(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-18
(45)【発行日】2023-01-26
(54)【発明の名称】ディスプレイ基板、ディスプレイパネル、及びディスプレイ装置
(51)【国際特許分類】
G09F 9/30 20060101AFI20230119BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20230119BHJP
G09F 9/302 20060101ALI20230119BHJP
H10K 50/00 20230101ALI20230119BHJP
H10K 59/00 20230101ALI20230119BHJP
H05B 33/02 20060101ALI20230119BHJP
H05B 33/26 20060101ALI20230119BHJP
H05B 33/04 20060101ALI20230119BHJP
【FI】
G09F9/30 338
G09F9/30 309
G09F9/00 313
G09F9/302 Z
H05B33/14 A
H01L27/32
H05B33/02
H05B33/26 Z
H05B33/04
(21)【出願番号】P 2021551822
(86)(22)【出願日】2020-01-15
(86)【国際出願番号】 CN2020072274
(87)【国際公開番号】W WO2020258862
(87)【国際公開日】2020-12-30
【審査請求日】2021-08-31
(31)【優先権主張番号】201910580310.8
(32)【優先日】2019-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】515179325
【氏名又は名称】昆山国顕光電有限公司
【氏名又は名称原語表記】KUNSHAN GO-VISIONOX OPTO-ELECTRONICS CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Building 4, No. 1, Longteng Road, Development Zone Kunshan, Jiangsu, People’s Republic of China
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】李美尽
(72)【発明者】
【氏名】許傳志
【審査官】川俣 郁子
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第108376696(CN,A)
【文献】特開2005-031645(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第109728046(CN,A)
【文献】特開2010-230797(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第109600459(CN,A)
【文献】中国実用新案第208622778(CN,U)
【文献】中国実用新案第208861990(CN,U)
【文献】国際公開第2016/042638(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/00-9/46
H01L27/32
51/50
H05B33/00-33/28
44/00
45/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を含むディスプレイ基板であって、
前記ディスプレイ基板は、
前記基板上に位置する複数の第1サブピクセルが設置されている第1ディスプレイ領域と、
光透過率が前記第1ディスプレイ領域の光透過率未満の第2ディスプレイ領域と、を含み、
各前記第1サブピクセルは、
配線を介して対応するピクセル回路に電気的に接続されている第1電極と、
前記第1電極上に設置されている発光構造と、
前記発光構造上に設置されている第2電極と、を含み、
前記第1ディスプレイ領域内には、導電層がさらに含まれ、前記第1電極は、前記導電層を介して前記配線に電気的に接続され、前記導電層の抵抗率は、前記第1電極の抵抗率および前記配線の抵抗率よりもそれぞれ小さ
く、
前記第1電極は、少なくとも1つの電極ブロックを含み、
前記第1電極が2つ以上の電極ブロックを含む場合、前記2つ以上の電極ブロックは、第1方向に沿って間隔を置いて配置され、当該第1電極は、少なくとも1つの接続部をさらに含み、前記少なくとも1つの接続部の中の各前記接続部は、隣り合う2つの電極ブロックを電気的に接続し、
前記第1方向は、行方向または列方向である
ことを特徴とするディスプレイ基板。
【請求項2】
前記第1サブピクセルを駆動するためのピクセル回路は、前記第2ディスプレイ領域内に設置され、前記配線は、接続されている第1セグメントと第2セグメントとを含み、前記第1セグメントは、前記第1ディスプレイ領域に位置されており、前記第2セグメントは、前記第2ディスプレイ領域に位置されており、前記第1電極は、前記導電層を介して前記第1セグメントに電気的に接続されている
ことを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ基板。
【請求項3】
前記第1電極は、前記導電層および前記第1セグメントの上方に位置され、前記第1電極と前記第1セグメントとの間には、第1絶縁層が設置されており、前記第1絶縁層には、ビアホールが設置されており、前記第1電極は、前記ビアホールを介して前記導電層と接触する
ことを特徴とする請求項2に記載のディスプレイ基板。
【請求項4】
前記第1セグメントおよび/または前記第1電極の光透過率は、70%よりも大きく、
前記導電層の材料は、モリブデン、チタン、アルミニウム、マグネシウム、銀、金、銅、亜鉛、クロム、ニッケル、タングステンのうちの少なくとも1つを含み、
前記第2電極の材料は、マグネシウム銀、インジウムスズ酸化物、インジウム亜鉛酸化物、銀ドープインジウムスズ酸化物、銀ドープインジウム亜鉛酸化物のうちの少なくとも1つを含み、
前記第1セグメントおよび/または前記第1電極の材料は、インジウムスズ酸化物、インジウム亜鉛酸化物、銀ドープインジウムスズ酸化物、銀ドープインジウム亜鉛酸化物のうちの少なくとも1つを含み、
前記導電層の延在方向において、前記導電層の幅は、連続的に変化するかまたは断続的に変化する
ことを特徴とする請求項2に記載のディスプレイ基板。
【請求項5】
前記第2ディスプレイ領域は、複数の第2サブピクセルが設置されている第1サブディスプレイ領域と、前記第1サブディスプレイ領域および前記第1ディスプレイ領域と隣接する第2サブディスプレイ領域と、を含み、前記第2サブディスプレイ領域には、複数の第3サブピクセルが設置されており、前記複数の第1サブピクセルに対応するピクセル回路は、前記第2サブディスプレイ領域内に設置されている
ことを特徴とする請求項2に記載のディスプレイ基板。
【請求項6】
前記複数の第1サブピクセルの密度は、前記複数の第3サブピクセルの密度と同一であり、かつ、前記複数の第2サブピクセルの密度未満であり、および/または、
前記第3サブピクセルの密度は、前記第2サブピクセルの密度の半分と等しく、
前記第2サブディスプレイ領域における隣り合う第3サブピクセル間の距離は、前記第1サブディスプレイ領域における隣り合う第2サブピクセル間の距離よりも大きく、および/または、
前記第2サブピクセルのサイズは、第3サブピクセルのサイズ未満である
ことを特徴とする請求項5に記載のディスプレイ基板。
【請求項7】
前記第1電極が2つ以上の電極ブロックを含む場合、前記第1電極に対応する配線と当該第1電極の1つの電極ブロックとが電気的に接続され、
各前記電極ブロックの前記基板における投影は、1つの第1グラフィックユニットまたは複数の第1グラフィックユニットを含み、および/または
前記発光構造は、前記少なくとも1つの電極ブロック上に対応的に設置されている発光構造ブロックを含み、各前記発光構造ブロックの前記基板における投影は、1つの第2グラフィックユニットまたは複数の第2グラフィックユニットを含み、前記第2グラフィックユニットの形状は、前記第1グラフィックユニットの形状と同一であるかまたは異なり、
1つの前記第1電極の2つ以上の電極ブロックのうち、隣り合う2つの前記電極ブロックは、第2方向において互い違いに配置され、前記第2方向は、前記第1方向に垂直である
ことを特徴とする請求項
1に記載のディスプレイ基板。
【請求項8】
前記第1電極が2つ以上の電極ブロックを含む場合、
前記2つ以上の電極ブロックは、第1方向に沿って間隔を置いて配置され、当該第1電極は、少なくとも1つの接続部をさらに含み、前記少なくとも1つの接続部の中の各前記接続部は、隣り合う2つの電極ブロックを電気的に接続し、前記発光構造は、前記2つ以上の電極ブロック上に対応的に設置された発光構造ブロックを含み、
前記第1電極の前記少なくとも1つの接続部は、前記2つ以上の電極ブロックと同一層に位置し、前記第1方向は、行方向または列方向であり、または、
前記第1電極が2つ以上の電極ブロックを含む場合、
前記2つ以上の電極ブロックは、第1方向に沿って間隔を置いて配置され、当該第1電極は、少なくとも1つの接続部をさらに含み、前記少なくとも1つの接続部の中の各前記接続部は、隣り合う2つの電極ブロックを電気的に接続し、前記発光構造は、前記2つ以上の電極ブロック上に対応的に設置された発光構造ブロックを含み、
前記第1電極の前記少なくとも1つの接続部は、前記2つ以上の電極ブロックと異なる層に位置し、前記少なくとも1つの接続部と前記2つ以上の電極ブロックとの間には、第2絶縁層が設置されており、前記第2絶縁層は、接触ホールを含み、前記接続部は、接触ホールを介して対応する電極ブロックに電気的に接続され、前記第1方向は、行方向または列方向である
ことを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ基板。
【請求項9】
前記ディスプレイ基板は、前記第1電極上に設置されているピクセル定義層をさらに含み、前記ピクセル定義層には、ピクセル開口が設置されており、前記発光構造ブロックは、1対1の対応で前記ピクセル開口内に設置され、前記接触ホールの縁部と、対応する前記ピクセル開口の縁部との間の距離範囲は、4μm~30μmである
ことを特徴とする請求項
8に記載のディスプレイ基板。
【請求項10】
前記接続部は、第3セグメントと、前記第3セグメントと接続された複数の第4セグメントと、を含み、前記第4セグメントは、前記電極ブロックに電気的に接続するために使用され、前記第3セグメントは、前記第1方向に沿って延在し、前記第4セグメントは、第2方向に沿って延在し、複数の前記第4セグメントは、前記第1方向において間隔を置いて配置され、前記第3セグメントおよび前記第4セグメントは、弧状または波状であり、前記第2方向は、前記第1方向に垂直である
ことを特徴とする請求項
9に記載のディスプレイ基板。
【請求項11】
ディスプレイ基板であって、
複数の第1サブピクセルが設置されている第1ディスプレイ領域と、
光透過率が前記第1ディスプレイ領域の光透過率未満の第2ディスプレイ領域と、を含み、
各前記第1サブピクセルは、
2つ以上の電極ブロックと少なくとも1つの接続部とを含み、前記少なくとも1つの接続部の中の各前記接続部は、隣り合う2つの電極ブロックを電気的に接続する第1電極と、
前記第1電極上に設置されており、前記2つ以上の電極ブロック上に対応的に設置された発光構造ブロックを含む発光構造と、
前記発光構造上に設置されている第2電極と、を含み、
前記第1電極の前記少なくとも1つの接続部は、前記2つ以上の電極ブロックと異なる層に位置し、前記少なくとも1つの接続部と前記2つ以上の電極ブロックとの間には、絶縁層が設置されており、前記絶縁層には、接触ホールが設置されており、前記接続部は、前記接触ホールを介して対応する前記電極ブロックに電気的に接続され、
前記ディスプレイ基板は、前記第1電極上に設置されているピクセル定義層をさらに含み、前記ピクセル定義層には、ピクセル開口が設置されており、前記接触ホールの縁部と、対応する前記ピクセル開口の縁部との間の距離範囲は、4μm~30μmである
ことを特徴とするディスプレイ基板。
【請求項12】
ディスプレイパネルであって、
請求項1乃至
11のいずれか1項に記載のディスプレイ基板と、
封止層と、を備え、
前記封止層は、偏光子を含み、前記偏光子は、前記第2ディスプレイ領域をカバーするか、前記第2ディスプレイ領域と前記第1ディスプレイ領域とをカバーする
ことを特徴とするディスプレイパネル。
【請求項13】
ディスプレイ装置であって、
部品領域を有するデバイス本体と、
前記デバイス本体をカバーする請求項
12に記載のディスプレイパネルと、を含み、
前記部品領域は、前記第1ディスプレイ領域の下方に位置し、前記部品領域には、前記第1ディスプレイ領域を通過した光を放出するかまたは収集する感光部品が設置されている
ことを特徴とするディスプレイ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスプレイ技術分野に関し、特にディスプレイ基板、ディスプレイパネル、及びディスプレイ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子デバイスの急速な発展に伴い、ユーザの画面占有率に対する要求がますます高まっており、その結果、電子デバイスの全画面表示が業界でますます注目を集めている。携帯電話やタブレットコンピューターなどの従来の電子デバイスは、フロントカメラ、スピーカー、赤外線検知要素などを組み込む必要があるため、ディスプレイスクリーンにノッチ(Notch)を付けることによって、ノッチ領域に、カメラ、スピーカー、および、赤外線検知要素などを設置することができる。しかしながら、ノッチ領域には、画面を表示することができず、スクリーンには例えば上端中央にノッチが現れてしまう。あるいは、スクリーンに穴を開けて、カメラ、スピーカー、赤外線検知要素などを設置することにより、撮影機能を実現する電子デバイスでは、外部の光がスクリーン上の孔からスクリーンの下方に位置する感光素子に入ることになる。これら電子デバイスは、いずれも本当の意味でのフルスクリーンではなく、スクリーン全体のすべての領域に画面表示することができない。たとえば、カメラ領域に画面を表示することができない。
【発明の概要】
【0003】
本発明の実施例の第1の態様によると、ディスプレイ基板を提供し、基板を含むディスプレイ基板であって、前記ディスプレイ基板は、前記基板上に位置する複数の第1サブピクセルが設置されている第1ディスプレイ領域と、光透過率が前記第1ディスプレイ領域の光透過率未満の第2ディスプレイ領域と、を含み、各前記第1サブピクセルは、配線を介して対応するピクセル回路に電気的に接続されている第1電極と、前記第1電極上に設置されている発光構造と、前記発光構造上に設置されている第2電極と、を含み、前記第1ディスプレイ領域内には、導電層がさらに含まれ、前記第1電極は、前記導電層を介して前記配線に電気的に接続され、前記導電層の抵抗率は、前記第1電極の抵抗率および前記配線の抵抗率よりもそれぞれ小さく、前記第1電極は、少なくとも1つの電極ブロックを含み、前記第1電極が2つ以上の電極ブロックを含む場合、前記2つ以上の電極ブロックは、第1方向に沿って間隔を置いて配置され、当該第1電極は、少なくとも1つの接続部をさらに含み、前記少なくとも1つの接続部の中の各前記接続部は、隣り合う2つの電極ブロックを電気的に接続し、前記第1方向は、行方向または列方向である。
【0004】
好ましくは、前記第1サブピクセルを駆動するためのピクセル回路は、前記第2ディスプレイ領域内に設置され、前記配線は、接続されている第1セグメントと第2セグメントとを含み、前記第1セグメントは、前記第1ディスプレイ領域に位置されており、前記第2セグメントは、前記第2ディスプレイ領域に位置されており、前記第1電極は、前記導電層を介して前記第1セグメントに電気的に接続されている。前記第1セグメントおよび/または前記第1電極の光透過率は、70%よりも大きい。このように設置すると、第1ディスプレイ領域の光透過率をより大きくすることができ、さらに、第1ディスプレイ領域の光透過率がその下方に設置された感光部品の光収集要件を満たすようにすることができる。
【0005】
好ましくは、前記第1セグメントおよび/または前記第1電極の材料は、インジウムスズ酸化物、インジウム亜鉛酸化物、銀ドープインジウムスズ酸化物、銀ドープインジウム亜鉛酸化物のうちの少なくとも1つを含む。製造第1電極および/または配線の第1セグメントの材料は、銀ドープインジウムスズ酸化物または銀ドープインジウム亜鉛酸化物を採用することができて、第1ディスプレイ領域の高い光透過率を保証した上で、第1電極および/または配線の第1セグメントの抵抗を低減することができる。
【0006】
好ましくは、前記導電層の材料は、モリブデン、チタン、アルミニウム、マグネシウム、銀、金、銅、亜鉛、クロム、ニッケル、タングステンのうちの少なくとも1つを含む。上記のいくつかの材料は、抵抗率がより低く、特性がより安定である。
【0007】
好ましくは、前記第2電極の材料は、マグネシウム銀、インジウムスズ酸化物、インジウム亜鉛酸化物、銀ドープインジウムスズ酸化物、銀ドープインジウム亜鉛酸化物のうちの少なくとも1つを含む。このように設置すると、第1ディスプレイ領域の光透過率の向上に有利である。
【0008】
1つの実施例において、前記導電層の延在方向において、前記導電層の幅は、連続的に変化するかまたは断続的に変化する。このように設置すると、導電層の異なる幅方向位置および隣り合う導電層の間隔が異なる箇所において発生する回折縞の位置が異なり、異なる位置における回折強度が互いに打ち消し合うため、回折効果を効果的に低減することができ、第1ディスプレイ領域の下方に設置されたカメラによって撮影された画像がより高い解像度を有するように確保することができる。
【0009】
好ましくは、前記第2ディスプレイ領域は、第1サブディスプレイ領域と、前記第1サブディスプレイ領域および前記第1ディスプレイ領域と隣接する第2サブディスプレイ領域と、を含み、前記複数の第1サブピクセルに対応するピクセル回路は、前記第2サブディスプレイ領域内に設置されている。前記第1サブディスプレイ領域内には、複数の第2サブピクセルが設置されており、前記第2サブディスプレイ領域には、複数の第3サブピクセルが設置されており、前記第1サブピクセルの密度は、前記第3サブピクセルの密度と同一であり、かつ、前記第2サブピクセルの密度未満である。前記第1サブピクセルの密度は、前記第3サブピクセルの密度と同一であり、第1ディスプレイ領域と第2サブディスプレイ領域のディスプレイ効果を近づけることができ、ディスプレイ基板のディスプレイ領域内のピクセル密度の多様化によって引き起こされるディスプレイ領域内の各領域のディスプレイ効果に一貫性がない確率をある程度低減することができる。
【0010】
好ましくは、前記第3サブピクセルの密度は、前記第2サブピクセルの密度の半分と等しい。前記第3サブピクセルの密度を前記第2サブピクセルの密度の半分と等しく設置することによって、第1サブピクセルのピクセル回路と第3サブピクセルのピクセル回路とがそれぞれ第2サブディスプレイ領域の半分の領域を占めるため、第1サブピクセルのピクセル回路および第3サブピクセルのピクセル回路の第2サブディスプレイ領域内の配置がより合理的になるようにする。
【0011】
好ましくは、前記第2サブディスプレイ領域における隣り合う第3サブピクセル間の距離は、前記第1サブディスプレイ領域における隣り合う第2サブピクセル間の距離よりも大きく、および/または、前記第2サブピクセルのサイズは、第3サブピクセルのサイズ未満である。このように設置すると、第1サブディスプレイ領域内の第2サブピクセルの密度が第2サブディスプレイ領域内の第3サブピクセルの密度よりも大きくすることができる。
【0012】
1つの実施例において、前記第1電極は、少なくとも1つの電極ブロックを含み、前記第1電極が2つ以上の電極ブロックを含む場合、2つ以上の電極ブロックは、第1方向に沿って間隔を置いて配置され、当該第1電極は、少なくとも1つの接続部をさらに含み、前記少なくとも1つの接続部の中の各前記接続部は、隣り合う2つの電極ブロックを電気的に接続し、その中の前記第1方向は、行方向または列方向である。このように設置すると、第1電極内の2つ以上の電極ブロックが1つのピクセル回路によって駆動され得、第1ディスプレイ領域内の構造の複雑度を軽減することができ、光が透過するときに第1ディスプレイ領域の複雑な構造によって引き起こされる回折重ね合わせ現像を効果的に改善することができ、さらに、第1ディスプレイ領域の逆光面に設置されたカメラによって撮影される画像の品質が改善され、画像歪み欠陥が回避される。また、1つの第1電極内の複数の電極ブロックが電気的に接続されているため、1つの第1電極の複数の電極ブロック上に対応的に設置された発光構造ブロックを制御して同時に発光させたり、同時に消灯させたりすることができ、第1ディスプレイ領域の制御を簡素化することができる。
【0013】
好ましくは、前記第1電極が2つ以上の電極ブロックを含む場合、前記第1電極に対応する配線と当該第1電極の1つの電極ブロックとが電気的に接続される。1つの第1電極内の2つ以上の電極ブロックが電気的に接続されるので、その中の1つの電極ブロックを対応する配線に接続することによって、当該第1電極の各電極ブロックが同一ピクセル回路によって駆動されるように保証できる。
【0014】
好ましくは、1つの第1電極の2つ以上の電極ブロックのうち、隣り合う2つの電極ブロックは、第2方向において互い違いに配置され、前記第2方向は、前記第1方向に垂直である。このように設置すると、外部から入射する光が第1ディスプレイ領域を通過するときに発生される回折効果をさらに軽減することができる。
【0015】
好ましくは、各前記電極ブロックの前記基板における投影は、1つの第1グラフィックユニットまたは複数の第1グラフィックユニットを含み、および/または、前記発光構造は、前記少なくとも1つの電極ブロック上に対応的に設置されている発光構造ブロックを含み、各前記発光構造ブロックの前記基板における投影は、1つの第2グラフィックユニットまたは複数の第2グラフィックユニットを含み、前記第2グラフィックユニットの形状は、前記第1グラフィックユニットの形状と同一であるかまたは異なる。第1グラフィックユニットの形状と第2グラフィックユニットの形状とが異なると、電極ブロック上に対応的に設置された発光構造ブロックの基板における投影が当該電極ブロックの基板における投影と異なり、光が第1ディスプレイ領域を通過するときに発生される回折効果をさらに軽減することができる。
【0016】
前記第1電極が2つ以上の電極ブロックを含む場合、2つ以上の電極ブロックは、第1方向に沿って間隔を置いて配置され、当該第1電極は、少なくとも1つの接続部をさらに含み、前記少なくとも1つの接続部の中の各前記接続部は、隣り合う2つの電極ブロックを電気的に接続し、前記発光構造は、前記2つ以上の電極ブロック上に対応的に設置された発光構造ブロックを含み、前記第1電極の前記少なくとも1つの接続部は、前記2つ以上の電極ブロックと同一層に位置し、前記第1方向は、行方向または列方向である。1つの前記第1電極の接続部は、電極ブロックと同一層に位置される。このように設置すると、電極ブロックおよび接続部が同一プロセスステップで形成されることができ、プロセスの複雑度の低減に有利である。
【0017】
1つの実施例において、前記第1電極が2つ以上の電極ブロックを含む場合、2つ以上の電極ブロックは、第1方向に沿って間隔を置いて配置され、当該第1電極は、少なくとも1つの接続部をさらに含み、前記少なくとも1つの接続部の中の各前記接続部は、隣り合う2つの電極ブロックを電気的に接続し、前記発光構造は、前記2つ以上の電極ブロック上に対応的に設置された発光構造ブロックを含み、前記第1電極の前記少なくとも1つの接続部は、前記2つ以上の電極ブロックと異なる層に位置し、前記少なくとも1つの接続部と前記2つ以上の電極ブロックとの間には、第2絶縁層が設置されており、前記第2絶縁層は、接触ホールを含み、前記接続部は、接触ホールを介して対応する電極ブロックに電気的に接続され、前記第1方向は、行方向または列方向である。このように設置すると、第1電極ブロックのサイズが接続部の影響を受けなくなるため、第1電極ブロックのサイズをより大きくすることができ、さらに、第1ディスプレイ領域の有効発光面積をより大きくすることができる。
【0018】
好ましくは、前記ディスプレイ基板は、前記第1電極上に設置されているピクセル定義層をさらに含み、前記ピクセル定義層には、ピクセル開口が設置されており、前記発光構造ブロックは、1対1の対応で前記ピクセル開口内に設置され、前記接触ホールの縁部と、対応する前記ピクセル開口の縁部との間の距離範囲は、4μm~30μmである。接触ホールの縁部とピクセル開口の縁部との間の距離を4μm~30μmに設置することによって、接触ホールがピクセル開口の下方に位置しないようにするため、ピクセル開口の下方の電極ブロックに凹みが発生されることを回避でき、さらに、発光構造ブロックに凹み、劣化、点欠陥などの問題が発生されることを回避でき、ディスプレイ基板のディスプレイ品質を保証することができる。
【0019】
好ましくは、前記接続部は、第3セグメントと、前記第3セグメントと接続された複数の第4セグメントと、を含み、前記第4セグメントは、前記電極ブロックに電気的に接続するために使用され、前記第3セグメントは、前記第1方向に沿って延在し、前記第4セグメントは、第2方向に沿って延在し、複数の前記第4セグメントは、前記第1方向において間隔を置いて配置され、前記第3セグメントおよび前記第4セグメントは、弧状または波状であり、前記第2方向は、前記第1方向に垂直である。第3セグメントおよび第4セグメントを弧状または波状に設置することによって、外光が第1ディスプレイ領域に入射するときに発生される回折強度を低減することができる。
【0020】
本発明の実施例の第2の態様によると、ディスプレイ基板を提供し、前記ディスプレイ基板は、第1ディスプレイ領域と第2ディスプレイ領域とを含み、前記第1ディスプレイ領域の光透過率は、前記第2ディスプレイ領域の光透過率よりも大きい。前記第1ディスプレイ領域内には、複数の第1サブピクセルが設置されており、各前記第1サブピクセルは、第1電極と、前記第1電極上に設置されている発光構造と、前記発光構造上に設置されている第2電極と、を含み、前記第1電極は、2つ以上の電極ブロックと少なくとも1つの接続部とを含む。前記少なくとも1つの接続部の中の各前記接続部は、隣り合う2つの電極ブロックを電気的に接続する。前記発光構造は、前記2つ以上の電極ブロック上に対応的に設置された発光構造ブロックを含む。前記第1電極の前記少なくとも1つの接続部は、前記2つ以上の電極ブロックと異なる層に位置し、前記少なくとも1つの接続部と前記2つ以上の電極ブロックとの間には、絶縁層が設置されており、前記絶縁層には、接触ホールが設置されており、前記接続部は、前記接触ホールを介して対応する前記電極ブロックに電気的に接続される。前記ディスプレイ基板は、前記第1電極上に設置されているピクセル定義層をさらに含み、前記ピクセル定義層には、ピクセル開口が設置されており、前記接触ホールの縁部と、対応する前記ピクセル開口の縁部との間の距離範囲は、4μm~30μmである。
【0021】
本発明の実施例の第3の態様によると、ディスプレイパネルを提供し、前記ディスプレイパネルは、上記ディスプレイ基板と封止層とを含み、前記封止層は、偏光子を含み、前記偏光子は、前記第2ディスプレイ領域をカバーするか、前記第2ディスプレイ領域と前記第1ディスプレイ領域とをカバーする。
【0022】
本発明の実施例の第4態様によると、ディスプレイ装置を提供し、当該ディスプレイ装置は、部品領域を有するデバイス本体と、前記デバイス本体をカバーする上記ディスプレイパネルとを、含み、その中で、前記部品領域は、前記第1ディスプレイ領域の下方に位置し、前記部品領域には、前記第1ディスプレイ領域を通過した光を放出するかまたは収集する感光部品が設置されている。
【0023】
本発明の実施例によって提供されるディスプレイ基板、ディスプレイパネル、及びディスプレイ装置において、第1ディスプレイ領域の光透過率が第2ディスプレイ領域の光透過率よりも大きいので、感光部品を第1ディスプレイ領域の下方に設置することができ、感光部品の正常な動作を保証することを前提としてディスプレイ基板の全画面表示を実現することができる。第1電極が導電層を介して配線に電気的に接続されるように設置し、つまり第1電極が配線と直接接触しないようにし、導電層の抵抗率を第1電極および配線の抵抗率よりそれぞれ小さくすることによって、第1電極と配線の接触インピーダンスを低減することができ、第1ディスプレイ領域で発生する熱を低減することができ、さらにディスプレイ基板の温度を下げ、ディスプレイ基板の正常な動作を保証する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本発明の実施例によって提供されるディスプレイ基板の上面図である。
【
図2】
図1に示したディスプレイ基板中のサブピクセルの配置の局所の概略図である。
【
図3】
図1に示したディスプレイ基板中のサブピクセルの配置のもう1つの局所の概略図である。
【
図4】
図1に示したディスプレイ基板の局所の断面図である。
【
図5】
図1に示したディスプレイ基板中の第1ディスプレイ領域内の部品の基板における局所の投影図である。
【
図6】
図1に示したディスプレイ基板中の第1ディスプレイ領域の第1電極の基板における投影の概略図である。
【
図7】
図1に示したディスプレイ基板中の第1ディスプレイ領域の第1電極の基板における投影のもう1つの概略図である。
【
図8】
図1に示したディスプレイ基板中の第1ディスプレイ領域の第1電極の基板における投影の別の1つの概略図である。
【
図9】
図1に示したディスプレイ基板中の第1ディスプレイ領域内の部品の基板における局所の投影図である。
【
図10】本発明の実施例によって提供されるディスプレイ装置のデバイス本体の構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
ここで例示的な実施例を詳細に説明し、その例を図面に示す。以下の説明が図面に言及している場合、特に明記しない限り、異なる図面での同じ符号は、同じまたは類似の要素を示す。以下の例示的な実施例に記載される実施形態は、本発明と一致するすべての実施形態を表すわけではない。それどころか、それらは、添付の特許請求の範囲に詳述されているように、本発明のいくつかの態様と一致する装置の単なる例である。
【0026】
携帯電話やタブレットコンピューターなどのスマート電子デバイスでは、フロントカメラや光センサなどの感光部品を組み込む必要があるため、一般的には、上記電子デバイス上に透明なディスプレイ領域を設置する方式によって、感光部品を透明なディスプレイ領域の下方に設置して、感光部品の正常な動作を保証することを前提として電子デバイスの全画面表示を実現する。
【0027】
しかしながら、電子デバイスが画面表示するときに、透明なディスプレイ領域の温度がより高くなる問題が発生され得、あるいは、透明なディスプレイ領域のピクセルが正常に動作できない問題が発生され得る。一般的に、透明なディスプレイ領域の光透過率を高めるために、サブピクセルの陽極および配線などの、透明なディスプレイ領域内の部品に対して、一般的に、透明な酸化物材料を採用し、また、透明なディスプレイ領域内のサブピクセルの陽極を、配線を介して対応するピクセル回路に電気的に接続する。透明な酸化物材料の抵抗率がより高く、透明なディスプレイ領域内のサブピクセルの陽極と配線との間の接触インピーダンスがより大きいので、透明なディスプレイ領域で動作過程に発生される熱がより大きいため、透明なディスプレイ領域の温度がより高くなる。このようにすると、電子デバイスの正常な動作に影響を及ぼすことになり、さらには、陽極とピクセル回路が効果的に電気的に接続されなくなり、さらには、透明なディスプレイ領域のサブピクセルが正常に表示できなくなる。
【0028】
上記の問題を解決するために、本発明の実施例は、ディスプレイ基板、ディスプレイパネル、及びディスプレイ装置を提供する。
【0029】
以下、図面を参照して、本発明の実施例中のディスプレイ基板、ディスプレイパネル、及びディスプレイ装置を詳細に説明する。競合がない場合、以下の実施例および実施形態中の特徴は、互いに補足または組み合わせることができる。
【0030】
本発明の実施例は、ディスプレイ基板を提供した。
図1を参照すると、前記ディスプレイ基板100は、基板41を含み、当該ディスプレイ基板は、第1ディスプレイ領域10と第2ディスプレイ領域20とを含み、前記第1ディスプレイ領域10の光透過率は、前記第2ディスプレイ領域20の光透過率よりも大きい。
【0031】
図2および
図4を参照すると、前記第1ディスプレイ領域10内には、基板41上に位置する複数の第1サブピクセル11が設置されている。
図4を参照すると、前記第1サブピクセル11は、透明の第1電極111と、前記第1電極111上に設置された発光構造(図示せず)と、前記発光構造上に設置された第2電極(図示せず)と、を含む。第1サブピクセル11の第1電極111は、配線112を介して対応するピクセル回路に電気的に接続されている。配線112の第1電極111と接触する部分は、透明導電性材料である。第1ディスプレイ領域10は、導電層113をさらに含み、第1電極111は、当該導電層113を介して配線112に電気的に接続される。導電層113の抵抗率は、第1電極111の抵抗率および配線112の抵抗率よりもそれぞれ小さい。このようにすると、第1ディスプレイ領域の光透過率が第2ディスプレイ領域の光透過率よりも大きいので、ディスプレイ基板の全画面表示を実現することができる。同時に、第1電極が導電層を介して配線に電気的に接続されるように設置し、つまり第1電極が配線と直接接触しないようにし、導電層の抵抗率を第1電極および配線の抵抗率よりそれぞれ小さくすることによって、第1電極と配線の接触インピーダンスを低減することができ、第1ディスプレイ領域で発生する熱を低減することができ、さらにディスプレイ基板の温度を下げ、ディスプレイ基板の正常な動作を保証する。
【0032】
引き続き
図2および
図4を参照すると、前記第1サブピクセル11を駆動するためのピクセル回路は、前記第2ディスプレイ領域20内に設置されている。前記配線112は、互いに接続された第1セグメント1121と第2セグメント1122とを含む。第1セグメント1121の第1電極111と接触する部分は、透明導電性材料であり、または、第1セグメント1121全体は、透明導電性材料である。前記第1セグメント1121は、前記第1ディスプレイ領域10に位置し、前記第2セグメント1122は、前記第2ディスプレイ領域20に位置する。前記第1電極111は、前記導電層113を介して前記配線112の第1セグメント1121に電気的に接続される。
【0033】
本発明の実施例によって提供されるディスプレイ基板100において、第1ディスプレイ領域10内の第1サブピクセル11のピクセル回路が第2ディスプレイ領域20内に設置されるため、第1ディスプレイ領域10の構造の複雑度を軽減し、さらに、外光が第1ディスプレイ領域10を通過するときに発生される回折効果を軽減することができる。
【0034】
1つの実施例において、第1サブピクセル11に対応するピクセル回路は、1T回路、2T1C回路、3T1C回路、7T1C回路、または、7T2C回路であり得る。第2ディスプレイ領域20内のサブピクセルに対応するピクセル回路は、2T1C回路、3T1C回路、7T1C回路、または、7T2C回路であり得る。その中で、Tはトランジスタを表し、Cは蓄積コンデンサを表す。たとえば、上記2T1C回路は、2つのトランジスタと1つの蓄積コンデンサとを含むピクセル回路を指す。第1サブピクセル11に対応するピクセル回路と第2ディスプレイ領域20内のサブピクセルに対応するピクセル回路とは、そのタイプが同じであっても異なっていてもよい。
【0035】
図4を参照すると、前記第2ディスプレイ領域20内のサブピクセルは、第3電極311と、前記第3電極311上に位置する発光構造(図示せず)と、発光構造上に位置する第4電極(図示せず)と、を含み得る。その中の第1電極111および第3電極311は、陽極であり得、第2電極および第4電極は、陰極であり得、第2電極および第4電極は、一体に接続された表面電極であり得る。
【0036】
再び
図4を参照すると、ディスプレイ基板100は、基板41上に位置するバッファ層42と、バッファ層42上に形成された半導体層36および半導体層14と、半導体層36および半導体層14上に形成されたゲート絶縁層43と、ゲート絶縁層43の上方に位置する容量性絶縁層44と、容量性絶縁層44の上方に位置する層間誘電体層45と、層間誘電体層45の上方に位置する平坦化層46と、平坦化層46上に位置するピクセル定義層47と、をさらに含み得る。
【0037】
第1サブピクセル11のピクセル回路は、第1トランジスタ13を含み得る。第1トランジスタ13は、ドレイン電極131と、ソース電極132と、ゲート電極133と、を含み、ゲート電極133は、ゲート絶縁層43と容量性絶縁層44との間に位置する。ソース電極132およびドレイン電極131は、層間誘電体層45上に位置し、ゲート絶縁層43、容量性絶縁層44、および、層間誘電体層45上のビアホールを貫通して、半導体層14と接触する。第1電極111は、平坦化層46とピクセル定義層47との間に位置し、その一部がピクセル定義層47上のピクセル開口471によって露出される。その中で、
図4は、第1サブピクセル11のピクセル回路が第1トランジスタ13(つまり、第1サブピクセル11のピクセル回路が1T回路である)を含む例のみを示したが、もちろん、第1サブピクセル11のピクセル回路中のトランジスタの数は1つよりも多いことができ、第1サブピクセル11のピクセル回路は、コンデンサをさらに含み得る。
【0038】
第2ディスプレイ領域20内のサブピクセルのピクセル回路は、第2トランジスタ35と第2コンデンサとを含み得、第2トランジスタ35は、ソース電極351とドレイン電極352とゲート353とを含み、ゲート353は、ゲート絶縁層43と容量性絶縁層44との間に位置し、ソース電極351とドレイン電極352は、層間誘電体層45上に位置し、ゲート絶縁層43、容量性絶縁層44、および、層間誘電体層45上のビアホールを貫通して、半導体層36と接触する。第2コンデンサは、上部電極板371と下部電極板372とを含み、上部電極板371は、容量性絶縁層44と層間誘電体層45との間に位置し、下部電極板372は、ゲート絶縁層43と容量性絶縁層44との間に位置し、第3電極311は、平坦化層46とピクセル定義層47との間に位置する。
【0039】
1つの実施例において、再び
図4を参照すると、前記第1電極111は、前記導電層113および前記配線112の第1セグメント1121の上方に位置し、前記第1電極111と前記第1セグメント1121との間には、第1絶縁層が設置されている。
図5を参照すると、前記第1絶縁層には、ビアホール101が設置されており、前記第1電極111は、前記ビアホール101を介して前記導電層113と接触または接続される。
【0040】
さらに、前記導電層113および前記第1トランジスタ13のドレイン電極131は、同一プロセスステップで形成されることができる。このように設置すると、導電層113および第1トランジスタ13のドレイン電極131を1つのプロセスステップで同時に形成することによって、ディスプレイ基板100の製造プロセスの複雑度を軽減することができる。当該場合に、第1電極111と第1セグメント1121との間の第1絶縁層は、平坦化層46であり得る。他の実施例において、導電層113は、第1トランジスタ13のドレイン電極131と同時に形成されないでもよく、たとえば、第1トランジスタ13のドレイン電極131が形成された後に形成されてもよく、第1トランジスタ13のドレイン電極131が形成される前に形成されてもよい。
【0041】
さらに、前記配線112の第1セグメント1121前記導電層113とは、重ね継がれてもよい。このように設置すると、配線112の第1セグメント1121と前記導電層113とが同一層に位置するため、第1絶縁層にビアホールを設置することで配線112の第1セグメント1121と導電層113の接続を実現する必要がなく、製造プロセスをさらに簡素化することができる。
【0042】
さらに、配線112の第2セグメント1122および第1トランジスタ13のドレイン電極131を同一プロセスステップで形成することによって、製造プロセスをさらに簡素化することができる。
【0043】
1つの実施例において、前記第1電極111および/または前記第1セグメント1121の光透過率は、70%よりも大きくてもよい。より好ましくは、第1電極111および/または配線112の第1セグメント1121の光透過率は、90%以上であり得、たとえば第1電極111および/または配線112の第1セグメント1121の光透過率は、90%、95%などであり得る。このように設置すると、第1ディスプレイ領域10の光透過率をより大きくすることができ、さらに、第1ディスプレイ領域10の光透過率がたとえばその下方に設置された感光部品の光収集要件を満たすようにすることができる。
【0044】
1つの実施例において、前記第1電極111および/または前記第1セグメント1121の材料は、インジウムスズ酸化物、インジウム亜鉛酸化物、銀ドープインジウムスズ酸化物、または、銀ドープインジウム亜鉛酸化物のうちの少なくとも1つを含み得る。好ましくは、第1電極111および/または配線112の第1セグメント1121を製造する材料は、銀ドープインジウムスズ酸化物または銀ドープインジウム亜鉛酸化物を採用することができて、第1ディスプレイ領域10の高い光透過率を保証する上で、第1電極111および/または配線112の第1セグメント1121の抵抗を低減することができる。
【0045】
1つの実施例において、前記導電層113の材料は、モリブデン、チタン、アルミニウム、マグネシウム、銀、金、銅、亜鉛、クロム、ニッケル、またはタングステンのうちの少なくとも1つを含み得る。上記のいくつかの材料は、抵抗率がより低く、特性がより安定である。導電層113と第1トランジスタ13のドレイン電極131とを同時に製造する場合、導電層113の材料と第1トランジスタ13のドレイン電極131とは、積層構造であり得、たとえば導電層113および第1トランジスタ13のドレイン電極131は、2層の金属チタン膜層と、2層の金属チタン膜層との間に位置する金属アルミニウム膜層と、を含み得る。
【0046】
1つの実施例において、配線112の第1セグメント1121と第2セグメント1122とは、同一層に位置されてもよく、配線112の第1セグメント1121と第2セグメント1122は、重ね継がれてもよい。このように設置すると、配線112の第1セグメント1121と第2セグメント1122の接続が容易になる。
【0047】
1つの実施例において、前記第2電極の材料は、マグネシウム銀、インジウムスズ酸化物、インジウム亜鉛酸化物、銀ドープインジウムスズ酸化物、銀ドープインジウム亜鉛酸化物のうちの少なくとも1つを含み得る。その中で、マグネシウム銀は、金属マグネシウムと金属銀とを含む混合材料である。このように構成すると、第2電極の光透過率がより高くなり、第1ディスプレイ領域10の光透過率を向上させる。
【0048】
1つの実施例において、第1ディスプレイ領域10内には、複数の第1サブピクセル11が設置されており、各第1サブピクセル11の第1電極111は、いずれも導電層113を介して対応する配線112と電気的に接続される。
図5を参照すると、前記導電層113の延在方向または縦方向において、前記導電層113の幅が連続的に変化するか断続的に変化することができて、隣り合う2つの前記導電層113との間の距離が連続的に変化するか断続的に変化することができる。このように設置すると、導電層113の異なる幅方向位置および隣り合う導電層113の間隔が異なる箇所において発生する回折縞の位置が異なり、異なる位置における回折強度が互いに打ち消し合うため、回折効果を効果的に低減することができ、さらに、たとえば第1ディスプレイ領域10の下方に設置されたカメラによって撮影された画像がより高い解像度を有するように確保することができる。
【0049】
さらに、前記導電層113の延在方向に沿って、前記導電層113の縁部の少なくとも一部は、弧状または波状であり得る。導電層113の縁部を弧状または波状に設置することによって、導電層113の幅が連続的にまたは断続的に変化するようにすることができ、隣り合う2つの導電層113との間の距離が連続的に変化するか断続的に変化するようにすることができる。導電層113の断面の形状は、たとえば円、楕円などであり得る。
【0050】
1つの実施例において、
図2を参照すると、前記第2ディスプレイ領域20は、複数の第2サブピクセル32が設置されている第1サブディスプレイ領域21と、前記第1サブディスプレイ領域21および前記第1ディスプレイ領域10と隣接する第2サブディスプレイ領域22と、を含み得る。第2サブディスプレイ領域22には、複数の第3サブピクセル31が設置されている。前記第1サブピクセル11に対応するピクセル回路は、前記第2サブディスプレイ領域22内に設置され得る。このように設置すると、第1電極111と対応するピクセル回路とを接続ための配線112の長さをより短くすることができ、ディスプレイ基板100内の配線の複雑度の低減に有利である。
【0051】
さらに、前記第3サブピクセル31に対応するピクセル回路は、前記第2サブディスプレイ領域22において前記第1サブディスプレイ領域21に近い領域内に設置されて得、前記第1サブピクセル11に対応するピクセル回路は、前記第2サブディスプレイ領域22において前記第1ディスプレイ領域10に近い領域内に設置され得る。このように設置すると、第1サブピクセル11のピクセル回路および第3サブピクセル31のピクセル回路の第2サブディスプレイ領域22内の位置の配置がより合理的であり、第1サブピクセル11の第1電極111と対応するピクセル回路との距離をより近くすることができて、第1電極111と対応するピクセル回路とを接続ための配線112の長さをより短くすることができ、ディスプレイ基板100内の配線の複雑度の低減に有利である。
【0052】
1つの実施例において、前記第1サブピクセル11の密度は、前記第3サブピクセル31の密度と同一であり得、かつ、第2サブピクセル32の密度未満であり得る。前記第1サブピクセル11の密度が前記第3サブピクセル31の密度と同一であると、第1ディスプレイ領域10と第2サブディスプレイ領域22のディスプレイ効果を近づけることができ、ディスプレイ基板100のディスプレイ領域内のピクセル密度の多様化によって引き起こされるディスプレイ領域内の各領域のディスプレイ効果に一貫性がない確率をある程度低減することができる。
【0053】
さらに、前記第3サブピクセル31の密度は、前記第2サブピクセル32の密度の半分に等しくてもよい。前記第3サブピクセル31の密度を前記第2サブピクセル32の密度の半分にすることによって、第1サブピクセル11のピクセル回路と第3サブピクセル31のピクセル回路とがそれぞれ第2サブディスプレイ領域22の半分の領域を占めるため、第1サブピクセル11のピクセル回路および第3サブピクセル31のピクセル回路の第2サブディスプレイ領域22内の配置がより合理的にすることができる。
【0054】
さらに、前記第2サブディスプレイ領域22内の隣り合う第3サブピクセル31同士の間の距離は、前記第1サブディスプレイ領域21内の隣り合う第2サブピクセル32同士の間の距離よりも大きく、および/または、前記第2サブピクセル32のサイズは、第3サブピクセル31のサイズよりも小さい。このように設定すると、第1サブディスプレイ領域21内の第2サブピクセル32の密度を第2サブディスプレイ領域22内の第3サブピクセル31の密度よりも大きくすることができる。
【0055】
もう1つの実施例において、
図3を参照すると、前記第2ディスプレイ領域20内には、第2サブピクセル32のみが設置されており、第2サブピクセル32は、第2ディスプレイ領域20内で均一に分布され得、つまり、第2ディスプレイ領域20内の第2サブピクセル32の密度がどこでも同じになるようにする。
【0056】
さらに、第1ディスプレイ領域10内の第1サブピクセル11に対応するピクセル回路を、第2ディスプレイ領域20において第1ディスプレイ領域10に近い領域内に設置することによって、配線112の長さを減らして、ディスプレイ基板100内の配線の複雑度を低減することができる。
【0057】
1つの実施例において、各第1電極111は、少なくとも1つの電極ブロックを含み得、第1電極111上に設置された発光構造は、電極ブロック上に対応的に設置された発光構造ブロックを含み得る。その中で、1つの第1電極111の電極ブロック数が複数である場合、複数の電極ブロック上に対応的に設置された発光構造ブロックの色が同一である。
【0058】
図6~
図8を参照すると、前記第1電極111が2つ以上の電極ブロック1111を含む場合、2つ以上の電極ブロック1111は、第1方向に沿って間隔を置いて配置され、当該第1電極111は、隣り合う2つの電極ブロック1111との間に設置された接続部1112をさらに含み、隣り合う2つの電極ブロック1111は、対応する接続部1112を介して電気的に接続される。このように設置すると、第1電極111中の2つ以上の電極ブロック1111が1つのピクセル回路によって駆動され得、第1ディスプレイ領域10内の構造の複雑度を低減することができ、光が透過するときに第1ディスプレイ領域10の構造が複雑であることによって引き起こされる回折重ね合わせ現像を効果的に改善することができ、さらに、たとえば第1ディスプレイ領域10の下方に設置されたカメラによって撮影される画像の品質を向上させることができ、画像歪み欠陥が回避される。また、1つの第1電極111中の複数の電極ブロック1111が電気的に接続されるため、1つの第1電極111の複数の電極ブロック1111上に対応的に設置された発光構造ブロックを制御して同時に発光させたり、同時に消灯させたりすることができ、第1ディスプレイ領域10に対する制御を簡素化することができる。
【0059】
1つの実施例において、前記第1電極111が2つ以上の電極ブロック1111を含む場合、前記第1電極111に対応する配線112は、当該第1電極111の1つの電極ブロック1111に電気的に接続され得る。1つの第1電極111中の2つ以上の電極ブロック1111が電気的に接続されるので、その中の1つの電極ブロック1111が第1電極111に対応する配線に接続されることで、当該第1電極111の各電極ブロック1111が同一ピクセル回路によって駆動されるように保証できる。
【0060】
1つの実施例において、前記第1電極111が2つ以上の電極ブロック1111を含む場合、前記第1電極111に対応する配線112は、当該第1電極111の第2サブディスプレイ領域22に近い電極ブロック1111に電気的に接続され得る。このように設置すると、配線112の第1セグメント1121の長さをさらに減らすことができ、光が第1ディスプレイ領域10を通過するときに発生される回折効果をさらに低減するのに有利である。
【0061】
1つの実施例において、前記ディスプレイ基板100において、前記第1電極111は、前記基板の上方に位置し、前記電極ブロック1111の前記基板における投影は、1つの第1グラフィックユニットまたは複数の第1グラフィックユニットを含み得る。その中で、前記第1グラフィックユニットの形状は、円、楕円、ダンベル、ひょうたん、または長方形を含み得る。
【0062】
図6に示す第1ディスプレイ領域10において、第1方向上に1つの第1電極111が設置されており、各第1電極111は6つの電極ブロック1111を含み、各電極ブロック1111の基板における投影は1つの第1グラフィックユニットを含み得、当該第1グラフィックユニットの形状は長方形である。
図7に示す第1ディスプレイ領域10において、第1方向上に1つの第1電極111が設置されており、各第1電極111は5つの電極ブロック1111を含み、各電極ブロック1111の基板における投影は1つの第1グラフィックユニットを含み得、当該第1グラフィックユニットの形状は円である。
図8に示す第1ディスプレイ領域10において、第1方向上に2つの第1電極111が設置されており、各第1電極111は2つの電極ブロック1111を含み、当該電極ブロック1111の基板における投影は1つの第1グラフィックユニットを含み得、当該グラフィックユニットの形状はダンベルである。第1グラフィックユニットの形状は、円、楕円、ダンベル、またはひょうたんであり得、上記形状は、回折の発生を変更させる周期構造であり得、回折場の分布を変化させて、外部の入射光が通過するときに発生される回折効果を低減することができる。また、第1画像ユニットが上記の形状である場合、第1電極の第2方向におけるサイズが連続的に変化するか断続的に変化し、第1方向において隣り合う2つの第1電極の第2方向における距離が連続的に変化するか断続的に変化するため、隣り合う2つの第1電極の回折が発生される位置が異なり、異なる位置のところの回折強度が互いに打ち消し合うため、回折効果を効果的に低減することができ、さらに、たとえば第1ディスプレイ領域の下方に設置されたカメラによって撮影された画像がより高い解像度を有するように確保することができる。
【0063】
1つの実施例において、
図6および
図7を参照すると、1つの第1電極111の複数の電極ブロック1111のうち、隣り合う2つの電極ブロック1111が第2方向において互い違いに配置され、第1方向は、第2方向垂直であり得る。このように設置すると、外部から入射する光が第1ディスプレイ領域を通過するときに発生される回折効果をさらに軽減することができる。
【0064】
1つの実施例において、
図6および
図7を参照すると、1つの第1電極111の2つ以上の電極ブロック1111のうち、1つの電極ブロック1111を間に挟んだ2つの電極ブロック1111の前記第1方向における中心軸は、重ねている。このように設置すると、電極ブロック1111の配置をより規則的にすることができ、その結果、複数の電極ブロック1111の上方に対応的に設置された発光構造ブロックの配置がより規則的であり、さらに、発光構造ブロックの製造に採用するマスクプレートの開口の配置がより規則的である。第1ディスプレイ領域10および第2ディスプレイ領域20内の発光構造ブロックを蒸着する場合、第1ディスプレイ領域10および第2ディスプレイ領域20内の発光構造ブロックに対して同一マスクプレートを採用して同一蒸着プロセスで製造することができ、マスクプレート上の対応する第1ディスプレイ領域のグラフィックがより均一になり、ネットオープニングするときのしわを減らすことができる。
【0065】
1つの実施例において、前記発光構造ブロックの前記基板における投影は、1つの第2グラフィックユニットまたは複数の第2グラフィックユニットを含み得、前記第2グラフィックユニットの形状は、前記第1グラフィックユニットの形状と同一であっても異なってもよい。第1グラフィックユニットの形状と第2グラフィックユニットの形状とが異なると、電極ブロック1111上に対応的に設置された発光構造ブロックの基板における投影が当該電極ブロック1111の基板における投影と異なり、光が第1ディスプレイ領域10を通過するときに発生される回折効果を低減する。
【0066】
その中の、前記第2グラフィックユニットの形状は、円、楕円、ダンベル、ひょうたん、または長方形を含み得る。
【0067】
1つの実施例において、第1方向は、第2方向と互いに垂直である。その中で、第1方向は、行方向であり得、第2方向は、列方向であり得る。または、第1方向は、列方向であり得、第2方向は、行方向であり得る。
図6~
図8では、第1方向が行方向であり、第2方向が列方向である例のみを説明したが、他の場合は図面に示されていない。
【0068】
1つの実施例において、前記第1電極111が2つ以上の電極ブロック1111を含む場合、1つの前記第1電極111の接続部1112と電極ブロック1111とは、同一層に位置され得る。このように設置すると、電極ブロック1111と接続部1112が同一プロセスステップで形成されることができて、プロセスの複雑度の低減に有利である。
【0069】
さらに、前記接続部1112のその延在方向に垂直な方向またはその縦方向に垂直な方向におけるサイズは、3μmよりも大きく、かつ、対応する前記電極ブロック1111の最大サイズの半分未満であり得る。接続部1112のその延在方向に垂直な方向におけるサイズを3μmよりも大きく設置ことによって、接続部1112の抵抗をより小さくすることができる。接続部1112のサイズを電極ブロック1111の最大サイズの半分未満に設置することによって、接続部1112の設置による電極ブロック1111のサイズに対する影響をより小さくすることができ、接続部1112のサイズがより大きいことによって引き起こされる電極ブロック1111のサイズの縮小、さらには第1ディスプレイ領域10の有効発光面積の縮小が回避される。
【0070】
もう1つの実施例において、前記第1電極111が2つ以上の電極ブロック1111を含む場合、1つの前記第1電極111の接続部1112と電極ブロック1111とは異なる層に位置され得、たとえば、接続部1112は1層に位置されており、電極ブロック1111はもう1層に位置され得る。前記接続部1112と前記電極ブロック1111との間には、第2絶縁層が設置されており、当該第2絶縁層には、接触ホールが設置されており、前記接続部1112は、対応する接触ホールを介して前記電極ブロック1111に電気的に接続される。このように設置すると、電極ブロック1111のサイズは、接続部1112の影響を受けず、電極ブロック1111のサイズをより大きくすることができ、第1ディスプレイ領域10の有効発光面積をより大きくすることができる。
【0071】
さらに、前記第1サブピクセル11のピクセル回路は、コンデンサを含み得、前記接続部1112と前記コンデンサの上部電極板とは、同一プロセスステップで形成されることができる。このように設置すると、1つのプロセスステップで接続部1112とコンデンサの上部電極板とを同時に形成することができて、プロセスの複雑度の低減に有利である。当該場合に、電極ブロック1111と接続部1112との間の第2絶縁層は、層間誘電体層45と平坦化層46とを含み得る。もちろん、他の実施例において、接続部1112は、コンデンサの上部電極板と同一プロセスステップで形成されないでもよく、たとえばコンデンサの上部電極板が形成される前または形成された後に形成することができる。接続部1112の材料も、透明導電性材料であり得、たとえばインジウムスズ酸化物、インジウム亜鉛酸化物、銀ドープインジウムスズ酸化物、銀ドープインジウム亜鉛酸化物などであり得る。
【0072】
さらに、
図4および
図9を参照すると、ピクセル定義層47上には、ピクセル開口471が設置されており、発光構造ブロック115は、1対1の対応で前記ピクセル開口471内に設置され、第2絶縁層上に設置された接触ホール48と前記ピクセル開口471との間の距離dの範囲は、4μm~30μmであり得る。第1サブピクセル11の有効発光面積は、ピクセル開口471の開口面積であり、接続部1112がピクセル開口471の下方に位置すると、電極ブロック1111の接触ホール48に対応される部分に凹みが発生されることになり、さらに、発光構造ブロック115が凹み内に入ることによって発光構造ブロック115に凹み、劣化、点欠陥などの問題が発生されることになり、ディスプレイ基板のディスプレイ品質を低下させる。接触ホール48の縁部とピクセル開口471の縁部との間の距離を4μm~30μmに設定し、つまり、接触ホール48がピクセル開口471の下方に位置しないようにし、たとえば、接触ホール48とピクセル開口471の基板41における正投影が重ねないようにする。このようにすると、ピクセル開口471の下方の電極ブロック1111に凹みが発生されることを回避することができ、さらに、発光構造ブロック115に凹み、劣化、点欠陥などの問題が発生されることを回避することができて、ディスプレイ基板のディスプレイ品質を保証することができる。
【0073】
その中の、接触ホール48の縁部とピクセル開口471の縁部との間の距離は、接触ホール48とピクセル開口471の隣り合う縁部との間の最小距離である。
【0074】
さらに、接触ホール48と前記ピクセル開口471との間の距離dの範囲は、4μm~8μmであり得る。接触ホール48の縁部とピクセル開口471の縁部との間の距離dを4μmより大きく設置することによって、プロセス誤差によるピクセル定義層47上にピクセル開口471を形成するときに発生するピクセル開口471のオフセットを回避することができ、接触ホール48上に形成されるピクセル開口471が接触ホール48に上方に位置するようにすることができ、たとえばピクセル開口471と接触ホール48の基板41における正投影が重ねるようにする。接触ホール48の縁部とピクセル開口471の縁部との間の距離dを8μmより小さく設置することによって、距離dの設置による第1ディスプレイ領域10の有効発光面積に及ぼす影響を低減することができる。
【0075】
1つの実施例において、再び
図9を参照すると、前記接続部1112は、第3セグメント1113と、前記第3セグメント1113と接続される複数の第4セグメント1114と、を含み得、前記第3セグメント1113は、前記第1方向に沿って延在し得、前記第4セグメント1114は、第2方向に沿って延在し、複数の前記第4セグメント1114は、前記第1方向において間隔を置いて配置され、前記第3セグメント1113および前記第4セグメント1114は、弧状または波状であり得る。
【0076】
その中で、第3セグメント1113は、複数の第4セグメント1114を接続し、第4セグメント1114は、接触ホール48を介して対応する電極ブロック1111と接続する。第3セグメント1113および第4セグメント1114を利用して、1つの第1電極111の複数の電極ブロック1111を電気的に接続することができる。
【0077】
第3セグメント1113および第4セグメント1114を弧状または波状に設置することによって、外光が第1ディスプレイ領域10に入射するときに発生される回折強度を低減することができる。
【0078】
1つの実施例において、第4セグメント1114は、弧状であり得、第4セグメント1114は、ピクセル開口471を囲むように設置することができる。さらに、ピクセル開口471の断面は、円であり得、第4セグメント1114は、弧状であり得、第4セグメント1114およびピクセル開口471の基板41における正投影の円心は、重ならないでもよく、外光が第1ディスプレイ領域10に入射するときに発生される回折効果を低減することができる。もちろん、他の実施例において、第4セグメント1114とピクセル開口471の基板における正投影の円心は、重ねてもよい。
【0079】
本発明の実施例は、ディスプレイ基板をさらに提供し、前記ディスプレイ基板は、第1ディスプレイ領域と、光透過率が前記第1ディスプレイ領域の光透過率未満の第2ディスプレイ領域と、を含む。
【0080】
前記第1ディスプレイ領域内には、複数の第1サブピクセルが設置されており、前記第1サブピクセルは、第1電極と、前記第1電極上に設置されている発光構造と、前記発光構造上に設置されている第2電極と、を含む。
図9を参照すると、前記第1電極は、2つ以上の電極ブロック1111と少なくとも1つの接続部1112と含み、隣り合う2つの電極ブロック1111は、接続部1112を介して電気的に接続され、前記発光構造は、電極ブロック上に対応的に設置された発光構造ブロックを含む。
【0081】
1つの前記第1電極の接続部1112は、電極ブロック1111と異なる層に位置され、前記接続部1112と前記電極ブロック1111との間には、絶縁層が設置されており、前記絶縁層には、接触ホール48が設置されており、前記接続部1112は、対応する接触ホール48を介して前記電極ブロック1111に電気的に接続される。前記ディスプレイ基板は、前記第1電極上に設置されているピクセル定義層をさらに含み、前記ピクセル定義層には、ピクセル開口471が設置されており、前記発光構造ブロックは、1対1の対応で前記ピクセル開口471内に設置され、前記接触ホール48の縁部と前記ピクセル開口471の縁部との間の距離範囲は、4μm~30μmである。
【0082】
その中の、接触ホール48の縁部とピクセル開口471の縁部との間の距離は、接触ホール48とピクセル開口471の隣り合う縁部との間の最小距離を指す。
【0083】
本発明の実施例によって提供されるディスプレイ基板において、接触ホール48の縁部とピクセル開口471の縁部との間の距離を4μm~30μmに設置し、つまり、接触ホール48は、ピクセル開口471の下方に位置されなく、たとえば接触ホールとピクセル開口の基板における正投影は、重ならない。このようにすると、ピクセル開口471の下方の電極ブロック1111に凹みが発生されることを回避でき、さらに、発光構造ブロック115に凹み、劣化、点欠陥などの問題が発生されることを回避でき、ディスプレイ基板のディスプレイ品質を保証することができる。
【0084】
さらに、前記接触ホール48の縁部と前記ピクセル開口471の縁部との間の距離範囲は、4μm~8μmである。接触ホール48の縁部とピクセル開口471の縁部との間の距離dを4μmより大きく設置することによって、プロセス誤差によるピクセル定義層47上にピクセル開口471を形成するときに発生するピクセル開口のオフセットを回避でき、接触ホール48上に形成するピクセル開口471が接触ホール48の上方に位置するようにすることができ、たとえばピクセル開口と接触ホールの基板における正投影が重ねるようにする。接触ホール48の縁部とピクセル開口471の縁部との間の距離dを8μmより小さく設置することによって、距離dの設置による第1ディスプレイ領域10の有効発光面積に及ぼす影響を低減することができる。
【0085】
その中の、本発明の実施例のディスプレイ基板の構造は、上記ディスプレイ基板100の関連する構造と同じであり、具体的な細部は上記の実施例を参照することができ、ここでは繰り返して説明しない。
【0086】
本発明の実施例によって提供されるディスプレイ基板100の第1ディスプレイ領域10は、液滴形状、円、長方形、半円、半楕円、または、楕円の形状であり得る。ただし、これに限らず、実際の状況に応じて、第1ディスプレイ領域を他の形状に設計することができる。
【0087】
本発明の実施例は、ディスプレイパネルをさらに提供し、前記ディスプレイパネルは、上記の任意の実施例に記載のディスプレイ基板と封止層と含む。封止層は、ディスプレイ基板の基板から離れた側に設置される。
【0088】
封止層は、偏光子を含み得、偏光子は、第2ディスプレイ領域20をカバーすることができ、または、第2ディスプレイ領域20と第1ディスプレイ領域10とをカバーすることができる。偏光子はディスプレイパネル表面の反射光を放散することができ、ユーザの使用体験を改善することができる。
【0089】
偏光子が第1ディスプレイ領域10をカバーしない場合、第1ディスプレイ領域10の下方にたとえば第1ディスプレイ領域10を通過した光を放出または収集する感光部品を設置することができる。第1ディスプレイ領域10に偏光子を設置しないと、第1ディスプレイ領域10の光透過率を向上させることができ、たとえば第1ディスプレイ領域10の下方に設置された感光部品の正常な動作を保証することができる。
【0090】
本発明の実施例によって提供されるディスプレイパネルによると、第1ディスプレイ領域の光透過率が第2ディスプレイ領域の光透過率よりも大きいので、ディスプレイ基板の全画面表示を実現することができる。第1電極が導電層を介して配線に電気的に接続されるように設置し、つまり第1電極が配線と直接接触しないようにし、導電層の抵抗率を第1電極および配線の抵抗率よりそれぞれ小さくすることによって、第1電極と配線の接触インピーダンスを低減することができ、第1ディスプレイ領域で発生する熱を低減することができ、ディスプレイパネルの温度を下げ、ディスプレイパネルの正常な動作を保証することができる。
【0091】
本発明の実施例は、ディスプレイ装置をさらに提供し、ディスプレイ装置は、デバイス本体と上記ディスプレイパネルとを備える。
図10を参照すると、デバイス本体310は、部品領域320を有し、ディスプレイパネルは、デバイス本体310にカバーされている。その中で、部品領域320は、第1ディスプレイ領域10の下方に位置し、部品領域320内には、第1ディスプレイ領域10を通過した光を収集する感光部品330が設置されている。
【0092】
その中で、感光部品は、カメラおよび/または光センサを含み得る。部品領域には、ジャイロスコープやスピーカーなどの、感光部品以外の他の部品を設置することができる。部品領域は、ノッチ領域であり得、ディスプレイパネルの第1ディスプレイ領域は、ノッチ領域と密接に接触して設置されることができて、感光部品が当該第1ディスプレイ領域を通過した光を放出または収集するようにする。
【0093】
上記ディスプレイ装置は、携帯電話、タブレット、ハンドヘルドコンピュータ、ipadなどのデジタルデバイスであり得る。
【0094】
本発明の実施例によって提供されるディスプレイ装置によると、第1ディスプレイ領域の光透過率が第2ディスプレイ領域の光透過率よりも大きいので、感光部品を第1ディスプレイ領域の下方に設置することができ、感光部品の正常な動作を保証することを前提としてディスプレイ基板の全画面表示を実現することができる。同時に、第1電極が導電層を介して配線に電気的に接続されるように設置し、つまり第1電極が配線と直接接触しないようにし、導電層の抵抗率を第1電極および配線の抵抗率よりそれぞれ小さくすることによって、第1電極と配線の接触インピーダンスを低減することができ、第1ディスプレイ領域で発生する熱を低減することができ、さらにディスプレイ基板の温度を下げ、ディスプレイ装置の正常な動作を保証することができる。
【0095】
図面では、図解を明確にするために、層および領域のサイズが誇張されている場合があることに注意する必要がある。要素または層が別の要素または層の「上」にあると言及される場合、それは他の要素上に直接存在することができるか、または介在する層が存在し得ることも理解され得る。さらに、要素または層が別の要素または層の「下」にあると呼ばれる場合、それは他の要素の真下にあることができ、または複数の介在する層または要素があり得ることが理解され得る。さらに、層または要素が2つの層または2つの要素の「間」にあると呼ばれる場合、それは2つの層または2つの要素の間の唯一の層であり得、または2つ以上の介在層または要素がさらにあり得ることも理解され得る。同様の符号は、全体を通して同様の要素を示す。
【0096】
本発明において、「第1」および「第2」という用語は、説明の目的でのみ使用され、相対的な重要性を示すまたは暗示するものとして理解することはできない。「複数」という用語は、特に明記しない限り、2つ以上をさす。
【0097】
当業者は、本明細書に開示された明細書を検討し、開示を実施した後、本発明の他の実施形態を容易に考えることができる。本発明は、本発明のいかなる変形、用途、または適応型の変更をカバーすることを意図し、これら変形、用途、または適応型の変更は、本発明の一般的な原理を従い、本発明で開示されていない本技術分野の常識または従来の技術的手段を含む。明細書および実施例は、例示としてのみ見なされ、本発明の真の範囲および精神は、以下の特許請求の範囲によって指摘される。
【0098】
本発明は、上記および図面に示されている精確な構造に限定されず、その範囲から逸脱することなく、様々な修正および変更を行うことができることを理解すべきである。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ制限される。