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特許7213771ワイヤレスオーディオシステム、ワイヤレススピーカ、およびワイヤレススピーカのグループ加入方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-19
(45)【発行日】2023-01-27
(54)【発明の名称】ワイヤレスオーディオシステム、ワイヤレススピーカ、およびワイヤレススピーカのグループ加入方法
(51)【国際特許分類】
   H04R 3/00 20060101AFI20230120BHJP
   H04R 3/12 20060101ALI20230120BHJP
   G10K 15/02 20060101ALI20230120BHJP
【FI】
H04R3/00 310
H04R3/12 Z
G10K15/02
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2019134882
(22)【出願日】2019-07-22
(65)【公開番号】P2021019316
(43)【公開日】2021-02-15
【審査請求日】2022-03-29
(73)【特許権者】
【識別番号】309039716
【氏名又は名称】株式会社ディーアンドエムホールディングス
(74)【代理人】
【識別番号】100104570
【弁理士】
【氏名又は名称】大関 光弘
(72)【発明者】
【氏名】石田 康親
【審査官】大石 剛
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-004479(JP,A)
【文献】特開2013-158045(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04R 3/00
H04R 3/12
G10K 15/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一台以上のワイヤレススピーカでグループを形成し、グループ毎に、当該グループに属するワイヤレススピーカのなかから選出されたマスタが、オーディオデータを再生し、再生データを、当該グループに属するワイヤレススピーカ各々に送信するワイヤレスオーディオシステムであって、
前記ワイヤレススピーカは、
前記マスタを探索するマスタ探索手段と、
ユーザから所定のグループ加入操作を受け付けた場合に、自ワイヤレススピーカがいずれのグループにも未加入ならば、前記マスタ探索手段により探索されたいずれかの前記マスタにグループ加入要求を送信して、当該マスタが属するグループに加入し、自ワイヤレススピーカがいずれかのグループに加入済ならば、当該グループの前記マスタにグループ脱退要求を送信して、当該グループから脱退するとともに、前記マスタ探索手段により探索された、当該グループの前記マスタ以外のいずれかの前記マスタに、グループ加入要求を送信して、当該マスタが属するグループに加入するグループ加入要求手段と、
自ワイヤレススピーカが前記マスタに設定されている場合に、他の前記ワイヤレススピーカからグループ加入要求を受信したならば、当該グループ加入要求の送信元の前記ワイヤレススピーカを自身のグループに追加するグループ加入手段と、
自ワイヤレススピーカが前記マスタに設定されている場合に、自身のグループに参加している他の前記ワイヤレススピーカからグループ脱退要求を受信したならば、当該グループ脱退要求の送信元の前記ワイヤレススピーカを自身のグループから除外するグループ脱退手段と、
自ワイヤレススピーカが前記マスタに設定されており、かつオーディオデータを再生中に、前記グループ加入手段により他の前記ワイヤレススピーカが自身のグループに追加されたならば、当該ワイヤレススピーカに再生データを送信し、前記グループ脱退手段により他の前記ワイヤレススピーカが自身のグループから除外されたならば、当該ワイヤレススピーカに対する再生データの送信を停止するオーディオ送信制御手段と、を備える
ことを特徴とするワイヤレスオーディオシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のワイヤレスオーディオシステムであって、
前記グループ加入要求手段は、
前記マスタが設定されていないサブグループに自ワイヤレススピーカが参加している場合において、ユーザから所定のグループ加入操作を受け付けた場合に、
自ワイヤレススピーカがいずれのグループにも未加入ならば、前記サブグループに属するすべての前記ワイヤレススピーカの指定を含むグループ加入要求を、前記マスタ探索手段により探索されたいずれかの前記マスタに送信して、前記サブグループを、当該マスタが属するグループに加入させ、
自ワイヤレススピーカがいずれかのグループに加入済ならば、当該グループの前記マスタに、前記サブグループに属するすべての前記ワイヤレススピーカの指定を含むグループ脱退要求を送信して、当該グループから前記サブグループを脱退させるとともに、前記マスタ探索手段により探索された、当該グループの前記マスタ以外のいずれかの前記マスタに、前記サブグループに属するすべての前記ワイヤレススピーカの指定を含むグループ加入要求を送信して、前記サブグループを当該マスタが属するグループに加入させ、
前記グループ加入手段は、
受信したグループ加入要求において前記ワイヤレススピーカが指定されているならば、当該グループ加入要求で指定されているすべての前記ワイヤレススピーカを自身のグループに追加し、
前記グループ脱退手段は、
受信したグループ脱退要求において前記ワイヤレススピーカが指定されているならば、当該グループ脱退要求で指定されているすべての前記ワイヤレススピーカを自身のグループから除外する
ことを特徴とするワイヤレスオーディオシステム。
【請求項3】
請求項2に記載のワイヤレスオーディオシステムであって、
前記ワイヤレススピーカは、
ユーザから所定のサブグループ形成操作を受け付けた場合に、サブグループ形成要求を同報送信するとともに、当該サブグループ形成操作の受付前後の所定時間内に受信したサブグループ形成要求の送信元である他の前記ワイヤレススピーカとサブグループを形成するサブグループ形成手段をさらに備える
ことを特徴とするワイヤレスオーディオシステム。
【請求項4】
請求項1または2に記載のワイヤレスオーディオシステムであって、
ユーザから所定のグループ加入操作を受け付けるためのボタンをさらに備える
ことを特徴とするワイヤレスオーディオシステム。
【請求項5】
請求項3に記載のワイヤレスオーディオシステムであって、
ユーザから所定のグループ加入操作およびサブグループ形成操作を受け付けるためのボタンをさらに備える
ことを特徴とするワイヤレスオーディオシステム。
【請求項6】
請求項1または2に記載のワイヤレスオーディオシステムであって、
ユーザから所定のグループ加入操作を音声操作により受け付けるための音声操作手段をさらに備える
ことを特徴とするワイヤレスオーディオシステム。
【請求項7】
請求項3に記載のワイヤレスオーディオシステムであって、
ユーザから所定のグループ加入操作およびサブグループ形成操作を音声操作により受け付けるための音声操作手段をさらに備える
ことを特徴とするワイヤレスオーディオシステム。
【請求項8】
請求項1ないし7のいずれか一項に記載のワイヤレスオーディオシステムであって、
前記グループ加入手段は、
他の前記ワイヤレススピーカからグループ加入要求を受信した旨のメッセージを出力し、ユーザからグループ加入の許可操作を受け付けた場合に、当該グループ加入要求の送信元の前記ワイヤレススピーカを自身のグループに追加する
ことを特徴とするワイヤレスオーディオシステム。
【請求項9】
一台以上のワイヤレススピーカでグループを形成し、グループ毎に、当該グループに属するワイヤレススピーカのなかから選出されたマスタが、オーディオデータを再生し、再生データを、当該グループに属するワイヤレススピーカ各々に送信するワイヤレスオーディオシステムを構成するワイヤレススピーカであって、
前記マスタを探索するマスタ探索手段と、
ユーザから所定のグループ加入操作を受け付けた場合に、自ワイヤレススピーカがいずれのグループにも未加入ならば、前記マスタ探索手段により探索されたいずれかの前記マスタにグループ加入要求を送信して、当該マスタが属するグループに加入し、自ワイヤレススピーカがいずれかのグループに加入済ならば、当該グループの前記マスタにグループ脱退要求を送信して、当該グループから脱退するとともに、前記マスタ探索手段により探索された、当該グループの前記マスタ以外のいずれかの前記マスタに、グループ加入要求を送信して、当該マスタが属するグループに加入するグループ加入要求手段と、
自ワイヤレススピーカが前記マスタに設定されている場合に、他の前記ワイヤレススピーカからグループ加入要求を受信したならば、当該グループ加入要求の送信元の前記ワイヤレススピーカを自身のグループに追加するグループ加入手段と、
自ワイヤレススピーカが前記マスタに設定されている場合に、自身のグループに参加している他の前記ワイヤレススピーカからグループ脱退要求を受信したならば、当該グループ脱退要求の送信元の前記ワイヤレススピーカを自身のグループから除外するグループ脱退手段と、
自ワイヤレススピーカが前記マスタに設定されており、かつオーディオデータを再生中に、前記グループ加入手段により他の前記ワイヤレススピーカが自身のグループに追加されたならば、当該ワイヤレススピーカに再生データを送信し、前記グループ脱退手段により他の前記ワイヤレススピーカが自身のグループから除外されたならば、当該ワイヤレススピーカに対する再生データの送信を停止するオーディオ送信制御手段と、を備える
ことを特徴とするワイヤレススピーカ。
【請求項10】
一台以上のワイヤレススピーカでグループを形成し、グループ毎に、当該グループに属するワイヤレススピーカのなかから選出されたマスタが、オーディオデータを再生し、再生データを、当該グループに属するワイヤレススピーカ各々に送信するワイヤレスオーディオシステムにおける、ワイヤレススピーカのグループ加入方法であって、
前記ワイヤレススピーカは、
前記マスタを探索し、
ユーザから所定のグループ加入操作を受け付けた場合に、自ワイヤレススピーカがいずれのグループにも未加入ならば、いずれかの前記マスタにグループ加入要求を送信して、当該マスタが属するグループに加入し、自ワイヤレススピーカがいずれかのグループに加入済ならば、当該グループの前記マスタにグループ脱退要求を送信して、当該グループから脱退するとともに、当該グループの前記マスタ以外のいずれかの前記マスタに、グループ加入要求を送信して、当該マスタが属するグループに加入し、
前記マスタに設定されている前記ワイヤレススピーカは、
他の前記ワイヤレススピーカからグループ加入要求を受信したならば、当該グループ加入要求の送信元の前記ワイヤレススピーカを自身のグループに追加し、
自身のグループに参加している他の前記ワイヤレススピーカからグループ脱退要求を受信したならば、当該グループ脱退要求の送信元の前記ワイヤレススピーカを自身のグループから除外し、
オーディオデータの再生中に、他の前記ワイヤレススピーカが自身のグループに追加されたならば、当該ワイヤレススピーカに再生データを送信し、他の前記ワイヤレススピーカが自身のグループから除外されたならば、当該ワイヤレススピーカに対する再生データの送信を停止する
ことを特徴とするワイヤレススピーカのグループ加入方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一台以上のワイヤレススピーカでグループを形成し、グループ毎にオーディオデータを再生するワイヤレスオーディオシステムに関し、特に、ワイヤレススピーカのグループ加入技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、一台以上のワイヤレススピーカでグループを形成し、グループ毎にオーディオデータを再生するワイヤレスオーディオシステムが開示されている。このワイヤレスオーディオシステムでは、グループ毎に、そのグループに属する複数のワイヤレススピーカがアービトレーションを実施して、これらのワイヤレススピーカのなかから一台のワイヤレススピーカを選出し、選出されたワイヤレススピーカがマスタ(グループリーダ)となる。そして、マスタが、メディアサーバ等からオーディオデータをダウンロードして再生し、その再生データを、同じグループに属する他のワイヤレススピーカ(スレーブ)に送信することにより、同じグループに属する複数のワイヤレススピーカから同じ楽曲の再生データを出力する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】米国特許第7987294号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に記載のワイヤレスオーディオシステムにおいて、例えば、リビングに設置された複数のワイヤレススピーカで形成されたグループで再生されている楽曲のオーディオデータを、自分の部屋に設置されているワイヤレススピーカでも聴取できるようにする等、ワイヤレススピーカを既存グループに新たに加入させたい場合、スマートホン等の情報端末にインストールされているコントローラのアプリケーションソフトを起動して、この既存グループに新たに加入させたいワイヤレススピーカを追加指定する等の操作を行って、再度グループ化する必要があり作業が煩雑である。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、一台以上のワイヤレススピーカでグループを形成し、グループ毎にオーディオデータを再生するワイヤレスオーディオシステムにおいて、簡単な操作でワイヤレススピーカをグループに加入できるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明において、ワイヤレススピーカは、マスタを探索する。そして、ボタン押下、音声コマンド等により、ユーザから所定のグループ加入操作を受け付けると、いずれかのマスタにグループ加入要求を送信して、このマスタが属するグループに加入する。ここで、グループ加入操作を受け付けたワイヤレススピーカがいずれかのグループに加入済ならば、このグループのマスタにグループ脱退要求を送信して、このグループから脱退し、それから、グループ脱退要求の送信先以外のいずれかのマスタにグループ加入要求を送信して、このマスタが属するグループに加入する。
【0007】
また、マスタに設定されているワイヤレススピーカは、他のワイヤレススピーカからグループ加入要求を受信すると、グループ加入要求元のワイヤレススピーカを自身のグループに追加する。ここで、オーディオデータを再生中ならば、その再生データを、追加したワイヤレススピーカにも送信する。また、マスタに設定されているワイヤレススピーカは、自身のグループに参加している他のワイヤレススピーカからグループ脱退要求を受信すると、グループ脱退要求元のワイヤレススピーカを自身のグループから除外する。ここで、オーディオデータを再生中ならば、除外したワイヤレススピーカへの再生データ送信を停止する。
【0008】
例えば、本発明のワイヤレスオーディオシステムは、
一台以上のワイヤレススピーカでグループを形成し、グループ毎に、当該グループに属するワイヤレススピーカのなかから選出されたマスタが、オーディオデータを再生し、再生データを、当該グループに属するワイヤレススピーカ各々に送信するワイヤレスオーディオシステムであって、
前記ワイヤレススピーカは、
前記マスタを探索するマスタ探索手段と、
ユーザから所定のグループ加入操作を受け付けた場合に、自ワイヤレススピーカがいずれのグループにも未加入ならば、前記マスタ探索手段により探索されたいずれかの前記マスタにグループ加入要求を送信して、当該マスタが属するグループに加入し、自ワイヤレススピーカがいずれかのグループに加入済ならば、当該グループの前記マスタにグループ脱退要求を送信して、当該グループから脱退するとともに、前記マスタ探索手段により探索された、当該グループの前記マスタ以外のいずれかの前記マスタに、グループ加入要求を送信して、当該マスタが属するグループに加入するグループ加入要求手段と、
自ワイヤレススピーカが前記マスタに設定されている場合に、他の前記ワイヤレススピーカからグループ加入要求を受信したならば、当該グループ加入要求の送信元の前記ワイヤレススピーカを自身のグループに追加するグループ加入手段と、
自ワイヤレススピーカが前記マスタに設定されている場合に、自身のグループに参加している他の前記ワイヤレススピーカからグループ脱退要求を受信したならば、当該グループ脱退要求の送信元の前記ワイヤレススピーカを自身のグループから除外するグループ脱退手段と、
自ワイヤレススピーカが前記マスタに設定されており、かつオーディオデータを再生中に、前記グループ加入手段により他の前記ワイヤレススピーカが自身のグループに追加されたならば、当該ワイヤレススピーカに再生データを送信し、前記グループ脱退手段により他の前記ワイヤレススピーカが自身のグループから除外されたならば、当該ワイヤレススピーカに対する再生データの送信を停止するオーディオ送信制御手段と、を備える。
【発明の効果】
【0009】
本発明において、ワイヤレススピーカは、ユーザから所定のグループ加入操作を受け付けると、いずれのグループにも未加入ならば、いずれかのマスタにグループ加入要求を送信して、このマスタが属するグループに加入し、いずれかのグループに加入済ならば、このグループのマスタにグループ脱退要求を送信して、このグループから脱退し、それから、グループ脱退要求の送信先以外のいずれかのマスタにグループ加入要求を送信して、このマスタが属するグループに加入する。このため、ワイヤレススピーカをいずれかのグループに加入させるために、わざわざスマートホン等の情報端末にインストールされているコントローラのアプリケーションソフトを起動して操作する必要がない。また、新たに加入したグループでオーディオデータを再生中ならば、直ちにこの再生データが出力されるので、ユーザは再生中のオーディオデータを確認しながら加入先のグループを決定することができる。このように、本発明によれば、簡単な操作でワイヤレススピーカをグループに加入させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、本発明の一実施の形態に係るワイヤレスオーディオシステムの概略構成図である。
図2図2は、本発明の一実施の形態に係るワイヤレスオーディオシステムにおけるサブグループ形成動作の一例を示すシーケンス図である。
図3図3は、本発明の一実施の形態に係るワイヤレスオーディオシステムにおけるグループ加入動作の一例を示すシーケンス図である。
図4図4は、本発明の一実施の形態に係るワイヤレスオーディオシステムにおけるグループ加入動作の一例を示すシーケンス図であり、図3の続きである。
図5図5は、ワイヤレススピーカ1の概略機能構成図である。
図6図6は、グループ情報記憶部106の登録内容例を模式的に表した図である。
図7図7は、ワイヤレススピーカ1のサブグループ形成処理を説明するためのフロー図である。
図8図8は、ワイヤレススピーカ1のグループ加入要求処理を説明するためのフロー図である。
図9図9は、ワイヤレススピーカ1の従属グループ加入処理を説明するためのフロー図である。
図10図10は、ワイヤレススピーカ1のグループ追加・除外処理を説明するためのフロー図である。
図11図11は、ワイヤレススピーカ1のオーディオ再生処理を説明するためのフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本発明の一実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0012】
図1は、本発明の一実施の形態に係るワイヤレスオーディオシステムの概略構成図である。
【0013】
図示するように、本実施の形態に係るワイヤレスオーディオシステムは、複数のワイヤレススピーカ1-1~1-7(以下、単にワイヤレススピーカ1とも呼ぶ)と、アクセスポイント3を介してワイヤレススピーカ1に無線接続されたコントローラ2と、を備えて構成される。
【0014】
ワイヤレススピーカ1は、一台以上でグループあるいはサブグループを形成する。ここでは、ワイヤレススピーカ1-1~1-3がグループAを形成し、ワイヤレススピーカ1-4、1-5がグループBを形成し、そして、ワイヤレススピーカ1-6、1-7がサブグループCを形成している。
【0015】
コントローラ2は、ワイヤレススピーカ1のグループ化、マスタの設定、マスタに対するオーディオデータの再生指示を含む各種操作を遠隔で行うためのものであり、例えば、スマートホン等の情報端末にインストールされているコントローラのアプリケーションソフトウェアによって実現される。
【0016】
本実施の形態に係るワイヤレスオーディオシステムは、グループA、B毎に、グループA、Bに属するワイヤレススピーカ1のなかから選出されたマスタが、アクセスポイント3およびWAN、LAN等のネットワーク4を介して、メディアサーバ5からオーディオデータをダウンロードして再生・出力するとともに、このグループA、Bに属するワイヤレススピーカ1各々に再生データを送信する。マスタ以外のワイヤレススピーカ1は、同じグループA、Bのマスタから再生データを受信して出力する。これにより、グループA、B毎にオーディオデータを再生する。ここでは、ワイヤレススピーカ1-1がグループAのマスタに設定され、ワイヤレススピーカ1-4がグループBのマスタに設定されている。
【0017】
また、本実施の形態に係るワイヤレスオーディオシステムにおいて、サブグループCは、ユーザの指示に従っていずれかのグループA、Bに加入する。これにより、サブグループCに属するワイヤレススピーカ1-6、1-7は、加入先のグループA、Bのマスタから再生データを受信して出力する。
【0018】
図2は、本実施の形態に係るワイヤレスオーディオシステムにおけるサブグループ形成動作の一例を示すシーケンス図である。
【0019】
ここでは、ワイヤレススピーカ1-6、1-7がサブグループCを形成する場合の動作例を示している。
【0020】
まず、ワイヤレススピーカ1-6は、操作ボタンの長押し(例えば5秒以上の押下)等、ユーザより所定のサブグループ形成操作を受け付けたものとする(S100)。これを受けて、ワイヤレススピーカ1-6は、自身に登録されているサブグループの設定をクリアする(S101)。それから、ワイヤレススピーカ1-6は、サブグループ形成要求をブルートゥース(登録商標)等の近距離無線通信により同報送信し(S102)、その後、他のワイヤレススピーカ1からサブグループ形成通知を受信するか、あるいは、サブグループ形成操作の受付から所定時間T1(例えば10秒)が経過するのを待つ。
【0021】
ここで、ワイヤレススピーカ1-6が他のワイヤレススピーカ1からサブグループ形成通知を受信することなく、サブグループ形成操作の受付から所定時間T1が経過したものとする。また、ワイヤレススピーカ1-6によるサブグループ形成操作の受付前後の所定時間T1内に、次述のS112において、ワイヤレススピーカ1-7がサブグループ形成要求を同報送信するものとする。ワイヤレススピーカ1-6は、サブグループ形成操作の受付前後の所定時間T1内に、ワイヤレススピーカ1-7からのサブグループ形成要求を受信し、これに応じて、自ワイヤレススピーカ1-6およびワイヤレススピーカ1-7を含むサブグループCを形成して、自ワイヤレススピーカ1-6にこのサブグループCの情報を設定する(S103)。それから、ワイヤレススピーカ1-6は、ワイヤレススピーカ1-7にサブグループCの情報を含むサブグループ形成通知を送信する(S104)。
【0022】
一方、ワイヤレススピーカ1-7は、ワイヤレススピーカ1-6より若干遅れたタイミング(ただし所定時間T1以内)で、ワイヤレススピーカ1-6と同様に、ユーザより所定のサブグループ形成操作を受け付けたものとする(S110)。これを受けて、ワイヤレススピーカ1-7は、自身に登録されているサブグループの設定をクリアする(S111)。それから、ワイヤレススピーカ1-7は、サブグループ形成要求をブルートゥース(登録商標)等の近距離無線通信により同報送信し(S112)、その後、他のワイヤレススピーカ1からサブグループ形成通知を受信するか、あるいは、サブグループ形成操作の受付から所定時間T1(例えば10秒)が経過するのを待つ。
【0023】
ここで、サブグループ形成操作の受付から所定時間T1が経過する前に、ワイヤレススピーカ1-6からサブグループ形成通知を受信したものとする。この場合、ワイヤレススピーカ1-7は、ワイヤレススピーカ1-6から受信したサブグループ形成通知に含まれているサブグループCの情報を自ワイヤレススピーカ1-7に設定する(S113)。
【0024】
これにより、ワイヤレススピーカ1-6、1-7からなるサブグループCが形成され、ワイヤレススピーカ1-6、1-7のそれぞれに、自ワイヤレススピーカ1が属するサブグループCの情報が設定される。
【0025】
図3および図4は、本実施の形態に係るワイヤレスオーディオシステムにおけるグループ加入動作の一例を示すシーケンス図である。
【0026】
ここで、グループAのマスタであるワイヤレススピーカ1-1は、オーディオデータを再生し出力するとともに、その再生データを、近距離無線通信により同じグループAの他のワイヤレススピーカ1-2、1-3に送信して、これらのワイヤレススピーカ1-2、1-3から出力させているものとする(S120)。また、グループBのマスタであるワイヤレススピーカ1-4は、オーディオデータを再生し出力するとともに、その再生データを、近距離無線通信により同じグループBの他のワイヤレススピーカ1-5に送信して、このワイヤレススピーカ1-5から出力させているものとする(S121)。
【0027】
さて、サブグループCのワイヤレススピーカ1-6は、操作ボタンの短押し(例えば1秒未満の押下)等の所定のグループ加入操作をユーザより受け付けたものとする(S122)。これを受けて、ワイヤレススピーカ1-6は、自身がグループに未加入であること、つまり、登録されているグループの設定がないことを確認して、マスタ問合せを近距離無線通信により同報送信する(S123)。その後、所定時間(例えば5秒)、各グループA、Bのマスタからマスタ通知が送られてくるのを待つ。
【0028】
つぎに、グループBのマスタであるワイヤレススピーカ1-4は、ワイヤレススピーカ1-6からマスタ問合せを受信すると、グループBの情報を含むマスタ通知を近距離無線通信によりワイヤレススピーカ1-6に送信する(S124)。同様に、グループAのマスタであるワイヤレススピーカ1-1は、ワイヤレススピーカ1-6からマスタ問合せを受信すると、グループAの情報を含むマスタ通知を近距離無線通信によりワイヤレススピーカ1-6に送信する(S125)。
【0029】
つぎに、ワイヤレススピーカ1-6は、ワイヤレススピーカ1-1、1-4からマスタ通知を受信すると、所定の順番(例えばマスタ通知の受信順)に従い、これらのワイヤレススピーカ1-1、1-4のなかから加入先グループのマスタを選択する。ここでは、最初に受信したマスタ通知の送信元であるワイヤレススピーカ1-4が加入先のグループのマスタとして選択されたものとする。それから、ワイヤレススピーカ1-6は、自身がサブグループCに属していること、つまり、サブグループCの設定が登録されていることを確認して、サブグループCの情報(サブグループCに属するワイヤレススピーカ1-6、1-7のアドレス情報等)を含むグループ加入要求を、選択したワイヤレススピーカ1-4に近距離無線通信により送信する(S126)。
【0030】
グループBのマスタであるワイヤレススピーカ1-4は、ワイヤレススピーカ1-6からグループ加入要求を受信すると、このグループ加入要求に含まれている情報により特定されるサブグループCのワイヤレススピーカ1-6、1-7を、自身のグループBのグループメンバに追加する(S127)。
【0031】
それから、ワイヤレススピーカ1-4は、サブグループCのワイヤレススピーカ1-6、1-7に、それぞれ、グループBの情報を含むグループ加入通知を送信する(S128)。その後、ワイヤレススピーカ1-4は、オーディオデータの再生データの送信先にワイヤレススピーカ1-6、1-7を加え、オーディオデータの再生データを近距離無線通信によりワイヤレススピーカ1-5~1-7に送信する(S129)。これにより、サブグループCのワイヤレススピーカ1-6、1-7は、グループBに加入して、グループBで再生中のオーディオデータを出力する。
【0032】
つぎに、ワイヤレススピーカ1-6は、ユーザより所定のグループ加入操作を再度受け付けたものとする(S130)。これを受けて、ワイヤレススピーカ1-6は、自身がグループBに加入済みであること、つまり、グループBの設定が登録されていることを確認するとともに、自身がサブグループCに属していること、つまり、サブグループCの設定が登録されていることを確認して、サブグループCの情報を含むグループ脱退要求を、グループBのマスタであるワイヤレススピーカ1-4に近距離無線通信により送信する(S131)。
【0033】
グループBのマスタであるワイヤレススピーカ1-4は、ワイヤレススピーカ1-6からグループ脱退要求を受信すると、このグループ脱退要求に含まれている情報により特定されるサブグループCのワイヤレススピーカ1-6、1-7をグループBのメンバから除外する(S132)。
【0034】
それから、ワイヤレススピーカ1-4は、サブグループCのワイヤレススピーカ1-6、1-7に、それぞれ、グループBの情報を含むグループ脱退通知を送信する(S133)。これを受けて、サブグループCの各ワイヤレススピーカ1-6、1-7は、登録されているグループBの設定をクリアする。その後、ワイヤレススピーカ1-4は、オーディオデータの再生データの送信先から、これらのワイヤレススピーカ1-6、1-7を除外し、オーディオデータの再生データを近距離無線通信によりワイヤレススピーカ1-5にのみ送信する(S134)。これにより、サブグループCのワイヤレススピーカ1-6、1-7は、グループBから脱退して、グループBで再生中のオーディオデータの出力を停止する。
【0035】
つぎに、ワイヤレススピーカ1-6は、マスタ通知を受信したワイヤレススピーカ1-1、1-4のなかから、所定の順番(例えばマスタ通知の受信順)に従って加入先グループのマスタを選択する。ここでは、2番目に受信したマスタ通知の送信元であるワイヤレススピーカ1-1が選択されたものとする。それから、ワイヤレススピーカ1-6は、自身がサブグループCに属していること、つまり、サブグループCの設定が登録されていることを確認して、サブグループCの情報(サブグループCに属するワイヤレススピーカ1-6、1-7のアドレス情報等)を含むグループ加入要求を、選択したワイヤレススピーカ1-1に近距離無線通信により送信する(S135)。
【0036】
グループAのマスタであるワイヤレススピーカ1-1は、ワイヤレススピーカ1-6からグループ加入要求を受信すると、このグループ加入要求に含まれている情報により特定されるサブグループCのワイヤレススピーカ1-6、1-7を自身のグループAのグループメンバに追加する(S136)。
【0037】
それから、ワイヤレススピーカ1-1は、サブグループCのワイヤレススピーカ1-6、1-7に、それぞれ、グループAの情報を含むグループ加入通知を送信する(S137)。その後、ワイヤレススピーカ1-1は、オーディオデータの再生データの送信先にワイヤレススピーカ1-6、1-7を加え、オーディオデータの再生データを近距離無線通信によりワイヤレススピーカ1-2、1-3、1-6、1-7に送信する(S138)。これにより、サブグループCのワイヤレススピーカ1-6、1-7は、グループAに加入して、グループAで再生中のオーディオデータを出力する。
【0038】
つぎに、ワイヤレススピーカ1の詳細を説明する。
【0039】
図5は、ワイヤレススピーカ1の概略機能構成図である。
【0040】
この図に示すワイヤレススピーカ1の機能構成は、例えば、CPU(Central Processing Unit)と、メモリと、フラッシュメモリ、ハードディスクドライブ等の補助記憶装置と、NIC(Network Interface Card)、無線LANアダプタ、ブルートゥース(登録商標)アダプタ等の通信装置と、スピーカおよび操作ボタン等の入出力装置と、を備えたコンピュータにおいて、CPUが所定のプログラムを補助記憶装置からメモリ上にロードして実行することにより実現される。
【0041】
図示するように、ワイヤレススピーカ1は、無線LANインターフェース部100と、近距離無線インターフェース部101と、操作ボタン102と、オーディオ再生部103と、スピーカ部104と、マスタ探索部105と、グループ情報記憶部106と、グループ加入要求部107と、サブグループ形成要求部108と、グループ追加・除外処理部109と、オーディオ送受信制御部110と、主制御部111と、を備えている。
【0042】
無線LANインターフェース部100は、アクセスポイント3およびネットワーク4を介してメディアサーバ5と通信するためのインターフェースである。
【0043】
近距離無線インターフェース部101は、ブルートゥース(登録商標)等の近距離無線通信により、他のワイヤレススピーカ1およびコントローラ2と通信するためのインターフェースである。
【0044】
操作ボタン102は、ユーザからグループ加入操作およびサブグループ形成操作を受け付けるためのプッシュボタンである。例えば、短押し(例えば1秒未満の押下)によりユーザからグループ加入操作を受け付け、長押し(例えば5秒以上の押下)によりユーザからサブグループ形成操作を受け付ける。
【0045】
オーディオ再生部103は、自ワイヤレススピーカ1がマスタに設定されている場合に、主制御部111の指示に従い、無線LANインターフェース部100を介してメディアサーバ5から楽曲のオーディオデータをダウンロードして再生する。
【0046】
スピーカ部104は、オーディオ再生部103により再生されたオーディオデータの再生データを音声出力する。
【0047】
マスタ探索部105は、近距離無線インターフェース部101からマスタ問合せを同報送信してマスタ通知を受信することにより、近距離無線インターフェース部101を介して通信可能な他のワイヤレススピーカ1のなかからマスタを探索する。
【0048】
グループ情報記憶部106には、自ワイヤレススピーカ1が加入しているグループおよびサブグループの情報が記憶される。
【0049】
図6は、グループ情報記憶部106の登録内容例を模式的に表した図である。
【0050】
図示するように、グループ情報記憶部106は、自ワイヤレススピーカ1がグループに加入している場合に、加入しているグループの情報を登録するためのグループ情報テーブル1061と、自ワイヤレススピーカ1がサブグループに加入している場合に、加入しているサブグループの情報を登録するためのサブグループ情報テーブル1062と、を有する。
【0051】
グループ情報テーブル1061には、自ワイヤレススピーカ1が加入しているグループのグループメンバ毎に、グループメンバ情報のレコード10610が、このグループのグループ名10614に紐付けられて記憶される。グループメンバ情報のレコード10610は、ワイヤレススピーカ1を識別するスピーカIDを登録するためのフィールド10611と、ワイヤレススピーカ1のアドレス情報を登録するためのフィールド10612と、ワイヤレススピーカ1がマスタである場合にそのことを示すマスタフラグを登録するためのフィールド10613と、を有する。
【0052】
サブグループ情報テーブル1062には、自ワイヤレススピーカ1が加入しているサブグループのメンバ毎にサブグループメンバ情報のレコード10620が記憶される。サブグループメンバ情報のレコード10620は、ワイヤレススピーカ1を識別するスピーカIDを登録するためのフィールド10621と、ワイヤレススピーカ1のアドレス情報を登録するためのフィールド10622と、を有する。
【0053】
グループ加入要求部107は、自ワイヤレススピーカ1がマスタに設定されていない場合に、主制御部111の指示に従い、自ワイヤレススピーカ1(自ワイヤレススピーカ1がサブグループに加入しているならばそのサブグループ)を、マスタ探索部105で探索されたいずれかのマスタのグループに加入させる。
【0054】
サブグループ形成要求部108は、自ワイヤレススピーカ1がマスタに設定されていない場合に、主制御部111の指示に従い、他のワイヤレススピーカ1とサブグループを形成する。
【0055】
グループ追加・除外処理部109は、自ワイヤレススピーカ1がマスタに設定されている場合に、自ワイヤレススピーカ1が属するグループへの他のワイヤレススピーカ1の追加処理およびこのグループからの他のワイヤレススピーカ1の除外処理を実行する。
【0056】
オーディオ送受信制御部110は、自ワイヤレススピーカ1がマスタに設定されている場合にグループ情報記憶部106のグループ情報テーブル1061を参照し、オーディオ再生部103により再生されたオーディオデータの再生データを、自ワイヤレススピーカ1が属するグループの他のワイヤレススピーカ1各々に、近距離無線インターフェース部101を介して送信する。また、自ワイヤレススピーカ1がマスタに設定されていない場合に、近距離無線インターフェース部101を介して、自ワイヤレススピーカ1が属するグループのマスタからオーディオデータの再生データを受信して、この再生データをスピーカ部104から出力する。
【0057】
主制御部111は、ワイヤレススピーカ1の各部100~110を統括的に制御する。また、主制御部111は、近距離無線インターフェース部101を介してコントローラ2から受け付けた指示に従い、自ワイヤレススピーカ1が属するグループの情報をグループ情報記憶部106のグループ情報テーブル1061に登録したり、自ワイヤレススピーカ1をマスタに設定したりする。また、自ワイヤレススピーカ1がマスタに設定されている場合に、近距離無線インターフェース部101を介してコントローラ2から受け付けた指示に従い、無線LANインターフェース部100を介してメディアサーバ5から楽曲のオーディオデータをダウンロードして、オーディオ再生部103に再生させる。また、自ワイヤレススピーカ1がマスタに設定されていない場合に、操作ボタン102を介してユーザから受け付けた指示に従い、グループ加入要求部107と連携して、自ワイヤレススピーカ1(自ワイヤレススピーカ1がサブグループに属しているならばそのサブグループ)をグループに加入させたり、サブグループ形成要求部108と連携して、自ワイヤレススピーカ1を含むサブグループを形成したりする。
【0058】
図7は、ワイヤレススピーカ1のサブグループ形成処理を説明するためのフロー図である。このフローは、自ワイヤレススピーカ1がマスタに設定されていない場合に実行される。
【0059】
まず、サブグループ形成要求部108は、近距離無線インターフェース部101を介してサブグループ形成要求を受信すると(S200でYES)、サブグループ形成要求の送信元であるワイヤレススピーカ1をこのサブグループ形成要求の受信時刻に紐付けて管理する(S201)。
【0060】
つぎに、主制御部111は、操作ボタン102の長押し(例えば5秒以上の押下)等の所定のサブグループ形成操作をユーザより受け付けると(S202でYES)、グループ情報記憶部106のサブグループ情報テーブル1062からサブグループメンバ情報のレコード10620をすべて削除することによりサブグループの設定をクリアして(S203)、サブグループ形成要求部108にサブグループの形成を指示する。これを受けて、サブグループ形成要求部108は、サブグループ形成要求を近距離無線インターフェース部101から同報送信する(S204)。その後、サブグループ形成要求部108は、近距離無線インターフェース部101を介してサブグループ形成通知を受信するか(S207)、あるいは、サブグループ形成操作を受け付けてから所定時間T1(例えば10秒)が経過するのを待つ(S208)。
【0061】
ここで、サブグループ形成要求部108は、サブグループ形成通知を受信しておらず(207でNO)、かつ、サブグループ形成操作を受け付けてから所定時間T1が経過していない(S208でNO)状態において、近距離無線インターフェース部101を介してサブグループ形成要求を受信すると(S205でYES)、サブグループ形成要求の送信元であるワイヤレススピーカ1をこのサブグループ形成要求の受信時刻に紐付けて管理する(S206)。
【0062】
また、サブグループ形成要求部108は、サブグループ形成通知を受信することなく(S207でNO)、サブグループ形成操作を受け付けてから所定時間T1が経過したならば(S208でYES)、サブグループ形成要求の受信時刻に紐付けて管理しているワイヤレススピーカ1を参照し、サブグループ形成操作の受付前後の所定時間T1以内に受信したサブグループ形成要求の送信元のワイヤレススピーカ1を、自ワイヤスピーカ1とともに、新たに形成するサブグループのサブグループメンバに決定する。そして、サブグループメンバに決定されたワイヤレススピーカ1(自ワイヤレススピーカ1を含む)各々のサブグループメンバ情報のレコード10620をグループ情報記憶部106のサブグループ情報テーブル1062に追加することにより、新たに形成したサブグループの設定を登録する(S209)。それから、サブグループ形成要求部108は、近距離無線インターフェース部101を介して、サブグループメンバに決定された他のワイヤレススピーカ1各々に、サブグループメンバ各々のサブグループメンバ情報のレコード10620を含むサブグループ形成通知を送信する(S210)。
【0063】
また、サブグループ形成要求部108は、サブグループ形成操作を受け付けてから所定時間T1が経過する前に(S208でNO)、サブグループ形成通知を受信したならば(S207でYES)、サブグループ形成通知に含まれているサブグループメンバ各々のサブグループメンバ情報のレコード10620に自ワイヤレススピーカ1のレコード10620が含まれていることを確認し、サブグループメンバ各々のサブグループメンバ情報のレコード10620を、グループ情報記憶部106のサブグループ情報テーブル1062に追加することにより、サブグループの設定を登録する(S211)。
【0064】
図8は、ワイヤレススピーカ1のグループ加入要求処理を説明するためのフロー図である。このフローは、自ワイヤレススピーカ1がマスタに設定されていない場合に実行される。
【0065】
まず、主制御部111は、操作ボタン102の短押し(例えば1秒未満の押下)等の所定のグループ加入操作をユーザより受け付けると(S220でYES)、グループ加入要求部107にグループへの加入を指示する。これを受けて、グループ加入要求部107は、所定時間T2(例えば3分)以内にマスタ探索部105によりマスタの探索が実施されているならば(S221でYES)、S224に進む。
【0066】
一方、所定時間T2以内にマスタ探索部105によりマスタの探索が実施されていない場合(S221でNO)、グループ加入要求部107は、マスタ探索部105にマスタ探索を指示する。これを受けて、マスタ探索部105は、近距離無線インターフェース部101からマスタ問合せを同報送信する(S222)。そして、所定時間(例えば5秒)以内にマスタ通知を受信して、マスタに設定されたワイヤレススピーカ1が例えばマスタ通知の受信順に列挙されたマスタリストを作成する(S223)。それから、S224に進む。
【0067】
S224において、グループ加入要求部107は、グループ情報記憶部106のグループ情報テーブル1061を参照し、自ワイヤレススピーカ1を含むグループメンバ情報のレコード10610がグループ情報テーブル1061に登録されているか否かを確認することにより、自ワイヤレススピーカ1がいずれかのグループに加入済か否かを判断する。いずれのグループにも未加入ならば(S224でNO)、S228に進む。
【0068】
一方、自ワイヤレススピーカ1がいずれかのグループに加入済である場合(S224でYES)、グループ加入要求部107は、グループ情報テーブル1061から、フィールド10613にマスタフラグが登録されているグループメンバ情報のレコード10610を特定する。そして、近距離無線インターフェース部101を介して、このレコード10610により特定される、自ワイヤレススピーカ1が加入しているグループのマスタに、グループ脱退要求を送信する(S225)。ここで、自ワイヤレススピーカ1がサブグループに加入している(グループ情報記憶部106のサブグループ情報テーブル1062にサブグループメンバ情報のレコード10620が登録されている)ならば、自ワイヤレススピーカ1を含むサブグループメンバ各々の情報を含むグループ脱退要求を送信し、自ワイヤレススピーカ1がサブグループに加入していない(グループ情報記憶部106のサブグループ情報テーブル1062にサブグループメンバ情報のレコード10620が登録されていない)ならば、自ワイヤレススピーカ1の情報を含むグループ脱退要求を送信する。
【0069】
それから、グループ加入要求部107は、近距離無線インターフェース部101を介して、グループ脱退要求の送信先のマスタからグループ脱退通知を受信して(S226)、グループ情報テーブル1061からグループメンバ情報のレコード10610をすべて削除することによりグループの設定をクリアし(S227)、S228に進む。
【0070】
S228において、グループ加入要求部107は、最新のマスタリストに基づいて、加入先グループのマスタを決定する(S228)。例えば、S224において、グループ未加入であった場合(S224でNO)、マスタリストの先頭に記載されているマスタを加入先グループのマスタに決定し、グループ加入済であった場合(S224でYES)、マスタリストにおいて、直前に脱退したグループのマスタの次に記載されているマスタ(直前に脱退したグループのマスタがマスタリストの最後尾に記載されているならば、マスタリストの先頭に記載されているマスタ)を加入先グループのマスタに決定する。
【0071】
つぎに、グループ加入要求部107は、近距離無線インターフェース部101を介して加入先グループのマスタにグループ加入要求を送信する(S229)。ここで、自ワイヤレススピーカ1がサブグループに加入しているならば、自ワイヤレススピーカ1を含むサブグループメンバ各々の情報を含むグループ加入要求を送信し、自ワイヤレススピーカ1がサブグループに加入していないならば、自ワイヤレススピーカ1の情報を含むグループ加入要求を送信する。
【0072】
それから、グループ加入要求部107は、近距離無線インターフェース部101を介して、グループ加入要求の送信先のマスタからグループ加入通知を受信して(S230)、このグループ加入通知に含まれている、加入先グループのグループメンバ各々のグループメンバ情報のレコード10610を、加入先グループのグループ名10614に紐付けてグループ情報テーブル1061に登録することにより、グループの設定を登録する(S231)。
【0073】
つぎに、グループ加入要求部107は、主制御部111に加入先グループのグループ名および加入先グループのマスタの情報(スピーカIDおよび/またはアドレス情報)を通知する。これを受けて、主制御部111は、加入先グループのグループ名を伴うグループ加入メッセージをスピーカ部104から出力する(S232)。例えば、自ワイヤレススピーカ1にスピーカ名が付与されているならば、「〇〇(スピーカ名)スピーカは〇〇(グループ名)グループに加入しました」といったグループ加入メッセージをスピーカ部104から出力し、自ワイヤレススピーカ1にスピーカ名が付与されていないならば、「このスピーカは〇〇(グループ名)グループに加入しました」といったグループ加入メッセージをスピーカ部104から出力する。また、オーディオ送受信制御部110は、近距離無線インターフェース部101を介して、加入先グループのマスタからオーディオデータの再生データを受信したならば(S233でYES)、この再生データをスピーカ部104から出力する(S234)。
【0074】
図9は、ワイヤレススピーカ1の従属グループ加入処理を説明するためのフロー図である。このフローは、自ワイヤレススピーカ1がマスタに設定されておらず、かつサブグループに属している場合に実行される。
【0075】
グループ加入要求部107は、近距離無線インターフェース部101を介してグループ脱退通知を受信すると(S240でYES)、グループ情報記憶部160のグループ情報テーブル1061からグループメンバ情報のレコード10610をすべて削除することによりグループの設定をクリアする(S241)。
【0076】
また、グループ加入要求部107は、近距離無線インターフェース部101を介してグループ加入通知を受信すると(S242でYES)、このグループ加入通知に含まれている、加入先グループのグループメンバ各々のグループメンバ情報のレコード10610を、加入先グループのグループ名10614に紐付けてグループ情報テーブル1061に登録することにより、グループの設定を登録する(S243)。
【0077】
それから、グループ加入要求部107は、主制御部111に加入先グループのグループ名および加入先グループのマスタの情報(スピーカIDおよび/またはアドレス情報)を通知する。これを受けて、主制御部111は、加入先グループのグループ名を伴うグループ加入メッセージをスピーカ部104から出力する(S244)。例えば、自ワイヤレススピーカ1にスピーカ名が付与されているならば、「〇〇(スピーカ名)スピーカは〇〇(グループ名)グループに加入しました」といったグループ加入メッセージをスピーカ部104から出力し、自ワイヤレススピーカ1にスピーカ名が付与されていないならば、「このスピーカは〇〇(グループ名)グループに加入しました」といったグループ加入メッセージをスピーカ部104から出力する。また、オーディオ送受信制御部110は、近距離無線インターフェース部101を介して、加入先グループのマスタからオーディオデータの再生データを受信したならば(S245でYES)、この再生データをスピーカ部104から出力する(S246)。
【0078】
図10は、ワイヤレススピーカ1のグループ追加・除外処理を説明するためのフロー図である。このフローは、自ワイヤレススピーカ1がマスタに設定されている場合に実行される。
【0079】
主制御部111は、近距離無線インターフェース部101を介して他のワイヤレススピーカ1からマスタ問合せを受信すると(S250でYES)、グループ情報記憶部106のグループ情報テーブル1061を参照し、近距離無線インターフェース部101を介して、マスタ問合せの送信元のワイヤレススピーカ1に、グループ名10614およびグループメンバ各々のグループメンバ情報のレコード10610を含むマスタ通知を送信する(S251)。
【0080】
また、主制御部111は、近距離無線インターフェース部101を介して他のワイヤレススピーカ1からグループ加入要求を受信すると(S252でYES)、このグループ加入要求をグループ追加・除外処理部109に渡す。これを受けて、グループ追加・除外処理部109は、グループ加入要求に含まれているワイヤレススピーカ1の情報毎に、この情報を含むグループメンバ情報のレコード1061をグループ情報記憶部106のグループ情報テーブル1061に登録する。これにより、グループ加入要求に情報が含まれているワイヤレススピーカ1各々を、マスタである自ワイヤレススピーカ1が属するグループに追加する(S253)。その後、主制御部111は、近距離無線インターフェース部101を介して、グループ加入要求に含まれている情報により特定されるワイヤレススピーカ1各々に、グループ情報テーブル1061に含まれているグループメンバ各々のグループメンバ情報のレコード10610およびグループ名10614を含むグループ加入通知を送信する(S254)。
【0081】
また、主制御部111は、近距離無線インターフェース部101を介して他のワイヤレススピーカ1からグループ脱退要求を受信すると(S255でYES)、このグループ脱退要求をグループ追加・除外処理部109に渡す。これを受けて、グループ追加・除外処理部109は、グループ脱退要求に含まれているワイヤレススピーカ1の情報毎に、この情報を含むグループメンバ情報のレコード1061をグループ情報記憶部106のグループ情報テーブル1061から削除する。これにより、グループ脱退要求に情報が含まれているワイヤレススピーカ1各々を、マスタである自ワイヤレススピーカ1が属するグループから除外する(S256)。その後、主制御部111は、近距離無線インターフェース部101を介して、グループ脱退要求に含まれている情報により特定されるワイヤレススピーカ1各々にグループ脱退通知を送信する(S257)。
【0082】
図11は、ワイヤレススピーカ1のオーディオ再生処理を説明するためのフロー図である。このフローは、自ワイヤレススピーカ1がマスタに設定されている場合において、主制御部111が、楽曲の指定を伴うオーディオ再生指示を、無線LANインターフェース部100を介してコントローラ2から受信することにより実行される。
【0083】
まず、主制御部111は、無線LANインターフェース部100を介してメディアサーバ5にアクセスし、コントローラ2より受信したオーディオ再生指示で指定されている楽曲のオーディオデータをダウンロードする(S260)。そして、ダウンロードしたオーディオデータをオーディオ再生部103に渡して、オーディオ再生部103にオーディオ再生を指示する。これを受けて、オーディオ再生部103は、主制御部111より受け取ったオーディオデータの再生を開始する(S261)。
【0084】
つぎに、オーディオ送受信制御部110は、グループ情報記憶部106のグループ情報テーブル1061を参照し、オーディオ再生部103により再生されたオーディオデータの再生データを、自ワイヤレススピーカ1が属するグループのグループメンバである他のワイヤレススピーカ1各々に、近距離無線インターフェース部101を介して送信する(S262)。また、オーディオ再生部103は、オーディオ送受信制御部110がグループメンバ各々に送信する再生データの、グループメンバ各々での出力タイミングが一致するように出力タイミングを遅延させて、スピーカ部104による再生データの出力を開始する(S263)。
【0085】
その後、オーディオ送受信制御部110は、グループ情報記憶部106のグループ情報テーブル1061を監視する。そして、グループ情報テーブル1061にグループメンバ情報のレコード10610が登録されて、自ワイヤレススピーカ1が属するグループに新たなグループメンバが追加されたならば(S264でYES)、追加されたグループメンバに対する再生データの送信を開始する(S265)。また、グループ情報テーブル1061からグループメンバ情報のレコード10610が削除されて、自ワイヤレススピーカ1が属するグループからグループメンバが除外されたならば(S266でYES)、この除外されたグループメンバに対する再生データの送信を停止する(S267)。
【0086】
また、主制御部111は、無線LANインターフェース部100を介してコントローラ2からオーディオ再生停止指示を受信すると(S268でYES)、オーディオ再生部103にオーディオデータの再生停止を指示する。
【0087】
これを受けて、オーディオ再生部103は、オーディオデータの再生を停止する(S269)。これにより、オーディオ送受信制御部110は、自ワイヤレススピーカ1が属するグループのグループメンバ各々への再生データの送信を終了し、スピーカ部104は再生データの出力を終了する(S271)。
【0088】
同様に、オーディオ再生部103がオーディオデータの再生を終了すると(S270でYES)、オーディオ送受信制御部110は、自ワイヤレススピーカ1が属するグループのグループメンバ各々への再生データの送信を終了し、スピーカ部104は再生データの出力を終了する(S271)。
【0089】
以上、本発明の一実施の形態について説明した。
【0090】
本実施の形態において、ワイヤレススピーカ1は、ユーザから所定のグループ加入操作を受け付けると、いずれのグループにも未加入ならば、いずれかのマスタにグループ加入要求を送信して、このマスタが属するグループに加入し、いずれかのグループに加入済ならば、このグループのマスタにグループ脱退要求を送信して、このグループから脱退し、それから、グループ脱退要求の送信先以外のいずれかのマスタにグループ加入要求を送信して、このマスタが属するグループに加入する。このため、コントローラ2がスマートホン等の情報端末にインストールされているアプリケーションソフトウェアによって実現されている場合に、ワイヤレススピーカ1をいずれかのグループに加入させるためにわざわざこのアプリケーションを起動して操作する必要がない。また、新たに加入したグループでオーディオデータを再生中ならば、直ちにこの再生データが出力されるので、ユーザは再生中のオーディオデータを確認しながら加入先のグループを決定することができる。このように、本実施の形態によれば、簡単な操作でワイヤレススピーカ1をグループに加入させることができる。
【0091】
また、本実施の形態において、ワイヤレススピーカ1は、自ワイヤレススピーカ1がサブグループに参加している場合において、ユーザから所定のグループ加入操作を受け付けると、自ワイヤレススピーカ1がいずれのグループにも未加入ならば、サブグループに属するすべてのワイヤレススピーカ1の情報を含むグループ加入要求をいずれかのマスタに送信して、サブグループに属するすべてのワイヤレススピーカ1を同じグループに加入させ、自ワイヤレススピーカ1がいずれかのグループに加入済ならば、このグループのマスタに、サブグループに属するすべてのワイヤレススピーカ1の指定を含むグループ脱退要求を送信して、このグループから、サブグループに属するすべてのワイヤレススピーカ1を脱退させるとともに、このグループのマスタ以外のいずれかのマスタに、サブグループに属するすべてのワイヤレススピーカ1の情報を含むグループ加入要求を送信して、サブグループに属するすべてのワイヤレススピーカ1を同じグループに加入させる。したがって、本実施の形態によれば、サブグループに属するいずれかのワイヤレススピーカ1に対して所定のグループ加入操作を行うことにより、サブグループに属するすべてのワイヤレススピーカ1を同じグループに加入させることはでき、利便性が向上する。
【0092】
また、本実施の形態において、ワイヤレススピーカ1は、ユーザから所定のサブグループ形成操作を受け付けた場合に、サブグループ形成要求を同報送信するとともに、サブグループ形成操作の受付前後の所定時間T1内に受信したサブグループ形成要求の送信元である他のワイヤレススピーカ1とサブグループを形成する。このため、スマートホン等の情報端末にインストールされているアプリケーションソフトウェアによってコントローラ2が実現されている場合に、サブグループを形成するためにわざわざこのアプリケーションを起動して操作する必要がない。したがって、本実施の形態によれば、簡単な操作でサブグループに形成することができる。
【0093】
また、本実施の形態において、ワイヤレススピーカ1は、操作ボタン102に対する簡単な操作(長押し、短押し等)によって、ユーザからグループ加入操作およびサブグループ形成操作を受け付けるので、利便性が向上する。
【0094】
なお、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
【0095】
例えば、上記の実施の形態において、ワイヤレススピーカ1は、操作ボタン102に対する簡単な操作(長押し、短押し等)によって、ユーザからグループ加入操作およびサブグループ形成操作を受け付けているが、本発明はこれに限定されない。ワイヤレススピーカ1に、操作ボタン102に代えて、マイクおよびマイクの入力音声に音声認識処理を実施する音声認識処理部を設け、音声操作によりユーザからグループ加入操作およびサブグループ形成操作を受け付けるようにしてもよい。
【0096】
また、上記の実施の形態において、マスタに設定されているワイヤレススピーカ1は、他のワイヤレススピーカ1からグループ加入要求を受信した場合に、このグループ加入要求に情報が含まれている他のワイヤレススピーカ1各々を無条件に自ワイヤレススピーカ1のグループに追加しているが、本発明はこれに限定されない。マスタに設定されているワイヤレススピーカ1は、他のワイヤレススピーカ1からグループ加入要求を受信した場合に、このグループ加入要求に情報が含まれている他のワイヤレススピーカ1各々を自ワイヤレススピーカ1のグループに追加してもよいか否かの問合せメッセージを出力し、操作ボタン102に対する操作あるいは音声操作により許可を受け付けた場合にのみ、このグループ加入要求に情報が含まれている他のワイヤレススピーカ1各々を自ワイヤレススピーカ1のグループに追加するようにしてもよい。ここで、操作ボタン102に対する操作あるいは音声操作によりグループへの追加拒否を受け付けた場合には、このグループ加入要求に情報が含まれている他のワイヤレススピーカ1各々を自ワイヤレススピーカ1のグループに追加しない。この場合、マスタに設定されているワイヤレススピーカ1は、グループ加入要求の送信元に、自ワイヤレススピーカ1のグループのグループ名を伴うグループ追加拒否メッセージを送信し、これを受けて、グループ加入要求の送信元のワイヤレススピーカ1は、グループ追加拒否メッセージに含まれているグループ名により特定されるグループへの追加が拒否された旨のメッセージを音声出力することが好ましい。
【0097】
また、上記の実施の形態では、ワイヤレススピーカ1が近距離無線通信により相互にマスタ問合わせ等の各種情報を送受信しているが、アクセスポイント3を介した無線通信で相互に情報を送受信してもよい。
【0098】
また、上記の実施の形態において、グループ解消は、例えばつぎのように実施してもよい。すなわち、マスタに設定されているワイヤレススピーカ1は、操作ボタン102に対する操作あるいは音声操作によりグループ解消指示を受け付けた場合に、自ワイヤレススピーカ1のグループに属する各ワイヤレススピーカ1にグループ解消通知を送信して、グループ情報テーブル1061をクリアする。この際、オーディオデータを再生中ならば、これらのワイヤレススピーカ1に対する再生データの送信を停止する。一方、グループ解消通知を受信したワイヤレススピーカ1は、グループ情報テーブル1061をクリアする。例えば、図1に示すように、ワイヤレススピーカ1-4とワイヤレススピーカ1-5とがグループBを形成し、ワイヤレススピーカ1-4がマスタに設定されている状態において、ワイヤレススピーカ1-4の操作ボタン102に対する操作あるいは音声操作により、ワイヤレススピーカ1-4にグループ解消指示を入力すると、グループBは解消し、ワイヤレススピーカ1-4およびワイヤレススピーカ1-5は、どのグループにも属さない状態となる。
【0099】
また、上記の実施の形態では、マスタに設定されたワイヤレススピーカ1がメディアサーバ5から再生対象楽曲のオーディオデータをダウンロードする場合を例に取り説明した。しかし、再生対象楽曲のオーディオデータの取得方法はこれに限定されない。例えば、マスタに設定されたワイヤレススピーカ1がUSBメモリ、CD-ROM等の記憶媒体から再生対象楽曲のオーディオデータを読み込んでもよい。
【0100】
また、上記の実施の形態では、アクセスポイント3を介してネットワーク4に無線接続されたワイヤレススピーカ1を例にとり説明した。しかし、本発明はこれに限定されない。本発明は、LANケーブルによりネットワーク4に有線接続されたスピーカにも適用可能である。
【符号の説明】
【0101】
1、1-1~1-7:ワイヤレススピーカ 2:コントローラ
3:アクセスポイント 4:ネットワーク 5:メディアサーバ
100:無線LANインターフェース部
101:近距離無線インターフェース部 102:操作ボタン
103:オーディオ再生部 104:スピーカ部 105:マスタ探索部
106:グループ情報記憶部 107:グループ加入要求部
108:サブグループ形成要求部 109:グループ追加・除外処理部
110:オーディオ送受信制御部 111:主制御部
図1
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図11