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特許7212962コンパクトなL字形の円筒状とテーパ状との組み合わせ管式の三段軸流脱気装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-18
(45)【発行日】2023-01-26
(54)【発明の名称】コンパクトなL字形の円筒状とテーパ状との組み合わせ管式の三段軸流脱気装置
(51)【国際特許分類】
   B01D 19/00 20060101AFI20230119BHJP
   E21B 43/34 20060101ALI20230119BHJP
   B04C 5/26 20060101ALI20230119BHJP
   B04C 5/04 20060101ALI20230119BHJP
   B04C 5/107 20060101ALI20230119BHJP
   B04C 5/12 20060101ALI20230119BHJP
   B01D 45/06 20060101ALI20230119BHJP
   B04C 3/00 20060101ALI20230119BHJP
   B01F 25/46 20220101ALI20230119BHJP
【FI】
B01D19/00 102
E21B43/34
B04C5/26
B04C5/04
B04C5/107
B04C5/12 Z
B01D45/06
B04C3/00 A
B01F25/46
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021087211
(22)【出願日】2021-05-24
(65)【公開番号】P2022073916
(43)【公開日】2022-05-17
【審査請求日】2021-05-24
(31)【優先権主張番号】202011201163.8
(32)【優先日】2020-11-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】518229179
【氏名又は名称】青▲島▼理工大学
【氏名又は名称原語表記】QINGDAO UNIVERSITY OF TECHNOLOGY
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】劉 新福
(72)【発明者】
【氏名】王 会峰
(72)【発明者】
【氏名】▲はお▼ 忠献
(72)【発明者】
【氏名】劉 春花
(72)【発明者】
【氏名】陳 基
(72)【発明者】
【氏名】劉 峰
(72)【発明者】
【氏名】呉 暁明
(72)【発明者】
【氏名】高 鵬
(72)【発明者】
【氏名】王 筱磊
【審査官】小川 慶子
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第107349690(CN,A)
【文献】特開2011-183278(JP,A)
【文献】特開平08-238402(JP,A)
【文献】特開昭57-197003(JP,A)
【文献】実公昭43-028781(JP,Y1)
【文献】特開昭59-29006(JP,A)
【文献】特表昭61-501683(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D 19/00-19/04
E21B 43/34
B04C 3/00-5/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンパクトなL字形の円筒状とテーパ状との組み合わせ管式の三段軸流脱気装置であって、
円筒管サイクロン発生装置、第一段の脱気器、微多孔ホモミキサー、第二段の脱気器、及び第三段の脱気器を含み、円筒管サイクロン発生装置及び微多孔ホモミキサーは、それぞれフランジを介して第一段の脱気器の上部及び下部に接続され、微多孔ホモミキサー及び第三段の脱気器は、第二段の脱気器を介して一体に接続され、円筒管サイクロン発生装置及び第一段の脱気器は同軸で縦型配置され、微多孔ホモミキサー及び第二段の脱気器は同軸で横型配置され、円筒管サイクロン発生装置は、三段の脱気器と平行に保持されながら、微多孔ホモミキサー及び第二段の脱気器に垂直に交差して配置される、ことを特徴とするコンパクトなL字形の円筒状とテーパ状との組み合わせ管式の三段軸流脱気装置。
【請求項2】
前記円筒管サイクロン発生装置は、螺旋給液管、旋回流発生回流管、第一段の排気管、及び接続管スリーブを含み、旋回流発生回流管は、トップが密閉された肉厚円筒状管体を用い、旋回流発生回流管の内側壁には可変ピッチ旋回流発生歯がフライス加工され、隣接する可変ピッチ旋回流発生歯の間に可変ピッチ螺旋歯溝が構成され、可変ピッチ螺旋歯溝はガス含有流体の流路として機能するとともに、縦型高速旋回流場を形成し、螺旋給液管の楔形開先と旋回流発生回流管の旋回流発生給液円孔とが円周溶接により固定され、接続管スリーブは螺合によって第一段の排気管と第一段のガス収集管とを一体に接続し、接続管スリーブの外環面と旋回流発生回流管の最上部のフランジの嵌設円孔とが円周溶接により固定される、ことを特徴とする請求項1に記載のコンパクトなL字形の円筒状とテーパ状との組み合わせ管式の三段軸流脱気装置。
【請求項3】
前記円筒管サイクロン発生装置は、ガスを収集して第一段の脱気器に導く第一段のガス収集管を含み、該第一段のガス収集管は、ガス収集円筒部分と気体収集フードとを溶接したものであり、前記気体収集フードは、トップが開口したテーパ状ケースを用い、
前記第一段の脱気器は、円筒テーパ状脱気管、旋回抑制整流器、第一段のガス収集管、及び第一段の排液管を含み、円筒テーパ状脱気管は、両端が連通している円筒状とテーパ状との組み合わせ管体を用い、フランジ接続を通じて第一段の排液管と旋回流発生回流管とを一体に接続し、円筒テーパ状脱気管は、下円筒状脱気部分、上円筒状脱気部分、及びテーパ状脱気部分を組み合わせたものであり、3つの部分の軸方向の長さが順次増大し、旋回抑制整流器は、シート状構造とされており、旋回抑制コーン、整流ロッド、及び整流羽根を溶接したものであり、整流羽根は整流ロッドの径方向の内側に沿って導流開先が設けられ、各整流羽根は整流ロッドの外環面に沿って均等に配置されており、締り嵌めにより旋回抑制整流器を第一段の排液管の上のキャビティに軸方向において固定し、一段の排液管は、底端が密閉されたT字型肉厚管体を用い、上給液部分、下沈砂部分、及び右排液直線状部分から構成され、右排液直線状部分はフランジを介して接続され、均質化管に一体に接続される、ことを特徴とする請求項2に記載のコンパクトなL字形の円筒状とテーパ状との組み合わせ管式の三段軸流脱気装置。
【請求項4】
前記微多孔ホモミキサーは、微多孔管、均質化管、左制限ディスク、右制限ディスク、及び混合流緩衝管を含み、微多孔管はセラミック丸管体を用い、変径微多孔が微多孔管の軸方向に沿って籠型で等間隔に複数層配列されており、各変径微多孔は、微多孔管の径方向において大テーパ状微多孔、円筒状微多孔、及び小テーパ状微多孔を内部から外部へ順次組み合わせてなり、3つの部分の微多孔前記軸方向の長さが順次短くなり、微多孔管の左微多孔リテーナーリングと左制限ディスクの左制限係合溝、及びその右微多孔リテーナーリングと右制限ディスクの右制限係合溝が連携して微多孔管に対する二方向制限及び前記軸方向での固定を可能とし、均質化管は左端変径式薄肉円筒状管体を用い、均質化管と混合流緩衝管はフランジ接続を通じて第一段の排液管及び軸流脱気管に一体に接続され、均質化管の内側壁は左均質化円筒面、均質化テーパ面、及び右均質化円筒面を組み合わせたものであり、均質化テーパ面及び右均質化円筒面と微多孔管の外環面との間は均質化環状キャビティとなり、左制限ディスクの円形孔の孔壁には左制限係合溝がフライス加工され、各均質化流スロットは、右制限ディスクの右制限係合溝の溝縁部の円周方向に均等に配置されている、ことを特徴とする請求項3に記載のコンパクトなL字形の円筒状とテーパ状との組み合わせ管式の三段軸流脱気装置。
【請求項5】
前記第二段の脱気器は、軸流脱気管、軸流羽根車、羽根整流体、第二段のガス収集管、及び第二段の排液管を含み、軸流脱気管はフランジ接続を通じて第二段の排液管に一体に接続され、軸流羽根車は、軸流ロッドと、それに溶接された旋回流発生羽根とから構成され、軸流ロッドの両側端のそれぞれは半楕円球面と円錐面とを用い、各旋回流発生羽根は締り嵌めによって軸流羽根車を軸流脱気管のキャビティ内の軸方向において固定し、旋回流発生羽根の輪郭線を含む螺旋線のピッチが、左から右へ徐々に減少し、隣接する旋回流発生羽根の間が螺旋式軸流羽根溝となり、横型高速軸流場内の均質化気液流は、絶えず加速して方向を変更し、複数の横型高速ガス含有軸流に調整され、羽根整流体は、第二段のガス収集管外環面に沿って均等に溶接された軸流羽根から構成され、軸流羽根は締り嵌めによって羽根整流体と第二段のガス収集管を軸流脱気管のキャビティ内の軸方向において固定し、第二段のガス収集管は、ガス収集用細径テーパ管、ガス収集用太径テーパ管、及びガス収集用エルボを組み合わせたものであり、ガス収集用太径テーパ管は、内円筒面管壁と外テーパ面管壁との管ケースを用い、第二段の排液管は、右端変径式T字型肉厚管体を用い、左給液部分、右変径排液部分、及び上排液直線状部分から構成され、上排液直線状部分のキャビティ内にはディスク式接続スリーブが配置される、ことを特徴とする請求項4に記載のコンパクトなL字形の円筒状とテーパ状との組み合わせ管式の三段軸流脱気装置。
【請求項6】
前記第三段の脱気器は、湿気方向変更管、集液管、第三段の排気管、第三段の排液管、及びディスク式接続スリーブを含み、湿気方向変更管は、等径三方T字型薄肉管体を用い、湿気輸送部分と方向変更部分を溶接したものであり、湿気輸送部分と集液管は、二重管型緩衝環状キャビティを構成し、縦型方向変更浄化場となり、方向変更部分の内側壁の両側には方向変更テーパキャビティがフライス加工され、集液管とディスク式接続スリーブは、フランジ接続及び嵌設フランジを通じて第三段の排気管と第二段の排液管に一体に接続され、集液管の管壁の下部は、円孔が開けられ、第三段の排液管に溶接され、第三段の排気管は、両端をフランジとした変径短管体を用い、ディスク式接続スリーブには、嵌設フランジと接続ケーシングが上部から下部へ順次設けられ、接続ケーシングは、締り嵌めによってディスク式接続スリーブと湿気方向変更管を接続し、螺合によってディスク式接続スリーブと第二段のガス収集管とを一体に接続する、ことを特徴とする請求項5に記載のコンパクトなL字形の円筒状とテーパ状との組み合わせ管式の三段軸流脱気装置。
【請求項7】
前記円筒管サイクロン発生装置の旋回流発生回流管の両端それぞれにおいて、二つのフランジと一つのフランジが配置され、最上部に位置するフランジの中央部位に嵌設円孔が開けられ、可変ピッチ旋回流発生歯の歯線は、右螺旋状に配置された螺旋線であり、この歯線を含む螺旋線のピッチが上部から下部へ順次増大し、可変ピッチ旋回流発生歯の断面歯形が二等辺三角形を呈し、縦型高速旋回流場内のガス含有流体は絶えず旋回しながら加速され、縦型高速ガス含有旋回流に調整され、可変ピッチ螺旋歯溝の上部の入口部位に位置する旋回流発生回流管の管壁には旋回流発生給液円孔が開けられ、旋回流発生給液円孔は、傾斜して配置され、その中心線と水平面との夾角が、可変ピッチ旋回流発生歯の上部歯線を含む螺旋線のリード角に等しく、螺旋給液管は、一端にフランジが配置され、他端に楔形開先が設けられ、螺旋給液管の楔形開先は、旋回流発生給液円孔において可変ピッチ螺旋歯溝の溝底面と相接し、第一段の排気管は、細長いエルボを用い、その一端が第一段のガス収集管に同軸で配置され、接続管スリーブは、肉厚管体を用い、旋回流発生回流管に同軸で配置される、ことを特徴とする請求項6に記載のコンパクトなL字形の円筒状とテーパ状との組み合わせ管式の三段軸流脱気装置。
【請求項8】
前記第一段の脱気器は、第一段の段階的な縦型高速旋回流脱気作業を実施し、円筒テーパ状脱気管の下円筒状脱気部分と上円筒状脱気部分の内側壁は円筒面を用い、テーパ状脱気部分の内側壁は逆テーパ面を用い、前記第一段のガス収集管は一段ガスを収集して輸送し、気体収集フードは上円筒状脱気部分のキャビティに位置し、そのケースの内外面としてテーパの同じ円錐面を用い、ガス収集円筒部分は細長い直管を用い、第一段の排気管とは管径及び肉厚が同じであり、第一段の排液管は第一段の脱気器の最底部に位置し、一段流体を収集して排出し、その上給液部分と下沈砂部分は、いずれも下円筒状脱気部分とは管径が同じであり、右排液直線状部分の管径よりも大きく、右排液直線状部分は水平に配置される、ことを特徴とする請求項6に記載のコンパクトなL字形の円筒状とテーパ状との組み合わせ管式の三段軸流脱気装置。
【請求項9】
前記第二段の脱気器は、軸流羽根車によって第二段の横型羽根車旋回流発生高速軸流脱気作業を実施し、軸流脱気管は、両端が連通している肉厚円筒状長管を用い、軸流羽根車は、軸流脱気管のキャビティの最左端に位置し、各旋回流発生羽根の内側面は円周溶接によって軸流ロッドの外環面に固定され、各旋回流発生羽根の外側面は、同一の円筒面に位置し、この外側面を含む円筒面と軸流脱気管の内側壁とは締り嵌めし、旋回流発生羽根の輪郭線が、軸流ロッドの外環面に沿って展開する螺旋線であり、各旋回流発生羽根の輪郭線の最左端点での接線は、軸流ロッドの軸線と平行に保持されつつ、軸流ロッドの半楕円球面と組み合わせることによって、均質化気液流を各旋回流発生羽根に順調に導流し、各旋回流発生羽根の輪郭線の最右端点での接線は、軸流ロッドの軸線と鋭角をなして交錯しつつ、軸流ロッドの円錐面と組み合わせることによって、複数の横型高速ガス含有軸流を安定的に導出し、旋回流発生羽根の流路に直交する平面に沿った断面面積がその輪郭線に沿って徐々に増大し、螺旋式軸流羽根溝は、均質化気液流の流路となり、横型高速軸流場を形成する、ことを特徴とする請求項6に記載のコンパクトなL字形の円筒状とテーパ状との組み合わせ管式の三段軸流脱気装置。
【請求項10】
前記第三段の脱気器は、湿気方向変更管によって第三段の縦型方向変更の高度脱気作業を実施し、湿気方向変更管の湿気輸送部分は、縦型配置され、集液管と同軸心となるように内部から外部へ複数層配置され、二重管型緩衝環状キャビティは、三段流体に対する緩衝及び圧力安定化を行い、方向変更部分と集液管は垂直に交差して配置され、湿気輸送部分を介して輸送される二段ガスは方向変更部分の方向変更テーパキャビティによって方向を変更されて減速され、次に、二重管型緩衝環状キャビティに噴射され、高度脱気を受け、第三段の排気管の三段ガスの流れ圧力と集液管の液柱の圧差との和が、第三段の排液管内の三段流体の圧力と動的バランスを維持し、
前記集液管は、両端が連通している薄肉円筒状管体を用い、第三段の排液管は、細長い直管を用い、三段流体を排出し、第三段の排気管の内側壁は、円錐面を用い、三段ガスを排出し、ディスク式接続スリーブはディスク式管体を用い、嵌設フランジはディスク式接続スリーブを軸方向に位置決めし、接続ケーシングの外環面と第二段の排液管の上排液直線状部分の管壁とは隙間嵌めしており、接続ケーシングの内側壁の上部と湿気輸送部分の外環面の下部とは締り嵌めしている、ことを特徴とする請求項6に記載のコンパクトなL字形の円筒状とテーパ状との組み合わせ管式の三段軸流脱気装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、油ガス田の開発及び採掘工事の分野における効率的な気液分離装置に関し、特に円筒管及びテーパ管を組み合わせたL字形の管式コンパクトな三段軸流脱気装置、及びその作業フローに関する。
【背景技術】
【0002】
気液二相流の効率的な脱気技術は、油ガス田の開発及び採掘工事に対して、現実的には非常に重要であり、その主な原因の1つとして、効率的な脱気技術は気液二相混合輸送においてスラグ流の発生を効果的に防止し、輸送配管やその途中に配置される設備へのスラグ流の衝撃を回避し、また、効率的な脱気技術は油ガス田の採掘における坑底の背圧を効果的に低下させ、石油とガスの回収率を向上させる。
【0003】
一般的な気液二相分離装置は主に3種類に分けられる。第1の種類は、重力沈降分離を主とするタンク式縦型又は横型気液分離器であり、タンク式気液分離器は、設備の体積が大きく、コンパクト性が悪く、分離効率が低いという特徴を有し、その結果、油ガス田の採掘、特にオフショア石油ガス分離システムの生産コスト及びメンテナンスコストが増大する。第2の種類は、遠心力によって分離する旋回流式気液分離器であり、旋回流式気液分離器では、円筒状サイクロン気液分離器(GLCC)の研究及び応用が最も成熟しており、円筒状サイクロン気液分離器の作動メカニズムは、主に入口のフローパターン遷移及び円筒体内の旋回流によって気液分離を行うことであり、気相を連続相とする低流速、低気液比の気液二相流がその主な適用作業条件であり、ただし、高気液比及び高ガス速度を有する霧状流やスラグ流の作業条件で使用する場合、液相は、高速で旋回する液滴又は液膜の形で分離器の壁に沿って上がり、最終的にライザーから出て、分離性能の劣化を引き起こす。第3の種類は、国際石油設備大手であるアメリカのFMC社によって開発された軸流ガイドベーン式サイクロン気液分離器であり、気液二相流は、軸方向から分離器に入り、激しい旋回流を発生させ、液相は遠心力の作用により壁面にぶつかり、流動している液膜を形成し、液膜は分離段の末端にある環状空間を流れて集液管に収集され、最終的に液相管体ラインに流入し、気相は配管の中央領域にて螺旋状で進み、旋回解消部品を経たときに旋回流を軸流に変換し、最終的にディフューザ管を介して気相管体ラインに流入し、なお、現在のところ、中国国内ではコンパクトで効率的な気液分離技術についての研究はまた、試験段階である。
【0004】
このため、現在の利用可能な技術に基づいて、コンパクト且つ効率的で、適用範囲が広いことを基本原則として、油ガス田の開発及び採掘工事分野に適した気液二相流の効率的な分離用の管式三段軸流脱気装置を開発し、それにより、分離設備の体積を小さくし、分離器の分離効率を高め、また、適用範囲を広げる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
油ガス田の開発及び採掘工事用の従来のタンク式及び円筒状の旋回流気液分離処理施設には存在する欠陥や欠点を解決し、中国国内のコンパクトで効率的な脱気分離技術がまだ試験段階にあるという研究の現状を改善するために、本発明の目的は、油ガス田の開発及び採掘工事の分野に適しているガス含有流体の効率的な分離用のコンパクトなL字形の円筒状とテーパ状との組み合わせ管式の三段軸流脱気装置を提供することである。この三段軸流脱気装置は、ライザー、水平管、及びT字形管を組み合わせた、縦型高速旋回流場、横型高速軸流場、及び縦型方向変更浄化場による効率的な脱気技術を用いたものであり、第一段の段階的な縦型高速旋回流脱気作業、第二段の横型羽根車旋回流発生高速軸流脱気作業、及び第三段の縦型方向変更の高度脱気作業を順次実施し、気液を効率的に分離することができ、分離後ガス中の液体含有率が低く、分離後ガス液体中のガス含有率が低いなどの特徴を有し、ガス含有流体の効率的な分離という課題を効果的に解決する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明がその技術的課題を解決するために使用する技術的解決手段は、コンパクトなL字形の円筒状とテーパ状との組み合わせ管式の三段軸流脱気装置を開発することであり、この三段軸流脱気装置は、主に円筒管サイクロン発生装置、第一段の脱気器、微多孔ホモミキサー、第二段の脱気器、及び第三段の脱気器から構成され、円筒管サイクロン発生装置、第一段の脱気器、第二段の脱気器、及び第三段の脱気器の本体部材の材質には、エポキシ樹脂をライニングしている超二相ステンレス鋼が使用されており、円筒管サイクロン発生装置及び微多孔ホモミキサーは、それぞれフランジを介して第一段の脱気器の上部及び下部に接続され、微多孔ホモミキサー及び第三段の脱気器は、第二段の脱気器を介して一体に接続され、円筒管サイクロン発生装置及び第一段の脱気器は同軸で縦型配置され、微多孔ホモミキサー及び第二段の脱気器は同軸で横型配置され、円筒管サイクロン発生装置は、第一段の脱気器及び第三段の脱気器と平行に保持されながら、微多孔ホモミキサー及び第二段の脱気器に垂直に交差して配置される。
【0007】
円筒管サイクロン発生装置は、可変ピッチ螺旋歯溝及び螺旋給液管によって、縦型高速ガス含有旋回流が傾斜して流出することを確保しながら、傾斜して噴射されたガス含有流体を調整し、縦型高速ガス含有旋回流を形成することができ、螺旋給液管、旋回流発生回流管、第一段の排気管、及び接続管スリーブを含む。
【0008】
旋回流発生回流管は、トップが密閉された肉厚円筒状管体を用い、旋回流発生回流管の両端それぞれにおいて、ダブルフランジとシングルフランジが配置され、最上部に位置するフランジの中央部位に嵌設円孔が開けられる。旋回流発生回流管の内側壁には可変ピッチ旋回流発生歯がフライス加工され、可変ピッチ旋回流発生歯の歯線は、右螺旋状に配置された螺旋線であり、この歯線を含む螺旋線のピッチが上部から下部へ徐々に増大し、可変ピッチ旋回流発生歯の断面歯形が二等辺三角形を呈し、隣接する可変ピッチ旋回流発生歯の間に可変ピッチ螺旋歯溝が構成され、可変ピッチ螺旋歯溝はガス含有流体の流路として機能するとともに、縦型高速旋回流場を形成し、縦型高速旋回流場内のガス含有流体は絶えず旋回しながら加速され、縦型高速ガス含有旋回流に調整され、可変ピッチ螺旋歯溝の溝底面を含む円筒面の直径が、第一段の脱気器の円筒状脱気部分の内径に等しい。可変ピッチ螺旋歯溝の上部の入口部位に位置する旋回流発生回流管の管壁には旋回流発生給液円孔が開けられ、旋回流発生給液円孔は、傾斜して配置され、その中心線と水平面との夾角が、可変ピッチ旋回流発生歯の上部歯線を含む螺旋線のリード角に等しい。
【0009】
螺旋給液管は、ガス含有流体を輸送するものであり、一端にはフランジが配置され、他端には楔形開先が設けられ、螺旋給液管の楔形開先と旋回流発生回流管の旋回流発生給液円孔とが円周溶接により固定され、螺旋給液管の楔形開先と旋回流発生回流管の内側壁が交差する部位は可変ピッチ螺旋歯溝の溝底面と相接し、ガス含有流体が可変ピッチ螺旋歯溝内に順調に進入できるようにする。
【0010】
第一段の排気管は、細長いエルボを用い、第一段の脱気を受けた一段ガスを排出し、第一段の排気管は、一端が第一段のガス収集管に同軸で配置され、他端がフランジを介してガス輸送マニホールドに接続される。
【0011】
接続管スリーブは、肉厚管体を用い、内側壁にシール管用ネジがスライス加工され、第一段の排気管と第一段のガス収集管とが螺合によって一体に接続され、接続管スリーブの外環面と旋回流発生回流管の最上部のフランジの嵌設円孔とは円周溶接により固定され、接続管スリーブは旋回流発生回流管に同軸で配置される。
【0012】
第一段の脱気器は、円筒テーパ状脱気管によって第一段の段階的な縦型高速旋回流脱気作業を実施し、ガス含有流体に含まれる大部分の気相を除去し、一段ガスと一段流体を形成し、旋回抑制整流器によって高速で旋回している一段流体を縦方向の均質化流に調整し、このように、サイフォン現象の発生を回避し、第一段の脱気器はフランジ接続を通じて円筒管サイクロン発生装置と微多孔ホモミキサーとを一体に接続し、円筒テーパ状脱気管、旋回抑制整流器、第一段のガス収集管、及び第一段の排液管を含む。
【0013】
円筒テーパ状脱気管は、両端が連通している円筒状とテーパ状との組み合わせ管体を用い、両端にフランジが配置され、フランジ接続を通じて第一段の排液管と旋回流発生回流管が一体に接続される。円筒テーパ状脱気管は、上円筒状脱気部分、テーパ状脱気部分、及び下円筒状脱気部分を組み合わせたものであり、下円筒状脱気部分と上円筒状脱気部分の内側壁は円筒面を用い、テーパ状脱気部分の内側壁は逆テーパ面を用い、三段の部分の軸方向の長さが順次増大し、テーパ状脱気部分の内側壁を含む逆テーパ面は、大径端円形面の直径が上円筒状脱気部分の内径に等しく、小端円形面の直径が下円筒状脱気部分の内径に等しい。
【0014】
【0015】
第一段のガス収集管は、ガス収集円筒部分と気体収集フードを溶接したものであり、一段ガスを収集して輸送し、気体収集フードは、トップが開口したテーパ状ケースを用い、上円筒状脱気部分のキャビティに位置し、気体収集フードのケース内外面としてテーパの同じ円錐面が使用され、ガス収集円筒部分は、細長い直管を用い、その頂部にはシール管用ネジがスライス加工され、ガス収集円筒部分と第一段の排気管は、管径と肉厚の両方が等しい。
【0016】
第一段の排液管は、底端が密閉されたT字型肉厚管体を用い、その三方向連通部分の各端部にフランジが配置され、第一段の脱気器の最底部に位置し、第一段の排液管は、上給液部分、下沈砂部分、及び右排液直線状部分から構成され、一段流体を収集して排出し、上給液部分及び下沈砂部分の両方は、下円筒状脱気部分の管径に等しく、右排液直線状部分の管径よりも大きく、下沈砂部分は、一段流体中の砂などの固体粒子を蓄積することに用いられ、右排液直線状部分は水平に配置され、フランジ接続を通じて均質化管に一体に接続される。
【0017】
第一段の段階的な縦型高速旋回流脱気の作業フローにおいて、縦型高速ガス含有旋回流が上円筒状脱気部分の管壁に沿って高速で旋回して、テーパ状脱気部分に流入した後、管壁のテーパが増大し、流路断面が素早く減少し、角運動量が増大し、縦型高速ガス含有旋回流と管壁との間の摩擦係数が減少し、旋回速度が絶えず向上し、下円筒状脱気部分の軸方向の長さが最小であり、縦型高速ガス含有旋回流の滞在が短く、この間に、液相流体が円筒テーパ状脱気管の管壁に徐々にぶつかり、下向きに旋回しながら流動し、一段流体を形成し、一段流体は旋回抑制整流器によって縦方向の均質化流に調整された後、第一段の排液管の右排液直線状部分から排出され、それと同時に、気相流体は、円筒テーパ状脱気管の中央部位において逆方向に上昇して一段ガスを収集し、一段ガスは気体収集フードによって捕集され、第一段のガス収集管のガス収集円筒部分によって輸送される。
【0018】
微多孔ホモミキサーは、微多孔管の籠型変径微多孔によって一段流体の大径気泡を破砕し、小径気泡を含有する均質化気液流を形成し、それにより、高気液比の作業条件では一段流体にスラグ流が流れて、第二段の軸流脱気に対するスラグ流の影響を低減させ、微多孔ホモミキサーは、微多孔管、均質化管、左制限ディスク、右制限ディスク、及び混合流緩衝管を含む。
【0019】
微多孔管は、セラミック丸管体を用い、管壁には変径微多孔が設けられ、変径微多孔は微多孔管の軸方向に沿って籠型で等間隔に複数層配列されており、各層の変径微多孔は層同士で交錯して配置され、各層の変径微多孔は円周方向に沿って均等に分布しており、各変径微多孔は微多孔の管径方向に沿って、テーパ状微多孔、円筒状微多孔及び小テーパ状微多孔を内部から外部へ組み合わせたものであり、変径微多孔の大テーパ状微多孔、円筒状微多孔、及び小テーパ状微多孔の軸方向の長さが順次短くなり、大テーパ状微多孔の孔壁を含むテーパ面のテーパが、小テーパ状微多孔の孔壁を含むテーパ面のテーパよりも小さく、それによって、大径気泡を含む一段流体は、大テーパ状微多孔のトンネルを介して圧縮された後、円筒状微多孔のトンネルにより切断され、小径気泡を含有する均質化気液流となり、次に、小テーパ状微多孔のトンネルを流れて減速し、微多孔管と均質化管との間の均質化環状キャビティに噴射される。微多孔管の両側端には、左微多孔リテーナーリングと右微多孔リテーナーリングが設けられ、微多孔管の左微多孔リテーナーリングと左制限ディスクの左制限係合溝、及びその右微多孔リテーナーリングと右制限ディスクの右制限係合溝が精密嵌めして、微多孔管に対する二方向制限及び軸方向固定を可能とする。
【0020】
均質化管は、左端変径式薄肉円筒状管体を用い、その内部に微多孔管が配置され、混合流緩衝管は、両端が連通している肉厚円筒状短管を用い、均質化気液流を緩衝し、均質化管と混合流緩衝管との両端はともに、フランジが配置され、フランジ接続を通じて第一段の排液管及び軸流脱気管に一体に接続される。均質化管の内側壁は、左均質化円筒面、均質化テーパ面、及び右均質化円筒面を組み合わせたものであり、均質化管の均質化テーパ面及び右均質化円筒面と微多孔管の外環面との間は均質化環状キャビティとなり、均質化管の左均質化円筒面と微多孔管の外環面との間は隙間嵌めしている。
【0021】
左制限ディスクと右制限ディスクはいずれも円形フランジ構造とされており、左制限ディスクの中央部位には円形孔が開けられ、左制限ディスクの円形孔の孔壁には左制限係合溝がフライス加工され、右制限ディスクの中央部位には右制限係合溝がフライス加工され、左制限係合溝及び右制限係合溝の断面がすべて直角台形を呈し、各均質化流のスロットが右制限係合溝の溝縁部の円周方向に沿って均等に配置され、各均質化流のスロットによって均質化管と混合流緩衝管が連通しており、均質化流のスロットが右制限ディスクの径方向の外側スロット壁にわたり半円錐面を用い、その内側スロット壁がアーチ面を用い、また均質化流のスロットが右制限ディスクの周方向の両側のスロット壁にわたり半円筒面を用い、このように、均質化流のスロットの孔壁が流線型となり、均質化気液流の水力損失が減少する。
【0022】
第二段の脱気器は、軸流羽根車によって第二段の横型羽根車旋回流発生高速軸流脱気作業を実施し、均質化気液流に含まれる大部分の気相を除去し、二段ガスと二段流体を形成し、羽根整流体によって軸方向で旋回している二段流体を均質化水平軸流に調整し、第二段の脱気器は、フランジ接続を通じて微多孔ホモミキサーと第三段の脱気器とを一体に接続し、軸流脱気管、軸流羽根車、羽根整流体、第二段のガス収集管、及び第二段の排液管を含む。
【0023】
軸流脱気管は、両端が連通している肉厚円筒状長管を用い、軸流脱気管の両端は、フランジが配置され、フランジ接続を通じて第二段の排液管に一体に接続され、軸流脱気管、混合流緩衝管及び左給液部分の管径が等しい。
【0024】
軸流羽根車は、軸流ロッドと、それに溶接された旋回流発生羽根とから構成され、軸流脱気管のキャビティの最左端に位置し、軸流ロッドの両側端のそれぞれは半楕円球面と円錐面とを用いる。各旋回流発生羽根の内側面は円周溶接により軸流ロッドの外環面に固定され、各旋回流発生羽根は、外側面が同一の円筒面に位置し、その外側面を含む円筒面と軸流脱気管お内側壁とは締り嵌めし、それにより、各旋回流発生羽根は締り嵌めによって軸流羽根車を軸流脱気管のキャビティ内の軸方向において固定する。旋回流発生羽根の輪郭線が、軸流ロッドの外環面に沿って展開する螺旋線であり、この輪郭線を含む螺旋線のピッチが左から右へ徐々に減少し、各旋回流発生羽根の輪郭線の最左端点での接線は、軸流ロッドの軸線と平行に保持されつつ、軸流ロッドの半楕円球面と組み合わせることによって、均質化気液流を各旋回流発生羽根に順調に導流し、各旋回流発生羽根の輪郭線の最右端点での接線は、軸流ロッドの軸線と鋭角をなして交錯しつつ、軸流ロッドの円錐面と組み合わせることによって、複数の横型高速ガス含有軸流を安定的に導出する。旋回流発生羽根の断面面積がその輪郭線に沿って徐々に増大し、隣接する旋回流発生羽根の間は螺旋式軸流羽根溝となり、螺旋式軸流羽根溝は、均質化気液流の流路となり、横型高速軸流場を形成し、横型高速軸流場内では、均質化気液流は絶えず加速し、方向を変更し、複数の横型高速ガス含有軸流に調整される。
【0025】
羽根整流体は、第二段のガス収集管の外環面に沿って均等に溶接された軸流羽根から構成され、各軸流羽根は、台形板状構造を用い、軸流脱気管のキャビティの最右端に位置し、各軸流羽根は、第二段のガス収集管の径方向の外側面に沿って同一の円筒面に位置し、各軸流羽根の外側面を含む円筒面と軸流脱気管の内側壁とは締り嵌めしており、それによって、軸流羽は、締り嵌めによって羽根整流体と第二段のガス収集管を軸流脱気管キャビティ内の軸方向において固定する。
【0026】
第二段のガス収集管は、ガス収集用細径テーパ管、ガス収集用太径テーパ管、及びガス収集用エルボを組み合わたものであり、二段ガスを収集して排出し、ガス収集用エルボは、細長いエルボを用い、その垂直段の端部にはシール管用ネジがスライス加工され、ガス収集用エルボは、水平段が軸流脱気管に同軸で配置され、垂直段が集液管に同軸で配置され、ガス収集用細径テーパ管は、内外管壁がすべてテーパ面である管ケースを用い、第二段のガス収集管の気体中の液体含有量を制御し、ガス収集用太径テーパ管は、内円筒面管壁と外テーパ面管壁との管ケースを用い、二段流体を羽根整流体に順調に導入し、ガス収集用細径テーパ管の内管壁を含むテーパ面の大径端円形面の直径、ガス収集用太径テーパ管の内円筒面の管壁を含む円筒面直径、及びガス収集用エルボの内径はすべて等しい。
【0027】
第二段の排液管は、右端変径式T字型肉厚管体を用い、その三方向連通部分の各端部にフランジが配置され、第二段の脱気器の最右側に位置し、第二段の排液管は、左給液部分、右変径排液部分、及び上排液直線状部分から構成され、二段流体を収集して排出し、右変径排液部分の内外管壁はいずれも円錐面を用いて液体輸送マニホールドに接続され、上排液直線状部分は縦型配置され、そのキャビティ内にディスク式接続スリーブが配置される。
【0028】
第二段の横型羽根車の旋回流発生高速軸流脱気の作業フローにおいて、複数の横型高速ガス含有軸流は、左向きに軸流脱気管にも進入し、軸流脱気管内の複数の横型高速ガス含有軸流は、高速で旋回しながら、絶えず軸方向に沿って前進し、この間、液相流体は徐々に管壁にぶつかり、右軸方向へ旋回しながら流動して中空状の二段流体を形成し、これと同時に、気相流体は、軸流脱気管の中央部位に徐々に移動し、二段流体とともに同軸心の層状流を構成し、次に、右軸方向へ旋回しながら流動して、細長い円錐状の二段ガスを形成し、二段流体は、第二段のガス収集管の外管壁を介して羽根整流体に導入され、均質化水平軸流に調整された後、第二段の排液管から排出され、二段ガスはガス収集用細径テーパ管によって捕集され、ガス収集用エルボから排出される。
【0029】
第三段の脱気器は、湿気方向変更管によって第三段の縦型方向変更の高度脱気作業を実施し、二段ガスに含まれる少量の残りの液相を除去し、三段ガスと三段流体を形成し、集液管を介して三段ガスの流れ圧力の平衡及び三段流体に対する緩衝・圧力安定化を可能とし、第三段の脱気器は、湿気方向変更管、集液管、第三段の排気管、第三段の排液管、及びディスク式接続スリーブを含む。
【0030】
湿気方向変更管は、等径三方T字型薄肉管体を用い、湿気輸送部分と方向変更部分を溶接したものであり、湿気輸送部分は縦型配置され、集液管と同軸で内部から外部へ複数層配置され、二重管型緩衝環状キャビティを構成し、それによって、三段流体に対する緩衝・圧力安定化が実現され、方向変更部分は集液管垂直と交差して配置され、方向変更部分の内側壁の両側には、方向変更テーパキャビティがフライス加工され、湿気輸送部分を介して輸送された二段ガスは、方向変更部分の方向変更テーパキャビティを経て方向を変更して減速し、次に、二重管型緩衝環状キャビティに噴射され、縦型方向変更浄化場を形成し、それにより、高度脱気が実現される。湿気輸送部分の内径、方向変更部分の方向変更テーパキャビティを含むテーパ面の小端円形面直径、及びガス収集用エルボの内径が等しく、また、第三段の排気管の三段ガス流れ圧力と集液管の液柱の圧差との和が、第三段の排液管内の三段流体の圧力と動的バランスを取る。
【0031】
集液管は、両端が連通している薄肉円筒状管体を用い、集液管の両端にフランジが配置され、且つ集液管とディスク式接続スリーブは、フランジ接続及び嵌設フランジを通じて第三段の排気管と第二段の排液管に一体に接続され、集液管の管壁の下部は、円孔が開けられ、第三段の排液管に溶接される。第三段の排液管は、細長い直管を用い、三段流体を排出し、その端部がフランジを介して液体輸送マニホールドに接続される。
【0032】
第三段の排気管は、両端をフランジとした変径短管体を用い、三段ガスを排出し、第三段の排気管の内側壁は、円錐面を用い、この内側壁を含むテーパ面の大径端円形面の直径が、集液管の内径に等しい。
【0033】
ディスク式接続スリーブは、ディスク式管体を用い、上部から下部へ嵌設フランジと接続ケーシングが順次設けられ、嵌設フランジはディスク式接続スリーブを軸方向において位置決めし、接続ケーシングの外環面と第二段の排液管の上排液直線状部分の管壁とは隙間嵌めしており、接続ケーシングの内側壁の上部と湿気輸送部分の外環面の下部とは締り嵌めしており、それによって、接続ケーシングは、締り嵌めによって、ディスク式接続スリーブと湿気方向変更管とを接続し、また、接続ケーシングの内側壁の下部には、シール管用ネジがスライス加工され、ディスク式接続スリーブは螺合によって第二段のガス収集管に一体に接続される。
【発明の効果】
【0034】
本発明が達成しうる技術的効果は以下のとおりである。この三段軸流脱気装置はライザー、水平管、及びT字形管を組み合わせた、縦型高速旋回流場、横型高速軸流場、及び縦型方向変更浄化場による効率的な脱気技術を用いたものであり、気液を効率的に分離することができ、分離後ガスの液体含有率が低く、分離後液体中のガス含有率が低いなどの特徴を有し、円筒管サイクロン発生装置は、螺旋給液管及び可変ピッチ螺旋歯溝によって、傾斜して噴射されたガス含有流体を調整し、縦型高速ガス含有旋回流を形成し、第一段の脱気器は、円筒テーパ状脱気管によって第一段の段階的な縦型高速旋回流脱気作業を実施し、ガス含有流体に含まれる大部分の気相を除去し、一段ガスと一段流体を形成し、旋回抑制整流器によって高速で旋回している一段流体を縦方向の均質化流に調整し、微多孔ホモミキサーは、籠型変径微多孔によって一段流体の大径気泡を破砕し、小径気泡を含有する均質化気液流にし、第二段の脱気器は、軸流羽根車によって第二段の横型羽根車旋回流発生高速軸流脱気作業を実施し、均質化気液流に含まれる大部分の気相を除去し、二段ガスと二段流体を形成し、羽根整流体によって軸方向において旋回している二段流体を均質化水平軸流に調整し、第三段の脱気器は、湿気方向変更管によって、第三段の縦型方向変更の高度脱気作業を実施し、二段ガスに含まれる少量の残りの液相を除去し、三段ガスと三段流体を形成し、集液管を介して流れの圧力平衡及び緩衝・圧力安定化を可能とする。
【図面の簡単な説明】
【0035】
以下、図面を参照しながら、本発明をさらに説明するが、本発明は以下の実施例に制限されない。
図1】本発明に係るコンパクトなL字形の円筒状とテーパ状との組み合わせ管式の三段軸流脱気装置の典型的な構造模式図である。
図2】コンパクトなL字形の円筒状とテーパ状との組み合わせ管式の三段軸流脱気装置の円筒管サイクロン発生装置の構造模式図である。
図3】コンパクトなL字形の円筒状とテーパ状との組み合わせ管式の三段軸流脱気装置の第一段の脱気器の構造模式図である。
図4】第一段の脱気器の旋回抑制整流器の構造模式図である。
図5】コンパクトなL字形の円筒状とテーパ状との組み合わせ管式の三段軸流脱気装置の微多孔ホモミキサーの構造模式図である。
図6】微多孔ホモミキサーの右制限ディスクの構造模式図である。
図7】微多孔ホモミキサーの微多孔管の構造模式図である。
図8】コンパクトなL字形の円筒状とテーパ状との組み合わせ管式の三段軸流脱気装置の第二段の脱気器の構造模式図である。
図9】第二段の脱気器の軸流羽根車の構造模式図である。
図10】第二段の脱気器の第二段のガス収集管及び羽根整流体の構造模式図である。
図11】コンパクトなL字形の円筒状とテーパ状との組み合わせ管式の三段軸流脱気装置の第三段の脱気器の構造模式図である。
図12】コンパクトなL字形の円筒状とテーパ状との組み合わせ管式の三段軸流脱気装置の第一段の段階的な縦型高速旋回流脱気の作業フローの模式図である。
図13】コンパクトなL字形の円筒状とテーパ状との組み合わせ管式の三段軸流脱気装置の第二段の横型羽根車の旋回流発生高速軸流脱気の作業フローの模式図である。
図14】コンパクトなL字形の円筒状とテーパ状との組み合わせ管式の三段軸流脱気装置の第三段の縦型方向変更の高度脱気の作業フローの模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
図1には、コンパクトなL字形の円筒状とテーパ状との組み合わせ管式の三段軸流脱気装置は、円筒管サイクロン発生装置1、第一段の脱気器2、微多孔ホモミキサー3、第二段の脱気器4、及び第三段の脱気器5から構成され、ライザー、水平管、及びT字形管を組み合わせた、縦型高速旋回流場、横型高速軸流場、及び縦型方向変更浄化場による効率的な脱気技術を用いたものである。円筒管サイクロン発生装置1の第一段の排気管と第三段の脱気器5の第三段の排気管は、フランジを介してガス輸送マニホールドに接続され、分離した一段ガスと三段ガスをそれぞれ増圧した後、外部へ送り、第二段の脱気器4の第二段の排液管と第三段の脱気器5の第三段の排液管は、フランジを介して液体輸送マニホールドに接続され、分離した二段流体と三段流体をそれぞれ増圧した後、外部へ送る。
【0037】
図1においては、円筒管サイクロン発生装置1及び微多孔ホモミキサー3は、フランジを介して、それぞれ第一段の脱気器2の上部及び下部に接続され、微多孔ホモミキサー3及び第三段の脱気器5は、第二段の脱気器4によって一体に接続され、円筒管サイクロン発生装置1は第一段の脱気器2と同軸で縦型配置され、微多孔ホモミキサー3は第二段の脱気器4と同軸で横型配置され、円筒管サイクロン発生装置1は、第一段の脱気器2及び第三段の脱気器5と平行に保持されながら、微多孔ホモミキサー3及び第二段の脱気器4に垂直に交差して配置される。
【0038】
図1においては、この三段軸流脱気装置をデバッグする際には、まず、設計圧力の1.25倍にする液圧試験及び気密性試験を行い、次に、管体ラインシステムの継ぎ目について漏れ及び連通するか否かをチェックし、計器のガス源に導通して、計器のガス源がクリーンで乾燥しているか否かをチェックする。メンテナンス作業をする際には、第一段の脱気器2の第一段の排液管、第二段の脱気器4の軸流脱気管、第二段の排液管及び第三段の脱気器5の集液管内には異物の蓄積やさびの有無をチェックし、第一段の脱気器2の旋回抑制整流器、第二段の脱気器4の軸流羽根車、及び羽根整流体表面のさびの有無をチェックし、さびの厚さが2mmを超えると、交換する必要があり、円筒管サイクロン発生装置1の可変ピッチ旋回流発生歯、微多孔ホモミキサー3の微多孔管、及び第三段の脱気器5の方向変更テーパキャビティの汚れをチェックし、厚さが3mmを上回ると、洗浄する必要がある。
【0039】
図2においては、円筒管サイクロン発生装置1は、可変ピッチ螺旋歯溝11及び螺旋給液管8によって、傾斜して噴射されたガス含有流体を調整し、縦型高速ガス含有旋回流を形成することができ、可変ピッチ旋回流発生歯10の歯線を含む螺旋線のピッチは、ガス含有流体の粘度、流れ圧力、密度などの物理的パラメータによって調整され、第一段の排気管6の管径の型番を選択するときに一段ガスの流量、流れ圧力などの因素を考慮しなければならず、旋回流発生回流管9の規格を設計するときに、ガス含有流体の流量、流れ圧力などの因素を考慮しなければならず、螺旋給液管8の軸線と水平面との夾角は、可変ピッチ旋回流発生歯10の上部の歯線を含む螺旋線のリード角と一致してもよい。
【0040】
図2においては、接続管スリーブ7はねじを通じて第一段の排気管6に接続され、円周溶接により嵌設円孔14に固定され、隣接する可変ピッチ旋回流発生歯10の間の可変ピッチ螺旋歯溝11内には縦型高速旋回流場が形成され、螺旋給液管8は、その楔形開先12と旋回流発生給液円孔13とを円周溶接することにより、旋回流発生回流管9に固定される。
【0041】
図3及び図4において、第一段の脱気器2は、ガス含有流体に含まれる大部分の気相を除去し、一段ガス及び一段流体を形成し、縦型高速ガス含有旋回流は、円筒テーパ状脱気管16に入った後の流速がテーパ状脱気部分23の管壁テーパ、上円筒状脱気部分24、及び下円筒状脱気部分22の軸方向の長さなどのパラメータによって調整され、一段ガスの流量及びこのガス中の液体含有率は第一段のガス収集管15の管径を調整することにより達成され、一段流体の流量及びこの流体の液中のガス含有率は、下沈砂部分19の軸方向の長さ及び右排液直線状部分20の管径を調整することにより達成され、旋回抑制コーン27のケースを含むテーパ面のテーパを設計する際には、一段流体の流量、流れ圧力、粘度などの物理的パラメータを考慮しなければならない。
【0042】
図3及び図4においては、第一段の脱気器2は、フランジ接続を通じて円筒管サイクロン発生装置1と微多孔ホモミキサー3とを一体に接続し、第一段のガス収集管15はネジを通じて接続管スリーブ7に接続され、気体収集フード25とガス収集円筒部分26は溶接によって一体に組み立てられ、円筒テーパ状脱気管16はフランジ接続を通じて第一段の排液管18と旋回流発生回流管9とを一体に接続し、整流羽根29は、締り嵌めによって旋回抑制整流器17を軸方向において固定し、下沈砂部分19、右排液直線状部分20、及び上給液部分21は、一段流体を収集して排出し、下円筒状脱気部分22、上円筒状脱気部分24、及びテーパ状脱気部分23の軸方向の長さが順次増大し、旋回抑制コーン27は整流ロッド28のトップに溶接され、各整流羽根29は整流ロッド28の外環面に沿って溶接され、導流開先30は、縦方向の均質化流を第一段の排液管18のキャビティに順調に導入する。
【0043】
図5図7においては、微多孔ホモミキサー3は、微多孔管33によって一段流体を均質化気液流に調整し、微多孔管33上の変径微多孔44の層数及び層ごとの個数は、一段流体の流れ圧力、流速、粘度などの物理的パラメータによって調整され、均質化流スロット41の数量、大きさ及び均質化環状キャビティ36の容積はすべて均質化気液流の流量によって設計され、混合流緩衝管35の容積の設計には、均質化気液流の流速、流れ圧力などの因素を考慮しなければならない。
【0044】
図5図7においては、均質化管32及び混合流緩衝管35は、フランジ接続を通じて第一段の排液管18及び軸流脱気管に一体に接続され、左微多孔リテーナーリング45と左制限ディスク31の左制限係合溝40、及び右微多孔リテーナーリング43と右制限ディスク34の右制限係合溝42は、精密嵌めして微多孔管33の二方向制限及び軸方向固定を可能とし、右均質化円筒面37と均質化テーパ面38及び微多孔管33の外環面との間は均質化環状キャビティ36となり、左均質化円筒面39と微多孔管33の外環面とは隙間嵌めしており、各均質化流スロット41は、均質化管32と混合流緩衝管35とを連通させ、各変径微多孔44は大テーパ状微多孔46、円筒状微多孔47、及び小テーパ状微多孔48を組み合わたものである。
【0045】
図8図10においては、第二段の脱気器4は、均質化気液流に含まれる大部分の気相を除去し、二段ガスと二段流体を形成し、軸流脱気管50の管径と混合流緩衝管35の管径は同じに保持され、旋回流発生羽根57の数及びその輪郭線を含む螺旋線のピッチは、いずれも、均質化気液流の粘度、流れ圧力、密度などの物理的パラメータに応じて調整され、軸流羽根61の数は、二段流体の流速、流れ圧力、粘度などの因素に応じて設計され、二段ガスの流量及びこのガス中の液体含有率は、第二段のガス収集管51の管径を調整することにより達成され、二段流体の流量及びこの液中のガス含有率は、左給液部分56の軸方向の長さ及び右変径排液部分54の管径を調整することにより達成される。
【0046】
図8図10においては、第二段の脱気器4は、フランジ接続を通じて、微多孔ホモミキサー3と第三段の脱気器5とを一体に接続し、各旋回流発生羽根57の内側面は、円周溶接により軸流ロッド58の外環面に固定され、その外側面が締り嵌めによって軸流羽根車49を軸流脱気管50の左側キャビティの軸方向において固定し、螺旋式軸流羽根溝59内には横型高速軸流場が形成され、各軸流羽根61は、内側面が第二段のガス収集管51の外環面に均等に溶接され、その外側面が締り嵌めによって羽根整流体52と第二段のガス収集管51を軸流脱気管50の右側キャビティの軸方向において固定し、ガス収集用エルボ60、ガス収集用太径テーパ管62、及びガス収集用細径テーパ管63は、二段ガスを収集して排出することに用いられ、第二段の排液管53の右変径排液部分54、上排液直線状部分55、及び左給液部分56は、二段流体を収集して排出することに用いられる。
【0047】
図11においては、第三段の脱気器5は、二段ガスに含まれる少量の残りの液相を除去し、三段ガス及び三段流体を形成し、三段ガスの流量及びこのガス中の液体含有率は、方向変更テーパキャビティ74の容積及び第三段の排気管64の内側壁を含むテーパ面のテーパを調整することにより達成され、三段流体の流量及びこの流体中のガス含有率は、二重管型緩衝環状キャビティ71の容積及び集液管65の軸方向の長さを調整することにより達成され、第三段の排液管67の管径の型番を選択する際には、三段流体の流量、流れ圧力などの因素を考慮しなければならない。
【0048】
図11においては、集液管65は、フランジ接続及び嵌設フランジ70を通じて第三段の排気管64、ディスク式接続スリーブ68、及び第二段の排液管53に一体に接続され、第三段の排液管67は集液管65の管壁の下部に溶接され、接続ケーシング69は、締り嵌めによって、ディスク式接続スリーブ68と湿気方向変更管66を接続し、また、接続ケーシング69は、螺合によってディスク式接続スリーブ68と第二段のガス収集管51とを一体に接続し、湿気輸送部分72は集液管65と同軸で複数層配置され、二重管型緩衝環状キャビティ71を構成し、二段ガスは、方向変更部分73の方向変更テーパキャビティ74を流れて、方向を変更して減速する。
【0049】
図12においては、第一段の段階的な縦型高速旋回流脱気の作業フローにおいて、ガス含有流体は、螺旋給液管8を経て、下向きに傾斜して可変ピッチ螺旋歯溝11に進入し、縦型高速旋回流場を形成し、隣接する可変ピッチ旋回流発生歯10の間の縦型高速旋回流場内のガス含有流体は、絶えず旋回しながら加速し、縦型高速ガス含有旋回流に調整され、次に、縦型高速ガス含有旋回流は、上円筒状脱気部分24の管壁に沿って高速で旋回し、テーパ状脱気部分23に流入すると、管壁テーパが増大し、流路の断面が素早く減少し、角運動量が増大し、縦型高速ガス含有旋回流と管壁との間の摩擦係数が減少し、旋回速度が絶えず上昇し、下円筒状脱気部分22の軸方向の長さが最小であり、縦型高速ガス含有旋回流の滞在時間が短く、この間に、液相流体が円筒テーパ状脱気管16の管壁に徐々にぶつかり、下向きに旋回しながら流動し、一段流体を形成し、一段流体は旋回抑制コーン27及び整流羽根29を順次経て、縦方向の均質化流に調整された後、導流開先30を介して右排液直線状部分20に導入されて排出され、それと同時に、気相流体は、円筒テーパ状脱気管16の中央部位において逆方向に上昇して一段ガスを収集し、一段ガスは気体収集フード25によって捕集され、ガス収集円筒部分26及び接続管スリーブ7を順次経て、第一段の排気管6に送られて、ガス輸送マニホールドに排出される。
【0050】
図13においては、第二段の横型羽根車の旋回流発生高速軸流脱気の作業フローにおいて、大径気泡を含む一段流体は、変径微多孔44の大テーパ状微多孔46のトンネルで圧縮された後、円筒状微多孔47のトンネルにより切断されて、小径気泡を含む均質化気液流となり、次に、小テーパ状微多孔48のトンネルを流れて減速し、均質化環状キャビティ36に噴射され、その後、均質化気液流は、各均質化流スロット41を経て混合流緩衝管35に入って緩衝され、その後、均質化気液流は、螺旋式軸流羽根溝59に進入して横型高速軸流場を形成し、隣接する旋回流発生羽根57の間の横型高速軸流場内には、均質化気液流が絶えず加速して、方向を変更し、複数の横型高速ガス含有軸流に調整され、複数の横型高速ガス含有軸流は、また、軸流脱気管50に左斜向めに進入し、軸流脱気管50内の複数の横型高速ガス含有軸流は、高速で旋回しながら、絶えず軸方向に沿って進み、この後、液相流体は徐々に軸流脱気管50の管壁にぶつかり、右軸方向へ旋回して流動し、中空状の二段流体を形成し、これと同時に、気相流体は軸流脱気管50の中央部位に徐々に搬送され、二段流体と同軸心の層状流となり、次に、右軸方向へ旋回して流動し、細長い円錐芯状の二段ガスを形成し、二段流体は、ガス収集用細径テーパ管63及びガス収集用太径テーパ管62の外管壁を順次経て、軸流羽根61に導入され、均質化水平軸流に調整され、次に、二段流体は左給液部分56に入り、右変径排液部分54から液体輸送マニホールドに排出され、二段ガスは、ガス収集用細径テーパ管63によって捕集され、ガス収集用太径テーパ管62を介してガス収集用エルボ60に送られて排出される。
【0051】
図14においては、第三段の縦型方向変更の高度脱気の作業フローにおいて、少量の液相を含む二段ガスは、湿気輸送部分72を経て方向変更部分73に入り、方向変更テーパキャビティ74によって方向を変更されて、減速し、次に、二段ガスは、二重管型緩衝環状キャビティ71に噴射され、縦型方向変更浄化場を形成し、縦型方向変更浄化場内の二段ガスに含まれる少量の残りの液相は、高度で除去されて三段ガス及び三段流体となり、これと同時に、縦型方向変更浄化場内の第三段の排気管64の三段ガスの流れ圧力と集液管65の液柱の圧差との和と、第三段の排液管67内の三段流体の圧力とは動的バランスを取り、三段ガスは、第三段の排気管64を経てガス輸送マニホールドに排出され、三段流体は第三段の排液管67を経て液体輸送マニホールドに排出される。
【0052】
上述各実施例は本発明を説明するために過ぎず、各部材の構造、接続方式はすべて変化可能であり、本発明の技術的解決手段に基づいて行われる同等置換及び改良であれば、本発明の特許範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0053】
1-円筒管サイクロン発生装置、2-第一段の脱気器、3-微多孔ホモミキサー、4-第二段の脱気器、5-第三段の脱気器、6-第一段の排気管、7-接続管スリーブ、8-螺旋給液管、9-旋回流発生回流管、10-可変ピッチ旋回流発生歯、11-可変ピッチ螺旋歯溝、12-楔形開先、13-旋回流発生給液円孔、14-嵌設円孔、15-第一段のガス収集管、16-円筒テーパ状脱気管、17-旋回抑制整流器、18-第一段の排液管、19-下沈砂部分、20-右排液直線状部分、21-上給液部分、22-下円筒状脱気部分、23-テーパ状脱気部分、24-上円筒状脱気部分、25-気体収集フード、26-ガス収集円筒部分、27-旋回抑制コーン、28-整流ロッド、29-整流羽根、30-導流開先、31-左制限ディスク、32-均質化管、33-微多孔管、34-右制限ディスク、35-混合流緩衝管、36-均質化環状キャビティ、37-右均質化円筒面、38-均質化テーパ面、39-左均質化円筒面、40-左制限係合溝、41-均質化流スロット、42-右制限係合溝、43-右微多孔リテーナーリング、44-変径微多孔、45-左微多孔リテーナーリング、46-大テーパ状微多孔、47-円筒状微多孔、48-小テーパ状微多孔、49-軸流羽根車、50-軸流脱気管、51-第二段のガス収集管、52-羽根整流体、53-第二段の排液管、54-右変径排液部分、55-上排液直線状部分、56-左給液部分、57-旋回流発生羽根、58-軸流ロッド、59-螺旋式軸流羽根溝、60-ガス収集用エルボ、61-軸流羽根、62-ガス収集用太径テーパ管、63-ガス収集用細径テーパ管、64-第三段の排気管、65-集液管、66-湿気方向変更管、67-第三段の排液管、68-ディスク式接続スリーブ、69-接続ケーシング、70-嵌設フランジ、71-二重管型緩衝環状キャビティ、72-湿気輸送部分、73-方向変更部分、74-方向変更テーパキャビティ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14