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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-17
(45)【発行日】2023-01-25
(54)【発明の名称】水中堆積物の撤去装置及びその撤去方法
(51)【国際特許分類】
   G21F 9/28 20060101AFI20230118BHJP
   B25J 9/02 20060101ALI20230118BHJP
【FI】
G21F9/28 511B
B25J9/02 D
G21F9/28 A
【請求項の数】 26
(21)【出願番号】P 2020023191
(22)【出願日】2020-02-14
(65)【公開番号】P2021128075
(43)【公開日】2021-09-02
【審査請求日】2022-02-02
(73)【特許権者】
【識別番号】507250427
【氏名又は名称】日立GEニュークリア・エナジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】黒澤 孝一
(72)【発明者】
【氏名】小林 亮介
(72)【発明者】
【氏名】平野 正人
(72)【発明者】
【氏名】小松 謙文
(72)【発明者】
【氏名】秋森 輝希
(72)【発明者】
【氏名】平野 克彦
(72)【発明者】
【氏名】大森 信哉
(72)【発明者】
【氏名】川本 裕之
【審査官】松平 佳巳
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-125754(JP,A)
【文献】特開2014-092519(JP,A)
【文献】特開2019-056628(JP,A)
【文献】特開2016-132895(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G21F 9/28
B25J 9/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水中にある堆積物の把持及び/又は吸引を行う作業装置と、該作業装置が設置された揚重機により、前記作業装置が並進、昇降して把持及び/又は吸引した前記堆積物を取り出す回収装置と、該回収装置で取り出した前記堆積物を容器で回収し、前記容器を搬出箇所に搬出して前記堆積物を回収する搬送装置とを備え
前記堆積物は、建物の地下階の水中にあり、
前記搬送装置は、地下階搬送装置と地上階搬送装置とから成り、前記回収装置の保管容器から前記地下階搬送装置の回収容器へ前記堆積物を移し替えて移送し、前記堆積物が移し替えられた前記回収容器から水切り容器へ前記堆積物を移し替え、前記堆積物が移し替えられた水切り容器を前記建物に設置されているホイストにより地下階から地上階に引き上げ、地上階に引き上げられた前記水切り容器から搬送容器へ前記堆積物を移し替え、前記堆積物が移し替えられた前記搬送容器を前記地上階搬送装置で搬出箇所に搬出することを特徴とする水中堆積物の撤去装置。
【請求項2】
水中にある堆積物の把持及び/又は吸引を行う作業装置と、該作業装置が設置された揚重機により、前記作業装置が並進、昇降して把持及び/又は吸引した前記堆積物を取り出す回収装置と、該回収装置で取り出した前記堆積物を容器で回収し、前記容器を搬出箇所に搬出して前記堆積物を回収する搬送装置とを備え、
前記堆積物は、建物の地下階の水中にあり、
前記搬送装置は、地下階搬送装置と前記建物の地上階に設置された地上階搬送装置であるベルトコンベアとから成り、前記回収装置の保管容器から前記地下階搬送装置の回収容器へ前記堆積物を移し替えて移送し、前記堆積物が移し替えられた前記回収容器から水切り容器へ前記堆積物を移し替え、前記堆積物が移し替えられた水切り容器を前記建物に設置されているホイストにより地下階から地上階に引き上げ、地上階に引き上げられた前記水切り容器から搬送容器へ前記堆積物を移し替え、前記堆積物が移し替えられた前記搬送容器を前記ベルトコンベアで搬出箇所に搬出することを特徴とする水中堆積物の撤去装置。
【請求項3】
請求項又はに記載の水中堆積物の撤去装置であって、
前記地上階で前記搬送容器に移し替えられた前記堆積物の重量を測定し、この測定結果に基づいて前記堆積物の搬出が可能か判断する重量測定器を備えていることを特徴とする水中堆積物の撤去装置。
【請求項4】
請求項乃至のいずれか1項に記載の水中堆積物の撤去装置であって、
前記回収装置と前記地下階搬送装置は、浮力体(フロート)を備えていることを特徴とする水中堆積物の撤去装置。
【請求項5】
請求項乃至のいずれか1項に記載の水中堆積物の撤去装置であって、
前記作業装置、前記回収装置、前記地下階搬送装置、地上階搬送装置及び前記建物の各階にはカメラが設置され、前記カメラで監視しながら前記作業装置、前記回収装置、前記地下階搬送装置及び前記地上階搬送装置の操作が行われることを特徴とする水中堆積物の撤去装置。
【請求項6】
請求項に記載の水中堆積物の撤去装置であって、
前記回収装置及び前記地下階搬送装置と前記地上階搬送装置は、それぞれ移動可能なケーブルを介してそれぞれの操作盤に接続されていることを特徴とする水中堆積物の撤去装置。
【請求項7】
請求項に記載の水中堆積物の撤去装置であって、
前記ホイストは前記建物の最上階に設置され、このホイストと前記水切り容器を吊り上げるホイストフックが移動可能なホイスト用ケーブルで連結されていることを特徴とする水中堆積物の撤去装置。
【請求項8】
請求項乃至のいずれか1項に記載の水中堆積物の撤去装置であって、
前記作業装置は、先端に作業ツールが接続されている2本の吊り下げ式多関節アームから成ることを特徴とする水中堆積物の撤去装置。
【請求項9】
請求項に記載の水中堆積物の撤去装置であって、
前記建物の各階の床には開口部が形成され、前記開口部を介して前記水切り容器、前記ケーブル、前記ホイスト用ケーブルが通過できるように構成されていることを特徴とする水中堆積物の撤去装置。
【請求項10】
請求項又はに記載の水中堆積物の撤去装置であって、
前記堆積物は袋に収納されているものであり、前記袋に収納されている前記堆積物が前記吊り下げ式多関節アームの先端に接続された作業ツールで回収、撤去されることを特徴とする水中堆積物の撤去装置。
【請求項11】
請求項10に記載の水中堆積物の撤去装置であって、
前記吊り下げ式多関節アームの前記作業ツールは、グラップル、吸引ポンプ、スコップ或いは吸引ポンプとスコップの組み合わせから成り、
前記袋が健全な場合には、前記グラップルで前記袋を両脇からつかむか或いは前記袋の縛ってある箇所をつかむか、若しくは前記吸引ポンプで前記袋を吸引するか或いは前記スコップで前記袋の下からすくい上げるか、又は前記吸引ポンプで前記袋を吸引した後前記スコップで前記袋の下からすくい上げて前記堆積物を回収、撤去することを特徴とする水中堆積物の撤去装置。
【請求項12】
請求項10に記載の水中堆積物の撤去装置であって、
前記吊り下げ式多関節アームの前記作業ツールは、吸引ポンプ、スコップ或いは吸引ポンプとスコップの組み合わせから成り、
前記袋が破損しているか、前記袋が破損しかけているか、前記袋が破損し前記袋に残ったものと外に散乱したものが混在している場合には、前記吸引ポンプで前記袋を吸引するか或いは前記スコップで前記袋の下からすくい上げるか、若しくは前記吸引ポンプで前記袋を吸引した後前記スコップで前記袋の下からすくい上げて前記堆積物を回収、撤去することを特徴とする水中堆積物の撤去装置。
【請求項13】
請求項乃至12のいずれか1項に記載の水中堆積物の撤去装置であって、
前記回収装置は、左右に所定間隔をもって対向配置された少なくとも1つのフロートと、該フロートが脚部となって接続され、所定の間隔をもって相対向して配置された門型の少なくとも2つのアームと、門型の少なくとも2つの前記アームの上部を接続する接続部材と、前記フロートに設置され、左右及び前後に移動可能な推進器と、前記接続部材に設置され、左右、前後及び上下に移動可能な揚重機と、該揚重機の先端に設置された前記作業装置で把持及び/又は吸引された前記水中堆積物を一時保管する保管容器と、前記アーム及び前記フロートに設置されたカメラとを備えていることを特徴とする水中堆積物の撤去装置。
【請求項14】
請求項13に記載の水中堆積物の撤去装置であって、
前記地下階搬送装置は、左右に所定間隔をもって対向配置された少なくとも1つのフロートと、左右に所定間隔をもって対向配置された前記フロートの間に設置された前記回収容器と、前記フロートに設置され、左右及び前後に移動可能な推進器と、前記フロートに設置されたカメラとを備えていることを特徴とする水中堆積物の撤去装置。
【請求項15】
請求項14に記載の水中堆積物の撤去装置であって、
前記地上階搬送装置は、自在に移動可能な遠隔操作ロボット或いはベルトコンベアであることを特徴とする水中堆積物の撤去装置。
【請求項16】
水中にある堆積物の把持及び/又は吸引を行う作業装置と、該作業装置が設置された揚重機により、前記作業装置が並進、昇降して把持及び/又は吸引した前記堆積物を取り出す回収装置と、該回収装置で取り出した前記堆積物を搬出して前記堆積物を回収する搬送装置とを備え、
前記堆積物は、建物の地下階の水中にあり、
前記搬送装置は、地下階搬送装置と地上階搬送装置とから成り、前記回収装置から前記地下階搬送装置の回収容器へ前記堆積物を移送し、前記堆積物を地下階の前記地下階搬送装置から地上階に設置された地上階搬送装置に引き上げ、前記地上階に引き上げられた前記堆積物を搬送容器で搬出箇所に搬出し、
前記作業装置は、先端に作業ツールが接続されている2本の吊り下げ式多関節アームから成ると共に、前記吊り下げ式多関節アームの前記作業ツールは、吸引ポンプ、スコップ或いは吸引ポンプとスコップの組み合わせから成り、
前記堆積物は袋に収納されているものであり、前記袋が破損しているか、前記袋が破損しかけているか、前記袋が破損し前記袋に残ったものと外に散乱したものが混在している場合には、前記吸引ポンプで前記袋を吸引するか或いは前記スコップで前記袋の下からすくい上げるか、若しくは前記吸引ポンプで前記袋を吸引した後前記スコップで前記袋の下からすくい上げて前記堆積物を回収、撤去することを特徴とする水中堆積物の撤去装置。
【請求項17】
水中にある堆積物の把持及び/又は吸引を行う作業装置が設置された回収装置の揚重機により、前記作業装置が並進、昇降して把持及び/又は吸引した前記堆積物を取り出し、前記回収装置で取り出した前記堆積物を容器で回収し、この容器を搬送装置で搬出箇所に搬出して前記堆積物を回収するものであって、
前記堆積物は、建物の地下階の水中にあり、
前記搬送装置は、地下階搬送装置と地上階搬送装置とから成り、前記回収装置の保管容器から前記地下階搬送装置の回収容器へ前記堆積物を移し替えて移送し、前記堆積物が移し替えられた前記回収容器から水切り容器へ前記堆積物を移し替え、前記堆積物が移し替えられた前記水切り容器を前記建物に設置されているホイストにより地下階から地上階に引き上げ、地上階に引き上げられた前記水切り容器から搬送容器へ前記堆積物を移し替え、前記堆積物が移し替えられた前記搬送容器を前記地上階搬送装置で搬出箇所に搬出することを特徴とする水中堆積物の撤去方法。
【請求項18】
水中にある堆積物の把持及び/又は吸引を行う作業装置が設置された回収装置の揚重機により、前記作業装置が並進、昇降して把持及び/又は吸引した前記堆積物を取り出し、前記回収装置で取り出した前記堆積物を容器で回収し、この容器を搬送装置で搬出箇所に搬出して前記堆積物を回収するものであって、
前記堆積物は、建物の地下階の水中にあり、
前記搬送装置は、地下階搬送装置と前記建物の地上階に設置されたベルトコンベアとから成り、前記回収装置の保管容器から前記地下階搬送装置の回収容器へ前記堆積物を移し替えて移送し、前記堆積物が移し替えられた前記回収容器から水切り容器へ前記堆積物を移し替え、前記堆積物が移し替えられた前記水切り容器を前記建物に設置されているホイストにより地下階から地上階に引き上げ、地上階に引き上げられた前記水切り容器から搬送容器へ前記堆積物を移し替え、前記堆積物が移し替えられた前記搬送容器を前記ベルトコンベアで搬出箇所に搬出することを特徴とする水中堆積物の撤去方法。
【請求項19】
請求項17又は18に記載の水中堆積物の撤去方法であって、
前記地上階で前記搬送容器に移し替えられた前記堆積物の重量を重量測定器で測定し、この測定結果に基づいて前記堆積物の搬出が可能か判断してから前記堆積物を撤去することを特徴とする水中堆積物の撤去方法。
【請求項20】
請求項17乃至19のいずれか1項に記載の水中堆積物の撤去方法であって、
前記回収装置と前記地下階搬送装置は浮力体(フロート)を備え、この浮力体により前記回収装置と前記地下階搬送装置が移動することを特徴とする水中堆積物の撤去方法。
【請求項21】
請求項17乃至20のいずれか1項に記載の水中堆積物の撤去方法であって、
前記作業装置、前記回収装置、前記地下階搬送装置、地上階搬送装置及び前記建物の各階に設置されたカメラで監視しながら前記作業装置、前記回収装置、前記地下階搬送装置及び前記地上階搬送装置が操作されることを特徴とする水中堆積物の撤去方法。
【請求項22】
請求項17又は18に記載の水中堆積物の撤去方法であって、
前記建物の最上階に設置された前記ホイストと前記水切り容器を吊り上げるホイストフックが移動可能なホイスト用ケーブルで連結され、前記ホイストを操作することにより、前記ホイスト用ケーブルを介して前記ホイストフックで前記水切り容器を吊り上げて所定の位置へ移動することを特徴とする水中堆積物の撤去方法。
【請求項23】
請求項17乃至22のいずれか1項に記載の水中堆積物の撤去方法であって、
前記作業装置は、先端に作業ツールが接続された2本の吊り下げ式多関節アームから成り、
前記堆積物が袋に収納されているものであり、前記袋に収納されている前記堆積物が前記吊り下げ式多関節アームの前記作業ツールで回収、撤去されることを特徴とする水中堆積物の撤去方法。
【請求項24】
請求項23に記載の水中堆積物の撤去方法であって、
前記吊り下げ式多関節アームの前記作業ツールは、グラップル、吸引ポンプ、スコップ或いは吸引ポンプとスコップの組み合わせから成り、
前記袋が健全な場合には、前記グラップルで前記袋を両脇からつかむか或いは前記袋の縛ってある箇所をつかみ、若しくは前記吸引ポンプで前記袋を吸引するか或いは前記スコップで前記袋の下からすくい上げ、又は前記吸引ポンプで前記袋を吸引した後前記スコップで前記袋の下からすくい上げて前記堆積物を回収、撤去することを特徴とする水中堆積物の撤去方法。
【請求項25】
請求項23に記載の水中堆積物の撤去方法であって、
前記吊り下げ式多関節アームの前記作業ツールは、吸引ポンプ、スコップ或いは吸引ポンプとスコップの組み合わせから成り、
前記袋が破損しているか、前記袋が破損しかけているか、前記袋が破損し前記袋に残ったものと外に散乱したものが同居している場合には、前記吸引ポンプで前記袋を吸引するか或いは前記スコップで前記袋の下からすくい上げ、若しくは前記吸引ポンプで前記袋を吸引した後前記スコップで前記袋の下からすくい上げて前記堆積物を回収、撤去することを特徴とする水中堆積物の撤去方法。
【請求項26】
水中にある堆積物の把持及び/又は吸引を行う作業装置が設置された回収装置の揚重機により、前記作業装置が並進、昇降して把持及び/又は吸引した前記堆積物を取り出し、該回収装置で取り出した前記堆積物を搬出して前記堆積物を回収し、この回収した前記堆積物を搬送装置で搬出箇所に搬出して前記堆積物を回収するものであって、
前記堆積物は、建物の地下階の水中にあり、
前記搬送装置は、地下階搬送装置と地上階搬送装置とから成り、前記回収装置から前記地下階搬送装置の回収容器へ前記堆積物を移送し、前記堆積物を地下階の前記地下階搬送装置から地上階に設置された地上階搬送装置に引き上げ、前記地上階に引き上げられた前記堆積物を搬送容器で搬出箇所に搬出し、
前記作業装置は、先端に作業ツールが接続されている2本の吊り下げ式多関節アームから成ると共に、前記吊り下げ式多関節アームの前記作業ツールは、吸引ポンプ、スコップ或いは吸引ポンプとスコップの組み合わせから成り、
前記堆積物は袋に収納されているものであり、前記袋が破損しているか、前記袋が破損しかけているか、前記袋が破損し前記袋に残ったものと外に散乱したものが混在している場合には、前記吸引ポンプで前記袋を吸引するか或いは前記スコップで前記袋の下からすくい上げるか、若しくは前記吸引ポンプで前記袋を吸引した後前記スコップで前記袋の下からすくい上げて前記堆積物を回収、撤去することを特徴とする水中堆積物の撤去方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は水中堆積物の撤去装置及びその撤去方法に係り、特に、人間の立ち入りが困難な建物の地下階の水中にある堆積物を撤去するものに好適な水中堆積物の撤去装置及びその撤去方法に関する。
【背景技術】
【0002】
人間の立ち入りが困難な過酷環境下(化学プラントの劇薬槽、ごみ処理施設、河川、湖の底、有毒ガスが充満している地下街、高線量の地下階等)で地下階に水が溜まっている建物があり、その水中に堆積物が残置されている。
【0003】
人間の立ち入りが困難なため、この撤去対象である水中に残置されている堆積物へのアクセス、撤去、搬送作業を全て遠隔で行う必要がある。更に、アクセス長が長く、撤去対象である堆積物の物量も多いため、撤去作業に時間を要する可能性がある。
【0004】
なお、直接的に関係しないが、タンク等の容器の底面に堆積した流動性堆積物を効率よく、かつ、安全に回収し移送できる流動性物質回収装置が特許文献1に記載されている。
【0005】
この特許文献1には、スラッジタンク内の底部を自由に移動可能なスラッジ回収走行車の吸引機構からスラッジタンク内に堆積した流動堆積物を吸引し、吸引した流動堆積物を回収ポンプで回収してバッチタンクに一時保管し、一時保管された流動堆積物を移送ポンプで廃液タンクに移送するようにし、このとき、これら移動、回収及び移送を全て遠隔操作で行うことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2001-51096号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
人間の立ち入りが困難な過酷環境下(化学プラントの劇薬槽、ごみ処理施設、河川、湖の底、有毒ガスが充満している地下街、高線量の地下階等)の地下階から水中に残置された堆積物を撤去するという課題は新規であり、直接的に関係する先行技術文献が見当たらなく、短時間で撤去することが望まれている。
【0008】
しかしながら、上記した特許文献1に記載の流動性物質回収装置においては、上記した人間の立ち入りが困難な過酷環境下(化学プラントの劇薬槽、ごみ処理施設、河川、湖の底、有毒ガスが充満している地下街、高線量の地下階等)の地下階から水中に残置された堆積物を撤去するという課題の認識はないし、それを解決しようとする記載も一切見受けられない。
【0009】
本発明は上述の点に鑑みなされたもので、その目的とするところは、水中にある堆積物を短時間で撤去、回収することができる水中堆積物の撤去装置及びその撤去方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の水中堆積物の撤去装置は、上記目的を達成するために、水中にある堆積物の把持及び/又は吸引を行う作業装置と、該作業装置が設置された揚重機により、前記作業装置が並進、昇降して把持及び/又は吸引した前記堆積物を取り出す回収装置と、該回収装置で取り出した前記堆積物を容器で回収し、前記容器を搬出箇所に搬出して前記堆積物を回収する搬送装置とを備え
前記堆積物は、建物の地下階の水中にあり、
前記搬送装置は、地下階搬送装置と地上階搬送装置とから成り、前記回収装置の保管容器から前記地下階搬送装置の回収容器へ前記堆積物を移し替えて移送し、前記堆積物が移し替えられた前記回収容器から水切り容器へ前記堆積物を移し替え、前記堆積物が移し替えられた水切り容器を前記建物に設置されているホイストにより地下階から地上階に引き上げ、地上階に引き上げられた前記水切り容器から搬送容器へ前記堆積物を移し替え、前記堆積物が移し替えられた前記搬送容器を前記地上階搬送装置で搬出箇所に搬出することを特徴とする。
【0011】
本発明の水中堆積物の撤去方法は、上記目的を達成するために、水中にある堆積物の把持及び/又は吸引を行う作業装置が設置された回収装置の揚重機により、前記作業装置が並進、昇降して把持及び/又は吸引した前記堆積物を取り出し、前記回収装置で取り出した前記堆積物を容器で回収し、この容器を搬送装置で搬出箇所に搬出して前記堆積物を回収するものであって、
前記堆積物は、建物の地下階の水中にあり、
前記搬送装置は、地下階搬送装置と地上階搬送装置とから成り、前記回収装置の保管容器から前記地下階搬送装置の回収容器へ前記堆積物を移し替えて移送し、前記堆積物が移し替えられた前記回収容器から水切り容器へ前記堆積物を移し替え、前記堆積物が移し替えられた前記水切り容器を前記建物に設置されているホイストにより地下階から地上階に引き上げ、地上階に引き上げられた前記水切り容器から搬送容器へ前記堆積物を移し替え、前記堆積物が移し替えられた前記搬送容器を前記地上階搬送装置で搬出箇所に搬出することを特徴とする。

【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、水中にある堆積物を短時間で撤去、回収することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の実施例1の堆積物が水中に残置されている建物の断面図である。
図2】本発明の水中堆積物の撤去装置の実施例1の具体的構成を示す斜視図である。
図3図2に示した本発明の水中堆積物の撤去装置の実施例1を構成する回収装置を前方から見た斜視図である。
図4図3の(A)部の詳細を示す部分斜視図である。
図5図2に示した本発明の水中堆積物の撤去装置の実施例1を構成する回収装置を後方から見た斜視図である。
図6図2に示した本発明の水中堆積物の撤去装置の実施例1を構成する地下階搬送装置を前方から見た斜視図である。
図7図2に示した本発明の水中堆積物の撤去装置の実施例1を構成する地下階搬送装置を後方から見た斜視図である。
図8】本発明の水中堆積物の撤去装置の実施例1を構成する回収装置に備えられている吊り下げ式多関節アーム(作業装置)が水中にある状態を示す図である。
図9】本発明の水中堆積物の撤去方法における建物の地下1階の作業状況を示す図である。
図10】本発明の水中堆積物の撤去方法における建物の地上1階の作業状況を示す図である。
図11(a)】本発明の撤去対象物である堆積物が収納されている袋が健全な場合に、グラップルを用いて堆積物をつかむ様子を示す図である。
図11(b)】本発明の撤去対象物である堆積物が収納されている袋が破損している場合に、吸引ポンプを用いて堆積物を吸引する様子を示す図である。
図11(c)】本発明の撤去対象物である堆積物が収納されている袋が破損している場合に、スコップを用いて堆積物をすくい上げる様子を示す図である。
図12(a)】図11(a)に示したグラップルを用いて堆積物が収納されている袋を両脇からつかむ様子を示す図である。
図12(b)】図11(a)に示したグラップルを用いて堆積物が収納されている健全な袋の縛ってある箇所をつかむ様子を示す図である。
図13(a)】図11(c)に示したスコップを用いて堆積物が収納されている健全な袋の下からすくい上げる前の様子を示す図である。
図13(b)】図11(c)に示したスコップを用いて堆積物が収納されている健全な袋の下からすくい上げた後の様子を示す図である。
図14図11(b)に示した吸引ポンプを用いて堆積物が収納されている健全な袋を吸引する様子を示す図である。
図15図11(b)に示した吸引ポンプを用いて堆積物が収納されている健全な袋を吸引して持ち上げた後、図11(c)に示したスコップを用いて袋の下からすくい上げる様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図示した実施例に基づいて本発明の水中堆積物の撤去装置及びその撤去方法を説明する。なお、各図において、同一構成部品には同符号を使用する。
【0015】
また、以下で説明する実施例は、人間の立ち入りが困難な建物の例として、堆積物が地下街の水中に残置されている場合について説明するが、本発明は、これに限定されるものではなく、人間の立ち入りが困難な過酷環境下(化学プラントの劇薬槽、ごみ処理施設、河川、湖の底、有毒ガスが充満している地下階、高線量の地下階等)であれば、本実施例と同様に適用可能である。
【実施例1】
【0016】
まず、図1を用いて、本実施例の水中堆積物の撤去装置及びその撤去方法が用いられる堆積物が水中に残置されている建物の概略構造を説明する。
【0017】
図1に示すように、建物100の地下2階の水中にある堆積物1の把持及び/又は吸引を行う作業装置(詳細は後述する)9を備えた回収装置2及び地下階搬送装置3と地上階搬送装置7は、それぞれ移動可能な信号ケーブル9a、9b、9cを介してそれぞれの操作盤(図示せず)等に接続されている。なお、装置構造によっては、水圧ケーブルが接続される場合もある。
【0018】
また、建物100の最上階の天井にはホイスト8が設置され、このホイスト8には、水切り容器4、回収容器5等を吊り上げるホイストフック8aが移動可能なホイスト用ケーブル8bで連結されている。
【0019】
一方、建物100の各階(地下1階、地上1階)の床には開口部10a、10bが形成されており、この開口部10a、10bを介して回収容器5、水切り容器4、これら容器を吊り上げるホイストフック8a、ホイスト用ケーブル8b及び信号ケーブル9a、9b(水圧ケーブルが装置に接続される場合は、水圧ケーブルも)が通過できるように構成されている。
【0020】
また、作業装置9、回収装置2、地下階搬送装置3、地上階搬送装置7及び建物100の各階にはカメラが設置されており、このカメラで作業状況、建物の内部状態等を監視しながら作業装置9、回収装置2、地下階搬送装置3、地上階搬送装置7及びホイスト8等の操作が行われる。
【0021】
建物100の地下2階、地下1階、地上1階の天井には照明付き吊り下ろしカメラ12a、12b、12cがそれぞれ設置された状態が示されている。
【0022】
図2に、本発明の水中堆積物の撤去装置20の具体的構成を示す。図2は、建物100の地下2階であり、堆積物1が袋に収納された状態で複数個残置されている。
【0023】
図2に示すように、本実施例の水中堆積物の撤去装置20は、水中にある堆積物1の把持及び/又は吸引を行う作業装置9と、この作業装置9が設置され、上記したホイスト8により作業装置9が並進、昇降して把持及び/又は吸引した堆積物1を取り出し一時保管容器21に一時保管する回収装置2と、一時保管容器21から堆積物1が移し替えられた回収容器5を備えた地下階搬送装置3と、地下2階から地下1階にホイスト8により引き上げられた回収容器5から移し替えられた堆積物1を収納する水切り容器4から移し替えられた堆積物1を収納する搬送容器30を搬出箇所に搬出する地上階搬送装置7とから概略構成され、回収装置2及び地下階搬送装置3は、浮力体(回収装置用フロート11a、11b及び地下階搬送装置用フロート11c、11d)を備えている。
【0024】
上記した回収装置2には、回収装置用照明付きカメラ14a、14b、14c、14d、14e、14f及び14g(図3図5参照)と、例えば、水中スラスタのような回収装置用前後移動用推進器15a、15b及び回収装置用左右移動用推進器16a、16bが設置され、地下階搬送装置3には、地下階搬送装置用照明付きカメラ17a、17b、17c、17d及び17e(図6図7参照)と、例えば、水中スラスタのような地下階搬送装置用前後移動用推進器18a、18b及び地下階搬送装置用左右移動用推進器19a、19bが設置されている。
【0025】
次に、本実施例の水中堆積物の撤去装置20における回収装置2の詳細を、図3図4及び図5を用いて説明する。
【0026】
該図に示すように、本実施例の水中堆積物の撤去装置20における回収装置2は、左右に所定間隔をもって対向配置されたものが、上下に2つずつ設置されて成る回収装置用フロート11a、11bと、この回収装置用フロート11a、11bが脚部となって接続され、所定の間隔をもって相対向して配置された門型の少なくとも2つのアーム22a及び22bと、この門型の2つのアーム22a及び22bの上部を接続する接続部材23と、回収装置用フロート11a、11bに設置され、前後に移動可能な回収装置用前後移動用推進器15a及び15bと、回収装置用フロート11a、11bに設置され、左右に移動可能な回収装置用左右移動用推進器16a及び16bと、接続部材23に設置され、左右、前後(図4に、点線矢印で示す)及び上下に移動可能な揚重機(堆積物1をつかむ作業装置9を昇降させるチェーンブロック等)28と、この揚重機28の先端に設置された作業装置9で把持及び/又は吸引された堆積物1を一時保管する一時保管容器21と、アーム22a及び22b及び回収装置用フロート11a、11bに設置された回収装置用照明付きカメラ14a、14b、14c、14d、14e、14f及び14gとから概略構成されている。
【0027】
次に、本実施例の水中堆積物の撤去装置20における地下階搬送装置3の詳細を、図6及び図7を用いて説明する。
【0028】
該図に示すように、本実施例の水中堆積物の撤去装置20における地下階搬送装置3は、左右に所定間隔をもって対向配置されたものが、上下に3つずつ設置されて成る地下階搬送装置用フロート11c、11dと、左右に所定間隔をもって対向配置された地下階搬送装置用フロート11c、11dの間に設置された回収容器5と、地下階搬送装置用フロート11c、11dに設置され、前後に移動可能な地下階搬送装置用前後移動用推進器18a及び18bと、地下階搬送装置用フロート11c、11dに設置され、左右に移動可能な地下階搬送装置用左右移動用推進器19a及び19bと、地下階搬送装置用フロート11c、11dに設置された地下階搬送装置用照明付きカメラ17a、17b、17c、17d及び17eとから概略構成されている。
【0029】
なお、地上階搬送装置7は、特に図示しないが、クローラによって自在に移動可能であり、搬送容器30を搬送する機能があればよく、例えば、遠隔操作ロボットが適用できる。
【0030】
次に、本実施例の水中堆積物の撤去装置20における作業装置9について、図8を用いて説明する。
【0031】
図8に示すように、本実施例の作業装置9は、先端に作業ツール(例えば、図11(a)に示すグラップル31、図11(b)に示す吸引ポンプ32、図11(c)に示すスコップ33或いは図15に示す吸引ポンプ32とスコップ33の組み合わせから成るもの)が接続されている2本の吊り下げ式多関節アーム24a、24bから構成されている。
【0032】
この吊り下げ式多関節アーム24a、24bの先端に接続された作業ツールを用いて、堆積物1を把持及び/又は吸引して吊り上げて回収、撤去する。
【0033】
次に、本実施例の水中堆積物の撤去方法について、図1を用いて説明する。
【0034】
図1に示すように、堆積物1は、建物100の地下2階の水中に堆積されているものであり、作業装置9の先端に接続された作業ツール(例えば、グラップル31)で掴み回収された堆積物1は、回収装置2の一時保管容器21に一時保管され、この一時保管容器21から地下階搬送装置3の回収容器5へ堆積物1を移し替えて移送し、堆積物1が移し替えられた回収容器5から水切り容器4へ堆積物1を第1の取扱装置6aで移し替え、堆積物1が移し替えられた水切り容器4を建物100の地上4階の天井に設置されているホイスト8により地下1階から地上1階に引き上げ、地上1階に引き上げられた水切り容器4から搬送容器30へ堆積物1を第2の扱装置6bで移し替え、この堆積物1が移し替えられた搬送容器30を地上階搬送装置7で搬出箇所に搬出するものである。
【0035】
本実施例の水中堆積物の撤去方法においては、回収装置2の一時保管容器21から地下階搬送装置3の回収容器5へ堆積物1を移し替えてから重量測定器(図示せず)で堆積物1の重量を測定し、この測定結果に基づいて堆積物1の搬出が可能か判断してから堆積物1を移送、撤去するようにしてもよい。
【0036】
上述した本実施例の水中堆積物の撤去方法における建物100の地下1階の作業状況を図9に、地上1階の作業状況を図10に示す。
【0037】
図9に示すように、建物100の地下1階では、地下1階の床に形成された開口部10aから堆積物1が移し替えられた水切り容器4が、地下2階からホイストフック8aで吊り上げられており、この堆積物1が収納された水切り容器4は、メッシュ状の水切り台4a上に置かれて堆積物1の水切りが行われ、次の工程へと移る。
【0038】
また、図10に示すように、建物100の地上1階では、地下1階での堆積物1の水切りが終了した水切り容器4が、ホイストフック8aで地上1階に吊り上げられると、第1の取扱装置6aにより堆積物1を水切り容器4から搬送容器30に移し替えて地上階搬送装置7に載せて搬出箇所に搬出される。
【0039】
次に、図8に示した先端に作業ツール(例えば、グラップル31、吸引ポンプ32、スコップ33)が接続されている2本の吊り下げ式多関節アーム24a、24bにより、袋に収納されている堆積物1を把持及び/又は吸引して回収、撤去する具体例を図11(a)、図11(b)、図11(c)、図12(a)、図12(b)、図13(a)、図13(b)、図14及び図15を用いて説明する。
【0040】
図11(a)は、堆積物1が収納されている袋が健全な場合に使用されるグラップル31を、図11(b)は、堆積物1が収納されている袋が破損している場合に使用される吸引ポンプ32を、図11(c)は、堆積物1が収納されている袋が破損している場合に使用されるスコップ33を、それぞれ示す。
【0041】
堆積物1が収納されている袋が健全な場合には、図12(a)に示すように、グラップル31で袋を両脇からつかむか、或いは図12(b)に示すように、袋の縛ってある箇所をつかむか、若しくは図14に示すように、吸引ポンプ32で袋を吸引するか、或いは図13(a)及び図13(b)に示すように、スコップ33で袋の下からすくい上げるか、又は図15に示すように、吸引ポンプ32で袋を吸引した後、スコップ33で袋の下からすくい上げて袋に収納された堆積物ゼオライト1を回収、撤去する。
【0042】
また、堆積物1が収納されている袋が破損しているか、堆積物1が収納されている袋が破損しかけているか、堆積物1が収納されている袋が破損し袋に残ったものと外に散乱したものが混在している場合には、吸引ポンプ32で堆積物1が収納されている袋を吸引するか、或いはスコップ33で堆積物1が収納されている袋の下からすくい上げるか、若しくは吸引ポンプ32で堆積物1が収納されている袋を吸引した後、スコップ33で堆積物1が収納されている袋の下からすくい上げて堆積物1が収納されている袋を回収、撤去する。
【0043】
このような本実施例の水中堆積物の撤去装置及びその撤去方法によれば、水中にある堆積物1を短時間で撤去、回収することができる。
【実施例2】
【0044】
上述した実施例1では、搬送装置として地下階搬送装置3と地上階搬送装置7を例にして説明したが、搬送装置は、地下階搬送装置3と建物100の地上階(例えば、地上1階)に設置されたベルトコンベアであっても構わない。
【0045】
この場合には、特に図示しないが、建物の地下1階では、地下1階の床に形成された開口部から堆積物が移し替えられた水切り容器が、地下2階からホイストフックで吊り上げられており、この堆積物が収納された水切り容器は、メッシュ状の水切り台上に置かれて堆積物の水切りが行われ、次の工程へと移る。
【0046】
また、建物の地上1階では、地下1階での堆積物の水切りが終了した水切り容器が、ホイストフックで地上1階に吊り上げられると、第1の取扱装置により堆積物を水切り容器から搬送容器に移し替えてベルトコンベアに載せて搬出箇所に搬出される。
【0047】
このようにしても、実施例1と同様な効果を得ることができる。
【0048】
なお、上記した実施例は本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
【符号の説明】
【0049】
1…堆積物、2…回収装置、3…地下階搬送装置、4…水切り容器、4a…水切り台、5…回収容器、6a…第1の取扱装置、6b…第2の取扱装置、7…地上階搬送装置、8…ホイスト、8a…ホイストフック、8b…ホイスト用ケーブル、9…作業装置、9a、9b、9c…信号ケーブル、10a、10b…開口部、11a、11b…回収装置用フロート、11c、11d…地下階搬送装置用フロート、12a、12b、12c…照明付き吊り下ろしカメラ、14a、14b、14c、14d、14e、14f、14g…回収装置用照明付きカメラ、15a、15b…回収装置用前後移動用推進器、16a、16b…回収装置用左右移動用推進器、17a、17b、17c、17d、17e…地下階搬送装置用照明付きカメラ、18a、18b…地下階搬送装置用前後移動用推進器、19a、19b…地下階搬送装置用左右移動用推進器、20…水中堆積物の撤去装置、21…一時保管容器、22a、22b…アーム、23…接続部材、24a、24b…吊り下げ式多関節アーム、28…揚重機、30…搬送容器、31…グラップル、32…吸引ポンプ、33…スコップ、100…建物。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11(a)】
図11(b)】
図11(c)】
図12(a)】
図12(b)】
図13(a)】
図13(b)】
図14
図15