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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-20
(45)【発行日】2023-01-30
(54)【発明の名称】梱包具および梱包具セット
(51)【国際特許分類】
   B65D 5/489 20060101AFI20230123BHJP
   B65D 81/02 20060101ALI20230123BHJP
   B65D 5/44 20060101ALI20230123BHJP
   B65D 5/42 20060101ALI20230123BHJP
   B65D 5/18 20060101ALI20230123BHJP
   B65D 5/481 20060101ALI20230123BHJP
【FI】
B65D5/489
B65D81/02
B65D5/44 H
B65D5/42 F
B65D5/18 Z
B65D5/481 A
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2018165998
(22)【出願日】2018-09-05
(65)【公開番号】P2020037438
(43)【公開日】2020-03-12
【審査請求日】2021-09-03
(73)【特許権者】
【識別番号】514037549
【氏名又は名称】大洋紙業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】森實 昭博
【審査官】矢澤 周一郎
(56)【参考文献】
【文献】実開昭58-049722(JP,U)
【文献】米国特許第03397776(US,A)
【文献】特開2018-020832(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 5/489
B65D 81/02
B65D 5/44
B65D 5/42
B65D 5/18
B65D 5/481
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
梱包対象物が載置される板状部材を備える梱包具であって、
前記板状部材は、
前記梱包対象物が載置される載置面と、
前記載置面に接続し、前記載置面に対して起立する起立面と、
前記起立面または前記載置面の外側に突出する突出部を有し、前記載置面および前記起立面に設けられた舌片と
を備え、
前記舌片は、前記起立面の少なくとも一方の端部に位置し、
前記舌片は、
内側に位置する内側部と、
前記内側部の外側に位置する外側部と
を有し、
前記内側部は、前記起立面または前記載置面の端部に当接する、梱包具。
【請求項2】
前記内側部および前記外側部は、前記載置面に対して可動する、請求項1に記載の梱包具。
【請求項3】
前記舌片は傾斜部をさらに有し、
前記傾斜部は、前記突出部に向かって、前記舌片の幅が次第に小さくなるように傾斜して延びる、請求項1または請求項2に記載の梱包具。
【請求項4】
前記載置面または前記起立面は、段差部をさらに有し、
前記起立面を起立させたとき、前記舌片は前記段差部に当接する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の梱包具。
【請求項5】
前記舌片は、前記突出部を頂点としてV字状に屈曲する、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の梱包具。
【請求項6】
前記突出部は、前記起立面の外側に突出する、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の梱包具。
【請求項7】
前記突出部は、前記載置面の外側に突出する、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の梱包具。
【請求項8】
前記起立面には、前記舌片に隣接する位置の少なくとも一部に開口が設けられている、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の梱包具。
【請求項9】
前記載置面には、前記舌片に隣接する位置の少なくとも一部に開口が設けられている、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の梱包具。
【請求項10】
中央突出部を有し、前記載置面および前記起立面に設けられた中央舌片をさらに備え、
前記中央舌片は、前記舌片よりも前記起立面の中央側に位置する、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の梱包具。
【請求項11】
前記起立面には、前記中央舌片に隣接する位置の少なくとも一部に開口が設けられている、請求項10に記載の梱包具。
【請求項12】
前記載置面には、前記中央舌片に隣接する位置の少なくとも一部に開口が設けられている、請求項10または請求項11に記載の梱包具。
【請求項13】
前記板状部材は、前記起立面に接続する天面をさらに有し、
前記突出部は、前記載置面の下側に突出し、
前記天面と前記起立面との境界には凹部が形成され、
前記凹部は、前記突出部に対応する位置に設けられる、請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の梱包具。
【請求項14】
前記板状部材は、天面をさらに有し、
前記突出部は、前記載置面の下側に突出し、
前記天面は、切欠部を有し、
前記切欠部は、前記突出部に対応する位置に設けられる、請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の梱包具。
【請求項15】
請求項1から請求項14のいずれか1項に記載の梱包具と、
前記載置部に載置され、前記梱包対象物を保持する保持具と
を備える、梱包具セット。
【請求項16】
前記保持具は、
フィルムと、
前記フィルムが取り付けられた保持具板状部材と
を有する、請求項15に記載の梱包具セット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、梱包具および梱包具セットに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載の梱包箱は、折線が設けられている。特許文献1に記載の梱包箱は、折線で段ボールを折り曲げ、梱包箱を組み立てることによって、梱包対象物を梱包している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2015-157637号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の梱包箱では、段ボールを折線で折り曲げた際、段ボールの復元力により段ボールが折り曲げられていない元の状態に戻ろうとするため、梱包対象物を容易に梱包することができない。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は梱包対象物を容易に梱包することができる梱包具および梱包具セットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る梱包具は、板状部材を備える。前記板状部材には、梱包対象物が載置される。前記板状部材は、載置面と、起立面と、舌片とを備える。前記載置面は、前記梱包対象物が載置される。前記起立面は、前記載置面に接続する。前記起立面は、前記載置面に対して起立する。前記舌片は、突出部を有する。前記舌片は、前記載置面および前記起立面に設けられている。前記舌片は、前記起立面の少なくとも一方の端部に位置する。
【0007】
ある実施形態において、前記舌片は、前記起立面または前記載置面の端部に当接する。
【0008】
ある実施形態において、前記舌片は傾斜部をさらに有する。前記傾斜部は、前記突出部に向かって、前記舌片の幅が次第に小さくなるように傾斜して延びる。
【0009】
ある実施形態において、前記載置面または前記起立面は、段差部をさらに有する。前記起立面を起立させたとき、前記舌片は前記段差部に当接する。
【0010】
ある実施形態において、前記舌片は、前記突出部を頂点としてV字状に屈曲する。
【0011】
ある実施形態において、前記突出部は、前記起立面の外側に突出する。
【0012】
ある実施形態において、前記突出部は、前記載置面の外側に突出する。
【0013】
ある実施形態において、前記起立面には、前記舌片に隣接する位置の少なくとも一部に開口が設けられている。
【0014】
ある実施形態において、前記載置面には、前記舌片に隣接する位置の少なくとも一部に開口が設けられている。
【0015】
ある実施形態において、前記梱包具は、中央舌片をさらに備える。前記中央舌片は、中央突出部を有する。前記中央舌片は、前記載置面および前記起立面に設けられている。前記中央舌片は、前記舌片よりも前記起立面の中央側に位置する。
【0016】
ある実施形態において、前記起立面には、前記中央舌片に隣接する位置の少なくとも一部に開口が設けられている。
【0017】
ある実施形態において、前記載置面には、前記中央舌片に隣接する位置の少なくとも一部に開口が設けられている。
【0018】
ある実施形態において、前記板状部材は、前記起立面に接続する天面をさらに有する。前記突出部は、前記載置面の下側に突出する。前記天面と前記起立面との境界には凹部が形成される。前記凹部は、前記突出部に対応する位置に設けられる。
【0019】
ある実施形態において、前記板状部材は、天面をさらに有する。前記突出部は、前記載置面の下側に突出する。前記天面は、切欠部を有する。前記切欠部は、前記突出部に対応する位置に設けられる。
【0020】
本発明に係る梱包具セットは、上記に記載の梱包具と、保持具とを備える。前記保持具は、前記載置部に載置される。前記保持具は、前記梱包対象物を保持する。
【0021】
ある実施形態において、前記保持具は、フィルムと、前保持具板状部材とを有する。前記保持具板状部材には、前記フィルムが取り付けられている。
【発明の効果】
【0022】
本発明に係る梱包具および梱包具セットによれば、梱包対象物を容易に梱包することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の実施形態1に係る梱包具の模式的な斜視図である。
図2】本発明の実施形態1に係る梱包具の舌片の近傍の模試的な側面図である。
図3】(a)は、本発明の実施形態1に係る梱包具の展開図である。(b)は、本発明の実施形態1に係る梱包具の舌片の近傍の拡大図である。
図4】本発明の実施形態2に係る梱包具の模式的な斜視図である。
図5】梱包具を用いた梱包対象物の梱包方法を示す斜視図である。
図6】(a)および(b)は、梱包具を用いた梱包対象物の梱包方法を示す斜視図である。
図7】本発明の実施形態3に係る梱包具の模式的な斜視図である。
図8】(a)は、本発明の実施形態3に係る梱包具の展開図である。(b)は、本発明の実施形態3に係る梱包具の舌片の近傍の拡大図である。
図9】梱包具を用いた梱包対象物の梱包方法を示す斜視図である。
図10】(a)および(b)は、梱包具を用いた梱包対象物の梱包方法を示す斜視図である。
図11】本発明の実施形態4に係る梱包具の模式的な斜視図である。
図12】本発明の実施形態4に係る梱包具の舌片の近傍の模試的な側面図である。
図13】(a)は、本発明の実施形態4に係る梱包具の展開図である。(b)は、本発明の実施形態4に係る梱包具の舌片の近傍の拡大図である。
図14】梱包具を用いた梱包対象物の梱包方法を示す斜視図である。
図15】(a)および(b)は、梱包具を用いた梱包対象物の梱包方法を示す斜視図である。
図16】本発明の実施形態5に係る梱包具の模式的な斜視図である。
図17】本発明の実施形態5に係る梱包具の展開図である。
図18】梱包具を用いた梱包対象物の梱包方法を示す斜視図である。
図19】(a)および(b)は、梱包具を用いた梱包対象物の梱包方法を示す斜視図である。
図20】本発明の実施形態6に係る梱包具セットの模式的な斜視図である。
図21】本発明の実施形態6に係る保持具を示す斜視図である。
図22】保持具の断面図である。
図23】梱包が行われて展開状態とされた保持具を示す斜視図である。
図24】立ち上げ部を立ち上げた状態を示す斜視図である。
図25】梱包具セットを用いた梱包対象物の梱包方法を示す斜視図である。
図26】(a)および(b)は、梱包具セットを用いた梱包対象物の梱包方法を示す斜視図である。
図27】本発明の実施形態7に係る梱包具セットの模式的な斜視図である。
図28】本発明の実施形態7に係る梱包具の展開図である。
図29】梱包具セットを用いた梱包対象物の梱包方法を示す斜視図である。
図30】(a)および(b)は、梱包具セットを用いた梱包対象物の梱包方法を示す斜視図である。
図31】本発明の実施形態8に係る梱包具セットの模式的な斜視図である。
図32】本発明の実施形態8に係る梱包具セットの模式的な斜視図である。
図33】本発明の実施形態9に係る梱包具セットの模式的な斜視図である。
図34】本発明の実施形態9に係る梱包具セットの模式的な斜視図である。
図35】(a)~(d)は、舌片の形状の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一または相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0025】
[実施形態1]
図1を参照して、本発明の実施形態1に係る梱包具100について説明する。図1は、本発明の実施形態1に係る梱包具100の模式的な斜視図である。
【0026】
以下の説明において、図1に示す座標のX軸方向を左右方向(原点から見てX軸で正となる方向が右方向)、Y軸方向を前後方向(原点から見てY軸で正となる方向が後方向)、Z軸方向(XY平面に垂直な方向)を上下方向(原点から見てZ軸で正となる方向が上方向)ということがある。
【0027】
図1に示すように、梱包具100は、板状部材110を備える。梱包具100は、梱包対象物を梱包可能である。板状部材110には、梱包対象物が載置される。
【0028】
板状部材110は、載置面120と、2つの起立面(起立面130aおよび起立面130b)と、4つの舌片(舌片140a、舌片140b、舌片140cおよび舌片140d)と、天面(天面150aおよび天面150b)とを備える。板状部材110は、例えば、段ボール製である。
【0029】
本明細書において、起立面130aおよび起立面130bを、起立面130と総称する場合がある。また、本明細書において、舌片140a、舌片140b、舌片140cおよび舌片140dを、舌片140と総称する場合がある。また、本明細書において、天面150aおよび天面150bを、天面150と総称する場合がある。
【0030】
載置面120には、梱包対象物が載置される。
【0031】
起立面130aおよび起立面130bは、載置面120に接続する。起立面130aおよび起立面130bは、載置面120に対して起立する。起立面130aおよび起立面130bは、載置面120に対して+Z方向に折り曲げられている。起立面130aと起立面130bとは、互いに対向している。
【0032】
舌片140は、載置面120および起立面130に設けられている。詳しくは、舌片140aおよび舌片140bは、載置面120および起立面130aに設けられている。舌片140cおよび舌片140dは、載置面120および起立面130bに設けられている。舌片140は、起立面130の少なくとも一方の端部に位置する。詳しくは、舌片140aおよび舌片140bは、起立面130aの端部に位置する。舌片140cおよび舌片140dは、起立面130bの端部に位置する。舌片140は、起立面130の端部に当接する。詳しくは、舌片140aおよび舌片140bは、起立面130aの端部に当接する。舌片140cおよび舌片140dは、起立面130bの端部に当接する。したがって、舌片140が起立面130に係止される。舌片140a~舌片140dは、突出部142を有する。突出部142については、図2を参照して後述する。
【0033】
天面150は、起立面130に接続する。詳しくは、天面150aは、起立面130aに接続する。天面150bは、起立面130bに接続する。天面150aは、起立面130aに対して、+Y軸方向に折り曲げられている。天面150bは、起立面130bに対して、-Y軸方向に折り曲げられている。
【0034】
次に、図2を参照して、舌片140についてさらに説明する。図2は、本発明の実施形態1に係る梱包具100の舌片140dの近傍の模試的な側面図である。
【0035】
図2に示すように、舌片140dは、突出部142に加えて、本体部144と、連結部146とを有する。舌片140dは、起立面130bを起立させたとき、突出部142を頂点としてV字状(約90度)に屈曲している。
【0036】
突出部142は、起立面130bが起立した状態で、起立面130bの外側に突出する。
【0037】
本体部144は、載置面120と接続している。起立面130を起立させたとき、本体部144の一部は、起立面130bよりも内側に位置しており、本体部144の一部は、起立面130bよりも外側に位置している。本体部144の長さは、連結部146の長さよりも長い。
【0038】
連結部146は、天面150(図1参照)と接続している。起立面130を起立させたとき、連結部146は、起立面130bよりも外側に位置している。
【0039】
起立面130bは、段差部136を有する。起立面130を起立させたとき、本体部144は、段差部136に強く押し付けられて当接する。したがって、舌片140が起立面130に係止される。
【0040】
図3を参照して、本発明の実施形態1に係る梱包具100についてさらに説明する。図3(a)は、本発明の実施形態1に係る梱包具100の展開図である。図3(b)は、本発明の実施形態1に係る梱包具100の舌片140aの近傍の拡大図である。
【0041】
図3(a)および図3(b)に示すように、板状部材110には、折曲線191と、折曲線192と、折曲線193と、折曲線194とが形成されている。折曲線191と、折曲線192と、折曲線193と、折曲線194とはX軸方向に沿って延びている。起立面130aと、起立面130bとは、載置面120に対して、折曲線191を介して折り曲げ可能である。天面150aは、起立面130aに対して、折曲線192を介して折り曲げ可能である。天面150bは、起立面130bに対して、折曲線192を介して折り曲げ可能である。
【0042】
図3(b)に示すように、本体部144は、略台形状である。本体部144は、+Y方向側の端縁において、折曲線193を介して載置面120に接続している。本体部144は、折曲線193を軸として、載置面120に対し回動可能である。
【0043】
連結部146は、矩形状である。連結部146は、-Y方向側の端縁において、折曲線194を介して天面150aに接続している。連結部146は、折曲線194を軸として、起立面130aに対し回動可能である。
【0044】
舌片140aは、突出部142と、本体部144と、連結部146とに加えて、傾斜部148をさらに有する。傾斜部148は、突出部142に向かって、舌片140aの幅が次第に小さくなるように傾斜して延びている。したがって、載置面120から起立面130に向けて、本体部144の幅は小さくなる。
【0045】
載置面120には、開口127が設けられている。本実施形態では、開口127は、三角形状である。開口127は、舌片140に隣接する位置に配置される。詳しくは、開口127は、本体部144に隣接する位置の少なくとも一部に配置される。すなわち、折曲線191と本体部144との間に開口127は設けられる。したがって、折曲線191において起立面130を起立させる際、起立面130と舌片140とに生じる摩擦が少なくなり、起立面130を起立させ易くなる。さらに、折曲線191において起立面130を起立させる際、起立面130の折り曲げの影響で本体部144が折れ曲がることを抑制することができる。
【0046】
起立面130には、開口137が設けられている。本実施形態では、開口137は、矩形状である。開口137は、舌片140に隣接する位置の少なくとも一部に配置される。詳しくは、開口137は、連結部146に隣接する位置に配置される。すなわち、折曲線192と連結部146との間に開口137は設けられる。したがって、折曲線191において起立面130を起立させる際、起立面130と舌片140とに生じる摩擦が少なくなり、起立面130を起立させ易くなる。さらに、折曲線191において起立面130を起立させる際、起立面130の折り曲げの影響で連結部146が折れ曲がることを抑制することができる。
【0047】
[実施形態2]
図4を参照して、本発明の実施形態2に係る梱包具100について説明する。図4は、本発明の実施形態2に係る梱包具100の模式的な斜視図である。舌片140の連結部146が起立面130に接続している点を除いて、実施形態2に係る梱包具100は、実施形態1に係る梱包具100と同様な構成を有するため、重複部分については説明を省略する。
【0048】
実施形態1では、舌片140の連結部146は、天面150に接続していたが、本実施形態では、図4に示すように、舌片140の連結部146は、起立面130に接続している。
【0049】
図5図6(a)および図6(b)を参照して、梱包具100を用いた梱包対象物50の梱包方法について説明する。図5図6(a)および図6(b)は、梱包具100を用いた梱包対象物50の梱包方法を示す斜視図である。
【0050】
図5に示すように、梱包対象物50は、直方体状の梱包対象物である。梱包対象物50の幅(X軸方向に沿った長さ)は、舌片140aと舌片140bとの距離よりも短い。ここでは、梱包対象物50の幅は、舌片140aと舌片140bとの距離よりも僅かに短い。梱包対象物50の長さ(Y軸方向に沿った長さ)は、載置面120のY軸方向に沿った長さより短い。ここでは、梱包対象物50の長さは、載置面120のY軸方向に沿った長さよりよりも僅かに短い。
【0051】
まず、起立面130aと、起立面130bとを+Z方向側に折り曲げる。起立面130aが+Z方向側に折り曲げられることによって、舌片140aと、舌片140bとが起立面130aに係止される。したがって、起立している起立面130aが、段ボールの復元力により復元することを抑制することができる。その結果、起立面130aが載置面120に対して略90度の角度で起立した状態を保持することができる。
【0052】
同様に、起立面130bが+Z方向側に折り曲げられることによって、舌片140cと、舌片140dとが起立面130bに係止される。したがって、起立している起立面130bが、段ボールの復元力により復元することを抑制することができる。その結果、起立面130bが載置面120に対して略90度の角度で起立した状態を保持することができる。
【0053】
次に、図6(a)に示すように、梱包対象物50を、載置面120に載置する。起立面130aと、起立面130bとが載置面120に対して略90度の角度で起立した状態で保持されているため、梱包対象物50を載置面120に容易に載置することができる。
【0054】
次に、図6(b)に示すように、天面150aを+Y方向側に折り曲げる。また、天面150bを-Y方向側に折り曲げる。天面150aと、天面150bとは、接着テープによって貼り合わせられる。舌片140は、起立面130の端部に位置するため、梱包対象物50が固定される。したがって、梱包対象物50を容易に梱包することができる。また、輸送時に梱包対象物50がずれることを抑制することができる。
【0055】
以上、図1図6を参照して説明したように、舌片140は、起立面130の少なくとも一方の端部に位置する。したがって、舌片140によって、梱包対象物50を容易に固定することができる。また、起立している起立面130が、段ボールの復元力により復元することを抑制することができる。その結果、梱包対象物50を容易に梱包することができる。また、輸送時に梱包対象物50がずれることを抑制することができる。
【0056】
また、舌片140は、起立面130の端部に当接する。したがって、舌片140が起立面130に係止される。その結果、起立している起立面130が、段ボールの復元力により復元することを抑制することができる。その結果、起立面130が載置面120に対して略90度の角度で起立した状態を保持することができる。
【0057】
また、舌片140は傾斜部148を有する。傾斜部148は、突出部142に向かって、舌片140の幅が次第に小さくなるように傾斜して延びる。したがって、傾斜部148によって載置面120側に向かって舌片140の幅が大きくなるので、舌片140を起立面130に係止しやすくなる。
【0058】
[実施形態3]
図7を参照して、本発明の実施形態3に係る梱包具100について説明する。図7は、本発明の実施形態3に係る梱包具100の模式的な斜視図である。舌片140の突出部142が載置面120の外側に突出する点を除いて、実施形態3に係る梱包具100は、実施形態1に係る梱包具100と同様な構成を有するため、重複部分については説明を省略する。
【0059】
実施形態1では、舌片140の突出部142は、起立面130の外側に突出していたが、本実施形態では、図7に示すように、舌片140の突出部142は、載置面120の外側に突出している。詳しくは、突出部142は、載置面120の下側に突出している。
【0060】
本実施形態でも、実施形態1と同様に、舌片140は、起立面130を起立させたとき、突出部142を頂点としてV字状(約90度)に屈曲している。舌片140は、載置面120の端部に当接する。したがって、舌片140が載置面120に係止される。
【0061】
図8を参照して、本発明の実施形態3に係る梱包具100についてさらに説明する。図8(a)は、本発明の実施形態3に係る梱包具100の展開図である。図8(b)は、本発明の実施形態3に係る梱包具100の舌片140aの近傍の拡大図である。
【0062】
図8(a)および図8(b)に示すように、板状部材110には、折曲線191と、折曲線192と、折曲線193と、折曲線194とが形成されている。折曲線191と、折曲線192と、折曲線193と、折曲線194とはX軸方向に沿って延びている。起立面130aと、起立面130bとは、載置面120に対して、折曲線191を介して折り曲げ可能である。天面150aは、起立面130aに対して、折曲線192を介して折り曲げ可能である。天面150bは、起立面130bに対して、折曲線192を介して折り曲げ可能である。
【0063】
図8(b)に示すように、本体部144は、略台形状である。本体部144は、-Y方向側の端縁において、折曲線193を介して起立面130に接続している。本体部144は、折曲線193を軸として、起立面130に対し回動可能である。
【0064】
連結部146は、矩形状である。連結部146は、+Y方向側の端縁において、折曲線194を介して載置面120に接続している。連結部146は、折曲線194を軸として、載置面120に対し回動可能である。
【0065】
舌片140aは、突出部142と、本体部144と、連結部146とに加えて、傾斜部148をさらに有する。傾斜部148は、突出部142に向かって、舌片140aの幅が次第に小さくなるように傾斜して延びている。したがって、起立面130から載置面120に向けて、本体部144の幅は小さくなる。
【0066】
起立面130には、開口138が設けられている。本実施形態では、開口138は、三角形状である。開口138は、舌片140に隣接する位置に配置される。詳しくは、開口138は、本体部144に隣接する位置の少なくとも一部に配置される。すなわち、折曲線191と本体部144との間に開口138は設けられる。したがって、折曲線191において起立面130を起立させる際、起立面130と舌片140とに生じる摩擦が少なくなり、起立面130を起立させ易くなる。さらに、折曲線191において起立面130を起立させる際、起立面130の折り曲げの影響で本体部144が折れ曲がることを抑制することができる。
【0067】
載置面120には、開口128が設けられている。本実施形態では、開口128は、矩形状である。開口128は、舌片140に隣接する位置の少なくとも一部に配置される。
詳しくは、開口128は、連結部146に隣接する位置に配置される。したがって、折曲線191において起立面130を起立させる際、起立面130と舌片140とに生じる摩擦が少なくなり、起立面130を起立させ易くなる。さらに、折曲線191において起立面130を起立させる際、起立面130の折り曲げの影響で連結部146が折れ曲がることを抑制することができる。
【0068】
図9図10(a)および図10(b)を参照して、梱包具100を用いた梱包対象物50の梱包方法について説明する。図9図10(a)および図10(b)は、梱包具100を用いた梱包対象物50の梱包方法を示す斜視図である。
【0069】
図9に示すように、梱包対象物50は、直方体状の梱包対象物である。梱包対象物50の幅(X軸方向に沿った長さ)は、舌片140aと舌片140bとの距離よりも短い。ここでは、梱包対象物50の幅は、舌片140aと舌片140bとの距離よりも僅かに短い。梱包対象物50の長さ(Y軸方向に沿った長さ)は、載置面120のY軸方向に沿った長さより短い。ここでは、梱包対象物50の長さは、載置面120のY軸方向に沿った長さよりよりも僅かに短い。
【0070】
まず、起立面130aと、起立面130bとを+Z方向側に折り曲げる。起立面130aが+Z方向側に折り曲げられることによって、舌片140aと、舌片140bとが載置面120に係止される。したがって、起立している起立面130aが、段ボールの復元力により復元することを抑制することができる。したがって、起立面130aが載置面120に対して略90度の角度で起立した状態を保持することができる。
【0071】
同様に、起立面130bが+Z方向側に折り曲げられることによって、舌片140cと、舌片140dとが載置面120に係止される。したがって、起立している起立面130bが、段ボールの復元力により復元することを抑制することができる。その結果、起立面130bが載置面120に対して略90度の角度で起立した状態を保持することができる。
【0072】
次に、図10(a)に示すように、梱包対象物50を、載置面120に載置する。起立面130aと、起立面130bとが載置面120に対して略90度の角度で起立した状態で保持されているため、梱包対象物50を載置面120に容易に載置することができる。
【0073】
次に、図10(b)に示すように、天面150aを+Y方向側に折り曲げる。また、天面150bを-Y方向側に折り曲げる。天面150aと、天面150bとは、接着テープによって貼り合わせられる。舌片140は、起立面130の端部に位置するため、梱包対象物50が固定される。したがって、輸送時に梱包対象物50がずれることを抑制することができる。
【0074】
[実施形態4]
図11および図12を参照して、本発明の実施形態4に係る梱包具100について説明する。図11は、本発明の実施形態4に係る梱包具100の模式的な斜視図である。図12は、本発明の実施形態4に係る梱包具100の舌片140dの近傍の模試的な側面図である。舌片140の突出部142が載置面120および起立面130の内側に突出する点を除いて、実施形態4に係る梱包具100は、実施形態1に係る梱包具100と同様な構成を有するため、重複部分については説明を省略する。
【0075】
図11に示すように、実施形態4では、舌片140の突出部142は、載置面120および起立面130の内側に突出している。
【0076】
図12に示すように、本実施形態でも、実施形態1と同様に、舌片140は、起立面130bを起立させたとき、突出部142を頂点としてV字状(約90度)に屈曲している。したがって、起立している起立面130が、段ボールの復元力により復元することを抑制することができる。したがって、起立面130が載置面120に対して略90度の角度で起立した状態を保持することができる。
【0077】
突出部142は、起立面130bが起立した状態で、起立面130bの内側に突出する。
【0078】
本体部144は、載置面120と接続している。起立面130を起立させたとき、本体部144は、起立面130bよりも内側に位置している。本体部144の長さは、連結部146の長さと略同一である。
【0079】
連結部146は、起立面130bと接続している。起立面130を起立させたとき、連結部146は、起立面130bよりも内側に位置している。
【0080】
本実施形態では、起立面130を起立させたとき、本体部144および連結部146の全てが起立面130bよりも内側に位置している。すなわち、起立面130を起立させたとき、舌片140bの全てが起立面130bよりも内側に位置している。したがって、舌片140b全体で梱包対象物50を固定することができる。その結果、輸送時に梱包対象物50がずれることを抑制することができる。
【0081】
図13を参照して、本発明の実施形態4に係る梱包具100についてさらに説明する。図13(a)は、本発明の実施形態4に係る梱包具100の展開図である。図13(b)は、本発明の実施形態4に係る梱包具100の舌片140aの近傍の拡大図である。
【0082】
図13(a)および図13(b)に示すように、板状部材110には、折曲線191と、折曲線192と、折曲線193と、折曲線194とが形成されている。折曲線191と、折曲線192と、折曲線193と、折曲線194とはX軸方向に沿って延びている。起立面130aと、起立面130bとは、載置面120に対して、折曲線191を介して折り曲げ可能である。天面150aは、起立面130aに対して、折曲線192を介して折り曲げ可能である。天面150bは、起立面130bに対して、折曲線192を介して折り曲げ可能である。
【0083】
図13(b)に示すように、本体部144は、矩形状である。本体部144は、+Y方向側の端縁において、折曲線193を介して載置面120に接続している。本体部144は、折曲線193を軸として、載置面120に対し回動可能である。
【0084】
連結部146は、矩形状である。連結部146は、-Y方向側の端縁において、折曲線194を介して起立面130に接続している。連結部146は、折曲線194を軸として、起立面130に対し回動可能である。
【0085】
図14図15(a)および図15(b)を参照して、梱包具100を用いた梱包対象物50の梱包方法について説明する。図14図15(a)および図15(b)は、梱包具100を用いた梱包対象物50の梱包方法を示す斜視図である。
【0086】
図14に示すように、梱包対象物50は、直方体状の梱包対象物である。梱包対象物50の幅(X軸方向に沿った長さ)は、舌片140aと舌片140bとの距離よりも短い。ここでは、梱包対象物50の幅は、舌片140aと舌片140bとの距離よりも僅かに短い。梱包対象物50の長さ(Y軸方向に沿った長さ)は、載置面120のY軸方向に沿っ
た長さより短い。ここでは、梱包対象物50の長さは、載置面120のY軸方向に沿った長さよりよりも僅かに短い。
【0087】
まず、舌片140aの突出部142と、舌片140bの突出部142とが起立面130aおよび載置面120の内側に突出するように、起立面130aを、+Z方向側に折り曲げる。したがって、起立している起立面130aが、段ボールの復元力により復元することを抑制することができる。その結果、起立面130aが載置面120に対して略90度の角度で起立した状態を保持することができる。
【0088】
同様に、舌片140cの突出部142と、舌片140dの突出部142とが起立面130bおよび載置面120の内側に突出するように、起立面130bを+Z方向側に折り曲げる。したがって、起立している起立面130bが、段ボールの復元力により復元することを抑制することができる。その結果、起立面130bが載置面120に対して略90度の角度で起立した状態を保持することができる。
【0089】
次に、図15(a)に示すように、梱包対象物50を、載置面120に載置する。起立面130aと、起立面130bとが載置面120に対して略90度の角度で起立した状態で保持されているため、梱包対象物50を載置面120に容易に載置することができる。
【0090】
次に、図15(b)に示すように、天面150aを+Y方向側に折り曲げる。また、天面150bを-Y方向側に折り曲げる。天面150aと、天面150bとは、接着テープによって貼り合わせられる。舌片140は、起立面130の端部に位置するため、梱包対象物50を容易に固定することができる。したがって、輸送時に梱包対象物50がずれることを抑制することができる。
【0091】
[実施形態5]
図16を参照して、本発明の実施形態5に係る梱包具100について説明する。図16は、本発明の実施形態5に係る梱包具100の模式的な斜視図である。実施形態1~4に係る梱包具100は、梱包対象物50を1つ梱包していたが、本実施形態では、梱包対象物50を2つ梱包可能である。実施形態1~4に係る梱包具100との重複部分については説明を省略する。
【0092】
図16に示すように、梱包具100は、板状部材110を備える。梱包具100は、梱包対象物50を梱包可能である。本実施形態では、梱包具100は、梱包対象物50を2つ梱包可能である。板状部材110には、梱包対象物50が載置される。梱包具100は、直方体状の外箱に入れて使用される。
【0093】
板状部材110には、梱包対象物50が載置される。板状部材110は、載置面120と、2つの起立面(起立面130aおよび起立面130b)と、4つの舌片(舌片140a、舌片140b、舌片140cおよび舌片140d)と、天面(天面150aおよび天面150b)とに加えて、さらに、2つの中央舌片(中央舌片160aおよび中央舌片160b)と、4つの第2舌片(第2舌片170a、第2舌片170b、第2舌片170cおよび第2舌片170d)と、4つの第2中央舌片(第2中央舌片180aおよび第2中央舌片180b)と、4つの突起部122と、4つの突起部152とを備える。
【0094】
本明細書において、中央舌片160aおよび中央舌片160bを、中央舌片160と総称する場合がある。また、本明細書において、第2舌片170a、第2舌片170b、第2舌片170cおよび第2舌片170dを、第2舌片170と総称する場合がある。また、第2中央舌片180aおよび第2中央舌片180bを、第2中央舌片180と総称する場合がある。
【0095】
中央舌片160は、載置面120および起立面130に設けられている。詳しくは、中央舌片160aは、載置面120および起立面130aに設けられている。中央舌片160bは、載置面120および起立面130bに設けられている。中央舌片160は、舌片140よりも起立面130の中央側に位置する。詳しくは、中央舌片160aは、舌片140aおよび舌片140bよりも起立面130aの中央側に位置する。本実施形態では、中央舌片160aは、舌片140aと舌片140bとの間の中央に配置される。すなわち、舌片140aと中央舌片160aとの距離は、舌片140bと中央舌片160aとの距離と等しい。同様に、中央舌片160bは、舌片140cおよび舌片140dよりも起立面130bの中央側に位置する。本実施形態では、中央舌片160bは、舌片140cと舌片140dとの間の中央に配置される。すなわち、舌片140cと中央舌片160bとの距離は、舌片140dと中央舌片160bとの距離と等しい。
【0096】
中央舌片160は、中央突出部162を有する。中央突出部162は、起立面130が起立した状態で、起立面130の外側に突出する。
【0097】
舌片140と中央舌片160とによって、梱包対象物50を容易に固定することができる。詳しくは、舌片140aと、中央舌片160aと、舌片140cと、中央舌片160bとによって、梱包対象物50aを容易に固定することができる。また、舌片140bと、中央舌片160aと、舌片140dと、中央舌片160bとによって、梱包対象物50bを容易に固定することができる。
【0098】
第2舌片170は、天面150および起立面130に設けられている。詳しくは、第2舌片170aおよび第2舌片170bは、天面150aおよび起立面130aに設けられている。第2舌片170cおよび第2舌片170dは、天面150bおよび起立面130bに設けられている。第2舌片170は、起立面130の少なくとも一方の端部に位置する。詳しくは、第2舌片170aおよび第2舌片170bは、起立面130aの端部に位置する。第2舌片170cおよび第2舌片170dは、起立面130bの端部に位置する。第2舌片170は、起立面130の端部に当接する。詳しくは、第2舌片170aおよび第2舌片170bは、起立面130aの端部に当接する。第2舌片170cおよび第2舌片170dは、起立面130bの端部に当接する。第2舌片170a~第2舌片170dは、突出部172を有する。
【0099】
第2中央舌片180は、天面150および起立面130に設けられている。詳しくは、第2中央舌片180aは、天面150aおよび起立面130aに設けられている。第2中央舌片180bは、天面150bおよび起立面130bに設けられている。第2中央舌片180は、第2舌片170よりも起立面130の中央側に位置する。詳しくは、第2中央舌片180aは、第2舌片170aおよび第2舌片170bよりも起立面130aの中央側に位置する。本実施形態では、第2中央舌片180aは、第2舌片170aと第2舌片170bとの間の中央に配置される。すなわち、第2舌片170aと第2中央舌片180aとの距離は、第2舌片170bと第2中央舌片180aとの距離と等しい。同様に、第2中央舌片180bは、第2舌片170cおよび第2舌片170dよりも起立面130bの中央側に位置する。本実施形態では、第2中央舌片180bは、第2舌片170cと第2舌片170dとの間の中央に配置される。すなわち、第2舌片170cと第2中央舌片180bとの距離は、第2舌片170dと第2中央舌片180bとの距離と等しい。第2中央舌片180aおよび第2中央舌片180bは、中央突出部182を有する。
【0100】
第2舌片170と第2中央舌片180とによって、梱包対象物50を固定することができる。詳しくは、第2舌片170aと、第2中央舌片180aと、第2舌片170cと、第2中央舌片180bとによって、梱包対象物50aを固定することができる。また、第
2舌片170bと、第2中央舌片180aと、第2舌片170dと、第2中央舌片180bとによって、梱包対象物50bを固定することができる。
【0101】
舌片140の突出部142と、中央舌片160の中央突出部162と、第2舌片170の突出部172と、第2中央舌片180の中央突出部182とは、起立面130の外側に突出する。したがって、梱包具100を外箱に入れた場合、舌片140の突出部142と、中央舌片160の中央突出部162と、第2舌片170の突出部172と、第2中央舌片180の中央突出部182とによって緩衝効果が得られる。
【0102】
突起部122は、載置面120に接続する。突起部122は、起立面130の端部から起立面130の外側に突出する。したがって、梱包具100を外箱に入れた場合、突起部122によって緩衝効果が得られる。
【0103】
突起部152は、天面150に接続する。突起部152は、起立面130の端部から起立面130の外側に突出する。したがって、梱包具100を外箱に入れた場合、突起部152によって緩衝効果が得られる。
【0104】
図17を参照して、本発明の実施形態5に係る梱包具100についてさらに説明する。図17は、本発明の実施形態5に係る梱包具100の展開図である。
【0105】
図17に示すように、載置面120には、開口123が設けられている。本実施形態では、開口123は、三角形状である。開口123は、中央舌片160に隣接する位置に配置される。したがって、起立面130を起立させる際、起立面130と中央舌片160とに生じる摩擦が少なくなり、起立面130を起立させ易くなる。さらに、起立面130を起立させる際、起立面130の折り曲げの影響で中央舌片160が変に折れ曲がることを抑制することができる。
【0106】
起立面130には、開口133が設けられている。本実施形態では、開口133は、矩形状である。開口133は、中央舌片160に隣接する位置に配置される。したがって、起立面130を起立させる際、起立面130と中央舌片160とに生じる摩擦が少なくなり、起立面130を起立させ易くなる。さらに、起立面130を起立させる際、起立面130の折り曲げの影響で中央舌片160が変に折れ曲がることを抑制することができる。
【0107】
天面150には、開口153が設けられている。本実施形態では、開口153は、三角形状である。開口153は、第2中央舌片180に隣接する位置に配置される。したがって、天面150を折り曲げる際、天面150と第2中央舌片180とに生じる摩擦が少なくなり、天面150を折り曲げ易くなる。さらに、天面150を折り曲げる際、天面150の折り曲げの影響で第2中央舌片180が変に折れ曲がることを抑制することができる。
【0108】
図18図19(a)および図19(b)を参照して、梱包具100を用いた梱包対象物50の梱包方法について説明する。図18図19(a)および図19(b)は、梱包具100を用いた梱包対象物50の梱包方法を示す斜視図である。
【0109】
図18に示すように、梱包対象物50a、50bは、直方体状の梱包対象物である。梱包対象物50aの幅(X軸方向に沿った長さ)は、舌片140aと中央舌片160aとの距離よりも短い。ここでは、梱包対象物50aの幅は、舌片140aと中央舌片160aとの距離よりも僅かに短い。梱包対象物50aの長さ(Y軸方向に沿った長さ)は、載置面120のY軸方向に沿った長さより短い。ここでは、梱包対象物50aの長さは、載置面120のY軸方向に沿った長さよりよりも僅かに短い。梱包対象物50bの幅(X軸方
向に沿った長さ)は、舌片140bと中央舌片160aとの距離よりも短い。ここでは、梱包対象物50bの幅は、舌片140bと中央舌片160aとの距離よりも僅かに短い。梱包対象物50bの長さ(Y軸方向に沿った長さ)は、載置面120のY軸方向に沿った長さより短い。ここでは、梱包対象物50bの長さは、載置面120のY軸方向に沿った長さよりよりも僅かに短い。
【0110】
まず、起立面130aと、起立面130bとを+Z方向側に折り曲げる。起立面130aが+Z方向側に折り曲げられることによって、舌片140aと、舌片140bと、中央舌片160aとが起立面130aに係止される。したがって、起立している起立面130aが、段ボールの復元力により復元することを抑制することができる。その結果、起立面130aが載置面120に対して略90度の角度で起立した状態を保持することができる。
【0111】
同様に、起立面130bが+Z方向側に折り曲げられることによって、舌片140cと、舌片140dと、中央舌片160bとが起立面130bに係止される。したがって、起立している起立面130bが、段ボールの復元力により復元することを抑制することができる。その結果、起立面130bが載置面120に対して略90度の角度で起立した状態を保持することができる。
【0112】
次に、図19(a)に示すように、梱包対象物50a、50bを、載置面120に載置する。起立面130aと、起立面130bとが載置面120に対して略90度の角度で起立した状態で保持されているため、梱包対象物50a、50bを載置面120に容易に載置することができる。
【0113】
次に、図19(b)に示すように、天面150aを+Y方向側に折り曲げる。また、天面150bを-Y方向側に折り曲げる。梱包具100は、直方体状の外箱に入れられて梱包が完了する。舌片140aと、中央舌片160aと、舌片140cと、中央舌片160bとによって、梱包対象物50aの下端が固定される。また、第2舌片170aと、第2中央舌片180aと、第2舌片170cと、第2中央舌片180bとによって、梱包対象物50aの上端が固定される。したがって、輸送時に梱包対象物50aがずれることを抑制することができる。同様に、舌片140bと、中央舌片160aと、舌片140dと、中央舌片160bとによって、梱包対象物50bの下端が固定される。また、第2舌片170bと、第2中央舌片180aと、第2舌片170dと、第2中央舌片180bとによって、梱包対象物50bの上端が固定される。したがって、輸送時に梱包対象物50bがずれることを抑制することができる。
【0114】
[実施形態6]
図20を参照して、本発明の実施形態6に係る梱包具セット300について説明する。図20は、本発明の実施形態6に係る梱包具セット300の模式的な斜視図である。
【0115】
図20に示すように、梱包具セット300は、梱包具100と、保持具1とを備える。
【0116】
梱包具100は、実施形態3に係る梱包具100と同様な構成を有するため、説明を省略する。
【0117】
保持具1は、載置面120に載置される。保持具1は、梱包対象物50を保持する。
【0118】
図21図24を参照して保持具1について説明する。図21は、本発明の実施形態6に係る保持具1を示す斜視図である。図21に示すように、保持具1は、板(保持具板状部材の一例)10と、フィルム30とを備えている。本実施形態では、フィルム30は筒
状である。板10には、フィルム30が取り付けられている。詳しくは、板10には、フィルム30が巻かれている。保持具1は、梱包対象物50を梱包可能である。
【0119】
本実施形態において、板10は、例えば、厚みが5ミリメートル程度の、1枚の段ボール製である。フィルム30は、例えばポリエチレン製で伸縮性(可撓性)を有するフィルムである。フィルム30は、無色透明であるが、これに限られず、いわゆる半透明や不透明であってもよいし、着色されていてもよい。
【0120】
なお、図21においては保持具1の展開状態が示されている。展開状態の保持具1の寸法は、例えば、左右方向が300ミリメートル程度であって、前後方向が180ミリメートル程度である。保持具1の寸法は、これに限られるものではなく、梱包対象として想定される梱包対象物の大きさや種々の用途などに応じて設定される。
【0121】
図21に示されるように、板10には、3本の折曲げ線(折り目;筋)21、23、24が設けられている。すなわち、1本の主折曲げ線21と、2本の副折曲げ線23、24とが形成されている。これらの折曲げ線21、23、24は、例えば、いわゆる筋付けローラーや筋付け刃を押し付けることにより形成される。折曲げ線21、23、24には、ミシン目加工が行われるようにしてもよい。
【0122】
主折曲げ線21は、板10の前後方向の略中央となる位置に、左右方向に平行に(X軸に平行に)配置されている。板10は、主折曲げ線21について、前後両端部が上方に変位するように容易に折り曲げることができる。
【0123】
副折曲げ線23は、板10の右端部近傍位置に、前後方向に平行に(Y軸に平行に)配置されている。また、副折曲げ線24は、板10の左端部近傍位置に、前後方向に平行に配置されている。板10は、副折曲げ線23について、右端部が上方に変位するように容易に折り曲げることができる。板10は、副折曲げ線24について、左端部が上方に変位するように容易に折り曲げることができる。
【0124】
板10には、梱包される梱包対象物50(図22)が配置される配置面11と、配置面11に隣接する隣接面12と、2つの立ち上げ部15、16との4つの区画が設けられている。
【0125】
配置面11と隣接面12との間には、主折曲げ線21が配置されている。換言すると、配置面11と隣接面12とは、主折曲げ線21を介して区画されている。配置面11は、板10の前側に、隣接面12は板10の後ろ側に、それぞれ配置されている。立ち上げ部15、16は、副折曲げ線23、24を介して、それぞれ、配置面11および隣接面12に隣接するように区画されている。立ち上げ部15は、板10のうち、副折曲げ線23よりも右側の部分である。立ち上げ部16は、板10のうち、副折曲げ線24よりも左側の部分である。換言すると、配置面11は、主折曲げ線21より前方の部位であって、副折曲げ線23、24の間にある部位である。また、隣接面12は、主折曲げ線21より後方の部位であって、副折曲げ線23、24の間にある部位である。
【0126】
板10は、隣接面12と立ち上げ部15、16の後方の部位とが、配置面11と立ち上げ部15、16の前方の部位とに対して、主折曲げ線21で折り曲げ可能である。
【0127】
フィルム30は、板10のうち、主に配置面11と隣接面12とを囲むように配置されている。筒状のフィルム30の幅方向(周方向に直交する方向)が左右方向になるように、フィルム30が配置されている。換言すると、フィルム30は、主折曲げ線21がフィルム30が形成する筒の内部を貫くようにして、板10に巻かれている。
【0128】
フィルム30は、板10に、種々の方法で取り付けられればよい。例えば、予め環状に形成されたフィルム30の内部に板10を通すことでフィルム30が板10に取り付けられる。また、例えば、帯掛包装機などを用いて、板10に対してフィルム30を少なくとも1周巻回し、フィルム30どうしを接着することで、フィルム30が板10に取り付けられる。フィルム30が板10に取り付けられている状態で、板10は、各折曲げ線21、23、24で折り曲げ可能である。
【0129】
本実施形態では、主折曲げ線21は、板10の前後中央よりも後ろ側にオフセットされている。すなわち、主折曲げ線21は、板10の中心からずれた位置に位置する。配置面11の面積は、隣接面12の面積よりも大きい。
【0130】
次に、保持具1を用いて梱包対象物50を梱包する方法について説明する。図22は、保持具1の断面図である。図22において上から下に、ステップS11、S12、S13を順にたどるようにして、保持具1を用いた梱包が行われる。
【0131】
図22に示されるように、展開状態の保持具1は、平板状である(S11)。この状態から、図に上向き矢印で示されるように、板10を主折曲げ線21において折り曲げて隣接面12を配置面11に近づけ、折曲げ状態にする(折り曲げステップ)。
【0132】
次に、板10が折り曲げられた状態で、配置面11とフィルム30との間の隙間Aに、梱包対象物50が配置される(S12;配置ステップ)このように、保持具1は、主折曲げ線21で隣接面12が配置面11に対して折り曲げられた状態(以下、折曲げ状態ということがある)にされる。保持具1が折曲げ状態であるとき、フィルム30と板10の上面との間の隙間Aに梱包対象物を配置可能である。
【0133】
その後、図に下向き矢印で示されるように、隣接面12を配置面11に対して展開し、展開状態とする(S13)。そうすると、フィルム30が梱包対象物50の上部に接触した状態で張られる。それにより、梱包対象物50が板10に押し付けられた状態となる(展開ステップ)。
【0134】
図23は、梱包が行われて展開状態とされた保持具1を示す斜視図である。
【0135】
図23に示されるように、展開ステップが行われると、側面視で、板10の前端部、後端部、主折曲げ線21部の折り目部分、および梱包対象物50の上部を直線で結ぶ経路の長さが、梱包対象物50が配置されていることにより、当初の展開状態よりも大きくなる。フィルム30は、梱包対象物50の上部に接触した状態で、若干伸長しながら張られる。そのため、フィルム30により、梱包対象物50が板10に押し付けられる。
【0136】
ここで、本実施形態においては、上記のように展開ステップにするとき、立ち上げ部15、16を副折曲げ線23、24で配置面11に対して折り曲げることによって、立ち上げた状態にすることができる。これにより、隣接面12を配置面11に対して展開させ、それによってフィルム30を張ることができる。なお、展開ステップを行った後で、立ち上げ部15、16を立ち上げてもよい(立ち上げステップ)。
【0137】
図24は、立ち上げ部15、16を立ち上げた状態を示す斜視図である。
【0138】
図24に示されるように、副折曲げ線23、24は主折曲げ線21に板10上で交わるので、立ち上げ部15、16を副折曲げ線23、24で折り曲げると、板10が、配置面11と隣接面12との部分において展開された状態のまま(隣接面12が配置面11に対
して略平行となるように展開された状態のまま)で保持される。換言すると、配置面11と隣接面12とが略平行となる状態にならなければ、立ち上げ部15、16を折り曲げることができない。本実施形態においては、板10上で互いに交わらない2つの副折曲げ線23、24のそれぞれを介して2つの立ち上げ部15、16が設けられているので、両立ち上げ部15、16を折り曲げて立ち上げ状態とすることで、板10が、配置面11と隣接面12との部分で展開された状態が、確実に保持される。
【0139】
次に、図25図26(a)および図26(b)を参照して、梱包具セット300を用いた梱包対象物50の梱包方法について説明する。図25図26(a)および図26(b)は、梱包具セット300を用いた梱包対象物50の梱包方法を示す斜視図である。なお、図25図26(a)および図26(b)において、保持具1のフィルム30と梱包対象物50とは省略しているが、図24に示すように、保持具1によって梱包対象物50は保持されている。
【0140】
まず、図25に示すように、起立面130aと、起立面130bとを+Z方向側に折り曲げる。起立面130aが+Z方向側に折り曲げられることによって、舌片140aと、舌片140bとが載置面120に係止される。したがって、起立している起立面130aが、段ボールの復元力により復元することを抑制することができる。したがって、起立面130aが載置面120に対して略90度の角度で起立した状態を保持することができる。
【0141】
同様に、起立面130bが+Z方向側に折り曲げられることによって、舌片140cと、舌片140dとが載置面120に係止される。したがって、起立している起立面130bが、段ボールの復元力により復元することを抑制することができる。その結果、起立面130bが載置面120に対して略90度の角度で起立した状態を保持することができる。
【0142】
次に、図26(a)に示すように、保持具1を、載置面120に載置する。起立面130aと、起立面130bとが載置面120に対して略90度の角度で起立した状態で保持されているため、保持具1を載置面120に容易に載置することができる。
【0143】
次に、図26(b)に示すように、天面150aを+Y方向側に折り曲げる。また、天面150bを-Y方向側に折り曲げる。天面150aと、天面150bとは、接着テープによって貼り合わせられる。舌片140は、起立面130の端部に位置するため、保持具1が固定される。したがって、輸送時に保持具1がずれることを抑制することができる。さらに、梱包対象物50は、保持具1に保持されている。したがって、輸送時に梱包対象物50がずれることを抑制することができる。
【0144】
なお、保持具1は、フィルム30を有していたが本発明はこれに限定されない。例えば、梱包対象物50を保持しうる限り、保持具1はフィルム30を有していなくてもよい。
【0145】
[実施形態7]
図27を参照して、本発明の実施形態7に係る梱包具セット300について説明する。図27は、本発明の実施形態7に係る梱包具セット300の模式的な斜視図である。実施形態6に係る梱包具セット300では、梱包具100が天面を形成していたが、実施形態7に係る梱包具セット300では、梱包具100および保持具1によって天面が形成される。実施形態6に係る梱包具セット300との重複部分については説明を省略する。
【0146】
図27に示すように、梱包具セット300において、天面は梱包具100および保持具1によって形成される。
【0147】
図28を参照して、本発明の実施形態7に係る梱包具100について説明する。図28は、本発明の実施形態7に係る梱包具100の展開図である。天面150が支持部154を有する点を除いて、実施形態7に係る梱包具100は、実施形態3に係る梱包具100と同様な構成を有するため、重複部分については説明を省略する。
【0148】
図28に示すように、天面150は、支持部154を有する。詳しくは、支持部154aは、天面150aから突出する。支持部154bは、天面150bから突出する。本明細書において、支持部154aおよび支持部154bを、支持部154と総称する場合がある。支持部154は、矩形状である。支持部154aのX軸方向に沿った長さは、天面150aのX軸方向に沿った長さよりも短い。支持部154bのX軸方向に沿った長さは、天面150bのX軸方向に沿った長さよりも短い。また、支持部154aのX軸方向に沿った長さは、舌片140aと舌片140bとの距離よりも短い。支持部154bのX軸方向に沿った長さは、舌片140cと舌片140dとの距離よりも短い。支持部154は、保持具1の突出部17、18を支持する。突出部17、18については、図29を参照して後述する。
【0149】
次に、図29図30(a)および図30(b)を参照して、梱包具セット300を用いた梱包対象物50の梱包方法について説明する。図29図30(a)および図30(b)は、梱包具セット300を用いた梱包対象物50の梱包方法を示す斜視図である。なお、図29図30(a)および図30(b)において、保持具1のフィルム30と梱包対象物50とは省略しているが、図24に示すように、保持具1によって梱包対象物50は保持されている。
【0150】
図29に示すように、立ち上げ部15は、突出部17を有する。立ち上げ部16は、突出部18を有する。突出部17のY軸方向に沿った長さは、立ち上げ部15のY軸方向に沿った長さよりも短い。突出部18のY軸方向に沿った長さは、立ち上げ部16のY軸方向に沿った長さよりも短い。
【0151】
まず、図29に示すように、起立面130aと、起立面130bとを+Z方向側に折り曲げる。起立面130aが+Z方向側に折り曲げられることによって、舌片140aと、舌片140bとが載置面120に係止される。したがって、起立している起立面130aが、段ボールの復元力により復元することを抑制することができる。したがって、起立面130aが載置面120に対して略90度の角度で起立した状態を保持することができる。
【0152】
同様に、起立面130bが+Z方向側に折り曲げられることによって、舌片140cと、舌片140dとが載置面120に係止される。したがって、起立している起立面130bが、段ボールの復元力により復元することを抑制することができる。その結果、起立面130bが載置面120に対して略90度の角度で起立した状態を保持することができる。
【0153】
次に、図30(a)に示すように、保持具1を、載置面120に載置する。起立面130aと、起立面130bとが載置面120に対して略90度の角度で起立した状態で保持されているため、保持具1を載置面120に容易に載置することができる。
【0154】
さらに、天面150aを+Y方向側に折り曲げる。また、天面150bを-Y方向側に折り曲げる。その結果、支持部154aが突出部17と突出部18との間に配置される。また、支持部154bが突出部17と突出部18との間に配置される。
【0155】
次に、図30(b)に示すように、突出部17を-X方向側に折り曲げる。また、突出部18を+X方向側に折り曲げる。突出部17と突出部18とは、支持部154aおよび支持部154bによって支持される。突出部17と突出部18とは、接着テープによって貼り合わせられる。舌片140は、起立面130の端部に位置するため、保持具1が固定される。したがって、輸送時に保持具1がずれることを抑制することができる。さらに、梱包対象物50は、保持具1に保持されている。したがって、輸送時に梱包対象物50がずれることを抑制することができる。
【0156】
[実施形態8]
図31を参照して、本発明の実施形態8に係る梱包具セット300について説明する。図31は、本発明の実施形態8に係る梱包具セット300の模式的な斜視図である。天面150のX軸方向に沿った長さが、起立面130のX軸方向に沿った長さよりも短い点を除いて、実施形態8に係る梱包具セット300は、実施形態7に係る梱包具セット300と同様な構成を有するため、重複部分については説明を省略する。
【0157】
図31に示すように、天面150のX軸方向に沿った長さが、起立面130のX軸方向に沿った長さよりも短い。したがって、天面150と起立面130との境界には凹部155が形成される。凹部155は、突出部142に対応する位置に設けられる。また、天面150aのX軸方向に沿った長さは、舌片140aと舌片140bとの距離よりも短い。天面150bのX軸方向に沿った長さは、舌片140cと舌片140dとの距離よりも短い。なお、天面150aのX軸方向に沿った長さは、舌片140aと舌片140bとの距離よりも僅かに短いことが好ましい。天面150bのX軸方向に沿った長さは、舌片140cと舌片140dとの距離よりも僅かに短いことが好ましい。
【0158】
図32を参照して、本発明の実施形態8に係る梱包具セット300についてさらに説明する。図32は、本発明の実施形態8に係る梱包具セット300の模式的な斜視図である。図32は、梱包具セット300を2段に積み重ねている図である。
【0159】
図31を参照して説明したように、天面150aのX軸方向に沿った長さは、舌片140aと舌片140bとの距離よりも短い。また、天面150aと起立面130aとの境界には凹部155が形成される。したがって、図32に示すように、舌片140を凹部155に対応させて配置することによって、梱包具セット300をZ軸方向に積み重ねることができる。
【0160】
同様に、天面150bのX軸方向に沿った長さは、舌片140cと舌片140dとの距離よりも短い。また、天面150bと起立面130bとの境界には凹部155が形成される。したがって、舌片140を凹部155に対応させて配置することによって、梱包具セット300をZ軸方向に積み重ねることができる。
【0161】
上に積まれている梱包具セット300の舌片140は、下に積まれている梱包具セット300の凹部155に挿入される。したがって、輸送時に上に積まれている梱包具セット300がずれることを抑制することができる。
【0162】
[実施形態9]
図33を参照して、本発明の実施形態9に係る梱包具セット300について説明する。図33は、本発明の実施形態9に係る梱包具セット300の模式的な斜視図である。天面150に切欠部156を有する点を除いて、実施形態9に係る梱包具セット300は、実施形態6に係る梱包具セット300と同様な構成を有するため、重複部分については説明を省略する。
【0163】
図33に示すように、天面150aおよび天面150bは、切欠部156を有する。切欠部156は、突出部142に対応する位置に設けられる。天面150aにおいて、切欠部156が形成されている箇所のX軸方向に沿った長さは、舌片140aと舌片140bとの距離よりも短い。なお、天面150aにおいて、切欠部156が形成されている箇所のX軸方向に沿った長さは、舌片140aと舌片140bとの距離よりも僅かに短いことが好ましい。また、天面150bにおいて、切欠部156が形成されている箇所のX軸方向に沿った長さは、舌片140cと舌片140dとの距離よりも短い。なお、天面150bにおいて、切欠部156が形成されている箇所のX軸方向に沿った長さは、舌片140cと舌片140dとの距離よりも僅かに短いことが好ましい。
【0164】
図34を参照して、本発明の実施形態9に係る梱包具セット300についてさらに説明する。図34は、本発明の実施形態9に係る梱包具セット300の模式的な斜視図である。図34は、梱包具セット300を2段に積み重ねている図である。
【0165】
図33を参照して説明したように、天面150aにおいて、切欠部156が形成されている箇所のX軸方向に沿った長さは、舌片140aと舌片140bとの距離よりも短い。また、天面150aは、切欠部156を有する。したがって、図34に示すように、舌片140を切欠部156に対応させて配置することによって、梱包具セット300をZ軸方向に積み重ねることができる。
【0166】
同様に、天面150bにおいて、切欠部156が形成されている箇所のX軸方向に沿った長さは、舌片140cと舌片140dとの距離よりも短い。また、天面150bは、切欠部156を有する。したがって、舌片140を切欠部156に対応させて配置することによって、梱包具セット300をZ軸方向に積み重ねることができる。
【0167】
上に積まれている梱包具セット300の舌片140は、下に積まれている梱包具セット300の切欠部156に挿入される、したがって、輸送時に上に積まれている梱包具セット300がずれることを抑制することができる。
【0168】
[変形例]
図35(a)~図35(d)を参照して、舌片140の形状の変形例について説明する。図35(a)~図35(d)は、舌片140の形状の変形例を示す図である。
【0169】
実施形態1~9では、舌片140の傾斜部148は、突出部142に向かって、舌片140の幅が次第に小さくなるように傾斜して延びていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、図35(a)に示すように、傾斜部148は、突出部142に向かって、舌片140の幅が次第に大きくなるように傾斜して延びていてもよい。
【0170】
また、図35(b)に示すように、傾斜部148は、凸凹形状であってもよい。
【0171】
また、図35(c)に示すように、傾斜部148は、半円状であってもよい。
【0172】
また、実施形態1~9では、舌片140は段差を有していたが、図35(d)に示すように、舌片140は段差を有していなくてもよい。
【0173】
以上、図面(図1図35)を参照しながら本発明の実施形態を説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚み、長さ、個数等は、図面作成の都合上から実際とは異なる。また、上記の実施形態で示す各構成要素の材質や形状
、寸法等は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0174】
1 保持具
10 板(保持具板状部材)
30 フィルム
50、50a、50b 梱包対象物
100 梱包具
110 板状部材
120 載置面
123、127、128、133、137、138、153 開口
130、130a、130b 起立面
136 段差部
140、140a、140b、140c、140d 舌片
142 突出部
148 傾斜部
150、150a、150b 天面
155 凹部
156 切欠部
160、160a、160b 中央舌片
300 梱包具セット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35