(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-17
(45)【発行日】2023-01-25
(54)【発明の名称】電動車両
(51)【国際特許分類】
B60L 8/00 20060101AFI20230118BHJP
B60L 50/60 20190101ALI20230118BHJP
B60L 53/18 20190101ALI20230118BHJP
B60L 58/40 20190101ALI20230118BHJP
B60L 58/12 20190101ALI20230118BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20230118BHJP
H02J 7/35 20060101ALI20230118BHJP
H02J 15/00 20060101ALI20230118BHJP
H01M 10/48 20060101ALI20230118BHJP
【FI】
B60L8/00
B60L50/60
B60L53/18
B60L58/40
B60L58/12
H02J7/00 P
H02J7/00 X
H02J7/00 303B
H02J7/00 303C
H02J7/00 303E
H02J7/35 A
H02J15/00 G
H01M10/48 P
(21)【出願番号】P 2022545045
(86)(22)【出願日】2022-05-20
(86)【国際出願番号】 JP2022020950
【審査請求日】2022-07-25
(31)【優先権主張番号】P 2021116164
(32)【優先日】2021-07-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 掲載年月日:令和3年7月9日、掲載アドレス:http://www.ttmrk.co.jp/?page_id=1940
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】391028328
【氏名又は名称】株式会社辰巳菱機
(74)【代理人】
【識別番号】100127306
【氏名又は名称】野中 剛
(72)【発明者】
【氏名】近藤 豊嗣
【審査官】佐々木 淳
(56)【参考文献】
【文献】特表2012-515526(JP,A)
【文献】国際公開第2014/097469(WO,A1)
【文献】特開2017-135785(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60L 1/00-58/40
H02J 7/00
H02J 7/35
H02J 15/00
H01M 10/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自然エネルギーに基づいて発電する第1発電装置と、
前記第1発電装置で得られた電力を蓄積する第1蓄電装置と、
充電用に外部から電力供給を受けるための入力側端子部と、
前記第1蓄電装置と前記入力側端子部との電気的な接続を行うケーブルと、
前記ケーブルと前記入力側端子部を介して供給された、前記第1蓄電装置に蓄積された電力を蓄積する第2蓄電装置と、
前記第2蓄電装置からの電力に基づいて駆動するモーターとを備える、電動車両。
【請求項2】
前記第1蓄電装置の容量は、前記第1発電装置の一日の発電量よりも大きく、前記第2蓄電装置の容量よりも小さい、請求項1に記載の電動車両。
【請求項3】
前記第1発電装置は、少なくとも前記電動車両のルーフに設けられ、
前記第1蓄電装置は、少なくとも前記電動車両の荷物室に設けられ、
前記ケーブルは、少なくとも前記電動車両の車両本体の外部を通って、前記入力側端子部と接続され、
前記第2蓄電装置と前記入力側端子部と前記モーターとを含む電気自動車若しくはプラグインハイブリッド自動車に、前記第1発電装置と前記第1蓄電装置と前記ケーブルが設けられて形成される、請求項1または請求項2に記載の電動車両。
【請求項4】
前記第1発電装置で得られた電力に基づいて、水素を発生させ、前記水素を蓄積する水素生成部と、
前記水素生成部で得られた水素に基づいて発電する第2発電装置とを更に備え、
前記第2蓄電装置は、前記ケーブルと前記入力側端子部を介して供給された、前記第1蓄電装置に蓄積された電力と、前記第2発電装置で得られた電力を蓄積する、請求項1から請求項3のいずれかに記載の電動車両。
【請求項5】
前記水素生成部は、電解液供給部と、水電解装置を有し、
前記電解液供給部は、前記電動車両の車両本体の上面部に設けられた雨水受け口と、前記車両本体の室内に設けられた除湿装置の少なくとも一方を有し、
前記雨水受け口と前記除湿装置の少なくとも一方で得られた水が、前記水電解装置に供給される、請求項4に記載の電動車両。
【請求項6】
前記電動車両に設けられたエアコンディショナーの動作で結露して出来た水が、前記水電解装置に供給される
、請求項5に記載の電動車両。
【請求項7】
前記第1蓄電装置の充電率が第1充電率閾値以上に高い時、若しくは、前記ケーブルと前記入力側端子部を介して前記第1蓄電装置から前記第2蓄電装置への電力供給が行われている時、前記第1発電装置で得られた電力に基づいて、前記水素生成部に水素を蓄積させる制御が行われ、
前記第1蓄電装置の充電率が前記第1充電率閾値よりも低く、且つ、前記第1蓄電装置から前記第2蓄電装置への電力供給が行われていない時、前記第1発電装置で得られた電力が、前記第1蓄電装置に供給される、請求項
5と請求項6のいずれかに記載の電動車両。
【請求項8】
前記水素生成部は、前記水電解装置で得られた水素を吸蔵する水素タンクと、前記水素タンクを保持するタンク保持部とを有し、
前記水素タンクの内部温度が第1温度閾値以上であって、前記水素タンクに水素を吸蔵する場合には、前記タンク保持部は、前記水素タンクの冷却を行い、
前記内部温度が前記第1温度閾値未満であって、前記水素タンクに水素を吸蔵する場合には、前記タンク保持部は、前記水素タンクの冷却を行わない、請求項
5から請求項7のいずれかに記載の電動車両。
【請求項9】
前記内部温度が前記第1温度閾値よりも高い第2温度閾値未満であって、前記水素タンクに蓄積した水素を放出する場合には、前記タンク保持部は、前記水素タンクの加温を行い、
前記内部温度が前記第2温度閾値以上であって、前記水素タンクに蓄積した水素を放出する場合には、前記タンク保持部は、前記水素タンクの加温を行わない、請求項8に記載の電動車両。
【請求項10】
前記入力側端子部は、前記電動車両の車両本体の側面若しくはエンジンルーム内に設けられ、
前記第1蓄電装置は、前記電動車両のトランクルームに設置され、
前記ケーブルは、前記電動車両のトランクリッドを開けた状態で、前記トランクルームから前記車両本体の外部を通って、前記入力側端子部に接続される、請求項1に記載の電動車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力供給装置などに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1のように、電気自動車(電動車両)が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、モーターを駆動する走行用の蓄電装置に、走行中に電力供給すると、モーターへの電力供給制御が複雑化する。
【0005】
したがって本発明の目的は、簡単にモーターへの電力供給を行う蓄電装置への電力を確保する電動車両を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る電動車両は、自然エネルギーに基づいて発電する第1発電装置と、第1発電装置で得られた電力を蓄積する第1蓄電装置と、充電用に外部から電力供給を受けるための入力側端子部と、第1蓄電装置と入力側端子部との電気的な接続を行うケーブルと、ケーブルと入力側端子部を介して供給された、第1蓄電装置に蓄積された電力を蓄積する第2蓄電装置と、第2蓄電装置からの電力に基づいて駆動するモーターとを備える。
【0007】
第1蓄電装置で一時的に電力を蓄積する。このため、第2蓄電装置からモーターへの電力供給制御を複雑にせずに、第1蓄電装置から直ちに、第2蓄電装置の充電率が低くなった時などに、ケーブルなどを介して、第2蓄電装置に電力を供給することが出来る。これにより、第2蓄電装置のバッテリーとして、第1蓄電装置を活用することが可能になる。
【0008】
第1蓄電装置と第2蓄電装置との電気的な接続は、ケーブル及び入力側端子部を介して行われる。このため、入力側端子部にケーブルを接続しない限り、誤って第1蓄電装置から第2蓄電装置への電力供給が行われることがない。従って、第2蓄電装置が破損する可能性を低くすることができる。
【0009】
好ましくは、第1蓄電装置の容量は、第1発電装置の一日の発電量よりも大きく、第2蓄電装置の容量よりも小さい。
【0010】
さらに好ましくは、第1発電装置は、少なくとも電動車両のルーフに設けられる。
第1蓄電装置は、少なくとも電動車両の荷物室に設けられる。
ケーブルは、少なくとも電動車両の車両本体の外部を通って、入力側端子部と接続される。
本発明の電動車両は、第2蓄電装置と入力側端子部とモーターとを含む電気自動車若しくはプラグインハイブリッド自動車に、第1発電装置と第1蓄電装置とケーブルが設けられて形成される。
【0011】
既存の電気自動車若しくはプラグインハイブリッド自動車で、第2蓄電装置と入力側端子部とモーターと車輪を含むものに、第1発電装置、第1蓄電装置などを加えるだけで、簡単に本発明の電動車両が形成することができる。
第2蓄電装置への直接的な電力供給ではなく、入力側端子部を介した電力供給が行われるため、既存の電気自動車などに加えた第1発電装置などが、第2蓄電装置そして/若しくはモーターの制御そして/若しくは動作に悪影響を及ぼす可能性が低い。
【0012】
さらに好ましくは、電動車両は、第1発電装置で得られた電力に基づいて、水素を発生させ、水素を蓄積する水素生成部と、水素生成部で得られた水素に基づいて発電する第2発電装置とを更に備える。
第2蓄電装置は、ケーブルと入力側端子部を介して供給された、第1蓄電装置に蓄積された電力と、第2発電装置で得られた電力を蓄積する。
【0013】
第1蓄電装置で一時的に電力を蓄積し、水素生成部で電力に基づいて生成した水素を蓄積する。このため、第2蓄電装置からモーターへの電力供給制御を複雑にせずに、第1蓄電装置から、若しくは水素生成部と第2発電装置から直ちに、第2蓄電装置の充電率が低くなった時などに、ケーブルなどを介して、第2蓄電装置に電力を供給することが出来る。
【0014】
第1蓄電装置と水素生成部とで電力若しくは電力に基づく水素を蓄積するので、電力だけを蓄積する形態に比べて、多くのエネルギーを蓄積することが可能になる。
長期間電動車両を運転しない場合は、第1発電装置で得られた電力に基づいて水素を発生させ、水素タンクに当該水素を充填させる。水素タンクを入れ替えることにより、第1発電装置で得られたエネルギーを水素として有効に蓄積することが出来る。
頻繁に電動車両を運転する場合は、停車時や、アクセサリースイッチのオフ時に、第1蓄電装置、若しくは水素生成部と第2発電装置から、ケーブルなどを介して、第2蓄電装置への電力供給が行われ、走行時に、第1蓄電装置での蓄電、水素生成部での水素充填が行われる。
【0015】
さらに好ましくは、水素生成部は、電解液供給部と、水電解装置を有する。
電解液供給部は、電動車両の車両本体の上面部に設けられた雨水受け口と、車両本体の室内に設けられた除湿装置の少なくとも一方を有する。
雨水受け口と除湿装置の少なくとも一方で得られた水が、水電解装置に供給される。
【0016】
雨水、車室内の湿気に基づいて得られる水を電解液として用いることで、外部からの部材の供給が少ない状態でも、水素の蓄積を継続して行うことが可能になる。
【0017】
さらに好ましくは、電動車両に設けられたエアコンディショナーの動作で結露して出来た水が、水電解装置に供給される。
【0018】
さらに好ましくは、第1蓄電装置の充電率が第1充電率閾値以上に高い時、若しくは、ケーブルと入力側端子部を介して第1蓄電装置から第2蓄電装置への電力供給が行われている時、第1発電装置で得られた電力に基づいて、水素生成部に水素を蓄積させる制御が行われる。
第1蓄電装置の充電率が第1充電率閾値よりも低く、且つ、第1蓄電装置から第2蓄電装置への電力供給が行われていない時、第1発電装置で得られた電力が、第1蓄電装置に供給される。
【0019】
モーターの駆動中に、第2蓄電装置に外部からの電力が供給され、第2蓄電装置の電圧などに変動が生じ、モーターの制御に悪影響を及ぼす可能性を低くすることが出来る。
【0020】
さらに好ましくは、水素生成部は、水電解装置で得られた水素を吸蔵する水素タンクと、水素タンクを保持するタンク保持部とを有する。
水素タンクの内部温度が第1温度閾値以上であって、水素タンクに水素を吸蔵する場合には、タンク保持部は、水素タンクの冷却を行う。
内部温度が第1温度閾値未満であって、水素タンクに水素を吸蔵する場合には、タンク保持部は、水素タンクの冷却を行わない。
【0021】
水素タンクの冷却なしで水素の吸蔵が可能である場合に、タンク保持部の電力消費を抑えることが可能になる。
【0022】
さらに好ましくは、内部温度が第1温度閾値よりも高い第2温度閾値未満であって、水素タンクに蓄積した水素を放出する場合には、タンク保持部は、水素タンクの加温を行う。
内部温度が第2温度閾値以上であって、水素タンクに蓄積した水素を放出する場合には、タンク保持部は、水素タンクの加温を行わない。
【0023】
水素タンクの加温なしで水素の放出が可能である場合に、タンク保持部の電力消費を抑えることが可能になる。
【0024】
また、好ましくは、入力側端子部は、電動車両の車両本体の側面若しくはエンジンルーム内に設けられる。
第1蓄電装置は、電動車両のトランクルームに設置される。
ケーブルは、電動車両のトランクリッドを開けた状態で、トランクルームから車両本体の外部を通って、入力側端子部に接続される。
【0025】
電動車両の走行中に、ケーブルを介して、第2蓄電装置への電力供給が行われにくく出来る。
【発明の効果】
【0026】
以上のように本発明によれば、簡単にモーターへの電力供給を行う蓄電装置への電力を確保する電動車両を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本実施形態について、図を用いて説明する。
なお、実施形態は、以下の実施形態に限られるものではない。また、一つの実施形態に記載した内容は、原則として他の実施形態にも同様に適用される。また、各実施形態及び各変形例は、適宜組み合わせることが出来る。
【0029】
(電動車両1)
本実施形態の電動車両1は、車両本体2、発電部10(第1発電装置11、第2発電装置12)、蓄電部20(第1蓄電装置21、第2蓄電装置22)、水素生成部30(電解液供給部31、水電解装置33、水素タンク35、タンク保持部37)、変換部40(変換装置41、出力側端子部43、入力側端子部44、ケーブル45)、モーター50、車輪60を備える(
図1参照)。
【0030】
(車両本体2)
車両本体2は、発電部10、蓄電部20、水素生成部30、変換部40、モーター50を保持する。
電動車両1は、後述する入力側端子部44を介して、外部から若しくは第1蓄電装置21から電力供給を受け、モーター50を駆動し、少なくともモーター50の駆動によって車輪60が回転する車両である。
電動車両1の一部は、既存の電気自動車若しくはプラグインハイブリッド自動車で構成されてもよい。
この場合、電動車両1の一部(既存の電気自動車若しくはプラグインハイブリッド自動車)は、第2蓄電装置22、入力側端子部44、モーター50、車輪60を含む。
当該既存の電気自動車若しくはプラグインハイブリッド自動車に、第1発電装置11、第1蓄電装置21とケーブル45などが加えられて、本実施形態の電動車両1が形成される。
【0031】
(発電部10)
発電部10は、第1発電装置11と第2発電装置12を有する。
【0032】
(第1発電装置11)
第1発電装置11は、太陽光発電装置、風力発電装置など、自然エネルギー(再生可能エネルギー)に基づいて発電する発電装置(再生可能エネルギー由来電力発生装置)である。
第1発電装置11は、常時、発電が可能な状態にされる。
ただし、第1発電装置11が風力発電装置であって、且つ、第1発電装置11が受ける風力が所定の風力を超える場合には、第1発電装置11は、発電が出来ない状態にされる。
第1発電装置11は、ルーフなど車両本体2の上面部に設置される。
第1発電装置11で得られた電力は、制御装置11aの制御により、第1蓄電装置21、水電解装置33、外部機器A200などに供給される。
【0033】
(制御装置11a)
制御装置11aは、パワーコンディショナー、分電盤などを含み、電力の供給先の切替制御を行う。
具体的には、制御装置11aは、入力側で、第1発電装置11と接続する。
制御装置11aは、出力側で、第1蓄電装置21、水電解装置33、タンク保持部37と接続する。
第1発電装置11で得られた電力に基づいて、第1蓄電装置21に電力を蓄積する時、制御装置11aは、第1発電装置11で得られた電力を、第1蓄電装置21に供給させる。
第1発電装置11で得られた電力に基づいて、水素タンク35に水素を蓄積する(吸蔵する)時、制御装置11aは、第1発電装置11で得られた電力を、水電解装置33とタンク保持部37に供給させる。
このとき、タンク保持部37は、自身が保持する水素タンク35を冷やす、若しくは、加温を停止する。
水素タンク35に蓄積した水素を放出する時、制御装置11aは、第1発電装置11で得られた電力をタンク保持部37に供給させる。
このとき、タンク保持部37は、自身が保持する水素タンク35を温める、若しくは、冷却を停止する。
制御装置11aは、車両本体2の内部などに設置される。
【0034】
制御装置11aは、不図示の接続端子を介して、建物に備え付けられた電気機器など、電動車両1の外部にある電気機器(外部機器A200)に接続してもよい。この場合、制御装置11aは、第1発電装置11若しくは第1蓄電装置21からの電力を、直流から交流に変換し、そして/または、所望の電流及び電圧に変換して、外部機器A200に供給する。
【0035】
第1蓄電装置21の充電率(state of charge)R1が第1充電率閾値Thr1以上に高い時(R1≧Thr1、例えば、Thr1=60%)、若しくは、ケーブル45などを介して第1蓄電装置21から第2蓄電装置22への電力供給が行われている時、制御装置11aは、第1発電装置11で得られた電力に基づいて、水素タンク35に水素を蓄積させる(吸蔵させる)。
第1蓄電装置21の充電率R1が第1充電率閾値Thr1よりも低く(R1<Thr1)、且つ、ケーブル45などを介して第1蓄電装置21から第2蓄電装置22への電力供給が行われていない時、制御装置11aは、第1発電装置11で得られた電力に基づいて、第1蓄電装置21に電力を蓄積させる。
第1蓄電装置21から第2蓄電装置22への電力供給が行われているか否かの判断は、出力側端子部43にケーブル45が接続されているか否か、及び出力側端子部43を介してケーブル45に電流が流れているかなどに基づいて判断される。
【0036】
(第2発電装置12の動作制御)
また、制御装置11aは、第2発電装置12の動作制御を行う。
具体的には、第1蓄電装置21の充電率R1が、第2充電率閾値Thr2(Thr2<Thr1、例えば、Thr2=40%)よりも低く、第2蓄電装置22の充電率R2が、第2充電率閾値Thr2よりも低く、水素タンク35の水素充填率R3が水素充填率閾値Thr3以上に高い場合に、制御装置11aは、第2発電装置12を駆動させる(R1<Thr2、R2<Thr2、R3≧Thr3)。
【0037】
水素充填率R3は、水素タンク35に充填された(水素吸蔵合金によって吸収された)水素の吸蔵量(cc/g若しくはwt%)の、水素タンク35に充填し得る水素の最大吸蔵量との割合と定義する。
水素充填率R3は、水素タンク35の水素吸蔵合金に取り付けられた歪センサーなどの検知装置35aで検出された、当該水素吸蔵合金の膨張率などに基づいて算出される。
また、水素充填率R3は、連通管36に設けられた流量センサーなどの検知装置35aで検出された、水素タンク35に流入する水素の量、及び排出される水素の量などに基づいて算出されてもよい。
【0038】
(変換装置41の入出力制御)
また、制御装置11aは、変換装置41の入出力制御を行う。
具体的には、ケーブル45などを介して第1蓄電装置21から第2蓄電装置22への電力供給を行う場合、制御装置11aは、第2発電装置12から変換装置41への入力(電力供給)を遮断する。
ケーブル45などを介して第2発電装置12から第2蓄電装置22への電力供給を行う場合、制御装置11aは、第1蓄電装置21から変換装置41への入力(電力供給)を遮断する。
【0039】
(第2蓄電装置22への電力供給遮断制御)
ただし、走行中など、第2蓄電装置22の放電が行われている間は、すなわち、少なくとも、第2蓄電装置22がモーター50を駆動する時に、制御装置11aは、ケーブル45などを介した変換装置41から第2蓄電装置22への出力(電力供給)を遮断する。この場合、出力側端子部43と入力側端子部44の間にケーブル45が接続されていても、ケーブル45には電流が流れない。
【0040】
なお、ケーブル45などを介した変換装置41から第2蓄電装置22への出力(電力供給)の遮断制御は、走行中だけでなく、電動車両1のアクセサリースイッチがオン状態の間、行われてもよい。
【0041】
(第2発電装置12)
第2発電装置12は、水素に基づいて発電する発電装置(燃料電池)である。
第2発電装置12は、第2蓄電装置22の充電状態が十分でない場合(第2蓄電装置22の充電率R2が第2充電率閾値Thr2よりも低い場合)などに、発電が可能な状態にされる。
第2発電装置12は、車両本体2の内部などに設置される。
第2発電装置12で得られた電力は、制御装置11aの制御により、変換装置41、ケーブル45などを介して、第2蓄電装置22に供給される。
第2発電装置12で用いる水素は、水電解装置33で得られた水素、及び水素タンク35に蓄積された水素である。
第2発電装置12で用いる酸素は、空気中の酸素であってもよいし、水電解装置33で得られた酸素であってもよい。
【0042】
(蓄電部20)
蓄電部20は、第1蓄電装置21、第2蓄電装置22を有する。
【0043】
(第1蓄電装置21)
第1蓄電装置21は、バッテリーなどで構成され、第1発電装置11で得られた電力を蓄積する。
第1蓄電装置21は、走行中など、第2蓄電装置22に充電する前段階で一時的に電力を蓄積するために使用される。
第1蓄電装置21は、制御装置11aなど、電動車両1を構成する電気機器を駆動するために用いられてもよい。
なお、車輪60を回転させるために、モーター50とは別に、電動車両1がエンジンなど内燃機関を含む場合には、蓄電部20は、第1蓄電装置21と第2蓄電装置22とは別の始動用バッテリーを有してもよい。
第1蓄電装置21は、第1発電装置11の一日の発電量(例えば、2kWh)の7.5倍程度の容量(例えば、15kWh)を有するのが望ましい。
また、第1蓄電装置21は、後述する第2蓄電装置22の容量(例えば、24kWh)の2/3程度の容量を有するのが望ましい。
第1蓄電装置21は、電動車両1の荷物室などに設けられる。
第1蓄電装置21は、電動車両1から取り外し可能な可搬式のものであってもよいし、電動車両1に固定された固定式のものであってもよい。
【0044】
第1蓄電装置21は、第2発電装置12で得られた電力を貯蔵するために使用されてもよい。
例えば、第1蓄電装置21の充電率R1が第2充電率閾値Thr2よりも低く、第2蓄電装置22の充電率が第1充電率閾値Thr1以上に高く、且つ水素タンク35の水素充填率R3が水素充填率閾値Thr3以上に高い場合に、第2発電装置12で得られた電力が、変換装置41若しくは他の変換装置を介して、第1蓄電装置21に供給される(R1<Thr2、R2≧Thr1、R3≧Thr3)。
【0045】
(第2蓄電装置22)
第2蓄電装置22は、バッテリーなどで構成され、モーター50を駆動する、すなわち、モーター50に電力を供給するために使用される。
第2蓄電装置22は、入力側端子部44を介して接続された機器から供給された電力を蓄積する。具体的には、ケーブル45などを介して入力側端子部44と出力側端子部43とが接続された場合には、第2蓄電装置22は、第1蓄電装置21に蓄積された電力、水素タンク35に蓄積された水素から得られた電力(第2発電装置12で得られた電力)を蓄積する。また、ケーブル45若しくは他のケーブル(不図示)を介して、入力側端子部44と外部電源(不図示)とが接続された場合には、第2蓄電装置22は、当該外部電源から供給された電力を蓄積する。
【0046】
(水素生成部30)
水素生成部30は、電解液供給部31、水電解装置33、水素タンク35を有する。
【0047】
(電解液供給部31)
電解液供給部31は、貯水タンクなどを含み、水電解装置33に、電気分解を行うための水などの電解液を供給する。
また、電解液供給部31は、車両本体2の上面部に設けられた雨水受け口31a、車両本体2の室内に設けられた除湿装置31bの少なくとも一方、および液送管31cを含む。
雨水受け口31aを介して集められた雨水、若しくは、除湿装置31bを介して集められた水が、電解液として、液送管31cを介して、電解液供給部31の貯水タンクに蓄積され、水電解装置33に供給される。ただし、電動車両1の使用者などが電動車両1の外部で得られた水が、電解液供給部31の貯水タンクに蓄積され、水電解装置33に供給されてもよい。
また、電動車両1のエアコンディショナーの一部が除湿装置31bとして機能し、当該エアコンディショナーの動作で結露して出来た水が、電解液供給部31の貯水タンクに蓄積され、水電解装置33に供給されてもよい。
電解液供給部31の貯水タンクから水電解装置33への電解液の供給は、制御装置11aによって制御されてもよいし、水電解装置33の内部の電解液が一定量を維持するように機械的に制御されてもよい。
【0048】
(水電解装置33)
水電解装置33は、第1発電装置11などから供給された電力に基づいて、電解液供給部31から供給された電解液の電気分解を行って、水素を発生させる。
電解液供給部31と水電解装置33は、別体で構成されてもよいし、一体で構成されてもよい。
【0049】
(水素タンク35)
水素タンク35は、水素を吸蔵する水素吸蔵合金と、当該水素吸蔵合金を保持する容器を有する。水素タンク35の当該容器は、内部に当該水素吸蔵合金を保持する。水素タンク35は、高圧下若しくは低温下において、水素を吸蔵し、当該高圧下若しくは当該低温下の状態でない場合に、吸蔵した水素を放出する。
水素タンク35は、連通管36を介して、第2発電装置12、水電解装置33と連通する。
【0050】
水素タンク35と連通管36の少なくとも一方には、歪みセンサー、流量センサー、温度センサーなどを含む検知装置35aが設けられる。
検知装置35aの歪みセンサー若しくは流量センサーは、水素タンク35の水素充填度合い(水素充填率R3)を算出するために用いられる。
検知装置35aの温度センサーは、水素タンク35の内部温度T1を算出するために用いられる。
【0051】
タンク保持部37は、水素タンク35を着脱可能な状態で保持する。
また、タンク保持部37は、水素放出のための水素タンク35の加温と、水素吸蔵のための水素タンク35の冷却の少なくとも一方を行う。
【0052】
水素タンク35の内部温度T1が第1温度閾値Tht1(例えば、Tht1=0℃)以上であって、水素タンク35に水素を蓄積する(吸蔵する)場合には、タンク保持部37は、水素タンク35の冷却を行う(T1≧Tht1)。
ただし、外気温が低いなど、水素タンク35の内部温度T1が第1温度閾値Tht1未満であって、水素タンク35に水素を蓄積する(吸蔵する)場合には、タンク保持部37は、水素タンク35の冷却を行わなくてもよい(T1<Tht1)。
【0053】
水素タンク35の内部温度T1が第2温度閾値Tht2(Tht1<Tht2、例えば、Tht2=50℃)未満であって、水素タンク35に蓄積した水素を放出する場合には、タンク保持部37は、水素タンク35の加温を行う(T1<Tht2)。
ただし、外気温が高いなど、水素タンク35の内部温度T1が第2温度閾値Tht2以上であって、水素タンク35に蓄積した水素を放出する場合には、タンク保持部37は、水素タンク35の加温を行わなくてもよい(T1≧Tht2)。
【0054】
すなわち、水素タンク35の内部温度T1が第1温度閾値Tht1以上である場合には、タンク保持部37による水素タンク35の冷却が行われる状態で、水素タンク35における水素の吸蔵が行われる。
水素タンク35の内部温度T1が第1温度閾値Tht1未満である場合には、タンク保持部37による水素タンク35の冷却が行われずに、水素タンク35における水素の吸蔵が行われる。
また、水素タンク35の内部温度T1が第2温度閾値Tht2未満である場合には、タンク保持部37による水素タンク35の加温が行われる状態で、水素タンク35における水素の放出が行われる。
また、水素タンク35の内部温度T1が第2温度閾値Tht2以上である場合には、タンク保持部37による水素タンク35の加温が行われずに、水素タンク35における水素の放出が行われる。
これにより、水素タンク35の冷却なしで水素の吸蔵が可能である場合、及び水素タンク35の加温なしで水素の放出が可能である場合に、タンク保持部37の電力消費を抑えることが可能になる。
【0055】
なお、本実施形態では、水素タンク35は、可搬式であり、タンク保持部37から着脱可能であるとして説明する。しかしながら、水素タンク35が、着脱を考慮せず、タンク保持部37などに固定される形態であってもよい。
また、本実施形態では、水素タンク35が、吸蔵合金に吸蔵することで水素を蓄積する形態を説明する。しかしながら、水素タンク35が、水素を含む有機ハイドライド、液化した状態の水素、圧縮した気体の状態の水素のいずれかを蓄積する形態でもよい。
【0056】
(変換部40)
変換部40は、変換装置41と出力側端子部43と入力側端子部44とケーブル45を有する。
【0057】
(変換装置41)
変換装置41は、AC/DCコンバーター、DC/DCコンバーターなどを含む充電装置である。
また、変換装置41は、第1蓄電装置21からの電力を、第2蓄電装置22の充電に適した電流及び電圧に変換して、ケーブル45などを介して第2蓄電装置22に供給する。
また、変換装置41は、第2発電装置12からの電力を、第2蓄電装置22の充電に適した電流及び電圧に変換して、ケーブル45などを介して第2蓄電装置22に供給する。
【0058】
(変換装置41の急速充電)
変換装置41は、制御装置11aの制御により、電圧と電流の少なくとも一方を上げた状態で、第1蓄電装置21若しくは第2発電装置12からケーブル45などを介して第2蓄電装置22への電力供給を行う急速充電装置であるのが望ましい。
例えば、制御装置11aは、第2蓄電装置22の充電率R2が、第2充電率閾値Thr2以上に高く、第1充電率閾値Thr1よりも低い時に、当該急速充電を行う(Thr2≦R2<Thr1)。
また、制御装置11aは、第2蓄電装置22の充電率R2が、第2充電率閾値Thr2よりも低いか、第1充電率閾値Thr1以上に高い時に、当該急速充電を行わず、電圧及び電流を上げない状態での通常充電を行う(Thr2>R2、若しくはThr1≦R2)。
ただし、制御装置11aは、第2蓄電装置22の充電率R2が、第1充電率閾値Thr1以上に高い時に、当該急速充電も、当該通常充電も行わない形態であってもよい。
【0059】
(変換装置41の応用例)
本実施形態では、出力側端子部43と第1蓄電装置21の間に、変換装置41が設けられる例を説明した。しかしながら、出力側端子部43と第1蓄電装置21の間に変換装置41が設けられる形態に代えて/加えて、第2蓄電装置22と入力側端子部44の間に変換装置41が設けられてもよい。
【0060】
(出力側端子部43、入力側端子部44、ケーブル45)
出力側端子部43は、第1蓄電装置21若しくは第2発電装置12から電力供給を行うための出力端子である。
入力側端子部44は、第2蓄電装置22への電力供給を行うため(充電用に外部若しくは第1蓄電装置21若しくは第2発電装置12から電力供給を受けるため)の入力端子である。入力側端子部44は、例えば、車両本体2の側面若しくはエンジンルーム内に設けられる。このため、第1蓄電装置21と変換装置41がトランクルームに設置された場合には、ケーブル45は、トランクリッドを開けた状態で、トランクルームから車両本体2の外部を通って、入力側端子部44に接続される(走行中に配線出来る可能性が低い)。
【0061】
ケーブル45は、出力側端子部43と入力側端子部44とを電気的に接続するための電気ケーブルである。
ケーブル45は、例えば、同軸ケーブルなどであり、電気線45aと、当該電気線45aを覆う被覆部45bと、入力側端子部44と接続する第1端子部45cと、出力側端子部43と接続する第2端子部45dを含む。電気線45aは、内部導体、当該内部導体を覆う絶縁体、当該絶縁体を覆う外部導体で構成され、被覆部45bは、当該外部導体を覆う。
ただし、ケーブル45は、同軸ケーブルに限るものではない。例えば、電気線45aは、プラス用の内部導体と、絶縁体を挟んで当該プラス用の内部導体と並列に配置されたマイナス用の内部導体とを含み、これらが被覆部45bに覆われてもよい。
なお、出力側端子部43が省略されて、変換装置41とケーブル45とが直接接続される形態であってもよい。この場合は、第2端子部45dが省略される。
【0062】
(モーター50、車輪60)
モーター50は、第2蓄電装置22からの電力に基づいて駆動し、電動車両1の車輪60を回転させる。
【0063】
(第1蓄電装置21、第2蓄電装置22を設けることの効果)
第1蓄電装置21で一時的に電力を蓄積する。このため、第2蓄電装置22からモーター50への電力供給制御を複雑にせずに、第1蓄電装置21から直ちに、第2蓄電装置22の充電率R2が低くなった時などに、ケーブル45などを介して、第2蓄電装置22に電力を供給することが出来る。これにより、第2蓄電装置22のバッテリー(予備電源)として、第1蓄電装置21を活用することが可能になる。
【0064】
(ケーブル45と入力側端子部44を介して、第2蓄電装置22に電力供給することの効果)
第1蓄電装置21と第2蓄電装置22との電気的な接続は、ケーブル45及び入力側端子部44を介して行われる。このため、入力側端子部44にケーブル45を接続しない限り、誤って第1蓄電装置21から第2蓄電装置22への電力供給が行われることがない。従って、車両本体2に固定されて外しにくい第2蓄電装置22が破損する可能性を低くすることができる。
【0065】
(既存の電気自動車などを活用出来ることの効果)
既存の電気自動車若しくはプラグインハイブリッド自動車で、第2蓄電装置22と入力側端子部44とモーター50と車輪60を含むものに、第1発電装置11、第1蓄電装置21などを加えるだけで、簡単に本実施形態の電動車両1が形成することができる。
第2蓄電装置22への直接的な電力供給ではなく、入力側端子部44を介した電力供給が行われるため、既存の電気自動車などに加えた第1発電装置11などが、第2蓄電装置22そして/若しくはモーター50の制御そして/若しくは動作に悪影響を及ぼす可能性が低い。
【0066】
(水素生成部30を設けることの効果)
第1蓄電装置21で一時的に電力を蓄積し、水素生成部30で電力に基づいて生成した水素を蓄積する。このため、第2蓄電装置22からモーター50への電力供給制御を複雑にせずに、第1蓄電装置21から、若しくは水素生成部30と第2発電装置12から直ちに、第2蓄電装置22の充電率R2が低くなった時などに、ケーブル45などを介して、第2蓄電装置22に電力を供給することが出来る。
【0067】
第1蓄電装置21と水素生成部30とで電力若しくは電力に基づく水素を蓄積するので、電力だけを蓄積する形態に比べて、多くのエネルギーを蓄積することが可能になる。
長期間電動車両1を運転しない場合は、第1発電装置11で得られた電力に基づいて水素を発生させ、水素タンク35に当該水素を充填させる。水素タンク35を入れ替えることにより、第1発電装置11で得られたエネルギーを水素として有効に蓄積することが出来る。
頻繁に電動車両1を運転する場合は、停車時や、アクセサリースイッチのオフ時に、第1蓄電装置21、若しくは水素生成部30と第2発電装置12から、ケーブル45などを介して、第2蓄電装置22への電力供給が行われ、走行時に、第1蓄電装置21での蓄電、水素生成部30での水素充填が行われる。
【0068】
(雨水などを電解液として用いることの効果)
雨水、車室内の湿気に基づいて得られる水を電解液として用いることで、外部からの部材の供給が少ない状態でも、水素の蓄積を継続して行うことが可能になる。
【0069】
(第2蓄電装置22への電力供給遮断制御を行うことの効果)
モーター50の駆動中に、第2蓄電装置22に外部からの電力が供給され、第2蓄電装置22の電圧などに変動が生じ、モーター50の制御に悪影響を及ぼす可能性を低くすることが出来る。
【0070】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0071】
1 電動車両
2 車両本体
10 発電部
11 第1発電装置
11a 制御装置
12 第2発電装置
20 蓄電部
21 第1蓄電装置
22 第2蓄電装置
30 水素生成部
31 電解液供給部
31a 雨水受け口
31b 除湿装置
31c 液送管
33 水電解装置
35 水素タンク
35a 検知装置
36 連通管
37 タンク保持部
40 変換部
41 変換装置
43 出力側端子部
44 入力側端子部
45 ケーブル
45a 電気線45a
45b 被覆部
45c 第1端子部
45d 第2端子部
50 モーター
60 車輪
A200 外部機器(外部の電気機器)
R1 第1蓄電装置の充電率
R2 第2蓄電装置の充電率
R3 水素タンクの水素充填率
T1 水素タンクの内部温度
Thr1 第1充電率閾値(満充電)
Thr2 第2充電率閾値
Thr3 水素充填率閾値
Tht1 第1温度閾値
Tht2 第2温度閾値
【要約】
簡単にモーターへの電力供給を行う蓄電装置への電力を確保する電動車両を提供する。
電動車両1は、自然エネルギーに基づいて発電する第1発電装置11と、第1発電装置11で得られた電力を蓄積する第1蓄電装置21と、充電用に外部から電力供給を受けるための入力側端子部44と、第1蓄電装置21と入力側端子部44との電気的な接続を行うケーブル45と、ケーブル45と入力側端子部44を介して供給された、第1蓄電装置21に蓄積された電力を蓄積する第2蓄電装置22と、第2蓄電装置22からの電力に基づいて駆動するモーター50とを備える。