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特許7216634ガレクチンのα-D-ガラクトシド阻害剤
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-24
(45)【発行日】2023-02-01
(54)【発明の名称】ガレクチンのα-D-ガラクトシド阻害剤
(51)【国際特許分類】
   C07H 19/056 20060101AFI20230125BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20230125BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20230125BHJP
   A61P 11/00 20060101ALI20230125BHJP
   A61P 1/18 20060101ALI20230125BHJP
   A61P 13/12 20060101ALI20230125BHJP
   A61P 27/02 20060101ALI20230125BHJP
   A61P 17/00 20060101ALI20230125BHJP
   A61P 9/00 20060101ALI20230125BHJP
   A61P 17/02 20060101ALI20230125BHJP
   A61P 31/04 20060101ALI20230125BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20230125BHJP
   A61P 35/02 20060101ALI20230125BHJP
   A61P 35/04 20060101ALI20230125BHJP
   A61P 37/02 20060101ALI20230125BHJP
   A61P 17/06 20060101ALI20230125BHJP
   A61P 19/02 20060101ALI20230125BHJP
   A61P 1/04 20060101ALI20230125BHJP
   A61P 3/00 20060101ALI20230125BHJP
   A61P 9/04 20060101ALI20230125BHJP
   A61P 9/10 20060101ALI20230125BHJP
   A61P 3/10 20060101ALI20230125BHJP
   A61P 11/06 20060101ALI20230125BHJP
   A61P 3/06 20060101ALI20230125BHJP
   A61K 31/706 20060101ALI20230125BHJP
【FI】
C07H19/056
A61P29/00
A61P43/00 105
A61P11/00
A61P1/18
A61P13/12
A61P27/02
A61P17/00
A61P9/00
A61P17/02
A61P31/04
A61P35/00
A61P35/02
A61P35/04
A61P37/02
A61P17/06
A61P19/02
A61P29/00 101
A61P1/04
A61P3/00
A61P9/04
A61P9/10
A61P3/10
A61P11/06
A61P3/06
A61K31/706
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2019500851
(86)(22)【出願日】2017-07-09
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-08-08
(86)【国際出願番号】 EP2017067181
(87)【国際公開番号】W WO2018011094
(87)【国際公開日】2018-01-18
【審査請求日】2020-04-27
(31)【優先権主張番号】16179070.4
(32)【優先日】2016-07-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】516369538
【氏名又は名称】ガレクト バイオテック エービー
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ゼッテルベリ、フレドリク
(72)【発明者】
【氏名】ニルソン、ウルフ
(72)【発明者】
【氏名】レフレール、ハコン
【審査官】前田 憲彦
(56)【参考文献】
【文献】特表2019-524720(JP,A)
【文献】特表2018-503660(JP,A)
【文献】国際公開第2014/078655(WO,A1)
【文献】国際公開第2005/113569(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2006/0148712(US,A1)
【文献】Bioorganic & Medicinal Chemistry,2011年,19(10),P.3280-3287
【文献】Bioorganic & Medicinal Chemistry,2010年,18(14),P.5367-5378
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07H 19/
A61K 31/
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(1)のD-ガラクトピラノース化合物であって、
【化1】

式中、
ピラノース環はα-D-ガラクトピラノースであり、
Aは、
【化2】

および
【化3】

から選択され、
式中、Hetは、H、CN、Br、Cl、I、F、場合によりFで置換されたメチル、場合によりFで置換されたOCHおよび場合によりFで置換されたSCHから選択される基で場合により置換されたピリジニル、または、H、CN、Br、Cl、I、F、場合によりFで置換されたメチル、場合によりFで置換されたOCHおよび場合によりFで置換されたSCHから選択される基で場合により置換されたピリミジルから選択され、
式中、R およびは、Hから選択され、R およびR は、Fから選択され、R は、Br、Cl、CN、CH 、およびCF から選択され;またはR およびR は、Hから選択され、R は、Fから選択され、およびR ~R は、Clから選択され、
XはSから選択され、
は、a)場合により、CN、ハロゲン、場合によりFで置換されたメチル、場合によりFで置換されたOCH、場合によりFで置換されたOCHCH、OH、およびR14-CONH-(式中、R14はC1-3アルキルおよびシクロプロピルから選択される)から選択される置換基で置換された5員または6員ヘテロ芳香環で置換されたC1-6アルキルまたは分枝C3-6アルキル;または、場合により、CN、ハロゲン、場合によりFで置換されたメチル、場合によりFで置換されたOCH、場合によりFで置換されたOCHCH、OHおよびR15-CONH-(式中、R15はC1-3アルキルおよびシクロプロピルから選択される)から選択される置換基で置換されたフェニルで置換されたC1-6アルキル、b)ハロゲン、CN、-COOH、-CONR2223(式中、R22およびR23はH、C1-3アルキル、シクロプロピルおよびイソプロピルから独立して選択される)、場合によりFで置換されたC1-3アルキル、場合によりFで置換されたシクロプロピル、場合によりFで置換されたイソプロピル、場合によりFで置換されたOC1-3アルキル、場合によりFで置換されたO-シクロプロピル、場合によりFで置換されたO-イソプロピル、NR2829(式中、R28およびR29はH、C1-3アルキルおよびイソプロピルから独立して選択される)、OH、およびR16-CONH-(式中、R16はC1-3アルキルおよびシクロプロピルから選択される)から選択される基で場合により置換されたフェニルまたはナフチルなどのアリール、c)ハロゲン、CN、場合によりFで置換されたメチル、場合によりFで置換されたOCH、場合によりFで置換されたOCHCH、OH、およびR17-CONH-(式中、R17はC1-3アルキルおよびシクロプロピルから選択される)から選択される置換基で場合により置換されたC5-7シクロアルキル、d)ハロゲン、CN、-COOH、-CONR2425(式中、R24およびR25はH、C1-3アルキル、シクロプロピルおよびイソプロピルから独立して選択される)、場合によりFで置換されたC1-3アルキル、場合によりFで置換されたシクロプロピル、場合によりFで置換されたイソプロピル、場合によりFで置換されたOC1-3アルキル、場合によりFで置換されたO-シクロプロピル、場合によりFで置換されたO-イソプロピル、NR3031(式中、R30およびR31はH、C1-3アルキルおよびイソプロピルから独立して選択される)、OH、およびR18-CONH-(式中、R18はC1-3アルキルおよびシクロプロピルから選択される)から選択される基で場合により置換されたヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルなどのヘテロ環、および、e)C1-6アルキルまたは分枝C3-6アルキル、から選択される上記化合物、
ただし、3,4-ジクロロフェニル-3-デオキシ-3-[4-(5-フルオロ-2-ピリジル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
【化4】

は除く
または
その薬学的に許容される塩または溶媒和物。
【請求項2】
Aが式3から選択され、式中、Hetが、Br、FおよびClから選択される基で場合により置換されたピリジニルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
Aが式3から選択され、式中、Hetは、FおよびClから選択される基で置換されたピリジニルである、請求項1またはに記載の化合物。
【請求項4】
が、ハロゲン、CN、場合によりFで置換されたメチル、場合によりFで置換されたOCH、場合によりFで置換されたOCHCH、OH、R16-CONH-(式中、R16は、C1-3アルキルおよびシクロプロピルから選択される)、-COOH、NR2829(式中、R28およびR29は、H、C1-3アルキルおよびイソプロピルから独立して選択される)および-CONHから選択される基で場合により置換されたフェニルから選択される、請求項1~のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項5】
が、フェニル、またはハロゲンから選択される1、2または3個の置換基で置換されたフェニルから選択される、請求項1~のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項6】
が、Clなどのハロゲンから選択される2個の置換基で置換されたフェニルから選択される、請求項1~のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項7】
が、ハロゲン、CN、場合によりFで置換されたメチル、場合によりFで置換されたOCH、場合によりFで置換されたOCHCH、OH、CONH、NR3031(式中、R30およびR31は、H、C1-3アルキルおよびイソプロピルから独立して選択される)、およびR18-CONH-(式中、R18は、C1-3アルキルおよびシクロプロピルから選択される)から選択される基で場合により置換されたヘテロアリールから選択される、請求項1~のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項8】
が、ハロゲンおよびCN、例えばCl、BrおよびCNから選択される基で置換されたピリジニルから選択される、請求項1~およびのいずれか一項に記載の化合物。
【請求項9】
4-ブロモ-5-シアノ-2-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド;
4-クロロ-5-シアノ-2-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド;
2-クロロ-4-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド;
5-クロロ-2-シアノ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド;
5-ブロモ-6-シアノ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド;
5-ブロモ-2-シアノ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド;
4-クロロ-2-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド;
5-ブロモ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(4-クロロ-3,5-ジフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-Dガラクトピラノシド;
5-クロロ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(4-クロロ-3,5-ジフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-Dガラクトピラノシド;
5-クロロ-6-シアノ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(4-クロロ-3,5-ジフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド;
5-ブロモ-2-シアノ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(4-クロロ-3,5-ジフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド;
5-ブロモ-6-シアノ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(4-クロロ-3,5-ジフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド;
5-クロロ-2-シアノ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(4-クロロ-3,5-ジフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド;
5-クロロ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(4-シアノ-3,5-ジフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-Dガラクトピラノシド;
5-クロロ-3-ピリジル-3-デオキシ-3-[4-(3,5-ジフルオロ-4-トリフルオロメチル-フェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド;
5-クロロ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(3,5-ジフルオロ-4-メチルフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-Dガラクトピラノシド;
5-クロロ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(4-ブロモ-3,5-ジフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-Dガラクトピラノシド;
5-クロロ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(3,4-ジクロロ-5-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-Dガラクトピラノシド;
5-クロロ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(4-クロロ-3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド;
3,4-ジクロロフェニル-3-デオキシ-3-[4-(5-フルオロ-3-ピリジル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド;
5-クロロ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(3,4-ジクロロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド;および
3,4-ジクロロフェニル3-デオキシ-3-[4-(5-クロロ-3-ピリジル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
から選択される、請求項1~のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか一項に記載の化合物と、場合により薬学的に許容される添加物、担体または賦形剤とを含む医薬組成物。
【請求項11】
ヒトなどの哺乳動物におけるリガンドへのガレクチン-3の結合に関連する障害を治療するための、請求項10に記載の医薬組成
【請求項12】
請求項10に記載の医薬組成物であって、炎症;線維症、肺線維症、肝線維症、腎線維症、眼科的線維症および皮膚および心臓の線維症;瘢痕;ケロイド形成;異常な瘢痕形成;外科的癒着;敗血症性ショック;癌、癌腫、肉腫、白血病およびリンパ腫、T細胞リンパ腫;転移性の癌;自己免疫疾患、乾癬、関節リウマチ、クローン病、潰瘍性大腸炎、強直性脊椎炎、全身性エリテマトーデス;代謝障害;心臓病;心不全;病理学的血管新生、眼の血管新生または眼の血管新生に関連する疾患または状態、癌に関連する血管新生;眼疾患、加齢性黄斑変性症および角膜血管新生;アテローム性動脈硬化症;代謝性疾患、糖尿病;喘息および他の間質性肺疾患、ヘルマンスキー・パドラク症候群、中皮腫;肝臓疾患、非アルコール性脂肪性肝炎からなる群から選択される障害を治療するための、上記医薬組成物
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規な化合物、医薬品としての化合物の使用、および哺乳類における炎症;線維症;瘢痕;ケロイド形成;異常な瘢痕形成;外科的癒着;敗血症性ショック;癌;自己免疫疾患;代謝障害;心臓病;心不全;病理学的血管新生;眼疾患;アテローム性動脈硬化症;代謝性疾患;喘息および他の間質性肺疾患;および肝障害の治療のための医薬品の製造における化合物の使用に関する。本発明は、この新規化合物を含む医薬組成物にも関する。
【背景技術】
【0002】
ガレクチンは、特有の炭水化物認識ドメイン(CRD)を有するタンパク質である(Leffler et al.2004)。これは、アミノ酸約130個(約15kDa)の密接に折り畳まれたβサンドイッチであり、1)β‐ガラクトース結合部位、および2)アミノ酸約7個の配列モチーフに十分な類似性があり、その大部分(約6残基)がβ‐ガラクトース結合部位を構成するという2つの定義される特徴を有する。しかしながら、天然糖類のしっかりとした結合にはβ‐ガラクトース部位に隣接する部位が必要であり、これらの異なる選択性がガレクチンに天然糖類に対する異なる精密な特異性を与える。
【0003】
最近のヒト、マウスおよびラットのゲノム配列の完成により、1つの哺乳動物ゲノムにおいて約15種のガレクチンおよびガレクチン様タンパク質が種間でわずかに変化していることが明らかになった(Leffler et al.2004)。
【0004】
ガレクチンサブユニットは、単一のペプチド鎖内に1個または2個のCRDのいずれかを含むことができる。第1のカテゴリーであるモノCRDガレクチンは、脊椎動物においてモノマーまたはダイマー(2種)として生じ得る。最もよく研究されたガレクチンは、ダイマーガレクチン-1と、溶液中ではモノマーであるがリガンドと会合すると凝集して多量体になるガレクチン-3である(Lepur et al.2012)。これらは最初に発見されたガレクチンであり、多くの組織に豊富に含まれている。
【0005】
現在、PubMedにはガレクチンについて5700以上の出版物があり、ほとんどが、上述したように、ガレクチン-1(>1400)およびガレクチン-3(>2800)についてである。強い証拠が、例えば炎症および癌、ならびに発達におけるガレクチンの役割を示唆している(Blidner et al.2015、Ebrahim et al.2014)。
【0006】
ガレクチンは、遊離リボソーム上のシグナルペプチドなしで、細胞質ゾルタンパク質として合成される。それらのN末端は、細胞質ゾルタンパク質の典型的な修飾であるアセチル化され、それらは長期間細胞質ゾルに存在する(分泌タンパク質の典型ではない)。そこから、それらは核、特定の細胞質ゾル部位を標的とし得るか、または、まだ知られていないが、おそらく例えばIL-1の搬出(Leffler et al.2004;Arthur et al.2015)と同様に、非古典的(非ER-ゴルジ)経路によって(誘導されるか、または構成的に)分泌され得る。ガレクチンはまた、これらの全ての区画で機能することができ、ガレクチン-3については、評価の高い機関誌に発表されたしっかりした証拠が、核内のRNAスプライシング、細胞質ゾル内のアポトーシスの阻害、破壊された小胞周囲の蓄積、繊管の中心を構成する微小管との関連、細胞シグナル伝達と接着に対する様々な細胞外効果の役割を裏付けている(Elola et al.2015、Funasaka et al.2014、Aits et al.2015、Clare et al.2014)。他のガレクチンはまた、アポトーシスを増強し、ある細胞の細胞周期および分化を調節することによって、細胞質ゾル内で作用し得る。ほとんどのガレクチンは、糖タンパク質(例えば、ラミニン、インテグリンおよびIgE受容体)を架橋することによって細胞外にも作用し、おそらく超分子秩序配列を形成し(Elola et al.2015)、それによって細胞接着を調節し、細胞内シグナルを誘導し得る。これに関連して、近年、細胞内輸送および糖タンパク質受容体の細胞表面提示に影響を及ぼす膜内でのミクロドメイン(格子)の形成を含むこれらのガレクチン機能の分子メカニズムの出現が見られる(Elola et al.2015)。これは、細胞培養、ヌル変異体マウス、およびガレクチンまたはガレクチン阻害剤で処理した動物で証明されている。
【0007】
ガレクチン-3阻害剤の潜在的な治療的使用
ガレクチン-3は多様な現象に関与しており、したがって阻害剤は複数の用途を有する可能性がある(Blanchard et al.2014)。これを特異性の欠如または科学的な焦点の欠如と考えることは容易である。したがって、アスピリンおよびシクロオキシゲナーゼ(COX-IおよびCOX-II)との類推は有用である。COXは、広範囲のプロスタグランジンの前駆体を生成し、したがって、多様な配列の生物学的メカニズムに関与する。それらの阻害剤、アスピリンおよび他のNSAID(非ステロイド系抗炎症薬)も、広範かつ多様な効果を有する。それにもかかわらず、これらの阻害剤は医学的に非常に有用であり、いくつかの異なる特定の有用性を有する。
【0008】
したがって、ガレクチンが、COXのように、基本的な生物学的調節メカニズムの一部である場合(まだ知られていないが)、異なる状況で異なる目的のために「本質的に使用される」可能性が高い。ガレクチン阻害剤は、NSAIDのようにシステム全体を一掃することは期待されないが、バランスを少し傾けることは期待される。
【0009】
炎症の抑制
ガレクチン-3の炎症促進性の役割は、炎症部位における細胞の誘導、免疫細胞に対する様々な効果(例えば、好中球における酸化的バーストおよび単球における走化性)、およびヌル変異体マウスの主に好中球およびマクロファージにおける炎症応答の低下によって示される(Blidner et al.2015、Arthur et al.2015)。重要なことに、最近の研究では、ガレクチン-3がマクロファージM2の分化および筋線維芽細胞の活性化に重要な律速因子であることが確認されており、線維症の発症に影響を与える(Mackinnon et al.2008;Mackinnon et al.2012、Li et al.2014)。
【0010】
炎症は、侵入する生物および組織損傷に対する身体の保護的応答である。しかし、炎症は、不均衡である場合しばしば破壊的であり、多くの疾患において病理の一部として発生する。このため、炎症の薬理学的調節に大きな医学的関心がある。ガレクチン-3阻害剤は、これに利用可能な武器に重要な添加物を提供すると期待されている。
【0011】
線維症関連疾患の治療
線維化におけるガレクチン-3の可能性のある役割についての考えは、マクロファージ分化に関する細胞およびex vivo研究(Mackinnon et al.2008)、ならびに
マクロファージ分化および筋線維芽細胞活性化に関するin vivo研究(Mackinnon et al.2012)に由来する。簡単に言えば、この仮説によると、ガレクチン-3は、細胞表面の滞留を延長し、したがって、例えばTGF-β受容体など(MacKinnon、2012)、特定の受容体の応答性を増強することが示され(Elola et al.2015)、これにより、代替マクロファージのM2マクロファージへの分化および筋線維芽細胞活性化が調節される。
【0012】
したがって、ガレクチン-3は、TGF-βシグナル伝達および代替マクロファージ分化および筋線維芽細胞活性化の内因性エンハンサーとしての良好な候補であるため、ガレクチン-3阻害剤は、線維症および有害な組織リモデリングの治療に非常に有用であり得る。
【0013】
癌の治療
多数の免疫組織化学的研究が、癌における特定のガレクチンの発現の変化を示し(Thijssen et al.2015;Ebrahim et al.2014)、例えばガレクチン-3は現在甲状腺癌の確立された組織化学マーカーである。癌におけるガレクチン-3の役割についての直接的な証拠は、主にマウスモデルに由来する。対になった腫瘍細胞株(ガレクチン-3の発現の減少または増加を伴う)において、ガレクチン-3の誘導はより多くの腫瘍および転移をもたらし、ガレクチン-3の抑制は腫瘍および転移を少なくする。ガレクチン-3は、抗アポトーシス性であることによって腫瘍増殖を増強するか、血管新生を促進するか、または細胞接着に影響を与えることによって転移を促進することが提唱されている。さらに、最近の証拠は、ガレクチン-3が腫瘍微小環境において重要な役割を果たすことを示している(Ruvolo、2015)。ガレクチン-3はまた、腫瘍細胞とTリンパ球(T細胞)などの免疫細胞との間の相互作用を調節すると考えられており、ガレクチン-3の阻害はT細胞活性を回復させることが示されている(Demotte et al.2010、Kouo et al.2015、Menero et al.2015)。上記から、ガレクチン-3の阻害剤が有益な抗癌効果を有するであろうことは明らかである。実際、ガレクチン-3を阻害すると言われているが証明はされていない糖類は、抗癌効果を有することが報告されている。我々自身の研究では、CRDを含むガレクチン-3の断片は、優性阻害の阻害剤として作用することにより、マウスモデルにおいて乳癌を阻害した(John et al.2003)。より最近では、小分子を用いたガレクチン-3の阻害は、細胞アッセイおよびex vivoにおいて、放射線および標準アポトーシス促進剤に対する腫瘍細胞感受性を実際に大きく増強することが示されている(Blanchard et al、2015)。
【0014】
また、他のガレクチンは、低分化癌細胞において頻繁に過剰発現されるか、または特定の癌タイプにおいて誘導される(Thijssen et al.2015;Ebrahim et al.2014)。ガレクチン-1は、活性化されたT細胞においてアポトーシスを誘導し、in vivoで自己免疫疾患に対して顕著な免疫抑制効果を有する(Blidner et al.2015)。したがって、癌におけるこれらのガレクチンの過剰発現は、腫瘍が宿主によって惹起されたT細胞応答に対してそれ自体を防御するのを助ける可能性がある。
【0015】
ガレクチン-1、ガレクチン-3、ガレクチン-7およびガレクチン-9のヌル変異体マウスが樹立され、これらは健康であり、動物飼育条件において明らかに正常に再現される。しかし、さらなる研究では、主に免疫細胞の機能においてであるが(Blidner et al.2015)、他の細胞タイプにおいても(Viguier et al.2014)、異なる種類の攻撃下での微妙な表現型が明らかにされている。発現部位、特異性および他の特性の相違により、異なるガレクチンが互いに機能的に置き換わることはあり得ない。ヌル変異体マウスにおける観察は、ガレクチンが、正常な動物飼育条件下で観察され得るような基本的な生命維持機能に必須ではないことを示すであろう。その代わりに、ガレクチンは正常な機能のオプティマイザである、および/または動物飼育条件では見られないストレス条件には不可欠である。ヌル変異体マウスに強い影響がないことは、ガレクチン阻害剤を薬物としてより好都合にする可能性がある。ガレクチン活性が上で示唆したような病理学的条件に寄与するが正常条件にはあまり寄与しない場合、それらの阻害は望ましくない副作用をより少なくするであろう。
【0016】
血管新生の治療
VEGF受容体2(VEGFR-2)を介してシグナル伝達する血管内皮増殖因子(VEGF)は、主要な血管新生経路である。ガレクチン-1(Gal-1)およびガレクチン-3(Gal-3)の両方がVEGF/VEGFR-2シグナル伝達経路の重要なモジュレーターであることを示す研究が発表されている(Croci et al.2014)。ガレクチン阻害剤TDXが病理学的血管新生に対して有効性を有することが期待されることも発表されている(Chen 2012)
【0017】
既知の阻害剤
天然リガンド
固相結合アッセイおよび阻害アッセイによって、ガレクチンに結合する能力を有するいくつかの糖類および複合糖質が同定された(Leffler、2001およびLeffler et al.2004参照)。全てのガレクチンは0.5~1mMのKでラクトースに結合する。D‐ガラクトースの親和性は50~100倍低い。N‐アセチルラクトサミンおよび関連する二糖類はラクトースと同様に結合するが、特定のガレクチンについては、より悪いかまたは最大10倍良好に結合することができる。ガレクチン-3のための最良の小さな糖リガンドは、ラクトースまたはLacNAc残基に結合した血液型A決定基を担持するものであり、ラクトースよりも約50倍良好に結合することが見出された。ガレクチン-1はこれらの糖類に対する嗜好性は示さない。
【0018】
ポリラクトサミン型のより大きな糖類が、ガレクチンの好ましいリガンドとして提案されている。溶液中では、ポリラクトサミンを有する糖ペプチドを用いて、ガレクチン-1ではなく、ガレクチン-3についてこの証拠があった(Leffler and Barondes、1986)。修飾された植物ペクチン多糖類は、ガレクチン-3に結合することが報告されている(Pienta et al.1995)。
【0019】
ガレクチン-3リガンドとして同定された上記天然糖類は、胃での酸加水分解および酵素分解の影響を受け易いため、医薬組成物中の活性成分としての使用に適していない。さらに、天然糖類は本質的に親水性であり、経口投与後に胃腸管から容易に吸収されない。
【0020】
ガレクチン特異性
上記の小さな天然糖による阻害を用いたガレクチン特異性の研究は、全てのガレクチンがラクトース、LacNAcおよび関連する二糖類を結合するが、ガレクチン-3はある種のより長い糖類をはるかによく結合することを示した(Leffler and Barondes、1986)。これらのより長い糖類は、延長された結合溝に結合するガラクトースのC-3位(例えば、ラクトースまたはLacNAc)に追加の糖残基が付加されることによって特徴付けられた。この溝の形状はガレクチン間で異なり、同じ伸長が異なるガレクチンによって等しく結合されないことを示唆している。
【0021】
合成阻害剤
抗癌活性を有するアミノ酸と結合した糖は、血清中の天然化合物として最初に同定されたが、その後、合成類似体が作られた(Glinsky et al.1996)。それらの中で、アミノ酸に結合したラクトースまたはガラクトースを有するものは、ガレクチンを阻害するが、対応する誘導体化されていない糖とほぼ同じ効力でしかない。ガレクチン-3を阻害する化学修飾型のシトラスペクチン(Platt and Raz、1992)は、in vivoで抗腫瘍活性を示す(Pienta et al.1995;Nangia-Makker et al.2002)。
【0022】
4個以下のラクトース部分を有するクラスター分子は、ガレクチン-3に結合すると強い多価作用を示したが、ガレクチン-1およびガレクチン-5では示さなかった(Vrasidas et al.2003)。7個のガラクトース、ラクトース、またはN-アセチルラクトサミン残基を有するシクロデキストリンベースのグリコクラスターも、ガレクチン-3に対して強力な多価作用を示したが、ガレクチン-1およびガレクチン-7に対しては多価作用はそれほど強くなかった(Andre et al.2004)。ラクトース残基で多価にされたスターバーストデンドリマー(Andre et al.1999)およびグリコポリマー(Pohl et al.1999;David et al.2004)は、ガレクチン-3阻害剤として説明されており、ラクトースと比較するとわずかに改善された有効性をもつ。ガレクチン-3リガンドとして同定された上記の合成化合物は、それらが本質的に親水性であり、経口投与後に胃腸管から容易に吸収されないため、医薬組成物中の活性成分としての使用に適していない。
【0023】
上記の天然のオリゴ糖、グリコクラスター、グリコデンドリマー、およびグリコポリマーは、極性が高すぎ、大きすぎて吸収されず、場合によっては患者に免疫応答を生じるのに十分な大きさである。さらに、それらは、胃での酸加水分解および酵素加水分解の影響を受け易い。したがって、小さな合成分子が必要である。
【0024】
チオジガラクトシドは、合成かつ加水分解的に安定であるが極性の阻害剤であり、N-アセチルラクトサミン(Leffler and Barondes、1986)とほぼ同様に効率的であることが知られている。C-3’に芳香族アミドまたは置換ベンジルエーテルを有するN-アセチルラクトサミン誘導体は、ガレクチン-3の非常に効率的な阻害剤であることが実証されており、4.8μMというかつてないほど低いIC50値を有し、この値は天然のN-アセチルラクトサミンジサッカライドと比較して20倍の改善である(Sorme et al.2002、Sorme et al.2003b)。これらの誘導体は、芳香族アミド部分の存在によって全体的に極性が低く、したがってin vivoでのガレクチンの阻害剤としてより適している。さらに、C3-トリアゾリルガラクトシドは、いくつかのガレクチンの対応するC3-アミドと同じように強力な阻害剤であることが実証されている。したがって、適切に構造化された任意のガラクトースC3置換基は、増強されたガレクチン親和性を付与し得る。
【0025】
しかし、C3アミドおよびC3トリアゾリル誘導体化化合物は、ガラクトースおよびN-アセチルラクトサミン糖部分にグリコシド結合が存在するためにin vivoで加水分解を受け易く、ガレクチン-3の強力な小分子阻害剤であるがさらに改善された親和性および安定性が望ましい。したがって、O-グリコシド加水分解的および酵素的に不安定な結合がない、チオジガラクトシドの3,3’-ジアミド-または3,3’-ジトリアゾリル誘導体化に基づく阻害剤が開発されている(Cumpstey et al.2005b、Cumpstey et al.2008、Salameh et al.2010、WO/2005/113569およびUS2007185041、WO/2005/113568、US7,638,623B2、T.Delaine、2016、ChemBioChem 10.1002/cbic.201600285)。これらの阻害剤はまた、いくつかのガレクチンに対して(低いnM範囲のKdに至るまで)優れた親和性を示した。それにもかかわらず、ガレクチンに対して高い親和性を示すが、3,3’-誘導体化チオジガラクトシドは、3-N-誘導体化ガラクトース構成要素に到達するための二重反転反応を含むそれらの多段階合成において、依然として不利益を含む。さらに、チオジガラクトシド中の1個のガラクトース環のシクロヘキサン置換は、ガラクトース環を模倣し、したがって、ジアミド-およびジトリアゾリル-チオジガラクトシド誘導体の効率に近いガレクチン-1およびガレクチン-3阻害剤を提供することが証明されている(WO/2010/126435)。D-ガラクトピラノース単位を置換シクロヘキサンと置換することにより、極性が低下し、代謝感受性も低下する可能性が高く、したがって、薬物様特性が改善される。
【0026】
先に記載したいくつかの化合物は、WO/2005/113568に記載されている以下の一般式
【化1】

およびWO/2005/113569に記載されている
【化2】

を有し、RはD-ガラクトースであり得る。
【0027】
最近公開されたUS20140099319、WO2014067986および(T.Delaine、2016、ChemBioChem 10.1002/cbic.201600285)には、
【化3】

の化合物が開示されており、両方のフェニル環上のメタ位にトリアゾール環に関してフッ素(F)を有する。この化合物は、肺線維症の有望な薬剤候補であることが示されており、特に高親和性のガレクチン-3に対して非常に選択的である。
【0028】
一連の小さなC1またはC1およびC3-置換ガラクトピラノシドが、ガレクチン-3およびガレクチン-1に対する親和性を示すことが開示されている。β‐D-ガラクトピラノシドは、ガレクチン-3に対して約91μM、ガレクチン-1に対して190μMのKdを有するラクトースと同じ範囲またはそれ以下の親和性を有すると報告されている(Giguere、D et.al.2011、2008、2006)。
【化4】
【0029】
ガレクチン-3またはガレクチン-1に対する親和性を有する対応するα-アノマーが、ラクトースよりも優れていることは示されておらず、開示もされていない。
【発明の概要】
【0030】
本発明の化合物は、予期せぬことにガレクチン-3に対する非常に高い親和性を示した新規なα-D-ガラクトピラノース化合物であり、新規な有力な候補薬物と考えられる。本発明の化合物は、ガレクチン-1に対する選択性も有する。これらの化合物のいくつかは、低クリアランスおよび高い生物学的利用能など、例えば経口投与のための非常に良好なPK特性を有する。
【0031】
広範な態様において、本発明は、式(1)のD-ガラクトピラノース化合物であって、
【化5】

式中、
ピラノース環はα-D-ガラクトピラノースであり、
Aは、
【化6】

および
【化7】

から選択され、
式中、Hetは、H、CN、Br、Cl、I、F、場合によりFで置換されたメチル、場合によりFで置換されたOCHおよび場合によりFで置換されたSCHから選択される基で場合により置換されたピリジニル、または、H、CN、Br、Cl、I、F、場合によりFで置換されたメチル、場合によりFで置換されたOCHおよび場合によりFで置換されたSCHから選択される基で場合により置換されたピリミジルから選択され、
式中、R-Rは、H、CN、Br、Cl、I、F、場合によりFで置換されたメチル、場合によりFで置換されたOCHおよび場合によりFで置換されたSCHからなる群から独立して選択され、
XはS、SOおよびSOから選択され、
は、a)場合により、CN、ハロゲン、場合によりFで置換されたメチル、場合によりFで置換されたOCH、場合によりFで置換されたOCHCH、OH、およびR14-CONH-(式中、R14はC1-3アルキルおよびシクロプロピルから選択される)から選択される置換基で置換された5員または6員ヘテロ芳香環で置換された1-6アルキルまたは分枝C3-6アルキル;または、場合により、CN、ハロゲン、場合によりFで置換されたメチル、場合によりFで置換されたOCH、場合によりFで置換されたOCHCH、OHおよびR15-CONH-(式中、R15はC1-3アルキルおよびシクロプロピルから選択される)から選択される置換基で置換されたフェニルで置換された1-6アルキル、b)ハロゲン、CN、-COOH、-CONR2223(式中、R22およびR23はH、C1-3アルキル、シクロプロピルおよびイソプロピルから独立して選択される)、場合によりFで置換されたC1-3アルキル、場合によりFで置換されたシクロプロピル、場合によりFで置換されたイソプロピル、場合によりFで置換されたOC1-3アルキル、場合によりFで置換されたO-シクロプロピル、場合によりFで置換されたO-イソプロピル、NR2829(式中、R28およびR29はH、C1-3アルキルおよびイソプロピルから独立して選択される)、OH、およびR16-CONH-(式中、R16はC1-3アルキルおよびシクロプロピルから選択される)から選択される基で場合により置換されたフェニルまたはナフチルなどのアリール、c)ハロゲン、CN、場合によりFで置換されたメチル、場合によりFで置換されたOCH、場合によりFで置換されたOCHCH、OH、およびR17-CONH-(式中、R17はC1-3アルキルおよびシクロプロピルから選択される)から選択される置換基で場合により置換されたC5-7シクロアルキル、d)ハロゲン、CN、-COOH、-CONR2425(式中、R24およびR25はH、C1-3アルキル、シクロプロピルおよびイソプロピルから独立して選択される)、場合によりFで置換されたC1-3アルキル、場合によりFで置換されたシクロプロピル、場合によりFで置換されたイソプロピル、場合によりFで置換されたOC1-3アルキル、場合によりFで置換されたO-シクロプロピル、場合によりFで置換されたO-イソプロピル、NR3031(式中、R30およびR31はH、C1-3アルキルおよびイソプロピルから独立して選択される)、OH、およびR18-CONH-(式中、R18はC1-3アルキルおよびシクロプロピルから選択される)から選択される基で場合により置換されたヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルなどのヘテロ環、および、e)C1-6アルキルまたは分枝C3-6アルキル、から選択される上記化合物、または
その薬学的に許容される塩または溶媒和物に関する。
【0032】
一実施形態では、Aは式2から選択され、式中、R~Rは、H、ハロゲン、CN、場合によりFで置換されたメチル、および場合によりFで置換されたOCHから独立して選択される。さらなる実施形態では、Aは式2から選択され、式中、RおよびRはHから選択され、R~RはF、Cl、Br、CN、CHおよびCFから選択される。さらなる実施形態では、Aは式2から選択され、式中、RおよびRはHおよびRから選択され、RはFから選択され、RはBr、Cl、CN、CHおよびCFから選択される。さらなる実施形態では、Aは式2から選択され、式中、RおよびRはHから選択され、RはFから選択され、R~RはClから選択される。さらなる実施形態では、Aは式2から選択され、式中、R、RおよびRはHおよびRから選択され、RはFおよびClから選択される。
【0033】
さらなる実施形態では、Aは式3から選択され、式中、Hetは、Br、FおよびClから選択される基で場合により置換されたピリジニルである。さらなる実施形態では、Aは式3から選択され、式中、Hetは、FおよびClから選択される基で置換されたピリジニルである。
【0034】
さらなる実施形態では、XはSから選択される。
【0035】
さらなる実施形態では、Bは、ハロゲン、CN、場合によりFで置換されたメチル、場合によりFで置換されたOCH、場合によりFで置換されたOCHCH、OH、R16-CONH-(式中、R16は、C1-3アルキルおよびシクロプロピルから選択される)、-COOH、NR2829(式中、R28およびR29は、H、C1-3アルキルおよびイソプロピルから独立して選択される)、-CONHから選択される基で場合により置換されたフェニルまたはナフチルなどのアリールから選択される。さらなる実施形態では、Bは、フェニル、またはハロゲンから選択される1、2または3個の置換基で置換されたフェニルから選択される。さらなる実施形態では、Bは、Clなどのハロゲンから選択される2個の置換基で置換されたフェニルから選択される。
【0036】
さらなる実施形態では、Bは、ハロゲン、CN、場合によりFで置換されたメチル、場合によりFで置換されたOCH、場合によりFで置換されたOCHCH、OH、CONH、NR3031(式中、R30およびR31は、H、C1-3アルキルおよびイソプロピルから独立して選択される)、およびR18-CONH-(式中、R18は、C1-3アルキルおよびシクロプロピルから選択される)から選択される基で場合により置換されたヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルなどのヘテロ環から選択される。さらなる実施形態では、Bは、ハロゲンおよびCN、例えばCl、BrおよびCNから選択される基で置換されたピリジニルから選択される。
【0037】
さらなる実施形態では、本発明の化合物は、
4-ブロモ-5-シアノ-2-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド;
4-クロロ-5-シアノ-2-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド;
2-クロロ-4-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド;
5-クロロ-2-シアノ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド;
5-ブロモ-6-シアノ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド;
5-ブロモ-2-シアノ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド;
4-クロロ-2-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド;
5-ブロモ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(4-クロロ-3,5-ジフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-Dガラクトピラノシド;
5-クロロ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(4-クロロ-3,5-ジフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-Dガラクトピラノシド;
5-クロロ-6-シアノ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(4-クロロ-3,5-ジフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド;
5-ブロモ-2-シアノ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(4-クロロ-3,5-ジフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド;
5-ブロモ-6-シアノ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(4-クロロ-3,5-ジフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド;
5-クロロ-2-シアノ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(4-クロロ-3,5-ジフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド;
5-クロロ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(4-シアノ-3,5-ジフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-Dガラクトピラノシド;
5-クロロ-3-ピリジル-3-デオキシ-3-[4-(3,5-ジフルオロ-4-トリフルオロメチル-フェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド;
5-クロロ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(3,5-ジフルオロ-4-メチルフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-Dガラクトピラノシド;
5-クロロ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(4-ブロモ-3,5-ジフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-Dガラクトピラノシド;
5-クロロ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(3,4-ジクロロ-5-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-Dガラクトピラノシド;
5-クロロ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(4-クロロ-3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド;
3,4-ジクロロフェニル-3-デオキシ-3-[4-(5-フルオロ-3-ピリジル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド;
5-クロロ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(3,4-ジクロロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド、および
3,4-ジクロロフェニル3-デオキシ-3-[4-(5-クロロ-3-ピリジル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
から選択される。
【0038】
さらなる態様において、本発明は医薬として使用するための式(1)の化合物に関する。
【0039】
さらなる態様において、本発明は、先の請求項のいずれか一項に記載の化合物、および場合により担体および/または賦形剤などの薬学的に許容される添加剤を含む医薬組成物に関する。
【0040】
さらなる態様において、本発明は、ヒトなどの哺乳動物におけるリガンドへのガレクチン-3の結合に関連する障害を治療するための方法において使用するための本発明の式(1)の化合物に関する。さらなる実施形態では、障害は、炎症;線維症、例えば肺線維症、肝線維症、腎線維症、眼科的線維症および皮膚および心臓の線維症;瘢痕;ケロイド形成;異常な瘢痕形成;外科的癒着;敗血症性ショック;癌、例えば癌腫、肉腫、白血病およびリンパ腫、例えばT細胞リンパ腫;転移性の癌;自己免疫疾患、例えば乾癬、関節リウマチ、クローン病、潰瘍性大腸炎、強直性脊椎炎、全身性エリテマトーデス;代謝障害;心臓病;心不全;病理学的血管新生、例えば眼の血管新生または眼の血管新生に関連する疾患または状態、例えば癌に関連する血管新生;眼疾患、例えば加齢性黄斑変性症および角膜血管新生;アテローム性動脈硬化症;代謝性疾患、例えば糖尿病;喘息および他の間質性肺疾患、例えばヘルマンスキー・パドラク症候群、中皮腫;肝臓疾患、例えば非アルコール性脂肪性肝炎からなる群から選択される。
【0041】
さらなる態様において、本発明は、ヒトなどの哺乳動物のリガンドへのガレクチン-3の結合に関連する障害の治療方法に関し、治療有効量の本発明の式(1)の少なくとも1つの化合物が、その治療を必要とする哺乳動物に投与される。本発明のさらなる実施形態では、障害は、炎症;線維症、例えば肺線維症、肝線維症、腎線維症、眼科的線維症および皮膚および心臓の線維症;瘢痕;ケロイド形成;異常な瘢痕形成;外科的癒着;敗血症性ショック;癌、例えば癌腫、肉腫、白血病およびリンパ腫、例えばT細胞リンパ腫;転移性の癌;自己免疫疾患、例えば乾癬、関節リウマチ、クローン病、潰瘍性大腸炎、強直性脊椎炎、全身性エリテマトーデス;代謝障害;心臓病;心不全;病理学的血管新生、例えば眼の血管新生または眼の血管新生に関連する疾患または状態、例えば癌に関連する血管新生;眼疾患、例えば加齢性黄斑変性症および角膜血管新生;アテローム性動脈硬化症;代謝性疾患、例えば糖尿病;喘息および他の間質性肺疾患、例えばヘルマンスキー・パドラク症候群、中皮腫;肝臓疾患、例えば非アルコール性脂肪性肝炎からなる群から選択される。
【0042】
本発明の別の態様は、本発明の式(1)の化合物を、式(1)の化合物とは異なる治療活性化合物(「異なる治療活性化合物」と交換可能)と共に投与することを含む併用療法に関する。一実施形態では、本発明は、式(1)の化合物と、哺乳類のリガンドへのガレクチン-3の結合に関連する障害の治療に使用するための異なる治療活性化合物との組み合わせに関する。そのような障害は以下に開示される。
【0043】
本発明の一実施形態では、治療有効量の本発明の式(1)の少なくとも1つの化合物を、それを必要とする哺乳動物に異なる治療活性化合物と組み合わせて投与する。さらなる実施形態では、式(1)の化合物と異なる治療活性化合物との組み合わせを、炎症;線維症、例えば肺線維症、肝線維症、腎線維症、眼科的線維症および皮膚および心臓の線維症;瘢痕;ケロイド形成;異常な瘢痕形成;外科的癒着;敗血症性ショック;癌、例えば癌腫、肉腫、白血病およびリンパ腫、例えばT細胞リンパ腫;転移性の癌;自己免疫疾患、例えば乾癬、関節リウマチ、クローン病、潰瘍性大腸炎、強直性脊椎炎、全身性エリテマトーデス;代謝障害;心臓病;心不全;病理学的血管新生、例えば眼の血管新生または眼の血管新生に関連する疾患または状態、例えば癌に関連する血管新生;眼疾患、例えば加齢性黄斑変性症および角膜血管新生;アテローム性動脈硬化症;代謝性疾患、例えば糖尿病;喘息および他の間質性肺疾患、例えばヘルマンスキー・パドラク症候群、中皮腫;肝臓疾患、例えば非アルコール性脂肪性肝炎からなる群から選択される障害に罹患している哺乳動物に投与する。
【0044】
式(1)の化合物を異なる治療活性化合物と組み合わせて投与することによって治療、管理および/または予防し得る癌の例として挙げられる癌の非限定的な群は、結腸癌腫、乳癌、膵癌、卵巣癌、前立腺癌、線維肉腫、粘液肉腫、脂肪肉腫、軟骨肉腫、骨肉腫、脊索腫、血管肉腫、内皮肉腫、リンパ管肉腫、リンパ管内皮肉腫、滑膜腫、中皮腫、ユーイング肉腫、平滑筋肉腫、横紋筋肉腫、扁平上皮癌、基底細胞癌、腺癌、汗腺癌、皮脂腺癌、乳頭状癌、乳頭状腺癌、嚢胞腺癌、髄様癌、気管支原性癌、腎細胞癌、肝癌、胆管癌(bile duct carcinoma)、絨毛癌、セミノーム、胎児性癌、ウィルムス腫瘍、子宮頸癌、睾丸腫瘍、肺癌、小細胞肺癌、膀胱癌、上皮癌、膠芽腫、神経鞘腫、頭蓋咽頭腫(craniopharingiomas)、神経線維腫、神経膠腫、星状細胞腫、髄芽腫、頭蓋咽頭腫(craniopharyngioma)、脳室上衣腫、松果体腫瘍、血管芽細胞腫、聴神経鞘腫、乏突起膠腫、髄膜腫、黒色腫、神経芽細胞腫、網膜芽腫、白血病およびリンパ腫、急性リンパ球性白血病および急性骨髄性真性赤血球増加症、多発性骨髄腫、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、H鎖病、急性非リンパ球性白血病、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性白血病、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、直腸癌、泌尿器癌、子宮癌、口腔癌、皮膚癌、胃癌(stomach cancer)、脳腫瘍、肝臓癌、喉頭癌、食道癌、乳癌、小児急性リンパ性白血病(ALL)、胸腺ALL、B細胞ALL、急性骨髄性白血病、骨髄単球性白血病、急性巨核球様白血病、バーキットリンパ腫、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、およびT細胞白血病、小細胞肺癌および大細胞非小細胞肺癌、急性顆粒球性白血病、胚細胞腫瘍、子宮体癌、胃癌(gastric cancer)、頭頸部癌、慢性リンパ性白血病、毛様細胞性白血病および甲状腺癌から選択される。
【0045】
本発明のいくつかの態様において、本発明の式(1)の少なくとも1つの化合物および少なくとも1つのさらなる治療剤の投与は、治療上の相乗作用を示す。本発明の方法のいくつかの態様において、本発明の式(1)の少なくとも1つの化合物およびさらなる治療剤の両方を投与した後に観察される治療に対する応答の測定値は、本発明の式(1)の少なくとも1つの化合物または追加の治療剤単独のいずれかを投与した後に観察される治療に対する同じ応答の測定値よりも改善される。
【0046】
本発明のさらなる態様は、本発明の式(1)の化合物を、式(1)の化合物とは異なる抗線維化化合物と共に、それを必要とする哺乳動物に投与することを含む併用療法に関する。さらなる実施形態では、このような抗線維化化合物は、ピルフェニドン、ニンテダニブ、シムツズマブ(GS-6624、AB0024)、BG00011(STX100)、PRM-151、PRM-167、PEG-FGF21、BMS-986020、FG-3019、MN-001、IW001、SAR156597、GSK2126458、およびPBI-4050の抗線維化化合物の非限定的な群から選択されてもよい。
【0047】
本発明のさらなる態様は、式(1)の化合物を、化学療法または放射線療法などのさらなる従来の癌治療、または免疫刺激物質による治療、遺伝子治療、抗体による治療、および樹状細胞を用いた治療と組み合わせて、それを必要とする哺乳動物に投与することを含む併用療法に関する。
【0048】
一実施形態において、式(1)の化合物は、抗腫瘍化学療法剤から選択される少なくとも1つのさらなる治療剤と共に投与される。さらなる実施形態では、抗新生物化学療法剤は、全トランス型レチノイン酸、アクチミド、アザシチジン、アザチオプリン、ブレオマイシン、カルボプラチン、カペシタビン、シスプラチン、クロラムブシル、シクロホスファミド、シタラビン、ダウノルビシン、ドセタキセル、ドキシフルリジン、ドキソルビシン、エピルビシン、エトポシド、フルダラビン、フルオロウラシル、ゲムシタビン、ヒドロキシウレア、イダルビシン、イリノテカン、レナリドマイド、ロイコボリン、メクロレタミン、メルファラン、メルカプトプリン、メトトレキサート、ミトキサントロン、オキサリプラチン、パクリタキセル、ペメトレキセド、レブリミド、テモゾロミド、テニポシド、チオグアニン、バルルビシン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシンおよびビノレルビンから選択される。一実施形態では、本薬剤の組み合わせで使用するための化学療法剤は、それ自体、異なる化学療法剤の組み合わせであり得る。適切な組み合わせには、FOLFOXおよびIFLが含まれる。FOLFOXは、5-フルオロウラシル(5-FU)、ロイコボリン、およびオキサリプラチンを含む組み合わせである。IFL治療には、イリノテカン、5-FU、およびロイコボリンが含まれる。
【0049】
本発明のさらなる実施形態では、さらなる従来の癌治療には放射線療法が含まれる。いくつかの実施形態では、放射線療法には腫瘍に送達される局在化放射線療法が含まれる。いくつかの実施形態では、放射線療法には全身照射が含まれる。
【0050】
本発明の他の実施形態では、さらなる癌治療は、例えばサイトカインおよび抗体などの免疫刺激物質の群から選択される。そのようなサイトカインは、GM-CSF、I型IFN、インターロイキン21、インターロイキン2、インターロイキン12およびインターロイキン15からなる群から選択され得るが、これらに限定されない。抗体は、好ましくは、抗CD40抗体または抗CTLA-4抗体などの免疫刺激抗体である。免疫賦活物質は、免疫抑制細胞(例えば制御性T細胞)または因子を枯渇させることができる物質であってもよく、この物質は、例えばE3ユビキチンリガーゼであってもよい。E3ユビキチンリガーゼ(HECT、RINGおよびU-boxタンパク質)は免疫細胞機能の重要な分子調節物質として出現しており、各々がタンパク質分解破壊のための特異的阻害分子を標的とすることによって感染中の免疫応答の調節に関与している可能性がある。いくつかのHECTおよびRING E3タンパク質は、免疫自己寛容の誘導および維持にも関連しており、c-Cbl、Cbl-b、GRAIL、ItchおよびNedd4は各々T細胞増殖因子の産生および増殖を負に調節する。
【0051】
本発明のいくつかの実施形態では、式(1)の化合物は、チェックポイント阻害剤から選択される少なくとも1つのさらなる治療剤と共に投与される。本発明のいくつかの実施形態では、チェックポイント阻害剤は、CEACAM1、ガレクチン-9、TIM3、CD80、CTLA4、PD-1、PD-L1、HVEM、BTLA、CD160、VISTA、B7-H4、B7-2、CD155、CD226、TIGIT、CD96、LAG3、GITF、OX40、CD137、CD40、IDOおよびTDOの非限定的な標的群の1つ以上で作用している。これらは既知の標的であり、これらの標的のいくつかはMelero et al.Nature Reviews Cancer(2015)に記載されている。
【0052】
本発明のいくつかの実施形態では、式(1)の化合物は、インドールアミン-2,3-ジオキシゲナーゼ(IDO)の阻害剤から選択される少なくとも1つのさらなる治療剤と共に投与される。
【0053】
本発明のいくつかの実施形態では、式(1)の化合物は、CTLA4経路の1つ以上の阻害剤から選択される少なくとも1つのさらなる治療剤と共に投与される。いくつかの実施形態では、CTLA4経路の阻害剤は、CTLA4に対する1つ以上の抗体から選択される。
【0054】
本発明のいくつかの実施形態では、式(1)の化合物は、PD-1/PD-L経路の1つ以上の阻害剤から選択される少なくとも1つのさらなる治療剤と共に投与される。いくつかの実施形態では、PD-1/PD-L経路の1つ以上の阻害剤は、PD-1、PD-L1および/またはPD-L2に対する1つ以上の抗体から選択される。
【0055】
さらなる態様において、本発明は、工程a1を含む、XおよびBが式(1)で上記のように定義される式IIIの化合物またはその薬学的に許容される塩または溶媒和物の調製プロセスに関し、
【化8】

工程a1では、CuIにより触媒されるジイソプロピルエチルアミンなどの塩基を用いて、DMFまたはアセトニトリルなどの不活性溶媒中で式Iの化合物を式IIの化合物と反応させて、式IIIの化合物を得る。
【0056】
さらなる態様において、本発明は、工程a2を含む、式Vおよび/または式VIの化合物(式中、Bは式1について定義したとおりである)またはその薬学的に許容される塩または溶媒和物の調製プロセスに関し、
【化9】

工程a2では、式IVの化合物を酢酸などの溶媒中の過酸化水素などの酸化剤、あるいはジクロロメタンなどの不活性溶媒中の3-クロロペルオキシ安息香酸と反応させて、式Vおよび/または式VIの化合物を得る。
【0057】
さらなる態様において、本発明は、工程a3および工程a4を含む式Iの化合物(式中、Xは硫黄として定義され、Bは式1で上記のように定義される)またはその薬学的に許容される塩または溶媒和物の調製プロセスに関し、
【化10】

工程a3では、化合物VIIを、ジクロロメタンまたはクロロホルムとしての不活性溶媒中でBF EtOなどのルイス酸の存在下で、ジクロロメチルメチルエーテルまたはPClなどの塩素化試薬と反応させて、式VIIIの化合物を得る。
【0058】
工程a4では、DMFなどの不活性溶媒中、水素化ナトリウムのような塩基の存在下で、式VIIIの化合物をB-XH(式中Xは硫黄として定義される)のような求核試薬と反応させて、式Iの化合物を得る。
【0059】
さらなる態様において、本発明は、工程a5および工程a6を含む式Iの化合物(式中、
Xは硫黄として定義され、Bは式1として定義される)またはその薬学的に許容される塩または溶媒和物の調製プロセスに関し、
【化11】

工程a5では、式VIIIの化合物をカリウムチオアセタートなどの硫黄求核剤と反応させて、DMFなどの不活性溶媒中に化合物IXを得る。
【0060】
工程a6では、DMFなどの不活性溶媒中、ジメチルアミンなどの塩基を用いて、式IXの化合物を式B-L(式中、Lはフッ素、塩素または臭素などの脱離基として定義される)の化合物と反応させて、式Iの化合物を得る。
【0061】
さらなる態様において、本発明は、工程a7を含む式IIの化合物の調製プロセスに関し、
【化12】

工程a7では、THFなどの不活性溶媒中で、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム-(II)-クロライド、ヨウ化銅およびジイソプロピルエチルアミンのような塩基などのパラジウム触媒を用いて、式Xの化合物(式中、Lは臭素などの脱離基として定義され、Wは上記のように定義される)をトリメチルシラン-アセチレンと反応させて、式IIの化合物を得る。
【0062】
さらなる態様において、本発明は、工程a8-a10を含む式XIVの化合物の調製プロセスに関し、
【化13】

工程a8では、DMFなどの不活性溶媒中で、水素化ナトリウムなどの塩基を使用して、式XIの化合物をジメチルカルバモイルクロライドなどの活性化チオアミドと反応させて、式XIIの化合物を得る。
【0063】
工程a9では、式XIIの化合物を高温で加熱して、化合物XIIIを形成する。
【0064】
工程a10では、式XIIIの化合物を水酸化カリウムなどの塩基と反応させて、式XIVの化合物を得る。
【0065】
さらなる態様において、本発明は、工程a11を含む式XVIの化合物の調製プロセスに関し、
【化14】

工程a11では、式XVの化合物(式中、Wは上記で定義したとおりである)を、不活性溶媒中のN-クロロスクシンイミドなどの塩素化試薬と反応させて、XVIなどの塩素化化合物を得る。
【0066】
さらなる態様において、本発明は、工程a12を含む式XVIIIの化合物の調製プロセスに関し、
【化15】

工程a12では、式XVIIの化合物(式中、Wは上記で定義したとおりである)を、CuClおよび亜硝酸tert-ブチルと反応させて、式XVIIIの化合物を得る。
【発明を実施するための形態】
【0067】
本発明の式(1)の化合物は、特に、ピラノース環がα-D-ガラクトピラノースである点で、先行技術の化合物とは異なる。さらに、本発明の式(1)の化合物は、α-D-ガラクトピラノースの1位および3位の特定の置換基により高い親和性を有する点で先行技術の化合物とは異なる。当業者は、既知の文献に従ってαおよびβアノマーの両方の同一または類似の活性を予期するかもしれないが、本発明者らは、式(1)の本発明の化合物が、対応するβアノマーと比較して、ガレクチン-3に対する増加した親和性を有することを見出したことを強調することが重要である。
【0068】
一般に、式(1)の化合物は、対応するβ-アノマーと比較して、ガレクチン-3親和性に関して>10倍優れている。
【0069】
広範な態様において、本発明は、式(1)のD-ガラクトピラノース化合物に関し、
【化16】

式中、
ピラノース環はα-D-ガラクトピラノースであり、
Aは、
【化17】

および
【化18】

から選択され、
式中、Hetは、H、CN、Br、Cl、I、F、場合によりFで置換されたメチル、場合によりFで置換されたOCHおよび場合によりFで置換されたSCHから選択される基で場合により置換されたピリジニル、または、H、CN、Br、Cl、I、F、場合によりFで置換されたメチル、場合によりFで置換されたOCHおよび場合によりFで置換されたSCHから選択される基で場合により置換されたピリミジルから選択され、
式中、R-Rは、H、CN、Br、Cl、I、F、場合によりFで置換されたメチル、場合によりFで置換されたOCHおよび場合によりFで置換されたSCHからなる群から独立して選択され、
XはS、SOおよびSOから選択され、
は、a)場合により、CN、ハロゲン、場合によりFで置換されたメチル、場合によりFで置換されたOCH、場合によりFで置換されたOCHCH、OH、およびR14-CONH-(式中、R14はC1-3アルキルおよびシクロプロピルから選択される)から選択される置換基で置換された5員または6員ヘテロ芳香環で置換された1-6アルキルまたは分枝C3-6アルキル;または、場合により、CN、ハロゲン、場合によりFで置換されたメチル、場合によりFで置換されたOCH、場合によりFで置換されたOCHCH、OHおよびR15-CONH-(式中、R15はC1-3アルキルおよびシクロプロピルから選択される)から選択される置換基で置換されたフェニルで置換された1-6アルキル、b)ハロゲン、CN、-COOH、-CONR2223(式中、R22およびR23はH、C1-3アルキル、シクロプロピルおよびイソプロピルから独立して選択される)、場合によりFで置換されたC1-3アルキル、場合によりFで置換されたシクロプロピル、場合によりFで置換されたイソプロピル、場合によりFで置換されたOC1-3アルキル、場合によりFで置換されたO-シクロプロピル、場合によりFで置換されたO-イソプロピル、NR2829(式中、R28およびR29はH、C1-3アルキルおよびイソプロピルから独立して選択される)、OH、およびR16-CONH-(式中、R16はC1-3アルキルおよびシクロプロピルから選択される)から選択される基で場合により置換されたフェニルまたはナフチルなどのアリール、c)ハロゲン、CN、場合によりFで置換されたメチル、場合によりFで置換されたOCH、場合によりFで置換されたOCHCH、OH、およびR17-CONH-(式中、R17はC1-3アルキルおよびシクロプロピルから選択される)から選択される置換基で場合により置換されたC5-7シクロアルキル、d)ハロゲン、CN、-COOH、-CONR2425(式中、R24およびR25はH、C1-3アルキル、シクロプロピルおよびイソプロピルから独立して選択される)、場合によりFで置換されたC1-3アルキル、場合によりFで置換されたシクロプロピル、場合によりFで置換されたイソプロピル、場合によりFで置換されたOC1-3アルキル、場合によりFで置換されたO-シクロプロピル、場合によりFで置換されたO-イソプロピル、NR3031(式中、R30およびR31はH、C1-3アルキルおよびイソプロピルから独立して選択される)、OH、およびR18-CONH-(式中、R18はC1-3アルキルおよびシクロプロピルから選択される)から選択される基で場合により置換されたヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルなどのヘテロ環、および、e)C1-6アルキルまたは分枝C3-6アルキル、あるいはその薬学的に許容される塩または溶媒和物から選択される。
【0070】
一実施形態では、Aは式2から選択され、式中、R~Rは、H、ハロゲン、CN、場合によりFで置換されたメチル、および場合によりFで置換されたOCHから独立して選択される。さらなる実施形態では、Aは式2から選択され、式中、RおよびRはHから選択され、R~Rはハロゲン、CN、CHおよびCFから選択される。さらなる実施形態では、Aは式2から選択され、式中、RおよびRはHから選択され、R-RはF、Cl、Br、CN、CHおよびCFから選択される。さらなる実施形態では、Aは式2から選択され、式中、RおよびRはHおよびRから選択され、RはFから選択され、RはBr、Cl、I、CN、CHおよびCFから選択される。さらなる実施形態では、Aは式2から選択され、式中、RおよびRはHおよびRから選択され、RはFから選択され、RはBr、Cl、CN、CHおよびCFから選択される。さらなる実施形態では、Aは式2から選択され、式中、RおよびRはHから選択され、RはFから選択され、R~RはClから選択される。さらなる実施形態では、Aは式2から選択され、式中、R、RおよびRはHから選択され、RおよびRはハロゲン、例えばFおよびClから選択される。
【0071】
さらなる実施形態では、Aは式3から選択され、式中、Hetは、ハロゲンから選択される基で場合により置換されたピリジニルである。さらなる実施形態では、Aは式3から選択され、式中、Hetは非置換ピリジニルである。さらなる実施形態では、Aは式3から選択され、式中、Hetは、Br、FおよびClから選択される基で場合により置換されたピリジニルである。さらなる実施形態では、Aは式3から選択され、式中、Hetは、FおよびClから選択される基で置換されたピリジニルである。さらなる実施形態では、Aは式3から選択され、式中、Hetは、FおよびClから選択される1つの基で置換されたピリジニルである。
【0072】
さらなる実施形態では、XはSから選択される。
【0073】
さらなる実施形態では、Bは、ハロゲン、CN、場合によりFで置換されたメチル、場合によりFで置換されたOCH、場合によりFで置換されたOCHCH、OH、R16-CONH-(式中、R16は、C1-3アルキルおよびシクロプロピルから選択される)、-COOH、NR2829(式中、R28およびR29は、H、C1-3アルキルおよびイソプロピルから独立して選択される)および-CONHから選択される基で場合により置換されたフェニルまたはナフチルなどのアリールから選択される。さらなる実施形態では、Bは、フェニル、またはハロゲンから選択される1、2または3個の置換基で置換されたフェニルから選択される。さらなる実施形態では、Bは、非置換フェニルから選択される。さらなる実施形態では、Bは、Clなどのハロゲンから選択される2個の置換基で置換されたフェニルから選択される。
【0074】
さらなる実施形態では、Bは、ハロゲン、CN、場合によりFで置換されたメチル、場合によりFで置換されたOCH、場合によりFで置換されたOCHCH、OH、CONH、NR3031(式中、R30およびR31は、H、C1-3アルキルおよびイソプロピルから独立して選択される)、およびR18-CONH-(式中、R18は、C1-3アルキルおよびシクロプロピルから選択される)から選択される基で場合により置換されたヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルなどのヘテロ環から選択される。さらなる実施形態では、Bは、ハロゲンおよびCN、例えばCl、BrおよびCNから選択される基で置換されたピリジニルから選択される。さらなる実施形態では、Bは、ハロゲンおよびCN、例えばCl、BrおよびCNから選択される1、2または3個の置換基で置換されたピリジニルから選択される。さらなる実施形態では、Bは、ハロゲンおよびCN、例えばCl、BrおよびCNから選択される1個または2個の置換基で置換されたピリジニルから選択される。
【0075】
さらなる実施形態では、本発明の化合物は、
4-ブロモ-5-シアノ-2-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド;
4-クロロ-5-シアノ-2-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド;
2-クロロ-4-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド;
5-クロロ-2-シアノ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド;
5-ブロモ-6-シアノ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド;
5-ブロモ-2-シアノ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド;
4-クロロ-2-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド;
5-ブロモ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(4-クロロ-3,5-ジフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-Dガラクトピラノシド;
5-クロロ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(4-クロロ-3,5-ジフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-Dガラクトピラノシド;
5-クロロ-6-シアノ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(4-クロロ-3,5-ジフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド;
5-ブロモ-2-シアノ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(4-クロロ-3,5-ジフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド;
5-ブロモ-6-シアノ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(4-クロロ-3,5-ジフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド;
5-クロロ-2-シアノ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(4-クロロ-3,5-ジフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド;
5-クロロ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(4-シアノ-3,5-ジフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-Dガラクトピラノシド;
5-クロロ-3-ピリジル-3-デオキシ-3-[4-(3,5-ジフルオロ-4-トリフルオロメチル-フェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド;
5-クロロ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(3,5-ジフルオロ-4-メチルフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-Dガラクトピラノシド;
5-クロロ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(4-ブロモ-3,5-ジフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-Dガラクトピラノシド;
5-クロロ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(3,4-ジクロロ-5-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-Dガラクトピラノシド;
5-クロロ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(4-クロロ-3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド;
3,4-ジクロロフェニル-3-デオキシ-3-[4-(5-フルオロ-3-ピリジル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド;
5-クロロ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(3,4-ジクロロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド、および
3,4-ジクロロフェニル3-デオキシ-3-[4-(5-クロロ-3-ピリジル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシドから選択される。
【0076】
さらなる態様において、本発明は、医薬として使用するための本発明の式(1)の化合物に関する。
【0077】
さらなる態様において、本発明は、本発明の式(1)の化合物および場合により薬学的に許容される添加剤、例えば担体および/または賦形剤を含む医薬組成物に関する。
【0078】
さらなる態様において、本発明は、ヒトなどの哺乳動物におけるリガンドへのガレクチン-3の結合に関連する障害を治療するための方法において使用するための本発明の式(1)の化合物に関する。一実施形態では、障害は、炎症;線維症、例えば肺線維症、肝線維症、腎線維症、眼科的線維症および皮膚および心臓の線維症;瘢痕;ケロイド形成;異常な瘢痕形成;外科的癒着;敗血症性ショック;癌、例えば癌腫、肉腫、白血病およびリンパ腫、例えばT細胞リンパ腫;転移性の癌;自己免疫疾患、例えば乾癬、関節リウマチ、クローン病、潰瘍性大腸炎、強直性脊椎炎、全身性エリテマトーデス;代謝障害;心臓病;心不全;病理学的血管新生、例えば眼の血管新生または眼の血管新生に関連する疾患または状態、例えば癌に関連する血管新生;眼疾患、例えば加齢性黄斑変性症および角膜血管新生;アテローム性動脈硬化症;代謝性疾患、例えば糖尿病;喘息および他の間質性肺疾患、例えばヘルマンスキー・パドラク症候群、中皮腫;肝臓疾患、例えば非アルコール性脂肪性肝炎からなる群から選択される。式(1)の化合物を投与することによって治療、管理および/または予防し得る癌の例として挙げられる癌の非限定的な群は、結腸癌腫、乳癌、膵癌、卵巣癌、前立腺癌、線維肉腫、粘液肉腫、脂肪肉腫、軟骨肉腫、骨肉腫、脊索腫、血管肉腫、内皮肉腫、リンパ管肉腫、リンパ管内皮肉腫、滑膜腫、中皮腫、ユーイング肉腫、平滑筋肉腫、横紋筋肉腫、扁平上皮癌、基底細胞癌、腺癌、汗腺癌、皮脂腺癌、乳頭状癌、乳頭状腺癌、嚢胞腺癌、髄様癌、気管支原性癌、腎細胞癌、肝癌、胆管癌(bile duct carcinoma)、絨毛癌、セミノーム、胎児性癌、ウィルムス腫瘍、子宮頸癌、睾丸腫瘍、肺癌、小細胞肺癌、膀胱癌、上皮癌、膠芽腫、神経鞘腫、頭蓋咽頭腫(craniopharingiomas)、神経線維腫、神経膠腫、星状細胞腫、髄芽腫、頭蓋咽頭腫(craniopharyngioma)、脳室上衣腫、松果体腫瘍、血管芽細胞腫、聴神経鞘腫、乏突起膠腫、髄膜腫、黒色腫、神経芽細胞腫、網膜芽腫、白血病およびリンパ腫、急性リンパ球性白血病および急性骨髄性真性赤血球増加症、多発性骨髄腫、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、H鎖病、急性非リンパ球性白血病、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性白血病、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、直腸癌、泌尿器癌、子宮癌、口腔癌、皮膚癌、胃癌(stomach cancer)、脳腫瘍、肝臓癌、喉頭癌、食道癌、乳癌、小児急性リンパ性白血病(ALL)、胸腺ALL、B細胞ALL、急性骨髄性白血病、骨髄単球性白血病、急性巨核球様白血病、バーキットリンパ腫、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、およびT細胞白血病、小細胞肺癌および大細胞非小細胞肺癌、急性顆粒球性白血病、胚細胞腫瘍、子宮体癌、胃癌(gastric cancer)、頭頸部癌、慢性リンパ性白血病、毛様細胞性白血病および甲状腺癌を含む。これらの障害の各々は単一の実施形態と考えられ、そのような疾患または障害に特異的な請求の対象にすることができる。
【0079】
さらなる態様において、本発明は、ヒトなどの哺乳動物のリガンドへのガレクチン-3の結合に関連する障害の治療方法に関し、治療有効量の本発明の式(1)の少なくとも1つの化合物が、その治療を必要とする哺乳動物に投与される。一実施形態では、障害は、炎症;線維症、例えば肺線維症、肝線維症、腎線維症、眼科的線維症および皮膚および心臓の線維症;瘢痕;ケロイド形成;異常な瘢痕形成;外科的癒着;敗血症性ショック;癌、例えば癌腫、肉腫、白血病およびリンパ腫、例えばT細胞リンパ腫;転移性の癌;自己免疫疾患、例えば乾癬、関節リウマチ、クローン病、潰瘍性大腸炎、強直性脊椎炎、全身性エリテマトーデス;代謝障害;心臓病;心不全;病理学的血管新生、例えば眼の血管新生または眼の血管新生に関連する疾患または状態、例えば癌に関連する血管新生;眼疾患、例えば加齢性黄斑変性症および角膜血管新生;アテローム性動脈硬化症;代謝性疾患、例えば糖尿病;喘息および他の間質性肺疾患、例えばヘルマンスキー・パドラク症候群、中皮腫;肝臓疾患、例えば非アルコール性脂肪性肝炎からなる群から選択される。これらの障害の各々は単一の実施形態と考えられ、そのような疾患または障害に特異的な請求の対象にすることができる。
【0080】
当業者であれば、プロセスa1~a12の工程の順序を調整または変更することが必要であり得ること、また、そのような順序の変更は、反応スキームおよびプロセス工程の添付の説明において上に記載したようなプロセスの態様に包含されることを理解するであろう。
【0081】
さらに、当業者であれば、上記および以下に記載されるプロセスおよび中間体化合物の官能基は、保護基によって保護される必要があり得ることを理解するであろう。
【0082】
保護することが望ましい官能基には、ヒドロキシ、アミノおよびカルボン酸が含まれる。ヒドロキシの適切な保護基には、場合により置換されたおよび/または不飽和のアルキル基(例えば、メチル、アリル、ベンジルまたはtert-ブチル)、トリアルキルシリルまたはジアリールアルキルシリル基(例えば、t-ブチルジメチルシリル、t-ブチルジフェニルシリルまたはトリメチルシリル)、AcO(アセトキシ)TBS(t-ブチルジメチルシリル)、TMS(トリメチルシリル)、PMB(p-メトキシベンジル)およびテトラヒドロピラニルが含まれる。カルボン酸の適切な保護基には、(C1-6)-アルキルまたはベンジルエステルが含まれる。アミノの適切な保護基には、t-ブチルオキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、2-(トリメチルシリル)-エトキシ-メチルまたは2-トリメチルシリルエトキシカルボニル(Teoc)が含まれる。Sに適した保護基には、S-C(=N)-NH、TIPSが含まれる。
【0083】
官能基の保護および脱保護は、上述のプロセスにおける任意の反応の前または後に行うことができる。
【0084】
さらに、当業者であれば、本発明の化合物を別の方法で、場合によってはより好都合な方法で得るために、前述の個々のプロセス工程を異なる順序で実施することができ、および/または個々の反応を全体の経路の異なる段階で行うことができる(すなわち、特定の反応に関連して先に言及したものとは異なる中間体に、置換基を加えるおよび/または化学変換を行うことができる)ことを理解されるであろう。これにより、保護基の必要性が否定されたり、必要になったりすることがある。
【0085】
さらなる実施形態では、化合物(1)は遊離形態である。本明細書で使用される「遊離形態で」は、置換基に応じて、酸形態または塩基形態のいずれかの式(1)の化合物、または中性化合物としての化合物を意味する。遊離形態は、さらなる酸塩または塩基塩をもたない。一実施形態では、遊離形態は無水物である。別の実施形態では、遊離形態は溶媒和物(例えば、水和物)である。
【0086】
さらなる実施形態では、化合物(1)は結晶形態である。当業者は、多形体を見出すために試験を実施することができ、そのような多形体は、本明細書で使用される「結晶形態」という用語に包含されることが意図される。
【0087】
本明細書中に開示される化合物および医薬組成物が上記治療に使用される場合、少なくとも1つの化合物の治療有効量がその治療を必要とする哺乳動物に投与される。
【0088】
本明細書で使用される用語「C1-xアルキル」は、1-x炭素原子を含むアルキル基、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチルまたはヘキシルなどのC1-5またはC1-6である。
【0089】
本明細書で使用される用語「分枝C3-6アルキル」は、3~6個の炭素原子を含む分枝アルキル基を意味し、例えば、イソプロピル、イソブチル、tert-ブチル、イソペンチル、3-メチルブチル、2,2-ジメチルプロピル、n-ヘキシル、2-メチルペンチル、2,2-ジメチルブチル、2,3-ジメチルブチルが挙げられる。
【0090】
本明細書で使用される用語「C3-7シクロアルキル」は、3~7個の炭素原子を含む環状アルキル基を意味し、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルおよび1-メチルシクロプロピルが挙げられる。
【0091】
本明細書で使用される用語「C5-7シクロアルキル」は、5~7個の炭素原子を含む環状アルキル基を意味し、例えば、シクロペンチル、シクロヘキシルまたはシクロヘプチルが挙げられる。
【0092】
本明細書で使用される用語「オキソ」は、二重結合を有する酸素原子を意味し、O=としても示される。
【0093】
本明細書で使用される用語「CN」は、ニトリルを意味する。
【0094】
本明細書で使用される用語「5員または6員ヘテロ芳香環」は、1個の5員ヘテロ芳香環または1個の6員ヘテロ芳香環を意味する。5員ヘテロ芳香環は5個の環原子を含み、そのうち1~4個はN、OおよびSから選択されるヘテロ原子である。6員ヘテロ芳香環は6個の環原子を含み、そのうち1~5個はN、OおよびSから選択されるヘテロ原子である。例としては、チオフェン、フラン、ピラン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、イソチアゾール、イソオキサゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジンおよびピリダジンが含まれる。そのようなヘテロ芳香環が置換基である場合、それらはチオフェニル、フラニル、ピラニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、ピリジニル、ピラジニル、ピリミジニルおよびピリダジニルと呼ばれる。また、オキサゾイル、チアゾイル、チアジアゾイル、オキサジアゾイルおよびピリドニルも含まれる。
【0095】
本明細書で使用される用語「ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルなどのヘテロ環」は、1つ以上のヘテロ原子を含む1つ以上の3~7員環系からなるヘテロ環を意味し、そのような環系は場合により芳香族であってもよい。本明細書で使用される用語「ヘテロアリール」は、単環式または二環式の芳香環系を意味し、1~10個など、例えばO、SおよびNから選択される1~6個の1つ以上のヘテロ原子を含有し、限定されるものではないが、オキサゾリル、オキサジアゾリル、チオフェニル、チアジアゾリル、チアゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピリドニル、ピリミドニル、キノリニル、アザキノリル、イソキノリニル、アザイソキノリル、キナゾリニル、アザキナゾリニル、ベンゾアゾイル、アザベンゾキサゾイル、ベンゾチアゾイル、またはアザベンゾチアゾイルを含む。本明細書で使用される用語「ヘテロシクロアルキル」は、単環式または二環式の3~7員脂肪族ヘテロ環を意味し、1~7個、例えばO、SおよびNから選択される1~5個の1個以上のヘテロ原子を含有し、限定されるものではないが、ピペリジニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、またはピペリジニルを含む。
【0096】
本明細書で使用される用語「治療」および「治療する」は、疾患または障害などの状態に対抗する目的での患者の管理およびケアを意味する。この用語は、患者が罹患している所与の状態に対する治療の全範囲を含むことを意図し、例えば、活性化合物を投与して、症状または合併症を緩和すること、疾患、障害または状態の進行を遅延させること、症状または合併症を緩和または軽減すること、および/または疾患、障害もしくは状態を治癒または排除すること、ならびに状態を予防することが挙げられ、ここで、予防は疾患、状態または障害に対抗する目的で患者を管理およびケアすることと理解すべきであり、症状または合併症の発症を予防するために活性化合物を投与することを含む。治療は、急性または慢性のいずれかの方法で行うことができる。治療されるべき患者は、好ましくは哺乳動物であり、特にヒトであるが、イヌ、ネコ、ウシ、ヒツジ、ブタなどの動物も含むことができる。
【0097】
本明細書で使用する本発明の式(1)の化合物の「治療有効量」という用語は、所与の疾患およびその合併症の臨床症状を治癒、緩和または部分的に阻止するのに十分な量を意味する。これを達成するのに十分な量を「治療有効量」と定義する。各目的のための有効量は、疾患または傷害の重篤度ならびに対象の体重および全身状態に依存する。適切な投薬量の決定は、慣例的な実験を用いて、値のマトリクスを構築し、マトリクス中の異なる点を試験することによって達成することができ、これは全て訓練された医師または獣医師の通常の技能の範囲内であることが理解されよう。
【0098】
さらなる態様において、本発明は、式(1)の化合物、および場合により薬学的に許容される添加剤、例えば担体または賦形剤を含む医薬組成物に関する。
【0099】
本明細書中で使用される場合、「薬学的に許容される添加剤」は、限定されるものではないが、当業者が医薬組成物を作るために本発明の化合物を製剤化するときに使用すると考えるであろう担体、賦形剤、希釈剤、アジュバント、着色剤、香料、防腐剤などを含む。
【0100】
本発明の組成物に使用され得るアジュバント、希釈剤、賦形剤および/または担体は、式(1)の化合物および医薬組成物の他の成分と適合性があるという意味で薬学的に許容されなければならず、そのレシピエントに対して有害であってはならない。好ましくは、組成物は、アレルギー反応などの有害反応を引き起こす可能性のある物質を含有してはならない。本発明の医薬組成物に使用され得るアジュバント、希釈剤、賦形剤および担体は、当業者に周知である。
【0101】
上記のように、本明細書に開示される組成物、特に医薬組成物は、本明細書に開示される化合物に加えて、少なくとも1つの薬学的に許容されるアジュバント、希釈剤、賦形剤および/または担体をさらに含む。いくつかの実施形態では、医薬組成物は、少なくとも1つの薬学的に許容されるアジュバント、希釈剤、賦形剤および/または担体を1~99重量%含み、本明細書に開示される化合物を1~99重量%含む。活性成分と薬学的に許容されるアジュバント、希釈剤、賦形剤および/または担体との合計量は、組成物、特に医薬組成物の100重量%を超えてはならない。
【0102】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される1つの化合物のみが、上記の目的のために使用される。
【0103】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されている2つ以上の化合物を上記の目的のために組み合わせて使用する。
【0104】
組成物、特に本明細書に記載の化合物を含む医薬組成物は、経口、静脈内、局所、腹腔内、経鼻、バッカル、舌下または皮下投与に適合させることができ、または、例えばエアロゾルあるいは空気中に浮遊した微粉末の形態で、気道を介して投与するために適合させることができる。したがって、医薬組成物は、例えば、錠剤、カプセル、粉末、ナノ粒子、結晶、非晶質物質、溶液、経皮パッチまたは坐剤の形態であり得る。
【0105】
プロセスのさらなる実施形態は、本明細書の実験の項に記載されており、各個々のプロセスおよび各出発物質は、実施形態の一部を形成することができる実施形態を構成する。
【0106】
上記の実施形態は、本明細書に記載される態様のいずれか1つ(例えば、「治療方法」、「医薬組成物」、「医薬品として使用するための化合物」、または「方法における使用のための化合物」など)、ならびに本明細書に記載される実施形態のいずれか1つを参照していると見なされるべきであるが、ある実施形態が本発明の特定の態様または複数の態様に関するものであることが特定されている場合を除く。
【0107】
本明細書に引用された刊行物、特許出願および特許を含む全ての参考文献は、各参考文献が個々にかつ具体的に参照により組み入れられることが示され、その全体が本明細書に記載されているのと同程度に、参照により本明細書に組み入れられる。
【0108】
全ての見出しおよび小見出しは、便宜のためにのみここで使用されており、決して本発明を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0109】
本明細書中で他に指示されない限り、または文脈によって明らかに矛盾しない限り、全ての可能な変形における上記要素の任意の組み合わせが本発明に包含される。
【0110】
本発明を説明する文脈において使用される用語「a」および「an」および「the」および同様の指示対象は、本明細書中で他に指示されない限り、または文脈によって明らかに矛盾しない限り、単数および複数の両方を包含すると解釈されるべきである。
【0111】
本明細書における値の範囲の列挙は、範囲内の各別個の値を個別に指す簡略な方法として使用することのみを意図するが、本明細書中に異なるように示され、各別個の値が本明細書に個々に列挙されているかのように本明細書に組み込まれている場合を除く。別段の記載がない限り、本明細書で提供される全ての正確な値は、対応する近似値を表す(例えば、特定の因子または測定に関して提供される全ての正確な例示的な値は、適宜、「約」によって修飾される対応する近似測定値も提供すると考えることができる。
【0112】
本明細書中に記載される全ての方法は、本明細書中で他に指示されない限り、または文脈によって明らかに矛盾しない限り、任意の適切な順序で実施され得る。
【0113】
本明細書で提供される任意のおよび全ての例、または例示的な言葉(例えば、「など」)の使用は、単に本発明をよりよく示すことを意図しており、他に指示されない限り本発明の範囲を限定するものではない。明細書中のいかなる言語も、明示的に述べられていない限り、要素が本発明の実施に不可欠であることを示すものと解釈されるべきではない。
【0114】
本明細書における特許書類の引用および組み込みは、便宜上のみであり、そのような特許書類の有効性、特許性および/または実施可能性についてのいかなる見解も反映していない。
【0115】
要素を参照して「含む」、「有する」、「含む」(包含する)または「含む」(含有する)などの用語を使用する本発明の任意の態様または実施形態の本明細書の記載は、別段の記載がない限り、または文脈によって明らかに矛盾しない限り、その特定の要素「からなる」、「から本質的になる」、または「を実質的に含む」本発明の同様の態様または実施形態の支持を提供することを意図する(例えば、特定の要素を含むと本明細書に記載される組成物は、別段の記載がないか、または文脈によって明らかに矛盾する場合を除き、その要素からなる組成物についても説明していると理解されるべきである)。本発明は、適用法によって許容される最大範囲において、本明細書に提示された態様または請求項に列挙される主題の全ての改変および均等物を含む。
【0116】
以下の例によって本発明をさらに説明するが、これらの例は保護の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。前述の説明および以下の例に開示された特徴は、別々に、およびそれらの任意の組み合わせで、本発明をその多様な形態で実現するための材料となり得る。
【0117】
実験手順
Kd値の評価
ガレクチンに対する例1-22の親和性は、蛍光異方性アッセイによって決定し、組成物は、ガレクチンとフルオレセン標識サッカライドプローブとの間の相互作用の阻害剤として用いた(Sorme、P.、Kahl-Knutsson、B.、Huflejt、M.、Nilsson、U.J.、Leffler H.(2004)「ガレクチン-リガンド相互作用を評価するための分析ツールとしての蛍光偏光(Fluorescence polarization as an analytical tool to evaluate galectin-ligand interactions.)」、Anal.Biochem.334:36-47(Sorme et al.2004)、「ガレクチン-1の一価相互作用(Monovalent interactions of Galectin-1)」、Salomonsson、Emma;Larumbe、Amaia;Tejler,Johan;Tullberg、Erik;Rydberg、Hanna;Sundin、Anders;Khabut、Areej;Frejd、Torbjorn;Lobsanov、Yuri D.;Rini、James M.;et al.From Biochemistry(2010)、49(44)、9518-9532(Salomonsson et al.2010)参照)。このアッセイはまた、ガレクチン-3に対する高親和性を有するように構築された以下のプローブを使用することにより、ガレクチン-3に対する化合物の高親和性を測定することができるように適合され、低濃度のガレクチン-3(50nM)の使用を可能にした。このような低濃度のガレクチンでタンパク質の損失を防ぐために、100nMのアルブミンを担体として含めた。
【化19】
【0118】
【表1-1】

【表1-2】

【表1-3】

【表1-4】

【表1-5】

【表1-6】
【0119】
【表2】
【0120】
例および中間体の合成
一般的な手順:
核磁気共鳴(NMR)スペクトルを、25℃で400MHzのBruker AVANCEШ500機器で記録した。化学シフトは、残留溶媒を内部標準として用いてppm単位で報告される。多重性ピークは、s,一重項;d,二重項;dd,二重項の二重項;t,三重項;dt,三重項の二重項;q,四重項;m,多重項;br s,広域一重項のように示す。
【0121】
LC-MSスペクトルは、ES(+)イオン化モードで操作するAgilent MSD質量分析計と連結したAgilent 1200 HPLCで取得した。カラムは、XBridge C18(4.6×50mm、3.5μm)またはSunFire C18(4.6×50mm、3.5μm)を用いた。溶媒A(水中0.1%TFA)および溶媒B(アセトニトリル+0.1%TFA)、または溶媒A(水中10mM炭酸水素アンモニウム)および溶媒B(アセトニトリル)を用いた。波長は254nMであった。
【0122】
分取HPLCはGilson215で行った。フローは、25mL/分カラム:XBrige prep C18 10μmOBD(19×250mm)カラムであった。波長は254nMであった。溶媒A(水中10mM炭酸水素アンモニウム)および溶媒B(アセトニトリル)を用いた。
【0123】
次の略語を使用する。
Calcd:計算値
CHCN:アセトニトリル
DCM:ジクロロメタン
DIPEA:N、N-ジイソプロピルエチルアミン
DMF:N、N-ジメチルホルムアミド
ESI-MS:エレクトロスプレーイオン化質量分析法
EtOAcまたはEA:酢酸エチル
HPLC:高速液体クロマトグラフィー
MeOH:メタノール
MeOD-d4:重水素化メタノール
MS:質量分析
MTBE:tert-ブチルメチルエーテル
NaOMe:ナトリウムメトキシド
NMR:核磁気共鳴
PE:石油エーテル
Prep:分取
rt:室温
TBSOTf:tert-ブチルジメチルシリルトリフルオロメタンスルホネート
TBME:tert-ブチルメチルエーテル
TEA:トリエチルアミン
TFA:トリフルオロ酢酸
TMS:トリメチルシリル
UV:紫外線
【0124】
例1-22は、それらの対応する中間体i1~i22から作製した。
例1
4-ブロモ-5-シアノ-2-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
【化20】

4-ブロモ-5-シアノ-2-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-1,2、3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド(40mg、0.06mmol)のMeOH/EtN/HO(5/3/1)(2mL)溶液を、室温で20時間攪拌した。反応混合物を蒸発乾固させ、残留物をHPLC(0~42%のCHCN/10mM NHHCOの勾配を用いるC-18カラム)で精製して、標題化合物を白色固体(5mg)として得た。
[C2015BrFS][M+H]のm/z計算値は558.0、実測値は558.0であった。
H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.58(d,J=5.8Hz,2H),8.14(s,1H),7.68(dd,J=8.7,6.7Hz,2H),6.46(d,J=3.6Hz,1H),5.08(d,J=3.2Hz,2H),4.27(t,J=6.1Hz,1H),4.23(s,1H),3.72(dd,J=6.0,2.3Hz,2H).
【0125】
例2
4-クロロ-5-シアノ-2-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
【化21】

4-クロロ-5-シアノ-2-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド(45mg、0.07mmol)をMeOH(4mL)に溶解した。TEA(0.5ml)およびHO(1mL)を添加した。混合物を室温で2時間攪拌した。混合物を減圧濃縮し、残留物を0~42%のCHCN/10mM NHHCOの勾配を用いてC-18カラムで精製して、標題化合物13mg(36%)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO)δ 8.85(s,1H),8.79(s,1H),7.99(s,1H),7.85(dd,J=9.0,6.7Hz,2H),6.58(d,J=5.2Hz,1H),6.24(d,J=5.0Hz,1H),5.62(d,J=6.3Hz,1H),4.98-4.90(m,1H),4.90-4.78(m,1H),4.65(t,J=5.5Hz,1H),4.15-3.96(m,2H),3.58-3.39(m,2H).
[C2016ClFS](M+H)のESI-MSm/z計算値は514.1、実測値は514.2であった。
【0126】
例3
2-クロロ-4-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
【化22】

2-クロロ-4-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド(45mg,0.07mmol)のMeOH/EtN/HO(2.5/1.5/0.5)(2mL)溶液を、室温で4時間攪拌した。混合物を蒸発乾固させた。粗生成物をHPLCで精製して、20mgの白色固体として生成物を得た。
[C1916ClFS][M+H]のm/z計算値は489.0、実測値は489.0であった。
H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.59(s,1H),8.20(d,J=5.4Hz,1H),7.75-7.61(m,3H),7.54(dd,J=5.4,1.6Hz,1H),6.26(d,J=4.3Hz,1H),5.04(dd,J=11.3,2.1Hz,1H),5.00(dd,J=11.4,4.4Hz,1H),4.35(t,J=6.1Hz,1H),4.20(s,1H),3.81-3.64(m,2H).
【0127】
例4
5-クロロ-2-シアノ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
【化23】

5-クロロ-2-シアノ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-1,2、3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド(10mg、0.015mmol)のMeOH/EtN/HO(2.5/1.5/0.5)(1mL)溶液を室温で4時間攪拌した。
混合物を蒸発乾固させた。粗生成物をHPLCで精製して、標題化合物を白色固体(6mg、75%)として得た。
[C2015ClFS][M+H]のm/z計算値は514.0、実測値は514.0であった。
H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.47(d,J=1.8Hz,2H),8.35(d,J=2.1Hz,1H),7.56(dd,J=8.8,6.6Hz,2H),6.13(d,J=5.1Hz,1H),4.98(dd,J=11.3,2.7Hz,1H),4.91(dd,J=11.3,5.2Hz,1H),4.27(dd,J=7.7,4.3Hz,1H),4.11(d,J=1.9Hz,1H),3.57(d,J=6.0Hz,2H).
【0128】
例5
5-ブロモ-6-シアノ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
【化24】

5-ブロモ-6-シアノ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-1,2、3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド(20mg、0.03mmol)のMeOH/EtN/HO(2.5/1.5/0.5)(2mL)溶液を、室温で4時間攪拌した。混合物を蒸発乾固させた。粗生成物をHPLCで精製して、生成物を白色固体(10mg、60%)として得た。
[C2015BrFS][M+H]のm/z計算値は558.0、実測値は558.0であった。
H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.66(d,J=1.8Hz,1H),8.46(s,1H),8.37(d,J=1.9Hz,1H),7.55(dd,J=8.7,6.7Hz,2H),6.09(d,J=5.1Hz,1H),4.95(dd,J=11.4,2.6Hz,1H),4.88(dd,J=11.4,5.1Hz,1H),4.25(t,J=6.0Hz,1H),4.09(d,J=2.0Hz,1H),3.60(d,J=6.0Hz,2H).
【0129】
例6
5-ブロモ-2-シアノ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
【化25】

5-ブロモ-2-シアノ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-1,2、3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド(10mg、0.015mmol)のMeOH/EtN/HO(2.5/1.5/0.5)(1mL)溶液を室温で4時間攪拌した。
混合物を蒸発乾固させた。粗生成物をHPLCで精製して、標題化合物を白色固体(8.2mg、37%)として得た。
[C2015BrFS][M+H]のm/z計算値は558.0、実測値は558.0であった。
H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.57(d,J=2.0Hz,1H),8.50(d,J=2.0Hz,1H),8.47(s,1H),7.56(dd,J=8.8,6.6Hz,2H),6.12(d,J=5.2Hz,1H),4.98(dd,J=11.3,2.7Hz,1H),4.91(dd,J=11.3,5.2Hz,1H),4.27(t,J=6.0Hz,1H),4.11(d,J=2.1Hz,1H),3.59-3.54(m,2H).
【0130】
例7
4-クロロ-2-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
【化26】

4-クロロ-2-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド(25mg、0.04mmol)をNaOCH/メタノール(0.05M、2mL)に溶解した。次いで、混合物を室温で2時間攪拌した。完了後、DOWEX 50wx8-200イオン交換樹脂を添加し(PH=7)、反応混合物を濾過した。流出液を濃縮し、残留物を分取HPLCで精製して、標題化合物(8mg、31%)を白色固体として得た。
H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.57(s,1H),8.38(d,J=5.2Hz,1H),7.70-7.65(m,3H),7.28(dd,J=5.6,2.0Hz,2H),6.56(d,J=4.4Hz,1H),Hz,2H),4.90-5.02(m,2H),4.35(t,J=6.0Hz,1H),4.21(d,J=0.8Hz,1H),3.90(s,1H),3.73-3.67(m,2H).
[C1916ClFS][M+H]のm/z計算値は489.0、実測値は489.0であった。
【0131】
例8
5-ブロモ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(4-クロロ-3,5-ジフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-Dガラクトピラノシド
【化27】

5-ブロモ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(4-クロロ-3,5-ジフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-Dガラクトピラノシド(40mg、0.06mmol)のMeOH/EtN/HO(10/3/1)(2mL)溶液を室温で20時間攪拌した。混合物を蒸発乾固させ、残留物を分取HPLCで精製して、標題化合物を白色固体(20mg、61%)として得た。
[C1916BrClFS][M+H]のESI-MSm/z計算値は549.0、実測値は549.0であった。
H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.69(d,J=1.8Hz,1H),8.62(s,1H),8.58(d,J=2.1Hz,1H),8.34(t,J=2.0Hz,1H),7.68(d,J=8.0Hz,2H),5.93(d,J=5.2Hz,1H),5.05(dd,J=11.4,2.8Hz,1H),4.96(dd,J=11.4,5.3Hz,1H),4.51(t,J=6.0Hz,1H),4.22(d,J=1.9Hz,1H),3.80-3.64(m,2H).
【0132】
例9
5-クロロ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(4-クロロ-3,5-ジフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-Dガラクトピラノシド
【化28】

5-クロロ-3-ピリジル-2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(4-クロロ-3,5-ジフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド(45mg、0.07mmol)をNaOCH/メタノール(0.05M、2mL)に溶解した。反応混合物を室温で2時間攪拌した。完了後、DOWEX 50wx8-200イオン交換樹脂を添加し(pH=7)、混合物を濾過した。濾液を濃縮して残留物を得、これを分取HPLCで精製して、標題化合物(22mg、62%)を白色固体として得た。
[C1916l2S][M+H]のm/z計算値は505.0、実測値は505.0であった。
H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.66(d,J=1.9Hz,1H),8.63(s,1H),8.49(d,J=2.2Hz,1H),8.21(t,J=2.1Hz,1H),7.69(d,J=8.0Hz,2H),5.94(d,J=5.2Hz,1H),5.05(dd,J=11.4,2.7Hz,1H),4.96(dd,J=11.4,5.2Hz,1H),4.51(t,J=6.2Hz,1H),4.22(d,J=1.8Hz,1H),3.77-3.66(m,2H).
【0133】
例10
5-クロロ-6-シアノ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(4-クロロ-3,5-ジフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
【化29】

5-クロロ-6-シアノ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(4-クロロ-3,5-ジフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド(80mg、0.12mmol)のMeOH/EtN/HO(0.5/0.3/0.1)(0.9mL)溶液を、室温で4時間攪拌した。混合物を蒸発乾固させた。粗生成物を分取HPLCで精製して、生成物を白色固体(17mg、26%)として得た。
[C2015ClS][M+H]のm/z計算値は530.0、実測値は530.0であった。
H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.74(d,J=1.9Hz,1H),8.64(s,1H),8.36(d,J=1.9Hz,1H),7.72-7.62(m,2H),6.23(d,J=5.2Hz,1H),5.08(dd,J=11.4,2.7Hz,1H),5.00(dd,J=11.4,5.2Hz,1H),4.37(t,J=6.0Hz,1H),4.20(d,J=1.8Hz,1H),3.71(d,J=6.0Hz,2H).
【0134】
例11
5-ブロモ-2-シアノ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(4-クロロ-3,5-ジフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
【化30】

5-ブロモ-2-シアノ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(4-クロロ-3,5-ジフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド(20mg、0.015mmol)のMeOH/EtN/HO(0.5/0.3/0.1)(0.9mL)溶液を室温で4時間攪拌した。混合物を蒸発乾固させた。粗生成物を分取HPLCで精製して、生成物を白色固体(7mg、43%)として得た。
[C2015BrClFS][M+H]のm/z計算値は574.0、実測値は574.0であった。
H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.52(d,J=2.0Hz,1H),8.46(s,1H),8.44(d,J=2.0Hz,1H),7.51(d,J=7.9Hz,2H),6.06(d,J=5.2Hz,1H),4.93(dd,J=11.3,2.8Hz,1H),4.85(dd,J=11.3,5.2Hz,1H),4.21(t,J=6.0Hz,1H),4.05(d,J=2.0Hz,1H),3.55-3.48(m,2H).
【0135】
例12
5-ブロモ-6-シアノ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(4-クロロ-3,5-ジフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
【化31】

5-ブロモ-6-シアノ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-3-デオキシ-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド(80mg、0.11mmol)のMeOH/EtN/HO(0.5/0.3/0.1)(0.9mL)溶液を室温で4時間攪拌した。混合物を蒸発乾固させた。粗生成物を分取HPLCで精製して、標題化合物を白色固体(15mg、22.9%)として得た。
[C2015BrClFS][M+H]のm/z計算値は574.0、実測値は574.0であった。
H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.78(d,J=1.9Hz,1H),8.63(s,1H),8.50(d,J=1.9Hz,1H),7.69(d,J=7.9Hz,2H),6.21(d,J=5.2Hz,1H),5.07(dd,J=11.4,2.7Hz,1H),5.00(dd,J=11.4,5.2Hz,1H),4.37(t,J=6.2Hz,1H),4.20(d,J=1.8Hz,1H),3.71(d,J=6.0Hz,2H).
【0136】
例13
5-クロロ-2-シアノ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(4-クロロ-3,5-ジフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
【化32】

5-クロロ-2-シアノ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-3-デオキシ-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド(30mg、0.04mmol)のMeOH/EtN/HO(0.5/0.3/0.1)(0.9mL)溶液を室温で4時間攪拌した。混合物を蒸発乾固させた。粗生成物を分取HPLCで精製して、標題化合物を白色固体(10mg、41%)として得た。
[C2015ClS][M+H]のm/z計算値は530.0、実測値は530.0であった。
H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.46(s,1H),8.41(d,J=2.1Hz,1H),8.29(d,J=2.1Hz,1H),7.51(d,J=8.0Hz,2H),6.08(d,J=5.2Hz,1H),4.93(dd,J=11.3,2.7Hz,1H),4.86(dd,J=11.3,5.2Hz,1H),4.21(t,J=6.1Hz,1H),4.05(d,J=1.8Hz,1H),3.51(d,J=6.1Hz,2H).
【0137】
例14
5-クロロ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(4-シアノ-3,5-ジフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-Dガラクトピラノシド
【化33】

5-クロロ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(4-シアノ-3,5-ジフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-Dガラクトピラノシド(42mg、0.07mmol)のMeOH/EtN/HO(5/3/1)(1.8mL)溶液を室温で20時間攪拌した。混合物を蒸発乾固させ、残留物を分取HPLCで精製して、標題化合物を白色固体(25mg、75%)として得た。
[C2016ClFS][M+H]のm/z計算値は497.0、実測値は497.0であった。
H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.78(s,1H),8.66(d,J=1.9Hz,1H),8.49(d,J=2.2Hz,1H),8.21(t,J=2.1Hz,1H),7.81(d,J=8.9Hz,2H),5.95(d,J=5.3Hz,1H),5.07(dd,J=11.4,2.8Hz,1H),4.96(dd,J=11.4,5.3Hz,1H),4.51(t,J=6.1Hz,1H),4.22(d,J=1.9Hz,1H),3.80-3.66(m,2H).
【0138】
例15
5-クロロ-3-ピリジル-3-デオキシ-3-[4-(3,5-ジフルオロ-4-トリフルオロメチル-フェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
【化34】

5-クロロ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(3,5-ジフルオロ-4-トリフルオロメチル-フェニル)-1H-1,2、3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド(33mg、0.05mmol)のMeOH/EtN/HO(5/3/1)(1.8mL)溶液を、室温で20時間攪拌した。混合物を蒸発乾固させ、残留物を分取HPLCで精製して、標題化合物を白色固体(23mg、86%)として得た。
[C2016ClFS][M+H]のm/z計算値は539.0、実測値は539.0であった。
H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.74(s,1H),8.66(d,J=1.8Hz,1H),8.49(d,J=2.2Hz,1H),8.21(t,J=2.1Hz,1H),7.74(d,J=10.9Hz,2H),5.95(d,J=5.3Hz,1H),5.07(dd,J=11.4,2.8Hz,1H),4.97(dd,J=11.4,5.3Hz,1H),4.51(t,J=6.0Hz,1H),4.22(d,J=1.9Hz,1H),3.77-3.68(m,2H).
【0139】
例16
5-クロロ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(3,5-ジフルオロ-4-メチルフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-Dガラクトピラノシド
【化35】

5-クロロ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(3,5-ジフルオロ-4-メチルフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド(50mg、0.10mmol)のMeOH/EtN/HO(5/3/1)(1.8mL)溶液を室温で20時間攪拌した。混合物を蒸発乾固させ、残留物を分取HPLCで精製して、標題化合物を白色固体(35mg、88.2%)として得た。
[C2019ClFS][M+H]のm/z計算値は485.0、実測値は485.0であった。
1H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.48(d,J=1.8Hz,1H),8.36(s,1H),8.31(d,J=2.2Hz,1H),8.03(t,J=2.1Hz,1H),7.33-7.22(m,2H),5.77(d,J=5.2Hz,1H),4.86(dd,J=11.4,2.8Hz,1H),4.79(dd,J=11.4,5.2Hz,1H),4.33(t,J=6.2Hz,1H),4.04(d,J=1.7Hz,1H),3.61-3.48(m,2H).
【0140】
例17
5-クロロ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(4-ブロモ-3,5-ジフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-Dガラクトピラノシド
【化36】

5-クロロ-3-ピリジル-2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(4-ブロモ-3,5-ジフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド(65mg、0.10mmol)のMeOH/EtN/HO(5/3/1)(1.8mL)溶液を室温で20時間攪拌した。
混合物を蒸発乾固させ、残留物を分取HPLCで精製して、標題化合物を白色固体(38mg、71.9%)として得た。
[C1916BrClFS][M+H]のm/z計算値は549.0、実測値は549.0であった。
H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.66(d,J=1.8Hz,1H),8.64(s,1H),8.49(d,J=2.2Hz,1H),8.21(t,J=2.1Hz,1H),7.65(d,J=7.6Hz,2H),5.95(d,J=5.2Hz,1H),5.05(dd,J=11.4,2.7Hz,1H),4.96(dd,J=11.4,5.3Hz,1H),4.51(t,J=5.8Hz,1H),4.22(d,J=1.9Hz,1H),3.78-3.66(m,2H).
【0141】
例18
5-クロロ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(3,4-ジクロロ-5-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-Dガラクトピラノシド
【化37】

5-クロロ-3-ピリジル-2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(3,4-ジクロロ-5-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-Dガラクトピラノシド(30.0mg、0.046mmol)を水(1ml)、メタノール(2ml)、TEA(0.5ml)に溶解した。混合物を室温で5時間攪拌した。次いで、混合物を濃縮し、DCM/MeOH(15/1)で溶離するPrep-TLCにより精製して、標題化合物15mg(62.1%)を得た。
1H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.48(d,J=1.8Hz,1H),8.46(s,1H),8.31(d,J=2.2Hz,1H),8.03(t,J=2.0Hz,1H),7.78(d,J=1.6Hz,1H),7.61(dd,J=9.7,1.8Hz,1H),5.77(d,J=5.2Hz,1H),4.87(dd,J=11.4,2.7Hz,1H),4.79(dd,J=11.4,5.2Hz,1H),4.33(t,J=5.9Hz,1H),4.04(d,J=1.8Hz,1H),3.59-3.48(m,2H).
[C19H16Cl3FN4O4S][M+H]のm/z計算値は521、実測値は521であった。
【0142】
例19
5-クロロ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(4-クロロ-3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
【化38】

5-クロロ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(4-クロロ-3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド(60mg,0.10mmol)のMeOH/EtN/HO(5/3/1)(1.8mL)溶液を室温で20時間攪拌した。混合物を蒸発乾固させ、残留物を分取HPLCで精製して、標題化合物を白色固体(18mg、37.8%)として得た。
[C1917ClFNS][M+H]のm/z計算値は487.0、実測値は487.0であった。
H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.66(d,J=1.9Hz,1H),8.56(s,1H),8.49(d,J=2.2Hz,1H),8.21(t,J=2.1Hz,1H),7.79(dd,J=10.4,1.9Hz,1H),7.70(dd,J=8.3,1.3Hz,1H),7.57(t,J=8.0Hz,1H),5.95(d,J=5.2Hz,1H),5.05(dd,J=11.4,2.8Hz,1H),4.97(dd,J=11.4,5.2Hz,2H),4.51(t,J=6.2Hz,1H),4.22(d,J=1.9Hz,1H),3.78-3.68(m,2H).
【0143】
例20
3,4-ジクロロフェニル-3-デオキシ-3-[4-(5-フルオロ-3-ピリジル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
【化39】

5-クロロ-3-ピリジル-2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(4-クロロ-3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド(45.0mg、0.073mmol)を水(1ml)、メタノール(2ml)、TEA(0.5ml)に溶解した。混合物を室温で5時間攪拌した。次いで、混合物を濃縮し、DCM/MeOH(15/1)で溶出する分取TLCにより精製して、標題化合物5mg(14.0%)を得た。
1H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.95(s,1H),8.70(s,1H),8.47(d,J=2.4Hz,1H),8.18-8.10(m,1H),7.83(d,J=2.0Hz,1H),7.56(dd,J=8.4,2.0Hz,1H),7.50(d,J=8.4Hz,1H),5.88(d,J=5.3Hz,1H),5.04(dd,J=11.4,2.7Hz,1H),4.96(dd,J=11.5,5.2Hz,1H),4.52(t,J=6.1Hz,1H),4.23(d,J=1.8Hz,1H),3.81-3.68(m,2H).
[C19H17Cl2FN4O4S][M+H]のm/z計算値は487,489、実測値は487,489であった。
【0144】
例21
5-クロロ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(3,4-ジクロロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
【化40】

5-クロロ-3-ピリジル-2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(3,4-ジクロロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド(50mg、0.08mmol)のMeOH/EtN/HO(5/3/1)(1.8mL)溶液を室温で20時間攪拌した。混合物を蒸発乾固させ、残留物を分取HPLCで精製して、標題化合物を白色固体(33mg、82.5%)として得た。
[C2523ClS][M+H]のm/z計算値は503.0、実測値は503.0であった。
H NMR(400MHz,DMSO)δ 8.83(s,1H),8.64(d,J=1.8Hz,1H),8.54(d,J=2.2Hz,1H),8.19(t,J=2.1Hz,1H),8.16(d,J=1.9Hz,1H),7.91(dd,J=8.4,2.0Hz,1H),7.73(d,J=8.4Hz,1H),6.00(d,J=4.9Hz,1H),5.95(br,1H),5.56(br,1H),4.85(dd,J=11.3,2.4Hz,1H),4.79(dd,J=11.3,5.0Hz,1H),4.77(br,1H),4.26(t,J=6.1Hz,1H),4.03(s,1H),3.47(ddd,J=17.8,10.9,6.2Hz,2H).
【0145】
例22
3,4-ジクロロフェニル-3-デオキシ-3-[4-(5-クロロ-3-ピリジル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
【化41】

3,4-ジクロロフェニル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(5-クロロ-3-ピリジル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド(50.0mg、0.08mmol)の溶液を水(1mL)、メタノール(2mL)、TEA(0.5mL)に溶解した。混合物を室温で5時間攪拌した。次いで、混合物を濃縮し、DCM/MeOH(15/1)で溶出する分取TLCにより精製して、標題化合物25.0mg(62.5%)を得た。
1H NMR(400MHz,MeOD)δ 9.01(d,J=1.8Hz,1H),8.70(s,1H),8.55(d,J=2.3Hz,1H),8.38(t,J=2.1Hz,1H),7.82(d,J=2.0Hz,1H),7.56(dd,J=8.4,2.1Hz,1H),7.50(d,J=8.4Hz,1H),5.88(d,J=5.2Hz,1H),5.04(dd,J=11.4,2.8Hz,1H),4.96(dd,J=11.4,5.2Hz,1H),4.52(t,J=6.2Hz,1H),4.23(d,J=1.8Hz,1H),3.74(qd,J=11.4,6.1Hz,2H).
[C19H16Cl3FN4O4S][M+H]のm/z計算値は503,505、実測値は503,505であった。
【0146】
中間体i1~i20
i1)4-ブロモ-5-シアノ-2-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
2,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-1-クロロ-3-デオキシ-β‐D-ガラクトピラノシド
【化42】

1,2,4,6-テトラ-O-アセチル-3-アジド-3-デオキシ-β‐D-ガラクトピラノシド(5.0g、13.39mmol)、五塩化リン(3.07g、14.7mmol)の攪拌懸濁液に、乾燥塩化メチレン(50mL)、三フッ化ホウ素ジメチルエーテラート(76.3mg、0.67mmol)を添加した。30分間攪拌した後、反応混合物をDCM(120mL×2)で希釈し、次いで氷冷水(60mL×3)、飽和氷冷NaHCO溶液(2×50mL)で洗浄し、氷冷水(30mL×2)で再度洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残留物をトルエンと共蒸発させて、標題化合物4.510g(96%)を白色固体として得た。
H NMR(500MHz,CDCl)δ 5.48(d,J=2.5Hz,1H),5.38-5.28(m,1H),5.24(d,J=8.7Hz,1H),4.18(dd,J=11.6,6.0Hz,1H),4.10(dd,J=11.6,6.8Hz,1H),4.02-3.94(m,1H),3.61(dd,J=10.3,3.3Hz,1H),2.20(s,3H),2.17(s,3H),2.08(s,3H).
【0147】
アセチル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-3-デオキシ-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
【化43】

2,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-1-クロロ-3-デオキシ-β‐D-ガラクトピラノシド(1.6g、4.58mmol)のDMF(20mL)溶液に、CHCOSK(1.05g、9.16mmol)を室温で20時間添加した。水(50mL)およびDCM(50mL)を添加した。水相をDCM(50mL×2)で抽出し、合わせた有機相を水(100mL)およびブライン(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を除去して残留物を得、これをカラムクロマトグラフィー(PE/EA=3/1)で精製して所望の生成物(900mg、50%)を得た。
[C1419S][M+H]のm/z計算値は390.0、実測値は390.0であった。
【0148】
4-ブロモ-5-シアノ-2-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-3-デオキシ-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
【化44】

アセチル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-3-デオキシ-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド(97mg、0.25mmol)のDCM(5mL)溶液に、4、6-ジブロモニコチノニトリル(130mg、0.5mmol)、ジエチルアミン(0.5mL)を添加した。反応物を室温で20時間攪拌した。水(50mL)およびDCM(50mL)を添加した。水相をDCM(50mL×2)で抽出し、合わせた有機相を水(100mL)およびブライン(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を除去して残留物を得、これをカラムクロマトグラフィー(PE/EA=3/1)で精製して所望の生成物(45mg、34%)を得た。
[C1818BrNS][M+H]のm/z計算値は528.0、実測値は528.0であった。
H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.50(s,1H),7.78(s,1H),6.35(d,J=5.5Hz,1H),5.50(d,J=2.8Hz,1H),5.36(dd,J=11.0,5.5Hz,1H),4.44(dd,J=7.6,4.8Hz,1H),4.18-4.09(m,2H),4.01(dd,J=11.1,3.3Hz,1H),2.20(s,3H),2.19(s,3H),1.96(s,3H).
【0149】
4-ブロモ-5-シアノ-2-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
【化45】

4-ブロモ-5-シアノ-2-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-3-デオキシ-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド(45mg、0.08mmol)のDMF(3mL)溶液に、TEA(0.07mL)、ヨウ化銅(I)(5mg、0.03mmol)、CsF(20mg、0.13mmol)、3,4,5-トリフルオロフェニルアセチレン(30mg、0.13mmol)を添加した。反応物を窒素下、室温で20時間攪拌した。水(10mL)およびDCM(10mL)を添加した。水相をDCM(5mL×2)で抽出し、合わせた有機相を水(20mL)およびブライン(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を除去して残留物を得、これをカラムクロマトグラフィー(PE/EA=2/1)で精製して、所望の生成物(40mg、43%)を得た。
[C2621BrFS][M+H]のm/z計算値は684.0、実測値は684.0であった。
【0150】
i2)4-クロロ-5-シアノ-2-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
4-クロロ-5-シアノ-2-ピリジル-2,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-3-デオキシ-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
【化46】

アセチル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-3-デオキシ-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド(400mg、1.03mmol)および4,6-ジクロロピリジン-3-カルボニトリル(266.58mg、1.54mmol)をDMF(2mL)およびTEA(1mL)に溶解した。ジエチルアミン(112.7mg、1.54mmol)を0℃で添加した。混合物を0℃で1時間攪拌した。EtOAc(100mL)を添加した。混合物を1MNaHSO(50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物をEA/PE形態の勾配0-25%を用いてシリカゲルカラムで精製して、標題化合物200mg(40%)を得た。
[C1819ClNS](M+H)のESI-MSm/z計算値は484.1、実測値は484.1であった。
【0151】
4-クロロ-5-シアノ-2-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
【化47】

4-クロロ-5-シアノ-2-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-3-デオキシ-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド(260mg、0.54mmol)、TEA(54mg,0.54mmol)およびトリメチル-[2-(3,4,5-トリフルオロフェニル)エチニル]シラン(184mg、0.81mmol)をCHCN(5mL)に溶解した。CuI(30.7mg、0.16mmol)およびCsF(81.6mg、0.54mmol)を添加した。混合物を室温で4時間攪拌した。次いで、混合物を濃縮し、残留物を0~40%のEA/PEの勾配を使用してシリカゲルカラムで精製して、標題化合物60mg(17%)を得た。
[C2622ClFS](M+H)のESI-MSm/z計算値は640.1、実測値は640.1であった。
【0152】
i3)2-クロロ-4-ピリジル-2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
2-クロロ-4-ピリジル-2,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-3-デオキシ-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
【化48】

アセチル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-3-デオキシ-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド(100mg、0.25mmol)のDCM(5mL)溶液に、2-クロロ-4-フルオロピリジン(50mg、0.38mmol)、ジエチルアミン(0.5mL)を添加した。反応物を室温で攪拌しながら20時間攪拌した。
水(50mL)およびDCM(50mL)を添加した。水相をDCM(50mL×2)で抽出し、合わせた有機相を水(100mL)およびブライン(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を除去して残留物を得た。残留物をカラムクロマトグラフィー(PE/EA=3/1)で精製し、生成物(50mg)を得た。
[C1719ClNS][M+H]のm/z計算値は459.0、実測値は459.0であった。
【0153】
2-クロロ-4-ピリジル-2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
【化49】

DMF(5mL)中の2-クロロ-4-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-3-デオキシ-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド(50mg、0.11mmol)の混合物に、TEA(0.2mL)、ヨウ化銅(I)(6mg、0.03mmol)、CsF(25mg、0.16mmol)、トリメチル-[2-(3,4,5-トリフルオロフェニル)エチニル]シラン(37mg、0.16mmol)を添加した。反応物をN雰囲気下、室温で20時間攪拌した。水(10mL)およびDCM(10mL)を添加した。水相をDCM(5mL×2)で抽出し、合わせた有機相を水(20mL)およびブライン(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を除去して残留物を得た。残留物をカラムクロマトグラフィー(PE/EA=2/1)で精製し、生成物(45mg)を得た。
[C2522ClFS][M+H]のm/z計算値は615.0、実測値は615.0であった。
H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.21(d,J=5.3Hz,1H),7.71(s,1H),7.37(t,J=7.1Hz,3H),7.21(d,J=1.6Hz,1H),6.36(d,J=5.5Hz,1H),6.09(dd,J=11.8,5.6Hz,1H),5.54(d,J=2.3Hz,1H),5.13(dd,J=11.7,3.0Hz,1H),4.71-4.62(m,1H),4.06(ddd,J=19.2,11.6,6.4Hz,2H),2.02(s,3H),1.89(s,3H),1.86(s,3H).
【0154】
i4)5-クロロ-2-シアノ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
および
i5)5-ブロモ-6-シアノ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
5-クロロ-2-シアノ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-3-デオキシ-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシドおよび5-ブロモ-6-シアノ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
【化50】

および
【化51】

アセチル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-3-デオキシ-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド(100mg、0.25mmol)のDCM(5mL)溶液に、3-ブロモ-5-クロロピコリノニトリル(80mg、0.38mmol)、ジエチルアミン(0.5mL)を添加した。反応物を室温で20時間攪拌した。水(50mL)およびDCM(50mL)を添加した。水相をDCM(50mL×2)で抽出し、合わせた有機相を水(100mL)およびブライン(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を除去して残留物を得た。残留物をカラムクロマトグラフィー(PE/EA=3/1)で精製して、標記生成物を混合物(50mg)として得た。
5-クロロ-2-シアノ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-3-デオキシ-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
[C1818ClNS][M+H]のm/z計算値は484.0、実測値は484.0であった。
5-ブロモ-6-シアノ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
[C1818BrNS][M+H]のm/z計算値は528.0、実測値は528.0であった。
【0155】
5-クロロ-2-シアノ-3-ピリジル-2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド(i4)
【化52】

および
5-ブロモ-6-シアノ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド(i5)
【化53】

DMF(5mL)中の5-クロロ-2-シアノ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-3-デオキシ-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシドおよび5-ブロモ-6-シアノ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド(50mg)の混合物に、TEA(0.2mL)、ヨウ化銅(I)(27mg、0.14mmol)、CsF(110g、0.70mmol)、トリメチル-[2-(3,4,5-トリフルオロフェニル)エチニル]シラン(160mg、0.07mmol)を添加した。反応物をN雰囲気下、室温で20時間攪拌した。水(10mL)およびDCM(10mL)を添加した。水相をDCM(5mL×2)で抽出し、合わせた有機相を水(20mL)およびブライン(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を除去して残留物を得た。残留物をカラムクロマトグラフィー(PE/EA=2/1)で精製して、i4(10mg)およびi5(20mg)を得た。
【0156】
i4)5-クロロ-2-シアノ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
[C2621ClFS][M+H]のm/z計算値は640.0、実測値は640.0であった。
H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.58(d,J=2.1Hz,1H),8.07(d,J=2.1Hz,1H),7.85(s,1H),7.44(dd,J=7.8,6.6Hz,2H),6.29(d,J=5.5Hz,1H),6.16(dd,J=11.6,5.6Hz,1H),5.65(d,J=2.3Hz,1H),5.22(dd,J=11.6,3.0Hz,1H),4.88-4.77(m,1H),4.22-4.03(m,2H),2.06(s,3H),2.01(s,3H),2.00(s,3H).
【0157】
i5)5-ブロモ-6-シアノ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
[C2621BrFS][M+H]のm/z計算値は684.0、実測値は684.0であった。
H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.67(d,J=1.9Hz,1H),8.16(d,J=1.9Hz,1H),7.78(s,1H),7.50-7.38(m,2H),6.34(d,J=5.5Hz,1H),6.16(dd,J=11.7,5.5Hz,1H),5.62(d,J=2.8Hz,1H),4.83-4.64(m,1H),4.24-3.98(m,2H),2.09(s,3H),2.01(s,3H),1.98(s,3H).
【0158】
i6)5-ブロモ-2-シアノ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
5-ブロモ-2-シアノ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-3-デオキシ-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシドおよび5-クロロ-6-シアノ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-3-デオキシ-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
【化54】

【化55】

アセチル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-3-デオキシ-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド(100mg、0.25mmol)のDCM(5mL)溶液に、3-ブロモ-5-クロロピコリノニトリル(80mg、0.38mmol)、ジエチルアミン(0.5mL)を添加した。反応物を室温で20時間攪拌した。水(50mL)およびDCM(50mL)を添加した。水相をDCM(50mL×2)で抽出し、合わせた有機相を水(100mL)およびブライン(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を除去して残留物を得た。残留物をカラムクロマトグラフィー(PE/EA=3/1)で精製し、粗生成物混合物(45mg)を得た。
【0159】
5-ブロモ-2-シアノ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-3-デオキシ-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
[C1818BrNS][M+H]のm/z計算値は528.0、実測値は528.0であった。
【0160】
5-クロロ-6-シアノ-3-ピリジル-2,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-3-デオキシ-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
[C1818ClNS][M+H]のm/z計算値は484.0、実測値は484.0であった。
【0161】
i6)5-ブロモ-2-シアノ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
および
5-クロロ-6-シアノ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
【化56】

【化57】

DMF(5mL)中の5-ブロモ-2-シアノ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-3-デオキシ-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシドおよび
5-クロロ-6-シアノ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-3-デオキシ-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド(45mg)の混合物に、TEA(0.2mL)、ヨウ化銅(I)(27mg,0.14mmol),CsF(110g,0.70mmol)、トリエチル-[2-(3,4,5-トリフルオロフェニル)エチニル]シラン(160mg、0.07mmol)を添加した。反応物をN下、室温で20時間攪拌した。水(10mL)およびDCM(10mL)を添加した。水相をDCM(5mL×2)で抽出し、合わせた有機相を水(20mL)およびブライン(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を除去して残留物を得た。残留物をカラムクロマトグラフィー(PE/EA=2/1)で精製して、標題化合物i6(10mg)および5-クロロ-6-シアノ-3-ピリジル-2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド(18mg)を得た。
【0162】
i6)5-ブロモ-2-シアノ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
[C2621BrFS][M+H]のm/z計算値は684.0、実測値は684.0であった。
H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.63(d,J=1.8Hz,1H),8.16(d,J=1.8Hz,1H),7.79(s,1H),7.43-7.34(m,2H),6.24(d,J=5.5Hz,1H),6.11(dd,J=11.6,5.5Hz,1H),5.58(d,J=2.1Hz,1H),5.14(dd,J=11.6,2.8Hz,1H),4.80-4.73(m,1H),4.15-3.97(m,10H),2.00(s,3H),1.95(s,6H).
【0163】
5-クロロ-6-シアノ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
[C2621ClFS][M+H]のm/z計算値は640.0、実測値は640.0であった。
H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.63(d,J=1.9Hz,1H),8.01(d,J=1.9Hz,1H),7.79(s,1H),7.48-7.39(m,2H),6.34(d,J=5.5Hz,1H),6.16(dd,J=11.6,5.6Hz,1H),5.62(d,J=2.3Hz,1H),5.20(dd,J=11.7,3.0Hz,1H),4.78-4.71(m,1H),4.21-4.04(m,2H),2.09(s,3H),2.00(s,3H),1.98(s,3H).
【0164】
i7)4-クロロ-2-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
O-4-クロロピリジン-2-イルジメチルカルバモチオアート
【化58】

4-クロロピリジン-2-オール(1g、10mmol)および1,4-ジアザビシクロオクタン(1.8g、16.02mmol)のテトラヒドロフラン(30ml)溶液に、N、N-ジメチルカルバモチオイルクロライド(1.3g、10.68mmol)を添加した。反応混合物を室温で16時間攪拌した。反応混合物を蒸発乾固させ、残留物をフラッシュクロマトグラフィー(PE:EA=10%~50%)で精製して標題化合物800mg(54.6%)を得た。
[CClNOS][M+H]のm/z計算値は217.0、実測値は217.0であった。
【0165】
S-[(5-クロロ-3-ピリジル)]N、N-ジメチルカルバモチオアート
【化59】

O-[(5-クロロ-3-ピリジル)]N、N-ジメチルカルバモチオアート(600mg、2.8mmol)をフェノキシベンゼン(10mL)に溶解し、5mLの還流フェノキシベンゼンに添加した。2時間後、反応混合物を冷却し、100gのSiOで濾過してフェノキシベンゼンを除去し、続いてPE:EA=1:2で溶離して、生成物450mg(72.6%)を黄色固体として得た。
[CClNOS][M+H]のm/z計算値は217.0、実測値は217.0であった。
【0166】
4-クロロピリジン-2-チオール
【化60】

20mLのエタノール/水=3:1中のS-4-クロロピリジン-2-イルジメチルカルバモチオアート(450mg、1.8mmol)およびNaOH(300mg、7.5mmol)の溶液を50℃で2時間加熱した。混合物を約100mlに濃縮し、EtOAc(50mL)を加え、pHを2M塩酸でpH6に調整した。有機層をNaSOで乾燥させ、濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィー(EA:PE=1:5~1:2、ISCO(登録商標)、20g、30ml/分、順相シリカ、uv254)で精製して、生成物100mg(45%)を黄色油状物として得た。
[CClNS][M-H]のm/z計算値は144.0、実測値は144.0であった。
【0167】
4-クロロ-2-ピリジル-2,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-3-デオキシ-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
【化61】

CsCO(420mg、1.3mmol)をDMF(5mL)に懸濁し、続いて4-クロロピリジン-2-チオール(100mg、0.68mmol)を添加した。30分後、2,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-1-クロロ-3-デオキシ-β‐D-ガラクトピラノシド(200mg、0.6mmol)を添加した。混合物を室温で16時間攪拌した。混合物をDCM(50mL)、0.5Mクエン酸(50mL)および水(50mL)で希釈した。有機相を水(50mL)で洗浄し、濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(PE:EA=3:1)で精製して、生成物30mg(13%)を白色固体として得た。
[C1719ClNS][M+H]のm/z計算値は459.0、実測値は459.0であった。
【0168】
4-クロロ-2-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
【化62】

4-クロロ-2-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-3-デオキシ-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド(30mg、0.06mmol)のMeCN(2mL)溶液に、トリメチル-[2-(3,4,5-トリフルオロフェニル)エチニル]シラン(50mg、0.11mmol)、CsF(10mg、0.08mmol)、ヨード銅(7mg、0.01mmol)を添加した。反応容器を窒素で3回パージした。混合物を室温で16時間攪拌した。反応物を水(10mL)でクエンチした。混合物をジクロロメタン(10mL×3)で抽出し、合わせた有機相をブライン(10mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮乾固した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(EA:PE=1:10~1:2、ISCO(登録商標)12g、20ml/分、順相シリカ、uv254)で精製して、標題化合物25mg(42%)を黄色固体として得た。
[C2522ClFS][M+H]のm/z計算値は615.0、実測値は615.0であった。
【0169】
i8)5-ブロモ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(4-クロロ-3,5-ジフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
O-[(5-ブロモ-3-ピリジル)]N、N-ジメチルカルバモチオアート
【化63】

5-ブロモピリジン-3-オール(17.4g、0.10mol)のDMF(0.15L)溶液に、水素化ナトリウム(2.64g、0.11mol、鉱油中96%)を0℃で添加し、続いて0℃で30分間攪拌した。ジメチルチオカルバモイルクロライド(14.83g、0.12mol)を反応混合物に加え、続いて室温で一晩攪拌した。LC-MS分析は、標的化合物の形成を示した。反応混合物を水(100mL)でクエンチし、続いてEtOAc(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(100mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、減圧濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/PE=5%~40%、ISCO(登録商標)120g、50mL/分、順相シリカゲル、uv254)で精製して、標的化合物(9.93g、収率36.5%)を黄色油状物として得た。
[CBrNOS][M+H]のESI-MSm/z計算値は261.0、実測値は261.0であった。
【0170】
S-[(5-ブロモ-3-ピリジル)]N、N-ジメチルカルバモチオアート
【化64】

O-[(5-ブロモ-3-ピリジル)]N、N-ジメチルカルバモチオアート(9.93g、0.04mol)をフェノキシベンゼン(100mL)に溶解した。混合物を還流下で2時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、Biotage(EtOAc/PE=5%~50%、ISCO120g、50mL/分、順相シリカゲル、UV254)でフラッシュクロマトグラフィーにより直接精製して、標的化合物S-[(5-ブロモ-3-ピリジル)]N、N-ジメチルカルバモチオアート(4.63g、収率43.8%)を黄色固体として得た。
[CBrNOS][M+H]のESI-MSm/z計算値は261.0、実測値は261.0であった。
【0171】
3-ブロモ-5-メトキシ-ベンゼンチオール
【化65】

S-(3-クロロ-5-メトキシフェニル)N、N-ジメチルカルバモチオアート(1.044g、4mmol)およびKOH(897.21mg、16mmol)を、エタノール/水(40mL、3/1)中に溶解した。反応混合物を還流下で2時間加熱した。LC-MS分析は、出発材料の総消費量を示した。混合物を濃縮し、続いて10%NaOH水溶液(30mL)を添加した。反応混合物をエーテル(15mL×3)で洗浄した。水層を水性KHSOで酸性化してpH約2に調整し、続いてEtOAc(20mL×5)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、減圧濃縮して粗生成物を得、これをさらに精製することなく次の工程に直接使用した。
[CBrNS][M-H]のESI-MSm/z計算値は188.9、実測値は188.0であった。
【0172】
5-ブロモピリジン-3-イル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-3-デオキシ-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
【化66】

0℃で5-ブロモピリジン-3-チオール(658.67mg、3.47mmol)のDMF(10mL)溶液にNaH(82.99mg、3.47mmol)を添加した。溶液を室温で30分間攪拌した。次いで、2,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-1-クロロ-3-デオキシ-β‐D-ガラクトピラノシド(1.01g、2.89mmol)を添加した。反応混合物を50℃で2時間攪拌した後、室温に冷却した。水(50mL)を加え、反応混合物をEtOAc(15mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、減圧濃縮して粗生成物を得、これをBiotage(EtOAc/PE=5-40%、ISCO(登録商標)40g、30mL/分、順相シリカゲル、uv254)により精製して、標題化合物(650mg、収率44.7%)を白色固体として得た。
[C1719BrNS][M+H]のESI-MSm/z計算値は503.0、実測値は503.0であった。
【0173】
5-ブロモ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(4-クロロ-3,5-ジフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
【化67】

5-ブロモ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-3-デオキシ-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド(50mg、0.10mmol)のDMF(3mL)溶液に、TEA(0.10mL)、ヨウ化銅(I)(6mg、0.03mmol)、CsF(23mg、0.15mmol)、((4-クロロ-3,5-ジフルオロフェニル)エチニル)トリメチルシラン(37mg、0.15mmol)を添加した。反応物をN下、室温で20時間攪拌した。水(10mL)およびDCM(10mL)を添加した。水相をDCM(5mL×2)で抽出し、合わせた有機物を水(20mL)およびブライン(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を除去して残留物を得た。残留物をカラムクロマトグラフィー(PE/EA=2/1)で精製して、所望の生成物(40mg、59%)を得た。
[C2522BrClFS][M+H]のESI-MSm/z計算値は675.0、実測値は675.0であった。
【0174】
i9)5-クロロ-3-ピリジル-2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(4-クロロ-3,5-ジフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
((4-クロロ-3,5-ジフルオロフェニル)エチニル)トリメチルシラン
【化68】

5-ブロモ-2-クロロ-1,3-ジフルオロベンゼン(1g、4.42mmol)のCHCN(20mL)溶液に、CuI(348mg、1.33mmol)、DIPEA(3.6mL)、Pd(PPhCl(308mg、0.44mmol)を添加した。混合物をN下、50℃で20時間加熱した。溶媒を除去すると残留物が得られ、これをカラムクロマトグラフィー(PE/EA=10/1)で精製して生成物(400mg、37%)を得た。
[C1111ClFSi][M+H]のESI-MSm/z計算値は245.0、実測値は245.0であった。
【0175】
i43)5-クロロピリジン-3-イル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
O-[(5-クロロ-3-ピリジル)]N、N-ジメチルカルバモチオアート
【化69】

5-クロロピリジン-3-オール(10g、0.10mol)のN、N-ジメチルホルムアミド(200mL)溶液に、0℃でNaH(1.90g、0.10mol)を添加した。反応混合物を0℃で30分間攪拌し、続いてジメチルチオカルバモイルクロライド(10.50g、0.10mol)を添加し、続いて室温で20時間攪拌した。反応物を水(500mL)でクエンチし、ジクロロメタン(500mL×3)で抽出した。合わせた有機物をブライン(400mL×3)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、溶媒を真空中で除去した。粗生成物をコンビフラッシュ(EtOAc:PE=1:5)のクロマトグラフィーで精製して、標題化合物6.2g(28.7%)を褐色油状物として得た。
[CClNOS][M+H]のm/z計算値は217.0、実測値は217.0であった。
【0176】
S-[(5-クロロ-3-ピリジル)]N、N-ジメチルカルバモチオアート
【化70】

O-[(5-クロロ-3-ピリジル)]N、N-ジメチルカルバモチオアート(6.2g、28.7mmol)をフェノキシベンゼン(30mL)に溶解し、5mLの還流フェノキシベンゼンに添加した。2時間後、反応混合物を冷却し、200gのSiOに通してフェノキシベンゼンを除去し、引き続いてPE:EtOAc=1:2で溶離して、標題化合物4.5g(73%)を黄色固体として得た。
[CClNOS][M+H]のm/z計算値は217.0、実測値は217.0であった。
【0177】
5-クロロピリジン-3-チオール
【化71】

S-[(5-クロロ-3-ピリジル)]N、N-ジメチルカルバモチオアート(3.5g、16.20mmol)およびNaOH(3.24g、81mmol)を160mLのエタノール/水=3:1に溶解し、還流下で2時間加熱した。反応混合物を約100mLまで濃縮した。EtOAc(300mL)を加え、HCl(2M)の添加によりpHを約6に調整した。有機層を単離し、NaSOで乾燥させ、濃縮し、コンビフラッシュ(EtOAc:PE=1:5~1:2、ISCO、40g、40ml/分、順相シリカ、uv254)のクロマトグラフィーで精製して、2.0g(85%)の5-クロロピリジン-3-チオールを黄色油状物として得た。
[CClNS][M-H]のm/z計算値は144.0、実測値は144.0であった。
【0178】
5-クロロピリジン-3-イル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-3-デオキシ-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
【化72】

NaH(303.44mg、7.58mmol)をDMF(25mL)に懸濁させた。5-クロロピリジン-3-チオール(1000mg、6.89mmol)を添加した。30分後、3-アジド-3-デオキシ-2,4,6-トリ-O-アセチル-1-クロロ-β‐D-ガラクトピラノシド(1923.68mg、5.51mmol)を添加した。混合物を50℃で3時間加熱した。混合物をDCM(150mL)、0.5Mクエン酸(150mL)および水(150mL)で希釈した。有機相を水(100mL)で洗浄し、濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=3:1)で精製して、標題化合物900mg(28.5%)を白色固体として得た。
[C1719ClNS][M+H]のm/z計算値は459.0、実測値は459.0であった。
【0179】
5-クロロ-3-ピリジル-2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(4-クロロ-3,5-ジフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
【化73】

N、N-ジメチルホルムアミド(6mL)中の5-クロロ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-3-デオキシ-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド(60mg、0.13mmol)の溶液に、((4-クロロ-3,5-ジフルオロフェニル)エチニル)トリメチルシラン(63mg、0.26mmol)、ヨード銅(7mg、0.04mmol)を添加した。反応容器を窒素で3回パージした。反応物を水(10mL)でクエンチした。混合物をジクロロメタン(10mL×3)で抽出し、合わせた有機物をブライン(5mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮乾固した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(EA:PE=1:10~1:2、ISCO(登録商標)12g、20ml/分、順相シリカ、uv254)で精製して、標題化合物45mg(56%)を黄色固体として得た。
[C2522ClS][M+H]のm/z計算値は631.0、実測値は631.0であった。
【0180】
i10)5-クロロ-6-シアノ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(4-クロロ-3,5-ジフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
および
i11)5-ブロモ-2-シアノ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(4-クロロ-3,5-ジフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
5-クロロ-6-シアノ-3-ピリジル-2,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-3-デオキシ-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
および
5-ブロモ-2-シアノ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-3-デオキシ-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
【化74】

【化75】

アセチル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-3-デオキシ-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド(250mg、0.64mmol)および5-ブロモ-3-クロロ-ピリジン-2-カルボニトリル(280mg、1.28mmol)をDMF(10mL)に溶解した。ジエチルアミン(0.15ml)を添加した。反応物を室温で20時間攪拌した。水(50mL)およびDCM(50mL)を添加した。水相をDCM(50mL×2)で抽出し、合わせた有機相を水(100mL)およびブライン(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を除去して残留物を得た。残留物をカラムクロマトグラフィー(PE/EA=3/1)で精製して、生成物(130mg、38%)を得た。
【0181】
5-クロロ-6-シアノ-3-ピリジル-2,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-3-デオキシ-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
[C1818ClNS][M+H]のm/z計算値は484.0、実測値は484.0であった。
【0182】
5-ブロモ-2-シアノ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-3-デオキシ-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
[C1818BrNS][M+H]のm/z計算値は528.0、実測値は528.0であった。
【0183】
i10)5-クロロ-6-シアノ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(4-クロロ-3,5-ジフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
および
i11)5-ブロモ-2-シアノ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(4-クロロ-3,5-ジフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
【化76】

【化77】

CHCN(5mL)中の5-クロロ-6-シアノ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-3-デオキシ-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシドおよび5-ブロモ-2-シアノ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-3-デオキシ-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド(130mg)の混合物に、DIEA(0.23mL)、ヨウ化銅(I)(15mg,0.08mmol)、CsF(82mg、0.54mmol)、2-(4-クロロ-3,5-ジフルオロ-フェニル)エチニル-トリメチル-シラン(132mg、0.54mmol)を添加した。反応物をN雰囲気下、室温で20時間攪拌した。水(10mL)およびDCM(10mL)を添加した。水相をDCM(5mL×2)で抽出し、合わせた有機相を水(20mL)およびブライン(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を除去して残留物を得た。残留物をカラムクロマトグラフィー(PE/EA=2/1)で精製して、生成物i10(80mg)およびi11(20mg)を得た。
【0184】
i10)5-クロロ-6-シアノ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(4-クロロ-3,5-ジフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
[C2621ClS][M+H]のm/z計算値は656.0、実測値は656.0であった。
H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.63(d,J=1.9Hz,1H),8.01(d,J=2.0Hz,1H),7.83(s,1H),7.45(t,J=6.3Hz,2H),6.34(d,J=5.5Hz,1H),6.16(dd,J=11.7,5.6Hz,1H),5.63(d,J=2.3Hz,1H),5.20(dd,J=11.7,3.1Hz,1H),4.78-4.71(m,1H),4.14(tdd,J=12.8,8.7,4.4Hz,3H),2.08(s,3H),2.00(s,3H),1.98(s,3H).
【0185】
i11)5-ブロモ-2-シアノ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(4-クロロ-3,5-ジフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
[C2621BrClFS][M+H]のm/z計算値は700.0、実測値は700.0であった。
【0186】
5-ブロモ-6-シアノ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-3-デオキシ-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
および
5-クロロ-2-シアノ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-3-デオキシ-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
【化78】

【化79】

アセチル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-3-デオキシ-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド(250mg、0.64mmol)および3-ブロモ-5-クロロ-ピリジン-2-カルボニトリル(280mg、1.28mmol)をDMF(10mL)に溶解した。ジエチルアミン(0.15ml)を添加した。反応物を室温で攪拌しながら20時間攪拌した。水(50mL)およびDCM(50mL)を添加した。水相をDCM(50mL×2)で抽出し、合わせた有機相を水(100mL)およびブライン(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を除去して残留物を得た。残留物をカラムクロマトグラフィー(PE/EA=3/1)で精製して、生成混合物(150mg、48%)を得た。
【0187】
5-ブロモ-6-シアノ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-3-デオキシ-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
[C1818BrNS][M+H]のm/z計算値は528.0、実測値は528.0であった。
【0188】
5-クロロ-2-シアノ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-3-デオキシ-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
[C1818ClNS][M+H]のm/z計算値は484.0、実測値は484.0であった。
【0189】
i12)5-ブロモ-6-シアノ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-3-デオキシ-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
および
i13)5-クロロ-2-シアノ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-3-デオキシ-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
【化80】

【化81】

CHCN(5mL)中の5-ブロモ-6-シアノ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-3-デオキシ-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシドおよび5-クロロ-2-シアノ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-3-デオキシ-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド(150mg)の混合物に、DIEA(0.25mL)、ヨウ化銅(I)(16mg、0.08mmol)、CsF(86mg、0.57mmol)、2-(4-クロロ-3,5-ジフルオロ-フェニル)エチニル-トリメチル-シラン(140mg、0.57mmol)を添加した。反応物をN下、室温で20時間攪拌した。水(10mL)およびDCM(10mL)を添加した。水相をDCM(5mL×2)で抽出し、合わせた有機相を水(20mL)およびブライン(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を除去して残留物を得た。残留物をカラムクロマトグラフィー(PE/EA=2/1)で精製して、生成物i12(80mg)およびi13(30mg)を得た。
【0190】
i12)5-ブロモ-6-シアノ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-3-デオキシ-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
[C2621BrClFS][M+H]のm/z計算値は700.0、実測値は700.0であった。
H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.67(d,J=2.0Hz,1H),8.16(d,J=2.0Hz,1H),7.83(s,1H),7.45(d,J=7.3Hz,2H),6.34(d,J=5.5Hz,1H),6.16(dd,J=11.7,5.6Hz,1H),5.63(d,J=2.1Hz,1H),5.20(dd,J=11.7,3.1Hz,1H),4.84-4.56(m,1H),4.13(tdd,J=13.7,11.8,6.3Hz,4H),2.08(s,3H),2.01(s,3H),1.98(s,3H).
【0191】
i13)5-クロロ-2-シアノ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-3-デオキシ-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
[C2621ClS][M+H]のm/z計算値は656.0、実測値は656.0であった。
【0192】
i14)5-クロロ-3-ピリジル-2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(4-シアノ-3,5-ジフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
2,6-ジフルオロ-4-(2-トリメチルシリルエチニル)ベンゾニトリル
【化82】

4-ブロモ-2,6-ジフルオロ-ベンゾニトリル(500mg、2.29mmol)のCHCN(10mL)溶液に、CuI(131mg、0.69mmol)、DIPEA(2.0mL)、Pd(PPhCl(161mg、0.23mmol)、エチニル(トリメチル)シラン(451mg、4.59mmol)を添加した。混合物をN下、室温で20時間加熱した。溶媒を除去して残留物を得た。残留物をカラムクロマトグラフィー(PE/EA=10/1)で精製し、標題化合物(100mg、19%)を得た。
[C1211NSi][M]のm/z計算値は235.0、実測値は235.0、[M-15]のm/z計算値は220.0、実測値は220.0であった。
【0193】
5-クロロ-3-ピリジル-2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(4-シアノ-3,5-ジフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
【化83】

5-クロロ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-3-デオキシ-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド(50mg、0.11mmol)のCHCN(5mL)溶液に、2,6-ジフルオロ-4-(2-トリメチルシリルエチニル)ベンゾニトリル(100mg,0.42mmol)、ヨード銅(6mg、0.03mmol)、CsF(33mg、0.22mmol)、DIEA(0.1mL)を添加した。反応容器を窒素で3回パージした。反応物を濃縮乾固した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(EA:PE=1:10~1:2、ISCO(登録商標)12g、25ml/分、順相シリカ、uv254)で精製して、生成物(42mg、62%)を得た。
[C2622ClFS][M+H]のm/z計算値は622.0、実測値は622.0であった。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.57(d,J=1.9Hz,1H),8.54(d,J=2.2Hz,1H),7.95(s,1H),7.88(t,J=2.1Hz,1H),7.52(d,J=8.0Hz,2H),6.15(d,J=5.5Hz,1H),6.12(dd,J=11.1,5.6Hz,1H),5.64-5.60(m,1H),5.23(dd,J=11.0,3.1Hz,1H),4.90-4.84(m,1H),4.17-4.09(m,2H),2.07(s,3H),2.05(s,3H),1.99(s,3H).
【0194】
i15)5-クロロ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(3,5-ジフルオロ-4-トリフルオロメチル-フェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
2-(3,5-ジフルオロ-4-トリフルオロメチル-フェニル)エチニル-トリメチル-シラン
【化84】

5-ブロモ-1,3-ジフルオロ-2-(トリフルオロメチル)ベンゼン(500mg、1.92mmol)のCHCN(10mL)溶液に、CuI(109mg、0.57mmol)、DIPEA(1.6mL)、Pd(PPhCl(54mg、0.07mmol)、エチニル(トリメチル)シラン(376mg、3.83mmol)を添加した。混合物をN下、室温で20時間加熱した。溶媒を除去すると残留物が得られ、これをカラムクロマトグラフィー(PE/EA=10/1)で精製して、生成物(60mg、11%)を得た。
[C1211Si][M]のm/z計算値は278.0、実測値は278.0、[M-15]のm/z計算値は263.0、実測値は263.0であった。
【0195】
5-クロロ-3-ピリジル-2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(3,5-ジフルオロ-4-トリフルオロメチル-フェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
【化85】

5-クロロ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-3-デオキシ-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド(50mg、0.11mmol)のCHCN(5mL)溶液に、2-(3,5-ジフルオロ-4-トリフルオロメチル-フェニル)エチニル-トリメチル-シラン(60mg、0.22mmol)、CuI(6mg、0.03mmol)、CsF(33mg、0.22mmol)、DIEA(0.1mL)を添加した。反応容器を窒素で3回パージした。反応物を濃縮乾固した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(EA:PE=1:10~1:2、ISCO(登録商標)12g、25ml/分、順相シリカ、uv254)で精製して、標題化合物(33mg、45%)を得た。
[C2622ClFS][M+H]のm/z計算値は665.0、実測値は665.0であった。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.58(d,J=1.9Hz,1H),8.54(d,J=2.2Hz,1H),7.90(s,1H),7.88(t,J=2.1Hz,1H),7.47(d,J=10.1Hz,2H),6.15(d,J=5.6Hz,1H),6.11(dd,J=11.2,5.6Hz,1H),5.65-5.60(m,1H),5.23(dd,J=11.2,3.1Hz,1H),4.90-4.81(m,1H),4.13(ddd,J=19.4,11.7,6.3Hz,2H),2.07(s,3H),2.05(s,3H),1.99(s,3H).
【0196】
i16)5-クロロ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(3,5-ジフルオロ-4-メチルフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
2-(3,5-ジフルオロ-4-メチル-フェニル)エチニル-トリメチル-シラン
【化86】

5-ブロモ-1,3-ジフルオロ-2-メチル-ベンゼン(500mg、2.42mmol)のDMF(2.5mL)溶液にCuI(138mg、0.72mmol)、DIPEA(2.5mL)、Pd(PPhCl(170mg、0.24mmol)、エチニル(トリメチル)シラン(474mg、4.83mmol)を添加した。混合物をN下、100℃で2時間加熱した。混合物を室温に冷却し、100-200のシリカ(5g)を添加した。混合物をカラムクロマトグラフィー(PE/EA=10/1)で精製して、標題化合物(100mg、18.5%)を得た。
[C1214Si][M]のm/z計算値は224.0、実測値は224.0、[M-15]のm/z計算値は209.0、実測値は209.0であった。
【0197】
5-クロロ-3-ピリジル3-デオキシ-3-[4-(3,5-ジフルオロ-4-メチルフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-Dガラクトピラノシド
【化87】

5-クロロ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-3-デオキシ-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド(50mg、0.11mmol)のCHCN(5mL)溶液に、2-(3,5-ジフルオロ-4-メチル-フェニル)エチニル-トリメチル-シラン(100mg、0.45mmol)、ヨード銅(6mg、0.03mmol)、CsF(33mg、0.22mmol)、DIEA(0.1mL)を添加した。反応容器を窒素で3回パージした。反応物を濃縮乾固した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(EA:PE=1:10~1:2、ISCO(登録商標)12g、25ml/分、順相シリカ、uv254)で精製して、標題化合物(50mg、56%)を得た。
[C2625ClFS][M+H]のm/z計算値は611.0、実測値は611.0であった。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.58(d,J=1.9Hz,1H),8.53(d,J=2.2Hz,1H),7.88(t,J=2.1Hz,1H),7.78(s,1H),7.30(d,J=7.6Hz,2H),6.14(d,J=5.6Hz,1H),6.09(dd,J=11.5,5.6Hz,1H),5.63(d,J=2.2Hz,1H),5.23(dd,J=11.5,3.1Hz,1H),4.86(dd,J=7.1,5.1Hz,1H),4.13(ddd,J=19.4,11.7,6.3Hz,2H),2.07(s,3H),2.04(s,3H),1.99(s,3H).
【0198】
i17)5-クロロ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(4-ブロモ-3,5-ジフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
2-(4-ブロモ-3-フルオロ-フェニル)エチニル-トリメチル-シラン
【化88】

2-ブロモ-1,3-ジフルオロ-5-ヨード-ベンゼン(500mg、1.57mmol)のCHCN(5mL)溶液に、CuI(90mg、0.47mmol)、DIPEA(1.3mL)、Pd(PPhCl(110mg、0.16mmol)、エチニル(トリメチル)シラン(308mg、3.14mmol)を添加した。混合物をN下、室温で20時間攪拌した。溶媒を除去して残留物を得た。残留物をカラムクロマトグラフィー(PE/EA=10/1)で精製し、標題化合物(100mg、22.1%)を得た。
[C1111BrFSi][M]のm/z計算値は287.0、実測値は287.0、[M-15]のm/z計算値は272.0、実測値は272.0であった。
【0199】
5-クロロ-3-ピリジル-2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(4-ブロモ-3,5-ジフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
【化89】

3-アジド-3-デオキシ-2,4,6-トリ-O-アセチル-1-(5-クロロピリジン-3-チオール-イル)-α-D-ガラクトピラノシド(50mg、0.11mmol)のCHCN(5mL)溶液に、2-(4-ブロモ-3,5-ジフルオロ-フェニル)エチニル-トリメチル-シラン(100mg、0.35mmol)、CuI(6mg、0.03mmol)、DIEA(0.1mL)を添加した。反応容器を窒素で3回パージした。反応物を濃縮乾固した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(EA:PE=1:10~1:2、ISCO(登録商標)12g、25ml/分、順相シリカ、uv254)で精製して、標題化合物(65mg、88.3%)を得た。
[C2522BrClFS][M+H]のm/z計算値は675.0、実測値は675.0であった。
H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.57(d,J=1.9Hz,1H),8.53(d,J=2.2Hz,1H),7.88(t,J=2.1Hz,1H),7.84(s,1H),7.42(d,J=7.1Hz,2H),6.15(d,J=5.6Hz,1H),6.10(dd,J=11.4,5.6Hz,1H),5.63(d,J=2.0Hz,1H),5.23(dd,J=11.4,3.1Hz,1H),4.87(dd,J=7.1,5.4Hz,1H),4.25-4.03(m,2H),2.07(s,3H),2.04(s,3H),1.99(s,3H).
【0200】
i18)5-クロロ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(3,4-ジクロロ-5-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
4-ブロモ-2-クロロ-6-フルオロ-アニリン
【化90】

アセトニトリル(20ml)中の4-ブロモ-2-フルオロ-アニリン(2g、10.5mmol)の混合物に、NCS(1.4g、10.5mmol)を少しずつ添加した。混合物を還流下で2時間攪拌し、冷却し、水とKCO10%の混合物に注いだ。混合物をDCMで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を蒸発させた。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:PE/酢酸エチル80/20)で精製して、標題化合物1.50g(63.5%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 7.21(t,J=1.9Hz,1H),7.09(dd,J=10.0,2.1Hz,1H),4.36-3.92(br,2H).
【0201】
5-ブロモ-1,2-ジクロロ-3-フルオロ-ベンゼン
【化91】

60℃に加熱したアセトニトリル(10ml)中のジクロロ銅(1.4g、10.7mmol)および亜硝酸tert-ブチル(1.38g、13.4mmol)の攪拌懸濁液に、4-ブロモ-2-クロロ-6-フルオロ-アニリン(1.20g、5.35mmol)のアセトニトリル(10mL)溶液を50分かけて滴加した。60℃で1時間攪拌後、混合物を20%塩酸(50ml)に注ぎ、エーテル(2×30ml)で抽出した。粗生成物を、ヘキサンで溶離するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製して、標題化合物1.10g(84.4%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 7.38(t,J=1.9Hz,1H),7.21-7.17(m,1H).
【0202】
((3,4-ジクロロ-5-フルオロフェニル)エチニル)トリメチルシラン
【化92】

N、N-ジメチルホルムアミド(5mL)中の5-ブロモ-1,2-ジクロロ-3-フルオロベンゼン(0.5g、2.05mmol)、ヨウ化銅(I)(117mg、0.615mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロライド(224mg,0.308mmol)、およびジイソプロピルアミン(2075mg、20.5mmol)の溶液に、エチニル(トリメチル)シラン(403mg、4.10mmol)を添加した。混合物を窒素雰囲気下、80℃で一晩攪拌した。減圧下で溶媒を除去した後、残留物を移動相としてヘキサンを用いてカラムで精製して、標題化合物180mg(33.6%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 7.30(t,J=1.7Hz,1H),7.08(dt,J=9.4,4.7Hz,1H),0.18(s,9H).
【0203】
5-クロロ-3-ピリジル-2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(3,4-ジクロロ-5-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
【化93】

5-クロロ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-3-デオキシ-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド(50mg、0.109mmol)および2-(3,4-ジクロロ-5-フルオロ-フェニル)エチニル-トリメチル-シラン(57mg、0.218mmol)の混合物をCHCN(5mL)に溶解した。次いで、CsF(33.1mg、0.218mmol)およびDIEA(0.0560mL、0.327mmol)を添加した。混合物を室温で5分間攪拌した。CuI(6.23mg、0.0327mmol)を添加した。混合物を室温で一晩攪拌した。次いで、混合物を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(SiO/PE/EA2:1=1:1)で精製して、標題化合物30.0mg(42.5%)を得た。
[C25H22Cl3FN4O7S][M+H]+のm/z計算値は647、実測値は647であった。
【0204】
i19)5-クロロ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(4-クロロ-3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
2-(4-クロロ-3-フルオロ-フェニル)エチニル-トリメチル-シラン
【化94】

4-ブロモ-1-クロロ-2-フルオロ-ベンゼン(500mg、2.39mmol)のCHCN(5mL)溶液にCuI(136mg、0.72mmol)、DIPEA(2.0mL)、Pd(PPhCl(168mg、0.24mmol)、エチニル(トリメチル)シラン(469,4.77mmol)を添加した。混合物をN下、50℃で20時間加熱した。溶媒を除去して残留物を得た。残留物をカラムクロマトグラフィー(PE/EA=10/1)で精製して、標題化合物(150mg、28%)を得た。
[C1112ClFSi][M]のm/z計算値は226.0、実測値は226.0、[M-15]のm/z計算値は211.0、実測値は211.0であった。
【0205】
5-クロロ-3-ピリジル-2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(4-クロロ-3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
【化95】

5-クロロ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-3-デオキシ-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド(50mg、0.11mmol)のCHCN(5mL)溶液に、2-(3,5-ジフルオロ-4-メチル-フェニル)エチニル-トリメチル-シラン(150mg、0.66mmol)、ヨード銅(6mg、0.03mmol)、CsF(33mg、0.22mmol)、DIEA(0.1mL)を添加した。反応容器を窒素で3回パージした。反応物を濃縮乾固した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(EA:PE=1:10~1:2、ISCO(登録商標)12g、25ml/分、順相シリカ、U254)で精製して、標題化合物(60mg、90%)を得た。
[C2523ClFNS][M+H]のm/z計算値は613.0、実測値は613.0であった。
H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.57(d,J=1.9Hz,1H),8.53(d,J=2.2Hz,1H),7.88(t,J=2.1Hz,1H),7.80(s,1H),7.63(dd,J=9.9,1.8Hz,1H),7.55-7.50(m,1H),7.49-7.41(m,1H),6.14(d,J=5.5Hz,1H),6.10(dd,J=11.4,5.5Hz,1H),5.63(d,J=2.1Hz,1H),5.23(dd,J=11.4,3.1Hz,1H),4.90-4.84(m,1H),4.13(ddd,J=19.4,11.7,6.3Hz,2H),2.07(s,3H),2.04(s,3H),1.99(s,3H).
【0206】
i20)5-クロロ-3-ピリジル-2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(4-クロロ-3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
3-フルオロ-5-((トリメチルシリル)エチニル)ピリジン
【化96】

ジイソプロピルアミン(5750mg、56.8mmol)中の3-ブロモ-5-フルオロピリジン(0.5g、2.84mmol)、ヨウ化銅(I)(81.2mg、0.426mmol)およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロライド(311mg、0.426mmol)の溶液に、エチニル(トリメチル)シラン(419mg、4.26mmol)を添加した。混合物を窒素雰囲気下、80℃で一晩攪拌した。減圧下で溶媒を除去した後、ヘキサンを移動相として用いたフラッシュクロマトグラフィーにより残留物を精製して標題化合物150mg(27.3%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.42(s,1H),8.33(d,J=2.8Hz,1H),7.39(ddd,J=9.0,2.7,1.6Hz,1H),0.20(s,9H).
【0207】
3,4-ジクロロフェニル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-3-デオキシ-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
【化97】

3,4-ジクロロベンゼンチオール(4.61g、0.03mol)のN、N-ジメチルホルムアミド(0.05L)溶液に、NaH(0.53g、0.02mol)を添加した。混合物を室温で30分間攪拌した。DMF(10mL)中の2,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-1-クロロ-3-デオキシ-β‐D-ガラクトピラノシド(4.5g、0.01mol)を加え、反応混合物を50℃で20時間攪拌した。混合物をDCM(100mL)、0.5Mクエン酸(50mL)および水(50mL)で希釈した。有機相を単離し、水(100mL×2)で洗浄し、濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(SiO/PE:EA=3:1)で精製して、標題化合物5.1g(81%)を白色固体として得た。[C1819ClS][M+NHのm/z計算値は509.0、実測値は509.0であった。
【0208】
5-クロロ-3-ピリジル-2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(4-クロロ-3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
【化98】

3,4-ジクロロフェニル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-3-デオキシ-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド(50mg、0.102mmol)および
2-(5-フルオロ‐3-ピリジル)エチニル-トリメチル-シラン(85mg、0.406mol)の混合物をCHCN(5ml)に溶解した。次いでCsF(30.9mg、0.203mmol)およびDIEA(0.174ml、1.02mmol)を添加した。混合物を室温で5分間攪拌した。ヨウ化銅(I)(5.80mg、0.0305mmol)を添加した。混合物を室温で一晩攪拌した。次いで、混合物を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(SiO/PE/EA2:1=1:1)で精製して、標題化合物45.0mg(72.2%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.78(s,1H),8.46(d,J=2.7Hz,1H),7.98-7.94(m,1H),7.91(s,1H),7.62(d,J=2.1Hz,1H),7.43(d,J=8.4Hz,1H),7.34(dd,J=8.4,2.1Hz,1H),6.15(d,J=5.6Hz,1H),6.10(dd,J=11.4,5.6Hz,1H),5.62(d,J=2.2Hz,1H),5.23(dd,J=11.4,3.1Hz,1H),4.84(t,J=6.3Hz,1H),4.12(ddd,J=19.1,11.6,6.4Hz,2H),2.08(s,3H),2.01(s,3H),1.98(s,3H).
【0209】
i21)5-クロロ-3-ピリジル-2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(3,4-ジクロロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
2-(3,4-ジクロロフェニル)エチニル-トリメチル-シラン
【化99】

4-ブロモ-1,2-ジクロロ-ベンゼン(500mg、2.21mmol)のCHCN(5mL)溶液に、CuI(126mg、0.66mmol)、DIPEA(2.0mL)、Pd(PPhCl(155mg、0.22mmol)、エチニル(トリメチル)シラン(435,4.43mmol)を添加した。混合物をN下、50℃で20時間加熱した。溶媒を除去して残留物を得た。残留物をカラムクロマトグラフィー(PE/EA=10/1)で精製して、標題化合物(130mg、24.1%)を得た。
[C1112ClSi][M]のm/z計算値は242.0、実測値は242.0、[M-15]のm/z計算値は227.0、実測値は227.0であった。
【0210】
5-クロロ-3-ピリジル-2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(3,4-ジクロロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
【化100】

5-クロロ-3-ピリジル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-3-デオキシ-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド(50mg、0.11mmol)のCHCN(5mL)溶液に、2-(3,4-ジクロロフェニル)エチニル-トリメチル-シラン(130mg、0.53mmol)、CuI(6mg、0.03mmol)、CsF(33mg、0.22mmol)、DIEA(0.1mL)を添加した。反応容器を窒素で3回パージした。反応物を濃縮乾固した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(EA:PE=1:10~1:2、ISCO(登録商標)12g、25ml/分、順相シリカ、uv254)で精製して、標題化合物(50mg、73%)を得た。
[C2523ClS][M+H]のm/z計算値は629.0、実測値は629.0であった。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.58(d,J=1.9Hz,1H),8.53(d,J=2.2Hz,1H),7.92(d,J=2.0Hz,1H),7.88(t,J=2.1Hz,1H),7.82(s,1H),7.64(dd,J=8.3,2.0Hz,1H),7.51(d,J=8.3Hz,1H),6.15(d,J=5.6Hz,1H),6.10(dd,J=11.4,5.6Hz,1H),5.63(d,J=2.1Hz,1H),5.23(dd,J=11.4,3.1Hz,1H),4.89-4.84(m,1H),4.21-4.05(m,2H),2.07(s,3H),2.04(s,3H),1.99(s,3H).
【0211】
i22)3,4-ジクロロフェニル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(5-クロロ-3-ピリジル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
3-クロロ-5-((トリメチルシリル)エチニル)ピリジン
【化101】

ジイソプロピルアミン(15mL)中の
3-ブロモ-5-クロロピリジン(0.5g、2.60mmol)、ヨウ化銅(I)(74.2mg、0.390mmol)およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロライド(284mg、0.39mmol)の溶液に、エチニル(トリメチル)シラン(383mg、3.90mmol)を添加した。混合物を窒素雰囲気下、80℃で一晩攪拌した。溶媒を減圧下で除去し、残留物をヘキサンを移動相として用いたカラムクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物230mg(42.2%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.48(d,J=1.7Hz,1H),8.42(d,J=2.3Hz,1H),7.68-7.66(m,1H),0.19(s,9H).
【0212】
3,4-ジクロロフェニル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[4-(5-クロロ-3-ピリジル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド
【化102】

3,4-ジクロロフェニル2,4,6-トリ-O-アセチル-3-アジド-3-デオキシ-1-チオ-α-D-ガラクトピラノシド(50mg、0.102mmol)および2-(5-クロロ-3-ピリジル)エチニル-トリメチル-シラン(85mg、0.44mmol)をCHCN(5ml)に溶解した。次いで、CsF(30.9mg、0.203mmol)およびDIEA(0.174ml、1.02mmol)を添加した。混合物を室温で5分間攪拌した。ヨウ化銅(I)(5.80mg、0.0305mmol)を添加した。混合物を室温で一晩攪拌した。次いで、混合物を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(SiO/PE/EA2:1=1:1)で精製して、標題化合物45.0mg(70.3%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.77(d,J=1.8Hz,1H),8.48(d,J=2.3Hz,1H),8.15(t,J=2.1Hz,1H),7.84(s,1H),7.55(d,J=2.1Hz,1H),7.36(d,J=8.4Hz,1H),7.27(dd,J=8.4,2.1Hz,1H),6.08(d,J=5.6Hz,1H),6.03(dd,J=11.4,5.6Hz,1H),5.55(d,J=2.1Hz,1H),5.16(dd,J=11.4,3.1Hz,1H),4.77(t,J=6.3Hz,1H),4.14-3.94(m,2H),2.01(s,3H),1.94(s,3H),1.91(s,3H).
【0213】
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