(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-24
(45)【発行日】2023-02-01
(54)【発明の名称】カテーテル延長部
(51)【国際特許分類】
A61B 8/12 20060101AFI20230125BHJP
A61M 25/02 20060101ALN20230125BHJP
【FI】
A61B8/12
A61M25/02 510
(21)【出願番号】P 2020536105
(86)(22)【出願日】2018-12-28
(86)【国際出願番号】 US2018067839
(87)【国際公開番号】W WO2019133798
(87)【国際公開日】2019-07-04
【審査請求日】2021-10-18
(32)【優先日】2017-12-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】508286762
【氏名又は名称】アシスト・メディカル・システムズ,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100147555
【氏名又は名称】伊藤 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100160705
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】リチャード エー.バウティスタ
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド ジョンソン
(72)【発明者】
【氏名】アイザック キム
【審査官】冨永 昌彦
(56)【参考文献】
【文献】特許第3331136(JP,B2)
【文献】特開2011-067537(JP,A)
【文献】特表2017-525508(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0058414(US,A1)
【文献】特開2008-093385(JP,A)
【文献】国際公開第2013/153722(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 8/00 - 8/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
カテーテル延長部であって、
(a)近位端部および遠位端部を有する延長部本体であって、前記延長部本体が、管腔を画定するシース、および前記管腔内に延在するケーブルを含む、延長部本体と、
(b)前記延長部本体の前記近位端部において前記シースに取り付けられた近位コネクタであって、前記近位コネクタが、カテーテル駆動機構に結合されるように構成されている、近位コネクタと、
(c)前記延長部本体の前記遠位端部において前記シースに取り付けられた遠位コネクタであって、前記遠位コネクタが、カテーテルに結合されるように構成されている、遠位コネクタと、
(d)前記ケーブルに結合され、前記近位コネクタまたは前記遠位コネクタのいずれかに組み込まれた軸方向付勢部材であって、前記軸方向付勢部材が、(i)前記ケーブルと、前記カテーテル駆動機構または前記カテーテルのいずれかとの間の接続を容易にするように、前記ケーブルに第1の軸方向の力を加えることと、(ii)第2の軸方向への、前記ケーブルの移動を可能にすることであって、前記第2の軸方向が、前記第1の軸方向と反対である、可能にすることと、を行うように構成されている、軸方向付勢部材と、
(e)前記ケーブルに結合され、前記軸方向付勢部材に結合されていない前記近位コネクタおよび前記遠位コネクタのいずれかに組み込まれた軸方向キーであって、前記軸方向キーが、(i)前記ケーブルに取り付けられ、外側プロファイルを有するタブと、(ii)前記タブの前記外側プロファイルを補完する内側プロファイルを備えるスロットであって、前記スロットは、前記タブが前記スロット内で前記第2の軸方向に移動するのを可能にする、スロットと、を含む、軸方向キーと、を備える、カテーテル延長部。
【請求項2】
前記ケーブルが、前記カテーテル駆動機構から前記カテーテルへの電気通信を提供するように構成されている、請求項1に記載のカテーテル延長部。
【請求項3】
前記ケーブルが、前記カテーテル駆動機構によって回転され、前記カテーテルのケーブルを回転させるように構成されている、請求項1に記載のカテーテル延長部。
【請求項4】
前記近位コネクタが、前記カテーテル駆動機構の相補的な歯と嵌合し、かつ前記歯によって回転されるように構成された近位円周歯を含み、前記遠位コネクタが、前記カテーテルの相補的な歯と嵌合し、かつ前記歯を回転させるように構成された遠位円周歯を含む、請求項3に記載のカテーテル延長部。
【請求項5】
前記スロットが、前記遠位円周歯に結合され、前記軸方向キーが、前記遠位円周歯および前記ケーブルを一緒に回転させる、請求項4に記載のカテーテル延長部。
【請求項6】
前記近位コネクタが、近位密封軸受を含み、前記遠位コネクタが、遠位密封軸受を含む、請求項3に記載のカテーテル延長部。
【請求項7】
前記ケーブルが、前記カテーテル駆動機構と電気的に通信するようにさらに構成されている、請求項3に記載のカテーテル延長部。
【請求項8】
前記カテーテル駆動機構が、患者インターフェースモジュールを含む、請求項1に記載のカテーテル延長部。
【請求項9】
前記軸方向付勢部材が、前記近位コネクタに組み込まれ、前記軸方向キーが、前記遠位コネクタに組み込まれている、請求項1に記載のカテーテル延長部。
【請求項10】
前記スロットの前記内側プロファイル、および前記タブの前記外側プロファイルが、六角形である、請求項1に記載のカテーテル延長部。
【請求項11】
前記近位コネクタが、前記カテーテル駆動機構のカテーテル駆動ポートの中に挿入されるように構成されており、前記遠位コネクタが、前記カテーテルの近位ハブを受容するように構成されたポートを含み、前記ポートが、前記カテーテル駆動ポートの構造的構成に似た構造的構成を有する、請求項1に記載のカテーテル延長部。
【請求項12】
前記ケーブルが、約35Ωのインピーダンスを有する、請求項1に記載のカテーテル延長部。
【請求項13】
前記カテーテル延長部が、1.2m(4フィート)~1.8m(6フィート)の長さを有する、請求項1に記載のカテーテル延長部。
【請求項14】
方法であって、
(a)カテーテル延長部を準備することであって、前記カテーテル延長部が、
(i)近位端部および遠位端部を有する延長部本体であって、前記延長部本体が、管腔を画定するシース、および前記管腔内に延在するケーブルを含む、延長部本体と、
(ii)前記延長部本体の前記近位端部において前記シースに取り付けられた近位コネクタと、
(iii)前記延長部本体の前記遠位端部において前記シースに取り付けられた遠位コネクタと、
(iv)前記ケーブルに結合され、前記近位コネクタまたは前記遠位コネクタのいずれかに組み込まれた軸方向付勢部材と、
(v)前記ケーブルに結合され、前記軸方向付勢部材に結合されていない前記近位コネクタおよび前記遠位コネクタのいずれかに組み込まれた軸方向キーであって、前記軸方向キーが、(A)前記ケーブルに取り付けられ、外側プロファイルを有するタブと、(B)前記タブの前記外側プロファイルを補完する内側プロファイルを備えるスロットと、を含む、軸方向キーと、を含む、準備することと、
(b)(i)前記カテーテル延長部の前記近位コネクタをカテーテル駆動機構に、かつ(ii)前記カテーテル延長部の前記遠位コネクタをカテーテルに、結合させることと、を含み、
前記結合が、前記軸方向付勢部材に、(A)前記ケーブルと、前記カテーテル駆動機構または前記カテーテルのいずれかとの間の接続を容易にするように、第1の軸方向の力を前記ケーブルに加えることと、(B)第2の軸方向への、前記ケーブルの移動を可能にすることであって、前記第2の軸方向が、前記第1の軸方向と反対である、可能にすることと、を行わせ、
前記結合は、前記タブが前記スロット内で前記第2の軸方向に移動するのを可能にする、方法。
【請求項15】
前記軸方向付勢部材が、前記近位コネクタに組み込まれ、前記軸方向キーが、前記遠位コネクタに組み込まれている、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
(c)前記カテーテル延長部内の電気信号経路を介して、前記カテーテル駆動機構にカテーテル情報を提供することをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記カテーテル情報が、(i)前記カテーテル延長部が、前記カテーテル駆動機構に結合されていること、(ii)前記カテーテルが、前記カテーテル延長部に結合されていること、および(iii)前記カテーテルからの識別情報、のうちの1つ以上を含む、請求項1
6に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2017年12月29日に出願された米国仮特許出願第62/611,729号の優先権を主張し、その内容全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、一般に、カテーテルアセンブリを延長することに関する。
【背景技術】
【0003】
医用撮像技法は、概して、データを収集し、対象となる解剖学的な部位の生体内視覚化を創成するために使用され得る。かかる一例は、血管内撮像であり、血管構造および管腔が撮像され得る。例えば、血管内撮像を使用して、冠状動脈壁またはその近傍において、冠状動脈管腔、冠状動脈壁の形態、およびステントなどのデバイスの1つ以上の画像を生成することができる。医用撮像技法を使用して生成された画像は、血管の診断上重要な特性を識別することなどの診断目的のために有用であり得る。
【0004】
画像データを収集するために、血管内撮像手技は、一般に、血管構造内に挿入されるカテーテル内に配置される撮像プローブを使用する。しかしながら、画像データを収集することができる前に、使用のためにカテーテルを準備するためのステップが通常行われる。医療手術で使用される機器は、感染症のリスクを低減するため、滅菌される。カテーテルなどの使い捨て医療機器は、無菌状態で包装され、無菌環境内で開封され得る。
【0005】
しかしながら、特に、カテーテルは、通常、操作するための追加の機器を必要とする。この操作機器は、特に、それが繰り返し使用の機器である場合、汚染される可能性がある。従来、無菌バリアを使用して、追加の操作機器を覆い、無菌操作環境を維持してきた。しかし、この構成では、ユーザは、無菌バリアを介して追加の機器の調整および操作を行う必要があり、これは、煩雑であり得る。
【発明の概要】
【0006】
本開示は、無菌操作環境を維持する距離において、他の操作機器からカテーテルを分離するカテーテル延長部を提供する。各実施形態は、概して、延長部本体、近位コネクタ、遠位コネクタ、軸方向付勢部材、および軸方向キーを備えるカテーテル延長部を含む。延長部本体は、近位端部および遠位端部を有し得、管腔を画定するシースを含み得る。ケーブルが、その管腔内に延在することができる。近位コネクタは、延長部本体の近位端部においてシースに取り付けられ得、カテーテル駆動機構に結合されるように構成され得る。遠位コネクタは、延長部本体の遠位端部においてシースに取り付けられ得、カテーテルに結合されるように構成され得る。
【0007】
軸方向付勢部材は、ケーブルに結合され、かつ近位コネクタまたは遠位コネクタのいずれかに組み込まれ得る。組み立てられたときに、軸方向付勢部材は、第1の軸方向の力をケーブルに加えて、ケーブルと、カテーテル駆動機構またはカテーテルのいずれかとの間の接続を容易にするように構成することができる。軸方向付勢部材は、ケーブルの、第2の軸方向への移動を可能にすることができる。この第2の軸方向は、第1の軸方向と反対であり得る。
【0008】
軸方向キーは、ケーブルに結合され得る。軸方向キーは、軸方向付勢部材に結合されていない近位コネクタおよび遠位コネクタのいずれかに組み込まれ得る。軸方向キーは、タブおよびスロットを含むことができる。タブは、ケーブルに取り付けられ得、外側プロファイルを有することができる。スロットは、タブの外側プロファイルを補完する内側プロファイルを有することができる。スロットは、タブがそのスロット内で第2の軸方向に移動するのを可能にすることができる。
【0009】
準備をするときに、ユーザは、カテーテル延長部の近位コネクタをカテーテル駆動機構に結合し、カテーテル延長部の遠位コネクタをカテーテルに結合することができる。これらの構成要素が結合されると、軸方向付勢部材は、ケーブルと、カテーテル駆動機構またはカテーテルのいずれかとの間の接続を容易にし、ケーブルの移動を可能にすることができる。組み立てられたときに、タブは、スロット内で軸方向に移動することができる。
【0010】
使用中、ユーザは、カテーテル延長部を利用して、手術を行うことができる。この手術は、カテーテル延長部を介してカテーテル駆動機構とカテーテルとの間を電気的に通信すること、およびカテーテル延長部を介してカテーテル駆動機構を使ってカテーテルを回転させることを含み得る。
【0011】
カテーテル延長部は、無菌バリアを使ってカテーテル駆動機構を覆うことを必要とせずに手術を可能にする。従来、ユーザは、無菌バリアを使ってカテーテル駆動機構を覆い、調整し、操作してきた。カテーテルは、無菌バリア内での開口部を通じて、カテーテル駆動機構に接続されていた。無菌バリアを介してカテーテル駆動機構の連携および調整することは、煩雑であり得る。さらに、無菌バリアを設置することは、複数のユーザ、およびかなりの時間量を必要とし得る。本開示により、無菌バリアなしの手術が可能になる。カテーテル延長部の長さにより、無菌カテーテルを、非無菌カテーテル駆動機構から十分隔離することができる。したがって、カテーテルは、延長部自体が使用前に滅菌されているため、カテーテルが延長部の中に差し込まれたときも、無菌状態のままである。
【0012】
1つ以上の例の詳細を添付の図面および以下の記述において記載する。他の特徴、目的、および利点は、記述および図面から明らかになるであろう。
【0013】
以下の図面は、本発明の特定の実施形態を図示するものであり、したがって、本発明の範囲を限定するものではない。図面は、(特に記載されていない限り)必ずしも縮尺通りではなく、以下の記述における説明と併せて使用することが意図されている。本発明の実施形態は、添付された図面と併せて、これ以降に説明され、同じ数字は、同じ要素を示す。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】
図1は血管内撮像を実行するように構成されたシステムの一例である。
【
図2】
図2は血管内撮像システムの概略側面図である。
【
図3A】
図3Aはカテーテル駆動機構に接続する直前のカテーテルの側面図である。
【
図3C】
図3Cはカテーテル駆動機構に接続した後のカテーテルの側面図である。
【
図3D】
図3Dはカテーテル駆動機構に結合される直前の、カテーテルの近位ハブの中央平面断面図である。
【
図3E】
図3Eはカテーテル駆動機構に結合された後の、カテーテルの近位ハブの中央平面断面図である。
【
図5】
図5はカテーテル延長部を含む血管内撮像システムの側面図である。
【
図6A】
図6Aはカテーテル駆動機構に結合される直前の、カテーテル延長部近位コネクタの側面図である。
【
図6C】
図6Cはカテーテル駆動機構に結合された後のカテーテル延長部の側面図である。
【
図6D】
図6Dはカテーテル駆動機構に接続する直前の、カテーテル延長部の近位コネクタの中央平面断面図である。
【
図6E】
図6Eはカテーテル駆動機構に結合された後の、カテーテル延長部の近位コネクタの中央平面断面図である。
【
図7A】
図7Aはカテーテル延長部の遠位コネクタに結合される直前の、カテーテルの近位ハブの側面図である。
【
図7B】
図7Bはカテーテル延長部の遠位コネクタに結合された後の、カテーテルの近位ハブの側面図である。
【
図7C】
図7Cはカテーテル延長部の遠位コネクタの分解組立図である。
【
図8A】
図8Aはカテーテル延長部遠位コネクタの斜視図である。
【
図9】
図9はカテーテル延長部を使用するための例示的な方法のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下の詳細な記述は本質的に例示的であり、決して本発明の範囲、適用性、または構成を限定することを意図しない。むしろ、以下の記述は、本発明の例示的な実施例を実装するためのいくつかの実用的な図示を提供する。構造、材料、および/または寸法の例が、選択される要素に対して提供される。記載された例の多くがさまざまな好適な選択肢を有することを当業者は認識するであろう。
【0016】
図1は、血管内撮像を実行するように構成され得るシステム100の実施例を例解する。システム100は、カテーテル102、カテーテル駆動機構104、および撮像エンジン106を含むことができる。カテーテル102は、近位端部108、および患者112の血管の中に挿入されるように構成された遠位端部110を含み得る。一例では、カテーテル102が、大腿動脈を介して患者112に挿入され、患者112内の関心領域に導入され得る。
図1の破線は、患者112内のカテーテル102の一部を表す。
【0017】
いくつかの例では、カテーテル102は、画像データを生成するように構成された血管内撮像デバイス114を含むことができる。血管内撮像デバイス114は、撮像エンジン106と通信し得る。いくつかの実施形態において、血管内撮像デバイス114は、超音波エネルギーを放射および受容し、超音波撮像データを生成するように構成された超音波トランスデューサである。撮像デバイス114によって生成された画像データは、撮像デバイス114の位置における患者112内の関心対象領域の断面を表し得る。画像データは、概して、例えば、血液、患者122の血管の様々な層、および/または血管内の任意の蓄積された物質(例えば、血管壁のプラーク)など、撮像デバイス144の断面位置における複数の画像項目を表すであろう。
【0018】
カテーテル駆動機構104は、カテーテル102の血管内撮像デバイス114を並進するように構成され得る。このカテーテル駆動機構104は、線形並進システム(LTS)116を含むことができる。このLTS116は、カテーテル102と機械的に係合され得、並進動作、例えば、後退または前進動作中に、患者112内の制御された距離だけカテーテル102を並進させるように構成され得る。カテーテル駆動機構104は、カテーテル駆動機構104をカテーテル102にインターフェース接続するように構成された患者インターフェースモジュール(PIM)118を含み得る。撮像デバイス114を並進させることにより、患者112の血管内の様々な長手方向位置において断面画像データを収集することを可能にすることができる。様々な長手方向の場所でのこの断面画像データは、次いで、コンパイルすることができ、いくつかの用途では、対象となる領域の長手方向の断面画像を生成する。
【0019】
撮像エンジン106は、血管内撮像デバイス114および/またはカテーテル駆動機構104と通信することができる。いくつかの実施例によれば、撮像エンジン106は、少なくとも1つのプログラム可能なプロセッサを備え得る。いくつかの例では、撮像エンジン106は、システムユーザ120からコマンドを受信し、かつ/またはそのエンジンのユーザインターフェースを介して、カテーテル102から獲得されたデータを表示するように構成された1つ以上のプロセッサを含むコンピューティングマシンを含むことができる。このコンピューティングマシンは、システムユーザ120からの入力を受信し、カテーテル102から受信したシステム情報および/または信号(例えば、描画される画像)を出力するためのコンピュータ周辺装置(例えば、キーボード、マウス、電子ディスプレイ)を含み得る。いくつかの実施例において、コンピューティングマシンのユーザインターフェースは、入力デバイスおよび出力デバイスの両方として機能するように構成されたタッチスクリーンディスプレイであり得る。いくつかの例では、撮像エンジン106は、1つ以上のプロセッサによって実行可能な命令またはソフトウェアを格納するためのメモリモジュールを含み得る。
【0020】
図2は、カテーテル駆動機構104に結合されたカテーテル102のより詳細な図を提供しており、無菌バリア200がカテーテル駆動機構104を覆っている。衛生的な操作環境を提供するため、カテーテル駆動機構104は、通常、無菌バリア200で覆われている。カテーテル駆動機構104の正面での、無菌バリア200内の開口部により、カテーテル102の近位ハブ300がカテーテル駆動機構104を通過し、その中に差し込まれるのを可能にする。無菌バリア200は、カテーテル駆動機構104によるカテーテル102の汚染の防止に役に立つ。無菌バリア200は、カテーテル駆動機構104に加えて任意の電力線の長さまで延在し得る。
【0021】
無菌バリア200を設置することは、2人以上の構成員を必要とする可能性がある。非無菌構成員がカテーテル駆動機構104を包袋の中に挿入している間、一人の無菌構成員が、包袋を保持することができる。次いで、非無菌構成員は、無菌バリア200の端部を、カテーテル駆動機構104の最も遠い箇所の端部まで引っ張ることができる。無菌バリア200は、透明で柔軟な材料で作製され得、ユーザがカテーテル駆動機構104を目視および操作することを可能にすることができる。
【0022】
従来の血管内撮像システムの構成要素は、
図3A~3Eに示すように、一緒に結合され得る。カテーテル102の近位ハブ300は、近位ハブ300を使用してカテーテル駆動機構104に機械的に結合されるように構成され得る。カテーテル駆動機構104の構成要素は、カテーテル102の近位ハブ300の対応する構成要素と嵌合することができる。カテーテル102およびカテーテル駆動機構104の嵌合構成要素は、それらが結合された後に、カテーテル102の構成要素を回転させるように構成され得る。
【0023】
図3Aは、一緒に結合される直前のカテーテル102およびカテーテル駆動機構104を示す。カテーテル駆動機構104は、カテーテル102の近位ハブ300を受容するように構成された接続ポートを有することができる。カテーテル102およびカテーテル駆動機構104が結合されると、カテーテル102の構成要素は、移動され得る。ユーザは、近位ハブ300をカテーテル駆動機構104接続ポートの中に押し込むことができる。カテーテル102の近位ハブ300が結合されると、近位ハブ300の構成要素は、圧縮されるようになり得る。
【0024】
図3Bは、カテーテル102とカテーテル駆動機構104との間の接続のより詳細な図を示す。カテーテル駆動機構104は、駆動機構に接続された円周歯330を有することができる。近位ハブ300は、カテーテル駆動機構104の歯と嵌合する、対応する円周歯320を有することができる。近位ハブ300は、カテーテル102およびカテーテル駆動機構104が結合されたときに移動する軸方向付勢部材305を有することができる。近位ハブ300は、カテーテル駆動機構104内の対応する電気接続部315と嵌合する1つ以上の電気接続部310を有することができる。電気接続部310、315は、カテーテル102とカテーテル駆動機構104との間の電気通信を可能にすることができる。
【0025】
図3Cは、一緒に結合されたときのカテーテル駆動機構104およびカテーテル102を示す。軸方向付勢部材(
図3Bの305)は、カテーテル102およびカテーテル駆動機構104が結合されたときに、圧縮され得る。この時点で、カテーテル102の円周歯(
図3Bの320)は、カテーテル駆動機構104の円周歯(
図3Bの330)に嵌合され得、その結果、カテーテル駆動機構104は、カテーテル102の構成要素を回転させることができる。電気接続部(
図3Bの310、315)は、カテーテル102およびカテーテル駆動機構104が結合された後に、電気的な転送を提供することができる。
【0026】
図3Dおよび3Eは、結合が軸方向付勢部材305をどのように調整することができるかを示す。
図3Dは、カテーテルがカテーテル駆動機構に結合されていないときの、軸方向付勢部材305の位置を示す。
図3Eは、カテーテルがカテーテル駆動機構に結合され、そしてケーブル340が軸方向に移動するときの、圧縮された位置にある軸方向付勢部材305を示す。カテーテルがカテーテル駆動機構に結合されると、軸方向付勢部材305は、圧縮される。軸方向付勢部材305の圧縮は、カテーテルの構成要素を付勢することができる。軸方向付勢部材305の圧縮は、カテーテルの近位ハブ300の円周歯320を、カテーテル駆動機構の円周歯に強制的に嵌合させ得、それによって、嵌合された円周歯が動作中に分離する可能性を低減することができる。
【0027】
図4は、いくつかの血管内撮像システムで使用され得るカテーテル延長部400を示す。カテーテル延長部400は、延長部本体405、近位コネクタ410、および遠位コネクタ420を含むことができる。延長部本体405は、近位端部を有することができる。延長部本体405は、遠位端部を有することができる。延長部本体405は、シースを含むことができる。シースは、シースの剛性を高めるように構成された少なくとも一部分を有することができる。シースは、管腔を画定することができる。ケーブルが、その管腔内に延在することができる。いくつかの実施形態では、シースは、ケーブルとシースとの間で最小の摩擦を与え得る1つ以上のプラスチックで作製され得る。
【0028】
カテーテル延長部400の追加により、カテーテル駆動機構を覆うための無菌バリアの必要性を排除することができる。
図5に、カテーテルとカテーテル駆動機構との間にカテーテル延長部400を有し、かつカテーテル駆動機構104上には無菌バリアを有さない血管内撮像システムの例示的な実施形態を示す。カテーテル延長部400の近位コネクタ410は、カテーテル駆動機構に結合され得る。カテーテル延長部400の遠位コネクタ420は、カテーテルの近位ハブに結合され得る。カテーテル延長部400は、カテーテル駆動機構とカテーテルとの間での動きを伝達することができる。カテーテル延長部400は、1.2m(4フィート)~1.8m(6フィート)の長さを有することができる。カテーテル延長部400により、十分な長さを提供して、非無菌カテーテル駆動機構から無菌カテーテルへの汚染リスクを低減することができる。
【0029】
図6A~6Eに示すように、カテーテル駆動機構104およびカテーテル延長部は、一緒に結合され得る。カテーテル延長部の近位コネクタ410は、近位コネクタ410を使用してカテーテル駆動機構104に機械的に結合されるように構成されて、不注意の切り離しを防止することができる。カテーテル駆動機構104の構成要素が、カテーテル延長部の近位コネクタ410の対応する構成要素と嵌合することができる。カテーテルの構成要素が、カテーテル延長部の遠位コネクタの対応する構成要素と嵌合することができる。延長部カテーテル、カテーテル、およびカテーテル駆動機構104の嵌合する構成要素は、それらが結合された後に、カテーテル延長部を介してカテーテル駆動機構によってカテーテルの構成要素を回転させるように構成され得る。組み立てられたときに、カテーテル延長部は、カテーテル、カテーテル延長部、およびカテーテル駆動機構104のアセンブリ内に生じる蓄積された許容誤差を緩和することができる。
【0030】
図6Aは、一緒に結合される直前の、カテーテル延長部の近位コネクタ410、およびカテーテル駆動機構104を示す。ユーザは、カテーテル延長部の近位コネクタ410を、カテーテル駆動機構104の接続ポート中に押し込むことができる。カテーテル延長部の近位コネクタ410は、カテーテル駆動機構の接続ポートに嵌合するように構成され得る。カテーテル延長部およびカテーテル駆動機構104が結合されると、カテーテル延長部の構成要素は、軸方向に付勢されるようになり得る。カテーテル延長部の近位コネクタ410が結合されると、ポートの構成要素は、圧縮されるようになって、カテーテル延長部の構成要素を付勢することができる。
【0031】
図6Bは、カテーテル駆動機構に接続する前の、カテーテルの例示的な近位コネクタ410の内部構成要素の断面を示す。ケーブル600は、カテーテル駆動機構104によって回転されるように構成され得る。近位コネクタ410は、近位円周歯620を含むことができる。近位円周歯620は、カテーテル駆動機構の相補的な円周歯330と嵌合するように構成され得る。近位円周歯620は、カテーテル駆動機構の相補的な円周歯330によって回転されるように構成され得る。
【0032】
カテーテル延長部は、ケーブルの意図しない回転を防止するように構成され得る。近位円周歯620および相補的な円周歯330の嵌合面は、一方向への回転を伝達し、反対方向への回転を阻止するように構成され得る。さらに、ケーブルは、意図しない方向への円周歯の回転に抵抗し得るような方法で付勢され得る。
【0033】
カテーテル延長部近位コネクタ410およびカテーテル駆動機構104は、
図6Cに見られるように、結合され得る。いくつかの実施形態では、近位コネクタ410は、カテーテルの近位ハブに類似し得る。近位コネクタ410は、延長部本体(
図4の405)の近位端部においてシース625に取り付けられ得る。近位コネクタ410は、カテーテル駆動機構104に結合されるように構成され得る。多くの実施形態では、軸方向付勢部材(
図6Bの610)は、近位コネクタ410に組み込まれ得る。近位コネクタ410は、近位密封軸受630を含むことができる。近位コネクタ410は、カテーテル駆動機構104のカテーテル駆動ポートの中に挿入されるように構成され得る。
【0034】
図6Dおよび6Eに示すように、ケーブルの位置は、カテーテル延長部の近位コネクタ410がカテーテル駆動機構に結合されたとき、軸方向付勢部材610によって調整され得る。ケーブル600は、カテーテル駆動機構と電気的に通信するように構成され得る。ケーブル600は、約35Ωのインピーダンスを有し得る。ケーブル600は、カテーテル駆動機構からカテーテルに電気通信を提供するように構成され得る。ケーブル600は、編組および/または多層を特徴とし得る。カテーテル延長部の近位コネクタ410は、カテーテル駆動機構内の少なくとも1つの電気コネクタ315に対応する少なくとも1つの電気コネクタ635を有することができる。
【0035】
システムユーザは、手術の準備の間、および手術自体の間にカテーテル延長部を使用して、少なくとも安全情報およびカテーテル情報を転送することができる。カテーテルとカテーテル駆動機構との間の信号は、一定または断続的とすることができ、有線または無線信号を介して伝送され得る。準備中に、システムユーザは、カテーテル延長部がカテーテル駆動機構に結合されていること、および/またはカテーテルがカテーテル延長部に結合されていることを示す情報を受け取ることができる。システムユーザは、カテーテルから識別情報を受け取ることができる。これらの情報の一部は、手術を行う前に適切な準備を確実にすることによって、操作リスクを最小限に抑えることに役立ち得る。システムはまた、例えば、システムユーザが使用するためのカテーテルに接続されたトランスデューサから信号を転送するようにも構成され得る。例えば、転送された信号は、位置情報を画像化または通信するために、かつ/または較正もしくは手術中に調整を行うために、読み出しデバイスおよび他のシステム構成要素に送信され得る。
【0036】
いくつかの実施形態では、近位コネクタ410は、カテーテル延長部の近位端部においてカテーテル駆動機構の動きを伝達することができる。カテーテル延長部400は、軸方向付勢部材610を含むことができる。カテーテル延長部の近位コネクタ410は、軸方向付勢部材の台座を有することができる。軸方向付勢部材610は、カテーテルの近位コネクタ410内の軸方向付勢部材の台座に当接することができる。軸方向付勢部材610は、近位円周歯620に接続され得る。軸方向付勢部材610は、機械的な装置(例えば、ばね)またはスリーブ(例えば、じゃばらコネクタまたはアダプタ)などの弾性物体とすることができる。カテーテル延長部近位コネクタ410がカテーテル駆動機構に結合されたとき、軸方向付勢部材610は圧縮され得、それによって、圧縮の反対方向の力を近位コネクタ410の構成要素上に加えることができる。軸方向付勢部材610は、調節可能な抵抗力、折り目、剛性、または材料で作製され得る。
【0037】
図6Eは、カテーテル延長部の近位コネクタ410がカテーテル駆動機構に結合され、ケーブル600が軸方向に移動されたときの、圧縮された位置における軸方向付勢部材610を示す。軸方向付勢部材610は、ケーブル600に結合され得る。軸方向付勢部材610は、第1の軸方向Fの力をケーブル600上に加えるように構成され得る。第1の軸方向Fへの、ケーブル600上に加えられた力は、ケーブル600とカテーテル駆動機構との間の接続を容易にすることができる。第1の軸方向Fへの、ケーブル600上に加えられた力は、第2の軸方向にケーブル600を移動させることができる。この第2の軸方向は、第1の軸方向と反対であり得る。
【0038】
図7Aおよび7Bは、カテーテル延長部遠位コネクタ420、およびカテーテルの近位ハブ300を示す。図に示すように、カテーテル延長部の遠位コネクタ420は、近位ハブ300がカテーテル駆動機構に結合される方法と同様に、カテーテルの近位ハブ300に結合され得る。遠位コネクタ420は、延長部本体(
図4の405)の遠位端部において、シース625に取り付けられ得る。遠位コネクタ420は、カテーテルに結合されるように構成され得る。
【0039】
カテーテル延長部遠位コネクタ420は、いくつかの構成要素を組み込み、カテーテルを収容することができる。遠位コネクタ420は、接続ポートを有することができる。接続ポートは、カテーテルの近位ハブ300を受容するように構成され得る。遠位コネクタ420は、カテーテルとカテーテル駆動機構との間に電気制御信号の伝送を可能にするように構成された電気スイッチを有することができる。いくつかの実施形態では、軸方向付勢部材は、遠位コネクタ420に組み込まれ得る。遠位コネクタ420は、遠位密封軸受740を含むことができる。
【0040】
ケーブルは、カテーテル駆動機構への追加の機械的負荷を最小限に抑えるように構成され得る。ケーブルは、カテーテル延長部の近位コネクタおよび遠位コネクタ内の少なくとも1つの軸受に接続され得る。軸受は、ボール軸受またはローラー軸受であり得る。軸受(複数可)は、カテーテル延長部内の構成要素を回転させることからもたらされる摩擦の量を低減し、それによって、カテーテル駆動機構に対する追加の機械的な負荷を低減することができる。これにより、カテーテル延長部が、カテーテル駆動機構に対して大幅な変更を加える必要なく、既存のカテーテル駆動機構を用いて使用されるのを可能にすることができる。
【0041】
カテーテル延長部遠位コネクタ420とカテーテルとの間の結合は、カテーテル駆動機構とカテーテルとの間の結合とそっくり同じにすることができる。ユーザは、カテーテルの近位ハブ300を、カテーテル延長部の遠位コネクタ420の中に押し込むことができる。カテーテル延長部遠位コネクタ420およびカテーテルは、対応する嵌合面を有することができる。カテーテル延長部遠位コネクタ420は、近位ハブ300内の対応する電気接続部と嵌合する1つ以上の電気接続部を有し得る。電気接続部により、カテーテルとカテーテル駆動機構との間の電気的な転送を可能にすることができる。
【0042】
図7Bは、一緒に結合されたときの、カテーテル延長部遠位コネクタ420および近位ハブ300を示す。この時点で、近位ハブ300の円周歯は、カテーテル駆動機構に嵌合され、その結果、カテーテル駆動機構は、カテーテルの構成要素を回転させることができる。電気接続部は、カテーテルおよびカテーテル駆動機構が結合された後に、電気的な転送を提供するように接続され得る。カテーテル延長部遠位コネクタ420および近位ハブ300は、不注意な切り離しを防止するために、一緒に機械的に結合され得る。
【0043】
延長部本体は、近位コネクタと遠位コネクタ420との間の電気通信を容易にするように構成され得る。例えば、電気信号は、近位コネクタとカテーテル駆動機構との間の嵌合する電気接続部の間、カテーテル延長部との間、およびカテーテル近位ハブと遠位コネクタ420との間の電気接続部との間を通過することができる。ケーブル600は、様々な導電性材料から作製され得る。ケーブル600は、導電性材料で作製される同軸通信ケーブルを特徴とすることができる。通信ケーブルが、例えば、ケーブル600の外部に配置され得、延長部本体のシースを介して通され得る。ケーブル600および通信ケーブルは、近位コネクタおよび遠位コネクタ420内の電気コネクタに接続され得る。
【0044】
いくつかの実施形態では、カテーテル駆動機構の動きは、カテーテル延長部を介してカテーテルに伝達され得る。例えば、
図7Cを参照すると、ケーブル600は、カテーテルのケーブルを回転させるように構成され得る。遠位コネクタ420は、遠位円周歯700を含むことができる。遠位コネクタ420の遠位円周歯700は、カテーテルの相補的な歯と嵌合するように構成され得る。遠位コネクタ420の遠位円周歯700は、カテーテルの相補的な歯と嵌合し、それを回転させるように構成され得る。
【0045】
カテーテル延長部の例示的な実施形態が、許容誤差の積み重ねを吸収するための軸方向キー710を有することができる。この軸方向キー710は、ケーブル600に結合され得る。軸方向キー710は、タブ720およびスロット730を含むことができる。軸方向キータブ720は、外側プロファイルを有することができる。スロット730は、内側プロファイルを有することができる。スロット730の内側プロファイルは、様々な形状(例えば、四角形、六角形、八角形等)であってもよい。タブ720の外側プロファイルは、様々な形状(例えば、四角形、六角形、八角形等)であってもよい。スロット730の内側プロファイルは、タブ720の外側プロファイルを補完することができる。
【0046】
いくつかの実施形態では、タブ720は、ケーブル600に取り付けられ得、それと一緒に移動可能であり得る。そのようないくつかの実施形態では、スロット730は、タブ720に対して固定され得、その結果、タブ720は、ケーブル600が軸方向に移動したとき、スロット730内で軸方向に移動することができる。スロット730は、タブ720がスロット730内で第2の軸方向に移動するのを可能にすることができる。スロット730は、遠位円周歯700に結合され得る。軸方向キー710は、遠位コネクタ420に組み込まれ得る。軸方向キー710は、遠位円周歯700およびケーブル600を一緒に回転させることができる。
【0047】
いくつかの実施形態では、遠位コネクタ420は、カテーテル延長部近位コネクタがカテーテル駆動機構に結合されないとき、回転しないように構成され得る。軸方向キータブは、カテーテル延長部近位コネクタがカテーテル駆動機構に結合されたとき、スロットと接触することができる。軸方向キータブは、カテーテル延長部近位コネクタがカテーテル駆動機構に結合されないとき、スロットと接触することができない。
【0048】
軸方向キーは、
図6Aおよび6C~6Eに示すように、軸方向付勢部材からの、カテーテル延長部の軸方向付勢の量に比例する長さのものであり得る。軸方向キーは、軸方向付勢部材610からの、カテーテル延長部の軸方向付勢の量に比例する軸方向位置にあり得る。例えば、組み立て中に、近位コネクタ410がカテーテル駆動機構104に結合されたとき、軸方向付勢部材610は、
図6Dおよび6Eに見られるように、圧縮された距離dになり得る。次いで、
図6Aおよび6Cに示すように、ケーブル600は、その距離に比例する距離だけ軸方向にずらされ得る。
【0049】
再び
図7Cを参照すると、軸方向キー710は、遠位コネクタポート(
図8Aの800)が一定の深さを有することを可能にすることができる。ケーブル600が軸方向の遠位側に移動するとき、タブ720は、同様に、スロット730内で軸方向の遠位側に移動することができる。軸方向移動の距離は、近位コネクタの、カテーテル駆動機構への接続がケーブル600を移動させる距離に比例し得る(例えば、それと同じ距離になり得る)。多くの実施形態では、スロット730は、ケーブル600がその最も近位側の位置にあるとき、およびケーブル600がその最も遠位側の位置にあるときの両方のときに、タブ720がスロット730内にあるように構成され得る。このようにして、ケーブル600と遠位円周歯700との間の動作接続は、ケーブル600の軸方向の動きに関係なく維持され得る。したがって、遠位コネクタ420のコネクタポート(
図8Aの800)は、カテーテル駆動機構と同じ種類のカテーテルインターフェースを提示し得る。
【0050】
図8Aおよび8Bに示すように、いくつかの実施形態では、カテーテル延長部の遠位コネクタ420は、カテーテル駆動機構104に類似し得る。遠位コネクタ420は、カテーテルの近位ハブを受容するように構成されたポート800を含むことができる。ポート800は、カテーテル駆動ポート810の構造的構成とよく似ている構造的構成を有することができる。カテーテルの近位ハブが遠位コネクタポート800の中に挿入されると、カテーテルおよびカテーテル延長部は、機械的に一緒に結合されるようになり得る。遠位コネクタ420はまた、電気制御信号の伝送を可能にすることができる電気スイッチも有することもできる。
【0051】
いくつかの実施形態では、軸方向付勢部材は、カテーテル延長部の遠位コネクタ420に組み込まれ得、軸方向キーは、カテーテル延長部の近位コネクタに組み込まれ得る。この構成では、軸方向付勢部材と軸方向キーとの組み合わせは、例えば、軸方向付勢部材が近位コネクタ内にあり、軸方向キーがカテーテル延長部遠位コネクタに組み込まれている場合、本明細書に記載された実施形態と同様に動作することができる。カテーテル駆動機構は、カテーテル駆動機構およびカテーテル延長部近位コネクタの嵌合する構成要素を回転させることによって、ケーブルを回転させることができる。軸方向キータブは、ケーブルに接続され得る。軸方向スロットは、カテーテル延長部の近位コネクタ内に含まれ得、ケーブルの軸方向の動きを並進させることなく、軸方向キータブを受容し、それによって回転するように構成され得る。軸方向キーの回転は、カテーテル、およびカテーテル延長部遠位コネクタの嵌合する構成要素を回転させることができる。
【0052】
図9は、カテーテルアセンブリを延長する方法のための略図である。この方法は、本明細書の他のところで考察されたものなどのカテーテル延長部を準備することを含むことができる(910)。この方法は、カテーテル延長部の近位コネクタをカテーテル駆動機構に結合させることを含むことができる(920)。この方法は、カテーテル延長部の遠位コネクタをカテーテルに結合させることを含むことができる(930)。
【0053】
いくつかの例示的な方法における結合は、カテーテル延長部の構成要素を移動させることができる。結合は、軸方向付勢部材に第1の軸方向の力をケーブルに加えさせ得、ケーブルと、カテーテル駆動機構またはカテーテルのいずれかとの間の接続を容易にすることができる。結合は、第2の軸方向にケーブルの移動を可能にすることができる。この第2の軸方向は、第1の軸方向と反対であり得る。結合は、タブに、スロット960内で第2の軸方向に移動させることができる。
【0054】
この例示的な方法は、手術中、無菌状態で使用することができる。この方法は、手術を行うことをさらに含むことができる(940)。この方法は、カテーテル駆動機構を無菌バリアで覆うことなく手術を行うことを含むことができる。手術は、カテーテル延長部を介して、カテーテル駆動機構とカテーテルとの間を電気的に通信することを含むことができる(950)。手術は、カテーテル延長部を介して、カテーテル駆動機構を用いてカテーテルを回転させることを含むことができる(960)。手術は、血管内超音波を含むことができる。
【0055】
いくつかの実施形態では、カテーテルは、カテーテル情報の伝達を容易にすることができる。この方法は、カテーテル延長部内の電気信号経路を介して、カテーテル情報をカテーテル駆動機構に提供することをさらに含むことができる。カテーテル情報は、1つ以上の構成要素を含むことができる。カテーテル情報は、カテーテル延長部がカテーテル駆動機構に結合されていることを含むことができる。カテーテル情報は、カテーテル延長部がカテーテル駆動機構に結合されていることを含むことができる。カテーテル情報は、カテーテルがカテーテル延長部に結合されていることを含むことができる。カテーテル情報は、カテーテルからの識別情報を含むことができる。
【0056】
ある特定の開示された実施形態を参照してさまざまな例が記載されてきた。実施形態は、限定ではなく図示する目的で提示されている。当業者は、本発明の範囲から逸脱することなく、さまざまな変更、適合、および修正を行うことができることを理解するであろう。
また、本発明は以下の発明も含む。
本発明の第1の態様は、
カテーテル延長部であって、
(a)近位端部および遠位端部を有する延長部本体であって、前記延長部本体が、管腔を画定するシース、および前記管腔内に延在するケーブルを含む、延長部本体と、
(b)前記延長部本体の前記近位端部において前記シースに取り付けられた近位コネクタであって、前記近位コネクタが、カテーテル駆動機構に結合されるように構成されている、近位コネクタと、
(c)前記延長部本体の前記遠位端部において前記シースに取り付けられた遠位コネクタであって、前記遠位コネクタが、カテーテルに結合されるように構成されている、遠位コネクタと、
(d)前記ケーブルに結合され、前記近位コネクタまたは前記遠位コネクタのいずれかに組み込まれた軸方向付勢部材であって、前記軸方向付勢部材が、(i)前記ケーブルと、前記カテーテル駆動機構または前記カテーテルのいずれかとの間の接続を容易にするように、前記ケーブルに第1の軸方向の力を加えることと、(ii)第2の軸方向への、前記ケーブルの移動を可能にすることであって、前記第2の軸方向が、前記第1の軸方向と反対である、可能にすることと、を行うように構成されている、軸方向付勢部材と、
(e)前記ケーブルに結合され、前記軸方向付勢部材に結合されていない前記近位コネクタおよび前記遠位コネクタのいずれかに組み込まれた軸方向キーであって、前記軸方向キーが、(i)前記ケーブルに取り付けられ、外側プロファイルを有するタブと、(ii)前記タブの前記外側プロファイルを補完する内側プロファイルを備えるスロットであって、前記スロットは、前記タブが前記スロット内で前記第2の軸方向に移動するのを可能にする、スロットと、を含む、軸方向キーと、を備える、カテーテル延長部である。
本発明の第2の態様は、
前記ケーブルが、前記カテーテル駆動機構から前記カテーテルへの電気通信を提供するように構成されている、第1の態様におけるカテーテル延長部である。
本発明の第3の態様は、
前記ケーブルが、前記カテーテル駆動機構によって回転され、前記カテーテルのケーブルを回転させるように構成されている、第1の態様におけるカテーテル延長部である。
本発明の第4の態様は、
前記近位コネクタが、前記カテーテル駆動機構の相補的な歯と嵌合し、かつ前記歯によって回転されるように構成された近位円周歯を含み、前記遠位コネクタが、前記カテーテルの相補的な歯と嵌合し、かつ前記歯を回転させるように構成された遠位円周歯を含む、第3の態様におけるカテーテル延長部である。
本発明の第5の態様は、
前記スロットが、前記遠位円周歯に結合され、前記軸方向キーが、前記遠位円周歯および前記ケーブルを一緒に回転させる、第4の態様におけるカテーテル延長部である。
本発明の第6の態様は、
前記近位コネクタが、近位密封軸受を含み、前記遠位コネクタが、遠位密封軸受を含む、第3の態様におけるカテーテル延長部である。
本発明の第7の態様は、
前記ケーブルが、前記カテーテル駆動機構と電気的に通信するようにさらに構成されている、第3の態様におけるカテーテル延長部である。
本発明の第8の態様は、
前記カテーテル駆動機構が、患者インターフェースモジュールを含む、第1の態様におけるカテーテル延長部である。
本発明の第9の態様は、
前記軸方向付勢部材が、前記近位コネクタに組み込まれ、前記軸方向キーが、前記遠位コネクタに組み込まれている、第1の態様におけるカテーテル延長部である。
本発明の第10の態様は、
前記スロットの前記内側プロファイル、および前記タブの前記外側プロファイルが、六角形である、第1の態様におけるカテーテル延長部である。
本発明の第11の態様は、
前記近位コネクタが、前記カテーテル駆動機構のカテーテル駆動ポートの中に挿入されるように構成されており、前記遠位コネクタが、前記カテーテルの近位ハブを受容するように構成されたポートを含み、前記ポートが、前記カテーテル駆動ポートの構造的構成に似た構造的構成を有する、第1の態様におけるカテーテル延長部である。
本発明の第12の態様は、
前記ケーブルが、約35Ωのインピーダンスを有する、第1の態様におけるカテーテル延長部である。
本発明の第13の態様は、
前記カテーテル延長部が、1.2m(4フィート)~1.8m(6フィート)の長さを有する、第1の態様におけるカテーテル延長部である。
本発明の第14の態様は、
方法であって、
(a)カテーテル延長部を準備することであって、前記カテーテル延長部が、
(i)近位端部および遠位端部を有する延長部本体であって、前記延長部本体が、管腔を画定するシース、および前記管腔内に延在するケーブルを含む、延長部本体と、
(ii)前記延長部本体の前記近位端部において前記シースに取り付けられた近位コネクタと、
(iii)前記延長部本体の前記遠位端部において前記シースに取り付けられた遠位コネクタと、
(iv)前記ケーブルに結合され、前記近位コネクタまたは前記遠位コネクタのいずれかに組み込まれた軸方向付勢部材と、
(v)前記ケーブルに結合され、前記軸方向付勢部材に結合されていない前記近位コネクタおよび前記遠位コネクタのいずれかに組み込まれた軸方向キーであって、前記軸方向キーが、(A)前記ケーブルに取り付けられ、外側プロファイルを有するタブと、(B)前記タブの前記外側プロファイルを補完する内側プロファイルを備えるスロットと、を含む、軸方向キーと、を含む、準備することと、
(b)(i)前記カテーテル延長部の前記近位コネクタをカテーテル駆動機構に、かつ(ii)前記カテーテル延長部の前記遠位コネクタをカテーテルに、結合させることと、を含み、
前記結合が、前記軸方向付勢部材に、(A)前記ケーブルと、前記カテーテル駆動機構または前記カテーテルのいずれかとの間の接続を容易にするように、第1の軸方向の力を前記ケーブルに加えることと、(B)第2の軸方向への、前記ケーブルの移動を可能にすることであって、前記第2の軸方向が、前記第1の軸方向と反対である、可能にすることと、を行わせ、
前記結合は、前記タブが前記スロット内で前記第2の軸方向に移動するのを可能にする、方法である。
本発明の第15の態様は、
前記軸方向付勢部材が、前記近位コネクタに組み込まれ、前記軸方向キーが、前記遠位コネクタに組み込まれている、第14の態様における方法である。
本発明の第16の態様は、
(c)(i)前記カテーテル延長部を介して、前記カテーテル駆動機構と前記カテーテルとの間を電気的に通信することと、(ii)前記カテーテル延長部を介して、前記カテーテルを前記カテーテル駆動機構を使って回転させることと、を含む手術を行うことをさらに含む、第14の態様における方法である。
本発明の第17の態様は、
(c)前記カテーテル駆動機構を、無菌バリアで覆わずに、手術を行うことをさらに含む、第14の態様における方法である。
本発明の第18の態様は、
前記手術が、血管内の超音波を含む、第17の態様における方法である。
本発明の第19の態様は、
(c)前記カテーテル延長部内の電気信号経路を介して、前記カテーテル駆動機構にカテーテル情報を提供することをさらに含む、第14の態様における方法である。
本発明の第20の態様は、
前記カテーテル情報が、(i)前記カテーテル延長部が、前記カテーテル駆動機構に結合されていること、(ii)前記カテーテルが、前記カテーテル延長部に結合されていること、および(iii)前記カテーテルからの識別情報、のうちの1つ以上を含む、第19の態様における方法である。