(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-23
(45)【発行日】2023-01-31
(54)【発明の名称】捨石基礎構築システム、および捨石基礎構築方法
(51)【国際特許分類】
E02D 15/10 20060101AFI20230124BHJP
【FI】
E02D15/10
(21)【出願番号】P 2022035749
(22)【出願日】2022-03-09
【審査請求日】2022-03-09
(73)【特許権者】
【識別番号】592177649
【氏名又は名称】有限会社善徳丸建設
(74)【代理人】
【識別番号】110000970
【氏名又は名称】弁理士法人 楓国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】野田 昌幸
【審査官】五十幡 直子
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-161674(JP,A)
【文献】特開2017-82490(JP,A)
【文献】特開2013-221285(JP,A)
【文献】特開平10-152839(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02D 15/10
E02F 3/46- 3/60
B63B 35/00-35/70
B66C 1/00-25/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
起重機船のクレーンのワイヤに吊るされた重錘を、海底に堆積させた捨石マウンドに落下させて突き固める捨石基礎構築システムであって、
前記重錘の高さは、海面から前記捨石マウンドの天端面までの長さよりも短く、
前記クレーンのワイヤに取り付けられ、高度をセンシングする高度センサと、
前記高度センサによってセンシングされた高度に基づき、前記クレーンのワイヤの繰出量を制御して前記重錘の吊り上げ高さを調整し、この重錘を捨石マウンドに落下させるクレーン制御部と、を備え、
前記高度センサは、前記重錘の下端の高さを、前記捨石マウンドの設計高さに合わせたときに、海面よりも上方に位置する場所に取り付けられている、
捨石基礎構築システム。
【請求項2】
前記捨石マウンドの天端面を突き固める場合、底面が平面である重錘を用いる、請求項1に記載の捨石基礎構築システム。
【請求項3】
前記捨石マウンドの法面を突き固める場合、底面が傾斜面である重錘を用いる、請求項1、または2に記載の捨石基礎構築システム。
【請求項4】
起重機船のクレーンのワイヤに吊るされた重錘を、海底に堆積させた捨石マウンドに落下させて突き固める捨石基礎構築方法であって、
前記重錘の高さは、海面から前記捨石マウンドの天端面までの長さよりも短く、
前記クレーンのワイヤに取り付けられた高度センサでセンシングされた高度に基づき、前記クレーンのワイヤの繰出量を制御して前記重錘の吊り上げ高さを調整し、この重錘を捨石マウンドに落下させ、
前記重錘の下端の高さを、前記捨石マウンドの設計高さに合わせたときに、海面よりも上方に位置する場所に、前記高度センサを取り付けている、
捨石基礎構築方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、洋上風車、防波堤等の港湾構造物の捨石基礎を海底に構築する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、洋上風車、防波堤等の港湾構造物の捨石基礎は、
(1)海上側から投入した捨石を海底に堆積させた捨石マウンドを形成し、
(2)捨石マウンドにおいて、捨石基礎の設計高さよりも高く堆積している部分の捨石を取り除き、捨石基礎の設計高さまで堆積していない部分に捨石を追加する捨石マウンドのあら均しを行い、
(3)捨石マウンドの天端面、および法面を突き固める、
ことによって、構築している。
【0003】
例えば、特許文献1には、捨石マウンドを形成する工程(上記(1)にかかる工程)を行うシステムが記載されている。
【0004】
また、特許文献2には、捨石マウンドの天端面、および法面を突き固める工程(上記(3)にかかる工程)を行うシステムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2021-161673号公報
【文献】特開2021-161674号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、例えば、洋上風車は、ある程度沖合に敷設するのが好ましいことから、水深の深い場所に、捨石基礎を構築するケースが増加している。このような事情から、その高さが、海面から捨石基礎の天端面までの長さ(深さ)よりも短い重錘であっても、設計に適合した捨石基礎の構築が行えるシステムの開発が要望されている。
【0007】
海面から捨石基礎の天端面までの長さ(深さ)よりも短い重錘で、この捨石基礎を突き固める場合、重錘全体を海中に沈めることになるので、クレーンによる重錘の吊り上げ高さを精度よく制御することができなかった。
【0008】
この発明の目的は、その高さが、海面から捨石基礎の天端面までの長さ(深さ)よりも短い重錘であっても、設計に適合した捨石基礎を構築できる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明の捨石基礎構築システムは、上記課題を解決し、その目的を達するために、以下のように構成している。
【0010】
捨石基礎構築システムは、起重機船のクレーンのワイヤに吊るされた重錘を、海底に堆積させた捨石マウンドに落下させて突き固める。この重錘の高さは、海面から捨石基礎の天端面までの長さよりも短い。
【0011】
高度をセンシングする高度センサが、クレーンのワイヤに取り付けられている。クレーン制御部は、高度センサによってセンシングされた高度に基づき、クレーンのワイヤの繰出量を制御して重錘の吊り上げ高さを調整し、この重錘を捨石マウンドに落下させる。
【0012】
この高度センサは、重錘の下端の高さを、捨石基礎の設計高さに合わせたときに、海面よりも上方に位置する場所に取り付けられている。
【0013】
この構成では、高度センサによってセンシングされた高度に基づき、クレーンのワイヤの繰出量を制御して重錘の吊り上げ高さを調整する。これにより、重錘全体が海中に沈んだ状態であっても、クレーンで吊り上げる重錘の下端の高さを精度よく調整できる。したがって、その高さが、海面から捨石基礎の天端面までの長さ(深さ)よりも短い重錘であっても、設計に適合した捨石基礎を構築できる。
【0014】
また、捨石マウンドの天端面を突き固める場合、底面が平面である重錘を用いればよい。また、捨石マウンドの法面を突き固める場合、底面が傾斜面である重錘を用いればよい。
【発明の効果】
【0015】
この発明によれば、その高さが、海面から捨石基礎の天端面までの長さ(深さ)よりも短い重錘であっても、設計に適合した捨石基礎を構築できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】捨石マウンドの天端面を突き固める工程を説明する図である。
【
図2】捨石マウンドの法面を突き固める工程を説明する図である。
【
図3】起重機船に搭載されている起重機船側制御システムを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、この発明の実施形態について説明する。
【0018】
図1、および
図2は、この例にかかる捨石基礎構築システムを示す概略図である。
図1は、捨石マウンドの天端面を突き固める工程を説明する図である。
図2は、捨石マウンドの法面を突き固める工程を説明する図である。この例の捨石基礎構築システムは、起重機船5に搭載されたクレーン51のワイヤ53に吊り下げた重錘55を、海底に形成した捨石マウンド100の天端面に落下させて、この捨石マウンド100の天端面を突き固める。また、この例の捨石基礎構築システムは、起重機船5に搭載されたクレーン51のワイヤ53に吊り下げた重錘56を、海底に形成した捨石マウンド100の法面に落下させて、この捨石マウンド100の法面を突き固める。
【0019】
重錘55は、捨石マウンド100に落下させたときに、この捨石マウンド100に衝突する底面が平面である。重錘56は、捨石マウンド100に落下させたときに、この捨石マウンド100に衝突する底面が法面の傾斜に応じた傾斜面である。すなわち、重錘55と、重錘56とは、捨石マウンド100に落下させたときに、この捨石マウンド100に衝突する底面の形状が異なっている。
【0020】
また、この例では、海面から捨石マウンド100の天端面までの長さは、重錘55、56の高さよりも長い。言い換えれば、重錘55、56の高さは、海面から捨石マウンド100の天端面までの長さよりも短い。すなわち、海面から捨石マウンド100の天端面までの長さ(深さ)よりも短い重錘55、56で、この捨石基礎の天端面、および法面を突き固める。したがって、この突き固め工程では、ワイヤ53に吊り下げた重錘55は、全体が海中に位置する。
【0021】
図3は、起重機船に搭載されている起重機船側制御システムを示すブロック図である。起重機船5に搭載されている起重機船側制御システムは、演算装置60と、測位ユニット61と、クレーン制御ユニット62と、無線通信ユニット63と、高さ計測ユニット64とを備えている。
【0022】
演算装置60は、測位ユニット61、クレーン制御ユニット62、無線通信ユニット63、および高さ計測ユニット64を制御する。演算装置60は、例えば、パーソナルコンピュータを用いればよい。
【0023】
測位ユニット61は、GPS(Global Positioning System)を利用して、起重機船5の位置、およびクレーン51のジブポイントの位置を測位する。測位ユニット61は、GPSを利用して現在位置を測位するセンサ(GPSセンサ)を用いればよい。測位ユニット61は、自船(起重機船5)に取り付けられたGPSセンサ(不図示)を用いて起重機船5の位置を測位する。また、測位ユニット61は、ジブのジブポイント近傍に取り付けられたGPSセンサ61a(
図1、
図2参照)を用いてジブポイントの位置を測位する。測位ユニット61は、定期的に起重機船5の位置を測位し、測位した位置を演算装置60に出力する。また、測位ユニット61は、必要に応じてジブポイントの位置を測位し、測位した位置を演算装置60に出力する。
【0024】
クレーン制御ユニット62は、クレーン51を運転操作するハンドル、レバー、ペダル等の操作量を検出する操作量検出部(不図示)を有し、検出したハンドル、レバー、ペダル等の操作量に応じてクレーン51の動きを制御する。操作者(運転者)は、ハンドル、レバー、ペダル等を操作してクレーン51を操縦する。また、クレーン制御ユニット62は、クレーン51を自動運転する自動運転機能も備えていてもよい。
【0025】
無線通信ユニット63は、無線通信を行う。
【0026】
高さ計測ユニット64は、ワイヤ53に取り付けた高度センサ64a(
図1、
図2参照)により計測された高度を基に、ワイヤ53に吊り下げられている重錘55(または重錘56)の下端の高さを計測する。高度センサ64aは、捨石マウンド100を突き固める工程を行っているとき、重錘55、56の底面が捨石マウンド100の外周面に達しているとき、常に海面よりも上方に位置する場所に取り付けている。
【0027】
この例にかかる捨石基礎構築システムは、例えば特許文献1等に記載された工程で海底に形成された捨石マウンド100の天端面、および法面を突き固める。まず、捨石マウンド100の天端面を突き固めて均す天端面均し工程について説明する。この天端面均し工程では、
図1に示すように、クレーン51のワイヤ53に底面が平面である重錘55を吊り下げる。
【0028】
捨石マウンド100の天端面を突き固める工程は、クレーン51で、重錘55を吊り上げ、捨石マウンド100の天端面に落下させる手順を繰り返す工程である。
【0029】
作業者は、捨石マウンド100の天端面を突き固める範囲を決定する。ここで決定する天端面を突き固める範囲は、落下させた重錘55の底面を当接させて転圧する範囲である。すなわち、ここで決定する天端面を突き固める範囲は、重錘55の底面の大きさである。捨石マウンド100の天端面を突き固める工程では、天端面の均し範囲を変更しながら、捨石マウンド100の天端面全体を突き固める。
【0030】
具体的には、作業者は、クレーン51を操作して、重錘55の底面を、決定した天端面を突き固める範囲に合わせる。このとき、作業者は、重錘55の底面の中心が、決定した天端面を突き固める範囲の中心位置の真上に位置するようにクレーン51を運転する。作業者は、測位ユニット61がGPSセンサ61aによって測位しているジブポイントの位置を基にして重錘55の位置合わせを行う。そして、作業者は、重錘55の底面が捨石マウンド100の天端面に当接し、載置された状態になるまで、クレーン51のワイヤ53に吊り下げている重錘55を下げる。
【0031】
高さ計測ユニット64がクレーンの51のワイヤ53に取り付けた高度センサ64aで計測している高度、高度センサ64aの取付位置から重錘55の吊り下げ位置までのワイヤ53の長さ、重錘55の高さから、現時点での捨石マウンド100の天端面の高さ(現在高さ)、天端面の現在高さと設計高さとの差(残調整高さ)、および重錘55の吊り上げ高さをコンピュータ(不図示)で演算し、クレーン51の運転操作を行っている作業者に通知する。
【0032】
作業者は、通知された現在高さ、残調整高さ、吊り上げ高さを確認し、重錘55を吊り上げ、天端面に落下させる。捨石マウンド100の天端面は、落下させた重錘55の底面によって転圧された箇所が突き固められる。
【0033】
なお、クレーン51の運転操作を行っている作業者は、コンピュータによって演算された残調整高さや、吊り上げ高さを目安にして、重錘55を吊り上げている。クレーン51が、重錘55を吊り上げた実際の高さは、クレーン51から、コンピュータに入力される。また、クレーン51は、吊り上げた重錘55を落下させると、その旨をコンピュータに入力している。したがって、コンピュータは、クレーン51が吊り上げた重錘55を落下させたタイミングを判断できる。
【0034】
クレーン51の運転操作を行っている作業者は、重錘55の吊り上げ、落下を繰り返し、捨石マウンド100の天端面の現在高さが、設計高さになったと判断すると、この範囲に対する天端面の突き固めを完了する。また、クレーン51の運転操作を行っている作業者は、捨石マウンド100の天端面において、まだ突き固めていない領域(未処理領域)が存在すれば、その未処理領域内に、突き固める範囲を決定し、上記した手順の処理を行う。クレーン51の運転操作を行っている作業者は、未処理領域が無いと判断した時点で、捨石マウンド100の天端面を突き固める工程が完了したと判断する。
【0035】
高度センサ64aは、上述した通り、この捨石マウンド100の天端面を突き固める工程を実行しているとき、常に、海面よりも上方に位置するようにクレーンの51のワイヤ53に取り付けている。したがって、クレーン51による重錘55の吊り上げ高さを精度よく制御できる。
【0036】
ここで、コンピュータにおける、重錘55の吊り上げ高さの演算方法について簡単に説明しておく。
【0037】
コンピュータは、重錘55を落下させると、今回重錘55を落下させた前後における、天端面の高さの差(以下、今回調整高さと言う。)を算出する。また、コンピュータは、上述したように、クレーン51側から、今回重錘55を実際に吊り上げた高さが入力されている。
【0038】
また、コンピュータは、重錘55を落下させた後における、捨石マウンド100の天端面の現在高さと、施工高さとの差である残調整高さを算出する。
【0039】
コンピュータは、重錘55を吊り上げ高さを、今回調整高さA、前回の吊り上げ高さB、残調整高さCを用い、
重錘55の吊り上げ高さ=(A×C)/B
により算出する。前回の吊り上げ高さBは、重錘55の落下により捨石マウンド100に与えた(捨石マウンド100の天端面を転圧した)エネルギ量に比例する。また、今回調整高さAは、重錘55の落下により与えられたエネルギ量に対して、転圧された捨石マウンド100の天端面が低下した高さである。すなわち、A/Bは、重錘55の単位吊り上げ高さに対して、転圧された捨石マウンド100の天端面が低下した高さである。
【0040】
また、重錘55の落下による転圧を繰り返す毎に、捨石マウンド100の天端面が突き固められていくので、天端面に加えられた単位エネルギあたりの、天端面の押し下げ量(低下量)が小さくなる。そこで、重錘55の吊り上げ高さの算出に、比例定数α(α>1)を用いる構成としてもよい。具体的には、
重錘55の吊り上げ高さ=α×(A×C)/B
による演算で算出してもよい。上述したように、Aは今回調整高さ、Bは前回の吊り上げ高さ、Cは残調整高さである。
【0041】
また、αは、捨石マウンド100の形成に用いた石材の硬度や、捨石マウンド100を形成した海底の土壌の状態等によって異なるので、この比例定数αについては、固定値とせず、初期値(例えば、α=1.1程度)を定めておき、今回調整高さAと、前回の吊り上げ高さBと、を用いて変化させてもよい。
【0042】
また、算出する吊り上げ高さについては、その上限値を定めておけばよい。例えば、上限値は、50cmと定めておけばよい。また、決定した天端面の均し範囲に対して、最初に重錘55を落下させるときの吊り上げ高さも、この上限値にすればよい。
【0043】
なお、上記の説明から明らかなように、コンピュータで演算される重錘55の吊り上げ高さは、あくまでも、クレーン51の運転操作を行っている作業者に対して、その目安を認識させるものであり、クレーン51による重錘55の吊り上げ高さを制限するものではない。
【0044】
このように、この例では、天端面均し工程において、作業者が重錘55を天端面に落下させる毎に、天端面の現在高さと残調整高さとを、クレーン51の運転操作を行っている作業者に確認させるまでに要する時間を効率的に低減できる。
【0045】
上記した天端面均し工程により、捨石マウンド100の天端面は、突き固められる。一方で、捨石マウンド100の法面については、この時点では、突き固められていないので、引き続き、この法面を突き固める工程を行う。
【0046】
この法面均し工程では、
図2に示すように、クレーン51のワイヤ53に、底面が傾斜面である重錘56を吊り下げる。この重錘56の底面の傾斜は、捨石マウンド100の法面の傾斜と同じである。捨石マウンド100の法面を突き固める工程は、クレーン51で、重錘56を吊り上げ、捨石マウンド100の法面に落下させる手順を繰り返す工程である。
【0047】
この捨石マウンド100の法面を突き固める工程は、上記した捨石マウンド100の天端面を突き固める工程とほぼ同じであり、異なる点は、底面が傾斜面である重錘56を用いる点、および重錘56を落下させる位置が捨石マウンド100の法面であることから、重錘56を落下させる位置に応じて突き固める法面の高さに変化が生じる点である。コンピュータは、重錘56を落下させる位置に応じて、突き固める法面の設計高さを用いて、重錘56の吊り上げ高さを算出する。
【0048】
なお、捨石マウンド100の法面を突き固めた後に、捨石マウンド100の天端面を突き固めてもよい。
【0049】
なお、この発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
【符号の説明】
【0050】
5…起重機船
51…クレーン
53…ワイヤ
55、56…重錘
60…演算装置
61…測位ユニット
61a…GPSセンサ
62…クレーン制御ユニット
63…無線通信ユニット
64…高さ計測ユニット
64a…高度センサ
100…捨石マウンド
【要約】
【課題】その高さが、海面から捨石基礎の天端面までの長さ(深さ)よりも短い重錘であっても、設計に適合した捨石基礎を構築できる。
【解決手段】捨石基礎構築システムは、起重機船のクレーンのワイヤに吊るされた重錘を、海底に堆積させた捨石マウンドに落下させて突き固める。重錘の高さは、海面から捨石マウンドの天端面までの長さよりも短い。クレーンのワイヤには、高度センサが取り付けられている。高度センサの取付位置は、重錘の下端の高さを、捨石マウンドの設計高さに合わせたときに、海面よりも上方に位置する場所である。クレーン制御部は、高度センサによってセンシングされた高度に基づき、クレーンのワイヤの繰出量を制御して重錘の吊り上げ高さを調整し、この重錘を捨石マウンドに落下させる。
【選択図】
図1