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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-23
(45)【発行日】2023-01-31
(54)【発明の名称】電気機器及び電気機器システム
(51)【国際特許分類】
   F21L 4/00 20060101AFI20230124BHJP
   F21S 9/02 20060101ALI20230124BHJP
   F21V 23/00 20150101ALI20230124BHJP
   H05B 47/165 20200101ALI20230124BHJP
   H05B 47/105 20200101ALI20230124BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20230124BHJP
【FI】
F21L4/00 100
F21S9/02 100
F21V23/00 120
F21V23/00 140
H05B47/165
H05B47/105
F21Y115:10
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2021561245
(86)(22)【出願日】2020-10-30
(86)【国際出願番号】 JP2020040881
(87)【国際公開番号】W WO2021106494
(87)【国際公開日】2021-06-03
【審査請求日】2022-04-21
(31)【優先権主張番号】P 2019214995
(32)【優先日】2019-11-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000005094
【氏名又は名称】工機ホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100136375
【弁理士】
【氏名又は名称】村井 弘実
(74)【代理人】
【識別番号】100079290
【弁理士】
【氏名又は名称】村井 隆
(72)【発明者】
【氏名】舘 智信
(72)【発明者】
【氏名】咲間 伸一
【審査官】田中 友章
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-107710(JP,A)
【文献】特開2015-106509(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21L 4/00
F21S 9/02
F21V 23/00
H05B 47/105
H05B 47/165
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項15】
前記電池パックと、
請求項1乃至14のいずれか一項に記載の前記電気機器と、を有する、電気機器システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明装置等の電気機器及び電気機器システムに関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1は、コードレスランプに関する。このコードレスランプは、着脱可能に装着した電池パックの電力で点灯する蛍光管を備える。蛍光管は、円筒状の透明な蛍光管カバーに覆われる。蛍光管カバーの上端部には、全周に渡って蛍光シールが貼付される。蛍光シールは、蛍光管が点灯すると、蛍光管カバーを通して裏面側から光を受ける。蛍光シールは、蛍光管が消灯した後もしばらく光を発する。このため、コードレスランプを使用後に消灯して暗い場所に置いたとしても、蛍光シールの発光により、コードレスランプの置き場所がすぐに分かるとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2010-205736号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のコードレスランプは、暗い場所での電池パック交換の際の視認性は考慮されていない。
【0005】
本発明の目的は、暗い場所での電池パック交換の際の視認性を向上させることの可能な電気機器及び電気機器システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のある態様は、電気機器である。この電気機器は、電池パックが着脱可能な電池パック装着部と、前記電池パック装着部に装着された前記電池パック又は前記電池パック装着部を照らす照射部と、前記電池パックとは別に、前記照射部の電源となる電源部と、前記照射部を制御する制御部と、を備える。
【0007】
本発明の別の態様は、電気機器である。この電気機器は、電池パックが着脱可能な電池パック装着部と、前記電池パックの装着有無にかかわらず、前記電池パック装着部に装着された前記電池パック又は前記電池パック装着部を照らす照射部と、前記照射部を制御する制御部と、少なくとも前記電池パックが装着されていない状態で、前記電池パックとは別に設けられ前記照射部の電源となる電源部と、を備える。
【0008】
前記照射部は、前記電池パック装着部に前記電池パックが非装着の場合に前記電池パック装着部を照らしてもよい。
【0009】
前記照射部は、前記電池パック装着部に装着された前記電池パックの電圧又は容量が所定値未満になった際に点灯可能であってもよい。
【0010】
前記照射部は、前記電池パック装着部に向けて指向していてもよい。
【0011】
前記電池パック装着部は、前記電池パックの装着を案内する一対のレール部を有し、前記電池パックの端子部と接続する機器側端子部が前記電池パック装着部に設けられ、前記照射部は、少なくとも前記レール部又は前記機器側端子部を照らしてもよい。
【0012】
前記電源部は、一次電池、コンデンサ、及び二次電池のいずれかを含み、前記電源部が前記コンデンサ又は前記二次電池である場合、前記電池パック装着部に装着された電池パックの電力で充電されてもよい。
【0013】
前記制御部は、前記電源部の電力で動作可能であってもよい。
【0014】
前記電池パック装着部を覆うカバーを備え、前記照射部は、前記カバーの外側に配置される第1照射部及び前記カバーの内側に配置される第2照射部の少なくとも一方を有してもよい。
【0015】
前記照射部は、前記カバーが閉状態になると消灯し、前記カバーが開状態になると点灯してもよい。
【0016】
前記カバーが窓部を有し、前記第2照射部の光の一部が前記窓部を通って前記カバーの外側に出てもよい。
【0017】
前記電池パック装着部に装着された電池パックの電力で点灯する、前記照射部とは別のメインライト部を備えてもよい。
【0018】
前記制御部は、前記照射部を点灯から所定時間後に消灯させてもよい。
【0019】
前記制御部は、前記照射部を消灯させる消灯条件を複数有し、前記照射部の点灯中に複数の消灯条件を満たした場合、前記複数の消灯条件のうち、後から満たした消灯条件により前記照射部を消灯してもよい。
【0020】
本発明の別の態様は、前記電池パックと、前記電気機器と、を有する、電気機器システムである。
【0021】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法などの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、暗い場所での電池パック交換の際の視認性を向上させることの可能な電気機器及び電気機器システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の実施の形態1に係る電気機器1の前方斜視図。
図2】電気機器1の側断面図。
図3】電気機器1の後方斜視図。
図4】電気機器1の概略ブロック図。
図5】電気機器1の動作の第1例を示すタイムチャート。
図6】電気機器1の動作の第2例を示すタイムチャート。
図7】電気機器1の動作の第3例を示すタイムチャート。
図8】電気機器1の動作の第4例を示すタイムチャート。
図9】電気機器1の動作の第5例を示すタイムチャート。
図10】電気機器1の動作の第6例を示すタイムチャート。
図11】本発明の実施の形態2に係る電気機器1Aの前方斜視図。
図12】電気機器1Aの側断面図。
図13】電気機器1Aの、カバー17を開いた状態の後方斜視図。
図14】電気機器1Aの、カバー17を閉じた状態の後方斜視図。
図15】本発明の実施の形態3に係る電気機器1Bの斜視図。
図16】本発明の実施の形態4に係る電気機器1Cの側断面図。
図17】本発明の実施の形態5に係る電気機器1Dの後方斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下において、各図面に示される同一または同等の構成要素、部材等には同一の符号を付し、適宜重複した説明は省略する。実施の形態は、発明を限定するものではなく例示である。実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
【0025】
(実施の形態1) 図1図10を参照し、本発明の実施の形態1を説明する。本実施の形態は、電気機器1及び電気機器システムに関する。電気機器1は、コードレスワークライトと呼ばれる照明装置である。電気機器1は、ハウジング2と、トップハンドル3と、ボトムハンドル4と、を備える。トップハンドル3及びボトムハンドル4は、互いに一体である又は互いに連結される。ボトムハンドル4は、床面等に置く場合にはスタンド部としても機能する。ハウジング2は、トップハンドル3及びボトムハンドル4に回転可能に連結支持される。
【0026】
ハウジング2は、例えば樹脂成形体である。ハウジング2は、収容部2aと、電池パック装着部2bと、を含む。収容部2aの開放された前端を覆うように、光透過性のフロントカバー5が設けられる。収容部2aの上面には、スイッチ6が設けられる。収容部2aの背面に、電池パック装着部2bが設けられる。電池パック装着部2bは、電池パック7を着脱可能に装着する。図3に示すように、電池パック7は、電池パック装着部2bに対して上方からスライドして装着される。電気機器1及び電池パック7の組合せが、電気機器システムである。電池パック装着部2bは、電池パック7の装着を案内する一対のレール部2cを有する。機器側端子部8は、電池パック装着部2bに設けられる。機器側端子部8は、電池パック7の端子部に接触して電気的に接続される。
【0027】
基板10は、収容部2aの内部に収容される。基板10の前面には、メインライト部を構成する多数のメインLED11が設けられる。メインLED11は、電池パック7の電力で点灯する。作業者がスイッチ6を押す度に、メインLED11の点灯状態が切り替わる。点灯状態は、例えば、強モードでの点灯、弱モードでの点灯、及び消灯の三種類を含む。基板10の背面には、電源部12が設けられる。電源部12は、一次電池、コンデンサ、又は二次電池である。電源部12がコンデンサである場合、電源部12は、電池パック装着部2bに装着された電池パック7の電力で充電される。
【0028】
収容部2aの背面の、電池パック装着部2bの上方となる位置に、照射部としてのサブLED(非常灯)15が設けられる。サブLED15は、電源部12の電力で点灯する。サブLED15は、電池パック装着部2bに装着された電池パック7又は電池パック装着部2bを照らす。サブLED15は、電池パック装着部2bに電池パック7が装着されている場合は電池パック7を照らす。サブLED15は、電池パック装着部2bに電池パック7が装着されていない場合(非装着の場合)は電池パック装着部2bを照らす。このとき、サブLED15は、少なくともレール部2cを照らす。サブLED15は、電池パック装着部2bに向けて指向している。サブLED15の点灯状態の切替えについては後述する。サブLED15は、電池パック7や電池パック装着部2bを直接的又は間接的に照らすことで、作業者に電池パック7や電池パック装着部2bを視認可能にさせる。ここで、直接的とは、少なくともサブLED15の光軸の一部が電池パック7や電池パック装着部2bに向くことであり、間接的とは、サブLED15の光軸が電池パック7や電池パック装着部2bを向いていないが、反射等により電池パック7や電池パック装着部2bを視認可能にさせることである。
【0029】
図4は、電気機器1の概略ブロック図である。制御部13は、例えば基板10に搭載されたマイクロコントローラである。制御部13は、電池パック7の電力で動作する。電池パック7は、自身の電圧又は容量が低下すると、放電禁止信号(LD信号)を制御部13に送信する。制御部13は、放電禁止信号を受信すると、電池パック7からの放電が行われないように制御する。放電禁止信号を受信した場合や電池パック7が取り外された場合は、制御部13は、電源部12の電力で動作可能である。制御部13は、スイッチ6の操作や電池パック7の着脱、電池パック7の電圧又は容量を検出する。制御部13は、スイッチ6の操作に応じてメインLED11の点灯を制御する。制御部13は、スイッチ6の操作、電池パック7の着脱、及び電池パック7からの放電禁止信号に応じて、サブLED15の点灯を制御する。以下、図5図10を参照し、制御部13によるサブLED15の点灯制御について説明する。
【0030】
図5は、スイッチ6のオンオフに応じたサブLED15の点灯制御を示すタイムチャートである。時刻t1においてスイッチ6がターンオンされ、その後の時刻t2においてスイッチ6がターンオフされる。すると、制御部13は、サブLED15を点灯させると共に、点灯時間の計測を開始する。時間計測には、制御部13が内蔵するカウンタを利用する。カウント値が閾値に到達することは、サブLED15の点灯から所定時間が経過したことを意味する。カウント値が閾値に到達する前の時刻t3においてスイッチ6がターンオンされる。すると、制御部13は、サブLED15を消灯させると共に、点灯時間計測のためのカウンタをリセットする(カウント値を初期化して0にする)。その後の時刻t4においてスイッチ6がターンオフされると、制御部13は、サブLED15を点灯させると共に、点灯時間の計測を開始する。時刻t5においてカウント値が閾値に到達すると、制御部13は、サブLED15を消灯させると共に、カウンタをリセットする。
【0031】
図6は、電池パック7からの放電禁止信号に応じたサブLED15の点灯制御を示すタイムチャートである。制御部13は、時刻t11において電池パック7から放電禁止信号を受信する(放電禁止信号がローレベルからハイレベルになったことを検出する)。すると、制御部13は、サブLED15を点灯させると共に、点灯時間の計測を開始する。時刻t12においてカウント値が閾値に到達すると、制御部13は、サブLED15を消灯させると共に、カウンタをリセットする。
【0032】
図7は、電池パック7の着脱に応じたサブLED15の点灯制御を示すタイムチャートである。時刻t21において電池パック7が取り外されると、制御部13は、サブLED15を点灯させると共に、点灯時間の計測を開始する。時刻t22においてカウント値が閾値に到達すると、制御部13は、サブLED15を消灯させると共に、カウンタをリセットする。
【0033】
図8は、電池パック7から放電禁止信号を受信した後に電池パック7が取り外された場合のサブLED15の点灯制御を示すタイムチャートである。時刻t31において電池パック7から放電禁止信号を受信すると、制御部13は、サブLED15を点灯させると共に、点灯時間の計測を開始する。カウント値が閾値に到達する前の時刻t32において電池パック7が取り外されると、制御部13は、サブLED15の点灯を維持したままカウンタをリセットし、再度点灯時間の計測を開始する。時刻t33においてカウント値が閾値に到達すると、制御部13は、サブLED15を消灯させると共に、カウンタをリセットする。
【0034】
図9は、電池パック7の交換後にスイッチ6が操作された場合のサブLED15の点灯制御を示すタイムチャートである。時刻t41において電池パック7が取り外されると、制御部13は、サブLED15を点灯させると共に、点灯時間の計測を開始する。カウント値が閾値に到達する前の時刻t42において電池パック7が装着されるが、制御部13は、サブLED15の点灯を維持する。すなわち、電池パック7の装着は、サブLED15を消灯する契機とはならない。カウント値が閾値に到達する前の時刻t43においてスイッチ6がターンオンされると、制御部13は、サブLED15を消灯させると共に、点灯時間計測のためのカウンタをリセットする。時刻t45においてスイッチ6がターンオフされると、制御部13は、サブLED15を点灯させると共に、点灯時間の計測を開始する。時刻t46においてカウント値が閾値に到達すると、制御部13は、サブLED15を消灯させると共に、カウンタをリセットする。
【0035】
図10は、放電禁止信号を受信しているときにスイッチ6が操作された場合、及び電池パック7が取り外されているときにスイッチ6が操作された場合のサブLED15の点灯制御を示すタイムチャートである。時刻t51において電池パック7から放電禁止信号を受信すると、制御部13は、サブLED15を点灯させると共に、点灯時間の計測を開始する。カウント値が閾値に到達する前の時刻t52においてスイッチ6がターンオンされるが、制御部13は、サブLED15の点灯を維持し、またカウンタをリセットせずに時間計測も継続する。すなわち、放電禁止信号を受信しているときは、スイッチ6がターンオンされることは、サブLED15の消灯とカウンタリセットの契機とはならない。カウント値が閾値に到達する前の時刻t53においてスイッチ6がターンオフされるが、制御部13は、カウンタをリセットせずに時間計測を継続する。すなわち、放電禁止信号を受信しているときは、スイッチ6がターンオフされることは、カウンタリセットの契機(時間計測のやり直しの契機)とはならない。時刻t54においてカウント値が閾値に到達すると、制御部13は、サブLED15を消灯させると共に、カウンタをリセットする。
【0036】
時刻t55において電池パック7が取り外されると、制御部13は、サブLED15を点灯させると共に、点灯時間の計測を開始する。カウント値が閾値に到達する前の時刻t56においてスイッチ6がターンオンされるが、制御部13は、サブLED15の点灯を維持し、またカウンタをリセットせずに時間計測も継続する。すなわち、電池パック7が取り外されているときは、スイッチ6がターンオンされることは、サブLED15の消灯とカウンタリセットの契機とはならない。カウント値が閾値に到達する前の時刻t57においてスイッチ6がターンオフされるが、制御部13は、カウンタをリセットせずに時間計測を継続する。すなわち、電池パック7が取り外されているときは、スイッチ6がターンオフされることは、カウンタリセットの契機とはならない。時刻t58においてカウント値が閾値に到達すると、制御部13は、サブLED15を消灯させると共に、カウンタをリセットする。なお、電池パック7からメインLED11への電力供給を遮断するために、電池パック7の電圧又は容量に閾値を設け、この閾値を電池パック7が有する放電禁止信号を送信するための閾値よりも先に満たす値とすることで、電源部12を別で設けなくても、電池パック7の電力を用いて、サブLED11を電池パック7が放電禁止するまでの間点灯させることが可能となる。
【0037】
本実施の形態によれば、下記の効果を奏することができる。
【0038】
(1) 電池パック7の電圧又は容量が所定値以下に低下すると、電池パック7から放電禁止信号が発信され、電池パック7とは別の電源部12の電力でサブLED15が点灯する。サブLED15は電池パック7を照らす。すなわち、電池パック7の電圧又は容量が低下してメインLED11を点灯できなくなると、サブLED15が自動的に点灯して電池パック7を照らすことになる。このため、暗い場所で電池パック7の取り外す際の、すなわち電池パック7を交換する際の視認性を向上させることができる。
【0039】
(2) 電池パック7が取り外されると、電池パック7とは別の電源部12の電力でサブLED15が点灯する。サブLED15は、電池パック装着部2b、特にレール部2cを照らす。このため、暗い場所で新しい電池パック7を装着する際の、すなわち電池パック7を交換する際の視認性を向上させることができる。
【0040】
(3) サブLED15は、所定時間点灯すると自動的に消灯する。このため、電源部12の消耗を抑制できる。
【0041】
(4) 電池パック7の取外し時に既にサブLED15が点灯していた場合、電池パック7の取外しによりサブLED15の点灯時間が延長される。このため、新しい電池パック7を装着している途中でサブLED15が消灯することを抑制できる。
【0042】
(実施の形態2) 図11図14を参照し、本発明の実施の形態2を説明する。本実施の形態は、電気機器1Aに関する。電気機器1Aは、照明装置であり、具体的には手持ち式のコードレスライトである。以下、実施の形態1との相違点を中心に説明する。ハウジング2は、ハンドル部2dを有する。ハンドル部2dは、収容部2aの後端上部と前端上部とを渡すように設けられる。スイッチ6は、ハンドル部2dの上面に設けられる。収容部2aの左右両側面間を渡すように、スタンド部19が設けられる。スタンド部19は、ハウジング2に対して回動可能である。
【0043】
電池パック装着部2bは、収容部2aの後部に設けられる。図13に示すように、電池パック7は、電池パック装着部2bに後方からスライドして装着される。収容部2aの後端部には、カバー17が開閉可能に設けられる。カバー17は、閉状態において、電池パック装着部2b及びそれに装着された電池パック7を覆う。カバー17は、ヒンジ機構を構成する軸部18を介してハウジング2に対して回動可能に連結される。カバー17は、ラッチ機構17aを有する。ラッチ機構17aは、カバー17をハウジング2に対して閉状態に係止する。
【0044】
ハンドル部2dの後端部であってカバー17の外側に位置する部分に、第1照射部としてのサブLED15が設けられる。ハウジング2の後方に臨む面であってカバー17の内側に位置する面に、第2照射部としてのサブLED16が設けられる。図14に示すように、カバー17は、窓部17bを有する。窓部17bは、貫通穴であってもよいし、光透過性の部材で塞がれていてもよい。カバー17が閉じた状態において、サブLED16の光の一部が窓部17bを通ってカバー17の外側に出る。サブLED16も、サブLED15と同様に図4に示す電源部12の電力で点灯する。サブLED16は、サブLED15と同様の機能を有する。
【0045】
図4に示す制御部13は、サブLED16の点灯も制御する。制御部13によるサブLED15、16の点灯制御は、実施の形態1におけるサブLED15の点灯制御と同様である。これに加えて本実施の形態では、制御部13は、カバー17の開閉に応じてサブLED15、16の点灯を制御してもよい。この場合、制御部13は、カバー17の開閉も検出する。カバー17の開閉は、カバー17の開閉によってオンオフが切り替わる図示しないスイッチからの信号を利用できる。制御部13は、カバー17が閉状態になるとサブLED15、16を消灯する。制御部13は、カバー17が開状態になるとサブLED15、16を点灯する。
【0046】
本実施の形態も、実施の形態1と同様の効果を奏することができる。本実施の形態によれば、電池パック装着部2bがカバー17に覆われる場合でも、カバー17に窓部17bが設けられるため、カバー17の内側にあるサブLED16の光をカバー17の外側に出すことができる。このため、電池パック7を交換のためにカバー17を開けるときの視認性を向上させることができる。本実施の形態において、サブLED15、16のいずれか一方を省略してもよい。サブLED16を省略する場合、カバー17の窓部17bを省略してもよい。
【0047】
(実施の形態3) 図15は、本発明の実施の形態3に係る電気機器1Bの斜視図である。電気機器1Bは電動工具、より具体的にはインパクトドライバである。以下、実施の形態1との相違点を中心に説明する。ハウジング2は、収容部2aの中央からハンドル部2dが下方に延びる形状である。ハンドル部2dの下端部に電池パック装着部2bが設けられる。電池パック7は、電池パック装着部2bに前方からスライドして装着される。スイッチ6は、ハンドル部2dの上端部に設けられる。メインLED11は、ハウジング2の前面の、スイッチ6の上方となる位置に設けられる。電池パック装着部2bの前部上面には、操作パネル22が設けられる。操作パネル22には、メインLED11の点灯状態を作業者が切り替えるためのスイッチが設けられる。サブLED15は、電池パック装着部2bの前端部中央に設けられる。サブLED15の点灯制御は、実施の形態1と同様である。本実施の形態も、実施の形態1と同様の効果を奏することができる。
【0048】
(実施の形態4) 図16は、本発明の実施の形態4に係る電気機器1Cの側断面図である。電気機器1Cは照明装置、より具体的にはコードレスワークライトである。電気機器1Cは、実施の形態1の電気機器1と比較して、電源部12が無くなり、照射部がサブLED15から蓄光体20に替わり、導光路(導光部材)21が追加された点で相違し、その他の点で一致する。導光路21は、基板10を前後方向に貫通し、さらに収容部2aの背面を前後方向に貫通する。メインLED11の発した光が、導光路21を通って収容部2aの後方に放出される。蓄光体20は、収容部2aの背面の、導光路21の放出部付近に設けられる。この構造により、導光路21から放出された光を蓄光体20に効果的に照射できる。蓄光体20は、メインLED11が点灯している間に蓄光し、メインLED11が消灯してもしばらく発光する。本実施の形態によれば、電池パックとは別の電源を設けずに、暗い場所で電池パック7を交換する際の視認性を向上させることができる。
【0049】
(実施の形態5) 図17は、本発明の実施例の形態1に係る電気機器1の変形例である。サブLED15は、トップハンドル3に設けられ、電源部12の電力により、電池パック7又は電池パック装着部を照らすように配置されている。電源部12は、実施例の形態1と同様に基盤10の背面に設けられ、電池パック装着部2bに装着された電池パック7の電力で充電される。このように、サブLED15は、電池パック7又は電池パック装着部2bを照らすことが可能な位置に設けられていればよく、サブLED15をトップハンドル3やボトムハンドル4に設けてもよい。また、電源部12は、サブLED15とハウジング2の内部のみならず、トップハンドル3やボトムハンドル4の内部などに設けてもよい。
【0050】
以上、実施の形態を例に本発明を説明したが、実施の形態の各構成要素や各処理プロセスには請求項に記載の範囲で種々の変形が可能であることは当業者に理解されるところである。例えば、メインLED11及びサブLED15、16の少なくともいずれかを、LED(発光ダイオード)以外の光源に置換してもよい。サブLED15、16を手動で点灯させるスイッチを設けてもよい。実施の形態2のカバー17と同様の機能を有するカバーを、実施の形態1、3、4の電気機器に設けてもよい。
【符号の説明】
【0051】
1、1A~1D…電気機器、2…ハウジング、2a…収容部、2b…電池パック装着部、2c…レール部、2d…ハンドル部、3…トップハンドル、4…ボトムハンドル、5…フロントカバー、6…スイッチ、7…電池パック、8…機器側端子部、10…基板、11…メインLED(メインライト部)、12…電源部、13…制御部、15…サブLED(照射部)、16…サブLED(照射部)、17…カバー、17a…ラッチ機構、17b…窓部、18…軸部、19…スタンド部、20…蓄光体(照射部)、21…導光路、22…操作パネル。
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