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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-18
(45)【発行日】2023-01-26
(54)【発明の名称】縦型洗濯乾燥機
(51)【国際特許分類】
   D06F 58/02 20060101AFI20230119BHJP
【FI】
D06F58/02 Z
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2018226210
(22)【出願日】2018-12-03
(65)【公開番号】P2020089405
(43)【公開日】2020-06-11
【審査請求日】2021-11-10
(73)【特許権者】
【識別番号】399048917
【氏名又は名称】日立グローバルライフソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】弁理士法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】川村 圭三
(72)【発明者】
【氏名】曽我 丈
(72)【発明者】
【氏名】菅原 道太
(72)【発明者】
【氏名】小池 裕之
(72)【発明者】
【氏名】本多 武史
【審査官】石井 茂
(56)【参考文献】
【文献】特許第6286261(JP,B2)
【文献】特開平09-192383(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06F 1/00-51/02
D06F 58/00-60/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の貫通孔を有する洗濯槽と、前記洗濯槽の底部に設けられた底板と該底板の上部に配置される回転翼と、前記洗濯槽を内包し洗濯水を溜める外槽と、前記洗濯槽と前記回転翼とを回転駆動する駆動機構と、前記洗濯槽内に温風を吹き出す乾燥機構を備え、
前記乾燥機構より前記外槽に前記温風を吹出す外槽吹出し口を設け、前記洗濯槽に前記温風が通る洗濯槽吹出し孔を設け、前記外槽側から前記外槽吹出し口と前記洗濯槽吹出し孔が貫通して前記乾燥機構より温風を吹出す流路を形成し、前記外槽吹出し口と前記洗濯槽吹出し孔が重なるように、前記洗濯槽の位置を固定して、前記温風を前記外槽側面から前記洗濯槽内の衣類に吹付ける縦型洗濯乾燥機において、
前記洗濯槽吹出し孔は前記洗濯槽底部の前記底板に設け、前記洗濯槽内の衣類に前記温風を前記底板から前記洗濯槽の径方向内側且つ斜め上方に吹付けることを特徴とする縦型洗濯乾燥機。
【請求項2】
複数の貫通孔を有する洗濯槽と、前記洗濯槽の底部に設けられた底板と該底板の上部に配置される回転翼と、前記洗濯槽を内包し洗濯水を溜める外槽と、前記洗濯槽と前記回転翼とを回転駆動する駆動機構と、前記洗濯槽内に温風を吹き出す乾燥機構を備え、
前記乾燥機構より前記外槽に前記温風を吹出す外槽吹出し口を設け、前記洗濯槽に前記温風が通る洗濯槽吹出し孔を設け、前記外槽側から前記外槽吹出し口と前記洗濯槽吹出し孔が貫通して前記乾燥機構より温風を吹出す流路を形成し、前記外槽吹出し口と前記洗濯槽吹出し孔が重なるように、前記洗濯槽の位置を固定して、前記温風を前記外槽側面から前記洗濯槽内の衣類に吹付ける縦型洗濯乾燥機において、
前記洗濯槽吹出し孔は前記洗濯槽底部の前記底板に設け、前記洗濯槽内の衣類に前記温風を前記底板から斜め上方に吹付け
前記底板の前記洗濯槽吹出し孔は複数個設けられ、前記外槽吹出し口と前記洗濯槽の底板の前記洗濯槽吹出し孔との配置を替えることにより、前記洗濯槽吹出し孔から衣類に吹付ける前記温風の方向を変えることを特徴とする縦型洗濯乾燥機。
【請求項3】
請求項2に記載の縦型洗濯乾燥機において、
前記底板の前記洗濯槽吹出し孔からの前記温風の方向は、衣類の負荷量または乾燥工程の経過時間によって変えることを特徴とする縦型洗濯乾燥機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は回転翼を回転させて衣類の洗浄やすすぎを行い、更に洗濯槽(内槽)を回転して衣類の脱水を行い、その後に洗濯槽に温風、或いは乾燥風を吹き込んで衣類を乾燥する機能を備えた縦型洗濯乾燥機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に洗濯乾燥機は、衣類を収容する内槽の底部に回転翼を設け、内槽及び回転翼を回転支持する外槽に水を溜めた状態で、回転翼を正逆回転させて洗いを行う。そして、内槽を高速回転させて脱水を終了した後の乾燥工程では、ヒータで加熱された温風を送風ファンにより衣類に吹付ける。温風により衣類に含まれた水分は蒸発し、水分を含んだ空気は循環経路に導かれ、この循環経路に設けられた除湿機構により水分が取り除かれる。また、乾燥工程では温風を内槽の下側や、側面から吹付けて衣類を持ち上げることにより乾燥効率の向上やしわの低減を行っている。
【0003】
例えば特許文献1には、乾燥機構より外槽に温風を吹出す外槽吹出し口を設け、洗濯槽に前記温風が通る洗濯槽吹出し孔を設け、前記外槽側から前記外槽吹出し口と前記洗濯槽吹出し孔が貫通して前記乾燥機構より温風を吹出す流路を形成し、前記外槽吹出し口と前記洗濯槽吹出し孔が重なるように、前記洗濯槽の位置を固定して、前記温風を前記外槽側面から前記洗濯槽内の衣類に吹付けている。また、特許文献2には、外槽の内部に、外周面に多数の孔を開設した内槽が鉛直軸回りに回転自由に設置され、内槽の外部に設置された温風噴射機構により内槽に設けられた多数の孔から衣類に温風を吹付けている。また、特許文献3には、回転翼と内槽壁面全周の隙間から衣類に温風を吹付けている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第6286261号公報
【文献】特開平10-71292号公報
【文献】特開平09-774号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これらのような縦型洗濯乾燥機では、洗濯槽の側面から温風を吹付けるため、洗濯槽底部の衣類を衣類がない洗濯槽の上方向に押し広げることが困難となり、しわが低減しにくい。また、送風ファンにより外槽側から内槽に向けて吹出された温風が分散されて内槽に設けられた多数の孔から衣類に吹付けられたり、外槽側から内槽に向けて吹出された温風が分散されて回転翼と内槽壁面全周の隙間から衣類に吹付けられたりするため、個々の衣類に吹付けられる風速と風量が減少し、しわの増加や乾燥効率が低下する。
【0006】
本発明は、衣類のしわを低減して乾燥仕上りの良い、且つ、乾燥効率を向上させて消費電力量を低減する乾燥機能を備えた縦型洗濯乾燥機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
複数の貫通孔を有する洗濯槽と、前記洗濯槽の底部に設けられた底板と該底板の上部に配置される回転翼と、前記洗濯槽を内包し洗濯水を溜める外槽と、前記洗濯槽と前記回転翼とを回転駆動する駆動機構と、前記洗濯槽内に温風を吹き出す乾燥機構を備え、前記乾燥機構より前記外槽に前記温風を吹出す外槽吹出し口を設け、前記洗濯槽に前記温風が通る洗濯槽吹出し孔を設け、前記外槽側から前記外槽吹出し口と前記洗濯槽吹出し孔が貫通して前記乾燥機構より温風を吹出す流路を形成し、前記外槽吹出し口と前記洗濯槽吹出し孔が重なるように、前記洗濯槽の位置を固定して、前記温風を前記外槽側面から前記洗濯槽内の衣類に吹付ける縦型洗濯乾燥機において、前記洗濯槽吹出し孔は前記洗濯槽底部の前記底板に設け、前記洗濯槽内の衣類に前記温風を前記底板から前記洗濯槽の径方向内側且つ斜め上方に吹付ける。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、衣類がない洗濯槽の上方向に押し広げながら個々の衣類に吹付けられる風量と風速が増加するため、衣類のしわを低減して乾燥仕上りの良い、且つ、乾燥効率が向上して消費電力量を低減することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の第1の実施例の縦型洗濯乾燥機を示す外観斜視図である。
図2図1に示す縦型洗濯乾燥機の断面を示す縦断面図である。
図3】本発明の第1の実施例に係るもので回転翼の構成を示す外観斜視図である。
図4】本発明の第1の実施例に係るもので洗濯槽及び回転翼を部分的に切断し、洗濯槽の底部から温風を吹き出す部分の斜視図である。
図5】本発明の第1の実施例に係るもので制御装置の構成を示す構成図である。
図6】本発明の第1の実施例に係るもので制御装置に使用されているマイクロコンピュータが実行する制御処理の一部を示すフローチャートである。
図7】本発明の第1の実施例に係るもので制御装置に使用されているマイクロコンピュータが実行する制御処理の一部を示すフローチャートである。
図8】本発明の第1の実施例に係るもので洗濯槽の上面から温風を吹き出す構成を示す縦断面図である。
図9】本発明の第1の実施例に係るもので洗濯槽の底部から温風を吹き出す構成を示す縦断面図である。
図10】本発明の第1の実施例に係るもので制御装置に使用されているマイクロコンピュータが実行する制御処理の乾燥工程の詳細を示すフローチャートである。
図11】本発明の第1の実施例に係るもので制御装置に使用されているマイクロコンピュータが実行する制御処理の乾燥工程の詳細を示すフローチャートである。
図12】本発明の第1の実施例に係るもので洗濯槽の上面と底部から温風を吹き出す構成を示す縦断面図である。
図13】本発明の第2の実施例に係るもので洗濯槽の底部から温風を吹き出す構成を示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態例について図面を用いて詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態例に限定されることなく、本発明の技術的な概念の中で種々の変形例や応用例をもその範囲に含むものである。
【0011】
<実施例1>
図1は洗濯乾燥機100の外観斜視図、図2は洗濯乾燥機100の縦断面図である。図3は回転翼の構成を示す外観斜視図である。図4は洗濯槽及び回転翼を部分的に切断し、洗濯槽の底部から温風を吹き出す部分の斜視図である。洗濯乾燥機100は、外郭を構成する筺体1を備え、筺体1の上部にあるトップカバー2の前側には電源スイッチ5や洗剤・仕上げ剤容器28を、後部には給水電磁弁4やヒータ20、送風ファン19などの給水、乾燥に関連する部品を内蔵している。また筺体1には、衣類投入口2aを覆うように外蓋3が設けられている。外蓋3の前側には、取っ手3aと、操作スイッチ6や表示器7を備えた操作パネル8が設けられており、取っ手3aを上方に引くと図2の二点鎖線で示すように中央で折り曲げて開くようになっている。なお、操作パネル8は、筺体1の底部に設けた制御装置14に電気的に接続している。
【0012】
衣類を収納する洗濯槽9は、外周壁に通水および通風のための多数の小さな貫通孔9aを有し、底部の底板9dに通水および通風のための複数の貫通穴9bを有し、その上縁部に流体バランサー9cを備え、底部の内側には衣類を撹拌する回転翼11が回転自在に設置されている。回転翼11には、回転することによって回転翼上に投入されている衣類に上向きの分力を繰り返し作用させるなだらかな傾斜面11hと隆起部11aが形成され、傾斜面11hには通水および通風のための多数の小さな貫通孔11cが設けられている。また、底板9dの外周側には、貫通孔9bとは別に洗濯槽9の内側底部から温風が吹出す温風吹出し孔57が設けられている。洗濯槽9と回転翼11は、電磁操作クラッチ機構12と洗濯脱水駆動電動機13から構成される駆動機構によって各々が独立または、一体となって回転駆動する。
【0013】
洗濯槽9を内包する外槽10は、外枠1の上端部の四隅部に設けた隅板(図示せず)に係止して垂下させた4本の支持棒に緩衝装置(図示せず)を介して外槽10の四方位を係合させて均等に支持することにより外枠1の中心部に懸垂する。外槽10の下部には駆動機構が取付けられている。駆動機構は、インバータ駆動電動機または可逆回転型のコンデンサ分相単相誘導電動機を使用した洗濯脱水駆動電動機13と電磁操作クラッチ機構12と遊星歯車減速機構を内蔵し、洗濯脱水駆動電動機13と電磁操作クラッチ機構12を制御することによって、洗濯槽9を静止または自由に回転できるように解放した状態で回転翼11を繰り返し正逆回転させる洗濯駆動モードと、洗濯槽9と回転翼11を一体的に同一方向に回転させる脱水駆動モードを実行する駆動機能を有する。外槽10の側面外側には、洗濯時や脱水時の外槽10の振動を検出するための、振動センサ27を備えている。また、外槽10の底面には、エアトラップ21aが設けてあり、その内部の圧力がチューブ21bを介して水位センサ21に伝えられ、外槽10内に溜められた水の水位を検知する。
【0014】
外槽10の上面に設けた槽カバー31の前側から約2/3の部分には衣類投入口31aを有し、後面31bには温風吹出し口54、給水入口(図示せず)、循環水入口33が設けてある。また、槽カバー31の前方には、洗剤・柔軟仕上げ剤入口28aが設けてある。衣類投入口31aを覆うように内蓋23が設けられている。内蓋23は、ヒンジ23bで開閉自在に取り付けられており、取っ手23aを上方に持ち上げることで、内蓋23のロック(図示せず)が解除され図中一点鎖線で示すように開き、取っ手23aを下方に押すことでロックされるようになっている。槽カバー31の後面31bの下面(洗濯槽9側)には循環水カバー30が設けられている。
【0015】
衣類を乾燥するための乾燥機構は、送風ファン19とヒータ20と乾燥ダクト22と除湿機構22bから構成されている。乾燥ダクト22は、乾燥通水通気口10bと温風吹出し口54との間を接続する。乾燥ダクト22の途中には、送風ファン19、ヒータ20、リントフィルタ(図示せず)、除湿機構22b、温度センサ26が設けてある。槽カバー31の上部には、流路分岐部53、外槽10の側面には流路分岐部53から外槽9の側面に設けられた温風吹出し口56に接続する風路55が設けられている。送風ファン19を運転し、ヒータ20に通電すると、蛇腹管29bを通り流路分岐部53を介して温風吹出し口54または、温風吹出し口56から洗濯槽9内に温風が吹き込み、衣類を温め水分が蒸発する。高温多湿となった空気は、貫通孔9a、9bを通り外槽10に出て、通水通気口10bから乾燥ダクト22に吸い込まれ、除湿機構22bを流下する冷却水で冷却除湿されて乾いた低温空気となり、ヒータ20で再度加熱され、洗濯槽9内に吹き込むように循環する。
【0016】
ゴム製の蛇腹管29a、29b、29c、29d、29fは、振動変位する外槽10や外槽カバー31と固定側(外枠1やトップカバー2など)に設けた乾燥ダクト22や給水電磁弁4、循環ポンプ16などとの接続用に用いている。
【0017】
給水電磁弁4は、本実施例では4方向に給水を行えるよう4連弁を使用している。一つ目は洗濯給水電磁弁で、給水入口に接続され、洗濯槽9内に給水する。二つ目は洗剤給水電磁弁で、洗剤・仕上げ剤容器28の洗剤投入室に接続されている。三つ目は仕上げ剤給水電磁弁で、洗剤・仕上げ剤容器28の仕上げ剤投入室に接続されている。洗剤・仕上げ剤容器28は、洗剤・仕上げ剤入口28aとつながっており、外槽10内に洗剤や仕上げ剤が供給される。四つ目は後述する除湿機構22bに接続されている。
【0018】
外槽10の底面には、エアトラップ21aが設けてあり、内部の圧力がチューブ21bを介して水位センサ21に伝えられ、外槽9内の洗濯水の水位を検知する。
【0019】
洗濯水の循環パイプ17は、外槽底部に設けた通水通気口10bと循環水入口33との間を接続する。循環パイプ17の途中には、機体底部に設けた循環ポンプ16、異物トラップ18があり、異物トラップ18には排水弁15を介して排水ホース24が接続している。循環ポンプ16を運転すると、外槽10内の洗濯水は、外槽底部に設けた通水通気口10bから循環パイプ17を通り外槽10の上部に運ばれ、槽カバー31の循環水入口33から循環水カバー30に入り、糸屑フィルタ38で糸屑を取り除かれ、ノズル34から洗濯槽9内に散水される。
【0020】
図5は洗濯乾燥機の制御部のブロック図である。マイクロコンピュータ40は、各スイッチ6、6aに接続される操作ボタン入力回路41や水位センサ21、温度センサ26、振動センサ27と接続され、使用者のボタン操作や洗濯工程、乾燥工程での各種情報信号を受ける。マイクロコンピュータ40からの出力は駆動回路42に接続され、給水電磁弁4、クラッチ12、排水弁15、循環ポンプ16、電動機13、送風ファン19、ヒータ20などに接続され、これらの開閉や回転、通電を制御する。また、使用者に洗濯機の動作状態を知らせるための7セグメント発光ダイオード表示器25や発光ダイオード7、ブザー43に接続される。
【0021】
マイクロコンピュータ40は電源スイッチ5が押されて電源が投入されると起動し、図6及び図7に示すような洗濯および乾燥の基本的な制御処理プログラムを実行する。以下のその制御フローを説明する。
【0022】
≪ステップS101≫
洗濯乾燥機の状態確認および初期設定を行う。
【0023】
≪ステップS102≫
操作パネル8の表示器7を点灯表示し、操作ボタンスイッチ6からの指示入力に従って洗濯コースを設定する。指示入力がない状態では、標準の洗濯コースまたは前回実施の洗濯コースを自動的に設定する。
【0024】
≪ステップS103≫
操作パネル8の操作ボタンスイッチ6におけるスタートスイッチ6aからの指示入力を監視して処理を分岐する。
【0025】
≪ステップS104≫
洗剤量検出処理を実行する。この洗剤量検出は、洗い水を給水する前の乾布状態において、洗濯槽9を静止させた状態で回転翼11を一方向に回転させたときに、回転翼11に作用する回転負荷量に基づいて衣類の布量を検出するように、駆動機構における洗濯脱水駆動電動機13と電磁操作クラッチ機構12を制御し、検出した布量に基づいて洗剤の適量(洗剤量)を求めることによって行う。
【0026】
洗剤量は、予め設定した布量と洗剤量の対照テーブルを参照することによって求める。具体的には、布量の検出は、洗濯脱水駆動電動機13としてインバータ駆動電動機を使用した構成では、洗濯脱水駆動電動機13を回転させるように所定時間給電した時の到達回転速度を検出することによって行う。洗濯脱水駆動電動機13としてコンデンサ分相単相誘導電動機を使用した構成では、洗濯脱水駆動電動機13を飽和回転速度まで上昇させるように給電した状態で断電した後の惰性回転減速特性を検出することによって行う。そして、好ましい洗剤量は、予め設定した布量と洗剤量の対照テーブルを参照することによって求める。
【0027】
洗濯水量は、布量が所定の布量の範囲(適量)内のときには回転翼11を越えない水位を維持して外槽10の底部に溜まるように洗濯水量を設定する。また、この検出結果(布量)に基づいて洗濯時間を求めて設定する。布量検出が行われない時には、標準の洗濯時間を設定する。
【0028】
≪ステップS105≫
求めた洗剤量を操作パネル8の表示器25に表示する。
【0029】
≪ステップS106≫
洗剤給水電磁弁を開き、洗剤・柔軟仕上げ剤容器28の洗剤投入室に洗剤給水を実行する。使用者は、表示された量の粉末洗剤を洗剤・柔軟仕上げ剤容器28洗剤投入室に投入した後、外蓋3を閉じるように操作する。洗剤給水が流れている洗剤投入室に投入された粉末洗剤は、洗剤給水の水と共に洗剤・柔軟仕上げ剤入口28aを通り外槽10の底部に落下する。
【0030】
≪ステップS107≫
洗剤溶かし水位まで給水したら給水を停止する。洗剤溶かし水位とは、この後の洗剤溶かし工程(ステップS108)で洗濯槽9を回転させたときに、洗濯槽9の底で給水した水と洗剤を攪拌するのに十分な水量で、かつ水面が回転翼11の下面の高さより低くなる(衣類が洗剤溶かし前に濡れない)ように設定したものである。
【0031】
≪ステップS108≫
洗濯槽9と回転翼11を一体的に一方向に緩速回転させることによって、該洗濯槽9の底面で外槽10の底部に投入された洗剤溶かし水と粉末洗剤を攪拌して、高洗剤濃度の洗い水を生成する洗剤溶かしを実行する。
【0032】
≪ステップS109≫
前洗いを実行する。この前洗いは、洗濯槽9を静止させた状態で回転翼11を正逆回転させる撹拌を間欠的に行ない、回転翼11の正逆回転中に循環ポンプ16を運転することによって外槽10の底部の洗い水をノズル34から衣類上に降り掛ける。このとき、高濃度の洗い水が衣類に散布されるため、洗剤の浸透作用で衣類にむらなく浸透する。衣類に浸透した高濃度の洗い水は、油の溶解能力が高く、皮脂汚れなどの油脂汚れを溶解し、衣類から汚れが浮き上がらせる効果が非常に大きく、高い洗浄力が得られる。次に、回転翼11と循環ポンプ16の停止期間中に、水位センサ21の検出信号を参照しながら洗剤給水電磁弁および洗濯給水電磁弁を開いて、水位が設定水位を越えないように補給水する。この運転を複数回繰り返すことによって、衣類を洗い水に馴染ませて回転翼11上に分散させるように行なう。
【0033】
≪ステップS110≫
本洗いを実行する。この本洗いでは、先ず、前述と同様な方法で布量検出を行なって、設定されている洗濯時間を補正して設定する。その後に、洗濯槽9を静止させた状態で回転翼11を正逆回転させながら循環ポンプ16を運転して、外槽10の底部に溜った洗い水をノズル34から衣類に降り掛ける洗い水循環を行なう撹拌と、循環ポンプ16の運転を停止して洗い水の循環を止めた状態で回転翼11を正逆回転させる布ほぐし撹拌を繰り返す。回転翼11の正逆回転により、衣類は洗濯槽9内で円周方向および半径方向に入れ替わり、満遍なく洗浄される。最後に、循環ポンプ16の運転を停止して洗い水の循環を止めた状態で、回転翼11を正逆回転させる均一化撹拌を実行して本洗い時間を終了させるようにする。
【0034】
≪ステップS111≫
第1回目の溜めすすぎを実行する。この溜めすすぎでは、先ず、排水弁15を開いて外槽10の底部に溜っている洗い水を排水した後に、洗濯槽9と回転翼11を一体的に一方向に回転させて衣類に含まれている洗い水を遠心脱水する。この洗い水脱水時の洗濯槽9と回転翼11の回転速度は、後述する最終脱水における回転速度(約1000r/min)と同様に設定し、高い脱水率を実現するように脱水運転を行なう。
【0035】
その後、排水電磁弁15を閉じて洗濯槽9と回転翼11を一体的に一方向に緩速回転させながら、洗濯給水電磁弁を開放して水道水を散水口から回転翼11上の衣類に降り掛けるように給水する。
【0036】
次に、洗濯槽9と回転翼11の回転を停止した状態で、外槽10の底部の水位が設定水位を越えないようにすすぎ水給水を行なう。
【0037】
次に、本洗いにおける押し洗い撹拌と同様に、洗濯槽9を静止させた状態で回転翼11を正逆回転させながら、循環ポンプ16を運転して外槽10の底部に溜ったすすぎ水をノズル34から回転翼11上の衣類に降り掛けるように循環させる、すすぎ水循環撹拌すすぎを実行する。
【0038】
次に、回転翼11の回転と循環ポンプ16の運転を停止した状態で、外槽10の底部に溜るすすぎ水の水位を検出しながら、水位が設定水位を越えないように補給水を行なう。
【0039】
次に洗濯槽9を静止させた状態で回転翼11を正逆回転させながら、循環ポンプ16を運転して、外槽10の底部に溜ったすすぎ水をノズル34から回転翼11上の衣類に降り掛けるように循環させる、すすぎ水循環撹拌すすぎを実行する。洗い時と同様、洗濯槽9内の衣類は円周方向と半径方向に入れ替わるので、すすぎ水が衣類に満遍なくかかり、洗剤分が希釈される。
【0040】
その後、循環ポンプ16を停止してすすぎ水の循環を止めた状態で、回転翼11の正逆回転を継続する均一化撹拌を行なう。
【0041】
≪ステップS112≫
第2回目の溜めすすぎを実行する。この第2回目の溜め濯ぎは、柔軟仕上げ剤給水電磁弁を開いて洗剤・柔軟剤投入容器28における柔軟仕上げ剤投入室に給水することによって、該柔軟仕上げ剤投入室内の柔軟仕上げ剤を外槽10の底部に導入する制御を付加する。それ以外の動作は、第1回目の溜め濯ぎと同様に行なう。
【0042】
≪ステップS113≫
最終脱水処理を実行する。最終脱水は、排水電磁弁15を開放としたままの状態で、洗濯槽9と回転翼11を一体的にして、一方向に約1000r/minの高速回転させるように駆動機構を運転して、洗濯槽9内の衣類を遠心脱水するように行う。この最終脱水の運転時間は、所望の脱水率が得られる時間に設定する。
【0043】
≪ステップS114≫
洗濯乾燥コースが設定されているかどうかを確認して、処理を分岐する。
【0044】
≪ステップS115≫
洗濯乾燥コースが設定されている場合は、乾燥を実行する。この乾燥は、排水電磁弁15を開放したままの状態として、洗濯工程と同様に、洗濯槽9を静止させた状態で回転翼11を正逆回転させながら、乾燥ダクト22の途中に設けた送風ファン19を運転することによって、外槽10内の空気を通水通気口10bから乾燥ダクト22内に吸い出し、この乾燥ダクト22内を通過するときに該乾燥ダクト22内に設置した除湿機構22bから流れ落ちる冷却水に触れさせて、冷却除湿した後にリントフィルタを通して糸屑を捕集し、ヒータ20によって加熱した後に温風吹出し口54または、温風吹出し口56から洗濯槽9内に吹き込むことにより行う。乾燥は、温度センサ26により温風の温度を監視しながら実行し、温度変化の割合が所定の値になったときに終了する。
【0045】
このような構成を備えた縦型洗濯乾燥機において、次に本発明の特徴的な構成とその動作を説明する。図8は洗濯槽9の上面から温風51を吹き出す構成を示す縦断面図、図9は洗濯槽9の測面から温風52を吹き出す構成を示す縦断面図、図10及び図11図8図9に示した実施例における、マイクロコンピュータが実行する制御処理の一例を示す制御フローを示したフローチャートである。
【0046】
以下、乾燥工程の詳細な制御フローを説明する。尚、図10のステップS101からステップS114までは、図5及び図6に示した制御フローと同等であるので説明を省略する。
【0047】
図10において、ステップS114で洗濯乾燥コースが選ばれていない場合はこの制御フローは洗濯完了となって終了される。一方、洗濯乾燥コースが選ばれている場合は以下のステップを実行する。
【0048】
≪ステップS200≫
乾燥工程では、更に衣類の脱水を行うために高速で洗濯槽9を回転させる。尚、先の洗濯工程で充分な脱水が行われている場合はこのステップを省略することができる。
【0049】
≪ステップS201≫
ステップS200を所定時間行うための処理であり、決められた規定時間を経過するまで脱水工程を実行する。このステップも先の洗濯工程で充分な脱水が行われている場合は、省略することができる。
【0050】
≪ステップS204≫
図8に示す流路切替え部53に内蔵された切替え弁53bを作動させて、ヒータ20によって加熱された送風ファン19からの空気を温風吹出し口54に導き、外槽10の上部から衣類の上面に向けて温風51を吹付ける。
【0051】
≪ステップS205≫
洗濯槽9、または回転翼11を回転させることにより衣類全体を撹拌しながら加熱させ乾燥を行う。
【0052】
≪ステップS206≫
ステップS205を所定時間行うための処理であり、決められた規定時間を経過するまで温風51を吹付けながら洗濯槽9、または回転翼11を回転させる。
【0053】
≪ステップS207≫
洗濯槽の回転を停止させて、温風吹き出し口56と温風吹き出し孔57とが対向した位置で静止させる。
【0054】
≪ステップS208≫
図9に示す流路切替え部53に内蔵された切替え弁53bを作動させて、ヒータ20によって加熱された送風ファン19からの温風が風路55に導かれる。風路55に導かれた温風52は、温風吹出し口56から底板9dに設けられた温風吹出し孔57に繋がる風路で斜め上方向に曲げられ衣類へ吹付けられる。斜め上方向の温風を吹付けられた衣類は、持ち上げられながら洗濯槽9の底部から上方の衣類のない空間に押し広げられることにより広がり易くなり、乾燥中に発生するしわが低減する。また、回転翼11を回転させると回転翼のなだらかな傾斜面11hにより衣類が持ち上げられる。持ち上げられた衣類に高速の温風52が吹付けられることにより、衣類が押し広げられ、乾燥中に発生するしわが低減する。また、吹出された高速の温風52を集中して個々の衣類に吹付けることにより、温風52を分散させる従来例と比較して衣類に当たる風速、風量が大きくなるため、より衣類が押し広げられ乾燥中に発生するしわが低減される。また、衣類からの蒸発が促進されて乾燥効率が向上するため、乾燥時の消費電力量を低減することが出来る。なお、外槽10に設けられた温風吹出し口56の面積は、風路抵抗を低減するために、洗濯槽9の貫通孔9aの直径約5mmや回転翼11の貫通孔11cの直径約3mmより大きい。また、風量が1.2m/minの場合、衣類を押し広げる効果が出る風速50m/s以上とするには温風吹出し口56の面積は400mmとなる。さらに、衣類を押し広げる効果を大きくするために風速80m/s以上とするには温風吹出し口56の面積は250mmとなる。
【0055】
一方、温風52が通り抜ける温風吹出し孔57の面積は、温風吹出し口56の面積とほぼ同じか若干大きい面積として、温風吹出し口56から流れる空気流が温風吹出し孔57で閉塞されない様にしている。風路面積が400mmの場合、高さ16mm、幅25mmの長方形形状または、直径22.6mmの円形となっている。同様に風路面積が250mmの場合は、高さ10mm、幅25mmの長方形形状または、直径17.8mmの円形となる。なお、温風吹出し孔57の両側には衣類のボタンなどの引っ掛かりや噛込みなどを防止するために、表面が滑らかなスロープ57aが設けられている。
【0056】
なお、ステップ204からステップ208の工程において、図12に示す流路切替え部53に内蔵された切替え弁53bを略中間の位置にして、ヒータ20によって加熱された送風ファン19からの温風を分けて、温風吹出し口54と温風吹出し口56の両方から同時に衣類に吹付ける工程を実施しても良い。これにより、衣類全体を加熱し易くなり乾燥効率が向上する。
【0057】
≪ステップS209≫
温度センサ26により温風の温度を監視しながら実行し、温度変化の割合が所定の値になったときに乾燥終了と判断する。衣類が乾燥していない場合は、ステップS208の温風52の吹付けと、回転翼11を回転させて再度ステップS209の判断を行う。
【0058】
≪ステップS210≫
ヒータ20をOFFにした後、更にファン19をOFFにし、回転翼11の回転を停止させて乾燥工程を終了する。
【0059】
以上、温風を斜め上方向に吹出すことにより、底部の衣類を持ち上げながら衣類のない空間に押し広げたり、また、回転翼で持ち上げられた衣類に温風を集中して個々の衣類に吹付けたりすることにより、衣類が押し広げられ乾燥中に発生するしわが低減される。また、衣類からの蒸発が促進されて乾燥効率が向上するため、乾燥時の消費電力量を低減することが出来る。なお、本実施の形態例では熱源としてヒータ20を用いて説明したが、熱源はヒートポンプによるものでも同様の効果を得ることが出来る。
【0060】
さらに、本実施例の乾燥工程では、まず外槽10の上部にある温風吹出し口54から洗濯槽9内へ大風量の温風を吹付けて満遍なく衣類の温度を上昇させた後、外槽10の側部にある温風吹出し口56から局所的に強い温風を吹付けて衣類のしわを伸ばすことが可能となる。このとき、温風吹出し口54から温風吹出し口56へ送風先を切り替えることで、送風ファン19の回転速度の過度な上昇を抑えつつ、風速を高めることが可能である。
【0061】
<実施例2>
次に、第2の実施例について、図13を用いて説明する。図13は洗濯槽の底部から温風を吹き出す構成を示す縦断面図である。第1の実施の形態と共通する構成については重複する説明を省略する。
【0062】
第1の実施例と異なる点は、底板9dに設けられた温風吹出し孔57に繋がる風路の曲りを小さくして、より斜め上方向に温風52を吹付ける温風吹出し孔57bを追加したことである。図11に示す乾燥工程S207において、洗濯槽9の回転を停止させて、温風吹き出し口56と温風吹き出し孔とが対向した位置で静止させる。この時、衣類の量が多い場合は温風吹出し孔に繋がる風路の曲りが小さい温風吹出し孔57bと組合せる。乾燥工程S208において、図13に示す流路切替え部53に内蔵された切替え弁53bを作動させて、ヒータ20によって加熱された送風ファン19からの温風が風路55に導かれる。風路55に導かれた温風52は、温風吹出し口56から底板9dに設けられた温風吹出し孔57bを通り、温風吹出し孔57に対してより斜め上方向に吹出し、衣類に吹付けられる。衣類の量が多く、底板9dから衣類のない空間までの距離が長くなると通風抵抗が大きくなり衣類を押し広げる力が低下する。一方、温風52の吹出し方向を垂直方向に近づけて底板9dから衣類のない空間までの距離を短くし、通風抵抗を小さくすることにより、衣類を押し広げる力が増加し、乾燥中に発生するしわが低減する。このように衣類の量によって温風52の吹出し方向を変えることにより衣類を押し広げる力の低下を防止することができる。また、回転翼11を回転させると回転翼11のなだらかな傾斜面11hにより衣類が持ち上げられる。持ち上げられた衣類に斜め下から温風52が吹付けられることにより、衣類に加わる重力と相まって衣類が押し広げられ、乾燥中に発生するしわが低減する。また、吹出された温風52を集中して個々の衣類に吹付けることにより、温風52を分散させる従来例と比較して衣類に当たる風速、風量が大きくなるため、より衣類が押し広げられ乾燥中に発生するしわが低減される。また、衣類からの蒸発が促進されて乾燥効率が向上するため、乾燥時の消費電力量を低減することが出来る。さらに、外槽10の上部にある温風吹出し口54からも同時に温風を吹付けるようにすれば、回転翼11による回転と温風吹出し孔57bからの送風で衣類が効果的に舞い上がり、この舞い上がった衣類に対して、温風吹出し口54から温風が吹付けられるので、しわ低減や乾燥促進の効果が高まる。
【0063】
なお、温風52の吹出し方向の変更は乾燥工程の経過時間によって変えても良い。乾燥が進むと衣類の重さが軽くなって衣類が動きやすくなり、通風抵抗が小さくなるため、温風52の吹出し方向を水平に近づけても衣類を押し広げ易くなる。温風52の吹出し方向を定期的に変えることによって満遍なく衣類を押し広げることにより、さらに、乾燥中に発生するしわが低減される。また、衣類からの蒸発が促進されて乾燥効率が向上するため、乾燥時の消費電力量を低減することが出来る。
【符号の説明】
【0064】
1…外枠、2…トップカバー、3…外蓋、9…洗濯槽、9d…底板、10…外槽、
11…回転翼、11c…貫通孔、11b…温風吹出し孔、11d…温風入口、12…電磁操作クラッチ機構、13…洗濯脱水駆動電動機、19…送風ファン20…ヒータ、
21…水位センサ、22…乾燥ダクト、29b…蛇腹管、51…温風、52…温風、
53…流路分岐部、53a…切替え弁、54…温風吹出し口、55…風路、56…温風吹出し口、57、57b…温風吹出し孔
図1
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図4
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図10
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