(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-23
(45)【発行日】2023-01-31
(54)【発明の名称】カメラ記憶システム及び方法
(51)【国際特許分類】
G06F 13/38 20060101AFI20230124BHJP
G06F 13/14 20060101ALI20230124BHJP
H04N 5/77 20060101ALI20230124BHJP
H04N 5/926 20060101ALI20230124BHJP
H04N 23/60 20230101ALI20230124BHJP
H04N 23/667 20230101ALI20230124BHJP
【FI】
G06F13/38 320A
G06F13/14 310F
H04N5/77
H04N5/926 100
H04N5/232 300
H04N5/232 450
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2018036664
(22)【出願日】2018-03-01
【審査請求日】2020-12-04
(32)【優先日】2017-03-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512262569
【氏名又は名称】ブラックマジック デザイン ピーティーワイ リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Blackmagic Design Pty Ltd
【住所又は居所原語表記】11 Gateway Court, Port Melbourne, Victoria 3207, Australia
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】弁理士法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】グラント ぺティー
【審査官】田名網 忠雄
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-115666(JP,A)
【文献】特開2016-167788(JP,A)
【文献】特開2016-201781(JP,A)
【文献】特開2005-182265(JP,A)
【文献】特開2016-184878(JP,A)
【文献】特開2006-148862(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 13/10-13/14
G06F 13/38-13/42
H04N 5/222-5/257
H04N 5/76-5/775
H04N 5/80-5/956
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
受光された光をビデオデータに変換するように構成された画像取り込みシステムと、
少なくとも前記ビデオデータを処理して圧縮された又は未圧縮のビデオ出力データを生成するように構成されたデータ処理パイプラインと、
ビデオ送信システムのネイティブビデオ送信フォーマットに適合した1つ以上のネイティブビデオデータフォーマットで未圧縮のビデオ出力データを送信するように動作可能な該ビデオ送信システムと、
圧縮されたビデオ出力データを受信し、該ビデオ出力データをローカル不揮発性記憶装置に記憶するように構成されたデータ記憶システムと、
を備え、
前記データ処理パイプラインは、
前記ビデオ出力データを、前記ローカル不揮発性記憶装置に記憶するために、前記データ記憶システムに渡す第1のモードと、
未圧縮のビデオ出力データを、前記ビデオ送信システムのネイティブビデオデータフォーマットにフォーマットし、前記ビデオ送信システムに渡す第2のモードと、
圧縮されたビデオ出力データを、2次メモリに送信するために、前記ビデオ送信システムに渡す第3のモードと、
を含む複数のモードで動作可能であり、
前記第3のモードが用いられるとき、前記ビデオ送信システムは、前記ビデオ送信システムの前記ネイティブビデオデータフォーマット又は前記ネイティブビデオ送信フォーマットを用いることなく前記圧縮されたビデオ出力データを送信するように構成される、デジタルビデオカメラであって、
前記2次メモリにおける圧縮されたビデオ出力データの記憶を制御する制御信号を、前記ビデオ送信システムを介して前記2次メモリに対して送信及び受信することによって、前記2次メモリへの圧縮されたビデオ出力データの記憶を制御するように構成されたメモリ制御サブシステムを更に備える、デジタルビデオカメラ。
【請求項2】
前記メモリ制御サブシステムは、
前記ビデオ送信システムを介して前記2次メモリに送信される前記圧縮されたビデオ出力データ、及び/又は
前記2次メモリに送信される前記制御信号
のエラー検出及び/又はエラー訂正処理を実行するように構成される、請求項1に記載のデジタルビデオカメラ。
【請求項3】
前記2次メモリは前記デジタルビデオカメラに取り付けられる、請求項1または2に記載のデジタルビデオカメラ。
【請求項4】
前記2次メモ
リは、ハードディスクおよびソリッドステートドライブのいずれかを備えるマスストレージデバイスである、請求項3に記載のデジタルビデオカメラ。
【請求項5】
前記データ処理パイプラインは、前記第2のモード又は前記第3のモードのいずれかと同時に前記第1のモードで動作することができ、任意選択で、前記第3のモードで動作しているときは、前記第2のモードで動作することができない、請求項1~4のいずれかに記載のデジタルビデオカメラ。
【請求項6】
前記データ処理パイプラインは、
画像処理サブシステムと、
ビデオ符号化サブシステムと、
を備え、
前記第3のモードでは、前記ビデオデータは、前記ビデオ送信システムに渡される前に、前記画像処理サブシステム及び前記ビデオ符号化サブシステムによって処理される、請求項1または2に記載のデジタルビデオカメラ。
【請求項7】
前記ビデオ送信システムは、少なくともビデオ出力ポートを備える、請求項1~4のいずれかに記載のデジタルビデオカメラ。
【請求項8】
請求項1~7のいずれかに記載のデジタルビデオカメラを動作させる方法であって、
前記2次メモリが前記ビデオ送信システムに接続されていることが検出された場合に、前記第3のモードを有効にすること、
を含む、方法。
【請求項9】
前記ビデオ送信システムを介して前記2次メモリと前記デジタルビデオカメラとの間で前記制御信号を送信及び受信することを更に含む、請求項
8に記載の方法。
【請求項10】
エラー訂正符号を前記圧縮されたビデオ出力データ又は前記制御信号とともに送信することを更に含む、請求項8
または9に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタルビデオカメラ、デジタルビデオカメラとともに用いられるデータ記憶システム、及びそれらの動作に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルビデオカメラには、幾つかの場合に、カメラによって取り込まれたビデオ、静止画像及びオーディオ等の取り込みデータ、並びにメタデータ等のサポートデータを記憶することができるオンボードデータ記憶装置が設けられる。カメラの記憶容量は、通常、カメラの物理的なサイズ、記憶媒体のコスト、及びカメラの重量等の要因によって制限される。カメラのアクセス可能な記憶容量を増加させる1つの方法は、リムーバブルメモリ、例えば、既製のメモリカード又はリムーバブルハードドライブを用いることである。そのようなリムーバブル媒体は、発見及び使用が容易であるが、依然として記憶容量が制限されており、比較的高い費用を要する傾向がある。
【0003】
オンボードデータ記憶装置に記憶することができる取り込みデータの量を最大にするために、デジタルビデオカメラは、通常、データを圧縮することができるようにデータを処理する。取り込みデータは、(例えば、取り込みビデオの品質、フレーミング等をチェックするために)カメラにおいてオンボードディスプレイを介して、又は、接続されたモニター上で直ちに再生することを可能にする方法で符号化されることが必要な場合もある。これは、カメラが、データ記憶媒体の動作を制御することができるだけでなく、これらの機能を実行するためにかなり大きなデータ処理能力を必要とすることを意味する。
【0004】
主として放送及びビデオ制作に用いられるような専門家用のカメラは、一般に、取り込みデータを内部に記憶しない。代わりに、取り込みデータは、ビデオ送信インターフェースを介してリモートデータ処理システムに送信される。ビデオ送信インターフェースの1つの一般的なタイプは、シリアルデジタルインターフェース(SDI)ファミリーのビデオインターフェースである。この場合、取り込みデータは、通常、ビデオ送信インターフェースに適用可能なビデオ送信プロトコルに従ってフォーマットされた未圧縮のビデオストリームとして送信される。その後、リモートデータ処理システムは、受信データを処理し、このデータをその後の使用に備えてリモート記録デバイスに記憶し、即時放送等に利用可能にすることができる。これらのリモートデータ処理システムは、利点及び不利点の双方を呈する。第1に、それらのリモートデータ処理システムは、ビデオ圧縮及び符号化の実行を含む、この高度に特殊化されたデータの処理が可能でなければならない。ビデオ送信インターフェースは、大部分が未処理のビデオデータを送信するので、このデータを、そのデータ記憶ファイルシステムに適合したフォーマットに変換し、そのデータ記憶システムの物理的な動作を制御することも行わなければならない。ビデオ送信プロトコルは、特定の解像度及びフレームレートのビデオデータの転送にしか適合していない場合があり、これらの解像度及びフレームレートは、取り込みデータよりも低品質である場合があり、このため、記憶されたビデオの品質は制約される。その上、それらのリモートデータ処理システムは、カメラとは別の動作を必要とする。一方、上記リモートデータ処理システムの記憶容量は、上記で説明したオンボードデータ記憶システムよりもはるかに大きい可能性がある。このことは、実際的なメモリ制約なしでカメラの事実上連続した記録動作を有利に可能にする。
【0005】
幾つかのデジタルビデオカメラは、オンボードデータ記憶装置と、取り込みデータを外部データ処理システムに送信するビデオ送信インターフェースとの双方を有する。そのようなカメラは、上記で論述した全ての機能を実行する能力を有しなければならない。使用中、カメラの操作者は、取り込みデータをオンボードデータ記憶システムに記憶するのか又は送信するのかを選択し、カメラは、必要とされるデータ処理を実行し、データを選ばれた「宛先」に送達する。幾つかのカメラでは、双方の動作モードを同時に用いることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明者らは、上述したシステムの欠点のうちの1つに対処するカメラの代わりとなる記録解決策が必要であると判断している。
【0007】
本明細書におけるいずれの従来技術の参照も、この従来技術が何らかの権限における共通の一般的な知識の一部を形成し、又はこの従来技術が当業者によって理解され、関連があると見なされ、及び/又は従来技術の他の部分と組み合わせることを合理的に予測することができると認識されたもの又は示唆されたものではない。
【課題を解決するための手段】
【0008】
広い概念では、本発明は、デジタルビデオカメラのビデオ送信インターフェースを利用して、ビデオデータをカメラの制御下で動作されるデータ記憶デバイスに送信する方法及びシステム、並びにそれらの構成要素を含む。カメラは、データ記憶デバイスを制御するので、ビデオ送信インターフェースによって用いられるネイティブビデオ送信プロトコルから逸脱することが可能である。特に、カメラのビデオ送信インターフェースを介して転送されるビデオストリームに適用される解像度及び/又はフレームレートに対する通常の制限を回避することができる。データ記憶デバイスは、好ましくは、カメラに取り付けられ、及び/又はカメラに付随した電源によって電力供給を受ける。
【0009】
第1の態様では、
受光された光をビデオデータに変換するように構成された画像取り込みシステムと、
少なくとも前記ビデオデータを処理してビデオ出力データを生成するように構成されたデータ処理パイプラインと、
少なくとも1つのネイティブビデオ送信フォーマットで前記処理されたビデオ出力データを送信するように動作可能なビデオ送信システムと、
前記ビデオ出力データを受信し、該ビデオ出力データをローカル不揮発性記憶装置に記憶するように構成されたデータ記憶システムと、
を備え、
前記データ処理パイプラインは、
前記ビデオ出力データを、前記ローカル不揮発性記憶装置に記憶するために、前記データ記憶システムに渡す第1のモードと、
前記ビデオ出力データを、送信するために、前記ビデオ送信システムのネイティブビデオデータフォーマットにフォーマットし、前記ビデオ送信システムに渡す第2のモードと、
前記ビデオ出力データを、2次メモリに送信するために、前記ビデオ送信システムの前記ネイティブビデオデータフォーマットでないビデオデータフォーマットに処理し、前記ビデオ送信システムに渡す第3のモードと、
を含む複数のモードで動作可能である、デジタルビデオカメラが提供される。
【0010】
更なる態様では、
受光された光をビデオデータに変換するように構成された画像取り込みシステムと、
少なくとも前記ビデオデータを処理してビデオ出力データを生成するように構成されたデータ処理パイプラインと、
ビデオ送信システムのネイティブビデオ送信フォーマットに適合した1つ以上のネイティブビデオデータフォーマットで前記ビデオ出力データを送信するように動作可能な該ビデオ送信システムと、
前記ビデオ出力データを受信し、該ビデオ出力データをローカル不揮発性記憶装置に記憶するように構成されたデータ記憶システムと、
を備え、
前記データ処理パイプラインは、
前記ビデオ出力データを、前記ローカル不揮発性記憶装置に記憶するために、前記データ記憶システムに渡す第1のモードと、
前記ビデオ出力データを、送信するために、前記ビデオ送信システムのネイティブビデオデータフォーマットにフォーマットし、前記ビデオ送信システムに渡す第2のモードと、
前記ビデオ出力データを、2次メモリに送信するために、前記ビデオ送信システムに渡す第3のモードと、
を含む複数のモードで動作可能であり、
前記第3のモードが用いられるとき、前記ビデオ送信システムは、フォーマットアグノスティック形式で前記ビデオ出力データを送信するように構成される、デジタルビデオカメラが提供される。
【0011】
1つの形態では、前記ビデオ出力データをフォーマットアグノスティック形式で送信することは、前記ネイティブビデオデータフォーマット又は前記ビデオ送信システムの前記ネイティブビデオ送信フォーマットのいずれか又は双方を用いることなく前記ビデオ出力データを送信することを含む。
【0012】
幾つかの形態では、前記ビデオ送信システムは、送信の前に前記ビデオ出力データのデータ符号化のみを適用することができる。上記の態様では、好ましくは、前記データ処理パイプラインは、前記第2のモード又は前記第3のモードのいずれかと同時に前記第1のモードで動作することができる。
【0013】
好ましくは、前記データ処理パイプラインは、前記第3のモードで動作しているときは、前記第2のモードで動作することができない。好ましい形態では、前記カメラは、第2のメモリの可用性を判断し、前記第3のモードにおける前記データ処理パイプラインの動作を可能にすることができる。
【0014】
好ましくは、前記2次メモリデバイスは、前記デジタルビデオカメラによって制御される外部メモリデバイス、例えば、ハードディスク、ソリッドステートドライブ等である。
【0015】
上記の態様のいずれかの実施の形態では、前記データ処理パイプラインは、好ましくは、
画像処理サブシステムと、
ビデオ符号化サブシステムと、
フォーマット変換サブシステムと、
を備えることができる。
【0016】
前記第1のモードでは、好ましくは、前記ビデオデータは、前記データ記憶システムに渡される前に、前記画像処理システム及び前記ビデオ符号化システムによって処理される。
【0017】
前記第2のモードでは、好ましくは、前記ビデオデータは、前記ビデオ送信システムに渡される前に、前記画像処理システム及び前記フォーマット変換システムによって処理される。
【0018】
前記第3のモードでは、好ましくは、前記ビデオデータは、前記ビデオ送信システムに渡される前に、前記画像処理システム及び前記ビデオ符号化システムによって処理される。このモードでは、好ましくは、前記フォーマット変換サブシステムは、前記ビデオ出力データの前記フォーマットを変換するのに用いられない。
【0019】
前記ビデオ符号化サブシステムは、任意のビデオフォーマットでビデオデータを符号化するように構成することができる。この任意のビデオフォーマットには、無損失CinemaDNG RAWフォーマット、Apple ProRes422HQフォーマット、ProRes422フォーマットが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0020】
前記画像処理サブシステムは、次の機能、すなわち、不要な光学効果の補正、モザイク除去、ガンマ補正、ノイズリダクション、取り込みビデオデータにおけるピクセル間変動(pixel-to-pixel variations)の補正、色空間変換等のうちの任意の1つ以上を実行することができる。
【0021】
本明細書において説明するデータ処理パイプラインは、ハードウェア若しくはソフトウェア、又はこれらの2つの組み合わせから形成することができる。例えば、前記ビデオ符号化サブシステムは、1つ以上のデータプロセッサと、該サブシステム、例えば、ビデオコーデックの前記機能を実施するようにプログラミングされた関連付けられたワーキングメモリとを備えるデータ処理システムとすることができる。他の実施の形態では、前記ビデオ符号化サブシステムは、ビデオデータ(及び任意選択で、メタデータ及びオーディオデータ)を処理するように適合されたASIC又はプログラミングされたFPGAを備えることができる。前記データ処理パイプラインを構成する前記サブシステムは、名目的には分離したものとして説明されているが、ハードウェア構成要素及び/又はソフトウェア構成要素を共有してもよい。
【0022】
好ましくは、前記ビデオ送信システムは、少なくともビデオ出力ポートを有するインターフェースを備えることができる。好ましくは、前記ビデオインターフェースは、ビデオ出力ポート及びビデオ入力ポートを備える。前記ビデオインターフェースは、SDIビデオプロトコル又は他のビデオ送信プロトコルに従って動作することができる。
【0023】
好ましい形態では、前記カメラは、前記ビデオ出力データが前記ビデオ送信システムに送信されるときに、前記2次メモリへの前記ビデオデータの記憶を制御するように構成されたメモリ制御サブシステムを備えることができる。好ましくは、前記メモリ制御サブシステムは、前記2次メモリにおける前記ビデオデータの記憶及び取り出しを制御する制御信号を、前記ビデオ送信システムを介して前記2次メモリに対して送信及び/又は受信するように構成されている。
【0024】
前記メモリ制御サブシステムは、前記2次メモリに送信される前記ビデオ出力データ及び/又は前記制御信号のエラー検出及び/又はエラー訂正処理を更に実行することができる。1つの形態では、前記エラー検出及び/又はエラー訂正処理は、前記ビデオ出力データ又は前記制御信号とともに送信されるエラー訂正符号を計算することを含むことができる。
【0025】
幾つかの実施の形態では、前記カメラは、前記ビデオ送信システムへの外部デバイスの接続を判断することができる。幾つかの実施の形態では、これは、第2のメモリの可用性を判断することと、前記第3のモードでの前記データ処理パイプラインの動作を可能にすること(正:enabling)とを含むことができる。
【0026】
好ましい形態では、前記カメラは、前記ユーザーが前記データ処理パイプラインの動作モードを選択することを可能にするユーザーインターフェースを備える。前記インターフェースは、好ましくは、ユーザーが、前記第1の動作モード及び前記第3の動作モードのいずれか又は双方の選択に対応するビデオデータの記憶先を選択することを可能にする。
【0027】
前記カメラは、その動作用の電力を提供する電源システムを備えることができる。前記電源システムは、好ましくは、少なくとも1つの電池若しくは他の電力貯蔵システム、又は外部電源から電力を受け取る電力ケーブルを受けるポートを含む。前記カメラ及び/又は前記電源システムは、付属器、例えば、前記2次メモリに電力供給する電力出力部を備えることができる。
【0028】
前記カメラデバイスは、付属器、例えば、電池又は2次メモリと協働して、該付属器を前記カメラに機械的に結合するように構成された取り付け構造体を備えることができる。前記ビデオインターフェースは、幾つかの実施の形態では、前記機械的結合の一部を形成することができる。
【0029】
第2の態様では、カメラであって、
画像を取り込み、該取り込まれた画像を表すビデオデータを出力する画像取り込みシステムと、
1つ以上の外部デバイスに結合することを可能にするとともに、ネイティブビデオ送信フォーマットを用いて前記ビデオデータを送信するように構成されたビデオ送信システムであって、前記ネイティブビデオ送信フォーマットは、1つ以上の所定のビデオフレームレート及び/又は解像度を有する前記ビデオデータの前記送信に適合している、ビデオ送信システムと、
前記ビデオデータを処理して、前記ネイティブビデオ送信フォーマットに適合したビデオフレームレート及び/又は解像度を有しない場合がある第2のビデオデータフォーマットにするとともに、前記第2のビデオデータを、前記ビデオ送信システムに結合された外部マスストレージデバイスに記憶するために、該カメラの前記ビデオ送信システムに転送するデータ処理パイプラインと、
を備える、カメラが提供される。
【0030】
好ましくは、前記ネイティブビデオデータフォーマットは、未圧縮のビデオデータをネイティブに送信するフォーマットとすることができる。好ましくは、前記データ処理パイプラインは、前記ネイティブビデオデータフォーマットに適合したビデオフレームレート又は解像度のいずれかを有するビデオデータに前記第2のビデオデータをトランスコードすることなく前記ビデオ送信システムの前記ネイティブビデオ送信フォーマットを介して送信するために前記第2のビデオデータを生成するように構成されている。最も好ましくは、前記第2のビデオデータを表すデータは、前記ネイティブビデオ送信フォーマットの物理的な符号化に従って送信可能なデータストリームにフォーマットされる。理解されるように、この場合、前記ビデオ送信システムインターフェースにおいて送信される基礎となるデータは、前記ネイティブビデオ送信フォーマットに適合したビデオデータでない場合がある。
【0031】
好ましくは、前記データ処理パイプラインは、制御データを、前記ビデオ送信システムを介して前記外部マスストレージデバイスに送信するために処理するようにも構成され、前記制御データは、前記外部マスストレージデバイスにおける前記ビデオデータの記憶を制御するように構成されている。
【0032】
前記データ処理パイプラインは、前記2次メモリに送信される前記ビデオ出力データ及び/又は前記制御信号のエラー検出及び/又はエラー訂正処理を実行すること(正:performing)を可能にするように構成することができる。1つの形態では、前記エラー検出及び/又は前記エラー訂正処理は、前記ビデオ出力データ又は前記制御信号とともに送信されるエラー訂正符号を計算することを含むことができる。
【0033】
1つの形態では、前記ビデオ送信システムは、少なくともビデオ出力ポートを備える。1つの形態では、前記ビデオ送信システムは、ビデオ出力ポート及びビデオ入力ポートを備える。ビデオインターフェースが、SDIビデオプロトコルに従って動作することができる。
【0034】
好ましい形態では、前記カメラは、前記ビデオ出力データが前記ビデオ送信システムに送信されるときに、前記外部メモリへのビデオデータの記憶を制御するように構成されたメモリ制御サブシステムを備えることができる。前記メモリ制御サブシステムは、好ましくは、前記2次メモリにおけるビデオデータの記憶及び取り出しを制御する制御信号を、前記ビデオ送信システムを介して前記2次メモリに送信するように構成されている。前記メモリ制御サブシステムは、前記第2のビデオデータを、前記外部データ記憶システムに送信するために前記データ記憶プロトコルに従った信号に変換するホストバスアダプターを備えることができる。
【0035】
第3の態様では、
受光された光をビデオデータに変換するように構成された画像取り込みシステムと、少なくとも前記ビデオデータを処理してビデオ出力データを生成するように構成されたデータ処理パイプラインと、少なくとも1つのネイティブビデオ送信フォーマットで前記処理されたビデオデータを送信するように動作可能なビデオ送信システムと、前記ビデオ出力データを受信し、該ビデオ出力データをローカル不揮発性記憶装置に記憶するように構成されたデータ記憶システムとを備えるビデオカメラを動作させる方法であって、
前記データ処理パイプラインは、
前記ビデオ出力データを、前記ローカル不揮発性記憶装置に記憶するために、前記データ記憶システムに渡す第1のモードと、
前記ビデオ出力データを、送信するために、前記ビデオ送信システムのネイティブビデオデータフォーマットにフォーマットし、前記ビデオ送信システムに渡す第2のモードと、
前記ビデオ出力データを、2次メモリに送信するために、前記ビデオ送信システムの前記ネイティブビデオデータフォーマットでないビデオデータフォーマットに処理し、前記ビデオ送信システムに渡す第3のモードと、
のうちの1つ以上で動作可能であり、
該方法は、
前記2次メモリが前記ビデオ送信システムに接続されている場合に、前記第3の動作モードを有効にすること、
を含む、方法が提供される。
【0036】
好ましくは、前記ネイティブビデオ送信フォーマットは、1つ以上の所定のビデオフレームレート及び/又は解像度を有するビデオデータフォーマットデータにおける前記ビデオの送信に適合している。この場合、前記第3の動作モードでは、前記データ処理パイプラインは、前記ビデオデータを処理して、前記ネイティブビデオ送信フォーマットに適合したビデオフレームレート及び/又は解像度を有しない場合がある第2のビデオデータフォーマットにする。
【0037】
前記方法は、前記2次メモリが前記ビデオ送信システムに接続されていない場合に、前記第2の動作モードを有効にすることを更に含むことができる。
【0038】
前記方法は、前記データ処理パイプラインの動作モードを選択するユーザー入力を受信することを含むことができる。前記入力は、前記第1の動作モード及び前記第3の動作モードの選択に対応する取り込みビデオのデータ記憶先の選択を受信することを含むことができる。
【0039】
前記第1の動作モード及び/又は前記第3の動作モードでは、前記データ処理パイプラインは、前記ビデオデータを処理して、データ記憶媒体に保存することができる記憶フォーマットにすることができる。前記データ記憶フォーマットは、前記データ記憶媒体に直接書き込み可能とすることができる
【0040】
幾つかの実施の形態では、前記第1の動作モード及び/又は前記第3の動作モードは、ビデオデータを符号化すること及び/又は圧縮することを含む。上記の実施の形態のいずれでは、前記データ処理パイプラインが前記第3のモードで動作しているとともに、前記2次メモリが前記ビデオ送信システムに接続されているとき、前記方法は、
前記ビデオ出力データを前記ビデオ送信システムの前記ネイティブビデオ送信フォーマットにおいて送信可能な形態にフォーマットすることと、
前記ビデオデータを前記2次メモリに送信することと、
を含むことができる。
【0041】
好ましくは、前記ビデオ出力データを前記ビデオ送信システムの前記ネイティブビデオ送信フォーマットにおいて送信可能な形態にフォーマットすることは、前記ビデオ送信システムの前記ネイティブビデオ送信フォーマットに従って前記ビデオ出力データのデータ符号化を適用することを含む。制御データ及び他のリンク制御データも送信することができる。好ましくは、前記ビデオ出力データを含むデータストリームのデータ符号化のみが、前記ビデオ送信システムによって実行される。
【0042】
好ましくは、これは、前記ビデオデータをトランスコードすることを含まない。
【0043】
前記方法は、前記2次メモリに送信される前記ビデオ出力データ及び/又は前記制御データのエラー検出及び/又はエラー訂正処理を実行することを更に含むことができる。1つの形態では、前記エラー検出及び/又は前記エラー訂正処理は、前記ビデオ出力データ又は前記制御データとともに送信されるエラー訂正符号を計算することを含むことができる。
【0044】
前記方法は、
前記ビデオ送信システムの前記ネイティブビデオ送信フォーマットにある前記ビデオ出力データを受信することと、
ビデオ送信プロトコルに従ってフォーマットされた前記受信されたデータを、前記データ記憶システムに書き込むために処理し、変換することと、
を更に含むことができる。
【0045】
好ましくは、前記ビデオ送信システムの前記ネイティブビデオ送信フォーマットからの前記ビデオ出力データを処理することは、前記ビデオ出力データをトランスコードすることを含まない。
【0046】
前記方法は、前記ビデオ送信システムを介して前記2次記憶システムと前記カメラとの間で記憶システム制御信号を送信及び/又は受信することを更に含むことができる。
【0047】
前記方法は、前記制御信号及び/又は前記ビデオ出力データとともに受信された受信エラー検出データ及び/又はエラー訂正データをチェックすることを更に含むことができる。エラーが検出された場合、或る動作が行われる。該動作は、前記対応する受信データを廃棄することと、エラー訂正を実行することと、エラーがあると検出された前記データの再送を要求することとを含むことができる。
【0048】
更なる態様では、受光された光をビデオデータに変換するように構成された画像取り込みシステムと、少なくとも前記ビデオデータを処理してビデオ出力データを生成するように構成されたデータ処理パイプラインと、少なくとも1つのネイティブビデオ送信フォーマットで処理されたビデオデータを送信するように動作可能なビデオ送信システムと、ビデオ出力データを受信し、該ビデオ出力データをローカル不揮発性記憶装置に記憶するように構成されたデータ記憶システムとを備えるビデオカメラを動作させる方法であって、
前記データ処理パイプラインは、
前記ビデオ出力データを、ローカル不揮発性記憶装置に記憶するために、前記データ記憶システムに渡す第1のモードと、
前記ビデオ出力データを、送信するために、前記ビデオ送信システムのネイティブビデオデータフォーマットにフォーマットし、前記ビデオ送信システムに渡す第2のモードと、
前記ビデオ出力データを、2次メモリに送信するために、ビデオデータフォーマットに処理し、前記ビデオ送信システムに渡す第3のモードと、
のうちの1つ以上で動作可能であり、
該方法は、前記ビデオ送信システムにおける前記ビデオ出力データをフォーマットアグノスティック形式で送信すること(正:transmitting)を含む、方法が提供される。
【0049】
1つの形態では、前記ビデオ出力データをフォーマットアグノスティック形式で送信することは、前記ネイティブビデオデータフォーマット又は前記ビデオ送信システムの前記ネイティブビデオ送信フォーマットのいずれか又は双方を用いることなく前記ビデオ出力データを送信することを含む。
【0050】
幾つかの形態では、前記ビデオ送信システムは、送信の前に前記ビデオ出力データのデータ符号化のみを適用してもよい。
【0051】
幾つかの形態では、前記ビデオ出力データ及び/又は前記制御信号のエラー検出及び/又はエラー訂正処理が実行される。これは、前記ビデオ出力データ又は前記制御信号とともに送信されるエラー訂正符号を計算することを含むことができる。
【0052】
更なる態様では、
ビデオ入力ソースに結合されて、少なくとも1つのネイティブビデオ送信プロトコルに従って送信されたデータを受信するように構成されたビデオデータ転送インターフェースと、
データ記憶フォーマットに従って前記データを記憶するように構成されたデータ記憶システムと、
前記ビデオ送信プロトコルに従って前記ビデオデータ転送インターフェースにおいて受信された前記データを変換するとともに、該データを前記データ記憶システムに書き込むために変換するように構成されたデータ変換システムと、
を備える、ビデオカメラとともに用いられるマスストレージデバイスが提供される。
【0053】
1つの形態では、前記データ変換システムは、前記インターフェースのネイティブビデオ送信プロトコルに従って物理的に符号化されているが、ネイティブビデオデータフォーマット又は前記ビデオデータ転送インターフェースのネイティブビデオ送信フォーマットのいずれか又は双方に従ってフォーマットされていない、前記データ記憶システムに書き込まれるビデオデータを表す信号を受信する。
【0054】
前記データ変換システムは、前記受信されたデータのデータ復号化変換を実行して、前記データ記憶システムに書き込まれるビデオデータを生成することができる。前記変換されたデータは、前記データ記憶フォーマットにおいて直接利用可能であるか、又は、追加のフロー制御データを除去することによって前記データ記憶フォーマットに変換することができる。
【0055】
前記データ変換システムは、前記受信されたデータ内において記憶システム制御信号も受信し、制御信号を前記データ記憶システムに出力することができる。
【0056】
好ましくは、前記ビデオデータ転送インターフェースは、少なくとも1つのネイティブビデオ送信プロトコルに従ってフォーマットされたデータを送信するように更に構成されている。前記データ変換システムは、前記ビデオデータ転送インターフェースを介して送信するために、前記データ記憶システムから読み出されたデータを変換し、該データを前記ビデオ送信プロトコルにフォーマットするように構成することができる。
【0057】
前記データ変換システムは、前記送信されるデータ内において記憶システム制御信号も送信することができる。
【0058】
好ましくは、前記データ転送インターフェースは、ビデオ入力ポート及び/又はビデオ出力ポートを備える。前記単数又は複数のポートは、好ましくは、少なくとも1つのネイティブビデオ送信プロトコルに従ってビデオデータを受信又は送信するように構成することができる。好ましくは、これは、シリアルビデオ送信プロトコルである。
【0059】
幾つかの実施の形態では、前記データ変換システムは、受信されたデータを、前記データ記憶システムのデータ記憶媒体に送信するために、データ記憶フォーマットに従った信号に変換するホストバスアダプターを備えることができる。前記データ変換システムは、バッファリングシステムを備え、前記データ転送インターフェースを介して受信されたデータは、前記データ記憶媒体に渡される前にバッファリングすることができる。この場合、前記記憶システム制御信号は、バッファリングされたデータの量を制御する前記ビデオインターフェースへのデータ到達速度に影響を及ぼす可能性がある。
【0060】
前記マスストレージデバイスは、その動作用の電力を提供する電源システムを備えることができる。前記電源システムは、少なくとも1つの電池若しくは他の電力貯蔵システム、又は外部電源から電力を受け取る電力ケーブルを受けるポートを含むことができる。
【0061】
前記マスストレージデバイスは、使用中に、前記ビデオカメラと協働して、該マスストレージデバイスを前記カメラに機械的に結合するように構成された取り付け構造体を備えることができる。前記ビデオインターフェースは、幾つかの実施の形態では、前記機械的結合の一部を形成することができる。
【0062】
前記マスストレージデバイスは、使用中に、ビデオカメラシステムの他の構成要素と協働して、該他の構成要素を該マスストレージデバイスに機械的に結合するように構成された取り付け構造体(複数の場合もある)を更に備えることができる、好ましい形態では、前記他の構成要素は、更なる取り付け構造体によって前記マスストレージデバイス上にピギーバックすることができる電池である。この実施形態では、前記マスストレージシステムは、前記電池からの電力を前記カメラに更に提供することができる。
【0063】
前記マスストレージデバイスへの他の構成要素又は付属器(例えば、電池)の取り付けを可能にする1つ以上の追加の取り付け構造体も設けることができる。このように、電池、付属器(別のマスストレージデバイスを含む)を前記マスストレージデバイスに「ピギーバック」することができる。
【0064】
更なる態様では、画像取り込みシステムと、ネイティブ送信プロトコルに従ってデータを送信するように構成されたビデオインターフェースとを備える前記タイプのビデオカメラを構成する方法であって、
1つ以上のソフトウェア更新データファイルを受信することと、
前記カメラのメモリに記憶され、前記カメラの動作を制御するように構成されたソフトウェアを、前記カメラの動作を制御するように構成された前記カメラのメモリに記憶された該ソフトウェアが、実行されると、前記カメラが本明細書において説明された方法に従って動作すること可能にするように、前記1つ以上のソフトウェア更新データファイルを用いて更新することと、
を含む、方法が提供される。この態様では、ソフトウェア更新の概念は、ファームウェアアップグレード等を含むビデオカメラの動作命令を変更又は更新する任意のメカニズムを意味するものと理解されるべきである。
【0065】
本明細書で使用されるように、文脈上他の意味に解すべき場合を除き、「含む(comprise)」という用語及びその用語の変化形、例えば「含む("comprising", "comprises" and "comprised")」は、更なる添加物、構成要素、整数又は工程を排除することを意図するものではない。
【0066】
本発明の更なる態様及び上記の段落に記載の態様の更なる実施形態は、実施例に挙げられ、かつ添付の図面を参照することで、以下の説明から明らかとなるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【
図1】デジタルビデオカメラを示す概略ブロック図である。
【
図2】本発明の少なくとも1つの実施形態においてデータをどのように処理することができるのかを示す概略機能ブロック図である。
【
図3】本発明の一実施形態を実施することができるデジタルビデオカメラ及びリモート記憶デバイスの概略ブロック図である。
【
図4】本発明の別の実施形態を実施することができるデジタルビデオカメラ及びリモート記憶デバイスの概略ブロック図である。
【
図5】本発明の一実施形態を実施する方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0068】
ここでは、図を参照して、本発明の例示の実施形態を単に非限定的な例として説明する。
図1は、デジタルビデオカメラを示す概略ブロック図である。そのようなカメラの一例は、Blackmagic Design社によって製作されたURSA系列のカメラのメンバー等である。
【0069】
カメラ10は、受光された光をビデオデータに変換するように構成された画像取り込みシステム12を備える。この例では、画像取り込みシステム12は、画像センサー(例えば、CCD画像検知チップ又はCMOS画像検知チップ等)と、関連付けられた光フィルター12B(例えば、IRカットオフフィルター又は光ローパスフィルター)とを備える。光学系14、例えば、レンズも、画像センサー上に画像を形成するために設けられている。画像取り込みシステム12によって生成されるビデオデータは、通常、生のセンサーデータであり、このデータは、データ処理パイプライン16内に渡され、更に処理される。最初に、この生のビデオデータは、画像処理サブシステム18に渡される。画像処理サブシステム18は、ASIC若しくはFPGA又はマイクロプロセッサ等の1つ以上のデータプロセッサを備えることができ、様々な画像処理タスクを実行するように構成されている。これらのタスクは、糸巻き形ひずみ等の不要な光学効果の補正、ベイヤーモザイク画像のモザイク除去、ガンマ補正、ノイズリダクション、例えば、デッドピクセルを除去し、変換効率変動を補正することによる取り込みビデオデータにおけるピクセル間変動の補正、色空間変換を含むことができるが、これらに限定されるものではない。ワーキングメモリ20は、画像処理タスク及び/又は画像圧縮タスク並びに他のタスクの間のデータの一時的な記憶を可能にするために設けられている。
【0070】
データ処理パイプラインは、ビデオ符号化システム22も備える。ビデオ符号化システム22は、通常、プロセッサが1つ以上のビデオコーデックを実施することを可能にするように構成されたソフトウェアを提供することによって実施される。このシステムは、ビデオデータを符号化するとともに、任意選択でビデオデータを所望のフォーマットに圧縮するのに用いることができる。例えば、ビデオ符号化サブシステム22は、ビデオデータを任意の既知のビデオデータフォーマットに符号化するように構成することができる。この既知のビデオデータフォーマットには、幾つか例を挙げると、CinemaDNG RAWフォーマット、Apple ProRes422HQフォーマット、ProRes422フォーマットが含まれる。
【0071】
データ処理パイプライン16は、ビデオ出力データを処理して、ビデオ送信システム26を介して送信することができるフォーマットにするフォーマット変換システム24も備える。以下でより詳細に説明するように、ビデオ送信システム26は、一般に、1つ又は場合によっては幾つかのネイティブビデオ送信プロトコルに準拠したビデオデータのみを送信するように構成されている。これらのネイティブビデオ送信プロトコルは、とりわけ、ビデオ送信システムを介して送信することができるビデオデータのフレームレート及び/又は画像解像度を規定する。フォーマット変換システム24は、ビデオデータをビデオ送信システム26に渡す前に、送信を可能にする上記ネイティブビデオ送信フォーマットうちの1つにビデオデータをフォーマットするために設けられている。これは、ビデオデータを、その元のフォーマットからビデオ送信システム26のネイティブビデオ送信フォーマット(のうちの1つ)にトランスコードすることを含むことができる。
【0072】
ビデオ送信システムは、少なくともビデオ出力ポートを有するビデオインターフェースを介してビデオ出力データを送信(及び任意選択で受信)するように動作可能である。このビデオインターフェースは、双方向とすることができ、このため、ビデオ入力ポートも備えることができる。一例として、ビデオインターフェースは、SDIインターフェース又は他の同様のインターフェースとすることができる。上述したように、SDIインターフェースは、様々なビットレートで動作して、様々なネイティブビデオ送信フォーマットのビデオを搬送することができる。例えば、3D-SDIは、最大で60フレーム毎秒で1080p解像度の高精細ビデオを搬送することができる。その上、ネイティブビデオ送信フォーマットは、ビデオデータの転送用のカラー符号化及びビットストリームフォーマットを指定してもよい。
【0073】
このカメラは、ローカル不揮発性メモリ30におけるビデオデータ(及び他の任意のデータ)の永続記憶を制御するように構成されたメモリ制御サブシステム28の形態のデータ記憶システムも備える。上述したように、ローカルメモリ30は、メモリカード又はリムーバブルハードドライブ等のリムーバブルメモリを用いることができる。この場合、メモリ制御サブシステムは、使用中にリムーバブルメモリと機械的接続及び電気的接続を行うメモリインターフェース(例えば、ソケット)を備える。ただし、一般的な場合には、メモリ制御サブシステム28は、メモリ30におけるビデオデータの記憶及び取り出しを制御する制御信号をローカルメモリ30に対して送信及び/又は受信するように構成されるとともに、データの記憶のための任意の符号化又はフォーマット化を実行するようにも構成される。例えば、メモリ制御サブシステムは、メモリ30への書き込みを行うデータ記憶プロトコルに従ってビデオデータ(及び記憶される他の任意のデータ)を信号に変換するホストバスアダプターを備えることができる。例えば、メモリ30は、シリアルATAプロトコルに従って動作するソリッドステートドライブとすることができ、この場合、メモリ制御サブシステムは、SATAドライブの動作を制御するとともにSATAドライブに対するデータの読み出し及び書き込みを管理するように動作する。
【0074】
一般的に言えば、
図1のカメラは、そのデータ処理パイプライン16を2つのモードで(おそらく同時に)用いて動作することができる。第1のモードでは、データは、記憶媒体30に記憶するために処理される。この場合、画像取り込みシステム12からのビデオデータ出力は、メモリへの書き込みのためにデータ記憶システム28に渡される前に画像処理システム18及びビデオ符号化システム12によって処理される。フォーマット変換システム24は必要とされない。なぜならば、メモリ30に記憶することができるビデオデータのフォーマットに対する制限がないからである。例えば、画像処理を伴っていない生のセンサーデータは、理論的にはメモリ30に記憶することができ、その場合、画像処理システム18又は符号化システム25は、ビデオデータに対してトランスペアレントである。1つの代替形態では、高度に補正及び圧縮された形態のビデオデータを記憶することができる。これらの2つの例の間には、当業者に知られているように、他の多くのレベルの符号化及び圧縮が存在する。その上、上述したように、これらの可能性の非常に小さなサブセットのみが、ビデオ送信システム26に適合した(ネイティブである)ビデオデータフォーマットにあるビデオデータを生成する。
【0075】
第2のモードでは、データ処理パイプライン16は、データをビデオ送信システム26に送信する。画像処理の後、ビデオ出力データは、ビデオインターフェースにおいて送信するために、フォーマット変換システム24によってビデオ送信システムのネイティブビデオデータフォーマットにフォーマットされ、ビデオ送信システムに渡される。
【0076】
幾つかの場合には、双方の動作モードは、同時に動作することができる。例えば、4Kビデオを取り込むことが可能なカメラでは、1080p高精細テレビとしての放送用のデータストリームを、第2のデータ処理モードで処理することによってビデオ送信インターフェースから送出することができる。フル4K解像度ビデオを記憶するファイルも、第2の動作モードを用いることによってローカルメモリ30に保存することができる。
【0077】
本発明者は、
図1のカメラが、とりわけ、ビデオデータを多種多様なフォーマットに符号化及び圧縮し、このデータをカメラ自体における媒体に記憶する能力を既に有するので、カメラの記憶能力を大幅に拡張するためにより大きな外部記憶媒体をカメラに取り付けるメカニズムのみを必要とすることを認識している。本発明者は、カメラのビデオ送信インターフェースを用いて、より大きな外部記憶装置に接続することができることを更に認識している。さらに、カメラのデータ処理パイプラインを第3のモードで動作させることによる追加のハードウェアは(必要であったとしても)、システムを実施するのにほとんど必要ではない。
【0078】
したがって、本発明の一実施形態では、データ処理パイプラインは、第3のモードで動作することができる。第3のモードでは、ビデオ出力データは、2次メモリ、例えば外部メモリに送信するために、処理されて、ビデオ送信システムに渡される。ただし、2次メモリに記憶されるビデオデータは、ビデオ送信システムのネイティブビデオデータフォーマットである必要はない。この第3のモードでは、ビデオデータは、ビデオ送信システムに渡される前に画像処理システム18及びビデオ符号化システム22によって処理される。フォーマット変換サブシステム24は、ビデオ出力データのフォーマットを変換するのに用いられない。
【0079】
これは、カメラ10を用いて2次メモリを効果的に制御することによって容易にすることができる。これによって、カメラ及びメモリは、ビデオ送信システムの高レベルフォーマット化要件を効果的に回避し、その下位レイヤプロトコルのみを利用することが可能になる。2次メモリに対してカメラが行使するメモリ制御のレベルは、更なる説明において明らかになるように、実施態様ごとに変化する可能性がある。
【0080】
図2は、本発明の一実施形態におけるデータ処理パイプラインの3つの動作モードを概略的に示している。実線は第1の動作モードを示し、点線はデータ処理パイプラインの第2の動作モードを表し、一点鎖線はデータ処理パイプラインの第3の動作モードを表す。
【0081】
図3は、
図1のカメラ10と、上記で論述したような2次メモリデバイスとして動作するように構成されたマスストレージデバイス100とを示している。カメラは、上記の先行実施形態のものとほぼ同一とすることができるが、マスストレージデバイス100を用いる追加の機能、すなわち、マスストレージデバイス100の使用を制御することが可能なソフトウェア構成要素及び/又はハードウェア構成要素を必要とする。既存のカメラでは、そのようなソフトウェアモジュールは、マスストレージデバイス100の使用を可能にするソフトウェア更新を介して提供することができる。
【0082】
マスストレージデバイス100は、ビデオ入力ソースに結合されるように構成されたビデオデータ転送インターフェース26Aを備える。このビデオ入力ソースは、この場合、カメラ10のビデオ送信システム26である。マスストレージデバイス100は、データ記憶システム102も備える。データ記憶システム102は、1つ以上のハードドライブ、フラッシュドライブ、リムーバブルソリッドステートドライブ、又はドライブのアレイを備える任意のタイプの大規模データ記憶システムを含むことができる。データ記憶システムは、通常、データ記憶フォーマット、例えばSATAハードドライブに従ってデータを記憶するように構成される。最後に、マスストレージデバイスは、データ記憶システムへの書き込み用の受信データを変換するように構成された(下位レイヤ)データ変換システム103を備える。より詳細には、ビデオデータインターフェースは、ネイティブビデオ送信プロトコルに従って符号化された信号を受信するように物理的に適合されている。この例では、このインターフェースは、SDI規格に物理的及び電気的に適合している。SDI規格は、この規格がカメラ10の送信システム26と整合していることから選択されている。
【0083】
データ変換システム103は、この例では、ビデオ送信システムに電気的に適合した信号を受信して処理する物理レイヤ104を備える。カメラ10は、当該カメラ10とマスストレージデバイス100との間の物理的な通信を可能にする、整合した物理レイヤをビデオ送信システム26内に備える。本発明の好ましい実施形態では、データ送信システムは、データを外部マスストレージデバイス10に記憶するとき、データ処理パイプラインによって提供されるデータストリームを用いてデータ符号化機能を実行するように制限される。この動作モードでは、データ送信システムは、送信する予定のデータを、そのネイティブデータ送信プロトコルに従って、適合したデータ送信フォーマットにフォーマットすることも、組み立てることも、フレーミングすることも必要としないという意味で、事実上フォーマットアグノスティック(format-agnostic:フォーマットにとらわれないもの)となる。
【0084】
データ変換システム103は、カメラ10の対応相手の記憶移送構成要素110と協働する記憶リンクレイヤ106も備える。記憶移送コントローラーは、カメラ内の専用システムとして提供することができるが、より一般的には、ソフトウェアモジュールである。このコントローラーは、ビデオ送信システム又は記憶制御システムの一部として動作することもできるし、スタンドアローンモジュールとして動作することもできる。記憶リンクレイヤ106は、カメラと記憶PHY構成要素108との間の論理接続を制御し、データフロー制御、バッファリング、送信レート等を扱う。有利には、カメラは、その内部メモリ30への記憶に適したデータを生成するように既に適合されている。このため、このようにフォーマットされたビデオデータ(上述したようにビデオ送信システム26のネイティブビデオデータフォーマットに制限されない)は、カメラの記憶移送構成要素110によってリンク管理オーバーヘッドデータとともに組み立てることができ、ビデオ送信インターフェース26のネイティブビデオ送信プロトコルのデータ符号化(ゼロの長い連続を防止するデータスクランブル等の操作を含む)を用いて送信することができるが、好ましくは、ビデオ送信プロトコルによって課される高位レイヤフォーマットの制限を伴わない。記憶移送構成要素110は、適切なエラー検出又は訂正処理も実施することができる。
【0085】
理解されるように、SDIインターフェースにおけるビデオ送信は、送信エラーハンドリングメカニズムも、保護メカニズムも、訂正メカニズムさえも必ずしも必要としない。なぜならば、送信データは、一般に、ビデオフレームの再送を認めていないライブストリームとして用いられるからである。さらに、エラーは、送信ビデオ画像の単一のピクセルが破損しているときに主要な問題を何らもたらさない傾向がある。しかしながら、これは、本発明の実施形態では当てはまらない。何らかの潜在的なビットエラーが、マスストレージデバイスに対するデータの転送のときのマスストレージデバイス100のファイルシステムの破損、又はマスストレージデバイス100からのデータの読み出しのときのカメラメモリのファイルシステムの破損をもたらすことができないことを確保するために、そのようなビデオ送信システムを介して記憶データを送信するとき、追加のエラー保護が好ましくは実施される。例えば、システムは、リンクエラーを防止するためにパリティチェック及び/又はCRCを備えることができる。CRCチェックは、好ましくは、カメラからマスストレージデバイス又はその逆の制御データの正しい受信を確保するのに用いられる。
【0086】
ビデオPHY104は、受信データの内容を単に無視し、このデータを、そのプロトコルに従って解釈を行う記憶リンク構成要素106に渡す。
【0087】
拡張記憶媒体102に書き込まれる実際のビデオデータは、マスストレージデバイス100の拡張記憶媒体102の低レベル動作を制御する記憶物理レイヤ108に渡される。
【0088】
データ転送プロセスは、データ変換システム103の記憶PHY構成要素106が、データ記憶システムに書き込まれるビデオデータを表す信号を受信することとみなすことができる。このビデオデータは、ビデオPHY104によって受信されていたものであり、特定のビデオ送信プロトコルに適合した方式で符号化されたものであるが、ネイティブビデオデータ送信プロトコル又は関連付けられたビデオデータフォーマット化プロトコルの高位レイヤフォーマット化を必ずしも有していなかったものである。
【0089】
上述したように、データ変換システム103は、受信データ内において記憶システム制御信号も受信し、制御信号をデータ記憶システムに出力することができる。データ変換システム103は、バッファリングシステムを備えることができ、この場合、データは、記憶媒体102がデータを再び受信する準備ができる前はバッファリングされるが、1つの形態では、これらの制御信号によって、カメラ10とマスストレージデバイス100との間のデータフロー制御メカニズムは、マスストレージデバイス100における過度のデータバッファリングが必要になることを回避することが可能になる。マスストレージデバイスは、送信される任意の符号化されたエラー検出データ又はエラー訂正データを受信することによって、エラー保護処理、例えば、エラー検出処理及び/又はエラー訂正処理を実行するように更に構成することができる。エラーが検出された場合、或る動作が行われる。この動作は、対応する受信データを廃棄すること、エラー訂正を実行すること、エラーがあると検出されたデータの再送を要求することを含むことができる。
【0090】
図5は、カメラ10とマスストレージデバイス100との間のデータ及び制御信号のフローを示すとともに、書き込み転送の際のフロー制御をどのように実施することができるのかを示している。好ましい形態では、これは、例えば、レディのような拡張記憶媒体のステータスを記憶移送構成要素110にシグナリングする特殊文字又はホールドする特殊文字を(マスストレージデバイス100からカメラビデオ入力への)戻りリンク150上で送信することによって実現される。ストレージデバイスが、書き込み転送中にホールドするように要求する場合、マスストレージデバイス100は、最小のバッファリングのみが記憶ユニットにおいて必要とされるとともにバッファリングがカメラ10におけるバッファー20に主として行われるように、ホールド条件をカメラ10に戻す。
【0091】
システムが、記憶媒体100からのデータを、ビデオ送信インターフェース26を介してカメラ10に転送して戻すことを可能にするように構成されている場合、例えば、カメラディスプレイ10においてビデオをストリーミングする高速ビデオ入力を可能にするように構成されている場合、読み出し転送は、同様のメカニズムを用いることができる。
【0092】
図4は、本発明の実施形態によるカメラ10及びマスストレージデバイス100の更なる実施形態を示している。この別の形態は、ストレージデバイス100に対する追加の制御がカメラ10に渡されているという点で
図3の形態と異なる。この別の形態は、リンク制御及び記憶制御(ストレージデバイス100の記憶リンク構成要素106及び記憶PHY構成要素106によって事前に実行される)が、カメラにおいて、拡張(expanded)記憶移送モジュール110によって実行されるという点で、上記の先行実施形態と異なる。この場合、マスストレージデバイス100のデータ変換システム103は、本質的にPHYレイヤのみとなる。この場合、拡張記憶移送モジュール110は、記憶媒体102のオペレーティングプロトコル(例えばSATA)に直接適合したデータパケットを出力する。これらのデータパケットは、ビデオ送信インターフェース26のネイティブビデオ送信プロトコルにおける(少なくとも)ビデオペイロードに代わってマスストレージデバイス100に送信される。マスストレージデバイスのデータ変換システム103は、これらのデータパケットを抽出し、それらをメモリPHYレイヤにおいて拡張記憶媒体100に直接渡す。適切なエラー保護方式(例えば、検出方式及び/又は訂正方式)を本発明の実施形態を用いた送信において実施することができる。エラー検出又はエラー訂正は、エラー訂正符号をデータパケットとともに送信することを含むことができる。
【0093】
上述したように、一般に、カメラとマスストレージデバイスとの間には、2つのタイプのトランザクション、すなわち、転送を構成又は要求する制御データのコマンドタイプトランザクションと、これらの要求に起因したバルク転送であるデータタイプトランザクションとがある。
【0094】
異なるタイプのデータトランザクションに対するエラー訂正の形態は、同じものとすることもできるし、異なるものとすることもできる。例えば、システムは、パリティチェックに加えてCRCを含むことができる。
【0095】
コマンドタイプトランザクションの内容は、コマンドパケットの最後部に付加されるCRC等のよりロバストな方式によって保護することができる。正しくないCRCとともに受信されたコマンドは無視され、このため、無効なアドレス又は正しくないアドレスに対するデータ要求が防止される。例えば、CRC32等のチェックサムを用いることができる。パリティチェック等のロバスト性の低いチェックは、カメラから記憶システムへ(又はその逆)のデータタイプトランザクションの軽度の保護を提供することができる。パリティエラーが検出された場合、データパケットの残部は無視され、データは廃棄される。その後、記憶移送コントローラーのリセットを行い、次のトランザクションのクリーンスタートを確保することができる。
【0096】
カメラ10の全体的な動作に戻ると、データ処理パイプラインがどの動作モードで動作すべきかに関する判断は、自動で行うこともできるし、手動で行うこともできる。幾つかの実施形態では、これは、例えば、外部メモリ信号から所定の信号を受信することによって2次メモリの可用性を判断することと、2次メモリがビデオ送信システムに接続されている場合には、第3の動作モードを自動的にアクティブ化することとを含むことができる。カメラは、ユーザーがデータ処理パイプラインの動作モードを選択することを可能にするユーザーインターフェースを提供することもできる。そのようなユーザーインターフェースは、好ましくは、ユーザーが、第1の動作モード及び第3の動作モードのいずれか又は双方の選択に対応するビデオデータの記憶先を選択することを可能にする。すなわち、ユーザーがデータのローカル記憶装置又はリモート記憶装置を選ぶことを可能にするインターフェースをユーザーに対して(例えば、ディスプレイ又はタッチ画面15上に)提示することができる。リモート記憶装置を選ぶ選択肢は、カメラが2次メモリの接続を検出した(又は知らされた)場合にのみ可能にされてもよい。
【0097】
カメラ10は、その動作用の電力を提供する電源システム112(
図3に図示)を備えることができる。電源システム112は、好ましくは、少なくとも1つの電池若しくは他の電力貯蔵システム、又は外部電源から電力を受け取る電力ケーブルを受けるポートを含む。カメラ及び/又は電源システム112は、2次メモリ100に電力供給する電力接続114A又は114Bをそれぞれ備えることができる。マスストレージデバイスは、その動作用の電力を提供する電源システムを備えることができる。この電源システムは、少なくとも1つの電池若しくは他の電力貯蔵システム、又はカメラ10、カメラ電池若しくは別の電源等の外部電源から電力を受け取る電力ケーブルを受けるポートを含むことができる。
【0098】
カメラ10は、外部メモリ100をカメラ10に機械的に結合するマスストレージデバイス100上の対応する取り付け構造体21Bと協働するように構成された取り付け構造体21A(明瞭にするために
図4にのみ図示)を備えることができる。例えば、取り付け構造体21A及び21Bは、vロックマウントの接合構成要素とすることができる。ビデオインターフェースの接続部及び/又はポートは、幾つかの実施形態では、機械的結合の一部を形成することができる。
【0099】
マスストレージデバイスは、使用中に、ビデオカメラシステムの他の構成要素と協働して、当該他の構成要素をマスストレージデバイスに機械的に結合するように構成された取り付け構造体(複数の場合もある)を更に備えることができる。好ましい形態では、これらの他の構成要素は、更なる取り付け構造体によってマスストレージデバイス上にピギーバックすることができる電池である。この実施形態では、マスストレージシステムは、この電池からの電力をカメラに更に提供することができる。取り付け構造体は、マスストレージデバイスに取り付けられる電池プレートとすることができる。マスストレージデバイスは、電力を電池からカメラに提供することができるようにパワーパススルーケーブルを備えることができる。上述したように、本発明の実施形態は、適したデータ処理システム及びビデオ送信インターフェースを有する既存のカメラの動作ソフトウェアを、本明細書において説明するようにそのようなカメラが2次メモリを利用することを可能にするように更新することによって、比較的容易に実施することができる。