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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-23
(45)【発行日】2023-01-31
(54)【発明の名称】自動車ドア
(51)【国際特許分類】
   B60J 5/00 20060101AFI20230124BHJP
【FI】
B60J5/00 P
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020566426
(86)(22)【出願日】2020-01-15
(86)【国際出願番号】 JP2020001057
(87)【国際公開番号】W WO2020149296
(87)【国際公開日】2020-07-23
【審査請求日】2021-07-08
(31)【優先権主張番号】P 2019004037
(32)【優先日】2019-01-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000006655
【氏名又は名称】日本製鉄株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100175802
【弁理士】
【氏名又は名称】寺本 光生
(74)【代理人】
【識別番号】100134359
【弁理士】
【氏名又は名称】勝俣 智夫
(74)【代理人】
【識別番号】100188592
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 洋
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 利哉
(72)【発明者】
【氏名】中澤 嘉明
【審査官】森本 康正
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/021421(WO,A1)
【文献】特開2009-154580(JP,A)
【文献】特開2018-199450(JP,A)
【文献】中国実用新案第204432328(CN,U)
【文献】特開2004-106600(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0056445(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60J 5/00- 5/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外装材と、
第1の衝撃吸収部材と、
第2の衝撃吸収部材と、
を備え、
前記第1の衝撃吸収部材は、車高方向の両端部領域に亘り延びるように前記外装材を横断して配置され、
前記第1の衝撃吸収部材は、前記第2の衝撃吸収部材より車室側に配置され、
前記第2の衝撃吸収部材は、車長方向の両端部領域に亘り延びるように前記外装材を横断して配置され、
前記第2の衝撃吸収部材は、前記外装材の内面に隣接して配置され、
前記第1の衝撃吸収部材と前記第2の衝撃吸収部材には交差部があり、
前記車高方向の両端部領域と前記車長方向の両端部領域と前記交差部とを除く部位において、前記第1の衝撃吸収部材の延在方向に垂直な断面の車幅方向の曲げ剛性は、前記第2の衝撃吸収部材の延在方向に垂直な断面の前記車幅方向の曲げ剛性より大きい
ことを特徴とする自動車ドア。
【請求項2】
前記交差部における前記第1の衝撃吸収部材の垂直な断面の車幅方向の曲げ剛性は、前記車長方向の両端部領域と前記交差部とを除く部位における前記第2の衝撃吸収部材の垂直な断面の車幅方向の曲げ剛性より大きい、請求項1に記載の自動車ドア。
【請求項3】
前記第1の衝撃吸収部材の延在方向に垂直な断面において、前記車幅方向の幅は前記車長方向の幅以上である
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の自動車ドア。
【請求項4】
前記第2の衝撃吸収部材の延在方向に垂直な断面において、前記車幅方向の幅は前記車高方向の幅以上である
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の自動車ドア。
【請求項5】
前記交差部において、前記第1の衝撃吸収部材および/または前記第2の衝撃吸収部材の前記車幅方向の厚さが減少する
ことを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の自動車ドア。
【請求項6】
前記交差部において、前記第1の衝撃吸収部材の延在方向に垂直な断面の前記車幅方向の曲げ剛性は、前記第2の衝撃吸収部材の延在方向に垂直な断面の前記車幅方向の曲げ剛性より大きい
ことを特徴とする請求項に記載の自動車ドア。
【請求項7】
前記第1の衝撃吸収部材および/または前記第2の衝撃吸収部材が前記外装材に接合された
ことを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の自動車ドア。
【請求項8】
前記第1の衝撃吸収部材と前記第2の衝撃吸収部材が接合された
ことを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の自動車ドア。
【請求項9】
前記第1の衝撃吸収部材及び/または前記第2の衝撃吸収部材が複数設けられている
ことを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の自動車ドア。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車ドアに関する。
本願は、2019年1月15日に、日本に出願された特願2019-004037号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば下記の特許文献1には、ドアアウタパネルの高いレベルでの振動抑制と張り剛性向上を、重量増およびコスト増を抑制しつつ達成できる自動車用ドア構造を提供することを想定した技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】日本国特開2003-205741号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に記載された技術では、ドアの車高方向に延在する1本のストラットと、ドアの車長方向に延在するドアアウタウエストレインフォース及びガードバーとが設けられている。このうち、ドアの車高方向に延在するストラットはパネルの張り剛性向上のために設けられており、衝突による衝撃吸収は車長方向に延在するガードバーが担っている。
【0005】
しかしながら、ガードバーなどの衝撃吸収部材は、ドアを横断するように設置される。衝撃吸収部材の端部は固定されており、衝撃吸収部材は固定部より中央側で折れ曲がることで衝撃を吸収する。しかし、衝撃吸収部材が容易に折れ曲がってしまうと、衝撃吸収部材の性能を十分に発揮することができない問題があることを本発明者らは見出した。
【0006】
また、1本のみ設けられたストラットは張り剛性向上のために設けられていることから、ストラットの周囲で衝撃吸収を行うことはできない。更に、衝撃を吸収するためには、頑丈なガードバーを設ける必要があり、ドアの重量増を招来する問題があることを本発明者らは見出した。
【0007】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、衝撃をより確実に吸収することが可能な、新規かつ改良された自動車ドアを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)本発明の一態様に係る自動車ドアは、外装材と、第1の衝撃吸収部材と、第2の衝撃吸収部材と、を備え、前記第1の衝撃吸収部材は、車高方向の両端部領域に亘り延びるように前記外装材を横断して配置され、前記第1の衝撃吸収部材は、前記第2の衝撃吸収部材より車室側に配置され、前記第2の衝撃吸収部材は、車長方向の両端部領域に亘り延びるように前記外装材を横断して配置され、前記第2の衝撃吸収部材は、前記外装材の内面に隣接して配置され、前記第1の衝撃吸収部材と前記第2の衝撃吸収部材には交差部があり、前記車高方向の両端部領域と前記車長方向の両端部領域と前記交差部とを除く部位において、前記第1の衝撃吸収部材の延在方向に垂直な断面の車幅方向の曲げ剛性は、前記第2の衝撃吸収部材の延在方向に垂直な断面の前記車幅方向の曲げ剛性より大きい自動車ドアである。
(2)上記(1)に記載の自動車ドアでは、前記交差部における前記第1の衝撃吸収部材の垂直な断面の車幅方向の曲げ剛性は、前記車長方向の両端部領域と前記交差部とを除く部位における前記第2の衝撃吸収部材の垂直な断面の車幅方向の曲げ剛性より大きくてもよい。
)上記(1)又は(2)に記載の自動車ドアでは、前記第1の衝撃吸収部材の延在方向に垂直な断面において、前記車幅方向の幅は前記車長方向の幅以上であってもよい。
)上記(1)~(3)のいずれか一項に記載の自動車ドアでは、前記第2の衝撃吸収部材の延在方向に垂直な断面において、前記車幅方向の幅は前記車高方向の幅以上であってもよい。
)上記(1)~()のいずれか一項に記載の自動車ドアでは、前記交差部において、前記第1の衝撃吸収部材および/または前記第2の衝撃吸収部材の前記車幅方向の厚さが減少してもよい。
)上記()に記載の自動車ドアでは、前記交差部において、前記第1の衝撃吸収部材の延在方向に垂直な断面の前記車幅方向の曲げ剛性は、前記第2の衝撃吸収部材の延在方向に垂直な断面の前記車幅方向の曲げ剛性より大きくてもよい。
)上記(1)~()のいずれか一項に記載の自動車ドアでは、前記第1の衝撃吸収部材および/または前記第2の衝撃吸収部材が前記外装材に接合されてもよい。
)上記(1)~()のいずれか一項に記載の自動車ドアでは、前記第1の衝撃吸収部材と前記第2の衝撃吸収部材が接合されてもよい。
)上記(1)~()のいずれか一項に記載の自動車ドアでは、前記第1の衝撃吸収部材及び/または前記第2の衝撃吸収部材が複数設けられてもよい。
【発明の効果】
【0009】
以上説明したように本発明によれば、衝撃をより確実に吸収することが可能な自動車ドアを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態に係る自動車の構造を示す斜視図である。
図2】本実施形態に係るドアの構造を示す模式図である。
図3】本実施形態に係るドアがボデーに対して閉じた状態で、図2に示す一点鎖線I-I’に沿った断面を示す模式図である。
図4】本実施形態に係る外装パネルを裏側(自動車の内側)から見た状態を示す模式図である。
図5】本実施形態に係る衝撃吸収部材の構成の一例を示す概略的な斜視図である。
図6】本実施形態に係る第1の衝撃吸収部材と第2の衝撃吸収部材の交差部の一例を詳細に示す概略的な斜視図である。
図7】本実施形態に係るドアの構造を示す模式図である。
図8】比較例1に係るドアの構造を示す模式図である。
図9】比較例2に係るドアの構造を示す模式図である。
図10図2及び図7に示す本実施形態の構成と、図8図9に示す比較例1、比較例2の構成について、ドアの外装パネルを圧子で押した場合に、圧子のストロークと圧子が受ける荷重との関係を示す特性図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0012】
近年、高張力鋼板の自動車外装への適用が検討されている。高張力鋼板を適用すると、鋼板の板厚は薄くなり、自動車の外装材の軽量化を図ることができる。例えば、従来の板厚が0.7mmであった外装材は、高張力鋼板を適用すると、板厚を0.4mmとしても従来の板厚0.7mmと同等の耐デント性を得ることが期待できる。しかし、外装材の張り剛性は板厚に依存するため、板厚を薄くすると張り剛性不足に陥る。換言すれば、板厚を薄くすると、外装材を手で押した場合に、外装材が容易に変形しやすくなる。これに対し、本発明者らは国際公開第2018/021422号において、外装パネルの内側に縦横に配置された衝撃吸収部材を開示し、外装材の板厚を薄くしても張り剛性や耐衝撃性能を低下させることなく軽量化を行った。これに対し、本願は更なる自動車の外装材の軽量化を達成するものである。
【0013】
図1は、本発明の一実施形態に係る自動車1000の構造を示す斜視図である。図1に示すように、自動車1000は、ボデー500、ドア600(フロントドア及び/またはリアドア)、ボンネット700、フェンダー800、トランクリッド900などの構成要素を備える。本実施形態では、自動車1000について、特にドア600の近辺の構造について説明する。本発明は、ヒンジを介して車体に取り付けられるドアの他に、スライド式のドアにも適用できる。
【0014】
通常、ドア600とボデー500とは、ボデー500のAピラー510(フロントピラーとも称する)に設けられたドアヒンジ(又はBピラー530に設けられたドアヒンジ)を介して、ボデー500に対してドア600が回動できるように連結されている。
【0015】
図2は、ドア600の構造を示す模式図であって、ドア600を自動車1000の外側から見た状態を示している。なお、説明の便宜上、図2では、後述する外装パネル100の衝撃吸収部材120のみを図示し、外装材110の図示は省略している。また、図3は、ドア600がボデー500に対して閉じた状態で、図2に示す一点鎖線I-I’に沿った断面を示す模式図である。なお、図2に示す一点鎖線I-I’の位置は、図1に示す一点鎖線I-I’の位置に対応している。
【0016】
ドア600が自動車前席側のドア(フロントドア)である場合、ボデー500に対して閉じた状態では、その下端部610がボデー500のサイドシル520とサイドパネルを介して隣接し、自動車前席側のドア600の後側の端部620はボデー500のBピラー530(センターピラーとも称する)とサイドパネルを介して隣接する。なお、Aピラー510、Bピラー530を総称してピラーとも称する。
【0017】
図3に示すように、ドア600は外装パネル100を備えている。外装パネル100は、表側が自動車1000の外側に露出するパネルである。外装パネル100の表側の表面には、自動車1000の色に応じた塗装が施されている。
【0018】
外装パネル100は、外装材110と衝撃吸収部材120とから構成される。外装材110は、一例として厚さが0.4~0.7mm程度の鋼板から構成される。一例として、外装材110は表側が凸面となるように湾曲している。すなわち、外装材110は車長方向に垂直な断面において湾曲している。
【0019】
図4は、外装パネル100を裏側(自動車の内側)から見た状態を示す模式図である。衝撃吸収部材120は、外装パネル100における、車高方向の両端部領域に亘り延びるように外装パネル100を横断して配置された第1の衝撃吸収部材122と、外装パネル100における、車長方向の両端部領域に亘り延びるように外装パネル100を横断して配置された第2の衝撃吸収部材124とを含む。
ここで、「外装パネル100における、車高方向の両端部領域」とは、外装パネル100の車高方向の両端部(上下端部)から内側に20%までの二つの領域を意味する。
また、「外装パネル100における、車長方向の両端部領域」とは、外装パネル100の車長方向の両端部(前後端部)から内側に10%までの二つの領域を意味する。
【0020】
第1の衝撃吸収部材122は、外装材110の形状に倣って湾曲していることが望ましい。第2の衝撃吸収部材124は、ほぼ直線状に、車長方向に平行に延在している。但し、外装材110が車高方向に垂直な断面において湾曲している場合は、第2の衝撃吸収部材124は外装材110の湾曲した形状に倣った形状であることが望ましい。第1の衝撃吸収部材122と第2の衝撃吸収部材124は、外装材110に倣った形状であれば、外装材110に密着することができ、好ましくは外装材110に接合(接着)することができるからである。第1の衝撃吸収部材122または第2の衝撃吸収部材124と外装材110とを接合すると、第1の衝撃吸収部材122または第2の衝撃吸収部材124が変形する際に外装材110が変形に抵抗する。すなわち、外装材110を衝撃吸収に寄与させることができるため、より好ましい。
【0021】
図5は、衝撃吸収部材120の構成の一例を示す斜視図である。第1の衝撃吸収部材122と第2の衝撃吸収部材124の基本的な構成は、同一とすることができる。図5では、衝撃吸収部材120の長手方向と直交する断面構成も示している。図5に示す例では、衝撃吸収部材120は、中空の矩形(長方形)断面を有している。衝撃吸収部材120は板材130を折り曲げて製造される。また、衝撃吸収部材120は中空の管状部材や中実の棒状部材で製造されても良い。また、衝撃吸収部材120は、中空や中実の台形断面を有していてもよい。さらに、車高方向に配置された第1の衝撃吸収部材122の横断面において、車幅方向の幅は車長方向の幅以上であり、また車長方向に配置された第2の衝撃吸収部材124の横断面において、車幅方向の幅は車高方向の幅以上であることが好ましい。図5に示す例では、衝撃吸収部材120は長方形の断面形状であり、その一辺は長辺Hが6~20mm程度、短辺Dが6~16mm程度である。また、衝撃吸収部材120を構成する板材130の板厚は、一例として0.6~1.2mm程度である。板材130としては、鋼板を用いることができる。なお、第1の衝撃吸収部材122と第2の衝撃吸収部材124の引張強度は、980MPa以上が好ましく、より好ましくは1470MPa以上である。また、鋼板から第1の衝撃吸収部材122と第2の衝撃吸収部材124をプレス成形によって成形する場合、冷間成形を用いても良く、鋼板の強度によってはホットスタンピングを採用してもよい。
【0022】
図5に示すように、折り曲げられた板材130の端部130aと端部130bの間には所定の隙間が設けられていてもよい。一方、端部130aと端部130bは密着していても良い。また、端部130aと端部130bは、溶接や接着等により接合されても良い。衝撃吸収部材120の断面は、連続した矩形状、環状あるいは台形状である必要はなく、隙間が存在することで、不連続な形状であってもよい。また、衝撃吸収部材120の断面において端部が存在する場合、この端部同士が密着していてもよく、端部同士が溶接や接着等により接合されても良い。
衝撃吸収部材120は、端部130a,130bが位置する面、あるいは端部130a,130bが位置する面に反対側の面が外装材110と密着するように配置される。好適には、端部130a,130bが位置する面、あるいは端部130a,130bが位置する面に反対側の面が外装材110と接合される。
【0023】
図2及び図3に示すように、外装パネル100の内側には、ドアインナーパネル200が設けられている。一例として、ドアインナーパネル200は鋼板から構成される。ドアインナーパネル200の更に内側は、車室に面しており、通常、皮革や樹脂材料からなる内装材が設けられている。
【0024】
次に、ドア600の下端部610とサイドシル520とが隣接する部位の構造について説明する。図3に示すように、第1の衝撃吸収部材122は、ドア600の下端の近傍まで延在している。同様に、ドアインナーパネル200も、ドア600の下端の近傍まで延在している。このため、ドア600の下端部610とサイドシル520とが隣接する部位では、外装パネル100とサイドシル520との間に第1の衝撃吸収部材122が介在している。
【0025】
この際、図2に示す4本の第1の衝撃吸収部材122は、いずれもドア600の下端の近傍まで延在しているため、ドア600の下端部610とサイドシル520とが隣接する部位では、外装パネル100とサイドシル520との間に4本の第1の衝撃吸収部材122が介在していることになる。換言すれば、ドア600の下部において、車高方向に延びる第1の衝撃吸収部材122、ドアインナーパネル200、サイドシル520の順に、車幅方向の同一線(図3に示す直線L)上にこれらが配置されている。このような構造によれば、自動車1000の側面が他の構造物(車両、建物、電柱など)と衝突した場合の衝撃吸収性能を大幅に高めることができる。
【0026】
自動車1000の側面が他の構造物と衝突し、ドア600が変形した際、第1の衝撃吸収部材122は最初に荷重を受け止めるとともにサイドシル520に荷重を伝える。すなわち、サイドシル520で第1の衝撃吸収部材122を支えて荷重を受け止めることができる。換言すれば、第1の衝撃吸収部材122を備えるドア600が車室側に侵入するのを第1の衝撃吸収部材122とサイドシル520で抑止することができる。
【0027】
荷重を効率よく伝達するためには、上述した同一線上において、第1の衝撃吸収部材122の断面が図5に示したような環状あるいは矩形状であることが望ましい。第1の衝撃吸収部材122が扁平な板であれば、荷重を殆ど伝えることなく折損する可能性があるためである。
【0028】
具体的には、衝撃による荷重(衝撃エネルギー)の吸収は次のように行われる。先ず、ドア600の車高方向中央部の衝撃吸収部材120に衝突の荷重が加えられる(ステップ1)。次に、ドア600の車高方向下部において、第1の衝撃吸収部材122の端部が車幅方向車室側にドアインナーパネル200とともに変形または移動する(ステップ2)。そして、サイドシル520の車幅方向車外側に第1の衝撃吸収部材122がドアインナーパネル200を挟んで接近し、第1の衝撃吸収部材122はサイドシル520に支えられて、第1の衝撃吸収部材122が変形して、衝撃エネルギーを吸収する(ステップ3)。
【0029】
第1の衝撃吸収部材122とサイドシル520が車幅方向の同一線上になければ、上記のステップ3が起こらない。また、該同一線上において、第1の衝撃吸収部材122の断面が環状あるいは矩形状でなければ、例えば扁平な板形状であれば、上記ステップ3の効果を十分に発揮できない。これは、第1の衝撃吸収部材122の弱い箇所(扁平な板の箇所)で折れ曲がりが生じるためである。
【0030】
なお、一般的にドアインナーパネル200とサイドシル520の間にはサイドパネルが介在するが、サイドパネルの衝撃吸収への寄与は小さいため、上述の説明においてはサイドパネルに関する説明を省略している。
【0031】
図6は、第1の衝撃吸収部材122と第2の衝撃吸収部材124の交差部の一例を詳細に示す斜視図である。図6は、第1の衝撃吸収部材122と第2の衝撃吸収部材124を車両の外側(外装材110側)から見た状態を示している。交差部では第2の衝撃吸収部材124が第1の衝撃吸収部材122に対して車両の外側方向(外装材110側)に位置している。図6に示すように、第1の衝撃吸収部材122に凹部122aを、第2の衝撃吸収部材124に凹部124aを設けても良い。換言すれば、第1の衝撃吸収部材122と第2の衝撃吸収部材124の交差部においては、第1の衝撃吸収部材122および/または第2の衝撃吸収部材124の車幅方向の厚さが減少していてもよい。これにより第1の衝撃吸収部材122と第2の衝撃吸収部材124が同一面内に配置される。
【0032】
第2の衝撃吸収部材124が第1の衝撃吸収部材122に対して車両の外側方向(外装材110側)に位置していることで、ドア600の外装パネル100に他の構造物が衝突した場合に、荷重は外装材110から第2の衝撃吸収部材124に伝わる。そして、第2の衝撃吸収部材124は車長方向に配置されているため、荷重は図6に示す交差部から複数の第1の衝撃吸収部材122に伝わる。そして、複数の第1の衝撃吸収部材122は、車高方向に配置され、ドア600の下端部610においてサイドシル520と重なっているため、荷重はサイドシル520に分散される。サイドシル520は、自動車1000の骨格部材であるボデー500の一部であり、非常に強度が高い。これにより、衝突による荷重をボデー500で受け止めることができ、荷重がボデー500に分散されるため、衝撃をより確実に吸収することが可能となる。
【0033】
ここで、第1の衝撃吸収部材122を複数設ける意義について更に詳細に説明する。一般的に、サイドシル520に隣接する位置ではドア600の内部に十分な空間が無く、特に車幅方向の空間は非常に限られている。このため、第1の衝撃吸収部材122を太くすることには困難が伴う。このため、この限られた空間内に第1の衝撃吸収部材122を1本のみ設けた場合、十分に荷重を吸収することができない。
【0034】
また、第1の衝撃吸収部材122を1本のみ設けた場合、ドア600に衝撃が加わると、1本の第1の衝撃吸収部材122から極端に大きな荷重がサイドシル520に伝わることになる。すなわち、サイドシル520が破損することも想定される。そして、サイドシル520が破損してしまうと、ドア600が車室側に侵入してしまう可能性がある。このサイドシル520の破損を防ぐために、サイドシル520をより強化することも考えられる。しかし、サイドシル520は自動車1000の骨格部材であるボデー500の一部であるため、強化に伴って自動車1000の重量が増加する懸念がある。
【0035】
本実施形態のように、複数の第1の衝撃吸収部材122を配置し、荷重を分散してサイドシル520に伝えるようにすることが好ましい。この場合、サイドシル520に特別な強化を施すことなく、サイドシル520の破損を抑制することができる。従って、ドア600が車室側に侵入してしまう事態もより確実に抑止できる。
【0036】
第1の衝撃吸収部材122は、一つの外装パネル100又は一つのドアインナ―パネル200に対して2つ以上設けられてもよく、3つ以上、あるいは4つ以上設けられていてもよい。例えば、電柱のような構造物との衝突を想定した場合、ドア600の車長方向のどの部位に衝突しても荷重を確実に受け止めるために、第1の衝撃吸収部材122は3つ以上が好ましく、また第1の衝撃吸収部材122の過剰な設置による重量の増加を防ぐために、第1の衝撃吸収部材122は6つ以下が好ましい。第1の衝撃吸収部材122の数は、4つまたは5つ設けられていることがより好ましい。
【0037】
第2の衝撃吸収部材124は、一つの外装パネル100又は一つのドアインナーパネル200に対して2つ以上設けられていてもよく、3つ以上、あるいは4つ以上設けられていてもよい。衝突による荷重を第1の衝撃吸収部材122の車高方向上下の広い範囲に伝えて荷重を分散するために、第2の衝撃吸収部材124は2つ以上が好ましく、また第2の衝撃吸収部材124の過剰な設置による重量の増加を防ぐために、第2の衝撃吸収部材124は5つ以下が好ましい。第2の衝撃吸収部材124の数は、3つまたは4つ設けられていることがより好ましい。
【0038】
第1の衝撃吸収部材122と第2の衝撃吸収部材124が外装材110に密着していることにより、外装材110の張り剛性を改善する効果も得ることができる。外装材110の厚さが例えば0.4mmと薄い場合でも良好な張り剛性を得ることができるように、ドアがボデーに対して閉じた状態で車幅方向に沿って見た場合、第1の衝撃吸収部材122と第2の衝撃吸収部材124とによって分割される領域の一辺の長さが300mm以下であることが好ましく、200mm以下であることがより好ましい。
【0039】
このように、本実施形態に係る自動車ドアでは、衝突の荷重が車高方向に延びる複数の第1の衝撃吸収部材122に分散されてサイドシル520に伝わる。従って、サイドシル520の車長方向に分散して荷重が伝わるため、サイドシル520の一部の領域のみに局所的に荷重が加わることがない。従って、サイドシル520に特に補強を行う必要はなく、通常のボデー500の構造で衝撃を効果的に吸収することが可能である。
【0040】
上述したように、車長方向の第2の衝撃吸収部材124は、車高方向の第1の衝撃吸収部材122に衝撃荷重を伝える機能を有している。そして、主に車高方向の第1の衝撃吸収部材122で衝撃荷重を吸収するようにしている。
【0041】
そして、車高方向の両端部領域と車長方向の両端部領域と交差部とを除く部位においては、車高方向に延在する第1の衝撃吸収部材122の横断面の車幅方向の(車長方向の軸回りの)曲げ剛性(縦弾性係数×断面2次モーメント)は、車長方向に延在する第2の衝撃吸収部材124の横断面の車幅方向の(車高方向の軸回りの)曲げ剛性より大きい。特に、第1の衝撃吸収部材122の横断面の車幅方向の曲げ剛性は、第2の衝撃吸収部材124の横断面の車幅方向の曲げ剛性より1.5倍以上大きいことが好ましく、5倍以上大きいことが更に好ましく、10倍以上大きいことが更に好ましい。
また、交差部においても、第1の衝撃吸収部材122の横断面の車幅方向の曲げ剛性は、第2の衝撃吸収部材124の横断面の車幅方向の曲げ剛性より大きいことが好ましい。この場合も上記と同様に、1.5倍以上大きいことが好ましく、10倍以上大きいことが更に好ましい。
更には、交差部における第1の衝撃吸収部材122の横断面の車幅方向の曲げ剛性は、車長方向の両端部領域と交差部とを除く部位における第2の衝撃吸収部材124の横断面の車幅方向の曲げ剛性より大きくてもよい。この場合も上記と同様に、1.5倍以上大きくてもよく、更に、5倍以上大きくてもよい。
尚、横断面とは、衝撃吸収部材の延在方向に垂直な断面を意味する。
【0042】
第2の衝撃吸収部材124よりも第1の衝撃吸収部材122の曲げ剛性を大きくする理由は以下の通りである。自動車のドア600は、車長方向と車高方向を比べると、車長方向の長さの方が長くなるように構成されている場合が多い。同じ断面形状の衝撃吸収部材では、その両端部を支持した場合は長さの長い方が中央に荷重を加えたときにより変形しやすい。従って、車長方向を横断する第2の衝撃吸収部材124と車高方向を横断する第1の衝撃吸収部材122とを比べると、同じ断面形状の場合は車高方向を横断する第1の衝撃吸収部材122の方が丈夫である。更に、自動車のドア600の外装材110は、車長方向と車高方向を比べると、車長方向に垂直な断面の車高方向の形状の方が、車幅方向の外側が凸となる曲率が大きい場合が多い。衝撃吸収部材120を外装材110に沿った形状とした場合を考えると、衝撃吸収部材120が車幅方向内側へ向かう荷重を受けた場合、すなわち自動車1000の側面に衝突荷重を受けた場合に、車幅方向外側が凸となる曲率が大きい第1の衝撃吸収部材122には圧縮の軸力が作用するため、車幅方向内側への変形がより抑制される。すなわち、第1の衝撃吸収部材122の方が第2の衝撃吸収部材124よりも大きな荷重に耐えることができる。換言すれば、車高方向に延在する第1の衝撃吸収部材122の方が衝撃吸収性能は高いことになる。このため、ドア600の衝撃吸収性能をより効率良く向上するためには、第2の衝撃吸収部材124よりも第1の衝撃吸収部材122の曲げ剛性を大きくした方が良い。
【0043】
車長方向の第2の衝撃吸収部材124に加えられた衝撃荷重を車高方向の第1の衝撃吸収部材122に伝えるため、車長方向の第2の衝撃吸収部材124は車高方向の第1の衝撃吸収部材122より車外側(外装材側)に配置される。この際、第2の衝撃吸収部材124は第1の衝撃吸収部材122に荷重を伝えることが主な役割であるため、第2の衝撃吸収部材124の曲げ剛性を小さくすることによるドア600の衝撃吸収性能への影響は、第1の衝撃吸収部材122の曲げ剛性を小さくすることによる影響よりも小さい。衝撃吸収部材120の断面を小さくしたり、構成する板材の板厚を薄くした場合に曲げ剛性は小さくなるため、第1の衝撃吸収部材122の曲げ剛性を相対的に大きく、第2の衝撃吸収部材124の曲げ剛性を相対的に小さく設定することで、過大な重量の増大を伴うことなく、効率よくドア600の衝撃吸収性能を向上することが可能となる。
【0044】
なお、第2の衝撃吸収部材124の横断面の車幅方向の曲げ剛性が、第1の衝撃吸収部材122の横断面の車幅方向の曲げ剛性より大きい場合は、必要以上に第2の衝撃吸収部材124の重量が大きくなり、本実施形態が意図するドア600の軽量化の目的に沿わない。
【0045】
次に、図7図9に基づいて、本発明の上記実施形態と、その比較例について説明する。なお、図7図9は、図2と同様に自動車1000の外側からドア600を見た状態を示しており、外装パネル100の図示は省略している。また、図7図9の下に示す図は、ドア600の領域A1を拡大して示す模式図である。
【0046】
図7は、本実施形態に係るドア600の構造を示す模式図である。図7に示す構造は、図2に示した構造に対応する。図7に示す本実施形態のドア600では、第1の衝撃吸収部材122として、図5に示す長辺Hが16mm、短辺Dが10mmのものを使用している。また、図7に示す本実施形態のドア600では、第2の衝撃吸収部材124として、長辺Hが8mm、短辺Dが8mmのものを使用している。この場合、本実施形態の第1の衝撃吸収部材122の横断面の車幅方向の曲げ剛性は、本実施形態の第2の衝撃吸収部材124の横断面の車幅方向の曲げ剛性よりも相対的に大きい。
【0047】
また、図8は、比較例1に係るドア600の構造を示す模式図である。比較例1のドア600では、第1の衝撃吸収部材122として、図5に示す長辺Hが8mm、短辺Dが8mmのものを使用している。また、比較例1のドア600では、第2の衝撃吸収部材124として、長辺Hが8mm、短辺Dが8mmのものを使用している。この場合、比較例1の第1の衝撃吸収部材122の横断面の車幅方向の曲げ剛性と、比較例1の第2の衝撃吸収部材124の横断面の車幅方向の曲げ剛性は等しい。さらに、比較例1の第1の衝撃吸収部材122および第2の衝撃吸収部材124の横断面の車幅方向の曲げ剛性は、図7に示す本実施形態の第2の衝撃吸収部材124の横断面の車幅方向の曲げ剛性に等しく、本実施形態の第1の衝撃吸収部材122の横断面の車幅方向の曲げ剛性よりも相対的に小さい。
【0048】
また、図9は、比較例2に係るドア600の構造を示す模式図である。比較例2のドア600では、第1の衝撃吸収部材122として、図5に示す長辺Hが16mm、短辺Dが10mmのものを使用している。また、比較例2のドア600では、第2の衝撃吸収部材124として、長辺Hが16mm、短辺Dが10mmのものを使用している。この場合、比較例2の第1の衝撃吸収部材122の横断面の車幅方向の曲げ剛性と、比較例2の第2の衝撃吸収部材124の横断面の車幅方向の曲げ剛性は等しい。さらに、比較例2の第1の衝撃吸収部材122および第2の衝撃吸収部材124の横断面の車幅方向の曲げ剛性は、図7に示す本実施形態の第1の衝撃吸収部材122の横断面の車幅方向の曲げ剛性に等しく、本実施形態の第2の衝撃吸収部材124の横断面の車幅方向の曲げ剛性よりも相対的に大きい。
【0049】
図10は、図7に示す本発明の実施形態の構成と、図8図9に示す比較例1、比較例2の構成について、ドア600の外装パネル100の中央を半径300mmの車高方向を軸に持つ円柱状の圧子で押した場合を想定し、圧子のストロークと圧子がドア600から受ける荷重の関係をシミュレーションにより求めた特性図である。
【0050】
図10に示すように、第1の衝撃吸収部材122と第2の衝撃吸収部材124が、いずれも小さな曲げ剛性である比較例1の荷重特性に対して、第1の衝撃吸収部材122の曲げ剛性を比較例1よりも大きくし、第2の衝撃吸収部材124の曲げ剛性は比較例1と同じ小さな曲げ剛性とした本実施形態の荷重特性は大幅に向上している。
【0051】
また、第1の衝撃吸収部材122と第2の衝撃吸収部材124の双方を本実施形態の第1の衝撃吸収部材122と同じ大きな曲げ剛性とした比較例2の荷重特性は、本実施形態とほぼ同等である。従って、比較例2の構成では、第2の衝撃吸収部材124の断面サイズを大きくしたことに伴う重量増に見合う衝撃吸収性能の向上が得られていないことが判る。
【0052】
以上により、第2の衝撃吸収部材124よりも第1の衝撃吸収部材122の曲げ剛性を大きくした本実施形態の構成例が、比較例1、比較例2に対して最も衝撃吸収性能および軽量化効果に優れることが判る。
【0053】
なお、上述した説明では、第1の衝撃吸収部材122、第2の衝撃吸収部材124、ドアインナーパネル200などの各部材を鋼板から構成した場合を例示したが、これらの部材は、アルミニウム、アルミニウム合金、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)などの他の素材から構成しても良い。
【0054】
以上説明したように本実施形態によれば、車長方向に延在する第2の衝撃吸収部材124を車高方向に延在する第1の衝撃吸収部材122よりも車外側に配置し、第1の衝撃吸収部材122の横断面の車幅方向の曲げ剛性を、第2の衝撃吸収部材124の横断面の車幅方向の曲げ剛性より大きくした。これにより、ドア600に衝突荷重が加わった場合に、第2の衝撃吸収部材124から第1の衝撃吸収部材122に荷重が伝わり、第1の衝撃吸収部材122でより確実に荷重を受け止めることができる。
【0055】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0056】
本発明は、自動車のフロントドアやリアドアに適用することができる。また、本発明は、自動車の側部に配されるドアのみならず、自動車の後部に配されるドア(テールゲートとも称される)にも適用することができる。自動車の後部に配されるドアに本発明を適用する場合、このようなドアのインナーパネルは自動車の車長方向と交差するため、上記実施形態で説明した車長方向を車幅方向と読み替え、車幅方向を車長方向と読み替えてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0057】
本発明は、衝撃をより確実に吸収することが可能な自動車ドアを提供することができるため、産業上の利用可能性が高い。
【符号の説明】
【0058】
100 外装パネル
122 第1の衝撃吸収部材
124 第2の衝撃吸収部材
600 ドア
1000 自動車
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10