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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-18
(45)【発行日】2023-01-26
(54)【発明の名称】ポーズ判定システム
(51)【国際特許分類】
   A63B 71/06 20060101AFI20230119BHJP
   A63B 69/00 20060101ALI20230119BHJP
【FI】
A63B71/06 M
A63B69/00 Z
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2019033370
(22)【出願日】2019-02-26
(65)【公開番号】P2020137565
(43)【公開日】2020-09-03
【審査請求日】2021-12-22
(73)【特許権者】
【識別番号】312015200
【氏名又は名称】H2L株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000925
【氏名又は名称】弁理士法人信友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】玉城 絵美
(72)【発明者】
【氏名】岩▲崎▼ 健一郎
【審査官】石原 豊
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-230068(JP,A)
【文献】特開2016-116745(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B69/00-71/16
A63F 9/24-13/98
A61H 1/00- 5/00
A61H99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの体部位の体表に装着される姿勢検出センサ装置と、前記姿勢検出センサ装置と近距離無線通信を行うポーズ検出装置とよりなるポーズ判定システムであって、
前記姿勢検出センサ装置は、
前記ユーザの前記体部位の体表に巻き付けるベルトと、
前記ベルトによって固定され、前記ユーザの前記体部位の姿勢及び動作を検出するジャイロセンサと、
前記ジャイロセンサから得られ、前記ユーザの前記体部位の姿勢を示す四元数データを送信する近距離無線送信部と、を具備し、
前記ポーズ検出装置は、
前記近距離無線送信部から送信される電波を受信して、前記四元数データを復調する近距離無線受信部と、
複数のポージングが収録された動画ファイルと、
前記動画ファイルに収録されているコンテンツを表示する表示部と、
前記動画ファイル内の前記ポージングが収録されている時間軸上の再生時間である一時停止時間、前記四元数データと、前記四元数データの許容範囲を示す許容範囲データが格納される再生制御テーブルと、
前記四元数データに含まれる姿勢データ及び前記許容範囲データに基づいて、前記四元数データが、前記姿勢データ及び前記許容範囲データにて定められる姿勢の範囲内にある時に、前記ユーザが正しいポージングを行っていると判定する姿勢検証部と、
前記再生制御テーブルから前記一時停止時間を読み込み、前記動画ファイルが前記一時停止時間に至ったら前記動画ファイルの再生を一時停止して、前記姿勢データ及び前記許容範囲データを前記姿勢検証部に入力し、前記ユーザが正しいポージングを所定時間遂行できた場合に、前記動画ファイルの再生を再開する再生制御部と、を具備する
ポーズ判定システム。
【請求項2】
前記再生制御テーブルは、
前記動画ファイル内の前記ポージングが収録されている時間軸上の再生時間である一時停止時間が格納される一時停止時間フィールドと、
前記四元数データが格納される四元数データフィールド群と、
前記四元数データの許容範囲が格納される許容範囲データフィールド群と、を有する
請求項1に記載のポーズ判定システム。
【請求項3】
前記姿勢検証部は、前記四元数データフィールド群から読み出された姿勢データ及び前記許容範囲データフィールド群から読み出した許容範囲データに基づいて、前記姿勢検出センサ装置から前記近距離無線受信部を通じて取得した前記四元数データが、前記姿勢データ及び前記許容範囲データにて定められる姿勢の範囲内にある時に、前記ユーザが正しいポージングを行っていると判定する、
請求項2に記載のポーズ判定システム。
【請求項4】
前記再生制御部は、前記再生制御テーブルの所定のレコードにおける前記一時停止時間フィールドから前記一時停止時間を読み込み、前記動画ファイルが前記一時停止時間に至ったら前記動画ファイルの再生を一時停止し、前記レコードから前記姿勢データ及び前記許容範囲データを読み出す、
請求項2または3に記載のポーズ判定システム。
【請求項5】
前記近距離無線送信部は前記ジャイロセンサから得られる三次元の加速度データも送信するものであり、
前記近距離無線受信部は前記三次元の加速度データも受信するものであり、
前記姿勢検証部は、前記四元数データが前記姿勢データ及び前記許容範囲データにて定められる姿勢の範囲内にあると共に、前記姿勢検出センサ装置から前記近距離無線受信部を通じて取得した前記三次元の加速度データが所定の加速度閾値未満である時に、前記ユーザが正しいポージングを行っていると判定する、
請求項1に記載のポーズ判定システム。
【請求項6】
前記姿勢検出センサ装置は更に、
前記ベルトに複数個設けられ、赤外線LEDとフォトセンサで構成されるフォトリフレクタである筋変位センサ群と、を具備し、
前記近距離無線送信部は前記筋変位センサ群から得られる筋変位データも送信するものであり、
前記近距離無線受信部は前記筋変位データも受信するものであり、
前記再生制御テーブルは更に、前記筋変位データが所定の筋変位閾値以上であるか否かを示す筋変位論理値が格納される筋変位フラグフィールドを有し、
前記姿勢検証部は、前記四元数データが前記姿勢データ及び前記許容範囲データにて定められる姿勢の範囲内にあると共に、前記三次元の加速度データが所定の加速度閾値未満であると共に、前記筋変位閾値が前記筋変位フラグフィールドの論理値と等しい時に、前記ユーザが正しいポージングを行っていると判定する
請求項5に記載のポーズ判定システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人のポーズが正しく遂行されているか否かを判定する、ポーズ判定システムに関する。
【背景技術】
【0002】
人が健康を維持、向上させるには、日常生活の合間に適度な運動を行うことが推奨される。このため、スポーツジムや公共運動施設等が設けられ、多くの人々が利用している。
【0003】
発明者らは、先に特許文献1に記載されるような電気刺激装置を提案した。この特許文献1で提案した電気刺激装置は、ユーザの前腕に装着されるバンドに複数の電極を取り付けて、前腕の筋肉に電気刺激を与える装置である。
更に発明者らは、非特許文献1に記載される、筋肉の隆起を検出する赤外線センサを複数個装備した新たな電気刺激装置を開発した。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2014-104241号公報
【非特許文献】
【0005】
【文献】「銃を撃った衝撃、指先に「じわっ」筋電刺激コントローラーUnlimited Hand」ASCII.JP×デジタル、2016年5月12日、2017年6月27日閲覧<http://ascii.jp/elem/000/001/161/1161772/>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
歩行や走行といった足の運動は、ランニングマシンとも呼ばれるトレッドミルに代表される機械を用いて、ユーザの運動量を検出したり、積算して表示する等の処理が比較的容易に可能である。
しかし、ヨガのポーズが正常であるか否かを正しく検出する機械は、これまで存在していない。
ヨガは歩行や走行を伴わず、所定の姿勢(以下「ポーズ」)を例えば10秒間、静止状態を維持し続けるという、極めて静的な運動である。したがって、これまでの運動検出機械を適用させることがほぼ不可能である。
ヨガのポージングが正常に行われたか否かを低価格で精緻に検出できるシステムが、スポーツジムや公共運動施設等にて望まれている。
【0007】
本発明は係る課題に鑑みてなされたものであり、低価格な装置を用いてヨガのポージングが正常に行われたか否かを精緻に検出できる、ポーズ判定システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明のポーズ判定システムは、ユーザの体部位の体表に装着される姿勢検出センサ装置と、姿勢検出センサ装置と近距離無線通信を行うポーズ検出装置とよりなる。
姿勢検出センサ装置は、ユーザの体部位の体表に巻き付けるベルトと、ベルトによって固定され、ユーザの体部位の動作を検出するジャイロセンサと、ジャイロセンサから得られ、ユーザの体部位の姿勢を示す四元数データを送信する近距離無線送信部とを具備する。
また、ポーズ検出装置は、姿勢検出センサ装置の近距離無線送信部から送信される電波を受信して、四元数データを復調する近距離無線受信部と、複数のポージングが収録された動画ファイルと、動画ファイルに収録されているコンテンツを表示する表示部と、動画ファイル内のポージングが収録されている時間軸上の再生時間である一時停止時間、四元数データと、四元数データの許容範囲を示す許容範囲データが格納される再生制御テーブルを具備する。
【0009】
また、ポーズ検出装置は、四元数データに含まれる姿勢データ及び許容範囲データに基づいて、四元数データが、姿勢データ及び許容範囲データにて定められる姿勢の範囲内にある時に、ユーザが正しいポージングを行っていると判定する姿勢検証部と、再生制御テーブルから一時停止時間を読み込み、動画ファイルがこの一時停止時間に至ったら動画ファイルの再生を一時停止して、姿勢データ及び許容範囲データを姿勢検証部に入力し、ユーザが正しいポージングを所定時間遂行できた場合に、動画ファイルの再生を再開する再生制御部を具備する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、低価格な装置を用いて、ユーザ自身でヨガのポージングが正常に行われたか否かを精緻に検出することが可能となる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施形態に係るポーズ判定システムの全体構成と使用状態を示す概略図である。
図2】筋肉センサ装置の外観斜視図である。
図3】筋肉センサ装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図4】ポーズ検出装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図5】本発明の第一の実施形態に係る筋肉センサ装置とポーズ検出装置のソフトウェア機能を示すブロック図である。
図6】姿勢検証部のソフトウェア機能を示すブロック図である。
図7】再生制御テーブルのフィールド構成とデータの一例を示す図である。
図8】動画ファイルの内容を説明する概略図である。
図9】再生制御部の動作の流れを示すフローチャートである。
図10】再生制御部のヨガポーズ確認処理の動作の流れを示すフローチャートである。
図11】本発明の第二の実施形態に係る筋肉センサ装置とポーズ検出装置のソフトウェア機能を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[ポーズ判定システム101:全体構成]
図1は、本発明の実施形態に係るポーズ判定システム101の全体構成と使用状態を示す概略図である。
ポーズ判定システム101は、筋肉センサ装置102とポーズ検出装置103より構成される。
ユーザ104は筋肉センサ装置102を自らの腕に巻き付ける。そして、筋肉センサ装置102とポーズ検出装置103との間でBlueTooth(登録商標)等による無線通信を確立した上でスクワットを遂行する。ポーズ検出装置103は、周知のスマートフォンやタブレットPC等の無線端末である。すると、筋肉センサ装置102はユーザ104の腕の筋肉の状態と、内蔵するジャイロセンサ312(図3参照)から得られる、腕の動作を示す加速度や腕の姿勢を示す座標情報等をポーズ検出装置103へ送信する。
【0013】
ポーズ検出装置103は、複数種類のヨガのポージングが収録された動画ファイル515(図5にて後述)を再生し、この動画ファイルの再生時間が予め記録された時間に到達した時点で、動画ファイルの再生を一時停止する。そして、ユーザ104の腕の筋肉の状態と、筋肉センサ装置102からの加速度や座標情報等を基に、ユーザ104が正しくポージングを遂行したか否かを判定する。
ポーズ検出装置103は、ユーザ104が正しくポージングを遂行したと判定した場合には、動画ファイルの一時停止を解除し、動画ファイルの再生を継続する(詳細は図5で説明)。
【0014】
[筋肉センサ装置102:外観]
図2Aは、本発明の実施形態の例である筋肉センサ装置102の表面側の外観斜視図である。図2Bは、本発明の実施形態の例である筋肉センサ装置102の裏面側の外観斜視図である。筋肉センサ装置102は、大まかに本体部201と、表側ベルト202と、裏側ベルト203で構成される。
本体部201には中央に電源スイッチ204が設けられており、内部に後述する近距離無線通信部とジャイロセンサ等を含むマイコンと電子回路、そしてリチウム二次電池が収納されている。
【0015】
表側ベルト202は本体部201を覆い、筋肉センサ装置102のベルト部分の全体を構成する。表側ベルト202の一方の先端にはバックル205が設けられ、他方にはバックル205に対応する穴206が複数個設けられている。このバックル205と穴206は、裏側ベルト203をユーザ104の腕に適切に密着させる役目を有する。
裏側ベルト203には筋変位センサの検出孔207が複数個設けられている。筋変位センサは近赤外線LEDとフォトトランジスタ等のフォトセンサの組よりなるフォトリフレクタを構成する。詳細は図3にて後述する。
【0016】
[筋肉センサ装置102:ハードウェア構成]
図3は、筋肉センサ装置102のハードウェア構成を示すブロック図である。
バス301に接続されているCPU302、ROM303、RAM304、A/D変換器305、そして第二シリアルインターフェース306(図3中「第二シリアルI/F」と略記)は、周知のワンチップマイコン307を構成する。
筋変位センサ321、322…335を構成する赤外線LEDである赤外線発光素子321a、322a…335aのアノードは電源電圧ノード+Vccに接続されている。赤外線発光素子321a、322a…335aのカソードは第一マルチプレクサ308を通じて電流制限抵抗R309の一端に接続されている。電流制限抵抗R309の他端は接地されている。
なお、これ以降、筋変位センサ321、322…335を区別せず、一纏めに呼ぶ場合には、筋変位センサ群340と総称する。
【0017】
筋変位センサ321、322…335を構成するフォトトランジスタである赤外線受光素子321b、322b…335bのコレクタは電源電圧ノード+Vccに接続されている。赤外線受光素子321b、322b…335bのエミッタは第二マルチプレクサ310を通じてA/D変換器305に接続されていると共に、抵抗R311a、R311b、…R311hを通じて接地されている。
【0018】
第一マルチプレクサ308及び第二マルチプレクサ310が、第二シリアルインターフェース306から制御信号を受けて、周期的に切り替え制御されることで、A/D変換器305には時分割で8個の筋変位センサ321、322…335の電圧信号が入力される。
この第一マルチプレクサ308及び第二マルチプレクサ310は、複数の筋変位センサ321、322…335のうちの1個を選択する。
第一マルチプレクサ308及び第二マルチプレクサ310を総称して、センサ用マルチプレクサと呼ぶことができる。
【0019】
ワンチップマイコン307のバス301には周知のジャイロセンサ312と近距離無線通信部313も接続されており、ジャイロセンサ312が出力する姿勢情報及び加速度情報は、A/D変換器305でAD変換された8個の筋変位センサ321、322…335の情報と共に、近距離無線通信部313を通じてポーズ検出装置103へ送信される。
ワンチップマイコン307のバス301には更に、第一シリアルインターフェース314(図3中「第一シリアルI/F」と略記)が接続されている。なお、この第一シリアルインターフェース314は、ROM303に格納されているファームウェアをアップデートする際に用いられる他に、不図示の蓄電池に電力を供給するためにも用いられる。
【0020】
筋変位センサ群340は、皮膚に赤外線LEDを用いて近赤外線を照射し、その反射光をフォトトランジスタで受光することで、筋肉の緊張状態をアナログ信号として検出する。すなわち、筋変位センサ配置面から腕の筋肉の表面までの距離の変化を検出する。
筋肉が収縮すると、筋肉が存在する皮膚の部分に生じる隆起によって、フォトリフレクタと筋肉の表面部分との距離が変動する。フォトリフレクタはこの距離の変動によって生じる近赤外線反射光の強弱を、フォトトランジスタで検出する。近赤外線は皮膚表面を透過する性質を有するので、筋肉の隆起状態を検出することに適している。
【0021】
[ポーズ検出装置103:ハードウェア構成]
図4は、ポーズ検出装置103のハードウェア構成を示すブロック図である。
周知のスマートフォンやタブレットPC等の無線端末よりなるポーズ検出装置103は、バス401に接続された、CPU402、ROM403、RAM404、LCDディスプレイである表示部405、透明電極を有する静電式位置検出装置を含む操作部406を備える。表示部405と操作部406は、周知のタッチパネルディスプレイ105を構成する。
また、バス401には、電気的に書き換え可能なフラッシュメモリ等の不揮発性ストレージ407と、近距離無線通信部408が接続されている。
不揮発性ストレージ407には、ネットワークOSと、無線端末をポーズ検出装置103として機能させるためのプログラムが格納されている。
【0022】
[第一の実施形態:ポーズ検出装置103:ソフトウェア機能]
これより、本発明の第一の実施形態に係る、筋肉センサ装置102とポーズ検出装置103のソフトウェア機能について説明する。後述する第二の実施形態とは、このソフトウェア機能のみ異なる。すなわち、第二の実施形態のハードウェア構成は、第一の実施形態として図1から図4にて説明したものと同一である。
図5は、本発明の第一の実施形態に係る筋肉センサ装置102とポーズ検出装置103のソフトウェア機能を示すブロック図である。
筋肉センサ装置102の筋変位センサ群340から出力される信号は、A/D変換器305によってデジタルの筋変位データに変換される。
また、筋肉センサ装置102の持つジャイロセンサ312は、マイコン501を内蔵しており、マイコン501は四元数データと三次元の加速度データを出力する。
四元数(quaternion:クォータニオン)は、近年のジャイロセンサ312において標準的な、物品の姿勢を表すデータ出力形式である。
筋変位データと四元数データと加速度データは、近距離無線送信部502によって変調され、ポーズ検出装置103へ送信される。
【0023】
ポーズ検出装置103の近距離無線受信部503は、筋肉センサ装置102から送信された電波を受信し、筋変位データと四元数データと加速度データを復調する。
筋変位データはデマルチプレクサ504を通じてコンパレータ505に入力される。コンパレータ505は、プラス側入力端子に入力される筋変位データを筋変位閾値506と比較する。そして、筋変位データが筋変位閾値506以上である場合には論理の「真」を、逆の場合には論理の「偽」を出力する。
【0024】
コンパレータ505が出力する論理値データは、マルチプレクサ507を通じてフラグメモリ508に記録される。フラグメモリ508の出力はORゲート509に入力される。したがって、複数個設けられている筋変位センサ群340のうち、どれか一つでも筋変位データが筋変位閾値506以上である場合には、ORゲート509は論理の「真」を出力する。
このORゲート509の出力論理値(以下「筋変位論理値」と略)は、姿勢検証部510に入力される。
【0025】
姿勢検証部510は、ORゲート509から出力される筋変位論理値と、近距離無線受信部503から出力される四元数データ及び三次元加速度データの入力を受ける。更に、姿勢検証部510は、再生制御部511から出力される姿勢データの入力を受けて、ユーザが所定のヨガのポージングを行っている最中に筋変異センサ装置102から得られる四元数データが再生制御部511から出力される姿勢データと概ね近似しているか否かを判定し、判定結果を再生制御部511に出力する。
再生制御部511は第一タイマ512と第二タイマ513を内蔵する。そして、再生制御テーブル514を読み込み、姿勢検証部510に姿勢データを与えて、姿勢検証部510から得られた判定結果に基づき、動画ファイル515の再生と一時停止を制御する。
動画ファイル515から再生制御部511を通じて出力される動画データストリームデータは、表示処理部516によって表示部405に表示される。
【0026】
[姿勢検証部510]
次に、図6を参照して姿勢検証部510の処理を説明する。
図6は、姿勢検証部510のソフトウェア機能を示すブロック図である。
筋変位論理値は、否定排他的論理和ゲート(以下「NXORゲート」と略)601に入力される。
更にNXORゲート601には、再生制御テーブル514に記録されている筋変位フラグが、再生制御部511を通じて入力される。すなわちNXORゲート601は、筋変位フラグと筋変位論理値が一致している時に、論理の「真」を出力する。
【0027】
NXORゲート601の出力論理値は、ORゲート602に入力される。更にORゲート602には、再生制御テーブル514に記録されている筋変位使用フラグの論理否定が、再生制御部511を通じて入力される。すなわちORゲート602は、筋変位使用フラグが論理の「真」である時には、NXORゲート601の論理値をそのまま出力し、筋変位使用フラグが論理の「偽」である時には、NXORゲート601の論理値の如何にかかわらず論理の「真」を出力する。
【0028】
近距離無線受信部503から出力される四元数データは、ポーズ検査部603に入力される。ポーズ検査部603は、再生制御部511から出力される姿勢データと近距離無線受信部503から出力される四元数データを照合して、四元数データが姿勢データに示される数値の範囲内に入った時に、論理の「真」を出力する。
【0029】
近距離無線受信部503から出力される加速度データは、スカラ変換部604に入力される。スカラ変換部604は、3軸方向の要素を有する加速度データの長さを演算して、スカラ値に変換する。
スカラ変換部604が出力する加速度スカラ値データは、コンパレータ605のマイナス側入力に入力される。コンパレータ605のプラス側入力には、加速度閾値606が入力される。コンパレータ605は、加速度スカラ値データが加速度閾値606未満である時に、論理の「真」を出力する。
【0030】
ORゲート602、ポーズ検査部603、コンパレータ605の、それぞれの論理出力はANDゲートよりなるポーズ判定部607に入力される。ポーズ判定部607は、ORゲート602、ポーズ検査部603、コンパレータ605の全ての論理値が論理の「真」である時にのみ、論理の「真」を出力する。このポーズ判定部607の出力が、姿勢検証部510が出力するヨガポーズ判定結果となる。
【0031】
図7は、再生制御テーブル514のフィールド構成とデータの一例を示す図である。
再生制御テーブル514は、一時停止時間フィールドと、X軸フィールドと、X軸誤差フィールドと、Y軸フィールドと、Y軸誤差フィールドと、Z軸フィールドと、Z軸誤差フィールドと、W軸フィールドと、W軸誤差フィールドと、筋変位使用フラグフィールドと、筋変位フラグフィールドを有する。
一時停止時間フィールドには、動画ファイル515内においてヨガのポージングが収録されている時間軸上の再生時間が格納される。再生制御部511は、動画ファイル515の再生時間がこの一時停止時間フィールドに格納されている一時停止時間に至ったら、動画ファイル515の再生を一時停止する。例えば、「1分15秒」という値が格納されていれば、動画ファイル515を1分15秒再生した時点で一時停止を行う。
【0032】
X軸フィールドには、一時停止時間フィールドに格納されている時間における、ユーザ104の腕の位置情報のうち、四元数のX軸における標準的な値が格納される。
X軸誤差フィールドには、一時停止時間フィールドに格納されている時間における、ユーザ104の腕の位置情報のうち、四元数のX軸における標準的な値に許される誤差範囲が格納される。
以下、Y軸フィールド、Y軸誤差フィールド、Z軸フィールド、Z軸誤差フィールド、W軸フィールド、W軸誤差フィールドも同様の値が格納される。
【0033】
なお、X軸フィールド、Y軸フィールド、Z軸フィールド及びW軸フィールドの値は、四元数そのものである。そこで、X軸フィールド、Y軸フィールド、Z軸フィールド及びW軸フィールドを四元数フィールド群と総称する。
そして、四元数フィールド群に対し、X軸誤差フィールド、Y軸誤差フィールド、Z軸誤差フィールド及びW軸誤差フィールドは、四元数フィールド群の値に対する許容範囲を示す許容範囲データを格納するフィールド群であるので、許容範囲データフィールド群と総称する。
【0034】
筋変位使用フラグフィールド(図7では「筋変位使用F」と略)は、当該レコードにおいて筋変位センサの筋変位論理値をヨガポーズの検証に使用するか否かを決定するフラグが格納される。すなわち、筋変位使用フラグフィールドの値が論理の「偽」を示しているときは、ユーザがヨガポーズを遂行している間、腕の筋肉に力が入っていてもよいし、力が入っていなくても構わない。このことは、筋変位センサの筋変位論理値を無視してもよいことを意味する。
【0035】
筋変位フラグフィールドは、筋変位センサの筋変位論理値が取るべき論理値を示すフラグが格納されている。すなわち、筋変位使用フラグフィールドが論理の「真」を示しており、かつ、筋変位フラグフィールドの値が論理の「真」を示しているときは、ユーザがヨガポーズを遂行している間、腕の筋肉に力が入っていなければならない。逆に、筋変位フラグフィールドの値が論理の「偽」を示しているときは、ユーザがヨガポーズを遂行している間、腕の筋肉に力が入っていてはいけないことになる。
【0036】
この再生制御テーブル514の各レコードは、一時停止時間フィールドに記されている各時間における、「腕の三次元角度そのもの」に対して設定された腕の姿勢と誤差範囲になる。つまり、再生制御テーブル514とは「正解の三次元角度(四元数)」そのものが時間毎に記述されている。言い換えると、ユーザ104の腕の姿勢における正解データが四元数及び誤差範囲により記述されているということもできる。
ポーズ検査部603は、各時間で測定された計測結果が誤差範囲内であるかどうかの判定を行っている。
例えば図7において、一時停止時間がT703時点で(X,Y,Z,W)が(0.29,0.1,0.1,0.1)であれば、Xの誤差範囲が±0.01であるから、正しい姿勢を維持していると判定する。
一方、例えばT703時点で(0.2,0.1,0.1,0.1)であれば、Xの値0.2が誤差範囲0.3±0.01の外にあるため、正しい姿勢を維持していないと判定する。
【0037】
図8は、動画ファイル515の内容を説明する概略図である。
先ず、動画の最初の再生位置T801から再生位置T701に至るまでは、第一のヨガポーズP811の導入のための動画コンテンツが収録されている。例えば、お手本を示すインストラクターが第一のヨガポーズP811を行うための動作や、ヨガポーズの説明等が収録される。インストラクターの代わりにアニメーションキャラクターを用いてもよい。
再生位置T701から再生位置T802までの約2~3秒程度、インストラクターが第一のヨガポーズP811を行うコンテンツが収録されている。前述の通り、再生制御テーブル514の一時停止時間フィールドには、ヨガのポージングが収録されている動画ファイル515内の時間軸上の再生時間が格納されている。したがって、この再生位置T701は、再生制御テーブル514の一時停止時間フィールドの値である一時停止時間と一致する。
【0038】
動画の再生位置T802から再生位置T702に至るまでは、第二のヨガポーズP812の導入のための動画コンテンツが収録されている。
再生位置T702から再生位置T803までの約2~3秒程度、インストラクターが第二のヨガポーズP812を行うコンテンツが収録されている。
動画の再生位置T803から再生位置T703に至るまでは、第三のヨガポーズP813の導入のための動画コンテンツが収録されている。
再生位置T703から再生位置T804までの約2~3秒程度、インストラクターが第三のヨガポーズP813を行うコンテンツが収録されている。
【0039】
再生制御部511は、再生位置T801から再生位置T701に至るまで、動画ファイル515の再生を継続する。そして、動画ファイル515の再生位置が再生制御ファイルの一時停止時間フィールドに格納されている再生位置T701に至ったら、現在の再生位置が一時停止時間フィールドに格納されている再生位置と等しくなったことを検出して、再生制御部511は動画ファイル515の再生を一時停止する。すると、ポーズ検出装置103の表示部405には、インストラクターが第一のヨガポーズP811を行っている状態で、動画ファイル515の再生が一時停止した状態になる。
【0040】
ポーズ検出装置103の再生制御部511は、姿勢検証部510のヨガポーズ検出結果を参照して、ユーザが表示部405に表示されている所定のヨガポーズを正しくポージングできたか否かを確認する。
再生制御部511は、ユーザが所定のヨガポーズを正しくポージングし、所定時間維持できたと判定した場合には、動画ファイル515の一時停止を解除し、動画ファイル515の再生を継続する。
再生制御部511は、以上の動画ファイル515の再生と一時停止、そして一時停止の解除を、再生制御ファイルの一時停止時間フィールドにしたがって遂行する。
【0041】
図9は、再生制御部511の動作の流れを示すフローチャートである。
処理を開始すると(S901)、再生制御部511は動画ファイル515の再生を開始する(S902)と共に、再生制御テーブル514の、最初のレコードの一時停止時間フィールドに格納されている一時停止時間を読み込む。
次に、再生制御部511は動画ファイル515の再生時間が、先に再生制御テーブル514から読み込んだ一時停止時間に到達したか、すなわち動画再生停止位置に到達したか否かを確認する(S903)。動画ファイル515の再生時間が動画再生停止位置に到達していなければ(S903のNO)、再度、動画ファイル515の再生時間の検証を繰り返す。
【0042】
動画ファイル515の再生時間が動画再生停止位置に到達したら(S903のYES)、再生制御部511はヨガポーズ確認処理を実行する(S904)。
ヨガポーズ確認処理を終了した後、再生制御部511は動画ファイル515の再生時間が動画ファイル515の終わりに到達したか、すなわち動画再生終端位置に至ったか否かを確認する(S905)。
まだ動画ファイル515の再生時間が動画再生終端位置でない場合は(S905のNO)、再びステップS902から処理を繰り返す。なお、ステップS902にて再生制御部511は、再生制御テーブル514のレコードを1レコード、読み進める。
動画ファイル515の再生時間が動画再生終端位置に至った場合は(S905のYES)、一連の処理を終了する(S906)。
【0043】
図10は、再生制御部511のヨガポーズ確認処理の動作の流れを示すフローチャートである。図9のステップS904の詳細である。
処理を開始すると(S1001)、先ず、再生制御部511は動画再生を一時停止する(S1002)。次に、再生制御部511は第一タイマ512を起動する(S1003)。第一タイマ512は1分を計時するタイマである。
【0044】
次に再生制御部511は、再生制御テーブル514の現時点のレコードから、X軸フィールド、X軸誤差フィールド、Y軸フィールド、Y軸誤差フィールド、Z軸フィールド、Z軸誤差フィールド、W軸フィールド、W軸誤差フィールド、筋変位使用フラグフィールド、筋変位フラグフィールドの値を読み込み、姿勢検証部510に出力する。そして姿勢検証部510から、現在、ユーザが遂行しているヨガのポーズが再生制御テーブル514のレコードの値と合致しているか、すなわちユーザのヨガポーズがお手本と一致しているか否かの判定出力を得る(S1004)。
【0045】
ユーザのヨガポーズがお手本と一致していれば(S1004のYES)、再生制御部511は次に第二タイマ513が動作しているか否かを確認する(S1005)。
ステップS1005の時点で第二タイマ513が動作していなければ(S1005のNO)、再生制御部511は第二タイマ513を起動する(S1006)。第二タイマ513は10秒を計時するタイマである。
【0046】
ステップS1006の後、またはステップS1005の時点で第二タイマ513が動作していると判明した場合(S1005のYES)の何れの場合も、再生制御部511は次に第二タイマ513が10秒を計時したか否か、すなわち、第二タイマ513の起動から10秒が経過したか否かを確認する(S1007)。
もし、ステップS1007の時点で第二タイマ513の起動から10秒を経過していなければ(S1007のNO)、ステップS1004から処理を繰り返す。
【0047】
もし、ステップS1007の時点で第二タイマ513の起動から10秒を経過していれば(S1007のYES)、ユーザは正しいヨガポーズを10秒維持できたことを意味する。そこで、所定のヨガポーズ成功処理を実行し(S1008)、一連の処理を終了する(S1009)。
ヨガポーズ成功処理とは、例えば表示部405に「Success!」等の、ヨガポーズ完遂を褒めるメッセージ等を表示する他、所定のスコアリング処理を行う等である。
【0048】
ステップS1004において、ユーザのヨガポーズがお手本と一致していなければ(S1004のNO)、再生制御部511は次に第二タイマ513が動作しているか否かを確認する(S1010)。
ステップS1010の時点で第二タイマ513が動作していれば(S1010のYES)、再生制御部511は第二タイマ513を停止し、リセットする(S1011)。
【0049】
ステップS1011の後、またはステップS1010の時点で第二タイマ513が動作していないと判明した場合(S1010のNO)の何れの場合も、再生制御部511は次に第一タイマ512が1分を計時したか否か、すなわち、第一タイマ512の起動から1分が経過したか否かを確認する(S1012)。
もし、ステップS1012の時点で第一タイマ512の起動から1分を経過していなければ(S1012のNO)、ステップS1004から処理を繰り返す。
【0050】
もし、ステップS1012の時点で第一タイマ512の起動から1分を経過していれば(S1012のYES)、ユーザは正しいヨガポーズを10秒維持できずに、1分を経過したことを意味する。そこで、所定のヨガポーズ失敗処理を実行し(S1013)、一連の処理を終了する(S1009)。
ヨガポーズ成功処理とは、例えば表示部405に「Failure...」等の、ヨガポーズ失敗を残念に思うメッセージ等を表示する他、所定のスコアリング処理を行う等である。
【0051】
[第二の実施形態:ポーズ検出装置103:ソフトウェア機能]
図11は、本発明の第二の実施形態に係る筋肉センサ装置102とポーズ検出装置103のソフトウェア機能を示すブロック図である。
図11に示す筋肉センサ装置102とポーズ検出装置103のソフトウェア機能のうち、異なる点は、ポーズ検出装置103に筋変位論理値を出力する機能がない点である。
すなわち、筋変位センサをモニタしなくても、本発明のポーズ判定システム101は実現し得る。
この場合、図6に示す姿勢検証部510のうち、NXORゲート601とORゲート602が省略され、ポーズ判定部607はポーズ検査部603及びコンパレータ605の論理値のみ入力されて、その論理積を出力する。
【0052】
第二の実施形態では、筋肉センサ装置102の、筋肉センサであるところの赤外線フォトリフレクタを使用せず、ジャイロセンサのみを使用する。したがって、第二の実施形態に係るポーズ判定システムは、腕の姿勢と加速度を検出する姿勢検出センサ装置と、ポーズ検出装置103よりなる、ともいえる。
【0053】
なお、本発明の実施形態において、筋肉センサ装置102はユーザ104の腕に装着して、ヨガのポーズという静止状態を検出したが、筋肉センサ装置102が装着される箇所は腕に限定されない。表側ベルト202及び裏側ベルト203を長く形成することで、ユーザ104の足や腹部等、ユーザ104の体部位の体表に装着することも可能である。
したがって、「ユーザの腕に装着される姿勢検出センサ装置」は「ユーザの体部位の体表に装着される姿勢検出センサ装置」に、
「ユーザの腕に巻き付けるベルト」は「ユーザの体部位の体表に巻き付けるベルト」に、
「ユーザの腕の姿勢及び動作を検出するジャイロセンサ」は「ユーザの体部位の姿勢及び動作を検出するジャイロセンサ」に、
それぞれ読み替えることができる。
【0054】
本発明の実施形態においては、ポーズ判定システム101を開示した。
ユーザ104の腕に筋肉センサ装置102を装着する。そして、ポーズ検出装置103は無線通信にて筋肉センサ装置102から得られる、筋変位センサ群340の筋変位データと、ジャイロセンサ312の四元数データ及び加速度データを取得して、リアルタイム演算を行い、ユーザ104が正しくヨガのポージングを所定時間維持できたか否かを検出する。
これにより、低価格な筋肉センサ装置102と既存の無線端末を利用して、ヨガのポージングの遂行が可能になる。
【0055】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、他の変形例、応用例を含む。
【符号の説明】
【0056】
101…ポーズ判定システム、102…筋肉センサ装置、103…ポーズ検出装置、104…ユーザ、105…タッチパネルディスプレイ、201…本体部、202…表側ベルト、203…裏側ベルト、204…電源スイッチ、205…バックル、206…穴、207…検出孔、301…バス、302…CPU、303…ROM、304…RAM、305…A/D変換器、306…第二シリアルインターフェース、307…ワンチップマイコン、308…第一マルチプレクサ、310…第二マルチプレクサ、312…ジャイロセンサ、313…近距離無線通信部、314…第一シリアルインターフェース、321…筋変位センサ、340…筋変位センサ群、401…バス、402…CPU、403…ROM、404…RAM、405…表示部、406…操作部、407…不揮発性ストレージ、408…近距離無線通信部、501…マイコン、502…近距離無線送信部、503…近距離無線受信部、504…デマルチプレクサ、505…コンパレータ、506…筋変位閾値、507…マルチプレクサ、508…フラグメモリ、509…ORゲート、510…姿勢検証部、511…再生制御部、512…第一タイマ、513…第二タイマ、514…再生制御テーブル、515…動画ファイル、516…表示処理部、601…NXORゲート、602…ORゲート、603…ポーズ検査部、604…スカラ変換部、605…コンパレータ、606…加速度閾値、607…ポーズ判定部
図1
図2
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図6
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