(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-20
(45)【発行日】2023-01-30
(54)【発明の名称】タイル状ディスプレイ位置合わせ用治具
(51)【国際特許分類】
G09F 9/00 20060101AFI20230123BHJP
G09F 9/40 20060101ALI20230123BHJP
【FI】
G09F9/00 351
G09F9/40 301
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2018110732
(22)【出願日】2018-06-08
【審査請求日】2021-06-04
(32)【優先日】2017-06-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】508191949
【氏名又は名称】クリスティ デジタル システムズ ユーエスエイ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100116872
【氏名又は名称】藤田 和子
(72)【発明者】
【氏名】アデマ ダン
(72)【発明者】
【氏名】ヒル グラハム
(72)【発明者】
【氏名】ヘムフィル ブライアン
【審査官】中村 直行
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-062826(JP,A)
【文献】特開2015-194516(JP,A)
【文献】特開2012-078753(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0224306(US,A1)
【文献】中国実用新案第203733418(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/00 - 9/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
タイル状ディスプレイのアレイにおけるタイル状ディスプレイの隅および/または隅ピクセルを、隣接するタイル状ディスプレイの隅および/または隅ピクセルに位置合わせするためのデバイスであって、
フレームと、
前記フレームにより支持された視覚システムであって、
前記視覚システムは、所与の
タイル状ディスプレイ寸法により規定される所定のディスプレイの隅の位置で撮像するように構成さ
れ、前記視覚システムは、前記所与のディスプレイ寸法により規定されるそれぞれの所定のディスプレイの隅の位置に位置する4つのカメラを含む、視覚システムと、
前記視覚システムがアレイの中のあるタイル状ディスプレイのそれぞれの隅に対応する前記アレイの位置と隣接するディスプレイの隅の位置とを撮像するように、前記フレームを前記所与のディスプレイ寸法をそれぞれ有するタイル状ディスプレイの前記アレイに取り付けるように構成された取り付け機構と、
を含む、デバイス。
【請求項2】
前記
4つのカメラのそれぞれのレンズが前記タイル状ディスプレイの前面から所与の作動距離であるように、前記フレームは、前記
4つのカメラの各々を支持する、請求項
1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記視覚システムからの画像を描画するように構成されたディスプレイデバイスをさらに含
み、
任意に、リモートコンピューティングデバイスへのワイヤードまたはワイヤレスネットワークインタフェースをさらに含む、請求項1
または2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記取り付け機構は磁石を含む、請求項1
~3のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項5】
前記取り付け機構は電磁石を含む、請求項1
~4のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項6】
前記取り付け機構は
、吸引カップ
、吸引デバイス
、および前記フレームを前記アレイの支持構造体に取り付けるように構成された1つ以上の機械的ファスナ、の
1つ以上を含む、請求項1
~4のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項7】
前記
1つ以上の機械的ファスナは、前記アレイの前記支持構造体の対応するファスナ開口部と嵌合するように構成される、請求項
6に記載のデバイス。
【請求項8】
隣接するタイル状ディスプレイの隅が互いに隣接するように後方支持構造体に取り付けられたタイル状ディスプレイのアレイであって、前記タイル状ディスプレイの各々のそれぞれの位置は、前記後方支持構造体に対して調節可能であり、前記タイル状ディスプレイの各々は、所与のディスプレイ寸法を有する、タイル状ディスプレイのアレイと、
請求項1に記載のデバイス
と、
を含む、システム。
【請求項9】
前記タイル状ディスプレイの各々の前記それぞれの位置は、前記タイル状ディスプレイのピッチ、角度および回転の
1つ以上に関してさらに調節可能である、請求項
8に記載のシステム。
【請求項10】
前記デバイスは、請求項2~6のいずれか1項に記載のデバイスである、請求項8または9に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、一般に、タイル状ディスプレイに関し、特に、タイル状ディスプレイを位置合わせするための治具に関する。
【背景技術】
【0002】
直視型LED(発光ダイオード;light emitting diode)ディスプレイおよび/またはモジュール等のディスプレイおよび/またはディスプレイモジュールは、一般に支持構造体に装着することによりアレイにタイル配置されることが多い。このような装着には、ディスプレイおよび/またはディスプレイモジュールの間の継ぎ目が視覚的に好ましくないものにならないよう、非常に正確な位置合わせが必要である。現在の組み立て方法は、操作者による目視位置合わせ、ならびにモジュールの継ぎ目の変動を補償するためのリモートカメラおよび/または操作者による明るさ補償を含み、それゆえ時間がかかる。さらに、リモートカメラ技術は通常、広範囲にわたるカメラ設置および調節を含む。
【発明の概要】
【0003】
本明細書は、タイル状ディスプレイおよび/またはモジュールのアレイに取り付け可能な位置合わせ治具を対象とし、この位置合わせ治具は、タイル状ディスプレイおよび/またはモジュールの隅ピクセルを隣接するタイル状ディスプレイおよび/またはモジュールのピクセルに位置合わせするために使用される視覚システムを含む。視覚システムは、所与のディスプレイ寸法、例えば位置合わせされるべきディスプレイおよび/またはモジュールの所与の寸法により規定される所定のディスプレイの隅の位置でフレームに装着された四つのカメラ(特に小視野カメラ)を含みうる。位置合わせ治具は、例えば視覚システムがアレイの中のあるタイル状ディスプレイのそれぞれの隅に対応するアレイの位置と隣接するディスプレイの隅の位置とを撮像するように、フレームをタイル状ディスプレイのアレイに取り付けるために使用される取り付け機構をさらに含む。視覚システムからの画像は、アレイのタイル状ディスプレイを位置合わせする際に使用される。
【0004】
本明細書において、要素は、一つ以上の機能を行う「ように構成される」、またはこのような機能「のために構成される」と説明されうる。一般に、機能を行うようにまたは機能を行うために構成された要素は、当該機能を行うことを可能にされ、または当該機能を行うのに適し、または当該機能を行うように適合され、または当該機能を行うために動作可能であり、または他の方法で当該機能を行うことができる。
【0005】
本明細書の目的上、「X、YおよびZの少なくとも一つ」および「X、YおよびZの一つ以上」という言い回しは、Xのみ、Yのみ、Zのみ、または二つ以上のアイテムX、YおよびZの任意の組み合わせ(例えばXYZ、XY、YZ、ZZなど)と解釈されうるものと理解される。「少なくとも一つの~」、および「一つ以上の~」という言い回しが登場したときの二つ以上のアイテムに類似の論理が適用されうる。
【0006】
「約」、「実質的に」、「基本的に」、「ほぼ」などの用語は、例えば当業者により理解される、「~に近い」であると定義される。一部の実施態様において、これらの用語は、「10%以内」であるものと理解され、他の実施態様では「5%以内」であるものと理解され、さらに他の実施態様では「1%以内」であるものと理解され、さらに他の実施態様では「0.5%以内」であるものと理解される。
【0007】
本明細書の一態様は、フレームと、フレームにより支持された視覚システムであって、所与のディスプレイ寸法により規定される所定のディスプレイの隅で撮像するように構成された、視覚システムと、視覚システムがアレイの中のあるタイル状ディスプレイのそれぞれの隅に対応するアレイの位置と隣接するディスプレイの隅の位置とを撮像するように、フレームを各々が所与のディスプレイ寸法を有するタイル状ディスプレイのアレイに取り付けるように構成された取り付け機構とを含むデバイスを提供する。
【0008】
一部の実施態様では、視覚システムは、所与のディスプレイ寸法により規定されるそれぞれの所定のディスプレイの隅の位置に位置する四つのカメラを含む。一部の実施態様では、四つのカメラのそれぞれのレンズがタイル状ディスプレイの前面から所与の作動距離であるように、フレームが四つのカメラの各々を支持する。
【0009】
一部の実施態様では、デバイスは、視覚システムからの画像を描画するように構成されたディスプレイデバイスをさらに含む。
【0010】
一部の実施態様では、デバイスは、リモートコンピューティングデバイスへのインタフェースをさらに含む。
【0011】
一部の実施態様では、取り付け機構は磁石を含む。
【0012】
一部の実施態様では、取り付け機構は電磁石を含む。
【0013】
一部の実施態様では、取り付け機構は吸引カップおよび吸引デバイスの一つ以上を含む。
【0014】
一部の実施態様では、取り付け機構は、フレームをアレイの支持構造体に取り付けるように構成された一つ以上の機械的ファスナを含む。一部の実施態様では、一つ以上の機械的ファスナは、アレイの支持構造体の対応するファスナ開口部と嵌合するように構成される。
【0015】
本明細書の一態様は、隣接するタイル状ディスプレイの隅が互いに隣接するように後方支持構造体に取り付けられたタイル状ディスプレイのアレイであって、タイル状ディスプレイの各々のそれぞれの位置は、後方支持構造体に対して調節可能であり、タイル状ディスプレイの各々は、所与のディスプレイ寸法を有する、タイル状ディスプレイのアレイと、デバイスであって、フレームと、フレームにより支持された視覚システムであって、所与のディスプレイ寸法により規定される所定のディスプレイの隅の位置で撮像するように構成された、視覚システムと、視覚システムがアレイの中のあるタイル状ディスプレイのそれぞれの隅に対応するアレイの位置と隣接するディスプレイの隅の位置とを撮像するように、フレームをタイル状ディスプレイのアレイに取り付けるように構成された取り付け機構とを含むデバイスとを含む、システムを提供する。一部の実施態様では、タイル状ディスプレイの各々のそれぞれの位置は、タイル状ディスプレイのピッチ、角度および回転の一つ以上に関してさらに調節可能である。
【0016】
本明細書に記載される様々な実施態様のより良い理解のため、およびそれらがどのように実施されうるかをより明確に示すために、ここで単なる例として添付の図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】非限定的な実施態様による位置合わせ治具の後方斜視図である。
【
図2】非限定的な実施態様による
図1の位置合わせ治具の前方斜視図である。
【
図3】非限定的な実施態様による
図1の位置合わせ治具の電子部品のブロック図である。
【
図4】非限定的な実施態様による他のディスプレイモジュールとともにタイル配置されうるディスプレイモジュールの斜視図である。
【
図5】非限定的な実施態様によるディスプレイモジュールのアレイの正面図である。
【
図6】非限定的な実施態様による
図5のディスプレイモジュールのアレイに取り付けられた
図1の位置合わせ治具の正面図である。
【
図7】非限定的な実施態様による
図5のディスプレイモジュールのアレイに取り付けられた
図1の位置合わせ治具の斜視図である。
【
図8】非限定的な実施態様による
図5のディスプレイモジュールのアレイに取り付けられた
図1の位置合わせ治具の概略側面図である。
【
図9】非限定的な実施態様による、位置合わせが生じる前の
図1の位置合わせ治具の視覚システムからの画像である。
【
図10】非限定的な実施態様による、位置合わせが生じている際の
図1の位置合わせ治具の視覚システムからの画像である。
【
図11】非限定的な実施態様による、位置合わせが生じた後の
図1の位置合わせ治具の視覚システムからの画像である。
【
図12】非限定的な実施態様による、ディスプレイに取り付けられた連続した位置合わせ治具であって、位置合わせ治具の取り付け機構が磁石を含む位置合わせ治具の概略側面図である。
【
図13】非限定的な実施態様による、ディスプレイに取り付けられた連続した位置合わせ治具であって、位置合わせ治具の取り付け機構が電磁石を含む位置合わせ治具の概略側面図である。
【
図14】非限定的な実施態様による、ディスプレイに取り付けられた連続した位置合わせ治具であって、位置合わせ治具の取り付け機構が吸引カップおよび/または吸引デバイスを含む位置合わせ治具の概略側面図である。
【
図15】非限定的な実施態様による取り外し可能中央サブディスプレイユニットを有するディスプレイの図である。
【
図16】非限定的な実施態様による、取り外された中央サブディスプレイユニットにより残されたギャップで
図15のディスプレイに取り付けられる連続した位置合わせ治具の概略側面図である。
【
図17】非限定的な実施態様による、
図15のディスプレイに取り付けられる連続した位置合わせ治具であって、位置合わせ治具の取り付け機構は、ディスプレイおよび/またはアレイの支持構造体の対応するファスナ開口部と嵌合するように構成された機械的ファスナを含む位置合わせ治具の概略側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1および
図2に注目すると、以下では治具100とも呼称される位置合わせ治具100の後方および前方斜視図がそれぞれ示される。位置合わせされるディスプレイに面する治具100の側は治具100の「後方」と呼称され、反対側および/またはユーザに面する側が治具100の前方と呼称される。図のように、治具100は、フレーム101と、フレーム101により支持された視覚システム103とを含み、視覚システム103は、以下にさらに詳述されるように、所与のディスプレイ寸法により規定される所定のディスプレイの隅の位置を撮像するように構成される。
【0019】
以下に同様にさらに詳述されるように、
図12~17を参照すると、治具100は、視覚システム103がアレイの中のあるタイル状ディスプレイのそれぞれの隅に対応するアレイの位置と隣接するディスプレイの隅の位置とを撮像するように、フレーム101を所与のディスプレイ寸法をそれぞれ有するタイル状ディスプレイのアレイに取り付けるように構成された様々な考えられる取り付け機構の一つ以上をさらに含む。取り付け機構は、磁石、電磁石、吸引カップ、吸引デバイス、機械的ファスナなどを含むが、これらに限定されない。
【0020】
図示されるように、視覚システム103は、所与のディスプレイ寸法により規定されるそれぞれの所定のディスプレイの隅の位置に位置する四つのカメラ105を含む。さらに、以下でさらに詳述するように、フレーム503は、四つのカメラのそれぞれのレンズ107がタイル状ディスプレイのそれぞれの隅から所与の作動距離にあるように、四つのカメラ105のそれぞれを支持する。一部の実施態様では、カメラ105は固定焦点を有し、所与の作動距離は固定焦点に応じて選択される。他の実施態様では、カメラ105は、例えばレンズ107を手動でおよび/または電子的に調節することにより合焦可能である。
【0021】
フレーム101は、タイル状ディスプレイのアレイに取り付けられたときに視覚システム103を支持するのに適合する、視覚システム103を支持するのに適合するサイズおよび形状の、任意の適切な材料を含み得る。フレーム101は、金属、プラスチックなどの組み合わせを含みうるがこれらに限定されない。
図1で最もよく分かるが、図示のように、フレーム503は、前方側と後方側との間にフレーム101の重量を低減するための開口109を含む。
図2で最もよく分かるように、フレーム101は、前方側および/またはユーザに面する側から延びるハンドル209を含み、ハンドル209は、治具100の運搬および/もしくは輸送、ならびに/または、タイル状ディスプレイのアレイに対する治具100の配置および/もしくは取り外しのうちの一つ以上において使用されるように構成される。
【0022】
視覚システム103のカメラ105は、それぞれのビデオカメラを含むがこれに限定されない電子および/またはデジタルカメラをそれぞれ含み、それぞれのレンズ107は、タイル状ディスプレイの隅の撮像に適合する視野を有し、そのため位置合わせ機構を使用してタイル状ディスプレイおよび/またはタイル状ディスプレイのピクセルを位置合わせすることができる。後述のように、視覚システム103および/または視覚システムのカメラが、アレイの中のあるタイル状ディスプレイのそれぞれの隅に対応するタイル状ディスプレイのアレイの位置と隣接するディスプレイの隅の位置とを撮像するように構成される限り、他のタイプの視覚システムおよび/またはカメラの数は本実施態様の範囲内である。例えば、視覚システム103は、所与のディスプレイ寸法により規定される所定のディスプレイの隅の位置からの画像を一つのカメラに送るように構成された光ファイバおよびレンズを備えた一つのカメラを含みうる。
【0023】
図2に同様に示されるように、一部の実施態様では、治具100は、例えば治具100の後方側のフレーム101などに位置する任意のディスプレイデバイス226を含む。ディスプレイデバイス226は、存在する場合には、代わりに、例えば開口109を横断してハンドル209の間になど、フレーム101の部分を横断して延びてもよい。存在する場合には、ディスプレイデバイス226は、視覚システム103からの画像を描画する。任意のディスプレイデバイス226は、陰極線管、およびフラットパネルディスプレイ(例えばLCD(liquid crystal display、液晶ディスプレイ)、プラズマディスプレイ、OLED(organic light emitting diode、有機発光ダイオード)ディスプレイ、静電容量式または抵抗式タッチスクリーン、CRT(cathode ray tube、陰極線管)など)のうちの任意の適切な一つまたは組み合わせを含むがこれに限定されない、視覚システム103からの画像を描画するのに適し、フレーム503に装着できる任意のディスプレイデバイスを含む。
【0024】
次に
図3に注目すると、治具100の電子部品の概略ブロック図が示される。図示のように、視覚システム103は、任意のディスプレイデバイス226およびインタフェース324と通信する。一般に、視覚システム103は、画像349がタイル状ディスプレイを位置合わせするために使用されうるように、視覚システム103からの画像349(例えば各カメラ105からの画像)をディスプレイデバイス226および/またはインタフェース324に提供する。
【0025】
インタフェース324は、必要に応じてワイヤードまたはワイヤレスとすることができ、一般に、リンク399を介して通信デバイス397と通信するように構成される。したがって、インタフェース324は、ハードウェアポート(例えばUSBポート、シリアルポート、パラレルポート)、USBケーブル、シリアルケーブル、ワイヤレス無線、携帯電話無線、セルラネットワーク無線、Bluetooth(登録商標)無線、NFC(near field communication、近距離通信)無線、WLAN(wireless local area network、ワイヤレスローカルエリアネットワーク)無線、WiFiリンク無線、WiMax無線、パケットベースのインタフェース、インターネット対応インタフェース、アナログインタフェース、PSTN(public switched telephone network、公衆交換電話網)対応インタフェースなど、および/または組み合わせの任意の適切な組み合わせを含むがこれらに限定されないワイヤードまたはワイヤレスネットワークインタフェースを含む。
【0026】
さらに、治具100は、タイル状ディスプレイを位置合わせするために視覚システム103からの画像349が提供される限り、ディスプレイデバイス226およびインタフェース324の一方または両方を含みうる。
【0027】
画像349は、一般に、アレイの中のあるタイル状ディスプレイのそれぞれの隅に対応するタイル状ディスプレイのアレイの位置および隣接するディスプレイの隅の位置の画像に対応する。したがって、例えば、画像349は、一つの画像ストリームが四つの隅の位置のそれぞれに対応する四つの画像ストリーム、例えばカメラ105の各々からの画像ストリームを含む。
【0028】
画像349がディスプレイデバイス226に提供されると、ディスプレイデバイス226は、四つの画像ストリームを循環するかまたは四つの画像ストリームを同時に描画するように構成されうる。
【0029】
例えば、
図2を再び簡単に参照すると、ディスプレイデバイス226は、例えば各象限がカメラ105の最も近いものおよび/または対応するカメラ105からの画像ストリームを示す四つの象限に分割されたディスプレイデバイス226により、カメラ105のそれぞれで一つずつ四つの画像ストリームを描画するものとして示される(例えば、ディスプレイデバイス226の右上象限は右上カメラ105からの画像ストリームを提供し、ディスプレイデバイス226の左上象限は左上カメラ105からの画像ストリームを提供し、ディスプレイデバイス226の右下象限は右下カメラ105からの画像ストリームを提供し、ディスプレイデバイス226の左下象限は左下カメラ105からの画像ストリームを提供し、全ての方向および位置は
図2だけを参照して説明され、グローバルな方向および/または位置を意味するものではない)。
【0030】
図3に戻ると、画像をディスプレイデバイス226に提供するのに代わりおよび/または加えて、画像349は、関連するディスプレイデバイス(図示せず)で描画するためにリンク399を介して通信デバイス397に伝送され、および/または以下で説明するようにタイル状ディスプレイを位置合わせするために自動位置合わせシステムを制御するために使用されうる。
【0031】
図示されていないが、治具100は、電源、例えば主電源および電源アダプタ(例えばAC/DC(交流電流から直流電流への)アダプタなど)への接続をさらに含む。一部の実施形態では、電源は、バッテリ、パワーパックなどを含む。
【0032】
次に
図4に注目すると、他の同様のディスプレイユニットと一緒にタイル状ディスプレイのアレイにタイル配置されうる例示的ディスプレイユニット400の斜視図が示される。図のように、ディスプレイユニット400は、例えばフレームなどの後方支持構造体403により支持される三つのディスプレイおよび/またはサブディスプレイユニット401を含む。ディスプレイユニット400は、互いに位置合わせ済みのサブディスプレイユニット401が提供されうる。ディスプレイユニット400は、以下ではディスプレイ400とも呼称される。実際、ディスプレイ400は、三つのサブディスプレイユニット401を含むが、ディスプレイ400は、単一のディスプレイ、二つのサブディスプレイユニット、または四つ以上のディスプレイサブユニットを含んでもよい。
【0033】
ディスプレイユニット400および/または各サブディスプレイユニット401は、一般に、発光ダイオード(LED)ディスプレイモジュール、液晶ディスプレイモジュール、OLED(有機LED)モジュールなどを含みうる。
【0034】
さらに、ディスプレイユニット400の四つの隅の位置405が、
図4に「X」を用いて示される。隅の位置405は、ディスプレイユニット400の所与のディスプレイ寸法、例えばディスプレイユニット400の所与の長さおよび所与の幅などにより規定される。このような所与のディスプレイ寸法を通常用いて、視覚システム103がアレイの中のあるタイル状ディスプレイ400のそれぞれの隅に対応するタイル状ディスプレイ400のアレイの位置と隣接するディスプレイの隅の位置とを画像化するように構成されるように治具100を構成する。言い換えれば、治具100は通常、所与のディスプレイ寸法のディスプレイ400の隅を撮像するように一般的に構成されたサイズおよび形状である。
【0035】
したがって、
図5に注目すると、例えばディスプレイ400の後方支持構造体403の各々をフレーム503などに取り付けることによりディスプレイ400のアレイ500に一緒にタイル配置された複数のディスプレイ400‐1、400‐2、400‐3、400‐4、400‐5、400‐6(例えばそれぞれ
図4に示すディスプレイ400に類似し、集合的にディスプレイ400と呼称される)の正面図が示される。実際、図示されていないが、フレーム503は、デバイス、口、フックなどを含み、これにディスプレイ400の各々が、例えばボルト、ねじ、クランプなどの締結デバイスを使用して、後方支持構造体403を用いて取り付けられうる。図示されていないが、アレイ500のディスプレイ400の各々は、互いにおよび/またはディスプレイ400で描画するための画像を提供するように構成されたデバイスと電気通信するものとさらに想定される。
【0036】
さらに、ディスプレイ400がフレーム503に取り付けられると、ディスプレイ400の位置は、ディスプレイ400を隣接するディスプレイ400と位置合わせするために調節可能である。
【0037】
例えば、ディスプレイ400‐1が、最初にフレーム503の左下隅に取り付けられうる。ディスプレイ400‐2が、第一ディスプレイ400‐1の右側に設置され、以下に説明するように例えば治具100を使用して、ディスプレイ400‐1、400‐2の位置が合うまでディスプレイ400‐2および/またはディスプレイ400‐1の位置が調節される。次に、ディスプレイ400‐3が、第二ディスプレイ400‐3の右側に設置され、その位置も例えば治具100を使用して調節される。例えば治具100を使用した設置および位置合わせプロセスは、続いてディスプレイ400‐4が第一ディスプレイ400‐1の上に設置され、所望の数のディスプレイ400がフレーム503により支持されたアレイにタイル配置されるまで続けられる。
【0038】
各ディスプレイ400がフレーム503に取り付けられる際には、ディスプレイ400が、治具100および一つ以上の位置合わせ機構を使用して、隣接するディスプレイ400と位置合わせされる。実際、図示されていないが、本明細書においては、機械的調節機構、カム、手動調節機構、自動調節機構ステッパモータなどを含むがこれに限定されない一つ以上の位置合わせ機構が、フレーム503に取り付けられたディスプレイ400の位置合わせを調節するために利用可能であることが想定される。一つ以上の位置合わせ機構は、ディスプレイ400の位置と、ディスプレイのピッチおよび/または角度および/または回転との両方を調節するように構成されうる。
【0039】
図5では、ディスプレイ400‐1、400‐2、400‐3、400‐4、400‐5が設置および位置合わせされており、(フレーム503に対して)最も中央のディスプレイ400‐6がフレーム503に取り付けられており、少なくとも隣接するディスプレイ400‐1、400‐2、400‐3、400‐4、400‐5と位置合わせされるべきことがさらに想定される。
【0040】
従来技術のシステムでは、目視検査を用いて、またはリモートカメラシステムを用いて位置合わせが行われた。言い換えれば、設置技術者が、ディスプレイ400をフレーム503に装着し、位置合わせを目視検査し、目視位置合わせが「許容可能」とみなされるまで隣接するディスプレイに対してディスプレイ400の位置を手動で調節する。あるいは、フレーム503に取り付けられた全てのディスプレイ400を撮像するリモートカメラシステムからの画像が、ディスプレイ400の位置合わせの手動調節中に視覚フィードバックとして使用され、リモートカメラシステムからの画像が、調節を行う技術者がアクセス可能なディスプレイデバイスに提供されてもよい。
【0041】
しかし、いずれの技術も、必ずしも全ての視聴者に許容可能な位置合わせをもたらさず、隣接するディスプレイ400間のピクセルの位置合わせの小さな差を無視して一般に「マクロ」レベルで行われる。さらに、リモートカメラは広範囲にわたる設置手続きが必要である。このような問題が、治具100により回避されうる。
【0042】
図5には、隅の位置405と同様の、ディスプレイ400‐6(および/またはディスプレイ400の各々)の所与のディスプレイ寸法により規定される、それぞれ「X」で示されたディスプレイ400‐6の所定のディスプレイの隅の位置505も示される。ディスプレイ400‐6を隣接するディスプレイ400‐1、400‐2、400‐3、400‐4、400‐5と位置合わせするために、治具100を使用して、所定のディスプレイの隅の位置505(例えばアレイ500のタイル状ディスプレイ400‐6のそれぞれの隅に対応するアレイ500の位置)、および隣接するディスプレイの隅の位置、例えば隣接するディスプレイ400‐1、400‐2、400‐3、400‐4、400‐5の隅の位置が撮像される。
【0043】
したがって、次に
図6および
図7に注目すると、治具100が取り付けられた、ディスプレイ400のアレイ500の正面図および斜視図がそれぞれ示される。特に、治具100は、治具100の取り付け機構を用いてディスプレイ400‐6の前面に、所定のディスプレイの隅の位置505を撮像する位置に取り付けられている。例えば、
図6および
図7に明確に見られるように、カメラ105およびレンズ107は、所定のディスプレイの隅の位置505にしたがって治具100に配置される、換言すれば、カメラ105およびレンズ107の幾何学的配置および/または物理的レイアウトは、所定のディスプレイの隅の位置505を用いて選択される。さらに別の言い方をすると、カメラ105およびレンズ107の各々は、治具100の所定のディスプレイの隅の位置505に対応する位置に離間および/もしくは配置され、ならびに/または位置合わせされおよび/もしくは位置する。しかし、カメラ105およびレンズ107の位置は、所定のディスプレイの隅の位置505と正確に位置合わせされる必要はない。むしろ、カメラ105およびレンズ107の位置は、ディスプレイ400の所定のディスプレイの隅の位置505ならびに隣接するディスプレイの隅の位置を撮像するように選択される。
【0044】
さらに
図8に注目すると、
図6および
図7に示したのと同様のディスプレイ400‐6の前面800に取り付けられた治具100の側面図が示されるが、ディスプレイ400‐6は概略的に示され、前面800のみが見える。特に、
図8は、治具100がディスプレイ400‐6(または他のディスプレイ400のいずれか)の前面800に取り付けられたときに、カメラ105のそれぞれのレンズ107がディスプレイ400‐6の前面800から所与の作動距離801にあることを示す。言い換えれば、フレーム101は、四つのカメラ105のそれぞれのレンズ107がタイル状ディスプレイ400‐6の前面800から所与の作動距離801にあるように、四つのカメラ105の各々を支持する。
【0045】
例えば、レンズ107の各々は、所与の作動距離801を規定するそれぞれの視野および被写界深度を有し、レンズ107は、レンズ107とタイル状ディスプレイ400‐6の前面800との間の距離が所与の作動距離801であるように、治具100のフレーム101に対して配置される。所与の作動距離801は、所定の隅の位置505にも隣接するディスプレイの隅の位置にも焦点が合い、画像349において視認可能であるように選択される。
【0046】
しかし、他の実施態様では、カメラ105は、例えばレンズ107を手動でおよび/または電子的に調節することにより合焦可能である。
【0047】
いずれにせよ、治具100がディスプレイ400のアレイ500に取り付けられると、画像349を用いて、ディスプレイ400‐6が隣接するディスプレイ400‐1、400‐2、400‐3、400‐4、400‐5と位置合わせされる。例えば、画像349がディスプレイデバイス226に描画され、(ディスプレイデバイス226に描画された)画像349によりディスプレイ400‐6が隣接するディスプレイ400‐1、400‐2、400‐3、400‐4、400‐5と位置合わせされたことが示されるまで、フレーム503および/またはディスプレイ400‐6の(例えば後方支持構造体403の)位置合わせ機構を使用してディスプレイ400‐6がフレーム503および隣接するディスプレイ400‐1、400‐2、400‐3、400‐4、400‐5に対して移動されうる。
【0048】
あるいは、画像349が、通信デバイス397に提供され、関連するディスプレイデバイスで描画されうる。関連するディスプレイデバイスが位置合わせを行う技術者にアクセス可能であると想定して、画像349を再び用いてディスプレイ400‐6が位置合わせされる。
【0049】
あるいは、位置合わせ機構は、ディスプレイ400‐6をフレーム503および隣接するディスプレイ400‐1、400‐2、400‐3、400‐4、400‐5に対して調節移動させるように構成された一つ以上のサーボモータ、電動カムなどを含むがこれらに限定されない自動位置合わせ機構を含む。これらの実施態様では、通信デバイス397は、画像349を受信および処理し、位置合わせ機構を制御して、ディスプレイ400‐6が隣接するディスプレイ400‐1、400‐2、400‐3、400‐4、400‐6と位置合わせされるまでディスプレイ400‐6の位置を調節する。
【0050】
位置合わせ機構が手動であるか自動であるかにかかわらず、位置合わせ機構は、ディスプレイ400の位置(例えば上、下、左、右など)、ならびにディスプレイ400のピッチおよび/または角度および/または回転(例えば時計回りの回転または反時計回りの回転)を調節するように構成されうる。画像349は、ディスプレイ400‐6の所定のディスプレイの隅の位置505および隣接するディスプレイ400‐1、400‐2、400‐3、400‐4、400‐5のクローズアップを提供するため、単なる目視検査および/またはリモートカメラシステムを使用する場合よりも正確な位置合わせが達成されうる。
【0051】
次に
図9に注目すると、ディスプレイ400‐1、400‐2、400‐4の隣接する隅の位置を含む、カメラ105の一つ、例えばディスプレイ400‐6の左下の所定のディスプレイの隅の位置505を撮像するカメラ105からの(例えば画像349の画像ストリームの一つからの)画像949の一部が示される。画像949は、各ディスプレイ400‐1、400‐2、400‐4、400‐6のそれぞれの隅ピクセル950‐1、950‐2、950‐4、950‐6をさらに示す。
【0052】
画像949は、ディスプレイ400‐1、400‐2、400‐4が位置合わせされていること(例えばディスプレイ400‐1、400‐2、400‐4の各々のピクセルは、それぞれの隅ピクセル950‐1、950‐2、950‐4を含めて行および列が位置合わせされている)、しかしディスプレイ400‐6は位置合わせされていないこと、すなわちディスプレイ400‐6は、ディスプレイ400‐1、400‐2、400‐4に対してずれているとともに回転していることを明確に示している。
【0053】
例えば、次に
図10に注目すると、それぞれの隅ピクセル950‐1、950‐2、950‐4、950‐6の図心が破線で描かれた円で示され、図心間の位置合わせ(またはその欠如)がそれぞれの隅ピクセル950‐1、950‐2、950‐4、950‐6から垂直に延びる破線で示された、画像949が示される。それぞれの隅ピクセル950‐1、950‐2、950‐4の図心間の線の位置が合うと、ディスプレイ400‐1、400‐2、400‐4が位置合わせされる。しかし、隅ピクセル950‐6の図心からの線は、それぞれの隅ピクセル950‐1、950‐2、950‐4の図心の線と位置合わせされていないため、ディスプレイ400‐6は位置合わせされていない。
【0054】
自動位置合わせ技術では、位置合わせシステム、例えば通信デバイス397を含む位置合わせシステムが画像949を処理する際に図心の位置が判断される。このような処理には、それぞれの隅ピクセル950‐1、950‐2、950‐4、950‐6に隣接する、および/またはそれぞれの隅ピクセル950‐1、950‐2、950‐4、950‐6を含む行または列の一連のピクセルの最適フィットを実行することを含みうる。次いで、位置合わせシステムは、図心が位置合わせされるまで画像949を受信するフィードバックループにおいてディスプレイ400‐6の位置を自動的に制御しうる。
【0055】
ディスプレイ400‐6の移動が手動であっても自動であっても、このような移動は、
図11に示されるようにディスプレイ400‐6がディスプレイ400‐1、400‐2、400‐4と位置合わせされるまで位置合わせ機構を使用してディスプレイ400‐6の位置(例えば矢印1001、1002により示される方向に)および角度(例えば矢印1003により示される方向に)を調節することを含みうるがこれに限定されない。
【0056】
さらに、それぞれの所定のディスプレイの隅の位置505のうちの二つ以上の画像349を用いて位置合わせを行うことができる。実際、画像349を使用してディスプレイ400‐6をディスプレイ400‐1、400‐2、400‐4と位置合わせするために使用されうる位置合わせ機構および/または技術は、当業者に想到され、本実施態様の範囲内である。
【0057】
ディスプレイ400が位置合わせされると、治具100が取り外される。
【0058】
さらに、
図6~
図11を参照して説明したディスプレイ400‐6の位置合わせは、ディスプレイ400の各々だけでなくアレイ500に組み込まれる任意のさらなるディスプレイについて生じうる。
【0059】
次に、取り付け機構について説明する。例えば、次に
図12に注目すると、
図12‐Iに、矢印1200により示されるようにディスプレイ400の前面に取り付けられる治具100の概略側面図が示され、
図12‐IIに、ディスプレイ400に取り付けられた治具100の概略側面図が示される。
図12‐IIは、順序が
図12‐Iの後である。
【0060】
これらの実施態様では、取り付け機構は、フレーム101に組み込まれた磁石を含む。任意であるが、追加の磁石が、治具100の磁石の位置に対応する位置でディスプレイ400に組み込まれうる。実際、治具100およびディスプレイ400のそれぞれに磁石を配置することにより、治具100およびディスプレイ400のそれぞれの対応する磁石が互いに引き付けられて
図12‐IIに示すように治具100を適所に移動させるため、磁石を用いて治具100をディスプレイ400に対して配置することができる。実際、磁石の位置は、治具100の視覚システム103が上述のように所定の隅の位置を撮像するための適所にあることを確保するように選択される。
【0061】
あるいは、ディスプレイ400は、治具100内の磁石が引き付けられる金属などを含み、ディスプレイ400内の磁石は、ディスプレイ400から取り外され、および/または取り除かれてもよい。
【0062】
ディスプレイ400が位置合わせされると、例えば治具100のハンドルを引っ張ることにより治具100が取り外される。
【0063】
次に
図13に注目すると、
図13‐Iに、矢印1300により示されるようにディスプレイ400の前面に取り付けられる治具100の概略側面図が示され、
図13‐IIに、ディスプレイ400に取り付けられた治具100の概略側面図が示される。
図13‐IIは、順序が
図13‐Iの後である。
【0064】
これらの実施態様では、取り付け機構は、フレーム101に組み込まれた電磁石を含む。任意であるが、
図12の実施態様のように、追加の磁石が、治具100の電磁石の位置に対応する位置でディスプレイ400に組み込まれうる。
【0065】
あるいは、ディスプレイ400は、治具100内の電磁石が引き付けられる金属などを含み、ディスプレイ400内の磁石は、ディスプレイ400から取り外され、および/または取り除かれてもよい。
【0066】
いずれにしても、治具100の電磁石は、治具100のバッテリまたは外部電源への接続により電力が供給される。
【0067】
ディスプレイ400が位置合わせされると、電磁石への電力が低減および/またはオフにされ、例えば治具100のハンドルを使用して治具100が取り外される。
【0068】
次に
図14に注目すると、
図14‐Iに、矢印1400により示されるようにディスプレイ400の前面に取り付けられる治具100の概略側面図が示され、
図14‐IIに、ディスプレイ400に取り付けられた治具100の概略側面図が示される。
図14‐IIは、順序が
図14‐Iの後である。これらの実施態様では、取り付け機構は、フレーム101の後方側に組み込まれた吸引カップおよび/または吸引デバイスを含む。
【0069】
例えば、取り付け機構は、(例えばフレーム101を押圧することにより)吸引カップに圧力が加えられたときにディスプレイ400に付着する受動的吸引カップを含むことができ、または取り付け機構は、吸引デバイスから空気を除去して
図14‐IIのように吸引デバイスをディスプレイ400に同様に取り付ける真空ポンプなどに取り付けられた吸引デバイスを含むこともできる。
【0070】
取り付け機構が受動的吸引カップを含む実施態様では、ディスプレイ400が位置合わせされると、例えば治具100のハンドルを引っ張って吸引カップの密閉/真空を破壊することにより治具100が取り外される。取り付け機構が真空ポンプに取り付けられた吸引デバイスを含む実施態様では、ディスプレイ400が位置合わせされると、吸引真空ポンプへの電力が低減および/またはオフにされ、例えば治具100のハンドルを引っ張って吸引デバイスの残りの密閉/真空を破壊することにより治具100が取り外される。
【0071】
次に
図15に注目すると、ディスプレイ400と同様のディスプレイ1500が示されるが、サブディスプレイユニット1501(例えば中央サブディスプレイユニット1501)を取り外して支持構造体1503を露出させることが可能である。例えば、中央サブディスプレイユニット1501は、磁石、ファスナなどを用いて支持構造体1503に取り外し可能に取り付けられ、このような取り外しおよび再取り付けには、支持構造体1503または他所の任意の電気コネクタに対する中央サブディスプレイユニット1501の切断および接続が含まれることが想定される。これらの実施態様では、治具100は、支持構造体1503に対する取り付けのために適合されうる。
【0072】
例えば、次に
図16に注目すると、
図16‐1に、矢印1600により示されるように、中央サブディスプレイユニット1501が取り外されたときにディスプレイ1500の支持構造体1503に取り付けられる治具100の概略側面図が示され、
図16‐IIに、ディスプレイ1500の支持構造体1503に取り付けられた治具100の概略側面図が示される。
図16‐IIは、順序が
図16‐Iの後である。
【0073】
これらの実施態様では、取り付け機構は、フレーム101から中央サブディスプレイユニット1501が取り外されたときに生み出されるディスプレイ1500の間隙内に延びる磁石、電磁石、吸引カップ、吸引デバイス、機械的ファスナ、フックなどを含む。例えば、取り付け機構は、支持構造体1503に向かって間隙内に延びるフレーム101の部分を含むことができ、磁石、電磁石、吸引カップ、吸引デバイス、機械的ファスナ、フックなどは、間隙内に延びるフレーム101の当該部分に組み込まれる。フレーム101の当該部分の寸法は、上述の視覚システム103のレンズおよび/またはカメラの所与の作動距離を維持するように選択される。
【0074】
いずれにしても、視覚システム103は、ディスプレイ400の所与のディスプレイ寸法により規定される所定のディスプレイの隅の位置(例えば最も外側の四隅)を撮像し、ディスプレイ1500が上述のように位置合わせされる。
【0075】
ディスプレイ1500が位置合わせされると、治具100が取り外され、中央サブディスプレイユニット1501がディスプレイ1500に戻される。
【0076】
一部の実施態様では、支持構造体1503は、例えば治具100の取り付け機構の磁石および/または機械的デバイスと嵌合する磁石および/または機械的デバイスを支持構造体1503に組み込むことにより、治具100の取り付け機構に対する取り付けのために適合される。
【0077】
例えば、次に
図17に注目すると、
図17‐Iに、矢印1700により示されるように、中央サブディスプレイユニット1501が取り外されたときにディスプレイ1500の支持構造体1503に取り付けられる治具100の概略側面図が示され、
図17‐IIに、ディスプレイ1500の支持構造体1503に取り付けられた治具100の概略側面図が示される。
図17‐IIは、順序が
図17‐Iの後である。
【0078】
ただし、これらの実施態様では、治具100の取り付け機構は、支持構造体1503および任意にアレイ500のフレーム503の対応するファスナ開口部1703と嵌合するように構成された一つ以上の機械的ファスナを含む。嵌合位置では、
図17‐IIに示すように、治具100の取り付け機構の一つ以上の機械的ファスナが、支持構造体1503およびフレーム503の対応するファスナ開口部1703により摩擦保持される。図示されるように、これらの実施態様の一部では、治具100の取り付け機構の一つ以上の機械的ファスナは、対応するファスナ開口部1703と形状が相補的であり、その逆も同様であり、嵌合位置でそれぞれの相補的表面が互いに接するようになっている。これらの実装態様の一部では、相補的表面のうちの一つ以上が、表面間の静止摩擦係数を増加させるために粗面化および/または織地にされる。
【0079】
ディスプレイ1500が位置合わせされると、治具100が取り外され、中央サブディスプレイユニット1501がディスプレイ1500に戻される。
【0080】
本明細書には特定の取り付け機構が記載されているが、他の取り付け機構が当業者に想到され、本実施態様の範囲内である。
【0081】
いずれにしても、隣接するディスプレイの隅および/または隅ピクセルを位置合わせするために例えば小視野(FOV;field‐of‐view)カメラを使用して隣接するディスプレイの隅を撮像する視覚システムを組み込む位置合わせ治具が本明細書に提供される。治具の使用時にフレームが例えば隣接するディスプレイの隅に対してカメラを固定位置に保つため、カメラの相対的位置は極めて安定し、これにより隣接するディスプレイの隅が確実にカメラの視野内となる。さらに、本治具で可能な位置合わせ精度は、技術者の目視位置合わせで可能なものよりも精密かつ再現性があり、さらに、LEDアレイの一般的なオフボードカメラ検査で使用されるような広範囲にわたるカメラ設置および調節を必要としない。
【0082】
当業者は、さらに多くの代替的な実施態様および修正が可能であり、上述の例は一つ以上の実施態様の例示にすぎないことを理解するであろう。したがって、範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。