(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-17
(45)【発行日】2023-01-25
(54)【発明の名称】アプリケーションプログラム、情報処理システム、および情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G01C 21/26 20060101AFI20230118BHJP
G09B 29/10 20060101ALI20230118BHJP
G06F 3/0481 20220101ALI20230118BHJP
【FI】
G01C21/26 P
G09B29/10 A
G06F3/0481
(21)【出願番号】P 2022043666
(22)【出願日】2022-03-18
【審査請求日】2022-04-20
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】319013263
【氏名又は名称】ヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100154852
【氏名又は名称】酒井 太一
(74)【代理人】
【識別番号】100181124
【氏名又は名称】沖田 壮男
(74)【代理人】
【識別番号】100194087
【氏名又は名称】渡辺 伸一
(72)【発明者】
【氏名】金木 雄太
(72)【発明者】
【氏名】田口 雄毅
【審査官】貞光 大樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-155538(JP,A)
【文献】特表2008-536217(JP,A)
【文献】特開2015-155812(JP,A)
【文献】特開2007-133231(JP,A)
【文献】特開2013-167590(JP,A)
【文献】特開2013-205033(JP,A)
【文献】特開2018-49336(JP,A)
【文献】特開2021-105903(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 21/00 - 21/36
G08G 1/00 - 1/16
G06F 3/01
G06F 3/048- 3/04895
G09B 29/00 - 29/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置に、
地図上の位置を示す位置情報に関連付けられた複数のタブのうちの一つのタブの画面を、前記端末装置の表示部に表示させ、
ユーザの操作に応じて、前記表示部に表示された前記タブの画面を、前記複数のタブの一覧が表示されるタブ一覧画面に切り替えさせ、
前記タブ一覧画面に表示された前記複数のタブのうちの一つのタブが選択された場合、選択された前記タブの画面を前記表示部に表示させ
、
前記ユーザによる目的地の設定を受け付けさせ、
前記目的地までの経路を示す複数の経路情報を取得させ、
取得された前記複数の経路情報のそれぞれに対応する複数のナビゲーション画面を、それぞれ新たなタブで前記表示部に表示させる、
アプリケーションプログラム。
【請求項2】
端末装置に、
地図上の位置を示す位置情報に関連付けられた複数のタブのうちの一つのタブの画面を、前記端末装置の表示部に表示させ、
ユーザの操作に応じて、前記表示部に表示された前記タブの画面を、前記複数のタブの一覧が表示されるタブ一覧画面に切り替えさせ、
前記タブ一覧画面に表示された前記複数のタブのうちの一つのタブが選択された場合、選択された前記タブの画面を前記表示部に表示させ、
前記ユーザによる目的地の設定を受け付けさせ、
前記目的地までの経路を示す経路情報を取得させ、
取得された前記経路情報に対応するナビゲーション画面を、前記タブの画面として前記表示部に表示させ、
前記ナビゲーション画面において、前記ナビゲーション画面のタブとは異なる他のタブに関連付けられた前記位置情報に対応する位置に、前記他のタブを示す画像を表示させる、
アプリケーションプログラム。
【請求項3】
前記端末装置に、
前記ユーザが前記表示部に表示された前記タブの画面を第1の方向にスワイプしたことに応じて、前記タブの画面を他のタブの画面に切り替えさせる、
請求項1
または2記載のアプリケーションプログラム。
【請求項4】
前記端末装置に、
前記ユーザが前記表示部に表示された前記タブの画面を前記第1の方向とは異なる第2の方向にスワイプしたことに応じて、前記タブの画面を消去させる、
請求項
3記載のアプリケーションプログラム。
【請求項5】
前記端末装置に、
前記ユーザからの指示に応じて、前記タブ一覧画面に表示された前記複数のタブのうちの一つをブックマークとして登録させる、
請求項1から
4の何れか1項に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項6】
前記端末装置に、
前記ナビゲーション画面が前記表示部に表示されている際に、前記ユーザから前記タブ一覧画面を表示させるための指示があった場合、前記タブ一覧画面を新たなタブで前記表示部に表示させる、
請求項
1から5の何れか1項に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項7】
前記端末装置に、
前記ナビゲーション画面が前記表示部に表示されている際に、前記ユーザによって前記地図上の施設が選択された場合、選択された前記施設の詳細を示す施設情報を表示する詳細画面を新たなタブで前記表示部に表示させる、
請求項
1から6の何れか1項に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項8】
前記端末装置に、
前記ナビゲーション画面が前記表示部に表示されている際に、前記ユーザから前記地図上の施設の検索の指示があった場合、検索結果を示す検索結果画面を新たなタブで前記表示部に表示させる、
請求項
1から7の何れか1項に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項9】
前記端末装置に、
前記タブ一覧画面において、互いに関連する前記複数のタブを隣接して表示させる、
請求項1から
8の何れか1項に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項10】
前記端末装置に、
前記タブ一覧画面において、前記複数のタブのそれぞれに関連付けられた前記位置情報に基づいて、前記複数のタブの位置を並べ替える、
請求項1から9の何れか1項に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項11】
請求項1から
10の何れか1項に記載のアプリケーションプログラムと、
前記タブの画面を生成して前記端末装置に提供する情報処理装置と、
を備える情報処理システム。
【請求項12】
アプリケーションプログラムを実行する端末装置が、
地図上の位置を示す位置情報に関連付けられた複数のタブのうちの一つのタブの画面を、前記端末装置の表示部に表示し、
ユーザの操作に応じて、前記表示部に表示された前記タブの画面を、前記複数のタブの一覧が表示されるタブ一覧画面に切り替え、
前記タブ一覧画面に表示された前記複数のタブのうちの一つのタブが選択された場合、選択された前記タブの画面を前記表示部に表示
し、
前記ユーザによる目的地の設定を受け付け、
前記目的地までの経路を示す複数の経路情報を取得し、
取得された前記複数の経路情報のそれぞれに対応する複数のナビゲーション画面を、それぞれ新たなタブで前記表示部に表示する、
情報処理方法。
【請求項13】
アプリケーションプログラムを実行する端末装置が、
地図上の位置を示す位置情報に関連付けられた複数のタブのうちの一つのタブの画面を、前記端末装置の表示部に表示し、
ユーザの操作に応じて、前記表示部に表示された前記タブの画面を、前記複数のタブの一覧が表示されるタブ一覧画面に切り替え、
前記タブ一覧画面に表示された前記複数のタブのうちの一つのタブが選択された場合、選択された前記タブの画面を前記表示部に表示し、
前記ユーザによる目的地の設定を受け付け、
前記目的地までの経路を示す経路情報を取得し、
取得された前記経路情報に対応するナビゲーション画面を、前記タブの画面として前記表示部に表示し、
前記ナビゲーション画面において、前記ナビゲーション画面のタブとは異なる他のタブに関連付けられた前記位置情報に対応する位置に、前記他のタブを示す画像を表示する、
情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アプリケーションプログラム、情報処理システム、および情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、会計アプリケーションや給与アプリケーションといった業務用アプリケーションにおいて、複数のタスクを管理する技術が知られている。例えば、アプリケーションを用いて処理すべき複数のタスクを一覧表示画面に表示し、ユーザの操作に応じて、それぞれのタスクに対応したアプリケーションの操作画面を表示する作業支援システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の技術では、業務用アプリケーションの複数の操作画面を切り替えて表示することができる。しかしながら、地図上の位置情報を扱うアプリケーション(例えば、ナビアプリ)は、リアルタイムで更新される位置情報に基づく画面(例えば、ナビゲーション画面)を表示するものであり、複数の画面を切り替えて表示することが難しい場合があった。
【0005】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、地図上の位置情報を扱うアプリケーションの複数の画面を切り替えて表示することができるアプリケーションプログラム、情報処理システム、および情報処理方法を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、端末装置に、地図上の位置を示す位置情報に関連付けられた複数のタブのうちの一つのタブの画面を、前記端末装置の表示部に表示させ、ユーザの操作に応じて、前記表示部に表示された前記タブの画面を、前記複数のタブの一覧が表示されるタブ一覧画面に切り替えさせ、前記タブ一覧画面に表示された前記複数のタブのうちの一つのタブが選択された場合、選択された前記タブの画面を前記表示部に表示させる、アプリケーションプログラムである。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様によれば、地図上の位置情報を扱うアプリケーションの複数の画面を切り替えて表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】情報処理システム1の全体構成を示す図である。
【
図3】情報処理システムの処理を示すシーケンス図である。
【
図10】スワイプ操作に応じた画面の切り替えを説明するための図である。
【
図11】ブックマーク登録の操作の一例を説明するための図である。
【
図12】ナビゲーション画面の他の表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照し、本発明のアプリケーションプログラム、情報処理システム、および情報処理方法の実施形態について説明する。説明の便宜上、アプリケーションプログラムは、現在地から目的地までの経路を示すナビアプリであるとして説明するが、端末装置の位置情報を扱うアプリケーションであればナビアプリ以外でも構わない。
【0010】
<1.システム構成>
図1は、情報処理システム1の全体構成を示す図である。情報処理システム1は、情報処理装置100と、端末装置200とを備える。情報処理装置100および端末装置200は、ネットワークNWを介して通信する。ネットワークNWは、例えば、WAN(Wide Area Network)やLAN(Local Area Network)、インターネット、プロバイダ装置、無線基地局、専用回線などのうち一部または全部を含む。
図1では、説明の便宜上、端末装置200と情報処理装置100とが独立して示されているが、以下で説明する情報処理装置100の機能の一部は、端末装置200が有してもよい。
【0011】
端末装置200は、ユーザによって使用される、スマートフォンなどの携帯電話やタブレット端末などである。端末装置200は、情報処理装置100と連携するナビアプリ(ナビゲーションプログラム)が起動されることで、ナビゲーション装置として機能する。なお、
図1においては、1つの端末装置200のみが示されているが、複数の端末装置200がネットワークNWに接続されてよい。
【0012】
情報処理装置100は、端末装置200に目的地までの経路を示す経路情報や、地図上の施設の詳細を示す施設情報を提供するコンピュータである。情報処理装置100は、通信部110と、経路探索部120と、記憶部170とを備える。
【0013】
通信部110は、ネットワークNWに接続するための通信インターフェースである。通信部110は、例えばネットワークインターフェースカードである。
【0014】
経路探索部120は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。経路探索部120は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)などのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。プログラムは、予めHDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリなどの記憶装置(非一過性の記憶媒体を備える記憶装置)に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体(非一過性の記憶媒体)に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることで記憶装置にインストールされてもよい。
【0015】
記憶部170は、HDDやフラッシュメモリ、RAM(Random Access Memory)などである。記憶部170は、情報処理装置100がネットワークNWを介してアクセス可能なNAS(Network Attached Storage)装置であってもよい。記憶部170には、地図情報171や、施設情報172などの情報が格納される。これらの情報の詳細については後述する。
【0016】
端末装置200は、通信部210と、表示部220と、操作部230と、測位部240と、制御部250と、記憶部270とを備える。
【0017】
通信部210は、ネットワークNWに接続された無線基地局と無線通信を行う無線通信モジュールである。表示部220は、液晶表示装置などの表示装置である。操作部230は、ユーザからの操作指示を受け付ける装置である。なお、表示部220および操作部230は、タッチパネルディスプレイとして構成されてもよい。
【0018】
測位部240は、例えばGPS(Global Positioning System)受信機である。測位部240は、衛星から受信した電波に基づく測位を行って、端末装置200の位置(すなわちユーザの位置)を特定する。また、端末装置200は、通信部210が通信可能な無線基地局の位置から端末装置200の位置を推定してもよい。
【0019】
制御部250は、CPU等のプロセッサが、記憶部270に記憶されたアプリケーションプログラムを実行することで実現される。なお、制御部250は、プロセッサがプログラムを実行するのと同様の機能を有するLSI、ASIC、およびFPGA等のハードウェアにより実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアが協働することで実現されてもよい。
【0020】
記憶部270は、例えば、RAMやROM、HDD、フラッシュメモリ、またはこれらのうち複数が組み合わされたハイブリッド型記憶装置などにより実現される。記憶部270には、タブ情報271、タブ画像272、およびブックマーク273などの情報が格納される。これらの情報の詳細については後述する。
【0021】
端末装置200は、定期的に(例えば数[sec]おきに)、測位部240によって特定された端末装置200の位置を現在地情報として情報処理装置100に送信する。また、端末装置200は、ユーザにより設定された目的地情報を情報処理装置100に送信し、情報処理装置100から経路情報を取得する。
【0022】
図1において、情報処理装置100は、端末装置200からのリクエストに応じて経路探索を行い、経路情報を端末装置200に送信する。情報処理装置100の記憶部170に記憶されている地図情報171は、例えば、リンクの集合で道路を表現した情報である。
【0023】
図2は、地図情報171の一例を示す図である。地図情報171は、リンクの両端座標、接続リンク、車線数などの情報が、リンクの識別情報であるリンクIDに対応付けられた情報である。
【0024】
情報処理装置100は、地図情報171から、端末装置200から受信した端末装置200の位置を中心とした領域の地図情報(部分地図情報)を抽出し、抽出した部分地図情報を端末装置200に送信する。
【0025】
端末装置200の制御部250は、情報処理装置100から受信した部分地図情報に対してリンクマッチング処理を行う。リンクマッチング処理とは、部分地図情報に含まれるリンクのうち、どのリンクに対応する道路に沿って端末装置200が移動しているか(すなわちユーザがどのリンクを移動しているか)を判定する処理である。従って、リンクマッチング処理によって、端末装置200の位置(ユーザの位置)が、いずれかのリンクに対応付けられる。リンクマッチング処理は、例えば、端末装置200の位置に最も近い位置にあるリンクを選択することを基本として、種々の要素を加味して行われる。端末装置200の制御部250は、情報処理装置100から受信した部分地図情報と、リンクマッチング処理の結果とに基づいてナビゲーション画面を生成する。また、制御部250は、生成したナビゲーション画面を表示部220に表示させる。
【0026】
<2.情報処理システムの処理>
図3は、情報処理システムの処理を示すシーケンス図である。まず、端末装置200の制御部250がナビアプリを起動し、操作部230がユーザによる目的地の設定を受け付ける(S1)。端末装置200は、測位部240によって特定された端末装置200の位置(以下、「現在地」)を示す現在地情報、目的地を示す目的地情報、およびユーザIDを、情報処理装置100に送信する(S2)。ユーザIDは、端末装置200を使用するユーザを識別するための識別情報であり、ユーザ認証によって取得される。
【0027】
情報処理装置100の経路探索部120は、現在地情報および目的地情報と、地図情報171とを用いて経路探索を行う(S3)。通信部110は、探索結果として得られた経路情報と、端末装置200の現在地を中心とした領域の部分地図情報とを端末装置200に送信する(S4)。
【0028】
端末装置200の制御部250は、現在地情報と部分地図情報に含まれるリンクとに対してリンクマッチング処理を行い、リンクマッチング処理の結果(以下、「リンクマッチング結果」)と、部分地図情報とに基づいてナビゲーション画面を生成する。制御部250は、生成したナビゲーション画面を表示部220に表示する(S5)。
【0029】
端末装置200の通信部210は、定期的に、現在地情報およびリンクマッチング結果を情報処理装置100に送信する(S6)。情報処理装置100の通信部110は、端末装置200から受信した現在地情報に対応する部分地図情報を端末装置200に送信する(S7)。
【0030】
このようにして、S5~S7の処理が繰り返し実行される。端末装置200の制御部250は、測位部240が特定した現在地に基づき、ユーザが目的地に到着したか否かを判定する。なお、端末装置200は、ユーザからの入力に基づいてユーザが目的地に到着したことを判定してもよい。
【0031】
端末装置200の制御部250は、ユーザが目的地に到着したと判定した場合、目的地到着通知を情報処理装置100に送信する(S8)。情報処理装置100は、端末装置200から目的地到着通知を受信すると、
図3に示される一連の動作を終了する。
【0032】
<3.ナビゲーション画面>
図4は、ナビゲーション画面の一例を示す図である。制御部250は、ユーザに対して目的地への経路を示すナビゲーション画面を、表示部220に表示する。ナビゲーション画面には、現在地アイコン221と、目的地アイコン222と、施設アイコン223および224と、検索領域225と、タブ一覧アイコン226とが含まれる。
【0033】
現在地アイコン221は、測位部240によって特定された端末装置200の位置を現在地として示すアイコンである。目的地アイコン222は、ユーザによって設定された目的地情報に基づく目的地の位置を示すアイコンである。施設アイコン223および224は、地図上における施設の位置を示すアイコンである。
図4に示される例では、施設アイコン223および224は、地図上におけるカフェの位置を示している。検索領域225は、検索しようとする施設の名称が、ユーザによって入力される領域である。
【0034】
タブ一覧アイコン226は、後述するタブ一覧画面を表示するためのアイコンである。詳細は後述するが、ナビゲーション画面が表示部220に表示されている際に、ユーザによってタブ一覧アイコン226がタップされた場合、制御部250は、タブ一覧画面を新たなタブで表示部220に表示させる。
【0035】
ナビゲーション画面は、端末装置200がナビアプリ(アプリケーションプログラム)を起動することにより、表示部220に表示される。例えば、ユーザがナビゲーション画面を見ながら目的地に向かって進んでいる際に、途中でカフェに立ち寄りたくなったとする。この場合、ユーザは、地図上におけるカフェの位置を示す施設アイコン223を長押しすることで、施設アイコン223に対応する施設を選択する。長押しとは、ボタンを一定時間以上押し続けることを意味する。例えば、長押しの時間は2秒としてよい。ユーザによって施設アイコン223が長押しされると、端末装置200の制御部250は、施設アイコン223に対応する施設詳細画面を新たなタブで表示部220に表示する。
【0036】
<4.施設詳細画面>
図5は、施設詳細画面の一例を示す図である。施設詳細画面には、施設に関連する写真、施設名、施設のジャンル、営業時間、住所、電話番号などの情報が表示される。なお、施設詳細画面に表示される情報はこれらに限られず、例えば、口コミ、評価点数、および施設のホームページのアドレスなどの情報を含んでいてもよい。これらの情報は、情報処理装置100の記憶部170に格納された施設情報172から得られる情報である。
【0037】
なお、ナビゲーション画面から施設アイコン223が選択された例について説明したが、施設アイコン224が選択された場合も同様に、表示部220に施設詳細画面が表示される。具体的に、ユーザによって施設アイコン224が長押しされると、端末装置200の制御部250は、施設アイコン224に対応する施設詳細画面を新たなタブで表示部220に表示する。
【0038】
図6は、施設情報172の一例を示す図である。施設情報172には、施設IDと、施設名と、位置情報と、ジャンルと、営業時間と、住所と、電話番号とが含まれる。
【0039】
施設IDは、施設を特定するための情報である。施設名は、施設の名称を示す情報である。位置情報は、施設の位置を示す情報である。ジャンルは、施設の属するジャンルを示す情報である。営業時間は、施設が営業している時間を示す情報である。住所は、施設の住所を示す情報である。電話番号は、施設の電話番号を示す情報である。なお、施設情報172に含まれる情報はこれらに限られない。例えば、施設情報172は、口コミ、評価点数、および施設のホームページのアドレスなどの情報を含んでいてもよい。
【0040】
具体的に、地図上の施設アイコンには予め施設IDが対応付けられており、端末装置200は、地図上からユーザによって選択された施設の施設IDを情報処理装置100に送信する。情報処理装置100は、端末装置200から受信した施設IDに対応する施設の詳細情報を、記憶部170内の施設情報172から取得する。そして、情報処理装置100は、施設情報172から取得した施設の詳細情報を、端末装置200に送信する。端末装置200の制御部250は、情報処理装置100から受信した施設の詳細情報を、
図5に示される施設詳細画面に表示する。
【0041】
このように、制御部250は、ナビゲーション画面が表示部220に表示されている際に、ユーザによって地図上の施設が選択された場合、選択された施設の詳細を示す施設情報を表示する詳細画面を新たなタブで表示部220に表示する。これによって、ナビゲーション画面から施設詳細画面を容易に表示することができる。
【0042】
以上、ナビゲーション画面から施設詳細画面を開く方法について説明したが、施設詳細画面は、ナビゲーション画面とは別のタブで開かれる。このため、端末装置200は、ナビゲーション画面および施設詳細画面の両方を保持しておくことができ、これらの画面を切り替えて表示することができる。画面の切り替えの詳細については後述する。なお、端末装置200は、タブに関する情報をタブ情報271として記憶部270に格納している。
【0043】
図7は、タブ情報271の一例を示す図である。タブ情報271には、タブIDと、タブ名と、位置情報と、住所と、タブ画像と、関連タブIDとが含まれる。
【0044】
タブIDは、タブを特定するための情報である。タブ名は、タブの名称を示す情報である。位置情報は、タブに関連付けられた地図上の位置を示す情報である。例えば、施設詳細画面を表示するタブの場合、タブ情報271における位置情報は、施設詳細画面に表示された施設の位置情報であってよい。また、ナビゲーション画面を表示するタブの場合、タブ情報271における位置情報は、現在地の位置情報、目的地の位置情報、または現在地と目的地との間の中間地点の位置情報であってよい。また、後述する検索結果画面を表示するタブの場合、タブ情報271における位置情報は、検索された施設の位置情報であってよい。
【0045】
住所は、タブに関連付けられた地図上の住所を示す情報である。例えば、施設詳細画面を表示するタブの場合、タブ情報271における住所は、施設詳細画面に表示された施設の住所であってよい。また、ナビゲーション画面を表示するタブの場合、タブ情報271における住所は、現在地の住所、目的地の住所、または現在地と目的地との間の中間地点の住所であってよい。また、後述する検索結果画面を表示するタブの場合、タブ情報271における住所は、検索された施設の住所であってよい。タブ画像は、タブに表示される画像を特定するための情報である。タブに表示される実際の画像は、タブ画像272として記憶部270に格納されている。
【0046】
関連タブIDは、関連するタブのタブIDである。例えば、タブIDがT001のタブのナビゲーション画面から、タブIDがT002のタブの施設詳細画面が生成された場合、これらのタブは関連することになる。このため、これらのタブは、関連タブIDの欄で関連付けられることとなる。その他、ナビゲーション画面から検索結果画面が生成された場合、ナビゲーション画面のタブと検索結果画面のタブとを、関連タブIDの欄で関連付けてもよい。
【0047】
<5.検索結果画面>
図8は、検索結果画面の一例を示す図である。検索結果画面は、
図4における検索領域225に、検索対象の文字が入力されることにより表示される画面である。検索結果画面には、検索結果表示領域227が含まれる。
【0048】
例えば、渋谷駅の場所を検索する場合、ユーザは、
図4における検索領域225に「渋谷駅」の文字を入力する。端末装置200は、入力された「渋谷駅」の文字情報を情報処理装置100に送信する。情報処理装置100は、渋谷駅の場所を施設情報172から特定し、渋谷駅の詳細情報を施設情報172から取得する。また、情報処理装置100は、渋谷駅周辺の部分地図情報および渋谷駅の詳細情報を、端末装置200に送信する。端末装置200は、情報処理装置100から受信した部分地図情報を表示部220に表示するとともに、渋谷駅の詳細情報を検索結果表示領域227に表示する。
【0049】
このように、制御部250は、ナビゲーション画面が表示部220に表示されている際に、ユーザから地図上の施設の検索の指示があった場合、検索結果を示す検索結果画面を新たなタブで表示部220に表示する。これによって、ナビゲーション画面から検索結果画面を容易に表示することができる。
【0050】
以上、ナビゲーション画面から検索結果画面を開く方法について説明したが、検索結果画面は、ナビゲーション画面および施設詳細画面とは別のタブで開かれる。このため、端末装置200は、ナビゲーション画面、施設詳細画面、および検索結果画面の全てを保持しておくことができ、これらの画面を切り替えて表示することができる。
【0051】
<6.タブ一覧画面>
図9は、タブ一覧画面の一例を示す図である。ナビゲーション画面(
図4)、施設詳細画面(
図5)、および検索結果画面(
図8)には、タブ一覧アイコン226が表示されている。ユーザがタブ一覧アイコン226をタップすると、
図9に示されるタブ一覧画面が新たなタブで表示部220に表示される。タブ一覧画面には、複数のタブT1~T6が表示されている。これら複数のタブには、それぞれのタブのサムネイル画像が表示されている。
【0052】
図9における例では、タブT1はナビゲーション画面(
図4)に対応するタブであり、タブT2は施設詳細画面(
図5)に対応するタブであり、タブT3は検索結果画面(
図8)に対応するタブである。
【0053】
例えば、ユーザがタブT1をタップすると、端末装置200の制御部250は、表示部220に表示されたタブ一覧画面を、
図4に示されるナビゲーション画面に切り替える。また、ユーザがタブT2をタップすると、端末装置200の制御部250は、表示部220に表示されたタブ一覧画面を、
図5に示される施設詳細画面に切り替える。また、ユーザがタブT3をタップすると、端末装置200の制御部250は、表示部220に表示されたタブ一覧画面を、
図8に示される検索結果画面に切り替える。
【0054】
このように、端末装置200の制御部250は、タブ一覧画面に対するユーザの操作により、複数の画面を切り替えて表示することができる。このように、複数の画面を切り替えて表示することが可能であるため、下記のような使用方法が可能となる。
・同じジャンルの施設を比較する際に、複数の施設の施設詳細画面を、それぞれ別のタブで開いて残しておく。
・目的地にナビアプリを使って向かう途中、ナビを継続しながらランチの場所を調べる。
・目的地の最寄駅が複数ある場合、A駅から行くルートとB駅から行くルートを同時に開いて比較する。
【0055】
なお、端末装置200の制御部250は、ナビゲーション画面のタブから他の画面のタブに切り替えられた場合、ナビアプリによるナビゲーションを一時停止してもよい。一時停止した際のナビゲーションのデータは、端末装置200の記憶部270に保持してもよいし、情報処理装置100に一時的に預けてもよい。また、制御部250は、他の画面のタブからナビゲーション画面のタブに切り替えられた場合、ナビアプリによるナビゲーションを再開してもよい。このとき、制御部250は、一時停止した際のナビゲーションのデータを用いて、ナビゲーションを再開することができる。
【0056】
図10は、スワイプ操作に応じた画面の切り替えを説明するための図である。端末装置200の制御部250は、ユーザによるスワイプ操作に応じて画面を切り替える。例えば、表示部220にタブT1に対応するナビゲーション画面が表示されているときに、ユーザがナビゲーション画面を右にスワイプした場合、制御部250は、ナビゲーション画面を、タブT2に対応する施設詳細画面に切り替える。また、表示部220にタブT2に対応する施設詳細画面が表示されているときに、ユーザが施設詳細画面を右にスワイプした場合、制御部250は、施設詳細画面を、タブT3に対応する検索結果画面に切り替える。
【0057】
また、表示部220にタブT3に対応する検索結果画面が表示されているときに、ユーザが検索結果画面を左にスワイプした場合、制御部250は、検索結果画面を、タブT2に対応する施設詳細画面に切り替える。また、表示部220にタブT2に対応する施設詳細画面が表示されているときに、ユーザが施設詳細画面を左にスワイプした場合、制御部250は、施設詳細画面を、タブT1に対応するナビゲーション画面に切り替える。
【0058】
このように、端末装置200の制御部250は、ユーザが表示部220に表示されたタブの画面を第1の方向(左右方向)にスワイプしたことに応じて、タブの画面を他のタブの画面に切り替える。これによって、複数のタブの画面を容易に切り替えることが可能となる。
【0059】
なお、制御部250は、タブ一覧画面において、互いに関連する複数のタブを隣接して表示してもよい。例えば、制御部250は、タブ情報271の関連タブIDを参照し、互いに関連する複数のタブを隣接して表示してもよい。スワイプによって切り替えられる画面の順番は、タブ一覧画面に配置されたタブの順番に応じて決定される。このため、スワイプによって切り替えられる前の画面と、スワイプによって切り替えられた後の画面とを、互いに関連する画面とすることができる。したがって、ユーザのスワイプ操作に応じて、関連するタブの画面を容易に比較することができる。
【0060】
また、制御部250は、ユーザが表示部220に表示されたタブの画面を第1の方向(左右方向)とは異なる第2の方向(上下方向)にスワイプしたことに応じて、タブの画面を消去してもよい。これによって、タブの画面を容易に消去することが可能となる。
【0061】
<7.ブックマーク>
図11は、ブックマーク登録の操作の一例を説明するための図である。ブックマークは、よく閲覧する画面を予め登録しておき、後で見返したいときに簡単に呼び出せるように保存しておく機能である。
【0062】
例えば、ユーザは、タブT2をブックマークに登録したい場合、タブ一覧画面に表示されたタブT2を長押しすることによりタブT2を選択する。タブT2が選択されると、制御部250は、
図11に示されるように、ブックマーク登録ウィンドウをタブ一覧画面に表示する。ブックマーク登録ウィンドウには、選択された施設の住所、施設名、「ブックマークに登録しますか?」のメッセージ、「はい」ボタン、および「いいえ」ボタンが含まれる。
【0063】
ユーザが、ブックマーク登録ウィンドウ内の「はい」ボタンをタップすると、制御部250は、タブT2に関する情報(例えば、タブ名、位置情報、住所、およびタブ画像など)をブックマーク273として記憶部270に記憶する。一方、ユーザが、ブックマーク登録ウィンドウ内の「いいえ」ボタンをタップすると、制御部250は、ブックマーク登録ウィンドウを閉じる。
【0064】
このように、端末装置200の制御部250は、ユーザからの指示に応じて、タブ一覧画面に表示された複数のタブのうちの一つをブックマーク273として登録する。これによって、ユーザがよく閲覧する画面を、ブックマーク273から取得して後で見返すことが可能となる。
【0065】
<8.ナビゲーション画面の他の表示例>
図12は、ナビゲーション画面の他の表示例を示す図である。例えば、ナビゲーション画面の縮尺を変更して広域表示に切り替えると、他のタブの位置情報に対応する位置がナビゲーション画面の範囲内に含まれることがある。このような場合、制御部250は、他のタブを示す画像A1~A4を、ナビゲーション画面における他のタブのそれぞれの位置情報に対応する位置に表示してもよい。
【0066】
図12に示される例において、画像A1およびA2は、施設詳細画面のタブを示す画像である。画像A1およびA2には、タブに関連付けられた位置情報と、タブ名が含まれる。画像A1およびA2はこれに限るものではなく、タブを判別できる画像であればいかなる画像であってもよい。例えば、画像A1およびA2は、アイコンであってもよいし、タブのサムネイル画像であってもよい。画像A1またはA2がユーザによってタップされると、制御部250は、タップされた画像に対応するタブの施設詳細画面を表示部220に表示する。
【0067】
画像A3は、検索結果画面のタブを示す画像である。画像A3には、タブに関連付けられた位置情報と、タブ名が含まれる。画像A3によって示される内容は、これに限るものではなく、タブのサムネイル画像を含んでもよい。画像A3がユーザによってタップされると、制御部250は、タップされた画像に対応する検索結果画面を表示部220に表示する。
【0068】
画像A4は、他のナビゲーション画面を示す画像である。具体的に、画像A4は、他のナビゲーション画面における、現在地から目的地までの経路を示す画像である。画像A4がタップされると、制御部250は、画像A4に対応する他のナビゲーション画面を表示部220に表示する。
【0069】
このように、端末装置200の制御部250は、ナビゲーション画面のタブとは異なる他のタブに関連付けられた位置情報に基づいて、他のタブを示す画像をナビゲーション画面に表示する。これによって、ユーザは、ナビゲーション画面から、他のタブに関連付けられた位置を容易に確認することができる。
【0070】
以上説明したように、本実施形態のナビアプリ(アプリケーションプログラム)は、端末装置200に、地図上の位置を示す位置情報に関連付けられた複数のタブのうちの一つのタブの画面を表示部220に表示させ、ユーザの操作に応じて、表示部220に表示されたタブの画面を、複数のタブの一覧が表示されるタブ一覧画面に切り替えさせ、タブ一覧画面に表示された複数のタブのうちの一つのタブが選択された場合、選択されたタブの画面を表示部220に表示させる。これによって、地図上の位置情報を扱うアプリケーションの複数の画面を切り替えて表示することができる。
【0071】
なお、本実施形態の端末装置200は、目的地までの経路を示す経路情報を情報処理装置100から取得することとしたが、使用する交通手段が異なる場合など、複数の経路情報が取得される場合がある。このように複数の経路情報が取得された場合、端末装置200の制御部250は、複数の経路情報のそれぞれに対応する複数のナビゲーション画面を生成し、生成した複数のナビゲーション画面を、それぞれ新たなタブで表示部220に表示してもよい。これによって、ユーザは新たに生成された複数のナビゲーション画面をタブの切り替えで比較することができ、目的地までの最適な経路を判断することができる。
【0072】
また、制御部250は、施設のジャンルを示すジャンルボタンを表示部220に表示してもよく、ジャンルボタンがユーザによってタップされた場合に、当該ジャンルに属する複数の施設の施設詳細画面を別々のタブで表示部220に表示してもよい。これによって、ユーザは、指定されたジャンルの複数の施設を容易に比較することができる。
【0073】
また、制御部250は、タブ一覧画面において、複数のタブのそれぞれに関連付けられた位置情報に基づいて、複数のタブの位置を並べ替えてもよい。例えば、タブT1の位置情報によって示される位置が、タブT2の位置情報によって示される位置よりも西である場合、制御部250は、タブ一覧画面において、タブT1をタブT2の左に配置してもよい。これによって、複数のタブが地理的な位置情報に応じて配置されるため、ユーザにとってタブの配置を認識し易くなる。
【0074】
また、制御部250は、タブ一覧画面において、ユーザによって操作された順番に応じてタブを並び替えてもよい。例えば、制御部250は、直近で操作されたタブをタブ一覧画面の左上に配置してもよい。これによって、ユーザは、直近で操作されたタブをタブ一覧画面から見つけ易くなる。
【0075】
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
【符号の説明】
【0076】
1 情報処理システム
100 情報処理装置
200 端末装置
220 表示部
230 操作部
240 測位部
250 制御部
270 記憶部
【要約】
【課題】地図上の位置情報を扱うアプリケーションの複数の画面を切り替えて表示することができるアプリケーションプログラム、情報処理システム、および情報処理方法を提供すること。
【解決手段】端末装置に、地図上の位置を示す位置情報に関連付けられた複数のタブのうちの一つのタブの画面を、前記端末装置の表示部に表示させ、ユーザの操作に応じて、前記表示部に表示された前記タブの画面を、前記複数のタブの一覧が表示されるタブ一覧画面に切り替えさせ、前記タブ一覧画面に表示された前記複数のタブのうちの一つのタブが選択された場合、選択された前記タブの画面を前記表示部に表示させる、アプリケーションプログラム。
【選択図】
図1