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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-17
(45)【発行日】2023-01-25
(54)【発明の名称】折り畳み式三輪車
(51)【国際特許分類】
   B62B 7/08 20060101AFI20230118BHJP
   B62K 9/02 20060101ALI20230118BHJP
   B62K 15/00 20060101ALI20230118BHJP
【FI】
B62B7/08
B62K9/02
B62K15/00
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2020517463
(86)(22)【出願日】2018-09-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-12-03
(86)【国際出願番号】 US2018053122
(87)【国際公開番号】W WO2019067719
(87)【国際公開日】2019-04-04
【審査請求日】2021-07-01
(31)【優先権主張番号】62/563,765
(32)【優先日】2017-09-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】599122905
【氏名又は名称】ラジオ・フライヤー・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Radio Flyer, Inc.
【住所又は居所原語表記】6515 West Grand Avenue, Chicago, Illinois 60707 United States
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100120112
【氏名又は名称】中西 基晴
(74)【代理人】
【識別番号】100101373
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 茂雄
(72)【発明者】
【氏名】デブリー,ギャレット
(72)【発明者】
【氏名】パコウィッツ,デービッド
【審査官】諸星 圭祐
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-008053(JP,A)
【文献】特開2017-105303(JP,A)
【文献】登録実用新案第3094277(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2014/0103616(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第105539691(CN,A)
【文献】米国特許第04079957(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62B 7/00- 9/28
B62K 1/00-19/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
折り畳み式三輪車であって、
第1の端部および第2の端部を有するフレームであって、前記第2の端部が少なくとも1つの後輪を支持する、フレームと、
前記フレームに接続された座席と、
前記フレームの前記第1の端部に隣接するヘッドチューブハウジングと、
前記三輪車の前記第1の端部に隣接するフォーク、および、前記フォークに回転可能な状態で固定された前輪と、
前記フォークから延在しかつハンドルバーを支持するステムであって、前記ヘッドチューブハウジングの一部分が、前記ステムに摺動可能に接続され、前記三輪車が、前記ヘッドチューブの一部分を前記ハンドルバーに向かって摺動させることにより使用姿勢と折り畳み姿勢との間で操作され得る、ステムと、
を備え、
前記ヘッドチューブハウジングが、上側ヘッドチューブハウジングおよび下側ヘッドチューブハウジングを含み、前記上側ヘッドチューブハウジングが、前記ステムに摺動可能に接続され、前記フレームが、前記上側ヘッドチューブハウジングを前記ハンドルバーに向かって摺動させることにより使用姿勢から折り畳み姿勢に再配置され得る、
折り畳み式三輪車。
【請求項2】
前記ステムに摺動可能に接続される前記ヘッドチューブハウジングの前記部分が、およそ前記ステムの長さだけ軸方向に移動することができる、請求項1に記載の折り畳み式三輪車。
【請求項3】
前記フレームの前記第1の端部に隣接する第1の解放機構、および、前記フレームの前記第2の端部に隣接する第2の解放機構をさらに備え、前記三輪車が、前記第1および第2の解放機構の作動を受けて前記使用姿勢と前記折り畳み姿勢との間で操作され得る、請求項1に記載の折り畳み式三輪車。
【請求項4】
前記第1の解放機構が、解放ボタン、前記解放ボタンによって係合可能であるロッキングプレート、およびロッキングピンを含み、前記ロッキングプレートは、前記ヘッドチューブハウジングが前記ステム上で軸方向に摺動することを可能にするために、前記ロッキングピンをロック位置から非ロック位置に移行させるように動作する、請求項3に記載の折り畳み式三輪車。
【請求項5】
前記フレームと前記ヘッドチューブとの間に枢軸組立体をさらに備え、前記使用姿勢と前記折り畳み姿勢との間で移行するように前記枢軸組立体の周りで枢動可能である、請求項1に記載の折り畳み式三輪車。
【請求項6】
前記フレームの前記第2の端部に隣接して取外し可能に固定された舵取りハンドル、前記舵取りハンドルに動作可能に接続された後部舵取りロッドの第1の端部、および、前記フォークに動作可能に接続された前部舵取りロッドの第1の端部をさらに備え、前記後部舵取りロッドの第2の端部が、前記前部舵取りロッドの第2の端部に枢動可能に接続されて、折り畳み三輪車における舵取り性能を提供する、請求項5に記載の折り畳み式三輪車。
【請求項7】
折り畳み式三輪車であって、
第1の端部および第2の端部を有するフレームであって、前記第2の端部が、少なくとも1つの後輪を動作可能に支持する、フレームと、
前記フレームに接続された座席と、
前記フレームの前記第1の端部に隣接するヘッドチューブハウジングと、
前記三輪車に回転可能に固定されたフォークであって、前輪を回転可能な状態で支持するフォークと、
前記フレームの前記第1の端部に隣接する第1の解放機構と、
前記フレームの前記第2の端部に隣接する第2の解放機構であって、前記三輪車が、前記第1および第2の解放機構の作動を受けて使用姿勢と折り畳み姿勢との間で操作され得る、第2の解放機構と、
前記フォークから延び、ハンドルバーを支持するステムと、
を備え、
前記ヘッドチューブハウジングが、上側ヘッドチューブハウジングおよび下側ヘッドチューブハウジングを含み、前記上側ヘッドチューブハウジングが、前記ステムに摺動可能に接続され、前記フレームが、前記上側ヘッドチューブハウジングを前記ハンドルバーに向かって摺動させることにより使用姿勢から折り畳み姿勢に再配置され得る、
折り畳み式三輪車。
【請求項8】
前記第1の解放機構が、解放ボタン、前記解放ボタンによって係合可能であるロッキングプレート、およびロッキングピンを含み、前記ロッキングプレートは、前記ヘッドチューブハウジングが前記ステム上で軸方向に摺動することを可能にするために、前記ロッキングピンをロック位置から非ロック位置に移行させるように動作する、請求項7に記載の折り畳み式三輪車。
【請求項9】
前記第2の解放機構が、解放ボタン、前記フレームに接続された受入器であって、第1の受入位置を有する受入器、および、解放部材を含み、前記解放ボタンは、前記解放部材が前記第1の受入位置において前記受入器を選択的に係脱させて前記座席の背部が前記座席の底部に向かって枢動することを可能にするように、前記解放部材に接続されている、請求項7に記載の折り畳み式三輪車。
【請求項10】
前記受入器が、第2の受入位置をさらに有し、前記解放部材が、前記受入器の前記第2の受入位置において固定されるときに、前記座席の前記背部を前記座席の前記底部にほぼ平行な折り畳み位置に固定する、請求項9に記載の折り畳み式三輪車。
【請求項11】
前記三輪車を前記折り畳み姿勢に移行させるために前記第1の解放機構および前記第2の解放機構の両方が作動されなければならない、請求項7に記載の折り畳み式三輪車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001]本出願は、参照により本明細書に明白に組み込まれかつ本明細書の一部を構成する、2017年9月27日に出願された米国仮特許出願第62/563,765号の利益を主張するものである。
連邦政府による資金提供を受けた研究開発
[0002]該当なし。
【0002】
[0003]本開示は一般に、三輪車に関し、より詳細には、保護者舵取りシステムを有しかつ小型パッケージに折り畳める三輪車に関する。
【背景技術】
【0003】
[0004]折り畳み式三輪車は、当技術分野においてよく知られている。従来技術によるそのような三輪車は複数の利点を提供するが、それでもなお、そのような三輪車は、いくつかの制限を有する。本開示は、従来技術のそれらの制限および他の欠点のうちのいくつかを克服すること、ならびに、これまで利用することができなかった新機能を提供することを図るものである。本開示の特徴および利点についての完全な論述は、添付の図面を参照しながら進められる下記の詳細な説明まで保留される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
[0005]本開示のいくつかの態様によれば、開示される主題技術は、折り畳み式三輪車に関する。
[0006]開示される技術は、折り畳み式三輪車であって、第1の端部および第2の端部を有するフレームであって、第2の端部が少なくとも1つの後輪を支持する、フレームと、フレームに接続された座席と、フレームの第1の端部に隣接するヘッドチューブハウジングと、三輪車の第1の端部に隣接するフォーク、およびフォークに回転可能に固定された前輪と、フォークから延在してハンドルバーを支持するステムと、を備え、ヘッドチューブハウジングの一部分が、ステムに摺動可能に接続され、三輪車が、ヘッドチューブの一部分をハンドルバーに向かって摺動させることにより使用姿勢と折り畳み姿勢との間で操作され得る、折り畳み式三輪車にさらに関する。
【0005】
[0007]開示される技術は、折り畳み式三輪車であって、第1の端部および第2の端部を有するフレームと、三輪車の第1の端部に隣接する前輪であって、フォークによって支持されている前輪と、三輪車の第2の端部に隣接する後輪と、フレームの第1の端部に隣接する枢軸組立体であって、三輪車が、使用姿勢と折り畳み姿勢との間で移行するように枢軸組立体の周りで枢動可能であり、フォークおよびフレームが、折り畳み姿勢および使用姿勢において異なる相対位置にある、枢軸組立体と、フレームの第2の端部に隣接する解放機構であって、三輪車を使用配向に維持するための第1のロック位置を有し、また、三輪車を折り畳み配向に維持するための第2のロック位置を有する、解放機構と、を備える、折り畳み式三輪車にさらに関する。
【0006】
[0008]開示される技術は、折り畳み式三輪車であって、第1の端部および第2の端部を有するフレームであって、第2の端部が、少なくとも1つの後輪を動作可能に支持する、フレームと、フレームに接続された座席と、フレームの第1の端部に隣接するヘッドチューブハウジングと、三輪車に回動可能に固定されるフォークであって、前輪を回転可能な状態で支持するフォークと、フレームの第1の端部に隣接する第1の解放機構と、フレームの第2の端部に隣接する第2の解放機構と、を備え、三輪車が、第1および第2の解放機構の作動を受けて使用姿勢と折り畳み姿勢との間で操作され得る、折り畳み式三輪車にさらに関する。
【0007】
[0009]開示される技術は、折り畳み式三輪車であって、第1の端部および第2の端部を有するフレームと、三輪車の第1の端部に隣接するフォーク、およびフォークに回転可能な状態で固定された前輪と、三輪車の第2の端部に隣接する後輪と、フレームの第1の端部に隣接する枢軸組立体であって、三輪車が、使用姿勢と折り畳み姿勢との間で移行するように枢軸組立体の周りで枢動可能である、枢軸組立体と、フレームの第2の端部に隣接して取外し可能に固定された保護者舵取りハンドルと、フォークに動作可能に接続された前部舵取りロッドと、保護者舵取りハンドルに動作可能に接続された後部舵取りロッドであって、前部舵取りロッドに枢動可能に接続された、後部舵取りロッドと、ロックを有する解放機構であって、ロックが、第1の位置にあるときに、枢軸組立体がフレームを枢動させて三輪車を折り畳み配向に移行させることを防ぎ、また、解放機構は、枢軸組立体がフレームを枢動させて三輪車を使用姿勢から折り畳み姿勢に移行させることを可能にするようにロックを第2の位置に移行させる、解放機構と、を備える、折り畳み式三輪車にさらに関する。
【0008】
[0010]開示される技術は、折り畳み式三輪車であって、第1の端部および第2の端部を有するフレームと、フレームに接続された座席と、三輪車の第1の端部に隣接する前輪と、三輪車の第2の端部に隣接する後輪と、フレームに接続された枢軸組立体であって、三輪車が、使用姿勢と折り畳み姿勢との間で移行するように枢軸組立体の周りで枢動可能である、枢軸組立体と、第1のヒンジおよび第2のヒンジを有する、座席に接続された拘束フープであって、使用姿勢から折り畳み姿勢への三輪車の移行中に第1および第2のヒンジの周りで折り畳み位置まで自動的に枢動する、拘束フープと、を備える、折り畳み式三輪車にさらに関する。
【0009】
[0011]開示される技術は、折り畳み式三輪車であって、ヘッドチューブハウジングが、上側ヘッドチューブハウジングおよび下側ヘッドチューブハウジングを含み、上側ヘッドチューブハウジングが、ステムに摺動可能に接続され、フレームが、上側ヘッドチューブハウジングをハンドルバーに向かって摺動させることにより使用姿勢から折り畳み姿勢に再配置され得る、折り畳み式三輪車にさらに関する。
【0010】
[0012]開示される技術は、折り畳み式三輪車であって、ステムに摺動可能に接続されるヘッドチューブハウジングの部分が、およそステムの長さだけ軸方向に移動することができる、折り畳み式三輪車にさらに関する。
【0011】
[0013]開示される技術は、フレームの第1の端部に隣接する第1の解放機構、および、フレームの第2の端部に隣接する第2の解放機構を有する、折り畳み式三輪車であって、三輪車が、第1および第2の解放機構の作動を受けて使用姿勢と折り畳み姿勢との間で操作され得る、折り畳み式三輪車にさらに関する。
【0012】
[0014]開示される技術は、折り畳み式三輪車であって、第1の解放機構が、解放ボタン、解放ボタンによって係合可能であるロッキングプレート、およびロッキングピンを含み、ロッキングプレートは、ヘッドチューブハウジングがステム上で軸方向に摺動することを可能にするために、ロッキングピンをロック位置から非ロック位置に移行させるように動作する、折り畳み式三輪車にさらに関する。
【0013】
[0015]開示される技術は、折り畳み式三輪車であって、解放機構が、解放ボタン、フレームに接続された受入器であって、第1の受入位置および第2の受入位置を有する受入器、および、解放部材を含み、解放ボタンが、解放部材を第1の受入位置および第2の受入位置において別々に受入器に係合させるように解放部材に接続されている、折り畳み式三輪車にさらに関する。
【0014】
[0016]開示される技術は、折り畳み式三輪車であって、第2の解放機構が、解放ボタン、フレームに接続された受入器であって、第1の受入位置を有する受入器、および、解放部材を含み、解放ボタンは、解放部材が第1の受入位置において受入器を選択的に係脱させて座席の背部が座席の底部に向かって枢動することを可能にするように、解放部材に接続されている、折り畳み式三輪車にさらに関する。
【0015】
[0017]開示される技術は、折り畳み式三輪車であって、三輪車が使用姿勢にロックされるときに、解放部材が第1の受入位置において受入器と係合され、三輪車が折り畳み姿勢にロックされるときに、解放部材が第2の受入位置において受入器と係合される、折り畳み式三輪車にさらに関する。
【0016】
[0018]開示される技術は、フレームに動作可能に固定された解放機構を有する折り畳み式三輪車であって、解放機構が、三輪車を使用姿勢に維持するための第1のロック位置を有し、また、解放機構が、三輪車を折り畳み姿勢に維持するための第2のロック位置を有する、折り畳み式三輪車にさらに関する。
【0017】
[0019]開示される技術は、フレームとヘッドチューブとの間に枢軸組立体を有する折り畳み式三輪車であって、三輪車が、使用姿勢と折り畳み姿勢との間で移行するように枢軸組立体の周りで枢動可能である、折り畳み式三輪車にさらに関する。
【0018】
[0020]開示される技術は、フレームの第2の端部に隣接して取外し可能に固定された舵取りハンドルと、保護者舵取りハンドルに動作可能に接続された後部舵取りロッドの第1の端部と、フォークに動作可能に接続された前部舵取りロッドの第1の端部と、を有する、折り畳み式三輪車であって、後部舵取りロッドの第2の端部が、前部舵取りロッドの第2の端部に枢動可能に接続されて、折り畳み式三輪車における舵取り性能を提供する、折り畳み式三輪車にさらに関する。
【0019】
[0021]開示される技術は、フレームに固定されている座席底部とフレームに枢動可能に接続されている座席背部とを有する座席を具備する、折り畳み式三輪車であって、解放部材が座席背部に接続される、折り畳み式三輪車にさらに関する。
【0020】
[0022]開示される技術は、主フレームの第1の端部に隣接するヘッドチューブハウジングと、フォークから延在しかつハンドルバーを支持するステムと、を有する折り畳み式三輪車であって、ヘッドチューブハウジングの一部分が、ステムに摺動可能に接続され、三輪車が、ヘッドチューブの一部分をハンドルバーに向かってステップの周りで軸方向に摺動させることにより使用姿勢と折り畳み姿勢との間で操作され得る、折り畳み式三輪車にさらに関する。
【0021】
[0023]開示される技術は、折り畳み式三輪車であって、ヘッドチューブハウジングが、上側ヘッドチューブハウジングおよび下側ヘッドチューブハウジングを含み、上側ヘッドチューブハウジングが、ステムに摺動可能に接続され、フレームが、上側ヘッドチューブハウジングをハンドルバーに向かって摺動させることにより使用姿勢から折り畳み姿勢に再配置され得る、折り畳み式三輪車にさらに関する。
【0022】
[0024]開示される技術は、折り畳み式三輪車であって、受入器が、第2の受入位置をさらに有し、解放部材が受入器の第2の受入位置において固定されるときに、解放部材が、折り畳み位置における座席の背部を座席の底部とほぼ平行に固定する、折り畳み式三輪車にさらに関する。
【0023】
[0025]開示される技術は、折り畳み式三輪車であって、三輪車を折り畳み姿勢に移行させるために第1の解放機構および第2の解放機構の両方が作動されなければならない、折り畳み式三輪車にさらに関する。
【0024】
[0026]開示される技術は、フォークから延在しかつハンドルバーを支持するステムと、主フレームの第1の端部に隣接するヘッドチューブハウジングとを有する、折り畳み式三輪車であって、ヘッドチューブハウジングの一部分が、ステムに摺動可能に接続され、三輪車が、ヘッドチューブの一部分をハンドルバーに向かって摺動させることにより使用姿勢と折り畳み姿勢との間で操作され得る、折り畳み式三輪車にさらに関する。
【0025】
[0027]開示される技術は、前輪を回動可能に支持するフォークと、フォークから延在しかつハンドルバーを支持するステムと、主フレームの第1の端部に隣接するヘッドチューブハウジングとを有する、折り畳み式三輪車であって、ヘッドチューブハウジングの一部分が、ステムに摺動可能に接続され、三輪車が、ヘッドチューブの一部分をハンドルバーに向かって摺動させることにより使用姿勢と折り畳み姿勢との間で操作され得る、折り畳み式三輪車にさらに関する。
【0026】
[0028]主題技術の他の構成および実施形態は、主題技術の様々な構成が例示として示されかつ説明される下記の詳細な説明から当業者には容易に明らかになるであろうことが、理解される。認識されるであろうように、主題技術は、他の構成および異なる構成が可能であり、また、そのいくつかの詳細は、いずれも主題技術の範囲から逸脱しない他の様々な態様での変更が可能である。したがって、図面および詳細な説明は、事実上例示と見なされるべきであり、制限的なものと見なされるべきではない。
【0027】
[0029]次いで、本開示の理解のために、例として本開示の実施形態が例示されておりまた以下の説明と一緒に本開示の原理を説明するのに役立つ添付の図面を参照しながら、本開示について説明する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】[0030]非折り畳み構成または使用構成で示された、1つの実施形態による折り畳み式三輪車の上面正面斜視図(top perspective view)である。
図2】[0031]図1の折り畳み式三輪車の上面背面斜視図(top rear perspective view)である。
図3】[0032]図1の折り畳み式三輪車の側面図である。
図4】[0033]部分的に折り畳まれた構成における、図1の折り畳み式三輪車の側面図である。
図5】[0034]完全に折り畳まれた構成における、図1の折り畳み式三輪車の側面図である。
図6】[0035]図1の折り畳み式三輪車のヘッドチューブハウジングおよび保護者舵取り接続領域の部分的な垂直断面側面図である。
図7】[0036]図1の折り畳み式三輪車のフレーム構成要素の部分的な上面正面斜視図である。
図8】[0037]図1の折り畳み式三輪車の部分的な上面背面斜視図である。
図9】[0038]非折り畳み構成または使用構成で示された、別の実施形態による折り畳み式三輪車の上面正面斜視図である。
図10】[0039]図9の折り畳み式三輪車の上面背面斜視図である。
図11】[0040]図9の折り畳み式三輪車の側面図である。
図12】[0041]部分的に折り畳まれた構成における、図9の折り畳み式三輪車の側面図である。
図13】[0042]完全に折り畳まれた構成における、図9の折り畳み式三輪車の側面図である。
図14】[0043]図9の折り畳み式三輪車のヘッドチューブハウジングおよび保護者舵取り接続領域の部分的な垂直断面側面図である。
図15】[0044]図9の折り畳み式三輪車のための解放機構のうちの1つの部分的な上面正面斜視図である。
図16】[0045]図9に示された前部解放機構の部分的な断面図である。
図17】[0046]図9の折り畳み式三輪車のための後部解放機構の部分的な背面斜視図である。
図18】[0047]解放位置における、図9の折り畳み式三輪車のための後部解放機構の部分的な側面図である。
図19】[0048]三輪車が折り畳み姿勢にあるときのロック位置における、図9の折り畳み式三輪車のための後部解放機構の部分的な側面図である。
図20】[0049]三輪車が折り畳み姿勢にあるときのロック位置における、図19の後部解放機構のより接近した図である。
図21】[0050]図9の折り畳み式三輪車の後部解放機構の分解組立斜視図である。
図22】[0051]図9の折り畳み式三輪車のためのヘッドチューブハウジング、保護者舵取り接続領域、およびフレーム構成要素の部分的な正面斜視破断図である。
図23】[0052]図9の折り畳み式三輪車のためのヘッドチューブハウジング、保護者舵取り接続領域、およびフレーム構成要素の部分的な背面底面斜視図(rear bottom perspective view)である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
[0053]1つまたは複数の実施態様では、各図に描かれた構成要素の全てが必要とされるのではない場合があり、また、1つまたは複数の実施態様は、図に示されていない追加の構成要素を含み得る。構成要素の配置およびタイプの変形形態は、本開示の範囲から逸脱することなく作られ得る。追加の構成要素、異なる構成要素、またはより少数の構成要素が、本開示の範囲内で利用され得る。
【0030】
[0054]本明細書において論じられる折り畳み式三輪車は、多くの異なる形態での実施形態を受け入れる余地があるが、本明細書は折り畳み式の座席を含むワゴンの原理の例証と見なされるべきものであって本開示の広範な態様を示された実施形態に限定するように意図されたものではないという了解の下で、好ましい実施形態が図面に示されかつ本明細書において詳細に説明される。したがって、以下に記載される詳細な説明は、主題技術が実践され得る唯一の実施態様を表現するように意図されたものではない。当業者であれば理解するであろうように、説明される実施態様は、本開示の範囲から逸脱することのない様々な異なる方法で変更され得る。したがって、図面および説明は、事実上例示のためのものであって制限的なものではないと見なされるべきである。
【0031】
[0055]折り畳み式三輪車は、幼児期から歩き始めの段階を経て青年期さらにはその先の段階になる子供によって使用され得る製品である。例えば、折り畳み式三輪車は、安全ベルト(すなわち、5点シートベルト)、幼児乳母車支持フープ、日除け、および乳母車を押しかつ舵取りする保護者のためのハンドルを含む、慣例的な乳母車として動作し得る。さらに、子供が成長するにつれて、安全ベルト、幼児支持フープ、および日除けは、三輪車が子供用手押し三輪車(infant push tricycle)として動作するように、使用者により所望に応じて別々に取り外され得る。手押し三輪車の段階では、折り畳み式三輪車は、慣例的な三輪車として子供によって使用され得るが、子供が漕ぎ疲れたときのためのフットサポートも有し、それにより、子供は、フットサポートに足を乗せることができ、保護者は、保護者用の押しハンドルまたは舵取りハンドルを使用して三輪車を押すことおよび/または舵取りすることができる。最終的に、子供がもはや保護者舵取りハンドルおよび/またはフットサポートを必要としなくなったときには、保護者舵取りハンドルおよび/またはフットサポートは、慣例的な三輪車としての使用のために、同様に別々に取り外され得る。さらに、これらの構成のそれぞれにおいて、三輪車は、任意の付属品を取り外すことなく、運搬/保管のために完全に折り畳み可能である。したがって、三輪車は、使用姿勢から折り畳み姿勢または保管姿勢に変形する。さらに、保管姿勢では、三輪車は、組込みスタンドを介して垂直に自立する。
【0032】
[0056]次に、図面を参照すると、また、最初に図1~5を参照すると、1つの実施形態では、折り畳み式三輪車10は、主フレーム14と、フレーム14の前方端部または第1の端部18に隣接する前フォーク16と、前フォーク16を支持する前輪20と、主フレーム14の後方のまたは第2の部分もしくは端部34を支持する第1および第2の後輪26、30とを含む。好ましい実施形態では、第1の後輪26は、フレーム14に接続される第1のレッグ38の遠位端部において回転可能に支持され、第2の後輪30は、フレーム14に接続される第2のレッグ42の遠位端部において回転可能に支持される。1つの実施形態では、第1および第2のレッグ38、42は、フレーム14と一体であり、他の実施形態では、第1および第2のレッグ38、42は、フレーム14に取外し可能に接続される。第1および第2の後輪26、30の一方または両方に、ブレーキ組立体(図示せず)が設けられ得る。ブレーキ組立体は、典型的には、乳母車構成において使用されるが、三輪車構成において同様に使用されてもよい。
【0033】
[0057]三輪車10はまた、前フォーク16から上方に延在するハンドルバーステム44を有し、前フォーク16の反対側のステム44の上端部には、ハンドルバー46が設けられる。1つの実施形態では、三輪車10は、上側ヘッドチューブハウジング50および下側ヘッドチューブハウジング52を含むヘッドチューブハウジング48を有する。上側ヘッドチューブハウジング50は、ステム44に摺動可能に接続され、一方で、下側ヘッドチューブハウジング52は、ステム44に対して垂直に固定される。解放機構54が、上側ヘッドチューブハウジング50を下側ヘッドチューブハウジング52に解放可能に接続する。上側ヘッドチューブハウジング50はまた、主フレーム14を上側ヘッドチューブハウジング50に枢動可能に接続するための延長部56を有する。
【0034】
[0058]三輪車10はまた、三輪車10を押す保護者が前フォーク16の舵取りをすることを可能にするための保護者舵取り組立体58を有し得る。
[0059]1つの実施形態では、三輪車10は、三輪車10が図1~3に示されるような使用構成から図4および5に示されるような折り畳み構成に移行することを可能にするために、折り畳み機構60を有する。本明細書において説明されるように、1つの実施形態では、折り畳み機構60は、後輪26、30が前フォーク16に向かって枢動されているときにフレーム14の前方端部18が上昇される(図4および5参照)ことを可能にするために、摺動する上側ヘッドチューブハウジング50と一緒に動作する複数のリンク機構を備える。これらの構成要素は、一般に、全体的な三輪車フレームをも含む。図4、5、および7を参照すると、1つの実施形態では、複数のリンケージは、ハンドルバーステム44、摺動する上側ヘッドチューブハウジング50、延長部56、フレーム14、リンクロッド62、前リンケージ64、後リンケージ66、および、座席背板68の一部分を含む。そのようなリンク機構は、摺動子を含む6バーリンケージと呼ばれる場合があり、ここで、第1のリンケージは、フレーム14であり、第2のリンケージは、後リンケージ66であり、第3のリンケージは、前リンケージ64であり、第4のリンケージは、ハンドルバーステム44であり、第5のリンケージは、上側ヘッドチューブハウジング50および延長部56であり、第6のリンケージは、リンクロッド62である。このリンケージ組立体の摺動子構造は、ステム44上での上側ヘッドチューブハウジング50の摺動である。
【0035】
[0060]1つの実施形態では、三輪車10はまた、主フレーム14の後方部分34に固定して接続された座面部分(bottome seat portion)70と、座席背板68に固定して接続された背もたれ部分(back seat portion)72とを有する。しかし、座席背板68は、図7に示されるように主フレーム14から延在するタブ74において、主フレーム14に枢動可能に接続される。さらに、座席背板68は、後リンケージ66に固定して接続される。したがって、使用姿勢では、背もたれ部分72は、座面部分70に対して全体的に垂直であるが(図3参照)、折り畳み構成では、背もたれ部分72は、主フレーム14の折り畳みにより、座面部分70に対して全体的に平行である(図5参照)。
【0036】
[0061]図3~6を参照すると、ヘッドチューブハウジング48は、上側ヘッドチューブハウジング50、および下側ヘッドチューブハウジング52を含む。1つの実施形態では、上側ヘッドチューブハウジング50は、三輪車10を小さくするまたは折り畳むために、下側ヘッドチューブハウジング52から分離されてステム44上で垂直上方に摺動され得る。しかし、下側ヘッドチューブハウジング52は、三輪車10の泥よけ78に隣接して所定の位置に留まる。
【0037】
[0062]1つの実施形態では、上側ヘッドチューブハウジング50は、外側ハウジング80と、摺動子82と、摺動子82から延在して主フレーム14に枢動可能に係合する延長部56と、摺動子82に枢動可能に接続され、かつ、三輪車10の使用中に下側ヘッドチューブハウジング52に接続された上側ヘッドチューブハウジング50を維持するためにねじりばねにより下側ヘッドチューブハウジング52に対抗して保持されるように付勢される、レバー84と、を含む。摺動子82は、それを貫通する穴86を有し、この穴86内には、ハンドルバーステム44が存在する。さらに、穴86の内側には、ヘッドチューブ上部ブッシュ88、ヘッドチューブ下部ブッシュ90、および、上部ブッシュ88と下部ブッシュ90との間に挟まれた舵取りフランジ92が存在する。舵取りフランジ92は、保護者舵取り組立体の2つの前部舵取りロッド96に接続するための耳94を有する。舵取りフランジ92はまた、舵取りフランジ92が舵取りロッド96によって操作されたときに舵取りフランジ92がハンドルバーステム44を回転させて三輪車10の舵を取ることができるように、ハンドルバーステム44内の垂直のくぼみ99に係合するための内向きの突出部98を有する。上側ヘッドチューブハウジング50はまた、組立体を覆うカバー100を含む。
【0038】
[0063]図4、6、および7に最も良く示されるように、1つの実施形態では、下側ヘッドチューブハウジング52は、前フォーク16のステム44から延在するフランジ102により所定の位置に垂直に固定され、かつ、前リンケージ64により所定の位置に回転可能に固定される。具体的には、下側ヘッドチューブハウジング52の内側には、上部舵取りブッシュ104および下部舵取りブッシュ106が位置する。ステム44のフランジ102は、上部舵取りブッシュ104のための上部止め具として作用する。固定ヘッドチューブ108が、上部および下部の舵取りブッシュ104、106の周りに設けられ、下側ヘッドチューブハウジング52は、固定ヘッドチューブ108の周りに設けられる。下側ヘッドチューブハウジング52は、下側ヘッドチューブハウジング52に固定された上側ヘッドチューブハウジング50を維持するために、レバー84から延在する耳112によって係合されるフランジ110を有する。これらは、解放機構54のいくつかの構成要素である。
【0039】
[0064]上述のように、三輪車10はまた、三輪車10を押す保護者が前フォーク16の舵取りをすることを可能にするための保護者舵取り組立体58を有する。保護者舵取り組立体58の構成要素は、上側ヘッドチューブハウジング50内、主フレーム14内、および、主フレーム14の後端部におけるハウジング122内に設けられ、また、保護者舵取り組立体58の構成要素は、全体的に、ステム44に接続された舵取りフランジ92、舵取りフランジ92に接続された2つの前部舵取りロッド96、および、保護者舵取りハンドル118によって動作的に駆動される後部舵取りフランジ116に接続された2つの後部舵取りロッド114を含む。後部舵取りロッド114は前部舵取りロッド96を動作させるが、後部舵取りロッド114はまた、三輪車10の折り畳み中に前部舵取りロッド96と後部舵取りロッド114との間の枢動を可能にする。後部舵取りロッド114および前部舵取りロッド96は、主フレーム14の内部に存在する。前部舵取りロッド96は、主フレーム14の前方端部18における溝付き前ピンチカバー120により、適切な位置に維持される。後部舵取りロッドの第1の端部が、保護者舵取りハンドルに動作可能に接続され、前部舵取りロッドの第1の端部が、フォークに動作可能に接続される。後部舵取りロッドの第2の端部が、前部舵取りロッドの第2の端部に枢動可能に接続されて、折り畳み式三輪車の舵取り性能を提供する。
【0040】
[0065]保護者舵取り組立体58の後部構成要素の一部分が、主フレーム14に接続されたハウジング122によって支持される。ハウジング122は、後部舵取りフランジ116を挟持する下側ブッシュ124および上側ブッシュ126を支持する。上述のように、後部舵取りロッド114は、後部舵取りフランジ116に接続される。また、後部舵取りフランジ116は、取外し可能な保護者舵取りハンドル118によって動作的に駆動される駆動軸128によって駆動される。
【0041】
[0066]保護者舵取り組立体58の後部構成要素の別の部分は、後リンケージ66に接続された座席背板68によって支持される。具体的には、座席背板68は、ブッシュ132を収容する空洞130を有し、ブッシュ132は、保護者舵取りハンドル118を取外し可能かつ回転可能に受け入れる。保護者舵取りハンドル118は、下側ブッシュ132を駆動し、下側ブッシュ132は、主フレーム14のハウジング122内の駆動軸128を駆動する。ハウジング134が、座席背板68によって支持される保護者舵取り組立体58の後部構成要素を覆う。ハウジング134はまた、保護者舵取りハンドル118を保護者舵取り組立体58の後部構成要素から解放するための押しボタン解放部材136を含む。
【0042】
[0067]保護者舵取りハンドル118は、特に幼児との使用のための乳母車モードにおいて、三輪車10の舵を取るために保護者によって使用され得る。1つの実施形態では、保護者舵取りハンドル118は、三輪車10の折り畳み中でも三輪車10に接続されていることが可能であるが(図4および5参照)、代替実施形態では、保護者舵取りハンドル118は、使用および/または折り畳みのために三輪車10から取り外され得る。別の実施形態では、保護者舵取りハンドル118の長さは、例えば上側軸118a、下側軸118b、および上側軸と下側軸との間の継手組立体119を設けることにより、調節可能とされ得る。
【0043】
[0068]三輪車のフレーム全体に言及すると、1つの実施形態では、フレーム14の前方部分18は、上側ヘッドチューブハウジング50の延長部56に枢動可能に取り付けられ、上側ヘッドチューブハウジング50は、前フォーク16のステム44に摺動可能に接続される。リンクロッド62は、一方の端部においてフレーム14の底部に枢動可能に取り付けられ、他方の端部において前リンケージ64の前端部に枢動可能に取り付けられる。前リンケージ64は、その前端部において下側ヘッドチューブハウジング52に枢動可能に取り付けられる。前リンケージ64の後端部は、後リンケージ66の底部に枢動可能に接続される。さらに、スタンド139が、前リンケージ64の下端部に設けられる。スタンド139は、三輪車10が閉位置にあるときに、図5に示されるように直立した状態の三輪車10を維持する。後リンケージ66の頂部は、座席背板68に固定して接続され、座席背板68は、フレーム14の頂部から延在するタブに枢動可能に取り付けられる。
【0044】
[0069]図1~5にさらに示されるように、1つの実施形態では、任意選択の幼児拘束組立体140が、後部背もたれハウジング134または背もたれ部分72に取外し可能に連結される。拘束組立体140は、好ましくは後部背もたれハウジング134に取外し可能に連結される拘束用フープ142、好ましくは背もたれ72に取外し可能に連結されるヘッドレスト144、および安全ベルト(図示せず)のうちの1つまたは複数を含み得る。図4および5に示されるように、拘束用フープ142は、後部背もたれハウジング134に取外し可能に連結される固定アーム146、および、固定アーム146に接続される枢動可能な前方部分148を有する。この構成では、三輪車10が折り畳み構成に移行されるときに、拘束用フープ142の前方部分148は、主フレーム14がステム44上で上方に摺動することを可能にするために、上方に枢動する。別の実施形態では、拘束フープは、第1のヒンジおよび第2のヒンジを有することができ、この場合、拘束フープは、使用姿勢から折り畳み姿勢への三輪車の移行中、第1および第2のヒンジの周りで折り畳み位置まで自動的に枢動する。三輪車10はまた、後部背もたれハウジング134に取外し可能に連結され得る天蓋組立体150を含み得る。天蓋組立体150は、三輪車10に着座した子供を太陽から保護するために、様々な位置に枢動可能かつ拡張可能であることが好ましい。
【0045】
[0070]図1、2、および8を参照すると、三輪車10はまた、子供のための取外し可能な足掛け152を有することが好ましい。1つの実施形態では、足掛け152は、前リンケージ64のクロスバー上に固定される第1の端部154を有する。足掛け152の第2の端部156は、分割され、また、2つの側部は、前リンケージ64の下端部においてノブ158と一緒にスタンド139に接続されることが好ましい。したがって、足掛け152は、ノブ158を解放して足掛け152の第2の端部156の2つの半体を分割し、それにより足掛け152の第2の端部156をスタンド139から分離することによって、取り外され得る。次いで、足掛け152の第1の端部154は、前リンケージ64の前方のクロスバーから分離され、足掛け152全体が取り外され得る。足掛け152は、典型的には、子供が自分で三輪車10を漕ぐことができるときに、取り外される。
【0046】
[0071]1つの実施形態では、三輪車10はまた、物品を保管するために、第1のレッグ38と第2のレッグ42との間にフレーム162を介して固定される、袋または他の保管デバイスなどの荷物入れ160を有し得る。例えば、図8に示されたような1つの実施形態では、荷物入れフレーム162が、前リンケージ64の下端部またはスタンド139のどちらかに固定される。さらに、代替実施形態では、荷物入れフレーム162は、三輪車10が折り畳まれるときに荷物入れフレーム162が可動構成要素とともに回転することができるように、三輪車10に枢動可能に固定される。荷物入れ160は、荷物入れ160の底部において荷物入れフレーム162に固定されるとともに、荷物入れ160の上部において座席背板68などの三輪車10の他の何らかの部分に固定されることが好ましい。したがって、1つの実施形態では、フレームの折り畳み中に三輪車のフレームが回転し始めると、座席背板68または三輪車フレームの他の何らかの部分への荷物入れ160の接続部は、荷物入れフレーム162をそれとともに回転させる。荷物入れ160または保管デバイスは、ファブリック、発泡体、プラスチック、および/または他の材料の組合せで形成され得る。
【0047】
[0072]三輪車10を折り畳むために、第1のステップは、上側ヘッドチューブハウジング50のレバー84を枢動的に持ち上げることである。レバー84が外方に枢動されると、上側ヘッドチューブハウジング50は、固定された下側ヘッドチューブハウジング52から分離される。上側ヘッドチューブハウジング50は、持ち上げられて、ハンドルバーステム44上で上方に摺動され得る。図4に示されるように、上側ヘッドチューブハウジング50がハンドルバーステム44上で上方に摺動されると、フレーム18の前方端部18もまた上昇されて、上側ヘッドチューブハウジング50の延長部56とのその枢動接続部において枢動する。図4に示されるように上側ヘッドチューブハウジング50が上昇されるにつれて、前述の摺動リンク機構の様々な構成要素の枢動接続が、後輪を三輪車の前輪に向かって内方に折り畳ませる。1つの実施形態では、三輪車10を完全に折り畳むために、三輪車の後部セクションは、三輪車を図4に示された部分的に折り畳まれた配向から図5に示された完全に折り畳まれた配向に移行させるために、前輪に向かって押される。1つの実施形態では、リンクロッド62は、オーバセンタ力(over center force)を克服して三輪車10を非折り畳み構成または開いた構成に戻すために十分な力が与えられるまで三輪車10が折り畳み構成にある程度拘束されるように、オーバセンタリンケージ(over-center linkage)として動作する。さらに、折り畳み構成では、スタンド139は、前輪と一緒に接地して、三輪車を直立配向または起立配向に維持する働きをする。
【0048】
[0073]折り畳み式三輪車の別の実施形態が、図9~22に示されている。この実施形態では、折り畳み式三輪車210は、主フレーム214と、フレーム214の前方端部または第1の端部218に隣接する前フォーク216と、前フォーク216に回転可能に支持される前輪220と、主フレーム214の後方のまたは第2の部分もしくは端部234を支持する第1および第2の後輪226、230とを含む。好ましい実施形態では、第1の後輪226は、フレーム214に接続される第1のレッグ238の遠位端部において回転可能に支持され、第2の後輪230は、フレーム214に接続される第2のレッグ242の遠位端部において回転可能に支持される。
【0049】
[0074]三輪車210はまた、前フォーク216から上方に延在するハンドルバーステム244を有し、前フォーク216の反対側のステム244の上端部には、ハンドルバー246が設けられる。1つの実施形態では、三輪車210は、上側ヘッドチューブハウジング250および下側ヘッドチューブハウジング252を含むヘッドチューブハウジング248を有する。上側ヘッドチューブハウジング250は、ステム244に軸方向に摺動可能に接続され、一方で、下側ヘッドチューブハウジング252は、ステム244に対して垂直にまたは軸方向に固定される。第1の解放機構254が、上側ヘッドチューブハウジング250をステム244に解放可能に接続する。上側ヘッドチューブハウジング250はまた、主フレーム214を上側ヘッドチューブハウジング250に枢動可能に接続するための延長部256を有する。そのような実施形態では、全体的なフレームは、主フレーム214および上側ヘッドチューブハウジング250の両方を含む枢軸フレーム(pivotal frame)であると考えられ得る。また、フレームは、上側ヘッドチューブハウジングをハンドルバーに向かってステム上で摺動させることにより、使用姿勢から折り畳み姿勢に再配置され得る。
【0050】
[0075]図11~19に示されるように、三輪車210は、三輪車210が図9~11および17~18に示されるような使用構成から図12~13および19~20に示されるような折り畳み構成に移行することを可能にするために、折り畳み機構260を有する。本明細書において説明されるように、1つの実施形態では、折り畳み機構260は、後輪226、230が前フォーク216に向かって枢動されているときにフレーム214の前方端部218が上昇される(図11~13参照)ことを可能にするために、摺動する上側ヘッドチューブハウジング250と一緒に動作する複数のリンク機構を備える。図11~21を参照すると、1つの実施形態では、複数のリンケージは、ハンドルバーステム244、摺動する上側ヘッドチューブハウジング250、延長部256、フレーム214、リンクロッド262、後リンケージ266、および、座席背板268の一部分を含む。このリンケージおよび摺動子の機構では、第1のリンケージは、フレーム214であり、第2のリンケージは、後リンケージ266であり、第3のリンケージは、ハンドルバーステム244であり、第4のリンケージは、上側ヘッドチューブハウジング250および延長部256であり、第5のリンケージは、リンクロッド262である。このリンケージ組立体の摺動子構造は、ステム244上での上側ヘッドチューブハウジング250の摺動である。1つの実施形態では、折り畳み機構260が動作される能力は、第1の解放機構254および第2の解放機構255の作動によって制限される。第1の解放機構254は、フレームの第1の端部に隣接し、第2の解放機構255は、フレームの第2の端部に隣接する。
【0051】
[0076]1つの実施形態では、三輪車210はまた、主フレーム214の後方部分234に固定して接続された座席底部270とも呼ばれる座面部分270と、座席背板268に固定して接続された座席背部272とも呼ばれる背もたれ部分272とを有する。しかし、座席背板268は、図21に示されるように主フレーム214から延在するタブ274において、主フレーム214に枢動可能に接続される。さらに、座席背板268は、後リンケージ266に回動可能に接続される。したがって、使用姿勢では、背もたれ部分272は、座面部分270に対して全体的に垂直であるが(図11参照)、折り畳み構成では、背もたれ部分172は、種々のリンケージ/リンクに関連した上側ヘッドチューブハウジング250およびフレーム214の折り畳みにより、座面部分170に対して全体的に平行である(図13参照)。
【0052】
[0077]図13~16および22~23を参照すると、ヘッドチューブハウジング248は、上側ヘッドチューブハウジング250、および下側ヘッドチューブハウジング252を含む。様々な実施形態では、上側ヘッドチューブハウジング250は、三輪車210を小さくするまたは折り畳むために、下側ヘッドチューブハウジング252から分離されてステム244上で垂直上方に摺動され得る。しかし、下側ヘッドチューブハウジング252は、三輪車210の泥よけ278に隣接して所定の位置に留まる。ヘッドチューブハウジングは、フレームの第1の端部に隣接している。
【0053】
[0078]上側ヘッドチューブハウジング250は、外側ハウジング280と、摺動子282と、摺動子282から延在して主フレーム214に枢動可能に係合する延長部256と、第1の解放機構254と、を含み得る。第1の解放機構254は、解放ボタン283、解放ボタン283によって係合可能であるロッキングプレート285、および、ロッキングピン287を含み得る。1つの実施形態では、ロッキングプレートは、ヘッドチューブハウジングがステム上で軸方向に摺動することを可能にするために、ロッキングピンをロック位置から非ロック位置に移行させるように動作する。1つの実施形態では、ロッキングピン287は、解放ボタン283の移動によりロッキングピン287が作動されるまで、上側ヘッドチューブハウジング250の軸方向摺動または軸方向移動を防止するように付勢され、それにより、三輪車210の使用中に上側ヘッドチューブハウジング250を下側ヘッドチューブハウジング252に隣接した状態に維持する。摺動子282は、それを貫通する穴286を有し、この穴286内には、ハンドルバーステム244が存在する。さらに、摺動子282の内側には、ヘッドチューブ上部ブッシュ288、ヘッドチューブ下部ブッシュ290、および、上部ブッシュ288と下部ブッシュ290との間に位置決めされた舵取りフランジ292が存在する。舵取りフランジ292は、保護者舵取り組立体の2つの前部舵取りロッド296に接続するための耳294を有する。舵取りフランジ292はまた、舵取りフランジ292が舵取りロッド296によって操作されたときに舵取りフランジ292がハンドルバーステム244を回転させて三輪車210の舵を取ることができるように、ハンドルバーステム244内の垂直のくぼみ299に係合するための内向きの突出部298を有する。
【0054】
[0079]三輪車のフレーム全体に言及すると、1つの実施形態では、フレーム214の前方部分218は、上側ヘッドチューブハウジング250の延長部256に枢動可能に取り付けられ、上側ヘッドチューブハウジング250は、前フォーク216のステム244に軸方向に摺動可能に接続される。リンクロッド262は、一方の端部においてフレーム214の底部に枢動可能に取り付けられ、他方の端部において下側ヘッドチューブハウジング252に枢動可能に取り付けられる。
【0055】
[0080]第1の解放機構254を作動させるには、使用者は、典型的には、解放ボタン283を押し込む。解放ボタン283は、ロッキングプレート285に係合するカム付き表面(cammed surface)289を有する。カム付き表面289およびロッキングプレート285の相互作用は、解放ボタン283の一方向における運動(例えば、垂直運動)を異なる方向におけるロッキングプレート285の運動(例えば、水平運動)に変換するように作用する。ロッキングプレート285は、ロッキングピン287に係合し、かつ、ロッキングピン287が上側ヘッドチューブハウジング250のステム244に沿った移動を制限するのを妨げるのに十分に、ロッキングピン287を押し込む。ロッキングピン287は、解放ボタン283が使用者によって再度作動されるまで上側ヘッドチューブハウジング250の軸方向移動を制限するために、折り畳み姿勢から使用姿勢への三輪車210の移行中に上側ヘッドチューブハウジング250がその元の位置に戻されるときにロッキングピン287が自動的に上側ヘッドチューブハウジング250に係合するように、付勢される。
【0056】
[0081]図14、16、および19に最も良く示されるように、1つの実施形態では、下側ヘッドチューブハウジング252は、片側では前フォーク216のステム244から延在するピン(図示せず)または他の延長部により、また反対側では泥よけ278により、所定の位置に垂直に固定され、かつ、リンクロッド262により、所定の位置に回転可能に固定される。1つの実施形態では、下側ヘッドチューブハウジング252は、舵取りブッシュ304を含む。舵取りブッシュ304は、ピンおよび泥よけ278によって係合される上に、リンクロッド262に接続される。
【0057】
[0082]上述のように、三輪車210はまた、三輪車210を押す保護者が前フォーク216の舵取りをすることを可能にするための保護者舵取り組立体258を有する。保護者舵取り組立体258の構成要素は、上側ヘッドチューブハウジング250内、主フレーム214内、主フレーム214の後端部における保護者舵取り駆動ハウジング322内、および全体的な保護者舵取りハウジング334内に設けられ、また、保護者舵取り組立体258の構成要素は、全体的に、ステム244に接続された舵取りフランジ292、舵取りフランジ292に接続された2つの前部舵取りロッド296、保護者舵取りハンドル318によって動作的に駆動される後部舵取りフランジ316に接続された2つの後部舵取りロッド314、および、保護者舵取りハンドル318を保護者舵取り組立体258に固定するための構成要素を含む。後部舵取りロッド314は、前部舵取りロッド296を動作させる。後部舵取りロッド314と前部舵取りロッド296との間の接続は、図23に示されるように、枢動接続であり、これは、三輪車210の折り畳み中の前部舵取りロッド296と後部舵取りロッド314との間の枢動を可能にする。後部舵取りロッド314は、全体的に、主フレーム214の内部に存在し、前部舵取りロッド296は、全体的に、上側ヘッドチューブハウジング250内に存在する。前部舵取りロッド296は、主フレーム214の前方端部218に隣接する延長部256の端部における溝付き前ピンチカバー320により、適切な位置に維持される。
【0058】
[0083]図21~23に最も良く示されるように、保護者舵取り組立体258の駆動構成要素のうちのいくつかは、主フレーム214に接続されたハウジング322によって支持される。例えば、ハウジング322は、後部舵取りフランジ316を動作的に駆動する駆動継手325を支持する。上述のように、後部舵取りロッド314は、後部舵取りフランジ316に接続される。また、後部舵取りフランジ316は、駆動軸328によって駆動され、この駆動軸328は、取外し可能な保護者舵取りハンドル318によって動作的に駆動される駆動継手325によって駆動される。
【0059】
[0084]保護者舵取り組立体258の他の構成要素、および第2の解放機構255は、図14および17~20に示されるように、座席背板268によって支持された外側舵取りハウジング334内に収容される。上述のように、座席背板268は、図21に示されるように主フレーム214から延在するタブ274において、主フレーム214に枢動可能に接続される。さらに、座席背板268は、後リンケージ266に枢動可能に接続される。1つの実施形態では、第2の解放機構255は、座背板268に接続された基部331、基部331から延在する解放ボタン333、解放アーム337を介して解放ボタン333に接続された解放部材335、および、フレーム214から延在する受入器339を含む。解放部材335はまた、枢支点329において座席背板268に枢動可能に取り付けられる。受入器339は、第1の受入位置341および第2の受入位置343を有する。1つの実施形態では、第1および第2の受入位置341、343は、ばね付勢される解放部材335によって係合される、受入器339内の切欠きである。解放部材335は、第1の受入位置341において受入器339に係合して第2の解放機構255および三輪車210を第1のロック位置と呼ばれる使用姿勢にロックするように構成され、解放部材335はさらに、第2の受入位置343において受入器339に係合して第2の解放機構255および三輪車210を第2のロック位置と呼ばれる折り畳み姿勢にロックするために移行されるように構成される。図17~21に示されるように、また、図17~20の連続図に詳細に示されるように、使用姿勢では、また、解放ボタン33の作動に先立ち、解放部材335は、第1のロック位置において受入器339の第1の受入位置341に位置決めされる。第2の解放機構255を動作させて三輪車を使用姿勢から折り畳み姿勢に移行させる第1のステップは、図18に示されるように、解放ボタン333を作動させることであり、解放ボタン333は、図17に示されるように回転するように動作する。解放ボタン333を作動または上昇させることにより、解放部材335は、受入器339から離れるように枢動されて、座席背部272をフレーム214から係脱させる。すると、座席背部272は、フレーム214のタブ274とのその枢動接続部の周りで枢動されて、図19および20に示されるような折り畳み位置に移行することができる。解放部材335は、完全に回転されると、受入器339の第2の受入位置343に、すなわちロック位置に係合して、第2の解放機構255および三輪車210を折り畳み姿勢にロックする。後リンケージ266もまた、フレーム214がフレーム214と上側ヘッドチューブハウジング250との間の枢軸組立体において枢動するときに、座席背部272を折り畳み位置に向かって引っ張りかつ回転させることが、理解される。1つの実施形態では、三輪車は、使用姿勢と折り畳み姿勢との間で移行するように枢軸組立体の周りで枢動可能である。折り畳み姿勢では、三輪車210の3つの車輪は、三輪車210が閉じた姿勢にあるときに、図13に示されるように直立した状態の三輪車210を維持するための三脚として機能する。
【0060】
[0085]ハウジング334は、座席背板268によって支持された保護者舵取り組立体258の後部構成要素を覆う。ハウジング334はまた、保護者舵取り組立体258にロックされている保護者舵取りハンドル318を解放するように動作する押しボタン解放部材236を収容する。
【0061】
[0086]保護者舵取りハンドル318は、特に幼児との使用のための乳母車モードにおいて、三輪車210の舵を取るために保護者によって使用され得る。1つの実施形態では、保護者舵取りハンドル318は、三輪車210の折り畳み中でも三輪車210に接続されていることが可能であるが(図13参照)、代替実施形態では、保護者舵取りハンドル318は、使用および/または折り畳みのために三輪車210から取り外され得る。別の実施形態では、保護者舵取りハンドル318は、例えば上側軸318a、下側軸318b、および上側軸と下側軸との間の継手組立体319を設けることにより、調節可能とされ得る。1つの実施形態では、保護者舵取りハンドル318は、三輪車に固定され、保護者舵取りハンドル318を外側ハウジング334内に保持するロックを解放しなければ取り外され得ない。ロックを解放して保護者舵取りハンドル318が三輪車210から取り外されることを可能にするために、解放ボタン236が設けられる。
【0062】
[0087]1つの実施形態では、三輪車210はまた、物品を保管するために、第1のレッグ238と第2のレッグ242との間にフレーム362を介して固定される、袋または他の保管デバイスなどの荷物入れ(図9~21の実施形態では示されない)を有し得る。1つの実施形態では、荷物入れは、荷物入れの底部において荷物入れフレーム162に固定されるとともに、荷物入れの上部において座席背板268などの三輪車210の他の何らかの部分に固定されることが好ましい。したがって、1つの実施形態では、フレームの折り畳み中に三輪車のフレームが回転し始めると、座席背板268または三輪車フレームの他の何らかの部分への荷物入れの接続部は、荷物入れフレームをそれとともに回転させる。荷物入れまたは保管デバイスは、ファブリック、発泡体、プラスチック、および/または他の材料の組合せで形成され得る。
【0063】
[0088]三輪車210を折り畳むために、第1のステップは、第1の解放機構254および第2の解放機構255の両方を作動させることである。手短に言えば、第1の解放機構254は、フレーム214を枢動させるために上側ヘッドチューブハウジング250がステム244を軸方向上方に摺動することを可能にし、第2の解放機構255は、座席背部272が座席底部270にもたれかかる折り畳み位置へ前方に枢動することを可能にする。1つの実施形態では、第1および第2の解放機構254、255の両方の作動は、三輪車の拘束を排除してステム244上での上側ヘッドチューブハウジング250の適切な軸方向摺動を可能にするために必要とされることもまた、理解される。
【0064】
[0089]したがって、第1の解放機構254を作動させるために、1つの実施形態では、使用者は、解放ボタン283を上方に押す。解放ボタン283は、押し上げられると、ロッキングピン287を押し込んで上側ヘッドチューブハウジング250を解放するようにロッキングプレート285を平行移動させて、ステム244の周りでの上側ヘッドチューブハウジング250の軸方向摺動運動を可能にする。このようにして、上側ヘッドチューブハウジング250は、固定された下側ヘッドチューブハウジング252から分離される。使用者はまた、解放ボタン333を持ち上げている第2の解放機構255を動作させ、解放ボタン333は、座席底部270に向かう座席背部272の枢動のために、解放部材335を枢動させて受入器339の第1の受入位置341との係合から外すように動作する。両方の解放機構254、255が作動されると、三輪車210の座席背部272は、折り畳み配向に枢動されることが可能であり、上側ヘッドチューブハウジング250は、フレーム214をその折り畳み姿勢に枢動させるために上方に摺動されることが可能である。図12に示されるように、上側ヘッドチューブハウジング250がハンドルバーステム244上で上方に摺動されると、フレーム214の前方端部218もまた上昇されて、上側ヘッドチューブハウジング250の延長部256とのその枢動接続部において枢動する。
【0065】
[0090]図12に示されるように上側ヘッドチューブハウジング250が上昇されるにつれて、前述の摺動リンク機構の様々な構成要素の枢動接続が、後輪を三輪車の前輪に向かって内方に折り畳ませる。1つの実施形態では、三輪車210を完全に折り畳むために、三輪車の後部セクションは、三輪車を図12に示された部分的に折り畳まれた配向から図13に示された完全に折り畳まれた配向に移行させるために、前輪に向かって押される。1つの実施形態では、リンクロッド262は、オーバセンタ力を克服して三輪車210を非折り畳み構成または開いた構成に戻すために十分な力が与えられるまで三輪車10が折り畳み構成にある程度拘束されるように、オーバセンタリンケージとして動作する。あるいは、またはさらに、折り畳み姿勢では、第2の解放機構255は、三輪車210三輪車を折り畳み姿勢にロックするように動作する。
【0066】
[0091]いくつかの代替的な実施形態および例が、本明細書において説明されかつ図示された。当業者は、個々の実施形態の特徴、ならびに構成要素の可能な組合せおよび変形形態を理解するであろう。当業者は、実施形態のいずれもが、本明細書において開示された他の実施形態との任意の組合せで提供され得ることを、さらに理解するであろう。さらに、本明細書において使用される「第1の」、「第2の」、「第3の」、および「第4の」という用語は、単に例示目的のためのものであり、決して実施形態を制限するものではない。さらに、本明細書において使用される「複数(plurality)」という用語は、離接的であれ接続的であれ、必要に応じて、無限数に至るまでの1よりも大きい任意の数を意味する。さらに、本開示および特許請求の範囲の両方において、本明細書において使用される「有する(having)」という用語は、制限のない形で利用される。
【0067】
[0092]本発明はその精神または中心特性から逸脱することなく他の特定の形態で具現化され得ることが、理解されるであろう。したがって、提示された例および実施形態は、あらゆる点で説明に役立つものであって制限的なものではないと見なされるべきであり、また、本発明は、本明細書に記載された詳細に限定されるべきではない。したがって、特定の実施形態が図示されかつ説明されたが、本発明の精神から著しく逸脱することなしに多くの変更形態が想定され、また、保護範囲は、添付の特許請求の範囲に記載の範囲によってのみ限定される。
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