(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-23
(45)【発行日】2023-01-31
(54)【発明の名称】タバコ産業製品の包装された束用の積層体
(51)【国際特許分類】
B65D 85/10 20060101AFI20230124BHJP
【FI】
B65D85/10
(21)【出願番号】P 2021534895
(86)(22)【出願日】2019-12-11
(86)【国際出願番号】 GB2019053500
(87)【国際公開番号】W WO2020141296
(87)【国際公開日】2020-07-09
【審査請求日】2021-06-16
(32)【優先日】2018-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】500252844
【氏名又は名称】ブリティッシュ アメリカン タバコ (インヴェストメンツ) リミテッド
【氏名又は名称原語表記】BRITISH AMERICAN TOBACCO (INVESTMENTS) LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】100183782
【氏名又は名称】轟木 哲
(72)【発明者】
【氏名】アレン、トマス ロバート
【審査官】家城 雅美
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3215711(JP,U)
【文献】特表2015-526348(JP,A)
【文献】国際公開第2016/087830(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 85/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外層領域を画定する第1の切れ目を有する外層と、内層領域を画定する第2の切れ目を有する内層とを含み、内層領域は外層領域内にあるタバコ産業製品の包装された束用の積層体であって、
外層領域は積層体に開口部を設けるために第1および第2の切れ目の間の周辺領域で内層と外層が剥がれるようにするために外層領域を持ち上げるためのタブを含み、
積層体は凹部を含み、前記タブは
凹部の一部の境界を定める露出した遠位端縁部を含
む、積層体。
【請求項2】
タブの縁部全体が露出していることを特徴とする請求項1記載の積層体。
【請求項3】
凹部は前記外層に形成され、さらに前記凹部の一部がタブの遠位端縁部に向いた前記外層の対向縁部によって境界が定められ、タブの前記遠位端縁部と外層の対向縁部は互いに離れていることを特徴とする請求項
1または2記載の積層体。
【請求項4】
凹部は外層の厚さ全体を貫通して延びていることを特徴とする請求項
1乃至3いずれか1項記載の積層体。
【請求項5】
凹部は外層の厚みの途中まで延びていることを特徴とする請求項
1乃至3いずれか1項記載の積層体。
【請求項6】
外層の前記対向縁部とタブの遠位端縁部は平行であることを特徴とする請求項
1乃至
5いずれか1項記載の積層体。
【請求項7】
外層の前記対向縁部はタブの遠位端縁部に対して角度が付けられていることを特徴とする請求項
1乃至
5いずれか1項記載の積層体。
【請求項8】
外層はタブの縁部を画定する脆弱線を含むことを特徴とする請求項1乃至
7いずれか1項記載の積層体。
【請求項9】
タブは脆弱線を中心に折り曲げられることを特徴とする請求項
8記載の積層体。
【請求項10】
積層体の外層と内層の間に接着剤の無い領域をさらに含み、接着剤の無い領域はタブと一致していることを特徴とする請求項1乃至
9いずれか1項記載の積層体。
【請求項11】
接着剤の無い領域は凹部を覆うことを特徴とする請求項
10記載の積層体。
【請求項12】
積層体の少なくとも周辺領域は、外層が周辺領域において内層に繰り返し貼り付けられるように内層と外層の間に粘着剤を含むことを特徴とする請求項1乃至
11いずれか1項記載の積層体。
【請求項13】
内層領域と外層領域は互いに永久接着剤を使用して貼り付けられていることを特徴とする請求項1乃至
12いずれか1項記載の積層体。
【請求項14】
積層体は内層と外層の間に配された第3の層を含み、第1の切れ目または第2の切れ目のいずれかが第3の層を貫通して延びていることを特徴とする請求項1乃至
13いずれか1項記載の積層体。
【請求項15】
第1の切れ目は第3の層を貫通して延び、凹部は第1の層を貫通し、第3の層の少なくとも途中まで延びていることを特徴とする請求項
14記載の積層体。
【請求項16】
凹部は第3の層を貫通して延びていることを特徴とする請求項
15記載の積層体。
【請求項17】
内層および/または外層はポリエチレンテレフタレートを含むことを特徴とする請求項1乃至
16いずれか1項記載の積層体。
【請求項18】
第1および第2の切れ目はレーザーカッティングによって形成されることを特徴とする請求項1乃至
17いずれか1項記載の積層体。
【請求項19】
凹部はレーザーアブレーションによって形成されることを特徴とする請求項1乃至
18いずれか1項記載の積層体。
【請求項20】
一群のタバコ産業製品を包む請求項1乃至
19いずれか1項記載の積層体を含むタバコ産業製品の包装された束。
【請求項21】
請求項
20記載の包装された束を含むタバコ産業製品のパック。
【請求項22】
外層と内層とを含むタバコ産業製品の包装された束用の積層体の製造方法であって、この方法は、
タブを含む外層領域を画定するために外層に第1の切れ目を形成することと、
内層領域を画定するために内層に第2の切れ目を形成することとを含み、タブを持ち上げることで内層と外層が第1および第2の切れ目の間の周辺領域で剥がれるようにして積層体に開口部が形成されるように内層領域は外層領域内に位置し、
前記方法は
、前記タブが凹部の一部の境界を定める露出した遠位端縁部を含むように、積層体に凹部を形成することをさらに含む
、方法。
【請求項23】
前記凹部の一部がタブの遠位端縁部に向いた前記外層の対向縁部によってさらに境界が定められ、前記遠位端縁部と対向縁部が互いに離れるように凹部を形成することを含むことを特徴とする請求項
22記載の方法。
【請求項24】
第1の切れ目と第2の切れ目はレーザーカッティングによって形成されることを特徴とする請求項
22または23記載の方法。
【請求項25】
凹部はレーザーアブレーションによって形成されることを特徴とする請求項
24記載の方法。
【請求項26】
前記外層の対
向縁部はタブの遠位端縁部に対して角度が付けられていることを特徴とする請求項
23記載の方法。
【請求項27】
凹部はレーザーを凹部の領域を横断してスキャンすることを含むレーザーアブレーションによって形成され、レーザーの電力は凹部の角度が付けられた面を形成するために変えられることを特徴とする請求項
26記載の方法。
【請求項28】
空気噴流をタブを持ち上げるために凹部内に向けることをさらに含むことを特徴とする請求項
22乃至
27いずれか1項記載の方法。
【請求項29】
タブの縁部を画定する脆弱線を形成することをさらに含むことを特徴とする請求項
22乃至
28いずれか1項記載の方法。
【請求項30】
タブを折り曲げることを含むことを特徴とする請求項
22乃至
29いずれか1項記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はタバコ産業製品の包装された束用の積層体、例えば紙巻きタバコの包装された束に関する。
【背景技術】
【0002】
紙巻きタバコパッケージは本体とヒンジ式蓋を有するボール紙から作製される紙パックを含む。本体は蓋を開いた際にパックから紙巻きタバコを取りやすくする取り出し開口部を有する積層体に包まれた紙巻きタバコの包装された束を含む。積層体は一体となった開口フラップを画定する刻み目線を含む。積層体の内層の刻み目線は積層体の外層の刻み目線からオフセットして周辺領域を供する。周辺領域には開口フラップが最初の使用後開口部を再度封止できるように粘着剤を塗ってもよい。
【発明の概要】
【0003】
本発明のいくつかの実施態様では、外層領域を画定する第1の切れ目を有する外層と、内層領域を画定する第2の切れ目を有する内層とを含み、内層領域は外層領域内にあるタバコ産業製品の包装された束用の積層体が提供され、
外層領域は積層体に開口部を設けるために第1および第2の切れ目の間の周辺領域で内層と外層が剥がれるようにするために外層領域を持ち上げるためのタブを含み、前記タブは遠位端縁部を含み、
積層体は前記遠位端縁部が露出するように構成されている。
【0004】
一部の例ではタブの縁部全体が露出している。
【0005】
積層体は凹部を含んでもよい。凹部の一部がタブの遠位端縁部によって境界が定められてもよい。
【0006】
凹部を前記外層に形成してもよい。さらに凹部の一部がタブの遠位端縁部に向いた前記外層の対向縁部によって境界が定められてもよい。好ましくはタブの遠位端縁部と外層の対向縁部は互いに離れている。
【0007】
凹部は外層の厚さ全体を貫通して延びてもよい。これとは別に凹部は外層の厚みの途中まで延びてもよい。
【0008】
一部の実施態様では外層の対向縁部とタブの遠位端縁部は平行である。一部の他の例では外層の対向縁部はタブの遠位端縁部に対して角度が付けられている。
【0009】
外層はタブの縁部を画定する脆弱線を含んでもよい。タブは脆弱線を中心に折り曲げられてもよい。
【0010】
積層体は積層体の外層と内層の間に接着剤の無い領域をさらに含んでもよく、接着剤の無い領域はタブと一致する。接着剤の無い領域は凹部を覆ってもよい。
【0011】
いくつかの例では積層体の少なくとも周辺領域は、外層が周辺領域において内層に繰り返し貼り付けられるように内層と外層の間に粘着剤を含んでもよい。さらに内層領域と外層領域は永久接着剤を使用して互いに貼り付けられてもよい。
【0012】
一部の例では積層体は内層と外層の間に配された第3の層を含み、第1の切れ目または第2の切れ目のいずれかが第3の層を貫通して延びている。
【0013】
第1の切れ目が第3の層を貫通して延びている例では、凹部は第1の層を貫通し、第3の層の少なくとも途中まで延びている。これとは別に凹部は第3の層を貫通して延びてもよい。
【0014】
内層および/または外層はポリエチレンテレフタレートを含んでもよい。第1の切れ目および第2の切れ目はレーザーカッティングによって形成してもよい。凹部はレーザーアブレーションによって形成してもよい。
【0015】
本発明の別の態様ではタバコ産業製品の包装された束が提供され、包装された束は上述の積層体を含み、積層体は一群のタバコ産業製品を包む。
【0016】
本発明の別の態様ではタバコ産業製品のパックが提供され、パックは包装された束を含む。
【0017】
本発明の別の態様では外層と内層とを含むタバコ産業製品の包装された束用の積層体の製造方法が提供され、この方法は、
遠位端縁部を有するタブを含む外層領域を画定するために外層に第1の切れ目を形成することと、
内層領域を画定するために内層に第2の切れ目を形成することとを含み、タブを持ち上げることで内層と外層が第1および第2の切れ目の間の周辺領域で剥がれるようにして積層体に開口部が形成されるように内層領域は外層領域内に位置し、
前記方法はタブの前記遠位端縁部を露出させることをさらに含む。
【0018】
本発明の方法は凹部の一部がタブの前記遠位端縁部によって境界が定められるように凹部を積層体の外層に形成することを含んでもよい。
【0019】
本発明の方法は前記凹部の一部がタブの遠位端縁部に向いた前記外層の対向縁部によってさらに境界が定められ、前記遠位端縁部と対向縁部が互いに離れるように凹部を形成することを含んでもよい。
【0020】
第1の切れ目および第2の切れ目はレーザーカッティングによって形成してもよい。凹部はレーザーアブレーションによって形成してもよい。
【0021】
凹部の対向縁部はタブの遠位端縁部に対して角度が付けられてもよい。
【0022】
凹部はレーザーを凹部の領域を横断してスキャンすることを含むレーザーアブレーションによって形成されてもよく、レーザーの電力は凹部の角度が付けられた面を形成するために変えられる。
【0023】
本発明の方法はタブを持ち上げるために凹部内に空気噴流を向けることをさらに含んでもよい。本発明の方法はタブの縁部を画定する脆弱線を形成することをさらに含んでもよい。本発明の方法はタブを折り曲げることを含んでもよい。
【0024】
一部の例では外層と内層とを組み合わせて積層体を形成する前に第1の切れ目が外層に形成され、第2の切れ目が内層に形成される。他の例では内層および外層を組み合わせて積層体を形成し、次に第1および第2の切れ目が形成される。
【0025】
添付図面を参照して本発明の実施態様をあくまで例示を目的として説明する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】一体の開口部を含むタバコ産業製品の包装された束用の積層体の外面を示している。
【
図3】一体開口部が途中まで開いている
図1および2の積層体の外面を示している。
【
図7】タバコ産業製品の包装された束を示している。
【
図8】
図7の包装された束を含むタバコ産業製品のパックを示している。
【
図9】
図7の包装された束のタブを持ち上げた状態を略式に示している。
【
図10】タブを持ち上げた後の
図7の包装された束を含むタバコ産業製品のパックを示している。
【
図11】接着剤の無い領域を含む積層体を示している。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下に説明する積層体の種々の例は紙巻きタバコなどの一群のタバコ産業製品を積層体で包むことによってタバコ産業製品の包装された束を形成するためのものである。これらの積層体は開口部が包装された束から紙巻きタバコを取り出すための包装された束に形成されるようにする一連の切れ目を有する。切れ目はカバーフラップを画定し、これは積層体の1つ以上の層から一体に形成され、形成される開口部を繰り返し覆うために使用することができる。包装された束はヒンジ式蓋付きパックに収容することができる。
【0028】
積層体に作製された切れ目から開口部およびカバーフラップを形成することは開口部を覆う別個のラベルを供する必要性を排除する。これは別個のラベルを取り付けるためのさらなる工程が必要なくなるので製造工程を単純にする。さらに積層体自体の一部から形成されたラベル以外に別個のラベルがないので、パッケージの他の特徴に別個のラベルを位置合わせすることに関する問題がなくなる。また追加のラベルが無いことはパッケージに必要な材料の量を減らすことになり、これはコストおよび環境への影響を軽減するこができる。
【0029】
図4~6を参照してより詳しく説明するように包装された束を形成するための積層体2は2つ以上の層を有する。本明細書で説明する実施態様では積層体2は内層4と外層3とを含み、積層体2が一群の紙巻きタバコを包んだ際に外層が紙巻きタバコから離れて向いた包装された束の外側に配され、内層4は紙巻きタバコの方に向いた包装された束の内側に配されるようになっている。内層4は少なくともその表面領域の一部に亘って外層3に貼り付けられ、積層体2を形成する。
【0030】
積層体2は外層3に第1の切れ目5がそして内層4に第2の切れ目6が設けられている。添付図面に示した第1および第2の切れ目5、6は、切れ目が図示の面の積層体2の層にある場合は実線で示され、切れ目が図示の面と反対の面の積層体2の層にある場合は破線で示されている。
【0031】
図1は外層3の側からの積層体2を示している。
図2は内層4の側からの積層体2を示している。
【0032】
図1および2を参照すると第1の切れ目5は積層体2の外層3に作製されている。第1の切れ目は積層体2の外層3を貫通してまたは実質的に貫通して延びている。第1の切れ目は積層体2の内層4内には延びていない。
【0033】
積層体2の第1の切れ目5は
図1に示すように外層3の第1の領域8の範囲を定めている。第1の切れ目5は底縁部9、対向する側縁部10およびこれら対向する側縁部10から部分的に延びた上縁部11を有する。従って、外層3の第1の領域8は、上縁部11に亘って積層体2の外層3の残りの部分に
取り付けられたままであり、ラッパー1が以下に説明するように開封された際に上縁部はヒンジとして機能する。
【0034】
第2の切れ目6は積層体2の内層4に作製される。第2の切れ目6は積層体2の内層4を貫通してまたは実質的に貫通して延びている。第2の切れ目6は積層体2の外層3内に延びていない。
【0035】
積層体2の第2の切れ目6は
図2に示すように内層4の第2の領域12の範囲を定めている。第2の切れ目6は、第1の切れ目5の底縁部9と平行な底縁部13と、第1の切れ目5の対向する側縁部10と平行な対向する側縁部14を有し、これら底縁部13と対向する側縁部14は、それぞれ第1の切れ目5の底縁部9と対向する側縁部10からオフセットしている。第2の切れ目は対向する側縁部14の端部に丸みを帯びた端部37も含む。丸みを帯びた端部37は、第1の切れ目5の部分的な頂縁部11に近接している。
【0036】
第2の切れ目6は、第2の切れ目6が第1の切れ目5によって画定されている境界内に全体が配置されるように第1の切れ目5に対してオフセットしている。従って、第2の領域12は第1領域8より小さく、その中に配置される。即ち、第2の切れ目の縁部13、14は、積層体2に形成された切れ目5、6が互いに間隔が空けられ、第1および第2の切れ目5、6の間に周辺領域15を画定するように第1の切れ目5の縁部9、10から内方にオフセットしている。
【0037】
積層体2の外層3の第1の領域8と同様に内層4の第2の領域12は積層体2の内層4の残りに第2の切れ目6の丸みを帯びた端部37と一致する頂縁部に亘って取り付けられたままである。
【0038】
第1の切れ目5によって画定されている外層領域8の底部部分はタブ17を形成している。タブ17は第1の切れ目5の底縁部9の一部によって画定されている。
【0039】
図3は
図1および2の積層体を外層3の側から示している。図に示すように積層体2の第1および第2の領域8、12が持ち上げられると、それらの領域は第1および第2切れ目線5、6に沿って積層体2の残りの部分から離れる。このようにして積層体2の第1および第
2の領域8、12は積層体2の残りの部分から持ち上げられ、カバーフラップ20と開口部19を形成する。
【0040】
第1および第2の領域8、12はカバーフラップ20の領域で互いに接着されている。第1および第2領域8、12が第2領域12内で重なる場合、内外層3、4はそれらの接着により貼り付けられたままである。第1および第2の切れ目の間の周辺領域15では積層体2の内外層3、4が剥がされるまたは分離される。
【0041】
従って、第1および第2の領域8、12が持ち上げられた際に積層体2に形成される開口部19の境界は第2の切れ目6によって画定される。
【0042】
開かれると、積層体2の第1および第2の領域8、12は開口部19を閉じるために元に戻されるカバーフラップ20を形成する。
【0043】
本例では粘着性または「再接着性」接着剤が積層体2の内外層3、4の間に設けられている。従って、カバーフラップ20が開口部19上に再度配置されると、内外層3、4は剥離が起こった周辺部15に再度貼りつく。
【0044】
好ましくは開封時に粘着剤が内層4ではなく、外層3に残り、外層3と内層4の間で分かれないように粘着剤は外層3に設けられる。このようにして粘着剤はカバーフラップ20に残り、開口部19に周囲で延びる内層4の周辺領域は実質的に接着剤を含まない。
【0045】
他の例では使い切りであるが繰り返しシール可能な接着剤を積層体2の内外層3、4に設けてもよい。このようにして閉じられると、カバーフラップ20は開口部上に戻されるが、積層体2に再度接着しない。
【0046】
積層体2の異なる層のオフセットされた第1および第2の切れ目5、6の上述の組み合わせはラビリンスシールを供し、これを介して空気または他の気体、または液体または蒸気などの流体が通過するのを妨げられるまたは実質的に妨げられる。即ち、流体は第1または第2の切れ目の1つを通過し、それから積層体2の層3、4の間を通過し、その領域に設けられた接着剤を通過し、それから他の切れ目5、6を通過しなければならなくなる。従って、この構成によりラッパー1が最初に開封する前そして再度閉じた後に確実に効果的なバリアになる。
【0047】
上述の実施態様のそれぞれにおいて、タブ17には任意に
図1に示すように折り曲げ線26が設けられてもよい。図示のように折り曲げ線26は以下に説明するように脆弱線であり、切れ目線ではないので破線である。
【0048】
タブ17は折り曲げ線26によって第1の領域8の残りの部分から隔てられている。折り曲げ線26は刻み目線、ミシン目の線または積層体2の残りに対して外層3が容易に曲がることができる線を供する他の脆弱化部を含んでもよい。しかしながら、当然のことながら積層体2自体は可撓性材料であり、折り曲げ線26は積層体2がどこで曲がるかを調整するのに役立つ任意の特徴である。
【0049】
タブ17はユーザーが掴んで引っ張るためのものであり、カバーフラップ20を持ち上げ、開口部19を露出させる。このようにして包装された束の内容物が取り出される。
【0050】
図1~3に示すように積層体2は積層体2の少なくとも外層3に形成された凹部またはポケットをさらに含む。凹部40はタブ17に隣接して位置し、凹部40の一縁部はタブ17の遠位端縁部17aによって画定されている。凹部40は材料が積層体2から取り除かれている、特に第1の切れ目5を形成したことの単なる結果として取り除かれたあらゆる材料より広い外層3の少なくとも一部が取り除かれた領域を含む。凹部40は図示のようにタブ17の遠位端縁部17aの第1の切れ目5と一体になる。タブ17の遠位端縁部17aはカバーフラップ20の残りから最も遠いタブ17の遠位端縁部である。凹部40は、露出しているまたはタブ17の遠位端縁部17aと外層3の間に第1の切れ目5を形成することの単なる結果として露出させた場合より少なくとも実質的に多く露出するタブ17の遠位端縁部17aを把持するまたは持ち上げるためにユーザーが指または少なくとも爪を少なくとも部分的に挿入できるようにするのでユーザーが最初にタブを持ち上げ、掴みやすくするために設けられている。特に当然のことながら第1の切れ目5を設けるだけで形成されるものより遙かに広い隙間または空間がタブ17の遠位端縁部と外層3の対向縁部3aの間にあるのでタブ17の遠位端縁部17aと係合するために指または爪を挿入しやすくなる。一部の実施態様では凹部40の幅、即ちタブ17の遠位端縁部17aと外層3の対向縁部の間の距離は、積層体の内層4の一部が露出し、ユーザーに見えるようになっている。当然のことながらタブの長さ、即ち積層体2の底縁部9に平行に延びる方向の長さはタブ17の全幅と同じであってもよいが、タブ17の長さよりさらに延びてもよく、またはそれより短く延びてもよい。
【0051】
図4、5および6は
図1~3を参照して上述した積層体2の断面を部分的に示しているが、それぞれ異なる構造を有する。
図4、5および6のそれぞれは積層体2のタブ17と凹部40の断面図である。
【0052】
図4は
図1~3の例を参照して具体的に説明したように2つの層を有する積層体2の断面を示している。即ち、積層体2は内層4の接着(積層)された外層3を有する。
【0053】
第1の切れ目5は外層3に設けられ、第2の切れ目6は内層4に設けられ、第1および第2の切れ目5、6は上述のようにオフセットしている。また
図4に示すように凹部40が第1の切れ目5に隣接する外層の領域を除去することによって形成されている。この例では凹部40は外層3の全体を貫通して延びているが、当然のことながら凹部40は外層3の途中まで延びてもよい。
【0054】
図4に示す断面において凹部40と第1
の切れ目5は1つの領域を形成するが、当然のことながらこれは
図1に示すようにタブ17の遠位端縁の面に隣接している場合のみである。凹部40から離れた方の第1の切れ目5の他の部分では第1の切れ目5はその通常の幅を有する。
【0055】
図4に示すように内外層3、4の間の上述した周辺領域15は第1および第2の切れ目5、6によって画定されている。
【0056】
図示のように第1および第2の切れ目5、6のオフセット構造によりラビリンスバリアが設けられ、物質は積層体2を使用して形成された包装された束を出入りするためにこれを介して移動しなければならなくなる。
【0057】
図5は外層3、内層4および第3の層21を有する積層体2の別例を示している。第3の層21は内外層3、4間に配され、内外層3、4は第3の層21の対向する面に結着(積層されている)されている。
【0058】
また
図5に示すように凹部40は外層3と第1
の切れ目5に隣接する第3の層の領域を取り除くことによって形成される。この例では凹部40は外層3と第3の層21全体を貫通して延びているが、当然のことながら凹部40は外層3だけを貫通して延びてもよく、外層3の途中までまたは第3の層21の途中まで延びてもよい。
【0059】
図4に示す断面において凹部40と第1
の切れ目5は1つの領域を形成するが、当然のことながらこれは
図1に示すようにタブ17の遠位端縁の面に隣接している場合のみである。凹部40から離れた方の第1の切れ目5の他の部分では第1の切れ目5はその通常の幅を有する。
【0060】
図示の例では、外層3と第3の層21同士は永久的に接着され、内層4と第3の層21は粘着「繰り返し接着」剤を使用して接着される。第1の切れ目5は外層3と第3の層21に設けられ、第2の切れ目6は内層4に設けられる。第1および第2の切れ目5、6は上述のようにオフセットしている。
【0061】
図5に示すように
、この例では
第3の層21の周辺領域15は
、第1および第2の切れ目5、6の間に形成される。当然のことながらこの例では
カバーフラップ20を閉じた際に
、外層3と第3の層21は周辺領域15で内層4に再度貼り付けられる
。この場合
外層3が第3の層21
によって内層4に間接的に貼り付けられるように
、第3の層21は外層3と内層4の間に配置される。
【0062】
図6は積層体2の別の例の断面を示している。この例では積層体2は
図5の例と類似する外層3、内層4および第3の層21を有する。
図6の例では凹部40は角度が付けられた面42を有する。角度が付けられた面42は積層体2内に角度が付けられている。角度が付けられた面42は、内側(即ち、内層に近い側)での凹部40の大きさが外側(即ち外層3に近い方の側)の大きさより小さくなるように構成されている。即ち、積層体の面の凹部40の高さは内層4の方より外層3の外面の方において大きくなる。凹部40の角度が付けられた面42は積層体2の外面に対して斜めになっている。角度が付けられた面42は凹部40内に傾斜している。
【0063】
図1~6の例の凹部40によってユーザーはカバーフラップ20を開くためにタブ17を持ち上げ、つかみやすくなる。凹部40はユーザーが指を挿入してタブ17を持ち上げるためのさらなるスペースをタブ17の遠位端縁部に隣接して設ける。
図6の例では凹部40の角度が付けられた面42によって同じ利点が得られ且つ取り除く材料が少なく、製造時間を短縮できる。
【0064】
当然のことながら積層体2は、上述の方法と類似の方法で貼り合わされる4つ以上の層を有してもよく、その内の1つ以上の層に第1および第2の切れ目5、6がそれぞれ設けられる。
【0065】
各層はポリマー、延伸ポリマー、金属箔、例えばアルミニウム箔、金属化ポリマーまたはパッケージとして使用するための他の類似の可撓性材料の内の1つ以上を含んでもよい。
【0066】
これらの層はラッパーを開いたり、閉じたりした際にこれらの層が分離しないようにこれらの層を強固に貼り合わせる接着剤である永久接着剤を使用して永久的に貼り合わせてもよい。
【0067】
粘着剤は積層体2の層を剥離した後互いに再度貼り合わされるようにする。粘着剤は、周辺領域15の積層体2の層を剥がしたり、再度貼り付けたりするために複数回使用できるように非乾燥性の永久的に粘着性を有する接着剤である。
【0068】
好ましい例では積層体2は3つの層を含み、内外層3、4はポリエチレンテレフタレート(PET)で作製され、これらの間に配される第3の層21は延伸ポリプロピレン(OPP)で作製される。
【0069】
いくつかの例では内外層3、4は10ミクロン~50ミクロンの厚さを有する。
【0070】
1つの例では内外層3、4は好ましくは10ミクロン~30ミクロン、より好ましくは約20ミクロンの厚さを有する。これにより第1および第2の切れ目5、6を介して流体が進入するのを妨げるための適切な封止となることが分かっている。
【0071】
別の例では内外層3、4は30ミクロン~50ミクロン、より好ましくは40ミクロンの厚さを有する。これにより使用する材料を制限しつつ、繰り返し開いたり、閉じたりする際に積層体2に充分な剛性を与えることが分かっている。
【0072】
いくつかの例では延伸ポリプロピレンは5ミクロン~20ミクロン、好ましくは5ミクロン~15ミクロン、より好ましくは約9ミクロンの厚さを有する。
【0073】
第1および第2の切れ目5、6は、機械的カッターを使用して予め決めておいた制限された切れ目深さに積層体2に形成することができる。即ち、機械的カッターは上述の方法で特定の層に切れ目を入れそれ以外の層には入れないようになっている。このような方法は、ダイカッティングまたはキスカッティングとして知られている。
【0074】
これとは別に第1および第2の切れ目5、6はレーザーを使用して形成することができる。例えば第1のレーザーは外層3に切れ目を入れるが内層4には切れ目を入れないように構成することができ、 第2のレーザーは内層4に切れ目を入れるが、外層3には入れないように構成することができる。これらレーザーの一方は第3の層21に切れ目を入れるように構成してもよい。従って、レーザーは特に
図4および5を参照して説明した上述の方法のいずれかで積層体2の層に切れ目を入れるように構成することができる。
【0075】
レーザーは凹部40を形成するために積層体2を剥離するために使用することができる。
図6を参照して説明したように凹部40の角度が付けられた面42はレーザーに角度を付けることによってまたは凹部40を形成するために積層体2を横断してスキャンする際にレーザーの電力を変えることによって設けてもよい。
【0076】
PETに切れ目を入れることができる第1のレーザーは、外層3の面から外層3に第1の切れ目5を形成する。第1のレーザーはOPPの第3の層21に切れ目を入れることができないので、第1の切れ目5は外層3に限定される。第1のレーザーは凹部40を形成するために積層体2を横断してスキャンすることもできる。
【0077】
OPPに切れ目を入れることができる第2のレーザーは、内層4の側から内層4と第3の層21に第2の切れ目6を形成することができる。第2の切れ目6を形成する際、第2のレーザービームが内層4を通過し、第3の層21に入射し、第3の層21を切断し、そのエネルギーの一部が内層4にも切れ目を入れる。従って、第2のレーザーは第3の層21と内層4に切れ目を形成する。
【0078】
第1および第2のレーザーは、切断される材料に適した波長および電力を選択することによって上述のように構成することができる。
【0079】
ダスト抽出手段を設けて第1の切れ目5、第2の切れ目6および凹部40から除去された材料を取り除いてもよい。ダスト抽出手段は真空抽出器であってもよい。
【0080】
当然のことながら他のパッケージ材にレーザーで切れ目を入れることができ、上記は好ましい実施態様に過ぎない。特にレーザーはポリマーの単独層のみに切れ目を入れ、隣接する層には入れないように適当な波長および電力で構成することができる。従って、レーザーカッティングは
図5または
図6を参照して説明した
3層積層体2に第1および第2の切れ目5、6を入れるためにも使用可能である。
【0081】
積層体2の第1および第2の切れ目5、6はそれぞれ積層体2の関連する層全体を貫通して延びてもよい。これとは別に切れ目5、6は積層体2の関連する層の途中まで延びてもよく、その層の残りはタブ領域17を引っ張った際に裂けて開口部を形成する。延伸ポリマー、例えば延伸ポリプロピレンの繊維は裂けやすくするように裂ける方向に延伸することができる。
【0082】
カバーフラップ20上の粘着剤は、開封した後、粘着剤が積層体2の外層の残りの部分に残るように配置される。即ち、粘着剤は積層体2が積層体を形成するために内層4(および他の層)を貼り付けて形成される前に外層3に設けられる。従って、カバーフラップ20を再度閉じると、周辺領域15の内外層3、4が外層3上の粘着剤によって互いに再度接着される。
【0083】
図7は一群の紙巻きタバコを上述の積層体2で巻くことによって作製された紙巻きタバコを含む包装された束22を示す。紙巻きタバコは向きが整えられて配置され、積層体2で包まれる長尺の円筒状の物品である。図に示すように積層体2は一群の紙巻きタバコの周囲で折り曲げられ、第1および第2の切れ目5、6は包装された束22の前面25から延び、前縁部41を越えて包装された束22の1つの端部面23へと延びている。包装された束22の端部面23は、開口部が形成された際に(19、
図3参照)、紙巻きタバコが包装された束22から長さ方向に取り出せるように紙巻きタバコの端部に対応する。特に包装された束22の端部面23は紙巻きタバコがフィルターから最初に取り出せるように紙巻きタバコのフィルター端部に対応する。
【0084】
図示するように第2の切れ目6の丸みを帯びた端部37は開口部19が後縁部38を越えて延びないように包装された束22の端部面23に位置する。
【0085】
別の例では第2の切れ目6
は包装された束22の後縁部38を越えて、前面25とは反対の包装された束22の後面39へと延びる。このようにして開口部(19、
図3参照)が形成されると、開口部は包装された束22の端部面全体に亘って延びる。
【0086】
当然のことながら開口部(19、
図3参照)は第2の切れ目6の丸み帯びた端部37(
図2参照)の延長部に形成される。
【0087】
図7に示す例ではラッパー1の端部24は一群の紙巻きタバコの側部に対して折り曲げられている。これらの折り曲げられた端部24は、紙巻きタバコの封止包装された束22を形成するために、例えば誘電封止法、加熱封止法、フィン封止法または接着剤を使用して封止することができる。
【0088】
任意に内方フレームが紙巻きタバコと積層体2の間に設けられ、包装された束22に剛性を付与し、紙巻きタバコをさらに保護する。
【0089】
図8は
図7の包装された束22を含むヒンジ蓋付きパッケージ27を示している。ヒンジ蓋付きパック27は、本体部28を含み、包装された束22が本体部28の開口端部29から突出するように包装された束22がこの中に収容される。パック27は本体部分28にヒンジ式に取り付けられた蓋30も有する。閉じた位置では蓋30は包装された束22の突出した端部を覆い、
図8に示す開いた位置では包装された束22の突出した端部が露出し、触れることができる。
【0090】
蓋30は後壁34を含み、これはヒンジ35の周囲で本体28にヒンジ式に取り付けられる。また蓋30は後壁34に対向する前壁36を有する。蓋30は包装された束22を覆うために枢動して閉じられる。図示するように 蓋30が開けられると、ユーザーはカバーフラップ20のタブ17に触れて包装された束22を開封することができる。凹部40によってユーザーは簡単にタブ17を掴んで持ち上げることができる。
【0091】
図9はタブ17と凹部40の領域の積層体2の例の断面を拡大して示している。
図6を参照して説明したように積層体2は外層3と、内層4と、外層3と内層4の間にある第3の層21とを含む。凹部40は角度が付けられた面42を有する。この例ではタブ17は
図10に示すように包装された束22をヒンジ式蓋付きパック27に挿入する前または挿入されている間、持ち上げられ、カバーフラップ20上に折り曲げられる。
図10はタブ17がカバーフラップ20の外層3に接して位置している、折り曲げられた位置にあるタブ17を示している。
【0092】
図9に示すようにこれを実行するために空気噴流43が凹部40内に向けられ、これが空気噴流43をタブ17の下側に案内し、タブ17を持ち上げる。空気噴流43は最初にタブを持ち上げることができ、次にタブ17を
図10に示すように折り返すことができる。包装された束22がヒンジ式蓋付きパック27に収容されると、蓋30の前壁36がタブ17を折り曲げられた位置に保持する。好ましくはこれらの例ではタブ17はタブ17を折り曲げやすくするために
図1~3を参照して説明したように折り曲げ線26を含む。
【0093】
上述の実施態様ではパック27は最初にタバコ産業製品を積層体2で包んで包装された束22を形成し、次にパック本体部28および蓋30を包装された束22の周りで折り曲げて製造してもよい。
【0094】
図11に示す一部の例では積層体2には接着剤の無い領域44が設けられる。接着剤の無い領域44は、タブ17に接着剤が含まれないようにタブ17と位置合わせされる。接着剤の無い領域44は第1の切れ目5の底縁部と位置合わせされてもよく、カバーフラップ20からタブ17と凹部40に亘って延びる。
【0095】
接着剤の無い領域44はタブ17を持ち上げやすくし、またユーザーがタブ17を掴む際に指に接着剤が確実につかないようにする。接着剤の無い領域44は凹部40を覆って接着剤が凹部40内に露出しないようにしてもよい。
【0096】
接着剤の無い領域44は、層3、4、21同士が積層される前に積層体2に設けられる。接着剤の無い領域44は、カバーフラップ20が上述のように開かれる際に分かれる層3、4、21の間に設けられる。
【0097】
他の例では、永久接着剤の領域を第2の領域12に設けて(
図2参照)、カバーフラップ20を開けた際に確実に第1および第2の領域8、12が互いに貼り付いたままにする。また永久接着剤を積層体2の層3、4、21の間で周辺領域15の外側の領域に塗布してもよい。当然のことながらユーザーが積層体2を周辺領域15で剥離することができ、第2の領域12が開口部が形成されるように第1の領域8に貼り付いたままである限り、異なる接着剤および異なる接着剤量を積層体2の異なる領域に使用することができる。
【0098】
当然のことながらパッケージの上述の例は、紙巻きタバコ以外のタバコ産業製品の包装に使用してもよい。本明細書中で使用する「タバコ産業製品」なる用語は、紙巻きタバコ、シガリロ、シガー、パイプ用または手巻き紙巻きタバコ用タバコ(タバコ、タバコ派生物、膨張タバコ、再生タバコ、タバコ代替え品または他の喫煙材をベースにしているかに関係なく)などの燃焼性喫煙品、電子タバコなどの電子喫煙品、タバコ加熱製品などの燃焼させずに基材から化合物を放出する加熱装置および例えば液体または固体基材を含むハイブリッドシステムのような基材を組あわせたものからエアロゾルを発生させるハイブリッドシステムを含む喫煙品を包含すると理解されるべきである。
【0099】
1つの実施態様ではタバコ産業製品は紙巻きタバコ、シガリロおよびシガーからなる群から選択される燃焼喫煙品である。
【0100】
1つの実施態様ではタバコ産業製品は非燃焼性喫煙品である。
【0101】
1つの実施態様ではタバコ産業製品は基材を燃やさずに加熱することによって化合物を放出する加熱装置である。基材は、タバコまたはニコチンを含むまたは含まない非タバコ製品であってもよい。1つの実施態様では加熱装置はタバコ加熱装置である。
【0102】
別の実施態様ではタバコ産業製品は基材を組あわせたものを燃やさずに加熱することによってエアロゾル発生させるハイブリッドシステムである。基材は、例えば固体、液体またはゲルを含んでもよく、これらはニコチンを含んでも含まなくてもよい。1つの実施態様ではハイブリッドシステムは液体またはゲル基材と固体基材とを含んでもよい。固体基材は、例えばタバコまたはタバコまたはニコチンを含むまたは含まない非タバコ製品であってもよい。1つの実施態様ではハイブリッドシステムは液体またはゲル基材とタバコとを含んでもよい。
【0103】
種々の問題の対処と技術の発展のため、本開示全体は種々の実施形態を例示的に示しており、これらの実施形態では特許請求された発明が実践され、優れたタバコ産業製品用パッケージを提供することができる。本開示の利点および特徴は実施形態の単なる代表的な具体例であり、包括的でも排他的でもない。これらは特許請求された特徴の理解と教示の単なる補助に提供されている。当然だが、本開示の利点、実施形態、具体例、機能、特徴、構造、および/または他の側面は本開示を特許請求の範囲に規定されたとおりに限定するあるいは特許請求の範囲の均等物に限定すると考えるべきではなく、本開示の範囲および/または思想から乖離することなく他の実施形態を利用しても改変してもよいと考えるべきである。種々の実施形態は、開示された構成要素、成分、特徴、部品、工程、手段他の組合せを適切に備えても、これらで構成されても、基本的にこれらで構成されてもよい。また本開示は、現在は特許請求されていないが将来特許請求される可能性がある他の発明を含む。