心軸から離れるように又は上記第1又は第2のハブ・パートの中心軸の方に向かうように、上記端部要素が上記第1又は第2のハブ・パートの軸方向に対して垂直な方向に突出する。
【0054】
上記2つの実施例では、端部要素が、第1のハブ・パートを第2のハブ・パートに固着するのをさらに改善する。
【0055】
本発明の第1の態様による玩具用組み立てブロック・システムの実施例では、第1のハブ・パートが、上記第1のハブ・パートの中心軸から離れるように上記第1のハブ・パートの軸方向に対して垂直な方向に突出する端部要素を各々が備える2つの第1の係合手段を備え、上記第1のハブ・パートが、上記第1のハブ・パートの中心軸に向かうように上記第1のハブ・パートの軸方向に対して垂直な方向に突出する端部要素を各々が備える2つの第1の係合手段を備え、上記第2のハブ・パートが、上記第2のハブ・パートの中心軸から離れるように、上記第2のハブ・パートの軸方向に対して垂直な方向に突出する端部要素を各々が備える2つの第2の係合手段を備え、上記第2のハブ・パートが、上記第2のハブ・パートの中心軸に向かうように、上記第1のハブ・パートの軸方向に対して垂直な方向に突出する端部要素を各々が備える2つの第2の係合手段を備える。
【0056】
玩具用組み立てブロック・システムのこの実施例では、端部要素が、第1のハブ・パートを第2のハブ・パートに固着するのをさらに改善する。
【0057】
一実施例では、第1のハブ・パートに関連して、2つの同様に方向付けられる第1の係合手段が上記第1のハブ・パート上で互いに反対側に配置され、第2のハブ・パートに関連して、2つの同様に方向付けられる係合手段が上記第2のハブ・パート上で互いに反対側に配置される。
【0058】
玩具用組み立てブロック・システムの実施例では、第1のハブ・パートに関連して、及び第2のハブ・パートに関連して、4つの係合手段が90°の角度で等角に離間される。
【0059】
玩具用組み立てブロック・システムの実施例では、上記第1のハブ・パートの側部上での上記第1の係合手段の径方向位置が、第1の係合手段が係合されることになる上記対応する第2の係合手段の、上記第2のハブ・パートの側部上での径方向位置とは異なる。
【0060】
この実施例は、第1のハブ・パートの係合手段を第2のハブ・パートの係合手段に係合させるのを保証する。
【0061】
玩具用組み立てブロック・システムの実施例では、ホイールの第1のハブ・パート及び第2のハブ・パートが幾何学的に及び寸法的に同等である。
【0062】
このようなデザインによりより単純な玩具用組み立てブロック・システムが提供される。
【0063】
本発明の第1の態様による玩具用組み立てブロック・システムの実施例では、1つ又は複数のホイールのホイール・リムの中の1つ又は複数の孔が貫通孔又は非貫通孔である。
【0064】
本発明の第1の態様による玩具用組み立てブロック・システムの実施例では、上記組み立てブロックのうちの2つ以上の組み立てブロック、また好適には上記システムのすべての玩具用組み立てブロックが同等の寸法を有する。
【0065】
本発明の第1の態様による玩具用組み立てブロック・システムの実施例では、上記組み立てブロックのうちの2つ以上のブロックが、組み立てブロックの2つ以上のグループを備えるなどして、異なる寸法を有し、ここでは、1つのグループの組み立てブロックの寸法が別のグループの組み立てブロックの寸法とは異なる。
【0066】
2つの以上のサイズの組み立てブロックを提供することにより、組み立てブロックの構造を作ることにおいて組み立てブロックを組み立てるための考えられる手法がより多く提供される。
【0067】
本発明の第1の態様による玩具用組み立てブロック・システムの実施例では、玩具用組み立てブロック・システムが異なる色の組み立てブロック及び/又はホイールを備える。
【0068】
本発明の第1の態様による玩具用組み立てブロック・システムの実施例では、玩具用組み立てブロック・システムがベース・プレートをさらに備え、上記ベース・プレートが上記プレートの中へ延在する孔のアレイを備え、上記孔のアレイが上記プレートの表面のところで2つの垂直な方向に配置され、
【0069】
上記孔のうちの1つ又は複数の孔が、上記組み立てブロックの上記突出部のうちの1つの突出部の寸法及びジオメトリに合うように適合される寸法及びジオメトリを有し、
【0070】
上記ベース・プレート内の最も近くにあって隣接している任意の2つの孔の間の距離が、上記組み立てブロックの第1の細長い部分と第2の細長い部分との間の横方向における距離に一致し、それにより、上記突出部を受け入れるのを可能にし、それにより摩擦のみにより上記ベース・プレート内で上記組み立てブロックを定位置で保持するのを可能にする。
【0071】
ベース・プレートを備える玩具用組み立てシステムを提供することにより、より多くの異なる組合せで組み立てブロック・システムの要素を組み立てることが可能となる。
【0072】
本発明の第1の態様による玩具用組み立てブロック・システムの実施例では、ベース・プレートが長手方向における延在範囲及び横方向における延在範囲を有し、上記長手方向が横方向に対して垂直であり、上記孔のアレイが上記長手方向及び上記横方向に沿うように上記ベース・プレート内に配置され、それにより孔の規則的なパターンを形成する。
【0073】
本発明の第1の態様による玩具用組み立てブロック・システムの実施例では、ベース・プレートが、長手方向に延在する1つ又は複数の線に沿って、5~70個など(例えば、10~65個)、15~60個など(例えば、20~55個(例として、25~50個))、30~45個又は40~45個の孔などの、2~75個の孔を備える。
【0074】
本発明の第1の態様による玩具用組み立てブロック・システムの実施例では、ベース・プレートが、横方向に延在する1つ又は複数の線に沿って、5~70個など(例えば、10~65個)、15~60個など(例えば、20~55個(例として、25~50個))、30~45個又は40~45個の孔などの、2~75個の孔を備える。
【0075】
本発明の第1の態様による玩具用組み立てブロック・システムの実施例では、ベース・プレートが、正方形などの矩形を形成するか、若しくは三角形、五角形、六角形、七角形、八角形を形成するか、又は円形を形成するか、或いは楕円形状を形成する、外周を有する。
【0076】
本発明の第1の態様による玩具用組み立てブロック・システムの実施例では、上記ベース・プレートの1つ又は複数の孔が、独立して、貫通孔又は非貫通孔である。
【0077】
ベース・プレートのこれらのジオメトリは玩具用組み立てシステム内で使用されるのに適する。
【0078】
本発明の第1の態様による玩具用組み立てブロック・システムの実施例では、組み立てブロックの数が、独立して、5~900個など(例えば、10~800個)、20~700個など(例えば、20~700個)、30~600個など(例えば、50~500個)、100~400個又は200~300個などの、2~1000個以上の範囲から選択され、及び/又はホイールの数が、独立して、3~14個など(例えば、4~13個)、5~12個など(例えば、6~11個)、7~10個又は8~9個などの、2~15個の範囲から選択され、並びに/或いは存在する場合のベース・プレートの数が、独立して、3~14個など(例えば、4~13個)、5~12個など(例えば、6~11個)、7~10個又は8~9個などの、2~15個の範囲から選択される。
【0079】
本発明の第1の態様による玩具用組み立てブロック・システムの実施例では、1つ又は複数の追加の組み立て要素をさらに備え、上記1つ又は複数の追加の組み立て要素が1つ又は複数の貫通孔などの1つ又は複数の孔を含み、上記1つ又は複数の孔が、上記組み立てブロックの1つ又は複数の突出部の寸法に合うように適合される寸法及びジオメトリを有し、それにより上記突出部を受け入れるのを可能にし、それにより摩擦のみにより上記追加の組み立て要素内で上記組み立てブロックを定位置で保持するのを可能にする。
【0080】
本発明の第2の態様
第2の態様において、本発明は、子供の活動のための、第1の態様による玩具用組み立てブロック・システムの使用に関する。
【0081】
本発明をより良好に例示するために図を参照すると、図1aが、Plus-Plus(登録商標)として市販される従来技術の玩具用組み立てブロックを示す斜視図である。
【0082】
図1aが従来技術の玩具用組み立てブロックであるPlus-Plus(登録商標)200を示しており、この玩具用組み立てブロックが
- 長手方向Xに延在する第1の細長い部分2と、
- 上記長手方向Xに延在する第2の細長い部分4と、
- その中間位置8において、上記第1の細長い部分2を上記第2の細長い部分4に接続する中間部分6と、
- 上記中間部分6の反対側である上記第1の細長い部分2の側部のところで且つ上記第1の細長い部分2の中間位置のところで、上記第1の細長い部分2から、上記長手方向Xに対して垂直である横方向Yに延在する第1の端部分10と、
- 上記中間部分6の反対側である側部のところで且つ上記第2の細長い部分4の中間位置のところで、上記第2の細長い部分4から、上記長手方向Xに対して垂直である上記横方向Yに延在する第2の端部分12と、
を備え、
したがって、上記組み立てブロックが6つの突出部14及び2つの空隙16を備え、各空隙16が上記第1の細長い部分2の端部と上記第2の細長い部分4の端部との間に画定される。
【0083】
図1aで見てとれるように、玩具用組み立てブロック200の要素2、4、6、及び14がすべて、長手方向X及び横方向Yに対して垂直である高さ方向Zにおいて等しい延在範囲(ユニット・サイズ=1)を有する。
【0084】
図1aでさらに見てとれるように、要素2及び4がすべて、ユニット・サイズ=3である長手方向Xにおける延在範囲、及びユニット・サイズ=1である横方向Yにおける延在範囲を有する。
【0085】
図1aでさらに見てとれるように、要素6及び14がすべて、ユニット・サイズ=1である長手方向Xにおける延在範囲、及びユニット・サイズ=1である横方向Yにおける延在範囲を有する。
【0086】
結果として、図1aに示される玩具用組み立てブロック200は、幾何学的に、単一の一貫性のある実在物として一体に結合される等しいユニット・サイズ1の9個のキューブで形成されるものとしてみなされ得る。これが図1bに示されており、ここでは、破線が個別のキューブの間の仮想的な分離線の分離を示す。
【0087】
したがって、図1a及び1bは、玩具用組み立てブロック200が6個の突出部14及び2個の空隙16を備え、各空隙16が上記第1の細長い部分2の端部と上記第2の細長い部分4の端部との間に画定される、ことを示している。
【0088】
このような突出部14及び空隙16が存在することにより、1つの組み立てブロック200の1つの突出部を別の組み立てブロック200の空隙16の中で受け入れるような形で、同等のサイズ及びジオメトリの2つ以上の組み立てブロック200を組み合わせることが可能となる。
【0089】
これが図2に示される。
【0090】
図2は、図1a及び1bに示される複数の組み立てブロックで形成される小立像の形態の創作物を示す斜視図である。
【0091】
図2に示される小立像は人間及びベンチに類似する。
【0092】
図3が、ホイールと組み合わされる、図1aの従来技術の玩具用組み立てブロックを備える、本発明による玩具用組み立てブロック・システムを示す斜視図である。
【0093】
したがって、図3は、ホイール300と組み合わされる、従来技術の玩具用組み立てブロック200を備える玩具用組み立てブロック・システム100を示す。
【0094】
玩具用組み立てシステム100の組み立てブロック200を上記の従来技術の玩具用組み立てブロックであるPlus-Plus(登録商標)に関連させて説明する。
【0095】
システムのホイール300がハブ18及びホイール・ピン20を備える。
【0096】
ホイール・リム20がハブ18を囲み、ホイール・リム20が、ハブ18を基準として回転軸Aを中心として旋回するのを可能にするようにホイール・リムを構成することになるように、ハブ18に取り付けられる。
【0097】
さらに、ハブ18が、その中心22において、軸方向Aに延在する孔24を備える。孔24の寸法及びジオメトリは組み立てブロック200の突出部14のうちの1つの突出部の寸法及びジオメトリに合うように適合される。こうすることで、孔24が突出部14を受け入れることができ、それにより摩擦のみにより上記ハブ18の上記孔24の中でこの突出部14及びひいては組み立てブロック200を定位置で保持することができる。
【0098】
したがって、本発明の玩具用組み立てブロック・システム100が、Plus-Plus(登録商標)の組み立てブロックで形成される構造の構成の変化形態を大幅に増やすのを可能にする。
【0099】
図4a及び4bが、本発明による玩具用組み立てブロック・システムのホイールを示す斜視図である。
【0100】
やはり、見てとれるように、ホイールがハブ18及びホイール・リム20を備える。
【0101】
図4a及び4bは、ホイール・リム20が、その端面25に沿って、軸方向Aに延在する8個の孔26を備えることを示す。
【0102】
図4aに示されるホイール300のホイール・リム20の孔26の寸法及びジオメトリは、組み立てブロックの1つ又は複数の突出部14の寸法及びジオメトリ並びにさらにはハブの中の孔24の寸法及びジオメトリに合うように適合される。
【0103】
こうすることで、組み立てブロック200の突出部14を受け入れて保持すること、及びそれにより摩擦のみによりホイール・リム20の中で組み立てブロック200を定位置で保持することが可能となる。
【0104】
代替的実施例が図4bに示される。この実施例では、ホイール・リム20が、その端面25に沿って、軸方向Aに延在する8個の孔26をやはり備える。しかし、この実施例では、ホイール・リム20のこれらの孔26の寸法が孔24の寸法より小さく、さらには組み立てブロック200の突出部14の寸法より小さい。
【0105】
こうすることで、玩具用組み立てブロック・システム100が2つのサイズの組み立てブロック200を備えることができ、ここでは、組み立てブロック200の一方のサイズが、ジオメトリ及び寸法に関して、ホイール300の中の孔24を介してホイール300のハブ18に接続されるように適合され、対して、組み立てブロック200の別の種類のもう一方のサイズが、ジオメトリ及び寸法に関して、ホイール300に付随の孔26の中において、ホイール300のホイール・リム20に接続される。
【0106】
図4a及び4bで見てとれるように、ホイール・リム20の中の8個の孔26が4つのグループ28の孔26となるように配置され、ここでは各グループ28が2つの孔26を備える。4つのグループ28が、90°の等角の間隔で、ホイール・リムの端面25に沿って配置される。
【0107】
図5a及び5bが、それぞれ、図4a及び4bのホイールを示す平面図である。
【0108】
孔の各グループ28の中の2つの隣接する孔26の間の距離は、横方向Yにおける、組み立てブロック200の第1の細長い部分2と第2の細長い部分4との間の距離に一致する。
【0109】
図6a及び6bが、本発明による玩具用組み立てブロック・システムのホイールのホイール・リムを示す断面図である。
【0110】
図6aが、本発明の玩具用組み立てブロック・システム100のホイール300のホイール・リム20を示す。
【0111】
図6aが、その軸方向軸Aの方を向く表面30のところで、ホイール・リム20の中へ延在する単一の円形凹部32を備えるホイール・リム20を示す。
【0112】
図6bが代替的実施例を示しており、ここでは、ホイール・リム20が、その軸方向軸Aの方を向く表面30のところで、ホイール・リム20の中へ延在する2つの円形凹部32を備える。
【0113】
結果として、このハブは、ホイール・リム20の凹部32に係合されるように適合される突出部を備える場合、旋回可能な形で一体に取り付けられ得る。
【0114】
このようなハブが図7に示される。
【0115】
図7が、本発明による玩具用組み立てブロック・システムのホイールのハブを示す平面図である。
【0116】
図7は、軸方向軸Aから離れる方を向く表面34のところに、軸方向軸Aから離れるように径方向に延在する突出部36を備えるハブ18を示す。
【0117】
したがって、凹部を備えるホイール・リム20の寸法及びジオメトリは、ホイール・リム20をハブ18に取り付けるときにホイール・リム20をハブを中心として旋回させるのを可能にする旋回させるのを可能にするように、突出部を備えるハブ18の寸法及びジオメトリに合うように適合される。
【0118】
図6a、6b、及び7に示される手法でホイール・リム20及びハブ18を設計することにより、旋回可能な取り付けを実現することを目的としてハブ18及びホイール・リム20を単純に一体にカチッと組み合わせることが可能となる。
【0119】
図6a、6b、及び7に示される実施例に対しての代替的実施例では、ハブ18が、その軸方向軸Aから離れる方を向く表面30のところに、ハブ18の中へ延在する1つ又は複数の円形凹部を備えることができ、ホイール・リム20が、突出部を備えるホイール・リム20の寸法及びジオメトリを凹部を備えるハブ18の寸法及びジオメトリに合うように適合させる形で、上記軸方向軸の方を向く表面34のところに、軸方向軸Aの方に延在する対応する数の突出部36を備えることができ、その結果、ホイール・リム20がハブ18に取り付けられるとき(図に示されない)、ホイール・リムがハブを中心として旋回することが可能となる。
【0120】
図8が、本発明による、複数の組み立てブロック及び4個のホイールで形成される創作物を示す斜視図である。
【0121】
したがって、図8は、複数の組み立てブロック200で形成されるボディを有する、本発明の玩具用組み立てブロック・システム100による玩具用車両500を示す。車両が4個のホイール300をさらに備える。
【0122】
各ホイール300は、組み立てブロック200の端部分10、12をこのホイールのハブ18の孔24の中に配置する形で、車両のボディに取り付けられる。この組み立てブロックの残りの部分が車両のボディに取り付けられる。
【0123】
図9が、本発明の第1の態様の玩具用組み立てブロック・システムの別の実施例を示す。
【0124】
図9は、組み立てブロック200と、ホイール300と、さらにベース・プレート400とを備える玩具用組み立てブロック・システム100を示す。
【0125】
組み立てブロック200及びホイール300の詳細は上述した通りである。
【0126】
ベース・プレートが、プレート400の中へ延在する孔38のアレイを備える。孔38のアレイはプレートの表面のところに配置され、2つの垂直な方向に延在する。
【0127】
孔38の各々が、上記組み立てブロック200の突出部14のうちの1つの突出部の寸法及びジオメトリに合うように適合される寸法及びジオメトリを有する。
【0128】
さらに、ベース・プレート内の最も近くにあって隣接している任意の2つの孔38の間の距離が、組み立てブロック200の第1の細長い部分2と第2の細長い部分4との間の横方向における距離に一致する。
【0129】
こうすることで、突出部14を受け入れて摩擦のみによりベース・プレート400の中で組み立てブロック200を定位置で保持することが可能となる。
【0130】
図9が、ベース・プレート400が6×14個の孔からなる孔38のアレイを備え、これは、長手方向及び横方向に沿う形でこのような形でベース・プレート内に配置される84個の孔に相当し、それにより孔の規則的なパターンが形成される。
【0131】
代替的実施例では、ベース・プレート400が、長手方向及び/又は横方向に延在する1つ又は複数の線に沿って、5~70個など(例えば、10~65個)、15~60個など(例えば、20~55個(例として、25~50個))、30~45個又は40~45個の孔などの、2~75個の孔を備えることができる。
【0132】
ベース・プレート400が、正方形などの矩形を形成するか、若しくは三角形、五角形、六角形、七角形、八角形を形成するか、又は円形を形成するか、或いは楕円形状を形成する、外周を有するなどの形で、任意の幾何学的形状を有することができる。
【0133】
図10が、図9のベース・プレートを示す平面図である。
【0134】
ベース・プレート400を本発明の玩具用組み立てブロック・システム100に組み込むことにより、本発明の玩具用組み立てシステム100の種々の要素を組み立てることの組合せの数が増える。
【0135】
図11に実例が示される。
【0136】
図11は、本発明による、複数の組み立てブロック、並びに4個のホイール及びベース・プレートで形成される玩具用車両の形態の創作物を示す斜視図である。
【0137】
したがって、図11は、ベース・プレート400で形成されるシャーシを有する、本発明の玩具用組み立てブロック・システム100による玩具用車両500を示す。車両が4個のホイール300をさらに備え、4個のホイール300がそれらのぞれぞれのハブ孔24を介して組み立てブロック200に取り付けられ、組み立てブロック200がさらにベース・プレート400に取り付けられる。
【0138】
図12aが、本発明による玩具用組み立てブロック・システムのホイールの別の実施例の断面図である。
【0139】
図12aは、ホイール・リム20と、第1のハブ・パート18a及び第2のハブ・パート18bを備えるホイール・ハブ18とを備えるホイール300を示す。
【0140】
第1のハブ・パート18aが、その側部40から軸方向に延在する一対の第1の係合手段42を備える。第2のハブ・パート18bが、その側部40から延在する一対の第2の係合手段44を備える。
【0141】
ホイール・リム20が、貫通孔46の中央部分のところで第1の直径D1を有して上記ホイール・リム20の各側部48のところで第2の直径D2を有する中央貫通孔46を備える。見てとれるように、第1の直径D1が第2の直径D2より小さい。
【0142】
第1のハブ・パート18a又は第2のハブ・パート18bの直径が直径D2に一致する。
【0143】
さらに、第1のハブ・パート18aの第1の係合手段42が上記第2のハブ・パート18bの第2の係合手段44に係合されるように構成され、それにより第1のハブ・パート18aと第2のハブ・パート18bとの間でホイール・リム20を挟んで第1のハブ・パート18a及び第2のハブ・パート18bを解除可能に一体にロックする。
【0144】
図12bが、組み合された状態の、図12aに示されるホイール300を示す。
【0145】
図12aから見てとれるように、上記第1のハブ・パート18aの係合手段42が、第1のハブ・パート18aの中心軸Aから離れるように第1のハブ・パート18aの軸方向に対して垂直な方向に突出する端部要素50aを備える。
【0146】
図12aからさらに見てとれるように、第2のハブ・パート18bの係合手段44が、第2のハブ・パート18bの中心軸Aに向かうように第1のハブ・パート18bの軸方向に対して垂直な方向に突出する端部要素50bを備える。
【0147】
図12aがさらに、第1のハブ・パート18aの側部40上での第1の係合手段42の径方向位置が、第1の係合手段18aが係合されることになる対応する第2の係合手段44の、前記第2のハブ・パート18bの側部40上での径方向位置とは異なることを示す。
【0148】
このような構成の係合手段42、44により、第1のハブ・パート18aが第2のハブ・パート18bに高い信頼性で係合されることが保証される。
【0149】
上記第1のハブ・パート18aの第1の係合手段42の数及び第2のハブ・パート18bの第2の係合手段44の数が、独立して、1個、2個、3個、4個、5個、6個、又はそれ以上であってよい。
【0150】
しかし、各ハブ・パート18a、18bの係合手段の数が4個であることが有利であることが分かっている。
【0151】
このような実施例が図13にさらに示される。
【0152】
図13が、4つの係合手段42を備える第1のハブ・パート18aを示す斜視図である。4つの係合手段42が90°の角度で等角に離間される。
【0153】
各係合手段42が端部要素50aを備える。図13が、係合手段42の2つの端部要素50aが上記第1のハブ・パート18aの中心軸Aに向かって突出し、これらの2つの係合手段が第1のハブ・パート18aの側部40上で反対側に配置される、ことを示す。同様に、残りの2つの係合手段42の残りの端部要素50aが上記ハブ・パート18aの中心軸Aから離れるように突出し、これらの2つの係合手段が第1のハブ・パート18aの側部40上で反対側に配置される。
【0154】
このようなデザインを有する第1のハブ・パート18a及び第2のハブ・パート18bの両方を提供することにより、これらの2つのハブ・パート18a、18bの同一のデザインを得ることが可能となり、それでも、ホイール・リム20を第1のハブ・パート18a及び第2のハブ・パート18bの間で挟みながら第1のハブ・パート18a及び第2のハブ・パート18bを単純に一体にカチッと組み合わせることにより2つのハブ・パートを互いに係合させるのを可能にする。
【0155】
図14が、図13に示されるハブ・パート18a、18bの外側の側部を示す平面図である。
【0156】
図14が、第1のハブ・パート18a又は第2のハブ・パート18bが、図12aに示されるホイール・リム20の貫通孔46の大きい方の直径D2に一致する直径D2を有することを示す。
【0157】
図15が、ホイール300のホイール・リムを示す斜視図である。
【0158】
図15が、ホイール20が、貫通孔46の中央部分のところに第1の直径D1を有して上記ホイール・リム20の側部48のところに第2の直径D2を有する貫通孔46を備えることを示す。見てとれるように、第1の直径D1が第2の直径D2より小さい。
【0159】
大きい方の直径に一致する孔46の部分が、第1のハブ・パート18a、第2のハブ・パート18b、及びホイール・リム20からのホイール300の組合せ時に第1のハブ・パート18a又は第2のハブ・パート18bを受け入れるのを可能にする。
【0160】
本発明の一態様及びその実施例に関連する、上で考察した及び添付の特許請求の範囲のすべての特徴及び成果が本発明の他の態様及びその実施例にも同様に良好に適用されることを理解されたい。
【符号の説明】
【0161】
2 組み立てブロックの第1の細長い部分
4 組み立てブロックの第2の細長い部分
6 第1及び第2の細長い部分を接続する中間部分
8 第1及び第2の細長い部分の中間部分
10 第1の端部分
12 第2の端部分
14 突出部
16 第1及び第2の細長い部分の突出部の間の空隙
18 ハブ
18a 第1のハブ・パート
18b 第2のハブ・パート
20 ホイール・リム
22 ハブの中心
24 ハブの中の中央孔
25 ホイール・リムの端面
26 ホイール・リムの中の孔
28 ホイール・リムの中の孔のグループ
30 ホイールの軸方向軸の方を向くホイール・リムの表面
32 ホイール・リムの円形凹部
34 ホイールの軸方向軸から離れる方を向くハブの表面
36 ホイールの軸方向軸から離れるように延在するハブの突出部
38 ベース・プレートの中の孔
40 ハブ・パートの側部
42 第1の係合手段
44 第2の係合手段
46 ホイール・リムの中央貫通孔
48 ホイール・リムの側部
50a、50b 係合手段の端部要素
100 玩具用組み立てブロック・システム
200 玩具用組み立てブロック
300 ホイール
400 ベース・プレート
500 創作物
A ホールの回転軸
D1 ホイール・リムの中の貫通孔の中央部分の直径
D2 ホイール・リムの中の貫通孔の外側の直径
X 長手方向
Y 横方向
Z 高さ方向
図1a
図1b
図2
図3
図4a
図4b
図5a
図5b
図6a
図6b
図7
図8
図9
図10
図11
図12a
図12b
図13
図14
図15