(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-18
(45)【発行日】2023-01-26
(54)【発明の名称】車両用自動遮光装置
(51)【国際特許分類】
B60J 3/02 20060101AFI20230119BHJP
B60J 7/00 20060101ALI20230119BHJP
【FI】
B60J3/02 K
B60J7/00 C
(21)【出願番号】P 2021529699
(86)(22)【出願日】2019-11-21
(86)【国際出願番号】 KR2019016056
(87)【国際公開番号】W WO2020111661
(87)【国際公開日】2020-06-04
【審査請求日】2021-05-24
(31)【優先権主張番号】10-2018-0146978
(32)【優先日】2018-11-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521225281
【氏名又は名称】クム、ヨン ソン
【氏名又は名称原語表記】GEUM,Young Sung
【住所又は居所原語表記】5,Ua 8-gil Deokjin-gu,Jeonju-si Jeollabuk-do 54908,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】クム、ヨン ソン
(72)【発明者】
【氏名】クム、テ ホ
【審査官】菅 和幸
(56)【参考文献】
【文献】韓国登録特許第10-0654848(KR,B1)
【文献】実開昭59-156816(JP,U)
【文献】特開平07-069067(JP,A)
【文献】特開平09-004327(JP,A)
【文献】特開2008-056150(JP,A)
【文献】実開昭59-121229(JP,U)
【文献】実開平01-126816(JP,U)
【文献】登録実用新案第3006707(JP,U)
【文献】特開2000-094964(JP,A)
【文献】特開2002-192943(JP,A)
【文献】特開2007-001569(JP,A)
【文献】特開2007-118732(JP,A)
【文献】韓国登録特許第10-0676525(KR,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60J 3/00-3/06
B60J 7/00-7/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の天井又は屋根に設けられ、遮光しようとする方向に向かって
スライド溝が開口する遮光体と、
前記スライド溝にスライド移動可能に嵌合される遮光スライダーと、
車両から印加される電源、または前記遮光体に設けられるバッテリーの電源によって前記遮光体から前記遮光スライダーをスライド移動させる駆動ユニットと、を備え、
前記遮光スライダーには、
前記遮光スライダーのスライド移動量に対応して前記遮光スライダーのスライド移動方向と平行に設けられ、
駆動ギアが溝内に配置されるための凹状の溝である駆動溝部と、
前記駆動溝部
の凹状の一側面に設けられる駆動ラック部と、が含まれ、
前記駆動ユニットは、
車両から印加される電源、または前記遮光体に設けられるバッテリーの電源によって回転力を発生させる駆動部と、
前記駆動部から発生する回転力によって回転する駆動軸と、
前記駆動軸に結合され、前記駆動溝部に挿入された状態で前記駆動ラック部に噛合される駆動ギヤと、を含
む構成において、
前記スライド溝として、
車両の天井又は屋根に隣接して設けられ、第1方向に開口する第1スライド溝と、
前記第1スライド溝と別に、前記第1スライド溝の上側に離間して積層され、前記第1方向と反対であるか或いは前記第1方向と交差する第2方向に開口する第2スライド溝を備えると共に、
前記遮光スライダーとして、
前記第1スライド溝にスライド移動可能に嵌合される第1スライダーと、
前記第2スライド溝にスライド移動可能に嵌合される第2スライダーとを備え、
前記駆動ユニットとして、
前記遮光体から前記第1スライダーをスライド移動させる第1ユニットと、
前記遮光体から前記第2スライダーをスライド移動させる第2ユニットとを備える構成において、
前記スライド溝としてさらに、前記第1スライド溝及び第2スライド溝とは別に、
前記第2スライド溝の上側に離間して積層され、前記第2方向と反対であるか或いは前記第2方向と交差する第3方向に開口する第3スライド溝、及び
前記第3スライド溝の上側に離間して積層され、前記第3方向と反対であるか或いは前記第3方向と交差する第4方向に開口する第4スライド溝
を備えることを特徴とする、車両用自動遮光装置。
【請求項2】
前記遮光スライダーとしてさらに、前記第1スライダー及び第2スライダーとは別に、
前記第3スライド溝にスライド移動可能に嵌合される第3スライダー、及び
前記第4スライド溝にスライド移動可能に嵌合される第4スライダーと、
前記駆動ユニットとしてさらに、前記第1ユニット及び第2ユニットとは別に、
前記遮光体から前記第3スライダーをスライド移動させる第3ユニット、及び
前記遮光体から前記第4スライダーをスライド移動させる第4ユニット
を備えることを特徴とする、請求項1に記載の車両用自動遮光装置。
【請求項3】
前記遮光体における前記遮光スライダーのスライド移動をガイドする案内ユニットをさらに含み、
前記案内ユニットは、
前記遮光スライダーのスライド移動方向と平行な前記遮光スライダーの一側または両側に設けられる案内溝部と、
前記案内溝部に回転可能に嵌合される案内ローラー部と、
前記案内ローラー部の回転中心を形成し、前記案内ローラー部を前記遮光スライダーに連結する案内軸部と、を含み、
前記案内ローラー部は、
一部が前記遮光スライダーから突出して前記スライド溝の内壁に支持されることを特徴とする、請求項
1~2のいずれか一項に記載の車両用自動遮光装置。
【請求項4】
磁力を用いて車両の天井又は屋根に前記遮光体を着脱可能に結合させる脱着ユニットをさらに含み、
前記脱着ユニットは、
スイッチングホールが貫通または陥没した状態で前記遮光体に設けられるスイッチングブロックと、
磁力を用いて前記スイッチングホールに回転可能に嵌合される永久磁石と、
前記永久磁石の正逆回転のために前記永久磁石に結合されるスイッチングレバーと、を含み、
前記永久磁石の正逆回転に応じて、前記永久磁石によって前記スイッチングブロックが磁化するか、或いは磁化した前記スイッチングブロックの磁化が解除されることを特徴とする、請求項
1~2のいずれか一項に記載の車両用自動遮光装置。
【請求項5】
前記遮光体の上部又は前記遮光スライダーに設けられ、車両から印加される電源、または前記遮光体に設けられるバッテリーの電源によって光を発散する照明ユニットをさらに含むことを特徴とする、請求項
1~2のいずれか一項に記載の車両用自動遮光装置。
【請求項6】
前記照明ユニットは、
前記遮光スライダーの突出端部に設けられ、車両から印加される電源、または前記遮光体に設けられるバッテリーの電源が印加される発光基板と、
前記発光基板に配列され、前記電源によって光が発散される発光部と、
前記発光基板への電源印加有無または前記発光部の照度を調節する照明スイッチと、を含むことを特徴とする、請求項
5に記載の車両用自動遮光装置。
【請求項7】
前記照明ユニットは、
前記遮光体の上部に設けられる発光ハウジングと、
前記発光ハウジングに設けられ、車両から印加される電源、または前記遮光体に設けられるバッテリーの電源が印加される発光基板と、
前記発光基板に配列され、前記電源によって光が発散される発光部と、
前記発光基板への電源印加有無または前記発光部の照度を調節する照明スイッチと、を含むことを特徴とする、請求項
5に記載の車両用自動遮光装置。
【請求項8】
前記遮光スライダーは、
前記遮光スライダーが前記遮光体の外部に突出するとき、自重によって下向き傾斜をなすことを特徴とする、請求項
1~2のいずれか一項に記載の車両用自動遮光装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用自動遮光装置に係り、より具体的には、車両の天井又は屋根から遮光スライダーがスライド方式で突出することにより、車両の室内に照射される日光を遮断する車両用自動遮光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的な車両用ガラスは、強い太陽光をそのまま通過させるものであって、運転者をはじめとする乗員全体が紫外線に晒されるしかない。特に夏季には、日中の暑い日差しのためにエアコンをより強くしたり、場合によっては日光遮断用セロハン紙をガラスに貼り付けたりもする。
【0003】
これを解決するために、LCDを車両の前面窓に取り付けた形態の遮光手段が提案されたが、従来の技術は、単にLCDを適用することを制限しただけであり、使い勝手や安全性の観点から具体的かつ効果的にLCDを応用する方法を提示していない。
先行技術文献には、韓国登録特許公報第10-1629013号(発明の名称:車両用遮光装置、2016年6月22日公告)がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、従来の問題点を解決するためのもので、その目的は、車両の天井又は屋根から遮光スライダーがスライド方式で突出することにより、車両の室内に照射される日光を遮断する車両用自動遮光装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するための好適な実施形態によれば、本発明による車両用自動遮光装置は、車両の天井又は屋根に設けられ、遮光しようとする方向に向かって少なくとも一つのスライド溝が開口する遮光体と、前記スライド溝にスライド移動可能に嵌合される遮光スライダーと、車両から印加される電源、または前記遮光体に設けられるバッテリーの電源によって前記遮光体から前記遮光スライダーをスライド移動させる駆動ユニットと、を備える。
【0007】
ここで、前記遮光スライダーには、前記遮光スライダーのスライド移動量に対応して前記遮光スライダーのスライド移動方向と平行に設けられる駆動溝部と、前記駆動溝部の一側に設けられる駆動ラック部と、が含まれる。
【0008】
また、前記駆動ユニットは、車両から印加される電源、または前記遮光体に設けられるバッテリーの電源によって回転力を発生させる駆動部と、前記駆動部から発生する回転力によって回転する駆動軸と、前記駆動軸に結合され、前記駆動溝部に挿入された状態で前記駆動ラック部に噛合される駆動ギヤと、を含む。
【0009】
ここで、前記スライド溝は、車両の天井又は屋根に隣接して設けられ、第1方向に開口する第1スライド溝、前記第1スライド溝の上側に離間して積層され、前記第1方向と反対であるか或いは前記第1方向と交差する第2方向に開口する第2スライド溝、前記第2スライド溝の上側に離間して積層され、前記第2方向と反対であるか或いは前記第2方向と交差する第3方向に開口する第3スライド溝、及び前記第3スライド溝の上側に離間して積層され、前記第3方向と反対であるか或いは前記第3方向と交差する第4方向に開口する第4スライド溝のうちの少なくとも前記第1スライド溝と前記第2スライド溝を含む。
【0010】
また、前記遮光スライダーは、前記第1スライド溝にスライド移動可能に嵌合される第1スライダー、前記第2スライド溝にスライド移動可能に嵌合される第2スライダー、前記第3スライド溝にスライド移動可能に嵌合される第3スライダー、及び前記第4スライド溝にスライド移動可能に嵌合される第4スライダーのうちの少なくとも前記第1スライダーと前記第2スライダーを含む。
【0011】
また、前記駆動ユニットは、前記遮光体から前記第1スライダーをスライド移動させる第1ユニット、前記遮光体から前記第2スライダーをスライド移動させる第2ユニット、前記遮光体から前記第3スライダーをスライド移動させる第3ユニット、及び前記遮光体から前記第4スライダーをスライド移動させる第4ユニットのうちの少なくとも前記第1ユニットと前記第2ユニットを含む。
本発明による車両用自動遮光装置は、前記遮光体における前記遮光スライダーのスライド移動をガイドする案内ユニットをさらに含む。
【0012】
ここで、前記案内ユニットは、前記遮光スライダーのスライド移動方向と平行な前記遮光スライダーの一側または両側に設けられる案内溝部と、前記案内溝部に回転可能に嵌合される案内ローラー部と、前記案内ローラー部の回転中心を形成し、前記案内ローラー部を前記遮光スライダーに連結する案内軸部と、を含み、前記案内ローラー部は、一部が前記遮光スライダーから突出して前記スライド溝の内壁に支持される。
【0013】
また、前記案内ユニットは、前記遮光スライダーのスライド移動方向と平行に前記駆動ユニットの一側または両側に離間して位置し、前記遮光体及び前記遮光スライダーのうちのいずれか一つに突設される案内突部と、前記案内突部に嵌合された状態でスライド移動可能に前記遮光体及び前記遮光スライダーのうちの他の一つに凹設される案内スリット部と、を含む。
本発明による車両用自動遮光装置は、磁力を用いて車両の天井又は屋根に前記遮光体を着脱可能に結合させる脱着ユニットをさらに含む。
【0014】
ここで、前記脱着ユニットは、スイッチングホールが貫通または陥没した状態で前記遮光体に設けられるスイッチングブロックと、磁力を用いて前記スイッチングホールに回転可能に嵌合される永久磁石と、前記永久磁石の正逆回転のために前記永久磁石に結合されるスイッチングレバーと、を含み、前記永久磁石の正逆回転に応じて、前記永久磁石によって前記スイッチングブロックが磁化するか、或いは磁化した前記スイッチングブロックの磁化が解除される。
【0015】
本発明による車両用自動遮光装置は、前記遮光体の上部又は前記遮光スライダーに設けられ、車両から印加される電源、または前記遮光体に設けられるバッテリーの電源によって光を発散する照明ユニットをさらに含む。
【0016】
一例として、前記照明ユニットは、前記遮光スライダーの突出端部に設けられ、車両から印加される電源、または前記遮光体に設けられるバッテリーの電源が印加される発光基板と、前記発光基板に配列され、前記電源によって光が発散される発光部と、前記発光基板への電源印加有無または前記発光部の照度を調節する照明スイッチと、を含む。
【0017】
他の例として、前記照明ユニットは、前記遮光体の上部に設けられる発光ハウジングと、前記発光ハウジングに設けられ、車両から印加される電源、または前記遮光体に設けられるバッテリーの電源が印加される発光基板と、前記発光基板に配列され、前記電源によって光が発散される発光部と、前記発光基板への電源印加有無または前記発光部の照度を調節する照明スイッチと、を含む。
ここで、前記駆動部と前記駆動軸は前記遮光体に挿入される。
ここで、前記遮光スライダーは、前記遮光スライダーが前記遮光体の外部に突出するとき、自重によって下向き傾斜をなす。
【0018】
ここで、前記遮光スライダーには、前記スライド溝に連通するラック遊動部が備えられ、前記駆動ラック部は、前記ラック遊動部にスライド移動可能に結合されるスライドラック部と、前記スライドラック部に対して前記駆動ギヤが着脱可能に結合されるように、前記遮光スライダーを基準に前記スライドラック部をスライド移動させるラック結合ユニットと、を含む。
【0019】
ここで、前記ラック結合ユニットは、前記ラック遊動部内で前記スライドラック部に突設される結合ラック部と、前記ラック遊動部内で前記結合ラック部をスライド移動可能に支持する結合ラックガイド部と、前記ラック遊動部内で前記結合ラック部にギヤ結合される結合ピニオン部と、前記スライドラック部のスライド移動のために前記ラック遊動部に支持された状態で前記結合ピニオン部を回転させる結合ピニオン駆動部と、を含む。
【0020】
本発明による車両用自動遮光装置は、前記遮光体の側面にスライド移動可能に結合されて前記スライド溝を開閉する溝開閉ユニットをさらに含み、前記溝開閉ユニットは、前記スライド溝に対応して前記遮光体の側面にスライド移動可能に結合される開閉ドアと、車両から印加される電源、または前記遮光体に設けられるバッテリーの電源によって前記開閉ドアをスライド移動させるドア駆動部と、を含む。
【0021】
ここで、前記溝開閉ユニットは、前記開閉ドアがスライド移動可能に支持されるように前記遮光体の上部に設けられる発光ハウジング、及び前記開閉ドアがスライド移動可能に挿入されて支持されるように前記遮光体の側面に凹設されるドア経路溝のうちの少なくとも一つをさらに含む。
【発明の効果】
【0022】
本発明による車両用自動遮光装置によれば、車両の天井又は屋根から遮光スライダーがスライド方式で突出することにより、車両の室内に照射される日光を遮断することができる。
【0023】
また、本発明は、二つ以上の遮光スライダーが備えられることにより、運転者の前方を基準に、前方、後方、左方及び右方のうちの少なくとも二つの方向から日光を遮断することができる。
【0024】
また、本発明は、遮光体が車両の天井又は屋根に取り付けられることにより、日光が天井又は屋根に照射されることを防止し、日光により発生する輻射熱を減らして、車両の室内温度が過度に上昇することを防止することができる。
また、本発明は、係止突部によって遮光体からの遮光スライダーの突出量を制限し、遮光スライダーが遮光体から分離されることを防止することができる。
【0025】
また、本発明は、駆動溝の設置位置及び案内ユニットを介して遮光スライダーがスライド移動するとき、偏心荷重を最小限に抑え、遮光スライダーが駆動ギヤを中心に回転することを防止することができる。
【0026】
また、本発明は、案内ユニットを介して遮光体における遮光スライダーのスライド移動を安定化させ、遮光スライダーの遊動を抑制または防止することができる。
また、本発明は、脱着ユニットを介して車両の天井又は屋根に対する遮光体の着脱を容易にし、車両の天井又は屋根に遮光体が安定的に固定されるようにする。
【0027】
また、本発明は、脱着ユニットを介して、金属材質からなる車両の天井又は屋根における遮光体の固定力を向上させ、車両の天井又は屋根における永久磁石の磁力を調節することができる。
【0028】
また、本発明は、駆動ユニットを介して遮光スライダーのスライド移動を自動化することができ、遮光スライダーが動作するときに運転者の安全上の事故を予防することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】本発明の第1実施形態による車両用自動遮光装置を示す斜視図である。
【
図4】本発明の第1実施形態による車両用自動遮光装置の脱着ユニットを示す正面図である。
【
図5】本発明の第1実施形態による車両用自動遮光装置の脱着ユニットの動作状態を示す図である。
【
図8】本発明の第1実施形態による車両用自動遮光装置の第1変形例を示す斜視図である。
【
図9】本発明の第1実施形態による車両用自動遮光装置の第1変形例を示す縦断面図である。
【
図10】第1変形例の遮光スライダー中の第1スライダーの配置状態を示す平断面図である。
【
図11】第1変形例の遮光スライダー中の第2スライダーの配置状態を示す平断面図である。
【
図12】本発明の第1実施形態による車両用自動遮光装置の第2変形例を示す縦断面図である。
【
図13】第2変形例の遮光スライダー中の第1スライダーの配置状態を示す平断面図である。
【
図14】第2変形例の遮光スライダー中の第2スライダーの配置状態を示す平断面図である。
【
図15】第2変形例の遮光スライダー中の第3スライダーの配置状態を示す平断面図である。
【
図16】第2変形例の遮光スライダー中の第4スライダーの配置状態を示す平断面図である。
【
図17】本発明の第1実施形態による車両用自動遮光装置における第3変形例の遮光スライダー中の第1スライダーの配置状態を示す平断面図である。
【
図18】本発明の第1実施形態による車両用自動遮光装置における第3変形例の遮光スライダー中の第2スライダーの配置状態を示す平断面図である。
【
図19】本発明の第1実施形態による車両用自動遮光装置における第3変形例の遮光スライダー中の第3スライダーの配置状態を示す平断面図である。
【
図20】本発明の第1実施形態による車両用自動遮光装置における第3変形例の遮光スライダー中の第4スライダーの配置状態を示す平断面図である。
【
図21】本発明の第2実施形態による車両用自動遮光装置を示す斜視図である。
【
図24】本発明の第3実施形態による車両用自動遮光装置を示す斜視図である。
【
図25】本発明の第3実施形態による車両用自動遮光装置を示す縦断面図である。
【
図26】本発明の第3実施形態による車両用自動遮光装置における発光ハウジングの内部構成として開閉ドアの結合状態を概略的に示す発光ハウジングの平断面図である。
【
図27】本発明の第3実施形態による車両用自動遮光装置における遮光スライダーの変形例を示す平断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、添付図面を参照して、本発明による車両用自動遮光装置の一実施形態を説明する。このとき、本発明は、実施形態によって制限又は限定されるものではない。また、本発明を説明するにあたり、公知の機能或いは構成についての具体的な説明は、本発明の要旨を明確にするために省略できる。
【0031】
図1~
図7を参照すると、本発明の第1実施形態による車両用自動遮光装置は、車両の天井又は屋根に設けられ、遮光しようとする方向に向かって少なくとも一つのスライド溝11が開口する遮光体10と、スライド溝11にスライド移動可能に嵌合される遮光スライダー20と、車両から印加される電源、または遮光体10に設けられる別途のバッテリー(図示せず)の電源によって遮光体10から遮光スライダー20をスライド移動させる駆動ユニット50と、を含む。
【0032】
本発明の第1実施形態では、遮光体10に一つの遮光スライダー20が備えられている。図示してはいないが、遮光スライダー20は、遮光スライダー20が遮光体10の外部に突出するとき、自重によって下向き傾斜を成すことができ、遮光スライダー20がスライド溝11に挿入されると、原状態に復帰することができる。これにより、雨水や異物が遮光スライダー20の上部に残留することを防止し、遮光スライダー20の清潔度を向上させることができる。特に、遮光スライダー20における、遮光体10の外部に突出する端部が自重によって下向き傾斜をなすことができる。
【0033】
この時、遮光スライダー20には、遮光スライダー20のスライド移動量に対応して遮光スライダー20のスライド移動方向と平行に貫通または陥没形成される駆動溝部21と、駆動溝部21の一側に設けられる駆動ラック部22とが含まれ得る。本発明の第1実施形態において、駆動溝部21は、スライド溝11の入口と対向する部分が開口することにより、遮光スライダー20の突出量を増加させることができる。
【0034】
また、駆動ユニット50は、車両から印加される電源、または遮光体10に設けられる別途のバッテリー(図示せず)の電源によって回転力を発生させる駆動部51と、駆動部51から発生する回転力によって回転する駆動軸52と、駆動軸52に結合され、駆動溝部21に挿入された状態で駆動ラック部22に噛合される駆動ギヤ53とを含むことができる。ここで、駆動溝部21の幅(遮光スライダー20のスライド移動方向に対して垂直な方向での駆動溝部21の開口長さ)は、駆動ギヤ53の外径よりも大きく形成されることにより、駆動ギヤ53が駆動溝部21内で安定的に回転することができ、駆動ギヤ53が駆動溝部21内で遮光スライダー20に干渉されることを防止することができる。
【0035】
本発明の第1実施形態による車両用自動遮光装置は、遮光体10における遮光スライダー20のスライド移動をガイドする案内ユニット30をさらに含むことができる。
案内ユニット30は、案内溝部31、案内ローラー部35及び案内軸部33を含むことができる。
【0036】
案内溝部31は、遮光スライダー20のスライド移動方向と平行な遮光スライダー20の一側または両側に設けられる。案内溝部31は、遮光スライダー20のスライド移動方向に沿って一つ又は二つ以上が設けられ得る。案内溝部31は、遮光スライダー20のスライド移動方向に対応してスライド溝11の入口と対向する部分から遮光スライダー20の全長の60%以下、より具体的には遮光スライダー20の全長の50%以下に設置されることにより、遮光スライダー20の突出量を最大化することができ、スライド溝11での遮光スライダー20の遊動を抑制または防止することができる。
案内ローラー部35は、案内溝部31に回転可能に嵌合される。
案内軸部33は、案内ローラー部35の回転中心を形成する。案内軸部33は、案内ローラー部35を遮光スライダー20に連結する。
【0037】
この時、案内ローラー部35は、一部が遮光スライダー20から突出してスライド溝11の内壁に支持されることにより、スライド溝11での遮光スライダー20の遊動を抑制または防止することができる。案内ローラー部35の突出によって、遮光スライダー20とスライド溝11の内壁との間には遊び23が形成される。
【0038】
そして、スライド溝11の入口には、案内ローラー部35が係止される係止突部12が突設されることにより、遮光スライダー20がスライド溝11から離脱することを防止することができる。係止突部12の突出長さは、遊び23と実質的に同一にする。係止突部12は、上述した案内ユニット30のように係止軸を媒介として遮光体10に回転可能に結合される係止ローラー部を含むことができる。
【0039】
特に、案内ユニット30と係止突部12によって、遮光スライダー20の一側はスライド溝11内で少なくとも2点支持が行われるので、遮光スライダー20の遊動抑制及び防止を容易にすることができる。
【0040】
本発明の第1実施形態による車両用自動遮光装置は、脱着ユニット40をさらに含むことができる。脱着ユニット40は遮光体10に備えられる。脱着ユニット40は、磁力を用いて車両の天井又は屋根に遮光体10を着脱可能に結合させる。
脱着ユニット40は、スイッチングブロック41、永久磁石43及びスイッチングレバー44を含むことができる。
【0041】
スイッチングブロック41は、遮光体10に備えられる。スイッチングブロック41には、スイッチングホール42が貫通または陥没形成される。スイッチングホール42は、スイッチングブロック41の中央に備えられ得る。スイッチングブロック41は、磁力によって磁化せず、スイッチングホール42の法線方向に設けられる磁性不導体411と、磁力によって磁化し、磁性不導体411の両側面にそれぞれ積層結合される磁性導体412とを含むことができる。磁性不導体411は、スイッチングホール42の法線方向に設けられることによりスイッチングホール42に露出され、磁性導体412は、磁性不導体411の両側面にそれぞれ積層結合された状態で一部がスイッチングホール42に露出されるようにする。スイッチングホール42の一部には、永久磁石43の正逆回転量を制限する脱着ガイド421が備えられ得る。
【0042】
永久磁石43は磁力を持つ。永久磁石43の極性方向(永久磁石43におけるN極とS極とを連結する方向)は、スイッチングホール42の法線方向と一致するようにする。永久磁石43は、円筒状にスイッチングホール42に回転可能に嵌合される。
【0043】
スイッチングレバー44は、永久磁石43の正逆回転のために永久磁石43に結合される。スイッチングレバー44には、脱着ガイド421に沿って移動可能に脱着ガイド421に嵌合されるスイッチング突部441が備えられ得る。スイッチングレバー44は、磁性不導体411を中心に左右にそれぞれ45度ずつ永久磁石43を回転させることができる。
【0044】
その後、ユーザーは、遮光体10を車両の天井又は屋根に配置した後、スイッチングレバー44を把持した状態で永久磁石43を正逆回転させることができる。永久磁石43の正逆回転に応じて永久磁石43によってスイッチングブロック41が磁化する場合、スイッチングブロック41は、金属材質である車両の天井又は屋根に結合される。永久磁石43の正逆回転に応じて、永久磁石43によって磁化したスイッチングブロック41の磁化が解除される場合、金属材質である車両の天井又は屋根からスイッチングブロック41を分離することができる。
【0045】
特に、永久磁石43の回転に応じて永久磁石43の極性方向が磁性不導体411の長さ方向と交差するか或いは実質的に垂直をなす場合、または永久磁石43の極性方向が磁性導体412を向く場合には、永久磁石43は、磁性導体412を磁化させることによりスイッチングブロック41を磁化させることができる。
【0046】
また、永久磁石43の回転に応じて永久磁石43の極性方向が磁性不導体411の長さ方向と一致する場合、または永久磁石43の極性方向が磁性不導体411を向く場合には、磁化した磁性導体412は磁化が解除されることにより、スイッチングブロック41の磁化を解除することができる。
【0047】
本発明の第1実施形態において、駆動ユニット50は、遮光スライダー20の最大突出状態を検出する開検出部54、及び遮光スライダー20の最大挿入状態を検出する閉検出部55と、開検出部54と閉検出部55の信号に基づいて、駆動部51に印加される電源を遮断する制御部56とをさらに含むことができる。
【0048】
その後、遮光スライダー20がスライド移動する状態で開検出部54または閉検出部55が遮光スライダー20を検出すると、制御部56は、駆動部51に印加される電源を遮断して遮光スライダー20のスライド移動を停止させることができる。
【0049】
本発明の第1実施形態において、駆動ユニット50は、駆動部51への電源印加有無を選択するか或いは駆動ギヤ53の正逆回転を選択する駆動スイッチ58をさらに含むことができる。
【0050】
未説明符号57は、制御部56または駆動スイッチ58と、車両から印加される電源または遮光体10に設けられる別途のバッテリー(図示せず)の電源とを接続する電源接続部である。
【0051】
本発明の第1実施形態による車両用自動遮光装置は、照明ユニット60をさらに含むことができる。照明ユニット60は、遮光スライダー20に備えられる。照明ユニット60は、車両から印加される電源、または遮光体10に設けられる別途のバッテリー(図示せず)の電源によって光を発散することができる。照明ユニット60は、地面に向かって光を発散することができる。照明ユニット60は、遮光スライダー20の突出有無に対応して、光を発散するか否かを選択することができる。他の表現で、遮光スライダー20が突出すると、照明ユニット60から光が発散し、遮光スライダー20が挿入された状態では、照明ユニット60の電源が遮断されるようにする。照明ユニット60は、周囲の照度に応じて、光を発散するか否かを選択することができる。別の表現で、照明ユニット60は、昼間の時間帯に光が発散されないようにし、日が暮れた後には光が発散されるようにする。照明ユニット60は、周囲の照度に応じて、発散される光の照度を調節することができる。照明ユニット60は、別途のスイッチ(図示せず)を介して光を発散するか否かを選択するか、或いは発散される光の照度を調節することができる。
【0052】
照明ユニット60は、
図6及び
図7に示すように、遮光スライダー20の突出端部に設けられ、車両から印加される電源、または遮光体10に設けられるバッテリー(図示せず)の電源が印加される発光基板62と、発光基板62に配列され、電源によって光が発散される発光部61と、発光基板62への電源印加有無または発光部61の照度を調節する照明スイッチ63と、を含むことができる。
【0053】
照明スイッチ63は、遮光スライダー20の突出有無や周辺の照度などに応じて選択的に動作することができる。このとき、遮光スライダー20の突出端部の縁には、地面と向き合う面に凹設される照明溝20aが備えられ、照明溝20aには、発光基板62と発光部61が挿入されて照明ユニット60が遮光体10に干渉されないようにし、照明ユニット60の設置を簡素化することができる。
【0054】
例えば、遮光スライダー20が遮光体10から突出すると、照明スイッチ63は、発光基板62に電源を印加して発光部61から光を発散することができる。また、遮光スライダー20が遮光体10に挿入されると、照明スイッチ63は、発光基板62に印加される電源を遮断するので、発光部61から光が発散されることを解除させることができる。
【0055】
図8~
図11を参照すると、第1変形例による車両用自動遮光装置は、遮光体10、遮光スライダー20及び駆動ユニット50を含み、案内ユニット30、脱着ユニット40及び照明ユニット60のうちの少なくとも一つをさらに含むことができる。
【0056】
第1変形例では、一つの駆動ユニット50を介して2つの遮光スライダー20が第1方向、及び第1方向の反対である第2方向にそれぞれ突出できるようにしている。このとき、第2方向は、第1方向と交差する或いは垂直な方向であってもよい。
【0057】
第1変形例による車両用自動遮光装置において、本発明の第1実施形態による車両用自動遮光装置と同一の構成に対しては同一の符号を付し、これについての説明は省略する。
【0058】
ただし、第1変形例において、スライド溝11は、車両の天井又は屋根に隣接して設けられ、第1方向に開口する第1スライド溝111と、第1スライド溝11の上側に離間して積層され、第1方向と反対であるか、或いは第1方向と交差する或いは垂直な第2方向に開口する第2スライド溝112と、を含むことができる。
【0059】
これに対応して、第1変形例において、遮光スライダー20は、第1スライド溝111にスライド移動可能に嵌合される第1スライダー201と、第2スライド溝112にスライド移動可能に嵌合される第2スライダー202と、を含むことができる。
【0060】
また、第1変形例において、駆動ギヤ53は、第1スライダー201に設けられた駆動溝部21に挿入された状態で、第1スライダー201に設けられた駆動ラック部22に噛合される第1ギヤ531と、第2スライダー202に設けられた駆動溝部21に挿入された状態で、第2スライダー202に設けられた駆動ラック部22に噛合される第2ギヤ532とを含むことができる。
【0061】
図12~
図16を参照すると、第2変形例による車両用自動遮光装置は、遮光体10、遮光スライダー20及び駆動ユニット50を含み、案内ユニット30、脱着ユニット40及び照明ユニット60のうちの少なくとも一つをさらに含むことができる。
【0062】
第2変形例では、一つの駆動ユニット50を介して、4つの遮光スライダー20が第1方向と、第1方向の反対である第2方向と、第1方向及び第2方向と交差する第3方向および第4方向にそれぞれ突出できるようにしている。このとき、第2方向は、第1方向と交差する或いは垂直な方向であってもよい。
【0063】
第2変形例による車両用自動遮光装置において、本発明の第1実施形態または第1変形例による車両用自動遮光装置と同一の構成に対しては同一の符号を付し、これについての説明は省略する。
【0064】
ただし、第2変形例において、スライド溝11は、車両の天井又は屋根に隣接して設けられ、第1方向に開口する第1スライド溝111と、第1スライド溝11の上側に離間して積層され、第1方向と反対であるか、或いは第1方向と交差する或いは垂直な第2方向に開口する第2スライド溝112と、第2スライド溝11の上側に離間して積層され、第2方向と反対であるか或いは第2方向と交差する第3方向に開口する第3スライド溝113と、第3スライド溝11の上側に離間して積層され、第3方向と反対であるか或いは第3方向と交差する第4方向に開口する第4スライド溝114と、を含むことができる。
この時、第1方向、第2方向、第3方向、第4方向は、それぞれ四角平面を有する遮光体10の四側面から突出する方向と表現することができる。
【0065】
これに対応して、第2変形例において、遮光スライダー20は、第1スライド溝111にスライド移動可能に嵌合される第1スライダー201と、第2スライド溝112にスライド移動可能に嵌合される第2スライダー202と、第3スライド溝113にスライド移動可能に嵌合される第3スライダー203と、第4スライド溝114にスライド移動可能に嵌合される第4スライダー204とを含むことができる。
【0066】
また、第2変形例において、駆動ギヤ53は、第1スライダー201に設けられた駆動溝部21に挿入された状態で、第1スライダー201に設けられた駆動ラック部22に噛合される第1ギヤ531と、第2スライダー202に設けられた駆動溝部21に挿入された状態で、第2スライダー202に設けられた駆動ラック部22に噛合される第2ギヤ532と、第3スライダー203に設けられた駆動溝部21に挿入された状態で、第3スライダー203に設けられた駆動ラック部22に噛合される第3ギヤ533と、第4スライダー204に設けられた駆動溝部21に挿入された状態で、第4スライダー204に設けられた駆動ラック部22に噛合される第4ギヤ534と、を含むことができる。
【0067】
図17~
図20を参照すると、第3変形例による車両用自動遮光装置は、遮光体10、遮光スライダー20及び駆動ユニット50を含み、案内ユニット30、脱着ユニット40及び照明ユニット60のうちの少なくとも一つをさらに含むことができる。
【0068】
第3変形例では、一つの駆動ユニット50を介して四つの遮光スライダー20が第1方向と、第1方向の反対である第2方向と、第1方向及び第2方向と交差する第3方向および第4方向にそれぞれ突出できるようにしている。このとき、第2方向は、第1方向と交差する或いは垂直な方向であってもよい。
【0069】
第3変形例による車両用自動遮光装置において、本発明の第1実施形態または第1変形例または第2変形例による車両用自動遮光装置と同一の構成に対しては同一の符号を付し、これについての説明は省略する。
【0070】
ただし、第3変形例において、スライド溝11は、車両の天井又は屋根に隣接して設けられ、第1方向に開口する第1スライド溝111と、第1スライド溝11の上側に離間して積層され、第1方向と反対であるか、或いは第1方向と交差する或いは垂直な第2方向に開口する第2スライド溝112と、第2スライド溝11の上側に離間して積層され、第2方向と反対であるか或いは第2方向と交差する第3方向に開口する第3スライド溝113と、第3スライド溝11の上側に離間して積層され、第3方向と反対であるか或いは第3方向と交差する第4方向に開口する第4スライド溝114と、を含むことができる。
この時、第1方向、第2方向、第3方向、第4方向は、それぞれ四角平面を有する遮光体10の四隅から突出する方向と表現することができる。
【0071】
これに対応して、第3変形例において、案内ユニット30は、遮光スライダー20のスライド移動方向と平行に駆動ユニット50の一側または両側に離間して位置し、遮光体10及び遮光スライダー20のうちのいずれか一つに突設される案内突部32と、案内突部32に嵌合された状態でスライド移動可能に遮光体10及び遮光スライダー20の他の一つに凹設される案内スリット部34と、を含むことができる。
【0072】
また、第3変形例において、遮光スライダー20は、第1スライド溝111にスライド移動可能に嵌合される第1スライダー201と、第2スライド溝112にスライド移動可能に嵌合される第2スライダー202と、第3スライド溝113にスライド移動可能に嵌合される第3スライダー203と、第4スライド溝114にスライド移動可能に嵌合される第4スライダー204と、を含むことができる。
【0073】
また、第3変形例において、駆動ギヤ53は、第1スライダー201に設けられた駆動溝部21に挿入された状態で、第1スライダー201に設けられた駆動ラック部22に噛合される第1ギヤ531と、第2スライダー202に設けられた駆動溝部21に挿入された状態で、第2スライダー202に設けられた駆動ラック部22に噛合される第2ギヤ532と、第3スライダー203に設けられた駆動溝部21に挿入された状態で、第3スライダー203に設けられた駆動ラック部22に噛合される第3ギヤ533と、第4スライダー204に設けられた駆動溝部21に挿入された状態で、第4スライダー204に設けられた駆動ラック部22に噛合される第4ギヤ534と、を含むことができる。
【0074】
図21~
図23を参照すると、本発明の第2実施形態による車両用自動遮光装置は、遮光体10、遮光スライダー20及び駆動ユニット50を含み、案内ユニット30、脱着ユニット40及び照明ユニット60のうちの少なくとも一つをさらに含むことができる。
【0075】
本発明の第2実施形態では、遮光スライダー20の個数と1:1で対応する駆動ユニット50が備えられ、それぞれの駆動ユニット50を介して2つの遮光スライダー20が第1方向と、第1方向の反対である第2方向にそれぞれ突出できるようにしている。このとき、第2方向は、第1方向と交差する或いは垂直な方向であってもよい。
【0076】
本発明の第2実施形態による車両用自動遮光装置において、本発明の第1実施形態または第1変形例または第2変形例または第3変形例による車両用自動遮光装置と同一の構成に対しては同一の符号を付し、これについての説明は省略する。
【0077】
ただし、本発明の第2実施形態において、スライド溝11は、車両の天井又は屋根に隣接して設けられ、第1方向に開口する第1スライド溝111と、第1スライド溝11の上側に離間して積層され、第1方向と反対であるか、或いは第1方向と交差する或いは垂直な第2方向に開口する第2スライド溝112と、を含むことができる。
【0078】
これに対応して、本発明の第2実施形態において、遮光スライダー20は、第1スライド溝111にスライド移動可能に嵌合される第1スライダー201と、第2スライド溝112にスライド移動可能に嵌合される第2スライダー202と、を含むことができる。
【0079】
また、本発明の第2実施形態において、駆動部51と駆動軸52と駆動ギヤ53を含む駆動ユニット50は、遮光体10から第1スライダー201をスライド移動させる第1ユニットと、遮光体10から第2スライダー202をスライド移動させる第2ユニットとを含むことができる。
本発明の第2実施形態は、これに限定するものではなく、第2変形例と第3変形例のように二つ以上の遮光スライダー20が積層されるようにしてもよい。
【0080】
結局、本発明の第2実施形態において、駆動部51と駆動軸52と駆動ギヤ53を含む駆動ユニット50は、遮光体10から第1スライダー201をスライド移動させる第1ユニット、遮光体10から第2スライダー202をスライド移動させる第2ユニット、遮光体10から第3スライダー203をスライド移動させる第3ユニット、及び遮光体10から第4スライダー204をスライド移動させる第4ユニットのうちの少なくとも第1ユニットと第2ユニットを含むことができる。
【0081】
そうすれば、駆動ユニット50が駆動部51、駆動軸52及び駆動ギヤ53を含むことに対応して、第1ユニットは第1駆動モーター511、第1軸521及び第1歯車531を含み、第2ユニットは第2駆動モーター512、第2軸522及び第2ギヤ532を含み、第3ユニットは第3駆動モーター、第3軸及び第3ギヤを含み、第4ユニットは第4駆動モーター、第4軸及び第4ギヤを含むことができる。
【0082】
図24~
図27を参照すると、本発明の第3実施形態による車両用自動遮光装置は、遮光体10、遮光スライダー20及び駆動ユニット50を含み、案内ユニット30、脱着ユニット40及び照明ユニット60のうちの少なくとも一つをさらに含むことができる。
【0083】
本発明の第3実施形態では、一つの駆動ユニット50を介して四つの遮光スライダー20が第1方向と、第1方向の反対である第2方向と、第1方向及び第2方向と交差する第3方向及び第4方向にそれぞれ突出できるようにしている。このとき、第2方向は、第1方向と交差する或いは垂直な方向であってもよい。
【0084】
本発明の第3実施形態による車両用自動遮光装置において、本発明の第1実施形態または第1変形例または第2変形例または第3変形例または第2実施形態による車両用自動遮光装置と同一の構成に対しては同一の符号を付し、これについての説明は省略する。
【0085】
ただし、本発明の第3実施形態において、駆動ユニット50の駆動部51と駆動軸52は遮光体10に挿入できる。より詳細には、遮光体10には、ユニット装着溝部10aが陥没または貫通形成されるようにする。このとき、ユニット定着溝部10aには駆動部51が挿入されて支持され、駆動軸52は駆動部51を回転可能に包み込むことができる。例えば、駆動軸52は、駆動部51によって回転するように回転中心を形成するメイン軸部52-1と、駆動部51を回転可能に包み込むようにメイン軸部52-1に結合され、ユニット装着溝部10a内でメイン軸部52-1と一緒に回転する軸ドラム部52-2とを含むことができる。
【0086】
本発明の第3実施形態において、照明ユニット60は遮光体10の上部に備えられる。これにより、車両の周辺をさらに明るく照明することができる。照明ユニット60は、車両から印加される電源、または遮光体10に設けられる別途のバッテリー(図示せず)の電源によって光を発散することができる。照明ユニット60は、地面に向かって光を発散することができる。照明ユニット60は、遮光スライダー20の突出有無に対応して光の発散有無を選択することができる。他の表現で、遮光スライダー20が突出すると、照明ユニット60から光が発散され、遮光スライダー20が挿入された状態では、照明ユニット60の電源が遮断されるようにする。照明ユニット60は、周囲の照度に応じて光の発散有無を選択することができる。別の表現で、照明ユニット60は、昼間の時間帯に光が発散されないようにし、日が暮れた後には光が発散されるようにする。照明ユニット60は、周囲の照度に応じて、発散される光の照度を調節することができる。照明ユニット60は、別途のスイッチ(図示せず)を介して光の発散有無を選択するか、或いは発散される光の照度を調節することができる。
【0087】
照明ユニット60は、
図24~
図27に示すように、遮光体10の上部に設けられる発光ハウジング62-1と、発光ハウジング62-1に設けられ、車両から印加される電源、または遮光体10に設けられるバッテリー(図示せず)の電源が印加される発光基板(図示せず、
図6と
図7の図面符号62を参照)、発光基板に配列され、電源によって光が発散される発光部61と、発光基板への電源印加有無または発光部61の照度を調節する照明スイッチ63と、を含むことができる。
【0088】
発光ハウジング62-1は、遮光体10の上部に突出する中空の筐体からなってもよい。発光部61は、発光ハウジング62-1の外部に露出されるようにする。ここで、発光部61は、発光ハウジング62-1の外側面の前方にサーチのための光を発散するメイン灯611と、メイン灯611の両側に配列され、警告のための光を発散するサブ灯612に区分することができる。メイン灯611はサーチライトとして活用することができ、サブ灯612は警光灯として活用することができる。このために、照明スイッチ63によって、メイン灯611とサブ灯612のオン/オフ(on/off)又は光の照度の調節が可能である。
照明スイッチ63は、遮光スライダー20の突出有無や周辺の照度などに応じて選択的に動作することができる。
例えば、発光部61は、周囲の照度に対応して、光が発散されるか或いは発散される光の照度を調節することができる。
【0089】
本発明の第3実施形態において、駆動ラック部22はスライド溝11の幅を調節することができる。これにより、一つの駆動ユニット50が動作するとき、多数の遮光スライダー20を個別に動作させることができる。
【0090】
より詳細には、遮光スライダー20には、駆動溝部21に連通するラック遊動部211が備えられる。このとき、駆動ラック部22は、ラック遊動部211にスライド移動可能に結合されるスライドラック部22-1と、スライドラック部22-1と駆動ギヤ53とが着脱可能に結合されるように遮光スライダー20を基準にスライドラック部22-1をスライド移動させるラック結合ユニット24と、を含むことができる。
【0091】
ラック結合ユニット24は、ラック遊動部211内でスライドラック部22-1に突設される結合ラック部241と、ラック遊動部211内で結合ラック部241をスライド移動可能に支持する結合ラックガイド部242と、ラック遊動部211内で結合ラック部241にギヤ結合される結合ピニオン部243と、スライドラック部22-1のスライド移動のためにラック遊動部211に支持された状態で結合ピニオン部243を回転させる結合ピニオン駆動部244と、を含むことができる。
【0092】
ここで、結合ラックガイド部242と結合ピニオン部243は、それぞれ互いに離隔している一対で備えられることができる。このとき、ラック結合ユニット24は、結合ピニオン駆動部244の回転力を一対の結合ピニオン部243に伝達する結合ピニオン回転部245をさらに含むことにより、スライドラック部22-1の傾きを防止することができる。結合ピニオン回転部245は、公知の多様な形態の動力伝達手段(ギヤ結合、チェーンとスプロケットとの結合、ベルトとプーリーとの結合など)が適用できる。
【0093】
本発明の第3実施形態において、車両用自動遮光装置は、溝開閉ユニット70をさらに含むことができる。溝開閉ユニット70は、遮光体10の側面にスライド移動可能に結合され、遮光体10に開口しているスライド溝11を開閉することにより、車両の走行時にスライド溝11への空気または異物の流入を防止し、風の抵抗を低減させ、スライド溝11に流入する空気などによる騒音を防止し、車両と遮光体10との結合力が減少することを防止することができる。
【0094】
溝開閉ユニット70は、スライド溝11に対応して遮光体10の側面にスライド移動可能に結合される開閉ドア71と、車両から印加される電源、または遮光体10に設けられるバッテリー(図示せず)の電源によって開閉ドア71をスライド移動させるドア駆動部73と、を含むことができる。ここで、ドア駆動部73は、開閉ドア71に1:1の対応で備えられるか、或いは一つが多数の開閉ドア71を一括動作させることができる。
【0095】
ドア駆動部73は、開閉ドア71に備えられるドアラック部73-1と、ドアラック部73-1にギヤ結合されるドアピニオン部73-2と、開閉ドア71のスライド移動のために遮光体10の上部でドアピニオン部73-2を回転させるドアピニオン駆動部73-3と、を含むことができる。図示してはいないが、ドア駆動部73は、ドアピニオン駆動部73-3の回転力を、当該ドアピニオン部73-2または全体ドアピニオン部73-2に伝達するドアピニオン回転部(図示せず)をさらに含むことにより、スライド溝11に対応して開閉ドア71の個別動作または開閉ドア71の一括動作を調節することができる。ドアピニオン回転部(図示せず)は、公知の多様な形態の動力伝達手段(ギヤ結合、チェーンとスプロケットとの結合、ベルトとプーリーとの結合など)が適用できる。
【0096】
溝開閉ユニット70は、開閉ドア71がスライド移動可能に支持されるように遮光体10の上部に設けられる発光ハウジング62-1、及び開閉ドア71がスライド移動可能に挿入されて支持されるように遮光体10の側面に凹設されるドア経路溝74のうちの少なくとも一つをさらに含むことができる。これにより、開閉ドア71と遮光体10との結合力を向上させ、遮光体10に対して開閉ドア71が離隔または分離されることを防止することができる。
【0097】
ここで、発光ハウジング62-1と開閉ドア71との間には、発光ハウジング62-1において開閉ドア71をスライド移動可能に結合させるドアガイド部72が備えられ得る。ドアガイド部72は、発光ハウジング62-1の内側面及び開閉ドア71の側面のうちのいずれか一つに突設されるガイド突部72-1と、ガイド突部72-1とスライド移動可能に嵌合されるように発光ハウジング62-1の内側面及び開閉ドア71の側面のうちの他の一つに凹設されるガイド溝部72-2と、を含むことができる。これにより、発光ハウジング62-1の内側面における開閉ドア71のスライド移動を安定化させ、開閉ドア71が分離されることを防止することができる。
【0098】
また、ドア経路溝74と開閉ドア71との間にも、ドア経路溝74において開閉ドア71をスライド移動可能に結合させるドアガイド部72が備えられ得る。ドアガイド部72は、ドア経路溝74の内側面部及び開閉ドア71の側面のうちのいずれか一つに突設されるガイド突部72-1と、ガイド突部72-1とスライド移動可能に嵌合されるようにドア経路溝74の内側面部と開閉ドア71の側面のうちの他の一つに凹設されるガイド溝部72-2と、を含むことができる。これにより、ドア経路溝74における開閉ドア71のスライド移動を安定化させ、開閉ドア71が分離されることを防止することができる。
【0099】
また、ドア経路溝74と開閉ドア71との間には、開閉ドア71がスライド溝11を閉鎖するとき、ドア経路溝74において開閉ドア71を着脱可能に固定させるドア停止部75が備えられ得る。ドア停止部75は、ドア経路溝74の下側面と開閉ドア71の下端面のうちのいずれか一つに突設される停止突部75-1と、停止突部75-1に着脱可能に嵌合されるようにドア経路溝74の下側面と開閉ドア71の下端面のうちの他の一つに突設される停止溝部75-2と、を含むことができる。これにより、停止突部75-1が停止溝部75-2に嵌合されると、ドア経路溝74内で開閉ドア71を安定的に固定させることができ、風による開閉ドア71のブレを防止し、スライド溝11への空気または異物の流入を防止することができる。
【0100】
本発明の第3実施形態において、遮光スライダー20は、4段に積層された構造を示すので、開閉ドア71は、第1スライド溝111を開閉する第1ドア711と、第2スライド溝112を開閉する第2ドア712と、第3スライド溝113を開閉する第3ドア713と、第4スライド溝114を開閉する第4ドア714に区分することができる。また、ドア経路溝74は、第1ドア711が挿入されて支持される第1経路溝741と、第2ドア712が挿入されて支持される第2経路溝742と、第3ドア713が挿入されて支持される第3経路溝743と、第4ドア714が挿入されて支持される第4経路溝744に区分することができる。
【0101】
上述した車両用自動遮光装置によれば、車両の天井又は屋根から遮光スライダー20がスライド方式で突出することにより、車両の室内に照射される日光を遮断することができる。
【0102】
また、二つ以上の遮光スライダー20が備えられることにより、運転者の前方を基準に、前方、後方、左方及び右方のうちの少なくとも二つの方向から日光を遮断することができる。
【0103】
また、遮光体10が車両の天井または屋根に取り付けられることにより、日光が天井又は屋根に照射されることを防止し、日光により発生する輻射熱を減らして、車両の室内温度が過度に上昇することを防止することができる。
【0104】
また、係止突部12を介して遮光体10からの遮光スライダー20の突出量を制限し、遮光スライダー20が遮光体10から分離されることを防止することができる。
【0105】
また、駆動溝の設置位置及び案内ユニット30を介して遮光スライダー20がスライド移動するとき、偏心荷重を最小限に抑え、遮光スライダー20が駆動ギヤ53を中心に回転することを防止することができる。
【0106】
また、案内ユニット30を介して遮光体10における遮光スライダー20のスライド移動を安定化させ、遮光スライダー20の遊動を抑制または防止することができる。
【0107】
また、脱着ユニット40を介して車両の天井又は屋根に対する遮光体10の着脱を容易にし、車両の天井又は屋根に遮光体10が安定的に固定されるようにする。
【0108】
また、脱着ユニット40を介して、金属材質からなる車両の天井又は屋根における遮光体10の固定力を向上させ、車両の天井又は屋根における永久磁石43の磁力を調節することができる。
【0109】
また、駆動ユニット50を介して遮光スライダー20のスライド移動を自動化することができ、遮光スライダー20が動作するときに運転者の安全上の事故を予防することができる。
本発明において、車両は、乗用車または重機車両であり得る。
【0110】
上述したように、図面を参照して本発明の好適な実施形態を説明したが、当該技術分野における通常の知識を有する者であれば、下記の請求の範囲に記載された本発明の思想及び領域から逸脱することなく、本発明を多様に修正または変更することができる。
【産業上の利用可能性】
【0111】
本発明による車両用自動遮光装置は、日光が車両の内部に伝達されることを防止するために車両の天井又は屋根に設置される構造物に関する。