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特許7213349コネクタアセンブリ、そのようなアセンブリで使用するためのプレート、およびそのようなアセンブリを含む冷却システム
<図1>
  • 特許-コネクタアセンブリ、そのようなアセンブリで使用するためのプレート、およびそのようなアセンブリを含む冷却システム 図1
  • 特許-コネクタアセンブリ、そのようなアセンブリで使用するためのプレート、およびそのようなアセンブリを含む冷却システム 図2
  • 特許-コネクタアセンブリ、そのようなアセンブリで使用するためのプレート、およびそのようなアセンブリを含む冷却システム 図3
  • 特許-コネクタアセンブリ、そのようなアセンブリで使用するためのプレート、およびそのようなアセンブリを含む冷却システム 図4
  • 特許-コネクタアセンブリ、そのようなアセンブリで使用するためのプレート、およびそのようなアセンブリを含む冷却システム 図5
  • 特許-コネクタアセンブリ、そのようなアセンブリで使用するためのプレート、およびそのようなアセンブリを含む冷却システム 図6
  • 特許-コネクタアセンブリ、そのようなアセンブリで使用するためのプレート、およびそのようなアセンブリを含む冷却システム 図7
  • 特許-コネクタアセンブリ、そのようなアセンブリで使用するためのプレート、およびそのようなアセンブリを含む冷却システム 図8
  • 特許-コネクタアセンブリ、そのようなアセンブリで使用するためのプレート、およびそのようなアセンブリを含む冷却システム 図9
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-18
(45)【発行日】2023-01-26
(54)【発明の名称】コネクタアセンブリ、そのようなアセンブリで使用するためのプレート、およびそのようなアセンブリを含む冷却システム
(51)【国際特許分類】
   F16L 5/00 20060101AFI20230119BHJP
【FI】
F16L5/00 C
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2021530263
(86)(22)【出願日】2018-11-29
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-10
(86)【国際出願番号】 EP2018083067
(87)【国際公開番号】W WO2020108763
(87)【国際公開日】2020-06-04
【審査請求日】2021-05-31
(73)【特許権者】
【識別番号】514052379
【氏名又は名称】オエティカ シュヴァイツ アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100104570
【弁理士】
【氏名又は名称】大関 光弘
(72)【発明者】
【氏名】ライマン・モーガン
【審査官】渡邉 聡
(56)【参考文献】
【文献】特表2004-529804(JP,A)
【文献】米国特許第05131572(US,A)
【文献】実開昭64-041431(JP,U)
【文献】特開2004-100864(JP,A)
【文献】特開昭58-077720(JP,A)
【文献】特開2002-206892(JP,A)
【文献】特表2003-531077(JP,A)
【文献】米国特許第04400020(US,A)
【文献】独国特許出願公開第102004016051(DE,A1)
【文献】特開2006-226421(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第102099219(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16L 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
オリフィス(10a)およびスピゴット(12)を有し、当該スピゴット(12)が液体用の内部の流路を有する金属プレート(10)と、前記オリフィス(10a)を介して前記流路を流れる液体を導くように前記スピゴット(12)を前記金属プレート(10)に接続するためのコネクタ手段(14)と、を含み、前記コネクタ手段(14)が、前記オリフィス(10a)を囲む、突出したカラー構造(16)を含んでおり、前記スピゴット(12)のオス型エンドが、前記カラー構造(16)に挿入されるように構成されたコネクタアセンブリであって、
前記コネクタ手段(14)は、前記カラー構造(16)の突出側から当該カラー構造(16)にはめ込まれるように構成されたリング形状のスナップオンモジュール(18)をさらに含み、当該スナップオンモジュール(18)は、当該スナップオンモジュール(18)が当該カラー構造(16)上にはめ込まれた場合に前記カラー構造(16)内側前記オリフィス(10a)に挿入されるように構成された筒形の挿入部(18a)を含み、前記筒形の挿入部(18a)の、挿入方向のリモートエンドには、前記カラー構造(16)と係合する第一のスナップオン構造が設けられており、
前記リング形状のスナップオンモジュール(18)の前記挿入部(18a)の筒形の内壁には、前記挿入部(18a)と当該挿入部(18a)内に挿入された前記スピゴット(12)のオス型エンドとの間をシールするための第一のOリング(20)を受けるように構成されたノッチが設けられている
ことを特徴とするコネクタアセンブリ。
【請求項2】
請求項1記載のコネクタアセンブリであって、
前記金属プレートは板金プレート(10)であり、前記突出したカラー構造は、板金成形プロセスによって前記板金プレート(10)の板金から一体的に形成されている
ことを特徴とするコネクタアセンブリ。
【請求項3】
請求項1ないしのいずれか一項に記載のコネクタアセンブリであって、
前記カラー構造(16)の内周は、前記カラー構造(16)と前記挿入部(18a)の外壁との間に配置されるOリングを支持するように構成された構造を含む
ことを特徴とするコネクタアセンブリ。
【請求項4】
請求項1ないしのいずれか一項に記載のコネクタアセンブリであって、
前記リング形状のスナップオンモジュール(18)は、前記カラー構造(16)を囲む外壁をさらに含み、前記外壁と前記カラー構造(16)との間の隙間Oリング(22)が設けられている
ことを特徴とするコネクタアセンブリ。
【請求項5】
請求項1ないしのいずれか一項に記載のコネクタアセンブリであって、
前記リング形状のスナップオンモジュール(18)はプラスチック部位である
ことを特徴とするコネクタアセンブリ。
【請求項6】
請求項1ないしのいずれか一項に記載のコネクタアセンブリであって、
前記カラー構造(16)は、
前記オリフィス(10a)に面した側に前記カラー構造(16)の径方向内側に配置されているリムを有する筒形の二層構造である
ことを特徴とするコネクタアセンブリ。
【請求項7】
請求項2記載のコネクタアセンブリであって、
前記カラー構造(16)は、
前記オリフィス(10a)に面した側に前記カラー構造(16)の径方向内側に配置されているリムを有する筒形の二層構造であり、
前記筒形の二層構造は、前記板金の折り返しにより得られる
ことを特徴とするコネクタアセンブリ。
【請求項8】
請求項1ないしのいずれか一項に記載のコネクタアセンブリであって、
前記スピゴット(12)のオス型エンドは、その端部の径方向外側の面に複数のラッチ構造を有し、当該ラッチ構造は、前記コネクタ手段(14)の筒形の内面上の対応ラッチ構造と相互接触するように構成されている
ことを特徴とするコネクタアセンブリ。
【請求項9】
請求項に記載のコネクタアセンブリであって、
前記スピゴット(12)の端部の径方向外側の面の前記ラッチ構造は、前記コネクタ手段(14)の筒形の内面のリムまわりに係合するように構成されている
ことを特徴とするコネクタアセンブリ。
【請求項10】
請求項1ないしのいずれか一項に記載のコネクタアセンブリであって、
前記コネクタ手段(14)の筒形の内面は、前記リング形状のスナップオンモジュール(18)の筒形の内面である
ことを特徴とするコネクタアセンブリ。
【請求項11】
請求項1ないし10のいずれか一項に記載のコネクタアセンブリであって、
前記第一のスナップオン構造が、前記カラー構造(16)の下側リムに係合するように構成されている
ことを特徴とするコネクタアセンブリ。
【請求項12】
請求項1ないし11のいずれか一項に記載のコネクタアセンブリであって、
前記筒形の挿入部(18a)の、前記カラー構造(16)との第一のスナップオン構造により挿入方向の係合が与えられ、前記スピゴット(12)の前記オス型エンドの挿入によりロックされる
ことを特徴とするコネクタアセンブリ。
【請求項13】
冷却システムであって、
請求項1ないし12のいずれか一項に記載のコネクタアセンブリを有する冷却システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷却液などの液体フロー用のフローコネクタアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
チューブまたはホースで液体を導くことが知られている。コンテナまたは他の種類のレセプタクルとチューブまたはホースとの間の流路接続を作り出すために、スピゴットを壁またはコンテナまたはレセプタクルに取り付けることが知られている。コンテナ壁にはオリフィスが設けられており、スピゴットがオリフィスに挿入または取り付けられる。スピゴットと壁との間の機械的な接続は、予測される力に耐え、密閉されるために十分頑丈である必要がある。板金製の壁の場合、これは、通常、突き出したソケットまたはオスコネクタ部を金属板に、溶接、はんだ付け、またはろう付けすることにより実現する。その後、スピゴットがソケットに取り付けられるか、または、コネクタ部に接続される。
【0003】
取り付けには、通常、例えば接続を密閉するための十分な接触圧力を生じるようにねじ込むための工具が必要である。これは煩雑であり、潜在的なエラー要因である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、コンパクトかつ軽量で、使いやすいコネクタアセンブリ、そのようなアセンブリで使用するためのプレート、およびそのようなアセンブリを有する冷却システムを提供することにより、これらの問題を克服せんとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的は、請求項1に係るコネクタアセンブリ、そのようなアセンブリで使用するためのプレート、およびそのようなアセンブリを有する冷却システムによって達成される。本発明の好ましい実施形態は従属項に示されている。
【0006】
本発明は、例えばクーラントまたは冷却液用のコネクタアセンブリに関し、このコネクタアセンブリは、オリフィスおよびスピゴットを含み、スピゴットが液体用の内部の流路を有する金属プレートと、オリフィスを介して前記流路を流れる液体を案内するようにスピゴットを金属プレートに接続するためのコネクタ手段と、を含んでおり、コネクタ手段が、オリフィスを囲む突出カラー構造を含む。

【0007】
コネクタ手段が、カラー構造にはまるように構成されたリング形状のスナップオンモジュールをさらに含み、スナップオンモジュールが、カラー構造のオリフィスに挿入されるように構成された筒形の挿入部を含んでおり、筒形の挿入部の、挿入方向のリモートエンドには、カラー構造に係合する第一のスナップオン構造が設けられていることを提案する。スナップオンモジュールは、信頼性が高く、頑丈で精密な接続構造をスピゴットに与えつつ、工具なしであっても容易な組み立てを可能とする。
【0008】
本発明は、特にスナップオンモジュールに関する実施形態において、スピゴットが、コンテナまたはレセプタクルの内側に到達する可能性がないならばコンテナまたはレセプタクルの外側から取り付けられなければならない用途に特に適している。
【0009】
本発明の好ましい実施形態では、板金成形プロセスによってカラー構造が板金プレートの板金から一体的に形成され、スピゴットのオス型エンドは、カラー構造内へ挿入され、コネクタ手段と相互接触(interact)することによって所定の位置にロックされるように構成されている。板金成形プロセスを利用してカラー構造を板金プレートと一体的に形成することによって、ろう付けまたは溶接を含む製造ステップの追加を回避することができ、製造工程を簡略化することができる。カラー構造は、非常に変形しにくく、破壊することが事実上不可能である。構造自体が補強リブを形成する。ろう付けまたは溶接プロセスに起因する不純物または不完全な溶接による漏れの発生を防ぐことができる
【0010】
板金成形プロセスは、プレス加工、深絞り加工、パンチ加工、ブランク加工、プレス加工、エンボス加工、曲げ加工、成形加工、タップ押し出しまたはコイル押し出し等の、さまざまな技術を含んでいてもよく、任意にレーザ切断によって補われる。本発明のさらなる実施形態によれば、カラーは、3Dプリント、成形または鋳造によって形成することができる。
【0011】
リング形状のスナップオンモジュールの挿入部の円筒形内壁に、Oリングを受けるように構成されたノッチを設けることをさらに提案する。第一のOリングにより、スナップオンモジュールのオリフィスの内壁とスピゴットのオス型エンドの外壁との間に、信頼性の高いシールを提供することができる。
【0012】
本発明のさらなる実施形態によれば、カラー構造の内周は、カラー構造と挿入部の外壁との間に配置される第二のOリングを支持するように構成された、ノッチまたはフランジなどの構造を含む。第二のOリングにより、スナップオンモジュールとカラー構造との間に、信頼性の高いシールを確保することができる。
【0013】
本発明者は、リング形状のスナップオンモジュールが、カラー構造を囲む外壁と、スナップオンモジュールの外壁とカラー構造との間の隙間に設けられた第二のOリングと、をさらに含むこと、をさらに提案する。第二のOリングは、スナップオンモジュールとカラー構造との間に、信頼性の高いシールを確保することができる。カラー構造の内側のOリングおよびカラー構造の外側のOリングは単独または併用で使用してもよい。
【0014】
本発明の好ましい実施形態では、リング形状のスナップオンモジュールはプラスチック部位である。これは、軽量で、コストを削減し、信頼性の高いソリューションである。プラスチックは、用途によって課された化学的および熱的条件にしたがって選択可能であり、必要に応じて繊維の強化材(fibre reinforcement)または金属の強化材(metal reinforcement)を含んでいてもよい。
【0015】
本発明の好ましい実施形態では、カラー構造は、板金の折り曲げにより得られる円筒形の二層構造であり、板金のリムはカラー構造の内側に配置されている。リムは、スピゴットまたはリング形状のスナップオンモジュールのラッチ構造用の、安定かつ鮮明で、明確に定められた係合ポイントとしてあとで使用してもよい。
【0016】
スピゴットのオス型エンドが、その端部の径方向外側の面上に複数のラッチ構造を有しており、当該ラッチ構造が、コネクタ手段の円筒形の内面上の対応ラッチ構造と相互接触(interact)するように構成されていることをさらに提案する。これにより、特別な工具を必要とせずに、スピゴットの簡単かつ単純なスナップオン組み立てが可能となる。

【0017】
本発明の一実施形態によれば、スピゴットの端部の径方向外側の面上のラッチ構造は、コネクタ手段の円筒形の内面のリムまわりに係合するように構成される。本発明の好ましい実施形態では、コネクタ手段の円筒形の内面は、リング形状のスナップオンモジュールの円筒形の内面である。スピゴットをスナップオンモジュールに挿入およびラッチすることにより、モジュールがカラー構造に向かってしっかり固定され、スナップオンモジュールが所定の位置にロックされる。
【0018】
留意すべきは、スナップオンモジュールとカラー構造との間のスナップオン接続およびスピゴットとスナップオンモジュールとの間のスナップオン接続の両方が、例えばスピゴットおよびスナップオンモジュールまたは他の要素を互いに対して回転させることにより開放可能であってもよいことである。この場合、カラーおよび/またはスナップオンモジュールは、適切なセグメントを整列することにより接続を開放することができるような、セグメント化された形状を有していてもよい。
【0019】
本発明のさらなる態様は、上で定義したようなコネクタアセンブリでの使用に適したカラー構造付きの板金プレートを含む、冷却プレート、熱交換器、またはバッテリプレートアセンブリに関する。
【0020】
本発明のさらに別の態様は、上で定義したようなコネクタアセンブリを含む、特にバッテリアセンブリ用の冷却システムに関する。
【0021】
さらに、本発明の特徴および効果は本発明の実施形態についての下記説明から導きだすことができる。明細書全体、請求項、および図面は、本発明の特徴を、特定の組み合わせにおいて開示する。当業者であれば、請求項に定義されている本発明を、自身の特定のニーズに適合させるために、これらの特徴を個別に検討して、それらを組み合わせてそれらのコンビネーションまたはサブコンビネーションがさらに得られるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1図1は、本発明の第一の実施形態に係るコネクタアセンブリを示す。
図2図2は、本発明の第一の実施形態に係るカラー構造を含む板金プレートを図示する。
図3図3は、本発明の第一の実施形態に係るコネクタアセンブリの断面図である。
図4図4は、本発明の第一の実施形態に係るコネクタアセンブリの分解図である。
図5図5は、本発明の第一の実施形態に係る、金属プレートとスナップオンモジュールとを含むプレアセンブル構造を図示する。
図6図6は、本発明の第二の実施形態に係るコネクタアセンブリの断面図である。
図7図7は、本発明の第二の実施形態に係るカラー構造を含む板金プレートを図示する。
図8図8は、本発明の第三の実施形態に係るコネクタアセンブリのスピゴットを図示する。
図9図9は、本発明の第三の実施形態に係るスナップオンモジュールを図示する。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1および図3は、本発明の第一の実施形態に係るコネクタアセンブリを示す。コネクタアセンブリは、電気またはハイブリッド車両のバッテリ冷却システムで用いられるように構成されており、冷却液を熱交換器に導く。熱交換器の壁のひとつは、オリフィス10aと、オリフィス10aに取り付けられるスピゴット12と、を有する板金プレート10である。スピゴット12は、オリフィス10a内に配置されたオリフィス10cで終わる、例えばクーラントまたは水といった液体のための、角のある内部流路を有している。コネクタ手段14は、オリフィス10cを介して流路内を流れる液体が導かれるようにスピゴット12を金属プレート10に接続するために設けられている。コネクタ手段14は、オリフィス10aを囲む、突出したカラー構造16を含んでいる。
【0024】
図2に示すように、カラー構造16は、パンチ加工、深絞り加工などの板金成形プロセスにより、板金プレート10の板金から一体的に形成される。円筒形のカラー構造16は、ほぼ円筒樽型の円形壁として、板金プレート10から、板金プレート10の主平面または接平面に対して垂直な方向に突出している。
【0025】
カラー構造16は、スピゴット12と板金プレート 10との間の接続の安定性を高め、カラー構造16の中央部に設けられたオリフィス10aのリムを安定させる。図1ないし図3の実施形態では、カラー構造16は、板金を折り返すことで得られる二層構造を有しており、板金のリムがカラー構造16の内側に配置されている。
【0026】
コネクタ手段14は、カラー構造16にはまるように構成された射出成形プラスチック部位として形成されたリング形状のスナップオンモジュール18をさらに有している。スナップオンモジュール18は、カラー構造16のオリフィス10aに挿入されるように構成された円筒形の挿入部18aを有しており、円筒形挿入部18aの、挿入方向のリモートエンドには、カラー構造16の下側リムと係合する第一のスナップオン構造として径方向外方に向けて突き出したスナップフィット凸部を有する複数のラッチ18bが設けられている。円筒形の挿入部18aをカラー構造16のオリフィス10a内に挿入する場合、ラッチ18bが、径方向内方に向かって撓み、最終的な係合位置に到達したときに反発して元の状態に戻る。
【0027】
リング形状のスナップオンモジュール18の挿入部18aの円筒形の内壁には、第一のOリング20を受けるように構成されたノッチ18cが設けられている。
【0028】
スピゴット12のオス型エンドは、リング形状のスナップオンモジュール18のオリフィス10bへ挿入され、したがってカラー構造16内へ挿入され、コネクタ手段14と相互接触(interact)することによって所定の位置にロックされるように構成されている。スピゴットのフランジ28は、スナップオンモジュール18へのその挿入深さを制限する。ラッチ18bの内向きの撓みはスピゴットによって阻止される。スピゴット12のオス型エンドは、その端部の径方向外側の面に複数のラッチ構造を有しており、ラッチ構造は、リング形状のスナップオンモジュール18の円筒形の内面の、下側リム、ラッチ、または他のかみ合い構造に係合するように構成されている。図3に示すように、スピゴット12のラッチングエンドは、スナップオンモジュール18の内面(下面)上にわずかに突き出している。
【0029】
リング形状のスナップオンモジュール18はさらに外壁を有しており、外壁は、リング形状のスナップオンモジュール16の外形全体が、カラー構造16上にクリップされた逆U字形となるように、カラー構造16を囲むとともにカラー構造16の径方向外側の壁に当接している。
【0030】
カラー構造16の内周上に、スナップオンモジュール18と金属プレート10との間の接続を密閉する第二のOリング22が配置されており、金属プレート10には、カラー構造16と挿入部18aの外壁との間に配置された第二のOリング22を支持するように構成された、径方向内方に突き出したフランジ16aが含まれる。
【0031】
スピゴット12のリモートエンドは、クーラントホースにはめ込まれるバーブ(barb)構造で構成されており、例えばホースクランプでさらに固定されてもよい。ただし、スピゴット12のリモートエンドの構造は特に限定されず、ホースまたはチューブの接続に適したどのような構造のものであってもよい。
【0032】
図4は、スピゴット12、スナップオンモジュール18、スピゴット12とスナップオンモジュール18との間の接続を密閉する第一のOリング20、およびスナップオンモジュール18と金属プレート10との間の接続を密閉する第二のOリング22を含むコネクタアセンブリの分解図である。
【0033】
リング形状のスナップオンモジュール18は、あらかじめ取り付けられていてもよく、容易に持ち運び可能なユニット内の金属プレート10のカラー構造16に、特別の工具を必要とせずにスナップ留めされてもよい。プレアセンブル構造を図5に図示する。プレアセンブルユニットは、スナップオンモジュール18を紛失するおそれなく運ぶことができ、その後、スピゴット12およびホースは、コネクタアセンブリを用いて実用の最終アセンブリに取り付けることができる。
【0034】
カラー構造16付きの板金プレート10は、冷却プレート、熱交換器、またはバッテリプレートアセンブリの一部であるが、これに限定されない。本発明は、任意材料のあらゆる種類のレセプタクル用の、簡単に接続可能なスピゴット12に適用可能である。
【0035】
板金プレート10およびコネクタアセンブリは、冷却液を搬送するための冷却システム、特にバッテリアセンブリ用の冷却システムにおける使用に適している。
【0036】
図6ないし図9は、本発明の第二および第三の実施形態を示す。繰り返しを避けるため、これらのさらなる実施形態についての以下の明細書は、本発明の第一の実施形態との相違に制限する。変更されない特徴に関しては、第一の実施形態についての上記明細書の参照を当業者に勧める。類似性を強調するため、類似効果を有する機能の同一特徴には同じ参照記号を使用する。
【0037】
図6および図7に示したような本発明の第二の実施形態では、Oリング22が外壁とカラー構造16との間の隙間に設けられ、スナップオンモジュール18と板金プレート10との間の接続を密閉する。この実施形態では、カラー構造16内側のフランジを省略することができる。
【0038】
図8および図9は、本発明の第三の実施形態に係るコネクタアセンブリのスピゴット12およびスナップオンモジュールを図示しており、スナップオンモジュール18のオリフィス10bに挿入されるスピゴット12の端部には、スナップオンモジュール18のサブセットのラッチ18b1の、内向きに突き出した端部を収容する凹部24が設けられている。第二サブセットのラッチ18b2は、板金プレート10(不図示)のオリフィス10aに径方向外方に係合する。凹部24の、制限された周方向の幅により、スピゴット12およびスナップオンモジュール18の相対的な回転位置が定まり、この回転位置は、スナップオンモジュール18の上面上およびスピゴット12のフランジ28上のかみ合い構造26、26’によってさらに定められる。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9