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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-23
(45)【発行日】2023-01-31
(54)【発明の名称】プログラム及びゲーム装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/22 20140101AFI20230124BHJP
   G06F 3/023 20060101ALI20230124BHJP
【FI】
A63F13/22
G06F3/023 480
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2018142860
(22)【出願日】2018-07-30
(65)【公開番号】P2020018402
(43)【公開日】2020-02-06
【審査請求日】2021-07-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000132471
【氏名又は名称】株式会社セガ
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】米澤 大祐
【審査官】赤坂 祐樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-031100(JP,A)
【文献】特開平01-061812(JP,A)
【文献】国際公開第2008/099456(WO,A1)
【文献】聖剣伝説4 解体真書,第1版,2007年03月06日,第40頁
【文献】『初音ミク Project DIVA Future Tone』カスタマイズとギャラリーの詳細&6曲の楽曲情報が公開!,ファミ通.com [online],2016年06月16日,URL:<https://www.famitsu.com/news/201606/16108546.html>,[令和4年7月5日検索日]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98、9/24
G06F 3/01- 3/023
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上の入力装置が備える複数の操作受付部に割り当てられた機能のカスタマイズ要求をユーザから受け付けるコンピュータを、
ユーザから1つの操作受付部に割り当てられていた対象機能のカスタマイズ要求を受け付けるカスタマイズ要求受付手段、
前記対象機能が特定の機能であるか判定する特定機能判定手段、
前記対象機能が特定の機能であれば、前記複数の操作受付部にそれぞれ設定されている優先度に基づき、前記対象機能が割り当てられていた前記操作受付部と異なる他の操作受付部に前記機能を割り当てる割当手段、
として機能させるためのプログラム。
【請求項2】
前記割当手段は、前記機能が割り当てられていない複数の前記操作受付部の前記優先度を前記機能が割り当てられている複数の前記操作受付部の前記優先度よりも高く設定すること
を特徴とする請求項1記載のプログラム。
【請求項3】
前記割当手段は、重複する前記機能が割り当てられている複数の前記操作受付部の前記優先度を重複する前記機能が割り当てられていない複数の前記操作受付部の前記優先度よりも高く設定すること
を特徴とする請求項1記載のプログラム。
【請求項4】
前記割当手段は、前記対象機能が割り当てられていた前記操作受付部に新たに割り当てられた割当機能と同一の機能が割り当てられている複数の前記操作受付部の前記優先度を前記割当機能と同一の機能が割り当てられていない複数の前記操作受付部の前記優先度よりも高く設定すること
を特徴とする請求項1記載のプログラム。
【請求項5】
前記割当手段は、前記特定の機能が割り当てられていない複数の前記操作受付部の前記優先度を前記特定の機能が割り当てられている複数の前記操作受付部の前記優先度よりも高く設定すること
を特徴とする請求項1記載のプログラム。
【請求項6】
複数の前記操作受付部に割り当てられた前記機能には、グループ内に設定されている複数の他の機能のうちの少なくとも一つが前記操作受付部に割り当てられている場合に前記特定の機能として扱われず、グループ内に設定されている複数の他の機能の何れも前記操作受付部に割り当てられていない場合に前記特定の機能として扱われる前記機能が含まれること
を特徴とする請求項1乃至5何れか一項記載のプログラム。
【請求項7】
1つ以上の入力装置が備える複数の操作受付部に割り当てられた機能のカスタマイズ要求をユーザから受け付けるゲーム装置であって、
ユーザから1つの操作受付部に割り当てられていた対象機能のカスタマイズ要求を受け付けるカスタマイズ要求受付手段と、
前記対象機能が特定の機能であるか判定する特定機能判定手段と、
前記対象機能が特定の機能であれば、前記複数の操作受付部にそれぞれ設定されている優先度に基づき、前記対象機能が割り当てられていた前記操作受付部と異なる他の操作受付部に前記機能を割り当てる割当手段と、
を有するゲーム装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム及びゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えばゲーム装置でユーザに操作されるコントローラはキーの数が限られている。このため、従来のゲーム装置にはコントローラのキーに対するゲームの機能の割り当てをカスタマイズできるものがあった(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第5039284号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
コントローラのキーに対するゲームの機能の割り当て(キーコンフィグ)は、ユーザが自由にカスタマイズできることが望ましい。しかしながら、ゲームに必須の機能が何れのキーにも割り当てられていない状態は、ユーザにとって望ましくない。
【0005】
本発明の一実施形態は、特定の機能が操作受付部に割り当てられていない状態となるカスタマイズを避けることができるプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するため、本発明の一実施形態は、1つ以上の入力装置が備える複数の操作受付部に割り当てられた機能のカスタマイズ要求をユーザから受け付けるコンピュータを、ユーザから1つの操作受付部に割り当てられていた対象機能のカスタマイズ要求を受け付けるカスタマイズ要求受付手段、前記対象機能が特定の機能であるか判定する特定機能判定手段、前記対象機能が特定の機能であれば、前記複数の操作受付部にそれぞれ設定されている優先度に基づき、前記対象機能が割り当てられていた前記操作受付部と異なる他の操作受付部に前記機能を割り当てる割当手段、として機能させるためのプログラムであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一実施形態によれば、特定の機能が操作受付部に割り当てられていない状態となるカスタマイズを避けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態に係るゲーム装置の一例のハードウェア構成図である。
図2】本実施形態に係るゲーム装置のゲーム機本体を詳細に示した一例のハードウェア構成図である。
図3】本実施形態に係るゲーム機本体の一例の機能ブロック図である。
図4】コントローラが備える複数の操作受付部について説明する一例の図である。
図5】右利き用のコントローラのデフォルトのコンフィグ設定情報の一例の構成図である。
図6】マウスが備える複数の操作受付部について説明する一例の図である。
図7】操作受付部に割り当てられるゲームの機能の一例の構成図である。
図8】コントローラ及びマウスが備える操作受付部の優先度の一例について説明する図である。
図9】キーコンフィグをカスタマイズする処理の一例のフローチャートである。
図10】交換対象キーを決定する処理の一例のフローチャートである。
図11】コンフィグ画面の一例のイメージ図である。
図12】コンフィグ画面の一例のイメージ図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
次に、本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0010】
[第1の実施形態]
<ハードウェア構成>
図1は、本実施形態に係るゲーム装置の一例のハードウェア構成図である。図1に示したゲーム装置1は、ゲーム機本体10、表示装置12、コントローラ14及びマウス16を有する構成である。ゲーム機本体10はモニタなどの表示装置12とデータ通信可能に接続されており、後述するコンフィグ画面を表示装置12に表示させる。また、ゲーム機本体10はコントローラ14及びマウス16と有線または無線によりデータ通信可能に接続されている。なお、コントローラ14及びマウス16はユーザからの操作を受け付ける入力装置の一例である。また、コントローラ14及びマウス16はキーコンフィグをカスタマイズ可能な入力装置の一例である。
【0011】
例えば図1のハードウェア構成は一例であって、コントローラ14又はマウス16が無い構成や、コントローラ14及びマウス16以外の入力装置がゲーム機本体10に接続された構成など、様々考えられる。
【0012】
図2は本実施形態に係るゲーム装置のゲーム機本体を詳細に示した一例のハードウェア構成図である。図1のゲーム装置1は例えば図2に示すハードウェア構成のコンピュータにより実現される。図2は、本実施形態に係るコンピュータの一例のハードウェア構成図である。
【0013】
図2のコンピュータは、入力装置501、出力装置502、外部I/F503、RAM504、ROM505、CPU506、通信I/F507及びHDD508などを備えており、それぞれがバスBで相互に接続されている。なお、入力装置501は図1のコントローラ14及びマウス16に対応する。出力装置502は表示装置12に対応する。
【0014】
また、通信I/F507はコンピュータをネットワークに接続するインターフェースである。HDD508は、プログラムやデータを格納している不揮発性の記憶装置の一例である。コンピュータは記憶媒体としてフラッシュメモリを用いるドライブ装置(例えばソリッドステートドライブ:SSD)を利用するものであってもよい。
【0015】
外部I/F503は、外部装置とのインターフェースである。外部装置には、記録媒体503aなどがある。これにより、コンピュータは外部I/F503を介して記録媒体503aの読み取り及び/又は書き込みを行うことができる。記録媒体503aにはフレキシブルディスク、CD、DVD、SDメモリカード、USBメモリなどがある。
【0016】
ROM505は、電源を切ってもプログラムやデータを保持することができる不揮発性の半導体メモリ(記憶装置)の一例である。RAM504はプログラムやデータを一時保持する揮発性の半導体メモリ(記憶装置)の一例である。CPU506はROM505やHDD508などの記憶装置からプログラムやデータをRAM504上に読み出し、処理を実行することで、コンピュータ全体の制御や機能を実現する演算装置である。本実施形態に係るゲーム装置1は上記したハードウェア構成のコンピュータにおいてプログラムを実行することにより各種機能を実現できる。
【0017】
<ソフトウェア構成>
本実施形態に係るゲーム装置1のゲーム機本体10のソフトウェア構成は例えば図3に示すような構成である。図3は、本実施形態に係るゲーム機本体の一例の機能ブロック図である。ゲーム機本体10はプログラムを実行することで、設定制御部20、コンフィグ設定情報記憶部22、ゲーム実行部24及び表示制御部26を実現する。設定制御部20はコンフィグ画面生成部30、カスタマイズ要求受付部32、特定機能判定部34及び機能割当部36を有する構成である。
【0018】
設定制御部20はキーコンフィグの設定など、ゲームに関する各種設定をユーザから受け付ける。設定制御部20はユーザから受け付けたゲームに関する各種設定をコンフィグ設定情報記憶部22に記憶させる。コンフィグ設定情報記憶部22は、コントローラ14及びマウス16のキーコンフィグをカスタマイズするために必要な後述の各種設定情報を記憶する。
【0019】
ゲーム実行部24はゲームの進行に従い、ゲーム画面の表示、ゲームサウンドの出力などを制御してユーザにゲームを実行させる。なお、ゲーム実行部24はコンフィグ設定情報記憶部22に記憶されているキーコンフィグの設定を参照することで、カスタマイズされたコントローラ14やマウス16のボタンやキーに対するゲームの機能の割り当てを判定できる。表示制御部26は、ゲーム装置1の画面表示を制御する。
【0020】
設定制御部20のコンフィグ画面生成部30は後述するコンフィグ画面の画面データを生成し、表示制御部26にコンフィグ画面を表示させる。カスタマイズ要求受付部32はユーザからキーコンフィグのカスタマイズ要求を受け付ける。特定機能判定部34はコントローラ14やマウス16のボタンやキーに割り当てられていたゲームの機能が後述の必須機能か否かを判定する。また、機能割当部36はコントローラ14やマウス16のボタンやキーにゲームの機能を後述のように割り当てる。
【0021】
<情報>
図4はコントローラが備える複数の操作受付部について説明する一例の図である。図4に示したコントローラ14は、上下左右の方向キーと、△ボタンと、○ボタンと、□ボタンと、×ボタンと、L1ボタンと、L2ボタンと、L3ボタンと、R1ボタンと、R2ボタンと、R3ボタンと、タッチパッド左ボタンと、タッチパッド右ボタンとを、複数の操作受付部の一例として有している。なお、図4ではコントローラ14が備える複数の操作受付部に、デフォルトでゲームの機能が割り当てられている例を表示している。
【0022】
ここでは右利き用のコントローラ14が備える複数の操作受付部にデフォルトのゲームの機能が割り当てられたコンフィグ設定情報の一例を図5に示す。図5は右利き用のコントローラのデフォルトのコンフィグ設定情報の一例の構成図である。図5のコンフィグ設定情報は、コントローラ14が備える複数の操作受付部が項目として表され、ゲームの機能がデフォルト操作として表されている。
【0023】
図6は、マウスが備える複数の操作受付部について説明する一例の図である。図6に示したマウス16は、左ボタンと、右ボタンと、ホイールボタンと、サイド1ボタンと、サイド2ボタンとを、複数の操作受付部の一例として有している。なお、図6ではマウス16が備える複数の操作受付部に割り当てられているゲームの機能を表示している。
【0024】
本実施形態のゲーム装置1では、コントローラ14のみを利用する操作タイプと、コントローラ14及びマウス16の両方を利用する操作タイプと、をユーザが嗜好により切り替えることができる。
【0025】
また、本実施形態においてコントローラ14及びマウス16の操作受付部に割り当てられるゲームの機能は図7に示すような系統が含まれる。図7は操作受付部に割り当てられるゲームの機能の一例の構成図である。
【0026】
図7(A)はゲームに必須の機能(必須機能)の一例を示している。図7(A)に示された必須機能は、コントローラ14のみを利用する操作タイプである場合、コントローラ14が備える複数の操作受付部の何れかに割り当てられている必要がある。また、コントローラ14及びマウス16の両方を利用する操作タイプである場合、図7(A)に示された必須機能は、コントローラ14及びマウス16が備える複数の操作受付部の何れかに割り当てられている必要がある。
【0027】
図7(B)はグループ内の少なくとも一つがゲームで必須となる機能(選択機能)の一例を示している。図7(B)に示された選択機能はリロードグループと武器変更グループとが含まれる例である。
【0028】
例えば図7(B)のリロードグループでは、武器変更/リロード(×2)の機能が操作受付部の何れにも割り当てられていない場合に、リロードの機能が必須機能として扱われることになる。図7(B)の武器変更グループでは、武器変更/リロード(×2)の機能が操作受付部の何れにも割り当てられていない場合に、武器ショートカットの4種の武器変更の機能が必須機能として扱われることになる。その他、ゲームの機能は、チャットの系統や、インフォメーションの系統などの必須機能でも選択機能でもない機能が含まれていてもよい。
【0029】
図8はコントローラ及びマウスが備える操作受付部の優先度の一例について説明する図である。なお、図8はコントローラ14の操作受付部をベースに、マウス16の操作受付部を(マウス)を付して表している。それぞれの操作受付部の優先度は、上にあるほど高くなる。なお、優先度は例えばゲームの機能を割り当てて欲しい操作受付部の順(使って欲しい操作受付部の順)を基準に決めたり、または、デフォルトのコンフィグ設定情報として示されるリストの逆順(未設定の可能性が高いと思われる順)となるように決めたり、すればよい。
【0030】
例えば図8の例ではコントローラ14及びマウス16の両方を利用する操作タイプである場合、マウス16のサイドボタン2が最も優先度の高い操作受付部となる。また、図8の例ではコントローラ14のみを利用する操作タイプである場合、コントローラ14のタッチパッドボタン:右が最も優先度の高い操作受付部となる。
【0031】
<処理>
図9はキーコンフィグをカスタマイズする処理の一例のフローチャートである。キーコンフィグのカスタマイズを行うユーザはゲーム装置1を操作して、コンフィグ画面の表示要求を行う。コンフィグ画面の表示要求を受け付けた設定制御部20のコンフィグ画面生成部30はコンフィグ設定情報記憶部22に記憶されたコントローラ14及びマウス16のキーコンフィグをカスタマイズするために必要な各種設定情報を取得する。ここで取得される設定情報には、コントローラ14及びマウス16の画像データ、図5のコンフィグ設定情報など、コンフィグ画面の生成に必要な各種情報が含まれる。
【0032】
コンフィグ画面生成部30は取得した各種設定情報を利用し、図11及び図12に示すようなコンフィグ画面1000の画面データを生成し、その画面データを表示制御部26に送信することで、表示装置12にコンフィグ画面1000を表示させる。図11及び図12はコンフィグ画面の一例のイメージ図である。
【0033】
コンフィグ画面1000には、コンフィグ設定情報を割り当て表で表示する左側の欄1010と、コンフィグ設定情報を割り当て図で表示する右側の欄1020とが、含まれている。左側の欄1010は図5のコンフィグ設定情報を利用して表示できる。また、右側の欄1020はコントローラ14及びマウス16の画像データ、図5のコンフィグ設定情報を利用して表示できる。
【0034】
コンフィグ画面1000では左側の欄1010の割り当て表においてコントローラ14の操作受付部が選択されている場合、例えば図11に示すように右側の欄1020にコントローラ14の割り当て図が表示される。また、コンフィグ画面1000では左側の欄1010の割り当て表においてマウス16の操作受付部が選択されている場合、例えば図12に示すように右側の欄1020にマウス16の割り当て図が表示される。
【0035】
ユーザは図11及び図12に示すようなコンフィグ画面1000からキーコンフィグのカスタマイズ要求を行うことができる。キーコンフィグのカスタマイズ要求は「L1ボタン」などの操作受付部に割り当てられていたゲームの機能(対象機能)を、新たに割り当てられる機能(割当機能)に変更するための要求である。コンフィグ画面1000では選択されている操作受付部の表示が変化し、例えばコントローラ14の左右の方向キーの操作により、対象機能を割当機能に変更する要求をユーザから受け付ける。
【0036】
カスタマイズ要求受付部32はユーザからのキーコンフィグのカスタマイズ要求を受け付けると、図9のフローチャートの処理を開始する。図9のフローチャートは必須機能がコントローラ14及びマウス16の操作受付部の何れにも割り当てられていない状態となるカスタマイズを避ける為の処理となっている。
【0037】
ステップS10において、特定機能判定部34はキーコンフィグのカスタマイズ要求を受け付けた対象機能が、唯一の必須機能の割り当て変更を受け付けるものであるか否かを判定する。唯一の必須機能の割り当て変更とは、コントローラ14及びマウス16が備える複数の操作受付部の何れかに一つだけ割り当てられている必須機能(重複していない必須機能)を対象機能とした割り当て変更である。
【0038】
唯一の必須機能の割り当て変更を受け付けるものであれば、機能割当部36はステップS12に進み、唯一の必須機能の割当先とする交換対象キーを決定する処理を後述するように行う。そして、機能割当部36はステップS14に進み、割り当て変更を受け付けた唯一の必須機能を交換対象キーに割り当てる。
【0039】
一方、唯一の必須機能の割り当て変更を受け付けるものでなければ、ステップS16に進み、機能割当部36はユーザから受け付けたカスタマイズ要求に従い、選択されている操作受付部の割り当てを対象機能から割当機能に変更する。図9のフローチャートの処理により、ゲーム装置1はユーザにより受け付けたキーコンフィグのカスタマイズ要求により必須機能が何れの操作受付部にも割り当てられていない状態となることを避けることができる。
【0040】
ステップS12の交換対象キーを決定する処理は、例えば図10のフローチャートに示す手順で行われる。図10は、交換対象キーを決定する処理の一例のフローチャートである。
【0041】
ステップS20に進み、機能割当部36はコントローラ14及びマウス16が備える複数の操作受付部に、何れの機能も割り当てられていない操作受付部(以下では、空いているキーと呼ぶ)があるか否かを判定する。なお、空いているキーは図11及び図12のコンフィグ画面1000において「なし」が表示されている。
【0042】
空いているキーがあればステップS22に進み、機能割当部36は図8に示した操作受付部の優先度に従い、空いているキーから最も優先度の高いキーを交換対象キーとして決定する。ステップS22によれば、空いているキーのうち、最も優先度の高いキーを唯一の必須機能の新しい割当先とすることができる。
【0043】
空いているキーが無ければステップS24に進み、機能割当部36はコントローラ14及びマウス16が備える複数の操作受付部に、重複して割り当てられている機能があるか否かを判定する。
【0044】
重複して割り当てられている機能(重複している機能)があれば、機能割当部36はステップS26に進み、重複している機能が割り当てられていた操作受付部(キー)から最も優先度の高いキーを交換対象キーとして決定する。ステップS26によれば、重複している機能が割り当てられていたキーのうち、最も優先度の高いキーを唯一の必須機能の新しい割当先とすることができる。
【0045】
重複して割り当てられている機能がなければステップS28に進み、機能割当部36は新たに割り当てられる機能(割当機能)と重複する機能が、コントローラ14及びマウス16が備える複数のキーに割り当てられているか否かを判定する。
【0046】
割当機能と重複する機能が、コントローラ14及びマウス16が備える複数のキーに割り当てられていれば、機能割当部36はステップS30に進み、割当機能と重複する機能が割り当てられていたキーから最も優先度の高いキーを交換対象キーとして決定する。ステップS30によれば、割当機能と重複する機能が割り当てられていたキーのうち、最も優先度の高いキーを唯一の必須機能の新しい割当先とすることができる。
【0047】
割当機能と重複する機能が、コントローラ14及びマウス16が備える複数のキーに割り当てられていなければ、機能割当部36はステップS32に進み、必須機能が割り当てられていないキーから最も優先度の高いキーを交換対象キーとして決定する。ステップS32によれば、必須機能が割り当てられていないキーのうち、最も優先度の高いキーを唯一の必須機能の新しい割当先とすることができる。
【0048】
なお、上記のようにキーの機能の変更を逐次決定するのではなく、複数のキーの変更を同時に受け付ける場合の処理は、例えば以下のようにすればよい。まず、必須機能で何れの操作受付部にも割り当てられていないものをリストアップ(A)する。次に、空いているキー、重複しているキー(割当機能と重複するものを含む)、必須機能が割り当てられていないキーの順に優先度に基づいて交換対象キーをリストアップ(B)する。次に、リスト(B)の優先度の高い順にリスト(A)の機能を割り当てる。
【0049】
なお、図11及び図12に示すようなコンフィグ画面1000では、唯一の必須機能が割り当てられていたキーに新たに割り当てられた割当機能と、交換対象キーに割り当てられた対象機能(唯一の必須機能)とを、視覚的に変化させることが望ましい。
【0050】
《具体例》
ここでは図11及び図12に示したコンフィグ画面1000を例に、キーコンフィグをカスタマイズする処理の具体例を説明する。例えば図12のコンフィグ画面1000においてマウス16の左ボタンに割り当てられている必須機能「攻撃」を他の機能に変更する場合は空いているキーがある。このため、空いているキーから最も優先度の高いR3ボタンを交換対象キーとして決定する。
【0051】
また、図11のコンフィグ画面1000においてコントローラ14の下の方向キーに割り当てられている機能「チャット」を他の機能に変更する場合は機能「チャット」が必須機能で無い。このため、ユーザからの割り当て変更の操作に従って、コントローラ14の下の方向キーに割り当てる機能を「チャット」から他の機能に変更する。
【0052】
また、図11及び図12に示したコンフィグ画面1000の例とは異なるが、例えば必須機能「エリア移動」がR1ボタンにも割り当てられており、且つ、空いているキーが無い場合について説明する。この場合、コンフィグ画面1000においてマウス16の左ボタンに割り当てられている必須機能「攻撃」を他の機能に変更する操作を行うと、空いているキーが無く、且つ、重複している機能「エリア移動」がある。このため、重複している機能「エリア移動」が割り当てられていたR1ボタン及び上の方向キーから最も優先度の高いR1ボタンを交換対象キーとして決定する。
【0053】
また、図11及び図12に示したコンフィグ画面1000の例とは異なるが、空いているキーが無い場合について説明する。この場合、コンフィグ画面1000においてマウス16の左ボタンに割り当てられている必須機能「攻撃」を割当機能「エリア移動」に変更する操作を行うと、空いているキーが無く、且つ、割当機能「エリア移動」が重複して割り当てられている上の方向キーがある。このため、割当機能「エリア移動」が重複して割り当てられている上の方向キーを交換対象キーとして決定する。
【0054】
<まとめ>
ユーザによるキーコンフィグのカスタマイズが可能なゲーム装置1において、操作タイプに応じた入力装置の操作受付部の何れにも必須機能が割り当てられていない状態を避けることができる。
【0055】
本発明は具体的に開示された上記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。
【符号の説明】
【0056】
1 ゲーム装置
10 ゲーム機本体
12 表示装置
14 コントローラ
16 マウス
20 設定制御部
22 コンフィグ設定情報記憶部
24 ゲーム実行部
26 表示制御部
30 コンフィグ画面生成部
32 カスタマイズ要求受付部
34 特定機能判定部
36 機能割当部
1000 コンフィグ画面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12