(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-17
(45)【発行日】2023-01-25
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0207 20230101AFI20230118BHJP
【FI】
G06Q30/02 346
(21)【出願番号】P 2020049656
(22)【出願日】2020-03-19
【審査請求日】2021-02-19
(73)【特許権者】
【識別番号】319013263
【氏名又は名称】ヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090033
【氏名又は名称】荒船 博司
(74)【代理人】
【識別番号】100093045
【氏名又は名称】荒船 良男
(72)【発明者】
【氏名】市原 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】藤原 光昭
(72)【発明者】
【氏名】安藤 洋輔
(72)【発明者】
【氏名】冨永 大二朗
(72)【発明者】
【氏名】高橋 知史
【審査官】上田 威
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-162377(JP,A)
【文献】特開2012-014469(JP,A)
【文献】特開2013-210960(JP,A)
【文献】米国特許第09508078(US,B1)
【文献】特開2010-039916(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツを集めて閲覧可能にするコンテンツサイトにおいて電子商取引に係るウェブサイトで出品されている商品またはサービスに関するコンテンツを閲覧したユーザーが、前記コンテンツサイトから前記ウェブサイトへ移動したことを検出するサイト移動検出手段と、
前記サイト移動検出手段によりサイト移動を検出した場合に、移動する前の前記コンテンツサイトで閲覧されていたコンテンツの創作者を特定するための創作者識別情報を取得するコンテンツ情報取得手段と、
前記ウェブサイトへ移動したユーザーが、前記ウェブサイトにおいて前記コンテンツに関係する前記商品またはサービスを購入した場合に、購入情報を取得する購入情報取得手段と、
前記コンテンツ情報取得手段により取得された創作者識別情報および前記購入情報取得手段により取得された購入情報に基づいて前記コンテンツの創作者に対して付与する報酬を決定する報酬決定手段と、
前記商品又はサービスに関するコンテンツ作成の申し込みを受け付けてコンテンツ作成を許諾する許諾手段と、を備え、
前記コンテンツサイトは、前記許諾手段により
作成が許諾されたコンテンツを閲覧可能にすることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記コンテンツを作成した創作者のランク付けを行うランク付け手段を備え、
前記報酬決定手段は、前記ランク付け手段により決定されたランクに応じて各創作者に付与する報酬を決定することを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記購入情報には、前記商品またはサービスの購入者の属性情報が含まれ
前記コンテンツに関係する前記商品またはサービスの種別ごとに設定された販売ターゲットとなる購入者の条件と前記購入者の属性情報とを比較してマッチングを判定するマッチング判定手段を備え、
前記ランク付け手段は、前記マッチング判定手段による判定結果に基づいて、前記コンテンツを作成した創作者のランク付けを行うことを特徴とする請求項2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記購入者の条件には、少なくとも前記商品またはサービスの購入者の性別又は世代情報が含まれることを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記ランク付け手段により決定されたランクに応じて報酬の分配率を決定する分配率決定手段をさらに備え、
前記報酬決定手段は、前記分配率決定手段により決定された分配率に応じて各創作者に付与する報酬を決定することを特徴とする請求項2から4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記ランク付け手段が決定したランクを出品者端末より閲覧可能にするランク公開手段をさらに備えることを特徴とする請求項2から5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記コンテンツは商品またはサービスを紹介する動画であることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記報酬決定手段は、前記創作者識別情報に基づいて、創作者ごとに前記報酬を集計する機能を有することを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記報酬には、前記コンテンツに関係せずに商品またはサービスを購入した場合に契約者に付与される通常報酬が含まれ、
前記報酬決定手段は、前記コンテンツの創作者が前記通常報酬を受ける権利を有する契約者である場合に、前記通常報酬にインセンティブ報酬を加算して付与する報酬を決定することを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記報酬決定手段により決定された報酬と、該報酬が付与される創作者の情報を、アフィリエイト・サービスを提供する外部のサーバへ送信させる情報送信手段を備えることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記コンテンツサイトは、前記電子商取引に係るウェブサイトを運営するサーバにより提供されるサイトであることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記商品またはサービスを購入したユーザーが、購入した商品またはサービスに対する対価を送金したか否か確認する送金確認手段を備え、
前記報酬決定手段は、前記送金確認手段により送金が確認された場合に各創作者に付与する報酬を決定することを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記コンテンツサイトから前記ウェブサイトへの移動は、前記コンテンツサイトで閲覧されるコンテンツの近傍に表示されているインターネット上での前記ウェブサイトのアドレス情報に基づいて実行されることを特徴とする請求項1から12のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項14】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
同一種類のコンテンツを集めて閲覧可能にするコンテンツサイトにおいて電子商取引に係るウェブサイトで出品されている商品またはサービスに関するコンテンツを閲覧したユーザーが、前記コンテンツサイトから前記ウェブサイトへ移動したことを検出するサイト移動検出ステップと、
前記サイト移動検出ステップにおいてサイト移動が検出された場合に、移動する前の前記コンテンツサイトで閲覧されていたコンテンツの創作者を特定するための創作者識別情報を取得するコンテンツ情報取得ステップと、
前記ウェブサイトへ移動したユーザーが、前記ウェブサイトにおいて前記コンテンツに関係する前記商品またはサービスを購入した場合に、購入情報を記憶する購入情報記憶ステップと、
前記コンテンツ情報取得ステップにおいて取得された創作者識別情報および前記購入情報記憶ステップにおいて記憶された購入情報に基づいて前記コンテンツの創作者に対して付与する報酬を決定する報酬決定ステップと、
前記商品又はサービスに関するコンテンツ作成の申し込みを受け付けてコンテンツ作成を許諾する許諾ステップと、を含み、
前記コンテンツサイトは、前記許諾ステップにより
作成が許諾されたコンテンツを閲覧可能にすることを特徴とする情報処理方法。
【請求項15】
コンピュータを、
同一種類のコンテンツを集めて閲覧可能にするコンテンツサイトにおいて電子商取引に係るウェブサイトで出品されている商品またはサービスに関するコンテンツを閲覧したユーザーが、前記コンテンツサイトから前記ウェブサイトへ移動したことを検出するサイト移動検出手段、
前記サイト移動検出手段によりサイト移動を検出した場合に、移動する前の前記コンテンツサイトで閲覧されていたコンテンツの創作者を特定するための創作者識別情報を取得するコンテンツ情報取得手段、
前記ウェブサイトへ移動したユーザーが、前記ウェブサイトにおいて前記コンテンツに関係する前記商品またはサービスを購入した場合に、購入情報を記憶する購入情報記憶手段、
前記コンテンツ情報取得手段により取得された創作者識別情報および前記購入情報記憶手段に記憶されている購入情報に基づいて前記コンテンツの創作者に対して付与する報酬を決定する報酬決定手段、
前記商品又はサービスに関するコンテンツ作成の申し込みを受け付けてコンテンツ作成を許諾する許諾手段、として機能させ、
前記コンテンツサイトは、前記許諾手段により
作成が許諾されたコンテンツを閲覧可能にすることを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子商取引に用いる情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
インターネット上でユーザーが電子ショッピングサイト加盟店から商品を購入する電子商取引において、予め所定の契約をしたウェブサイトの管理者(運営者)が、電子ショッピングサイト加盟店が提供する商品あるいはサービスの広告を掲載し、ウェブサイトの閲覧者がウェブサイトに掲載している広告主の商品あるいはサービスなどを購入した場合に、生じた利益に応じて広告を掲載したウェブサイトに成功報酬を与えるアフィリエイト(成果報酬型の広告)と呼ばれる電子商取引方法が知られている。従来のアフィリエイト広告は、電子商取引サイト運営組織が選択した広告を、契約対象のウェブサイトに掲載する方式が一般的であった。
【0003】
このような掲載方式にあっては、ウェブサイトの管理者の意向が反映されないという課題がある。一方、販売促進パートナーとなるウェブサイトの管理者が、予め登録されている電子ショッピングサイト加盟店舗の中より希望する店舗を選択して参画要請を行い、販売促進パートナーと店舗との間で提携関係が成立した時に販売促進パートナーに対してアフィリエイトID(識別情報)を発行して、アフィリエイト広告をウェブサイトに掲載するようにした発明が提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載されている電子商取引方法によれば、掲載される商品やサービスに関してウェブサイトの管理者の意向が反映されるものの、売上げ増は付与する特典に依存しており、商品やサービスの持つ特徴や魅力によって商品やサービスの購入数や売上げの増加を充分に伸ばすことができないため、加盟店の利益の増加にも限界があるという課題がある。
【0006】
本発明は上記のような課題に着目してなされたものであり、その目的とするところは、ウェブサイト上の店舗の商品やサービスの販売数や売上げを充分に伸ばすことができる情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを提供することにある。
本発明の他の目的は、コンテンツを自己のウェブサイトに掲載または電子商取引サイト運営組織のウェブサイトに投稿する販売パートナーとしてのクリエイターが、サイトに掲載される商品やサービスに対するユーザーの購買欲を高めるコンテンツを作成する動機や意欲を高め、それによって電子ショッピングサイト加盟店および販売パートナーが大きな利益を得られる情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本出願の請求項1の発明に係る情報処理装置は、
コンテンツを集めて閲覧可能にするコンテンツサイトにおいて電子商取引に係るウェブサイトで出品されている商品またはサービスに関するコンテンツを閲覧したユーザーが、前記コンテンツサイトから前記ウェブサイトへ移動したことを検出するサイト移動検出手段と、
前記サイト移動検出手段によりサイト移動を検出した場合に、移動する前の前記コンテンツサイトで閲覧されていたコンテンツの創作者を特定するための創作者識別情報を取得するコンテンツ情報取得手段と、
前記ウェブサイトへ移動したユーザーが、前記ウェブサイトにおいて前記コンテンツに関係する前記商品またはサービスを購入した場合に、購入情報を取得する購入情報取得手段と、
前記コンテンツ情報取得手段により取得された創作者識別情報および前記購入情報取得手段により取得された購入情報に基づいて前記コンテンツの創作者に対して付与する報酬を決定する報酬決定手段と、
前記商品又はサービスに関するコンテンツ作成の申し込みを受け付けてコンテンツ作成を許諾する許諾手段と、を備え、
前記コンテンツサイトは、前記許諾手段により作成を許諾されたコンテンツを閲覧可能にすることを特徴としている。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の情報処理装置において、
前記コンテンツを作成した創作者のランク付けを行うランク付け手段を備え、
前記報酬決定手段は、前記ランク付け手段により決定されたランクに応じて各創作者に付与する報酬を決定することを特徴としている。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の情報処理装置において、
前記購入情報には、前記商品またはサービスの購入者の属性情報が含まれ
前記コンテンツに関係する前記商品またはサービスの種別ごとに設定された販売ターゲットとなる購入者の条件と前記購入者の属性情報とを比較してマッチングを判定するマッチング判定手段を備え、
前記ランク付け手段は、前記マッチング判定手段による判定結果に基づいて、前記コンテンツを作成した創作者のランク付けを行うことを特徴としている。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の情報処理装置において、
前記購入者の条件には、少なくとも前記商品またはサービスの購入者の性別又は世代情報が含まれることを特徴としている。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項2から4のいずれか一項に記載の情報処理装置において、
前記ランク付け手段により決定されたランクに応じて報酬の分配率を決定する分配率決定手段をさらに備え、
前記報酬決定手段は、前記分配率決定手段により決定された分配率に応じて各創作者に付与する報酬を決定することを特徴としている。
【0012】
請求項6に記載の発明は、請求項2から5のいずれか一項に記載の情報処理装置において、
前記ランク付け手段が決定したランクを出品者端末より閲覧可能にするランク公開手段をさらに備えることを特徴としている。
【0013】
請求項7に記載の発明は、請求項1から6のいずれか一項に記載の情報処理装置において、
前記コンテンツは商品またはサービスを紹介する動画であることを特徴としている。
【0014】
請求項8に記載の発明は、請求項1から7のいずれか一項に記載の情報処理装置において、
前記報酬決定手段は、前記創作者識別情報に基づいて、創作者ごとに前記報酬を集計する機能を有することを特徴としている。
【0015】
請求項9に記載の発明は、請求項1から8のいずれか一項に記載の情報処理装置において、
前記報酬には、前記コンテンツに関係せずに商品またはサービスを購入した場合に契約者に付与される通常報酬が含まれ、
前記報酬決定手段は、前記コンテンツの創作者が前記通常報酬を受ける権利を有する契約者である場合に、前記通常報酬にインセンティブ報酬を加算して付与する報酬を決定することを特徴としている。
【0016】
請求項10に記載の発明は、請求項1から9のいずれか一項に記載の情報処理装置において、
前記報酬決定手段により決定された報酬と、該報酬が付与される創作者の情報を、アフィリエイト・サービスを提供する外部のサーバへ送信させる情報送信手段を備えることを特徴とする。
【0017】
請求項11に記載の発明は、請求項1から10のいずれか一項に記載の情報処理装置において、
前記コンテンツサイトは、前記電子商取引に係るウェブサイトを運営するサーバにより提供されるサイトであることを特徴とする。
【0018】
請求項12に記載の発明は、請求項1から11のいずれか一項に記載の情報処理装において、
前記商品またはサービスを購入したユーザーが、購入した商品またはサービスに対する対価を送金したか否か確認する送金確認手段を備え、
前記報酬決定手段は、前記送金確認手段により送金が確認された場合に各創作者に付与する報酬を決定することを特徴とする。
【0019】
請求項13に記載の発明は、請求項1から12のいずれか一項に記載の情報処理装置において、
前記コンテンツサイトから前記ウェブサイトへの移動は、前記コンテンツサイトで閲覧されるコンテンツの近傍に表示されているインターネット上での前記ウェブサイトのアドレス情報に基づいて実行されることを特徴とする。
【0020】
請求項14の発明に係るコンピュータが実行する情報処理方法は、
同一種類のコンテンツを集めて閲覧可能にするコンテンツサイトにおいて電子商取引に係るウェブサイトで出品されている商品またはサービスに関するコンテンツを閲覧したユーザーが、前記コンテンツサイトから前記ウェブサイトへ移動したことを検出するサイト移動検出ステップと、
前記サイト移動検出ステップにおいてサイト移動が検出された場合に、移動する前の前記コンテンツサイトで閲覧されていたコンテンツの創作者を特定するための創作者識別情報を取得するコンテンツ情報取得ステップと、
前記ウェブサイトへ移動したユーザーが、前記ウェブサイトにおいて前記コンテンツに関係する前記商品またはサービスを購入した場合に、購入情報を記憶する購入情報記憶ステップと、
前記コンテンツ情報取得ステップにおいて取得された創作者識別情報および前記購入情報記憶ステップにおいて記憶された購入情報に基づいて前記コンテンツの創作者に対して付与する報酬を決定する報酬決定ステップと、
前記商品又はサービスに関するコンテンツ作成の申し込みを受け付けてコンテンツ作成を許諾する許諾ステップと、を含み、
前記コンテンツサイトは、前記許諾ステップにより作成が許諾されたコンテンツを閲覧可能にすることを特徴としている。
【0021】
請求項15の発明に係る情報処理プログラムは、
コンピュータを、
同一種類のコンテンツを集めて閲覧可能にするコンテンツサイトにおいて電子商取引に係るウェブサイトで出品されている商品またはサービスに関するコンテンツを閲覧したユーザーが、前記コンテンツサイトから前記ウェブサイトへ移動したことを検出するサイト移動検出手段、
前記サイト移動検出手段によりサイト移動を検出した場合に、移動する前の前記コンテンツサイトで閲覧されていたコンテンツの創作者を特定するための創作者識別情報を取得するコンテンツ情報取得手段、
前記ウェブサイトへ移動したユーザーが、前記ウェブサイトにおいて前記コンテンツに関係する前記商品またはサービスを購入した場合に、購入情報を記憶する購入情報記憶手段、
前記コンテンツ情報取得手段により取得された創作者識別情報および前記購入情報記憶手段に記憶されている購入情報に基づいて前記コンテンツの創作者に対して付与する報酬を決定する報酬決定手段、
前記商品又はサービスに関するコンテンツ作成の申し込みを受け付けてコンテンツ作成を許諾する許諾手段、として機能させ、
前記コンテンツサイトは、前記許諾手段により作成が許諾されたコンテンツを閲覧可能にすることを特徴としている。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、ウェブサイト上の店舗の商品やサービスの販売数や売上げを充分に伸ばすことができ、電子商取引に参画した店舗、販売促進パートナー並びに電子商取引サイト運営組織にとって大きなメリットが得られる。また、本発明によれば、コンテンツを自己のウェブサイトに掲載または電子商取引サイト運営組織のウェブサイトに投稿する販売パートナーとしてのクリエイターが、サイトに掲載される商品やサービスに対するユーザーの購買欲を高めるコンテンツを作成する動機や意欲を高め、それによって電子ショッピングサイト加盟店および販売パートナーが大きな利益を得られるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本発明の第1実施形態に係るアフィリテイシステムの構成を示す概略図である。
【
図2】本発明の第1実施形態における動画サイトの画面の一例を示す画面構成図である。
【
図3】本発明の第1実施形態におけるシステム全体の処理の流れを示すフローチャートである。
【
図4】本発明の第1実施形態のシステムを構成するショッピングサイトサーバ(Shpサイトサーバ)における購入者の情報入力画面の一例を示す画面構成図である。
【
図5】本発明の第1実施形態のシステムを構成するショッピングサイトサーバ(Shpサイトサーバ)における処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【
図6】本発明に係るアフィリテイシステムの第2実施形態を示す概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳しく説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明のアフィリエイト機能を含む電子商取引方法を具現化するためのシステム(以下、アフィリエイトシステムと記す)の第1の実施形態の概略構成図である。
【0025】
[システム構成]
図1に示すように、本実施形態のアフィリエイトシステムは、ショッピングサイト(商品サイト)を提供するサーバ(以下、Shpサイトサーバと記す)11と、アフィリエイトを希望する広告作成者としてのクリエイターの登録処理や報酬の支払い処理など担うアフィリエイトサーバ12と、クリエイターが所有もしくは管理するクリエイター端末13と、ショッピングサイトを利用するユーザーの端末14と、広告主となる商品やサービスの出品者の端末15と、を備えて構成されている。
【0026】
上記端末13~15は、それぞれパーソナルコンピュータ(PC)やスマートフォン、タブレット端末のような情報処理装置で構成され、各サーバ11,12および端末13~15の間は、図示しないインターネットのような通信ネットワークを介して相互にデータ通信可能に接続されている。
Shpサイトサーバ11は例えば電子商取引サイト運営組織によって管理され、アフィリエイトサーバ12は例えばアフィリエイト・サービス仲介業者によって管理される。本実施形態においては、Shpサイトサーバ11とアフィリエイトサーバ12は別個のデータ処理装置(コンピュータ)で構成されているが、両方の機能を有する1つのサーバとして構成しても良い。
【0027】
Shpサイトサーバ11は、通常のサーバと同様に、マイクロプロセッサなどからなる制御部と、プログラムや出品者情報などを記憶するHDD(ハードディスクドライブ)や半導体メモリなどからなる記憶部(データベースを含む)、通信ネットワークを介してデータ通信を行なう通信部、液晶ディスプレイなどからなる表示部、キーボードやマウスなどからなる入力操作部など、を備えて構成される。
本実施形態においては、Shpサイトサーバ11を構成する制御部と記憶部に格納されているプログラムとの協働によって、各種機能や後述のサイト移動検出手段、コンテンツ情報取得手段、購入情報記憶手段、クリエイターへの報酬決定手段、クリエイターのランク付け手段、報酬の分配率決定手段、情報送信手段、送金確認手段などが実現されるが、これらの手段は回路に置き換えて実現しても良い。
【0028】
[ショッピングサイトサーバの機能]
本実施形態においては、Shpサイトサーバ11は、ショッピングサイトの機能として、出品者(加盟店舗)情報登録機能、ショップサイト管理機能、売上情報受信機能、手数料管理機能などを備える。Shpサイトサーバ11の記憶部(データベース)には、ウェブサイト情報として出品者(加盟店舗)情報、出品情報(商品およびサービスの情報)、ターゲット層情報、販売履歴情報などがファイル形式で記憶される。ここで、ターゲット層情報とは、商品の品目、コンセプトやサービスの類型、ジャンルに応じてターゲットとする購買層(性別、年齢ないしは世代、居住地域等)を電子商取引サイト運営組織が予め決定した情報である。
【0029】
Shpサイトサーバ11は、売上情報受信機能により、ショッピングサイトにて成立した売買の売上情報およびアフィリエイトID(識別情報)に関連した売上発生毎に売上情報を出品者端末15より受信し、データベースに格納する。また、手数料管理機能により、ショッピングサイトのシステム利用に応じた出品者ごとの手数料計算と、その情報管理を行う。
また、Shpサイトサーバ11の各出品者マスタファイルは、ショップサイトID毎に店舗名、パスワード、店舗URL、メールアドレス、住所、電話番号、FAX番号、店舗説明、パートナー報酬率などをそれぞれ格納する領域を備える。売上情報ファイルは、ショップサイトID及びアフィリエイトID毎に年月日時刻、顧客名、売上金額及び確定フラグなどをそれぞれ格納する領域を備える。手数料ファイルは、ショップサイトID毎に年月、手数料及び受領フラグをそれぞれ格納する領域を備える。
【0030】
[アフィリエイトサーバの機能]
アフィリエイトサーバ12は販売促進パートナー管理機能を備え、パートナー登録、パートナーID管理、店舗選択アフィリエイト申請、キーワード管理及び報酬情報報告を実行する。アフィリエイトサーバ12は、パートナー登録機能により、パートナー登録をするためのページをサイトに公開し、例えば入力情報に基づいて適格性の審査を行い許可した場合には登録情報をデータベースにてファイル形式で管理する。また、パートナーID管理機能により、パートナー登録時に通常のパートナーにはパートナーIDを発行し、データベースにファイル形式で管理する。具体的には、販売促進パートナーマスタファイルに、パートナー名、パスワード、店舗URL、メールアドレス、住所、電話番号、FAX番号、口座情報などが格納される。
【0031】
また、アフィリエイトサーバ12は、店舗選択アフィリエイト申請機能により、動画を投稿して販売促進パートナーとなることを希望するクリエイターに対して店舗情報を公開し、クリエイターが宣伝広告したい店舗の商品またはサービスを選び、アフィリエイト申請を行えるようにする。そして、アフィリエイト管理機能により、アフィリエイト登録時にクリエイターIDやアフィリエイトIDを発行し、パートナーIDと同様に、データベースにてファイル形式で管理する。また、アフィリエイトサーバ12は、報酬情報報告機能により、販売促進パートナーの通常の成果報酬を計算し、その情報の管理と報告機能を有する。
【0032】
さらに、本実施形態においては、クリエイターが、自身が選択した商品またはサービスに関して動画を作成して、自身が管理するウェブサイトまたは電子商取引サイト運営組織が提供する動画サイトにアップもしくは投稿する。そして、その動画を閲覧したユーザーが当該商品またはサービスを購入した場合には、通常の成果報酬の他にインセンティブ報酬を付加して、成果報酬を支払う機能をアフィリエイトサーバ12が有している。そのため、パートナーマスタファイルには、宣伝広告対象の商品名またはサービス名の情報が格納される。
【0033】
図2に、ユーザー端末14の表示部に表示される動画サイト画面の例が示されている。
図2に示すように、動画サイトの画面には、閲覧可能な動画V1,V2,V3……のリストが表示され、その中から一つが選択されると、選択された動画が再生ウィンドウPWに表示される。そして、この再生ウィンドウPWの近傍(
図2では直下)には、当該動画にリンクされたウェブサイトのURL(Uniform Resource Locator)もくしはそれを代替する文字列等および動画番号またはアフィリエイトIDが表示されており、そのURLもくしは文字列等をクリックもしくはタップ操作すると、リンクされたウェブサイトへ移動するように構成されている。
【0034】
なお、特に限定されるものでないが、本実施形態においては、インセンティブ報酬に関しては、Shpサイトサーバ11が、例えば月単位ですべてのクリエイターのインセンティブ報酬を集計する。また、Shpサイトサーバ11は、購入履歴情報に基づいて購入者の属性とターゲット層情報とのマッチングを判定して、参加しているクリエイターを、マッチング度の高い宣伝動画を作成したクリエイターほど高いランクとなるようにランク付けを行い、ランクに応じてインセンティブ報酬の分配率を決定して報酬額を計算する機能を有している。
そして、Shpサイトサーバ11が算出した各クリエイターのインセンティブ報酬をアフィリエイトサーバ12へ送信し、アフィリエイトサーバ12が通常の成果報酬にインセンティブ報酬を付加してクリエイターへ支払うように構成されている。
【0035】
さらに、Shpサイトサーバ11は、管理機能により、店舗・パートナー管理、売上・手数料・報酬管理及び統計情報処理を行う。ここで、店舗・パートナー管理は、店舗情報、パートナー情報の閲覧、検索機能を提供する。売上・手数料・報酬管理は、店舗毎の売上情報、手数料の閲覧、検索と更新、パートナーへの報酬情報の閲覧、検索と更新機能を提供する。統計情報は、店舗数パートナー数、売上額、手数料額、報酬額等の統計情報閲覧機能を提供する。報酬ファイルは、パートナーID(クリエイターIDを含む)毎に年月、報酬及び支払フラグを備える。
【0036】
[システム全体の処理の流れ]
次に、
図1に示すアフィリエイトシステムにおいて、Shpサイトサーバ11のショッピンクサイトに出品されている商品またはサービスのいずれか対してクリエイターが宣伝広告の動画を作成して投稿し、その動画を閲覧したユーザーが商品またはサービスを購入してアフィリエイト成果報酬が支払われるまでの一連の流れについて、
図3のフローチャートを用いて説明する。
【0037】
このシステムにおいては、先ず商品またはサービスを販売したい出品者が出品者端末(PC)15を用いてShpサイトサーバ11のショッピンクサイトへ出品を行う(ステップS1)。次に、クリエイターが、クリエイター端末(PC)13からショッピンクサイトを閲覧して、出品されている多数の商品およびサービスの中から宣伝広告の動画を作成したいと希望する商品またはサービスを1つ選択する(ステップS2)。なお、選択を行う前に、当該クリエイターは、アフィリエイトサーバ12に対して、クリエイター登録を行っているものとする。
【0038】
続いて、クリエイターは、商品またはサービスを指定してPC13からアフィリエイトサーバ12へ動画によるアフィリエイト契約の申し込みを行う。この際、アフィリエイトサーバ12が提供する所定のプラットホームを利用して申し込みを行えるように構成しても良い。
これを受けてアフィリエイトサーバ12は、適格性等を審査して契約の成否を判断する(ステップS3)。具体的には、先ず申込み者が登録済のクリエイターであるか否か判定し、登録済である場合にはショッピングサイトへ出品している商品またはサービスについて宣伝広告の動画を作成したい旨の申し込みがあったことをクリエイターの情報と共に当該出品者の端末(PC)15へ知らせ、許諾するか否か問い合わせる。そして、許諾があった場合には、契約が成立した旨をクリエイター端末(PC)13へ知らせ、クリエイターID及びパスワードを付与する。
【0039】
次に、クリエイターは、出品者から動画作成対象の商品またはサービスの供与を受けて、レビュー動画を作成する(ステップS5)。なお、商品またはサービスの供与は、有償でも無職でも構わない。また、クリエイターが複数の商品またはサービスの動画を作成して投稿する場合には、動画を識別するためのID(アフィリエイトID)をアフィリエイトサーバ12より取得する。
【0040】
その後、クリエイターは、作成したレビュー動画を、クリエイター端末(PC)13により自己が管理しているウェブサイトまたは電子商取引サイト運営組織が運営している動画サイトにアップもしくは投稿する(ステップS6)。そして、複数のユーザーが投稿されたレビュー動画をユーザー端末(PC)14で閲覧することとなる(ステップS7)。なお、レビュー動画を投稿する際には、クリエイターによってIDおよび動画で紹介している商品またはサービスが掲載されるショッピングサイト等のURLが入力され、動画データに付記されて送信され、動画サイトを運営するサーバによって、レビュー動画と共にURLが表示される。
【0041】
次に、投稿されたレビュー動画を閲覧したユーザーが動画サイトに表示されているURLをクリックもしくはタップすると、当該URLが示す店舗サイトへ移動する(ステップS8)。なお、ここでは、移動先のサイトはShpサイトサーバ11が提供しているショッピングサイト内の当該出品者の電子店舗であるが、当該出品者が管理するサーバ内の店舗サイトへ移動させるようにしても良い。そして、URLが示す店舗サイトへ移動したときは、ユーザーが閲覧した動画に関する情報(例えばアフィリエイトIDまたはクリエイターID)がShpサイトサーバ11へ送信され、Shpサイトサーバ11において受信した情報が動画の閲覧履歴として記憶される(ステップS9)。
【0042】
一方、店舗サイトへ移動したユーザーは、動画で紹介された商品またはサービスの内容を確認したり、価格比較サイトへ移動して他のショッピングサイト内の商品またはサービスの価格と比較したりして購入するか否か判断する。そして、購入すると決めた時は、ユーザー端末(PC)14において、Shpサイトサーバ11のサイトで注文画面を開いて例えば仮想ショッピングカートに選択した商品またはサービスを入れる操作をしてから、例えば
図4に示すような購入者情報入力画面にて住所や氏名、年齢等の必要事項を入力して購入確定もしくは送信ボタンを操作するなど所定の注文手続きを行い、Shpサイトサーバ11から受諾とともに代金の請求を受ける(ステップS10)。
【0043】
なお、
図4に示す購入者情報入力画面においては、購入直前に閲覧した動画の番号またはアフィリエイトIDを入力する欄VNCが設けられている。この欄への記入により、Shpサイトサーバ11は動画を閲覧して購入を決めたユーザーであることを把握することができる。また、この入力画面に、購入前における動画の閲覧の有無を入力するチェックボックスCBを設けるようにしても良い。
ステップS10の後、商品またはサービスの注文をしたユーザーが出品者(加盟店舗)へ送金を行い、出品者がそれを確認して、商品の発送またはサービスの提供(ステップS11)を行い、取引が終了する。なお、取引が終了すると、出品者端末(PC)15からShpサイトサーバ11へ売上情報の送信(完了報告)を行うようにしても良い。
【0044】
一方、ユーザー端末(PC)14から商品またはサービスの注文を受け受諾したShpサイトサーバ11は、当該商品またはサービスの購入履歴をアフィリエイトIDと共に記憶し、購入履歴に関わるデータをアフィリエイトサーバ12へ送信する(ステップS12)。すると、アフィリエイトサーバ12は、クリエイターへ支払うアフィリエイト報酬額(インセンティブ報酬額を含む)を決定し、出品者端末(PC)15へ送信する(ステップS13)。出品者端末(PC)15は、アフィリエイト報酬額を含む費用請求を受けると、予め定められた広告費とアフィリエイト報酬をShpサイトサーバ11へ送金する(ステップS14)。
【0045】
Shpサイトサーバ11は、アフィリエイト・サービスに参加している複数の出品者からのインセンティブ報酬を集計するとともに、別途実施したクリエイターのランク付けに基づいてインセンティブ報酬の分配率を決定し、分配率とともに出品者から送金を受けたインセンティブ報酬をアフィリエイトサーバ12へ送金する(ステップS15)。すると、アフィリエイトサーバ12は、受信した分配率に基づいて各クリエイターへ支払うインセンティブ報酬額を計算し、送金して一連の処理が終了する(ステップS16)。なお、動画を閲覧して商品またはサービスの購入をしたユーザーに対しても特典(ポイント等)を付与するようにしても良い。
【0046】
[Shpサイトサーバにおける処理]
図5には、
図3に示す処理の流れの中でShpサイトサーバ11によって実行される処理、具体的には
図3のステップS9以降の処理の詳細な流れが示されている。以下、Shpサイトサーバ11によって実行される
図5の処理について説明する。なお、
図5の処理フローは、ユーザーがアフィリエイト対象の動画をアップしている動画サイトから店舗のサイトへ移動して店舗サイトが提供する商品またはサービスの注文(購入申込み)を受け付けたことに基づいて開始される。
【0047】
Shpサイトサーバ11は、商品またはサービスの注文(購入申込み)を受け付けると、先ずユーザーがアフィリエイト対象の動画をアップしている動画サイトから店舗サイトへ移動して来たか否か判断する(ステップS21)。ここで、アフィリエイト対象の動画をアップしている動画サイトから店舗サイトへの移動でない(No)と判断した場合は、通常の販売成処理へ移行する。
【0048】
一方、ステップS21で、Shpサイトサーバ11は、動画サイトから店舗のサイトへ移動して来たと判断すると、閲覧した動画のアフィリエイトIDを取得して、取得したIDを記憶する(ステップS22)。なお、動画サイトから店舗のサイトへ移動して来たことは、動画サイトを運営するサーバと店舗サイトを運営するサーバとが同一である場合には、サーバの記憶装置内のクッキー(cookie)またはキャッシュ(cache)を参照することで分かる。また、この場合、店舗のサイトの商品またはサービスの情報と動画サイト(サーバ)内の情報を参照することで、ユーザーが閲覧した動画のアフィリエイトIDを取得することできる。
【0049】
一方、ユーザーが店舗サイトを運営するサーバと異なるサーバが運営する動画サイトから移動して来たときは、
図4に示す情報入力画面で入力されたアフィリエイトIDと、購入対象の商品が動画で紹介されていることを表わす情報とから、動画を閲覧したユーザーであると判断して、当該アフィリエイトIDを記憶する。なお、入力情報がアフィリエイトIDでなく動画番号である場合には、例えば予め記憶装置に記憶されている動画番号とアフィリエイトIDとの対応を示すテーブルデータから動画のアフィリエイトIDを取得して記憶する。
また、動画サイトを運営するサーバと店舗サイトを運営するサーバとが同一である場合、Shpサイトサーバ11は、サーバ内の記憶装置からアフィリエイトIDを取得できるので、取得したアフィリエイトIDを情報入力画面の動画番号欄に表示させて、ユーザーによる入力を省略するように構成することも可能である。
【0050】
次のステップS23では、購入者の入力情報を確認して、購入対象の商品またはサービスの代金情報をユーザー端末13へ送信するとともに、記憶装置に記憶する。
次に、Shpサイトサーバ11は、注文のキャンセルまたは送金があったか否か判定する(ステップS24)。そして、注文がキャンセルされた場合には、ステップS21で記憶したアフィリエイトIDを削除する(ステップS25)。一方、送金があったことを確認すると、ステップS26へ進み、店舗IDや代金、購入者の属性等の購入情報を記憶する。ここで、購入者の属性には、性別、年齢もしくは世代、居住地域等が含まれる。
【0051】
その後、Shpサイトサーバ11は、アフィリエイトIDと購入情報をアフィリエイトサーバ12へ送信する(ステップS27)。また、予めの動画ごとに決定したタ―ゲート層に関する情報と購入者の属性等の条件とを比較して、マッチングの判定を行う(ステップS28)。このマッチング判定では、マッチングの程度(完全一致、部分一致等)に応じてマッチング度を算定するようにしても良い。続いて、購入履歴(購入実績総額)とマッチング判定結果に基づいて、クリエイターのランク付けを行う(ステップS29)。
【0052】
次に、Shpサイトサーバ11は、各加盟店舗(広告主)に対して請求する広告費およびアフィリエイト報酬額を例えば月単位で計算して請求し、受領する(ステップS30)。そして、受領を確認すると、ステップS29で決定したクリエイターのランクに基づいて、各クリエイターに対する成果報酬の分配率を決定し、報酬額を計算する(ステップS31)。受領を確認してクリエイターに対する成果報酬の分配率を決定することで、出店者からの送金がない場合に創作者への報酬の支払いを回避することができる。
【0053】
その後、アフィリエイトサーバ12の管理者(仲介業者)に対して、アフィリエイト・サービスの委託手数料とステップS31で算出した各クリエイターに支払う成果報酬の合計を送金する(ステップS32)。また、このとき、クリエイターごとに成果報酬額または分配率を記載したリストを送信する。
なお、上記実施形態においては、購入者とタ―ゲート層とのマッチング度を考慮してクリエイターのランク付けを行っているが、単に購入実績総額でランク付けを行っても良いし、ランク付けをせずに各動画の購入実績総額に応じて分配率を決定しても良い。また、Shpサイトサーバ11が決定したクリエイターのランクは、出品者端末(広告主PC)15による閲覧が可能になるようにシステムを構成しても良い。
【0054】
また、Shpサイトサーバ11が決定したクリエイターのランクを、アフィリエイトサーバ12へ送信して、アフィリエイトサーバ12において出品者端末(広告主PC)15による閲覧が可能になるようにシステムを構成しても良い。これにより、例えばショッピングサイトへの出品者が新規に開発した新商品または新サービスを宣伝広告したい場合に、ランクの高いクリエイターを見つけ、そのクリエイターとインセンティブ報酬を伴うアフィリエイト契約を行って動画の作成を依頼することができるようになる。
【0055】
[発明の効果]
上記実施形態のアフィリエイトシステムによれば、クリエイターが店舗との間でアフィリエイト契約をした上で、ショッピングサイト上の店舗で扱っている商品またはサービスを紹介するコンテンツ(動画)を作成しコンテンツサイト(動画サイト)にアップまたは投稿することで、コンテンツを閲覧したユーザーの当該商品またはサービスの購買意欲を高めることができる。
そのため、ウェブサイト上の店舗の商品やサービスの販売数や売上げを充分に伸ばすことができ、アフィリエイト・サービスを伴う電子商取引に参画した店舗、販売促進パートナーとしてのコンテンツ創作者(クリエイター)並びに電子商取引サイト運営組織にとって大きなメリットが得られる。また、販売活動を有利に進めることができ電子商取引の活性化に大きく貢献することができる。
【0056】
また、通常のアフィリエイト報酬にインセンティブ報酬を加算した報酬をコンテンツの創作者(クリエイター)に付与するため、コンテンツを自己のウェブサイトに掲載または電子商取引サイト運営組織のウェブサイトに投稿する販売パートナーとしてのクリエイターが、サイトに掲載される商品やサービスに対してユーザーの購買欲を高めるコンテンツを作成する動機や創作意欲を高めることができ、優れたコンテンツが作成されることでウェブサイト上の店舗の商品やサービスの販売数や売上げを充分に伸ばすことができる。
【0057】
また、様々なコンテンツの中でも動画はユーザーに対するアピール力が高いので、クリエイターが商品またはサービスを紹介するコンテンツとして動画を作成して動画サイトにアップまたは投稿することで、動画を閲覧したユーザーに当該商品またはサービスの購買意欲を高めることができる。
一方、動画を閲覧したユーザーは、商品やサービスを購入する前に、動画によって商品の取扱い方やサービスの内容を詳しく知ることができる。
【0058】
さらに、商品またはサービスの種別ごとに販売ターゲットとなる購入者の条件を設定し、購入者の属性情報と前記条件とを比較してマッチング判定をして、判定結果に基づいて創作者(クリエイター)のランク付けを行い、ランクに応じて各創作者に付与する報酬を決定するので、ユーザーの購買意欲をより高めることができたコンテンツの創作者(クリエイター)に対してより多くの報酬が付与されるので、創作者(クリエイター)がコンテンツを作成する動機や意欲を高めることができる。
【0059】
(第2実施形態)
図6は、アフィリエイト・サービスを実現可能なシステムの第2実施形態を示す。
この第2実施形態は、Shpサイトサーバ11とクリエイター端末13との間にリダイレクトサーバ16を設けたものである。クリエイター端末13において、動画サイトが運営されていて、アップされた動画がアフィリエイトに係るレビュー動画が含まれている場合に、当該サイトに訪れたユーザーがレビュー動画を閲覧し、対応するURLをクリックすると、リダイレクトサーバ16へ移動する。そして、リダイレクトサーバ16内において、紹介対象の商品またはサービスを提供する店舗のショッピングサイトのURLに変換されて、ショッピングサイトへ移動するようにされる。
【0060】
この実施形態によれば、リダイレクトサーバ16に、例えばアフィリエイトに関する情報を格納しておくとともに、当該サーバ16へ移動してきたユーザーがアフィリエイト契約したクリエイターの作成したレビュー動画を閲覧したか否か判断する機能を持たせることで、Shpサイトサーバ11のプログラムを大きく改変することなくアフィリエイトに係るレビュー動画の閲覧履歴情報を取得し記憶することができる。そして、リダイレクトサーバ16において、アフィリエイトのインセンティブ成果報酬を計算してアフィリエイトサーバ12へ送信する機能を実現することもできる。
また、通常のアフィリエイト報酬は従来通りShpサイトサーバ11からアフィリエイトサーバ12へ送信し、アフィリエイトサーバ12においてリダイレクトサーバ16からのインセンティブ成果報酬と合算してクリエイターへ支払うようにすることができる。
【0061】
さらに、
図6に破線で示すように、クリエイター端末13とアフィリエイトサーバ12との間にリダイレクトサーバ17を設け、例えばこのサーバ17によりアフィリエイトに係るレビュー動画の閲覧履歴情報を取得したり、アフィリエイトのインセンティブ成果報酬を計算してアフィリエイトサーバ12へ送信したりするように構成しても良い。
また、クリエイターの活動を支援するサイトに、本発明に係るアフィリエイト・サービスの契約を支援する機能も持たせ、例えばクリエイター端末13においてクリエイター支援サイトを訪問し、商品またはサービスのレビュー動画を作成してアフィリエイト・サービスを受けることを希望する場合、当該サイトに表示されている所定のURLをクリックすると、リダイレクトサーバ17へ移動し、コンテンツを用いたアフィリエイト・サービスの契約画面を表示して、アフィリエイトサーバ12に代わって契約手続きの処理を行えるように構成しても良い。
【0062】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものでない。例えば上記実施形態では、クリエイターが作成するコンテンツの例として動画を挙げたが、本明細書における「コンテンツ」には、動画の他、静止画(写真)や楽曲、アニメーション、ゲーム、イラストなどウェブサイトに投稿可能な創作物が含まれ、クリエイターがそのようなコンテンツを利用して、ショッピングサイトに出品されている商品またはサービスについて宣伝を行ってアフィリエイト報酬を得ることができるようにすることも可能である。
【符号の説明】
【0063】
11 ショッピングサイトサーバ(Shpサイトサーバ)
12 アフィリエイトサーバ
13 クリエイター端末
14 ユーザー端末
15 出品者端末
16 リダイレクトサーバ