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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-19
(45)【発行日】2023-01-27
(54)【発明の名称】積載トレーラー
(51)【国際特許分類】
   B60P 7/08 20060101AFI20230120BHJP
   B60P 3/022 20060101ALI20230120BHJP
   B62D 53/06 20060101ALI20230120BHJP
   F16B 21/04 20060101ALI20230120BHJP
【FI】
B60P7/08
B60P3/022
B62D53/06 Z
F16B21/04 H
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2021083241
(22)【出願日】2021-05-17
(65)【公開番号】P2022176690
(43)【公開日】2022-11-30
【審査請求日】2022-03-24
(73)【特許権者】
【識別番号】520378469
【氏名又は名称】一般社団法人モバイルユニット普及協会
(74)【代理人】
【識別番号】100187791
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 晃志郎
(72)【発明者】
【氏名】奥村 靖
【審査官】藤井 浩介
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-199989(JP,A)
【文献】特開2004-182033(JP,A)
【文献】実開昭57-183345(JP,U)
【文献】特開平7-52702(JP,A)
【文献】特開平5-58213(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60P 7/08
B60P 3/022
B62D 53/06
F16B 21/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
幅方向に所定の幅を有し、前記幅方向に直交する方向を長手方向とし、前記幅方向と前記長手方向とに形成される面方向を平面方向とするとき、
前記長手方向に延びる基台と、
前記基台の前記長手方向における前側の端部にあって、牽引車に牽引される牽引ユニットと、
前記基台の前記幅方向及び前記長手方向に直交する方向である上下方向の下側にあって、前記幅方向の中心線に対して互いに等間隔に取り付けられるタイヤ部と、
前記基台の前記上下方向の上側に形成され、積載物の特定部が載置される複数の載置部と、
前記載置部に形成され、少なくとも前記上下方向の上側が開口される載置開口部と、
前記載置開口部の内側に位置決め部を備え、
前記位置決め部と前記載置開口部との間は、前記平面方向において、前記幅方向と前記長手方向のうちの少なくとも一方に空隙が形成され、
前記位置決め部は、前記空隙の範囲において前記平面方向へ移動可能であり、
前記載置開口部の内部であって、前記空隙に相当する領域に、少なくとも一つのスペーサが挿入されることにより、前記平面方向における前記位置決め部の位置が調整可能である積載トレーラー。
【請求項2】
前記載置部は、
前記載置開口部が矩形形状であり、該載置開口部の前記上下方向の下側に向かって連続して形成される載置管部と、
前記位置決め部を形成する部材であって、前記載置開口部に着脱可能な取付部材を備え、
前記取付部材は、前記載置開口部の上側に載置される天面部と、前記載置管部に挿入される胴部を備え、
前記空隙は、前記載置管部の内壁側と前記胴部の外壁側との間に形成される請求項1に記載の積載トレーラー。
【請求項3】
前記載置管部は、前記載置開口部よりも下側にスペーサストッパーを備え、
前記スペーサの少なくとも一つの下端部は、前記スペーサストッパーに載置する請求項2に記載の積載トレーラー。
【請求項4】
前記スペーサのうち、少なくとも一つは、前記載置開口部に挿入される状態で自立可能な自立スペーサであり、
前記自立スペーサは、前記載置開口部に挿入されるとき、前記位置決め部に隣接する位置に挿入され、
前記自立スペーサは、前記載置開口部に挿入される状態において、
前記上下方向の下端部にあって、前記平面方向に形成される底部と、
前記底部に繋がり、前記上下方向に沿う方向の上側に向かって所定の高さに形成される立設部を備え、
前記底部は、前記平面方向における最も外側の部分を結ぶと、前記平面方向に所定の平面領域が形成される請求項1から3のいずれかに記載の積載トレーラー。
【請求項5】
前記自立スペーサは、第一自立スペーサであり、
前記第一自立スペーサは、前記立設部が前記上下方向に沿う方向に平面部によって形成される第一面部であり、前記底部が前記平面方向に平面部によって形成される第二面部である請求項4に記載の積載トレーラー。
【請求項6】
前記自立スペーサは、第二自立スペーサであり、
前記第二自立スペーサは、線状又は棒状の部材によって形成され、
前記底部は、
前記平面方向に連続して延びることによって形成されるか、或いは、前記平面方向に連続して延びる部分と、前記線状又は前記棒状の部材の一部とが同一平面上に並ぶことによって形成され、
前記立設部は、前記底部に連続し、前記上下方向に沿う方向の上側に向かって屈曲され、所定の高さに形成される請求項4に記載の積載トレーラー。
【請求項7】
前記立設部の少なくとも一部は、
前記幅方向に沿う方向、及び前記長手方向に沿う方向のうちの少なくとも一方に所定の平面領域を有するか、
或いは、該立設部の一部である複数の上端部が、前記幅方向に沿う方向、及び前記長手方向に沿う方向のうちの少なくとも一方に並んで形成される請求項4から6のいずれかに記載の積載トレーラー。
【請求項8】
前記自立スペーサは、前記立設部が、前記位置決め部における前記幅方向の側、及び前記長手方向の側のうちの少なくとも一方において、互いに対向するよう形成され、
前記位置決め部は、前記立設部によって挟まれる空間に挿入される請求項4から7のいずれかに記載の積載トレーラー。
【請求項9】
前記自立スペーサは、前記立設部が、少なくとも前記位置決め部における前記幅方向の側と前記長手方向の側とに形成される請求項4から8のいずれかに記載の積載トレーラー。
【請求項10】
前記自立スペーサは、前記立設部が、前記位置決め部における前記幅方向の側、及び前記長手方向の側の双方において対向するように形成され、
前記位置決め部は、前記立設部によって囲われる空間に挿入される請求項4から9のいずれかに記載の積載トレーラー。
【請求項11】
前記自立スペーサは二つ備えられ、
一方の前記自立スペーサの前記立設部は、前記位置決め部における少なくとも一方の前記長手方向の側にあり、
他方の前記自立スペーサの前記立設部は、前記位置決め部における少なくとも一方の前記幅方向の側にあるように互いに組合わされる請求項4から10のいずれかに記載の積載トレーラー。
【請求項12】
少なくとも一つの前記載置部は、可動載置部であり、
前記可動載置部は、
前記長手方向と前記幅方向のうちの少なくとも一方に延びる案内部と、
前記案内部が延びる方向に案内されて移動可能な可動部と、
前記可動部が移動する移動量を調整するとともに、前記可動部が移動した後に、前記可動部と前記案内部との間の移動を規制する移動調整部を備え、
前記載置開口部のうち、前記可動部に形成される開口部が可動開口部であり、
前記可動部は、前記移動調整部によって前記案内部に対して相対的に移動することにより、所定の範囲内で自在に移動可能な状態と、
さらに、前記移動調整部によって、前記可動部と前記案内部との間の移動が規制される状態とを選択可能であることにより、前記可動部は、前記基台に対する移動可能な状態と、移動が規制される状態とを選択可能である請求項1から11のいずれかに記載の積載トレーラー。
【請求項13】
前記移動調整部は、
前記可動部に形成される雌ネジ部と、
前記雌ネジ部に螺合するとともに前記可動部が移動する方向に延びる雄ネジ部材と、
前記可動部が案内される前記案内部に形成され、前記可動部の移動を許容する案内部開口部と、
前記案内部と前記可動部とが締結されて、前記可動部の移動が規制される締結部材を備え、
前記可動部は、前記雄ネジ部材を回転させることによって移動し、
前記可動部が移動するときは、前記締結部材の一部は、前記案内部開口部に挿入される状態で前記可動部と共に移動し、
前記可動部が所定の位置に固定されるときは、前記可動部と前記案内部とが、前記締結部材によって締結されて相対的に移動が規制される請求項12に記載の積載トレーラー。
【請求項14】
前記案内部は、前記長手方向に延びる長手方向案内部であり、
前記可動部は、前記長手方向案内部に案内されて該長手方向のみに移動可能であり、
前記空隙は、前記幅方向においてのみ形成される請求項12又は13に記載の積載トレーラー。
【請求項15】
前記案内部は、前記幅方向に延びる幅方向案内部であり、
前記可動部は、前記幅方向案内部に案内されて該幅方向のみに移動可能であり、
前記空隙は、前記長手方向においてのみ形成される請求項12又は13に記載の積載トレーラー。
【請求項16】
前記積載物が前記基台に載置されるとき、前記積載物と前記基台との間の前記上下方向の移動を規制する固定装置を備え、
前記固定装置は、前記位置決め部に対して着脱可能である請求項1から15のいずれかに記載の積載トレーラー。
【請求項17】
前記固定装置は、
頭部と、ネジ軸部と、ネジ軸管と、調整部を備え、
少なくとも前記ネジ軸部の一部と、少なくとも前記ネジ軸管の一部は前記載置開口部に挿入され、
前記頭部は、平面視にて第一短径と第一長径とを有する楕円形状又は矩形形状であり、
前記ネジ軸部は、
前記上下方向の上側に形成されるネジ頭部と、前記上下方向における少なくとも一部に雄ネジ部を備え、
前記ネジ軸管は、
前記ネジ軸部が挿入される管状の部材であって、前記頭部に固定されるか、或いは前記頭部と一体に形成され、
前記ネジ軸部の軸線を中心に前記頭部と一体的に回転可能であり、
前記ネジ軸部が延びる方法に直交する方向に結合される回転レバーと、
前記回転レバーに係合して一方向への回転を停止される係止部材を備え、
前記ネジ頭部は、前記ネジ軸部と回転方向及び前記上下方向とにおいて一体的に移動し、
前記調整部は、
前記載置部の下側であって該載置部を挟んで前記雄ネジ部に取り付けられる調整ナットと、
前記調整ナットを回転させる調整機構部を備え、
前記積載物が前記基台に積載されるとき、該積載物が、前記基台に対向して前記平面方向の所定の範囲に積載物支持面を有し、前記積載物支持面において平面視にて前記頭部の前記第一短径よりも大きい第二短径と、前記第一長径よりも大きい第二長径を有し、かつ前記第二短径は前記第一長径よりも小さく形成された支持面開口部を有するとき、
前記頭部は、
前記回転レバーを回転させることにより、前記ネジ軸管の回転を介して前記積載物支持面と係合し、
前記第一長径が前記第二長径と交差する方向のときに、前記積載物支持面と係合して前記上下方向の下側への移動が規制されることにより、前記積載物と前記載置部とは前記上下方向の相対的な移動が規制され、
前記第一長径が前記第二長径に沿う方向のときに、前記支持面開口部に対して前記上下方向に挿抜可能となって、前記積載物と前記載置部とは前記上下方向の相対的な移動が可能であり、
前記ネジ頭部は、前記調整ナットを回転させることにより、前記上下方向に移動して調整され、
前記ネジ頭部が前記上下方向の下側に向かって移動するときに、前記積載物の前記積載物支持面が、前記頭部を介して前記基台に押しつけられる方向に力を受ける請求項16に記載の積載トレーラー。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物ユニットその他の積載物を搬送する積載トレーラーに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建物ユニットを搬送するトラックが知られている。例えば、特許文献1に記載の建物ユニットの輸送方法は、建物ユニットを積載するトラックの荷台にこの建物ユニットの柱部分を支持する支持部材である添え柱を固定し、これらの4本の添え柱を介して荷台に支持された状態で建物ユニットを輸送するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平7-52702号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来例では建物ユニットの柱部分を支持する支持部材である添え柱を固定し、これらの4本の添え柱を介して荷台に支持されるので、トラックの荷台に積載できるサイズが固定されてしまう。すなわち、積載物のサイズに対応したトラックが製造され、サイズが異なる場合は添え柱の位置をそれぞれ変えて固定する必要があり、生産性が悪くフレキシビリティーに欠けるという問題があった。
【0005】
本発明の目的は、従来の課題を解決すべくなされたものであり、積載物のサイズに応じて積載物を位置決めする位置を変更可能な積載トレーラーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の態様に係る積載トレーラーは、幅方向に所定の幅を有し、前記幅方向に直交する方向を長手方向とし、前記幅方向と前記長手方向とに形成される面方向を平面方向とするとき、前記長手方向に延びる基台と、前記基台の前記長手方向における前側の端部にあって、牽引車に牽引される牽引ユニットと、前記基台の前記幅方向及び前記長手方向に直交する方向である上下方向の下側にあって、前記幅方向の中心線に対して互いに等間隔に取り付けられるタイヤ部と、前記基台の前記上下方向の上側に形成され、積載物の特定部が載置される複数の載置部と、前記載置部に形成され、少なくとも前記上下方向の上側が開口される載置開口部と、前記載置開口部の内側に位置決め部を備え、前記位置決め部と前記載置開口部との間は、前記平面方向において、前記幅方向と前記長手方向のうちの少なくとも一方に空隙が形成され、前記位置決め部は、前記空隙の範囲において前記平面方向へ移動可能であり、前記載置開口部の内部であって、前記空隙に相当する領域に、少なくとも一つのスペーサが挿入されることにより、前記平面方向における前記位置決め部の位置が調整可能である。
【0007】
これによれば、積載トレーラーの位置決め部は、載置開口部の内部であって、空隙に相当する領域にスペーサを挿入して平面方向における位置を調整することにより、積載物の特定部の位置に合わせることができる。よって、積載トレーラーは、平面方向における積載物のサイズ及び載置位置が変化する場合でも積載物を載置することができる。すなわち、積載物のサイズに応じて積載物を位置決めする位置を変更可能である。
【0008】
また、前記積載トレーラーの前記載置部は、前記載置開口部が矩形形状であり、該載置開口部の前記上下方向の下側に向かって連続して形成される載置管部と、前記位置決め部を形成する部材であって、前記載置開口部に着脱可能な取付部材を備え、前記取付部材は、前記載置開口部の上側に載置される天面部と、前記載置管部に挿入される胴部を備え、前記空隙は、前記載置管部の内壁側と前記胴部の外壁側との間に形成されてもよい。
【0009】
この場合、位置決め部は載置開口部に着脱可能な取付部材なので、載置開口部にスペーサを挿入した後に取付部材を装着することで、位置決め部の位置を容易に調整することができる。
【0010】
また、前記積載トレーラーの前記載置管部は、前記載置開口部よりも下側にスペーサストッパーを備え、前記スペーサの少なくとも一つの下端部は、前記スペーサストッパーに載置してもよい。
【0011】
この場合、載置管部は、載置開口部よりも下側にスペーサストッパを備えるので、載置開口部にスペーサを挿入する過程においてスペーサの装着状態を安定させることができる。
【0012】
また、前記積載トレーラーは、前記スペーサのうち、少なくとも一つは、前記載置開口部に挿入される状態で自立可能な自立スペーサであり、前記自立スペーサは、前記載置開口部に挿入されるとき、前記位置決め部に隣接する位置に挿入され、前記自立スペーサは、前記載置開口部に挿入される状態において、前記上下方向の下端部にあって、前記平面方向に形成される底部と、前記底部に繋がり、前記上下方向に沿う方向の上側に向かって所定の高さに形成される立設部を備え、前記底部は、前記平面方向における最も外側の部分を結ぶと、前記平面方向に所定の平面領域が形成されてもよい。
【0013】
この場合、自立スペーサを載置開口部に挿入することで、他のスペーサが倒れることを防止できる。
【0014】
また、前記自立スペーサは、第一自立スペーサであり、前記第一自立スペーサは、前記立設部が前記上下方向に沿う方向に平面部によって形成される第一面部であり、前記底部が前記平面方向に平面部によって形成される第二面部でもよい。
【0015】
この場合、第一自立スペーサは立設部が第一面部によって形成され、底部が第二面部によって形成される。第一自立スペーサは、一定の範囲で他のスペーサを支持することができる。よって、第一自立スペーサは、他の平面スペーサの倒れを防止できる。
【0016】
また、前記積載トレーラーは、前記自立スペーサが第二自立スペーサであり、前記第二自立スペーサは、線状又は棒状の部材によって形成され、前記底部は、前記平面方向に連続して延びることによって形成されるか、或いは、前記平面方向に連続して延びる部分と、前記線状又は前記棒状の部材の一部とが同一平面上に並ぶことによって形成され、前記立設部は、前記底部に連続し、前記上下方向に沿う方向の上側に向かって屈曲され、所定の高さに形成されてもよい。
【0017】
この場合、第二自立スペーサは、線状又は棒状の部材によって底部と立設部が形成されるので、軽量で自由度のある形態の自立スペーサにすることができる。よって、第二自立スペーサは、他の平面スペーサの倒れを防止できる。
【0018】
また、前記積載トレーラーは、前記立設部の少なくとも一部は、前記幅方向に沿う方向、及び前記長手方向に沿う方向のうちの少なくとも一方に所定の平面領域を有するか、或いは、該立設部の一部である複数の上端部が、前記幅方向に沿う方向、及び前記長手方向に沿う方向のうちの少なくとも一方に並んで形成されてもよい。
【0019】
この場合、自立スペーサは、立設部の少なくとも一部が所定の平面領域を有するか、或いは上端部が幅方向及び長手方向のうちの少なくとも一方に並ぶ。よって、自立スペーサは、他の平面スペーサの倒れを防止できる。
【0020】
また、前記自立スペーサは、前記立設部が、前記位置決め部における前記幅方向の側、及び前記長手方向の側のうちの少なくとも一方において、互いに対向するよう形成され、
前記位置決め部は、前記立設部によって挟まれる空間に挿入されてもよい。
【0021】
この場合、自立スペーサは、幅方向及び長手方向のうちの少なくとも一方において位置決め部を挟むよう構成される。よって、自立スペーサは、他の平面スペーサの倒れを防止できる。
【0022】
また、前記自立スペーサは、前記立設部が、少なくとも前記位置決め部における前記幅方向の側と前記長手方向の側とに形成されてもよい。
【0023】
この場合、自立スペーサは、立設部が位置決め部に対して幅方向面と長手方向面の少なくとも二辺を覆うように形成される。よって、自立スペーサは、他の平面スペーサの倒れを防止できる。
【0024】
また、前記自立スペーサは、前記立設部が、前記位置決め部における前記幅方向の側、及び前記長手方向の側の双方において対向するように形成され、前記位置決め部は、前記立設部によって囲われる空間に挿入されてもよい。
【0025】
この場合、自立スペーサは、立設部が位置決め部に対して幅方向面と長手方向面の四辺を囲うように形成される。よって、自立スペーサは、他の平面スペーサの倒れを防止できる。
【0026】
また、前記自立スペーサは二つ備えられ、一方の前記自立スペーサの前記立設部は、前記位置決め部における少なくとも一方の前記長手方向の側にあり、他方の前記自立スペーサの前記立設部は、前記位置決め部における少なくとも一方の前記幅方向の側にあるように互いに組合わされてもよい。
【0027】
この場合、自立スペーサが二つ備えられ、二つの自立スペーサの立設部によって長手方向と幅方向の双方が囲われる。よって、自立スペーサは、他の平面スペーサの倒れを防止できる。
【0028】
また、前記積載トレーラーは、少なくとも一つの前記載置部が可動載置部であり、前記可動載置部は、前記長手方向と前記幅方向のうちの少なくとも一方に延びる案内部と、前記案内部が延びる方向に案内されて移動可能な可動部と、前記可動部が移動する移動量を調整するとともに、前記可動部が移動した後に、前記可動部と前記案内部との間の移動を規制する移動調整部を備え、前記載置開口部のうち、前記可動部に形成される開口部が可動開口部であり、前記可動部は、前記移動調整部によって前記案内部に対して相対的に移動することにより、所定の範囲内で自在に移動可能な状態と、さらに、前記移動調整部によって、前記可動部と前記案内部との間の移動が規制される状態とを選択可能であることにより、前記可動部は、前記基台に対する移動可能な状態と、移動が規制される状態とを選択可能でもよい。
【0029】
この場合、積載トレーラーは積載物が積載される位置を決める載置部の少なくとも一つが可動載置部である。よって、積載物と可動載置部の可動部は、少なくとも長手方向又は幅方向の一方において、基台に対する移動可能な状態と移動が規制される状態とを選択可能なので、積載物のサイズに応じて可動部を移動させ、さらに可動部の移動を規制することができる。
【0030】
また、前記積載トレーラーは、前記移動調整部が、前記可動部に形成される雌ネジ部と、前記雌ネジ部に螺合するとともに前記可動部が移動する方向に延びる雄ネジ部材と、前記可動部が案内される前記案内部に形成され、前記可動部の移動を許容する案内部開口部と、前記案内部と前記可動部とが締結されて、前記可動部の移動が規制される締結部材を備え、前記可動部は、前記雄ネジ部材を回転させることによって移動し、前記可動部が移動するときは、前記締結部材の一部は、前記案内部開口部に挿入される状態で前記可動部と共に移動し、前記可動部が所定の位置に固定されるときは、前記可動部と前記案内部とが、前記締結部材によって締結されて相対的に移動が規制されてもよい。
【0031】
この場合、可動部は雄ネジ部材を回転させることにより移動させることができるので、移動量を調整することができる。また、可動部は、移動したときに締結部材によって、移動後に可動部が移動することを防止できる。
【0032】
また、前記積載トレーラーは、前記案内部が前記長手方向に延びる長手方向案内部であり、前記可動部は、前記長手方向案内部に案内されて該長手方向のみに移動可能であり、前記空隙は、前記幅方向においてのみ形成されてもよい。
【0033】
この場合、空隙は幅方向においてのみ形成されるので、位置決め部の位置は、長手方向は可動載置部を移動させることによって位置を調整し、幅方向はスペーサによって位置を調整することができる。
【0034】
また、前記積載トレーラーは、前記案内部が前記幅方向に延びる幅方向案内部であり、前記可動部は、前記幅方向案内部に案内されて該幅方向のみに移動可能であり、前記空隙は、前記長手方向においてのみ形成されてもよい。
【0035】
この場合、空隙は長手方向においてのみ形成されるので、位置決め部の位置は、幅方向は可動載置部を移動させることによって位置を調整し、長手方向はスペーサによって位置を調整することができる。
【0036】
また、前記積載トレーラーは、前記積載物が前記基台に載置されるとき、前記積載物と前記基台との間の前記上下方向の移動を規制する固定装置を備え、前記固定装置は、前記位置決め部に対して着脱可能でもよい。
【0037】
この場合、積載物は、固定装置によって基台との間の上下方向への移動が規制されるので、積載トレーラーに安定した状態で載置することができる。
【0038】
また、前記積載トレーラーは、前記固定装置が、頭部と、ネジ軸部と、ネジ軸管と、調整部を備え、少なくとも前記ネジ軸部の一部と、少なくとも前記ネジ軸管の一部は前記載置開口部に挿入され、前記頭部は、平面視にて第一短径と第一長径とを有する楕円形状又は矩形形状であり、前記ネジ軸部は、前記上下方向の上側に形成されるネジ頭部と、前記上下方向における少なくとも一部に雄ネジ部を備え、前記ネジ軸管は、前記ネジ軸部が挿入される管状の部材であって、前記頭部に固定されるか、或いは前記頭部と一体に形成され、前記ネジ軸部の軸線を中心に前記頭部と一体的に回転可能であり、前記ネジ軸部が延びる方法に直交する方向に結合される回転レバーと、前記回転レバーに係合して一方向への回転を停止される係止部材を備え、前記ネジ頭部は、前記ネジ軸部と回転方向及び前記上下方向とにおいて一体的に移動し、前記調整部は、前記載置部の下側であって該載置部を挟んで前記雄ネジ部に取り付けられる調整ナットと、前記調整ナットを回転させる調整機構部を備え、前記積載物が前記基台に積載されるとき、該積載物が、前記基台に対向して前記平面方向の所定の範囲に積載物支持面を有し、前記積載物支持面において平面視にて前記頭部の前記第一短径よりも大きい第二短径と、前記第一長径よりも大きい第二長径を有し、かつ前記第二短径は前記第一長径よりも小さく形成された支持面開口部を有するとき、前記頭部は、前記回転レバーを回転させることにより、前記ネジ軸管の回転を介して前記積載物支持面と係合し、前記第一長径が前記第二長径と交差する方向のときに、前記積載物支持面と係合して前記上下方向の下側への移動が規制されることにより、前記積載物と前記載置部とは前記上下方向の相対的な移動が規制され、前記第一長径が前記第二長径に沿う方向のときに、前記支持面開口部に対して前記上下方向に挿抜可能となって、前記積載物と前記載置部とは前記上下方向の相対的な移動が可能であり、前記ネジ頭部は、前記調整ナットを回転させることにより、前記上下方向に移動して調整され、前記ネジ頭部が前記上下方向の下側に向かって移動するときに、前記積載物の前記積載物支持面が、前記頭部を介して前記基台に押しつけられる方向に力を受けてもよい。
【0039】
この場合、頭部は、回転レバーを回転させることにより、載置管部の回転を介して積載物支持面と係合し、ネジ頭部は、調整ナットを回転させることにより、上下方向に移動して調整される。頭部が積載物支持面と係合するとき、積載物と載置部とは上下方向の相対的な移動が規制されるので、積載物を載置部に固定することができる。また、頭部が積載物の支持面開口部に対して挿抜可能な状態のとき、積載物を載置部に載置することができる。よって、固定機構部は、載置部に対して積載物を挿抜可能な状態と、載置部に対して積載物を固定する状態とに選択可能である。
【図面の簡単な説明】
【0040】
図1】積載トレーラー1の平面図である。
図2図1におけるA部詳細図であり、載置部5が基台2に固定されている状態を示す。
図3図2における断面S1-S1を反時計回りに90°回転させて示す断面図であり、位置決め部10に固定装置6が装着される場合を示す。
図4図2における断面S2-S2を示す断面図であり、位置決め部10に固定装置6が装着される場合を示す。
図5】載置部5の一部を抜粋し、スペーサ31のうちの平面スペーサ32のみの例を示し、(a)は位置決め部10である取付部材16に積載物80が直接載置される場合の斜視図であり、(b)は図4における断面S-Sに相当する断面図である。
図6】載置部5の一部を抜粋し、スペーサ31のうちの第一実施形態の第一自立スペーサ41を示し、(a)は位置決め部10である取付部材16に固定装置6が装着された状態で積載物80が載置される場合の斜視図であり、(b)は図4における断面S-Sに相当する断面図である。
図7】載置部5の一部を抜粋し、スペーサ31のうちの第二実施形態の第一自立スペーサ42を示し、(a)は斜視図であり、(b)は図4における断面S-Sに相当する断面図である。
図8】載置部5の一部を抜粋し、スペーサ31のうちの第三実施形態を示し、(a)、(b)は第一自立スペーサ44を示し、(a)は斜視図であり、(b)は図4における断面S-Sに相当する断面図であり、(c)、(d)は第一自立スペーサ45を示し、(c)は斜視図であり、(d)は図4における断面S-Sに相当する断面図である。
図9】載置部5の一部を抜粋し、スペーサ31のうちの第四実施形態を示し、(a)、(b)は第一自立スペーサ46を示し、(a)は斜視図であり、(b)は図4における断面S-Sに相当する断面図であり、(c)、(d)は第一自立スペーサ47を示し、(c)は斜視図であり、(d)は図4における断面S-Sに相当する断面図である。
図10】載置部5の一部を抜粋し、スペーサ31のうちの第五実施形態であって、第一自立スペーサ42と第一自立スペーサ43とを組み合わせた例を示し、(a)は斜視図であり、(b)は図4における断面S-Sに相当する断面図である。
図11】載置部5の一部を抜粋し、スペーサ31のうちの第一実施形態を示し、(a)、(b)は第二自立スペーサ51を示し、(a)は斜視図であり、(b)は図4における断面S-Sに相当する断面図であり、(c)は第二自立スペーサ52を示す斜視図である。
図12】載置部5の一部を抜粋し、スペーサ31のうちの第二実施形態と第三実施形態を示し、(a)、(b)は第二実施形態の第二自立スペーサ53を示し、(a)は斜視図であり、(b)は図4における断面S-Sに相当する断面図であり、(c)、(d)は第二自立スペーサ54を示し、(c)は斜視図であり、(d)は図4における断面S-Sに相当する断面図である。
図13】載置部5の一部を抜粋し、スペーサ31のうちの第四実施形態の第二自立スペーサ55を示し、(a)は斜視図であり、(b)は図4における断面S-Sに相当する断面図である。
図14】頭部11及び取付部材16と積載物支持面81との関係を説明した斜視図であり、(a)は頭部11と取付部材16とを積載物支持面81に挿入する前の状態を示し、(b)は頭部11と取付部材16とを積載物支持面81に挿入した状態を示し、(c)は、(b)に対して頭部11を回転させて積載物支持面81に係合させた状態を示す。
図15】載置管部21とスペーサストッパー23の構成を説明した斜視図である。
図16図1におけるB部を詳細に示した斜視図であり、可動載置部9のうち、可動部15が長手方向に移動可能な構成を示す。
図17図1におけるB部詳細図であり、図16と同様の構成を示す。
図18図17における断面S3-S3を反時計回りに90°回転させて示す断面図であり、位置決め部10に固定装置6が装着される場合を示す。
図19図17における断面S4-S4を示す断面図であり、位置決め部10に固定装置6が装着される場合を示す。
図20図1におけるC部を詳細に示した斜視図であり、可動載置部9のうち、可動部15が幅方向に移動可能な構成を示す。
図21図1におけるC部詳細図であり、図20と同様の構成を示す。
図22】(a)は、積載トレーラー1に積載物80が積載された状態を示した図であり、(b)は(a)のM視図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下、図面を参照し、本発明を具現化した積載トレーラー1を説明する。参照する形態及び図面は、本発明が採用しうる技術的特徴を説明するために用いられるものである。図面に記載されている装置の構成は、それのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例である。
【0042】
<積載トレーラー1の全体構成>
図面を参照して、本発明に係る積載トレーラー1の構成を説明する。図1に示すように、積載トレーラー1は、幅方向に所定の幅を有し、幅方向に直交する方向を長手方向とするときに、長手方向に延びる基台2と、基台2の長手方向における前側の端部にあって、牽引車に牽引される牽引ユニット3とを備える。積載トレーラー1において、幅方向と長手方向とに形成される面方向を平面方向とする。図1等に示すように、長手方向は、牽引ユニット3の反対側が後側である。幅方向は、牽引ユニット3の側から見た状態で右側と左側を定義する。
【0043】
図1に示すように、積載トレーラー1は、基台2の幅方向及び長手方向に直交する方向である上下方向の下側にあって、幅方向の中心線CN1に対して互いに等間隔に取り付けられるタイヤ部4を備える。さらに、積載トレーラー1は、基台2の上下方向の上側に形成され、積載物80の特定部である支持面開口部82又は積載物凸部83が載置される複数の載置部5を備える。
【0044】
図22に示すように、積載トレーラー1は、例としてプレハブハウス等の積載物80を積載し、牽引ユニット3によって移動することができる。積載物80は、種々のサイズを積載する場合がありうる。図22(a)は、長手方向において積載可能な最大サイズの積載物80を積載した場合を示し、図22(b)は、幅方向において積載可能な最大サイズの積載物80を積載した場合を示す。
【0045】
図2等に示すように、載置部5は、上下方向の上側が開口される載置開口部5aが形成される。載置部5は、載置開口部5aの内側に位置決め部10を備える。
【0046】
図3から図8までに示すように、位置決め部10と載置開口部5aとの間は、平面方向において、幅方向と長手方向のうちの少なくとも一方に空隙5bが形成される。位置決め部10は、空隙5bの範囲において平面方向へ移動可能である。載置開口部5aの内部であって、空隙5bに相当する領域に、少なくとも一つのスペーサ31が挿入されることにより、平面方向における位置決め部10の位置が調整可能である。
【0047】
位置決め部10は、後述するように載置開口部5aと別部材によって形成されてもよいし、或いは載置開口部5aの一部に繋がって一体的に形成されてもよい。詳細な説明は省略するが、例えば位置決め部10が弾性部材(例えば圧縮コイルバネ、ゴム材等)によって載置開口部5aの内壁部に繋がり、位置決め部10が平面方向に移動可能でもよい。
【0048】
図5の例に示すように、位置決め部10が載置開口部5aと別部材によって形成される場合、スペーサ31は、まず、載置開口部5aの内部であって、位置決め部10が挿入されると空隙5bが形成される領域に挿入される。次に、位置決め部10は、スペーサ31によって空隙5bがほぼ埋められた状態で、載置開口部5aの内部に挿入される。また、位置決め部10が載置開口部5aと一体的に形成される場合、スペーサ31はすでに形成されている空隙5bに挿入される。スペーサ31の各形態については後述するが、スペーサ31の挿入手順は同様である。
【0049】
図1に示すように、載置部5は例として基台2の四隅の四箇所に形成される。それぞれの載置部5の構成は後述するが、四箇所のうちのA部及びD部は、載置部5が基台2に固定される場合であり、B部は載置部5が長手方向に移動可能な可動載置部9であり、C部は載置部5が幅方向に移動可能な可動載置部9である。なお、四箇所の載置部5の構成は、A部からD部までに示す組合せの例に限定されるものではなく、任意の組合せが可能である。例えば、四箇所共にA部及びD部の構成でもよいし、或いは四箇所のうちに空隙5bが形成されない載置部5を含んでもよい。
【0050】
図5(a)に示すように、積載トレーラー1は、位置決め部10である取付部材16に積載物80を直接載置することができる。積載物80が特定部である支持面開口部82を備える場合、取付部材16における位置決め凸部16aが挿入される。積載物80が特定部である積載物凸部83を備える場合、取付部材16における軸穴16dに挿入される。また、図6(a)に示すように、積載トレーラー1が後述する固定装置6を備え、積載物80が特定部である支持面開口部82を備える場合、位置決め凸部16aが挿入され、さらに固定装置6によって上下方向の移動が規制される。すなわち、位置決め部10は、位置決め凸部16a又は軸穴16dが、積載物80の特定部である支持面開口部82又は積載物凸部83と係合することにより、積載物80の載置位置が決められる。なお、図5(a)に示す例では、位置決め凸部16a及び支持面開口部82は平面視で矩形形状を例にしたが、他の形状でもよい。例えば、円形状、楕円形状、三角形状、その他の多角形状でもよい。
【0051】
なお、図5から図13までと図15に示す例は、位置決め部10に固定装置6が装着される場合と装着されない場合のいずれにおいても共通の構成であり、位置決め部10が平面方向に調整される作用は同様である。また、図3図4と、後述する図18及び図19は、位置決め部10に固定装置6が装着される例を示すが、固定装置6が装着されない場合も固定装置6の構成を除き同様の構成である。
【0052】
次に、載置部5の構成を説明する。図3から図7までに示すように、載置部5は、載置開口部5aが矩形形状であり、載置開口部5aの上下方向の下側に向かって連続して形成される載置管部21を備える。載置部5は、位置決め部10を形成する部材であって、載置開口部5aに着脱可能な取付部材16を備える。取付部材16は、載置開口部5aに対し、載置管部21における庇部21mの上面に載置される天面部16eと、載置管部21に挿入される胴部16fを備える。空隙5bは、載置管部21の内壁側と胴部16fの外壁側との間に形成される。図5等に示すように、胴部16fは角柱状に形成され、幅方向に沿う方向に形成される幅方向面16pと長手方向に沿う方向に形成される長手方向面16qを備える。
【0053】
図5(b)等に示すように、載置開口部5aは、長手方向寸法5nと幅方向寸法5mの略矩形形状である。位置決め部10を形成する取付部材16は、長手方向寸法16nと幅方向寸法16mの略矩形形状である。長手方向寸法5nと長手方向寸法16nとの差と、幅方向寸法5mと幅方向寸法16mとの差が空隙5bである。
【0054】
図5から図7、及び図15に示すように、載置管部21は、載置開口部5aよりも下側にスペーサストッパー23を備え、図3図4図18、及び図19に示すように、スペーサ31の少なくとも一つの下端部は、スペーサストッパー23に載置する。
【0055】
次に、図15等を参照して、載置管部21の構成を説明する。載置管部21は、二枚の第一管部プレート21aと二枚の第二管部プレート21bの計四枚のプレートの組合せによって構成される。第一管部プレート21aと第二管部プレート21bは、それぞれ凸部21eと凹部21fが形成され、凸部21eと凹部21fとが互いに組み合わされ、溶接等によって直方体状の載置管部21が形成される。第一管部プレート21aと第二管部プレート21bには、載置開口部5aが形成される上端部よりも下側に、ストッパー穴21gが複数形成される。スペーサストッパー23は、周囲に凸部23eと凹部23fが形成され、凸部23eがストッパー穴21gに挿入される。スペーサストッパー23は、中央部にネジ軸孔23aが形成され、積載トレーラー1が後述する固定装置6を備える場合、図3等に示すように円筒状のネジ軸管26等が挿入される。
【0056】
図4等に示すように、載置管部21の一つの面が、基台2を構成する幅方向フレーム22に取付けられる。なお、載置管部21の一つの面は、図2等に示す基台2を構成する長手方向フレーム24、或いは基台2を構成する他の部分に取付けられてもよい。図2図3に示すように、載置管部21には補強リブ21cが形成され、幅方向フレーム22等に結合されることにより強度を維持している。
【0057】
また、図15等に示すように、載置管部21の側面の一部に、レバー開口穴21dとレバー保持プレート21hが形成され、レバー保持プレート21hにピン穴21kが形成される。図4に示すように、レバー保持プレート21hはボルト21nによって載置管部21に締結される。それぞれの部材は後述する固定装置6に対応するもので、機能は後述する。
【0058】
<積載トレーラー1の全体構成、及びスペーサ31による効果>
以上説明したように、積載トレーラー1、及びスペーサ31の構成は、以下の課題を解決し、効果を奏する。従来例は、例えば先行技術文献である特許文献1(特開平7-52702)に示される。建物ユニットの柱部分を支持する支持部材である添え柱を固定し、これらの4本の添え柱を介して荷台に支持されるので、トラックの荷台に積載物できるサイズが固定されてしまう。すなわち、積載物のサイズに対応したトラックが製造され、サイズが異なる場合は添え柱の位置をそれぞれ変えて固定する必要があり、生産性が悪くフレキシビリティーに欠けるという問題があった。
【0059】
これに対し、積載トレーラー1は積載物80の特定部である支持面開口部82又は積載物凸部83等を、複数の載置部5に載置できる。図3から図13までに示すように、載置部5の位置決め部10は、載置開口部5aの内部であって、空隙5bに相当する領域にスペーサ31を挿入することによって平面方向における位置が調整可能である。位置決め部10は、積載物80の特定部である、支持面開口部82又は積載物凸部83等の位置に調整される。よって、積載トレーラー1は、平面方向における積載物80のサイズ及び載置位置が変化する場合でも積載物80を載置することができる。すなわち、積載物80のサイズに応じて積載物80を位置決めする位置を変更可能である。さらに、積載トレーラー1は、位置決め部10の平面方向における位置を調整できるので、載置部5と、積載物80の特定部である支持面開口部82又は積載物凸部83等とのそれぞれの位置に対する製作誤差を吸収することができる。
【0060】
図5から図13までに示すように、載置部5における位置決め部10の平面方向の位置は、スペーサ31によって微調整が可能である。スペーサ31は例として一定の厚みを有する部材を使用し、複数個を組み合わせることにより調整することができる。或いは、異なる厚みの部材を使用し、一個或いは複数個の組合せにより調整することができる。空隙5bは、長手方向及び幅方向の双方に形成して、位置決め部10がいずれの方向においても形成され位置調整可能にしてもよいし、いずれか一方にのみ形成して一方向に位置調整可能でもよい。積載物80に応じて対応可能である。例えば、複数種類の積載物80を積載する場合、長手方向における積載位置が変化し、幅方向は一定の場合、空隙5bは長手方向にのみ形成されればよい。積載物80が長手方向及び幅方向の双方において変化する場合は、双方に空隙5bが形成されればよい。詳細な例と効果は後述する。
【0061】
また、図3から図7図10図18、及び図19に示すように、位置決め部10は載置開口部5aに着脱可能な取付部材16である。よって、取付部材16は、載置開口部5aにスペーサ31を挿入した後に装着することで、位置決め部10の位置を容易に調整することができる。また、後述するように、スペーサ31は種々の形態を採用可能であり、載置部5における位置決め部10の平面方向における調整方向は、幅方向及び長手方向のいずれか一方、又は双方を選択可能である。その際に、載置開口部5aに挿入される位置決め部10は、平面方向の形態を変更する必要が生じる。これに対して、位置決め部10は、載置開口部5aに着脱可能な取付部材16なので、形態を適宜変更するか、或いは予め複数の形態を準備しておくことで、種々の積載物80に対応可能となる。
【0062】
また、図5等及び図15に示すように、載置管部21は、載置開口部5aよりも下側にスペーサストッパー23を備える。よって、載置開口部5aにスペーサ31を挿入する過程おいてスペーサ31の装着状態を安定させることができる。
【0063】
また、スペーサ31が直方体状の平面スペーサ32のみの場合、空隙5bに平面スペーサ32を単独で挿入するか、或いは複数枚を組み合わせて挿入できる。さらに、平面スペーサ32が磁性体材料で形成されていれば載置管部21の内壁、或いは取付部材16の胴部16fに予め固定しておくことで、載置開口部5aに取付部材16を挿入するときに平面スペーサ32が倒れることを防止できる。或いは、平面スペーサ32は載置管部21の内壁、あるいは取付部材16の胴部16fに接着しておくことで同様の効果を奏する。
【0064】
<スペーサ31のそれぞれの例における構成と効果>
次に、図5から図13までを参照して、積載トレーラー1に備えられるスペーサ31のそれぞれの構成例とその効果を説明する。図5に示す例は、スペーサ31の全てが直方体状の平面スペーサ32の場合を示す。載置管部21の内壁部と取付部材16の胴部16fとの間には、長手方向及び幅方向に空隙5bが形成される。平面スペーサ32は、予め載置開口部5aに挿入しておくか、或いは胴部16fに予め取り付けても良い。図5に示す例では、空隙5bは取付部材16の胴部16fの四方の周りに形成され、長手方向及び幅方向の空隙5bの相当する領域のそれぞれに平面スペーサ32を複数枚挿入して取付部材16の取付位置を調整する。
【0065】
平面スペーサ32は自立しない場合があり、下端部がスペーサストッパー23に載置された状態で倒れる場合がある。そのため、例えば平面スペーサ32を磁性体材料で形成し、載置管部21の内壁部に接合させてもよいし、胴部16fに接合させてもよい。或いは、平面スペーサ32が倒れないように注意して、載置開口部5aへ胴部16fを挿入してもよい。図5に示す例では、取付部材16の取付位置は、平面スペーサ32が胴部16fの四面のそれぞれに挿入することで調整可能である。この例の他に、平面スペーサ32は胴部16fの長手方向における一方の面の側のみに挿入されてもよいし、胴部16fの幅方向の一方の面の側のみに挿入されてもよい。また、以下の示す自立スペーサ40は、スペーサ31として平面スペーサ32を使用する場合、磁性体材料等の特段の対応をしない平面スペーサ32に対して倒れ防止するためのものである。
【0066】
<自立スペーサ40に共通する構成>
次に、スペーサ31のうちの少なくとも一つは、載置開口部5aに挿入される状態で自立可能な自立スペーサ40(41~47、51~55を含む)でもよい。まず、自立スペーサ40に共通する構成を説明する。図6等に示すように、自立スペーサ40は、載置開口部5aに挿入されるとき、位置決め部10である取付部材16の胴部16fに隣接する位置に挿入される。図6(b)等に示すように、載置開口部5aに自立スペーサ40と他に平面スペーサ32が挿入されるとき、平面スペーサ32は空隙5bに相当する領域のうち、自立スペーサ40と載置開口部5aの内壁部との間に挿入される。
【0067】
自立スペーサ40は、載置開口部5aに挿入される状態において、上下方向の下端部にあって、平面方向に形成される底部41b等(41b~47b、51b~55bを含む)を備える。底部41b等に繋がり、上下方向に沿う方向の上側に向かって所定の高さ41h等(41h~47h、51h~55hを含む)に形成される立設部41a等(41a~47a、51a~55aを含む)を備える。底部41b等は、平面方向における最も外側の部分を結ぶと、平面方向に所定の平面領域41e等(41e~47e、51e~55eを含む)が形成される。上下方向に沿う方向とは、鉛直方向に限らず鉛直方向に対して所定の角度を有して傾いてもよい。なお、立設部41a等の高さ41h等は、図3等に示すように、載置管部21の庇部21mの上面とスペーサストッパー23の上面との間の長さ以下である。
【0068】
<自立スペーサ40に共通する構成による効果>
以上説明したように、自立スペーサ40は、底部41b等において平面領域41e等が形成されるので、安定して自立することができる。自立スペーサ40を載置開口部5aの空隙5bに相当する領域に挿入することで、同領域に挿入される他のスペーサ31が倒れることを防止できる。特に、位置決め部10が取付部材16である例のように、位置決め部10と載置開口部5aとが分離した部材の場合に効果がある。スペーサ31の挿入手順は、まず載置開口部5aの空隙5bに相当する領域に自立スペーサ40を挿入し、次に同領域に他の平面スペーサ32を挿入する。或いは、自立スペーサ40と平面スペーサ32の挿入手順が逆でもよく、さらには同時に挿入してもよい。よって、位置決め部10である取付部材16は、自立スペーサ40を含めたスペーサ31の倒れ防止がなされ、空隙5bが埋められた状態で挿入することができる。
【0069】
<自立スペーサ40の二つの構成例とその効果>
次に、自立スペーサ40の具体的な構成とその効果を説明する。自立スペーサ40は、構成上二種類に大別することができる。第一の構成例は、図6から図10までに示すように、第一自立スペーサ41等(41~47を含む)である。第一自立スペーサ41等は、立設部41a等(41a~47aを含む)が上下方向に沿う方向に平面部によって形成される第一面部であり、底部41b等(41b~47bを含む)が平面方向に平面部によって形成される第二面部である。第一自立スペーサ41等は、金属、樹脂、木材その他の板材、金網等の網状部材他、平面を有する部材によって形成され、さらに板バネ等の弾性部材でもよい。例えば、第一自立スペーサ41等が板バネ等の弾性部材によって形成される場合、立設部41a等は鉛直方向に対して所定の角度(例えば鋭角)をなして上端部が平面方向の外側へ傾いてもよい。その場合、載置開口部5aへは平面スペーサ32を先に挿入し、その後に自立スペーサ40を挿入することにより、平面スペーサ32の倒れがより防止される。
【0070】
以上説明した第一自立スペーサ41等は、以下の効果がある。第一自立スペーサ41等は、立設部41a等が第一面部によって形成され、底部41b等が第二面部によって形成される。第一自立スペーサ41等は、立設部41a等により、一定の範囲で他の平面スペーサ32等を支持することができる。よって、第一自立スペーサ41等は、載置開口部5aの空隙5bに相当する領域に挿入することにより、他の平面スペーサ32等を挿入するとき、或いは挿入した後の倒れを防止できる。
【0071】
次に、自立スペーサ40の第二の構成例は、図12から図14までに示す第二自立スペーサ51等(51~55を含む)である。第二自立スペーサ51等は、線状又は棒状の部材によって形成され、底部51b等(51b~55bを含む)は、平面方向に連続して延びることによって形成されるか、或いは、平面方向に連続して延びる部分と、線状又は棒状の部材の一部とが同一平面上に並ぶことによって形成される。立設部51a等は、底部51b等に連続し、上下方向に沿う方向の上側に向かって屈曲され、所定の高51h等(51h~55hを含む)に形成される。第二自立スペーサ51等の材料は、針金、線材、丸棒部材、角棒部材、さらには線バネ等の弾性部材でもよい。例えば、第二自立スペーサ51等が線バネ等の弾性部材によって形成される場合、立設部51a等は鉛直方向に対して所定の角度(例えば鋭角)をなして上端部が平面方向の外側へ傾いてもよい。これは、第一自立スペーサ41等が板バネで形成される場合と同様の効果を奏する。
【0072】
なお、第二自立スペーサ51等は、後述する例に限らず、立設部51a等が一本でもよいし、或いは三本以上でもよい。以下に説明する第二自立スペーサ51から第二自立スペーサ55までにおいて、立設部52a等の本数は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で例に示した本数に限定されない。また、立設部51a等の高さ51h等は、個々において異なってもよい。
【0073】
以上説明した第二自立スペーサ51等は、以下の効果がある。第二自立スペーサ51等は、線状又は棒状の部材によって底部51b等と立設部51a等が形成されるので、軽量で自由度のある形態の自立スペーサ40にすることができる。よって、第二自立スペーサ51等は、載置開口部5aの空隙5bに相当する領域に挿入することにより、他の平面スペーサ32等を挿入するとき、或いは挿入した後の倒れを防止できる。
【0074】
<自立スペーサ40の各形態とその効果>
次に、自立スペーサ40における各形態について説明する。以下に説明する例は、自立スペーサ40と平面スペーサ32とを組み合わせて、載置開口部5aに対して位置決め部10の位置を調整する例を示す。なお、いずれの例においても、自立スペーサ40のみで位置決め部10の位置を調整してもよいし、以下の例に示す位置以外に平面スペーサ32を挿入してもよい。或いは、以下に示す例において、挿入されている平面スペーサ32を省いてもよい。
【0075】
図6及び図11を参照して、第一実施形態の自立スペーサ40(41、51、52)の構成を説明する。第一実施形態の自立スペーサ40(41、51、52)は、立設部41a等の少なくとも一部が、幅方向に沿う方向、及び長手方向に沿う方向のうちの少なくとも一方に所定の平面領域を有する。或いは、立設部41a等の一部である複数の上端部が、幅方向に沿う方向、及び長手方向に沿う方向のうちの少なくとも一方に並んで形成される。
【0076】
図6を参照して、第一実施形態のうち第一自立スペーサ41の構成を説明する。第一自立スペーサ41は、立設部41aと底部41bによって構成される。図6に示す例では底部41bである第二面部における長手方向の前側の端部から、上側に向かって立設部41aである第一面部が形成される。底部41bである第二面部には、軸穴41cが形成され、ネジ軸管26等を挿入可能である。軸穴41cは、後述する他の第一自立スペーサ42等も同様に形成される。
【0077】
第一面部と第二面部は、それぞれ所定の表面積を有する。立設部41aは、高さ41hを有する。第一自立スペーサ41は、空隙5bにおいて、立設部41aが位置決め部10を形成する取付部材16の胴部16fに隣接して挿入される。図6(b)に示すように、立設部41aが空隙5bに相当する領域に挿入される平面スペーサ32を支持して倒れを防止する。図6(b)に示す例では、立設部41aの幅方向の長さは、載置開口部5aの幅方向寸法5mと取付部材16の胴部16fの幅方向寸法16mとに略等しいが、さらに短くてもよい。なお、後述する他の第一自立スペーサ42等においても、立設部42a等の幅方向の長さ及び長手方向の長さは、それぞれ図示する例に限定されず、空隙5bに挿入可能な範囲で変更可能である。
【0078】
図6に示す例では、第一自立スペーサ41は、立設部41aと底部41bとによっていわゆるL字状となる。なお、第一自立スペーサ41は、立設部41aと底部41bとによって、逆T字状に形成されてもよい。また、立設部41aは位置決め部10に対して長手方向の前側に形成されるが、後側でも良く、或いは幅方向における右側又は左側でもよい。
【0079】
次に、図11を参照して、第一実施形態のうち第二自立スペーサ51、52の構成を説明する。図11(a)、(b)に示す例である第二自立スペーサ51は、底部51bが長手方向に沿って幅方向に所定の間隔で略平行に並んで分離する。立設部51aは、それぞれの底部51bより上側に曲げられ、それぞれの上端部が幅方向に沿って繋がっている。底部51bは、それぞれの端部を結ぶと平面方向に平面領域51eが形成される。立設部51aは、高さ51hを有する。
【0080】
図11(c)に示す例である第二自立スペーサ52は、二本の立設部52aが幅方向に所定の間隔で略平行に並ぶ。底部52bは、それぞれの立設部52aより平面方向に曲げられて長手方向に延び、さらに幅方向に繋がっている。底部52bは、三方に囲われた部分と端部とを結ぶと平面方向に平面領域52eが形成される。なお、立設部51a、52aは位置決め部10に対して長手方向の前側に形成されるが、後側でも良く、或いは幅方向における右側又は左側でもよい。立設部52aは、所定の高さ52hを有する。なお、二本の立設部52aの高さ52hは異なってもよい。後述する他の第二自立スペーサ53等においても同様である。
【0081】
以上説明したように、第一形態の自立スペーサ40(41、51、52)は、立設部41a(51a、52a)の少なくとも一部が所定の平面領域を有するか、或いは上端部が幅方向及び長手方向のうちの少なくとも一方に並ぶ。よって、第一実施形態の自立スペーサ40(41、51、52)は、載置開口部5aの空隙5bに相当する領域に挿入することにより、特に立設部41a等が形成される側に他の平面スペーサ32等を挿入するとき、或いは挿入した後の倒れを防止できる。
【0082】
次に、図7及び図12(a)、(b)を参照して、第二実施形態の自立スペーサ40(42、53)の構成を説明する。第二実施形態の自立スペーサ40(42、53)は、立設部42a(53a)が、位置決め部10における幅方向の側、及び長手方向の側のうちの少なくとも一方において、互いに対向するよう形成される。位置決め部10は、立設部42a(53a)によって挟まれる空間に挿入される。
【0083】
図7を参照して、第二実施形態のうち第一自立スペーサ42の構成を説明する。図7に示す例では、第一自立スペーサ42は、立設部42aが、底部42bに対して少なくとも二つ形成され、長手方向において対向する。立設部42aは、所定高さ42hを有する。位置決め部10である取付部材16の胴部16fは、底部42b及び二つの立設部42aによって囲われる空間に挿入される。第一自立スペーサ42は、ネジ軸管26を通す軸穴42cが形成される。
【0084】
図7に示す例では、第一自立スペーサ42は、底部42bにおける長手方向の前側と後側のそれぞれの端部に立設部42aが形成される。第一自立スペーサ42は、立設部42aと底部42bによっていわゆるU字状に形成される。図7(b)に示す例では、立設部42aの幅方向の長さは、載置開口部5aの幅方向寸法5mと取付部材16の胴部16fの幅方向寸法16mとに略等しいが、さらに短くてもよい。また、立設部42aは、底部42bに対して幅方向において対向するよう形成されてもよい。
【0085】
次に、図12(a)、(b)を参照して、第二実施形態の第二自立スペーサ53の構成を説明する。図12(a)に示す例では、長手方向において立設部53aが対向する構成である。立設部53aは、高さ53hを有し、長手方向の前側と後側にそれぞれ二本形成され、上端部が幅方向に沿って繋がっている。底部53bは、立設部53aの幅方向の右側下端部が長手方向に沿って繋がって形成される。さらに、幅方向左側の立設部53aの下端部によって底部53bが形成される。底部53bは、平面方向において同一平面上にあり、所定の平面領域53eが形成される。図12(b)に示す例では、平面スペーサ32は、第二自立スペーサ53に対して長手方向の前側と後側のそれぞれに挿入されることで、位置決め部10の位置が調整可能である。なお、立設部53aは、幅方向に対向するよう形成されてもよい。
【0086】
以上説明したように、第二実施形態の自立スペーサ40(42、53)は以下の効果を奏する。第二実施形態の自立スペーサ40(42、53)は、幅方向及び長手方向のうちの少なくとも一方において位置決め部10を挟むよう構成される。よって、第二実施形態の自立スペーサ40(42、53)は、載置開口部5aの空隙5bに相当する領域に挿入することにより、特に立設部42a等が形成される側に他の平面スペーサ32等を挿入するとき、或いは挿入した後の倒れを防止できる。
【0087】
次に、図8及び図12(c)、(d)を参照して、第三実施形態の自立スペーサ40(44、45、54)の構成を説明する。第三実施形態の自立スペーサ40(44、45、54)は、立設部44a(45a、54a)が、少なくとも位置決め部10における幅方向の側と長手方向の側とに形成される。
【0088】
図8に示すように、第三実施形態の第一自立スペーサ44、45は、幅方向に沿って形成される立設部44a(45a)と、長手方向に沿って形成される立設部44d(45d)を有する。立設部44a(45a)と、立設部44d(45d)は、第一面部によって構成される。立設部44a(45a)は、高さ44h(45h)を有する。
【0089】
第三実施形態の第一自立スペーサ44は、図8(a)に示すように、立設部44aと立設部44dである第一面部とに繋がり、底部44bである第二面部が形成される。底部44bによって、平面方向の平面領域44eが形成される。また、第一自立スペーサ45は、図8(c)に示すように、立設部45aと立設部45dの下端部である稜線によって底部45bが形成される。底部45bは、平面方向に三角状の平面領域45eが形成される。
【0090】
次に、図12(c)、(d)を参照して、第三実施形態の第二自立スペーサ54の構成を説明する。図12(c)、(d)に示す例では、第三実施形態の第二自立スペーサ54は、底部54bが長手方向の前側と幅方向の右側であって、それぞれ幅方向と長手方向に沿って屈曲して形成される。立設部54aは、底部54bの長手方向の前側であって幅方向の左側の端部から上側に延び、高さ54hを有する。立設部54aの上端部から、さらに平面方向に底部54bが形成される状態と同様に幅方向に沿う方向と長手方向に沿う方向に屈曲して形成される。
【0091】
第二自立スペーサ54は、位置決め部10に対して、長手方向の前側と幅方向の右側とを覆うように形成される。底部54bは、幅方向に沿う方向と長手方向に沿う方向に形成される部分によって、平面方向の平面領域54eが三角状に形成される。図12(d)に示すように、平面スペーサ32は、第二自立スペーサ54に対して長手方向の前側と幅方向の右側とに挿入される。なお、第三実施形態の自立スペーサ40(44、45、54)は、位置決め部10に対して、立設部44a等(44d、45a、45d、54aを含む)が長手方向の前側と後側、幅方向の右側と左側とを任意に組み合わせた側を覆うように形成してもよい。
【0092】
以上説明したように、第三実施形態の自立スペーサ40(44、45、54)は以下の効果を奏する。第三実施形態の自立スペーサ40(44、45、54)は、立設部44a等が位置決め部10に対して幅方向面16pと長手方向面16qの少なくとも二辺を覆うように形成される。よって、第三実施形態の自立スペーサ40(44、45、54)は、載置開口部5aの空隙5bに相当する領域に挿入することにより、特に立設部44a等が形成される側に他の平面スペーサ32等を挿入するとき、或いは挿入した後の倒れを防止できる。
【0093】
次に、図9及び図13を参照して、第四実施形態の自立スペーサ40(46、47、55)の構成を説明する。第四実施形態の自立スペーサ40(46、47、55)は、立設部46a等(46a、46d、47a、47d、55aを含む)が、位置決め部10における幅方向の側、及び長手方向の側の双方において対向するように形成される。位置決め部10は、立設部46a等によって囲われる空間に挿入される。
【0094】
図9を参照して、第四実施形態の第一自立スペーサ46(47)の構成を説明する。図9(a)、(b)に示す例の第一自立スペーサ46は、底部46bが第二面部によって構成され、底部46bにおける四辺から、幅方向及び長手方向のそれぞれに対向するように、上側に立設部46aである第一面部と立設部46dである第一面部が形成され、高さ46hを有する。第一自立スペーサ46は、いわゆる箱状に形成される。
【0095】
図9(a)、(b)に示す例は、鉄板等の平板を曲げ起こして立設部46aと立設部46dを形成することを想定したものである。そのため、角部は分離した状態であるが、他の加工方向である接着、溶接、プレスによる深絞り、さらには樹脂成形等によれば、角部が繋がった形態にすることができる。図9(a)、(b)に示す例では、平面スペーサ32は、第一自立スペーサ46に対して幅方向と長手方向の四方向の空隙5bに相当する領域に挿入することで位置決め部10の位置が調整可能である。
【0096】
図9(c)、(d)に示す例の第一自立スペーサ47は、立設部47aである第一面部と立設部47dである第一面部が、位置決め部10の外周(取付部材16の場合は、幅方向面16pと長手方向面16q)を囲うように連続して形成される。なお、第一自立スペーサ47が鉄板等を曲げて形成される場合は、四隅の角部のうちの一箇所が切り欠かれた状態である。底部47bは、平面方向に連続する立設部47aと立設部47dのそれぞれの下端部によって形成される。第一自立スペーサ46とは異なって、底部46bである第二面部に相当する部分は無く、底部47bによって囲まれる平面方向の平面領域47eが形成される。
【0097】
次に、図13を参照して第四実施形態の第二自立スペーサ55の構成を説明する。第二自立スペーサ55は、位置決め部10の外周(取付部材16の場合は、幅方向面16pと長手方向面16q)を囲うように立設部55aが形成される。図13に示す例では、立設部55aは、位置決め部10の幅方向と長手方向の各側面(取付部材16の場合、幅方向面16pと長手方向面16q)においてそれぞれ二本ずつ形成される。立設部55aの上端部は、幅方向と長手方向において並んだ上端部が平面方向に繋がるよう形成される。各立設部55aの下端部は、角部に近接する位置で平面方向に繋がって底部55bが形成される。底部55bを繋ぐと、平面方向の平面領域55eが形成される。図13(b)に示すように、平面スペーサ32は、空隙5bに相当する領域において長手方向の前側と後側、及び幅方向の右側と左側の四方向に挿入されることで、位置決め部10の位置が調整可能である。
【0098】
以上説明したように、第四実施形態の自立スペーサ40(46、47、55)は、立設部46a等が位置決め部10に対して幅方向と長手方向の四辺を覆うように形成される。よって、第四実施形態の自立スペーサ40(46、47、55)は、載置開口部5aの空隙5bに相当する領域に挿入することにより、立設部46a等が形成される四方の側に他の平面スペーサ32等を挿入するとき、或いは挿入した後の倒れを防止できる。
【0099】
次に、図10を参照して、自立スペーサ40(42、43)における第五実施形態を説明する。第五実施形態は、自立スペーサ40(42、43)が二つ備えられ、一方の第一自立スペーサ42の立設部42aは、位置決め部10における少なくとも一方の長手方向の側にある。他方の第一自立スペーサ43の立設部43aは、位置決め部10における少なくとも一方の幅方向の側にあるように互いに組合わされる。
【0100】
図10に示す例では、一方の第一自立スペーサ42の立設部42aは、長手方向において対向し、他方の第一自立スペーサ43の立設部43aは、幅方向に対向するように互いに組合わされて空隙5bに挿入される。第一自立スペーサ42の幅方向寸法42mは、第一自立スペーサ43の幅方向における立設部43aに挟まれた内側寸法43mと略同等である。また、第一自立スペーサ42において、立設部42aに挟まれた内側寸法42nは、第一自立スペーサ43の長手方向寸法43nと略同等である。第一自立スペーサ42は、第一自立スペーサ43における立設部43aの内側に嵌まり込む関係にある。
【0101】
図10に示す例では、位置決め部10を形成する取付部材16の取付位置は、第一自立スペーサ42と第一自立スペーサ43に加えて、長手方向の前側と後側のそれぞれの空隙5bに相当する領域と、幅方向の左側と右側のそれぞれの空隙5bに相当する領域に平面スペーサ32を挿入することによって調整可能である。なお、この例では、第一自立スペーサ42と第一自立スペーサ43とを組み合わせる例を示したが、すでに説明した他の構成の第一自立スペーサ41等、及び第二自立スペーサ51等を可能な範囲で適宜組み合わせて使用してもよい。
【0102】
以上、図10を参照して説明したように、スペーサ31は第一自立スペーサ42(43)が二つ備えられ、第一自立スペーサ42の立設部42aと第一自立スペーサ43の立設部43aによって位置決め部10の長手方向と幅方向の双方が囲われる。よって、二つの第一自立スペーサ42(43)は、載置開口部5aの空隙5bに相当する領域に挿入することにより、特に立設部42aと立設部43aが形成される側に他の平面スペーサ32等を挿入するとき、或いは挿入した後の倒れを防止できる。
【0103】
なお、第二自立スペーサ51等を二つ組み合わせる例の説明は省略したが、同様に可能な範囲で組み合わせることができる。また、以上説明したスペーサ31の構成は、例として固定された載置部5に適用する場合を説明したが、後述する載置部5が可動載置部9においても同様に適用可能である。
【0104】
以上説明した、自立スペーサ40の構成は、各要素を個別に説明したが、可能な範囲で各要素を組み合わせることができる。組合せは種々のものが可能であるが、一例として図6に示す第一自立スペーサ41の要素と図8に示す第一自立スペーサ44の要素を組み合わせると、立設部41a等は位置決め部10の三方を囲うよう構成することができる。
【0105】
<可動載置部9の構成>
次に、載置部5についてさらに説明する。図1に示すように、少なくとも一つの載置部5は、可動載置部9を備えてもよい。図16から図21までを参照して、可動載置部9の構成を説明する。なお、ここでの説明は、可動部15が長手方向と幅方向において双方向に移動可能な場合と、いずれか一方にのみ移動可能な場合とを含めて説明する。なお、可動部15が長手方向と幅方向の双方向に移動可能な例は図示しない。
【0106】
長手方向案内部7と幅方向案内部8とは、総称して案内部17として説明する。可動載置部9は、長手方向と幅方向のうちの少なくとも一方に延びる案内部17を備える。案内部17が延びる方向に案内されて移動可能な可動部15を備える。さらに、可動部15が移動する移動量を調整するとともに、可動部15が移動した後に、可動部15と案内部17との間の移動を規制する移動調整部14を備える。載置開口部5aのうち、可動部15に形成される開口部が可動開口部15aである。
【0107】
可動部15は、移動調整部14によって案内部17に対して相対的に移動することにより、所定の範囲内で自在に移動可能な状態と、さらに、移動調整部14によって、可動部15と案内部17との間の移動が規制される状態とを選択可能である。よって、可動部15は、基台2に対する移動可能な状態と、移動が規制される状態とを選択可能である。
【0108】
移動調整部14は以下の要素を備える。可動部15に形成される雌ネジ部15cと、雌ネジ部15cに螺合するとともに可動部15が移動する方向に延びる雄ネジ部材17dを備える。可動部15が案内される案内部17に形成され、可動部15の移動を許容する案内部開口部17bを備える。さらに、案内部17と可動部15とが締結されて、可動部15の移動が規制される締結部材17cを備える。
【0109】
可動部15は、雄ネジ部材17dを回転させることによって移動し、可動部15が移動するときは、締結部材17cの一部は、案内部開口部17bに挿入される状態で可動部15と共に移動する。可動部15が所定の位置に固定されるときは、可動部15と、可動部15が案内される案内部17とが、締結部材17cによって締結されて相対的に移動が規制される。
【0110】
<可動載置部9の効果>
以上説明した、可動載置部9は以下の課題を解決し、効果を奏する。積載物80を複数種類、或いは複数回積載する場合において、積載物80の積載位置が積載の度に大きく変化する場合、載置部5の位置を変化させる必要が生じる。これに対し、積載トレーラー1は、積載物80が積載される位置を決める載置部5の少なくとも一つが可動載置部9である。図16等に示すように、積載物80と可動載置部9の可動部15は、長手方向と幅方向の少なくとも一方において、基台2に対する移動可能な状態と移動が規制される状態とを選択可能である。よって、可動載置部9は、積載物80のサイズに応じて可動部15を移動させ、さらに可動部15の移動を規制することができる。積載物80の積載位置が積載の度に大きく変化する場合、可動載置部9が載置部5を位置調整可能なため積載可能であるという効果を奏する。
【0111】
また、図16等に示すように、可動部15は雄ネジ部材17dを回転させることにより移動させることができるので、無段階に移動量を調整することができる。また、可動部15は、移動したときに締結部材17cによって、案内される案内部17との移動が規制されるので、移動後に可動部15が移動することを防止できる。
【0112】
<可動載置部9が長手方向に調整可能な場合の構成>
次に、可動載置部9が、長手方向において載置部5の位置を調整可能な場合の構成を、図1におけるB部を例に説明する。図16から図19までを参照して説明する。案内部17は、長手方向に形成される長手方向案内部7であり、可動部15は長手方向案内部7に案内されて長手方向に移動可能である。移動調整部14は第一移動調整部14aであり、可動部15が移動する移動量を調整するとともに、可動部15が移動した後に、可動部15と長手方向案内部7との間の移動を規制する。
【0113】
図18に示すように、長手方向案内部7は、コの字状の断面形状を有する2本の第一レール状部材7aによって形成される。長手方向案内部7は、長手方向に一定の間隔をもって形成される幅方向フレーム22に固定される。なお、長手方向案内部7は、必ずしも長手方向に平行に形成する必要は無く、長手方向に沿う方向に形成されていればよい。可動載置部9を構成する長手方向案内部7、可動部15は、鋼材等の金属、木材、樹脂、その他の材料を使用することができる。図16図17に示すように、可動部15は幅方向において2本の第一レール状部材7aに挟まれて長手方向への移動が案内される。
【0114】
長手方向において、可動部15は、第一移動調整部14aによって長手方向案内部7に対して相対的に移動することにより、所定の範囲内で自在に移動可能な状態となる。さらに、可動部15は、第一移動調整部14aによって、可動部15と長手方向案内部7との間の移動が規制される状態とを選択可能である。よって、可動部15は、基台2に対する移動可能な状態と、移動が規制される状態とを選択可能である。
【0115】
<第一移動調整部14aの構成>
図16及び図17に示すように、第一移動調整部14aは以下の要素を備える。可動部15は、可動載置管部25と、雌ネジ部15cと、第一締結部材7cを備える。雌ネジ部15cは、雌ネジ板15bを挟む二つのナットによって形成される。この場合、雄ネジ部材17dは雄ネジ部材7dが相当し、雌ネジ部15cに螺合するとともに可動部15が移動する方向に延びる。雄ネジ部材7dは、長手方向の全長に渡って雄ネジが形成されている。可動部15が案内される長手方向案内部7において、可動部15の移動を許容する第一案内部開口部7bを備える。締結部材17cは第一締結部材7cが相当し、可動部15が案内される長手方向案内部7と可動部15とが締結されて、可動部15の移動が規制される。案内部開口部17bは、第一案内部開口部7bが相当する。
【0116】
図16図17に示すように、例として雄ネジ部材7dは長手方向に一定の間隔で、一方は幅方向フレーム22に通され、他方は長手方向案内部7における雄ネジ支持板7mに通され、ダブルナットであるナット7eによってそれぞれ長手方向の外側から挟まれる。ナット7eは、それぞれ幅方向フレーム22と雄ネジ支持板7mに対して回転可能なように隙間をもって互いに締め付けられている。従って、ナット7eは、幅方向フレーム22に対して常時回転可能である。雄ネジ部材7dは、規格ネジ(JIS、ISO)の他、ボールネジ、特殊ネジを含み、雌ネジ部15cは雄ネジ部材7dの形態に対応したナット形状等のものを含む。なお、雄ネジ部材7dは、両端部が幅方向フレーム22等の基台2に通されてもよい。
【0117】
図18に示すように、第一締結部材7cは、ボルト7gとナット7hからなる。ボルト7gは、先端部分に雄ネジが形成され、可動載置管部25に通されてナット7hによって締結される。図16と同様に、第一締結部材7cは、長手方向及び上下方向の4箇所に備えられる。
【0118】
可動載置管部25は、すでに説明した載置管部21に対して、第一締結部材7cを取り付け可能な構成である。具体的には、図19等に示すように、ボルト7gを通す穴が形成されたボルト板部25aが、可動開口部15aを挟んで四箇所に形成される。可動載置管部25は、載置管部21と同様に庇部25mが形成され、図18に示すように長手方向案内部7の第一レール状部材7aの上側面に載る状態となる。
【0119】
図18及び図19に示すように、空隙5bは、幅方向においてのみ形成されて長手方向には形成されない。これは、長手方向における載置部5の位置は、可動載置部9によって調整されるためである。積載物80の種類により、長手方向における載置位置が大きく異なる場合、長手方向の載置部5は可動載置部9によって調整を行い、載置位置の違いが少ない幅方向は、スペーサ31によって微調整する場合に適した構成である。
【0120】
<第一移動調整部14aによる調整方法の説明>
次に、図16から図19までを参照して、第一移動調整部14aによる調整方法を説明する。可動部15は、雄ネジ部材7dを回転させることによって移動し、可動部15が移動するとき、第一締結部材7cの一部は、第一案内部開口部7bに挿入される状態で可動部15と共に移動する。可動部15が所定の位置に移動したとき、可動部15と、可動部15が案内される長手方向案内部7とが、第一締結部材7cによって締結されて相対的に移動が規制される。可動部15は、雄ネジ部材7dの回転量に対して移動量が減速されるので、移動量を微細に調整することができる。
【0121】
可動部15を長手方向に移動させるときは、第一締結部材7cのナット7hを弛め、ボルト7gを第一案内部開口部7bに沿って移動させる。長手方向において、第一案内部開口部7bが形成される範囲が、可動部15が移動できる範囲である。可動部15を積載物80に合わせた所定の位置へ移動させた後は、第一締結部材7cのボルト7gとナット7hとをそれぞれ締結する。この一連の作業により、可動部15を所定の位置に固定させることができる。
【0122】
<可動載置部9が長手方向に調整可能な構成の効果>
また、可動載置部9が長手方向に調整可能な構成の場合、以下の課題を解決し、効果を奏する。積載物80を複数種類、或いは複数回積載する場合において、積載物80の長手方向における積載位置が積載の度に大きく変化する場合、載置部5の位置を変化させる必要が生じる。これに対し、図16から図19までに示すように、積載物80と可動載置部9の可動部15は、長手方向において、基台2に対する移動可能な状態と移動が規制される状態とを選択可能である。よって、可動載置部9は、積載物80のサイズに応じて可動部15を移動させ、さらに可動部15の移動を規制することができる。積載物80の長手方向における積載位置が積載の度に大きく変化する場合、可動載置部9が載置部5を位置調整可能なため積載可能であるという効果を奏する。
【0123】
また、図18に示すように、空隙5bは幅方向においてのみ形成されるので、載置部5の位置は、長手方向は可動部15を移動させることによって位置を調整し、幅方向はスペーサ31によって位置を調整することができる。この場合、長手方向は可動載置部9によって調整可能であり、幅方向はスペーサ31による微調整が可能である。
【0124】
<可動載置部9が幅方向に調整可能な場合の構成>
次に、図20及び図21を参照して、可動載置部9が、幅方向において載置部5の位置を調整可能な場合の構成を、図1におけるC部を例に説明する。なお、長手方向において載置部5の位置を調整する構成と同様の機能を有する要素は同様の符号を付す。この場合、案内部17は、幅方向に形成される幅方向案内部8であり、可動部15は幅方向案内部8に案内されて幅方向に移動可能である。移動調整部14は第二移動調整部14bであり、可動部15が移動する移動量を調整するとともに、可動部15が移動した後に、可動部15と幅方向案内部8との間の移動を規制する。なお、可動部15は、図18及び図19を参照してすでに説明した、可動載置部9が長手方向に調整可能な構成と同様である。
【0125】
<第二移動調整部14bの構成>
次に、図20及び図21を参照して、第二移動調整部14bの構成と作用を説明する。構成は第一移動調整部14aと同様である。幅方向案内部8は、コの字状の断面形状を有する2本の第二レール状部材8aによって形成される。幅方向案内部8は、幅方向に一定の間隔をもって形成される長手方向フレーム24に固定される。第二移動調整部14bは、第一移動調整部14aを平面方向において90°回転させた構成に相当する。
【0126】
図20及び図21に示すように、可動部15は長手方向において2本の第二レール状部材8aに挟まれて幅方向への移動が案内される。なお、幅方向案内部8は、必ずしも幅方向に平行に形成する必要は無く、幅方向に沿う方向に形成されていれば良い。可動載置部9を構成する幅方向案内部8も長手方向案内部7と同様に、鋼材等の金属、木材、樹脂、その他の材料を使用することができる。
【0127】
幅方向において、可動部15は、第二移動調整部14bによって幅方向案内部8に対して相対的に移動することにより、所定の範囲内で自在に移動可能な状態となる。さらに、第二移動調整部14bによって、可動部15は、基台2に対する移動可能な状態と、移動が規制される状態とを選択可能である。なお、可動部15及び固定装置6の構成は、図18及び図19に示した構成と同様である。
【0128】
次に、図20及び図21に示すように、可動載置部9において、第二移動調整部14bは以下の要素を備える。なお、第一移動調整部14aと同様の機能を有する要素は同様の符号を付す。可動部15に形成された雌ネジ部15cと、雌ネジ部15cに螺合するとともに可動部15が移動する方向に延びる雄ネジ部材8dを備える。可動部15が案内される幅方向案内部8において、可動部15の移動を許容する第二案内部開口部8bを備える。締結部材17cは第二締結部材8cが相当し、可動部15が案内される幅方向案内部8と可動部15とが締結されて、可動部15の移動が規制される。雄ネジ部材17dは雄ネジ部材8dが相当し、案内部開口部17bは第二案内部開口部8bが相当する。
【0129】
可動部15は、雄ネジ部材8dを回転させることによって移動する。可動部15が移動するとき、第二締結部材8cの一部は、第二案内部開口部8bに挿入される状態で可動部15と共に移動する。可動部15が所定の位置に移動するとき、可動部15と、可動部15が案内される幅方向案内部8とが、第二締結部材8cによって締結されて相対的に移動が規制される。可動部15の更なる具体的な調整方法は、長手方向へ位置調整する場合と同様である。図20及び図21に示すように、雄ネジ部材8dは、一方は長手方向フレーム24に通されて支持され、他方は幅方向案内部8に形成される雄ネジ支持板8mに通されて支持され、ダブルナットであるナット8eによって幅方向の外側から挟まれる。
【0130】
図18及び図19に示す固定装置6の構成は、可動載置部9が幅方向に移動可能な場合においても同様の構成である。図18及び図19に示す例は、空隙5bが幅方向においてのみ形成されるが、可動載置部9が幅方向に移動可能な場合は、空隙5bが長手方向においてのみ形成されて幅方向には形成されない。これは、幅方向における載置部5の位置は、可動載置部9によって調整されるためである。積載物80の種類により、幅方向における載置位置が大きく異なる場合、幅方向の載置部5は可動載置部9によって調整を行い、載置位置の違いが少ない長手方向は、スペーサ31によって微調整する場合に適した構成である。
【0131】
<可動載置部9が幅方向に調整可能な場合の効果>
以上説明した、可動載置部9が幅方向に調整可能な構成の場合、以下の課題を解決し、効果を奏する。積載物80を複数種類、或いは複数回積載する場合、積載物80の幅方向における積載位置が積載の度に大きく変化する場合、載置部5の調整する必要が生じる。これに対し、図20及び図21に示すように、積載物80と可動載置部9の可動部15は、幅方向において、基台2に対する移動可能な状態と移動が規制される状態とを選択可能である。よって、可動載置部9は、積載物80のサイズに応じて可動部15を移動させ、さらに可動部15の移動を規制することができる。積載物80の幅方向における積載位置が積載の度に大きく変化する場合、可動載置部9が載置部5を位置調整可能なため積載可能であるという効果を奏する。
【0132】
また、空隙5bは長手方向においてのみ形成されるので、載置部5の位置は、幅方向は可動部15を移動させることによって位置を調整し、長手方向はスペーサ31によって位置を調整することができる。この場合、幅方向は可動載置部9によって調整可能であり、長手方向はスペーサ31による微調整が可能である。
【0133】
<固定装置6の構成>
次に、図3図4、及び図14を参照して、積載トレーラー1の位置決め部10に固定装置6が装着される場合の構成を説明する。積載トレーラー1は、積載物80が基台2に載置されるとき、積載物80と基台2との間の上下方向の移動を規制するために、位置決め部10に固定装置6を装着することができる。固定装置6は、位置決め部10に対して着脱可能である。
【0134】
固定装置は、図2等に示すように載置部5が基台2に固定される場合と、図16等に示すように載置部5が可動載置部9の場合の双方に着脱可能である。以下の説明は、まず、固定装置6における共通の構成を図2から図4までを参照して説明し、次に、載置部5が可動載置部9の場合に固有の構成を説明する。
【0135】
固定装置6は、頭部11と、ネジ軸部12と、ネジ軸管26と、調整部13を備える。少なくともネジ軸部12の一部と、少なくともネジ軸管26の一部は載置開口部5aに挿入される。図14に示すように、頭部11は、平面視にて第一短径11aと第一長径11bとを有する楕円形状又は矩形形状である。図3等に示すように、ネジ軸部12は、上下方向の上側に形成されたネジ頭部12aと、上下方向における少なくとも一部に雄ネジ部12bを備える。ネジ軸管26は、軸穴26aにネジ軸部12が挿入される管状の部材であって、頭部11に固定されるか、或いは頭部11と一体に形成される。ネジ軸管26は、ネジ軸部12の軸線を中心に頭部11と一体的に回転可能であり、ネジ軸部12が延びる方法に直交する方向に結合される回転レバー20(30)と、回転レバー20等に係合して一方向への回転を停止される係止部材21jを備える。なお、ネジ軸管26は、予めネジ頭部12aを頭部11の内部に挿入した状態で頭部11に固定される。
【0136】
頭部11とネジ軸部12との関係をさらに詳細に説明する。図3等に示すように、頭部11は、頭部ロック部11cと頭部プレート11dを備える。ネジ軸部12のネジ頭部12aは、頭部ロック部11cの内部に形成された凹部に挿入され、頭部ロック部11cと頭部プレート11d、及びネジ軸管26とが一体化するように溶接される。ネジ頭部12aの下端部はネジ軸管26の上端部に接触する。ネジ頭部12aに対して下側に向けた力が生じると、ネジ軸管26に結合された頭部プレート11dが、積載物80の積載物支持面81を下側に向けて押圧する。
【0137】
回転レバー20は、基台2の外形からはみ出さないよう配置される。例えば、図2に示す例は図1におけるA部を示すが、載置開口部5aの中心に対して長手方向をX軸、幅方向をY軸としたとき、回転レバー20は第三象限の領域で回転移動する。図1におけるB部では、図17に示すように、回転レバー20(30)は第二象限の領域で回転移動し、図1におけるC部では、図21に示すように、第四象限の領域で回転移動し、図1におけるD部では、第一象限の領域で回転移動する。
【0138】
図2から図4までに示す例では、回転レバー20はネジ軸管26において上下方向の中間部に取り付けられる。ネジ軸管26には、水平方向に雌ネジ部26bが形成され、回転レバー20の先端は雄ネジ部20aが形成される。回転レバー20は、雄ネジ部20aをネジ軸管26の雌ネジ部26bに螺合することによって取り付けられる。回転レバー20は、先端部にレバー先端20cが取り付けられる。
【0139】
ネジ頭部12aは、ネジ軸部12と回転方向及び上下方向とにおいて一体的に移動する。調整部13は、載置部5の下側であって載置部5を挟んで雄ネジ部12bに取り付けられる調整ナット13aと、調整ナット13aを回転させる調整機構部13bを備える。
【0140】
積載物80は以下の条件を満たすものとする。図14に示すように、積載物80が基台2に積載されるとき、積載物80は、基台2に対向して平面方向の所定の範囲に積載物支持面81を有する。積載物80は、積載物支持面81において平面視にて頭部11の第一短径11aよりも大きい第二短径82aと、第一長径11bよりも大きい第二長径82bを有し、かつ第二短径82aは第一長径11bよりも小さく形成された支持面開口部82を有する。
【0141】
以上の条件のとき、固定装置6と積載物支持面81とは以下の関係となる。頭部11は、回転レバー20等を回転させることにより、ネジ軸管26の回転を介して積載物支持面81と係合し、第一長径11bが第二長径82bと交差する方向のときに、積載物支持面81と係合して上下方向の下側への移動が規制される。このとき、積載物80と載置部5とは、上下方向において相対的な移動が規制される。回転レバー20(30)は、向かって時計回りに回転させることによって、頭部11が積載物支持面81と係合する。その状態でレバー保持プレート21hのピン穴21kに係止部材21jであるストッパーピンが取り付けられることにより、回転レバー20等は回転止めされる。図2から図4までに示す例では、載置部5が基台2の幅方向フレーム22又は基台2の他の部分に固定されるので、積載物80は基台2に対して上下方向の移動が規制される。
【0142】
また、第一長径11bが第二長径82bに沿う方向のときに、頭部11は支持面開口部82に対して上下方向に挿抜可能である。回転レバー20(30)は、向かって反時計回りに回転させることにより、頭部11が支持面開口部82に対して挿抜可能な状態になる。このとき、積載物80と載置部5とは、上下方向において相対的な移動が可能となる。ネジ頭部12aは、調整ナット13aを回転させることにより、上下方向に移動して調整される。ネジ頭部12aが上下方向の下側に向かって移動するときに、積載物80の積載物支持面81が、頭部11を介して基台2に押しつけられる方向に力を受ける。
【0143】
次に、図5及び図14を参照して、取付部材16の位置決め凸部16aを説明する。位置決め凸部16aは、平面視にて少なくとも一部が第三短径16bと第三長径16cとを有し、楕円形状或いは矩形形状である。位置決め凸部16aは、ネジ軸部12が挿入される軸穴16dを備える。第三短径16bは、積載物80における支持面開口部82の第二短径82a以下であり、第三長径16cは支持面開口部82の第二長径82b以下であり、第三長径16cは第三短径16bよりも大きく形成されている。取付部材16は、頭部11と調整部13との間にあって、頭部11が積載物支持面81と係合するとき、位置決め凸部16aは支持面開口部82に挿入される状態である。なお、位置決め凸部16aは平面視で矩形形状の場合を例に説明したが、矩形形状に限定するものではない。例えば、楕円形状、三角形状、その他の多角形状でもよい。
【0144】
より詳細には、第三短径16bは、第二短径82aとの間に所定の隙間が生じる寸法に設定され、第三長径16cは、第二長径82bとの間に所定の隙間が生じる寸法に設定される。この所定の隙間は、積載物80が基台2に載置されるときの位置ずれ誤差、或いは積載物80を支持する固定装置6の取付誤差又は製作上の寸法誤差を吸収するための隙間である。なお、所定の隙間の上限は、固定装置6が移動して不安定にならない程度に制限される。すなわち、第三短径16bは、第二短径82a以下であって、かつ第二短径82aとの間に所定の隙間が生じる寸法の範囲であり、第三長径16cは、第二長径82b以下であって、かつ第二長径82bとの間に所定の隙間が生じる寸法の範囲である。
【0145】
ネジ軸部12はボルトが使用され、ネジ頭部12aとは一体的に形成されている。なお、ネジ頭部12aとネジ軸部12とが別体であって、互いに回転方向と上下方向に同期する構成でも良い。
【0146】
図3等のうち部分断面図で示すように、頭部11の内部はネジ頭部12aの形状に合わせた凹部が形成される。頭部11とネジ軸管26とは、頭部11の内部にネジ頭部12aを挿入した状態で互いに固定される。ネジ頭部12aは鍔部がネジ軸管26の上端部と接触し、ネジ頭部12aにおいて上下方向の下側に向けた力が発生したときは、頭部11も同様に下側に向けた力が発生し、積載物80の積載物支持面81と係合する。
【0147】
図4等に示すように、ネジ軸部12は上下方向で載置部5を挟むように、底板21pの下側に調整ナット13aが備えられる。調整ナット13aは、ネジ頭部12aと協働して固定装置6の積載物支持面81を載置部5と同時に基台2の側へ押しつける機能を有する。
【0148】
調整ナット13aは、調整機構部13bによって回転され、上下方向の位置が調整される。調整機構部13bは伝達方向の切り替え可能なラチェット機構を備え、一方向に回転すると調整ナット13aに回転を伝達し、他方向に回転したときは空回りする。調整機構部13bは、切り替えスイッチにより、伝達方向が調整ナット13aを締め付ける方向(載置部5に対して締め付ける方向)と、弛める方向(載置部5に対して弛める方向)のいずれかを選択して使用する。調整ナット13aが締め付けられる方向に回転すると、ネジ頭部12aと協働して積載物支持面81を基台2の側へ押しつける。
【0149】
以上説明した固定装置6の構成は、図2から図4までに示すように、載置部5が基台2に対して固定される場合について説明した。次に、図16から図21までを参照して、可動載置部9に固有の固定装置6の構成を説明する。固定装置6は、すでに説明した図3及び図4の構成と同様であり、同様の機能を示す要素は同様の符号を付し、或いは省略し、説明を省略する場合がある。
【0150】
可動載置部9における固定装置6において、図3及び図4の構成と異なるのは、図18及び図19に示すように、載置管部21の代わりに可動載置管部25を備え、ネジ軸管26の代わりにネジ軸管36を備える。ネジ軸管36の軸穴36aにはネジ軸部12が挿入される。また、後述するように、回転レバー30は取付位置が異なる。
【0151】
すでに説明したように、図3及び図4に示す例の場合、載置管部21は幅方向フレーム22又は基台2の他の部分に固定される。よって、固定装置6において頭部11が積載物80の積載物支持面81と係合する状態のとき、積載物80は基台2に対して上下方向の移動が規制される。これに対し、図16から図19までに示す例のように載置部5が可動載置部9の場合、以下の点が異なる。可動載置管部25は、基台2に対して固定されないが、第一締結部材7cにより長手方向案内部7との間で上下方向への移動が規制される。よって、図3及び図4に示す例の場合と同様に、固定装置6において頭部11が積載物80の積載物支持面81と係合する状態のとき、積載物80は基台2に対して上下方向の移動が規制される。
【0152】
また、図18及び図19に示すように、回転レバー30は、ネジ軸管36の上下方向の下部に偏って取付けられる。これは、図3及び図4に示す例のようにネジ軸管26における上下方向の中間部に取り付けると、長手方向案内部7等と干渉するからである。回転レバー30には雄ネジ30bが形成され、ネジ軸管36の雌ネジ部36bに螺合して取り付けられる。可動載置管部25の下端部は底板25pが固定され、底板25pの下側に調整部13が構成される。調整部13の構成は、図3及び図4に示す例と同様である。
【0153】
<固定装置6の効果>
以上説明した固定装置6の構成によれば、以下の効果がある。従来の積載トレーラー(特許文献1に記載の積載トレーラー)は、積載物を支持する固定装置である添え柱を固定し、これらの4本の添え柱を介して荷台に支持されるが、荷台に対して積載物が上下方向に移動することを規制することができない。すなわち、積載物は、トラックに積載した状態で輸送すると、トラックの振動によって荷台に対して上下方向に移動する恐れがある。積載物は、荷台に対して上下方向に振動することにより、損傷等が発生する恐れがあるという問題があった。
【0154】
これに対し、以上説明した固定装置6はこれらの課題を解決するものである。頭部11は、回転レバー20(30)を回転させることにより、載置管部21の回転を介して積載物支持面81と係合し、ネジ頭部12aは、調整ナット13aを回転させることにより、上下方向に移動して調整される。頭部11が積載物支持面81と係合するとき、積載物80と載置部5とは上下方向の相対的な移動が規制されるので、積載物80を載置部5に固定することができる。
【0155】
また、頭部11が積載物80の支持面開口部82に対して挿抜可能な状態のとき、積載物80を載置部5に載置し、或いは取り外すことができる。よって、固定装置6は、載置部5に対して積載物80を載置可能な状態と、載置部5に対して積載物80を固定する状態とに選択可能である。ネジ頭部12aが上下方向の下側に向かって移動する力が生じたときに、積載物支持面81が頭部11を介して基台2に押しつけられる方向に力が生じる。よって、頭部11と積載物支持面81との間の隙間が無くなるので、積載物支持面81が上下方向に移動することを防止できる。
【符号の説明】
【0156】
1 積載トレーラー
2 基台
3 牽引ユニット
4 タイヤ部
5 載置部
5a 載置開口部
5b 空隙
6 固定装置
7 長手方向案内部
7d 雄ネジ部材
7e、7h ナット
8 幅方向案内部
8d 雄ネジ部材
8e ナット
9 可動載置部
10 位置決め部
11 頭部
11a 第一短径
11b 第一長径
12 ネジ軸部
12a ネジ頭部
12b 雄ネジ部
13 調整部
13a 調整ナット
13b 調整機構部
14 移動調整部
15 可動部
15a 可動開口部
15c 雌ネジ部
16 取付部材
16e 天面部
16f 胴部
17 案内部
17b 案内部開口部
17c 締結部材
17d 雄ネジ部材
20 回転レバー
20a 雄ネジ部
21 載置管部
21j 係止部材
23 スペーサストッパー
26 ネジ軸管
26b 雌ネジ部
30 回転レバー
30b 雄ネジ
31 スペーサ
36 ネジ軸管
36b 雌ネジ部
40 自立スペーサ
41、42、43、44、45、46、47 第一自立スペーサ
41a、42a、43a、44a、45a、46a、47a 立設部
41b、42b、43b、44b、45b、46b、47b 底部
41e、42e、43e、44e、45e、46e、47e 平面領域
41h、42h、43h、44h、45h、46h、47h 高さ
51、52、53、54、55 第二自立スペーサ
51a、52a、53a、54a、55a 立設部
51b、52b、53b、54b、55b 底部
51e、52e、53e、54e、55e 平面領域
51h、52h、53h、54h、55h 高さ
80 積載物
81 積載物支持面
82 支持面開口部
82a 第二短径
82b 第二長径
CN1 中心線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22