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特許7214730長期持続性の化粧品性能を達成するための特性
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-20
(45)【発行日】2023-01-30
(54)【発明の名称】長期持続性の化粧品性能を達成するための特性
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/81 20060101AFI20230123BHJP
   A61K 8/73 20060101ALI20230123BHJP
   A61K 8/84 20060101ALI20230123BHJP
   A61Q 5/06 20060101ALI20230123BHJP
【FI】
A61K8/81
A61K8/73
A61K8/84
A61Q5/06
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020527822
(86)(22)【出願日】2018-11-19
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-02-12
(86)【国際出願番号】 US2018061718
(87)【国際公開番号】W WO2019099966
(87)【国際公開日】2019-05-23
【審査請求日】2021-10-14
(31)【優先権主張番号】62/588,491
(32)【優先日】2017-11-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】513048117
【氏名又は名称】リビング プルーフ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100120112
【氏名又は名称】中西 基晴
(74)【代理人】
【識別番号】100120754
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 豊治
(74)【代理人】
【識別番号】100220098
【弁理士】
【氏名又は名称】宮脇 薫
(72)【発明者】
【氏名】カン,スヨン
(72)【発明者】
【氏名】ジー,シャオシア
(72)【発明者】
【氏名】ツェン,リーン-ファーン
(72)【発明者】
【氏名】ビリャヌエバ,ディナラ・エイ
(72)【発明者】
【氏名】ジョンソン,サラ・エイ
【審査官】池田 周士郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-081742(JP,A)
【文献】特開2004-203917(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 8/00-8/99
A61Q 1/00-90/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
150MPaより高いヤング率;5%~00%の破断伸び;及び10%未満の吸水率を有する以上の非ポリウレタン又は非ポリウレタン尿素系ポリマーを含むヘアスタイリング組成物であって、2以上の非ポリウレタン又は非ポリウレタン尿素系ポリマーが、
1:10~15:1の重量比のアクリレートコポリマー:変性コーンスターチ;
1:10~20:1の重量比のアクリレートコポリマー:アクリレート/オクチルアクリルアミドコポリマー;
1:2~50:1の重量比のアクリレートコポリマー:ポリビニルカプロラクタム;又は
1:10~20:1の重量比のアクリレートコポリマー:ポリクオタニウム-69
である、ヘアスタイリング組成物
【請求項2】
前記組成物が、
1.5:1の重量比のアクリレートコポリマー:変性コーンスターチ;
1.9:1の重量比のアクリレートコポリマー:アクリレート/オクチルアクリルアミドコポリマー;
4:1の重量比のアクリレートコポリマー:ポリビニルカプロラクタム;又は
2.3:1の重量比のアクリレートコポリマー:ポリクオタニウム-69;
を含む、請求項1に記載のヘアスタイリング組成物。
【請求項3】
前記組成物が水溶液又は水性分散液である、請求項1又は2に記載のヘアスタイリング組成物。
【請求項4】
エタノールを更に含む、請求項に記載のヘアスタイリング組成物。
【請求項5】
前記組成物がアルカリ性中和剤で中和されている、請求項1~のいずれかに記載のヘアスタイリング組成物。
【請求項6】
前記組成物が、トリエタノールアミン、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール、水酸化アンモニウム、水酸化カリウム、又は長鎖アルキルアミンで中和されている、請求項1~のいずれかに記載のヘアスタイリング組成物。
【請求項7】
存在する場合には以上のポリマー上のカルボン酸残基の70%~100%が、70%~100%の間のアルカリ性中和剤によって中和されている、請求項1~6のいずれかに記載のヘアスタイリング組成物。
【請求項8】
前記組成物が、前記毛髪に適用された場合に浮き毛を最小にする、請求項1~のいずれかに記載のヘアスタイリング組成物。
【請求項9】
前記組成物が、前記毛髪に適用された場合にカール形状を保持する、請求項1~のいずれかに記載のヘアスタイリング組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本出願は、2017年11月20日に出願された米国仮出願第62/588,491号(その全内容は、参照により本明細書に組み込まれる)に対する優先権の利益を主張する。
【背景技術】
【0002】
[0002]ヘアスタイリング組成物又は毛髪固定組成物は、毛髪の特定の形状又はスタイルを保持するために広く使用されている。残念ながら、高価で長いスタイリング時間の後においても、特に高湿度のような環境条件においては、スタイルの消失に対して適切な保護を提供する製品は非常に僅かしか存在しない。ウエーブ又はカールした毛髪を有する化粧品産業の全ての消費者が知っているように、湿り気及び湿気は、最も念入りに仕上げたヘアスタイルに対しても致命的である。
【0003】
[0003]この問題に対してよく行われる解決策は、スタイリングジェル、ヘアフォーム、ヘアワックス、ヘアスプレー、固定ジェル等を使用することである。しかしながら、これらのタイプの製品はしばしば有効ではなく、殆どの場合には毛髪に粘着性で不自然な感触を残す傾向がある。したがって、ヘアスタイルを悪い環境条件に耐えさせ、毛髪の感触を柔らかく自然なままにする(即ち良好な官能特性を有する)ことを可能にする真に有効な製品が、現在必要とされている。
【発明の概要】
【0004】
[0004]以前に、本発明者らは、特定の特性を有する水性ポリウレタンが、向上したホールド性、高湿度カール保持性、及び/又は好ましい官能特性を有する化粧品組成物を生成することが見出されたことを確認した。WO-2017/155906号(その内容は参照により本明細書に組み込まれる)を参照。ここで、これらの特性は他の化学物質にまで広がり、それぞれは同様の好ましい結果を有し、これにより消費者が利用可能なヘアスタイリング製品の量及び多用途性を増加することが見出された。
[0005]したがって、本発明においては、150MPaより高いヤング率;約15%~約300%の破断伸び;及び10%未満の吸水率;を有する1以上の非ポリウレタン又は非ポリウレタン尿素系のポリマーを含むヘアスタイリング組成物が提供される。
【0005】
[0006]本明細書に記載の組成物は、in vivoで顕著な結果を与えることが示された。例えば、開示されたヤング率、破断伸び、及び吸水率を有するアクリレートコポリマー組成物と、これらの特性の範囲外にあるアクリレートコポリマー組成物の間の直接的な比較を示す図3を参照。これらの結果によって示されるように、本発明の組成物を用いると、高湿度条件下においても、カールの形状及び明確さ(definition)の優れた保持が達成された。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】[0007]図1は、本明細書に記載する組成物を使用してスタイリングされた毛束、並びに開示されたヤング率、破断伸び、及び吸水率の範囲外の組成物を使用してスタイリングされた毛束の高湿度試験の前後の例を示す。
図2】[0008]図2は、開示されたヤング率、破断伸び、及び吸水率の範囲外にある組成物と比較して、本明細書に記載する組成物を使用してブローアウトした後の毛髪に対するよりボリューミーで安定した丸みのあるスタイルを示すin vivo試験を示す。
図3】[0009]図3は、開示されたヤング率、破断伸び、及び吸水率の範囲外にある組成物と比較して、本明細書に記載する組成物を使用した、より良好な初期ホールド性及び高湿度カール保持を示すin vivo試験を示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
1.定義:
[0010]「ヘアスタイル」製品又は「ヘアスタイル」組成物は、毛髪のテクスチャー及び/又は形状を変えるため、又は毛髪を特定のスタイル、例えばカール、ウェーブ、フェザー、スパイクなどに保持するために使用することができるものである。ヘアスタイル製品の種類としては、ジェル、ワックス、ムース、ポマード、ヘアスプレー、ヘアボリューマイザーなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0008】
[0011]本明細書で使用される「非ポリウレタンポリマー」は、-O-C(O)-NH単位によって結合している有機単位を含まないポリマーを意味する。
[0012]本明細書で使用される「非ポリウレタン尿素系」ポリマーは、-O-C(O)-NH-及び-NH-C(O)-NH-結合によって結合している有機単位を含まないポリマーを意味する。
【0009】
[0013]「ヤング率(又は弾性率、引張弾性率)」は、固体ポリマーフィルムの固さの尺度である。ヤング率Eは、応力-歪み曲線の弾性(初期、線形)部分において引張応力を伸長歪みで割ることによって計算することができる。本発明のポリマーのヤング率は、下記の実施例2に記載のとおり、機械特性を測定するために規定され、ASTM-D638、ASTM-D412、試験ガイドラインに準拠して開発されたプロトコルによって求めることができる。
【0010】
[0014]「破断伸び(破断歪み、極限伸びとしても知られる)」は、固体ポリマーフィルムの破断後の変化した長さと初期長さとの間の比である。本発明のポリマーの破断伸びは、下記の実施例2に記載のとおり、機械特性を測定するために規定され、ASTM-D638、ASTM-D412、試験ガイドラインに準拠して開発されたプロトコルによって求めることができる。
【0011】
[0015]「吸水率」は、固体ポリマーフィルムによって吸着される水の尺度である。本発明のポリマーの吸水率を測定する方法は、実施例3において与えられる。
[0016]「官能スコア」は、毛髪固定剤の性能によって求められる。詳しくは、組成物が適用された毛束を90秒間ブロー乾燥する。毛束は同様のものを2つ調製し、ランダムにブラインドにし、ブラインド条件下で訓練された官能分析者により-2~2のスケールで自然な感触及び全体的な官能特性について評価する。官能分析者は、毛髪の官能特性を評価する有意に長期の経験を有する、免許を受けたヘアスタイリスト及び化粧品科学者である。官能分析者は、完全に望ましくないとみなされる毛束に-2のスコア、完全に柔らかく、自然な感触及び外観の毛髪に+2のスコア、及びこれら2つの極値の間に中間スコアを割り当てる。
【0012】
[0017]本明細書で使用される「ポリアクリレート」は、アクリル酸(CH=CHCOOH)から形成されるポリマーを指す。ポリアクリレートとしては、ポリメタクリレート、tert-ブチルアミノエチルメタクリレート、ポリ(ベンジルメタクリレート)、ポリ(ブチルメタクリレート)、ポリ(シクロヘキシルメタクリレート)、ポリ(ドデシルメタクリレート)、ポリ(2-エトキシエチルメタクリレート)、ポリ(エチルメタクリレート)、ポリ(ヘキシルメタクリレート)、ポリ(2-ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリ(イソブチルメタクリレート)、ポリ(イソプロピルメタクリレート)、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(オクタデシルメタクリレート)、ポリ(オクチルメタクリレート)、ポリ(フェニルメタクリレート)、ポリ(プロピルメタクリレート)、ポリ(2-クロロエチルメタクリレート)、ポリアクリル酸アンモニウム、ポリアクリル酸カリウムアルミニウム、ポリアクリル酸カリウム、ポリアクリル酸ナトリウム、2-エチルアクリル酸、及び(2-トリフルオロメチル)アクリル酸、並びにそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0013】
[0018]本明細書で使用される「ポリスチレン」は、スチレン(CCH=CH)から形成される芳香族ポリマーを指す。ポリスチレンとしては、ポリスチレンスルホネート、ポリスチレンホスホネート、ポリスチレンカルボキシレート、及び(アミノメチル)ポリスチレン、ヒドロキシメチルポリスチレン、並びにそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0014】
[0019]本明細書で使用される「ポリアクリルアミド」は、アクリルアミドサブユニット(CHCHCONH)から形成されるポリマーを指す。ポリアクリルアミドとしては、アクリルアミド、メタクリルアミド、オクチルアクリルアミド、t-ブチルアクリルアミド、N-イソプロピルアクリルアミド、ポリ(2-アクリルアミド-2-メチル-1-プロパンスルホン酸)、及びポリ(N,N-ジメチルアクリルアミド)、並びにそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0015】
[0020]本明細書で使用される「ポリビニルポリマー」は、ビニルモノマー(CHR=CHR)から誘導されるポリマーを指す。ポリビニルポリマーとしては、ポリビニルアセテート、ポリビニルピロリドン、ポリビニルネオデカノエート、ポリビニルイミダゾール、ポリビニルアルコール、ポリビニルクロリド、及びポリビニルカプロラクタム、並びにそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0016】
[0021]本明細書で使用される「ポリクオタニウム」は、4級アンモニウム中心を含むポリマーを指す。ポリクオタニウムとしては、ポリクオタニウム-1、ポリクオタニウム-2、ポリクオタニウム-4、ポリクオタニウム-5、ポリクオタニウム-6、ポリクオタニウム-7、ポリクオタニウム-8、ポリクオタニウム-9、ポリクオタニウム-10、ポリクオタニウム-11、ポリクオタニウム-12、ポリクオタニウム-13、ポリクオタニウム-14、ポリクオタニウム-15、ポリクオタニウム-16、ポリクオタニウム-17、ポリクオタニウム-18、ポリクオタニウム-19、ポリクオタニウム-20、ポリクオタニウム-22、ポリクオタニウム-24、ポリクオタニウム-27、ポリクオタニウム-28、ポリクオタニウム-29、ポリクオタニウム-30、ポリクオタニウム-31、ポリクオタニウム-32、ポリクオタニウム-33、ポリクオタニウム-34、ポリクオタニウム-35、ポリクオタニウム-36、ポリクオタニウム-37、ポリクオタニウム-39、ポリクオタニウム-42、ポリクオタニウム-43、ポリクオタニウム-44、ポリクオタニウム-45、ポリクオタニウム-46、ポリクオタニウム-47、ポリクオタニウム-55、及びポリクオタニウム-69、並びにそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0017】
[0022]本明細書で使用される「ポリアミド」は、繰り返しアミド結合を含むポリマーを指す。ポリアミドとしては、脂肪族ポリアミド、ポリフタルアミド、及びアラミドが挙げられる。
【0018】
[0023]本明細書で使用される「ポリイミド」は、イミドモノマーから形成されるポリマーを指す。例としては、ポリ(アミドイミド)及びポリイミドが挙げられる。
[0024]本明細書中で使用される「多糖」は、グリコシド結合によって結合されている長鎖単糖単位を指す。例としては、デンプン、グリコーゲン、セルロース、ラーチガム、アルギン酸、キチン、キトサン、アルガロース、カラギーナン、ヒアルロン酸、デキストラン、デキストリン、ジェランガム、プルラン、及びペクチン、並びにそれらの組み合わせが挙げられる。
【0019】
2.ヤング率、破断伸び、吸水率:
[0025]本明細書に記載される機械的特性の組み合わせは、ヤング率(例えば150MPaより高い)、破断伸び(例えば約15%~約300%)、及び疎水性(例えば10%未満の吸水率)を含む。
【0020】
[0026]一態様においては、本発明の非ポリウレタン又は非ポリウレタン尿素系ポリマーのヤング率は約150MPaより高い。例えば、本発明の1以上の非ポリウレタン又は非ポリウレタン尿素系ポリマーのヤング率は、約160MPaより高く、約170MPaより高く、約180MPaより高く、約190MPaより高く、約200MPaより高く、約210MPaより高く、約220MPaより高く、約230MPaより高く、約240MPaより高く、約250MPaより高く、約260MPaより高く、約270MPaより高く、約280MPaより高く、約290MPaより高く、約300MPaより高く、約310MPaより高く、約320MPaより高く、約330MPaより高く、約340MPaより高く、約350MPaより高く、約360MPaより高く、約370MPaより高く、約380MPaより高く、約390MPaより高く、約400MPaより高く、約410MPaより高く、約420MPaより高く、約430MPaより高く、約440MPaより高く、約450MPaより高く、約460MPaより高く、約470MPaより高く、約480MPaより高く、約490MPaより高く、約500MPaより高く、約510MPaより高く、約520MPaより高く、約530MPaより高く、約540MPaより高く、又は550MPaより高くてよい。他の態様においては、非ポリウレタン又は非ポリウレタン尿素系ポリマーのヤング率は、約150MPa~約500MPaの間である。例えば、非ポリウレタン又は非ポリウレタンウレタン系ポリマーのヤング率は、約150MPa~約300MPaの間、約150MPa~約290MPaの間、約150MPa~約225MPaの間、約200MPa~約300MPaの間、約240MPa~約290MPaの間、又は約150MPa~約200MPaの間であってよい。
【0021】
[0027]一態様においては、本発明の非ポリウレタン又は非ポリウレタン尿素系ポリマーの破断伸びは、約15%~約300%である。例えば、本発明の非ポリウレタン又は非ポリウレタン尿素系ポリマーの破断伸びは、約20%~約300%、約25%~約300%、約40%~約280%、約100%~約280%、約100%~約250%、約150%~約250%、約200%~約250%、約210%~約250%、約30%~約150%、約15%~約150%、約150%~約300%、約50%~約250%;約75%~約225%、又は約100~約200%であってよい。他の態様においては、本発明の非ポリウレタン又は非ポリウレタン尿素系ポリマーでは、約15%~約100%、約20%~約100%、又は約50%~約100%であってよい。破断伸びは、場合により、上記の段落で記載したヤング率値の1以上、又は本明細書の残りの部分で記載するヤング率値の任意の1つと組み合わさっていてよい。
【0022】
[0028]一態様においては、本発明の非ポリウレタン又は非ポリウレタン尿素系ポリマーの吸水率は、約10%未満である。例えば、本発明の非ポリウレタン又は非ポリウレタン尿素系ポリマーの吸水率は、約9.5%未満、約9%未満、約8.5%未満、約8%未満、約7.5%未満、約7%未満、約6.5%未満、約6%未満、約5.5%未満、約5%未満、約4.5%未満、約4%未満、約3.5%未満、約3%未満、約2.5%未満、約2%未満、約1.5%未満、約1%未満、約0.5%未満であってよく、又は約0%である。一態様においては、本発明の非ポリウレタン又は非ポリウレタン尿素系ポリマーの吸水率は、約0%~約10%である。例えば、吸水率は、約0%~約8%、約2%~約8%、又は約3%~約7%であってよい。吸水率は、場合によっては上記の段落又は本明細書の残りの部分で記載した1以上のヤング率値、1以上の破断伸び値、又は両方と組み合わさっていてよい。
【0023】
[0029]下記の実施例のセクションにおいて示されるように、本発明の非ポリウレタン又は非ポリウレタン尿素系ポリマーは、改善された性能(例えば、改善されたホールド性、高湿度カール保持性、改善されたスタイラビリティ、ナチュラルカールの増強、及び浮き毛(flyaway)の最小化)を有する。
【0024】
更なる指標
[0030]ヤング率、破断伸び、及び吸水率に加えて、他の指標を使用して、好ましい官能特性を有する長期持続性の湿分抵抗ホールド性のヘア製品を提供する非ポリウレタン又は非ポリウレタン尿素系ポリマーの能力を確認することができる。かかる指標としては、例えば、毛束の長さの変化及び官能スコアが挙げられる。
【0025】
[0031]したがって、幾つかの態様においては、本発明の非ポリウレタン又は非ポリウレタン尿素系ポリマーは、組成物が、カールした毛束に適用されてその上で乾燥された後に、高湿度機械応力試験によって測定して毛束の長さの約80%未満の変化を与えるように選択することができる。例えば、本発明の非ポリウレタン又は非ポリウレタン尿素系ポリマーは、組成物が、カールした毛束に適用されてその上で乾燥された後に、高湿度機械応力試験によって測定して、約75%未満、約70%未満、約65%未満、約60%未満、約55%未満、約50%未満、約45%未満、約40%未満、約35%未満、約30%未満、約25%未満、約20%未満、約15%未満、約10%未満、約5%未満、又は約0%の毛束の長さの変化を与えるように選択することができる。本明細書に記載する毛束の長さの変化も、上記及び本明細書に記載するヤング率値、破断伸び値、及び吸水率値のいずれかと組み合わさっていてよい。
【0026】
[0032]他の態様においては、本発明の非ポリウレタン又は非ポリウレタン尿素系ポリマーは、組成物が、毛束に適用されてその上で乾燥された後に、少なくとも約0の官能スコアを与えるように選択することができる。例えば、本発明の組成物中の非ポリウレタン又は非ポリウレタン尿素系ポリマーは、組成物が、毛束に適用されてその上で乾燥された後に、少なくとも約0.1、約0.2、約0.3、約0.4、約0.5、約0.6、約0.7、約0.8、約0.9、約1.0、約1.1、約1.2、約1.3、約1.4、又は約1.5の官能スコアを与えるように選択することができる。本明細書に記載される官能スコアの特徴も、上記及び本明細書に記載する毛束の長さの変化の値、ヤング率値、破断伸び値、及び吸水率値のいずれかと組み合わさっていてよい。
【0027】
3.組成物:
[0033]本発明においては、150MPaより高いヤング率、約15%~約300%の破断伸び;及び10%未満の吸水率;を有する1以上の非ポリウレタン又は非ポリウレタン尿素系ポリマーを含むヘアスタイリング組成物が提供される。
【0028】
[0034]一態様においては、本発明の組成物中の1以上のポリマーは、ポリアクリレート、ポリスチレン、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、ポリビニルポリマー、ポリクオタニウム、ポリイミド、ポリアミド、及び多糖、又はそれらの組合せから選択される。
【0029】
[0035]一態様においては、本発明の組成物中の1以上のポリマーは、ポリアクリレートとポリスチレンの組み合わせである。一態様においては、本発明の組成物中のポリアクリレート対ポリスチレンの重量比は、1:99~99:1である。別の態様においては本発明の組成物中の1以上のポリマーは、ポリアクリレートとポリスチレンの組み合わせであり、ポリスチレンは、ポリスチレンスルホネート、ポリスチレンホスホネート、ポリスチレンカルボキシレート、又はそれらの組み合わせから選択され、重量比は上記で表される。更に別の態様においては、本発明の組成物中の1以上のポリマーは、ポリアクリレートとポリスチレンの組み合わせであり、ポリスチレンは、ポリスチレンスルホネート、ポリスチレンホスホネート、ポリスチレンカルボキシレート、又はそれらの組み合わせから選択され、ポリアクリレートは、ポリメタクリレート、tert-ブチルアミノエチルメタクリレート、ポリ(ベンジルメタクリレート)、ポリ(ブチルメタクリレート)、ポリ(シクロヘキシルメタクリレート)、ポリ(ドデシルメタクリレート)、ポリ(2-エトキシエチルメタクリレート)、ポリ(エチルメタクリレート)、ポリ(ヘキシルメタクリレート)、ポリ(2-ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリ(イソブチルメタクリレート)、ポリ(イソプロピルメタクリレート)、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(オクタデシルメタクリレート)、ポリ(オクチルメタクリレート)、ポリ(フェニルメタクリレート)、ポリ(プロピルメタクリレート)、ポリ(2-クロロエチルメタクリレート)、ポリアクリル酸アンモニウム、ポリアクリル酸カリウムアルミニウム、ポリアクリル酸カリウム、ポリアクリル酸ナトリウム、又はそれらの組合せから選択され、重量比は上記で表される。
【0030】
[0036]一態様においては、本発明の組成物中の1以上のポリマーは、ポリアクリレートとポリアクリルアミドの組み合わせである。一態様においては、本発明の組成物中のポリアクリレート対ポリアクリルアミドの重量比は、1:99~99:1である。別の態様においては、本発明の組成物中の1以上のポリマーは、ポリアクリレートとポリアクリルアミドの組み合わせであり、ポリアクリルアミドは、アクリルアミド、メタクリルアミド、オクチルアクリルアミド、t-ブチルアクリルアミド、N-イソプロピルアクリルアミド、又はそれらの組み合わせから選択され、重量比は上記で表される。更に別の態様においては、本発明の組成物中の1以上のポリマーは、ポリアクリレートとポリアクリルアミドの組み合わせであり、ポリアクリルアミドは、アクリルアミド、メタクリルアミド、オクチルアクリルアミド、t-ブチルアクリルアミド、N-イソプロピルアクリルアミド、又はそれらの組み合わせから選択され、ポリアクリレートは、ポリメタクリレート、tert-ブチルアミノエチルメタクリレート、ポリ(ベンジルメタクリレート)、ポリ(ブチルアクリレート)、ポリ(シクロヘキシルメタクリレート)、ポリ(ドデシルメタクリレート)、ポリ(2-エトキシエチルメタクリレート)、ポリ(エチルメタクリレート)、ポリ(ヘキシルメタクリレート)、ポリ(2-ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリ(イソブチルメタクリレート)、ポリ(イソプロピルメタクリレート)、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(オクタデシルメタクリレート)、ポリ(オクチルメタクリレート)、ポリ(フェニルメタクリレート)、ポリ(プロピルメタクリレート)、ポリ(2-クロロエチルメタクリレート)、ポリアクリル酸アンモニウム、ポリアクリル酸カリウムアルミニウム、ポリアクリル酸カリウム、ポリアクリル酸ナトリウム、又はそれらの組合せから選択され、重量比は上記で表される。
【0031】
[0037]一態様においては、本発明の組成物中の1以上のポリマーは、ポリアクリレートとポリビニルポリマーの組み合わせである。一態様においては、本発明の組成物中のポリアクリレート対ポリビニルポリマーの重量比は、1:99~99:1である。別の態様においては、本発明の組成物中の1以上のポリマーは、ポリアクリレートとポリビニルポリマーの組み合わせであり、ポリビニルポリマーは、ポリビニルアセテート、ポリビニルピロリドン、ポリビニルネオデカノエート、ポリビニルイミダゾール、及びポリビニルカプロラクタム、又はそれらの組み合わせから選択され、重量比は上記で表される。更に別の態様においては、本発明の組成物中の1以上のポリマーは、ポリアクリレートとポリビニルポリマーの組み合わせであり、ポリビニルポリマーは、ポリビニルアセテート、ポリビニルピロリドン、ポリビニルネオデカノエート、ポリビニルイミダゾール、及びポリビニルカプロラクタム、又はそれらの組み合わせから選択され、ポリアクリレートは、ポリメタクリレート、tert-ブチルアミノエチルメタクリレート、ポリ(ベンジルメタクリレート)、ポリ(ブチルメタクリレート)、ポリ(シクロヘキシルメタクリレート)、ポリ(ドデシルメタクリレート)、ポリ(2-エトキシエチルメタクリレート)、ポリ(エチルメタクリレート)、ポリ(ヘキシルメタクリレート)、ポリ(2-ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリ(イソブチルメタクリレート)、ポリ(イソプロピルメタクリレート)、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(オクタデシルメタクリレート)、ポリ(オクチルメタクリレート)、ポリ(フェニルメタクリレート)、ポリ(プロピルメタクリレート)、ポリ(2-クロロエチルメタクリレート)、ポリアクリル酸アンモニウム、ポリアクリル酸カリウムアルミニウム、ポリアクリル酸カリウム、ポリアクリル酸ナトリウム、又はそれらの組合せから選択され、重量比は上記で表される。
【0032】
[0038]一態様においては、本発明の組成物中の1以上のポリマーは、ポリアクリレートとポリクオタニウムの組み合わせである。一態様においては、本発明の組成物におけるポリアクリレート対ポリクオタニウムの重量比は、1:99~99:1である。別の態様においては、本発明の組成物中の1以上のポリマーは、ポリアクリレートとポリクオタニウムの組み合わせであり、ポリクオタニウムは、ポリクオタニウム-1、ポリクオタニウム-2、ポリクオタニウム-4、ポリクオタニウム-5、ポリクオタニウム-6、ポリクオタニウム-7、ポリクオタニウム-8、ポリクオタニウム-9、ポリクオタニウム-10、ポリクオタニウム-11、ポリクオタニウム-12、ポリクオタニウム-13、ポリクオタニウム-14、ポリクオタニウム-15、ポリクオタニウム-16、ポリクオタニウム-17、ポリクオタニウム-18、ポリクオタニウム-19、ポリクオタニウム-20、ポリクオタニウム-22、ポリクオタニウム-24、ポリクオタニウム-27、ポリクオタニウム-28、ポリクオタニウム-29、ポリクオタニウム-30、ポリクオタニウム-31、ポリクオタニウム-32、ポリクオタニウム-33、ポリクオタニウム-34、ポリクオタニウム-35、ポリクオタニウム-36、ポリクオタニウム-37、ポリクオタニウム-39、ポリクオタニウム-42、ポリクオタニウム-43、ポリクオタニウム-44、ポリクオタニウム-45、ポリクオタニウム-46、ポリクオタニウム-47、ポリクオタニウム-55、及びポリクオタニウム-69、又はそれらの組み合わせから選択される。更に他の態様においては、本発明の組成物中の1以上のポリマーは、ポリアクリレートとポリクオタニウムの組み合わせであり、ポリクオタニウムは、ポリクオタニウム-1、ポリクオタニウム-2、ポリクオタニウム-4、ポリクオタニウム-5、ポリクオタニウム-6、ポリクオタニウム-7、ポリクオタニウム-8、ポリクオタニウム-9、ポリクオタニウム-10、ポリクオタニウム-11、ポリクオタニウム-12、ポリクオタニウム-13、ポリクオタニウム-14、ポリクオタニウム-15、ポリクオタニウム-16、ポリクオタニウム-17、ポリクオタニウム-18、ポリクオタニウム-19、ポリクオタニウム-20、ポリクオタニウム-22、ポリクオタニウム-24、ポリクオタニウム-27、ポリクオタニウム-28、ポリクオタニウム-29、ポリクオタニウム-30、ポリクオタニウム-31、ポリクオタニウム-32、ポリクオタニウム-33、ポリクオタニウム-34、ポリクオタニウム-35、ポリクオタニウム-36、ポリクオタニウム-37、ポリクオタニウム-39、ポリクオタニウム-42、ポリクオタニウム-43、ポリクオタニウム-44、ポリクオタニウム-45、ポリクオタニウム-46、ポリクオタニウム-47、ポリクオタニウム-55、及びポリクオタニウム-69、又はそれらの組み合わせから選択され、ポリアクリレートは、ポリメタクリレート、tert-ブチルアミノエチルメタクリレート、ポリ(ベンジルメタクリレート)、ポリ(ブチルメタクリレート)、ポリ(シクロヘキシルメタクリレート)、ポリ(ドデシルメタクリレート)、ポリ(2-エトキシエチルメタクリレート)、ポリ(エチルメタクリレート)、ポリ(ヘキシルメタクリレート)、ポリ(2-ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリ(イソブチルメタクリレート)、ポリ(イソプロピルメタクリレート)、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(オクタデシルメタクリレート)、ポリ(オクチルメタクリレート)、ポリ(フェニルメタクリレート)、ポリ(プロピルメタクリレート)、ポリ(2-クロロエチルメタクリレート)、ポリアクリル酸アンモニウム、ポリアクリル酸カリウムアルミニウム、ポリアクリル酸カリウム、ポリアクリル酸ナトリウム、又はそれらの組み合わせから選択され、重量比は上記で表される。
【0033】
[0039]一態様においては、本発明の組成物中の1以上のポリマーは、ポリアクリレートとポリアミドの組み合わせである。一態様においては、ポリアミドは、脂肪族ポリアミド、ポリフタルアミド、又はアラミドであってよい。一態様においては、本発明の組成物中のポリアクリレート対ポリアミドの重量比は、1:99~99:1である。一態様においては、本発明の組成物中の1以上のポリマーは、ポリアクリレートとポリアミドの組み合わせであり、ポリアクリレートは、ポリメタクリレート、tert-ブチルアミノエチルメタクリレート、ポリ(ベンジルメタクリレート)、ポリ(ブチルメタクリレート)、ポリ(シクロヘキシルメタクリレート)、ポリ(ドデシルメタクリレート)、ポリ(2-エトキシエチルメタクリレート)、ポリ(エチルメタクリレート)、ポリ(ヘキシルメタクリレート)、ポリ(2-ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリ(イソブチルメタクリレート)、ポリ(イソプロピルメタクリレート)、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(オクタデシルメタクリレート)、ポリ(オクチルメタクリレート)、ポリ(フェニルメタクリレート)、ポリ(プロピルメタクリレート)、ポリ(2-クロロエチルメタクリレート)、ポリアクリル酸アンモニウム、ポリアクリル酸カリウムアルミニウム、ポリアクリル酸カリウム、ポリアクリル酸ナトリウム、又はそれらの組み合わせから選択され、重量比は上記で表される。
【0034】
[0040]一態様においては、本発明の組成物中の1以上のポリマーは、ポリアクリレートとポリイミドの組み合わせである。一態様においては、本発明の組成物中のポリアクリレート対ポリイミドの重量比は、1:99~99:1である。一態様においては、本発明の組成物中の1以上のポリマーは、ポリアクリレートとポリイミドとの組み合わせであり、ポリイミドは、ポリ(アミドイミド)、及びポリイミド、又はそれらの組み合わせから選択される。一態様においては、本発明の組成物中の1以上のポリマーは、ポリアクリレートとポリイミドの組み合わせであり、ポリイミドは、ポリ(アミド-イミド)、及びポリイミド、又はそれらの組み合わせから選択され、ポリアクリレートは、ポリメタクリレート、tert-ブチルアミノエチルメタクリレート、ポリ(ベンジルメタクリレート)、ポリ(ブチルメタクリレート)、ポリ(シクロヘキシルメタクリレート)、ポリ(ドデシルメタクリレート)、ポリ(2-エトキシエチルメタクリレート)、ポリ(エチルメタクリレート)、ポリ(ヘキシルメタクリレート)、ポリ(2-ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリ(イソブチルメタクリレート)、ポリ(イソプロピルメタクリレート)、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(オクタデシルメタクリレート)、ポリ(オクチルメタクリレート)、ポリ(フェニルメタクリレート)、ポリ(プロピルメタクリレート)、ポリ(2-クロロエチルメタクリレート)、ポリアクリル酸アンモニウム、ポリアクリル酸カリウムアルミニウム、ポリアクリル酸カリウム、ポリアクリル酸ナトリウム、又はそれらの組み合わせから選択され、重量比は上記で表される。
【0035】
[0041]一態様においては、本発明の組成物中の1以上のポリマーは、ポリアクリレートと多糖の組み合わせである。一態様においては、本発明の組成物中のポリアクリレート対多糖類の重量比は、1:99~99:1である。他の態様においては、本発明の組成物の1以上のポリマーは、ポリアクリレートと多糖の組み合わせであり、多糖は、デンプン、グリコーゲン、セルロース、ラーチガム、アルギン酸、キチン、キトサン、アルガロース、カラギーナン、ヒアルロン酸、デキストラン、デキストリン、ジェランガム、プルラン、及びペクチン、又はそれらの組み合わせから選択される。更に他の態様においては、本発明の組成物中の1以上のポリマーは、ポリアクリレートと多糖の組み合わせであり、多糖は、デンプン、グリコーゲン、セルロース、ラーチガム、アルギン酸、キチン、キトサン、アルガロース、カラギーナン、ヒアルロン酸、デキストラン、デキストリン、ジェランガム、プルラン、及びペクチン、又はそれらの組み合わせから選択され、ポリアクリレートは、ポリメタクリレート、tert-ブチルアミノエチルメタクリレート、ポリ(ベンジルメタクリレート)、ポリ(ブチルメタクリレート)、ポリ(シクロヘキシルメタクリレート)、ポリ(ドデシルメタクリレート)、ポリ(2-エトキシエチルメタクリレート)、ポリ(エチルメタクリレート)、ポリ(ヘキシルメタクリレート)、ポリ(2-ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリ(イソブチルメタクリレート)、ポリ(イソプロピルメタクリレート)、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(オクタデシルメタクリレート)、ポリ(オクチルメタクリレート)、ポリ(フェニルメタクリレート)、ポリ(プロピルメタクリレート)、ポリ(2-クロロエチルメタクリレート)、ポリアクリル酸アンモニウム、ポリアクリル酸カリウムアルミニウム、ポリアクリル酸カリウム、ポリアクリル酸ナトリウム、又はそれらの組み合わせから選択され、重量比は上記で表される。
【0036】
[0042]一態様においては、本発明の組成物中の1以上のポリマーは、アクリル酸アンモニウムコポリマー、アンモニウムビニルアセテート/アクリレートコポリマー、アクリル酸ナトリウムコポリマー、エチレン/アクリル酸コポリマー、エチレン/アクリル酸カルシウムコポリマー、エチレン/アクリル酸マグネシウムコポリマー、エチレン/アクリル酸ナトリウムコポリマー、エチレン/アクリル酸亜鉛コポリマー、エチレン/アクリル酸/ビニルアセテートコポリマー、アクリレート/ビニルアセテートコポリマー、アクリレート/ビニルアセテートコポリマー、ステアレス-10アリルエーテル/アクリレートコポリマー、アクリレート/ステアレス-50アクリレートコポリマー、アクリレート/ステアレス-20メタクリレートコポリマー、アクリレート/メタクリル酸アンモニウムコポリマー、スチレン/アクリレートコポリマー、スチレン/アクリレート/メタクリル酸アンモニウムコポリマー、アンモニウムスチレン/アクリレートコポリマー、ナトリウムスチレン/アクリレートコポリマー、アクリレート/ヒドロキシエステルアクリレートコポリマー、メタクリロイルエチルベタイン/アクリレートコポリマー、ラウリルアクリレート/ビニルアセテートコポリマー、ビニルアセテート/ブチルマレエート/イソボルニルアクリレートコポリマー、エチレン/メタクリレートコポリマー、ビニルカプロラクタム/ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレートコポリマー、アクリル酸ナトリウム/アクロレインコポリマー、ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレートコポリマー、アミノメチルプロパノール-アクリレートコポリマー、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸アンモニウム、ポリアクリル酸カリウムアルミニウム、ポリアクリル酸カリウム、ポリアクリル酸ナトリウム、オクチルアクリルアミド/アクリレート/ブチルアミノエチルメタクリレートコポリマー、アクリレート/C1-2スクシネート/ヒドロキシアクリレートコポリマー、アクリレート/メタクリルアミドコポリマー、アクリレート/t-ブチルアクリルアミドコポリマー、アクリレート/オクチルアクリルアミドコポリマー、ビニルアセテート/クロトネート/ビニルネオデカノエートコポリマー、ポリビニルピロリドン/ビニルアセテートコポリマー、ビニルピロリドン/メタクリルアミド/ビニルイミダゾールコポリマー、アクリルアミド/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート/アクリル酸コポリマー、ポリ(ベンジルメタクリレート)、ポリ(ブチルメタクリレート)、ポリ(シクロヘキシルメタクリレート)、ポリ(ドデシルメタクリレート)、ポリ(2-エトキシエチルメタクリレート)、ポリ(エチルメタクリレート)、ポリ(ヘキシルメタクリレート)、ポリ(2-ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリ(イソブチルメタクリレート)、ポリ(イソプロピルメタクリレート)、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(オクタデシルメタクリレート)、ポリ(オクチルメタクリレート)、ポリ(フェニルメタクリレート)、ポリ(プロピルメタクリレート)、ポリ(2-クロロエチルメタクリレート)、ポリスチレンスルホネート、ポリスチレンホスホネート、ポリスチレンカルボキシレート、アクリレート/オクチルアクリルアミドコポリマー、ポリビニルカプロラクタムポリマー、オクチルアクリルアミド/アクリレート/ブチルアミノエチルメタクリレートコポリマー、ポリクオタニウム-69ポリマー、及びビニルピロリドン/メタクリルアミド/ビニルイミダゾールコポリマー、N-イソプロピルアクリルアミドから選択される。他の態様においては、本発明の組成物中の1以上のポリマーは、アクリレートコポリマー、アクリレート/オクチルアクリルアミドコポリマー、ポリビニルカプロカクタムポリマー、オクチルアクリルアミド/アクリレート/ブチルアミノエチルメタクリレートコポリマー、ポリクオタニウム-69ポリマー、及びビニルピロリドン/メタクリルアミド/ビニルイミダゾールコポリマーから選択される。
【0037】
[0043]一態様においては、本発明の組成物は、1:10~15:1の重量比のアクリレートコポリマー:変性コーンスターチ;1:10~20:1の重量比のアクリレートコポリマー:アクリレート/オクチルアクリルアミドコポリマー;1:2~50:1の重量比のアクリレートコポリマー:ポリビニルカプロラクタム;1:1~100:1の重量比のアクリレートコポリマー:オクチルアクリルアミド/アクリレート/ブチルアミノエチルメタクリレートコポリマー;1:10~20:1の重量比のアクリレートコポリマー:ポリクオタニウム-69;又は1:10~20:1の重量比のアクリレートコポリマー:ビニルピロリドン/メタクリルアミド/ビニルイミダゾールコポリマーを含む。別の態様においては、本発明の組成物は、1.5:1の重量比のアクリレートコポリマー:変性コーンスターチ;1.9:1の重量比のアクリレートコポリマー:アクリレート/オクチルアクリルアミドコポリマー;4:1の重量比のアクリレートコポリマー:ポリビニルカプロラクタム;1.5:1の重量比のアクリレートコポリマー:オクチルアクリルアミド/アクリレート/ブチルアミノエチルメタクリレートコポリマー;2.3:1の重量比のアクリレートコポリマー:ポリクオタニウム-69;又は2.0:1の重量比のアクリレートコポリマー:ビニルピロリドン/メタクリルアミド/ビニルイミダゾールコポリマーを含む。
【0038】
[0044]幾つかの態様においては、本明細書に記載の組成物は、水溶液又は水性分散液である。一態様においては、水溶液又は水性分散液はエタノールを更に含む。
[0045]幾つかの態様において、本発明の組成物は、アルカリ性中和剤で中和される。一態様においては、本発明の組成物は、トリエタノールアミン、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール、水酸化アンモニウム、水酸化カリウム、又は例えばトリイソプロピルアミン、ジメチルステアラミン、及びジメチル水素化獣脂アミンのような長鎖アルキルアミンで中和される。
【0039】
[0046]他の態様においては、本発明の組成物がカルボン酸残基を有する1以上の非ポリウレタン又は非ポリウレタン尿素系ポリマーを含む場合には、これらのカルボン酸残基の約70%~100%を、例えば、本明細書に記載のアルカリ性中和剤で中和することができる。
【0040】
[0047]一態様においては、本発明の組成物は水を用いて毛髪に適用される。
[0048]一態様においては、本発明の組成物は、毛髪に適用された場合、テクスチャー及び外観を変化させる。
【0041】
[0049]一態様においては、本発明の組成物は、毛髪に適用された場合、ホールド性を改善し、即ち、所定のカール又はスタイルに成形された毛髪は長い時間そのカール又はスタイルを保持する。
【0042】
[0050]一態様においては、本発明の組成物は、毛髪に適用された場合、十分なスタイラビリティを与え、即ち、毛髪に適用された組成物は、スタイルを形成及び維持するために十分な固さ及び柔軟性を提供する。
【0043】
[0051]一態様においては、本発明の組成物は、毛髪に適用された場合、浮き毛を最小にし、即ち、所定のカール又はスタイルに適合しない個別的な毛髪繊維を最小にする。
[0052]一態様においては、本発明の組成物は、毛髪に適用された場合、カール形状を保持し、即ち、所定のカールに成形された毛髪は長い時間そのカールを保持する。
【0044】
[0053]一態様においては、本発明の組成物は、毛髪に適用された場合、ナチュラルカールの増強を与え、即ち、ナチュラルカールする傾向がある毛髪は、より明確でより散らばっていないカールパターンを示す。
【0045】
[0054]本明細書中に記載される組成物には、抗酸化剤を更に含ませることができる。本明細書に記載される組成物に関して好適であり得る抗酸化剤としては、アチェオイル、α-リポ酸、緑茶及び白茶、レチノール、ビタミンC、ビタミンE、ブチル化ヒドロキシトルエン、ブチル化ヒドロキシアニソール、コエンザイムQ10(CoQ-10)、イソフラボン、ポリフェノール、クルクミン、ウコン、ポメグラネート、ローズマリー、グルタチオン、セレン、及び亜鉛が挙げられるが、これらに限定されない。
【実施例
【0046】
実施例1:化学組成及び特性:
[0055]水又は水とエタノールの混合物によって組成物を配合した。最終ブレンド中の成分の比を特性と共に表1に示す。
【0047】
【表1】
【0048】
[0056]下記の表2は、材料の組成の内訳に関連した処理情報を示す。
【0049】
【表2】
【0050】
実施例2:機械的性能
[0057]ヤング率は、一軸の引張又は圧縮下にある際に長さの変化に耐える材料の能力の尺度である。より高いヤング率は、通常は材料がより剛性であることを示す。破断伸び(破断歪みとしても知られている)は、試験片の破断後の変化した長さと初期長さとの間の比である。より高い破断伸びは、材料が破断に抵抗する能力を表す。毛髪の形状をホールドするために毛髪に適用される組成物については、組成物のヤング率及び破断伸びは、組成物が毛髪に固さを与えるが脆性でないようなものでなければならない。
【0051】
[0058]本明細書に開示されるポリウレタンの幾つかについてのヤング率及び破断伸びの、幾つかの市販のポリウレタン製品に対する比較を行った。ヤング率及び破断伸びは、機械特性を測定するために規定され、ASTM-D638、ASTM-D412、試験ガイドラインに準拠して開発されたプロトコルによって求めることができる。詳しくは、以下のプロトコルを使用して、ポリウレタンの乾燥フィルムのヤング率及び破断伸び(又は極限伸び)を求めることができる。試験は、完了するまで試料当たり約10~20分を必要とする。
【0052】
[0059]材料:
・>25gのポリマー水性分散液;
・テフロン(登録商標)シート上に彫付された試料あたり1個の清浄な長方形の型(2mm×20mm×45mm);
・1枚の清浄なカミソリ刃;
・スコッチテープ;
・伸長グリップ形状体を装備した汎用試験機。
【0053】
[0060]試料の調製:
1.それぞれのストック溶液から10重量%のポリマー溶液25gを調製する。
2.2.5mLの調製した溶液を、それぞれの型(2mm×20mm×45mm)内に適用し、2日間乾燥させて、ポリマーフィルムを与える。
【0054】
3.乾燥した後、スパチュラを用いてフィルムを型から取り出す。
4.カミソリ刃を使用して角を切断し、幅約15mm、厚さ約150~300ミクロンのフィルムを得る。フィルムに気泡がないことを確認する。
【0055】
5.試験フィルムにラベルを付ける。
6.試料あたり4枚のテープ(20mm)を切断し、それらを試料片の両側に接着させ、グリップ内における試料の保持性を改善するためにドッグボーン形状の試料を作製する。調製した試験フィルムをデシケーターに1~2時間保存してそれらを完全に乾燥させる。試験のために、デシケーターから一度に1つの試料を取り出す。
【0056】
[0061]試料の試験:
1.汎用試験機について登録されている荷重を平衡にして0ニュートンの読み値になるようにする。
【0057】
2.キャリパを使用して、上部及び下部の伸長グリップ形状体の間の距離を20mmに設定する。
3.試料を伸長グリップ内に取り付け、しっかりと固定し、スコッチテープが見えないようにし、試料が両方の垂直面内で可能な限り垂直に近いようにする。
【0058】
4.2~5Nの力が記録されるまで形状体を離すことによって、試料をわずかに延伸する。
5.100mm/分の速度で汎用試験機において引張試験運転を開始し、試料が破断したら試験を停止する。
【0059】
6.破断伸びは、材料が破断する時点の伸びにおいて計算される。
7.ヤング率は、>0.99のR値を用いてその領域への線形フィットの勾配を計算することによって、変形の最初の弾性部分の間のモジュラスとして計算される。
【0060】
(a)低いモジュラス及び高い伸び:これは劣ったカールホールド性をもたらす(例えば、ホールド性は一時的、一過性、又は長持ちしない);又は
(b)高いモジュラス及び低い伸び:これは操作後に低い性能を有する脆性な材料をもたらす(例えば、樹脂が脆性であるか、又は破断する)。
【0061】
実施例3.ポリウレタンの疎水性/吸水率:
[0062]高湿度環境下での本発明のポリマーフィルムの吸水能力を求めるために、以下のプロトコルを使用することができる。試験は、完了するまで試料セットあたり約2~3日を必要とする。
【0062】
[0063]材料
・>15gのポリマー溶液。
・試料あたり1個の清浄な細胞培養ペトリ皿(直径60mm×高さ15mm)。
【0063】
・温度及び相対湿度(RH)を制御する柔軟性を有する湿度チャンバ。
[0064]試料の試験:
1.それぞれのストック溶液から、10重量%のポリマー溶液15gを調製する。
【0064】
2.それぞれの試料について細胞培養ペトリ皿にラベルを付け、それらの空の重量(Wpd)を測定する。
3.それぞれのペトリ皿に、調製した溶液4mLを適用する(ポリマーにつき3つの試料とし、湿度チャンバー内において25℃及び50%RHで20時間平衡化させる)。
【0065】
4.平衡化後、試料の重量(W)を測定して、記録する。
5.試料を25℃及び90%RHの湿度チャンバーに配置し、20時間高湿度に平衡化させる。
【0066】
6.最終試料重量(W)を測定して、記録する。
[0065]試料の分析:
次式を用いて吸水率(%)を計算する。
【0067】
【化1】
【0068】
実施例4:毛束試験:
[0066]本発明の組成物及び目標の機械的特性及び吸水率を有しない組成物についての系統的なin vitro性能試験(表3)を試験した。全てのin vitro試験において、材料は3重量%の固形分濃度で適用した。結果は、目標の特性を有する材料は最適な特性を有しない材料と比較して優れた高湿度カール保持をもたらすことを示す。
【0069】
【表3】
【0070】
[0067]図1に示すように、開示されたヤング率、破断伸び、及び吸水率を有する本発明の組成物は優れた高湿度カール保持を示し、カールは元の状態を維持し、劇的には垂れ下がらなかった。対照的に、最適以下の特性を有する材料が適用されたカールは、90%相対湿度における平衡後に劇的に垂れ下がった。実施したin vitro試験の概要を表4に示す。
【0071】
【表4】
【0072】
実施例5:In vivo性能:
[0068]in vitroの結果を検証し、通常のヘアケア製品の使用条件下での性能を評価するために、本発明の組成物及び本発明でない組成物(即ち、開示されたヤング率、破断伸び、及び吸水率を有しないもの)に対する系統的なin vivo性能試験を行った。in vivo試験において、材料は3重量%の固形分濃度で適用した。結果は、目標の特性を有する材料が優れたスタイルホールド性を有することを示したが、これとは対照的に、最適な特性の組み合わせを有しない材料は、同じような性能を発揮していない。図2は、頭部の左側が開示されたヤング率、破断伸び、及び吸水率を有しないアクリレートコポリマーで処理され、頭部の右側が目標の特性を有するアクリレートコポリマーで処理されたヘアスタイルの例を示す。開示されたヤング率、破断伸び、及び吸水率を有する材料(右側)は、ブローアウト後の毛髪に、よりボリューミーで安定した丸みのあるスタイルを与え、これは非常に望ましい。これらの特性の範囲外でない材料は、ボリュームがより少なく、だらりとしたスタイルを与える。図2はまた、本発明の組成物(右側)が浮き毛繊維が最小の、より整列した毛髪をもたらし、したがって、記載された特性の組み合わせを有しない材料を使用してスタイリングされた毛髪(左側)よりも望ましいことを示す。
【0073】
[0069]図3は、高い湿度に曝露した後のカール保持試験の例を示す。頭部の左側を目標範囲の外側のアクリレートコポリマーで処理し、頭部の右側を、開示されたヤング率、破断伸び、及び吸水率の値を有するアクリレートコポリマーで処理した。本発明の組成物(右側)は、より良好な初期ホールド性、及び高い湿度への曝露後に有意により良好なカール保持を示した。目標の特性の範囲外にある組成物(左側)は、高い湿度に曝露した後のカール長さの劇的な低下を示した。
【0074】
[0070]これらの結果は、150MPaより高いヤング率;約15%~約300%の破断伸び;及び10%未満の吸水率;を有する1つ以上の非ポリウレタン又は非ポリウレタン尿素系ポリマーを含むヘアスタイリング組成物が、例えば高い湿度のような環境的に好ましくない条件下で、優れたホールド性を与え、カールした形状を保持するという知見を支持する。
【0075】
実施例5:官能性能:
[0071]種々の材料で処理された毛髪の官能特性を、ブラインドの訓練された官能評価者によって、繊維の整列、毛髪の柔らかさ、及び全体的な外観のような特性について、-2~+2のスケールで評価した。
【0076】
[0072]開示された特性を有しない材料(アクリレートコポリマー)を、4つの異なる材料(アクリレート/オクチルアクリルアミドコポリマー、変性コーンスターチ、アクリレートコポリマー、又はオクチルアクリルアミド/アクリレート/ブチルアミノエチルメタクリレートコポリマー)で変性し、開示されたヤング率、破断伸び、及び吸水率を有する4つの本発明の組成物を得た。これらの材料で処理された毛髪を官能評価者によってスコア付けしたところ、最適な特性を有する材料の75%において、最適な特性を有しない材料と比較して改善された官能特性を有していた(表5)。更に、良好な官能スコアを有する目標の特性範囲の外側の材料(例えばアクリレートコポリマー又は変性コーンスターチ)を目標の特性に合致するように最適化した場合には、それらの官能スコアは有意に影響を受けない。
【0077】
【表5】
【0078】
[0073]本出願全体を通して引用される全ての参考文献(文献の参考文献、登録特許、公開特許出願、及び共に係属している特許出願を含む)の内容は、参照によりその全体が本明細書に明示的に組み込まれる。他に規定していない限りにおいて、本明細書で使用されるすべての技術用語及び科学用語は、当業者に一般に知られている意味が与えられる。
本明細書は以下の発明の態様を包含する。
[1]
150MPaより高いヤング率;約15%~約300%の破断伸び;及び10%未満の吸水率を有する1以上の非ポリウレタン又は非ポリウレタン尿素系ポリマーを含むヘアスタイリング組成物。
[2]
前記1以上のポリマーが、ポリアクリレート、ポリスチレン、ポリアクリルアミド、ポリビニルポリマー、ポリクオタニウム、ポリイミド、ポリアミド、及び多糖、又はそれらの組み合わせから選択される、[1]に記載のヘアスタイリング組成物。
[3]
前記1以上のポリマーが、ポリアクリレートとポリスチレンの組み合わせである、[1]又は[2]に記載のヘアスタイリング組成物。
[4]
前記ポリスチレンが、ポリスチレンスルホネート、ポリスチレンホスホネート、ポリスチレンカルボキシレート、又はそれらの組み合わせから選択される、[3]に記載のヘアスタイリング組成物。
[5]
前記1以上のポリマーが、ポリアクリレートとポリアクリルアミドの組み合わせである、[1]又は[2]に記載のヘアスタイリング組成物。
[6]
前記ポリアクリルアミドが、アクリルアミド、メタクリルアミド、オクチルアクリルアミド、t-ブチルアクリルアミド、N-イソプロピルアクリルアミド、又はそれらの組み合わせから選択される、[5]に記載のヘアスタイリング組成物。
[7]
前記1以上のポリマーが、ポリアクリレートとポリビニルポリマーの組み合わせである、[1]又は[2]に記載のヘアスタイリング組成物。
[8]
前記ポリビニルポリマーが、ポリビニルアセテート、ポリビニルピロリドン、ポリビニルネオデカノエート、ポリビニルイミダゾール、及びポリビニルカプロラクタム、又はそれらの組み合わせから選択される、[7]に記載のヘアスタイリング組成物。
[9]
前記1以上のポリマーが、ポリアクリレートとポリクオタニウムの組み合わせである、[1]又は[2]に記載のヘアスタイリング組成物。
[10]
前記ポリクオタニウムが、ポリクオタニウム-1、ポリクオタニウム-2、ポリクオタニウム-4、ポリクオタニウム-5、ポリクオタニウム-6、ポリクオタニウム-7、ポリクオタニウム-8、ポリクオタニウム-9、ポリクオタニウム-10、ポリクオタニウム-11、ポリクオタニウム-12、ポリクオタニウム-13、ポリクオタニウム-14、ポリクオタニウム-15、ポリクオタニウム-16、ポリクオタニウム-17、ポリクオタニウム-18、ポリクオタニウム-19、ポリクオタニウム-20、ポリクオタニウム-22、ポリクオタニウム-24、ポリクオタニウム-27、ポリクオタニウム-28、ポリクオタニウム-29、ポリクオタニウム-30、ポリクオタニウム-31、ポリクオタニウム-32、ポリクオタニウム-33、ポリクオタニウム-34、ポリクオタニウム-35、ポリクオタニウム-36、ポリクオタニウム-37、ポリクオタニウム-39、ポリクオタニウム-42、ポリクオタニウム-43、ポリクオタニウム-44、ポリクオタニウム-45、ポリクオタニウム-46、ポリクオタニウム-47、ポリクオタニウム-55、及びポリクオタニウム-69、又はそれらの組み合わせから選択される、[9]に記載のヘアスタイリング組成物。
[11]
前記1以上のポリマーが、ポリアクリレートとポリイミドの組み合わせである、[1]又は[2]に記載のヘアスタイリング組成物。
[12]
前記ポリイミドが、ポリ(アミドイミド)、及びポリイミド、又はそれらの組み合わせから選択される、[11]に記載のヘアスタイリング組成物。
[13]
前記1以上のポリマーが、ポリアクリレートと多糖の組み合わせである、[1]又は[2]に記載のヘアスタイリング組成物。
[14]
前記多糖が、デンプン、グリコーゲン、セルロース、ラーチガム、アルギン酸、キチン、キトサン、アルガロース、カラギーナン、ヒアルロン酸、デキストラン、デキストリン、ジェランガム、プルラン、及びペクチン、又はそれらの組み合わせから選択される、[13]に記載のヘアスタイリング組成物。
[15]
前記ポリアクリレートが、ポリメタクリレート、tert-ブチルアミノエチルメタクリレート、ポリ(ベンジルメタクリレート)、ポリ(ブチルメタクリレート)、ポリ(シクロヘキシルメタクリレート)、ポリ(ドデシルメタクリレート)、ポリ(2-エトキシエチルメタクリレート)、ポリ(エチルメタクリレート)、ポリ(ヘキシルメタクリレート)、ポリ(2-ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリ(イソブチルメタクリレート)、ポリ(イソプロピルメタクリレート)、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(オクタデシルメタクリレート)、ポリ(オクチルメタクリレート)、ポリ(フェニルメタクリレート)、ポリ(プロピルメタクリレート)、ポリ(2-クロロエチルメタクリレート)、ポリアクリル酸アンモニウム、ポリアクリル酸カリウムアルミニウム、ポリアクリル酸カリウム、ポリアクリル酸ナトリウム、又はそれらの組み合わせから選択される、[2]~[14]のいずれかに記載のヘアスタイリング組成物。
[16]
前記1以上のポリマーが、アクリル酸アンモニウムコポリマー、アンモニウムビニルアセテート/アクリレートコポリマー、アクリル酸ナトリウムコポリマー、エチレン/アクリル酸コポリマー、エチレン/アクリル酸カルシウムコポリマー、エチレン/アクリル酸マグネシウムコポリマー、エチレン/アクリル酸ナトリウムコポリマー、エチレン/アクリル酸亜鉛コポリマー、エチレン/アクリル酸/ビニルアセテートコポリマー、アクリレート/ビニルアセテートコポリマー、アクリレート/ビニルアセテートコポリマー、ステアレス-10アリルエーテル/アクリレートコポリマー、アクリレート/ステアレス-50アクリレートコポリマー、アクリレート/ステアレス-20メタクリレートコポリマー、アクリレート/メタクリル酸アンモニウムコポリマー、スチレン/アクリレートコポリマー、スチレン/アクリレート/メタクリル酸アンモニウムコポリマー、アンモニウムスチレン/アクリレートコポリマー、ナトリウムスチレン/アクリレートコポリマー、アクリレート/ヒドロキシエステルアクリレートコポリマー、メタクリロイルエチルベタイン
/アクリレートコポリマー、ラウリルアクリレート/ビニルアセテートコポリマー、ビニルアセテート/ブチルマレエート/イソボルニルアクリレートコポリマー、エチレン/メタクリレートコポリマー、ビニルカプロラクタム/ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレートコポリマー、アクリル酸ナトリウム/アクロレインコポリマー、ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレートコポリマー、アミノメチルプロパノール-アクリレートコポリマー、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸アンモニウム、ポリアクリル酸カリウムアルミニウム、ポリアクリル酸カリウム、ポリアクリル酸ナトリウム、オクチルアクリルアミド/アクリレート/ブチルアミノエチルメタクリレートコポリマー、アクリレート/C 1-2 スクシネート/ヒドロキシアクリレートコポリマー、アクリレート/メタクリルアミドコポリマー、アクリレート/t-ブチルアクリルアミドコポリマー、アクリレート/オクチルアクリルアミドコポリマー、ビニルアセテート/クロトネート/ビニルネオデカノエートコポリマー、ポリビニルピロリドン/ビニルアセテートコポリマー、ビニルピロリドン/メタクリルアミド/ビニルイミダゾールコポリマー、アクリルアミド/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレート/アクリル酸コポリマー、ポリ(ベンジルメタクリレート)、ポリ(ブチルメタクリレート)、ポリ(シクロヘキシルメタクリレート)、ポリ(ドデシルメタクリレート)、ポリ(2-エトキシエチルメタクリレート)、ポリ(エチルメタクリレート)、ポリ(ヘキシルメタクリレート)、ポリ(2-ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリ(イソブチルメタクリレート)、ポリ(イソプロピルメタクリレート)、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(オクタデシルメタクリレート)、ポリ(オクチルメタクリレート)、ポリ(フェニルメタクリレート)、ポリ(プロピルメタクリレート)、ポリ(2-クロロエチルメタクリレート)、ポリスチレンスルホネート、ポリスチレンホスホネート、ポリスチレンカルボキシレート、アクリレート/オクチルアクリルアミドコポリマー、ポリビニルカプロラクタムポリマー、オクチルアクリルアミド/アクリレート/ブチルアミノエチルメタクリレートコポリマー、ポリクオタニウム-69ポリマー、及びビニルピロリドン/メタクリルアミド/ビニルイミダゾールコポリマー、N-イソプロピルアクリルアミドから選択される、[1]に記載のヘアスタイリング組成物。
[17]
前記1以上のポリマーが、アクリレートコポリマー、アクリレート/オクチルアクリルアミドコポリマー、ポリビニルカプロラクタムポリマー、オクチルアクリルアミド/アクリレート/ブチルアミノエチルメタクリレートコポリマー、ポリクオタニウム-69ポリマー、及びビニルピロリドン/メタクリルアミド/ビニルイミダゾールコポリマーから選択される、[1]に記載のヘアスタイリング組成物。
[18]
前記組成物が、
1:10~15:1の重量比のアクリレートコポリマー:変性コーンスターチ;
1:10~20:1の重量比のアクリレートコポリマー:アクリレート/オクチルアクリルアミドコポリマー;
1:2~50:1の重量比のアクリレートコポリマー:ポリビニルカプロラクタム;
1:1~100:1の重量比のアクリレートコポリマー:オクチルアクリルアミド/アクリレート/ブチルアミノエチルメタクリレートコポリマー;
1:10~20:1の重量比のアクリレートコポリマー:ポリクオタニウム-69;又は
1:10~20:1の重量比のアクリレートコポリマー:ビニルピロリドン/メタクリルアミド/ビニルイミダゾールコポリマー;を含む、[1]に記載のヘアスタイリング組成物。
[19]
前記組成物が、
1.5:1の重量比のアクリレートコポリマー:変性コーンスターチ;
1.9:1の重量比のアクリレートコポリマー:アクリレート/オクチルアクリルアミドコポリマー;
4:1の重量比のアクリレートコポリマー:ポリビニルカプロラクタム;
1.5:1の重量比のアクリレートコポリマー:オクチルアクリルアミド/アクリレート/ブチルアミノエチルメタクリレートコポリマー;
2.3:1の重量比のアクリレートコポリマー:ポリクオタニウム-69;又は
2.0:1の重量比のアクリレートコポリマー:ビニルピロリドン/メタクリルアミド/ビニルイミダゾールコポリマー;を含む、[1]に記載のヘアスタイリング組成物。
[20]
前記組成物が水溶液又は水性分散液である、[1]~[19]のいずれか1項に記載のヘアスタイリング組成物。
[21]
エタノールを更に含む、[20]に記載のヘアスタイリング組成物。
[22]
前記組成物がアルカリ性中和剤で中和されている、[1]~[21]のいずれかに記載のヘアスタイリング組成物。
[23]
前記組成物が、トリエタノールアミン、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール、水酸化アンモニウム、水酸化カリウム、又は長鎖アルキルアミンで中和されている、[1]~22のいずれかに記載のヘアスタイリング組成物。
[24]
存在する場合には1以上のポリマー上のカルボン酸残基の70%~100%が、70%~100%の間のアルカリ性中和剤によって中和されている、[1]又は[2]及び[20]~[23]のいずれかに記載のヘアスタイリング組成物。
[25]
前記組成物が、毛束に適用されてその上で乾燥された後に0.5以上の官能スコアを与える、[1]~[24]のいずれかに記載のヘアスタイリング組成物。
[26]
前記組成物が、前記毛髪に適用された場合に浮き毛を最小にする、[1]~[25]のいずれかに記載のヘアスタイリング組成物。
[27]
前記組成物が、前記毛髪に適用された場合にカール形状を保持する、[1]~[26]のいずれかに記載のヘアスタイリング組成物。
図1
図2
図3