(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-18
(45)【発行日】2023-01-26
(54)【発明の名称】ブロックチェーンに基づく全生存期間におけるプレハブ部材の品質追跡方法とシステム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/08 20120101AFI20230119BHJP
【FI】
G06Q50/08
(21)【出願番号】P 2021508048
(86)(22)【出願日】2019-04-16
(86)【国際出願番号】 CN2019082828
(87)【国際公開番号】W WO2019205980
(87)【国際公開日】2019-10-31
【審査請求日】2020-11-06
(31)【優先権主張番号】201810395348.3
(32)【優先日】2018-04-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】521230540
【氏名又は名称】中建科技集団有限公司
(73)【特許権者】
【識別番号】520418341
【氏名又は名称】中国建築股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】CHINA STATE CONSTRUCTION ENGINEERING CORPORATION LIMITED
【住所又は居所原語表記】No. 15 Sanlihe Road, Haidian District Beijing 100044, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】曽 涛
(72)【発明者】
【氏名】郭 海山
(72)【発明者】
【氏名】劉 康
(72)【発明者】
【氏名】曹 羽中
(72)【発明者】
【氏名】楊 暁杰
(72)【発明者】
【氏名】斉 虎
(72)【発明者】
【氏名】李 黎明
【審査官】大野 朋也
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0012311(US,A1)
【文献】特開2005-165659(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
追跡基準一括モジュールと追跡情報モノのインターネット採集モジュールと追跡情報ブロックチェーン書き込みモジュールとクエリ/追跡一括モジュールとを含み、前記追跡情報モノのインターネット採集モジュールは、採集ユニットとメモリ及びスクリーニングユニットを含むプレハブ部材の品質追跡システムのブロックチェーンに基づく全生存期間における複数種類のプレハブ部材の品質追跡方法であって、
前記全生存期間は、前記プレハブ部材の設計、生産、輸送、施工、維持、監督のうち複数のノードを含み、
前記追跡基準一括モジュールにおいて、あらかじめ追跡情報の相互接続が可能な前記複数種類のプレハブ部材の品質追跡をするための基準が確立されるステップS1と、
前記追跡情報モノのインターネット採集モジュールは、前記全生存期間における各ノードでプレハブ部材の品質イベントの追跡情報を採集して保存
し、ブロックチェーン分散型台帳に記録するステップS2と、
前記追跡情報ブロックチェーン書き込みモジュールは、前記全生存期間における各ノードでプレハブ部材の品質イベントの追跡情報をブロックチェーン分散型台帳に書き込むステップS3と、
前記クエリ/追跡一括モジュールは、追跡インターフェースを利用して
前記全生存期間における各ノードでプレハブ部材の品質イベントの追跡情報にアクセスし、当該追跡情報をフィードバックすることで前記全生存期間における各ノードでプレハブ部材の品質追跡が実行されるステップS4と、
を含み、
前記ステップS1は、
各プレハブ部材に対して統一的なコードルールが体系的に形成されて、前記複数種類のプレハブ部材がそれぞれ符号化されるステップS101と、
RFID又はバーコード技術を利用して、前記複数種類のプレハブ部材を一括して識別し、さらに採集ユニット及び関連するオペレータを一括して識別するステップS102と、
前記各ノードのプレハブ部材の品質イベントに対して統一的なコードルールが体系的に形成されて、前記各ノードのプレハブ部材の品質イベントがそれぞれ符号化されるステップS
103と、
前記各ノードのプレハブ部材の品質イベント
の追跡情報を相互に交流させるための追跡インターフェースとアクセスプロトコルが定義されるステップS
104とを含み、
前記ステップS2は、
前記採集ユニットで前記プレハブ部材の全生存期間における各ノードの品質イベントの追跡情報を採集し、
前記メモリ及びスクリーニングユニットで各ノードの品質イベントの業務情報を各ノードの業務システムに記憶し、重要な品質追跡情報をスクリーニングしてブロックチェーン分散型台帳に記録し、品質追跡情報におけるチェーンの軽量化を実現するためのものであるステップを含み、
前記ステップS3の前に、前記プレハブ部材の全生存期間における各ノードのBIMモデルを品質追跡システムに導入し、同時に、生成された前記BIMモデルのハッシュ値を前記ブロックチェーン分散型台帳にアップロードするステップをさらに含み、
前記ステップS3は、
対象のプレハブ部材の品質追跡において、
授権者の認証装置がブロックチェーンを構築して初期化し、被授権者の認証装置に対して前記ブロックチェーンの読み書き権限を授権し、前記被授権者の認証装置による操作データと操作特徴を分析し、
異常プロセスが実行されて異常情報がブロックチェーンに書き込まれた場合に権限を回収するステップS301と、
前記対象のプレハブ部材の品質追跡において、授権されたノードによって品質イベントが発生した場合、品質イベント公開鍵と秘密鍵のペアが生成され、前記被授権者の認証装置は、前記秘密鍵を使用して、授権されたノードの品質イベントを読み取り、前記品質イベントのID、重要な追跡情報、デジタル署名及びタイムスタンプをブロックチェーン分散型台帳に書き込むことにより、前記対象のプレハブ部材の品質追跡における前記被授権者の認証装置で閉じたブロックチェーン分散型台帳に書き込むステップS302と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記ブロックチェーンは、1つのソースブロックチェーンアドレスと複数の目的ブロックチェーンアドレスとを含み、前記品質イベントは、特定のネットワークでソースブロックチェーンアドレスから目的ブロックチェーンアドレスに伝達されることを特徴とする請求項
1に記載の方法。
【請求項3】
前記ステップS4は、
各ノードの品質イベントの追跡インターフェースを利用して、前記品質イベントの具体的な情報にさらにアクセスし、
異なる権限設定に従って、公開情報とプライバシー情報を異なる権限を持つ照会者にフィードバックするステップを含むことを特徴とする請求項
2に記載の方法。
【請求項4】
請求項1-
3のいずれか一項に記載のブロックチェーンに基づく全生存期間における複数種類のプレハブ部材の品質追跡方法に用いられるプレハブ部材の品質追跡システムであって、
追跡情報の相互接続が可能な複数種類のプレハブ部材の品質追跡をするための基準を確立するための追跡基準一括モジュールと、
全生存期間における各ノードでプレハブ部材の品質イベントの追跡情報を採集して保存するための追跡情報モノのインターネット採集モジュールと、
全生存期間における各ノードでプレハブ部材の品質イベントの追跡情報をブロックチェーン分散型台帳に書き込むための追跡情報ブロックチェーン書き込みモジュールと、
追跡インターフェースを利用して、全生存期間における各ノードでプレハブ部材の品質追跡を実行するためのクエリ/追跡一括モジュールと、
を含むことを特徴とするシステム。
【請求項5】
前記プレハブ部材の全生存期間における各ノードのBIMモデルを品質追跡システムに導入し、同時に、生成された前記BIMモデルのハッシュ値を前記ブロックチェーン分散型台帳にアップロードするための品質追跡BIMモジュールをさらに含むことを特徴とする請求項
4に記載のシステム。
【請求項6】
前記ブロックチェーン書き込みモジュールはさらに、深層畳み込みニューラルネットワークに基づいて、前記品質イベントの追跡情報を分類し、特徴を抽出し、行動を判断し及び授権を制御するためのものであることを特徴とする請求項
4に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規な建築工業化の品質追跡の分野に関し、特に、ブロックチェーンに基づく全生存期間におけるプレハブ部材の品質追跡方法とシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、建築分野において、プレハブ部材の品質追跡には、以下の問題があり、(1)品質追跡の統一的な基準が不足し、(2)国際標準とのドッキングが不足し、(3)各ノードの品質情報の効率的な採集、保存及び改ざん防止が不足し、(4)各ノードの品質情報の信頼メカニズムが不足し、(5)建築プロセスにおけるサプライチェーンの全プロセスで品質追跡と建築全生存期間で品質追跡方法が不足している。したがって、建築プロセスにおいて、プレハブ部材の品質を全サプライチェーンで追跡し、世界的に追跡し、及び建築全生存期間で追跡方法が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明によって解決されるべき技術的問題は、新規な建築工業化において、建築プロセスにおいて、プレハブ部材の品質に対する全サプライチェーンの追跡、及び建築全生存期間における追跡を実現する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の技術問題を解決するために、本発明はブロックチェーンに基づく全生存期間におけるプレハブ部材の品質追跡方法とシステムを提供する。
【0005】
本発明の一態様によれば、ブロックチェーンに基づく全生存期間におけるプレハブ部材の品質追跡方法を提供し、具体的には以下のステップ:
追跡情報の相互接続が可能なプレハブ部材の品質追跡基準を確立するステップS1、
全生存期間における各ノードでプレハブ部材の品質イベントの追跡情報を採集して保存するステップS2、
全生存期間における各ノードでプレハブ部材の品質イベントの追跡情報をブロックチェーン分散型台帳に書き込むステップS3、
統一的な追跡インターフェースと安全アクセス戦略に基づいて、全生存期間における各ノードでプレハブ部材の品質追跡を実現するステップS4
を含む。
【0006】
さらに、前記プレハブ部材の全生存期間における各ノードは、設計、生産、輸送、施工、維持、監督の1つまたは複数のノードを含む。
【0007】
さらに、ステップS1は、具体的には、
プレハブ部材を一括して符号化し、
RFID/バーコード採集装置を利用して、前記プレハブ部材を一括して識別し、
前記RFID/バーコード採集装置の情報、及び関連するオペレータの情報を一括して識別し、
各ノードのプレハブ部材の品質イベントを一括して符号化して説明し、
前記各ノードのプレハブ部材の品質イベントの追跡インターフェースとアクセスプロトコルを定義することを含む。
【0008】
さらに、前記ステップS2は、具体的には、
採集ユニットで前記プレハブ部材の全生存期間における各ノードの品質イベントの追跡情報を採集し、
メモリ及びスクリーニングユニットで各ノードの品質イベントの業務情報を各ノードの業務システムに記憶し、重要な品質追跡情報をスクリーニングしてブロックチェーン分散型台帳に記録し、品質追跡情報におけるチェーンの軽量化を実現するためのものであることを含む。
【0009】
さらに、ステップS3の前に、前記プレハブ部材の全生存期間における各ノードのBIMモデルを品質追跡システムに導入し、同時に、生成された前記BIMモデルのハッシュ値を前記ブロックチェーン分散型台帳にアップロードする。
【0010】
さらに、前記プレハブ部材は、プレハブコンクリート部材、プレハブ鋼部材、プレハブ木部材を含むが、これらに限定されない。
【0011】
さらに、前記ステップS3は、具体的には、
ブロックチェーンを構築して初期化し、前記ブロックチェーンの読み書き権限を授け、被授権者の操作データと操作特徴を分析し、異常行為があれば権限を回収するステップS301と、
前記品質イベントのID、重要な追跡情報、デジタル署名及びタイムスタンプをブロックチェーン分散型台帳に書き込むステップS302と、
前記品質イベントは、監督管理者がスポットチェックした後、監督管理結果情報を得て、前記品質イベントID、監督管理結果情報、デジタル署名及びタイムスタンプがブロックチェーンに書き込まれるステップS303と、を含む。
【0012】
ここで、前記ブロックチェーンは、1つのソースブロックチェーンアドレスと複数の目的ブロックチェーンアドレスを含み、前記品質イベントは、特定のネットワークでソースブロックチェーンアドレスから目的ブロックチェーンアドレスに伝達される。
【0013】
さらに、前記ステップS4は、具体的には、
各ノードの品質イベントの前記統一的な追跡インターフェースを利用して、前記品質イベントの具体的な情報にさらにアクセスし、
安全アクセス戦略に基づいて、異なる権限設定に従って、公開情報とプライバシー情報を異なる権限を持つ照会者にフィードバックすることを含む。
【0014】
本発明の別の態様によれば、ブロックチェーンに基づく全生存期間におけるプレハブ部材の品質追跡システムを提供し、具体的には、
追跡情報の相互接続が可能なプレハブ部材の品質追跡基準を確立するための追跡基準一括モジュールと、
全生存期間における各ノードでプレハブ部材の品質イベントの追跡情報を採集して保存するための追跡情報モノのインターネット採集モジュールと、
全生存期間における各ノードでプレハブ部材の品質イベントの追跡情報をブロックチェーン分散型台帳に書き込むための追跡情報ブロックチェーン書き込みモジュールと、
統一的な追跡インターフェースと安全アクセス戦略に基づいて、全生存期間における各ノードでプレハブ部材の品質追跡を実現するためのクエリ/追跡一括モジュールと、
を含む。
【0015】
さらに、前記ブロックチェーンに基づく全生存期間におけるプレハブ部材の品質追跡システムは、
前記プレハブ部材の全生存期間における各ノードのBIMモデルを品質追跡システムに導入し、同時に、生成された前記BIMモデルのハッシュ値を前記ブロックチェーン分散型台帳にアップロードするための品質追跡BIMモジュールをさらに含む。
【0016】
さらに、前記ブロックチェーン書き込みモジュールはさらに、深層畳み込みニューラルネットワークに基づいて、前記品質イベントの追跡情報を分類し、特徴を抽出し、行動を判断し及び授権を制御するためのものである。
【0017】
上記の態様の1つまたは複数の実施例は、従来の技術と比較して、以下のような利点または有益な効果を有してもよく、
(1)本発明は、新規な建築工業化プロセスにおける品質追跡の基準、効率、信頼、安全と監督問題を効果的に解決することができ、
(2)本発明は、全サプライチェーン、全世界及び全生存期間におけるプレハブ部材の品質イベント情報の追跡をサポートすることができ、
(3)本発明は、設計、生産、輸送、施工、維持、監督などの重要な一環の品質イベントの追跡情報を効率的、安全な採集、記録することを実現することができ、
(4)本発明は、設計、生産、輸送、施工、維持、監督などの重要なノードの品質イベントの追跡情報を分散型台帳に書き込むことを実現し、重要なノードの品質イベントの追跡情報の保存の分散と改ざん可能を実現することができ、
(5)本発明は、各ノードの品質の関係者が、クエリ/追跡一括モジュールを利用して、品質イベントの分散型台帳により、安全戦略に基づくクエリ及び品質追跡を実現することができ、
(6)本発明は、プレハブ部材と設計情報、建築空間位置情報、及び建築の各システムの論理関係との関連づけを実現することができ、
(7)本発明は、メンテナンスプロセスと建築プロセスにおけるプレハブ部材の(設計、生産、輸送、施工、維持、監督)品質イベント情報との関連づけ及び追跡を実現することができ、
(8)本発明の方法とシステムは、プレハブ部材の全サプライチェーンの透明度と管理品質を向上させ、建築全生存期間の管理水準を向上させるとともに、中国建築業の国際市場への進出を助け、国家「一帯一路」戦略を実践することができ、
(9)本発明の方法とシステムは、異なる企業のブロックチェーン間の通信を実施することができる。
【0018】
本発明の他の特徴と利点は、後述する明細書において説明され、部分的には明細書から明らかになり、または本発明を実施することによって理解される。本発明の目的と他の利点は、明細書、特許請求の範囲及び図面において特に指摘された構成によって実現され得る。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図面は、本発明の更なる理解を提供し、明細書の一部を構成し、本発明の実施例と共に本発明を説明するためのものであり、本発明に対する制限を構成するものではない。
図面において、
【
図1】本発明の実施例1のフローチャート図を示す。
【
図3】本発明の実施例2のフローチャート図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面及び実施例を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。これにより、本発明に技術的手段を適用して技術的問題を解決し、技術的効果を達成するための実現プロセスは十分に理解され、実施される。なお、衝突を構成しない限り、本発明の各実施例及び各実施形態の特徴は互いに結合可能であり、形成された技術的解決手段はいずれも本発明の保護範囲内にある。
【0021】
実施例1
従来の技術において、建築工業化分野において、建築プロセスの全サプライチェーンにおいて、プレハブ部材の品質情報を追跡することができなかったという問題を解決するために、本発明の実施例1はブロックチェーンに基づく全生存期間におけるプレハブ部材の品質追跡方法とシステムを提供する。
【0022】
図1に示すように、
図1は本発明の実施例1のフローチャート図であり、本発明の実施例が提供する方法は以下のステップを含む:
ステップS1、追跡情報の相互接続が可能なプレハブ部材の品質追跡基準を確立し、
ステップS2:全生存期間における各ノードでプレハブ部材の品質イベントの追跡情報を効率的、安全に採集して保存し、
ステップS3、全生存期間における各ノードでプレハブ部材の品質イベントの追跡情報をブロックチェーン分散型台帳に書き込み、
ステップS4、統一的な追跡インターフェースと安全アクセス戦略に基づいて、全生存期間における各ノードでプレハブ部材の品質追跡を実現する。
【0023】
本実施例では、ステップS1は、以下の内容を含む:
ステップS101、プレハブ部材を一括して符号化する。国際品質追跡関連規範及び国内既存の組立式建築部品の分類などの標準を整合し、開放的で、拡張可能な、国情に適合し、かつ国際規範に適合するプレハブ部材統一的なコードルールを体系的に形成し、この例を含むが、これらに限定されない:
ここで、BIMモデルのキューアールコードは、BIM軽量化モデルをダウンロードするためのものであり、可変フィールドは予備情報として予約され、長さはコードの合計長さを記録するためのものである。
【0024】
ステップS102、RFID/バーコードを利用して、プレハブ部材を一括して識別し、
RFID/バーコード採集装置、及び関連するオペレータ(例えば指紋、虹彩)を一括して識別し、
ステップS103、各ノードのプレハブ部材の品質イベントを一括して符号化と説明し、品質イベントの統一的なコードルールを体系的に形成し、この例を含むが、これらに限定されない:
ここで、BIMモデルのキューアールコードは、BIM軽量化モデルをダウンロードするためのものであり、可変フィールドは予備情報として予約され、長さはコードの合計長さを記録するためのものである。ソースブロックチェーンアドレスは、現在の品質イベントが発生しているブロックチェーンアドレスを表し、目的ブロックチェーンアドレスは、現在のメッセージが送るべきブロックチェーンアドレスを表す。品質イベントは、特定のネットワークでソースブロックチェーンアドレスから目的ブロックチェーンアドレスに伝達され、先に目的ブロックチェーンアドレスのメッセージキューに入ると、メッセージキュー中のメッセージは、先の処理の順序に従って、目的ブロックチェーンに伝達される。
【0025】
ステップS104、前記各ノードのプレハブ部材の品質イベントの追跡インターフェースとアクセスプロトコルを定義する。
【0026】
具体的には、上記の品質イベントのブロックチェーン内の、及びブロックチェーンを跨る追跡インターフェースを定義し、異なる安全アクセス戦略に基づいて、照会者の権限設定に従って、公開情報とプライバシー情報は照会者にフィードバックされる。
【0027】
本実施例では、ステップS2は、以下の内容を含む:
ステップS201、採集ユニット(固定設備採集/ハンドヘルド設備採集)でプレハブ部材の設計、生産、輸送、施工、維持、監督などノードの品質イベントの追跡情報を効率的に採集し、
ステップS202、メモリ及びスクリーニングユニットで各ノードの品質イベントの業務情報を各ノードの業務システムに記憶し、重要な品質追跡情報をスクリーニングしてブロックチェーン分散型台帳に記録する。
【0028】
上記の品質イベントの業務情報は、品質イベントID、追跡インターフェース情報、安全戦略情報を含み、上記の重要な品質追跡情報は、認証装置情報、オペレータ情報(例えば指紋、虹彩)、暗号化情報などを含む。
【0029】
上記の暗号化情報の暗号化方式は、この例のランダム暗号化を含むが、これに限定されず、鍵は、MD5によって暗号化された後、追跡情報に追加される。
【0030】
本実施例では、ステップS3は具体的には、ブロックチェーン書き込みモジュール3で各ノードの品質イベントの追跡情報をブロックチェーン分散型台帳に書き込むことにより、重要なノードの品質イベントの追跡情報の保存の分散と改ざん不可能を実現する。上記ブロックチェーンのタイプは、共有チェーン、プライベートチェーンの2つの間に介在し、共通認識効率とノード拡張性を効果的に向上させることができる。同時に、深層畳み込みニューラルネットワークに基づいて、授権企業、授権読取装置の追跡品質データを分類し、特徴を抽出し、行動を判断し、授権を制御する。具体的には、以下の内容を含む:
ステップS301、ブロックチェーンを構築して初期化し、前記ブロックチェーンの読み書き権限を授け、被授権者の操作データと操作特徴を分析し、異常行為があれば権限を回収する。
【0031】
具体的には、本ステップでは、プライベートチェーと共有チェーンとの間のブロックチェーンを採用し、共通認識効率とノード拡張性を効果的に向上させることができる。一つのコア企業(授権者)がブロックチェーンを構築して初期化し、当該企業は他の企業(被授権者)に上記ブロックチェーンの読み書き権限を授権し、毎日授権された企業(被授権者)の操作データを分析し、操作特徴を分析し、異常行為があれば、コア企業(授権者)は随時に権限を回収することができる。
【0032】
具体的には、授権された企業(被授権者)認証装置は、品質イベントの追跡情報をブロックチェーンに書き込むことができる。主導企業(授権者)が認証装置の証明書を発行し、毎日認証装置の操作データ、操作特徴を分析し、異常行為があれば、主導企業(授権者)は随時に授権証書を取り上げる。
【0033】
ここで、上記の認証装置は、閉じたオペレーティングシステムを実行し、当該オペレーティングシステムは品質追跡システムである。他のプロセスが実行されていることが検出されると、システムは異常情報をブロックチェーンに書き込む。主導企業(授権者)がブロックチェーンを調べて異常情報を得たら、随時に授権証書を取り上げることができる。上記の各認証装置情報はブロックチェーンで照会できる。
【0034】
ステップS302、上記品質イベントのID、重要な追跡情報、デジタル署名及びタイムスタンプをブロックチェーン分散型台帳に書き込む。
【0035】
具体的には、授権されたノードが品質イベントを発生する場合に、品質イベントID、重要な追跡情報、デジタル署名及びタイムスタンプをブロックチェーン分散型台帳に書き込む。授権されたノードと関連の授権されたノードが品質イベントを発生する場合に、品質イベントID、重要な追跡情報、双方のデジタル署名及びタイムスタンプをブロックチェーン分散型台帳に書き込む。
【0036】
ステップS303、上記品質イベントは、監督管理者がスポットチェックした後、監督管理結果情報を得て、前記品質イベントID、監督管理結果情報、デジタル署名及びタイムスタンプはブロックチェーンに書き込まれる。
【0037】
具体的には、各授権された業務ノード(設計、生産、輸送、施工、維持)によって品質イベントが発生した場合、同時に品質イベント公開鍵と秘密鍵のペアが生成され、上記公開鍵は、すべてのノードに公開されてもよく、上記の秘密鍵は公開されておらず、監督管理者は、秘密鍵を使用して、関連授権された業務ノードの品質イベントを読み取り、スポットチェックを行った後、品質イベントID、監督管理結果情報、デジタル署名及びタイムスタンプをブロックチェーン分散型台帳に書き込むことにより、品質追跡におけるすべての参加者(各業務者の情報と監督管理者の情報)の閉じたブロックチェーン分散型台帳に書き込むことを完成した。
【0038】
本実施例では、ステップS4は、具体的には、
各ノードの品質イベントの前記統一的な追跡インターフェースを利用して、上記各ノードの業務システムに記憶された品質イベントの具体的な情報をさらにアクセスし、
安全アクセス戦略に基づいて、異なる権限設定に従って、公開情報とプライバシー情報を異なる権限を持つ照会者にフィードバックすることを含む。
【0039】
図2に示すように、本発明の実施例1のシステム図であり、本発明の実施例1によって提供された全生存期間におけるプレハブ部材の品質追跡システムは、
追跡情報の相互接続が可能なプレハブ部材の品質追跡基準を確立するための追跡基準一括モジュール1と、
全生存期間における各ノードでプレハブ部材の品質イベントの追跡情報を採集して保存するための追跡情報モノのインターネット採集モジュール2と、
全生存期間における各ノードでプレハブ部材の品質イベントの追跡情報をブロックチェーン分散型台帳に書き込むための追跡情報ブロックチェーン書き込みモジュール3と、
統一的な追跡インターフェースと安全アクセス戦略に基づいて、全生存期間における各ノードでプレハブ部材の品質追跡を実現するためのクエリ/追跡一括モジュール4と、を含む。ここで、追跡情報モノのインターネット採集モジュール2は採集ユニット、メモリ及びスクリーニングユニットを含む。
【0040】
上記採集ユニット201(固定設備採集/ハンドヘルド設備採集)は、プレハブ部材の設計、生産、輸送、施工、維持、監督などノードの品質イベントの追跡情報を効率的に採集するためのものであり、
上記メモリ及びスクリーニングユニット202は、各ノードの品質イベントの業務情報を各ノードの業務システムに記憶し、重要な品質追跡情報をスクリーニングしてブロックチェーン分散型台帳に記録するためのものである。
【0041】
本実施例によって提供された追跡基準一括モジュール1は、国際品質追跡関連規範及び国内既存の組立式建築部品の分類などの標準に整合し、開放的で、拡張可能な、国情に適合し、かつ国際規範に適合する、プレハブ部材の統一的なコードルールを形成し、品質追跡における最も基本的な標準問題を解決し、各当事者のプレハブ部材の品質追跡情報を相互に交流させる。
【0042】
本実施例は、モノのインターネットRFID/バーコード技術を利用して、プレハブ部材を一括して識別し、RFID/バーコード採集装置、及び関連するオペレータを一括して識別し、各ノードのプレハブ部材の品質イベントを一括して符号化と説明し、品質イベントのブロックチェーン内の、及びブロックチェーンを跨る追跡インターフェースとアクセス戦略を定義する。
【0043】
本実施例における追跡情報モノのインターネット採集モジュール2は、認証された固定/ハンドヘルド読取装置によって、設計、生産、輸送、施工、維持、監督などの重要なノードの品質情報の追跡を効率的に、安全に採集し、記録し、関連業務データは各業務システムに記憶され、重要なノードの品質イベントの品質情報と追跡インターフェース情報のみをブロックチェーンにアップロードし、品質情報追跡のブロックチェーンの軽量化を実現する。
【0044】
本実施例における追跡情報ブロックチェーン書き込みモジュール3は、各ノードの品質追跡情報をブロックチェーンシステムに保存し、ブロックチェーンのタイプは、共有チェーンとプライベートチェーンの2つの間に介在し、共通認識効率とノード拡張性を効果的に向上させることができる。同時に、ブロックチェーンシステムは毎日深層畳み込みニューラルネットワークに基づいて、授権企業、授権読取装置の追跡品質データを分類し、特徴を抽出し、行動を判断し、授権を制御する。
【0045】
本実施例におけるクエリ/追跡一括モジュール4は、各ノードの品質イベントのブロックチェーン内の、及びブロックチェーンを跨る追跡インターフェースを利用して、各ノードの業務システムに記憶された品質イベントの具体的な情報にさらにアクセスし、そして安全アクセス戦略に基づいて、権限設定に従って、公開情報とプライバシー情報を照会者にフィードバックする。
【0046】
本発明の実施例1は、建築工業化プロセスにおける品質追跡の基準、効率、信頼、安全と監督問題を効果的に解決することができ、全サプライチェーン、全世界及び全生存期間におけるプレハブ部材の品質イベント情報の追跡をサポートすることができる。
【0047】
上記各モジュールにおける操作の具体的な詳細は、
図1に関連して上述した本発明の方法の説明を参照してもよく、ここでは繰り返して説明しない。
【0048】
実施例2
従来の技術において、建築分野における建築プロセスの全サプライチェーンにおいて、プレハブ部材の品質情報を追跡することを多次元的に表現できないという問題を解決するために、本発明の実施例2は全生存期間におけるプレハブ部材の品質追跡方法とシステムを提供する。
【0049】
図3に示すように、本発明の実施例2のフローチャート図であり、本発明の実施例2が提供する方法は以下のステップS1~S5を含む:
ステップS1、プレハブ部材を一括して符号化し、モノのインターネットRFID/バーコード技術を利用して、プレハブ部材を一括して識別し、RFID/バーコード採集装置と関連するオペレータを一括して識別し、各ノードのプレハブ部材の品質イベントを一括して符号化して説明し、品質イベントのブロックチェーン内の、及びブロックチェーンを跨る追跡インターフェースとアクセス戦略を定義する。
ステップS2は、具体的には、認証された固定/ハンドヘルド読取装置によって、設計、生産、輸送、施工、維持、監督などの重要なノードの品質情報の追跡を効率的に安全に採集して記録し、関連業務データを各業務システムに記憶し、重要なノードの品質イベントの品質情報と追跡インターフェース情報のみをブロックチェーンにアップロードし、品質情報を追跡のブロックチェーンの軽量化を実現することを含む。
ステップS3は、具体的には、前記各ノードのBIMモデルを軽量化インターフェースにより品質追跡システムに導入し、同時に、当該軽量化BIMモデルのハッシュ値を生成し、ブロックチェーンにアップロードすることを含む。
ステップS4は、具体的には、ブロックチェーン書き込みモジュール3によって、設計、生産、輸送、施工、維持、監督などの重要なノードの品質イベントの追跡情報を分散型台帳に書き込むことを実現し、重要なノードの品質イベントの追跡情報の保存の分散と改ざん不可能を実現し、ブロックチェーン書き込みモジュール3は、各業務システムと柔軟に結合することを含む。
ステップS5は、具体的には、各ノードの品質イベントの追跡インターフェースを利用して、各ノードの業務システムに記憶された品質イベントの具体的な情報にさらにアクセスし、そして安全アクセス戦略に基づいて、権限設定に従って、公開情報とプライバシー情報を照会者にフィードバックすることを含む。
【0050】
本発明の実施例2で提供されたブロックチェーンに基づく全生存期間におけるプレハブ部材の品質追跡方法の運行プロセスは以下の通りである:追跡基準一括モジュール10は、全体の方法を標準化的にアプリケーションすることの基礎であり、追跡情報モノのインターネット採集モジュール20は、各ノードの品質イベントにおけるプレハブ部材の重要な追跡情報の効率的かつ安全な取得を提供し、品質追跡BIMモジュール30は、建築空間情報と建築の各システム(建築/構造/電気機械)の論理関係に基づくアプリケーションを提供し、追跡情報ブロックチェーン書き込みモジュール40は、設計、生産、輸送、施工、維持、監督などの重要な一環の品質イベントをブロックチェーン分散型台帳に書き込み、最後には、クエリ/追跡一括モジュール50を利用して、統一的な追跡インターフェースと安全戦略に基づく品質情報の統一的にクエリと追跡を実現する。
【0051】
図4に示すように、本発明の実施例2のシステム図であり、本発明の実施例2によって提供されたブロックチェーンに基づく全生存期間におけるプレハブ部材の品質追跡システムは、
システム内蔵のプレハブ部材のコードルール規則、品質イベントのコードルール、品質追跡インターフェースのルールにより、プレハブ部材の品質追跡の基準を形成する追跡基準一括モジュール10と、
【0052】
プレハブ部材の各ノードの品質イベントの追跡情報を効率的、安全に採集するための追跡情報モノのインターネット採集モジュール20と、
前記各ノードのBIMモデルを軽量化インターフェースにより品質追跡システムに導入し、プレハブ部材と設計情報、建築空間位置情報、及び建築各システムの論理関係の関連づけを実現できる品質追跡BIMモジュール30と、
プレハブ部材の各ノードの品質イベントの追跡情報を分散型台帳に書き込むための追跡情報ブロックチェーン書き込みモジュール40と、
統一的な追跡インターフェースと安全アクセス戦略に基づいて、全生存期間におけるプレハブ部材の品質追跡を実現するクエリ/追跡一括モジュール50と、を含む。
【0053】
以上より、前記本発明の実施例2で提供された方法及びシステムは、新規な建築工業化プロセスにおける品質追跡の基準、効率、信頼、安全と監督問題を効果的に解決することができ、全サプライチェーン、全世界及び全生存期間におけるプレハブ部材の品質追跡をサポートすることができ、全サプライチェーンの透明度と管理品質を向上させ、建築全生存期間の管理水準を向上させるとともに、中国建築業の国際市場への進出を助け、国家「一帯一路」戦略を実践することができる。
【0054】
上記各モジュールにおける操作の具体的な詳細は、
図3に関連して上述した本発明の方法の説明を参照してもよく、ここでは繰り返して説明しない。
【0055】
本発明は、建築工業化プロセスにおける品質追跡の基準、効率、信頼、安全と監督問題を効果的に解決することができる。また、本発明は、全サプライチェーン、全世界及び全生存期間におけるプレハブ部材の品質イベント情報の追跡をさらにサポートすることができる。
【0056】
具体的には、本発明の実施例2は、設計、生産、輸送、施工、維持、監督などの各ノードの品質イベントの追跡情報を効率的に、安全に採集、記録することを実現することができる。
【0057】
具体的には、本発明の実施例2は、プレハブ部材と空間位置関係/各システムの論理関係との関連づけを実現することができる。
【0058】
具体的には、本発明の実施例2は、設計、生産、輸送、施工、維持、監督などの各ノードの品質イベントの追跡情報をブロックチェーン分散型台帳に書き込むことを実現し、品質イベントの追跡情報の保存の分散と改ざん不可能を実現することができる。
【0059】
具体的には、本発明の実施例2は、クエリ/追跡一括モジュールを利用して、品質イベントの分散型台帳により、安全アクセス戦略に基づくクエリ及び品質追跡を実現することができる。
【0060】
具体的には、本発明の実施例2は、建築メンテナンスプロセスと建築プロセスにおけるプレハブ部材の(設計、生産、輸送、施工)品質イベント情報の関連づけと追跡することを実現することができる。
【0061】
当業者であれば、理解すべきものとして、上記の本発明の各モジュールまたは各ステップは、単一の計算装置に集中したり、複数の計算装置からなるネットワークに分散したりして汎用的な計算装置で実現することができる。選択肢として、これらは、計算装置が実行可能なプログラムコードを用いて実装されてもよく、それは、記憶装置に記憶されて計算装置によって実行されたり、それぞれの集積回路モジュールに作成されたり、それらのうちの複数のモジュールまたはステップを単一のセット回路モジュールにして実現されてもよい。このように、本発明は、任意の特定のハードウェアとソフトウェアの組み合わせに限定されない。本発明の開示した実施形態は上述したが、本発明を理解するために採用された実施形態であって、本発明を限定するものではない。本発明の属する技術分野内の当業者は、本発明の開示された精神及び範囲を逸脱しないという前提の下で、実施の形態及び詳細において任意の修正及び変更を行うことができるが、本発明の保護範囲は、添付の特許請求の範囲によって定められた範囲に準じるものとする。