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特許7211970有機金属錯体ならびに関連組成物および方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-16
(45)【発行日】2023-01-24
(54)【発明の名称】有機金属錯体ならびに関連組成物および方法
(51)【国際特許分類】
   C07D 241/20 20060101AFI20230117BHJP
   C07C 53/10 20060101ALI20230117BHJP
   C09K 11/06 20060101ALI20230117BHJP
   A61K 8/49 20060101ALI20230117BHJP
   A61Q 1/00 20060101ALI20230117BHJP
   A61K 49/00 20060101ALI20230117BHJP
   A61K 39/00 20060101ALI20230117BHJP
   A61K 39/395 20060101ALI20230117BHJP
   C07K 16/00 20060101ALI20230117BHJP
   C07K 17/00 20060101ALI20230117BHJP
   C08G 79/00 20060101ALI20230117BHJP
   H10K 50/00 20230101ALI20230117BHJP
   C07F 3/08 20060101ALN20230117BHJP
【FI】
C07D241/20 CSP
C07C53/10
C09K11/06 660
C09K11/06
A61K8/49
A61Q1/00
A61K49/00
A61K39/00 A
A61K39/395
C07K16/00
C07K17/00
C08G79/00
H05B33/14 B
C07F3/08
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2019558783
(86)(22)【出願日】2018-04-28
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-07-27
(86)【国際出願番号】 IB2018052957
(87)【国際公開番号】W WO2018198096
(87)【国際公開日】2018-11-01
【審査請求日】2021-04-26
(31)【優先権主張番号】62/491,754
(32)【優先日】2017-04-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】514184234
【氏名又は名称】クロイツ、フェルナンド トーメ
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】クロイツ、フェルナンド トーメ
(72)【発明者】
【氏名】ダ シルバ、カメロン カペレッティ
(72)【発明者】
【氏名】マルティンス、フェリペ テラ
(72)【発明者】
【氏名】マイア、ラウロ ジュネ ケイロス
(72)【発明者】
【氏名】ド ナシメント ネト、ホセ アントニオ
【審査官】高橋 直子
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第106432294(CN,A)
【文献】Acta Cryst.,2014年,E70,m37-m38
【文献】Journal of Coodination Chemistry,2011年,Vol.64, No.11,1849-1858
【文献】REGISTRY(STN)[online],2017年3月21日(検索日:2022年1月20日)、CAS登録番号2087890-63-7
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07C 53/10
C09K 11/06
C07D 241/20
A61K 8/49
A61Q 1/00
A61K 49/00
A61K 39/00
A61K 39/395
C07K 16/00
C07K 17/00
C08G 79/00
H01L 51/50
C07F 3/08
CAplus/REGISTRY(STN)
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
a) 式(I)の配位化合物であって、
【化1】

式中、-----は配位結合であり、
式中、Mは金属であり、
、X、X、X、X、X、およびXは、ヘテロ原子からそれぞれ独立して選択され、
、R、R、R、R、およびRは、Hおよび1~8個の炭素原子を含む飽和または不飽和、置換または非置換、環状または直鎖状炭化水素からそれぞれ独立して選択され、
およびRは、Hおよび1~8個の炭素原子を含む飽和または不飽和、置換または非置換、環状または直鎖状炭化水素からそれぞれ独立して選択され、
nは1以上の整数であり、
、R、R、Rの少なくとも1つがNHであり、
およびRの少なくとも一方がCHであり、
b) 前記配位化合物は、式[Cd(C)(C(HO)](ここで、nは1以上の整数)を含むものであるか、又は
c) 前記配位化合物は、アミノピラジンの窒素原子、2つの二座配位子、および水の酸素原子によって配位された中心金属原子を含むもので、前記二座配位子がギ酸および酢酸から選択され、任意に、少なくとも1つのOがSまたはSeで置換されている、
前記配位化合物。
【請求項2】
MがZn、Cd、Hg、および2つの価電子を有する遷移金属からなる群から選択される金属である、請求項1に記載の配位化合物。
【請求項3】
、X 、X 、X 、およびX が、O、S、およびSeからなる群からそれぞれ独立して選択され、X 、X 、X 、X 、およびX の少なくとも1つがOである、請求項1又は2に記載の配位化合物
【請求項4】
、X 、X 、X 、およびX が同じである、請求項3に記載の配位化合物
【請求項5】
、R 、R 、R の1つがNH であって、R 、R 、R 、R の3つがHである、請求項1から4のいずれか一項に記載の配位化合物
【請求項6】
nが、1~100である、請求項1から5のいずれか一項に記載の配位化合物
【請求項7】
式(II)および/または式(III)の、請求項1から6のいずれか一項に記載の配位化合物
【化2】

【化3】
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一項に記載の配位化合物を含み、任意に1次元ポリマー鎖を形成する、配位ポリマー
【請求項9】
請求項1から7のいずれか一項に記載の配位化合物を含み、任意に、前記配位化合物がモノマーである、溶液
【請求項10】
OLEDであって、請求項1から7のいずれか一項に記載の配位化合物または請求項8に記載の配位ポリマーを含み、アノード、カソード、およびそれらの間に発光層を含む、OLED
【請求項11】
請求項1から7のいずれか一項に記載の配位化合物または請求項8に記載の配位ポリマーを含む、ペプチドであって、任意に、前記ペプチドが抗体または抗原である、前記ペプチド
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配位化合物に関する。より具体的には、本発明は、態様において、青色発光配位化合物、関連ポリマーおよび組成物、ならびにそれらを作製および使用する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
固体光源としての有機発光デバイス(OLED)は、ディスプレイ技術の企業を意味する1-3。これに関連して、可視スペクトル範囲で最大外部量子効率(EQE)を有する固体状態の新規の発光材料の探索は、電子デバイスの性能を改善するために望まれ、材料およびエレクトロニクス企業の多くの化学者の関心を集めている4-9。発光体の外部効率が高いほど、実用的な用途のOLEDへの適用可能性が高くなる。これに関連して、フォトルミネッセンス評価は、このような新規の有望な候補のスクリーニングの最初のステップである7、8、10-17。最近、EQEが約50%に達していない場合でも、固体状態において、100%に近い、高い内部量子効率(IQE)を得るために、重金属錯体が広範囲に研究されてきた7、8、14-16、18-22
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来技術の欠点の少なくともいくつかを克服または軽減するため、あるいは有用な代替物を提供するために、代替組成物が必要である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
一態様によれば、以下が提供される。
【0005】
本発明の他の特徴および利点は、以下の詳細な説明から明らかになるであろう。しかし、本発明の精神および範囲内のさまざまな変更および修正が、前記詳細な説明から当業者に明らかとなるので、本発明の詳細な説明および特定の例は、本発明の実施形態を示すが、例示のみを目的として与えられることを理解すべきである。
【0006】
本発明は、図面を参照して以下の説明からさらに理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1(A)は、カドミウム(II)、アミノピラジンおよび酢酸に基づく有機金属錯体の非対称ユニットを示している。50%の確率での熱楕円体は、水素原子を除いて、原子を表す(任意の半径の球として表される)。さらに、アミノ基の窒素原子について2箇所の不規則部位が見出され、それぞれ約50%の占有率で自由に調整されていた。図1(B)は、Cd-N1結合に沿って伸長した1次元ポリマー鎖を示している。明確にするために、水素原子は隠されている。図1(C)は、[Cd(C)(C(HO)]の結晶構造図である。シアンの破線は水素結合を示している。示された52.0(2)%NH部位を保持する炭素に隣接する炭素に結合された48.0(2)%の占有率を有するCH水素およびNH基画分は、明確にするために省略された。
図2図2(A)および2(B)は、本発明の有機金属錯体の光ルミネセンススペクトルを、観察された強度および正規化された強度でそれぞれ示している。内部および外部量子収率は、それぞれ74.64±0.02%および55.0±0.1%で計算および測定された。
図3図3に色度図を示している。カドミウム(II)、アミノピラジンおよび酢酸に基づく有機金属錯体は、非常に飽和した純粋な青色を示すことに注意する。
図4図4は、カドミウム(II)、アミノピラジンおよび酢酸に基づく有機金属錯体の拡散反射スペクトルを示している。
図5図5(A)は、365nmで励起した[Cd(C)(C(HO)]結晶のフォトルミネッセンス発光スペクトルを示している。図6(B)は、PL発光のCIE 1931色座標を青い星記号で示している。
図6図6(A)は、普通光の下で撮影したカドミウム(II)ベースの錯体、アミノピラジンおよび酢酸を含むフラスコの写真である。図6(B)は、UVA光下の暗室でのフラスコの写真を示しているが、器具の蓋はUVA光を遮断している。図6(C)は、366nmのUVA光下の暗室でのフラスコの写真である。
図7図7(A)は、1mLの水で希釈した5mgのカドミウム(II)ベースの錯体の写真である(右)。左のマイクロチューブは対照として使用され、蒸留水のみを含んでいた。図7(B)は、1mLの96%エタノールで希釈した5mgのカドミウム(II)ベースの錯体の写真である(右)。左のマイクロチューブは対照として使用され、96%のエタノールのみを含んでいた。
図8図8は、UVA光(波長365nm、6W)での水(1:2~1:262144)でのカドミウム(II)ベースの錯体の連続希釈を示している。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書では、態様において、75.4%という印象的なEQEを有する単純なカドミウム配位ポリマーに基づく新規の明るい深青色発光結晶形について説明し、これは、少なくとも現在まで、青色OLEDデバイスの製造のための固体状態で最も効率的なフォトルミネッセンス材料を意味する。さらに、その合成は、低コストの試薬(等モル比の酢酸カドミウム二水和物およびアミノピラジン)および溶媒(エチルアルコール)のみを必要とする1つの溶液調製ステップで室温で達成され、その後、この材料にさらに魅力的な利点を加える、ゆっくりとした溶媒蒸発および単相生成物結晶性物質の単離が行われる。
【0009】
定義
本明細書の目的のために、化学元素は元素周期表、CASバージョン、Handbook of Chemistry and Physics、第75版、裏表紙に従って同定され、特定の官能基は一般に、その中に記載されているように定義される。さらに、有機化学の一般的な原理、ならびに特定の官能基および反応性については、Organic Chemistry、Thomas Sorrell、University Science Books、サウサリート、1999年;Smith and March March’s Advanced Organic Chemistry、第5版、John Wiley&Sons社、ニューヨーク、2001年;Larock、Comprehensive Organic Transformations、VCH Publishers社、ニューヨーク、1989年;Carruthers、Some Modern Methods of Organic Synthesis、第3版、ケンブリッジ大学出版局、ケンブリッジ、1987年に記載されている。
【0010】
本出願の範囲を理解する際に、冠詞「a」、「an」、「the」、および「said」は、1つまたは複数の要素があることを意味するものとする。さらに、本明細書で使用される場合、用語「comprising」およびその派生語は、記載された特徴、要素、構成要素、群、整数および/またはステップの存在を指定するが、他の記載されていない特徴、要素、構成要素、群、整数および/またはステップの存在を排除するものではないオープンエンド用語であることを意図する。上記は、用語「including」、「having」、およびそれらの派生語などの類似の意味を持つ単語にも適用される。
【0011】
特定の構成要素を「comprising」と記載されている任意の態様はまた、「consist of」または「consist essentially of」(またはその逆)も可能であり、「consisting of」は、列挙した要素以外は含まないか、制限的な意味を有することができ、「consisting essentially of」は、指定された構成要素を含むが、不純物として存在する物質、構成要素を提供するために使用されるプロセスの結果として存在する不可避の材料、および本発明の技術的効果を達成する以外の目的で追加される構成要素を除く他の構成要素を除外することを意味する。例えば、「consisting essentially of」という語句を使用して定義される組成物は、任意の既知の薬学的に許容される添加剤、賦形剤、希釈剤、担体などを包含する。典型的には、一組の構成要素から本質的になる組成物は、5重量%未満、典型的には3重量%未満、より典型的には1重量%未満の非特定構成要素を含む。
【0012】
本明細書で包含されるものとして定義される任意の構成要素は、本明細書で暗示的または明示的に定義される特定の化合物など、条件または消極的な限定により、請求項に係る発明から明示的に除外され得ることが理解されるであろう。
【0013】
さらに、本明細書で与えられるすべての範囲は、明示的に述べられているか否かにかかわらず、範囲の終わりおよび任意の中間範囲の点も含む。
【0014】
最後に、本明細書で使用される「substantially」、「about」および「approximately」などの程度の用語は、最終結果が有意に変化しないように、修正された用語の妥当な量の逸脱を意味する。これらの程度の用語は、この逸脱が修正する単語の意味を否定するものではない場合、修正された用語の少なくとも±5%の逸脱を含むと解釈されるべきである。
【0015】
錯体
有機金属錯体[Cd(C)(C(HO)]は、アミノピラジンを介して7.5660(4)Å間隔で配置されたCd2+遷移金属イオンで構成される無限1D配位ポリマーである(図1)。各Cd2+中心は、2つの二座アミノピラジン分子からの2つの窒素、2つの二座酢酸アニオンからの4つの酸素、および1つの水分子からの1つの酸素原子によって7配位している。その配位構造は、やや歪んだ五角形の両錐体として説明でき、酸素が歪んだ底面、[0.272Åを通して計算された最小二乗平面からの二乗平均平方根偏差(RMSD)]を形成し、窒素が軸方向位置を占める。したがって、酢酸アニオンはアミノピラジンに対してほぼ垂直である。平均平面間の角度は、83.38(17)°~86.14(18)°である。金属イオンの周りの結合角O-Cd-Oは、83.66(9)°~86.24(9)°であり、N-Cd-N角度の測定値は、175.33(12)°である。Cd-Oacet配位結合は、2.360(2)Å~2.464(2)Åであり、Cd-O配位結合の測定値は、2.273(3)Åである。Cd-Nampyz配位結合の測定値は、2.398(3)Åである。
【0016】
前述のように、この錯体は、[Cd(C)(C(HO)]ユニットによって形成されるポリマー構造として記載することができ、Cd-N配位結合によって拡張することができる(図1)。さらに、この構造では、すべての水素結合官能基が飽和している。アミン基と1つの酢酸アニオンとの間に古典的な分子内水素結合が存在する。アミン基はまた、[010]に垂直に充填された隣接鎖から別の酢酸アニオンへの分子間水素結合供与体であり、[201]に対して2.15Åの上昇を有する(図1)。アミン基は、2つの占有部位集合にわたって不規則であるが、それらの両方は、それらの測定基準においてわずかな差異を有する同じ接触パターンを有し、これは、それらの類似の調整された部位占有率因子(52.0(2)%および48.0(2)%)に反映される。[010]に対して垂直に充填されたポリマー鎖はまた、[001]に沿って無限に伝播する水と酢酸配位子との間の水素結合を介して強く保持される(図1)。酢酸配位子に対するドナーとしてのアミンまたは水を有するこれらの分子間水素結合の2つのパターンは、[010]に対して垂直に交互になり、強い水素結合ポリマー鎖の3Dネットワークを生じさせる。
【0017】
したがって、本明細書では、式(I)の配位化合物が記載される。
【化1】
【0018】
式Iでは、-----は配位結合であり、Mは金属であり、X、X、X、X、X、X、およびXは、ヘテロ原子からそれぞれ独立して選択され、R、R、R、R、R、およびRは、Hおよび1~8個の炭素原子を含む飽和または不飽和、置換または非置換、環状または直鎖状炭化水素からそれぞれ独立して選択され、RおよびRは、Hおよび1~8個の炭素原子を含む飽和または不飽和、置換または非置換、環状または直鎖状炭化水素からそれぞれ独立して選択され、nは整数である。
【0019】
典型的には、MはZn、Cd、Hg、および2つの価電子を有する遷移金属からなる群から選択される金属であり、より典型的には、MはCdである。
【0020】
典型的には、XおよびXの少なくとも一方はNであり、より典型的には、XおよびXは両方ともNである。
【0021】
典型的な態様では、X、X、X、X、およびXは、O、S、およびSeからなる群からそれぞれ独立して選択される。例えば、特定の態様では、X、X、X、X、およびXの少なくとも1つは、Oである。態様では、X、X、X、X、およびXは、同じであるため、特定の態様では、X、X、X、X、およびXの各々は、Oである。
【0022】
典型的には、R、R、R、Rの少なくとも1つはNHである。特定の態様では、R、R、R、Rの1つはNHであり、R、R、R、Rの3つはHである。NHは、典型的には約50%の占有率を有する2つの占有部位にわたって不規則であってもよい。
【0023】
典型的な態様では、RおよびRの少なくとも一方はCHであり、別の態様では、RおよびRは両方ともCHである。
【0024】
典型的には、RおよびRの少なくとも一方はHであり、別の態様では、RおよびRは両方ともHである。
【0025】
特定の態様では、nは1である。別の態様では、nは、約1~約100、例えば約1~約75、例えば約1~約50、例えば約1~約25、例えば約1~約20、
例えば約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、または19~約2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20である。
【0026】
特定の態様では、配位化合物は式(II)のものである。
【化2】
【0027】
別の特定の態様では、配位化合物は式(III)のものである。
【化3】
【0028】
別の特定の態様では、配位化合物は式[Cd(C)(C(HO)]を含み、式中、nは整数であり、例えば、配位化合物は式[Cd(アミノピラジン)(酢酸)(HO)]を含んでもよい。
【0029】
理解されるように、本明細書に記載の配位化合物は、アミノピラジンの窒素原子、2つの二座配位子、および水の酸素原子によって配位された中心金属原子を含んでもよい。二座配位子は、ギ酸および酢酸から選択されてもよく、任意に、少なくとも1つの酸素原子は、SまたはSeで置換されてもよい。
【0030】
配位ポリマーおよび結晶性化合物
本明細書に記載される配位化合物は、重合して配位ポリマーをもたらすことができる。配位ポリマーは、典型的には、1次元ポリマー鎖を形成する。
【0031】
典型的には、配位ポリマーは結晶性化合物を形成する。結晶性化合物は、典型的には、次の構造のものである。
【化4】
【0032】
本明細書では、70%を超える外部量子効率を含むカドミウム配位ポリマーに基づく青色発光結晶形がさらに記載される。
【0033】
本明細書では、以下の粉末X線回折パターンを含む結晶性化合物も記載される。
【表1】
【0034】
本明細書に記載される結晶性化合物はまた、そのX線回折ピークに関して定義されてもよい。例えば、本明細書に記載される結晶性化合物は、±0.200°の範囲内で、以下の2θの位置でX線回折ピークを有することができる:(正規化された強度が10%以上であるピークが列挙されている)
8.105;
12.474;
13.184;
13.797;
14.327;
15.347;
16.251;
16.979;
20.127;
23.857;
24.068
24.327
26.546
34.253
35.462
36.063
36.233
36.868
37.148
および
39.641。
【0035】
OLEDデバイス
本明細書に記載される化合物は、OLED技術の発光層において特に有用である。これに関して、化合物は、小分子材料、オリゴマー材料、ポリマー材料、またはそれらの組み合わせを使用する多くのOLEDデバイス構成で使用することができる。これらには、ピクセルを形成するためのアノードおよびカソードの直交アレイで構成されるパッシブマトリクスディスプレイや、各ピクセルが、例えば薄膜トランジスタ(TFT)によって独立して制御されるアクティブマトリクスディスプレイなど、より複雑なデバイスへの単一アノードおよびカソードを含む非常に単純な構造が含まれる。
【0036】
本明細書に記載される化合物を首尾よく実施できる有機層の多くの構成が存在する。典型的なOLEDには、アノード、カソード、ならびにアノードおよびカソードの間に位置する有機発光層が必要である。当業者には理解されるように、追加の層を使用してもよい。
【0037】
例えば、典型的なOLEDは、基板、アノード、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、正孔または励起子阻止層、電子輸送層、およびカソードで構成される。典型的には、発光層のアノード側の励起子阻止層および/または発光層のカソード側の正孔阻止層も含まれる。これらの層については、以下で詳しく説明する。あるいは、基板はカソードに隣接して配置されてもよく、または基板は実際にアノードまたはカソードを構成してもよいことに注意する。アノードおよびカソードの間の有機層は、便宜上、有機EL素子と呼ばれる。また、有機層の厚さの合計は、通常500nm未満である。
【0038】
典型的には、OLEDのアノードおよびカソードは、導電体を介して電圧/電流源に接続される。OLEDは、アノードがカソードよりも正の電位になるように、アノードおよびカソードの間に電位を印加することにより動作する。アノードから有機EL素子に正孔が注入され、カソードで有機EL素子に電子が注入される。OLEDをACモードで動作させると、デバイスの安定性が向上する場合があり、ACモードでは、サイクルのある期間にわたって、電位バイアスが反転し、電流が流れない。
【0039】
その他の用途
本明細書に記載される化合物は、態様において、OLEDデバイスにおいて特に有用であると同定されている。しかし、これらの化合物は、従来のUV活性化化合物が使用される任意の方法で使用できることが理解されるであろう。例えば、態様では、本明細書に記載される化合物は、研究ツールとして、診断において、おもちゃ、人形、カードゲーム、ペイント、布地、風船、化粧品、および食料品などのさまざまなアイテム(item)において、または適切な波長の光で照明されるように設計された他の物品または組成物として使用することができる。そのような態様では、本明細書に記載される化合物は、モノマーまたはオリゴマーとして使用することができる。そのようなオリゴマーは、約2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、または19モノマー単位~約3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20モノマー単位など、約2~約20のモノマー単位を有することができる。
【0040】
例えば、態様では、本明細書に記載される化合物は、エンターテイメント、レクリエーション、アミューズメント用に設計された新規アイテムに使用でき、水鉄砲、おもちゃのタバコ、おもちゃの「ハロウィン」の卵、フットバッグおよびボード/カードゲームなどのおもちゃ;フィンガーペイントおよびその他のペイント、スライム状おもちゃの原料;シャツ、帽子、スポーツウェアスーツなどの衣類などの布地、糸および紡績糸;発泡性おもちゃおよび泡を生成する他のおもちゃの泡;風船;人形;化粧品、入浴剤、ボディローション、ジェル、パウダーおよびクリーム、マニキュア、メイクアップ、ヘアカラーまたはヘアコンディショナー、ムースまたは他のそのような製品、歯磨き粉および他の歯磨き剤、石鹸、ボディペイント、バブルバスなどの個人用品;インク、紙などのアイテム;ゼラチン、糖衣および砂糖衣などの食品;魚餌;肥料;ならびにビール、ワイン、シャンパン、ソフトドリンク、およびアイスキューブおよび他の形状の氷などの飲料;液体の「花火」および溶液、混合物、懸濁液、粉末、ペースト、粒子または他の適切な形態である他のそのようなジェットまたはスプレーまたはエアロゾルの組成物を含む噴水のように噴き出すものを含むが、これらに限定されない。
【0041】
レクリエーションまたは注目を集めるためのアイテムの使用を含む、本明細書に記載される発光化合物と組み合わせることができ、それによりエンターテイメントまたはレクリエーションおよび/またはアミューズメントを提供することができる任意の製品、例えば、ロゴまたは商標に関連する広告商品および/またはサービスなどが、本明細書において企図される。そのような使用は、そのようなアイテムの一般の使用または通常の使用に加えて、またはそれと組み合わせて、またはその代わりに使用することができる。組み合わせの結果、水鉄砲や噴水のように噴き出すものの場合など、アイテムは、UV光の存在下で、光る液体またはスプレーの液体または粒子を発光させるか、生成する。態様における新規アイテムの新規性は、その発光に由来する。
【0042】
本明細書に記載される化合物を含む組成物を使用して、インビボまたはインサイチュで組織を診断および可視化する方法もまた、態様において企図される。例えば、本明細書に記載される化合物は、態様において、インサイチュで組織を視覚化するために蛍光に依存する診断システムと組み合わせて使用できる。そのようなシステムは、典型的には、非侵襲的および侵襲的処置中などに、新生物組織および特殊組織を視覚化および検出するのに役立つ。
【0043】
システムは、典型的には、本明細書に記載される1つまたは複数の化合物に結合した、腫瘍特異的などの組織特異的標的化剤を含むコンジュゲートを含む組成物を含む。他の態様では、組織特異的標的化剤は、本明細書に記載される1つまたは複数の化合物と結合されるマイクロキャリアに結合される。化合物は、抗体または抗原などのペプチドに直接結合されてもよく、または機能性薬剤または二機能性薬剤の使用により結合されてもよい。
【0044】
したがって、態様では、本明細書に記載される化合物は、植物または動物の標的組織に向けられた抗体に融合または結合されてもよい。例えば、本明細書に記載の化合物を腫瘍内の細胞に結合させることにより、動物の腫瘍を標識し、転移を追跡することが望ましい場合がある。本明細書に記載される化合物は、組織または細胞を標的とすることができる部分とのコンジュゲートとして調製され得る。典型的な標的部分は、組織または細胞に表示される物質の特異的結合パートナーである。典型的な標的部分は、抗体および受容体のリガンドである。
【0045】
本明細書に記載される化合物はまた、イムノアッセイなどのアッセイで試薬を標識するために使用することができる。一例では、サンドイッチアッセイを使用してもよく、分析物への1つの特異的結合パートナーが分析物を固定化する捕捉部分であり、二次特異的結合パートナーが固定化分析物を標識するために使用される。本明細書に記載される化合物は、標識結合パートナーまたは二次結合パートナーの標識として、例えば、分析物に直接結合した一次抗体に結合するための二次抗体担持標識の使用など、直接使用してもよい。
【0046】
別の態様では、本明細書に記載される化合物を含むチップ法を使用して、疾患、特に感染症を診断する方法が提供される。特に、チップは、典型的には、蛍光発生システムによって放出される光子を検出する統合光検出器を備えている。一態様では、チップは、X-Yアレイなどの光検出器のアレイを備えた集積回路を使用して作成される。回路の表面は、チップが意図される診断アッセイの条件に対して不活性になるように処理され、抗体などの分子を連結するための誘導体化などによって適合される。細菌抗原に特異的な抗体など、選択された抗体または抗体のパネルを、各光検出器の上のチップの表面に固定する。チップを試験サンプルと接触させた後、チップは、本明細書に記載される化合物に結合した二次抗体と接触する。蛍光発生システムの構成要素に結合した抗体のいずれかがチップ上に存在する場合、光が生成され、光検出器によって検出される。光検出器は、結合した抗体を同定する情報でプログラムされたコンピュータに動作可能に連結され、イベントを記録し、それにより試験サンプルに存在する抗原を同定する。
【0047】
本明細書に記載される化合物を使用する他のアッセイも企図される。蛍光分子を使用する当業者によって公知である任意のアッセイまたは診断方法が、本明細書中で企図される。
【0048】
したがって、本明細書に記載される化合物に結合した抗体またはペプチドも提供される。これらの抗体、モノクローナルまたはポリクローナル、およびペプチドは、当業者に公知の標準的な技術を使用して調製することができる。
【0049】
本明細書に記載される化合物は、他の発光システム、例えば生物発光または蛍光に加えて使用して、異なる色のアレイを増強または生成することができることは理解されるであろう。例えば、それらは、例えば飲料の色が時間とともに変化するような組み合わせで使用されてもよく、または異なる色の層を含んでもよい。
【0050】
医学的、診断的、局所的、または摂取可能な使用のために本明細書に記載される任意の化合物または組成物は、薬学的に許容されるべきであり、したがって、それが意図する領域、例えば皮膚、髪、および/または目に適用するため、および/または摂取するために非毒性であり、かつ安全であることは理解されるであろう。
【0051】
前述の出願は、単に例示的なものである。一般に、本明細書に記載される化合物は、蛍光偏光および蛍光消光アッセイ、フローサイトメトリー、蛍光活性化細胞選別、免疫蛍光アッセイ、およびポイントオブケアデバイスなどのアッセイ修正を含む、蛍光標識を使用する任意の適用において使用することができる。
【0052】
キット
本明細書に記載されるものを含む、方法で使用するための本明細書に記載される化合物を含むキットが提供される。一態様では、製品および蛍光を発生させるための適切な試薬を含むキットが提供される。態様では、キットは、典型的には約5~約8などの中程度のpHを有する石鹸組成物を含み、ブラックライトなどのUV光源が本明細書で提供される。例えば、これらのキットは、発泡性おもちゃまたは泡を生成するおもちゃと一緒に使用できる。これらのキットはまた、再装填または装填カートリッジを含むことができ、または食品と共に使用することもできる。
【0053】
別の態様では、キットは、新生物組織および他の組織を検出および視覚化するために使用され、本明細書に記載される化合物を含む組成物を含む。
【0054】
本明細書に記載される化合物は、「即時使用可能」であってもよく、またはそれらは、UV励起に応答して光を放出するために活性化剤を必要とするプロドラッグの形態であってもよい。したがって、態様では、これらのキットは、2つの組成物、全身投与用に製剤化された化合物を含む第1の組成物(またはいくつかの態様では局所または局所的適用)、および化合物をUVに反応性にするために必要な1つまたは複数の成分を含む第2の組成物を含むことができる。投与のための指示は、態様に含まれる。
【0055】
別の態様では、キットは、例えばマルチウェルアッセイデバイスを使用することにより、疾患、特に感染症を検出および同定するために使用され、キットは、1つまたは複数の感染病原体に特異的な抗体の抗体またはパネルが結合し、統合された光検出器を有する複数のウェルを含むマルチウェルアッセイデバイスと、UV光の存在下で、感染病原体の存在を示すために、装置の光検出器によって検出される青色光を放出する、本明細書に記載される化合物に結合した感染病原体に特異的な抗体などの二次抗体を含む組成物とを含む。
【0056】
上記の開示は、本発明を一般的に説明している。以下の具体例を参照することで、より完全な理解を得ることができる。これらの例は、単に例示の目的で記載されており、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。状況が手段を示唆または提供する可能性があるため、形式の変更および同等物の代替が考えられる。本明細書では特定の用語が使用されているが、そのような用語は説明的な意味で意図されており、限定の目的ではない。
【0057】

例1-錯体の合成
約41.2mgのアミノピラジンを10mlのエチルアルコールに室温で溶解し、完全に溶解するまで混合物を撹拌した。一方、20.4mgのドープされた酢酸カドミウム(II)を10mlの蒸留水に溶解した。その後、2つの溶液を混合し、溶媒が蒸発するまで25°Cで保持し、錯体1として同定される結晶性固体が得られた。
【0058】
すべての反射データは、多層光学系を備えた1μSマイクロソースからのMoKα放射線を使用して、Bruker-AXS Kappa Duo回折計のAPEX II CCD検出器で収集した。構造は、位相回復の直接的な方法によって解析され、その後、水素原子の変位パラメータが固定され、等方性(Uiso(H)=1.2Ueq(CHまたはNH)または1.5Ueq(水またはCH)に設定されている間、すべての非水素原子について異方性熱パラメータを有するF上のフルマトリクス最小二乗法によって調整された。水素の位置は、騎乗モデルに従って計算および制約されるか、差分フーリエマップから位置付けられ、次いで固定された(水の水素のみ)。また、NH基は、その窒素占有率が自由に調整され、次いで、それらの対応する水素に課された2つの部位セットにわたって不規則であることが見出された。
【0059】
粉末X線回折技術を使用すると、錯体1が定量的に合成されたこと、すなわち、実質的に純粋な単相結晶性固体として、副産物または非消費試薬などの無視できる結晶性または非結晶性不純物を有する、ほぼ100%の収率で合成されることが確認された。これは、観察されたすべての回折ピークを、解明された単結晶構造によって予測された対応するものに重ね合わせることによって決定された。
【0060】
例2-蛍光スペクトルおよび錯体の量子収率
Fluorolog FL3-221 Horiba Jobin-Yvon蛍光計を使用して、錯体1の固体サンプルの蛍光発光スペクトルを測定した。200~280nmの範囲におけるこのサンプルの励起スペクトルおよび280~700nmの発光スペクトルの測定を行った。固体サンプルを支持体に接着し、前面セルに対して45°に配置した。
【0061】
量子収率の計算では、276nmの範囲における錯体1サンプルの3つの励起スペクトル読み取り値の平均および400nmの発光を平均した。その後、蛍光計のソフトウェアを使用して得られたスペクトル曲線の面積を計算した。量子収率の測定は、サンプルの光吸収測定ならびにスタンダードおよびサンプルのルミネセンス発光測定から得られた。サンプルの内部量子収率(Φint)は、以下の式に従って、スタンダードとして使用される硫酸バリウムの量子収率と比較することにより決定された。
Φint=(E-E)/(R-R
式中:
R1=BaSOサンプルの吸収スペクトル曲線の面積;
R2=錯体1サンプルの吸収スペクトルの曲線面積;
E1=BaSOのサンプル発光曲線の面積;および
E2=錯体1サンプルの発光スペクトル曲線の面積。
【0062】
例3-フォトルミネッセンス発光スペクトル
450Wを送達するXeアークランプからの励起下で、検出器(Horiba Jobin-Yvon社からのFluorolog FL3 221)として、二重モノクロメーターおよびHamamatsu光電子増倍管を使用して、フォトルミネセンス(PL)測定を記録した。この装置に、Spectralo(商標)の積分球(Horiba Jobin-Yvon社からのQuanta- )を光ファイバによって結合させた。0.8nm帯域通過に固定された入射スリットと出射スリットを使用して、励起反射率および発光スペクトルを収集し、各発光スペクトルポイントを1.0nmごとに収集した。IQE、EQE、および発光色座標値は、Horiba Jobin-Yvon社からのFluorolog FL3-221分光蛍光計およびQuanta-φ積分球を備えたFluorEssence V3.5ソフトウェアによって決定した。
【0063】
450Wを送達するXeアークランプからの励起下で、検出器(Horiba Jobin-Yvon社からのFluorolog FL3-221)として、二重モノクロメーターおよびHamamatsu光電子増倍管を使用して、フォトルミネッセンスの励起および発光スペクトルを記録した。帯域通過は0.7nmに固定され、各ポイントを0.7nmごとに収集した。発光色座標値は、積分球により記録されたPL発光スペクトルおよび分光蛍光計(Fluorolog FL3-221、Horiba Jobin-Yvon社)を備えたソフトウェアFluorEssence V3.5に基づいた実験セットアップを使用して決定した。
【0064】
図5(a)では、365nmの励起波長下でのフォトルミネッセンス(PL)発光スペクトルを示している。励起スペクトルは、410nmでの発光をモニターすることによって得られ、370nm~520nmの広帯域発光(紫外、紫、青、緑色の発光)を生じ、410nmでの最大値は深青色(比色座標x=0.167およびy=0.037;青色の場合x=0.17およびy=0.00)に相当した。サンプルの比色座標は、図5(b)のCIE 1931色度図に含まれていた。
【0065】
75.4(9)%の印象的なEQEは、77.7(9)%の対応するIQEを用いて観察された。我々の知る限り、緑色燐光OLEDについては約64%のEQEが達成されたが23、この値は青色熱活性化遅延蛍光(TADF)OLEDについては37%に達した16
【0066】
したがって、これまでに知られているUVから可視光までの最も高いエネルギー変換率を有する固体材料が本明細書に記載されている。次のステップでは、この結晶形で高性能の青色OLEDデバイスを製造する。
【0067】
例4-裸眼の可視光放射
約13.7mgのアミノピラジンを3mlのエチルアルコールに室温で溶解し、完全に溶解するまで混合物を撹拌した。一方、6.8mgのドープされた酢酸カドミウム(II)を10mlの蒸留水に溶解した。その後、2つの溶液を混合した。混合物をガラスフラスコに移し、溶媒が蒸発するまで25℃で保持した。次いで、結晶を含むフラスコをUVA光(波長365nm、6W)の下に置いた。図6a、6b、および6cに示すように、透明な青い光が裸眼で目視できた。
【0068】
例5-裸眼の可視光放射-可溶化
約5mgの錯体1を1mLの蒸留水または96%エタノールで希釈した。撹拌下で5分後、可溶化化合物(水またはエタノール)を含むバイアルをUVA光(波長365nm、6W)の下に置いた。溶媒のみを含む対照バイアルを対照として使用した。透明な青い光が裸眼で目視できた。図7aは水に溶解した錯体1を示し、図7bはエタノールに溶解した錯体1を示している。
【0069】
例6-裸眼の可視光放射-限界希釈を使用した可溶化
約5mgの錯体1を1mLの蒸留水で希釈した。撹拌下で5分後、以下の表1に示すように、可溶化錯体を水で連続希釈した。希釈後、図8に示すように、希釈した錯体を含むマイクロチューブをUVA光(波長365nm、6W)の下に置いた。
【表2】
【0070】
参考文献

【0071】
上記の開示は、本発明を一般的に説明している。本明細書では特定の用語が使用されているが、そのような用語は説明的な意味で意図されており、限定の目的ではない。
【0072】
上記で引用したすべての刊行物、特許、および特許出願は、個々の刊行物、特許、または特許出願が、その全体が参照により組み込まれることを具体的かつ個別に示したのと同程度に、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0073】
本発明の好ましい実施形態を本明細書で詳細に説明したが、本発明の精神または添付の特許請求の範囲から逸脱することなく変更を加えることができることは当業者には理解されるであろう。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8