(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-20
(45)【発行日】2023-01-30
(54)【発明の名称】水面噴霧型消臭組成物
(51)【国際特許分類】
A61L 9/14 20060101AFI20230123BHJP
A61L 9/01 20060101ALI20230123BHJP
【FI】
A61L9/14
A61L9/01 Q
A61L9/01 V
(21)【出願番号】P 2018102287
(22)【出願日】2018-05-29
【審査請求日】2021-04-07
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000102544
【氏名又は名称】エステー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000590
【氏名又は名称】特許業務法人 小野国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】高岳 留美
【審査官】塩谷 領大
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-001268(JP,A)
【文献】特開2013-146972(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61L 9/00- 9/22
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の成分、(A)~(D)
(A) 一般式(I)
【化1】
(式中、R
1及びR
5は低級アルキル基を、R
2は低級アルキル基又は水素原子を、
R
3はヒドロキシ基又は水素原子を、R
4は低級アルキル基または低級ヒドロキ
シアルキル基を示す)
で表されるグリコールエーテル
(B)一般式(II)
【化2】
(式中、L
1及びL
2は同一または異なって、エチレン基又は分岐しても良いプ
ロピレン基、ブチレン基を示し、nは、1~4の数を意味する)
であらわされるポリグリコール
(C)消臭活性成分
(D)HLB値が10以上であるノニオン系界面活性剤
を含有してなる水面噴霧型消臭組成物
であって、
成分(A)の配合量が10~50質量%、成分(B)の配合量が10~50質量%、成分(C)の配合量が5~10質量%であり、
成分(D)HLB値が10以上であるノニオン系界面活性剤がポリオキシエチレンモノラウレートである、
ことを特徴とする水面噴霧型消臭組成物。
【請求項2】
前記グリコールエーテルが3-メトキシ-3-メチルブタノールである請求項
1に記載の水面噴霧型消臭組成物。
【請求項3】
前記ポリグリコールがジプロピレングリコールである請求項1
または2に記載の水面噴霧型消臭組成物。
【請求項4】
前記消臭活性成分が香料である請求項1ないし
3の何れかに記載の水面噴霧型消臭組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水面噴霧型消臭組成物に関し、詳しくは、トイレの便器の水たまり部などの水の流れが滞っている水面に噴霧することで速やかに消臭効果を得ることができ、しかも、噴霧したことが明瞭になる水面噴霧型消臭組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
トイレ用の芳香消臭剤としては、従来より、液体タイプ、ゲルタイプ、スプレータイプなどの様々なタイプが提案されている。また最近では、排便の前または排便後にトイレの水たまり部に適用する芳香消臭剤も市販されている。
【0003】
この、排便の前または排便後にトイレの水たまり部に適用する芳香消臭剤は、香料、植物抽出物、グリコールエーテルなどの成分を含有し、目薬様の容器に収納されトイレの使用前または使用後に便器内に少量滴下することで、香りが広がり、ニオイを消すといった商品である(非特許文献1)。
【0004】
しかし、上記の芳香消臭剤は、目薬様の容器から1~2滴落とすものであるため、便器内の水に適用したかしないかははっきりわからず、滴下させたと思っても滴下しておらず、消臭効果が得られなかったり、滴下したにもかかわらず滴下していないと思ってしまい、過剰に使用してしまったりするといった問題があった。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【文献】https://www.kobayashi.co.jp/seihin/tsa_1/
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、トイレの便器(便鉢)内の水たまり部等に噴霧適用することにより、速やかに消臭効果を発揮するとともに、適用したことが明瞭となる組成物を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、トイレの便器(便鉢)内の水たまり部や、澱んだ水が腐り始めた水面などに適用し、速やかに効果を奏すると共に、適用したことが明瞭な組成物について鋭意研究を行った結果、消臭活性成分と、特定のグリコールエーテルと特定の成分を組み合わせた製剤は、消臭効果が速やかであると共に、適用時に水と反応して白濁することで適用の有無が目視ではっきりわかることを見出し、本発明に至った。
【0008】
すなわち、本発明は次の成分、(A)~(D)
(A) 一般式(I)
【化1】
(式中、R
1及びR
5は低級アルキル基を、R
2は低級アルキル基又は水素原子を、
R
3はヒドロキシ基又は水素原子を、R
4は低級アルキル基または低級ヒドロキ
シアルキル基を示す)
で表されるグリコールエーテル
(B)一般式(II)
【化2】
(式中、L
1及びL
2は同一または異なって、エチレン基又は分岐しても良いプ
ロピレン基、ブチレン基を示し、nは、1~4の数を意味する)
であらわされるポリグリコール
(C)消臭活性成分
(D)HLB値が10以上であるノニオン系界面活性剤
を含有してなる水面噴霧型消臭組成物を提供するものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明の水面噴霧型消臭組成物は、これをトイレの便器の水たまり部等の滞水部に噴霧適用させた場合に、白濁し、使用したことがはっきりとわかるだけでなく、使用感も高まり水が白濁変化するという楽しさを付与することができるものである。
【0010】
また、トイレ使用前に本発明の水面噴霧型消臭組成物を便器の水たまり部に噴霧適用すると、速やかに良い香りを事前にトイレ空間内に広げることができ、トイレの使用に伴う悪臭が拡散するのを未然に防ぐことができるので、気持ち良い環境でトイレを使用することが可能となる。
【0011】
更に、トイレ使用後に本発明の水面噴霧型消臭組成物を適用させると良い香りをトイレ空間に広げて次に使用する人に不快感を与えない様にすることが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の水面噴霧型消臭組成物(以下、単に「本発明組成物」と略称することがある)は、前記成分(A)から(D)を含有するものである。
【0013】
このうち成分(A)は、下式(I)で表されるグリコールエーテルである。
【化3】
(式中、R
1及びR
5は低級アルキル基を、R
2は低級アルキル基又は水素原子を、
R
3はヒドロキシ基又は水素原子を、R
4は低級アルキル基または低級ヒドロキ
シアルキル基を示す)
【0014】
上記の式(I)の各基において、低級アルキル基とは炭素数が1~5のアルキル基をいい、低級ヒドロキシアルキル基とは、炭素数が1~5で、少なくとも1以上のヒドロキシ基を有するヒドロキシアルキル基をいう。
【0015】
このグリコールエーテルとしては、具体的に、3-メトキシ-1-ブタノール、1-メトキシ-2-ブタノール、1-メトキシ-2-プロパノール、3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノール、3-メトキシ-3-メチル-ブチルアセテートなどを挙げることができる。これらのうち、油性の消臭活性成分の分散性を高めるという点で、3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノールが好適に用いられる。
【0016】
また、本発明組成物に配合される成分(B)は下式(II)で表されるポリグリコールである。
【化4】
(式中、L
1及びL
2は同一または異なって、エチレン基又は分岐しても良いプロ
ピレン基、ブチレン基を示し、nは、1~4の数を意味する)
【0017】
このポリグリコールとしては、具体的に、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジブチレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラエチレングリコールなどを挙げることができる。これらのうち、グリコールエーテル(成分(A))および消臭活性成分(成分(C))との相溶性の点で、ジプロピレングリコールが好適に用いられる。
【0018】
さらに、成分(C)消臭活性成分としては、悪臭をマスキングしうる各種の成分、例えば、香料が使用される。
【0019】
上記香料の例としては、例えば、麝香、霊猫香、竜延香等の動物性香料、アビエス油、アクジョン油、アルモンド油、アンゲリカルート油、ページル油、ベルガモット油、パーチ油、ボアバローズ油、カヤブチ油、ガナンガ油、カプシカム油、キャラウェー油、カルダモン油、カシア油、セロリー油、シナモン油、シトロネラ油、コニャック油、コリアンダー油、クミン油、樟脳油、ジル油、エストゴラン油、ユーカリ油、フェンネル油、ガーリック油、ジンジャー油、グレープフルーツ油、ホップ油、レモン油、レモングラス油、ナツメグ油、マンダリン油、ハッカ油、オレンジ油、セージ油、スターアニス油、テレピン油等の植物性香料を挙げることができる。
【0020】
また、これらの天然香料に限らず、合成香料又は抽出香料等の人工香料を用いることもでき、例えば、ピネン、リモネン等の炭化水素系香料、リナロール、ゲラニオール、シトロネロール、メントール、ボルネオール、ベンジルアルコール、アニスアルコール、βフェネチルアルコール等のアルコール系香料、アネトール、オイゲノール等のフェノール系香料、n-ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、ヘキシルアルデヒド、シトラール、シトロネラール、ベンズアルデヒド、シンナミックアルデヒド等のアルデヒド系香料、カルボン、メントン、樟脳、アセトフェノン、イオノン等のケトン系香料、γ―ブチルラクトン、クマリン、シネオール等のラクトン系香料、オクチルアセテート、ベンジルアセテート、シンナミルアセテート、プロピオン酸ブチル、安息香酸メチル等のエステル系香料等が挙げられる。さらに、上記香料の2種以上を混合した調合香料も使用することができる。
【0021】
更にまた、本発明組成物の成分(D)として、HLB値が10以上であるノニオン系界面活性剤が使用される。
【0022】
この成分(D)は、そのHLB値が10以上であれば、特にその種類によらず使用することができる。具体的な成分(D)の例としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテルなどのポリオキシエチレンアルキルエーテルや、ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリエチレングリコールモノオレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ポリオキシエチレン効果ヒマシ油などのポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエートなどのポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等が挙げられる。
【0023】
このうち、安全性が比較的高いこと、水にも溶剤にもある程度溶けること、本発明組成物を混合する際に混合しやすいこと、混合の作業性を向上させる常温で液体であること等に鑑み、好ましいものとして、ポリオキシエチレンラウリルエーテルやポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリエチレングリコールモノラウレートやポリエチレングリコールモノオレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートやポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレートやポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート等が挙げられ、さらに好ましいものとして、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートが挙げられる。
【0024】
本発明組成物の調製は、常法に従い、上記した成分(A)ないし(D)を、必要に応じて溶媒、更には他の任意成分と混合、均一化し、製剤とすることにより行われる。
【0025】
本発明組成物の製造にあたっての各成分の配合量は、以下のとおりである。すなわち、成分(A)の配合量は、全組成中、5~55質量%(以下、「%」と略称する)程度、好ましくは10~50%であり、さらに好ましくは20~40%である。成分(A)の配合量が55%以上では、溶剤の臭気が強くなり、満足する消臭効果が得られない場合が有り、また、5%以下では、組成物の溶解状態が悪くなったり、組成物全体の粘度が上がってしまうため、例えばスプレー容器を用いて噴霧した際に芳香組成物を霧の状態にすることが難しくなる問題が生じることもある。
【0026】
また、成分(B)の配合量は、全組成中、5~55%程度、好ましくは10~50%であり、さらに好ましくは20~40%である。55%以上では、組成物全体の粘度が上がってしまうため、例えばスプレー容器を用いて噴霧した際に芳香組成物を霧の状態にすることが難しくなるなどの問題が生じることがある。一方、5%以下では組成物の溶解状態が悪くなるという問題が生じることもある。
【0027】
更に、成分(C)の配合量は、求める消臭の程度に応じて決めることができるが、一般には組成物全体の1~30%が好ましく、3~20%がより好ましく、更に5~10%が好ましい。成分(C)の配合量が30%より多いと組成物の溶解状態が悪くなったり、噴霧した際に、液が誤って例えば便座や床に飛び散った場合にべたつきが生じてしまい、皮膚に付着すると不快に感じることがある。また、液が付着した部分を変質させるおそれもある。また、1%より少ないと消臭効果が発現しにくくなる場合がある。
【0028】
また更に、成分(D)の配合量は、全組成中、0.1~10%程度、好ましくは0.1~5%、さらに好ましくは0.1~1%である。10%以上では、スプレー容器を用いて噴霧した際に、液が誤って例えば便座や床に飛び散った場合にべたつきが生じてしまい、これが皮膚に付着すると不快に感じることがある。また、スプレイヤーの詰まり等の問題を生じることがある。
【0029】
本発明組成物の調製においては、前記したように必要に応じ、本発明の効果を損なわない範囲で溶媒を用いることができる。このような溶媒としては、例えば、水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、イソブタノール、sec-ブタノール、tert-ブタノール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、グリセリン等のアルコール類;エチレングリコールジメチルエーテル、1,4-ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド等のアミド類、ジメチルスルホキサイド等が挙げられる。これらは単独であるいは二種以上併せて用いることができる。
【0030】
また、本発明組成物の調製において使用される、その他の任意成分としては、増粘剤、色素、紫外線吸収剤、酸化防止剤、酸・アルカリ等の消臭成分、消泡剤、乳化剤等が挙げられる。
【0031】
本発明組成物は、用便の前後に水洗トイレの便器内の水たまり部やポータブルトイレの水面に噴霧したり、澱んだ水が腐り始めた水面などに、噴霧適用され、消臭と同時に液面の白濁を引き起こすため、噴霧したことが明確に示され、消臭効果を確認できるものである。
【0032】
このような使用方法を取るため、本発明組成物は、ポンプスプレー、トリガースプレー、エアゾールなどスプレー容器に充填、使用することが好ましい。これらスプレー容器によりスプレーすると、組成物が滞水部の水と広い範囲で接触するため、消臭成分が広い範囲に散布されるとともに、白濁部分が広範囲に広がるため、適用したことがより明確にわかる。
【0033】
また、スプレー容器によりスプレーするものであることから、例えば、トイレの便器の水たまり部だけでなく、その周りの空間に対しても組成物を適用、消臭が可能である。
【実施例】
【0034】
次に、実施例及び比較例により本発明を更に詳細に説明する。なお、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
【0035】
実 施 例 1
下記表1の処方にて各成分を混合し、本発明品1~5および比較品1の芳香組成物を作成した。得られた各芳香組成物を市販のポンプスプレー容器に収納し、水面噴霧型消臭組成物とした。
【0036】
【0037】
実 施 例 2
< 感覚的消臭試験 >
実施例1で調製した水面噴霧型消臭組成物について、その消臭効果を下記方法で試験を行った。なお、比較品2(1滴消臭元ローズの香り;小林製薬株式会社製)については目薬様の滴下容器から滴下し、同様の試験を行った。この結果を表2に示す。
【0038】
( 悪臭試料の調製 )
トイレの便器内から出現すると考えられる悪臭より、疑似悪臭として調製した月経臭と、初期尿臭としてイソアミルアルコールとを選択し、感覚的消臭試験を実施した。ここで、月経臭は、アセトイン10%、トリメチルアミン30%水溶液を0.6%、エタノール16.4%、水73%を混合し、溶液とすることで作成した。
【0039】
( 試験方法 )
活性炭とシリカゲルでろ過した無臭空気で満たした10Lのテドラーバッグ中に、シャーレを入れ、その上に含浸体を置き、それぞれ疑似悪臭として調製した月経臭を5滴、初期尿臭としてイソアミルアルコールを2滴滴下した。この含浸体に対し、上から本発明品1~5及び比較品1を3回スプレーしたもの、含浸体に比較品2を1滴滴下したもの並びに悪臭のみのもの(対照)の各検体を作成した。15分置いたあとに、それぞれの検体が入ったテドラーバックより内部の空気を3Lのにおい袋に移注入し、それぞれの検体の空気で満たした。
【0040】
各におい袋中の臭気について、8名のパネラーにより、下記基準による、快及び不快度を項目別に9段階に分けて感覚的に評価した。この評価結果から、悪臭のみの場合と本発明品及び比較品の結果を数値化し、8名のパネラーの平均値を算出して、悪臭のみの数値と本発明品及び比較品の数値を比較し、差の点数がプラス方向に0~1点となったものは△、1~2点となったものは〇、2点以上プラスになったものを◎として、効果を判定した。この結果を後記表2に示す。
【0041】
( 評価基準 )
状 態 点 数
極めて快い 4点
非常に快い 3点
快い 2点
やや快い 1点
どちらでもない 0点
やや不快 -1点
不快 -2点
非常に不快 -3点
極めて不快 -4点
【0042】
実 施 例 3
< 使用実感試験 >
実施例1で調製した水面噴霧型消臭組成物および比較品2を、実際の水に適用した際の、水面の状態変化を、下記試験方法により確認した。
【0043】
( 試験方法 )
透明な1Lのガラスビーカーに水を入れ、その水面に向かってポンプスプレー容器を用いて3回噴霧し、水が透明なまま変化が無いか、もしくは白濁するかを目視により、下記基準で確認した。比較品2については滴下することで確認をした。
【0044】
( 評価基準 )
状 態 評 価
水が白濁した : 〇
水が透明だった : ×
【0045】
【0046】
以上の結果に示す通り、本発明組成物は、トイレの臭気に対し、消臭効果を発揮すると共に、水面に噴霧、適用すると水と反応して白濁することが分かった。これに対し、比較品1や比較品2は、消臭効果は発揮するものの、水面に適用しても白濁しなかった。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明の芳香組成物は、トイレの便器の水たまり部等の滞水部に適用することにより消臭できるとともに、適用したことがはっきりわかるものであり、特にトイレの便器の水たまり部に使用すると、水との相乗効果により高い香り拡散効果を発揮することができ、トイレ内の悪臭を除去するための消臭剤として利用することができる。