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特許7210781差分補正データメッセージの送受信方法、システム及び装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-13
(45)【発行日】2023-01-23
(54)【発明の名称】差分補正データメッセージの送受信方法、システム及び装置
(51)【国際特許分類】
   G01S 19/07 20100101AFI20230116BHJP
   G01S 19/08 20100101ALI20230116BHJP
   G01S 19/41 20100101ALI20230116BHJP
【FI】
G01S19/07
G01S19/08
G01S19/41
【請求項の数】 24
(21)【出願番号】P 2021572348
(86)(22)【出願日】2020-06-03
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-10
(86)【国際出願番号】 CN2020094235
(87)【国際公開番号】W WO2020244561
(87)【国際公開日】2020-12-10
【審査請求日】2021-12-03
(31)【優先権主張番号】201910482253.X
(32)【優先日】2019-06-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521530288
【氏名又は名称】チエンシュン スペイシャル インテリジェンス インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】QIANXUN SPATIAL INTELLIGENCE INC.
【住所又は居所原語表記】Floor 9, 10, 11 And 12, No.38, Lane 1688, Guoquan North Road, Yangpu District, Shanghai, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チャオ ユアンイー
【審査官】藤田 都志行
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2018-0134659(KR,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0253369(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2010-0077563(KR,A)
【文献】特開2009-288142(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01S 5/00- 5/14
G01S 19/00-19/55
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
G01C 21/00-21/36
JSTPlus/JST7580/JSTChina(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サービス側が、第1の情報サイクルにおいて、第1の差分補正データメッセージをユーザ端末に送信するステップと、
前記サービス側が、前記第1の情報サイクルの後の少なくとも1つの連続する情報サイクルにおいて、第2の差分補正データメッセージを前記ユーザ端末に送信するステップと、を含み、
ここで、前記第1の差分補正データメッセージにおける品質指標データが占めるビット数は、Aであり、前記第2の差分補正データメッセージにおける品質指標データが占めるビット数は、Bであり、A>Bであり、A、Bは、正の整数である、
ことを特徴とする差分補正データメッセージの送信方法。
【請求項2】
前記差分補正データメッセージのメッセージヘッダには、該メッセージにおける品質指標データが占めるビット数は、AビットであるかBビットであるかを示すための識別ビットが含まれる、
ことを特徴とする請求項1に記載の差分補正データメッセージの送信方法。
【請求項3】
前記第1の差分補正データメッセージは、衛星識別データ、第1、第2、第3及び第4のモデルの多項係数データを更に含み、ここで、前記第1の差分補正データメッセージにおける品質指標データは、前記第1の差分補正データメッセージにおける第1、第2、第3及び第4のモデルの多項係数データに対応し、
前記第2の差分補正データメッセージは、衛星識別データ、第1、第2、第3及び第4のモデルの多項係数データを更に含み、ここで、前記第2の差分補正データメッセージにおける品質指標データは、前記第2の差分補正データメッセージにおける第1、第2、第3及び第4のモデルの多項係数データに対応する、
ことを特徴とする請求項1に記載の差分補正データメッセージの送信方法。
【請求項4】
前記第1の差分補正データメッセージにおける品質指標データは、全量品質指標データであり、又、前記第2の差分補正データメッセージにおける品質指標データは、増分品質指標データである、
ことを特徴とする請求項1に記載の差分補正データメッセージの送信方法。
【請求項5】
前記第2の差分補正データメッセージにおける品質指標データは、現在品質指標データの1つの増分である、
ことを特徴とする請求項1に記載の差分補正データメッセージの送信方法。
【請求項6】
前記サービス側が、第1の情報サイクルにおいて、第1の差分補正データメッセージをユーザ端末に送信する前に、
前記サービス側が、情報サイクル毎に衛星が送信した状態空間表現方法補正データを受信するステップを更に含み、
前記サービス側は、前記状態空間表現方法補正データに対してフォーマットを符号化し、対応する前記第1の差分補正データメッセージにおける品質指標データ又は前記第2の差分補正データメッセージにおける品質指標データを算出して生成する、
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の差分補正データメッセージの送信方法。
【請求項7】
第1の情報サイクルにおいて、第1の差分補正データメッセージをユーザ端末に送信し、又、前記第1の情報サイクルの後の少なくとも1つの連続する情報サイクルにおいて、第2の差分補正データメッセージを前記ユーザ端末に送信するために用いられる第1の送信モジュールを備え、
ここで、前記第1の差分補正データメッセージにおける品質指標データが占めるビット数は、Aであり、前記第2の差分補正データメッセージにおける品質指標データが占めるビット数は、Bであり、且つA>Bであり、A、Bは正の整数である、
ことを特徴とする、差分補正データメッセージの送信システム。
【請求項8】
前記差分補正データメッセージのメッセージヘッダには、該メッセージにおける品質指標データが占めるビット数は、AビットであるかBビットであるかを示すための識別ビットが含まれる、
ことを特徴とする請求項7に記載の差分補正データメッセージの送信システム。
【請求項9】
前記第1の差分補正データメッセージは、衛星識別データ、第1、第2、第3及び第4のモデルの多項係数データを更に含み、ここで、前記第1の差分補正データメッセージにおける品質指標データは、前記第1の差分補正データメッセージにおける第1、第2、第3及び第4のモデルの多項係数データに対応し、
前記第2の差分補正データメッセージは、衛星識別データ、第1、第2、第3及び第4のモデルの多項係数データを更に含み、ここで、前記第2の差分補正データメッセージにおける品質指標データは、前記第2の差分補正データメッセージにおける第1、第2、第3及び第4のモデルの多項係数データに対応する、
ことを特徴とする請求項7に記載の差分補正データメッセージの送信システム。
【請求項10】
前記第1の差分補正データメッセージにおける品質指標データは、全量品質指標データであり、又、前記第2の差分補正データメッセージにおける品質指標データは、増分品質指標データである、
ことを特徴とする請求項7に記載の差分補正データメッセージの送信システム。
【請求項11】
前記第2の差分補正データメッセージにおける品質指標データは、現在品質指標データの1つの増分である、
ことを特徴とする請求項7に記載の差分補正データメッセージの送信システム。
【請求項12】
第1の受信モジュールと算出モジュールを更に含み、
前記第1の受信モジュールは、情報サイクル毎に衛星が送信した状態空間表現方法補正データを受信するために用いられ、前記算出モジュールは、前記状態空間表現方法補正データに対してフォーマットを符号化し、対応する前記第1の差分補正データメッセージにおける品質指標データ又は前記第2の差分補正データメッセージにおける品質指標データを算出して生成するために用いられる、
ことを特徴とする請求項7乃至11のいずれか1項に記載の差分補正データメッセージの送信システム。
【請求項13】
ユーザ端末が、サービス側からの差分補正データメッセージを受信するステップと、
前記ユーザ端末が、前記差分補正データメッセージにおける受信された品質指標データがAビットであるかBビットであるかと判定するステップと、
前記受信された品質指標データがAビットである場合、現在品質指標データを該Aビットの品質指標データに更新するステップと、
前記受信された品質指標データがBビットである場合、前記現在品質指標データ及び該Bビットの品質指標データに基づいて前記現在品質指標データを更新するステップと、を含み、
ここで、A>Bであり、A、Bは正の整数である、
ことを特徴とする、差分補正データメッセージの受信方法。
【請求項14】
前記ユーザ端末が、前記差分補正データメッセージにおける受信された品質指標データがAビットであるかBビットであるかと判定するステップにおいて、前記ユーザ端末は、前記差分補正データメッセージのメッセージヘッダにおける識別ビットに基づいて前記品質指標データがAビットであるかBビットであるかを識別する、
ことを特徴とする請求項13に記載の差分補正データメッセージの受信方法。
【請求項15】
前記Aビットの品質指標データは、全量品質指標データであり、又、前記Bビットの品質指標データは、増分品質指標データである、
ことを特徴とする請求項13に記載の差分補正データメッセージの受信方法。
【請求項16】
前記Bビットの品質指標データは、現在品質指標データの1つの増分である、
ことを特徴とする請求項13乃至15のいずれか1項に記載の差分補正データメッセージの受信方法。
【請求項17】
サービス側からの差分補正データメッセージを受信するために用いられる第2の受信モジュールと、
前記差分補正データメッセージにおける受信された品質指標データがAビットであるかBビットであるかと判定するために用いられる判定モジュールと、
前記受信された品質指標データがAビットである場合、現在品質指標データを該Aビットの品質指標データに更新し、又、前記受信された品質指標データがBビットである場合、前記現在品質指標データ及び該Bビットの品質指標データに基づいて前記現在品質指標データを更新するために用いられる処理モジュールと、を備え、
ここで、A>Bであり、A、Bは、正の整数である、
ことを特徴とする、差分補正データメッセージの受信システム。
【請求項18】
前記判定モジュールは、前記差分補正データメッセージのメッセージヘッダにおける識別ビットに基づいて前記品質指標データがAビットであるかBビットであるかを識別するために用いられる、
ことを特徴とする請求項17に記載の差分補正データメッセージの受信システム。
【請求項19】
前記Aビットの品質指標データは、全量品質指標データであり、又、前記Bビットの品質指標データは、増分品質指標データである、
ことを特徴とする請求項17に記載の差分補正データメッセージの受信システム。
【請求項20】
前記Bビットの品質指標データは、現在品質指標データの1つの増分である、
ことを特徴とする請求項17乃至19のいずれか1項に記載の差分補正データメッセージの受信システム。
【請求項21】
コンピュータ実行可能な指令を記憶するために用いられるメモリと、
前記コンピュータ実行可能な指令を実行する際、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の方法におけるステップを実現するために用いられるプロセッサと、を備える、
ことを特徴とする、差分補正データメッセージの送信装置。
【請求項22】
コンピュータ実行可能な指令を記憶するコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
前記コンピュータ実行可能な指令がプロセッサにより実行される際に請求項1乃至6のいずれか1項に記載の方法におけるステップを実現する、
ことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項23】
コンピュータ実行可能な指令を記憶するために用いられるメモリと、
前記コンピュータ実行可能な指令を実行する際、請求項13乃至16のいずれか1項に記載の方法におけるステップを実現するために用いられるプロセッサと、を備える、
ことを特徴とする、差分補正データメッセージの受信装置。
【請求項24】
コンピュータ実行可能な指令を記憶するコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
前記コンピュータ実行可能な指令がプロセッサにより実行される際に請求項13乃至16のいずれか1項に記載の方法におけるステップを実現する、
ことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、測位技術に関し、特に、差分補正データメッセージの送受信技術に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、衛星から送信された、国際的に使用した高精度補正データメッセージの符号化フォーマットは様々であり、例えば、従来、衛星により周波数変調で標準RTCMフォーマットを受信端までに転送することは、リアルタイム測位と校正を実現することができるが、データ量が膨大であり、伝送時間が長くてSSR1~3の一回で伝送するデータ量が約数百万ビット(参照可能な数量はウェブページ1を参照)である。従来のQZSSに採用されているcompact SSRの技術標準は、日本国内のみに適用されており、その中の大部のフォーマットが中国国内の測位需要に合致しておらず、SSR1~3の一回で伝送するデータ量が百万ビット(参照可能な数量はウェブページ2を参照)である。しかし、具体的なPPP-RTK技術では、大量の高並行且つ低遅延の需要において、情報の符号化フォーマットの圧縮問題を解決するフォーマットは存在しないので、チャネルの冗長度が上昇し、利用率が低下する。
【発明の概要】
【0003】
本出願は、従来のRTCMフォーマットに基づき、SSR情報の伝送量を大幅に削減し、伝送コストと時間を大幅に節約するための差分補正データメッセージの送受信方法、システム及び装置を提供することを目的とする。
【0004】
本出願は、差分補正データメッセージの送信方法を開示し、該方法は、
サービス側が、第1の情報サイクルにおいて、第1の差分補正データメッセージをユーザ端末に送信するステップと、
前記サービス側が、前記第1の情報サイクルの後の少なくとも1つの連続する情報サイクルにおいて、第2の差分補正データメッセージを前記ユーザ端末に送信するステップと、を含み、
ここで、前記第1の差分補正データメッセージにおける品質指標データが占めるビット数は、Aであり、前記第2の差分補正データメッセージにおける品質指標データが占めるビット数は、Bであり、A>Bであり、A、Bは、正の整数である。
【0005】
好ましい一例において、前記差分補正データメッセージのメッセージヘッダには、該メッセージにおける品質指標データが占めるビット数は、AビットであるかBビットであるかを示すための識別ビットが含まれる。
【0006】
好ましい一例において、前記第1の差分補正データメッセージは、衛星識別データ、第1、第2、第3及び第4のモデルの多項係数データを更に含み、ここで、前記第1の差分補正データメッセージにおける品質指標データは、前記第1の差分補正データメッセージにおける第1、第2、第3及び第4のモデルの多項係数データに対応し、
前記第2の差分補正データメッセージは、衛星識別データ、第1、第2、第3及び第4のモデルの多項係数データを更に含み、ここで、前記第2の差分補正データメッセージにおける品質指標データは、前記第2の差分補正データメッセージにおける第1、第2、第3及び第4のモデルの多項係数データに対応する。
【0007】
好ましい一例において、前記第1の差分補正データメッセージにおける品質指標データは、全量品質指標データであり、又、前記第2の差分補正データメッセージにおける品質指標データは、増分品質指標データである。
【0008】
好ましい一例において、前記第2の差分補正データメッセージにおける品質指標データは、現在品質指標データの1つの増分である。
【0009】
好ましい一例において、前記サービス側が、第1の情報サイクルにおいて、第1の差分補正データメッセージをユーザ端末に送信する前に、
前記サービス側が、情報サイクル毎に衛星が送信した状態空間表現方法補正データを受信するステップを更に含み、
前記サービス側は、前記状態空間表現方法補正データに対してフォーマットを符号化し、対応する前記第1の差分補正データメッセージにおける品質指標データ又は前記第2の差分補正データメッセージにおける品質指標データを算出して生成する。
【0010】
本出願は、差分補正データメッセージの送信システムを開示し、該システムは、
第1の情報サイクルにおいて、第1の差分補正データメッセージをユーザ端末に送信し、又、前記第1の情報サイクルの後の少なくとも1つの連続する情報サイクルにおいて、第2の差分補正データメッセージを前記ユーザ端末に送信するために用いられる第1の送信モジュールを備え、
ここで、前記第1の差分補正データメッセージにおける品質指標データが占めるビット数は、Aであり、前記第2の差分補正データメッセージにおける品質指標データが占めるビット数は、Bであり、且つA>Bであり、A、Bは正の整数である。
【0011】
好ましい一例において、前記差分補正データメッセージのメッセージヘッダには、該メッセージにおける品質指標データが占めるビット数は、AビットであるかBビットであるかを示すための識別ビットが含まれる。
【0012】
好ましい一例において、前記第1の差分補正データメッセージは、衛星識別データ、第1、第2、第3及び第4のモデルの多項係数データを更に含み、ここで、前記第1の差分補正データメッセージにおける品質指標データは、前記第1の差分補正データメッセージにおける第1、第2、第3及び第4のモデルの多項係数データに対応し、
前記第2の差分補正データメッセージは、衛星識別データ、第1、第2、第3及び第4のモデルの多項係数データを更に含み、ここで、前記第2の差分補正データメッセージにおける品質指標データは、前記第2の差分補正データメッセージにおける第1、第2、第3及び第4のモデルの多項係数データに対応する。
【0013】
好ましい一例において、前記第1の差分補正データメッセージにおける品質指標データは、全量品質指標データであり、又、前記第2の差分補正データメッセージにおける品質指標データは、増分品質指標データである。
【0014】
好ましい一例において、前記第2の差分補正データメッセージにおける品質指標データは、現在品質指標データの1つの増分である。
【0015】
好ましい一例において、第1の受信モジュールと算出モジュールを更に含み、
前記第1の受信モジュールは、情報サイクル毎に衛星が送信した状態空間表現方法補正データを受信するために用いられ、前記算出モジュールは、前記状態空間表現方法補正データに対してフォーマットを符号化し、対応する前記第1の差分補正データメッセージにおける品質指標データ又は前記第2の差分補正データメッセージにおける品質指標データを算出して生成するために用いられる。
【0016】
本出願は、差分補正データメッセージの受信方法を更に開示し、該方法は、
ユーザ端末が、サービス側からの差分補正データメッセージを受信するステップと、
前記ユーザ端末が、前記差分補正データメッセージにおける受信された品質指標データがAビットであるかBビットであるかと判定するステップと、
前記受信された品質指標データがAビットである場合、現在品質指標データを該Aビットの品質指標データに更新するステップと、
前記受信された品質指標データがBビットである場合、前記現在品質指標データ及び該Bビットの品質指標データに基づいて前記現在品質指標データを更新するステップと、を含み、
ここで、A>Bであり、A、Bは正の整数である。
【0017】
好ましい一例において、前記ユーザ端末が、前記差分補正データメッセージにおける受信された品質指標データがAビットであるかBビットであるかと判定するステップにおいて、前記ユーザ端末は、前記差分補正データメッセージのメッセージヘッダにおける識別ビットに基づいて前記品質指標データがAビットであるかBビットであるかを識別する。
【0018】
好ましい一例において、前記Aビットの品質指標データは、全量品質指標データであり、又、前記Bビットの品質指標データは、増分品質指標データである。
【0019】
好ましい一例において、前記Bビットの品質指標データは、現在品質指標データの1つの増分である。
【0020】
本出願は、差分補正データメッセージの受信システムを更に開示し、該システムは、
サービス側からの差分補正データメッセージを受信するために用いられる第2の受信モジュールと、
前記差分補正データメッセージにおける受信された品質指標データがAビットであるかBビットであるかと判定するために用いられる判定モジュールと、
前記受信された品質指標データがAビットである場合、現在品質指標データを該Aビットの品質指標データに更新し、又、前記受信された品質指標データがBビットである場合、前記現在品質指標データ及び該Bビットの品質指標データに基づいて前記現在品質指標データを更新するために用いられる処理モジュールと、を備え、
ここで、A>Bであり、A、Bは、正の整数である。
【0021】
好ましい一例において、前記判定モジュールは、前記差分補正データメッセージのメッセージヘッダにおける識別ビットに基づいて前記品質指標データがAビットであるかBビットであるかを識別するために用いられる。
【0022】
好ましい一例において、前記Aビットの品質指標データは、全量品質指標データであり、又、前記Bビットの品質指標データは、増分品質指標データである。
【0023】
好ましい一例において、前記Bビットの品質指標データは、現在品質指標データの1つの増分である。
【0024】
本出願は、コンピュータ実行可能な指令を記憶するために用いられるメモリと、
前記コンピュータ実行可能な指令を実行する際、上記説明したような送信方法におけるステップを実現するために用いられるプロセッサと、を備える差分補正データメッセージの送信装置を更に開示する。
【0025】
本出願は、コンピュータ実行可能な指令を記憶し、前記コンピュータ実行可能な指令がプロセッサにより実行される際に上記説明したような送信方法におけるステップを実現するコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を更に開示する。
【0026】
本出願は、コンピュータ実行可能な指令を記憶するために用いられるメモリと、
前記コンピュータ実行可能な指令を実行する際、上記説明したような受信方法におけるステップを実現するために用いられるプロセッサと、を備える差分補正データメッセージの受信装置を更に開示する。
【0027】
本出願は、コンピュータ実行可能な指令を記憶し、前記コンピュータ実行可能な指令がプロセッサにより実行される際に上記説明したような受信方法におけるステップを実現するコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を更に開示する。
【0028】
本出願の実施形態において、PPP-RTK測位技術において、その地域大気補正数データフォーマットを柔軟的な利用及び編成可能な方式で符号化することにより、全体データ量を圧縮するように実現する課題を解決する。
【0029】
本出願の実施形態において、まず、従来のRTCMフォーマットに基づき、差分補正データメッセージフォーマットにおける品質指標データの編成と伝送方式を最適化し、全量品質指標データと増分品質指標データを組み合わせて対応する差分補正データメッセージを送信する。ここで、増分品質指標データを送信することにより、差分補正データメッセージの伝送量を大幅に減少させ、伝送コストと時間を大幅に節約するとともにデータを簡素化するため、同期衛星信号の伝送距離が遠くてフェージングが大きいことによるビット誤り率の増加が減少する。また、全量品質指標データが定期又は不定期に一回で送信されることにより、新規のユーザ端末が初期量(全量データ)を取得するようにしたため、情報の圧縮量を減少させる上で、各ユーザ端末のユーザ精度を確保する。
【0030】
さらに、QZSSの符号化の方式に対し、様々な異なる需要に応じて技術指標を改めて定義し、校正情報を高精度に維持しながら異なる地理的状況又は国土面積及び大気状況に適合させる。例えば、中国の地理的状況に対して対応する編成の最適化を行う。まず、QIのClass及びValueの編成方法を地域に応じて最適化することができ、地図において、一定の解像度を確保するために、式(1)における計算結果に応じて表2のデータを逆に算出することができるが、実際の応用状況において、中国全域でこのような設計を必要としない。中国の南から北までの幅が非常に大きいため、北方地域の大気の活働はそれほど激しくなく、あまり高い解像度を必要とせず、大部分のデータが比較的緩やかで、小さい範囲で量子化すればよい。また、中国の南方地域の大気活動が激しい、一部の地域のみにこのような設計を採用すればよい。なお、SSR補正数情報において、一定の解像度を確保した上で、現在区域の上空の電離層のアクティブ状態に基づいて上下限制を設定しなければ測位効果を発揮できず、さらには逆効果になることもある。電離層自体のアクティブ状態は緯度と強く相関するため、赤道に近づくほど電離層が活発になることにより、補正数範囲が広く且つ解像度が小さくなり、結果としてデータ量が増加する。本出願の実施形態において、中国の国情に基づいて技術指標(補正範囲、メッシュ範囲等)を改めて定義することにより、校正情報を高精度に維持しながら中国の地理的状況又は国土面積及び大気状況に適合させる。
【0031】
本出願の明細書には多くの技術的特徴が記載されており、各技術案に分布し、本出願の全ての可能な技術的特徴の組み合わせ(すなわち技術案)を羅列すると、明細書が冗長になりすぎる。この問題を回避するために、本出願の上記発明内容に開示された各技術的特徴と、以下の各実施形態及び例示に開示された各技術的特徴と、図面に開示された各技術的特徴とは、いずれも自由に互いに組み合わせることができ、そのような技術的特徴の組み合わせが技術的に実行できない限り、様々な新たな技術案を構成する(これらの技術案はいずれも本明細書に記載されていると見なす)。例えば、一例では、特徴A+B+Cが開示されており、別の例において、特徴A+B+D+Eが開示されており、特徴C及びDは同じ作用を有する同等の技術手段であり、同時に利用する可能性がないので、技術的にはそのうちの1つを選択して使用すればよい。技術的には、特徴Eは特徴Cと組み合わせることができ、この場合、A+B+C+Dの技術案は技術的に実行できないので既に記載されていると見なされるべきではなく、A+B+C+Eの技術案は既に記載されていると見なすべきである。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1図1は、本出願の第一実施形態に係る差分補正データメッセージの送信方法のフローチャートである。
図2図2は、本出願の一実施例に係るメッセージヘッダの関連ビットの概略図である。
図3図3は、本出願の第二実施形態に係る差分補正データメッセージの送信システムの構造概略図である。
図4図4は、本出願の第三実施形態に係る差分補正データメッセージの受信方法のフローチャートである。
図5図5は、本出願の第四実施形態に係る差分補正データメッセージの受信システムの構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下の説明において、読者に本出願をよりよく理解させるために多くの技術的詳細を説明する。しかしながら、当業者であれば理解されるように、これらの技術的詳細及び以下の各実施形態に基づく様々な変更及び修正がなくても、本出願が保護しようとする技術案を実現することができる。
【0034】
いくつかの概念の説明:
グローバルナビゲーション衛星システム(Global Navigation Satellite System)、GNSSと略称する。
北斗ナビゲーション衛星システム(BDS navigation Satellite system)、BDSと略称する。
状態空間表現方法(State Space Representation)、SSRと略称する。
高精度単独測位(Precise Point Positioning)、PPPと略称する。
リアルタイムキネマティック(Real Time Kinematic)、RTKと略称する。
伝送制御プロトコル/インターネット相互接続プロトコル(Transmission Control/Internet Protocol)、TCP/IPと略称する。
インターネットに基づくRTCMデータ伝送プロトコル(Networked Transport of RTCM via Internet)、NTRIPと略称する。
海事無線技術委員会の差分基準(Radio Technical Commission for Maritime Services)、RTCMと略称する。
準天頂衛星システム(Quasi-Zenith Satellite System)、QZSSと略称する。
電離圏全電子数(Total Electron Content Unit)、TECUと略称する。
品質指標(Quality Indicator)、QIと略称する。
【0035】
本出願の目的、技術案及び利点をより明確にするために、以下、図面を参照して本出願の実施形態をさらに詳しく説明する。
【0036】
本出願の第一実施形態は、差分補正データメッセージの送信方法に関し、そのフローは、図1に示し、以下のステップを含む。
【0037】
まず、ステップ101を実行し、該ステップ101において、サービス側が、第1の情報サイクルにおいて、第1の差分補正データメッセージをユーザ端末に送信し、該第1の差分補正データメッセージにおける品質指標データ(QI)が占めるビット数は、Aである。
【0038】
好ましくは、ステップ101を実行する前に、以下のサブステップA及びBをさらに含み、まず、該サービス側が、情報サイクル毎に衛星が送信した状態空間表現方法補正データを受信するサブステップAを実行する。次に、サービス側が、該状態空間表現方法補正データに対してフォーマットを符号化し、対応する該第1の差分補正データメッセージ又は該第2の差分補正データメッセージを算出して生成するサブステップBを実行する。
【0039】
その後、ステップ102を実行し、該サービス側が、該第1の情報サイクルの後の少なくとも1つの連続する情報サイクルにおいて、第2の差分補正データメッセージを該ユーザ端末に送信し、該第2の差分補正データメッセージにおける品質指標データ(QI)が占めるビット数は、Bであり、ここで、A>Bであり、A、Bは正の整数である。
【0040】
一般に、該第1及び第2の差分補正データメッセージは、フォーマットデータブロックである。該データブロックは、メッセージを記述する開始行(start line)を含むことが好ましく、該データブロックは、属性を含むヘッダブロック(又はメッセージヘッダ/header)を含むことが好ましく、該データブロックは、データを含む本体部分(又はbody)を含むことが好ましい。
【0041】
一つの実施例において、該第1及び第2の差分補正データメッセージは、それぞれヘッダ及び本体部分を含む。
【0042】
好ましくは、該第1の差分補正データメッセージの本体部分は、Aビットの品質指標データを含み、該第2の差分補正データメッセージの本体部分は、Bビットの品質指標データを含む。好ましくは、該第1の差分補正データメッセージの本体部分は、衛星識別データ、第1、第2、第3及び第4のモデルの多項係数データ(C00、C01、C10、C11)を更に含み、ここで、該第1の差分補正データメッセージにおける品質指標データ(QI)は、該第1の差分補正データメッセージにおける第1、第2、第3及び第4のモデルの多項係数データに対応する。好ましくは、該第2の差分補正データメッセージの本体部分は、衛星識別データ、第1、第2、第3及び第4のモデルの多項係数データ(C00、C01、C10、C11)を更に含み、ここで、該第2の差分補正データメッセージにおける品質指標データ(QI)は、該第2の差分補正データメッセージにおける第1、第2、第3及び第4のモデルの多項係数データに対応する。
【0043】
好ましくは、該第1及び第2の差分補正データメッセージのヘッダには、該メッセージにおける品質指標データが占めるビット数は、AビットであるかBビットであるかを示すための識別ビットが含まれる。図2は、本出願の一実施例に係るメッセージヘッダ(即ちheader)の関連ビットの概略図である。ここで、該ヘッダに添加された1ビットの識別ビット「STEC TYPE(名称はただ一例であり、実際の応用において限定されない)」は、「品質指標データ」が6ビットまたは1ビットであることをユーザ(ユーザ端末で)が使用時自発的に分かるようにするためのものである。具体的には、「STEC TYPE」は、このフィールドが「1」であるとき、このメッセージヘッダに関連するSSR情報内の「品質指標データ(QI)」が1ビットであることを示すように作用する。同様に、このフィールドが「0」であるとき、このメッセージヘッダに関連するSSR情報内の「品質指標データ(QI)」が6ビットであることを示す。図2における1ビットおよび6ビットは、単に品質指標データの長さの具体例であり、実際の応用において、場合によって、調整することができ、例えば2ビットと6ビット、または3ビットと6ビットなどである。
【0044】
好ましくは、該第1の差分補正データメッセージにおけるAビットの品質指標データは、全量品質指標データであり、又、該第2の差分補正データメッセージにおけるBビットの品質指標データは、増分品質指標データである。
【0045】
該サービス側が第1又は第2の差分補正データメッセージを送信する方式は、様々である。好ましくは、該サービス側は、固定サイクルで第1の差分補正データメッセージを送信し、例えば、N個の情報サイクルごとに1つの固定サイクルとし、即ち、第1、第Nの情報サイクルで全量を送信する以外、他の情報サイクルで増分を送信する。好ましくは、該サービス側は第1の差分補正データメッセージを不定期に送信し、例えば、第1の情報サイクルで全量を送信し、第2、第3の情報サイクルで増分を送信し、第4の情報サイクルで全量を送信し、第5、第6、第7の情報サイクルで増分を送信し、第8情報サイクルで全量を送信し、第9、第10、第11、第12の情報サイクルで増分を送信する、…等である。例えば、第1の情報サイクルで全量を送信し、第2、第3の情報サイクルで増分を送信し、第4の情報サイクルで全量を送信し、第5、第6、第7、第8、第9の情報サイクルで増分を送信し、第10の情報サイクルで全量を送信し、第11、第12、第13、第14、第15の情報サイクルで増分を送信する、…等である。上記第1の差分補正データメッセージにおけるAビット(又は全量)の品質指標データが定期又は不定期に送信されることにより、新規のユーザ端末が初期量を取得するようにする。したがって、ユーザのユーザ精度を確保すると共に、一定の情報圧縮量を確保する。
【0046】
好ましくは、該第2の差分補正データメッセージにおけるBビットの品質指標データは、現在品質指標データの変化を示す識別子である。例えば、Bビットが「1bit」であり、ここで、「1bit」は、現在品質指標データの変化を示す1つの識別子1又は0であり、識別子1は減少を表し、識別子0は増加を表す。別の実施例において、該第2の差分補正データメッセージにおけるBビットの品質指標データは、現在品質指標データの1つの増分である。
【0047】
本出願の第二実施形態は、差分補正データメッセージの送信システムに関し、その構造は図3に示し、該差分補正データメッセージの送信システムは、第1の送信モジュールを備える。該第1の送信モジュールは、第1の情報サイクルにおいて、第1の差分補正データメッセージをユーザ端末に送信し、又、該第1の情報サイクルの後の少なくとも1つの連続する情報サイクルにおいて、第2の差分補正データメッセージを該ユーザ端末に送信するために用いられ、ここで、該第1の差分補正データメッセージにおける品質指標データ(QI)が占めるビット数はAであり、該第2の差分補正データメッセージにおける品質指標データ(QI)が占めるビット数はBであり、且つA>Bであり、A、Bは正の整数である。
【0048】
一般に、該第1及び第2の差分補正データメッセージは、フォーマットデータブロックである。該データブロックは、メッセージを記述する開始行(start line)を含むことが好ましく、該データブロックは、属性を含むヘッダブロック(又はメッセージヘッダ/header)を含むことが好ましく、該データブロックは、データを含む本体部分(又はbody)を含むことが好ましい。
【0049】
一つの実施例において、該第1及び第2の差分補正データメッセージは、それぞれヘッダ及び本体部分を含む。
【0050】
好ましくは、該第1の差分補正データメッセージの本体部分はAビットの品質指標データを含み、該第2の差分補正データメッセージの本体部分はBビットの品質指標データを含む。好ましくは、該第1の差分補正データメッセージの本体部分は、衛星識別データ、第1、第2、第3及び第4のモデルの多項係数データ(C00、C01、C10、C11)を更に含み、ここで、該第1の差分補正データメッセージにおける品質指標データ(QI)は、該第1の差分補正データメッセージにおける第1、第2、第3及び第4のモデルの多項係数データに対応する。好ましくは、該第2の差分補正データメッセージの本体部分は、衛星識別データ、第1、第2、第3及び第4のモデルの多項係数データ(C00、C01、C10、C11)を更に含み、ここで、該第2の差分補正データメッセージにおける品質指標データ(QI)は、該第2の差分補正データメッセージにおける第1、第2、第3及び第4のモデルの多項係数データに対応する。
【0051】
好ましくは、該第1及び第2の差分補正データメッセージのヘッダには、該メッセージにおける品質指標データが占めるビット数は、AビットであるかBビットであるかを示すための識別ビットが含まれる。図2は、本出願の一実施例に係るメッセージヘッダ(即ちheader)の関連ビットの概略図である。ここで、該ヘッダに添加された1ビットの識別ビット「STEC TYPE(名称はただ一例であり、実際の応用において限定されない)」は、「品質指標データ」が6ビットまたは1ビットであることをユーザ(ユーザ端末で)が使用時自発的に分かるようにするためのものである。具体的には、「STEC TYPE」は、このフィールドが「1」であるとき、このメッセージヘッダに関連するSSR情報内の「品質指標データ(QI)」が1ビットであることを示すように作用する。同様に、このフィールドが「0」であるとき、このメッセージヘッダに関連するSSR情報内の「品質指標データ(QI)」が0ビットであることを示す。
【0052】
図2における1ビットおよび6ビットは、単に品質指標データの長さの具体例であり、実際の応用において、場合によって調整することができ、例えば2ビットと6ビット、または3ビットと6ビットなどである。好ましくは、該Aビットの品質指標データは全量品質指標データであり、又、該Bビットの品質指標データは増分品質指標データである。
【0053】
該サービス側が第1又は第2の差分補正データメッセージを送信する方式は様々である。好ましくは、該サービス側は、固定サイクルで第1の差分補正データメッセージを送信し、例えば、N個の情報サイクルを1つの固定サイクルとし、即ち、第1、第Nの情報サイクルで全量を送信する以外、他の情報サイクルで増分を送信する。好ましくは、該サービス側は第1の差分補正データメッセージを不定期に送信し、例えば、第1の情報サイクルで全量を送信し、第2、第3の情報サイクルで増分を送信し、第4の情報サイクルで全量を送信し、第5、第6、第7の情報サイクルで増分を送信し、第8情報サイクルで全量を送信し、第9、第10、第11、第12の情報サイクルで増分を送信する、…等である。例えば、第1の情報サイクルで全量を送信し、第2、第3の情報サイクルで増分を送信し、第4の情報サイクルで全量を送信し、第5、第6、第7、第8、第9の情報サイクルで増分を送信し、第10の情報サイクルで全量を送信し、第11、第12、第13、第14、第15の情報サイクルで増分を送信する、…等である。上記第1の差分補正データメッセージにおけるAビット(又は全量)の品質指標データが定期又は不定期に送信されることにより、新規のユーザ端末が初期量を取得させる。したがって、ユーザのユーザ精度を確保すると共に、一定の情報圧縮量を確保する。
【0054】
好ましくは、該Bビットの品質指標データは、現在品質指標データの変化を示す識別子である。例えば、Bビットが「1bit」であり、ここで、「1bit」は、現在品質指標データの変化を示す1つの識別子1又は0であり、識別子1は減少を表し、識別子0は増加を表す。別の実施例において、該Bビットの品質指標データは、現在品質指標データの1つの増分である。
【0055】
好ましくは、該差分補正データメッセージの送信システムは、第1の受信モジュールと算出モジュールを更に備える。該第1の受信モジュールは、情報サイクル毎に衛星が送信した状態空間表現方法補正データを受信するために用いられ、該算出モジュールは、該状態空間表現方法補正データに対してフォーマットを符号化し、対応する該第1の差分補正データメッセージにおける品質指標データ又は該第2の差分補正データメッセージにおける品質指標データを算出して生成するために用いられる。
【0056】
第一実施形態は、本実施形態に対応する方法の実施形態であり、第一実施形態における技術的詳細が本実施形態に適用することができ、本実施形態における技術的詳細も第一実施形態に適用することができる。
【0057】
本出願の第三実施形態は、差分補正データメッセージの受信方法に関し、そのフローは図4に示し、該差分補正データメッセージの受信方法は、以下のステップを含む。
【0058】
ステップ401において、ユーザ端末は、サービス側からの差分補正データメッセージを受信する。
【0059】
好ましくは、該差分補正データメッセージは、衛星識別データ、第1、第2、第3及び第4のモデルの多項係数データ(C00、C01、C10、C11)を更に含み、ここで、該第1、第2、第3及び第4のモデルの多項係数データが一つの該品質指標データ(QIまたはQI)に対応する。
【0060】
次に、ステップ402に進み、該ユーザ端末は、該差分補正データメッセージにおける受信された品質指標データがAビットであるかBビットであるかと判定し、ここで、A>Bであり、A、Bは正の整数である。
【0061】
好ましくは、該ステップ402において、該ユーザ端末は、該差分補正データメッセージのメッセージヘッダにおける識別ビットに基づいて該品質指標データがAビットであるかBビットであるかを識別する。
【0062】
該受信された品質指標データがAビットである場合、ステップ403に進み、現在品質指標データを該Aビットの品質指標データに更新する。例えば、現在品質指標データを該Aビットの品質指標データに直接的に置き換えることができる。
【0063】
該受信された品質指標データがBビットである場合、ステップ404に進み、該現在品質指標データ及び該Bビットの品質指標データに基づいて該現在品質指標データを更新する。例えば、Bビットの品質指標データを増分として現在品質指標データに重畳することができる。
【0064】
好ましくは、該Aビットの品質指標データは全量品質指標データであり、又、該Bビットの品質指標データは増分品質指標データである。
【0065】
該Bビットの品質指標データを設定する方法は様々である。好ましくは、該Bビットの品質指標データは現在品質指標データの変化を示す識別子であり、ユーザ端末は予め設定された変数、及びサービス側から受信された、例えば1ビットであるBビットに基づき、所定の通信プロトコルによる固定量に応じて現在(例えば、前回受信された)品質指標データ(QI値)の絶対値を増加又は減少させるように選択する。ここで、該1ビットは、現在品質指標データの変化を示す識別子1又は0であってもよく、識別子1は減少を表し、識別子0は増加を表す。好ましくは、該Bビットの品質指標データは、現在品質指標データの1つの増分である。
【0066】
なお、本出願の第三実施形態に係る差分補正データメッセージの受信方法は、第一実施形態に係る差分補正データメッセージの送信方法に対応してもよい。
【0067】
本出願の第四実施形態は、差分補正データメッセージの受信システムに関し、その構造は図5に示し、該差分補正データメッセージの受信システムは第2の受信モジュールと、判定モジュールと、処理モジュールと、を備える。
【0068】
本実施形態に係る受信モジュールは、サービス側からの差分補正データメッセージを受信するために用いられる。
【0069】
好ましくは、該差分補正データメッセージは、衛星識別データ、第1、第2、第3及び第4のモデルの多項係数データ(C00、C01、C10、C11)を更に含み、ここで、該第1、第2、第3及び第4のモデルの多項係数データが一つの該品質指標データ(QIまたはQI)に対応する。
【0070】
本実施形態に係る判定モジュールは、該差分補正データメッセージにおける受信された品質指標データがAビットであるかBビットであるかと判定するために用いられ、ここで、A>Bであり、A、Bは正の整数である。
【0071】
好ましくは、該判定モジュールは、該差分補正データメッセージのメッセージヘッダにおける識別ビットに基づいて該品質指標データがAビットであるかBビットであるかを識別するために用いられる。
【0072】
好ましくは、該Aビットの品質指標データ(QI)は全量品質指標データであり、又、該Bビットの品質指標データ(QI)は増分品質指標データである。
【0073】
好ましくは、該Bビットの品質指標データは現在品質指標データの変化を示す識別子であり、又は、該Bビットの品質指標データは現在品質指標データの1つの増分である。
【0074】
本実施形態に係る処理モジュールは、該受信された品質指標データがAビットである場合、現在品質指標データを該Aビットの品質指標データに更新することに用いられ、例えば、現在品質指標データを該Aビットの品質指標データに直接的に置き換えることができ、又、該受信された品質指標データがBビットである場合、該現在品質指標データ及び該Bビットの品質指標データに基づいて該現在品質指標データを更新するために用いられ、例えば、Bビットの品質指標データを増分として現在品質指標データに重畳して更新後の品質指標データとする。
【0075】
好ましくは、該Bビットの品質指標データは現在品質指標データの変化を示す識別子であり、ユーザ端末は予め設定された変数、及びサービス側から受信された、例えば1ビットであるBビットに基づき、所定の通信プロトコルによる固定量に応じて現在(例えば、前回受信された)品質指標データ(QI値)の絶対値を増加又は減少させるように選択する。ここで、該1ビットは、現在品質指標データの変化を示す識別子1又は0であってもよく、識別子1は減少を表し、識別子0は増加を表す。好ましくは、該Bビットの品質指標データは、現在品質指標データの1つの増分である。
【0076】
第三実施形態は、本実施形態に対応する方法の実施形態であり、第三実施形態における技術的詳細が本実施形態に適用することができ、本実施形態における技術的詳細も第三実施形態に適用することができる。
【0077】
以下、本出願の実施形態に係る一部の関連技術を簡単に説明する。
【0078】
本出願の差分補正データメッセージの送信及び/又は受信は、RTCM標準メッセージフォーマットに基づき、日本QZSSシステムのフォーマットの編成(ウェブページ3及び4を参照)を参照し、従来の利用可能なGNSSシステムの補正データに対して目的に合わせて編成及び圧縮を行うものである。
【0079】
GPS差分プロトコルと差分電文のアルゴリズムは、差分システムに対して2つの重要な問題である。差分測位アプリケーションシステムにおいて、測位端末と差分ステーションとの間に大量の差分電文を伝送する必要があり、測位端末が高速で移動可能なターゲットであることが多いため、測位端末と差分ステーションとの間にデータチャネルを確立するために、従来、無線通信(例えば、短波又は超短波)を利用し、通常、底層インタフェースとしてシリアルポート(RS232/422)を利用し、両方の間にバイトで通信し、このような通信モードに適応するとともに高効率、エラーコントロールの基本的な要求を実現するために、国際上にRTCM 10403.2標準が制定される。通信手段の発展に伴い、測位端末と差分ステーションとの間に、ネットワークを広く利用してデータリンクを確立し、データパケットに応じてネットワーク通信のデータを伝送し、エラーがデータリンク層で効果的に抑制される。低価格、低エラー、高効率、高速なネットワーク通信は、差分測位アプリケーションに新たな発展チャンスをもたらし、ネットワークの伝送特性に適応するために、国際上にRTCM 10403.1標準を制定してネットワークを現在の主要な手段とする。
【0080】
RTCMプロトコル仕様は、アプリケーション層、プレゼンテーション層、トランスポート層、データリンク層及び物理層を含む。符号化及び復号化について、最も重要なのは物理層での編成である。物理層の編成では、そのデータ量は単位時間内の全体的な情報伝送量に対して直接的に重要な影響を与える。ネットワークに接続できない場合、衛星信号を受信して補正データを取得することは主流となる。限られた衛星の伝送速度/時間で、いかに効率的かつ迅速に伝送できるかが重要となる。
【0081】
PPP-RTK共同測位技術では、情報は、SSR1、SSR2、SSR3という3層に分けられる。ここで、SSR1は、軌道-4068.2、クロック差-4068.3、コード偏差-4068.4という補正数種別を含む。SSR2は、位相偏差-4068.5、グローバル電離層補正数(VTEC)という補正数種別を含む。SSR3は、地域大気補正数(地域電離層STEC-4068.8、地域電離層残差RC-4068.9、地域大気層補正数Tropo-4068.9)という補正数種別を含む。該サテライトベースから送信されたSSR情報フォーマットの名称及び伝送間隔情報は、以下の表1に示すとおりである。
【0082】
【表1】
【0083】
本出願は、主に差分補正データメッセージにおけるSSR情報(SSR1、SSR2及びSSR3を含む)におけるフィールドコンテンツの編成に対して最適化を行う。RTCMコード及びQZSSのcompact SSRコードに対応する一つの有効な領域(Network)は、基本的に100km*100kmの範囲であり、即ち、1Networkは10000平方キロメートルの領域に等しい。従来の符号化フォーマットデータの算出は、以下の表2に示すとおりである。
【0084】
【表2】
【0085】
上記表2から分かるように、従来のコーディングにおいて、各GNSSシステム(GPS、GLONASS、Galileo、北斗、QZSS等)の各可視衛星に対して、いずれもそれに対応する4つの係数(C00、C01、C10、C11)及び4つの係数に対応する1つの品質指標(Quality Indicator-QI)を伝送する必要がある。このSSR情報の従来のデータ量は、伝送毎に6ビットである。中国のエリアが960万平方キロメートルであることから算出すれば、Networkの数が960個であり(上記100km*100kmが1つの領域の単位面積であることを参照)、該メッセージの一回に伝送するデータ量は6*960=5760bitsである。この6ビットは以下の換算式(1)により算出する。
【0086】
【数1】
【0087】
これにより、下記表3のようなSSR QI換算表であるマッピングテーブルを取得することができる。
【0088】
【表3】
【0089】
バイナリコードによると、3ビットデータは、000から111までの8種類の状態を表すことが分かる。Class及びValueがそれぞれ3ビットであるため、合計8*8=64種類の組み合わせを有し、換算してSSR QIの具体的な数値を取得する。
【0090】
しかし、各4068種類のメッセージは1つのQI値を必要とすると、総データ量は大きく増加し、チャネルに圧力を与える。下記のように、4068.1-4068.10のメッセージで算出した場合、各メッセージに対し各衛星は、6ビットのQI値を有すると、全量QI値は、
6*80(GNSSの4つのシステムの衛星数)*10(現在メッセージタイプ)*960(Network)=4,608,000ビットである。
【0091】
単一のメッセージタイプのコンテンツと比較すると、データ量は非常に膨大である。この計算によれば、衛星通信資源(レートは1秒あたり通常1200bitsから2400bitsまで)に対する要求は極めて高い。4068情報の特殊性は、データ自体に一定の実効性があるため、間隔が長いほど修正効果が悪くなる。よって、このフォーマットを圧縮することは、衛星測位結果の全体に対して顕著に向上させる。
【0092】
本出願の技術案をよりよく理解するために、以下、具体的な例を参照して説明する。この例に列挙されている詳細は、容易に理解するためのものであり、本出願の保護範囲を制限するものではない。
【0093】
本出願の各実施形態は、中国の北方地域に適用される。北方地域の編成は、以下の通りである。
【0094】
北方地域は、差分補正データメッセージ内のSSR情報の範囲変動が小さい(例えば、30秒毎に2.5TECUから2.45TECUまで)ため、初回送信する時、全量6ビットのClassとValueの値を送信し、後続に、全量ではなく増分(正負変動の値)のみを送信する。下記表4は、1つのSSR情報を新たに編成する一例である。
【0095】
【表4】
【0096】
表2と比較し、表4に選択可能な6ビット又は1ビットを添加し、ユーザ端末は予め設定した変数、及び受信したビット(識別子1は減少を表し、識別子0は増加を表す)に基づき、所定の通信プロトコルによる固定量に応じて前回受信されたQI値の絶対値を増加又は減少させるように選択する。6ビットの絶対値がある一定のサイクルにおいて一括送信される(例えば、10個の情報サイクル毎に一定の送信サイクルとし、即ち、1回目と10回目では全量を送信する以外、他の情報サイクルで1ビットの最適化フォーマットを送信する)ことにより、新規のユーザ端末が初期量を取得させるようにする。したがって、ユーザのユーザ精度を確保すると共に、一定の情報圧縮量を確保する。圧縮されたデータ量は、
2*80(GNSSの4つのシステムの衛星数)*10(現在メッセージのタイプ)*960(Network)=1,356,000ビットである。
【0097】
この1,356,000ビットは、前のデータ量である4,608,000ビットよりも約3分の1まで削減される。現在、衛星フラックスが貴重で高価である状況において、リソースを節約するという利点は自明である。
【0098】
本明細書におけるウェブページ1、ウェブページ2、ウェブページ3及びウェブページ4は具体的には以下のとおりである。
ウェブページ1:http://www.rtcm.org/differential-global-navigation-satellite--dgnss--standards.html
ウェブページ2:http://qzss.go.jp/en/technical/download/pdf/ps-is-qzss/is-qzss-l6-001.pdf
ウェブページ3:http://qzss.go.jp/en/technical/download/pdf/ps-is-qzss/is-qzss-l6-001.pdf
ウェブページ4:http://qzss.go.jp/en/technical/ps-is-qzss/ps-is-qzss.html
【0099】
なお、当業者であれば理解されるように、上記差分補正データメッセージの受信システム又は送信システムの実施形態に係る各モジュールが実現する機能は、上記差分補正データメッセージの受信システム又は送信方法の関連説明を参照して理解される。上記差分補正データメッセージの受信システム又は送信システムの実施形態に係る各モジュールの機能は、プロセッサ上に実行されるプログラム(実行可能な指令)によって実現されてもよく、具体的なロジック回路によって実現されてもよい。本出願の実施例に係る上記差分補正データメッセージの受信システム又は送信システムは、ソフトウェア機能モジュールの形式で実現されて独立した製品として販売又は使用される場合、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶されてもよい。このような理解に基づいて、本出願の実施例に係る技術案の本質上の部分または従来技術に寄与する部分は、ソフトウェアとして具現化されることができる。該コンピュータソフトウェアは、記憶媒体に記憶され、1つのコンピュータ(パーソナルコンピュータ、サーバ、又はネットワーク装置等)が本出願の各実施例に記載の方法の全部又は一部を実行させるために用いられる複数の指令を含む。上記記憶媒体は、USBメモリ、モバイルハードディスク、読取専用メモリ(ROM、Read Only Memory)、磁気ディスク又は光ディスク等のプログラムコードを記憶する様々な媒体を含む。このように、本出願の実施例は、いずれの特定のハードウェアおよびソフトウェアの組み合わせにも限定されない。
【0100】
それに応じて、本出願の実施形態は、コンピュータ実行可能な指令を記憶するコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を更に提供し、該コンピュータ実行可能な指令がプロセッサにより実行される際、本出願の第一実施形態における各方法の実施形態又は本出願の第三実施形態における各方法の実施形態を実現する。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、永続的および非永続的、リムーバブルおよび非リムーバブル媒体を含み、任意の方法または技術によって情報記憶を実現することができる。情報は、コンピュータ読み取り可能な指令、データ構造、プログラムモジュール又は他のデータであってもよい。コンピュータの記憶媒体は、コンピュータ装置によりアクセス可能な情報を記憶するために用いられる相変化メモリ(PRAM)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、他のタイプのランダムアクセスメモリ(RAM)、読取専用メモリ(ROM)、電気的消去可能なプログラマブル読取専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ又は他のメモリ技術、ディスク読取専用メモリ(CD-ROM)、デジタル多機能ディスク(DVD)又は他の光ストレージ、磁気カセットテープ、テープディスクストレージ又は他の磁気記憶装置、又は他の任意の非伝送媒体を含むが、これらに限定されない。本明細書の定義によれば、コンピュータ読取可能な記憶媒体は、例えば、変調されたデータ信号及び搬送波などの一時的なコンピュータ読取可能な媒体(transitory media)を含まない。
【0101】
また、本出願の実施形態は、コンピュータ実行可能な指令を記憶するために用いられるメモリと、該メモリにおけるコンピュータ実行可能な指令を実行する際、上記第一実施形態における各方法の実施形態におけるステップを実現するために用いられるプロセッサと、を備える差分補正データメッセージの送信装置を更に提供する。ここで、該プロセッサは、中央処理ユニット(Central Processing Unit、「CPU」と略称)であってもよく、他の汎用プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(Digital Signal Processor、「DSP」と略称)、専用集積回路(Application Specific Integrated Circuit、「ASIC」と略称)などであってもよい。上記メモリは、読取専用メモリ(read-only memory、「ROM」と略称)、ランダムアクセスメモリ(random access memory、「RAM」と略称)、フラッシュメモリ(Flash)、ハードディスク又はソリッドステートドライブなどであってもよい。本発明の各実施形態に係る方法のステップは、ハードウェアプロセッサにより実行されて完了し、又はプロセッサ中のハードウェア及びソフトウェアモジュールの組み合わせにより実行されて完了することができる。
【0102】
本出願の実施形態は、コンピュータ実行可能な指令を記憶するために用いられるメモリと、該メモリにおけるコンピュータ実行可能な指令を実行する際、上記第三実施形態における各方法の実施形態におけるステップを実現するために用いられるプロセッサと、を備える差分補正データメッセージの受信装置を更に提供する。ここで、該プロセッサは、中央処理ユニット(Central Processing Unit、「CPU」と略称)であってもよく、他の汎用プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(Digital Signal Processor、「DSP」と略称)、専用集積回路(Application Specific Integrated Circuit、「ASIC」と略称)などであってもよい。上記メモリは、読取専用メモリ(read-only memory、「ROM」と略称)、ランダムアクセスメモリ(random access memory、「RAM」と略称)、フラッシュメモリ(Flash)、ハードディスク又はソリッドステートドライブなどであってもよい。本発明の各実施形態に係る方法のステップは、ハードウェアプロセッサにより実行されて完了し、又はプロセッサ中のハードウェア及びソフトウェアモジュールの組み合わせにより実行されて完了することができる。
【0103】
なお、本出願において、第1及び第2のような関係用語は、一のエンティティ又は動作と他のエンティティ又は動作とを区別することにのみ用いられ、必ずしもこれらのエンティティ又は動作の間にこのような実際的な関係又は順序が存在することを要求又は暗示するとは限られない。また、「備える」、「含む」、又はその他の変形のような用語は、非排他的な包含を意図し、これにより、一連の要素を含むプロセス、方法、物品、又はデバイスがそれらの要素だけでなく、明示的に列挙されていない他の要素を含んでもよく、或いは、このようなプロセス、方法、物品又はデバイスにおける固有の要素を含んでもよい。より多くの制限がない限り、「1つを含む」のような語句で限定される要素は、上記要素を含むプロセス、方法、物品又はデバイスがさらに他の同一な要素を有することを排除するものではない。本出願において、ある要素に基づいてある行為を行うと言及した場合、少なくとも該要素に基づいて該行為を行うという意味であり、そのうち、該要素のみに基づいて該行為を行うこと、及び、該要素と他の要素に基づいて該行為を行うことという二つの状況を含む。複数、複数回、複数の種類等の表現は、2つ、2回、2種類、及び2つ以上、2回以上、2種類以上を含む。
【0104】
本出願で言及されているすべての文献は、必要に応じて補正の根拠として用いられるように、その全体が本出願の開示されている内容に含まれている。以上の説明は、本出願の好ましい実施例にすぎず、本出願の保護範囲を限定するものではない。本明細書の1つまたは複数の実施例に係る精神及び原則の範囲内で行われた補正、同等の置換、変更等は、いずれも本明細書の1つまたは複数の実施例の保護範囲内に含まれるものとする。
図1
図2
図3
図4
図5