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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-20
(45)【発行日】2023-01-30
(54)【発明の名称】軸角度測定装置及び軸角度測定方法
(51)【国際特許分類】
   G01B 11/26 20060101AFI20230123BHJP
【FI】
G01B11/26 H
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2019113519
(22)【出願日】2019-06-19
(65)【公開番号】P2020204591
(43)【公開日】2020-12-24
【審査請求日】2022-03-29
(73)【特許権者】
【識別番号】000144027
【氏名又は名称】株式会社ミツバ
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100126664
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 慎吾
(74)【代理人】
【識別番号】100196689
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 康一郎
(72)【発明者】
【氏名】安斉 芳広
(72)【発明者】
【氏名】深栖 健男
【審査官】飯村 悠斗
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-045895(JP,A)
【文献】特開2004-241267(JP,A)
【文献】特開2005-308502(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01B 11/00-11/30
B60S 1/00- 1/68
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
円柱状の本体部と、前記本体部の一端に設けられ前記本体部から離間するにつれて直径が縮小する円錐状に形成されるとともにワイパアームが取り付けられる締結部と、を有するピボット軸を備えるワイパ装置を、着脱可能に支持する取付部と、
前記ピボット軸の軸方向と交差する方向に撮像方向が沿うように設置されたカメラと、
前記カメラの前記撮像方向において、前記ピボット軸に対して前記カメラと反対側に配置されるバックライトと、
前記カメラによって撮像された画像に基づいて、予め設定された基準線に対する前記締結部の中心軸線の傾きを算出する軸角度算出部と、
を備え、
前記軸角度算出部は、
前記画像に基づいて、前記基準線に対する前記締結部の左端の傾斜角度をAとし、前記基準線に対する前記締結部の右端の傾斜角度をBとして測定する角度測定部と、
(A+B)/2を計算することにより、前記基準線に対する前記締結部の中心軸線の傾きを算出する演算部と、
を備えることを特徴とする軸角度測定装置。
【請求項2】
前記カメラは、
前記ピボット軸の前記軸方向と交差する第一方向に前記撮像方向が沿うように設置された第一カメラと、
前記軸方向及び前記第一方向にそれぞれ直交する第二方向に前記撮像方向が沿うように設置された第二カメラと、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の軸角度測定装置。
【請求項3】
前記バックライトを支持するバックライト支持装置と、
第三方向に延び、前記バックライト支持装置を前記第三方向に沿って移動可能に支持するバックライト固定部と、
をさらに備え、
前記バックライト支持装置は、前記バックライトが前記ピボット軸に対向する照射位置と、前記照射位置よりも上方に位置する待機位置と、の間で前記バックライトを回動可能にする駆動機構部を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の軸角度測定装置。
【請求項4】
前記バックライト支持装置は、
前記バックライト固定部に取り付けられ、上下方向に延びるポール部と、
前記ポール部の延在方向に沿って移動可能に取り付けられるとともに前記バックライトを支持するアーム部と、
を備え、
前記ポール部と前記アーム部との間に前記駆動機構部が設けられていることを特徴とする請求項3に記載の軸角度測定装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の軸角度測定装置において、
前記軸角度算出部は、前記画像を所定の測定エリアに平行移動させる画像移動部をさらに備え、
前記角度測定部は、前記画像移動部によって移動された前記画像に基づいて、前記基準線と前記締結部の左端の傾斜角度をAとし、前記基準線と前記締結部の右端の傾斜角度をBとして測定することを特徴とする軸角度測定装置。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の軸角度測定装置において、
前記角度測定部はさらに、前記画像に基づいて、前記基準線に対する前記本体部の右端又は左端に沿う直線の傾斜角度をCとして測定し、
前記演算部はさらに、(A+B)/2-Cを計算することにより、前記本体部の中心軸線に対する前記締結部の中心軸線の傾きを算出することを特徴とする軸角度測定装置。
【請求項7】
円柱状の本体部と、前記本体部の一端に設けられ前記本体部から離間するにつれて直径が縮小する円錐状に形成されるとともにワイパアームが取り付けられる締結部と、を有するピボット軸を備えるワイパ装置を、着脱可能に支持する取付部と、
前記ピボット軸の軸方向と交差する方向に撮像方向が沿うように設置されたカメラと、
前記カメラの前記撮像方向において、前記ピボット軸に対して前記カメラと反対側に配置されるバックライトと、
前記カメラによって撮像された画像上に設定した基準線に対する前記締結部の中心軸線の傾きを算出する軸角度算出部と、
を備える軸角度測定装置を用いた軸角度測定方法において、
前記取付部に前記ワイパ装置を取り付けるワイパ装着工程と、
前記カメラの前記撮像方向が前記ピボット軸の前記軸方向と交差するように前記カメラを配置するカメラ配置工程と、
前記撮像方向において、前記ピボット軸に対して前記カメラと反対側に前記バックライトを配置するバックライト配置工程と、
前記カメラにより前記ピボット軸を撮像する撮像工程と、
前記撮像工程で撮像された画像に基づいて、予め設定された基準線に対する前記締結部の中心軸線の傾きを算出する軸角度演算工程と、
を有し、
前記軸角度演算工程は、前記軸角度算出部により前記基準線と前記締結部の左端の傾斜角度をAとし、前記基準線と前記締結部の右端の傾斜角度をBとして測定し、(A+B)/2を計算することにより、前記基準線に対する前記締結部の中心軸線の傾きを算出する演算工程を有することを特徴とする軸角度測定方法。
【請求項8】
請求項7に記載の軸角度測定方法において、
前記軸角度演算工程は、前記軸角度算出部により、前記画像を所定の測定エリアに平行移動させる画像移動工程をさらに備え、
前記画像移動工程では、前記撮像工程の後に行い、かつ、前記演算工程の前に行うことを特徴とする軸角度測定方法。
【請求項9】
請求項7又は請求項8に記載の軸角度測定方法において、
前記演算工程は、前記軸角度算出部により、前記基準線に対する前記本体部の右端又は左端に沿う直線の傾斜角度をCとして測定し、(A+B)/2-Cを計算することにより、前記本体部の中心軸線に対する前記締結部の中心軸線の傾きを算出する本体部比較工程をさらに含むことを特徴とする軸角度測定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、軸角度測定装置及び軸角度測定方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動車等の車両には、雨天時等における運転者の視界を確保するため、ウインドシールド(フロントガラス)に付着した雨や、前車からの飛沫を拭き取るワイパ装置が設けられている。ワイパ装置は、ウインドシールドに当接するワイパブレードが先端に設けられたワイパアームと、ワイパアームを取り付けるためのピボット軸と、を有する。ピボット軸は、円柱状のストレート部と、ストレート部の先端に設けられた円錐状のセレーション部と、を有し、セレーション部にワイパアームの基端部が締結されることにより、ピボット軸とワイパアームとが締結される。
【0003】
例えば特許文献1には、円柱状のピボット軸の先端に、雄ねじ部と、円錐状のセレーション部と、が一体形成された構成が開示されている。特許文献1に記載の技術によれば、ピボット軸のセレーション部にはワイパアームが嵌合され、雄ねじ部に螺着されるナットを介してピボット軸とワイパアームとが固定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2009-78783号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このように、ピボット軸の先端にワイパアームが締結される場合、ピボット軸の傾きは、ワイパアーム先端のワイパブレードと車体のウインドシールドとの間の接触角度に影響を及ぼす。
一方、従来、ピボット軸の傾きを測定する方法として、例えば角度計を用いてピボット軸のストレート部における軸線の角度を測定する方法がある。しかしながら、ストレート部の軸線とセレーション部の軸線とは必ずしも一致しない場合があり、これによりピボット軸の測定精度が低下するおそれがある。また、角度計を用いた測定方法では、セレーション部の傾きを測定するのが難しかった。
【0006】
そこで、本発明は、ピボット軸の傾きを容易かつ高精度に測定できる軸角度測定装置及びこの軸角度測定装置を用いた軸角度測定方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明に係る軸角度測定装置は、円柱状の本体部と、前記本体部の一端に設けられ前記本体部から離間するにつれて直径が縮小する円錐状に形成されるとともにワイパアームが取り付けられる締結部と、を有するピボット軸を備えるワイパ装置を、着脱可能に支持する取付部と、前記ピボット軸の軸方向と交差する方向に撮像方向が沿うように設置されたカメラと、前記カメラの前記撮像方向において、前記ピボット軸に対して前記カメラと反対側に配置されるバックライトと、前記カメラによって撮像された画像に基づいて、予め設定された基準線に対する前記締結部の中心軸線の傾きを算出する軸角度算出部と、を備え、前記軸角度算出部は、前記画像に基づいて、前記基準線に対する前記締結部の左端の傾斜角度をAとし、前記基準線に対する前記締結部の右端の傾斜角度をBとして測定する角度測定部と、(A+B)/2を計算することにより、前記基準線に対する前記締結部の中心軸線の傾きを算出する演算部と、を備えることを特徴としている。
【0008】
このように構成することで、基準線に対する、ピボット軸の締結部の中心軸線の傾き角度を測定できる。これにより、ワイパアームが取り付けられる締結部の角度を測定できるので、本体部の傾きを測定する従来技術と比較して、ワイパアームと車体のウインドシールドとの間の接触角度を高精度に推定できる。
また、ワイパ装置を取付部に取り付け、ピボット軸をカメラで撮像するだけで、ピボット軸の傾きを容易に測定できる。また、カメラの撮像方向において、ピボット軸に対してカメラと反対側にバックライトが配置されるので、ピボット軸は影として撮像される。これにより、バックライトが照射された明るい部分に対して、影として撮像されたピボット軸の外形状を明確に視認できる。つまり、撮像された画像のコントラストをつけることができる。よって、ピボット軸の傾きを高精度に測定することができる。
したがって、ピボット軸の傾きを容易かつ高精度に測定できる軸角度測定装置を提供できる。
【0009】
本発明に係る軸角度測定装置において、前記カメラは、前記ピボット軸の前記軸方向と交差する第一方向に前記撮像方向が沿うように設置された第一カメラと、前記軸方向及び前記第一方向にそれぞれ直交する第二方向に前記撮像方向が沿うように設置された第二カメラと、を備えることを特徴としている。
【0010】
このようにひとつのピボット軸に対して2方向から角度を測定することで、ピボット軸の角度をより高精度に測定できる。よって、ワイパアームと車体のウインドシールドとの間の接触角度をより高精度に推定できる。
【0011】
本発明に係る軸角度測定装置において、前記バックライトを支持するバックライト支持装置と、第三方向に延び、前記バックライト支持装置を前記第三方向に沿って移動可能に支持するバックライト固定部と、をさらに備え、前記バックライト支持装置は、前記バックライトが前記ピボット軸に対向する照射位置と、前記照射位置よりも上方に位置する待機位置と、の間で前記バックライトを回動可能にする駆動機構部を有することを特徴としている。
【0012】
このように構成することで、バックライト固定部及びバックライト支持装置によりバックライトを支持できる。また、バックライト支持装置はバックライト固定部上を第三方向に沿って移動可能とされているので、バックライト支持装置の位置を変更することにより、バックライトの位置を容易に調整することができる。これにより、例えばピボット軸の位置が異なる種々のワイパ装置の測定に対応することができる。
バックライト支持装置は駆動機構部を有するので、バックライトを照射位置と待機位置との間で回動させることができる。これにより、例えばワイパ装置を取付部から着脱する際に、バックライトを待機位置に配置することで作業空間を広く確保できる。よって、ワイパ装置の着脱時にバックライトが邪魔になることを抑制できる。また、ワイパ装置の着脱時にワイパ装置がバックライトに接触してバックライトが破損するのを抑制できる。
したがって、軸角度測定装置の汎用性及び作業性を向上できる。
【0013】
本発明に係る軸角度測定装置において、前記バックライト支持装置は、前記バックライト固定部に取り付けられ、上下方向に延びるポール部と、前記ポール部の延在方向に沿って移動可能に取り付けられるとともに前記バックライトを支持するアーム部と、を備え、前記ポール部と前記アーム部との間に前記駆動機構部が設けられていることを特徴としている。
【0014】
このように構成することで、アーム部がポール部の延在方向に沿って上下方向に移動することにより、バックライトが上下方向に移動可能に構成される。これにより、バックライトの上下方向における位置決めを容易に行うことができる。
ポール部とアーム部との間に駆動機構部が設けられているので、ポール部に対してアーム部を回動させることにより、ワイパ装置の着脱時における作業空間を広く確保できる。よって、バックライトの位置決め及びワイパ装置の着脱時における作業性を向上できる。
【0015】
本発明に係る軸角度測定装置において、前記軸角度算出部は、前記画像を所定の測定エリアに平行移動させる画像移動部をさらに備え、前記角度測定部は、前記画像移動部によって移動された前記画像に基づいて、前記基準線と前記締結部の左端の傾斜角度をAとし、前記基準線と前記締結部の右端の傾斜角度をBとして測定することを特徴としている。
【0016】
このように構成することで、画像中のピボット軸が測定エリアからずれた位置に配置されていたとしても、画像の位置を修正し、角度測定部による測定の精度を向上できる。
【0017】
本発明に係る軸角度測定装置において、前記角度測定部はさらに、前記画像に基づいて、前記基準線に対する前記本体部の右端又は左端に沿う直線の傾斜角度をCとして測定し、前記演算部はさらに、(A+B)/2-Cを計算することにより、前記本体部の中心軸線に対する前記締結部の中心軸線の傾きを算出することを特徴としている。
【0018】
このように構成することで、ピボット軸における本体部の中心軸線に対する締結部の中心軸線の傾きを測定することができる。
【0019】
本発明に係る軸角度測定方法は、円柱状の本体部と、前記本体部の一端に設けられ前記本体部から離間するにつれて直径が縮小する円錐状に形成されるとともにワイパアームが取り付けられる締結部と、を有するピボット軸を備えるワイパ装置を、着脱可能に支持する取付部と、前記ピボット軸の軸方向と交差する方向に撮像方向が沿うように設置されたカメラと、前記カメラの前記撮像方向において、前記ピボット軸に対して前記カメラと反対側に配置されるバックライトと、前記カメラによって撮像された画像上に設定した基準線に対する前記締結部の中心軸線の傾きを算出する軸角度算出部と、を備える軸角度測定装置を用いた軸角度測定方法において、前記取付部に前記ワイパ装置を取り付けるワイパ装着工程と、前記カメラの前記撮像方向が前記ピボット軸の前記軸方向と交差するように前記カメラを配置するカメラ配置工程と、前記撮像方向において、前記ピボット軸に対して前記カメラと反対側に前記バックライトを配置するバックライト配置工程と、前記カメラにより前記ピボット軸を撮像する撮像工程と、前記撮像工程で撮像された画像に基づいて、予め設定された基準線に対する前記締結部の中心軸線の傾きを算出する軸角度演算工程と、を有し、前記軸角度演算工程は、前記軸角度算出部により前記基準線と前記締結部の左端の傾斜角度をAとし、前記基準線と前記締結部の右端の傾斜角度をBとして測定し、(A+B)/2を計算することにより、前記基準線に対する前記締結部の中心軸線の傾きを算出する演算工程を有することを特徴としている。
【0020】
本発明の態様に係る軸角度測定方法によれば、ワイパ装着工程と、カメラ配置工程と、バックライト配置工程と、撮像工程と、軸角度演算工程と、により基準線に対するピボット軸における締結部の中心軸線の傾きを測定できる。これにより、本体部の傾きを測定する従来技術と比較して、ワイパアームと車体のウインドシールドとの間の接触角度を高精度に推定できる。
本発明の態様に係る軸角度測定方法によれば、ピボット軸をカメラで撮像し、撮像された画像からピボット軸の傾きを容易に測定できる。また、カメラの撮像方向において、ピボット軸に対してカメラと反対側にバックライトが配置されるので、ピボット軸は影として撮像される。これにより、バックライトが照射された明るい部分に対して、影として撮像されたピボット軸の外形状を明確に視認できる。よって、ピボット軸の傾きを高精度に測定することができる。
したがって、ピボット軸の傾きを容易かつ高精度に測定できる軸角度測定方法を提供できる。
【0021】
本発明に係る軸角度測定方法において、前記軸角度演算工程は、前記軸角度算出部により、前記画像を所定の測定エリアに平行移動させる画像移動工程をさらに備え、前記画像移動工程では、前記撮像工程の後に行い、かつ、前記演算工程の前に行うことを特徴としている。
【0022】
このように構成することで、画像中のピボット軸が測定エリアからずれた位置に配置されていたとしても、画像の位置を修正し、演算工程における測定の精度を向上できる。
【0023】
本発明に係る軸角度測定方法において、前記演算工程は、前記軸角度算出部により、前記基準線に対する前記本体部の右端又は左端に沿う直線の傾斜角度をCとして測定し、(A+B)/2-Cを計算することにより、前記本体部の中心軸線に対する前記締結部の中心軸線の傾きを算出する本体部比較工程をさらに含むことを特徴としている。
【0024】
このように構成することで、ピボット軸における本体部の中心軸線に対する締結部の中心軸線の傾きを測定することができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、ピボット軸の傾きを容易かつ高精度に測定できる軸角度測定装置及びこの軸角度測定装置を用いた軸角度測定方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】第1実施形態に係る軸角度測定装置の外観斜視図。
図2】第1実施形態に係るワイパ装置の斜視図。
図3】第1実施形態に係るピボット軸とワイパアームとの締結部分を示す拡大図。
図4】第1実施形態に係る軸角度測定装置の主要部の斜視図。
図5】第1実施形態に係るピボット軸周辺の拡大図。
図6】第1実施形態に係るカメラ、ピボット軸及びバックライトの位置関係を示す説明図。
図7】第1実施形態に係るピボット軸の角度の算出方法を示す説明図。
図8】第1実施形態に係る軸角度演算工程の第1ステップを示す説明図。
図9】第2実施形態に係る軸角度演算工程の第2ステップを示す説明図。
図10】第2実施形態に係る軸角度演算工程の第3ステップを示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0027】
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0028】
(軸角度測定装置)
図1は、第1実施形態に係る軸角度測定装置1の外観斜視図である。
軸角度測定装置1は、自動車等の車体に取り付けられるワイパ装置2のピボット軸24の角度を測定するための装置である。軸角度測定装置1は、ワイパ装置2を支持するワイパ支持部3と、ワイパ装置2の周囲に配置されたカメラ部4と、ワイパ装置2の周囲に配置されたバックライト部5と、ワイパ支持部3の側方に設けられた軸角度算出部6と、を有する。
なお、以下の説明において、前後上下左右等の向きは、水平な床面F上に設置された状態の軸角度測定装置1において、軸角度測定装置1の正面に立つ使用者から見て手前側を「前」、その逆側を「後」とし、上下左右も使用者から見た向きと同一とする。以下の説明において、上下方向は鉛直方向と一致している。また、図中において、矢印UPは上方を示し、矢印FRは前方を示し、矢印LHは左方を示している。
【0029】
(ワイパ装置)
図2は、第1実施形態に係るワイパ装置2の斜視図である。
ワイパ装置2は、モータ21と、モータ21に接続される制御部22と、モータの出力を伝達するリンク機構23と、リンク機構23の端部に設けられるピボット軸24と、ピボット軸24に取り付けられるワイパ本体25と、固定部29と、を有する。
【0030】
モータ21は、ワイパスイッチのON/OFF、Hi、Loなどのスイッチ情報やエンジン起動情報(車両のエンジンを起動するイグニッションスイッチがオンしたときに供給されるエンジン起動信号、車両の車速を示す信号)が入力されることにより駆動する。
【0031】
制御部22は、例えばワイパスイッチのHi、Loなどのスイッチ操作に応じてモータ21の回転数を制御して出力する。
リンク機構23は、制御部22に接続されている。リンク機構23は、モータ21の回転運動を往復運動に変換している。
【0032】
ピボット軸24は、リンク機構23のモータ21とは反対側の端部に接続されている。ピボット軸24は、第一ピボット軸24aと、第二ピボット軸24bと、を有する。第一ピボット軸24a及び第二ピボット軸24bは、モータ21を挟んで一対設けられている。ワイパ装置2が車体に取り付けられた状態において、第一ピボット軸24aは車体の運転席側に配置される。また、第二ピボット軸24bは車体の助手席側に配置される。
【0033】
ワイパ本体25は、ピボット軸に取り付けられるワイパアーム26と、ワイパアームの先端に設けられたワイパブレード27と、を有する。なお、図2において図示は省略するが、第一ピボット軸24aにも第二ピボット軸24bに取り付けられたものと同じワイパ本体25が取り付けられている。すなわち、ワイパ本体25は、第一ピボット軸24a及び第二ピボット軸24bにそれぞれ取り付けられている。
【0034】
ワイパアーム26は、細い棒状に形成されている。ワイパアーム26の基端部には、ピボット軸24を挿入可能な貫通孔26aが形成されている。貫通孔26aにピボット軸24が挿入されることにより、ピボット軸24にワイパアーム26が取り付けられている。ワイパアーム26は、リンク機構23によってモータ21の回転運動を往復運動に変えることにより、ピボット軸24を回転中心として揺動して往復揺動を行う。
【0035】
ワイパブレード27は、ワイパアーム26の先端に回動可能に取り付けられている。ワイパブレード27は、ワイパアーム26が往復揺動を行うことにより、ウインドシールド上にて払拭動作を行う。
【0036】
図3は、ピボット軸24とワイパアーム26との締結部分を示す拡大図である。
図3に示すように、ピボット軸24は、円柱状の本体部11と、本体部の先端に接続された締結部12と、締結部12の先端に接続されたねじ部13と、が一体形成されている。
【0037】
本体部11は、基端から先端に向かって直径がほぼ一定な円柱状に形成されている。
締結部12は、本体部11の先端に接続され、本体部11から離間するにつれて直径が縮小する円錐状に形成されている。締結部12は、ワイパアーム26の貫通孔26aに内側から当接している。
ねじ部13は、締結部12のうち本体部11と反対側の端部に接続されている。ねじ部13の外周には雄ねじが形成されている。ワイパアーム26の貫通孔26aにピボット軸24が挿入された状態で、ねじ部13にはナット15が螺合されている。これにより、ピボット軸24とワイパアーム26とが固定される。
【0038】
図2に示すように、固定部29は、第一固定部29aと、第二固定部29bと、第三固定部29cと、を有する。第一固定部29aは、制御部22の側部に設けられている。第二固定部29bは、第一ピボット軸24aの近傍に設けられている。第三固定部29cは、第二ピボット軸24bの近傍に設けられている。第一固定部29a、第二固定部29b及び第三固定部29cには、ボルト等の締結具が挿通可能な孔が形成されている。
【0039】
(ワイパ支持部)
図1に戻って、ワイパ支持部3は、床面F上に設置されている。ワイパ支持部3は、ワイパ装置2と、カメラ部4と、バックライト部5と、軸角度算出部6と、を床面Fに対して支持している。ワイパ支持部3は、床面Fに設置される支持構造体30と、支持構造体30の上部に設けられる作業台31と、作業台31上に設置される取付部35と、を有する。
【0040】
支持構造体30は、例えばパイプ等の棒状の金属部材を組み合わせることにより枠状に形成されている。具体的に、支持構造体30は、上下方向に離間して配置された一対の長方形状の横フレーム30aと、横フレーム30aの長辺における中間部同士をそれぞれ連結する補助フレーム30bと、上下に配置された横フレーム30aにおける4つの角部及び補助フレーム30bの端部同士をそれぞれ連結し、上下方向に延びる合計6本の縦フレーム30cと、により四角柱状に形成されている。支持構造体30の下面にはキャスター30dが取り付けられている。キャスター30dは床面Fに当接している。
【0041】
作業台31は、支持構造体30の上部に配置されている。作業台31は、矩形板状に形成されている。上方から見て、作業台31の外形は、横フレーム30aの外形と同等な大きさである。作業台31は、支持構造体30上にボルト等により固定されている。作業台31の後端には、後壁32が接続されている。後壁32は、作業台31の後端から上方に向かって延びている。作業台31の右端には、右側壁33が接続されている。右側壁33は、作業台31の右端から上方に向かって延びている。作業台31の左端には、左側壁34が接続されている。左側壁34は、作業台31の左端から上方に向かって延びている。
作業台31と、後壁32と、右側壁33と、左側壁34と、により、上方及び前方が開口された箱状の作業空間Sが設けられている。
【0042】
取付部35は、作業台31の上面かつ作業空間S内に取り付けられている。取付部35は、板状の基部36と、基部36に取り付けられる第一取付部37と、第二取付部38と、第三取付部39と、を有する。
基部36は、上面から見て、作業台31の中央に配置されている。基部36は、作業台31と平行な板状に形成されている。第一取付部37、第二取付部38及び第三取付部39は、基部36上に固定され、基部36から上方へ向かって延びる四角柱状に形成されている。第一取付部37は、基部36の左右方向の中央部に設けられている。第二取付部38は、第一取付部37よりも右方に設けられている。第三取付部39は、第一取付部37よりも左方に設けられている。これら取付部37,38,39上に、ワイパ装置2が着脱可能に取り付けられている。
【0043】
図4は、第1実施形態に係る軸角度測定装置1の主要部の斜視図である。
図4に示すように、第一取付部37の上面には、ワイパ装置2の第一固定部29aが取り付けられている。第二取付部38の上面には、ワイパ装置2の第二固定部29bが取り付けられている。第三取付部39の上面には、ワイパ装置2の第三固定部29cが取り付けられている。第一取付部37、第二取付部38及び第三取付部39は、上下方向の高さがそれぞれ異なる。これにより、ワイパ装置2は、ワイパ装置2の固定部29における固定角度が、車体に取り付けられた状態における固定部29の固定角度と同じになるようにワイパ支持部3に固定されている。
【0044】
(カメラ部)
作業台31上(図1も参照)には、取付部35の前方、右方及び左方に設けられて取付部35の周囲を囲うように、カメラ部4が配置されている。カメラ部4は、ピボット軸24を撮像するためのものである。カメラ部4は、作業台31上に配置されたカメラ固定部40と、カメラ固定部40上に配置されたカメラ支持部41と、カメラ支持部41に支持されたカメラ42と、を有する。
【0045】
カメラ固定部40は、取付部35の前方に配置される第一カメラ固定部71と、取付部35の右方に配置される第二カメラ固定部72と、取付部35の左方に配置される第三カメラ固定部73と、を有する。
【0046】
第一カメラ固定部71は、左右方向に沿って延びている。第一カメラ固定部71には、左右方向に沿って複数の第一係合部76が形成されている。第一係合部76は、第一カメラ固定部71を上下方向に貫通している。
第二カメラ固定部72は、前後方向に沿って延びている。第二カメラ固定部72には、前後方向に沿って複数の第二係合部77が形成されている。第二係合部77は、第二カメラ固定部72を上下方向に貫通している。
第三カメラ固定部73は、前後方向に沿って延びている。第三カメラ固定部73には、前後方向に沿って複数の第三係合部78が形成されている。第三係合部78は、第三カメラ固定部73を上下方向に貫通している。
このように、各カメラ固定部40には、第一係合部76、第二係合部77及び第三係合部78からなる係合部75がそれぞれ形成されている。
【0047】
カメラ支持部41は、カメラ固定部40に形成された複数の係合部75のうちの一部に係合されることにより、カメラ固定部40上に設置されている。カメラ支持部41は、第一カメラ固定部71上に配置された第一カメラ支持部81と、第二カメラ固定部72上に配置された第二カメラ支持部82と、第一カメラ固定部71上に配置された第三カメラ支持部83と、第三カメラ固定部73上に配置された第四カメラ支持部84と、を有する。
第一カメラ支持部81は、第一ピボット軸24aに対応する位置に設置されている。
第二カメラ支持部82は、第一ピボット軸24aに対応する位置に設置されている。
第三カメラ支持部83は、第一カメラ支持部81よりも左右方向の左方に設置されている。第三カメラ支持部83は、第二ピボット軸24bに対応する位置に設置されている。
第四カメラ支持部84は、第二ピボット軸24bに対応する位置に設置されている。
【0048】
各カメラ支持部41上には、カメラ42が配置されている。カメラ42は、第一カメラ支持部81に支持される第一カメラ45と、第二カメラ支持部82に支持される第二カメラ46と、第三カメラ支持部83に支持される第三カメラ47と、第四カメラ支持部84に支持される第四カメラ48と、を有する。
第一カメラ45は、撮像方向が第一撮像方向D1(請求項における第一方向)に沿うように配置されている。第一撮像方向D1は、第一ピボット軸24aの軸方向と直交している。
第二カメラ46は、撮像方向が第二撮像方向D2(請求項における第二方向)に沿うように配置されている。第二撮像方向D2は、第一ピボット軸24aの軸方向及び第一撮像方向D1にそれぞれ直交している。
第三カメラ47は、撮像方向が第三撮像方向D3に沿うように配置されている。第三撮像方向D3は、第二ピボット軸24bの軸方向と直交している。
第四カメラ48は、撮像方向が第四撮像方向D4に沿うように配置されている。第四撮像方向D4は、第一ピボット軸24aの軸方向及び第三撮像方向D3にそれぞれ直交している。
【0049】
(バックライト部)
作業台31(図1参照)上には、取付部35及びカメラ部4よりも後方にバックライト部5が配置されている。バックライト部5は、カメラ42による撮像時に発光してピボット軸24を高精度に撮像するためのものである。バックライト部5は、作業台31上に配置されたバックライト固定部50と、バックライト固定部50に支持されたバックライト支持装置51と、を有する。
【0050】
バックライト固定部50は、取付部35の後方において第三方向D5に沿って延びている。第三方向D5は、ワイパ装置2の長手方向に略平行な方向であり、言い換えれば、2つのピボット軸24同士を結んだ直線に略平行な方向である。バックライト固定部50は、例えば断面矩形状の棒状に形成されている。
【0051】
バックライト固定部50上には、バックライト支持装置51が支持されている。バックライト支持装置51は、左右方向の右方に配置される第一バックライト支持装置51aと、第一バックライト支持装置51aよりも左右方向の左方に配置される第二バックライト支持装置51bと、を有する。第一バックライト支持装置51a及び第二バックライト支持装置51bは、バックライト固定部50の延在方向(左右方向)に沿ってそれぞれバックライト固定部50上を移動可能に支持されている。第一バックライト支持装置51aは、第一ピボット軸24aに対応する位置に配置されている。第二バックライト支持装置51bは、第二ピボット軸24bに対応する位置に配置されている。
なお、第一バックライト支持装置51a及び第二バックライト支持装置51bはほぼ同等の構成とされているため、以下の説明では第一バックライト支持装置51aについて詳細に説明し、第二バックライト支持装置51bの詳細な説明を省略する。
【0052】
第一バックライト支持装置51a(バックライト支持装置51)は、バックライト固定部50上をスライド移動可能に構成されている。バックライト支持装置51は、例えばバックライト支持装置51に設けられたブレーキレバー(不図示)を締めることにより左右方向の移動が制限され、バックライト固定部50に固定される。バックライト支持装置51は、バックライト固定部50に取り付けられて上方に延びるポール部54と、ポール部54から前方へ向かって突出するアーム部55と、アーム部55の端部に設けられるバックライト56と、ポール部54とアーム部55との間に設けられる駆動機構部57と、を有する。
【0053】
ポール部54は、バックライト固定部50から上方に向かって延びている。ポール部54の上部には、操作部58が設けられている。操作部58を操作することにより、ポール部54の上下方向の長さが変更可能に構成されている。
【0054】
アーム部55は、ポール部54の延在方向(上下方向)に沿って移動可能に取り付けられている。アーム部55は、ポール部54から、ワイパ装置2が位置する前方に突出している。アーム部55は、ポール部54から前方へ延びるアーム本体55aと、アーム本体55aの前端に接続されて下方に延びる吊下部55bと、によりL字状に形成されている。吊下部55bは、アーム本体55aに対して前後方向に移動可能に取り付けられている。アーム本体55aと吊下部55bとは別部材により構成されている。なお、アーム本体55aと吊下部55bとは一体形成されていてもよい。
【0055】
吊下部55bの下端には、バックライト56が取り付けられている。バックライト56は、第一バックライト支持装置51aに取り付けられる第一バックライト91及び第二バックライト92と、第二バックライト支持装置51bに取り付けられる第三バックライト93及び第四バックライト94と、を有する。
【0056】
図5は、第1実施形態に係る第一ピボット軸24a周辺の拡大図である。図6は、第1実施形態に係るカメラ42、ピボット軸24及びバックライト56の位置関係を示す説明図である。
図4及び図5に示すように、第一バックライト91及び第二バックライト92は、第一ピボット軸24aに対応する位置に配置されている。
具体的に、図5に示すように、第一バックライト91は、第一カメラ45の撮像方向である第一撮像方向D1において、第一ピボット軸24aに対して第一カメラ45と反対側に配置されている。第一バックライト91は、発光面が第一カメラ45側を向き、かつ第一撮像方向D1と直交するように配置されている。
第二バックライト92は、第二カメラ46の撮像方向である第二撮像方向D2において、第一ピボット軸24aに対して第二カメラ46と反対側に配置されている。第二バックライト92は、発光面が第二カメラ46側を向き、かつ第二撮像方向D2と直交するように配置されている。
【0057】
図4に示すように、第二バックライト支持装置51bの吊下部55bの下端には、第三バックライト93及び第四バックライト94が取り付けられている。ここで、第二バックライト支持装置51bにおいて、バックライト56以外の構成は、第一バックライト支持装置51aと同等の構成とされている。第三バックライト93及び第四バックライト94は、第二ピボット軸24bに対応する位置に配置されている。
具体的に、第三バックライト93は、第三カメラ47の撮像方向である第三撮像方向D3において、第二ピボット軸24bに対して第三カメラ47と反対側に配置されている。第三バックライト93は、発光面が第三カメラ47側を向き、かつ第三撮像方向D3と直交するように配置されている。
第四バックライト94は、第四カメラ48の撮像方向である第四撮像方向D4において、第二ピボット軸24bに対して第四カメラ48と反対側に配置されている。第四バックライト94は、発光面が第四カメラ48側を向き、かつ第四撮像方向D4と直交するように配置されている。
【0058】
このように、各カメラ42及び各バックライト56は、カメラ42、ピボット軸24、バックライト56の順で直線上に並ぶように配置されている(図6参照)。
【0059】
図4に示すように、ポール部54とアーム部55との連結部分には、駆動機構部57が設けられている。駆動機構部57は、ワイパ装置2の着脱時に、アーム部55を作業面の上方へ退避させるためのものである。駆動機構部57は、左右方向に沿う方向を軸方向として、ポール部54に対してアーム部55を上下に回動可能にしている。具体的に、駆動機構部57により、アーム部55は、バックライト56がピボット軸24に対向する照射位置P1と、バックライト56が照射位置P1よりも上方に位置する待機位置P2と、の間で回動可能とされている。なお、図4では、待機位置P2におけるアーム本体55aの位置のみを示しており、待機位置P2における吊下部55b及びバックライト56の図示は省略している。
【0060】
(軸角度算出部)
図1に戻って、軸角度算出部6は、ワイパ支持部3に設置されている。軸角度算出部6には、カメラ42により撮像された画像が送信される。軸角度算出部6は、画像移動部61と、角度測定部62と、演算部63と、表示装置64と、を備える。
図7は、第1実施形態に係るピボット軸24の角度の算出方法を示す説明図である。
図7に示すように、軸角度算出部6は、カメラ42により撮像された画像に基づいて、ピボット軸24における本体部11の中心軸線LCに対する締結部12の中心軸線LSの傾きθを算出する。傾きθの具体的な算出方法については、後述する軸角度測定方法の説明において詳細に説明する。
【0061】
(軸角度測定方法)
次に、上述の軸角度測定装置1を用いてピボット軸24の傾きを測定する軸角度測定方法について説明する。
軸角度測定方法は、ワイパ装着工程と、ワイパ装着工程の後に行うカメラ配置工程と、カメラ配置工程の後に行うバックライト配置工程と、バックライト配置工程の後に行う撮像工程と、撮像工程の後に行う軸角度演算工程と、軸角度演算工程の後に行う演算結果表示工程と、を有する。
【0062】
図1に示すように、ワイパ装着工程では、ワイパ支持部3の取付部35にワイパ装置2を取り付ける。具体的に、図1及び図3に示すように、第一取付部37には第一固定部29aが取り付けられる。第二取付部38には第二固定部29bが取り付けられる。第三取付部39には第三固定部29cが取り付けられる。
【0063】
カメラ配置工程では、カメラ42の撮像方向がピボット軸24の軸方向と交差するようにカメラ42を配置する。具体的に、第一ピボット軸24aの軸方向と直交するように第一カメラ45と第二カメラ46とを配置する。また、第二ピボット軸24bの軸方向と直交するように第三カメラ47と第四カメラ48とを配置する。
カメラ配置工程は、カメラ位置調整工程を含む。カメラ位置調整工程では、カメラ固定部40の延在方向に沿って形成された複数の係合部75のうちの一部に、カメラ42を支持するカメラ支持部41を取り付けることにより、ピボット軸24とカメラ42との距離を調整する。
【0064】
バックライト配置工程では、カメラ42の撮像方向において、ピボット軸24に対してカメラ42と反対側にバックライト56を配置する。具体的に、第一カメラ45と対向する位置に第一バックライト91を配置する。第二カメラ46と対向する位置に第二バックライト92を配置する。第三カメラ47と対向する位置に第三バックライト93を配置する。第四カメラ48と対向する位置に第四バックライト94を配置する。
バックライト配置工程は、バックライト位置調整工程と、バックライト回動工程と、をさらに含む。バックライト位置調整工程では、バックライト固定部50における所定の位置にバックライト支持装置51を取り付けることにより、ピボット軸24とバックライト56との距離を調整する。バックライト回動工程では、バックライト位置調整工程の後に、バックライト56がワイパ装置2よりも上方に位置する待機位置P2から、バックライト56がピボット軸24に対向する照射位置P1まで、バックライト56を支持するアーム部55を回動する。なお、バックライト位置調整工程とバックライト回動工程との順番は逆であってもよい。
【0065】
撮像工程では、カメラ42によりピボット軸24を撮像する。このとき、カメラ42の撮像方向において、ピボット軸24に対してカメラ42と反対側にバックライト56が配置されているので、バックライトが照射された明るい部分に対して、ピボット軸24は影として撮像される。これにより、ピボット軸24の外周部における明度の差が大きくなり、ピボット軸の外形状が明確に視認される。
【0066】
図7に示すように、軸角度演算工程では、撮像工程で撮像された画像に基づいて、ピボット軸24の本体部11の中心軸線LCに対する締結部12の中心軸線LSの傾きθを算出する。具体的に、軸角度演算工程は、第1ステップと、第2ステップと、第3ステップと、を有する。
【0067】
図8は、第1実施形態に係る軸角度演算工程の第1ステップを示す説明図である。
図8に示すように、第1ステップでは、画像移動部61により、撮像されたピボット軸24が所定の測定エリアMA内に配置されるように、ピボット軸24の撮像画像を移動させる。具体的には、測定エリアMA内の第一領域R1に右端側の締結部12とねじ部13とが映るように、ピボット軸24の撮像画像の位置を調整する。
【0068】
ここで、第2ステップにおける傾きθの算出方法について詳細に説明する。
図7に示すように、まず、角度測定部62は、撮像工程により撮像された画像に基づいて、本体部11の右端及び左端に沿う直線の中線を求めることにより、本体部11の中心軸線LCを算出する。次に、角度測定部62は、本体部11の左辺に対する締結部12の左端の傾斜角度をAとし、本体部11の右辺に対する締結部12の右端の傾斜角度をBとして、A及びBの値を記憶する。ここで、A及びBはそれぞれ鋭角とされている。また、A及びBは、本体部11の中心軸線LCに対して時計回りに傾斜している場合は正の値として定義され、本体部11の中心軸線LCに対して反時計回りに傾斜している場合は負の値として定義されている。本実施形態において、Aは正の値であり、Bは負の値とされている。最後に、演算部63により、θ=(A+B)/2の式における右辺を計算する。これにより、本体部11の中心軸線LCに対する締結部12の中心軸線LSの傾きθを算出する。
【0069】
第3ステップでは、第2ステップで算出した傾きθを車体取り付け時の傾きに換算する。なお、第3ステップにおいて、ピボット軸24の傾きが所定の範囲内に入っているか否かを判定し、ワイパ装置の合否判定を行っても良い。
【0070】
演算結果表示工程では、軸角度算出部6が軸角度演算工程により演算された結果を表示装置64に表示する。
【0071】
このように、ワイパ装着工程と、カメラ配置工程と、バックライト配置工程と、撮像工程と、画像移動工程と、軸角度演算工程と、を経ることにより、ピボット軸24の軸角度を測定できる。
【0072】
(作用、効果)
次に、上述した軸角度測定装置1及び軸角度測定方法の作用、効果について説明する。
本発明の態様に係る軸角度測定装置1によれば、基準線LBに対する、ピボット軸24の締結部12の中心軸線LSの傾き角度を測定できる。これにより、ワイパアーム26が取り付けられる締結部12の角度を測定できるので、本体部11の傾きを測定する従来技術と比較して、ワイパアーム26と車体のウインドシールドとの間の接触角度を高精度に推定できる。
また、ワイパ装置2をワイパ支持部3の取付部35に取り付け、ピボット軸24をカメラ42で撮像するだけで、ピボット軸24の傾きを容易に測定できる。また、カメラ42の撮像方向において、ピボット軸24に対してカメラ42と反対側にバックライト56が配置されるので、ピボット軸24は影として撮像される。これにより、バックライト56が照射された明るい部分に対して、影として撮像されたピボット軸24の外形状を明確に視認できる。つまり、撮像された画像のコントラストをつけることができる。よって、ピボット軸24の傾きを高精度に測定することができる。
したがって、ピボット軸24の傾きを容易かつ高精度に測定できる軸角度測定装置1を提供できる。
【0073】
ワイパ装置2は、ワイパ装置2の固定部29における固定角度が、車体に取り付けられた状態における固定部29の固定角度と同じになるように取付部35に支持されているので、車体へのワイパ装置2の取付状態を軸角度測定時に再現できる。これにより、重力や取付状態によるピボット軸24への影響を抑えることができる。よって、より高精度にピボット軸24の傾きを測定できる。
【0074】
ひとつのピボット軸24に対して2台のカメラ42が設置されているので、ひとつのピボット軸24に対して2方向から角度を測定することで、ピボット軸24の角度をより高精度に測定できる。よって、ワイパアーム26と車体のウインドシールドとの間の接触角度をより高精度に推定できる。
【0075】
本構成によれば、カメラ固定部40及びカメラ支持部41によりカメラ42を支持できる。また、カメラ固定部40には撮像方向に交差する方向に沿って複数の係合部75が形成されている。カメラ支持部41は、カメラ42を支持するとともに、複数の係合部75のうちの一部に係合されている。よって、係合される係合部75の位置を変更することにより、カメラ42の位置を容易に変更できる。これにより、例えばピボット軸24の位置が異なる種々のワイパ装置2の測定に対応することができる。
したがって、軸角度測定装置1の汎用性及び作業性を向上できる。
【0076】
本構成によれば、バックライト固定部50及びバックライト支持装置51によりバックライト56を支持できる。また、バックライト支持装置51はバックライト固定部50上を第三方向D5に沿って移動可能とされているので、バックライト支持装置51の位置を変更することにより、バックライト56の位置を調整することができる。これにより、例えばピボット軸24の位置が異なる種々のワイパ装置2の測定に対応することができる。
バックライト支持装置51は駆動機構部57を有するので、バックライト56を照射位置P1と待機位置P2との間で回動させることができる。これにより、例えばワイパ装置2をワイパ支持部3の取付部35から着脱する際に、バックライト56を待機位置P2に配置することで作業空間Sを広く確保できる。よって、ワイパ装置2の着脱時にバックライト56が邪魔になることを抑制できる。また、ワイパ装置2の着脱時にワイパ装置2がバックライト56に接触してバックライト56が破損するのを抑制できる。
したがって、軸角度測定装置1の汎用性及び作業性を向上できる。
【0077】
バックライト支持装置51において、アーム部55がポール部54の延在方向に沿って上下方向に移動することにより、バックライト56が上下方向に移動可能に構成される。これにより、バックライト56の上下方向における位置決めを容易に行うことができる。
ポール部54とアーム部55との間に駆動機構部57が設けられているので、ポール部54に対してアーム部55を回動させることにより、ワイパ装置2の着脱時における作業空間Sを広く確保できる。よって、バックライト56の位置決め及びワイパ装置2の着脱時における作業性を向上できる。
【0078】
軸角度算出部6は画像移動部61を備え、画像移動部61によって移動された前記画像に基づいて傾斜角度を測定するので、画像中のピボット軸24が測定エリアからずれた位置に配置されていたとしても、画像の位置を修正し、角度測定部62による測定の精度を向上できる。
また、演算部63は、(A+B)/2-Cを計算することにより、ピボット軸24における本体部11の中心軸線LCに対する締結部12の中心軸線LSの傾きを測定することができる。
【0079】
本発明の態様に係る軸角度測定方法によれば、ワイパ装着工程と、カメラ配置工程と、バックライト配置工程と、撮像工程と、軸角度演算工程と、により基準線LBに対するピボット軸24における締結部12の中心軸線LSの傾きθを測定できる。
したがって、ピボット軸24の傾きを容易かつ高精度に測定できる軸角度測定方法を提供できる。
【0080】
本構成によれば、カメラ配置工程はカメラ位置調整工程を含み、カメラ位置調整工程によりピボット軸24とカメラ42との距離を調整できる。
バックライト配置工程は、バックライト位置調整工程を含み、バックライト位置調整工程によりピボット軸24とバックライト56との距離を調整できる。
このように、カメラ42及びバックライト56の位置を容易に変更できるので、例えばピボット軸24の位置が異なる種々のワイパ装置2の測定に対応することができる。したがって、汎用性及び作業性を向上した軸角度測定方法とすることができる。
【0081】
本構成によれば、バックライト配置工程はバックライト回動工程を含み、バックライト回動工程によりバックライト56を待機位置P2と照射位置P1との間で回動させることができる。これにより、例えばワイパ装置2をワイパ支持部3の取付部35から着脱する際に、バックライト56を待機位置に配置することで作業空間Sを広く確保できる。よって、ワイパ装置2の着脱時にバックライト56が邪魔になることを抑制できる。また、ワイパ装置2の着脱時にワイパ装置2がバックライト56に接触してバックライトが破損するのを抑制できる。
【0082】
軸角度演算工程は、軸角度算出部6により、画像を所定の測定エリアに平行移動させる画像移動工程をさらに備え、画像移動工程では、撮像工程の後に行い、かつ、演算工程の前に行う。これにより、画像中のピボット軸24が測定エリアからずれた位置に配置されていたとしても、画像の位置を修正し、演算工程における測定の精度を向上できる。
【0083】
本構成によれば、締結部12における左右の傾斜角度A,Bに基づき、本体部11の中心軸線LCに対する締結部12の中心軸線LSの傾きθを容易に測定できる。
【0084】
(第2実施形態)
次に、図9及び図10に基づいて、本発明に係る第2実施形態について説明する。
図9は、第2実施形態に係る軸角度演算工程の第2ステップを示す説明図である。図10は、第2実施形態に係る軸角度演算工程の第3ステップを示す説明図である。以下の説明において、上述した第1実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して適宜説明を省略する。
本第2実施形態と前述の第1実施形態との相違点は、本第2実施形態では、軸角度演算工程において基準線LBを設定している点で上述した第1実施形態と相違している。
【0085】
軸角度測定方法は、軸角度演算工程を有する。軸角度演算工程は、第1ステップ(画像移動工程)と、第2ステップ(演算工程)と、第3ステップ(本体部比較工程)と、を有する。本実施形態において、軸角度演算工程以外は上述した第1実施形態と同様とされている。
【0086】
第1ステップでは、図8に示すように、第1実施形態と同様に、画像移動部61により、撮像されたピボット軸24が所定の測定エリアMA内に配置されるように、ピボット軸24の撮像画像を移動させる。具体的には、測定エリアMA内の第一領域R1に右端側の締結部12とねじ部13とが映るように、ピボット軸24の撮像画像の位置を調整する。ここで、第2実施形態では、ピボット軸24の撮像画像を平行移動のみさせ、回転移動させない。
【0087】
図9に示すように、第2ステップでは、角度測定部62は、撮像工程により撮像された画像に基づいて、予め設定された基準線LBに対する締結部12の中心軸線LSの傾きθ´を算出する。基準線LBは、測定エリアMA内に任意に設定されてよく、例えばワイパ装置2の機種や、取り付けられる車体の種類によって異なる角度に設定してもよい。本実施形態では、基準線LBは略鉛直方向に設定されている。なお、基準線LBは軸角度算出部6による演算に用いられればよく、表示装置64上に表示しなくてもよい。基準線LBの座標等の情報は、軸角度算出部6内に設けられた記憶装置に予め格納されており、角度測定部62によって読み出される。第2ステップでは、まず、角度測定部62により、基準線LBに対する締結部12の左端の傾斜角度をA´(請求項のA)とし、基準線LBに対する締結部12の右端の傾斜角度をB´(請求項のB)として、A´及びB´の値を記憶する。ここで、A´及びB´はそれぞれ鋭角とされている。また、A´及びB´は、基準線LBに対して時計回りに傾斜している場合は正の値として定義され、基準線LBに対して反時計回りに傾斜している場合は負の値として定義されている。次に、演算部63により、θ´=(A´+B´)/2の式における右辺を計算する。これにより、基準線LBに対する締結部12の中心軸線LSの傾きθ´を算出する。
【0088】
図10に示すように、第3ステップでは、角度測定部62により、基準線LBに対する本体部11の右端又は左端に沿う直線の傾きCを測定することにより、基準線LBに対する本体部11の中心軸線LCの傾きCを算出する。次に、演算部63により、θ=θ´-Cの式における右辺を計算する。これにより、本体部11の中心軸線LCに対する締結部12の中心軸線LSの傾きθが算出される。
なお、本実施形態において、第3ステップは省略してもよい。
【0089】
本実施形態によれば、第1実施形態と同様の作用、効果を奏することに加え、画像上でピボット軸24が傾いている場合であっても、ピボット軸24の傾きを高精度に測定できる。よって、第1ステップにおいて、撮像工程で撮像した画像を回転移動させる必要がなく、平行移動させるのみでよい。また、基準線LBに対する締結部12の中心軸線LSの傾きのみを測定したい場合は、第3ステップを省略することで第1実施形態と比較して工程数を削減できる。
【0090】
以上、本発明の好ましい実施例を説明したが、本発明はこれら実施例に限定されることはない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。本発明は前述した説明によって限定されることはなく、添付のクレームの範囲によってのみ限定される。
例えば、上述した実施形態では、ワイパ装置2は、ワイパ装置2の固定部29における固定角度が、車体に取り付けられた状態における固定部29の固定角度と同じになるようにワイパ支持部3に取り付けられる場合について説明したが、この構成のみに限られない。ワイパ装置2の固定部29における固定角度が、車体に取り付けられた状態における固定部29の固定角度と異なるようにワイパ支持部3に取り付けられ、軸角度算出部6により角度のずれを補正してもよい。
【0091】
ワイパ装置2は、単一のピボット軸24を有していてもよい。
ワイパ装置2における固定部29の数は上述した実施形態に限定されない。
【0092】
測定するワイパ装置2の機種により、第一取付部37、第二取付部38及び第三取付部39の高さを変更できるように、第一取付部37、第二取付部38及び第三取付部39を基部36に対して着脱可能としてもよい。
【0093】
上述した実施形態では、カメラ42の第一撮像方向D1と第二撮像方向D2とが直交する場合について説明したが、この構成のみに限られない。第一撮像方向D1と第二撮像方向D2とは交差していればよい。ただし、直交している場合はピボット軸24の傾きをより包括的に測定できる点で好適である。
カメラ42は、軸角度算出部6の信号等により上下方向及び左右方向に自動で移動可能に構成されていてもよい。
カメラ固定部40が例えばレール状に形成されることにより、カメラ支持部41がカメラ固定部40上をスライド移動可能に構成されていてもよい。
カメラ部4は、取付部35の後方に配置されてもよい。
【0094】
バックライト固定部50は、バックライト固定部50の延在方向に沿って複数の係合部が形成され、複数の係合部のうちの一部にバックライト支持装置51が取り付けられる構成としてもよい。
バックライト部5は、取付部35の前方や右方、左方等に配置されてもよい。
【0095】
上述した実施形態では、照射位置P1におけるアーム本体55aと待機位置P2におけるアーム本体55aとのなす角が、45度程度に設定されているが、この構成のみに限られない。ワイパ装置2の大きさや軸角度測定装置1の操作性に応じてより大きな角度、またはより小さな角度に設定してもよい。
【0096】
上述した実施形態では、軸角度測定方法は、ワイパ装着工程、カメラ配置工程、バックライト配置工程、撮像工程、軸角度演算工程の順に行うが、この順に限られない。例えば、予めワイパ装置2のスケールが分かっている場合などは、カメラ配置工程を最初に行い、その後にワイパ装着工程を行ってもよい。
【0097】
上述した実施形態では、演算結果表示工程において、軸角度算出部6が軸角度演算工程により演算された結果を表示装置64に表示するが、この構成のみに限られない。例えば、軸角度測定装置1は表示装置64を有さず、軸角度算出部6による演算結果をコンピュータ等の外部装置に出力する演算結果出力部を備えていてもよい。
【0098】
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上述した変形例を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0099】
1…軸角度測定装置
2…ワイパ装置
3…ワイパ支持部
6…軸角度算出部
11…本体部
12…締結部
24…ピボット軸
26…ワイパアーム
29…固定部
35…取付部
40…カメラ固定部
41…カメラ支持部
42…カメラ
45…第一カメラ
46…第二カメラ
50…バックライト固定部
51…バックライト支持装置
54…ポール部
55…アーム部
56…バックライト
57…駆動機構部
61…画像移動部
62…角度測定部
63…演算部
75…係合部
D1…第一撮像方向(第一方向)
D2…第二撮像方向(第二方向)
D5…第三方向
P1…照射位置
P2…待機位置
LC…本体部の中心軸線
LS…締結部の中心軸線
MA…測定エリア
A,A´…締結部の左端の傾斜角度
B,B´…締結部の右端の傾斜角度
θ…本体部の中心軸線に対する締結部の中心軸線の傾き
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10