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特許7212168SAR無放射携帯端末本体、外付け通信本体及び携帯端末
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-16
(45)【発行日】2023-01-24
(54)【発明の名称】SAR無放射携帯端末本体、外付け通信本体及び携帯端末
(51)【国際特許分類】
   H04B 1/3827 20150101AFI20230117BHJP
   H04R 1/06 20060101ALI20230117BHJP
   H04M 1/72 20210101ALI20230117BHJP
   G02B 6/42 20060101ALI20230117BHJP
【FI】
H04B1/3827
H04R1/06 310
H04M1/72
G02B6/42
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021536127
(86)(22)【出願日】2018-12-30
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-12-16
(86)【国際出願番号】 CN2018125965
(87)【国際公開番号】W WO2020048069
(87)【国際公開日】2020-03-12
【審査請求日】2021-03-03
(31)【優先権主張番号】201811032203.3
(32)【優先日】2018-09-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521091295
【氏名又は名称】天津市華諾通信工程有限公司
【氏名又は名称原語表記】TIANJIN HUANUO COMMUNICATION ENGINEERING CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】4th Floor, Block C, Xiangnian Square, Neijiang Road, Hexi District Tianjin 300204, China
(73)【特許権者】
【識別番号】521091309
【氏名又は名称】韓 継亮
【氏名又は名称原語表記】HAN, Jiliang
【住所又は居所原語表記】Buliding 92-103, Yu Xian Li, Binshui Road, Hexi District Tianjin 300060, China
(73)【特許権者】
【識別番号】521091310
【氏名又は名称】劉 楽言
【氏名又は名称原語表記】LIU, Yueyan
【住所又は居所原語表記】Building 2-3901, Ronghuibeiyuan, the Financial Street of the Intersection of Changjiang Road and Sanma Road, Nankai District Tianjin 300010, China
(74)【代理人】
【識別番号】100146374
【弁理士】
【氏名又は名称】有馬 百子
(72)【発明者】
【氏名】劉 楽言
(72)【発明者】
【氏名】韓 継亮
【審査官】佐藤 敬介
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第202998180(CN,U)
【文献】特開2000-183920(JP,A)
【文献】特開2000-214354(JP,A)
【文献】特開2000-222083(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 1/3827
H04R 1/06
H04M 1/72
G02B 6/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
SAR無放射携帯端末本体とSAR無放射外付け通信本体とを含むセットであって、
前記SAR無放射外付け通信本体は、前記SAR無放射携帯端末本体の外部に設けられ、前記SAR無放射携帯端末本体と前記SAR無放射外付け通信本体とが光ファイバを通じて接続され、
前記SAR無放射携帯端末本体は、
メインプロセッサと、
前記メインプロセッサに接続され、前記メインプロセッサからの通信電気信号を通信光信号に変換するため、および、SAR無放射外付け通信本体からの光信号を前記メインプロセッサにより受信可能な電気信号に変換するための第1光電変換モジュールと、
前記第1光電変換モジュールに接続され、前記光信号を送受信するための第1光送受信装置と、
前記第1光送受信装置に接続される第1光ファイバインターフェースと、
有し、
前記SAR無放射外付け通信本体は、
通信基地局に接続された外付け高周波数動作モジュールを含み、前記外付け高周波数動作モジュールと前記通信基地局との間に電気信号の双方向伝送を行う通信モジュールと、
前記通信モジュールに電気的に接続され、前記通信モジュールから送信される電気信号を光信号に変換して前記SAR無放射携帯端末本体へと送信するか、または、前記SAR無放射携帯端末本体からの光信号を前記通信モジュールにより受信可能な電気信号に変換するための第2光電変換モジュールと、
前記第2光電変換モジュールに接続され、前記光信号を送受信するための第2光送受信装置と、
一方端が前記第2光送受信装置に接続される第2光ファイバインターフェースと、
を有し、
前記光ファイバは、一方端が、前記第1光ファイバインターフェースに接続され、他方端が、前記第2光ファイバインターフェースに接続される
ことを特徴とするSAR無放射携帯端末本体とSAR無放射外付け通信本体とを含むセット。
【請求項2】
前記SAR無放射携帯端末本体は、内蔵動作モジュールと、第1切換モジュールをさらに含み、
前記内蔵動作モジュールは、内蔵低周波数動作モジュール及び/又は内蔵中間周波数動作モジュール及び/又は内蔵高周波数動作モジュールを含み、
前記内蔵低周波数動作モジュール及び/又は前記内蔵中間周波数動作モジュール及び/又は前記内蔵高周波数動作モジュールは、前記SAR無放射携帯端末本体の内部に設けられ、
前記内蔵低周波数動作モジュール及び/又は前記内蔵中間周波数動作モジュール及び/又は前記内蔵高周波数動作モジュールと、前記第1光電変換モジュールとは、それぞれ第1切換モジュールの一方端に電気的に接続され、
前記第1切換モジュールの他方端は、前記メインプロセッサに電気的に接続されていることを特徴とする、
請求項1に記載のSAR無放射携帯端末本体とSAR無放射外付け通信本体とを含むセット。
【請求項3】
前記SAR無放射携帯端末本体は、携帯電話、インターコム、タブレットコンピュータ、コンピュータ、イヤホン、骨伝導イヤホン、ブルートゥースイヤホン、ブルートゥーススピーカー又はブルートゥース機能付きのスマートウォッチに適用されることを特徴とする請求項1に記載のSAR無放射携帯端末本体とSAR無放射外付け通信本体とを含むセット。
【請求項4】
前記通信モジュールは、ブルートゥースモジュール及び/又は音響モジュールをさらに含み、
前記ブルートゥースモジュール及び/又は前記音響モジュール及び前記外付け高周波数動作モジュールにはそれぞれ、第2切換モジュールが電気的に接続されていることを特徴とする請求項に記載のSAR無放射携帯端末本体とSAR無放射外付け通信本体とを含むセット。
【請求項5】
前記SAR無放射外付け通信本体には第2電源が設けられ、前記第2電源は、前記通信モジュール、第2光電変換モジュール、第2光送受信装置及び第2光ファイバインターフェースにそれぞれ接続され、それらに電力を供給することを特徴とする請求項に記載のSAR無放射携帯端末本体とSAR無放射外付け通信本体とを含むセット。
【請求項6】
前記通信モジュールと前記通信基地局とが無線又はWiFiを通じて通信することを特徴とする請求項に記載のSAR無放射携帯端末本体とSAR無放射外付け通信本体とを含むセット
【請求項7】
前記SAR無放射外付け通信本体は、コンピュータのネットワークカード、無線周波数カード、携帯電話、コンピュータ又はスマートウォッチに適用されていることを特徴とする請求項に記載のSAR無放射携帯端末本体とSAR無放射外付け通信本体とを含むセット。
【請求項8】
前記光ファイバの長さが0.3メートル以上であることを特徴とする請求項に記載のSAR無放射携帯端末本体とSAR無放射外付け通信本体とを含むセット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動通信技術分野に属し、特にSAR無放射の携帯端末本体、SAR無放射の外付け通信本体及び携帯端末に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話(GSM、CDMA)が登場する以来、通信が極めて便利となっている。5G、6G、7Gが登場するにつれて、周波数がますます高くなり、データ通信量がますます大きくなり、モバイルビデオが主流となる。
【0003】
携帯電話の電磁放射線標準について、国際ではSAR(Specific Absorption Rate)値、即ち比吸収率が採用されている。米国電子電気工学会(IEEE)、USA、韓国が採用するSAR基準値は1.6W/kg(CDMA)であり、欧州連合が採用するSAR基準値は2.0W/kg(GSM)であり、中国が採用するSAR基準値は2.0W/kgであり、各国の認識によれば、頭部に対する放射線が2.0W/kg未満であれば安全である。国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)は放射線量≦2.0W/kg(6秒)の標準を作成した。
【0004】
携帯電話、スマートウォッチ、コンピュータ等のような携帯端末デバイスによる電磁放射線汚染は、無線周波数放射線汚染とも呼ばれ、交流電流が空間において生じる電磁波から外部環境への汚染であり、例えば、携帯電話と通信基地局との間の双方向無線電磁波(マイクロ波)通信、携帯電話のマイクロ波放射による熱的効果は、人の体に危害を及ぼす可能性がある。例えば、日常生活において、人々がイヤホンを使って音楽を聴いたりビデオを視聴したりするなど、音響等の情報が電気信号の形でイヤホンを通じて耳の内部に伝達され、この過程において電磁放射線も生じ、人々の体に危害を及ぼす可能性がある。
【0005】
2011年、世界保健機関(WHO)は、携帯電話の放射線を、人に対して発癌性を持つ可能性がある「発癌性物質」に加えた。2018年3月28日、アメリカ合衆国保健福祉省に所属する米国国家毒性プログラム(NTP)は、携帯電話の放射線がひどい場合、脳癌及び副腎皮質癌を招く可能性があるという結論を出した。右側脳癌の発生が右耳で電話に出ることと明らかな相関性を示し、将来の5Gネットワークの配置は、放射線暴露量をより急激に増加させることとなる。
【0006】
携帯電話を使用して長時間電話をかける場合、顔にほてりが発生したり、耳が痛く感じたりする可能性があり、マイクロ波の周波数範囲が約850MHZ~60GHz以上となると、電磁波が頭部の深さ3~5センチメートルまで透過し、大脳及び耳への放射線が体に危害を及ぼす可能性がある。
【0007】
携帯電話、インターコム、タブレットコンピュータは人体の頭部に直接に向ける場合、携帯電話のマイクロ波が有線イヤホン/マイクロホンの金属ワイヤーを介して人体の頭部等へ到達し、人体の頭部への放射線が体に危害を及ぼす可能性もある。
【0008】
携帯電話のアンテナには、1つの「クリアランスゾーン」という領域が必要であり、アンテナの信号伝送が360°で全方向性のものであり、小さな金属塊1枚でも信号を干渉させたり遮断する効果を生じるため、携帯電話のアンテナの近傍に金属を配置するのが避けられるべきであり、この領域が「アンテナクリアランスゾーン」と呼ばれる。全面ディスプレイ携帯電話において、1枚の金属製スクリーンが携帯電話の一面全体を完全に被覆しているため、アンテナの設計に対する要求が非常に高い。5G、6G、7G携帯電話の場合、アンテナのクリアランスゾーンに対する要求がさらに高くなり、携帯電話のメーカーは、通話等、信号が遮られやすい場面で4Gネットワークに自動的に切り換え、携帯電話を正常に握る場合のみに5Gネットワークに接続させ、かつ、金属ハウジングを採用できない。
【0009】
現在、世界中には携帯電話の放射線防護を実現するために、幾つかの技術が存在する。1つは、携帯電話に接続された中空のプラスチック製ガイドチューブを、耳に装着し、携帯電話の音声をガイドチューブによって耳に導く補聴器中空ガイドチューブ法であり、聴診器の原理に基づいている。しかし、聴診器の音声伝達の副作用が明らかであり、広く応用される価値がない。もう1つは、薄い樹脂シートで1層の金属箔又は金属反射板を被覆する反射遮断法であるが、この方法は、5G携帯電話に適用することができない。さらに、放射線シールドを用いる方法があるが、放射線シールドが携帯電話を妨害し、より多くの放射線を引き起こす可能性がある。また、携帯電話のスピーカーを介して拡声する方法は、世界保健機関により認められた最善の放射線防護技術であるが、例えば、音声秘密保持性が悪く、また、騒々しい環境では効果が不十分である等、制限がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、SAR無放射の携帯端末を提供して上記技術課題を解決し、携帯電話、インターコム、タブレットコンピュータ、ノートパソコン等の携帯端末から人体の頭部や耳部へ電磁放射線が放射されることによる、健康に危害を及ぼす潜在的な脅威を排除することにある。また、携帯電話等の携帯端末と通信基地局との正常な伝送を阻害することなく、人体と接触又は情報交換する携帯端末本体の電磁放射線が0mW/kg近くまで大幅に低減でき、携帯電話の電磁放射線による人体への危害を排除する技術的解決手段を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記技術的解決手段として、本発明は、SAR無放射携帯端末本体を提供する。SAR無放射携帯端末本体は、メインプロセッサと、第1光電変換モジュールと、第1光送受信装置と、第1光ファイバインターフェースと、を含む。第1光電変換モジュールは、前記メインプロセッサに接続され、前記メインプロセッサからの通信電気信号を通信光信号に変換し、SAR無放射外付け通信本体からの光信号を前記メインプロセッサにより受信可能な電気信号に変換する。第1光送受信装置は、前記第1光電変換モジュールに接続され、前記光信号を送受信する。第1光ファイバインターフェースは、前記第1光送受信装置に接続される
【0012】
上記技術的解決手段として、SAR無放射携帯端末本体は、内蔵動作モジュールと第1切換モジュールをさらに含むことが好ましい。前記内蔵動作モジュールは、内蔵低周波数動作モジュール及び/又は内蔵中間周波数動作モジュール及び/又は内蔵高周波数動作モジュールを含み、前記内蔵低周波数動作モジュール及び/又は前記内蔵中間周波数動作モジュール及び/又は前記内蔵高周波数動作モジュールは、前記SAR無放射携帯端末本体の内部に設けられ、前記内蔵低周波数動作モジュール及び/又は前記内蔵中間周波数動作モジュール及び/又は前記内蔵高周波数動作モジュールと、前記第1光電変換モジュールとは、それぞれ第1切換モジュールの一方端に電気的に接続される。前記第1切換モジュールの他方端は、前記メインプロセッサに電気的に接続されている。
【0013】
上記技術的解決手段として、前記SAR無放射携帯端末本体は、携帯電話、インターコム、タブレットコンピュータ、コンピュータ、イヤホン、骨伝導イヤホン、ブルートゥースイヤホン、ブルートゥーススピーカー又はブルートゥース機能付きのスマートウォッチに適用されることが好ましい。
【0014】
上記技術的解決手段として、本発明は、SAR無放射携帯端末本体に基づくSAR無放射外付け通信本体をさらに提供する。SAR無放射外付け通信本体は、通信モジュールと、第2光電変換モジュールと、第2光送受信装置と、第2光ファイバインターフェースとを備える。通信モジュールは、通信基地局に接続された外付け高周波数動作モジュールを含み、通信基地局との間に電気信号の双方向伝送を行う。第2光電変換モジュールは、通信モジュールに電気的に接続され、通信モジュールから送信される電気信号を光信号に変換してSAR無放射携帯端末本体へと送信するか、または、SAR無放射携帯端末本体からの光信号を通信モジュールにより受信可能な電気信号に変換する。第2光送受信装置は、第2光電変換モジュールに接続され、光信号を送受信する。第2光ファイバインターフェースは、一方端が前記第2光送受信装置に接続され、他方端が光ファイバの一方端に接続され、前記光ファイバの他方端が前記第1光ファイバインターフェースの他方端に接続される。
【0015】
上記技術的解決手段として、前記通信モジュールは、ブルートゥースモジュール及び/又は音響モジュールをさらに含むことが好ましい。前記ブルートゥースモジュール及び/又は前記音響モジュール及び前記外付け高周波数動作モジュールにはそれぞれ、第2切換モジュールが電気的に接続されている。
【0016】
上記技術的解決手段として、前記SAR無放射外付け通信本体には、第2電源が設けられていることが好ましい。前記第2電源は、前記通信モジュール、第2光電変換モジュール、第2光送受信装置及び第2光ファイバインターフェースにそれぞれ接続され、それらに電力を供給する。
【0017】
上記技術的解決手段として、前記通信モジュールと前記通信基地局とが無線又はWiFiを通じて通信することが好ましい。
【0018】
上記技術的解決手段として、前記SAR無放射外付け通信本体は、コンピュータのネットワークカード、無線周波数カード、携帯電話、コンピュータ又はスマートウォッチに適用されていることが好ましい。
【0019】
本発明は、上述したSAR無放射外付け通信本体に基づくSAR無放射の携帯端末をさらに提供する。SAR無放射の携帯端末は、前記SAR無放射携帯端末本体及び前記SAR無放射外付け通信本体を含む。前記SAR無放射外付け通信本体は、前記SAR無放射携帯端末本体の外部に設けられる。前記SAR無放射携帯端末本体と前記SAR無放射外付け通信本体とは、光ファイバを通じて接続されている。
【0020】
上記技術的解決手段として、前記光ファイバの長さが0.3メートル以上であることが好ましい。
【発明の効果】
【0021】
本発明は、以下のメリット及び有益な効果を有する。本発明が提供するSAR無放射外付け通信本体は、通信機器の互換性及び正常な放射電力を阻害することなく、通信基地局と接続することができる通信モジュールを備えている。電気信号と光信号との相互変換は、光電変換回路により実現されている。SAR無放射外付け通信本体とSAR無放射携帯端末本体とは光ファイバを利用して信号伝達を行う。光ファイバの材料は、主にガラス、プラスチック、ナイロン等の非金属から構成されるため、マイクロ波放射を伝導せず、携帯電話の放射線が人体の健康に危害を及ぼす問題を回避できる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1図1は本発明の実施例1の構造概略図である。
図2図2は本発明の実施例2の構造概略図である。
図3図3は本発明の実施例3の構造概略図である。
図4図4は本発明の実施例4の構造概略図である。
図5図5は本発明の実施例5の構造概略図である。
図6図6は本発明の実施例6の構造概略図である。
図7図7は本発明の実施例6の回路ブロック図である。
図8図8は本発明の実施例6の光ファイバインターフェースの回路位置図である。
図9図9は本発明の実施例6の光ファイバインターフェースの回路接続図である。
図10図10は本発明の実施例6の無線周波数回路/ベースバンド回路間に光ファイバインターフェースを設けた概略図である。
図11図11は本発明の実施例6のブルートゥースイヤホン構造ブロック図である。
図12図12は本発明の実施例6のブルートゥースイヤホン回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
なお、矛盾がない限り、本発明における実施例及び実施例における特徴は互いに組み合わせてもよい。
【0024】
本発明が解決しようとする技術課題、技術的解決手段及び有益な効果をより明らかにするために、以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態を具体的に説明する。
【0025】
携帯電話の赤外線インターフェース規格は、IrDAと略称され、採用する波長が850nm~900nm間である。携帯電話とコンピュータ等のデジタルデバイスとの間のデータ無線伝送において、近距離無線通信が用いられてきたが、現在では、データ電気パルスと赤外線パルスとの間の相互変換により無線データ送受信が実現するブルートゥースとwifiにより取って変わられている。無線伝送インターフェースを介して、小角度(30°以内の円錐角)、近距離、point-to-pointのリニアデータ伝送を実現する4MレートのFIR技術が広く使用されており、16MレートのVFIR技術が発表された(リモコンとしてデータ通信を行うために用いられ、特殊用途以外には、ブルートゥース、WIFIにより代替された)。
【0026】
ブルートゥース技術(Bluetooth)は、携帯電話、PDA、無線イヤホン、ノートパソコン等の間の無線情報交換を行うための近距離無線通信技術(一般的に10m以内)であり、その規格がIEEE802.15であり、高速周波数ホッピング(FH,Frequency Hopping)及び時分割多重アクセス(TDMA,Time DivesionMuli-access)等の技術を用いて無線接続を行う。最大データ伝送速度は、1Mb/s(有効伝送速度が721kb/s)であり、音声及びデータ伝送をサポートする。送受信器の動作周波数は、2.45GHzであり、互いに1MHz離間する79個のチャンネル(2.402GHzから2.480GHzまで)をカバーしている。データ伝送技術には、ショートパケット、周波数ホッピングスペクトル拡散技術が用いられ、レートは1600回/秒で、1回当たり1つのパケットが伝送され、パケットサイズは126~287bitであり、パケットのコンテンツには、データ又は音声が含まれている。非同期通信では、1方向のデータ伝送レートが721kb/sに達し、アップロード又はダウンロードに用いられている。wifiは、ブルートゥースに類似するが、ブルートゥースよりも無線伝送距離がより遠く、帯域幅がより大きく、放射がより多い。
【0027】
ノートパソコン用のネットワークカードには、SIMカード、イーサネットポート及びwifi等が含まれ、ノートパソコンが、データライン、IrDA赤外線インターフェース、WIFI、および、ブルートゥースを介した携帯電話によってインターネットにアクセスしていた従来の方法に取って代わった。電力は、USB規格のインターフェース又は外部電源によってネットワークカードに供給される。
【0028】
電界及び磁界の強度分布原理、および、放射線の強度は距離の二乗に反比例するという理論に基づいて、放射線の問題を回避する方法は、使用する携帯電話、インターコム、タブレットコンピュータ等の携帯端末のマイクロ波部分を、頭部から0.3m以上離すことである。これにより、人々が携帯端末(例えば、携帯電話、タブレットコンピュータ等)を介してビデオを視聴する時のイヤホン/マイクロホンから人体へのSAR放射線の問題を解決することもできる。
【0029】
本発明に係るSAR無放射の携帯端末は、通信機器の互換性及び正常な通信放射電力に影響を与えることなく、人体の頭部、耳へのマイクロ波電磁放射線のSAR値(比吸収率)を、最大SAR値の1.6~2.0W/kg(携帯電話のSAR値は、基地局信号の強さに応じて一定範囲内で変動する)から約0mW/kgまで低下させることができる。同時に、5G、6G、7G等の携帯電話のアンテナクリアランスゾーン、デスグリップ及び金属ハウジングによるマイクロ波通信の遮蔽などの問題を解決する。
【0030】
本願では、人との情報交換を行う部分を携帯端末本体と定義付け、通信基地局との音声情報交換を行う部分を外付け通信本体に定義付ける。

実施例1
【0031】
本発明の実施例1は、SAR無放射の外付け通信本体を提供する。図1に示すように、SAR無放射の外付け通信本体は、通信モジュールと、第2光電変換モジュールと、第2光送受信装置と、第2光ファイバインターフェースと、第2電源と、を含む。
【0032】
通信モジュールは、外付け高周波数動作モジュールを含み、外付け高周波数動作モジュールは、通信基地局に接続される。外付け高周波数動作モジュールと通信基地局との間で音声電気信号が双方向伝送される。外付け高周波数動作モジュールと基地局との間には依然として正常なマイクロ波放射電力が用いられる。本実施例において、光ファイバにより遮断されるのは、外付け高周波数動作モジュールから携帯端末本体間へと伝送されるマイクロ波であり、これにより、人体への危害を低減する。必要に応じて、異なる周波数の双方向デジタル回路、アナログ変調/復調回路等をさらに設けてもよい。
【0033】
第2光電変換モジュールは、通信モジュールに電気的に接続され、通信モジュールから送信される電気信号を光信号に変換するため、ならびに、受信された光信号を、通信モジュールにより受信可能な電気信号に変換するために用いられる。
【0034】
第2光送受信装置は、第2光電変換モジュールに接続され、光信号を送受信するために用いられる。本実施例において、第2光送受信装置は、第2光送受信管である。第2光送受信管の種類は、レーザー、赤外線、可視光等、必要に応じて、適切に選択することができる。さらに、周波数及び周波数ホッピングの要否も必要に応じて選択することができる。必要に応じて、レーザー管、赤外線発光ダイオード、LED、半導体光電ダイオード、光電トランジスタ、光電増倍管、光電池、レーザー/赤外線/LED感光管等を選択することができる。第2光送受信管対は、一体化又は別体に設けてもよい。
【0035】
第2光ファイバインターフェースは、一方端が第2光送受信管に接続され、他方端が光ファイバに接続されている。第2光ファイバインターフェースは、1つ又は複数の機能、例えば、音響インターフェースの機能、ブルートゥースインターフェースの機能、WiFiインターフェースの機能を併有してもよい。ブルートゥースインターフェース、WiFiインターフェース及び第2光ファイバインターフェースが送受信する情報は、音声と、データ情報である。音響インターフェースが送受信する情報は、音声情報である。これらのインターフェースは、1つの互換性インターフェースに統合してもよいし、各々複数のインターフェースとして独立させて分散してもよい。
【0036】
第2電源は、通信モジュール、第2光電変換モジュール、第2光送受信管及び第2光ファイバインターフェースのそれぞれに接続されてそれらに電力を供給する。SAR無放射外付け通信本体には、さらに外部環境電源から第2電源を充電するための充電インターフェースが設けられている。
【0037】
通信モジュールと通信基地局とは、無線又はWiFi技術によって接続されて通信を行う。SAR無放射の外付け通信本体は、コンピュータのネットワークカード、無線周波数カード、携帯電話、コンピュータ又はスマートウォッチに配置され、SAR放射は無い。
【0038】
光ファイバは、長さが0.3m以上であり、光ファイバの数は、1本以上である。光ファイバは、インターフェースを有する。シングルモード、マルチモードのガラス光ファイバは、ブルートゥース、WIFI及びベースバンド出力等の高周波数光ファイバインターフェースに対応する。プラスチック、ナイロン、ポリエステル等の透明音響光ファイバは、高、中、低周波数の光ファイバインターフェースに対応する。光ファイバは、特定の用途において、必要に応じて選択される。
【0039】
上記のように別体に設置した高周波数の無線周波数部分は、360°以内で阻害なくアクセス可能であり、携帯電話のアンテナクリアランスゾーンの問題を解決する。ノートパソコン用の5Gネットワークカードは、同様の方法で、無線周波数が人体に吸収される問題及びアンテナクリアランスゾーンの問題を解決する。

実施例2
【0040】
本実施例は、SAR無放射外付け通信本体を提供し、その構造のほとんどが実施例1の構造と同じであり、同様の部分についての説明は省略する。本実施例は、実施例1と比べて、音声データ情報を伝送するための他のオプションが増設されただけである。図2に示すように、本実施例の通信モジュールは、ブルートゥースモジュール及び/又は音響モジュールをさらに含み、ブルートゥースモジュール及び/又は音響モジュールと、外付け高周波数動作モジュールとは、それぞれ第2切換モジュールに電気的に接続されている。使用に際して、外付け高周波数動作モジュールと通信基地局とが音声情報の交換を行う場合、音声情報の伝送過程において、外付け高周波数動作モジュール、第2光電変換モジュール、第2光送受信管、および、第2光ファイバインターフェースによって、音声情報の電気信号を光信号に変換して伝送してもよいし、音響モジュールの外部に1つの音響光ファイバ送受信器を設置して、光電変換を行って音声情報を伝送してもよい。データ情報を伝送する際に、データ情報を、外付け高周波数動作モジュール、第2光電変換モジュール、第2光送受信管、および、第2光ファイバインターフェースによって、光電変換して伝送してもよいし、光電変換せずに、ブルートゥースモジュールによってデータ情報の電気信号をブルートゥースを介して直接伝送してもよい。

実施例3
【0041】
本発明の実施例3は、SAR無放射携帯端末本体を提供する。SAR無放射携帯端末本体は、放射線を生じる無線周波数部分、例えば、無線周波数部分の通信回路及びアンテナ、コイル、マイクロ波カップリングキャビティ等を外部に設置し、外部に設置された通信本体と携帯端末本体とが光ファイバで接続される。携帯端末本体は、人体との情報交換を行い、外付け通信本体は、通信基地局との情報交換を行う。SAR無放射の外付け通信本体と人体とは少なくとも0.3m離れ、非金属の光ファイバが、光通信情報の双方向伝達を行う。マイクロ波は、光ファイバ接続によって遮断され、人体の健康が保証される。図3に示すように、SAR無放射携帯端末本体は、メインプロセッサ、第1光電変換モジュール、第1光送受信装置、及び、第1光ファイバインターフェースを含む。
【0042】
第1光電変換モジュールは、メインプロセッサに電気的に接続され、メインプロセッサから伝送された通信電気信号を、光信号に変換して、SAR無放射の外付け通信本体に送信するか、または、SAR無放射外付け通信本体からの光信号をメインプロセッサにより受信可能な電気信号に変換するために用いられる。
【0043】
第1光送受信装置は、第1光電変換モジュールに接続され、光信号を送受信するために用いられる。本実施例において、第1光送受信装置は、第1光送受信管であり、レーザー、赤外線、可視光等の要件に応じて、第1光送受信管の種類を適切に選択することができる。さらに、周波数及び周波数ホッピング条件も、必要に応じて選択することができる。必要に応じて、レーザー管、赤外線発光ダイオード、LED、半導体光電ダイオード、光電トランジスタ、光電増倍管、光電池、レーザー/赤外線/LED感光管等を選択することができる。第1光送受信管対は、一体化又は別体に設けられる。
【0044】
第1光ファイバインターフェースは、一方端が第1光送受信管に接続され、他方端が光ファイバに接続されている。即ち、光ファイバの両端は、それぞれ第1光ファイバインターフェース及び第2光ファイバインターフェースに接続され、SAR無放射の外付け通信本体とSAR無放射携帯端末本体との間の情報交換を実現するために用いられる。第1光ファイバインターフェースは、1つ又は複数の機能、例えば、音響インターフェースの機能、ブルートゥースインターフェースの機能、WiFiインターフェースの機能を併有してもよい。ブルートゥースインターフェース、WiFiインターフェース及び第1光ファイバインターフェースが送受信する情報は、音声、データ情報を含み、音響インターフェースが送受信する情報は、音声情報を含む。これらのインターフェースは、1つのインターフェースとなるように一体化してもよいし、各々複数のインターフェースとして個別に分布されてもよい。
【0045】
SAR無放射携帯端末本体には第1電源が設けられる。第1電源は、メインプロセッサ、第1光電変換モジュール、第1光送受信管及び第1光ファイバインターフェースにそれぞれ接続され、それらに電力を供給を行う。
【0046】
SAR無放射携帯端末本体は、携帯電話、インターコム、タブレットコンピュータ、コンピュータ、イヤホン、骨伝導イヤホン、ブルートゥースイヤホン、ブルートゥーススピーカー又はブルートゥース機能付きのスマートウォッチ、ラウドスピーカー、マイクロホンに適用される。SAR無放射携帯端末本体を骨伝導イヤホンに適用する場合、耳の不自由な人が電話を使用する際の要件を満たすことができるとともに、一般人がイヤホンを長時間使用することにより耳が損傷されるのを低減することができる。

実施例4
【0047】
本発明の実施例4は、SAR無放射携帯端末本体を提供する。図4に示すように、SAR無放射携帯端末本体は、メインプロセッサ、第1光電変換モジュール、第1光送受信装置、第1光ファイバインターフェース、及び、内蔵動作モジュールを含む。
【0048】
第1光電変換モジュールは、メインプロセッサに電気的に接続され、メインプロセッサから伝送される通信電気信号を、光信号に変換してSAR無放射外付け通信本体に送信するか、または、SAR無放射外付け通信本体からの光信号をメインプロセッサにより受信可能な電気信号に変換するために用いられる。
【0049】
第1光送受信装置は、第1光電変換モジュールに接続され、光信号を送受信するために用いられる。本実施例において、第1光送受信装置は、第1光送受信管であり、レーザー、赤外線、可視光等の要件に応じて、第1光送受信管の種類を適切に選択することができ、さらに、必要に応じて周波数及び周波数ホッピングの要否を選択することもできる。必要に応じて、レーザー管、赤外線発光ダイオード、LED、半導体光電ダイオード、光電トランジスタ、光電増倍管、光電池、レーザー/赤外線/LED感光管等を選択する。第1光送受信管対は、一体化又は個別に設けてもよい。
【0050】
第1光ファイバインターフェースは、一方端が第1光送受信管に接続され、他方端が光ファイバに接続されており、即ち、光ファイバの両端がそれぞれ第1光ファイバインターフェース及び第2光ファイバインターフェースに接続されており、SAR無放射外付け通信本体とSAR無放射携帯端末本体との間の情報交換を実現するために用いられる。第1光ファイバインターフェースは、1つ又は複数の機能、例えば、音響インターフェースの機能、ブルートゥースインターフェースの機能、WiFiインターフェースの機能を併有してもよい。ブルートゥースインターフェース、WiFiインターフェース及び第1光ファイバインターフェースが送受信する情報は、音声、データ情報を含み、音響インターフェースが送受信する情報は、音声情報を含む。これらのインターフェースは、1つのインターフェースに一体化してもよいし、各々複数のインターフェースとして個別に分布されてもよい。
【0051】
内蔵動作モジュールは、内蔵低周波数動作モジュール及び/又は内蔵中間周波数動作モジュール及び/又は内蔵高周波数動作モジュールを含み、そのうち、内蔵低周波数動作モジュール及び/又は内蔵中間周波数動作モジュール及び/又は内蔵高周波数動作モジュールは、SAR無放射携帯端末本体の内部に設けられ、内蔵低周波数動作モジュール及び/又は内蔵中間周波数動作モジュール及び/又は内蔵高周波数動作モジュールと、第1光電変換モジュールとは、それぞれ第1切換モジュールの一方端に電気的に接続され、第1切換モジュールの他方端がメインプロセッサに電気的に接続されている。本実施例において、内蔵低周波数動作モジュールは音響モジュールであり、内蔵中間周波数動作モジュールは無線周波数モジュールであり、内蔵高周波数動作モジュールは無線ブルートゥースモジュールである。携帯電話はすべて、音響モジュール、無線周波数モジュール及び無線ブルートゥースモジュールが内蔵しているので、音響モジュール、無線周波数モジュール及び無線ブルートゥースモジュールはいずれも従来技術に属する。本実施例は、従来技術を基にして各モジュールと第1光電変換モジュールとの間に情報伝送方式の選択及び切り換えを行うための第1切換モジュールを増設したものである。
【0052】
音声情報の伝送の場合、内蔵低周波数動作モジュール(音響モジュール)を、音響光ファイバ送受信器と外部接続して、音声情報の光電変換を行うことにより伝送を実現してもよく、さらに、第1光電変換モジュール、第1光送受信装置、及び、第1光送受信管を通じて音声情報の光電変換を行うことにより伝送を実現してもよい。データ情報の伝送の場合、第1光電変換モジュール、第1光送受信装置、及び、第1光送受信管を通じてデータ情報の光電変換を行うことにより伝送を実現してもよく、さらに、内蔵高周波数動作モジュール(無線ブルートゥースモジュール)によって無線又はブルートゥース技術を利用してデータ情報の電気信号伝送を実現してもよい。
【0053】
内蔵中間周波数動作モジュール(無線周波数モジュール)及び外付け通信本体はいずれも、通信基地局に接続して情報交換を行うことができる。即ち、SAR無放射携帯端末本体は、通信基地局と通信する機能を有する。外付け通信本体が故障したり、又は電力不足の場合、緊急措置として無線周波数モジュールを用いて通信基地局と通信することができる。無線周波数モジュールの具体的な構造は、従来の携帯電話における通信構造と同じである。即ち、携帯電話、スマートウォッチが元々備えている通信モジュールについては、改善を行わず、依然として無線周波数回路、アンテナ、マイクロ波カップリングキャビティ等を有する。ただし、第1切換モジュール、第1光電変換モジュール、第1光送受信装置及び第1光ファイバインターフェースは、増設されている。
【0054】
SAR無放射携帯端末本体には、第1電源が設けられ、第1電源はそれぞれメインプロセッサ、内蔵動作モジュール、第1切換モジュール、第1光電変換モジュール、第1光送受信管及び第1光ファイバインターフェースに接続されてそれらに電力を供給する。
【0055】
SAR無放射携帯端末本体は、携帯電話、インターコム、タブレットコンピュータ、コンピュータ、イヤホン、骨伝導イヤホン、ブルートゥースイヤホン、ブルートゥーススピーカー又はブルートゥース機能付きのスマートウォッチ、ラウドスピーカー、マイクロホンに適用される。骨伝導イヤホンに設けられた場合、耳の不自由な人が電話を使用するための要件を満たすことができるとともに、一般人がイヤホンを長時間使用することによる耳への損害を低減することができる。
【0056】
SAR無放射携帯端末本体を、イヤホン、骨伝導イヤホン、ブルートゥースイヤホン、ブルートゥーススピーカー又はブルートゥース機能付きのスマートウォッチに適用する場合、イヤホン、ブルートゥースイヤホン等は、携帯電話、タブレットコンピュータ等に接続して使用されてもよい。この場合、SAR無放射外付け通信本体は、携帯電話、コンピュータ等の装置に適用され、即ち、携帯電話、コンピュータ等が正常に使用され、通信基地局と正常に通信を維持できる。携帯電話とイヤホンとの間の通信情報音響(音声)部分は、光信号の形で人の耳に伝達され、音響部分が光/電、電/光変換される。人々がデータ情報を取得する際に、例えばショートメッセージの場合、ショートメッセージを読む人と携帯電話との間に一定の距離があるので、データ情報の伝送の人体への危害が小さい。データ通信部分は依然として固有の電気信号伝送モードを使用することができる、また、光ファイバシステムによって光電変換されて伝送されてもよい。

実施例5
【0057】
本発明の実施例5は、SAR無放射の携帯端末を提供し、図5に示すように、SAR無放射携帯端末本体及びSAR無放射外付け通信本体を含み、SAR無放射外付け通信本体がSAR無放射携帯端末本体の外部に設けられ、SAR無放射携帯端末本体とSAR無放射外付け通信本体とが光ファイバを通じて接続される。光ファイバの長さは、0.3メートル以上である。
【0058】
SAR無放射外付け通信本体は、通信モジュールと、第2光電変換モジュールと、第2光送受信装置と、第2光ファイバインターフェースと、第2電源と、を含む。
【0059】
通信モジュールは、外付け高周波数動作モジュールを含み、外付け高周波数動作モジュールが通信基地局に接続され、外付け高周波数動作モジュールと通信基地局との間に音声電気信号が双方向伝送される。外付け高周波数動作モジュールと基地局との間には依然として正常なマイクロ波放射電力が用いられる。本実施例において、光ファイバにより遮断されるのは外付け高周波数動作モジュールから携帯端末本体間へと伝送されるマイクロ波であり、これにより、人体への危害を低減する。必要に応じて、異なる周波数の双方向デジタル回路、アナログ変調/復調回路等をさらに設けてもよい。
【0060】
第2光電変換モジュールは、通信モジュールに電気的に接続され、通信モジュールから送信される電気信号を光信号に変換して、受信した光信号を、通信モジュールにより受信可能な電気信号に変換するために用いられる。
【0061】
第2光送受信装置は、第2光電変換モジュールに接続され、光信号を送受信するために用いられる。本実施例において、第2光送受信装置は、第2光送受信管であり、レーザー、赤外線、可視光等の必要に応じて、第2光送受信管の種類を適切に選択することができ、さらに、必要に応じて周波数及び周波数ホッピングの要否を選択することができる。必要に応じて、レーザー管、赤外線発光ダイオード、LED、半導体光電ダイオード、光電トランジスタ、光電増倍管、光電池、レーザー/赤外線/LED感光管等を選択する。第2光送受信管対は、一体化又は別体に設けてもよい。
【0062】
第2光ファイバインターフェースは、一方端が第2光送受信管に接続され、他方端が光ファイバに接続されている。第2光ファイバインターフェースは、1つ又は複数の機能、例えば、音響インターフェースの機能、ブルートゥースインターフェースの機能、WiFiインターフェースの機能を併有してもよい。ブルートゥースインターフェース、WiFiインターフェース及び第2光ファイバインターフェースが送受信する情報は、音声、データ情報であり、音響インターフェースが送受信する情報は、音声情報である。これらのインターフェースは、1つの互換性インターフェースとしてもよいし、各々複数のインターフェースとして個別に分布されてもよい。
【0063】
第2電源は、通信モジュール、第2光電変換モジュール、第2光送受信管及び第2光ファイバインターフェースのそれぞれに接続されてそれらに電力を供給する。SAR無放射外付け通信本体には、さらに外部環境電源から第2電源を充電するための充電インターフェースが設けられている。
【0064】
通信モジュールと通信基地局とは、無線又はWiFi技術によって接続されて通信を行う。SAR無放射外付け通信本体は、コンピュータのネットワークカード、無線周波数カード、携帯電話、コンピュータ又はスマートウォッチに設けられているため、SAR放射線が無い。
【0065】
光ファイバは、長さが≧0.3m、数≧1本であり、インターフェースを有し、シングルモード、マルチモードガラス光ファイバは、ブルートゥース、WIFI及びベースバンド出力等の高周波数に対応し、プラスチック、ナイロン、ポリエステル等の透明音響光ファイバは、高、中、低周波数率に対応し、具体的には必要に応じて選択する。
【0066】
SAR無放射携帯端末本体は、メインプロセッサ、第1光電変換モジュール、第1光送受信装置及び第1光ファイバインターフェースを含む。
【0067】
第1光電変換モジュールは、メインプロセッサに電気的に接続され、メインプロセッサから伝送される通信電気信号を、光信号に変換してSAR無放射外付け通信本体に送信するため、および、SAR無放射外付け通信本体からの光信号をメインプロセッサにより受信可能な電気信号に変換するために用いられる。
【0068】
第1光送受信装置は、第1光電変換モジュールに接続され、光信号を送受信するために用いられる。本実施例において、第1光送受信装置は、第1光送受信管であり、レーザー、赤外線、可視光等の必要に応じて、第1光送受信管の種類を適切に選択することができ、さらに、周波数及び周波数ホッピングの要否に応じて選択することもできる。必要に応じて、レーザー管、赤外線発光ダイオード、LED、半導体光電ダイオード、光電トランジスタ、光電増倍管、光電池、レーザー/赤外線/LED感光管等を選択する。第1光送受信管対が、一体化又は別体に設けられる。
【0069】
第1光ファイバインターフェースは、一方端が第1光送受信管に接続され、他方端が光ファイバに接続され、即ち、光ファイバの両端がそれぞれ第1光ファイバインターフェース及び第2光ファイバインターフェースに接続され、SAR無放射外付け通信本体とSAR無放射携帯端末本体との間の情報交換を実現するために用いられる。第1光ファイバインターフェースは、1つ又は複数の機能、例えば、音響インターフェースの機能、ブルートゥースインターフェースの機能、WiFiインターフェースの機能を併有してもよい。ブルートゥースインターフェース、WiFiインターフェース及び第1光ファイバインターフェースが送受信する情報は、音声、データ情報を含み、音響インターフェースが送受信する情報は、音声情報を含む。これらのインターフェースは、1つのインターフェースとなるように一体化してもよいし、各々複数のインターフェースとして個別に分布されてもよい。
【0070】
SAR無放射携帯端末本体には第1電源が設けられ、第1電源がそれぞれメインプロセッサ、第1光電変換モジュール、第1光送受信管、及び、第1光ファイバインターフェースに接続されてそれらに電力を供給を行う。
【0071】
SAR無放射携帯端末本体は、携帯電話、インターコム、タブレットコンピュータ、コンピュータ、イヤホン、骨伝導イヤホン、ブルートゥースイヤホン、ブルートゥーススピーカー又はブルートゥース機能付きのスマートウォッチ、ラウドスピーカー、マイクロホンに設けられる。骨伝導イヤホンに設けられる場合、耳の不自由な人が電話を使用する要求を満足するとともに、一般人がイヤホンを長時間使用することにより耳が損傷されるのを低減することができる。
【0072】
携帯端末本体がラウドスピーカー、ブルートゥースイヤホン、ブルートゥーススピーカー等に設けられ、外付け通信本体が携帯電話、スマートウォッチ、タブレットコンピュータ等に設けられている場合、携帯電話、スマートウォッチ、タブレットコンピュータ等は、光ファイバを通じて光ファイバインターフェース付きのラウドスピーカー、ブルートゥースイヤホン、ブルートゥーススピーカーに接続されている場合、人体との情報交換を行う部分がイヤホンスピーカー部分であり、通信基地局との情報交換を行う部分が携帯電話、コンピュータ等である。イヤホン、ブルートゥーススピーカーイヤホン等が実現する機能は、SAR無放射携帯端末本体の機能であり、SAR無放射携帯端末本体の必須特徴を有する。携帯電話、コンピュータ等が実現する機能は、SAR無放射外付け通信本体の機能であり、SAR無放射外付け通信本体の必須特徴を有する。
【0073】
携帯端末本体は、携帯電話、インターコム、タブレットコンピュータ等に設けられ、外付け通信本体が無線ネットワークカード、無線周波数カード等に設けられている場合、携帯電話、インターコム等は、光ファイバを通じて光ファイバインターフェース付きの無線ネットワークカード、無線周波数カード等に接続される。人体との情報交換を行う部分が携帯電話、コンピュータ部分であり、通信基地局との情報交換を行う部分が無線ネットワークカード、無線周波数カード部分である。携帯電話とインターコム等は、SAR無放射携帯端末本体の必須特徴を備えている。無線ネットワークカード、無線周波数カードは、SAR無放射外付け通信本体の必須特徴を備えている。

実施例6
【0074】
本発明の実施例6はSAR無放射の携帯端末を提供する。SAR無放射の携帯端末は、図6に示すように、SAR無放射携帯端末本体及びSAR無放射外付け通信本体を含む。SAR無放射外付け通信本体は、SAR無放射携帯端末本体の外部に設けられ、SAR無放射携帯端末本体とSAR無放射外付け通信本体とは、光ファイバを通じて接続される。光ファイバの長さは、0.3メートル以上である。
【0075】
SAR無放射外付け通信本体は、通信モジュールと、第2光電変換モジュールと、第2光送受信装置と、第2光ファイバインターフェースと、第2電源と、を含む。
【0076】
通信モジュールは、外付け高周波数動作モジュールを含む。外付け高周波数動作モジュールが通信基地局に接続される。外付け高周波数動作モジュールと通信基地局との間に音声電気信号が双方向伝送され、外付け高周波数動作モジュールと基地局との間には依然として正常なマイクロ波放射電力が用いられる。本実施例において、光ファイバにより遮断されるのは外付け高周波数動作モジュールから携帯端末本体間へと伝送されるマイクロ波であり、これにより、人体への危害を低減する。必要に応じて、異なる周波数の双方向デジタル回路、アナログ変調/復調回路等をさらに設けてもよい。
【0077】
通信モジュールは、ブルートゥースモジュール及び/又は音響モジュールをさらに含む。ブルートゥースモジュール及び/又は音響モジュール及び外付け高周波数動作モジュールは、第2切換モジュールに電気的にそれぞれ接続されている。使用に際して、外付け高周波数動作モジュールが通信基地局と音声情報交換を行う時に、音声情報の伝送は、外付け高周波数動作モジュール、第2光電変換モジュール、第2光送受信管、及び、第2光ファイバインターフェースによって、音声情報の電気信号を光信号に変換して伝送してもよい。音響モジュールに1つの音響光ファイバ送受信器を外部に設置して光電変換を行うことにより音声情報の伝送を行ってもよい。データ情報を伝送する際に、データ情報は、外付け高周波数動作モジュール、第2光電変換モジュール、第2光送受信管及び第2光ファイバインターフェースを用いて、光電変換を行うことにより伝送されてもよく、あるいは、光電変換を行わずに、ブルートゥースモジュールを用いてデータ情報の電気信号ブルートゥース伝送を直接に行ってもよい。
【0078】
第2光電変換モジュールは、通信モジュールに電気的に接続され、通信モジュールから送信される電気信号を光信号に変換して、受信した光信号を、通信モジュールにより受信可能な電気信号に変換するために用いられる。
【0079】
第2光送受信装置は、第2光電変換モジュールに接続され、光信号を送受信するために用いられる。本実施例において、第2光送受信装置は、第2光送受信管であり、レーザー、赤外線、可視光等の必要に応じて、第2光送受信管の種類を適切に選択することができ、さらに、必要に応じて周波数及び周波数ホッピングの要否を選択することができる。必要に応じて、レーザー管、赤外線発光ダイオード、LED、半導体光電ダイオード、光電トランジスタ、光電増倍管、光電池、レーザー/赤外線/LED感光管等を選択する。第2光送受信管対は、一体化又は別体に設けてもよい。
【0080】
第2光ファイバインターフェースは、一方端が第2光送受信管に接続され、他方端が光ファイバに接続されている。第2光ファイバインターフェースは、1つ又は複数の機能、例えば、音響インターフェースの機能、ブルートゥースインターフェースの機能、WiFiインターフェースの機能を併有してもよい。ブルートゥースインターフェース、WiFiインターフェース及び第2光ファイバインターフェースが送受信する情報は、音声、データ情報を含み、音響インターフェースが送受信する情報は、音声情報を含む。これらのインターフェースは、1つの互換性インターフェースとしてもよいし、各々複数のインターフェースとして個別に分布されてもよい。
【0081】
第2電源は、通信モジュール、第2光電変換モジュール、第2光送受信管及び第2光ファイバインターフェースのそれぞれに接続されてそれらに電力を供給する。SAR無放射外付け通信本体には、さらに外部環境電源から第2電源を充電するための充電インターフェースが設けられている。
【0082】
通信モジュールと通信基地局とは、無線又はWiFi技術によって接続されて通信を行う。SAR無放射外付け通信本体は、コンピュータのネットワークカード、無線周波数カード、携帯電話、コンピュータ又はスマートウォッチに設けられているため、SAR放射線が無い。
【0083】
光ファイバは、長さが0.3m以上、数は、1本以上であり、インターフェースを有する。シングルモードおよびマルチモードのガラス光ファイバは、ブルートゥース、WIFI及びベースバンド出力等の高周波数に対応する。プラスチック、ナイロン、ポリエステル等の透明音響光ファイバは、高、中、低周波数率に対応する。具体的には必要に応じて選択する。
【0084】
SAR無放射携帯端末本体は、メインプロセッサ、第1光電変換モジュール、第1光送受信装置、第1光ファイバインターフェース及び内蔵動作モジュールを含む。
【0085】
第1光電変換モジュールは、メインプロセッサに電気的に接続され、メインプロセッサから伝送される通信電気信号を、光信号に変換してSAR無放射外付け通信本体に送信すするためと、SAR無放射外付け通信本体からの光信号をメインプロセッサにより受信可能な電気信号に変換するために用いられる。
【0086】
第1光送受信装置は、第1光電変換モジュールに接続され、光信号を送受信するために用いられる。本実施例において、第1光送受信装置は、第1光送受信管であり、レーザー、赤外線、可視光等の必要に応じて、第1光送受信管の種類を適切に選択することができ、さらに、周波数及び周波数ホッピングの要否に応じて選択することもできる。必要に応じて、レーザー管、赤外線発光ダイオード、LED、半導体光電ダイオード、光電トランジスタ、光電増倍管、光電池、レーザー/赤外線/LED感光管等を選択する。第1光送受信管対が、一体化又は別体に設けられる。
【0087】
第1光ファイバインターフェースは、一方端が第1光送受信管に接続され、他方端が光ファイバに接続される。即ち、光ファイバの両端は、第1光ファイバインターフェース及び第2光ファイバインターフェースにそれぞれ接続され、SAR無放射外付け通信本体とSAR無放射携帯端末本体との間の情報交換を実現するために用いられる。第1光ファイバインターフェースは、1つ又は複数の機能、例えば、音響インターフェースの機能、ブルートゥースインターフェースの機能、WiFiインターフェースの機能を併有してもよい。ブルートゥースインターフェース、WiFiインターフェース及び第1光ファイバインターフェースが送受信する情報は、音声、データ情報を含み、音響インターフェースが送受信する情報は、音声情報を含む。これらのインターフェースは、1つのインターフェースとなるように一体化してもよいし、各々複数のインターフェースとして個別に分布されてもよい。
【0088】
内蔵動作モジュールは、内蔵低周波数動作モジュール及び/又は内蔵中間周波数動作モジュール及び/又は内蔵高周波数動作モジュールを含む。そのうち、内蔵低周波数動作モジュール及び/又は内蔵中間周波数動作モジュール及び/又は内蔵高周波数動作モジュールは、SAR無放射携帯端末本体の内部に設けられる。内蔵低周波数動作モジュール及び/又は内蔵中間周波数動作モジュール及び/又は内蔵高周波数動作モジュールと、第1光電変換モジュールとは、それぞれ第1切換モジュールの一方端に電気的に接続される。第1切換モジュールの他方端は、メインプロセッサに電気的に接続されている。音響の動作周波数は、無線周波数の動作周波数より低く、無線周波数の動作周波数は、無線及びブルートゥースの動作周波数より低い。本実施例において、内蔵低周波数動作モジュールは音響モジュールであり、内蔵中間周波数動作モジュールは無線周波数モジュールでり、内蔵高周波数動作モジュールは無線ブルートゥースモジュールである。従来技術においては、携帯電話にはいずれにも音響モジュール、無線周波数モジュール、及び、無線ブルートゥースモジュールが設けられているので、音響モジュール、無線周波数モジュール及び無線ブルートゥースモジュールはいずれも従来技術に属する。本実施例は、従来技術を基にして各モジュールと第1光電変換モジュールとの間に情報伝送方式の選択及び切り換えを行うための第1切換モジュールを増設したものである。
【0089】
音声情報の伝送の場合、内蔵低周波数動作モジュール(音響モジュール)の外部に1つの音響光ファイバ送受信器を設置して音声情報の光電変換を行うことにより伝送を実現してもよい。さらに、第1光電変換モジュール、第1光送受信装置及び第1光送受信管を通じて音声情報の光電変換を行うことにより伝送を実現してもよい。データ情報の伝送の場合、第1光電変換モジュール、第1光送受信装置、及び、第1光送受信管を通じてデータ情報の光電変換を行うことにより伝送を実現してもよい。さらに、内蔵高周波数動作モジュール(無線ブルートゥースモジュール)によって無線又はブルートゥース技術を利用してデータ情報の電気信号伝送を実現してもよい。
【0090】
内蔵中間周波数動作モジュール(無線周波数モジュール)及び外付け通信本体はいずれも通信基地局に接続して情報交換を行うことができる。即ち、SAR無放射携帯端末本体も通信基地局と通信する機能を有する。外付け通信本体が故障し、又は、電力不足の場合、緊急措置として無線周波数モジュールを用いて通信基地局と通信することができる。無線周波数モジュールの具体的な構造は従来の携帯電話における通信構造と同じである。即ち、携帯電話、スマートウォッチが元々備える通信モジュールについては、改善せず、依然として無線周波数回路、アンテナ、マイクロ波カップリングキャビティ等を有し、ただし、第1切換モジュール、第1光電変換モジュール、第1光送受信装置及び第1光ファイバインターフェースを増設したものである。
【0091】
SAR無放射携帯端末本体には第1電源が設けられ、第1電源はそれぞれメインプロセッサ、内蔵動作モジュール、第1切換モジュール、第1光電変換モジュール、第1光送受信管及び第1光ファイバインターフェースに接続されてそれらに電力を供給する。
【0092】
SAR無放射携帯端末本体は、携帯電話、インターコム、タブレットコンピュータ、コンピュータ、イヤホン、骨伝導イヤホン、ブルートゥースイヤホン、ブルートゥーススピーカー又はブルートゥース機能付きのスマートウォッチ、ラウドスピーカー、マイクロホンに適用されている。骨伝導イヤホンに設けられる場合、耳の不自由な人が電話を使用する要求を解決するとともに、一般人がイヤホンを長時間使用することによる耳への損害を低減することができる。
【0093】
SAR無放射携帯端末本体がイヤホン、骨伝導イヤホン、ブルートゥースイヤホン、ブルートゥーススピーカー又はブルートゥース機能付きのスマートウォッチに設けられる場合、イヤホン、ブルートゥースイヤホン等は、携帯電話、タブレットコンピュータ等に接続して使用されてもよい。この場合、SAR無放射外付け通信本体が携帯電話、コンピュータ等の装置に設けられ、即ち、携帯電話、コンピュータ等が正常に使用され、通信基地局との正常な通信が維持され、単に、携帯電話とイヤホンとの間の通信情報音響(音声)部分が光信号の形で人の耳に伝達される。音響部分が光/電、電/光変換され、人々がデータ情報を取得する際に、例えばショートメッセージの場合、ショートメッセージを読む人と携帯電話との間に一定の距離があるので、データ情報の伝送の人体への危害が小さい。データ通信部分は依然として固有の電気信号伝送モードを使用することができ、光ファイバシステムによって光電変換されて伝送されてもよい。
【0094】
SAR無放射の携帯端末の一方端、例えば、SAR無放射携帯端末本体端は、伝送する音声電気信号を、光電変換モジュール、光送受信管によって光信号に変換し、光ファイバインターフェース、光ファイバによって送信する。SAR無放射の携帯端末の他方端、即ちSAR無放射外付け通信本体端は、光ファイバインターフェース、光送受信管で受信を行う。光電変換モジュールは、光信号を電気信号に変換し、元の通話情報に回復させる。音声通話が双方向伝送され、非金属の光ファイバは光通信情報を双方向伝達し、中間に光ファイバを用いてマイクロ波放射を遮断する。
【0095】
SAR無放射外付け通信本体の具体的な設置は、例えば以下の通りである。
(1)外付け通信本体を無線周波数カードに設置する。電磁放射線は、主に携帯端末内の無線周波数モジュールの動作により発生するので、無線周波数カードにおいて、携帯端末の通信モジュールの無線周波数モジュール、例えば、無線周波数部分の通信回路及びアンテナ、コイル、マイクロ波カップリングキャビティ等を、携帯端末本体と別体に、外付け光ファイバインターフェースの無線周波数カード及びアンテナとして単独に設置する。無線周波数カードは、電池及び充電器インターフェースを有し、単独の無線周波数部分である。非通話の場合に、携帯電話の電池は、コネクター、充電器インターフェースを通じて無線周波数カードの電池を充電することができる。外付け無線周波数カードと携帯端末とは、光ファイバで接続される。通話の場合に、携帯端末部分は、人体と情報交換し、無線周波数カードと通信基地局とは、情報交換する。無線周波数カードと人体との間隔は、0.3m以上であり、非金属の光ファイバを介して光通信情報が双方向伝達される。光ファイバ接続によりマイクロ波が遮蔽され、人体の健康が保証される。この場合、携帯電話等の携帯端末は、内蔵無線周波数モジュールを取り除いてもよく、内蔵無線周波数モジュールを保留してもよい。保留の場合、内蔵無線周波数モジュールと無線周波数カードは、動作を切り換えることができる。
【0096】
(2)SAR無放射外付け通信本体は、コンピュータのネットワークカードに設けられ、外付け光ファイバインターフェースを有するネットワークカードを形成する。ネットワークカードは、SAR無放射外付け通信本体の全ての特徴を有し、第2光電変換モジュール、光ファイバインターフェース、光送受信管等を有する。この場合、光ファイバインターフェース付きの無線ネットワークカード(電源及び充電インターフェース付き)及びアンテナで、携帯電話等の携帯端末の無線周波数モジュール部分(アンテナを含む)を代替する。携帯電話等の携帯端末は、内蔵無線周波数モジュールを取り除いてもよく、内蔵無線周波数モジュールを保留してもよい。保留の場合、内蔵無線周波数モジュールとこの光ファイバ付きのネットワークカードとは切り換え動作を行うことができる。ノートパソコンに光ファイバインターフェースを増設し、光ファイバによって光ファイバインターフェース付きの無線ネットワークカードに接続される。
【0097】
(3)SAR無放射外付け通信本体は、携帯電話、コンピュータ、スマートウォッチ等に設けられる。即ち、携帯電話等の携帯端末の無線周波数モジュールをそのままにし、携帯電話に、光ファイバインターフェースと、光電変換モジュールと、光送受信管とを増設する。携帯電話等の携帯端末は、SAR無放射外付け通信本体として、人体との情報交換ではなく、通信基地局との情報交換を行う。携帯電話は、光ファイバによって光ファイバインターフェース付きのイヤホン、スピーカー等の携帯端末本体に接続され、イヤホン等が人体との情報交換を行う。
【0098】
携帯端末本体の具体的な設置は、例えば、以下の通りである。
(1)SAR無放射携帯端末本体は、ブルートゥースイヤホンに設けられる。具体的には、ブルートゥースイヤホンに、送受信光ファイバインターフェース、光/電、電/光変換モジュール、光送受信管等を増設し、光ファイバによって携帯電話等の通信本体に接続する。この場合、携帯電話等、ブルートゥースイヤホンに接続される通信本体は、携帯電話に固有のブルートゥース音声装置のコイル、アンテナ等の無線ブルートゥースモジュールを除去してもよい。ブルートゥースイヤホンと携帯電話等の通信本体との接続は、光ファイバの形で接続される。即ち、データ通信、音声通話等がいずれも光ファイバにより伝達される。携帯電話に固有のブルートゥースコイル、アンテナ等の無線ブルートゥースモジュールを保留してもよく、増設した光ファイバインターフェース等と互いに切り換えて動作してもよい。即ち、データ通信は、ブルートゥース又は光ファイバを通じて伝達され、音声通話が光ファイバを通じて伝達される。
【0099】
(2)SAR無放射携帯端末本体は、イヤホン又はマイクロホンに設けられる。イヤホン又はマイクロホンに、光ファイバインターフェース、光電変換モジュール、光送受信管等を増設し、音響周波数の送受信又はそれ以上の周波数の変調/復調を行うことができる。イヤホン又はマイクロホンに、電源インターフェース及び充電インターフェースが設けられる。携帯電話等の通信本体の音響インターフェースに、光ファイバインターフェース、光電変換モジュール、光送受信管等を増設し、音響周波数を用いて光電変換を行うか、または、それ以上の周波数を用いて音響周波数を変調/復調する。携帯電話等の通信本体とイヤホン又はマイクロホンとは、光ファイバを通じて接続される。
【0100】
(3)SAR無放射携帯端末本体は、イヤホン又はマイクロホンに設けられる。イヤホン又はマイクロホンに、光ファイバインターフェース、光電変換モジュール、光送受信管等を増設し、音響周波数の送受信又はそれ以上の周波数の変調/復調を行うことができる。イヤホン又はマイクロホンには、電源及び充電インターフェースが設けられる。携帯電話等の通信本体の音響出力インターフェースに、1つの外付け音響光ファイバ送受信器を増設する。音響光ファイバ送受信器は、従来のデバイスに属し、この音響光ファイバ送受信器には、音響ポート、光ファイバインターフェース、光電変換回路及び光送受信管が設けられている。音響ポートは、携帯電話等の通信本体の音響出力インターフェースに接続される。光ファイバインターフェースは、イヤホン又はマイクロホンの光ファイバインターフェースに接続される。音響ポートにより送受信した音声情報は、光ファイバインターフェース、光/電、電/光変換回路等によって光信号に変換され、光ファイバに接続して、さらに光ファイバインターフェース付きのイヤホン/マイクロホンに接続することができる。
【0101】
(4)SAR無放射携帯端末本体は、イヤホン又はマイクロホンに設けられる。イヤホン又はマイクロホンに、光ファイバインターフェース、光電変換回路、光送受信管等を増設し、音響周波数の送受信又はそれ以上の周波数の変調/復調をすることができる。イヤホン又はマイクロホンに、電源インターフェース及び充電インターフェースが設けられる。従来の携帯電話等の通信本体の音響出力インターフェースは、3.5mmのイヤホンインターフェースが多いため、3.5mmのイヤホンインターフェースを取り除き、イヤホンインターフェースとデータインターフェースとを集積する。イヤホンインターフェースは、外付け音響光ファイバ送受信器の音響ポートに接続される。外付け音響光ファイバ送受信器の光ファイバインターフェースは、光ファイバによってイヤホン又はマイクロホンの光ファイバインターフェースに接続される。
【0102】
以上の技術的解決手段は、1種を単独に採用してもよいし、任意の複数種を組み合わせて採用してもよい。
【0103】
図7は、本実施例の回路ブロック図を示し、図7において、1は、発光ダイオード回路図(LD)、2は共有端、3は受信管回路図(PD)、4は光ファイバ、5は外部に接続する光/電、電/光ポート、6は内蔵回路に接続するポート、7は音響ポートに接続される外付け光ファイバ送受信器である。携帯電話、タブレットコンピュータ等の装置は、光ファイバを通じて音響装置、無線周波数装置又はブルートゥース装置に接続することができる。そのうち、音響装置は、例えば、上述した携帯端末本体に設けられたイヤホン又はマイクロホン等である。無線周波数装置は、例えば、上述した外付け通信本体に設けられた無線周波数カード又はコンピュータのネットワークカードである。ブルートゥース装置は、例えば、上述した携帯端末本体に設けられたブルートゥースイヤホン又はブルートゥーススピーカー等である。携帯電話、コンピュータ等の装置が光ファイバによって音響装置、ブルートゥース装置に接続された場合、携帯電話、コンピュータ等の装置は、通信基地局との情報交換を行い、音響装置、ブルートゥース装置は、人体との情報交換を行う。携帯電話、コンピュータ等の装置は、通信本体に相当し、音響装置、ブルートゥース装置は、携帯端末本体に相当する。携帯電話、コンピュータ等が無線周波数装置に接続される場合、無線周波数装置は、通信本体に相当して通信基地局との情報交換を行い、携帯電話、コンピュータは、携帯端末本体に相当して人体との情報交換を行う。図6に示すように、携帯電話等の装置内には、固有の音響モジュール、無線周波数モジュール及び無線ブルートゥースモジュールを保留してもよく、外付けの音響装置に接続されている。無線周波数装置とブルートゥース装置との間に切換モジュールが設けられており、従来技術と本願のモード間の切り換えを実現する。従来の携帯電話内の音響モジュールは、外付け光ファイバ送受信器に接続することによって外付けの音響装置に接続することができる。
【0104】
図8は、本実施例の光ファイバインターフェースの回路位置図を示し、図8において、「1」はwifi、ブルートゥースポートに設けられた光ファイバインターフェース、光電変換回路、光送受信管等であり、「2」は、音響ポートに設けられた光ファイバインターフェース、光電変換回路、光送受信管等であり、「3」は、無線周波数部分に設けられた光ファイバインターフェース、光電変換回路、光送受信管等である。
【0105】
図9は、本実施例の光ファイバインターフェースの回路接続図を示し、図9において、「1」は、wifi、ブルートゥースポートに設けられた光ファイバインターフェース等であり、「2」は音響ポートに設けられた光ファイバインターフェース等であり、「3」は無線周波数部分に設けられた光ファイバインターフェース等である。
【0106】
図10は、本実施例の無線周波数回路/ベースバンド回路間に設けられた光ファイバインターフェースの概略図を示し、図10において、「1」の箇所に送受信と上り周波数変換/下り周波数変換との間に、各々2つの双方向光ファイバインターフェース等を設置してもよいし、「2」の箇所に同様の光ファイバインターフェース等を設置してもよい。
【0107】
図11は、本実施例のブルートゥースイヤホン構造ブロック図を示し、「1」は、光ファイバインターフェースを設置する位置である。図12は、具体的な回路図を示し、Aは、光ファイバインターフェースを設置する位置である。上述した光ファイバインターフェース等は、いずれも光/電、電/光変換回路、光送受信管等を含む。
【0108】
本発明が提供するSAR無放射の携帯端末の動作方法は以下の通りである。
SAR無放射外付け通信本体は、伝送する音声又はデータ電気信号を、光電変換回路、光送受信管、例えば、発光ダイオード等によって光信号に変調して、光ファイバインターフェース、光ファイバを通じて送信する。SAR無放射携帯端末本体は、光ファイバインターフェース、光送受信管、例えば、感光管等によって音声又はデータ光信号を受信し、光電変換回路によって光信号を電気信号に変換して元の通話及びデータを受信し、非金属の光ファイバは、音声/データ等の光通信情報を双方向伝達する。光ファイバは、マイクロ波SAR放射線を遮断する。上りと下りには、異なる周波数、又は周波数ホッピング技術を採用することができる。
【0109】
本発明が提供するSAR無放射外付け通信本体において、通信モジュールは、通信基地局に接続され、通信機器の互換性及び正常な放射電力に影響を与えることはなく、光電変換回路により電気信号と光信号との相互変換が実現される。SAR無放射外付け通信本体とSAR無放射携帯端末本体との間には、光ファイバを利用して信号伝達が行われ、光ファイバの材料は主にガラス、プラスチック、ナイロン等の非金属から構成されるため、マイクロ波放射線を伝導しない。
【0110】
また、携帯電話とマイクロホン/ラウドスピーカーとを、例えばズームマイクロホン/ラウドスピーカー(電池付き)のような指向性のものに設置してもよい。一定の孔径を有するガイドチューブを用い、ガイドチューブの孔径により音響の角度を提供し、携帯電話と人体の頭部との距離を大きくし、角度が小さい場合、干渉は生じない。その作用は、ハンズフリーの距離を大きくすることに相当する。赤外線インターフェースを利用して、無線ネットワークカード、赤外線受信イヤホン/マイクロホン(電池付き)と携帯電話等の携帯端末本体とを非金属材料で接続し、この接続により音声が伝達されず、角度が小さい場合、干渉は生じない。独立した無線周波数部分は、360°で阻害なく、携帯電話のアンテナクリアランスゾーン、及びネットワークカードの放射線が人体に吸収されることと金属の遮蔽の問題を解決した。携帯電話音響ポートを外付け光ファイバ音声インターフェースに接続することも、本発明の目的を実現することができる。
【0111】
双方向音声変調/復調の周波数について、モノラルやバイノーラル通話、音楽やビデオの視聴などには、ステレオ、マルチサウンドチャンネルドルビーデコード等が必要され、1本の光ファイバが周波数1≦n≦7のサウンドチャンネルに対応するか、又は複数の光ファイバがマルチサウンドチャンネルに対応する。
【0112】
本発明に係る5G、6G、7G等の携帯電話は、金属ハウジングのものにしてもよい。一部の携帯電話が金属ハウジングを採用できない問題を解決し、マイクロホン/イヤホンの部分も金属又は金属めっきにより遮蔽され、ラウドスピーカーコイル等のデバイスが改めてマイクロ波を感知することを避けた。
【0113】
以上、本発明の1つの実施例を詳しく説明したが、上記の内容は本発明の好適な実施例に過ぎず、本発明の実施範囲を限定するものではない。本発明の請求範囲に基づいて行った均等変化及び改進などは、いずれも本発明の請求範囲内に含まれる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
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図10
図11
図12