IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ビペンド エルエルシーの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-17
(45)【発行日】2023-01-25
(54)【発明の名称】気腹保持装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/02 20060101AFI20230118BHJP
【FI】
A61B17/02
【請求項の数】 29
(21)【出願番号】P 2020513485
(86)(22)【出願日】2018-05-11
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-07-02
(86)【国際出願番号】 US2018032373
(87)【国際公開番号】W WO2018209271
(87)【国際公開日】2018-11-15
【審査請求日】2021-05-11
(31)【優先権主張番号】62/505,095
(32)【優先日】2017-05-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519400748
【氏名又は名称】ビペンド エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】BPENDO, LLC
【住所又は居所原語表記】216 Foreman Circle, Norman, OK 73069, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】ホルブルック ロバート エム.
【審査官】豊田 直希
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-005391(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0213661(US,A1)
【文献】特開2012-045398(JP,A)
【文献】特表2014-524293(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0011835(US,A1)
【文献】米国特許第6768058(US,B2)
【文献】米国特許出願公開第2007/0005086(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の身体の身体開口部を通って体腔から内部バットレスが取り外されることを阻止するように構成された内部バットレスと、
前記内部バットレスに連結された外部バットレスであって、前記身体開口部を通って前記体腔内へと進入することを阻止するように構成された外部バットレスと
記内部バットレス及び前記外部バットレスを通り延在する通路であって、プローブを前記体腔に通過させる通路と、
前記内部バットレスから前記外部バットレスまで延び、前記プローブを包み込むために開くことのできる継ぎ目と、を含み、
拡張物質の導入により前記内部バットレスのサイズが非拡張状態から拡張状態まで増加する、
装置。
【請求項2】
前記通路の内面は前記内部バットレスから前記外部バットレスまで円形である、
請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記外部バットレス中に進入ポートをさらに備え、前記進入ポートの直径が前記通路の直径よりも大きく、ただし前記進入ポートの直径を測る面と前記通路の直径を測る面は平行である、
請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記外部バットレスは非拡張状態を有しない、
請求項1に記載の装置。
【請求項5】
診断的介入、若しくは治療的介入、又はその両方を実施するためにプローブと共に用いられて患者に挿入される装置であって:
内部バットレスであって、収縮状態では、前記内部バットレスは、前記患者の身体の身体開口部を通って身体の体腔へと挿入されるように構成され、また、拡張状態では、前記内部バットレスは、前記身体開口部を通って前記体腔から前記内部バットレスが取り外されることを阻止するように構成され、前記内部バットレスは、前記体腔と前記内部バットレスとの間に身体内部バットレスシールを形成するように構成される、内部バットレス;
前記体腔内へと前記身体開口部を通って外部バットレスが前進することを阻止するように構成された外部バットレスであって、前記外部バットレスは、前記身体と前記外部バットレスとの間に身体外部バットレスシールを形成するように構成される、外部バットレス;
前記内部バットレスと前記外部バットレスとの間に配置された中間部であって、前記中間部は、前記身体開口部と前記中間部との間に身体中間部シールを形成するように構成される、中間部;
前記体腔内へプローブを通過させるために構成された前記中間部を通る通路であって、前記通路は、前記プローブと前記通路との間にプローブ通路シールを形成するように構成され、また、前記プローブ通路シール、前記身体中間部シール、前記身体内部バットレスシール、及び前記身体外部バットレスシールは、操作者の前記診断的介入、前記治療的介入、又はその両方の実施に有効な時間の間、前記体腔内に挿入された送気物質の保持を促進するように構成され、前記中間部の内面が円形であることで、前記中間部が前記プローブに対して自由に回転し、また前記内面が前記中間部内に対称に配置される、通路;及び
前記装置の全長に渡る継ぎ目であって、前記装置を開いてプローブを包み込むことを可能にする継ぎ目、を備える、
装置。
【請求項6】
前記外部バットレス中に進入ポートをさらに備え、前記進入ポートの直径が前記通路の直径よりも大きく、ただし前記進入ポートの直径を測る面と前記通路の直径を測る面は平行である、
請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記外部バットレスは、前記外部バットレスの端部のより大きな開口から、前記中間部に向かってより小さな開口となる先細り状の進入ポートを有するように構成される、
請求項に記載の装置。
【請求項8】
前記内部バットレスは、前記プローブと係合するように構成されず、また前記内部バットレスは、前記プローブと前記内部バットレスとの間のシールに寄与しない、
請求項5に記載の装置。
【請求項9】
前記通路の内面は前記内部バットレスから前記外部バットレスまで円形である、
請求項5に記載の装置。
【請求項10】
前記外部バットレスは非拡張状態にはならない、
請求項5に記載の装置。
【請求項11】
拡張物質の導入により前記内部バットレスのサイズが非拡張状態から拡張状態まで増加される、
請求項5に記載の装置。
【請求項12】
診断的介入、若しくは治療的介入、又はその両方を実施するためにプローブと共に用いられて患者に挿入される気腹保持装置であって:
身体の身体開口部を通って体腔から内部バットレスが取り外されることを阻止するように構成され、拡張物質の導入により前記内部バットレスのサイズが非拡張状態から拡張状態まで増加する、内部バットレス;
前記内部バットレスに連結された外部バットレスであって、前記身体開口部を通って前記体腔内へと進入することを阻止するように構成された外部バットレス;
前記内部バットレスと前記外部バットレスとの間に配置された中間部であって、前記中間部は、前記身体開口部と前記中間部との間にプローブ通路シールを形成するように構成される、中間部;
前記内部バットレス、前記中間部、および前記外部バットレスを通って延在する通路であって、前記中間部の内面が円形であることで、前記中間部が前記プローブに対して自由に回転し、また前記通路の内面が前記中間部内に対称に配置され、前記通路内に前記プローブが存在せず前記通路が開いている時、前記体腔内に導入された送気物質が体腔内に保持されず、前記通路内に前記プローブが存在する時、前記通路が前記プローブ通路シールによって閉じられることで、前記体腔内に導入された送気物質が体腔内に保持される、通路;及び
前記内部バットレスから前記外部バットレスに渡る継ぎ目であって、前記気腹保持装置を開いてプローブを包み込むことを可能にする継ぎ目、を備える、
気腹保持装置。
【請求項13】
前記内部バットレスは、前記プローブと係合しないように構成され、また前記内部バットレスは前記プローブ上のシールに寄与するように構成されていない、
請求項12に記載の気腹保持装置。
【請求項14】
前記外部バットレスは、前記プローブと係合しないように構成され、また前記外部バットレスは、前記プローブ上のシールに寄与するように構成されていない、
請求項12に記載の気腹保持装置。
【請求項15】
前記内部バットレスの外周は、非拡張構成から拡張構成まで拡張可能に構成され、前記内部バットレスの内周は、前記外周と比較して相対的に高い剛性を有するように構成される、
請求項12に記載の気腹保持装置。
【請求項16】
前記気腹保持装置は、前記内部バットレス、前記中間部、および前記外部バットレスが、前記身体開口部内にある前記プローブの周りに配置されるように構成された開いた構成と、前記内部バットレス、前記中間部、および前記外部バットレスが、前記プローブを包み込んで前記体腔内に送気物質を保持するように構成された閉じた構成を有する、
請求項12に記載の気腹保持装置。
【請求項17】
前記外部バットレスは非拡張状態にはならない、
請求項12に記載の気腹保持装置。
【請求項18】
身体の身体開口部を通して体腔から内部バットレスが取り外されることを阻止するように構成された内部バットレスであって、拡張物質の導入により前記内部バットレスのサイズが非拡張状態から拡張状態まで増加する、内部バットレス;
前記内部バットレスを通り延在し、プローブを前記体腔に通過させる通路;および
内部バットレス内のギャップであって、前記ギャップが、前記内部バットレスを通る通路から前記内部バットレスの外周まで延在する、ギャップ:を備える、
気腹保持装置。
【請求項19】
前記内部バットレスに結合された外部バットレスであって、前記外部バットレスが前記身体開口部を通って前記体腔へ進入するのを阻止するように構成された外部バットレス;および
前記外部バットレス内の進入ポートであって、前記進入ポートの直径が前記通路の直径よりも大きく、ただし前記進入ポートの直径を測る面と前記通路の直径を測る面は平行である、進入ポート、をさらに備える、
請求項18に記載の気腹保持装置。
【請求項20】
前記内部バットレスと前記外部バットレスとの間に配置された中間部であって、前記中間部が、前記内部バットレスの内部空洞に拡張物質を導入するように構成された拡張物質導管を含む本体を有する、
請求項19に記載の気腹保持装置。
【請求項21】
前記内部バットレスに結合された外部バットレスをさらに備え、前記外部バットレスが前記身体開口部を通って前記体腔へ進入するのを阻止するように構成され、前記外部バットレスは非拡張状態にはならない、
請求項18に記載の気腹保持装置。
【請求項22】
前記拡張状態の前記内部バットレスは、前記身体開口部を通って前記体腔から前記内部バットレスが取り外されることを阻止するように構成され、前記非拡張状態の前記内部バットレスは、前記身体開口部を通って前記体腔内への前記内部バットレスの進入を促進するように構成される、
請求項18に記載の気腹保持装置。
【請求項23】
前記内部バットレスは、前記拡張物質の挿入により拡張され、前記身体開口部を通って前記体腔から前記内部バットレスが取り外されることを阻止し、前記内部バットレスは、前記拡張物質の除去によって収縮され、前記身体開口部を通って前記体腔から前記内部バットレスを取り外すことを容易にする、
請求項22に記載の気腹保持装置。
【請求項24】
前記内部バットレスは、前記拡張物質の挿入により拡張され、前記身体開口部を通って前記体腔から前記内部バットレスが取り外されることを阻止し、前記内部バットレスは、前記拡張物質の除去によって収縮され、前記身体開口部を通って前記体腔から前記内部バットレスを取り外すことを容易にする、
請求項18に記載の気腹保持装置。
【請求項25】
第1の本体部分の第1のヒンジ側および第2の本体部分の第2のヒンジ側でヒンジ部を介して第2の本体部分に連結される第1の本体部分をさらに備える、
請求項18に記載の気腹保持装置。
【請求項26】
前記ヒンジ部は、操作者が前記気腹保持装置を開いた構成から閉じた構成にすることを可能にするように構成される、
請求項25に記載の気腹保持装置。
【請求項27】
第1の本体部分の第1のヒンジ側および第2の本体部分の第2のヒンジ側で可撓性部材を介して第2の本体部分に連結される第1の本体部分をさらに備える、
請求項18に記載の気腹保持装置。
【請求項28】
前記可撓性部材は、操作者が前記気腹保持装置を開いた構成から閉じた構成にすることを可能にするように構成される、
請求項27に記載の気腹保持装置。
【請求項29】
前記内部バットレスに連結された内部バットレス部分であって、前記プローブに適合するサイズおよび寸法のスリーブを形成するために閉じた状態へと付勢する、内部バットレス部分をさらに備える、
請求項18に記載の気腹保持装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2018年5月11日に出願され、本出願と同時係属中の、米国仮出願番号62/505,095、名称「気腹保持装置」の優先権を主張する。米国仮出願番号62/505,095は、その全体が本出願に組み込まれている。
【0002】
(概要)
様々な実施形態によれば、プローブを体腔内へと挿入し、診断的介入、若しくは治療的介入、又はその両方を実施することができる。プローブは、自然に存在する、又は、人工的、意図的若しくは事故による身体開口部を通って挿入され得る。身体開口部は、プローブを取り囲むシールを形成し得、したがって、気腹装置を体腔内に有効に保持でき、したがって、操作者(手術者)が介入を実施できる。しかしながら、送気物質(insufflation material)の漏れがある場合がある。気腹保持装置(insufflation retention device)は、身体開口部に接触し隣接する効果的なシールを形成し、体腔内へプローブを導入するための通路を提供するように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0003】
図1図1は、様々な実施形態による、身体開口部を通る気腹保持装置の部分断面図を示す。
図2図2は、様々な実施形態による、図1の気腹保持装置の断面図を示す。
図3図3は、様々な実施形態による、図1の気腹保持装置の断面図を示す。
図4図4は、様々な実施形態による、図1の気腹保持装置の断面図を示す。
図5図5は、様々な実施形態による、内部バットレス(buttress)部分及び対向する外部バットレス部分として延在する気腹保持装置の中間部分の部分断面図を示す。
図6図6は、様々な実施形態による、内部バットレス部分及び対向する外部バットレス部分として延びる気腹保持装置の中間部分の部分断面図を示す。
図7図7は、様々な実施形態による、拡張物質導管(expansion material conduit)と流体連通する内部バットレス流入バルブの部分断面図である。
図8図8は、様々な実施形態による、拡張物質導管と、外部バットレス流入バルブとは別個の外部バットレスと流体連通する、内部バットレス流入バルブの部分断面図である。
図9図9は、様々な実施形態による、第1本体部品及び第2本体部品の平面図を示す。
図10図10は、様々な実施形態による、ヒンジ部又はピボット部を介して第2の本体部品と連結された第1の本体部品の平面図を示す。
図11図11は、様々な実施形態による、閉状態へとバイアスがかけられた開状態の本体部品と連結された内部バットレスの端面図を示す。
図12図12は、様々な実施形態による、本体部品上の留め具により閉状態へとバイアスがかけられた開状態の本体部品と連結された内部バットレスの端面図を示す。
図13図13は、様々な実施形態による、身体開口部を通るプローブの部分断面図を示す。
図14図14は、様々な実施形態による、身体開口部を通るプローブの端面図を示す。
図15図15は、変形を有する身体開口部を通るプローブの部分断面図を示す。
図16図16は、変形を有する身体開口部を通るプローブの端面図を示す。
図17図17は、様々な実施形態による、変形を有する身体開口部を通るプローブと、気腹保持装置を通るプローブの部分断面図を示す。
図18図18は、様々な実施形態による、変形を有する身体開口部を通るプローブと、気腹保持装置を通るプローブの端面図を示す。
図19図19は、様々な実施形態による、気腹保持装置の透視図を示す。
図20図20は、様々な実施形態による、図19の気腹保持装置の端面図を示す。
図21図21は、様々な実施形態による、図19の気腹保持装置の側面図を示す。
図22図22は、様々な実施形態による、図22の気腹保持装置の断面図を示す。
図23図23は、様々な実施形態による、図21の気腹装置の側面の反対側の側面図を示す。
図24図24は、様々な実施形態による、図23の気腹保持装置の断面図を示す。
図25図25は、様々な実施形態による、気腹保持装置において用いられる通路構造の透視図を示す。
図26図26は、開状態の外部圧縮部材の透視図を示し、外部圧縮部材は図25の気腹保持装置と共に使用される。
図27図27は、図25の気腹保持装置と共に使用される閉状態の外部圧縮部材の透視図を示す。
図28図28は、様々な実施形態による、図25の気腹保持装置の透視図を示す。
図29図29は、様々な実施形態による、図25の気腹保持装置と通路を通るプローブの透視図を示す。
図30図30は、様々な実施形態による、気腹保持装置とプローブの部分断面図を示す。
図31図31は、様々な実施形態による、気腹保持装置とOリング型構造とプローブの部分断面図を示す。
図32図32は、様々な実施形態による、気腹保持装置と複数のOリング型構造とプローブの部分断面図を示す。
【0004】
(詳細な説明)
診断的介入、若しくは治療的介入、又はその両方のために、操作者がプローブ、例えば医療用スコープを体腔に導入できるようにする技術がある。プローブを導入する際に、操作者が介入を行うために体腔を拡張する必要がある場合がある。送気技術を使用して、操作者は体腔を拡張するための送気物質を導入できるため、操作者は介入を実施するために、体腔内においてより多くの作業スペースと良好な視界を得ることができる。例えば、「Technology Status Evaluation Report: Methods of luminal distension for colonoscopy, Gastrointestinal Endoscopy, Volume 77, No. 4, 2013, pages 519-525」は、その全体が参照により組み込まれている。送気物質は、空気、二酸化炭素、水、又は他の適切な材料であり得る。
【0005】
操作者は、プローブを体外から開始し、操作者は人体組織を通してプローブを前進させ、プローブを身体の空洞、すなわち体腔に導入することができる。プローブは、身体開口部、すなわち、自然に存在するオリフィス、例えば肛門若しくは創傷、例えば外科的な切開若しくは外傷を介して、組織を通して前進させることができる。身体開口部は、プローブが身体開口部を通って体腔内に進められることによって変形した後、そのサイズと形状を回復できるようにする弾力性を有し、体腔から身体の外側を効果的にシールすることができる。その後、体腔内に導入された送気物質は体腔内に保持され得、身体の外側が体腔から効果的にシールされ、操作者が介入を行えるようになったとき、体腔の拡張を促進するのに役立つ。
【0006】
しかしながら、場合によっては、送気物質が体腔内に効果的に保持されない場合がある。例えば、身体開口部若しくは近くの構造が先天性奇形を有しているか、又は、身体開口部若しくは近くの構造が膿瘍形成後の瘢痕組織形成、外科的外傷、出生に関連する損傷等、身体開口部がプローブと効果的なシールを形成するのを阻害する構造的損傷を受けている可能性がある。
【0007】
送気物質が効果的に保持されていない場合、操作者は、体腔内で操作するための時間と場所、又は視界を確保することができない。例えば、内視鏡等のプローブは、肛門等の身体開口部を通って、直腸や大腸等の体腔内に導入され得るが、身体開口部の弾力性は、プローブに接触して隣接するシールを効果的に形成せず、体腔内の送気物質の保持を促進しない場合がある。さらに詳細に説明するように、本開示は、体腔内の送気物質の保持を促進する気腹保持装置について説明する。
【0008】
図1は、オリフィスとしても知られる身体開口部106を通って身体102の外部から体腔104内へと前進させられた、気腹保持装置(本明細書ではIRD100としても知られる)を示す。IRD100は、通常、内部バットレス108、中間部110、および外部バットレス112を含むことができる。内部バットレス108は、IRD100の第1の端部114にあり、外部バットレス112は反対側の、IRD100の第2の端部116と中間部110との間にある。換言すると、中間部110は、内部バットレス108と外部バットレス112との間に配置される。
【0009】
図1に示すように、内部バットレス108の幅111は、外部バットレス112の幅113よりも実質的に大きくてもよい。あるいは、内部バットレス108の幅111は、後の図に示すように、外部バットレス112の幅113と実質的に等しくてもよい。さらに、内部バットレス108の幅111は、後の図にも示すように、外部バットレス112の幅113よりも実質的に小さくてもよい。内部バットレス108の幅111は、外部バットレス112の幅113と実質的に平行であってもよい。
【0010】
内部バットレス108は、操作者が身体開口部106を通して体腔104内にIRD100を導入できるように、非拡張構成を有するように構成されてもよい。内部バットレス108の非拡張構成は、図1に示す内部バットレス108の拡張構成より小さくてもよい。内部バットレス108の非拡張構成は、身体102の外部118からのIRD100の進入を容易にするように構成される。換言すると、収縮状態では、内部バットレス108は、身体102の身体開口部106を通して、身体102の体腔104内に挿入するように構成され得る。
【0011】
内部バットレス108の拡張構成は、IRD100が体腔104から取り外されることを防ぐように構成されている。IRD100が身体102の外部118に向かって動いた場合、内部バットレス108の拡張構成は、体腔104若しくは身体開口部106又は両方と接触して係合し、IRD100が体腔104から取り外されることを防ぐ。換言すると、拡張状態では、内部バットレス108は、身体開口部106を通って体腔104から内部バットレス108が取り外されることを阻止するように構成され得る。
【0012】
非拡張構成又は収縮状態にある内部バットレス108は、供給源によって供給される拡張物質を内部バットレス108の内部空洞に導入することにより、拡張構成又は拡張状態にサイズを拡大することができる。拡張物質は、広く流体であると考えられ得る。拡張物質の例は、限定ではなく例として、液体、例えば水、及び、気体、例えば酸素、空気、圧縮空気、二酸化炭素であってもよい。
【0013】
内部バットレス108は、体腔104と内部バットレス108との間に身体内部バットレスシール105を形成するように構成され得る。内部バットレス108は、通常、ドーナツ形状として示されるが、患者の身体102を考慮し、操作者の必要に応じて、他の形状が考えられる。内部バットレス108の形状は、身体102と内部バットレス108との間に身体内部バットレスシール105を効果的に形成するように、所定の形状になるように選択され得る。送気物質が体腔104内に保持されている場合、身体内部バットレスシール105の有効性が生じ、したがって、操作者が介入を実施でき、また、操作者が、体腔104内で作業するための時間と場所、又は視界を確保できる。
【0014】
外部バットレス112は、非拡張構成または収縮状態であると考えられる場合もある。また一方、外部バットレス112の非拡張構成は要さない。外部バットレス112の非拡張構成を必要としない理由は、外部バットレス112は、IRD100が体腔104内に導入されるのを防ぐように構成されるためである。例えば、外部バットレス112は、体腔104内へのIRD100の導入を防ぐように構成されていない非拡張構成を有してもよい。この例では、ユーザー又は操作者は、IRD100が体腔104内に導入されることを防ぐため、外部バットレス112の非拡張構成を外部バットレス112の拡張構成へと変形または移行できる。換言すると、外部バットレス112は、外部バットレス112が身体開口部106を通って体腔104内へと前進するのを阻止するように構成され得る。
【0015】
内部バットレス108と同様、非拡張構成にある外部バットレス112は、供給源によって供給される拡張物質を外部バットレス112の内部空洞に導入することにより、拡張構成又は拡張状態にサイズを拡大することができる。この場合も同様に、拡張物質は、広く流体であると考えられ得る。内部バットレス108と外部バットレス112の拡張に用いられる拡張物質は、所定の状況において同じ又は異なる場合がある。
【0016】
しかしながら、外部バットレス112は、身体開口部106を通して導入する必要がないため、外部バットレス112はより小さい又は非拡張構成を有する必要はない。したがって、外部バットレス112は、身体102へのIRD100への導入の前後で実質的に同じサイズ及び構成であり得、外部バットレス112は、身体102におけるIRD100の使用前、使用中及び使用後で実質的に同じサイズ及び構成であり得る。しかし、他の実用的な考慮事項にとって、外部バットレス112の非拡張構成を小さくする方が便利な場合がある。例えば、非拡張構成の外部バットレス112は、医療キット又はパッケージにより簡単に収まる場合がある。
【0017】
外部バットレス112は、身体102と外部バットレス112との間に身体外部バットレスシール107を形成するように構成され得る。外部バットレス112は、通常、円錐形として示されているが、患者の身体102を考慮し、操作者の必要に応じて、他の形状が考えられる。外部バットレス112の形状は、身体102と外部バットレス112との間の身体外部バットレスシール107を効果的に形成するように、所定の形状になるように選択され得る。送気物質が体腔104内に保持されている場合、身体外部バットレスシール107の有効性が生じ、したがって、操作者が介入を実施でき、また、操作者が、体腔104内で作業するための時間と場所、又は視界を確保できる。
【0018】
中間部110は、内部バットレス108と外部バットレス112とを連結するように構成される。中間部110は、身体開口部106の壁120に接触して係合するように構成される。
【0019】
中間部は、身体開口部106と中間部110との間の身体中間部シール109を形成するように構成され得る。中間部110は、通常、円筒形(cylinder)として示されているが、患者の身体102を考慮し、操作者の必要に応じて、他の形状が考えられる。中間部110の形状は、身体102と中間部110との間の身体中間部シール109を効果的に形成するように、所定の形状になるように選択され得る。送気物質が体腔104内に保持されている場合、身体中間部シール109の有効性が生じ、したがって、操作者が介入を実施でき、また、操作者が、体腔104内で作業するための時間と場所、又は視界を確保できる。
【0020】
図2は、図1に示す実施形態のIRD100の内部バットレスの断面を示す。内部バットレス108の外周130は、図示された非拡張構成から拡張構成へと拡張可能に構成されてもよい。内部バットレス108の内周132は、外周130と比較して比較的剛性(rigid)となるように構成され得る。この、内部バットレス108の内周132が比較的剛性であることは、操作者が介入を実施する際、プローブがIRD100に導入され、IRD100の内部でプローブが前後に移動し、回転するときに、IRD100がその構成及びサイズを維持するのに役立つことができる。
【0021】
図3は、図1に示す実施形態のIRD100の中間部分の断面を示す。中間部110の本体140内には、拡張物質を内部バットレス108の内部空洞へと導入するために操作者が使用できる拡張物質導管142があり得る。図に示すように、中間部110の外面144は実質的に円形であり得、したがって、操作者がIRD100を身体開口部106へと挿入し、介入を実施し、又は身体開口部106からIRD100を取り外すときに、IRD100が身体開口部106の内部において時計回り又は反時計回りに比較的自由に回転できる。同様に、中間部110の内面146は実質的に円形であり得、したがって、操作者がプローブをIRD100へと挿入し、介入を実施し、IRD100からプローブを取り外し、又はIRD100へとプローブを取り付けるときに、IRD100はプローブの周りを時計回り又は反時計回りに比較的自由に回転できる。中間部分の外面144は、中間部分の内面146と実質的に平行であってもよい。換言すると、中間部110は円筒形であってもよい。
【0022】
中間部110の内面146は、中間部110が使用されているときにプローブを取り囲むスリーブとみなすことができる。示されるように、スリーブは、実質的に円形であり、中間部110の本体140内に対称的に配置され得る。あるいは、スリーブは、中間部110の本体140内に非対称に配置されてもよい。
【0023】
図4は、図1に示す実施形態のIRD100の外部バットレス112の断面を示す。外部バットレス112の外周150は、非拡張構成から拡張構成へと拡張可能に構成されてもよい。外部バットレス112の内面152は、外周150と比較して比較的剛性となるように構成され得る。この、外部バットレスの内面152が比較的剛性であることは、IRD100がその構成を維持するのに役立つことができ、したがって、操作者が介入を実施する際、プローブがIRD100に導入され得、IRD100の内部でプローブが前後に移動し、回転できる。
【0024】
IRD100は、1つ又は複数の生体適合材料で作られてもよい。生体適合材料は、シリコーンまたはラテックス等のポリマーであってもよい。内部バットレス108と外部バットレス112とに同じポリマーを使用してもよく、又は、内部バットレス108と外部バットレス112とに異なるポリマーを使用してもよい。内部バットレス108及び外部バットレス112に使用されるポリマーと同じポリマーを中間部110に使用してもよく、又は、異なるポリマーを中間部110、内部バットレス108及び外部バットレス112に使用してもよい。中間部110は、内部バットレス108及び外部バットレス112と一体に形成されてもよく、又は、中間部110は、内部バットレス108及び外部バットレス112とは異なる部品から形成されてもよい。また、内部バットレス108と外部バットレス112とは異なる複数の部品で形成されてもよい。IRD100を形成するために異なる複数の部品が用いられる場合、レーザー溶接等を使用して各部品を接合することができる。
【0025】
図5は、内部バットレス108の内部空洞160が、中間部110の拡張物質導管142を通って、外部バットレス112の内部空洞と流体連通しているIRD100の実施形態の断面を示している。拡張された状態が示されている。拡張物質用の流入バルブ164が、外部バットレス112に連結されて示されている。操作者は、拡張物質を、流入バルブ164を通して、外部バットレス112の内部空洞162、中間部110の拡張物質導管142、及び内部バットレス108の内部空洞160に、ガス管、シリンジ、又は拡張物質の他の適した供給源を用いて導入する。
【0026】
図6は、内部バットレス108の内部空洞160が、外部バットレス112の内部空洞162と、中間部110の拡張物質導管142を介して流体連通しているIRD100の他の実施形態の断面図を示す。拡張された状態が示されている。拡張物質用の流入バルブ164は、外部バットレス112に連結された拡張物質ライン166を介して、外部バットレス112に連結されていることが示されている。拡張物質ライン166は、剛性、可撓性、又は可撓性及び剛性の何らかの組み合わせであってもよい。可撓性の場合、拡張物質ライン166は、使用中に適切な方向と配置をとることができる。剛性の場合、拡張物質ラインは、使用前、使用中及び使用後に、所定の方向と構成を維持することができる。操作者は、拡張物質を流入バルブ164を通して、拡張物質ライン166、外部バットレス112の内部空洞162、中間部110の拡張物質導管142、及び内部バットレス108の内部空洞160へと導入する。
【0027】
図5及び図6は、内部バットレス部分168及び対向する外部バットレス部分172として延在する中間部110を示す。内部バットレス108は、内部バットレス部分168の一部であり、外部バットレス112は、対向する外部バットレス部分172の一部である。内部バットレス108は、内部バットレス部分168の第1の端部174よりも実質的に短く、略等しく、又は実質的に越えて延在し得る。内部バットレス108は、内部バットレス部分168の第1の端部174と略等しく示されている。外部バットレス112は、外部バットレス部分172の第2の端部176よりも実質的に短く、略等しく、又は実質的に越えて延在し得る。外部バットレス112は、外部バットレス部分172の第2の端部176と略等しく示されている。
【0028】
中間部110の拡張物質導管142は、任意の形状を取り得る。図5は、拡張物質導管142が、内部バットレス108及び外部バットレス112に対して実質的に直角で始まることを示している一方で、図6は、拡張物質導管142が、内部バットレス108及び外部バットレス112に対して実質的に曲線方向で始まることを示している。さらに、IRD100の1つ又は複数の圧力解放バルブは、拡張物質の導入に関して、外部バットレス112及び内部バットレス108の拡張がいつ生じるかを制御するように構成され得る。圧力解放バルブは、任意の適切な構造のものであってもよく、示されていない。
【0029】
図7は、内部バットレス流入バルブ180は、中間部110から内部バットレス108への拡張物質導管142と流体連通している一方で、外部バットレス112は、内部バットレス流入バルブ180と流体連通していないIRD100の他の実施形態の断面図を示す。内部バットレス108は非拡張状態で示されている。当然のことながら、示されていないが、内部バットレス流入バルブ180は、間の拡張物質導管142を介さずに、内部バットレス108に直接流体連通してもよい。
【0030】
図8は、内部バットレス流入バルブ180が、拡張物質ライン166を介した拡張物質の導入によって内部バットレス108を拡張するように拡張物質導管142と流体連通しているIRD100の他の実施形態の断面図を示す。さらに、外部バットレス流入バルブ182が、拡張物質の導入によって外部バットレス112を拡張するように外部バットレス112と流体連通している。IRD100のこの実施形態では、内部バットレス流入バルブ180及び外部バットレス流入バルブ182は、内部バットレス流入バルブ180及び外部バットレス流入バルブ182を介した拡張物質の導入及び拡張物質の除去を通じて、内部バットレス108を拡張及び収縮するように、並びに、外部バットレス112を拡張及び収縮するように、操作者又はユーザーによって独立して操作し得る。内部バットレス108は、拡張物質供給源184から供給される拡張物質によって拡張された状態で示されている。
【0031】
外部バットレス112は、既にドーナツ形状や円錐形等で示された他のバットレスとは対照的に、矩形形状を有することが示されている。内部バットレス108又は外部バットレス112には、任意の適切な形状を用いることができる。
【0032】
さらに、中間部110は、実質的に平坦ではない外面190を有し得る。他の実施形態では、中間部110の外面190は実質的に平坦であってもよい。図8に示すこの実施形態では、中間部110の外面190は、実質的に平坦ではない輪郭である。輪郭は、身体開口部106(図1参照)及び他の特徴の解剖学的形態に基づいて、操作者によって選択され得る。輪郭は、IRD100が送気物質を保持するための効果的なシールを達成及び維持するのに役立つことができる。輪郭の形状とサイズは、拡張物質の有無に応じ得る。図8に示すように、輪郭は、拡張物質を内部バットレス108へと供給する拡張物質ライン166を介して導入された拡張物質を有し得る。当然のことながら、輪郭は、拡張物質を内部バットレス108へと供給する拡張物質ライン166とは異なる独立した拡張物質ラインを介して導入された拡張物質を有し得る。
【0033】
拡張物質が少ない収縮状態又は非拡張状態から、拡張物質がより多い拡張状態へと移行することに加えて、通常中間部110及び輪郭は、限定的ではない特定の例として、実質的に剛性であり得る。実質的に剛性の輪郭を有する実施形態では、中間部110は、IRD100の使用中に、IRD100の使用前又は使用後のIRD100に対する方向及び構成から、実質的に変形しない。
【0034】
図9は、IRD100の別の実施形態を示す。この実施形態では、IRD100は、第1の本体部品200及び第2の本体部品202を有する。第1の本体部品200は、第2の本体部品202と連結され、使用可能なIRD100を形成するように構成される。操作者は、プローブが既に身体開口部106にある場合、又は、身体開口部106及び体腔104の両方にある場合(図1参照)、そのような2つの本体部品を使用することができる。プローブが身体開口部106又は体腔104のこの位置にある場合、操作者は、プローブをIRD100へと通して挿入したり、IRD100をプローブ上にスライドさせたりすることが困難であり得る。一方で、操作者は、身体開口部106、又は、身体開口部106及び体腔104の両方の位置に留まるプローブの周りで、第1の本体部品200を第2の本体部品202に連結することができる。第1の本体部品200は、スナップ、クリップ等であるがこれらに限定されない任意の適切なタイプの留め具204の1つ又は複数の対を介して、第2の本体部品202に連結され得る。当然のことながら、この実施形態はプローブが身体開口部106又は体腔104又は両方にある前に使用することもできる。
【0035】
この実施形態に示すように、第1の本体部品200及び第2の本体部品202は、第1の本体部品200が第2の本体部品202と連結され得る場合、プローブ用の通路を提供するスリーブを効果的に形成するように構成される実質的に平行な壁を有し得る。この実施形態では、第1の内部バットレス部品207及び第2の内部バットレス部品209には、拡張物質の異なる導入を介して拡張物質が供給されてもよい。換言すると、第1の内部バットレス部品207及び第2の内部バットレス部品209は、流体連通していなくてもよい。
【0036】
同様に、第1の外部バットレス部品211及び第2の外部バットレス部品213には、拡張物質の異なる導入を介して拡張物質が供給されてもよく、なぜならば、第1の外部バットレス部品211及び第2の外部バットレス部品213は流体連通しなくてもよいためである。第1の本体部品200及び第2の本体部品202を有するこの実施形態では、バットレス部品を流体連通させることは不便な場合がある。当然のことながら、示されていない1つ又は複数の様々なバットレス部品が流体連通していてもよい。
【0037】
図10は、IRD100の他の実施形態を示す。
この実施形態では、第1の本体部品220の第1のヒンジ側226、及び、第2の本体部品222の第2のヒンジ側228において、第1の本体部品220がヒンジ部224又は可撓性部材を介して第2の本体部品222と連結する。ヒンジ部224は、操作者が片手操作で、図10に示すようにIRD100が開いた構成から、示されていない閉じた構成にできるように構成されてもよい。留め具204の1つ又は複数の対は、第1の本体部品220の第1の開口縁部230を第2の本体部品222の第2の開口縁部232に連結することができる。留め具204は、図10に示す第1の本体部品220及び第2の本体部品222を越えて延在し得るか、又は、図9に示す第1の本体部品200及び第2の本体部品202の周囲内とし得る。
【0038】
図10に示す構成では、図示されていない内部バットレスが第1の本体部品220と第2の本体部品222とを取り囲んで流体連通すると便利であり得、換言すれば、他のいくつかの実施形態に存在するように、実質的に本体部品全体に流体連通すると便利であり得る。さらに、他のいくつかの実施形態に存在するように、図示されていない外部バットレスが、第1の本体部品220と第2の本体部品222とを実質的に取り囲んで流体連通すると便利であり得る。内部バットレス108及び外部バットレス112は簡便のため図10には示されておらず、示されている図の背面のIRD100の表面上にあると理解されるであろう。
【0039】
図11~12は、IRD100の他の実施形態における内部バットレス108内の断面を示す。これらの実施形態では、内部バットレス108は、レーザー溶接、接着、又は他の適した手段を介して、内部バットレス本体部品240に連結され得る。または、内部バットレス108は、内部バットレス本体部品240と1つの物体であり得る。内部バットレス本体部品240は、操作者によって使用されるプローブの周りに適合するサイズ及び寸法のスリーブを形成するために、閉状態へのバイアスを有し得る。内部バットレス本体部品240は、図11では開状態で示されている。IRD100が体腔104内にあるか、身体開口部106にあるか、若しくは両方にある場合であって、内部バットレス本体部品240が開状態の場合、又は、IRD100が体腔104内に無く、身体開口部106に無く、若しくは両方に無い(図1参照)場合、操作者はプローブの周りにIRD100を配置可能である。さらに、図12は、第1の留め具242及び第2の留め具244を備える内部バットレス本体部品240を示す。第1の留め具242は、プローブの周りに適合するサイズ及び寸法のスリーブを形成するように、第2の留め具244と連結するように構成される。
【0040】
さらに、内部バットレス108は、図示されているように本体部品240と重なり得、送気物質の保持のための効果的なシールを形成するのに役立つ。あるいは、不図示であるが、内部バットレス108は、内部バットレス本体部品240と重ならなくてもよく、依然として送気物質の保持のための効果的なシールを実現し得る。
【0041】
同様に、示されていないが、外部バットレスは、送気物質の効果的なシールを形成するために、類似する外部バットレス本体部品と重なり合ってもよく、又は、重なり合わなくてもよい。
【0042】
図13は、身体開口部106を通るプローブ250の側面断面図を示し、図14は端面図を示す。身体開口部106は、身体開口部106を通して挿入されたプローブ250と、身体プローブシール252を効果的に形成する。さらに、潤滑剤254の層は、通常、身体開口部106を通って進入する前に、プローブ250上に泡立てられる(lathered)。身体開口部106とプローブ250との間に配置された潤滑剤254の層は、さらに、身体開口部106とプローブ250との間の身体プローブシール252の形成に役立つ。
潤滑剤254は、身体開口部106とプローブ250との間の摩擦を低減するための任意の適切なタイプであり得る。
【0043】
図15は、変形(abnormality)256を有する身体開口部106を通るプローブ250の側面断面図を示し、図16は端面図を示す。身体開口部106は、変形256を有する身体開口部106に挿入されたプローブ250と身体プローブシール252を効果的に形成することができない。先天性奇形、腫瘍、以前の腫瘍、筋弛緩等の何らかの理由で、身体開口部106は、身体開口部106を通るプローブ250と身体プローブシール252が効果的に形成されない。
【0044】
図17は、様々な実施形態による、変形256を有する身体開口部106を通るプローブ250、及び、IRD100を通るプローブ250の側面断面図を示し、図18は端面図を示す。家の窓の構成と同様、体腔104内の送気物質の保持を促進するために、IRD100は身体102と効果的にシールを形成することが可能である。さらに、IRD100は、プローブと他のシールを効果的に形成し、体腔104内の送気物質の保持をさらに促進するために、プローブに応じて所定の構成及びサイズのスリーブを提供可能である。
【0045】
当然のことながら、IRD100は、変形256が存在しない身体開口部106のプローブ250と共に使用可能である。しかしながら、IRD100が変形256を有する身体開口部106でプローブ250と共に使用される場合でも、IRD100は、操作者の診断的介入、治療的介入、又はその両方の実施に有効な時間の間、体腔104内に挿入された送気物質の保持を促進するように構成され、それは、IRD100なしでプローブ250を使用して達成し得る送気物質の保持より優れている。プローブ通路シール260、身体中間部シール109及び身体内部バットレスシール105は、プローブ250と連携し、操作者の診断的介入、治療的介入、又はその両方の実施に有効な時間の間、体腔104内に挿入された送気物質の保持を促進するように構成され得る。一方で、通路264は、通路内にプローブ250が存在せず開いていてもよく、したがって、送気物質が体腔104内に保持されない場合がある。
【0046】
IRD100は、中間部110と身体開口部106の壁120との間の身体中間部シール109、外部バットレス112と身体開口部106の壁120との間の身体外部バットレスシール107、及び、内部バットレス108と体腔104若しくは身体102との間の身体内部バットレスシール105と、効果的なシールを形成可能であり、それは変形256が存在する場合であっても可能である。図17に示すように、中間部110は、外部バットレス112と一体化するか、又は、操作上近接していてもよく、両方の機能が、操作の間に体腔104内へのIRD100の前進を阻止する。
【0047】
さらに、IRD100は、プローブ250がIRD100に挿入されると、プローブ通路シール260を効果的に形成可能である。IRD100の中間部110を通る通路264は、プローブ250と通路264との間にプローブ通路シール260を形成するように構成し得る。通路264は、IRD100の第1の端部174及び第2の端部176(図5及び図6参照)を越えて延在し、したがって、プローブ250がIRD100を通って幅広く延在する。
【0048】
さらに、中間部110の外面190は、変形256と係合して効果的なシールを提供する輪郭特徴266を提供するように構成されてもよい。当然のことながら、輪郭特徴266は、変形256に係合して効果的なシールを提供するための突出、窪み(indentation)、又は両方の組み合わせであってもよい。さらに、輪郭特徴部266は、外部バットレス112、又は、中間部110及び外部バットレス112の両方から形成されてもよい。さらに、内部バットレス108は、輪郭特徴を有し得、患者の身体102を考慮し、操作者の必要に応じて、前述のように他の形状が考えられる。
【0049】
図19~25は、別の実施形態によるIRD100の様々な図を示す。IRD100は、内部バットレス108と外部バットレス112とを有し得、それらの間に中間部110がある。IRD100は、示されるように、IRD100の長さに沿って延びる継ぎ目292、又はその一部で作ることができる。継ぎ目292は、基本的に、IRD100を作るためにそれ自体で折り畳まれる材料の表面間のギャップまたは割れ目であり得る。材料の表面がそれ自体で折りたたまれてIRD100を互いに当接させる場合、継ぎ目292は存在しなくてもよい。外部バットレス112は、身体102(図1参照)との効果的なシールを容易にするために実質的に円錐形であるテーパ面294を有する。
【0050】
バイアス張力を有する内部バイアス部材290は、IRD100の残りのバイアス張力と連携して、操作中にIRD100を閉じた状態に保つ。内部バイアス部材290は、IRD100の内部と実質的に同一平面であってもよく、又は、内部バイアス部材290は、IRD100の内部と実質的に同一平面でなくてもよい。一方で、プローブ250が身体開口部106、体腔104、又はその両方にある場合は、示されたIRD100は開いてプローブ250を包み込むことができ、そして、IRDを身体開口部106を通して、身体開口部106内へと挿入することができる。内部バイアス部材290は、片手操作用、又は両手操作用に構成される。
【0051】
外部バットレス112の進入ポート298は、通路264の直径よりも広い直径を有するように構成されてもよく、当該直径は実質的に互いに平行である。通路264の直径よりも広い進入ポート298の直径を有することにより、進入ポート298の直径が通路264の直径と実質的に同じサイズである場合より、操作者はプローブ250を通路264へ挿入するためにより大きなターゲットを有し得る。通路264の直径は、プローブ250の直径の周りにぴったりと合うような構成及びサイズにすることができ、したがって、通路とプローブとの間のプローブ通路シールはより容易に達成し得、この場合も先と同様に、これらの直径は互いに実質的に平行である。進入ポート298の直径が通路264のより小さい直径まで先細り状とできるように、外部バットレス112の内部テーパ296を有してもよい。内部テーパ296は、図22において円錐構造をもたらす実質的に直線として示されるが、操作者がプローブ250を通路264内へと操作するのを容易にする任意の適切な形状が考えられる。
【0052】
この実施形態は固体構造として示されており、内部バットレス108が圧縮性材料(例えば、例及び限定としての発泡体)である場合、IRD100は固体構造とすることができ、したがって、内部バットレス108が収縮状態において身体開口部106を通って押し入れられ、一旦体腔104内に入ると、内部バットレス108が拡張状態へと拡張できる。当然のことながら、内部テーパ296を有する進入ポート298などのこの類似の構造は、拡張物質により拡張可能な内部バットレス108を含む他の実施形態からの特徴と共に存在し得る。
【0053】
図25~29は、別の実施形態によるIRD100の様々な図を示す。内部バットレス108及び外部バットレス112は、示されていないが、本明細書では通路構造300としても知られる実質的に矩形状のバルーンを介して、中間部110を通って流体連通することができる。中間部110は、通路構造300内の流体を内部バットレス108及び外部バットレス112に向かって本質的にバイアスをかける外部圧縮部材302によって圧縮され得る。外部圧縮部材302は、通路構造300の外面に接触して隣接し得る。閉位置にある外部圧縮部材302は、実質的にすべての流体、すなわち、操作者が使用する準備ができているIRD100の中間部110からの拡張物質を、押し進めてもよく、押し進めなくてもよい。通路構造300は実際に示され、考えられるように矩形状であり、操作中は対称であると考えられるが、患者の身体102を考慮し、ユーザーの必要に応じて、他の適切なサイズと寸法が考えられる。
【0054】
外部圧縮部材302は、図27図29に示す閉位置にある外部圧縮部材302の外部バイアス部材306に対して、ロール状に内部にある、内部バイアス部材304を有していてもよい。さらに、外部圧縮部材302は、内部バイアス部材304と重なっている外部バイアス部材306と重なるように示されているが、内部バイアス部材304自体が重ならなくてもよいように、外部圧縮部材302自体が重ならなくてもよい。外部圧縮部材302は、開位置から片手操作用、又は両手操作用に構成されており、外部圧縮部材302が開位置にあるIRD100は、プローブ250を取り囲むように配置され得、閉位置にあるIRD100は、プローブ250の周囲に維持され得る。
【0055】
外部圧縮部材302は、内部バットレス108、外部バットレス112、及び中間部110の一部を形成するバルーンの外部に示されているが、外部圧縮部材302が通路構造300の内部にあってもよいことが十分に考えられる。
【0056】
図30~32は、様々な実施形態による、Oリング型構造280、又は、複数のOリング型構造280を備えたIRD100の切断側面図を示す。IRD100は、プローブ250と連携して、IRD100とプローブ250との間の効果的なシールであるプローブ通路シール260を形成する。さらに、IRD100とプローブ250の間の潤滑剤254の層は、IRD100とプローブ250との間のプローブ通路シール260の効果に役立ち得るか、促進し得る。
【0057】
さらに、スリーブに沿ったOリング型構造280は、IRD100、例えば、中間部110とプローブ250との間のシールを促進するのに役立ち得る。Oリング型構造280は、第1のOリング端部282でスリーブに固定され、反対側の第2のOリング端部284で可動であってもよい。Oリング型構造280は、複数のOリング型構造280のうちの1つであり得る。Oリング型構造280は剛性であり得るが、Oリング型構造280が可撓性を有するようにすることには利点があり得、したがって、プローブ250が前進した場合に、反対側の第2のOリング端部284が体腔104の内部へと引き込まれ、プローブ250が後退した場合に、反対側の第2のOリング端部284が体腔104の外部へと引き出される。
【0058】
様々な実施形態の開示全体を通して示されるように、いくつかの実施形態における内部バットレス108及び外部バットレス112は、プローブ250と係合するように構成されず、したがって、内部バットレス108及び外部バットレス112は、IRD100とプローブ250との間のシールに寄与しなくてもよい。他の実施形態において、内部バットレス108及び外部バットレス112は、プローブ250と係合するように構成され、したがって、内部バットレス108及び外部バットレス112は、IRD100とプローブ250との間のシールに寄与し得る。内部バットレス108及び外部バットレス112がプローブ250と係合するかしないかにかかわらず、内部バットレス108及び外部バットレス112は、IRD100と、体腔104、身体開口部106、身体開口部106の壁120などの身体102との間のシールに寄与し得る。
【0059】
当然のことながら、内部バットレス108、外部バットレス112、及びIRD100の他の部分と、身体102、体腔104、身体開口部106及び他の患者の状況との接触が最適化されるように、また、IRD100の使用による圧迫壊死や、他の有害な副作用のリスクを最小限に抑えるように、注意が払われる。この注意は、拡張物質に所定の体積を持たせることにより実施され得、次に、IRD100の内部バットレス108、外部バットレス112等が、身体102、体腔104、身体開口部106等に与える所定の圧力を確立し得る。
【0060】
IRD100の使用方法は、以下のステップを含むことができる。第1のステップで、IRD100は、身体102の身体開口部106を通して身体102の体腔104内へと挿入される。第2のステップでは、送気物質が体腔104内へと注入される。第3のステップでは、ユーザーはプローブを使用して、診断的介入、治療的介入、又は診断的介入及び治療的介入の両方を実施する。さらなるステップが考えられる。例えば、限定としてではなく、プローブは、IRDが身体開口部106を通して挿入される前に、後に、又はIRDと共に、身体開口部106を通して挿入されてもよい。
【0061】
本開示の様々な実施形態の多数の特徴および利点が、本開示の様々な実施形態の構造および機能の詳細とともに前述の記載に記述されているが、この詳細な説明は例示にすぎず、特に、本開示の原理内の部品の構造及び配置の問題において、添付の特許請求の範囲に表現される用語の広い一般的意味によって示される最大限まで変更が行われ得ることを理解されたい。
[付記1]
身体の身体開口部を通って体腔から内部バットレスが取り外されることを阻止するように構成された内部バットレスと、
前記内部バットレスに連結された外部バットレスであって、前記身体開口部を通って前記体腔内へと進入することを阻止するように構成された外部バットレスと、
プローブを通過させ、前記体腔と接触係合するように構成された、前記内部バットレス及び前記外部バットレスを通り延在する通路と、を含む、
装置。
[付記2]
拡張状態の前記内部バットレスは、前記身体開口部を通って前記体腔から前記内部バットレスが取り外されることを阻止するように構成され、非拡張状態の前記内部バットレスは、前記身体開口部を通って前記体腔内への前記内部バットレスの進入を促進するように構成される、付記1に記載の装置。
[付記3]
前記内部バットレスは、拡張物質の挿入により拡張され、前記身体開口部を通って前記体腔から前記内部バットレスが取り外されることを阻止し、前記内部バットレスは、前記拡張物質の除去によって収縮され、前記身体開口部を通って前記体腔から前記内部バットレスを取り外すことを容易にする、付記1に記載の装置。
[付記4]
前記内部バットレスの幅は、前記外部バットレスの幅より実質的に大きく、前記内部バットレスの幅は、前記外部バットレスの幅と実質的に平行である、付記1に記載の装置。
[付記5]
前記内部バットレスの幅は、前記外部バットレスの幅より実質的に小さく、前記内部バットレスの幅は、前記外部バットレスの幅と実質的に平行である、付記1に記載の装置。
[付記6]
前記内部バットレスの幅は、前記外部バットレスの幅と実質的に等しく、前記内部バットレスの幅は、前記外部バットレスの幅と実質的に平行である、付記1に記載の装置。
[付記7]
前記体腔内に導入された送気物質が前記体腔から出るのを阻止するように、前記プローブと前記通路との間にプローブ通路シールが構成される、付記1に記載の装置。
[付記8]
前記体腔内に導入された送気物質が前記体腔から出るのを阻止するように、前記内部バットレスと前記体腔との間に身体内部バットレスシールが構成される、付記1に記載の装置。
[付記9]
前記内部バットレスと前記身体との間に身体外部バットレスシールが構成される、付記1に記載の装置。
[付記10]
内部バットレスであって、収縮状態では、前記内部バットレスは、身体の身体開口部を通って身体の体腔へと挿入されるように構成され、また、拡張状態では、前記内部バットレスは、前記身体開口部を通って前記体腔から前記内部バットレスが取り外されることを阻止するように構成され、前記内部バットレスは、前記体腔と前記内部バットレスとの間に身体内部バットレスシールを形成するように構成され、
前記体腔内へと前記身体開口部を通って外部バットレスが前進することを阻止するように構成された外部バットレスであって、前記外部バットレスは、前記身体と前記外部バットレスとの間に身体外部バットレスシールを形成するように構成され、
前記内部バットレスと前記外部バットレスとの間に配置された中間部であって、前記中間部は、前記身体開口部と前記中間部との間に身体中間部シールを形成するように構成され、及び、
前記体腔内へプローブを通過させるために構成された前記中間部を通る通路であって、前記通路は、前記プローブと前記通路との間にプローブ通路シールを形成するように構成され、また、前記プローブ通路シール、前記身体中間部シール、前記身体内部バットレスシール、及び前記身体外部バットレスシールは、操作者の診断的介入、治療的介入、又はその両方の実施に有効な時間の間、前記体腔内に挿入された送気物質の保持を促進するように構成されることを含む、
装置。
[付記11]
前記外部バットレスは、前記身体外部バットレスシールを形成するための使用前、使用中、及び使用後に実質的に同じサイズ及び構成である、付記10に記載の装置。
[付記12]
前記外部バットレスは円錐形として構成される、付記10に記載の装置。
[付記13]
前記外部バットレスは非拡張状態を有するように構成され、また、前記外部バットレスは、前記外部バットレスの内部空洞へと拡張物質が挿入された場合、拡張状態を有するように構成される、付記10に記載の装置。
[付記14]
前記内部バットレスは、前記内部バットレスの内部空洞へと拡張物質が挿入された場合、拡張状態を有するように構成される、付記10に記載の装置。
[付記15]
前記外部バットレスは、前記プローブの直径よりも広い直径を有する進入ポートを有するように構成される、付記10に記載の装置。
[付記16]
前記外部バットレスは、前記外部バットレスの端部のより大きな開口から、前記中間部に向かってより小さな開口となる先細り状の進入ポートを有するように構成される、付記10に記載の装置。
[付記17]
前記プローブと前記内部バットレスとの間にプローブ内部バットレスシールをさらに含む、付記10に記載の装置。
[付記18]
前記プローブと前記外部バットレスとの間にプローブ外部バットレスシールをさらに含む、付記10に記載の装置。
[付記19]
前記中間部の端部に固定され、反対側の第2の端部で可動であるOリング型構造であって、前記中間部110と前記プローブ250との間で前記プローブ通路シールを促進するように構成されるOリング型構造をさらに含む、付記10に記載の装置。
[付記20]
内部バットレスであって、収縮状態では、前記内部バットレスは身体の身体開口部を通って前記身体の体腔へと挿入されるように構成され、また、前記内部バットレスの内部空洞への第1の拡張物質の導入後、拡張状態となるように構成され、前記内部バットレスの前記拡張状態は、前記身体開口部を通って前記体腔から前記内部バットレスが取り外されることを阻止し、前記体腔と前記内部バットレスとの間に身体内部バットレスシールを形成するように構成され、
外部バットレスと前記内部バットレスが連結され、前記外部バットレスは、前記外部バットレスの内部空洞への第2の拡張物質の導入後、前記外部バットレスが拡張状態を有するように構成され、前記外部バットレスの前記拡張状態は、前記体腔内へと前記身体開口部を通って前記外部バットレスが前進することを阻止し、前記身体と前記外部バットレスとの間に身体外部バットレスシールを形成するように構成され、及び、
前記内部バットレス及び前記外部バットレスを通る通路であって、前記通路は、プローブと前記通路との間にプローブ通路シールを形成するように構成され、また、前記プローブ通路シール、前記身体内部バットレスシール、及び身体外部バットレスシールは操作者の診断的介入、治療的介入、又はその両方の実施に有効な時間の間、前記体腔内に挿入された送気物質の保持を促進するように構成されることを含む、
気腹保持装置。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32