(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-24
(45)【発行日】2023-02-01
(54)【発明の名称】スマートブロードキャストデバイス
(51)【国際特許分類】
G06F 3/16 20060101AFI20230125BHJP
G06F 1/16 20060101ALI20230125BHJP
G06F 1/18 20060101ALI20230125BHJP
G06F 3/0487 20130101ALI20230125BHJP
G06F 3/0481 20220101ALI20230125BHJP
【FI】
G06F3/16 620
G06F1/16 312F
G06F1/16 312Z
G06F1/18 E
G06F3/0487
G06F3/0481
(21)【出願番号】P 2019555849
(86)(22)【出願日】2018-08-09
(86)【国際出願番号】 CN2018099558
(87)【国際公開番号】W WO2019033980
(87)【国際公開日】2019-02-21
【審査請求日】2019-12-12
(31)【優先権主張番号】201721023382.5
(32)【優先日】2017-08-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】520015461
【氏名又は名称】アドバンスド ニュー テクノロジーズ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100205785
【氏名又は名称】▲高▼橋 史生
(72)【発明者】
【氏名】ラン・ビエン
(72)【発明者】
【氏名】ファンミ・イン
(72)【発明者】
【氏名】レ・ジョウ
【審査官】木村 慎太郎
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第204242237(CN,U)
【文献】国際公開第2015/062232(WO,A1)
【文献】特開2015-148853(JP,A)
【文献】特開2013-017157(JP,A)
【文献】特開2016-133955(JP,A)
【文献】特開2016-170697(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/16
G06F 1/16
G06F 1/18
G06F 3/0487
G06F 3/0481
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
支払伝送のためのスマートブロードキャストデバイスであって、前記スマートブロードキャストデバイスは、
支払図形コードを表示するように構成された第1表面と、前記スマートブロードキャストデバイスの識別子を表示するように構成された下面と、を含み、前記第1表面と前記下面はスキャン角度を定める、デバイス本体と、
前記デバイス本体の内部にインストールされ、無線リンクまたは有線リンクを介して外部装置と通信し、前記外部装置から通信信号を受信することに応答して、トリガ信号を生成し、前記スマートブロードキャストデバイスと商人アカウントとの間のバインディング状態を照会するために前記無線リンクおよび/または前記有線リンクを使用するように構成された、通信モジュールであって、前記通信信号は、前記支払図形コードに関連付けられ
、ユーザが前記外部装置に支払要求を送信するために前記支払図形コードをスキャンしたことに応答して前記スマートブロードキャストデバイスに送信する、支払結果を含む、通信モジュールと、
前記デバイス本体の内部にインストールされ、前記通信モジュールに電気的に接続され、支払結果オーディオ信号を生成するために、前記通信モジュールから受信した前記トリガ信号を処理するように構成された、処理モジュールと、
前記デバイス本体の内部にインストールされ、前記処理モジュールに電気的に接続され、前記処理モジュールから前記支払結果オーディオ信号を受信することに応答して支払結果オーディオを出力するように構成されたスピーカと、を備える、
スマートブロードキャストデバイス。
【請求項2】
前記第1表面は、前記支払図形コードを表示するように構成されたディスプレイ画面を含む、
請求項1に記載のスマートブロードキャストデバイス。
【請求項3】
前記支払図形コードのコードレイヤは前記第1表面に貼りつけられる、
請求項1に記載のスマートブロードキャストデバイス。
【請求項4】
前記第1表面と前記下面との間の前記スキャン角度は90度未満である、
請求項1に記載のスマートブロードキャストデバイス。
【請求項5】
前記第1表面と前記下面との間の前記スキャン角度は、20度から70度である、
請求項4に記載のスマートブロードキャストデバイス。
【請求項6】
前記スピーカのスピーカホールは、前記第1表面上の前記支払図形コードの左側と右側に配置される、
請求項1に記載のスマートブロードキャストデバイス。
【請求項7】
前記デバイス本体にインストールされ、エンドユーザデバイスを充電するために電力を出力するように構成された、USBインタフェースをさらに含む、
請求項1に記載のスマートブロードキャストデバイス。
【請求項8】
前記デバイス本体にインストールされ、前記処理モジュールによって出力される光ドライブ信号に基づいて対応する光プロンプトを出力するように構成されたLEDステータスインジケータをさらに含む、
請求項1に記載のスマートブロードキャストデバイス。
【請求項9】
前記支払結果オーディオの音量を調整するように構成された音量調整ボタンをさらに含む、請求項1に記載のスマートブロードキャストデバイス。
【請求項10】
前記デバイス本体の内部にインストールされ、エンドユーザデバイス情報を検出するように構成された、Wi-Fiプローブモジュールであって、
前記処理モジュールは、所定のプロトコルに従って、前記Wi-Fi
プローブモジュールによって検出された前記エンドユーザデバイス情報をカプセル化し、前記通信モジュールを使用することによって、前記エンドユーザデバイス情報を報告するようにさらに構成された、
請求項1に記載のスマートブロードキャストデバイス。
【請求項11】
前記デバイス本体の内部にインストールされ、近距離無線通信(Near Field Communication, NFC)機能を備えるエンドユーザデバイスが検出されると、NFC技術を使用することによって前記支払図形コードに含まれる情報を前記エンドユーザデバイスに送信するように構成された、NFCモジュールをさらに含む、
請求項1に記載のスマートブロードキャストデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、スマートハードウェア技術の分野に関し、特に、スマートブロードキャストデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
インターネット技術の急速な発展により、電子取引が人々の生活に入り込んでいる。オンライン送金およびオンライン支払といったオンライン電子取引は、徐々にオフラインで実行される。例えば、商人から物やサービスを購入したあと、ユーザはインターネットを介して代金を支払う。オフライン電子取引シナリオにおいて、よりタイムリーで信頼性の高い取引結果のフィードバックソリューションが必要とされている。
【発明の概要】
【0003】
これに鑑みて、本明細書はスマートブロードキャストデバイスを提供する。
【0004】
本明細書は、以下の技術的解決策を使用することによって実装される。
【0005】
スマートブロードキャストデバイスは、デバイス本体であって、支払い図形コードを含む第1表面を含む、デバイス本体と、通信モジュールであって、デバイス本体の内部にインストールされ、無線リンクおよび/または有線リンクを介して外部と通信する、通信モジュールと、処理モジュールであって、デバイス本体の内部にインストールされ、通信モジュールに電気的に接続された処理モジュールと、デバイス本体の内部にインストールされ、処理モジュールに電気的に接続されたスピーカと、を含み、通信モジュールを使用することによって外部のトリガ信号を受信すると、処理モジュールはスピーカに支払結果オーディオ信号を出力して、前記スピーカを駆動して支払結果オーディオを出力する。
【0006】
任意選択で、第1表面は、支払図形コードを表示するように構成されたディスプレイ画面を含む。
【0007】
任意選択で、支払図形コードのコードレイヤは前記第1表面に貼りつけられる。
【0008】
任意選択で、デバイス本体は、下面をさらに含み、第1表面と下面との間の角度は90度未満である。
【0009】
任意選択で、第1表面と下面との間の角度は、20度から70度である。
【0010】
任意選択で、スピーカのスピーカホールは、第1表面上の支払図形コードの左側と右側に配置される。
【0011】
任意選択で、スマートブロードキャストデバイスはさらに、デバイス本体にインストールされ、エンドユーザのデバイスを充電するために電力を出力するように構成された、USBインタフェースをさらに含む。
【0012】
任意選択で、スマートブロードキャストデバイスはさらに、デバイス本体にインストールされ、処理モジュールによって出力される光ドライブ信号に基づいて対応する光プロンプトを出力するように構成される。
【0013】
任意選択で、スマートブロードキャストデバイスはさらに、音量調整ボタンを含む。
【0014】
任意選択で、スマートブロードキャストデバイスはさらに、デバイス本体の内部にインストールされ、エンドユーザのデバイス情報を検出するように構成された、Wi-Fiプローブモジュールを含み、処理モジュールは、所定のプロトコルに従って、Wi-Fiモジュールによって検出されたエンドユーザデバイス情報をカプセル化し、通信モジュールを使用することによって、エンドユーザデバイス情報を報告するようにさらに構成される。
【0015】
任意選択で、スマートブロードキャストデバイスはさらに、デバイス本体にインストールされ、NFC機能を備えるエンドユーザデバイスが検出されると、NFC技術を使用することによって支払図形コードに含まれる情報をエンドユーザデバイスに送信するように構成された、NFCモジュールを含む。
【0016】
前述の説明から、本明細書で説明されるスマートブロードキャストデバイスは、支払図形コードと支払結果ブロードキャスト機能を統合し、ユーザは、デバイス本体に含まれる支払図形コードをスキャンすることによって支払をすることができ、スマートブロードキャストデバイスの処理モジュールは、通信モジュールを使用することによって支払システムからトリガ信号を受信し、支払結果オーディオ信号をスピーカに出力して、スピーカを駆動して支払結果オーディオを出力することができる。このように、支払結果をタイムリーかつ信頼性の高い方法で、ブロードキャストすることができ、電子決済の体験を改善することができる。さらに、支払システムのブランド効果を向上させることができ、支払システムの宣伝に役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本明細書の例示的な実装に従った、スマートブロードキャストデバイスを示す概略図である。
【
図2】本明細書の例示的な実装に従った、スマートブロードキャストデバイス上の支払図形コードのスキャンを示す概略図である。
【
図3】本明細書の例示的な実装に従った、別のスマートブロードキャストデバイスを示す概略図である。
【
図4】本明細書の例示的な実装に従った、スマートブロードキャストデバイスのバインディングを示す概略フローチャートである。
【
図5】本明細書の例示的な実装に従った、スマートブロードキャストデバイス上の電源投入を示す概略フローチャートである。
【
図6】本明細書の例示的な実装に従った、スマートブロードキャストデバイスによる支払結果オーディオのブロードキャストを示す概略フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
実装例はここで詳細に説明され、実装は添付図面に示される。以下の説明が添付図面に関連する場合、特に明記しない限り、異なる添付図面の同じ番号は同じか又は類似する要素を表す。以下の実装例で説明する実装は、本明細書と一致するすべての実装を表すものではない。むしろ実装は、添付の特許請求の範囲に詳細に記載され、本明細書のいくつかの態様と一致する装置および方法の一例にすぎない。
【0019】
本明細書で使用される用語は、単に特定の実施形態を説明するために使用されるものであり、本明細書を限定することを意図するものではない。本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される用語「1つの(a)」および「その(the)」は、文脈で明確にされない限り、複数形も含むことを意図している。本明細書で使用される「および/または(and/or)」は、1つ又は複数の関連する列挙された項目の任意の、または全ての可能な組み合わせを示し、含むことをさらに理解されたい。
【0020】
本明細書では、第1(first)、第2(second)、および第3(third)などの用語を使用して様々な種類の情報を記述することができるが、情報はこれらの用語に限定されないことを理解されたい。これらの用語は、同じタイプの情報を区別するためにのみ使用される。例えば、本明細書の範囲内において、第1の情報を第2の情報と呼ぶこともできる。同様に、第2の情報を第1の情報と呼ぶこともできる。文脈に応じて、例えば、本明細書で使用される用語「もし(if)」は、「間(while)」、「とき(when)」、または「判断に応じて(in response to determining)」と解釈されることができる。
【0021】
本明細書は、支払システムとスマートブロードキャストデバイスとの間の協力を通じて実装されることができるスマートブロードキャストソリューションを提供する。支払システムは通常、支払サービスプロバイダによって配置されたサーバまたはサーバクラスタである。スマートブロードキャストデバイスはオーディオブロードキャスト機能を有する。
【0022】
図1は、本明細書の例示的な実装に従った、スマートブロードキャストデバイスを示す概略図である。
【0023】
図1を参照すると、スマートブロードキャストデバイスはデバイス本体100を含み、デバイス本体100は支払い図形コード1011を含む第1表面101を含む。支払い図形コード1011は、サービスプロバイダのアカウントの識別情報を含むことができる。例えば、支払い図形コード1011は、商人アカウントの識別子を含むことができ、ユーザは支払いのために支払い図形コード1011をスキャンすることができる。あるいは、支払い図形コード1011はランダムコードを含むことができ、商人は支払い図形コード1011を商人のアカウントにバインドすることができ、その後ユーザは支払のために支払い図形コード1011をスキャンすることができる。実施形態は、本明細書においては限定されない。
【0024】
例えば、支払い図形コード1011のコーディングレイヤは、第1表面101に貼りつけられることができる。例えば、商人は商人アカウント情報を含む支払い図形コードを印刷して、次いで支払い図形コードを第1表面101に貼り付ける。
【0025】
別の例において、第1表面101は、支払い図形コード1011を表示するように構成されたディスプレイスクリーン(図示せず)を含むことができる。例えば、スマートブロードキャストデバイスが商人アカウントにバインドされたあと、支払システムは商人アカウントに関する情報をスマートブロードキャストデバイスに送信することができ、スマートブロードキャストデバイスは商人アカウント情報を含む支払い図形コード1011をディスプレイスクリーンに表示することができる。
【0026】
もちろん、実際には支払い図形コード1011は別の方法に含まれてもよく、実施形態は本明細書において限定されない。
【0027】
本実施形態において、ユーザが支払い図形コード1011をスキャンするのを助けるために、デバイス本体の第1表面101と下面との間の夾角は90度未満に設定されてもよい。
図2を参照すると、一般的な卓上の高さは通常70cmから1mの範囲であるから、ユーザが立っているときに携帯電話などのエンドユーザデバイスを使用する姿勢に適応するため、ユーザが支払図形コード1011をスキャンするのを助けるのに、デバイス本体の第1表面101と下面との間の夾角は20度から70度に設定されることができ、ユーザは携帯電話を保持する姿勢を過度に調整する必要がない。よって、ユーザエクスペリエンスを向上することができる。
【0028】
再度
図1を参照すると、スマートブロードキャストデバイスのデバイス本体100は、電源キー(メイン制御キー)102、音量調整キー103、LEDステータスインジケータ104、USBインタフェース(図示せず)、電源ケーブル(図示せず)などがさらに提供されることができる。通常、2つの音量調整キー103があり、1つのキーは音量を上げるように構成され、もう一つのキーは音量を下げるように構成される。USBインタフェースは、第1表面101の反対側のデバイス本体100の第2表面(図示せず)に配置されることができ、携帯電話のようなエンドユーザデバイスを充電するための電力を出力する。例えば、USBインタフェースは、5V/1Aの電力を出力する。電源ケーブルは220Vなどの交流に接続するために使用されることができる。
【0029】
あるいは、電源キー102、音量調整キー103、およびLEDステータスインジケータ104は、デバイス本体100上の別の場所に設置されることができる。実施形態は、本明細書において限定されない。
【0030】
図3は、本明細書の例示的な実装に従った、別のスマートブロードキャストデバイスを示す概略図である。
【0031】
図1に示す実装に基づいて、
図3を参照すると、スマートブロードキャストデバイスは、通信モジュール105をさらに含むことができる。通信モジュール105は、デバイス本体100内部にインストールされ、無線および/または有線リンクを介して外部と通信することができる。例えば、通信モジュール105はWi-Fiモジュールとすることができ、Wi-Fi技術を使用することにより、外部と通信することができる。別の例として、通信モジュール105はブルートゥース(登録商標、以下同じ)モジュールとすることができ、ブルートゥース技術を使用することにより、外部と通信することができる。もちろん、通信モジュール105は、Wi-Fiモジュールやブルートゥースモジュールといった通信機能を有するモジュールの総称としても使用されることもできる。実施形態は本明細書において限定されない。
【0032】
スマートブロードキャストデバイスは、処理モジュール106をさらに含む。処理モジュール106は、デバイス本体100内部にインストールされることができ、通信モジュールに電気的に接続されることができる。処理モジュール106は、マイクロコントロールユニット(micro control unit, MCU)、CPU、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field-programmable gate array, FPGA)等であり得る。実施形態は本明細書において限定されない。
【0033】
スマートブロードキャストデバイスは、スピーカ107をさらに含むことができる。スピーカ107は、デバイス本体100内部にインストールされ、処理モジュール106に電気的に接続されることができる。例えば、
図1を再度参照すると、スピーカ107のスピーカホール1071は、第1表面101上の支払図形コード1011の左側と右側に配置されることができる。もちろん、スピーカ107のスピーカホール1071は、デバイス本体100の別の位置に代わりに配置されることもできる。実施形態は本明細書において限定されない。
【0034】
スマートブロードキャストデバイスは、さらにメモリ108、不揮発性メモリ109等を含むことができる。実施形態は本明細書において限定されない。
【0035】
本実施形態において、例えば、サービスプロバイダが商人であるとき、商人は事前にスマートブロードキャストデバイスを商人のコレクションアカウントにバインドすることができる。例えば、商人は、コレクションアカウントに基づいて、ログインするクライアントを使用することによって、スマートブロードキャストデバイスのデバイス図形コードをスキャンすることができ、クライアントは、解析を通じてデバイス図形コードからデバイスの一意のハードウェア識別子を取得し、次いでハードウェア識別子とコレクションアカウントを含むバインディング要求を支払システムに送信することができ、支払システムは、ハードウェア識別子とコレクションアカウント間のバインディング関係を保存する。
【0036】
本実施形態において、コレクションアカウントに対する支払要求を処理した後、支払システムはコレクションアカウントにバインドされたハードウェア識別子に基づいて、スマートブロードキャストデバイスにトリガ信号を送信することができる。スマートブロードキャストデバイスの処理モジュール106は、通信モジュール105を使用することによって、支払システムからのトリガ信号を受信することができ、スピーカ107を駆動して支払結果オーディオ、例えば、**元は正常に受信された、を出力するために、支払結果オーディオ信号をスピーカ107にさらに出力することができる。
【0037】
上記の説明から、本明細書で説明されるスマートブロードキャストデバイスは、支払図形コードと支払結果ブロードキャスト機能を統合していること、ユーザはデバイス本体に含まれる支払図形コードをスキャンすることによって支払をすることができ、スマートブロードキャストデバイスの処理モジュールは、通信モジュールを使用することによって支払システムからトリガ信号を受信し、支払結果オーディオ信号をスピーカに出力してスピーカを駆動して支払オーディオを出力することができることがわかる。このように、支払結果がタイムリーかつ信頼性の高い方法でブロードキャストされることができ、電子決済の体験が改善する。さらに、支払システムのブランド効果を向上させることができ、これは支払システムの宣伝に役立つ。
【0038】
以下は、サービスプロバイダが商人である例を使用して、スマートブロードキャストデバイスのネットワーク構成、スマートブロードキャストデバイスのバインディング、スマートブロードキャストデバイスの電源投入、および支払結果オーディオの出力に関して本明細書の具体的な実装プロセスを個別に説明する。
【0039】
1.スマートブロードキャストデバイスのネットワーク構成
【0040】
本実施形態において、商人がスマートブロードキャストデバイスを使用する前に、スマートブロードキャストデバイスがインターネットにアクセスできるように、通常、ネットワークはスマートブロードキャストデバイス用に構成される必要がある。
【0041】
本実施形態において、スマートブロードキャストデバイスの通信モジュール105は、Wi-Fiモジュールを含み、Wi-FiモジュールはSTA(Statioin)モードおよびAP(Access Point)モードをサポートする。
【0042】
スマートブロードキャストデバイスが電源投入された後、指定された物理キーによるトリガを通じて商人はWi-FiモジュールをAPモードに切り替えることができる。APモードにおいて、スマートブロードキャストデバイスはアクセスポイントとして機能し、エンドユーザデバイスの接続を許可することができる。指定された物理キーは開発者によって設定されることができる。意図しないタッチを軽減するために、例えば電源キーと音量(-)キーといった二つの物理キーがインストールされることができる。
【0043】
携帯電話が例として使用される。商人は、Wi-FiモジュールをAPモードに切り替えるために電源キーと音量(-)キーを同時に押し、次いでスマートブロードキャストデバイスのサービスセット識別子(SSID)を携帯電話のWi-Fiリストから選択し、対応するパスワードを入力して、接続を確立することができる。スマートブロードキャストデバイスのSSIDおよび対応するパスワードは、デバイス本体100に予め印刷されることができ、例えば、デバイス本体100の下面あるいは別の位置に予め印刷されることができる。
【0044】
携帯電話がスマートブロードキャストデバイスのWi-Fiに正常にアクセスした後、商人は、Wi-Fi接続を介して、例えばルータのSSDIやパスワードといったWi-Fi接続情報を設定することができる。例えば、スマートブロードキャストデバイスのWi-Fiに正常にアクセスした後、クライアントは、スマートブロードキャストデバイスが接続されたというメッセージを表示することができ、次いで商人はクライアントを使用することによって、スマートブロードキャストデバイスのためのルータのSSIDとパスワードを設定することができる。
【0045】
クライアント設定SSIDとパスワードを受信した後、スマートブロードキャストデバイスは、Wi-FiモジュールをSTAモードに切り替え、次いで、インターネットにアクセスするために、設定されたSSIDとパスワードに基づいて対応するWi-Fiネットワークにアクセスすることができる。
【0046】
インターネットにアクセスした後、スマートブロードキャストデバイスは、支払システムの事前設定されたアドレスに基づいて支払システムに長い接続を確立することができ、支払システムによって送信された様々なタイプの情報を受信する。
【0047】
支払システムのアドレスは通常、不揮発性メモリ109に保存される。長い接続の確立のための要求パケットは通常、処理モジュール106によってカプセル化され、通常、通信モジュール105を使用することによって、送信および受信される。
【0048】
スマートブロードキャストデバイスの各機能が本明細書で後に説明されるとき、各機能の実装手順が強調される。対応する機能を実装するために、スマートブロードキャストデバイスのハードウェアモジュールが協力するプロセスについて、関連する技術を参照することができる。本明細書において詳細は省略される。例えば、プロセッサ105は、スピーカにオーディオ信号を出力し、対応するオーディオを出力するためにスピーカを駆動し、これはスマートブロードキャストデバイスによって対応するオーディオを出力していると説明されることができる。
【0049】
別の例において、スマートブロードキャストデバイスのネットワークが構成されたとき、スマートブロードキャストデバイスにブルートゥース接続が最初に確立されることができ、次いでブルートゥース接続を使用することによって、Wi-Fi接続情報が送信され、そうすることによってスマートブロードキャストデバイスはインターネットにアクセスする。実施形態は本明細書において限定されない。
【0050】
2.スマートブロードキャストデバイスのバインディング
【0051】
本実施形態において、スマートブロードキャストデバイスのデバイス本体100は通常、デバイス図形コード(図示せず)をさらに含むことができる。デバイス図形コードは、一意のハードウェア識別子といった、デバイスのデバイス識別子が含む。
【0052】
デバイス図形コードは通常、商人がスマートブロードキャストデバイスをバインドするときにのみ使用される。従って、デバイス図形コードはデバイス本体100の下面に提供されることができる。例えば、デバイス図形コードはデバイス本体の下面に貼り付けられる。もちろん、デバイス図形コードは、例えば第1表面101の反対側の表面といった、デバイス本体の別の位置に代わりに配置されることができる。デバイス図形コードの形態は、バーコード、二次元コードなどであることができる。実施形態は本明細書において限定されない。
【0053】
商人は、スマートブロードキャストデバイスを使用する前に、スマートブロードキャストデバイスを商人のコレクションアカウント(以下、商人アカウントと呼ぶ)にバインドする必要がある。
【0054】
本明細書において、
図4を参照すると、スマートブロードキャストデバイスをバインディングするプロセスは以下のステップを含むことができる。
【0055】
ステップ402:クライアントはスマートブロードキャストデバイス上のデバイス図形コードをスキャンする。
【0056】
商人は、商人アカウントに基づいてログインするクライアントを使用することによって、スマートブロードキャストデバイス上のデバイス図形コードをスキャンすることができる。
【0057】
ステップ404:クライアントは、スマートブロードキャストデバイスをバインディングするためのリクエストを支払システムに送信する。
【0058】
スキャンの後、クライアントは、スマートブロードキャストデバイスのデバイス識別子を取得することができ、次いでクライアントはブロードキャストデバイスをバインディングするためのリクエストを支払システムに送信することができる。要求は、例えば商人アカウントの識別情報といった、デバイス識別子と商人アカウントを含む。
【0059】
ステップ406:支払システムはスマートブロードキャストデバイスが許可されているか否かを検証する。
【0060】
ブロードキャストデバイスバインディングするためのリクエストを受信した後、支払システムは、デバイス識別子に基づいて、対応するスマートブロードキャストデバイスが許可されているか否かを最初に検証することができる。
【0061】
例えば、支払システムは、スマートブロードキャストデバイスが、許可されたデバイスの識別子を保存するハードウェアプラットフォーム上で許可されているか否かを検証することができる。
【0062】
もちろん、支払システムが許可されたデバイスの識別子のリストをローカルに保存する場合、支払システムはローカル検証を実施することができる。実施形態は本明細書において限定されない。
【0063】
スマートブロードキャストデバイスが許可されていないと判断することに応答して、支払システムは、商人にセキュリティリスクを気づかせるためにセキュリティプロンプトをクライアントに返すことができる。
【0064】
ステップ408:スマートブロードキャストデバイスが許可されていると判断することに応答して、支払システムはデバイス識別子を商人アカウントにバインドすることができる。
【0065】
ステップ410:支払システムは、バインディング成功メッセージをクライアントに返す。
【0066】
本実施形態において、デバイス識別子を商人アカウントにバインディングした後、支払システムは対応するスマートブロードキャストデバイスがオンラインであるか否かをさらにチェックする、言い換えると、対応するスマートブロードキャストデバイスが支払システムに長い接続を確立したか否かをチェックすることができる。スマートブロードキャストデバイスがオンラインであると判断することに応答して、支払システムはバインディング成功メッセージをスマートブロードキャストデバイスにさらに送信することができ、スマートブロードキャストデバイスはさらに、ユーザアカウントが正常にバインドされたことを示す音声を出力することができる。
【0067】
バインディング成功音声は、一般的な音声、例えば、アカウントが正常にバインドされました、にすることができる。バインディング成功オーディオは、例えば、Aのアカウントが正常にバインドされた、といった商人アカウントについての情報をさらに含むことができる。商人アカウントについての情報は、支払システムによって送信されたバインディング成功メッセージに含まれる。実施形態は本実装において限定されない
【0068】
本実施形態において、商人は、クライアントを使用することによって、例えば、スマートブロードキャストデバイスがバインドされたか否か、バインドされたスマートブロードキャストデバイスはオンラインであるか否か、といったスマートブロードキャストデバイスの状態を見ることができる。この部分の処理と実装については、関連する技術を参照することができる。本実装においては詳細は省略される。
【0069】
本実施形態において、商人はさらに、クライアントを使用することにより、スマートブロードキャストデバイスをアンバインドすることができ、例えば、クライアントのユーザページによって提供されるアンバインドボタンをクリックし、クライアントはさらに支払システムにアンバインド要求を送信することができ、支払システムはさらにスマートブロードキャストデバイスから商人アカウントをアンバインドすることができる。アンバインディングの後、支払システムはさらに、対応するスマートブロードキャストデバイスにアンバインディングメッセージを送信することができ、そうすることによって、スマートブロードキャストデバイスは、例えば「アンバインディングが成功しました」といったアンバインディングプロンプトオーディオを出力する。
【0070】
任意選択で、別の例において、支払システムはさらに、スマートブロードキャストデバイスがセキュリティリスクにさらされているか否かを監視することができ、スマートブロードキャストデバイスがセキュリティリスクにさらされていると判断したとき、商人アカウントからスマートブロードキャストデバイスを自動的にアンバインドし、商人の利益を保護するためにクライアントにプロンプトを送信する。
【0071】
この例において、スマートブロードキャストデバイスはデバイスのデバイスデータを支払システムに定期的に報告することができる。デバイスデータはオペレーティングシステムバージョン番号、スピーカファームウェア番号等を含むことができる。デバイスデータを受信した後、支払システムは、デバイスデータに基づいて、スマートブロードキャストデバイスがセキュリティリスクにさらされているか否かを判断することができる。例えば、支払システムは、オペレーティングシステムバージョン番号が最新であるか否か、スピーカファームウェア番号が正しいか否かなどを判断することができる。オペレーティングシステムバージョン番号が最新であり、スピーカファームウェア番号が正しいと判断することに応答して、支払システムは対応するスマートブロードキャストデバイスがセキュリティリスクにさらされていないと判断することができ、オペレーティングシステムバージョン番号が最新でないか、あるいはスピーカファームウェア番号が正しくないと判断することに応答して、支払システムはスマートブロードキャストデバイスがセキュリティリスクにさらされていると判断することができる。もちろん、実際には、デバイスデータはさらに別の情報を含むことができ、支払システムがスマートブロードキャストデバイスがセキュリティリスクにさらされているか否かを判断する方法は、別の情報に基づいてさらに拡張されることができる。実施形態は本明細書において限定されない。
【0072】
この例において、支払システムは、デバイスデータを受信した後に、セキュリティリスクを確認することができる。あるいは、支払システムは受信したデバイスデータを最初に格納し、次いで、ビジーでない時にセキュリティリスクをオフラインで確認することができる。実施形態は本明細書において限定されない。
【0073】
3.スマートブロードキャストデバイスの電源投入
【0074】
図5を参照すると、本実施形態におけるスマートブロードキャストデバイスの電源投入手順は、以下のステップを含むことができる。
【0075】
ステップ502:電源キーを押して保持する。
【0076】
本実施形態において、スマートブロードキャストデバイスの電源キー102が電源投入のために押して保持されることができ、例えば3秒間押して保持される。
【0077】
ステップ504:スマートブロードキャストデバイスは、開始が成功したか否かを判断し、開始が成功したと判断することに応答して、ステップ506を実行する。
【0078】
本実施形態において、開始が失敗したと判断することに応答して、スマートブロードキャストデバイスは、電源投入失敗音を出力することができる。
【0079】
ステップ506:スマートブロードキャストデバイスは、Wi-Fi接続が正常であるか否かを検出し、Wi-Fi接続が正常であると判断することに応答して、ステップ508を実行する。
【0080】
本実施形態においては、スマートブロードキャストデバイスが初めて開始した時にWi-Fi接続情報が設定されていないため、LEDステータスインジケータが赤い光をつける。
【0081】
本実施形態において、Wi-Fi接続情報が設定された後、開始が成功した場合、スマートブロードキャストデバイスは以前に設定されたWi-Fi接続情報に基づいてネットワークへのアクセスを試みる、例えばルータのSSIDとパスワードに基づいてルータへのアクセスを試みることができる。
【0082】
ネットワークが正常に接続された場合、Wi-Fi接続が正常であると判断することができ、ステップ508がさらに実行される。
【0083】
ネットワークが正常に接続されない場合、LEDステータスインジケータは、ネットワークアクセス失敗を促すために赤い光をつけるように制御されることができる。
【0084】
ステップ508:スマートブロードキャストデバイスは、アカウントバインディングが正常であるか否かを検出し、アカウントバインディングが正常であると判断することに応答して、ステップ510を実行する。
【0085】
ステップ506に従って、スマートブロードキャストデバイスは、Wi-Fi接続が正常である場合、支払システムの保存されたアドレスに基づいて支払システムへの長い接続を確立することができ、長い接続を確立したあとに、バインディングクエリ要求を支払システムに送信することができ、デバイスと商人アカウントとの間のバインディング状態を照会する。バインディングクエリ要求は、デバイスのデバイス識別子を含むことができる。
【0086】
バインディングクエリ要求を受信した後、支払システムは、スマートブロードキャストデバイスが商人アカウントにバインドされているか否かを判断し、スマートブロードキャストデバイスにクエリ要求を返すことができる。クエリ結果は、バインド済み、又はアンバインド済みであることができる。
【0087】
バインド済みクエリ結果が受信された場合、アカウントのバインディングが正常であると判断されることができ、次いでステップ510がさらに実行される。
【0088】
アンバインド済みクエリ結果が受信された場合、アカウントのバインディングが異常であると判断されることができ、次いでLEDステータスインジケータが、促すために赤い光をつけるように制御されることができる。LEDステータスインジケータに基づいて、アカウントのバインディングが異常であると判断した場合、商人はクライアントを使用して確認し、時間内にバインディングの異常を解決することができ、これにより、バインディングの異常によって支払結果オーディオがブロードキャストされないという問題を軽減する。
【0089】
ステップ510:緑の光をつけるようにLEDステータスインジケータを制御する。
【0090】
ステップ508における検出結果に基づいて、アカウントのバインディングが正常である場合、スマートブロードキャストデバイスが動作状態に入ったことを示し、それによってLEDステータスインジケータは緑の光をつけることができる。
【0091】
本実施形態において、LEDステータスインジケータによって出力される光プロンプトは一例にすぎないことに留意するに値する。実際、別の光プロンプトが出力されることができる。例えば、LEDステータスインジケータは、Wi-Fi接続が異常であるか、アカウントのバインディングが異常である場合、赤い光をつける。実施形態は本明細書において限定されない。
【0092】
4.支払結果オーディオの出力
【0093】
図6を参照すると、スマートブロードキャストデバイスは、以下のステップを使用することによって、支払結果オーディオをブロードキャストすることができる。
【0094】
ステップ602:ユーザは、スマートブロードキャストデバイスの本体に含まれる支払図形コードをスキャンする。
【0095】
本実施形態において、ユーザが消費を実行した後、ユーザは、スマートブロードキャストデバイスの本体に含まれる2次元支払コードといった支払図形コードを、携帯電話にロードされたクライアントを使用することによってスキャンすることができる。
【0096】
支払図形コードをスキャンした後、クライアントは商人アカウントのための支払ページを表示することができ、ユーザは支払ページ、例えば、支払金額を入力して支払を確認することに基づいて、支払をする。
【0097】
ユーザが支払を確認した後、クライアントは支払システムに支払要求を送信することができる。通常、支払要求は支払金額、商人アカウント、および時間などの情報が含まれる。
【0098】
任意選択で、別の例において、スマートブロードキャストデバイスは、近距離無線通信(Near Field Communication, NFC)モジュールを用いてさらに提供されることができる。NFC技術をサポートするエンドユーザデバイスを検出すると、NFCモジュールは、NFC技術を使用することによって支払図形コードに含まれる情報をエンドユーザデバイスに送信することができる。情報を受信した後、商人アカウントのための支払ページが支払いのためにユーザに表示されることもできる。スマートエンドユーザデバイスが商人アカウントにバインドされた後、支払図形コードに含まれる情報は、支払システムによって送信されることができる。
【0099】
この例において、NFCモジュールは支払図形コードに含まれる情報を送信して、スキャン中にユーザが支払図形コードをスキャンできない時に発生する、スキャン失敗を効果的に軽減する。そのため、スキャン成功率を向上することができる。
【0100】
任意選択で、別の例において、ユーザは、別の場所で商人によって提供された2次元支払コードをスキャンすることによって支払うこともできる。実施形態は本明細書において限定されない。
【0101】
ステップ604:支払システムは、商人アカウントのための支払要求を処理する。
【0102】
ステップ606:支払が成功した後、支払システムは、商人アカウントにバインドされたスマートブロードキャストデバイスのデバイス識別子を検索する。
【0103】
ステップ608:支払システムは、識別されたデバイス識別子に基づいて、対応するスマートブロードキャストデバイスに支払結果を送信する。
【0104】
ステップ610:スマートブロードキャストデバイスは、支払結果オーディオを出力する。
【0105】
一例において、支払システムによって送信された支払結果は、支払結果オーディオであることができ、スマートブロードキャストデバイスは、支払結果オーディオを受信した後、支払結果オーディオを直接再生することができる。
【0106】
別の一例において、通常、支払結果オーディオのデータ量は大きいため、支払結果オーディオの伝送のために支払システムの比較的大きい帯域幅が使用され、支払システムのパフォーマンスに影響する。任意選択で、支払システムによって送信される支払結果は、支払結果オーディオのユニフォームリソースロケータ(Uniform Resource Locator, URL)にすることができる。支払システムによって送信されたURLを受信した後、スマートブロードキャストデバイスは、URLに基づいて対応するアドレスから対応する支払結果オーディオを取得し、次いで対応する支払結果オーディオを再生することができる。支払結果オーディオが直接送信される方法とは異なり、この解決策は、支払システムのパフォーマンスを向上する。
【0107】
別の一例において、より少ないネットワークリソースを使用して、支払結果伝送効率を改善するために、スマートブロードキャストデバイスは、オーディオの組み合わせの方法で支払結果オーディオをブロードキャストすることができる。
【0108】
詳細には、スマートブロードキャストデバイスは、支払結果オーディオ、例えば、「正常に受信されました」「元」などの基本のオーディオを事前に保存することができる。支払が成功した後、支払システムによってスマートブロードキャストデバイスに送信される支払結果は、支払結果パラメータ、例えばユーザによって支払われた特定の金額であることができる。
【0109】
支払結果パラメータを受信した後、スマートブロードキャストデバイスは、支払結果パラメータとブロードキャストのための保存された基本オーディオに基づいて支払結果オーディオを組み合わせることができる。
【0110】
例えば、ユーザは10元を正常に支払った。この場合において、支払システムは、支払結果パラメータ10を送信することができ、支払結果パラメータ10を受信した後、スマートブロードキャストデバイスは、基本オーディオ「正常に受信されました」と「元」を取得することができ、次いで、ブロードキャストのための支払結果オーディオ「10元が正常に受信されました」を組み合わせる。
【0111】
別の一例において、支払が失敗した場合、支払システムは、対応するスマートブロードキャストデバイスに支払結果を送信することもでき、そうすることによって、スマートブロードキャストデバイスは対応する支払結果オーディオを出力する。実施形態は本明細書において限定されない。
【0112】
商人アカウントにバインドされた後、本明細書で提供されるスマートブロードキャストデバイスは商人アカウントに固有の支払結果オーディオをブロードキャストすることができ、そうすることによって、商人のスタッフが支払結果をタイムリーに聞くことができる。スマートスピーカとは異なり、スマートブロードキャストデバイスはエンドユーザデバイスから独立している。商人アカウントに基づいてログインするエンドユーザデバイスが店にない場合、例えば、店主が携帯電話を持って店を離れる時、商人のスタッフも支払結果を聞くことができ、商人の利益を保護する。さらに、本明細書で提供されるスマートブロードキャストデバイスに従って、支払システムのブランド効果を向上することができ、これは支払システムの宣伝に役立つ。
【0113】
別の例において、Wi-Fiプローブモジュールは、スマートブロードキャストデバイスにさらにインストールされることができ、エンドユーザデバイス情報を検出して、例えば客の流れる量、ユーザの数、失ったユーザの数といった動作状況を商人が分析するのを支援するように構成されることができる。
【0114】
Wi-Fiプローブモジュールは、検出情報を支払システムに報告することができる。例えば、Wi-Fiプローブモジュールは、所定のプロトコルに従って検出情報をカプセル化し、次いで検出情報を支払システムに報告する。検出情報は、エンドユーザデバイスの数と、エンドユーザデバイスのデバイス情報、例えば、メディアアクセスコントロール(media access control, MAC)アドレスが含まれ得る。
【0115】
検出情報を受信した後、支払システムは、ユーザ保持分析、ファネル分析等を実行して、商人が商人の動作ステータスを分析するのを支援し、分析結果を商人にプッシュすることができる。
【0116】
任意選択で、Wi-Fiプローブモジュールに基づいて、支払システムは、音声プッシュ情報のカスタマイズにおいて商人をさらにサポートできる。
【0117】
例えば、商人は、30人のユーザが店にいるときに、ユーザが購入した商品に対して50元以上を費やすと、すべてのユーザが無料でコーラ(coke)を獲得できるプロモーションプログラムを実施したい。商人は、クライアントを使用することによって、プログラムのプッシュ情報オーディオとプッシュ条件を事前設定することができる。プッシュ条件は、店に30人のユーザがいることであり、プッシュ情報オーディオは「ユーザが購入した商品に50元以上費やすと、すべてのユーザが無料でコーラを獲得できます」である。
【0118】
以前の構成に基づいて、スマートブロードキャストデバイスによって報告された検出情報を受信した後、支払システムは、検出情報に含まれるエンドユーザデバイスの数が30に達したか否かを判断できる。エンドユーザデバイスの数が30に達すると、支払システムは、ストアに30人のユーザがいると判断することができ、次いで商人によって設定されたプッシュ情報の音声、例えばプッシュ情報のオーディオのURLをスマートブロードキャストデバイスに送信することができ、そうすることによってスマートブロードキャストデバイスはプッシュ情報オーディオをブロードキャストする。
【0119】
実際には、商人は大量のプッシュ情報オーディオおよび対応するプッシュ条件を設定することができる。本明細書において実施形態は制限されていない。
【0120】
前述の説明は、本開示の好ましい実装に過ぎず、本開示を限定することを意図するものではない。本開示の精神および原理の範囲内で行われる任意の修正、同等の置換、または改善は、本開示の保護範囲内にあるものとする。
【符号の説明】
【0121】
100 デバイス本体
101 第1表面
102 電源キー
103 音量調整キー
104 ステータスインジケータ
105 通信モジュール
106 処理モジュール
107 スピーカ
108 メモリ
109 不揮発性メモリ
1011 支払い図形コード
1071 スピーカホール