(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-19
(45)【発行日】2023-01-27
(54)【発明の名称】美容および医療機器用ハンドピース
(51)【国際特許分類】
A61M 35/00 20060101AFI20230120BHJP
A61M 11/00 20060101ALI20230120BHJP
A45D 34/04 20060101ALI20230120BHJP
B05B 7/06 20060101ALI20230120BHJP
B65D 83/00 20060101ALI20230120BHJP
【FI】
A61M35/00 Z
A61M11/00 D
A45D34/04 550
B05B7/06
B65D83/00 Z
(21)【出願番号】P 2021200813
(22)【出願日】2021-12-10
【審査請求日】2021-12-10
(73)【特許権者】
【識別番号】521542513
【氏名又は名称】ソン、ス チャン
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】ソン、ス チャン
【審査官】竹下 晋司
(56)【参考文献】
【文献】特開平07-308381(JP,A)
【文献】特開2020-138013(JP,A)
【文献】特表2018-515224(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 35/00
A61M 11/00
A45D 34/04
B05B 7/06
B65D 83/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に液状化粧品または液状薬品が収納されたカートリッジを装着できるカートリッジ装着空間111が上下方向に所定の長さだけ延長された構造で形成され、カートリッジ装着空間111の外周面に隣接して上下方向に少なくとも1つ以上の補助空気流動路112が形成されたシリンダ構造の第1ボディ部110と、
前記第1ボディ部110の下部に結束され、上部にカートリッジ装着空間111、補助空気流動路112に空圧を提供する空圧提供部140が装着され、下部に空圧提供部140に圧縮空気を提供する空圧供給ライン150が装着され、中央内部に空圧供給ライン150から提供される圧縮空気を空圧提供部140に伝達する圧縮空気流動路121が形成されたシリンダ構造の第2ボディ部120と、
前記第1ボディ部110の上部に結束される構造であり、中央部にカートリッジの上部に結束され、カートリッジ内部に収納された液状化粧品または液状薬品を上方に噴射する噴射ニードル131が装着された噴射ヘッド部130と、を含む美容および医療機器用ハンドピース。
【請求項2】
前記第2ボディ部120の空圧提供部140は、
前記第2ボディ部120の上部に板状構造で装着され、第1ボディ部110の下部面と面接触して第1ボディ部110と第2ボディ部120との安定した結束構造を形成する平面状の円形構造の支持板141と、
前記支持板141の上部面の中央に上方に所定の高さだけ突出形成され、カートリッジ装着空間111の下部に所定の深さだけ内入して密着固定される中央空圧提供ノズル142と、
前記支持板141の上部面の一側に上方に所定の高さだけ突出形成され、補助空気流動路112の下部に所定の深さだけ内入して密着固定される補助空圧提供ノズル143と、を含む請求項1に記載の美容および医療機器用ハンドピース。
【請求項3】
前記第2ボディ部120は、
前記カートリッジ装着空間111、補助空気流動路112に空圧を提供する圧縮空気流動路121に装着されて圧縮空気の流動量を調節する調節バルブ161、162、163と、
前記第2ボディ部120の外周面に装着され、調節バルブ161、162、163の動作を制御する空圧提供量制御スイッチ160と、を含む請求項1に記載の美容および医療機器用ハンドピース。
【請求項4】
前記噴射ヘッド部130は、
前記噴射ニードル131の上端に対応する位置に形成された中央貫通口132と、
前記噴射ニードル131の外周面を包む形に形成され、補助空気流動路112と中央貫通口132とを互いに連通させる構造の側面の空気流動路133を含む請求項1に記載の美容および医療機器用ハンドピース。
【請求項5】
前記第2ボディ部120の圧縮空気流動路121を介して伝達された圧縮空気は、第1ボディ部110の補助空気流動路112に沿って上方に流動した後、補助空気流動路112と連通した噴射ヘッド部130の側面の空気流動路133に沿って中央貫通口132を介して上方の外部に噴出される請求項4に記載の美容および医療機器用ハンドピース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、美容および医療機器用ハンドピースに関するものであって、より詳細には、液状化粧品または液状薬品を人体の皮膚に噴射するための美容および医療機器用ハンドピースに関する。
【背景技術】
【0002】
WO2009/047173A2は、流体を噴霧するための噴霧器を開示する。
図1に示すように、従来技術による噴霧器は、流体を貯蔵する挿入可能なカートリッジ、カートリッジを収容するためのハウジング、および噴霧される流体の投与量を加圧するために駆動スプリングを有する圧力発生器を含む。噴霧器は、カートリッジ内に挿入できる運送チューブをさらに含み、駆動スプリングが引っ張られるとき、カートリッジから流体の投与量を回収する。
【0003】
WO2009/103510A1は、噴霧される流体を貯蔵する予備挿入されたカートリッジを含む噴霧器を開示している。カートリッジは、カートリッジから流体を運送するための可撓性運送チューブを含む。
【0004】
WO2010/094305A1は、液体分配用噴霧器を開示しており、噴霧器は、液体を分配するためにバルブを介して貯蔵部から液体を押し出す液体および加圧ガスを収容する前記貯蔵部を有するカートリッジを含む。
【0005】
WO2012/130757A1は、容器キャップを有する容器から液体薬物学的製剤を放出するための携帯装置、特に噴霧器に関するものである。薬物学的製剤は、例えば、アルコール性溶媒に基づき得る。挿入された容器を有するアトマイザーは、液体の損失、拡散漏れ、およびこの部位でのガス交換を防止する装置と容器との間の連結部位に2つの密封部で構成される密封システムを含む。
【0006】
このような噴霧器/カートリッジの空間方向に応じて、流体の回収が影響を受けることがある。特に、十分な量の流体がカートリッジから回収できず、および/またはガスまたは空気が吸入され得、および/または全体の体積が使用されないため、投与量の最終送達後に流体の残留量がカートリッジ内に残留する問題点がある。
【0007】
このような問題を解決するために、WO98/46522A1は、スポンジのような貯蔵媒体および流体を有するカートリッジを開示する。流体を回収されるための堅いまたは可撓性のチューブは、カートリッジの壁にしっかりと装着されるか、または回収チューブとともに自由にスイングできる貯蔵媒体で終わる。貯蔵媒体は、チューブの端部がカートリッジの流体レベルの上にある場合でも、特定量の流体を一定に維持する。このような方式により、流体は、基本的に空間的配向とは本質的に無関係にカートリッジから回収できる。それにもかかわらず、流体の特定の残留量は、回収できないカートリッジまたは貯蔵媒体内に残っている問題点がある。
【0008】
したがって、前述の従来技術による問題点を解決することができる技術が必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】WO/2009/047173(公開日:2009年04月16日)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、液状化粧品または液状薬品が収納されたカートリッジを容易に装着でき、人体の肌の所望の部位に安定的に噴射でき、噴射ニードルの端部に結ぼれた液状化粧品または液状薬品まですべて安定的に噴射でき、さらに液状化粧品または液状薬品が噴射ニードルの端部に結ぼれて残留することを防止できる美容および医療機器用ハンドピースを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この目的を達成するための本発明の一態様に係る美容および医療機器用ハンドピースは、内部に液状化粧品または液状薬品が収納されたカートリッジを装着できるカートリッジ装着空間が上下方向に所定の長さだけ延長された構造で形成され、カートリッジ装着空間の外周面に隣接して上下方向に少なくとも1つ以上の補助空気流動路が形成されたシリンダ構造の第1ボディ部と、前記第1ボディ部の下部に結束され、上部にカートリッジ装着空間、補助空気流動路に空圧を提供する空圧提供部が装着され、下部に空圧提供部に圧縮空気を提供する空圧供給ラインが装着され、中央内部に空圧供給ラインから供給される圧縮空気を空圧供給部に伝達する圧縮空気流動路が形成されたシリンダ構造の第2ボディ部と、前記第1ボディ部の上部に結束される構造であり、中央部にカートリッジの上部に結束され、カートリッジ内部に収納された液状化粧品または液状薬品を上方に噴射する噴射ニードルが装着された噴射ヘッド部と、を含む構成であり得る。
【0012】
本発明の一実施形態において、第1ボディ部と第2ボディ部は、互いに結束されてユーザの手で把持できる円筒状構造を形成し得る。
【0013】
本発明の一実施形態において、前記第1ボディ部は、上下方向に延長される長さを変更できる上下長さの可変構造を含み、前記上下長さの可変構造は、第1ボディ部の外周面に沿って回転動作により上下方向に長さがスライド変更される構造であり、前記上下長さが可変構造によりカートリッジ装着空間の上下長さも一緒に変更できる。
【0014】
本発明の一実施形態において、前記第2ボディ部の空圧提供部は、前記第2ボディ部の上部に板状構造で装着され、第1ボディ部の下部面と面接触して第1ボディ部と第2ボディ部の安定した結束構造を形成する平面状円形構造の支持板と、前記支持板の上部面の中央に上方に所定の高さだけ突出形成され、カートリッジ装着空間の下部に所定の深さだけ内入して密着固定される中央空圧提供ノズルと、前記支持板の上部面の一側に上方に所定の高さだけ突出形成され、補助空気流動路の下部に所定の深さだけ内入して密着固定される補助空圧提供ノズルと、を含む構成であり得る。
【0015】
この場合、前記第1ボディ部は、第1ボディ部の下部面に下方に所定の長さだけ突出形成され、外周面に沿って結束構造が形成され、支持板の外周面に対応する構造と大きさに形成された内周面が形成された円筒状構造の突出結束締結部をさらに含み、前記第2ボディ部は、第2ボディ部の上部に下方に所定の深さだけ湾入形成され、内周面に沿って結束構造が形成され、突出結束締結部に対応する構造と大きさに形成された湾入結束締結部をさらに含む構成であり得る。
【0016】
また、前記第2ボディ部の圧縮空気流動路は、少なくとも2つ以上の流路に分岐し、前記圧縮空気流動路から分岐したそれぞれの流路は、中央空圧提供ノズルおよび補助空圧提供ノズルに連通し得る。
【0017】
本発明の一実施形態において、前記圧縮空気流動路から分岐した流路は、前記中央空圧提供ノズルに圧縮空気を伝達する第1流路と、前記補助空圧提供ノズルに圧縮空気を伝達する第2流路と、を含む構成であり得る。
【0018】
本発明の一実施形態において、前記第1流路および第2流路には、圧縮空気の流動量をそれぞれ独立して調節する調節バルブが装着され、前記第2ボディ部の外周面には、それぞれの調節バルブの動作を独立して制御する空圧提供量制御スイッチを含む構成であり得る。
【0019】
本発明の一実施形態において、前記第2ボディ部は、前記カートリッジ装着空間、補助空気流動路に空圧を提供する圧縮空気流動路に装着されて圧縮空気の流動量を調節する調節バルブと、前記第2ボディ部の外周面に装着され、調節バルブの動作を制御する空圧提供量制御スイッチと、を含む構成であり得る。
【0020】
本発明の一実施形態において、前記噴射ヘッド部は、前記噴射ニードルの上端に対応する位置に形成された中央貫通口と、前記噴射ニードルの外周面を包む形で形成され、補助空気流動路と中央貫通口とを互いに連通させる構造の側面の空気流動路と、を含む構成であり得る。
【0021】
この場合、前記第2ボディ部の圧縮空気流動路を介して伝達された圧縮空気は、第1ボディ部の補助空気流動路に沿って上方に流動した後、補助空気流動路と連通した噴射ヘッド部の側面の空気流動路に沿って中央貫通口を介して上方の外部に噴出することができる。
【0022】
本発明の一実施形態において、前記噴射ヘッド部の上部面には、中央貫通口の平面状の外周面に沿って所定の距離だけ離隔して配置される補助貫通口が形成され、前記補助貫通口は、噴射ヘッド部の側面の空気流動路に沿って流動する圧縮空気の一部を上方に噴出させることができる。
【0023】
本発明の一実施形態において、前記噴射ヘッド部は、前記噴射ニードルの上端に対応する位置に形成された中央貫通口と連通し、上方に所定の角度だけ広がる放射状噴射口の形の中央噴射ノズルと、前記噴射ニードルの上端周辺の中央貫通口と連通し、上方に所定の角度だけ広がり、中央噴射ノズルの外周に沿って平面状ドーナツ状の補助噴射ノズルと、をさらに含む構成であり得る。
【発明の効果】
【0024】
前述したように、本発明の美容および医療機器用ハンドピースによると、特定構造の第1ボディ部、第2ボディ部および噴射ヘッド部を備えることによって、液状化粧品または液状薬品が収納されたカートリッジを容易に装着でき、人体の肌の所望の部位に安定的に噴射でき、噴射ニードルの端部に結ぼれた液状化粧品または液状薬品まですべて安定的に噴射でき、さらに、液状化粧品または液状薬品が噴射ニードルの端部に結ぼれて残留することを防止できる美容および医療機器用ハンドピースを提供し得る。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】従来技術による化粧品噴射装置を示す平面図である。
【
図2】本発明の一実施形態による美容および医療機器用ハンドピースを示す平面図および正面図である。
【
図3】
図2の美容および医療機器用ハンドピースを示す縦断面分解組立図である。
【
図4】本発明の一実施形態による美容および医療機器用ハンドピースの第1ボディ部のカートリッジ装着空間の内部に液状化粧品または液状薬品が収納されたカートリッジを装着する様子を示す断面図である。
【
図5】
図4の第1ボディ部の下部に第2ボディ部を装着した状態を示す断面図である。
【
図6】
図5の第1ボディ部の上部に噴射ヘッド部を装着した状態を示す断面図である。
【
図7】本発明の一実施形態による美容および医療機器用ハンドピースの空圧供給ラインを介して圧縮空気を提供することによって、カートリッジに収納された液状化粧品または液状薬品が噴射される様子を示す断面図である。
【
図8】本発明の他の実施形態による噴射ヘッド部を示す平面図および縦断面図である。
【
図9】本発明のまた他の実施形態による噴射ヘッド部に加えて装着された中央噴射ノズルおよび補助噴射ノズルを示す縦断面図である。
【
図10】本発明のまた他の実施形態による圧縮空気流動路から分岐した第1流路および第2流路に装着された調節バルブおよび空圧提供量制御スイッチを示す部分拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。これに先立って、本明細書および特許請求の範囲で使用される用語や単語は、通常的または辞書的意味に限定して解釈されるべきではなく、本発明の技術的思想に合致する意味および概念として解釈されるべきである。
【0027】
本明細書の全体において、ある部材が他の部材「上に」に位置しているというとき、これは、ある部材が他の部材に接している場合のみならず、2つの部材の間に別の部材が存在する場合も含む。本明細書の全体において、ある部分がある構成要素を「含む」というとき、これは、特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除外するのではなく、他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。
【0028】
図2は、本発明の一実施形態による美容および医療機器用ハンドピースを示す平面図および正面図が示され、
図3は、
図2の美容および医療機器用ハンドピースを示す縦断面分解組立図が示される。
【0029】
これらの図面を参照すると、本実施形態による美容および医療機器用ハンドピース100は、特定構造の第1ボディ部110、第2ボディ部120および噴射ヘッド部130を備えることによって、液状化粧品または液状薬品が収納されたカートリッジを容易に装着でき、人体の肌の所望の部位に安定的に噴射でき、噴射ニードル131の端部に結ぼれた液状化粧品または液状薬品まですべて安定的に噴射でき、さらに液状化粧品または液状薬品が噴射ニードル131の端部に結ぼれて残留することを防止できる美容および医療機器用ハンドピースを提供し得る。
【0030】
以下では、本実施形態による美容および医療機器用ハンドピース100を構成する各構成について詳細に説明する。
【0031】
本実施形態による第1ボディ部110は、内部に液状化粧品または液状薬品が収納されたカートリッジを装着できるカートリッジ装着空間111が上下方向に所定の長さだけ延長された構造で形成された構成として、カートリッジ装着空間111の外周面に隣接して上下方向に少なくとも1つ以上の補助空気流動路112が形成されたシリンダ構造である。
【0032】
場合によっては、第1ボディ部110は、上下方向に延長される長さを変更できる上下長さの可変構造を含み得る。この場合、上下長さの可変構造は、第1ボディ部110の外周面に沿って回転動作によって上下方向に長さがスライド変更される構造であり得る。このとき、上下長さが可変構造によってカートリッジ装着空間111の上下長さもともに変更されることが好ましい。
【0033】
第2ボディ部120は、第1ボディ部110の下部に結束する構成である。このとき、第1ボディ部110と第2ボディ部120は、互いに結束してユーザの手で把持できる円筒状構造を形成することが好ましい。
【0034】
具体的に、第1ボディ部110は、特定構造の突出結束締結部113を含み、第2ボディ部120は、特定構造の湾入結束締結部122を含む構成であり得る。より具体的には、突出結束締結部113は、第1ボディ部110の下部面に下方に所定の長さだけ突出形成される構成として、外周面に沿って結束構造が形成され、支持板141の外周面に対応する構造と大きさに形成された内周面が形成された円筒状の構造であり得る。また、湾入結束締結部122は、第2ボディ部120の上部に下方に所定の深さだけ湾入形成される構成として、内周面に沿って結束構造が形成され、突出結束締結部113に対応する構造と大きさに形成されることが好ましい。
【0035】
一方、第2ボディ部120の上部にカートリッジ装着空間111、補助空気流動路112に空圧を提供する空圧提供部140が装着され、下部に空圧提供部140に圧縮空気を提供する空圧供給ライン150が装着される。本実施形態による第2ボディ部120は、中央内部に空圧供給ライン150から提供される圧縮空気を空圧提供部140に伝達する圧縮空気流動路121が形成されたシリンダ構造である。
【0036】
場合によっては、第2ボディ部120の圧縮空気流動路121は、少なくとも2つ以上の流路に分岐し得る。このとき、圧縮空気流動路121から分岐したそれぞれの流路は、中央空圧提供ノズル142および補助空圧提供ノズル143に連通することが好ましい。
【0037】
また、圧縮空気流動路121から分岐した流路は、第1流路121aおよび第2流路121bから構成され得る。このとき、第1流路121aは、中央空圧提供ノズル142に圧縮空気を伝達し得、第2流路121bは、補助空圧提供ノズル143に圧縮空気を伝達し得る。
【0038】
噴射ヘッド部130は、第1ボディ部110の上部に結束する構造であり、中央部にカートリッジの上部に結束され、カートリッジ内部に収納された液状化粧品または液状薬品を上方に噴射する噴射ニードル131が装着される。
【0039】
図4は、本発明の一実施形態による美容および医療機器用ハンドピースの第1ボディ部のカートリッジ装着空間の内部に液状化粧品または液状薬品が収納されたカートリッジを装着する様子を示す断面図が示される。また、
図5は、
図4の第1ボディ部の下部に第2ボディ部を装着した状態を示す断面図が示されており、
図6は、
図5の第1ボディ部の上部に噴射ヘッド部を装着した状態を示す断面図が示される。
【0040】
これらの図面を参照すると、本実施形態による第2ボディ部120の空圧提供部140は、特定構造の支持板141、中央空圧提供ノズル142および補助空圧提供ノズル143を含む構成であり得る。
【0041】
具体的に、本実施形態による支持板141は、第2ボディ部120の上部に板状構造で装着される構成として、第1ボディ部110の下部面と面接触して第1ボディ部110と第2ボディ部120との安定した結束構造を形成する平面状の円形構造であることが好ましい。
【0042】
中央空圧提供ノズル142は、支持板141の上部面の中央に上方に所定の高さだけ突出形成される構成として、カートリッジ装着空間111の下部に所定の深さだけ内入して密着固定されることが好ましい。
【0043】
補助空圧提供ノズル143は、支持板141の上部面の一側に上方に所定の高さだけ突出形成される構成として、補助空気流動路112の下部に所定の深さだけ内入して密着固定されることが好ましい。
【0044】
図7は、本発明の一実施形態による美容および医療機器用ハンドピースの空圧供給ラインを介して圧縮空気を提供することによって、カートリッジに収納された液状化粧品または液状薬品が噴射される様子を示す断面図が示される。
【0045】
図7を
図2ないし
図6とともに参照すると、本実施形態による噴射ヘッド部130は、特定構造の中央貫通口132および側面の空気流動路133を含む構成であり得る。
【0046】
具体的に、中央貫通口132は、噴射ニードル131の上端に対応する位置に形成し得る。また、側面の空気流動路133は、噴射ニードル131の外周面を包む形で形成される構成として、補助空気流動路112と中央貫通口132とを互いに連通させる構造であることが好ましい。
【0047】
このとき、
図7に示すように、第2ボディ部120の圧縮空気流動路121を介して伝達された圧縮空気は、第1ボディ部110の補助空気流動路112に沿って上方に流動した後、補助空気流動路112と連通した噴射ヘッド部130の側面の空気流動路133に沿って中央貫通口132を介して上方の外部に噴出することができる。
【0048】
図8は、本発明の他の実施形態による噴射ヘッド部を示す平面図および縦断面図が示される。
【0049】
図8を参照すると、本実施形態による噴射ヘッド部130の上部面には、中央貫通口132の平面状の外周面に沿って所定の距離だけ離隔して配置される補助貫通口134が形成され得る。このとき、補助貫通口134は、噴射ヘッド部130の側面の空気流動路133に沿って流動する圧縮空気の一部を上方に噴出させることができる。
【0050】
図9は、本発明のまた他の実施形態による噴射ヘッド部に加えて装着された中央噴射ノズルおよび補助噴射ノズルを示す縦断面図が示される。
【0051】
図9を参照すると、本実施形態による噴射ヘッド部130は、特定構造の中央噴射ノズル135および補助噴射ノズル136をさらに含む構成であり得る。
【0052】
具体的に、中央噴射ノズル135は、噴射ニードル131の上端に対応する位置に形成された中央貫通口132と連通し、上方に所定の角度だけ広がる放射状噴射口の形であり得る。
【0053】
また、補助噴射ノズル136は、噴射ニードル131の上端周辺の中央貫通口132と連通して上方に所定の角度だけ広がり、中央噴射ノズル135の外周に沿って平面状のドーナツ状であり得る。
【0054】
図10は、本発明のまた他の実施形態による圧縮空気流動路から分岐した第1流路および第2流路に装着された調節バルブおよび空圧提供量制御スイッチを示す部分拡大断面図が示される。
【0055】
図10を
図6、
図7とともに参照すると、本実施形態による美容および医療機器用ハンドピース100の第1流路121aと第2流路121bには、圧縮空気の流動量をそれぞれ独立して調節する調節バルブ161、162、163を装着できる。これと同時に、第2ボディ部120の外周面には、それぞれの調節バルブの作動を独立して制御する空圧提供量制御スイッチ160を装着できる。
【0056】
前述したように、本発明の美容および医療機器用ハンドピースによると、特定構造の第1ボディ部110、第2ボディ部120および噴射ヘッド部130を備えることによって、液状化粧品または液状薬品が収納されたカートリッジを容易に装着でき、人体の肌の所望の部位に安定的に噴射でき、噴射ニードル131の端部に結ぼれた液状化粧品または液状薬品まですべて安定的に噴射でき、さらに液状化粧品または液状薬品が噴射ニードル131の端部に結ぼれて残留するのを防止できる美容および医療機器用ハンドピースを提供し得る。
【0057】
以上の本発明の詳細な説明においては、それによる特別な実施形態についてのみ説明した。しかし、本発明は、詳細な説明で言及される特別な形態に限定されるものではないと理解されるべきであり、むしろ添付された特許請求の範囲によって定義される本発明の精神および範囲内にあるすべての変形物と均等物および代替物を含むものと理解されるべきである。
【0058】
すなわち、本発明は、前述した特定の実施形態および説明に限定されるものではなく、特許請求の範囲で請求する本発明の要旨を逸脱することなく、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、誰でも多様な変形実施が可能であり、そのような変形は、本発明の保護の範囲内にあることになる。
【符号の説明】
【0059】
1:液状化粧品または液状薬品
10:カートリッジ
11:ふた
12:収納容器
13:ゴムピストン
100:美容および医療機器用ハンドピース
110:第1ボディ部
111:カートリッジ装着空間
112:補助空気流動路
113:突出結束締結部
120:第2ボディ部
121:圧縮空気流動路
121a:第1流路
121b:第2流路
122:湾入結束締結部
130:噴射ヘッド部
131:噴射ニードル
132:中央貫通口
133:側面の空気流動路
134:補助貫通口
135:中央噴射ノズル
136:補助噴射ノズル
140:空圧提供部
141:支持板
142:中央空圧提供ノズル
143:補助空圧提供ノズル
150:空圧供給ライン
160:空圧提供量制御スイッチ
161、162、163:調節バルブ
【要約】 (修正有)
【課題】美容および医療機器用のハンドピースを提供する。
【解決手段】ハンドピースは内部に液状化粧品または液状薬品が収納されたカートリッジを装着するカートリッジ装着空間が上下方向に所定の長さに延長された構造で形成され、カートリッジ装着空間の外周面に隣接し上下方向に補助空気流動路が形成されたシリンダ構造の第1ボディ部110と、第1ボディ部の下部に結束され上部にカートリッジ装着空間、補助空気流動路に空圧を提供する空圧提供部が装着され下部に空圧提供部に圧縮空気を提供する空圧供給ラインが装着され中央内部に空圧供給ラインからの圧縮空気を空圧提供部に伝達する圧縮空気流動路が形成されたシリンダ構造の第2ボディ部120と、第1ボディ部の上部に結束する構造で中央部にカートリッジの上部に結束されカートリッジ内部に収納された液状化粧品または液状薬品を上方に噴射する噴射ニードルが装着された噴射ヘッド部130とを含む。
【選択図】
図3