(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-16
(45)【発行日】2023-01-24
(54)【発明の名称】射出圧縮成形デバイス
(51)【国際特許分類】
B29C 45/17 20060101AFI20230117BHJP
B29C 45/64 20060101ALI20230117BHJP
B29C 45/26 20060101ALI20230117BHJP
【FI】
B29C45/17
B29C45/64
B29C45/26
(21)【出願番号】P 2020530471
(86)(22)【出願日】2018-12-04
(86)【国際出願番号】 IB2018059619
(87)【国際公開番号】W WO2019111149
(87)【国際公開日】2019-06-13
【審査請求日】2021-11-17
(31)【優先権主張番号】102017000140880
(32)【優先日】2017-12-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】503308405
【氏名又は名称】エス.アイ.ピー.エイ.ソシエタ’インダストリアリザッジオーネ プロゲッタジオーネ エ オートマジオーネ ソシエタ ペル アチオニ
(74)【代理人】
【識別番号】100166338
【氏名又は名称】関口 正夫
(72)【発明者】
【氏名】ゾッパス マッテオ
(72)【発明者】
【氏名】アルメリン アルベルト
(72)【発明者】
【氏名】田村 康祐
(72)【発明者】
【氏名】藤原 一弥
(72)【発明者】
【氏名】藤平 陽介
【審査官】関口 貴夫
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-205680(JP,A)
【文献】特開2003-025397(JP,A)
【文献】特開平05-220786(JP,A)
【文献】国際公開第2012/111728(WO,A1)
【文献】特開平09-076273(JP,A)
【文献】特開昭54-058761(JP,A)
【文献】特開昭50-113567(JP,A)
【文献】特開2016-179700(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 45/00-45/84
B29C 49/00-49/80
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボトルプリフォームを製造するための射出圧縮成形デバイス(1)であって、
-フレーム(2)と、
-前記フレーム(2)に固定された少なくとも1つの成形キャビティ(4)と、
-前記フレーム(2)に関してスライドできるように前記フレーム(2)に接続された少なくとも1つのロッド(3)と、
-金型を定義する前記少なくとも1つの成形キャビティ(4)に挿入されるように適合され、前記少なくとも1つのロッド(3)とスライドできるように前記少なくとも1つのロッド(3)に接続された少なくとも1つのコア(5)と、
-前記少なくとも1つのコア(5)が前記少なくとも1つの成形キャビティ(4)に挿入されたときに型締め力を発揮するように適合された作動手段と、
を備え、
前記少なくとも1つのコア(5)を前記少なくとも1つのロッド(3)に接続するジョイント(20)が設けられ、
前記ジョイント(20)は、
-前記少なくとも1つのコア(5)に一体的に接続され、前記少なくとも1つのコア(5)に同軸であり、キャビティ(23)を定義する第1の部分(21)と、
-前記少なくとも1つのロッド(3)に一体的に接続され、前記少なくとも1つのロッド(3)に同軸であり、型締め力が適用されたときに前記キャビティ(23)内で少なくとも部分的にスライド可能な第2の部分(22)と、
-前記キャビティ(23)に配置された弾性手段(24)と、
を備え、
前記第1の部分(21)には、内側面(25)が設けられ、
前記第2の部分(22)には、外側面(26)が設けられ、
前記ジョイント(20)の第1の構成では、型締め力の不存在下で、前記外側面(26)は、前記弾性手段(24)の付勢によって、前記内側面(25)との接触が保たれ、それにより、前記少なくとも1つのロッド(3)および前記少なくとも1つのコア(5)は、互いに同軸に保たれ、
前記ジョイント(20)の第2の構成では、型締め力の存在下で、前記外側面(26)と前記内側面(25)との間に隙間が設けられ、前記弾性手段(24)は、前記第2の部分(22)によって押され、それにより、前記少なくとも1つのロッド(3)は、前記コア(5)に関して回転するように適合される、
射出圧縮成形デバイス(1)。
【請求項2】
前記内側面(25)は、截頭円錐形状であり、前記少なくとも1つのコア(5)の長手方向軸(Y)と一致する中心軸を規定し、前記外側面(26)は、截頭円錐形状であり、前記少なくとも1つのロッド(3)の長手方向軸(X)と一致する中心軸を規定する、請求項1に記載の成形デバイス(1)。
【請求項3】
前記第1の構成では、前記内側面(25)および前記外側面(26)は、互いに平行かつ同軸であり、
前記第2の構成では、前記内側面(25)および前記外側面(26)は、互いに関して傾斜し、それにより、それらの中心軸は互いに関して傾斜している、
請求項2に記載の成形デバイス(1)。
【請求項4】
前記外側面(26)は、前記内側面(25)の高さよりも低い高さを有
している、請求項2または3に記載の成形デバイス(1)。
【請求項5】
前記第1の構成において、前記内側面(25)および前記外側面(26)は、前記少なくとも1つのロッド(3)に向かって先細になっている、請求項4に記載の成形デバイス(1)。
【請求項6】
前記内側面(25)は、それぞれの中心軸と第1の角度を形成し、前記外側面(26)は、それぞれの中心軸と第2の角度を形成し、前記第1の角度は、前記第2の角度に等し
い、請求項2~
5のいずれか1項に記載の成形デバイス(1)。
【請求項7】
前記第1の角度は、10°~30°の値を有する、請求項6に記載の成形デバイス(1)。
【請求項8】
前記第1の部分(21)は、第1の表面(27)を有し、
前記第2の部分(22)は、前記第1の部分(21)の前記第1の表面(27)に面する第2の表面(28)を有し、
前記第1の表面(27)および前記第2の表面(28)のうちの少なくとも一方は湾曲しており、
前記第2の構成において、前記第1の表面(27)および前記第2の表面(28)は、前記少なくとも1つのロッド(3)および前記少なくとも1つのコア(5)を互いに関して回転させるために接触している、
請求項1~
7のいずれか1項に記載の成形デバイス(1)。
【請求項9】
前記弾性手段(24)は、前記ジョイント(20)の前記第1の部分(21)と前記第2の部分(22)との間に配置され
る、請求項1~
8のいずれか1項に記載の成形デバイス(1)。
【請求項10】
前記弾性手段(24)は、皿ばね、エラストマーリング、または空気ばねを含む、請求項9に記載の成形デバイス(1)。
【請求項11】
前記ジョイント(20)の前記第1の部分(21)は、締結手段(71)によって互いに締結された上部本体(31)および下部本体(32)を含む、請求項1~
10のいずれか1項に記載の成形デバイス(1)。
【請求項12】
前記ジョイント(20)の前記第2の部分(22)は、前記外側面(26)および下面(51)を含む周辺部分(50)を有し、
前記下部本体(32)は、上面(41)を含み、
前記下面(51)と前記上面(41)との間に隙間が設けられる、
請求項
11に記載の成形デバイス(1)。
【請求項13】
2つ以上のロッド(3)および2つ以上のコア(5)を含み、各ロッド(3)および各コア(5)は、それぞれのジョイント(20)によって互いに接続されている、請求項1~
12のいずれか1項に記載の成形デバイス(1)。
【請求項14】
請求項1~
13のいずれか1項に記載の複数の成形デバイス(1)を含む成形装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱可塑性材料で作られたボトルプリフォーム、例えばPET、を製造するための射出圧縮成形デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
熱可塑性材料で作られたボトルプリフォームは、通常、射出成形プロセスによって製造される。
【0003】
近年、射出圧縮成形と呼ばれる別のプリフォーム製造プロセスが出現している。
【0004】
射出圧縮成形プロセスでは、型閉工程、射出工程、および圧縮工程が設けられている。
【0005】
型閉工程中に、型締め力が適用される。
【0006】
射出工程中に、所定量の溶融プラスチックが金型に射出される。
【0007】
圧縮工程中に、プリフォームの成形を完了するために圧縮力が適用される。
【0008】
図1に図式的に示される、射出圧縮成形によりプリフォームを製造するための成形デバイスは、典型的には、フレーム2、ロッド3、成形キャビティ4およびコア5を含む。コア5は、ロッド3の端部に堅く固定されている。
【0009】
フレーム2は、上部と下部との間に延びる中央部分を含む。上部と下部は中央部に関して片持ちになっている。特に、フレーム2は実質的に「C」字形である。
【0010】
ロッド3(またはシャフト)は、フレーム2の上部のガイド穴に挿入され、フレーム2の上部に関してスライドできるようになっている。
【0011】
雌型とも呼ばれる成形キャビティ4は、プリフォームの外部形状を規定し、フレーム2の下部に堅く固定される。
【0012】
金型の雄部としても知られるコア5は、プリフォームの内部形状を規定する端部を含む。
【0013】
成形キャビティ4およびコア5、特にその端部は、相互に補完的な構成要素であり、共にプリフォームの成形金型を形成する。
【0014】
プリフォーム成形時には、コア5が成形キャビティ4に挿入され、成形金型が閉じられる。
【0015】
特に同心度誤差のない高品質のプリフォームを得るには、コア5を常に成形キャビティ4の中心に完全に配置する必要がある。この理想的な状態を
図1に図式的に示す。特に、コア5の長手方向軸は成形キャビティ4の長手方向軸と一致するべきである。
【0016】
既知の成形デバイスの場合、この状態は、型締め力またはトン数が適用されていないときにのみ発生する。
【0017】
実際には、プリフォームが特定の同心度誤差を有して製造されることがある。
【0018】
確かに、各コア5と成形キャビティ4とのペアに対して、型締め力、例えば1~3トンが、圧縮工程の前に適用される。この型締め力は、フレーム2に伝わり、
図2に示すように変形する。特に、フレーム2の上部と下部との間に相対的な傾斜が生じる、言い換えれば、フレーム2のC字形の「開口」が存在する。
【0019】
フレーム2の変形は、次に、成形キャビティ4に関してコア5の相対的な傾斜または回転をもたらす。
【0020】
図2では、コア5の長手方向軸と成形キャビティ4の長手方向軸との間に形成される角度は、参照符号「δ」によって示されている。この角度δは、フレーム2の開口角度に実質的に対応する。成形キャビティ4に関するコア5の傾斜は、成形されたプリフォームの同心度誤差を引き起こす。同心度誤差は、
図2に参照符号「ε」で示されている。
【0021】
図2が図式であることは注目に値する。特に、説明目的で、
図2には、ロッド3およびコア5の傾斜の量、ならびに開口角度δの幅および同心度誤差εが、可能な実際状況に関して強調されて描かれている。
【0022】
フレームの変形の影響およびそれから生じる結果は、同じ成形デバイスの一部を形成する、特に同じフレームに拘束されるコアとモールドとのペアの数が多いほど、さらに顕著になる。
【0023】
例えば、3つの成形キャビティを含み、成形キャビティあたり2トンの型締め力が適用される成形デバイスは、6トンに等しい総型締め力を受ける。この場合、角度δの幅は約0.1°に等しく、同心度誤差εは約0.3mmである。
【0024】
したがって、従来技術の欠点を克服する必要性が感じられている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0025】
本発明の目的は、成形されたプリフォームの同心度誤差を最小化することを可能にする、ボトルプリフォームを製造するための射出圧縮成形デバイスを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0026】
この目的のために、
-フレームと、
-フレームに固定された少なくとも1つの成形キャビティと、
-フレームに関してスライドできるようにフレームに接続された少なくとも1つのロッドと、
-金型を定義する少なくとも1つの成形キャビティに挿入されるように適合され、少なくとも1つのロッドとスライドできるように少なくとも1つのロッドに接続された少なくとも1つのコアと、
-少なくとも1つのコアが少なくとも1つの成形キャビティに挿入されたときに型締め力を発揮するように適合された作動手段と、
を備え、
少なくとも1つのコアを少なくとも1つのロッドに接続するジョイントが設けられ、
ジョイントは、
-少なくとも1つのコアに一体的に接続され、少なくとも1つのコアに同軸であり、キャビティを定義する第1の部分と、
-少なくとも1つのロッドに一体的に接続され、少なくとも1つのロッドに同軸であり、型締め力が適用されたときにキャビティ内で少なくとも部分的にスライド可能な第2の部分と、
-キャビティに配置された弾性手段と、
を備え、
第1の部分には、内側面が設けられ、
第2の部分には、外側面が設けられ、
ジョイントの第1の構成では、型締め力の不存在下で、外側面は、弾性手段の付勢によって、内側面との接触が保たれ、それにより、少なくとも1つのロッドおよび少なくとも1つのコアは、互いに同軸に保たれ、
ジョイントの第2の構成では、型締め力の存在下で、外側面と内側面との間に隙間が設けられ、弾性手段は、第2の部分によって押され、それにより、少なくとも1つのロッドは、コアに関して回転するように適合される、
ボトルのプリフォームを製造するための射出圧縮成形デバイスが提供される。
【0027】
特に、作動手段は、少なくとも1つのコアがそれぞれの成形キャビティに挿入されるときに、少なくとも1つのロッドに前述の型締め力、またはより一般的には力を適用する。型締め力は、トン数とも呼ばれる。
【0028】
これらの作動手段は、好ましくは空気圧式、例えば空気圧シリンダ、である。
【0029】
金型は、成形キャビティおよびコア、特にその端部によって形成される。
【0030】
有利には、ジョイントは、成形プロセスのいくつかの工程においてロッドとコアとの間の強固な接続、および型締め力が適用されたときならびに圧縮工程中にロッドとコアとの間の関節接続を可能にする。特に、型締め力は、ジョイントの第1の部分と第2の部分との間に相対的な移動、特に並進を引き起こし、それにより、ジョイントの前記第1の部分と前記第2の部分との間に、それらの相互の傾きを可能にするジョイントがある。
【0031】
ロッドとコアとが強固に接続されているとき、すなわち型締め力が存在しないとき、ロッドおよびコアは、互いに同軸であり、成形キャビティとも同軸であり、すなわちそれらの長手方向軸が実質的に一致している。したがって、コアを成形キャビティに正しく挿入することが提供され、コア、したがって成形されたプリフォームを成形キャビティから正しく取り外すことも提供される。
【0032】
ロッドとコアとを関節式に接続するとき、ロッドおよびコアは、相互に傾けることができる。特に、型締め力に起因するフレームの変形があるとき、コアと成形キャビティとの間の位置ずれ誤差を補償するように、ロッドとコアとを相互に傾けることができる。これにより、成形されたプリフォームの同心度誤差は、最小限に抑えられる。
【0033】
他方、従来技術のデバイスでは、ロッドとコアとは、常に互いに堅く接続されていて、常に互いに位置合わせされている。上記で説明したように、型締め力が適用されているときおよび圧縮工程中に、従来技術のデバイスでは、型締め力の適用中のフレームの変形に起因して、ロッドおよびコアは、互いに整列しているが、成形キャビティと整列されていないため、プリフォームの同心度誤差は非常に大きい。
【0034】
本発明のさらなる特徴および利点は、限定的ではないいくつかの例示的な実施形態の詳細な説明からより明らかになるであろう。
【0035】
従属請求項は、本発明の特定の実施形態を説明している。
【0036】
本発明の説明は、非限定的な例として提供される添付図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【
図1】
図1は、成形プロセスの工程中の従来技術による成形デバイスを図式的に示す。
【
図2】
図2は、成形プロセスの別の工程中の
図1のデバイスを図式的に示す。
【
図3】
図3は、成形プロセスの工程中の本発明による成形デバイスを図式的に示す。
【
図4】
図4は、成形プロセスの別の工程中の
図3のデバイスを図式的に示す。
【
図5A】
図5Aは、本発明の一実施形態によるジョイントの断面図を示す。
【
図5D】
図5Dは、本発明による成形デバイスの断面図を示す。
【
図5F】
図5Fは、説明目的のためにいくつかの詳細が強調されている、第1の構成における
図5Aのジョイントの断面図を示す。
【
図5H】
図5Hは、説明目的のためにいくつかの詳細が強調されている、第2の構成における
図5Aのジョイントの断面図を示す。
【
図7】
図7は、本発明の別の変形例の断面図を示す。
【
図8】
図8は、本発明の別の変形例の断面図を示す。
【
図9】
図9は、本発明の別の変形例の断面図を示す。
【
図12】
図12は、本発明によるデバイスの可能な構成要素の斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0038】
図中の同じ参照符号は、同じ要素または構成要素、または相互に類似した要素または構成要素を識別する。
【0039】
ボトルプリフォームを製造するための射出圧縮成形デバイス1が図を参照して示されている。
【0040】
成形デバイス1は、概して、
-フレーム2と、
-フレーム2に固定される少なくとも1つの成形キャビティ4と、
-フレーム2に関してスライドできるようにフレーム2に接続される少なくとも1つのロッド3と、
-金型を定義する少なくとも1つの成形キャビティ4に挿入されるように適合され、少なくとも1つのロッド3とスライドできるように少なくとも1つのロッド3に接続される少なくとも1つのコア5と、
-少なくとも1つのコア5が少なくとも1つの成形キャビティ4に挿入されたときに型締め力を発揮するように適合される作動手段と、
を備え、
少なくとも1つのコア5を少なくとも1つのロッド3に接続するジョイント20が提供され、
ジョイント20は、
-少なくとも1つのコア5に一体的に接続され、少なくとも1つのコア5に同軸であり、キャビティ23を定義する第1の部分21と、
-少なくとも1つのロッド3に一体的に接続され、少なくとも1つのロッド3に同軸であり、型締め力が適用されたときにキャビティ23内で少なくとも部分的にスライド可能な第2の部分22と、
-キャビティ23に配置された弾性手段24と、
を備え、
第1の部分21には、内側面25が設けられ、
第2の部分22には、外側面26が設けられ、
ジョイント20の第1の構成では、型締め力の不存在下で、外側面26は、弾性手段24の付勢によって、内側面25との接触が保たれ、それにより、少なくとも1つのロッド3および少なくとも1つのコア5は、互いに同軸に保たれ、
ジョイント20の第2の構成では、型締め力の存在下で、外側面26と内側面25との間に隙間が設けられ、弾性手段24は、第2の部分22によって押され、それにより、少なくとも1つのロッド3は、コア5に関して回転するように適合される。
【0041】
特に、作動手段は、少なくとも1つのコアがそれぞれの成形キャビティに挿入されるときに、少なくとも1つのロッドに前述の型締め力、またはより一般的には力を適用する。
【0042】
作動手段は、好ましくは空気圧式であり、空気圧シリンダである。圧縮力を適用するために、追加の作動手段も提供される。
【0043】
フレーム2は、上部7と下部8との間に延びる中央部6を含む。上部7および下部8は、中央部6に関して片持ち式であり、互いに向かい合っている。特に、上部7および下部8は、中央部6の2つの端部から横方向に延びる。そのため、フレーム2は、実質的に「C」形状である。
【0044】
雌型とも呼ばれる成形キャビティ4は、プリフォームの外形を規定し、フレーム2の下部8にしっかりと固定される。
【0045】
型の雄部としても知られるコア5は、プリフォームの内部形状を規定する端部を含む。
【0046】
成形キャビティ4およびコア5、特にその端部は、相互に補完的な構成要素であり、共にプリフォームの成形金型を形成する。
【0047】
プリフォーム成形中に、コア5は、型を閉じるように成形キャビティ4に挿入される。
【0048】
成形キャビティ4は、ブロック14の内壁によって区切られている。ブロック14は、フレーム2の下部8の上面に一体的に固定されている。成形キャビティ4は、フレーム2の上部7に面する開口を有する。デバイス1、特にフレーム2は、1つまたは複数の成形キャビティ4、例えば、1つ、2つまたは3つの成形キャビティを有してもよい。好ましくは、3つの成形キャビティがある。ブロックは、所定のピッチまたはパターンにしたがって配置され、好ましくは円周に沿って配置される。
【0049】
長手方向軸Xを規定するそれぞれのロッド3、および長手方向軸Yを規定するそれぞれのコア5は、各成形キャビティ4に対して提供される。
【0050】
言い換えれば、成形キャビティ4の数は、ロッド3およびコア5の数に対応する。
【0051】
2つ以上の成形キャビティ4が提供されるときに、ロッド3は、成形キャビティ4と同じピッチまたはパターンにしたがって配置され、その結果、各コア5は、それぞれの成形キャビティ4に挿入されることができる。
【0052】
各ロッド3は、フレーム2の上部7においてそれぞれの穴またはガイド穴に挿入される。したがって、作動手段によって作動される各ロッド3は、ガイド穴によって案内されながら、フレーム2に関してスライドすることができる。
【0053】
各ロッド3をそれぞれのコア5に接続するジョイント20により、プリフォーム成形プロセスのいくつかの工程において、特に、型締め力が適用されるときおよび射出圧縮成形プロセスの圧縮工程中に、ロッド3とコア5との間の剛性接続、およびロッド3とコア5の間の関節式、すなわち非剛性接続が可能になる。
【0054】
特に
図5A、
図5Bおよび
図5Eを参照すると、ジョイント20の第1の部分21は、第1の部分21が接続されるコア5の長手方向軸Yと実質的に一致する中心軸を規定する。
【0055】
ジョイント20の第1の部分21は、第1の本体、すなわち上部本体31、および第2の本体、すなわち下部本体32を含む。
【0056】
上部本体31と下部本体32とは、締結手段により一体的に固定されている。例えば、上部本体31と下部本体32とは、上部本体31および下部本体32に挿入される、第1の締結ねじとも呼ばれる、締結ねじ71(
図5E)によって互いに固定される。締結ねじ71の1つが
図5Eに示される一方、部分的に上部本体31によっておよび部分的に下部本体32によって規定されたそれぞれのハウジング81が、
図5Bに示されている。
図5Bおよび
図5Eは、
図5Aに関して軸Yの周りに回転される。
【0057】
ジョイント20の第1の部分21をコア5の構造に固定するために使用される、第2の締結ねじとも呼ばれる、追加の締結ネジ73(
図5E)も提供される。第2の締結ねじ73は、上部本体31および下部本体32を横断し、下部本体32から下方に突出して、コア5の構造に挿入および固定される。締結ねじ73の1つが
図5Eに示される一方、
図5Bは、上部本体31および下部本体32によって規定されるそれぞれのハウジング83の部分を示す。
【0058】
好ましくは、上部本体31および下部本体32に挿入されるセンタリングピン72(
図5A)も提供される。センタリングピン72は、下部本体32から下方に突出し、コア5の構造にも挿入される。
【0059】
第1の締結ねじ71、第2の締結ねじ73およびセンタリングピン72は、好ましくは、下部本体32のフランジまたは周辺部分29、および上部本体31のフランジまたは周辺部分に挿入される。好ましくは、第1の締結ねじ71、第2の締結ねじ73およびセンタリングピン72は、実質的に円形のパターンにしたがって分配される。
【0060】
特に
図5Aおよび
図5Bを参照すると、上部本体31は、截頭円錐形表面25および截頭円錐形表面25と同軸の円筒面35を含む壁または内面を有する。円筒面35は、ロッド3に関して近位であり、截頭円錐形表面25は、ロッド3に関して遠位である。円筒面35は、上部本体31の開口を画定する。截頭円錐形表面25は、上向きに、すなわちロッド3に向かって先細になっている。好ましくは、截頭円錐形表面25のテーパ角、すなわち截頭円錐形表面25が軸Yに関して形成する角度は、10°~30°の値に等しく、極値が含まれることが好ましい。
【0061】
円筒面35の直径は、截頭円錐形表面25の最小直径よりも小さい。円筒面35と截頭円錐形表面25とは、好ましくは円筒面35に実質的に直交する面34によって接続されている。軸Yに垂直な平面で見た表面34は、実質的に円形のクラウンである。
【0062】
特に
図5Aおよび
図5Cを参照すると、ジョイント20の第2の部分22は、好ましくは単一の本体によって形成される。第2の部分22は、ロッド3の長手方向軸Xと実質的に一致する中心軸を規定する。第2の部分22は、内部に、好ましくは中心に、第2の部分22をロッド3に一体的に固定するねじ69(
図5A)が挿入されるハウジングを画定する。特に、ねじ69は、第2の部分22を、ロッド3が接続されるカップリング(または接続本体)、好ましくはバヨネットカップリング15に固定する。バヨネットカップリング15については、以下でより詳細に説明する。バヨネットカップリング15の一部およびジョイント20の第2の部分22に挿入されるセンタリングピン74(
図5C)は、好ましくはねじ69の周りに設けられる。バヨネットカップリング15の下部は、好ましくは、ジョイント20の第1の部分の上部本体31の上面から間隔を置いて配置され、その結果、バヨネットカップリング15と上部本体31との間に隙間ができる(
図5A)。
【0063】
ジョイント20の第2の部分22は、それぞれ形状が類似し、ジョイント20の第1の部分21の截頭円錐形表面25、円筒面35および表面34にそれぞれ面する表面26、44、45を含む。
【0064】
特に、第2の部分22の外壁または表面は、截頭円錐形表面26および、截頭円錐形表面26と同軸の円筒面45を含む。円筒面45は、ロッド3に関して近位であり、截頭円錐形表面26は、ロッド3に関して遠位である。截頭円錐形表面26は、上向きに、すなわちロッド3に向かって先細になっている。好ましくは、截頭円錐形表面26のテーパー角度、すなわち截頭円錐形表面26が軸Xに関して形成する角度は、軸Yに関する截頭円錐形表面25のテーパー角度に等しい。
【0065】
円筒面45の直径は、截頭円錐形表面26の最小直径よりも小さい。円筒形表面45と截頭円錐形表面26とは、好ましくは円筒形表面45に実質的に直交する表面44によって接続される。軸Xに垂直な平面で見た表面44は、実質的に円形のクラウンである。好ましくは、表面44は、複数の窪み75をさらに含み、そのうちの1つが、好ましくは円形パターンにしたがって配置される
図5Cおよび
図5Eに示されている。ジョイント20の第1の部分21の対応するスルーホール77(
図5B)は、特に上部本体31に得られる、ジョイント20の第2の部分22の各窪み75に設けられる。上部本体31の一部と交差するそれぞれのピン76(
図5E)またはそれぞれのねじは、このような窪み75に挿入される。したがって、ジョイント20の第1の部分21と第2の部分22との間の軸XまたはYの周りの回転が防止され、または少なくとも過剰な回転が防止される。好ましくは、窪み75の幅は、ピン部分76の幅よりも広く、前記ピン部分は、窪み75に収容されるくさび78(
図5E)として好ましくは形成される。したがって、第1の部分21に関するジョイント20の第2の部分22の傾斜は、妨げられない。好ましくは、くさび78は、ピン部分76に固定された要素である。
【0066】
特に
図5Aを参照すると、截頭円錐形表面26は、截頭円錐形表面25によって囲まれ、円筒面45は、円筒面35によって囲まれ、表面44は、表面34に面し、特に表面34の下にある。
【0067】
円筒面45の外径は、円筒面35の内径よりも小さく、その結果、円筒面45と円筒面35との間には隙間がある。
【0068】
截頭円錐形表面26の高さは、截頭円錐形表面25の高さよりも低い。特に、これらの高さは、これらの軸が一致するジョイント20の第1の構成において、長手方向軸Xに沿ってまたは長手方向軸Yに沿って考慮され得る。
【0069】
ジョイント20の弾性手段24は、ジョイント20の第2の部分22と、ジョイント20の第1の部分21の下部本体32との間に、少なくとも部分的にまたは完全に配置される。排他的ではないが、好ましくは、弾性手段24は、ばね、例えば皿ばね(Belleville washer)、エラストマー手段、例えば1つ以上のエラストマーリング、または空気弾性手段、例えば空気ばね、のいずれかであることができる。
【0070】
図3は、ジョイント20がその第1の構成にあるときの成形デバイス1を図式的に示す。ジョイント20の第1の構成は、
図5Fにも見ることができる。型締め力が適用されていないときに起こるジョイント20の第1の構成では、射出圧縮成形プロセスの前に、弾性手段24は、ジョイント20の第2の部分22に弾性力を適用する。特に、弾性手段24は、第2の部分22を上向きに、すなわち、ジョイント20の第1の部分21の上部本体31に向かって押す。截頭円錐形表面26は、弾性手段24によって截頭円錐形表面25と接触した状態に保たれる。好ましくは、截頭円錐形表面26全体が、截頭円錐形表面25全体と接触したままにされる。第1の構成では、截頭円錐形表面26は、截頭円錐形表面25と同軸であり、その結果、ロッド3およびコア5は、互いに整列される、すなわちそれらのそれぞれの長手方向軸XとYとが一致するように維持される。特に、第1の構成では、截頭円錐形表面25は、コア5の長手方向軸Yと一致する中心軸を規定し、截頭円錐形表面26は、コア3の長手方向軸Xと一致する中心軸を規定する。第1の構成では、截頭円錐形表面25および截頭円錐形表面26は、平行であり、互いに同軸である。
【0071】
好ましくは、第1の構成では、表面44は、表面34から離間している。
【0072】
ジョイント20の第2の構成(
図4および
図5H)は、射出圧縮成形プロセスの前に、適切な作動手段によって型締め力が適用されたときに発生する。好ましくは、そのような型締め力は、作動手段によってロッド3に適用される。第2の構成では、ロッド3によって下方に押された第2の部分22は、弾性手段24に力を適用する。型締め力は、弾性要素24の弾性力よりも大きい。したがって、弾性手段24は圧縮され、第2の部分22は下向きに、すなわちジョイント20の第1の部分21の下部本体32に向かってスライドする。截頭円錐形表面26の高さは、截頭円錐形表面25の高さよりも低いので、2つの截頭円錐形表面25、26の間に隙間が作られる。換言すれば、截頭円錐形表面25、26は、相互に傾斜することができ、したがってそれらの中心軸も傾斜することができる。さらに、円筒面35と円筒面45との間に隙間が設けられるため、ロッド3は、コア5に関して回転可能、すなわちコア5に関して傾斜可能である。
【0073】
回転は、ゼロ以外の角度がロッド3の軸Xとコア5の軸Yとの間に形成されるようなものである。好ましくは、形成される角度は、0°~2°の間、好ましくは0.05°~0.5°の間、例えば約0.1°であり、前記間隔の極値が含まれることが好ましい。
【0074】
図2(先行技術)と
図4(本発明によるジョイントの第2の構成)とを比較することにより、フレーム2の開口角度δが同じであり、成形されたプリフォームの同心度誤差βが従来技術によるデバイスの同心度誤差εよりも非常に小さいことが分かる。
図4が図式であることは注目に値する。特に、説明目的のために、
図4では、開口角度δの幅は、起こり得る実際の状況に関して強調された方法で示されている。
【0075】
好ましくは、ジョイント20の第1の部分21は、ジョイント20の第2の部分22の表面28に面する表面27を有し、表面27と表面28との間の少なくとも1つは、好ましくは10~500mmの曲率半径で湾曲している。好ましくは、ジョイント20の第1の構成では、表面28と表面27との間の最小距離は、0.1~5mmの範囲で選択された値に等しく、好ましくは0.6mmに等しいかほぼ等しい。
【0076】
第2の構成では、ロッド3とコア5とを相互に回転させるために、表面27と表面28とは協働し、特に接触する。したがって、回転が容易になる。任意には、表面27および表面28の両方が湾曲して、好ましくは同じ曲率半径を有する。表面27および表面28は、等しいまたは反対の凹みを有し得る。例えば、表面27および表面28は両方とも、上向きに、すなわちロッド3に向かって面する凹みを有してよく、または、表面27および表面28は両方とも、下向きに、すなわちコア5に向かって面する凹みを有してよく、または、表面27は上向きに凹んでよく、表面28は下向きに凹んでよく、または、表面27は下向きに凹んでよく、表面28は上向きに凹んでよい。あるいは、表面27または表面28のいずれか一方のみが湾曲し、他方は平坦である。この場合、湾曲面の凹みは、平坦面に関して反対を向く。例えば、表面28が湾曲し、表面27が平坦である場合、表面28の凹みは上向きである。
【0077】
これまでに提供された説明は、本発明のすべての変形に適用される。
【0078】
これまで説明した実施形態の特定の例を以下に提供する。
【0079】
図5A~
図5Hに示される例では、ジョイント20の第2の部分22は、周辺部分50および下部中央部分38を備える。周辺部分50は、截頭円錐形表面26を含む。
【0080】
弾性手段24は、好ましくは皿ばねである。皿ばね24は、下部中央部分38の周りに配置される。特に、皿ばね24は、下部中央部分38と周辺部分50との間に設けられる環状窪み36(
図5C)に部分的に配置される。
【0081】
皿ばね24は、ジョイント20の第2の部分22と接触する上側にあり、ジョイント20の第1の部分21の下部本体32と下側で接触している。
【0082】
下部中央部分38は、好ましくは円筒形の外側壁を有する。下部中央部分38の外径は、周辺部分50の内径よりも小さい。下部中央部分38は、周辺部分50に関して、特に截頭円錐形表面26に関して、下に突出する。
【0083】
下部中央部分38は、上方に凹みを有する、好ましくは湾曲した下面28を有する。
図5F、
図5Gおよび
図5Hでは、表面28の湾曲は、説明目的のために強調されている。
【0084】
下部本体32は、下面28の方を向く表面、特に底面27を有する。底面27は、好ましくは平坦である。底面27は、下部本体32の外周フランジ29の上面に関して窪んでいる。皿ばね24は、そのような底面27と下で接触している。
【0085】
ジョイント22の第2の部分と、第2の本体32の周辺フランジ29の上面41との間に隙間が設けられる。特に、周辺部分50の下面51と周辺フランジ29の上面41との間に隙間が設けられる。
【0086】
ジョイント20の第1の構成では、例えば
図5Fに示されるように、皿ばね24は、截頭円錐表面25を截頭円錐表面26と接触させ続けるために、事前圧縮されて、ジョイント20の第2の部分22を上向きに押す。さらに、第1の構成では、下面28は、底面27から離間している。好ましくは、下面28と底面27との間の最小距離は、0.1~5mmの範囲で選択された値に等しく、好ましくは0.6mmに等しいかほぼ等しい。
図5F、
図5Gおよび
図5Hでは、そのような最小距離は、説明目的のために縮尺どおりではない。
【0087】
図5Hは、ジョイント20の第2の構成を示し、
図5Gは、第1の構成と第2の構成との間の中間構成を示す。
【0088】
ジョイント20の第2の構成では、下面28は、底面27と接触して、コア5に関してロッド3の傾斜を容易にする。特に、第2の構成では、ロッド3およびコア5の両方が、互いに関して回転および並進することができる。
図5Hでは、第2の構成において、周辺部分50の下面51の一部が周辺フランジ29の上面41の一部と接触する可能性があるが、反対側では、上面41と下面51との間の距離は、ジョイント20の第1の構成に関して増加することに注意されたい。
【0089】
これまでに説明した実施形態の例のいくつかの変形を以下に提供する。
【0090】
図6に示す第1の変形例では、上部本体131および下部本体132に加えて、ジョイント120の第1の部分121は、追加の本体143も含む。本体143は、下部本体132とジョイント120の第2の部分122との間に配置される。本体143は、フランジ147を有し、そこから下部中央部分148の下に延び、好ましくは外側円筒形側面を有する。フランジ147の外径は、下部中央部分148の外径よりも大きい。
【0091】
下部本体132は、下部本体132の周辺フランジ129の上面141に関して窪んだ底面157を有する。
【0092】
皿ばねであることが好ましい弾性手段124は、フランジ147の下面および下部本体132の底面157と接触し、下部中央部分148の周りに配置される。
【0093】
本体143の上面であるフランジ147の上面127は、周辺フランジ129の上面141よりも高い。さらに、フランジ147の上面127は、好ましくは、ジョイント120の第2の部分122の下面128の中央部分と常に接触している。その代わりに、下面128の周辺部分と、下部本体132の周辺フランジ129の上面141との間に隙間が設けられる。
【0094】
ジョイント120の第2の部分122の下面128は、好ましくは平坦である。
【0095】
本体143の上面127は、好ましくは湾曲し、特に下向きに凹んでいる。
【0096】
ジョイント120の第1の構成では、皿ばね124は、事前に圧縮されて本体143を上方に押し、これが次にジョイント120の第2の部分122を上方に押す。したがって、截頭円錐形表面125と截頭円錐形表面126との間の接触が保証される。
【0097】
ジョイント120の第2の構成では、下面128は、コア3に関してロッド3を回転させるために上面127と接触する。特に、第2の構成では、ロッド3およびコア5の両方が、互いに関して回転および並進することができる。ジョイント120のこの第2の構成では、好ましくはこの構成でのみ、本体143は、下部本体132の底面157に当接する。
【0098】
図7に示される第2の変形形態では、上部本体231および下部本体232に加えて、ジョイント220の第1の部分221は、追加の本体243および球形本体254をさらに含む。球形本体254の代替として、長手方向軸が軸Yに対して垂直に配置される円筒形本体を設けてもよい。
【0099】
本体243は、下部本体232とジョイント220の第2の部分222との間に配置される。
【0100】
球形本体254は、本体243とジョイント220の第2の部分222との間に配置される。
【0101】
本体243は、そこから部分248が下方に延びるフランジ247を有し、部分248は、好ましくは円筒形である外側面を有する。フランジ247の外径は、部分248の外径よりも大きい。部分248は、好ましくは下部中央部分である。
【0102】
下部本体232は、下部本体232の周辺フランジ229の上面241に関して窪んだ底面257を有する。
【0103】
皿ばねであることが好ましい弾性手段224は、フランジ247の下面および下部本体232の底面257と接触し、部分248の周りに配置される。
【0104】
本体243の上面は、フランジ247の上面に関して窪んだ球状のキャップ形状の表面249を中央に含む。表面249は、上向きに凹んでいる。
【0105】
ジョイント220の第2の部分222の下面251は、本体243の球状のキャップ形状の表面249に配置された球状のキャップ形状の凹面228を中央に含む。表面228は、下向きに凹んでいる。
【0106】
球形本体254は、ジョイント220の第2の部分222の球形のキャップ形状の表面228によって提供される窪みに部分的に収容され、本体243の球形のキャップ形状の表面249によって提供される窪みに部分的に収容される。
【0107】
表面228および表面249は、球形本体254と実質的に同じ曲率半径を有する。 好ましくは、表面228および表面249は、同じ延長または表面積を有する。
【0108】
さらに、表面228および表面249の両方は、各々、球形本体254の表面全体の半分未満を収容し得る。したがって、本体243とジョイント220の第2の部分222との間に隙間が設けられる。また、外周フランジ229の上面241とジョイント220の第2部分222との間に隙間が設けられる。特に、ジョイント220の第2の部分の下面251と周辺フランジ229の上面241との間に隙間が設けられる。
【0109】
ジョイント220の第1の構成では、皿ばね224は、事前に圧縮されて本体243を上方に押し、これが次に球形本体254を上方に押し、これが次にジョイント220の第2部分222を上方に押す。したがって、截頭円錐形表面225と截頭円錐形表面226との間の接触が確保される。
【0110】
ジョイント220の第2の構成では、球状のキャップ形状の表面228は、コア5に関してロッド3を回転させるために球状の本体254の表面227上をスライドすることができる。特に、第2の構成では、ロッド3およびコア5は、互いに関して回転および並進することができる。ジョイント220のこの第2の構成では、好ましくはこの構成でのみ、本体243は、下部本体232の底面257に当接する。
【0111】
図8に示す第3の変形例では、ジョイント320の第1の部分321の上部本体は参照符号331で示され、下部本体332は、周辺フランジ329と中央部分348との間に環状ハウジングを含む。中央部分348は、好ましくは円筒形の側面と、上面327とを有する。
【0112】
環状ハウジングは、周辺フランジ329の上面341に関して、および中央部分348の上面327に関して窪んでいる。
【0113】
ジョイント320の第2の部分322は、円筒形の外側表面および下面328を有する中央部分338を含む。
【0114】
ジョイント320の第2の部分322は、截頭円錐形表面326を含む周辺部分350をさらに含む。
【0115】
環状ハウジングは、周辺部分350と中央円筒部分338との間に設けられ、この環状ハウジングは、中央部分338の下面328に関して、および周辺部分350の下面351に関して窪んでいる。
【0116】
ジョイント320の第2の部分322の環状ハウジングは、下部本体332の環状ハウジングにある。
【0117】
弾性手段324は、部分的にはジョイント320の第2の部分322の環状ハウジング内に、および部分的には下部本体332の環状ハウジング内に配置される。特に、弾性手段324は、ジョイント320の第2の部分322の環状ハウジングの下面とおよび下部本体332の環状ハウジングの底面と接触している。また、弾性手段324は、中央部分338および中央部分348を囲んでいる。
【0118】
弾性手段324は、好ましくはエラストマー手段である。例えば、エラストマーリングを提供することができる。
【0119】
中央部分338の下面領域328は、好ましくは、上向きの凹みで湾曲している。
【0120】
中央部分348の上面領域327は、好ましくは平坦である。
【0121】
下面328は、上面327に面している。
【0122】
周辺フランジ329の上面341とジョイント320の第2の部分322との間に隙間が設けられる。特に、周辺部分350の下面351と周辺フランジ329の上面341との間に隙間が設けられる。
【0123】
ジョイント320の第1の構成では、弾性手段324は、事前に圧縮されて、ジョイント320の第2の部分322を上方に押す。したがって、截頭円錐形表面325と截頭円錐形表面326との間の接触が確保される。さらに、表面327および328は相互に離間している。
【0124】
ジョイント320の第2の構成では、ジョイント320の第2の部分の下面328は、コア5に関してロッド3の傾斜を容易にするために下部本体332の上面327と接触している。特に、第2の構成では、ロッド3およびコア5の両方が、互いに関して回転および並進することができる。
【0125】
図9に示す第4の変形例では、ジョイント420の第1の部分421は、下部本体432とジョイント420の第2の部分422との間に配置された球形本体454を含む。球形本体454の代替として、その長手方向軸が軸Yに対して垂直に配置される円筒形本体を設け得る。
【0126】
ジョイント420の第1の部分421の上部本体は、参照符号431によって示され、下部ハウジング432は、周辺フランジ429と中央部分448との間に環状ハウジングまたは窪みを備える。中央部分448は、好ましくは円筒形の側面を有する。さらに、中央部分448は、上方に凹みかつ中央に窪んだ球状のキャップ形状の表面449を有する。長手方向軸Yに沿った表面449の最大深さは、下部本体432の環状ハウジングの長手方向軸Yに沿った深さよりも小さい。
【0127】
ジョイント420の第2の部分422は、截頭円錐形表面426を含む周辺部分450を含む。
【0128】
ジョイント420の第2の部分422は、円筒形の外側面を有する中央部分438をさらに含む。
【0129】
中央部分438は、中央に窪んだ球状のキャップ形状の表面428を有する。下面428は、下向きに凹み、ジョイント420の第2の部分422の球状のキャップ形状の表面449に配置される。
【0130】
球形本体454は、ジョイント420の第2の部分422の球形のキャップ形状の表面428によって提供される窪みに部分的に収容され、下部本体432の球形のキャップ形状の表面449によって提供される窪みに部分的に収容される。
【0131】
表面428および表面449は、球形本体454と同じ曲率半径を有する。好ましくは、表面428および表面449は、同じ延長または表面積を有する。
【0132】
さらに、表面428および表面449の両方は、球形本体454の表面全体の半分未満を各々収容することができる。したがって、中央部分438と中央部分448との間には隙間がある。特に、それぞれ、表面428および表面449を取り囲む中央部分438の縁と中央部分448の縁との間に隙間がある。
【0133】
加えて、周縁フランジ429の上面441とジョイント420の第2部分422との間には隙間が設けられる。特に、周辺部分450の下面451と周辺フランジ429の上面441との間に隙間が設けられる。
【0134】
環状ハウジングは、周辺部分450と中央部分438との間に提供される。
【0135】
ジョイント420の第2の部分422のそのような環状ハウジングは、下部本体432の環状ハウジングにある。
【0136】
弾性手段424は、ジョイント420の第2の部分422の環状ハウジング内に部分的に配置され、および下部本体432の環状ハウジング内に部分的に配置される。 特に、弾性手段424は、ジョイント420の第2の部分422の環状ハウジングの下面と接触し、および下部本体432の環状ハウジングの底面と接触している。さらに、弾性手段424は、中央部分438および中央部分448を取り囲む。
【0137】
弾性手段424は、好ましくはエラストマー手段である。 例えば、エラストマーリングを提供することができる。
【0138】
ジョイント420の第1の構成では、弾性手段424は、事前に圧縮され、ジョイント420の第2の部分422を上方に押す。したがって、截頭円錐形表面425と截頭円錐形表面426との間の接触が保証される。
【0139】
ジョイント420の第2の構成では、球状のキャップ形状の表面428は、コア5に関してロッド3を回転させるために球状の本体454の表面427上をスライドすることができる。特に、第2の構成では、ロッド3およびコア5は、互いに関して回転および並進することができる。
【0140】
図10に示される第5の変形形態では、上部本体531および下部本体532に加えて、ジョイント520の第1の部分521は、追加の本体543も含む。本体543は、下部本体532とジョイント520の第2の部分522との間に配置される。特に、本体543は、下部本体532の周辺フランジ529の上面541に関して、窪み内に部分的に配置される。本体543の外側面は、本体543が配置される下部本体532の窪みの内側面に対向する。
【0141】
本体543の下面は、後述する空気チャンバ524の上方を区切る窪みを有する。 本体543の上面527は、下向きの凹みを有して好ましくは湾曲している。
【0142】
ジョイント520の第2の部分522の下面528は、好ましくは平坦である。
【0143】
本体543の上面527は、周辺フランジ529の上面541よりも高い。さらに、本体543の上面527は、ジョイント520の第2の部分522の下面528の中央部分と常に接触していることが好ましい。下部本体532の外周フランジ529の下面528の外周部と上面541との間には、隙間が設けられる。
【0144】
下部本体532は、上に底面557を規定する底壁559を有する。
【0145】
下部本体532の底壁559には開口が設けられ、そこには圧縮空気を導入するための弁560が挿入される。
【0146】
この変形例では、弾性手段は、空気ばねを含むかまたは空気ばねからなり、本体543は実質的にピストンである。
【0147】
特に、底面557と本体543の下面との間には、加圧ガスが存在するチャンバ、好ましくは空気チャンバ524がある。好ましくは、弁560は、一方向型であり、すなわち空気が空気チャンバ524に入るのを可能にするだけである。空気チャンバ524は、弁560によって、空気流または他のガスをチャンバ524に導入するように適合された手段と連通している。
【0148】
例えば、空気チャンバ524は、弁560によって、射出圧縮デバイス1の下(図示せず)の圧縮チャンバと連通している。圧縮チャンバ内の圧力は、非常に高い。例えば、圧縮チャンバは、10~50バールの間の圧力、例えば38バールで供給され得る。したがって、チャンバ524からのあらゆる空気漏れは、圧縮チャンバから来る空気によって補償され、その結果、弾性力の永続性が保証される。空気漏れを制限するために、本体543の外側表面は、シール544が収容されるハウジング、特に窪みを含む。
【0149】
ジョイント520の第1の構成では、空気チャンバ524は、本体543に圧力を適用し、それにより本体543を上方に押す。次に、本体543は、ジョイント520の第2の部分522を上方に押す。したがって、截頭円錐形表面525と截頭円錐形表面526との間の接触が確保される。
【0150】
ジョイント520の第2の構成では、ジョイント520の第2の部分522の下面528は、コア5に関してロッド3を回転させるために本体543の上面527と接触する。特に、第2の構成では、ロッド3およびコア5の両方は、互いに関して回転および並進することができる。ジョイント520のこの第2の構成では、本体543は、下部本体532の底面557に当接する。
【0151】
図11に示される第6の変形形態では、上部本体631および下部本体632に加えて、ジョイント620の第1の部分621は、追加の本体643および球形本体654をさらに含む。球形本体654の代替として、長手方向軸が軸Yに垂直である円筒体を設けることもできる。
【0152】
本体643は、下部本体632とジョイント620の第2の部分622との間に配置される。特に、本体643は、下部本体632の周辺フランジ629の上面641に関して、窪み内に部分的に配置される。本体643の外側面は、本体643が配置される下部本体632の窪みの内側面に対向する。
【0153】
本体643の下面は、後述する空気チャンバ624の上方を区切る窪みを有する。
【0154】
上面643は、球状のキャップ形状の表面649を中央に含む。表面領域649は上向きに凹んでいる。
【0155】
ジョイント620の第2の部分622の下面651は、本体643の球状のキャップ形状の表面649に配置された球状のキャップ形状の表面628を中央に含む。表面628は下向きに凹んでいる。
【0156】
球形本体654は、ジョイント620の第2の部分622の球形のキャップ形状の表面628によって提供される窪み内に部分的に収容され、および本体643の球形のキャップ形状の表面649によって提供される窪み内に部分的に収容される。
【0157】
表面628および表面649は、球形本体654と同じ曲率半径を有する。好ましくは、表面628および表面649は、同じ延長または表面積を有する。
【0158】
さらに、表面628および表面649の両方は、球形本体654の表面全体の半分未満を各々収容してよい。したがって、本体643とジョイント620の第2の部分622との間に隙間が設けられる。さらに、周辺フランジ629の上面641とジョイント620の第2の部分622との間に隙間が設けられる。特に、ジョイント620の第2の部分の下面651と周辺フランジ629の上面641との間に隙間が設けられる。
【0159】
下部本体632は、上に底面657を画定する底壁659を有する。
【0160】
下部本体632の底壁659には開口が設けられ、そこには圧縮空気を導入するための弁660が挿入される。
【0161】
この変形例では、弾性手段624は空気ばねによって提供され、本体643は実質的にピストンである。
【0162】
特に、底面657と本体643の下面との間には、空気チャンバ624が存在する。空気チャンバ624は、弁660によって、空気流または他のガスをチャンバ624に導入するように適合された手段と連通している。
【0163】
例えば、第5の変形形態について上述したように、空気チャンバ624は、弁660によって、射出圧縮デバイス1の下(図示せず)の圧縮チャンバと連通している。また、この第6の変形形態では、空気漏れを制限するために、本体643の外側表面は、シール644が収容されるハウジング、特に窪みを含む。
【0164】
ジョイント620の第1の構成では、空気チャンバ624は、本体643に圧力を適用し、それにより本体643を上方に押す。 次に、本体643は、球状本体654を上向きに押し、それが次に、ジョイント620の第2の部分622を上向きに押す。したがって、截頭円錐形表面625と截頭円錐形表面626との間の接触が確保される。
【0165】
ジョイント620の第2の構成では、ジョイント620の第2の部分622の球状のキャップ形状の表面628は、コア5に関してロッド3を回転させるために球状本体254の表面627上をスライドすることができる。特に、第2の構成では、ロッド3およびコア5は、互いに関して回転および並進することができる。ジョイント620のこの第2の構成では、本体643は、下部本体632の底面657に当接する。
【0166】
すべての実施形態において、ロッド3は、好ましくは、バヨネットカップリング15によってジョイント20に固定される。
図12および
図13は、それぞれ、バヨネットカップリング15の2つの斜視図を示す。バヨネットカップリング15の断面は、例えば、
図5Aに示されている。
【0167】
バヨネットカップリング15は、軸Xおよび係合ベース61の周りの角度回転を可能にする拘束を伴う係合ベース61の周りに配置されるが、係合ベース61との軸Xに平行な方向に一体であるスリーブ60を備える。
【0168】
係合ベース61は、中央に穴が設けられ、その中にねじ69が挿入され、ねじ69により、バヨネットカップリング15は、ジョイント20に、特にその第2の部分22に一体的に固定される。
【0169】
スリーブ60は、そのキャビティの内側に向けられた歯62’、62’’、62’’’を備え、これらは、ロッド3の対応する溝(図示せず)に嵌合し、矢印Rの方向にロッド3とスリーブ60との間の、例えば約60°の、相対的な回転とともに、ロッドの環状溝にスライドするように形作られている。したがって、ロッド3は、組立/分解作業、メンテナンス、または成形するプリフォームのフォーマット変更を実行するために、バヨネットカップリング15に素早く着脱することができる。
【0170】
好ましくは、皿ばね68または、バヨネットカップリング15とロッド3との間の固定に寄与する他の弾性手段が、バヨネットカップリング15(例えば、
図5Aに示される)に設けられる。特に、皿ばね68によって押されると、ロッド3の下部は、歯62’、62’’、62’’’と係合ベース61との間に嵌合して保持される。
【0171】
好ましくは、成形デバイス1は、射出圧縮成形機または装置の一部である。そのような機械は、実際に複数の成形デバイス1を含む。好ましくは、そのような機械は回転式である。