(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-24
(45)【発行日】2023-02-01
(54)【発明の名称】尿失禁治療のための尿道プラグおよびシステム
(51)【国際特許分類】
A61F 5/37 20060101AFI20230125BHJP
【FI】
A61F5/37 A
(21)【出願番号】P 2020510109
(86)(22)【出願日】2018-08-22
(86)【国際出願番号】 IB2018001053
(87)【国際公開番号】W WO2019038593
(87)【国際公開日】2019-02-28
【審査請求日】2021-08-18
(32)【優先日】2017-08-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518029834
【氏名又は名称】ライフ360 イノベイションズ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100117101
【氏名又は名称】西木 信夫
(74)【代理人】
【識別番号】100120318
【氏名又は名称】松田 朋浩
(72)【発明者】
【氏名】クンツ,ケネス
(72)【発明者】
【氏名】オア,ロバート ミッチェル
(72)【発明者】
【氏名】ベレール,トム
(72)【発明者】
【氏名】ハルステッド,ナイジェル
(72)【発明者】
【氏名】ジャンセン,アーニー
【審査官】望月 寛
(56)【参考文献】
【文献】特表2013-500087(JP,A)
【文献】特開昭61-247451(JP,A)
【文献】特表2001-524005(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 5/37
A61F 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
男性対象者の尿道に挿入するための尿道プラグであって、
プラグ本体及びランヤードを備えており、
前記プラグ本体は、
前記男性対象者の前記尿道への挿入時に前記尿道の組織を広げるように成形された先端と、
中央球状部と、
前記中央
球状部からテーパダウンする後端と
、
シールリングと、を有しており、
前記中央
球状部は、前記先端と前記後端との間に配置され、
前記シールリングは、前記後端と前記中央
球状部との間の交点位置において前記中央球状部を取り囲
んでおり、
前記ランヤードは、
前記プラグ本体の前記後端に結び付けられた第1端、及び第2端を有し、
前記プラグ本体は、前記尿道内に位置決めされたときに、前記プラグ本体が前記尿道内に保持され、前記プラグ本体を通過する前記尿道内の尿の流れを制限するように成形されること、を含む尿道プラグ。
【請求項2】
前記ランヤードの前記第2端に結び付けられたストッ
パをさらに備え、
前記プラグ本体が前記男性対象者の尿道内にある位置である原位置にある場合、前記ランヤードの一部分および前記ストッ
パは、
前記男性対象者の外部に配置される請求項1に記載の尿道プラグ。
【請求項3】
前記プラグ本体は、
前記プラグ本体が前記男性対象者の尿道内にある位置である原位置にあるときに、前記尿道プラグの位置を維持するために
、前記尿道の壁との間の摩擦の発生を可能にす
る外側表面を有する請求項1に記載の尿道プラグ。
【請求項4】
前記プラグ本体が親水性材料を含む請求項1に記載の尿道プラグ。
【請求項5】
前記プラグ本体は、
SPIに規定するグレードB-1、B-2、B-3、C-1、C2、C-3の範囲の粗さの表面を有する請求項1に記載の尿道プラグ。
【請求項6】
前記プラグ本体、前記ランヤード、および前記ストッパは、連続材料の一体型本体である請求項
2に記載の尿道プラグ。
【請求項7】
前記プラグ本体、前記ランヤード、および前記ストッパが熱可塑性ポリマーを含む請求項
2に記載の尿道プラグ。
【請求項8】
前記熱可塑性ポリマーは、
材料名TM8MED
を原材料として作られる請求項7に記載の尿道プラグ。
【請求項9】
前記尿道プラグは、同じ
男性対象者によって再利用されるように構成される請求項1に記載の尿道プラグ。
【請求項10】
前記プラグ本体は、
前記プラグ本体が前記男性対象者の尿道内にある位置である原位置にあるときに
前記男性対象者の尿道内に完全に収容されるように寸法決めされている請求項1に記載の尿道プラグ。
【請求項11】
前記プラグ本体は、制限された屈曲または撓みを有する請求項1に記載の尿道プラグ。
【請求項12】
前記プラグ本体は中空ではない請求項1に記載の尿道プラグ。
【請求項13】
前記ランヤード及び前記プラグ本体は、内部挿入器を保持するように構成された内部経路を有する請求項1に記載の尿道プラグ。
【請求項14】
前記プラグ本体の前記中央
球状部は、固定された最大直径3~15mmの球形である、請求項1に記載の尿道プラグ。
【請求項15】
前記後端
の最大直径が前記ランヤードの最大直径より大きい請求項1に記載の尿道プラグ。
【請求項16】
関連する
内部挿入器内で前記尿道プラグを拘束し、位置合わせする、前記プラグ本体の前記後端から延びるタブをさらに備える請求項1に記載の尿道プラグ。
【請求項17】
男性対象者の尿道に挿入するための尿道プラグであって、
プラグ本体及びランヤードを備えており、
前記プラグ本体は、
男性対象者の前記尿道への挿入時に前記尿道の組織を広げるように成形された先端と、
少なくとも2つのシールリングと中央凹部とを備える中央部
と、を有しており、
前記シールリングは、互いに距離を隔てており、各々は、それらの間に前記
中央凹部の直径よりも大きい直径を有
しており、
前記ランヤードは、
前記プラグ本体に結び付けられた第1端、及び第2端を有し、
前記プラグ本体は、前記尿道内に位置決めされたときに、前記プラグ本体が前記尿道内に保持され、前記プラグ本体を通過する前記尿道内の尿の流れを制限するように成形されること、を含む尿道プラグ。
【請求項18】
前記中央
部が、蜂蜜ディッパーのように見える4~6個のシールリングを備える請求項17に記載の尿道プラグ。
【請求項19】
前記中央
部が、螺旋状に見える4~6個のシールリングを備える請求項17に記載の尿道プラグ。
【請求項20】
男性対象者の尿道に挿入するための尿道プラグであって、
プラグ本体及びランヤードを備えており、
前記プラグ本体は、
男性対象者の前記尿道への挿入時に前記尿道の組織を広げるように成形された先端と、
前記尿道との前記プラグ本体の方向性の変化の結果としてその方向性の向きを反転させるのに十分な柔軟性を有する可逆的円錐を含む中央
部と、を有し、
前記ランヤードは、
前記プラグ本体に結び付けられた第1端、及び第2端を有し、
前記プラグ本体は、前記尿道内に位置決めされたときに、前記プラグ本体が前記尿道内に保持され、前記プラグ本体を通過する前記尿道内の尿の流れを制限するように成形されること、を含む尿道プラグ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2017年8月22日に出願された米国特許出願第15/683,124号に対する優先権を主張するものであり、その全開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、尿失禁に関連する尿漏れを制御または緩和するための装置およびその使用に関連する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
尿失禁、すなわち膀胱の制御の喪失は、よくみられる問題であり、厄介な問題となる可能性がある。尿失禁は単なる医学的な問題ではなく、感情的、心理的、社会的な生活に影響を及ぼす可能性がある。尿失禁を起こした人の多くは、通常の日常活動をすることを恐れる。尿失禁に対処する一般的な方法は、回収システム、吸収性製品、固定閉塞装置、留置カテーテルを含む。
【0004】
吸収性製品(シールド、下着、保護下着、ブリーフ、おむつ、成人用おむつ、パンツを含む)は、尿失禁を管理するのに最もよく知られている種類の製品である。それらは一般的に薬局やスーパーマーケットで入手しやすい。吸収性製品の欠点は、かさばる、漏れる、においがする、そして皮膚の損傷を引き起こすことがあることである。
【0005】
回収システムは、典型的には、陰茎の上に装着した鞘からなり、尿を脚に装着した尿バッグに尿を注ぎ込む。これらの製品は、個々にフィットするために様々な材料およびサイズで提供される。これらの製品の欠点は、適切な適合性を保証するために測定が必要であることと、それら用の処方箋を書くために医療専門家が必要であることである。
【0006】
固定閉塞装置(男性用)を陰茎の周囲に固定し、尿道をやさしく圧迫して尿の流れを止める。この管理方法は、軽度または中等度の失禁にのみ適している。
【0007】
留置カテーテル(フォーリーカテーテルとしても知られる)は、病院で使用されることが非常に多く、使用者が上記のいずれかの方法を取り扱うことができない場合に使用される。留置カテーテルは、典型的には、尿バッグに連結され、この尿バッグは、脚部に着用するか、またはベッドの側面に吊るすことができる。留置カテーテルは定期的に医療従事者によって交換される必要がある。その欠点は、しかしながら、留置カテーテルを使用する場合、尿路感染症にかかることが非常に多いことである。
【0008】
間欠式カテーテルは使い捨てのカテーテルで、膀胱に挿入して空にし、一旦膀胱が空になるとそれらは取り除いて捨てられる。間欠式カテーテルは、主に滞留(膀胱を空にできない状態)のために使用されるが、一部の患者では失禁を軽減/回避するために使用されることがある。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施形態は、添付の図面および添付の特許請求の範囲に関連して以下の詳細な説明によって容易に理解されるであろう。実施形態は、例示として示されており、添付の図面の形態に限定されるものではない。
【0010】
図1Aは、開示された実施形態に係る尿道プラグの斜視図である。
【0011】
図1Bは、開示された実施形態に係る尿道プラグの平面図である。
【0012】
図1Cは、開示された実施形態に係る尿道プラグの側面図である。
【0013】
図2Aは、開示された実施形態に係る、尿道プラグのプラグ本体の側面図である。
【0014】
図2Bは、開示された実施形態に係る、尿道プラグのプラグ本体の平面図である。
【0015】
図2Cは、開示された実施形態に係る、尿道プラグのプラグ本体の前端の図である。
【0016】
図3A~3Dは、開示された実施形態に係る、尿道プラグの尾部の各図である。
【0017】
図4は、開示された実施形態に係る、2つのシールリングを有する尿道プラグのプラグ本体の側面図である。
【0018】
図5は、開示された実施形態に係る、逆円錐構造を有する尿道プラグのプラグ本体の側面図である。
【0019】
図6は、開示された実施形態に係る、いくつかのシールリングを有する尿道プラグのプラグ本体の側面図である。
【0020】
図7Aは、開示された実施形態に係る軟性尿道プラグの側面図である。
【0021】
図7Bは、開示された実施形態に係る、内部挿入器を備えた軟性尿道プラグの側面図である。
【0022】
図7Cは、開示された実施形態に係る軟性尿道プラグ内部挿入器の側面図である。
【0023】
図7Dは、開示された実施形態に係る、内部挿入器を備えた軟性尿道プラグの断面図である。
【0024】
図7Eは、開示された実施形態に係る、尿道プラグのランヤード内に部分的に挿入された内部挿入器を有する軟性尿道プラグの側面図である。
【0025】
図8は、男性の尿道に挿入された尿道プラグの概略図である。
【0026】
図9Aおよび
図9Bは、開示された実施形態に係る、小型および大型尿道プラグのサイズの相対比較を示す図である。
【0027】
図10は、開示された尿道プラグと共に使用するための挿入装置を示す。
【0028】
図11は、開示された尿道プラグと共に使用するための挿入器を、それに結合された尿道プラグと共に示している。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下の詳細な説明では、添付の図面を参照する。添付の図面は、本明細書の一部を構成し、実施可能な実施形態を例示することによって示されている。本範囲から逸脱することなく、他の実施形態を利用することができ、構造的または論理的な変更を行うことができることを理解されたい。従って、以下の詳細な説明は、限定的な意味で解釈されるべきではなく、実施形態の範囲は、添付の特許請求の範囲およびそれらの均等物によって定義される。
【0030】
種々の操作は、実施形態を理解する際に役立つような方法で、順番に複数の個別の操作として説明することができるが、説明の順番は、これらの操作が順番に依存することを意味すると解釈されるべきではない。
【0031】
説明では、上下、背面/前面、平面/底面のように、斜視図に基づく説明を使用することができる。このような説明は、単に考察を容易にするために使用されるに過ぎず、開示された実施形態の適用を制限することを意図するものではない。
【0032】
用語「結び付けられた(coupled)」および「連結された(connected)」は、それらの派生語と共に使用されることができる。これらの用語は、互いに同義語として意図されたものではない。むしろ、特定の実施形態において、2つ以上の要素が互いに直接的に物理的に接触していることを示すために「連結された」を使用することができる。「結び付けられた」は、2つ以上の要素が直接的に物理的に接触していることを意味することができる。しかし、「結び付けられた」は、2つ以上の要素が互いに直接的に接触してはいないが、なお互いに協働または相互作用していることを意味することもできる。
【0033】
明細書においては、「A/B」又は「A及び/若しくはB」の形式の語句は、(A)、(B)又は(A及びB)を意味する。明細書においては、「A、B及びCの少なくとも1つ」の形式の語句は、(A)、(B)、(C)、(A及びB)、(A及びC)、(B及びC)又は(A、B及びC)を意味する。明細書においては、「(A)B」の形式の語句は、(B)又は(AB)を意味し、Aは任意の要素である。
【0034】
説明では、用語「実施形態(embodiment)」または「実施形態ら(embodiments)」を使用することができ、用語は、それぞれ、同一または異なる実施形態の1つ以上を参照することができる。さらに、用語「包含する(comprising)」、「含む(including)」、「有する(having)」などは、実施形態に関して使用される場合、同義語であり、一般的に「開かれた(open)」用語として意図される(例えば、「含んでいる(including)」という用語は「含んでいるが、これに限定されない」と解釈されるべきであり、用語「有する(having)」は「少なくとも有する」と解釈されるべきであり、用語「含む(includes)」は「含むが、これに限定されない」などと解釈されるべきである。
【0035】
本明細書における複数のおよび/または単数の用語の使用に関して、当業者は、文脈および/または適用に適切であるように、複数の用語から単数の用語および/または単数の用語から複数の用語に翻訳することができる。種々の単数/複数の置換は、明瞭さのために本明細書に明示的に記載することができる。
【0036】
世界的には、60歳以上の人口の最大35%が失禁であると推定されている。米国では、高齢者の24%が中等度または重度の尿失禁であり、医学的に治療すべきであると推定されている。膀胱のコントロールの問題は、肥満や糖尿病など、他の多くの健康問題の高い発生率と関連することが明らかにされている。膀胱のコントロールが困難になると、うつ病の発生率が高くなり、活動レベルが制限される。失禁は、膀胱制御製品の形での個人にとっても、医療システムおよび介護施設産業にとっても高価である。失禁に関連した傷害は、介護付き住宅および介護施設への入院の主要な原因である。男女ともに、神経損傷、先天性欠損、脳卒中、多発性硬化症、加齢に伴う身体的問題により失禁に至ることがある。
【0037】
男性は女性よりも尿失禁を経験する頻度が低い傾向があり、男性の尿路の構造がこの差の原因である。しかしながら、尿失禁は、前立腺癌治療、例えば外科的切除および/または放射線治療を受けた男性において一般的である。尿失禁は若い男性よりも高齢の男性に多くみられますが、失禁の発症はどの年齢でも起こる。2000年代半ばの推定では、60歳以上の男性の17%、推定60万人が尿失禁を経験し、この割合は年齢とともに増加する。従って、容易に購入でき、複雑でなく、使い勝手の良い尿道プラグに対する永続的なニーズが存在する。このような尿道プラグは、使用者が正常な生活の質を有することを可能にし、尿漏れによって妨げられない。
【0038】
本開示の実施形態は、尿失禁に関連する尿漏出を制御または緩和するための装置およびその使用に関連する方法に関する。本明細書に開示されているように、装置は、使用しやすく、昼夜を通して尿漏れを防止することができる。開示された装置は、ユーザが排尿するために、最適には、除去するだけでよいように構成されている。本装置はシンプルな設計であり、他人の助けを借りることなく、ユーザが挿入することができる。デバイスの挿入と取り外しは容易で単純である。使用者が膀胱を緩和する必要がある場合、装置は容易に取り外され、石鹸と水で洗浄し、再挿入前に乾燥させることができる。器具を取り外し、排尿し、洗浄した器具を再度挿入し、尿道口に潤滑剤を注入するまでの全体の過程は、約4分未満である。
【0039】
この装置は、不快感、痛み、炎症がなく、昼夜を通して繰り返し挿入、取り外すことができる。同一の装置は、一実施形態では、30日間の毎日の使用(すなわち、同一の24時間における単一の使用または複数の使用は、単一の日の使用とみなされる)まで、単一の使用者によって再利用可能であってもよい。本装置は、推奨されている30日間をはるかに超えて使用することができるが(すなわち、最長2年間)、使用者の健康のためには、30日間使用した後に交換することを推奨する。あるいは、装置は、使い捨てであってもよく、単回使用を意図されてもよい。この装置を使用することにより、使用者は通常のライフスタイルを送ることができ、尿のにおいのする濡れた衣服に不快感を感じることなく、ウォーキング、ランニング、サイクリング、水泳を含むあらゆる種類のレクリエーション活動に参加することができる。この装置は、ユーザの可動性を制限せず、着用するのに不快ではない。尿道管内の装置の存在は、使用者には感知できず、他者には視認できない。
【0040】
本明細書に開示されているように、尿失禁に対処するための尿道プラグは、プラグ本体、ランヤードまたはリップコード、およびストッパまたはプルタブ/リリースハンドルを含む。例示的なプラグ本体は、尿道口への挿入を容易にするための組織拡散体として作用する、ほぼ半球状の円形の先端から始まる。挿入を容易にするため、挿入前に尿道口に潤滑剤を塗布する。丸型チップの後、プラグ本体は、プラグ本体のほぼ中央の最大軸で、その最大直径まで徐々にテーパを付ける。プラグ本体のこの部分は、このデバイスの最大直径を反映し、フランスのカテーテルスケールに対応する。プラグヘッド全体は、適切にセットされた場合、完全に尿道がプラグヘッドの周囲で虚脱するにつれて、尿道を閉塞する。実施形態では、テーパは、丸い先端から最大軸に移行するにつれて、凹面から凸面に徐々に移行する。実施形態では、プラグ本体は、次に、プラグ本体の背面まで下がって、ランヤードと結び付く遷移点までテーパ状になる。プラグ本体がテーパを下げるにつれて、テーパを付けられた部分は、プラグ本体の中央の最大延長部での最大直径よりわずかに小さい最大直径(例えば、1つのフランスカテーテルスケール値がプラグサイズより小さい)を有するシールリングまたはOリングを通過する。シールリングはプラグ本体の一部と見なすことができる。実施形態において、このシールリングは、プラグ本体の残りの部分を有する単一の統一された本体の一部である、すなわち、成形または形成されたデバイスなどの単一の材料片である。実施形態では、プラグ本体の最大直径は、約3mm~約16mm、例えば、約3.0 mm, 3.1 mm, 3.2 mm, 3.3 mm, 3.5, mm 3.6 mm, 3.7 mm, 3.8 mm, 3.9 mm, 4 mm, 4.1 mm, 4.2 mm, 4.3 mm, 4.5, mm 4.6 mm, 4.7 mm, 4.8 mm, 4.9 mm, 5 mm, 5.1 mm, 5.2 mm, 5.3 mm, 5.5, mm 5.6 mm, 5.7 mm, 5.8 mm, 5.9 mm, 6 mm, 6.1 mm, 6.2 mm, 6.3 mm, 6.5, mm 6.6 mm, 6.7 mm, 6.8 mm, 6.9 mm, 7 mm, 7.1 mm, 7.2 mm, 7.3 mm, 7.5, mm 7.6 mm, 7.7 mm, 7.8 mm, 7.9 mm, 8 mm, 8.1 mm, 8.2 mm, 8.3 mm, 8.5, mm 8.6 mm, 8.7 mm, 8.8 mm, 8.9 mm, 9 mm, 9.1 mm, 9.2 mm, 9.3 mm, 9.5, mm 9.6 mm, 9.7 mm, 9.8 mm, 9.9 mm, 10 mm, 10.1 mm, 10.2 mm, 10.3 mm, 10.5, mm 10.6 mm, 10.7 mm, 10.8 mm, 10.9 mm, 11 mm, 11.1 mm, 11.2 mm, 11.3 mm, 11.5, mm 11.6 mm, 11.7 mm, 11.8 mm, 11.9 mm, 12 mm, 12.1 mm, 12.2 mm, 12.3 mm, 12.5, mm 12.6 mm, 12.7 mm, 12.8 mm, 12.9 mm, 13 mm, 13.1 mm, 13.2 mm, 13.3 mm, 13.5, mm 13.6 mm, 13.7 mm, 13.8 mm, 13.9 mm, 14 mm, 14.1 mm, 14.2 mm, 14.3 mm, 14.5, mm 14.6 mm, 14.7 mm, 14.8 mm, 14.9 mm, 15 mm, 15.1 mm, 15.2 mm, 15.3 mm, 15.5, mm 15.6 mm, 15.7 mm, 15.8 mm, 15.9 mmおよび約16mmである。実施形態において、丸い先端の直径は、約2mm~約5mm、例えば、2mm、2.5mm、3mm、3.5mm、4mm、4.5mm、および5mmである。
【0041】
典型的には、プラグ本体は、例えば尿道音またはコンティノゲージのような他の装置を用いてサイズ決定されたフランスカテーテルスケールを用いて、医療従事者またはサイジングキットの使用者により、個々の着用者に適したサイズに決定される。尿道プラグ本体は、プラグ本体の中心軸の直径が陰茎亀頭(すなわち陰茎頭部)内の装着者の尿道管の弛緩した内径よりもわずかに大きいように、特定の被験者による使用のために選択される。亀頭周囲の組織は非常に密度が高く、そして陰茎尿道内の尿道管とは異なりあまり拡張しない。陰茎尿道の壁は柔軟で伸縮性(すなわち、伸展性)があるため、尿漏れを防ぐのに必要な密着度を得るために、わずかに太いプラグ本体が選択される。プラグ本体が、ユーザの尿道管内の所望の位置に配置されると、プラグ本体は、シールリング、表面仕上げ、およびプラグ材料特性(すなわち、親水性)と共に、尿道管内に一時的な密封をもたらし、尿道からの尿漏れを防止する。プラグ本体の周囲の尿道壁の付加的な張力は、プラグ本体を尿道内の適切な位置により一層保持し、固定する。
【0042】
実施形態において、プラグ本体は、後端にタブを含み、このタブは、
図10に示すように尿道プラグ挿入器のスロット内に嵌合するように配置される。タブは、プラグ本体の長軸(先端から後端)に比較的平行な上面を含む。タブは、ランヤードの接続点から上面に向かってテーパを付ける。
【0043】
一実施形態では、プラグ本体は、非吸収性であり、例えば、熱可塑性ポリマー、ガラス、硬質ゴム、または硬質プラスチックなどの硬質材料から作られ、デバイスヘッドは、挿入時の屈曲または撓みがほとんどない、または全くない。あるいは、プラグ本体は、可撓性材料から作られ、柔軟性がある。実施形態において、プラグ本体は射出成形され、熱可塑性ポリマーのような適切な材料から構成される。特定の実施態様では、プラグ本体は、TM8MEDのような熱可塑性ポリマーで作られる。実施形態において、プラグ本体または尿道プラグ全体は、中空でなくてもよい。
【0044】
プラグ本体の外側表面は、典型的には、使用者の尿道管内の所望の位置に装置を固定することを容易にする材料から作られる。プラグ本体は、好ましくは、挿入中に器具と尿道壁との間の摩擦を低減することができるが、尿道管内の適切な位置に器具を維持するのを補助する材料である。特定の実施形態では、プラグ本体は親水性材料である。親水性材料を使用することの予期しない特性の1つは、疎水性尿道と良好に相互作用することである(すなわち、疎水性の対向面を有する組織上の摩擦が低い)。ほとんどの医療装置は、付着を防止するために疎水性であるが、尿道プラグの状況では、ある程度の付着は、より密な、より水密な一時的な密封の付加的な利点を得るために望ましい。そう、添付資料を参照されたい。特定の実施形態では、プラグ本体は、表面仕上げに関するSPIガイドラインに記載されているように、約B-1~約C-3の表面仕上げ指定を有し、例えば、プラグ本体は、B-1、B-2、B-3、C-1、C-2またはC-3の表面仕上げ指定を有する。特定の実施形態では、プラグ本体は、B-3の表面仕上げ指定を有する。
【0045】
本明細書に開示されているように、実施形態において、尿道プラグは、プラグ本体の後端に結び付けられたランヤードを含む。ランヤードは、除去のために使用される可撓性材料であり、その一部は、プラグ本体が尿道内で「原位置」である間、尿道の外に留まる(
図8参照)。ランヤードの端にはストッパまたはハンドルがある。ストッパは、任意の形状、例えば、ボール、タブまたはTバーであり得る。ストッパは、例えば、
図9に示すように、挿入のために、挿入装置上に組み立てられている間、装置を所定の位置に保持するために使用される。ストッパーはさらに、原位置で尿道内への尿道プラグの移動を防止し、例えば、把持可能なハンドルを提供することによって除去を容易にする。実施形態において、ランヤードは、プラグ本体が尿道内に適切に配置されたときに、一部が陰茎の外側に留まるようなサイズにされる。実施形態では、ランヤードは、固体材料であり、プラグ本体および/またはストッパを有する単一の本体の一部として作製される。特定の実施形態では、ストッパは、プラグ本体に面する平坦化された部分を有する平坦に修正された円形の形状である。平坦化された円形部分は、前面と後面とを含み、装置を取り外すときにユーザが把持するための場所、ならびに方向および/またはサイズ情報のための場所を提供する。円の平らな部分は、挿入のために挿入器に組み立てられている間、装置を所定の位置に保持するために使用される。実施形態において、ランヤードは、好ましくは、強く、耐久性のあるストリング、コード、シャフト、スレッド、または消毒可能なリボンである。当業者であれば、ラニヤードは、任意の他の適当な強力で耐久性のある材料から構成することができることを理解するであろう。実施形態において、尿道プラグが使用者の尿道管内に適切に配置されると、ランヤードは、尿道管を越えて尿道口の外側に延びる長さを有する。この長さは、好ましくは約100mm~約200mm、より好ましくは約125mm~約175mm、さらにより好ましくは約135mm~約160mmである。
【0046】
特定の実施形態では、プラグ本体は、主として、外科用超高張力編組ランヤードによって連結された2つの鋳造医療グレードのエポキシアンカーの内側に存在する医療グレードのシリコーンで構成される。鋳造エポキシアンカーは、ランヤードによって一緒に連結されると、破壊前の約1000ポンド/インチの引張荷重圧力に耐えることが実証されている構造部材を形成する。
【0047】
特定の実施形態では、プラグ本体は、2~6個のシールリングのように少なくとも2つのシールリングと、その間の中央凹部とを含む。実施形態では、シールリングは、互いに距離を隔てており、各々は、その間の凹部の直径よりも大きい直径を有する。実施形態では、4~6個のシールリングは、蜂蜜ディッパーのように見えるように構成されている。特定の実施形態では、シールリングは、約2~6回の螺旋巻きを有する螺旋として構成される。特定の実施形態では、中央部分は、尿道とのプラグ本体の方向性の変化の結果として、その方向性の向きを反転させるのに十分な柔軟性を有する可逆的円錐を含む。
【0048】
図1A~1Bを参照すると、例示的な尿道プラグ100が提供される。
図1Aは、開示された実施形態による尿道プラグ100の斜視図を示す。
図1Bは、
図1Aの尿道プラグの平面図を示す。
図1Cは、
図1Aの尿道プラグの側面図を示す。尿道プラグ100は、プラグ本体102、ランヤード130およびストッパ140の3つの基本構成要素を含む。尿道プラグ100は、単回使用を意図することができる。好ましくは、尿道プラグ100は再利用可能であってもよい。
図1A~1Bに示されるような実施形態では、尿道プラグ100は中空ではない。図示のように、プラグ本体102は、滑らかな外面を有してもよい。
【0049】
図2A~2Cは、尿道プラグのプラグ本体102の拡大図を示す。
図2Aは、尿道プラグのプラグ本体102の側面図である。
図2Bは、尿道プラグのプラグ本体102の平面図である。
図2Cは、尿道プラグのプラグ本体102の前端の図である。プラグ本体102は、先端104と、中央部106と、後端108とを含む。プラグ本体102は、先端部112を有する先端104から始まり、概ね丸く、例えば半球状の外観を有する。先端部112の一般的な丸い形状は、尿道の遠位端(遠位側は尿道開口部を意味する)への挿入を容易にするための組織スプレッダとして作用する。プラグ本体102は、プラグ本体102のほぼ中央に位置する中央延長部116において、114において徐々に最大直径D1にテーパする。この中央部106は、ほぼ球状で湾曲した形状を有することができる。中央延長部116は、先端部102および後端108よりも概ね大きい直径を有する。他の要素と組み合わせて、中央延長部116における直径D1は、尿道を閉塞するような大きさにされる。図示の実施形態では、プラグ本体102は、ジャンクション122でシールリング120と直面する前に、118でわずかにテーパが下がる。シールリング120を通過した後、プラグ本体102は、124及び125でプラグの背面に向かってテーパ状に下がり、ランヤードに接続される遷移点に達する。また、挿入装置(図示せず)のスロットに嵌合するように成形された位置決めタブ128も示されている。タブ128は、挿入装置内での尿道プラグの回転を制限するプラグ本体102の後端108からの突出部である。そして、ストッパ140が所望の位置にあるように尿道プラグを整合させ、例えば挿入装置の端部の固定機構と整合させる。一例を挙げると、タブがなければ、プラグ本体は挿入装置内で回転し、ランヤードを捻らせるが、プラグ本体自体は、尿道との摩擦により、尿道内に挿入されている間は回転しない。したがって、タブがないと、挿入を助けるためにプラグ本体をねじったり回転させたりすることはできない。
【0050】
これらの図に示すように、プラグ本体102の中央部106は、直径D2を有するシールリング120を含む。シールリング120は、中央部106と後端108との間の移行部に位置し、中央部106がランヤードに向かってテーパダウンし始めた後に位置する。この独特の特徴は、着用者の尿道にプラグ本体102を着用する際に役立つ。これは、設定方法と同様である。プラグ本体102の残りの部分と関連して、シールリング120は、尿道内に密封を形成するように作用し、それによって、尿がプラグ本体102の周囲を移動するのを防止する。さらに、プラグ本体102およびシールリング120の後端108は、装置をセットする際にユーザに追加のフィードバックを提供する。
【0051】
説明したように、プラグ本体102は、中央延長部116に直径D1を有する。実施形態において、中央延長部116における直径D1は、シールリング120の直径D2よりも大きい。典型的には、プラグ本体102は、例えばフランスカテーテルスケールを用いて、個々の着用者に適したサイズにされる。典型的には、尿道プラグは、プラグ本体102の中央延長部の直径D1が弛緩した尿道口よりもわずかに大きくなるように選択される。陰茎尿道は、可撓性であり、陰茎亀頭を通した装置の挿入時に直径D1を収容するように伸長することができる。プラグ本体102が使用者の尿道管内の所望の位置に配置されると、プラグ本体102は尿道管内にシールを形成し、尿道からの尿漏れを防止する。プラグ本体102の周囲の尿道管壁の付加的な張力は、プラグ本体102を尿道内の適切な位置により一層保持し、固定する。実施形態では、直径D1は、約3mm~約16mm、例えば、約3mm、4mm、5mm、6mm、7mm、8mm、9mm、10mm、11mm、12mm、13mm、14mm、15mmおよび16mmである。
【0052】
実施形態では、プラグ本体は、後端にタブを含み、タブは、尿道プラグ挿入装置のスロット内に嵌合するように配置される。
図9を参照されたい。タブは、プラグ本体の長軸(先端から後端)に比較的平行な上面を含む。タブは、ランヤードの接続点から上面に向かってテーパを付ける。
【0053】
図1A~
図1Cに戻ると、ランヤード130は、除去に使用される可撓性のストリング状材料であり、その一部は、尿道の外側に留まり、プラグは、尿道内で「原位置」にある(
図7参照)。実施形態では、ランヤード130は、固体材料であり、プラグ本体および/またはストッパを有する統一された本体内に形成される。ランヤード130の端部には、ストッパがある。
【0054】
図3A~
図3Dを参照すると、ストッパ140は、面142を有する平坦化された部分を有する平坦に修正された円形の形状である。面142はプラグ本体に面している。平坦化された円形部分は、前面144及び後面146を含み、これらは、装置を取り外すときにユーザが把持するための場所、並びに方向及び/又は寸法情報のための場所を提供する。面142は、挿入のために挿入装置に組み立てられている間、装置を所定の位置に保持するために使用される。同様に、ストッパ140は、原位置でプラグが尿道に移動するのを防止し、除去を容易にする。
【0055】
図4を参照すると、2つのシールリングを含むプラグ本体の側面図を示す代替の実施形態が提供される。この代替案は、2つの単一のシールリング(すなわち、二重のOリング)を有するように考えられ、D1は、最大直径および後続のOリングに対して同一である。実施形態のこの反復は、原位置での移動を防止するように設計された。プラグ本体の後端部では、後端部のOリングが最大直径と同じフランスサイズであるため、傾斜が急勾配である。プラグ本体の一部は、直前、シールリングおよび中央延長部から中央延長部の寸法が小さくなった直後に、尿道壁の一部がこの凹部を占有し、シールの堅さを増加させる。
【0056】
図5を参照すると、開示された実施形態に従って、逆円錐構造を有する尿道プラグのプラグ本体の側面図を示す代替の実施形態が提供される。小端が挿入され、バルブが引き戻されると、円錐状の折り目がそれ自体の上に戻り、密封される。円錐構造の可逆性は、円錐の尖った端部が、挿入および除去を補助する装置の移動方向に面していることを確実にする。拡張可能な円錐はまた、閉塞を助けるために尿道内を最大限に拡張を提供した。
【0057】
図6を参照すると、別の実施形態が提供され、蜂蜜ディッパー/螺旋のデザインを有する尿道プラグの球状端部の側面図を示す。この実施形態は、簡単な挿入/取り外しを容易にするために移動ディレクター内で挿入および取り外しを折り返し、プラグ本体が閉塞する能力を最大にするために原位置でデバイスを提供および拡張することを意味する。本体のリングは、挿入および除去の間につぶれるほど柔軟である。ランヤード、ストッパ、およびベースデザインの他の側面、サイジング慣例、表面仕上げ、材料、ランヤードの標準長さ、プラグ本体の長さ/直径は、サイズ等により変化し、この代替実施形態のために保持される。
【0058】
図7A~7Eを参照すると、挿入ツールの側面図を示す代替の実施形態が提供される。この実施形態は、挿入ツールを、ランヤード内の中空チューブを通してプラグと嵌合させることを意図している。
図7Aは、軟性尿道プラグの側面図である。
図7Bは、内部挿入器を備えた軟質尿道プラグの側面図である。
図7Cは、軟性尿道プラグ内部挿入器の側面図である。
図7Dは、内部挿入器を有する軟質尿道プラグの断面図である。
図7Eは、開示された実施形態に従った、尿道プラグのランヤード内に部分的に挿入された内部挿入器を有する軟性尿道プラグの側面図である。
図7A~
図7Eを参照すると、尿道プラグ100は、挿入装置200を挿入して、尿道プラグを使用者の尿道に案内することができる中空の中心を有するように形成される。一旦、適切に挿入され、使用者の尿道に配置されると、挿入装置200は除去される。実施形態では、ランヤードおよびプラグ本体は、内部挿入器を保持するように構成された内部チャネルを有する。
【0059】
図8を参照すると、尿道プラグ100は、男性対象者の尿道に挿入され、その尿道内に位置決めされて示されている。尿道プラグ100は、挿入装置(図示せず)と共に、任意で、先端の外面などの潤滑剤と共に組み立てられる。使用者は挿入器を握り、尿道口に先端を挿入することができる。潤滑剤は、好ましくは、水性又は水溶性の個人用潤滑剤である。当業者は、低い表面張力を提供し、良好な湿潤特性を有し、尿道管内で消失する任意のタイプの個人用潤滑剤を使用して、挿入前に尿道プラグ100を潤滑することができることを理解するであろう。適切な位置に尿道プラグ100を挿入することは、嵌合した挿入装置および先端が尿道口に当接している装置を軽く押したり回転させたりすることによって、ユーザが容易に達成できる。いくつかの例では、ユーザは、道を潤滑し、次いで、道内で装置を回転させて、プラグ本体を適切に潤滑することにより、両方の表面が事前に挿入されるようにする。プラグ本体の適切な位置は、図示のように、プラグ本体が尿道内に完全に存在することを可能にする。使用者がプラグ本体を尿道管の上方に挿入するとき、使用者は抵抗が減少した領域にぶつかり、その時点で、使用者は挿入器の押圧を停止し、ストッパを挿入器の端部から外し、挿入器を尿道管から引き抜く。挿入器が尿道管から取り外されると、プラグ本体は、ランヤードの一部を備えて、尿道内に配置され、ランヤードの他の部分およびストッパは、尿道口から露出され、外方に延びる。この時点で、前もって固定されていない場合、ユーザは、ランヤードを握り、ユーザが抵抗の増加を感じるまで尿道内で装置を動かすためにわずかに引っ張る。器具をわずかに引き込むと、尿道壁が集まり、器具の周囲に折り畳み、器具の尿道内への固定を容易にする。デバイスのプラグ本体の周囲の尿道壁の集合および折り畳みは、プラグ本体と尿道壁との間に摩擦力を生じさせる。
【0060】
同様に、尿道管から装置を除去することは、使用者が容易に行うことができる。ユーザが装置を取り外す準備ができたら、ユーザは、単に、例えば、ペニスを伸ばし、また上方も指し示すストッパ上で、ランヤードを上方に引っ張るだけである。尿道内には、使用者が排尿する前に、または排尿中に、取り出した後に注ぎ出す必要のある尿が捕捉されている。この動作は、装置を快適かつ容易に尿道から引き抜くことを可能にする。ユーザは、上記の方法を使用して、同じデバイスを再挿入することができる。再挿入の前に、装置は石鹸と水で洗浄される。冷却水は、一般に、装置の再挿入に十分な潤滑剤である。しかし、ユーザは、再挿入の前に、管腔に潤滑剤を塗布し、管腔内で嵌合した装置を回転させて、プラグ本体に潤滑剤を塗布してもよい。
【0061】
男性では、
図8に示すように、器具は、陰茎尿道に位置し、膜状尿道に近接し、尿道口の十分上流にあり、膀胱の十分下流にある。
【0062】
開示された実施形態に従った、
図9Aおよび
図9Bは、大小の尿道プラグのサイズの相対比較を示す図である。ユーザのためのサイズ決定は、サイズ決定ツールを使用して決定され、試行錯誤のプロセスを開始するための最初のフレンチサイズを決定する。この装置は、伸展性があり、全使用者にわたって均一である必要がない軟らかい組織を閉塞するように設計されているので、最初の数回の使用の経過の間に、期間の設定が行われる。特定のサイズの23F~38Fのデバイスに関しては、以下に説明するプラグ本体との違い、および異なるサイズを表すストッパへのラベル付けを除いて、すべてが同じである。最大直径D1は、(フランス式システムを使用)装置のサイズを定義し、D2は、各サイズに対してD1よりフランス式で1小さい。典型的には、プラグ本体上のセクション112、120、125および128は、全てのサイズについて同一である。114、118および124の勾配および長さは、サイズに応じて変化する。サイズ23である最小の装置から開始して、傾斜の角度および114の長さは、サイズが大きくなるにつれて増加する。設計テーマは、112から116への傾斜の上昇を、これは全てのサイズにわたる組織スプレッダであるので、均一にすることであった。従って、長さは、傾斜の角度を比較的均一に保つために変化させた。点116から122まで、勾配は減少し(同じ方向を維持し)、セクション118および124の長さもまた、サイズが大きくなるにつれて増加する。異なるサイズの全長の差は、114、118および124の長さの変化に関連する。
【0063】
図10および11は、開示された尿道プラグと共に使用するための挿入装置を示す。図示のように、挿入装置は、ユーザの尿道に挿入される尿道プラグを保持するための中央経路を有する。
【0064】
本明細書では、特定の実施形態が図示され説明されてきたが、当業者であれば、同じ目的を達成するために計算された広範な種類の代替および/または同等の実施形態または実施が、本範囲から逸脱することなく、図示され説明された実施形態の代わりに使用され得ることが理解されるであろう。当業者は、実施形態が非常に多様な方法で実施され得ることを容易に理解する。本出願は、本明細書中で議論される実施形態の任意の適合または変形をカバーすることを意図している。したがって、実施形態は、請求項およびその均等物によってのみ限定されることが明らかに意図される。