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特許7216736絶対圧及び差圧トランスデューサーを有する質量流量コントローラー
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  • 特許-絶対圧及び差圧トランスデューサーを有する質量流量コントローラー 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-24
(45)【発行日】2023-02-01
(54)【発明の名称】絶対圧及び差圧トランスデューサーを有する質量流量コントローラー
(51)【国際特許分類】
   G05D 7/06 20060101AFI20230125BHJP
【FI】
G05D7/06 Z
【請求項の数】 21
(21)【出願番号】P 2020541667
(86)(22)【出願日】2018-11-20
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-05-20
(86)【国際出願番号】 US2018062127
(87)【国際公開番号】W WO2019152089
(87)【国際公開日】2019-08-08
【審査請求日】2021-11-17
(31)【優先権主張番号】16/195,432
(32)【優先日】2018-11-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/624,059
(32)【優先日】2018-01-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】591203428
【氏名又は名称】イリノイ トゥール ワークス インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(74)【代理人】
【識別番号】100211177
【弁理士】
【氏名又は名称】赤木 啓二
(72)【発明者】
【氏名】ジョン ラル
(72)【発明者】
【氏名】アンソニー ケーホー
(72)【発明者】
【氏名】バーウィン バナレス
【審査官】牧 初
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-531299(JP,A)
【文献】国際公開第2017/057129(WO,A1)
【文献】特開2016-35655(JP,A)
【文献】特開2017-142239(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05D 7/00- 7/06
G01L 7/00-23/32
G01L 27/00-27/02
G01F 1/00- 1/30
G01F 1/34- 1/90
G01F 3/00- 9/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
質量流量コントローラーにおいて、
第1と第2の空所を備える、該質量流量コントローラーを通る流路と、
前記第1と第2の空所に隣接する層流要素であって、前記第1の空所は該層流要素の上流にあり、前記第2の空所は該層流要素の下流に配設されている層流要素と、
絶対圧差圧複合トランスデューサー組立体であって、
前記第1の空所に連通する第3の空所と、
絶対圧隔離膜を有し、前記第3の空所内で絶対圧を受ける絶対圧トランスデューサーと、
第1と第2の差圧隔離膜を有し、前記第3の空所と前記第2の空所との間の差圧を受ける差圧トランスデューサーとを備えた絶対圧差圧複合トランスデューサー組立体と、
前記流路を通る流体の流量を制御する流量制御弁組立体とを具備し、
前記流量制御弁組立体が、前記層流要素及び前記絶対圧差圧複合トランスデューサー組立体の下流に配設されている質量流量コントローラー。
【請求項2】
入口オリフィスブロックを更に備える請求項1に記載の質量流量コントローラー。
【請求項3】
前記入口オリフィスブロックは0.010インチ~0.070インチの入口径を備える請求項2に記載の質量流量コントローラー。
【請求項4】
PIDコントローラーを更に備える請求項1に記載の質量流量コントローラー。
【請求項5】
前記PIDコントローラーは、前記絶対圧、前記差圧、並びに、流体特性及び層流要素特徴の知識を、前記層流要素を通る質量流量を示す信号に変換し、前記層流要素を通る所望の流量を示す設定点信号を受信し、前記層流要素を通る質量流量を示す前記信号が、前記受信した設定点信号に実質的に一致するように弁の駆動信号を制御する請求項に記載の質量流量コントローラー。
【請求項6】
前記設定点信号の前記所望の流量は10%以下である請求項に記載の質量流量コントローラー。
【請求項7】
前記流路は出口を更に備え、前記出口は13.8kPa-a(2psia)より大きい圧力を含む請求項に記載の質量流量コントローラー。
【請求項8】
回路基板を更に備える請求項1に記載の質量流量コントローラー。
【請求項9】
前記絶対圧差圧複合トランスデューサー組立体は、前記流量制御弁組立体の上流の前記絶対圧及び前記差圧を検知する請求項1に記載の質量流量コントローラー。
【請求項10】
前記第3の空所は流体で充填される請求項1に記載の質量流量コントローラー。
【請求項11】
流体の流量を制御する方法において、
質量流量コントローラーであって、該質量流量コントローラーは、
第1と第2の空所を備える、前記質量流量コントローラーを通る流路と、
前記第1と第2の空所に隣接する層流要素であって、前記第1の空所は該層流要素の上流にあり、前記第2の空所は該層流要素の下流に配設されている、層流要素と、
絶対圧差圧複合トランスデューサー組立体であって、
前記第1の空所に連通する第3の空所と、
絶対圧隔離膜を有し、前記第3の空所内で絶対圧を受ける絶対圧トランスデューサーと、
第1と第2の差圧隔離膜を有し、前記第3の空所と前記第2の空所との間の差圧を受ける差圧トランスデューサーとを備えた絶対圧差圧複合トランスデューサー組立体と、
制御弁を備え、前記流路を通る流体の流量を制御する流量制御弁組立体であって、該流量制御弁組立体は前記層流要素及び前記絶対圧差圧複合トランスデューサー組立体の下流に配設されている、流量制御弁組立体とを備えた質量流量コントローラーを準備することと、
前記流路を通って流体を流通させることと、
前記制御弁を作動させることとを含む方法。
【請求項12】
前記質量流量コントローラーは入口を更に備え、入口オリフィスブロックは前記入口内に配設される請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記入口オリフィスブロックは0.010インチ~0.070インチの入口径を備える請求項12に記載の方法。
【請求項14】
PIDコントローラーを更に備える請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記PIDコントローラーは、前記絶対圧、前記差圧、並びに、流体特性及び層流要素特徴の知識を、前記層流要素を通る質量流量を示す信号に変換し、前記層流要素を通る所望の流量を示す設定点信号を受信し、前記層流要素を通る質量流量を示す前記信号が、前記受信した設定点信号に実質的に一致するように弁の駆動信号を制御する請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記設定点信号の前記所望の流量は10%以下である請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記流路は出口を更に備え、前記出口は13.8kPa-a(2psia)より大きい圧力を含む請求項16に記載の方法。
【請求項18】
回路基板を更に備える請求項11に記載の方法。
【請求項19】
前記絶対圧差圧複合トランスデューサー組立体は、前記流量制御弁組立体の上流の前記絶対圧及び前記差圧を検知する請求項11に記載の方法。
【請求項20】
前記第3の空所は流体で充填される請求項11に記載の方法。
【請求項21】
前記流体は半導体プロセスにおいて使用される流体である請求項11に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本願は、「Mass Flow Controller with Absolute and Differential Pressure Transducer」と題する2018年1月30日に出願された米国仮特許出願第62/624,059号に対する優先権を主張する。その内容全体が全ての目的で引用することにより本明細書の一部をなす。
【0002】
本発明は、包括的には、流体の質量流量(mass flow rate)を制御する方法及びシステムに関し、より詳細には、気体及び他の圧縮性流体用の質量流量コントローラー及び質量流量計の運転に関する。
【背景技術】
【0003】
多くの産業プロセスが種々のプロセス流体の厳密な制御を必要とする。例えば、半導体産業において、質量流量計及びそれらの関連するコントローラーは、プロセスチャンバーに導入されるプロセス流体の量を精密に測定し制御できるものとすることができる。熱、超音波飛行時間、コリオリ、及び圧力に基づく技法を含むいろいろな技法を使用して、これらのデバイスにおける質量流量を測定することができる。
【0004】
圧力に基づく質量流量計は、規定された流量制限を用いて、測定される流量に対応する圧力降下を生成し、温度、結果として生成された圧力降下、及び(圧縮性流体の場合には)絶対圧の測定値を、流体特性及び流体制限の両方の知識と併用して、質量流量を計算する。
【0005】
半導体プロセス(例えば、エッチング)が、ほぼゼロの出口圧力(例えば、約2psia未満の「ハードバキューム(hard vacuum)」と呼ばれる)で運転することができる間、化学気相堆積等の或る特定の半導体プロセスは、時として、大きい背圧変動を受ける場合があり、制御弁の下流の圧力が大気圧以上に達する。圧力におけるこれらの大きい下流変動は、圧力に基づく質量流量コントローラー上で下流層流要素を有する絶対圧センサーの使用を必要とする場合がある。更に、ほぼゼロの出口圧力から大気出口圧力への上方スイングは、下流流量センサーを有するデバイスにおいて、流量制限器の低流量圧力降下を50分の1以上ほどに減少させる場合がある。そのため、この遷移は、結果として得られる流量センサー信号を場合によっては50分の1以上に減少させる場合がある。減少した流量センサー信号は、流量センサー信号対雑音比及び安定性を更に低下させる場合があり、それは、低い設定点にあるときに、ほぼゼロの出口圧力より大きい運転条件について、不十分な再現性及び精度をもたらす場合がある。
【発明の概要】
【0006】
一実施形態において、質量流量コントローラーが提供される。例の質量流量コントローラーは質量流量コントローラーを通る流路を備え、流路は第1と第2の空所を備える。質量流量コントローラーは、第1と第2の空所に隣接する層流要素を更に備え、第1の空所は層流要素の上流にあり、第2の空所は層流要素の下流に配設されている。質量流量コントローラーは、絶対圧差圧複合トランスデューサー組立体を更に備え、絶対圧差圧複合トランスデューサー組立体は、第1の空所に連通する第3の空所、絶対圧隔離膜を有し、第3の空所内で絶対圧を受ける絶対圧トランスデューサー、及び、第1と第2の差圧隔離膜を有し、第3の空所と第2の空所との間の差圧を受ける差圧トランスデューサーを備える。質量流量コントローラーは、流路を通る流体の流量を制御する流量制御弁組立体も備え、流量制御弁組立体は層流要素及び絶対圧差圧複合トランスデューサー組立体の下流に配設されている。
【0007】
付加的に又は代替的に、質量流量コントローラーは、以下の特徴の1つ以上を個々に又は組み合わせて含むことができる。質量流量コントローラーは入口オリフィスブロックを更に備えることができる。入口オリフィスブロックは約0.010インチ~約0.070インチの入口径を備えることができる。質量流量コントローラーはPIDコントローラーを更に備えることができる。PIDコントローラーは、絶対圧、差圧、並びに、流体特性及び層流要素特徴の知識を、層流要素を通る質量流量を示す信号に変換し、層流要素を通る所望の流量を示す設定点信号を受信し、層流要素を通る質量流量を示す信号が、受信した設定点信号に実質的に一致するように弁の駆動信号を制御するようにできる。設定点信号の所望の流量は10%以下とすることができる。流路は出口を更に備えることができ、出口は2psiaより大きい圧力を含む。質量流量コントローラーは回路基板を更に備えることができる。絶対圧差圧複合トランスデューサー組立体は、流量制御弁組立体の上流の絶対圧及び差圧を検知するようにできる。第3の空所を流体で充填することができる。
【0008】
一実施形態において、流量を制御する方法が提供される。例の方法は、質量流量コントローラーを設けることを含み、質量流量コントローラーは、第1と第2の空所を備える、質量流量コントローラーを通る流路と、第1と第2の空所に隣接する層流要素であって、第1の空所は層流要素の上流にあり、第2の空所は層流要素の下流に配設されている、層流要素と、絶対圧差圧複合トランスデューサー組立体であって、第1の空所に連通する第3の空所と、絶対圧隔離膜を有し、第3の空所内で絶対圧を受ける絶対圧トランスデューサーと、第1と第2の差圧隔離膜を有し、第3の空所と第2の空所との間の差圧を受ける差圧トランスデューサーとを備える、絶対圧差圧複合トランスデューサー組立体と、制御弁を備え、流路を通る流体の流量を制御する流量制御弁組立体であって、流量制御弁組立体は層流要素及び絶対圧差圧複合トランスデューサー組立体の下流に配設されている、流量制御弁組立体とを備える。方法は、流路を通って流体を流通させることと、制御弁を作動させることとを更に含む。
【0009】
付加的に又は代替的に、方法は、以下の特徴の1つ以上を個々に又は組み合わせて含むことができる。質量流量コントローラーは入口オリフィスブロックを更に備えることができる。入口オリフィスブロックは約0.010インチ~約0.070インチの入口径を備えることができる。質量流量コントローラーはPIDコントローラーを更に備えることができる。PIDコントローラーは、絶対圧、差圧、並びに、流体特性及び層流要素特徴の知識を、層流要素を通る質量流量を示す信号に変換し、層流要素を通る所望の流量を示す設定点信号を受信し、層流要素を通る質量流量を示す信号が、受信した設定点信号に実質的に一致するように弁の駆動信号を制御するようにできる。設定点信号の所望の流量は10%以下とすることができる。流路は出口を更に備えることができ、出口は2psiaより大きい圧力を含む。質量流量コントローラーは回路基板を更に備えることができる。絶対圧差圧複合トランスデューサー組立体は、流量制御弁組立体の上流の絶対圧及び差圧を検知することができる。第3の空所を流体で充填することができる。流体を半導体プロセスにおいて使用することができる。
【0010】
本開示の例示の例は、添付図面の図を参照して以下で詳細に説明される。これらの図は、引用することによって本明細書の一部をなす。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本開示の或る特定の実施形態による弁の上流に流量センサーを有する圧力に基づく質量流量コントローラーの略図である。
図2】本開示の或る特定の実施形態による入口オリフィスブロックの入口オリフィスをサイズ決定するために使用することができる例の物理的シンボルモデルである。
図3】本開示の或る特定の実施形態による絶対圧差圧複合トランスデューサー組立体の略図である。
図4】本開示の或る特定の実施形態による弁の上流に流量センサーを有する圧力に基づく質量流量コントローラーの別の実施形態の略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
示した図は、例示にすぎず、種々の例を実施することができる環境、アーキテクチャ、設計、又はプロセスに関する限定を主張することも意味することも何ら意図していない。
【0013】
本発明は、包括的には、流体の質量流量を制御する方法及びシステムに関し、より詳細には、気体及び他の圧縮性流体用の質量流量コントローラー及び質量流量計の運転に関する。
【0014】
別途指示しない限り、本明細書及び関連する特許請求項で使用される、コンポーネントの量、分子重量等の特性、反応条件等を表す全ての数字は、全ての事例において「約(about)」という用語によって修正されるものとして理解される。したがって、逆に指示されない限り、以下の明細書及び添付の特許請求の範囲で述べられる数値パラメーターは、本発明の例によって得られることが求められる所望の特性に応じて変動することができる近似である。少なくとも、また、特許請求の範囲に対する均等論の適用を制限する試みとしてではなく、各数値パラメーターは、報告される有効数字の数を考慮してかつ普通の丸め技法(rounding technique)を適用することによって、少なくとも解釈されるべきである。「約」が数値リストの始めにあるとき、「約」が数値リストの各数値を修正することが留意されるべきである。更に、一部の数値リスティングの範囲において、挙げられる一部の下限は、挙げられる一部の上限より大きいものとすることができる。選択されるサブセットが、選択される下限を超える上限の選択を必要とすることになることを当業者は認識するであろう。
【0015】
「流体(fluid)」という用語は、本明細書において、流動することができる任意の状態にある任意のタイプの物質を述べるために使用される。「気体(gas)」という用語は、本明細書において、理想気体又は非理想気体、蒸気、及び超臨界流体等の、その密度が絶対圧に実質的に依存する任意の流体を述べるために使用される。「液体(liquid)」という用語は、本明細書において、その密度が絶対圧に実質的に依存しない任意の流体を述べるために使用される。
【0016】
圧力に基づく質量流量コントローラー(以降で「MFC」)及び質量流量計(以降で「MFM」)は、気体の流量を制御するために使用されるとき、通常、何らかの形態の流量制限器、及び、流量制限器の上流及び下流の両方の絶対圧の計算を可能にするために、制御弁の下流の適した場所に配置される2つ以上の絶対圧トランスデューサーを利用することができる。例えば、圧力に基づく多くのMFMは、その性能が、速度ヘッド(気体を制限器内でその速度まで加速するために圧力降下が必要とされる)ではなく、主にその層流特徴によって決定される、層流要素として知られるタイプの流量制限器を使用する。1次的に、層流要素を通る理想気体の流量は、以下の式1に示すように計算することができる。
Qs=K×(Pi2-Po2) (式1)
式中、Qsは質量流量であり、
Kは気体の温度、粘度、圧縮率、及び層流要素の幾何形状に依存する値であり、
Piは層流要素の上流の入口における絶対圧であり、
Poは層流要素の下流の出口における絶対圧である。
【0017】
しかしながら、また、上記で論じたように、一部の半導体プロセスにおいて、ほぼゼロの出口圧力(例えば、約2psia未満)から大気出口圧力への上方スイングは、制御弁の下流に流量センサーを有するデバイスにおいて、流量センサーの低流量圧力降下を50分の1以上ほどにシフトさせる場合がある。そのため、この遷移は、結果として得られる流量センサー信号を場合によっては50分の1以上に減少させる場合がある。減少した流量センサー信号は、流量センサー信号対雑音比及び安定性を低下させ、低い設定点にあるときに、ほぼゼロの出口圧力より大きい運転条件について、不十分な再現性及び精度をもたらす場合がある。
【0018】
流量センサーが制御弁の上流に配設されている状態で、計量精度及びデバイスフルスケール流量範囲は、制御弁の下流の圧力に影響されなくなる場合がある。例えば、現行のMFC設計において、それぞれ、7.0psia及び0.1psiaのPi及びPo圧力において100sccmのフルスケールN2参照流量を有するMFCの場合にKについて解くことは、約2.0412のKを提供する。このKが、1sccmのN2流量及び0.1psiaの述べたPoにあるときに起こることになるPiについて解くために使用される場合、0.707psiaのPiが得られ、それは、0.607psiaの圧力差と同じである。この圧力差は、絶対圧センサーによって日常的に測定される約0.01psidの最小分解可能圧力差から十分に外れる。そのため、MFCについての適度に低い誤差値は、MFCがほぼゼロの出力圧力(すなわち、約2psia未満)で運転するときの低い設定点について取得可能であるべきである。しかしながら、Poが約14.7psia(化学気相堆積等の或る特定の半導体プロセスにおいて日常的に起こる典型的な値)まで増加する場合、この同じデバイス上で1sccmのN2流量を有するために必要とされる対応するPiは約14.7167psiaに等しいことになる。これは、典型的な絶対圧トランスデューサーによって取得可能な最小精度に極端に近い0.0167psiaの差に過ぎない。したがって、制御弁の下流に層流要素及び絶対圧センサーを有するこれらのMFCは、出口圧力がハードバキュームよりかなり大きい状態で、低い設定点において効果的に運転できない。例えば、流量センサー信号対雑音比及び安定性が低下する可能性がある。
【0019】
しかしながら、絶対圧センサー及び層流要素が制御弁の上流に配設されている場合、制御弁の下流の変動は、上流の絶対圧センサーに影響を及ぼさないものとすることができる。更に、上流圧力は、通常、典型的な半導体処理環境において公称入口圧力の+/-10%以内に維持される。更に、上流圧力場所と下流圧力場所との間の圧力差が小さい状況においてより良い精度を提供するため、絶対圧トランスデューサーのうちの1つは、差圧トランスデューサーによって置き換えることができる。したがって、差圧トランスデューサーの使用によって、式1は、ここで、以下のように書き換えることができる。
Qs=K×(2Pi-ΔP)ΔP (式2)
Qs=K×(2Po+ΔP)ΔP (式3)
式中、
ΔP=Pi-Po
である。式2は、絶対圧トランスデューサーが層流要素の上流に位置する実施形態において使用することができる。式3は、絶対圧トランスデューサーが層流要素の下流に配設されている実施形態において使用することができる。そのフルスケール流量における35psiaの典型的なPi及び0.86psidのΔP(1psid範囲のトランスデューサーについて適度のマージンを可能にする)において100sccmのN2流量について式2を解くことは、1.6818のKをもたらす。Kがわかっている状態で、式2は、Piが30psia、35psia、及び40psiaであるときの1sccmにおけるΔPについて解くことができる。結果として得られる値は、30psia圧力入口における0.0099psid、35psia圧力入口における0.0085psid、及び40psia圧力入口における0.0074psidの圧力降下である。したがって、典型的な上流入口圧力変動がある状態で、差圧の変動は、層流要素が制御弁の上流に配設されている場合、下流の層流要素の場合及びその関連する下流圧力変動に比べてはるかに小さいものとすることができる。更に、差圧トランスデューサーは、0.0005psidの典型的な差圧精度を持って選択され、絶対圧トランスデューサーに関して現在利用可能であるよりもはるかに高い精度を提供することができる。そのため、制御弁の下流に2つの絶対圧トランスデューサーを有する流量制限器の使用と対照的に、制御弁の上流の絶対圧トランスデューサー及び流量制限器と連携した差圧トランスデューサーの使用は、入口圧力が変動するときに、所望の低い設定点においてより再現性の高い流量推定をもたらすことができる。
【0020】
以下の検討は主に気体流量計に当てはまるが、液体流量計が、たとえ、絶対圧に対して相対的に反応しにくいことに起因して、通常は差圧トランスデューサーのみを用いて別の方法において十分に機能するにしても、本明細書において開示される絶対圧差圧複合トランスデューサーは、液体流量コントローラーにおいても役に立つ場合がある(制御システムに対して有用な情報をもたらすことができる)。
【0021】
図1は、本開示の或る特定の実施形態による弁の上流に流量センサーを有する圧力に基づくMFC5の略図を示す。MFC5は、流体流量の変化が、層流要素等の流量制限器の上流の及び/又は下流の流体圧力の変化を生じ、流体圧力から流体流量を計算することができるという原理に基づいて運転される。
【0022】
示す実施形態において、MFC5は、電源コネクタ10、流路15、流量制御弁組立体20、及び、絶対圧差圧複合トランスデューサー組立体25の少なくとも1つの実施形態を備える。MFC5は、デバイスに流体を導入するための入口ポート30、及び、流体がそこから(例えば、処理チャンバーに)出る出口ポート35を更に備える。幾つかの実施形態において、入口ポート30は入口オリフィスブロック31を更に備えることができ、入口オリフィスブロック31は、入口ポート30内に配設され、入口ポート30を通る流体流の少なくとも一部分を遮断する。流体は、入口ポート30を介してMFC5に入り、流路15に沿ってMFC5内を流れることができる。幾つかの実施形態において、流路15を一定温度に維持することができる。流量制御弁組立体20は、流路15に沿って、出口ポート35に近接しかつ層流要素40と絶対圧差圧複合トランスデューサー組立体25との両方の下流に位置決めされる。流量制御弁組立体20は、MFC5を通過する流体の量を制御するために調整可能である比例制御弁(例えば、ソレノイド又はピエゾ制御弁)を備えることができる。流量制御弁組立体20は、流量制御弁組立体20を通る流量を制御するために十分な任意の所望のレートで制御弁を作動させることができる。更に、作動レートは、制御弁が連続して又は階段状プロセスで作動することができるようにプログラム可能かつ調整可能とすることができる。
【0023】
入口オリフィスブロック31は、MFC5がほぼゼロの圧力でありかつ流量制御弁組立体20が閉鎖されているときに、例えば、60psiaの入口圧力が入口ポート30に印加されるとき、又は、MFC5が例えば60psiaにありかつ流量制御弁組立体20が閉鎖されている状態で、ほぼゼロの圧力が入口ポート30に印加されるとき、差トランスデューサーにわたる圧力降下(以下の図3に示す)が10psidを超えることができないことを保証するようにサイズ決定される入口を備えることができる。図1は入口オリフィスブロック31の使用を示すが、他の流量制限デバイスを、差圧トランスデューサーを圧力スパイクから保護するために使用することができることが理解される。出口35における過剰な圧力スパイクは、以下で述べるPIDコントローラー45によって実装されるファームウェアチェックによって軽減することができる。このファームウェアチェックは、圧力降下が10psidを超えるときはいつでも流量制御弁組立体20の弁を閉鎖するために使用することができる。
【0024】
入口オリフィスのサイズ決定は、流体流を支配する以下の2つの支配差分方程式を解くことを必要とする。
1. 質量の保存。
2. 流体流の運動量の保存。
解は、MatlabのSimscape物理的モデリングパッケージ等の利用可能なツールを使用した物理的シンボルモデルの構築によって取得することができる。図2は、入口オリフィスをサイズ決定するために使用することができる例の物理的シンボルモデルである。種々の機械的コンポーネントのために典型的な値を挿入し、その後、MFC5で使用することができる種々の気体を通して循環させることは、以下の表1に示すように、公称N2流量で運転するように設計されるMFCについて以下のオリフィスサイズをもたらす。
【0025】
表1に示す結果が、MFC5のこの機械的構成についてのみ代表的であることが留意されるべきである。これらの異なる機械的構成を反映するためにMatlab Simscapeモデルを更新することは、異なる入口オリフィスサイズをもたらすことになる。
【0026】
【表1】
【0027】
入口オリフィスは、典型的な機械スタートアップ(例えば、MFCをチャージすること)又はシャットダウン(例えば、MFCを退避させること)中に差圧トランスデューサーに対する永久的な機械的損傷を防止するために使用することができる。入口オリフィスブロック31の例の入口は、約0.010インチ~約0.070インチの径を含む。
【0028】
引き続き図1を参照して、MFC5は、流量制御弁組立体20から上流に層流要素40を更に備える。流量制御弁組立体20の上流に層流要素40を有し、狭範囲差トランスデューサーと共に使用するために設計されたMFCは、流量制御弁組立体の下流に層流要素を有するが、同様に広い出口圧力範囲にわたって運転するように設計された、圧力に基づく対応するMFCに比べてはるかに低い入口圧力で運転できる。層流要素40は、小さい流路内で層流を保証し、流体内のせん断力による圧力降下を生成するようにできる。絶対圧差圧複合トランスデューサー組立体25は、流量制御弁組立体20から上流で流路15に結合することができる。絶対圧差圧複合トランスデューサー組立体25は、少なくとも1つの絶対圧トランスデューサー及び少なくとも1つの差圧トランスデューサー(以下の図3に示す)を備える。絶対圧差圧複合トランスデューサー組立体25は、絶対圧及び層流要素40にわたる差の圧力降下を決定する。したがって、層流要素40は、流路15を個々の空所を備える2つの部分に分岐させる。層流要素40の上流には、フィード容積41と呼ばれる第1の空所である、流路15の第1の部分がある。フィード容積41は、MFC5の入口30内に給送された流体の容積を含み、上記流体容積は層流要素40を通って前進していない。層流要素40の下流には、そこから流量制御弁組立体20に流れが進むインベントリ容積42と呼ばれる第2の空所である、流路15の第2の部分がある。インベントリ容積42は、層流要素40を通って前進した流体の容積を含む。フィード容積41及びインベントリ容積42の両方の空所は、媒体分離され、所望に応じて、シリコーンオイル又は他の適した液体で充填することができる。フィード容積41内の流体容積を、インベントリ容積42に対して最大化することができ、なぜならば、絶対圧差圧複合トランスデューサー組立体25が、流体流の意図的な変化に応答する、又は、入口オリフィスブロック31の上流の圧力変化から生じる、MFC5における圧力遷移を減速するのを助けることができるからである。インベントリ容積42内の流体容積を、フィード容積41内の流体容積に対して最小化することができ、なぜならば、インベントリ容積42内の流体容積をフィード容積41に対して増加させることが、この増加した流体容積が圧力遷移に対するMFC5の感度に影響を与える場合があるため、一部の用途において性能に悪い影響を及ぼす場合があるからである。したがって、フィード容積41と呼ばれる上流空所は、層流要素40及び絶対圧差圧複合トランスデューサー組立体25の下流のインベントリ容積42に対して大きくなるように及び/又は大きい流体容積を含むようにできる。
【0029】
図1に関して継続して、MFC5は、ロジック、回路、メモリ、及び1つ以上の処理要素(プロセッサ)を備えることができる比例積分微分(以降で、「PID」)コントローラー45を更に備える。PIDコントローラーがこの特定の例において示されるが、PIDコントローラーが、当業者に容易に明らかになるように、考えられる多くの弁コントローラーの1つに過ぎないことが理解される。例えば、幾つかの実施形態において、PIDコントローラー45を、リード・ラグコントローラー、ゲイン・リード・ラグコントローラー(例えば、その全体の内容が引用することにより本明細書の一部をなす米国特許第6,962,164号に記載される)、又は、用途のために十分な任意の他のコントローラーと置換することができる。コントローラーは、ハードウェア又はファームウェアとして実装することができる。PIDコントローラー45は、所望の質量流量を示す設定点に従って流量制御弁組立体20内の弁の位置を制御する。例えば、1つの実施形態において、PIDコントローラー45は、絶対圧差圧複合トランスデューサー組立体25からの絶対圧及び差圧並びに層流要素40を通る所望の流量を示す設定点信号を受信する。PIDコントローラー45は、受信した情報を使用して、絶対圧、差圧、及び、流体特性と層流要素40の特徴との両方の知識を、層流要素40を通る質量流量を示す信号に変換する。例えば、1つの実施形態において、PIDコントローラー45は、式1を使用して、圧力降下を容積流量に関連付けるように構成され、その容積流量を、その後、所与の温度及び圧力における密度補正を使用して、質量流量に変換することができる。PIDコントローラー45は、その後、層流要素40を通る質量流量を示す信号が、受信された設定点信号に実質的に一致するように、流量制御弁組立体20を制御する弁の駆動信号を発生させることができる。例えば、1つの実施形態において、制御弁の駆動信号は、流体の所望の質量流量を示す設定点信号と、絶対圧差圧複合トランスデューサー組立体25を使用してPIDコントローラー45によって決定される実際の質量流量に関連するフィードバック信号との間の差である誤差信号に基づいて発生される。幾つかの例において、設定点信号の所望の流量は10%以下である。幾つかの例において、出口圧力は約2psiaより大きいものとすることができる。
【0030】
1つの実施形態において、回路基板50を、絶対圧差圧複合トランスデューサー組立体25の背面に取り付けることができる。或る特定の実施形態において、回路基板50は、フラッシュメモリ及びフレキシブルケーブルコネクタを含むことができる。回路基板50は、任意のトランスデューサー特有のバランス抵抗器又は他のトリム抵抗器を搭載する場所も提供することができる。幾つかの実施形態において、回路基板50は、限定はしないが、絶対圧差圧複合トランスデューサー組立体25のための較正データ等のデータを記憶するメモリコンポーネントを有することができる。回路基板50は、測定される圧力に対する重力又は加速度の影響についての自動補正を可能にするために1つ以上の加速度計を含むことができる。回路基板50は、絶対圧トランスデューサー及び差圧トランスデューサー並びに他のコンポーネントの出力信号を増幅する、計測増幅器又は他の増幅器も含むことができる。回路基板50は、絶対圧差圧複合トランスデューサー組立体25内に含まれる絶対圧トランスデューサー及び差圧トランスデューサーとの電気接続を提供する、絶対圧差圧複合トランスデューサー組立体25からのピンによって支持することができる。幾つかの実施形態において、回路基板50は、ねじ頭を搭載する任意の絶対トランスデューサー及び差トランスデューサーの周囲にクリアランスを提供するため、1つ以上のノッチ又は穴を含むことができる。
【0031】
図3は、絶対圧差圧複合トランスデューサー組立体25の略図を示す。絶対圧差圧複合トランスデューサー組立体25は、フィード容積41と連通する、トランスデューサー組立体空所105と呼ばれる、1つの空所を有する本体100を備える。幾つかの実施形態において、トランスデューサー組立体空所105は、絶対センサーを圧力差センサーの上流側に接続する組立体25によって形成される。更に、差センサーの下流側に別のより小さい空所が存在する。より小さい下流空所は、下流差圧トランスデューサーの溶接式キャッピングによって形成される。組み合わせ型圧力センサーの上流部分及び下流部分の容積は、フィード容積及びインベントリ容積にも寄与する。トランスデューサー組立体空所105は、圧力ポート110を介して層流要素(例えば、図1に示す層流要素40)の上流の圧力を受けるようにできる。一例として、1つの実施形態において、圧力ポート110は、本体100の面内に機械加工されるシールディテールである。トランスデューサー組立体空所105に隣接して、絶対圧隔離膜115及び上流差圧隔離膜120がある。絶対圧隔離膜115は絶対圧トランスデューサー125のコンポーネントである。上流差圧隔離膜120は、差圧トランスデューサー130のコンポーネントであり、差圧トランスデューサー130は、圧力ポート140を介して層流要素(例えば、図1に示す層流要素40)の下流の圧力を受ける下流差圧隔離膜135を更に備える。絶対圧隔離膜115、上流差圧隔離膜120、及び下流差圧隔離膜135は、可撓性の波形金属ダイヤフラムを備えることができる。トランスデューサー組立体空所105は、媒体分離され、シリコーンオイル又は他の適した液体で充填することができる。絶対圧トランスデューサー125は、トランスデューサー組立体空所105内の絶対圧を報告することができる。1つの実施形態において、絶対圧トランスデューサー125は、ピエゾ抵抗半導体圧力センサーを備えることができるが、他の技術が使用される可能性がある。開示される実施形態において、差圧トランスデューサー130は、層流要素の対向する側の差圧を報告する。1つの実施形態において、差圧トランスデューサー130は、ピエゾ抵抗半導体圧力トランスデューサーを備えることができるが、他の技術が使用される可能性がある。
【0032】
1つの実施形態において、絶対圧隔離膜115、上流差圧隔離膜120、及び下流差圧隔離膜135は、高純度ステンレス鋼若しくはHastelloy(登録商標)(Haynes Internationalの登録商標)等の任意の適した金属、又は、他の適した材料から製造される薄い可撓性ダイヤフラムを備えることができる。薄い金属ダイヤフラムは、厳密に指定された外形(例えば、+/-0.15mmに指定された外形)を有するように製造され、絶対圧トランスデューサー125又は差圧トランスデューサー130の面からわずかに突出するように位置決めすることができる。
【0033】
示す実施形態において、圧力ポート110及び140は同一場所にある。ポート110及び140の同一場所配置は、速度ヘッドが圧力降下に対する有意な一因である場合があり、かつ、ポート場所の小さい変化が、検知される圧力をかなり変化させる場合がある高流量用途のための好ましい実施形態とすることができる。
【0034】
図4は、MFC、全体として、305の代替の実施形態を示す。MFC305は、図1のMFC5と実質的に同様である。しかしながら、図1の絶対圧差圧複合トランスデューサー組立体25は、差圧トランスデューサー組立体310と置換されており、差圧トランスデューサー組立体310は、図3の上流差圧隔離膜120、下流差圧隔離膜135、及び差圧トランスデューサー130と同様の上流差圧隔離膜、下流差圧隔離膜、及び差圧トランスデューサーを備える。しかしながら、この特定の実施形態において、差圧トランスデューサーと同一場所にある絶対圧トランスデューサーは存在しない。代わりに、絶対圧トランスデューサーは、層流要素40の上流の位置に、例えば、フィード容積41と連通する位置315に、又は代替的に、層流要素40の下流の位置に、例えば、インベントリ容積42と連通する位置320に、差圧トランスデューサー組立体310から離れて位置決めすることができる。
【0035】
絶対圧トランスデューサーを、層流要素40の上流に、すなわち、位置315に位置決めすること、又は、図1に示すように層流要素40を絶対圧トランスデューサーと同一場所に配置することは、インベントリ容積42の容積を最小化することによって、一部の用途において性能を改善することができる。したがって、上流の絶対圧トランスデューサーの場所は、MFC5の、また或る特定の実施形態においてMFC305の好ましい場所である。しかしながら、絶対圧トランスデューサーを、層流要素40の下流に、例えば、位置320に位置決めすることが、ほとんどの用途について十分であるMFCを依然として提供することが理解される。
【0036】
本明細書で開示される例を組み込む1つ以上の例証的な例が提示される。明確にするために、物理的実装態様の全ての特徴が、この出願において述べられている又は示されているわけではない。したがって、開示されるシステム及び方法は、述べる目的及び利点並びにそれらに固有である目的及び利点を達成するようにうまく適合される。上記で開示される特定の例は、例証に過ぎず、なぜならば、本開示の教示を、本明細書の教示の利益を受ける当業者に明らかな、異なるが同等な方法で修正し、実施することができるからである。更に、添付の特許請求の範囲に記載される以外の制限は、本明細書に示す構造又は設計の詳細に対して全く意図されない。したがって、上記で開示される特定の例証的な例を、変更する、組み合わせる、又は修正することができ、そのような全ての変形が本開示の範囲内にあると考えられることが明らかである。本明細書で例証的に開示されるシステム及び方法を、本明細書で特に開示されない任意の要素及び/又は本明細書で開示される任意のオプションの要素がない状態で、適切に実施することができる。
【0037】
本開示及びその利点が詳細に述べられたが、添付の特許請求の範囲によって規定される本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、種々の変更、置換、及び代替を本明細書において行うことができることが理解されるべきである。
【符号の説明】
【0038】
10 電源コネクタ
15 流路
20 流量制御弁組立体
25 絶対圧差圧複合トランスデューサー組立体
30 入口ポート
31 入口オリフィスブロック
35 出口ポート
40 層流要素
41 フィード容積
42 インベントリ容積
45 PIDコントローラー
50 回路基板
100 本体
105 トランスデューサー組立体空所
110 圧力ポート
115 絶対圧隔離膜
120 上流差圧隔離膜
125 絶対圧トランスデューサー
130 差圧トランスデューサー
135 下流差圧隔離膜
140 圧力ポート
310 差圧トランスデューサー組立体
図1
図2
図3
図4