(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-24
(45)【発行日】2023-02-01
(54)【発明の名称】曖昧期間の長さの特定方法、端末及びネットワーク側機器
(51)【国際特許分類】
H04W 72/1268 20230101AFI20230125BHJP
H04B 17/24 20150101ALI20230125BHJP
H04W 56/00 20090101ALI20230125BHJP
H04W 72/1263 20230101ALI20230125BHJP
【FI】
H04W72/12 150
H04B17/24
H04W56/00 130
H04W72/12 110
(21)【出願番号】P 2020562641
(86)(22)【出願日】2019-04-26
(86)【国際出願番号】 CN2019084507
(87)【国際公開番号】W WO2019214460
(87)【国際公開日】2019-11-14
【審査請求日】2020-11-06
(31)【優先権主張番号】201810464472.0
(32)【優先日】2018-05-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】510065207
【氏名又は名称】大唐移▲動▼通信▲設▼▲備▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】DATANG MOBILE COMMUNICATIONS EQUIPMENT CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】1/F, Building 1, No.5 Shangdi East Road, Haidian District,Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】弁理士法人信栄事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲趙▼ ▲亜▼利
(72)【発明者】
【氏名】バートランド, ピエール
(72)【発明者】
【氏名】▲チェン▼ ▲麗▼
【審査官】田畑 利幸
(56)【参考文献】
【文献】CATT,"Value of DRX Ambiguous Period",3GPP TSG-RAN WG2 Meeting #101bis R2-1804486,[online],2018年04月06日,pages 1-4,[retrieved on 2022-01-25], <URL: https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_101bis/Docs/R2-1804486.zip>
【文献】OPPO,"CSI and SRS reporting for DRX Active time",3GPP TSG-RAN WG2 Meeting #101bis R2-1804431,[online],2018年04月05日,pages 1-4,[retrieved on 2022-01-25], <URL: https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_101bis/Docs/R2-1804431.zip>
【文献】Intel Corporation,"C-DRX enhancement in NR",3GPP TSG-RAN WG2 Meeting #99 R2-1708791,[online],2017年08月12日,pages 1-5,[retrieved on 2022-01-25], <URL: https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_99/Docs/R2-1708791.zip>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00-99/00
H04B 17/00-17/391
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
曖昧期間の長さの特定方法であって、
端末が、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)の処理時間、又はMAC CE(Media Access Control Control Element)の処理時間に対応する曖昧期間の長さを特定することと、
前記端末が、受信した制御メッセージに基づいて、現在時刻で上り信号を送信するか否かを特定することとを含み、ここで、
前記制御メッセージは、前記現在時刻から前記曖昧期間を差し引いて得られる時刻に受信した制御メッセージであり、又は、前記現在時刻から前記曖昧期間を差し引いて得られる時刻の前に受信した制御メッセージであり、
前
記端末が曖昧期間の長さを特定することは、
前記端末が、PDCCHに
より搬送されるコンテンツ及びCSI masking(Channel State Information masking)設定の少なくとも1つに基づいて、曖昧期間の長さを特定することを含み、
前記端末が、PDCCHに
より搬送されるコンテンツ及びCSI masking設定の少なくとも1つに基づいて、曖昧期間の長さを特定することは、
前記端末にCSI maskingが設定されておらず、前記PDCCHに搬送されるコンテンツが下り割り当て(DL assignment)である場合、前記端末が曖昧期間の長さがK0、K1及び前記MAC CEの処理時間の合計に等しいことを特定すること、を含み、
ここで、前記K0は前記PDCCHとそれがスケジューリングするPDSCH(Physical Downlink Shared Channel)との間の間隔時間の長さであり、前記K1はPDSCHとそれに対応するHARQ(Hybrid Automatic Repeat Request)フィードバックとの間の間隔時間の長さであり、
又は、
前
記端末が曖昧期間の長さを特定することは、
前記端末が、曖昧期間の長さがK0、K1及び前記MAC CEの処理時間の合計に等しいことを特定すること、を含み、
ここで、前記K0は前記PDCCHとそれがスケジューリングするPDSCHとの間の間隔時間の長さであり、前記K1はPDSCHとそれに対応するHARQフィードバックとの間の間隔時間の長さであり、
前記K0は、RRC(Radio Resource Control)シグナリング設定で許容される最大K0値、又は、前記K0は、BWP(Bandwidth Part)の変更に必要な時間の長さに固定された固定値であり、
前記K1は、RRC設定シグナリング設定で許容される最大K1値であり、又は、前記K1は固定値であり、
前記MAC CEの処理時間は固定値である、曖昧期間の長さの特定方法。
【請求項2】
前記制御メッセージは、
下りスケジューリングシグナリング、上りスケジューリングシグナリング、スケジューリング要求、及びDRX(Discontinuous Reception) MAC CEのうちの少なくとも1つを含み、
前記上り信号は、CSI及びSRS(Sounding Reference Signal)の少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記端末が、受信した制御メッセージに基づいて、現在時刻で上り信号を送信するか否かを特定することは、
前記端末が、受信した前記制御メッセージに基づいて、現在時刻が活性化時間(Active Time)に属するか否かを特定し、Active Timeに属しない場合は、SRSを送信しないこと、又は、
前記端末にCSI maskingが設定されている場合、前記端末が、受信した前記制御メッセージに基づいて、現在時刻に連続傍受タイマon duration timerが動作しているか否かを特定し、前記on duration timerが動作していない場合は、CSIを送信しないこと、又は、
前記端末にCSI maskingが設定されていない場合、前記端末が、受信した前記制御メッセージに基づいて、現在時刻がActive Timeに属するか否かを特定し、Active Timeに属しない場合は、CSIを送信しないこと、を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
曖昧期間の長さの特定方法であって、
ネットワーク側機器が、PDCCHの処理時間、又はMAC CEの処理時間に対応する曖昧期間の長さを特定することと、
前記ネットワーク側機器が、端末に送信した制御メッセージに基づいて、現在時刻で前記端末が上り信号を送信するか否かを特定することとを含み、ここで、
前記制御メッセージは、前記現在時刻から前記曖昧期間を差し引いて得られる時刻に受信した制御メッセージであり、又は、前記現在時刻から前記曖昧期間を差し引いて得られる時刻の前に受信した制御メッセージであり、
前
記ネットワーク側機器が曖昧期間の長さを特定することは、
前記ネットワーク側機器が、PDCCHに
より搬送されるコンテンツ及びCSI masking設定の少なくとも1つに基づいて、曖昧期間の長さを特定することを含み、
前記ネットワーク側機器が、PDCCHに
より搬送されるコンテンツ及びCSI masking設定の少なくとも1つに基づいて、曖昧期間の長さを特定することは、
前記端末にCSI maskingが設定されておらず、前記PDCCHに搬送されるコンテンツがDL assignmentである場合、前記ネットワーク側機器が曖昧期間の長さがK0、K1及び前記MAC CEの処理時間の合計に等しいことを特定すること、を含み、
ここで、前記K0は前記PDCCHとそれがスケジューリングするPDSCHとの間の間隔時間の長さであり、前記K1はPDSCHとそれに対応するHARQフィードバックとの間の間隔時間の長さであり、
又は、
前
記ネットワーク側機器が曖昧期間の長さを特定することは、
前記ネットワーク側機器が、曖昧期間の長さがK0、K1及び前記MAC CEの処理時間の合計に等しいことを特定すること、を含み、
ここで、前記K0は前記PDCCHとそれがスケジューリングするPDSCHとの間の間隔時間の長さであり、前記K1はPDSCHとそれに対応するHARQフィードバックとの間の間隔時間の長さであり、
前記K0は、RRCシグナリング設定で許容される最大K0値、又は、前記K0は、BWPの変更に必要な時間の長さに固定された固定値であり、
前記K1は、RRC設定シグナリング設定で許容される最大K1値であり、又は、前記K1は固定値であり、
前記MAC CEの処理時間は固定値である、曖昧期間の長さの特定方法。
【請求項5】
前記制御メッセージは、
下りスケジューリングシグナリング、上りスケジューリングシグナリング、スケジューリング要求、及びDRX MAC CEのうちの少なくとも1つを含み、
前記上り信号は、CSI及びSRSの少なくとも1つを含み、
前記ネットワーク側機器が、
前記端末に送信した制御メッセージに基づいて、現在時刻で前記端末が上り信号を送信するか否かを特定することは、
前記ネットワーク側機器が、
前記端末に送信した制御メッセージに基づいて、現在時刻がActive Timeに属するか否かを特定し、Active Timeに属しない場合は、前記端末がSRSを送信しないことを、特定すること、又は、
前記端末にCSI maskingが設定されている場合、前記ネットワーク側機器が、前記端末に送信した制御メッセージに基づいて、現在時刻にon duration timerが動作しているか否かを特定し、前記on duration timerが動作していない場合は、前記端末がCSIを送信しないことを、特定すること、又は、
前記端末にCSI maskingが設定されていない場合、前記ネットワーク側機器が、前記端末に送信した制御メッセージに基づいて、現在時刻がActive Timeに属するか否かを特定し、Active Timeに属しない場合は、前記端末がCSIを送信しないことを、特定することを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
端末であって、
PDCCHの処理時間、又はMAC CEの処理時間に対応する曖昧期間の長さを特定することに用いられる第1特定モジュールと、
受信した制御メッセージに基づいて、現在時刻で上り信号を送信するか否かを特定することに用いられる第2特定モジュールとを含み、ここで、
前記制御メッセージは、前記現在時刻から前記曖昧期間を差し引いて得られる時刻に受信した制御メッセージであり、又は、前記現在時刻から前記曖昧期間を差し引いて得られる時刻の前に受信した制御メッセージであり、
前記第1特定モジュールが、
PDCCHに
より搬送されるコンテンツ及びCSI masking(Channel State Information masking)設定の少なくとも1つに基づいて、曖昧期間の長さを特定することに用いられ、
前記第1特定モジュールが、
前記端末にCSI maskingが設定されておらず、前記PDCCHに
より搬送されるコンテンツが下り割り当て(DL assignment)である場合、前記端末が曖昧期間の長さがK0、K1及び前記MAC CEの処理時間の合計に等しいことを特定することに用いられ、
ここで、前記K0は前記PDCCHとそれがスケジューリングするPDSCH(Physical Downlink Shared Channel)との間の間隔時間の長さであり、前記K1はPDSCHとそれに対応するHARQ(Hybrid Automatic Repeat Request)フィードバックとの間の間隔時間の長さであり、
又は、
前記第1特定モジュールが、
前記端末が、曖昧期間の長さがK0、K1及び前記MAC CEの処理時間の合計に等しいことを特定することに用いられ、
ここで、前記K0は前記PDCCHとそれがスケジューリングするPDSCHとの間の間隔時間の長さであり、前記K1はPDSCHとそれに対応するHARQフィードバックとの間の間隔時間の長さであり、
前記K0は、RRC(Radio Resource Control)シグナリング設定で許容される最大K0値、又は、前記K0は、BWP(Bandwidth Part)の変更に必要な時間の長さに固定された固定値であり、
前記K1は、RRC設定シグナリング設定で許容される最大K1値であり、又は、前記K1は固定値であり、
前記MAC CEの処理時間は固定値である端末。
【請求項7】
ネットワーク側機器であって、
PDCCHの処理時間、又はMAC CEの処理時間に対応する曖昧期間の長さを特定することに用いられる第1特定モジュールと、
端末に送信した制御メッセージに基づいて、現在時刻で前記端末が上り信号を送信するか否かを特定することに用いられる第2特定モジュールとを含み、ここで、
前記制御メッセージは、前記現在時刻から前記曖昧期間を差し引いて得られる時刻に受信した制御メッセージであり、又は、前記現在時刻から前記曖昧期間を差し引いて得られる時刻の前に受信した制御メッセージであり、
前記第1特定モジュールが、
PDCCHに
より搬送されるコンテンツ及びCSI masking設定の少なくとも1つに基づいて、曖昧期間の長さを特定することに用いられ、
前記第1特定モジュールが、前記端末にCSI maskingが設定されておらず、前記PDCCHに
より搬送されるコンテンツがDL assignmentである場合、前記ネットワーク側機器が曖昧期間の長さがK0、K1及び前記MAC CEの処理時間の合計に等しいことを特定することに用いられ、
ここで、前記K0は前記PDCCHとそれがスケジューリングするPDSCHとの間の間隔時間の長さであり、前記K1はPDSCHとそれに対応するHARQフィードバックとの間の間隔時間の長さであり、
又は、
前記第1特定モジュールが、
前記ネットワーク側機器が、曖昧期間の長さがK0、K1及び前記MAC CEの処理時間の合計に等しいことを特定することに用いられ、
ここで、前記K0は前記PDCCHとそれがスケジューリングするPDSCHとの間の間隔時間の長さであり、前記K1はPDSCHとそれに対応するHARQフィードバックとの間の間隔時間の長さであり、
前記K0は、RRCシグナリング設定で許容される最大K0値、又は、前記K0は、BWPの変更に必要な時間の長さに固定された固定値であり、
前記K1は、RRC設定シグナリング設定で許容される最大K1値であり、又は、前記K1は固定値であり、
前記MAC CEの処理時間は固定値である、ネットワーク側機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2018年5月9日に中国に出願された中国特許出願番号201810464472.0の優先権を主張し、その内容全体が援用により本明細書に組み込まれる。
本開示は、通信技術分野に関し、特に、曖昧期間の長さの特定方法、端末及びネットワーク側機器に関する。
【背景技術】
【0002】
端末の省電力化をサポートするために、無線通信システムにおいて、端末が制御チャネルを、継続的に傍受するではなく、部分時間で傍受するDRX(Discontinuous Reception)メカニズムが導入される。ここで、制御チャネルを傍受する時間が活性化時間(Active Time)と呼ばれる。実際に実現する際に、端末がDRXメカニズムを採用している場合、連続傍受タイマ(On duration Timer)、上り非連続受信再送タイマ(UL drx-Retransmission timer)、下り非連続受信再送タイマ(DL drx-Retransmission timer)、及び非連続受信非活性化(drx-Inactivity)タイマなどの複数のタイマを起動できる。それらの任意のタイマが動作している間、端末が制御チャネルを傍受する。しかしながら、NR(New Radio)システムでは、ネットワーク側機器と端末とが端末のActive Timeに対して曖昧期間を持つという問題がある。曖昧期間とは、ネットワーク側機器と端末とが、端末が現在Active Timeにあるか否かについての不一致の理解がある期間の長さであり、それにより、ネットワーク側機器は端末がCSI(Channel State Information)、SRS(Sounding Reference Signal)(あるいはパイロット信号と呼ばれてよい)を送信するか否かを特定できなく、また、端末が同時刻に送信すべきCSIとHARQ ACK(Acknowledgement)/NACK(Negative Acknowledgement)がある場合、ネットワーク側機器は、端末が使用するCSIとHARQ ACK/NACK伝送モードを特定できない。そのため、ネットワーク側機器は、端末がCSI/SRSを伝送しているか否かや、CSIとHARQ ACK/NACKとに多重化をしているか否かをブラインドチェックし、無線通信システムの通信性能が劣化する可能性がある。
【発明の概要】
【0003】
本開示の実施例は、無線通信システムの通信性能が劣化する問題を解決するための曖昧期間の長さの特定方法、端末、及びネットワーク側機器を提供する。
【0004】
本開示の実施例が、上記目的を達成するために提供する曖昧期間の長さの特定方法は、
端末は、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)の処理時間、又はMAC CE(Media Access Control Control Element)の処理時間に対応する曖昧期間の長さを特定することと、
前記端末は、受信した制御メッセージに基づいて、現在時刻で上り信号を送信するか否かを特定することとを含み、ここで、前記制御メッセージの受信時間と前記現在時刻との差が前記曖昧期間の長さ以上である。
【0005】
選択的に、前記の端末は曖昧期間の長さを特定することは、
前記端末は、PDCCHに搬送されるコンテンツ及びCSI masking(Channel State Information masking)設定の少なくとも1つに基づいて、曖昧期間の長さを特定することを含む。
【0006】
選択的に、前記端末は、PDCCHに搬送されるコンテンツ及びCSI masking設定の少なくとも1つに基づいて、曖昧期間の長さを特定することは、
端末にCSI maskingが設定されておらず、前記PDCCHに搬送されるコンテンツが上りグラント(Up Link grant、UL grant)である場合、前記端末は曖昧期間の長さが前記PDCCHの処理時間に等しいことを特定すること、又は、
前記端末にCSI maskingが設定されておらず、前記PDCCHに搬送されるコンテンツが下り割り当て(Down Link assignment、DL assignment)である場合、前記端末は曖昧期間の長さがK0、K1及び前記MAC CEの処理時間の合計に等しいことを特定すること、又は、
前記端末にCSI maskingが設定されている場合、前記端末は、曖昧期間の長さがK1及び前記MAC CEの処理時間の合計に等しいことを特定すること、を含み、
ここで、前記K0は前記PDCCHとそれがスケジューリングするPDSCH(Physical Downlink Shared Channel)との間の間隔時間の長さであり、前記K1はPDSCHとそれに対応するHARQ(Hybrid Automatic Repeat Request)フィードバックとの間の間隔時間の長さである。
【0007】
選択的に、前記の端末は曖昧期間の長さを特定することは、
前記端末は、曖昧期間の長さがK0、K1及び前記MAC CEの処理時間の合計に等しいことを特定すること、を含み、
ここで、前記K0は前記PDCCHとそれがスケジューリングするPDSCHとの間の間隔時間の長さであり、前記K1はPDSCHとそれに対応するHARQフィードバックとの間の間隔時間の長さである。
【0008】
選択的に、前記K0は、RRC(Radio Resource Control)シグナリング設定で許容される最大K0値、又は、前記K0は、帯域幅BWP(Bandwidth Part)の変更に必要な時間の長さに固定された固定値であり、
前記K1は、RRC設定シグナリング設定で許容される最大K1値であり、又は、前記K1は固定値であり、
前記MAC CEの処理時間は固定値である。
【0009】
選択的に、前記制御メッセージは、
下りスケジューリングシグナリング、上りスケジューリングシグナリング、スケジューリング要求、及びDRX(Discontinuous Reception) MAC CEのうちの少なくとも1つを含み、
前記上り信号は、CSI及びSRSの少なくとも1つを含む。
【0010】
選択的に、前記端末は、受信した制御メッセージに基づいて、現在時刻で上り信号を送信するか否かを特定することは、
前記端末は、受信した前記制御メッセージに基づいて、現在時刻が活性化時間(Active Time)に属するか否かを特定し、Active Timeに属しない場合は、SRSを送信しないこと、又は、
前記端末にCSI maskingが設定されている場合、前記端末は、受信した前記制御メッセージに基づいて、現在時刻に連続傍受タイマ(on duration timer)が動作しているか否かを特定し、前記on duration timerが動作していない場合は、CSIを送信しないこと、又は、
前記端末にCSI maskingが設定されていない場合、前記端末が、受信した前記制御メッセージに基づいて、現在時刻がActive Timeに属するか否かを特定し、Active Timeに属しない場合は、CSIを送信しないこと、を含む。
【0011】
本開示がさらに提供する曖昧期間の長さの特定方法は、
ネットワーク側機器は、PDCCHの処理時間、又はMAC CEの処理時間に対応する曖昧期間の長さを特定することと、
前記ネットワーク側機器は、端末に送信した制御メッセージに基づいて、現在時刻で前記端末が上り信号を送信するか否かを、特定することとを含み、ここで、前記制御メッセージの受信時間と前記現在時刻との差が前記曖昧期間の長さ以上である。
【0012】
選択的に、前記のネットワーク側機器は曖昧期間の長さを特定することは、
前記ネットワーク側機器は、PDCCHに搬送されるコンテンツ及びCSI masking設定の少なくとも1つに基づいて、曖昧期間の長さを特定することを含む。
【0013】
選択的に、前記ネットワーク側機器は、PDCCHに搬送されるコンテンツ及びCSI masking設定の少なくとも1つに基づいて、曖昧期間の長さを特定することは、
前記端末にCSI maskingが設定されておらず、前記PDCCHに搬送されるコンテンツがUL grantである場合、前記ネットワーク側機器は曖昧期間の長さが前記PDCCHの処理時間に等しいことを特定すること、又は、
前記端末にCSI maskingが設定されておらず、前記PDCCHに搬送されるコンテンツがDL assignmentである場合、前記ネットワーク側機器は曖昧期間の長さがK0、K1及び前記MAC CEの処理時間の合計に等しいことを特定すること、又は、
前記端末にCSI maskingが設定されている場合、前記ネットワーク側機器は、曖昧期間の長さがK1及び前記MAC CEの処理時間の合計に等しいことを特定すること、を含み、
ここで、前記K0は前記PDCCHとそれがスケジューリングするPDSCHとの間の間隔時間の長さであり、前記K1はPDSCHとそれに対応するHARQフィードバックとの間の間隔時間の長さである。
【0014】
選択的に、前記のネットワーク側機器は曖昧期間の長さを特定することは、
前記ネットワーク側機器は、曖昧期間の長さがK0、K1及び前記MAC CEの処理時間の合計に等しいことを特定することを含み、
ここで、前記K0は前記PDCCHとそれがスケジューリングするPDSCHとの間の間隔時間の長さであり、前記K1はPDSCHとそれに対応するHARQフィードバックとの間の間隔時間の長さである。
【0015】
選択的に、前記K0は、RRCシグナリング設定で許容される最大K0値、又は、前記K0は、BWPの変更に必要な時間の長さに固定された固定値であり、
前記K1は、RRC設定シグナリング設定で許容される最大K1値であり、又は、前記K1は固定値であり、
前記MAC CEの処理時間は固定値である。
【0016】
選択的に、前記制御メッセージは、
下りスケジューリングシグナリング、上りスケジューリングシグナリング、スケジューリング要求、及びDRX MAC CEのうちの少なくとも1つを含み、
前記上り信号は、CSI及びSRSの少なくとも1つを含む。
【0017】
選択的に、前記ネットワーク側機器は、端末に送信した制御メッセージに基づいて、現在時刻で前記端末が上り信号を送信するか否かを、特定することは、
前記ネットワーク側機器は、端末に送信した制御メッセージに基づいて、現在時刻がActive Timeに属するか否かを特定し、Active Timeに属しない場合は、前記端末がSRSを送信しないことを、特定すること、又は、
前記端末にCSI maskingが設定されている場合、前記ネットワーク側機器は、前記端末に送信した制御メッセージに基づいて、現在時刻にon duration timerが動作しているか否かを特定し、前記on duration timerが動作していない場合は、前記端末がCSIを送信しないことを、特定すること、又は、
前記端末にCSI maskingが設定されていない場合、前記ネットワーク側機器は、前記端末に送信した制御メッセージに基づいて、現在時刻がActive Timeに属するか否かを特定し、Active Timeに属しない場合は、前記端末がCSIを送信しないことを、特定することを含む。
【0018】
本開示の実施例がさらに提供する端末は、
PDCCHの処理時間、又はMAC CEの処理時間に対応する曖昧期間の長さを特定することに用いられる第1特定モジュールと、
受信した制御メッセージに基づいて、現在時刻で上り信号を送信するか否かを特定することに用いられる第2特定モジュールとを含み、ここで、前記制御メッセージの受信時間と前記現在時刻との差が前記曖昧期間の長さ以上である。
【0019】
選択的に、前記第1特定モジュールは、PDCCHに搬送されるコンテンツ及びCSI masking設定の少なくとも1つに基づいて、曖昧期間の長さを特定することに用いられる。
【0020】
選択的に、前記第1特定モジュールは、前記端末にCSI maskingが設定されておらず、前記PDCCHに搬送されるコンテンツがUL grantである場合、曖昧期間の長さが前記PDCCHの処理時間に等しいことを特定することに用いられ、又は、
前記第1特定モジュールは、前記端末にCSI maskingが設定されておらず、前記PDCCHに搬送されるコンテンツがDL assignmentである場合、前記曖昧期間の長さがK0、K1及び前記MAC CEの処理時間の合計に等しいことを特定することに用いられ、又は、
前記第1特定モジュールは、前記端末にCSI maskingが設定されている場合、曖昧期間の長さがK1及び前記MAC CEの処理時間の合計に等しいことを特定することに用いられ、
ここで、前記K0は前記PDCCHとそれがスケジューリングするPDSCHとの間の間隔時間の長さであり、前記K1はPDSCHとそれに対応するHARQフィードバックとの間の間隔時間の長さである。
【0021】
本開示の実施例がさらに提供するネットワーク側機器は、
PDCCHの処理時間、又はMAC CEの処理時間に対応する曖昧期間の長さを特定することに用いられる第1特定モジュールと、
端末に送信した制御メッセージに基づいて、現在時刻で前記端末が上り信号を送信するか否かを特定することに用いられる第2特定モジュールとを含み、ここで、前記制御メッセージの受信時間と前記現在時刻との差が前記曖昧期間の長さ以上である。
【0022】
選択的に、前記第1特定モジュールは、PDCCHに搬送されるコンテンツ及びCSI masking設定の少なくとも1つに基づいて、曖昧期間の長さを特定することに用いられる。
【0023】
選択的に、前記第1特定モジュールは、前記端末にCSI maskingが設定されておらず、前記PDCCHに搬送されるコンテンツがUL grantである場合、曖昧期間の長さが前記PDCCHの処理時間に等しいことを特定することに用いられ、又は、
前記第1特定モジュールは、前記端末にCSI maskingが設定されておらず、前記PDCCHに搬送されるコンテンツがDL assignmentである場合、前記曖昧期間の長さがK0、K1及び前記MAC CEの処理時間の合計に等しいことを特定することに用いられ、又は、
前記第1特定モジュールは、前記端末にCSI maskingが設定されている場合、曖昧期間の長さがK1及び前記MAC CEの処理時間の合計に等しいことを特定することに用いられ、
ここで、前記K0は前記PDCCHとそれがスケジューリングするPDSCHとの間の間隔時間の長さであり、前記K1はPDSCHとそれに対応するHARQフィードバックとの間の間隔時間の長さである。
【0024】
本開示の実施例がさらに提供する端末は、トランシーバ、メモリ、プロセッサ、及びメモリに記憶されている、前記プロセッサ上で実行可能なプログラムを含み、
前記プロセッサは、メモリ内のプログラムを読み取り、
PDCCHの処理時間、又はMAC CEの処理時間に対応する曖昧期間の長さを特定することと、
受信した制御メッセージに基づいて、現在時刻で上り信号を送信するか否かを特定することとを実行することに用いられ、ここで、前記制御メッセージの受信時間と前記現在時刻との差が前記曖昧期間の長さ以上であり、
又は、
プロセスの制御で、前記トランシーバは、PDCCHの処理時間、又はMAC CEの処理時間に対応する曖昧期間の長さを特定することと、
受信した制御メッセージに基づいて、現在時刻で上り信号を送信するか否かを特定することとに用いられ、ここで、前記制御メッセージの受信時間と前記現在時刻との差が前記曖昧期間の長さ以上である。
選択的に、前記の曖昧期間の長さを特定することは、
PDCCHに搬送されるコンテンツ及びCSI masking設定の少なくとも1つに基づいて、曖昧期間の長さを特定することを含む。
【0025】
選択的に、前記のPDCCHに搬送されるコンテンツ及びCSI masking設定の少なくとも1つに基づいて、曖昧期間の長さを特定することは、
端末にCSI maskingが設定されておらず、前記PDCCHに搬送されるコンテンツが上りグラント(UL grant)である場合、曖昧期間の長さが前記PDCCHの処理時間に等しいことを特定すること、又は、
前記端末にCSI maskingが設定されておらず、前記PDCCHに搬送されるコンテンツがDL assignmentである場合、曖昧期間の長さがK0、K1及び前記MAC CEの処理時間の合計に等しいことを特定すること、又は、
前記端末にCSI maskingが設定されている場合、曖昧期間の長さがK1及び前記MAC CEの処理時間の合計に等しいことを特定すること、を含み、
ここで、K0は前記PDCCHとそれがスケジューリングするPDSCHとの間の間隔時間の長さであり、前記K1はPDSCHとそれに対応するHARQフィードバックとの間の間隔時間の長さである。
【0026】
選択的に、前記の曖昧期間の長さを特定することは、
曖昧期間の長さがK0、K1及び前記MAC CEの処理時間の合計に等しいことを特定すること、を含み、
ここで、前記K0は前記PDCCHとそれがスケジューリングするPDSCHとの間の間隔時間の長さであり、前記K1はPDSCHとそれに対応するHARQフィードバックとの間の間隔時間の長さである。
【0027】
選択的に、前記K0は、RRCシグナリング設定で許容される最大K0値、又は、前記K0は、帯域幅BWPの変更に必要な時間の長さに固定された固定値であり、
前記K1は、RRC設定シグナリング設定で許容される最大K1値であり、又は、前記K1は固定値であり、
前記MAC CEの処理時間は固定値である。
【0028】
選択的に、前記制御メッセージは、
下りスケジューリングシグナリング、上りスケジューリングシグナリング、スケジューリング要求、及びDRX MAC CEのうちの少なくとも1つを含み、
前記上り信号は、CSI及びSRSの少なくとも1つを含む。
【0029】
選択的に、前記の受信した制御メッセージに基づいて、現在時刻で上り信号を送信するか否かを、特定することは、
受信した前記制御メッセージに基づいて、現在時刻が活性化時間(Active Time)に属するか否かを特定し、Active Timeに属しない場合は、SRSを送信しないこと、又は、
前記端末にCSI maskingが設定されている場合、受信した前記制御メッセージに基づいて、現在時刻に連続傍受タイマ(on duration timer)が動作しているか否かを特定し、前記on duration timerが動作していない場合は、CSIを送信しないこと、又は、
前記端末にCSI maskingが設定されていない場合、受信した前記制御メッセージに基づいて、現在時刻がActive Timeに属するか否かを特定し、Active Timeに属しない場合は、CSIを送信しないこと、を含む。
【0030】
本開示の実施例がさらに提供するネットワーク側機器は、トランシーバ、メモリ、プロセッサ、及びメモリに記憶されている、前記プロセッサ上で実行可能なプログラムを含み、
前記プロセッサは、メモリ内のプログラムを読み取り、
PDCCHの処理時間、又はMAC CEの処理時間に対応する曖昧期間の長さを特定することと、
端末に送信した制御メッセージに基づいて、現在時刻で前記端末が上り信号を送信するか否かを、特定することとを実行することに用いられ、ここで、前記制御メッセージの受信時間と前記現在時刻との差が前記曖昧期間の長さ以上であり、
又は、
プロセスの制御で、前記トランシーバは、前記PDCCHの処理時間、又は前記MAC CEの処理時間に対応する曖昧期間の長さを特定することと、
端末に送信した制御メッセージに基づいて、現在時刻で前記端末が上り信号を送信するか否かを、特定することとに用いられ、ここで、前記制御メッセージの受信時間と前記現在時刻との差が前記曖昧期間の長さ以上である。
【0031】
選択的に、前記の曖昧期間の長さを特定することは、
PDCCHに搬送されるコンテンツ及びCSI masking設定の少なくとも1つに基づいて、曖昧期間の長さを特定することを含む。
【0032】
選択的に、前記のPDCCHに搬送されるコンテンツ及びCSI masking設定の少なくとも1つに基づいて、曖昧期間の長さを特定することは、
前記端末にCSI maskingが設定されておらず、前記PDCCHに搬送されるコンテンツがUL grantである場合、曖昧期間の長さが前記PDCCHの処理時間に等しいことを特定すること、又は、
前記端末にCSI maskingが設定されておらず、前記PDCCHに搬送されるコンテンツがDL assignmentである場合、曖昧期間の長さがK0、K1及び前記MAC CEの処理時間の合計に等しいことを特定すること、又は、
前記端末にCSI maskingが設定されている場合、曖昧期間の長さがK1及び前記MAC CEの処理時間の合計に等しいことを特定すること、を含み、
ここで、前記K0は前記PDCCHとそれがスケジューリングするPDSCHとの間の間隔時間の長さであり、前記K1はPDSCHとそれに対応するHARQフィードバックとの間の間隔時間の長さである。
【0033】
選択的に、前記の曖昧期間の長さを特定することは、
曖昧期間の長さがK0、K1及び前記MAC CEの処理時間の合計に等しいことを特定すること、を含み、
ここで、前記K0は前記PDCCHとそれがスケジューリングするPDSCHとの間の間隔時間の長さであり、前記K1はPDSCHとそれに対応するHARQフィードバックとの間の間隔時間の長さである。
【0034】
選択的に、前記K0は、RRCシグナリング設定で許容される最大K0値、又は、前記K0は、BWPの変更に必要な時間の長さに固定された固定値であり、
前記K1は、RRC設定シグナリング設定で許容される最大K1値であり、又は、前記K1は固定値であり、
前記MAC CEの処理時間は固定値である。
【0035】
選択的に、前記制御メッセージは、
下りスケジューリングシグナリング、上りスケジューリングシグナリング、スケジューリング要求、及びDRX MAC CEのうちの少なくとも1つを含み、
前記上り信号は、CSI及びSRSの少なくとも1つを含む。
【0036】
選択的に、前記の端末に送信した制御メッセージに基づいて、現在時刻で前記端末が上り信号を送信するか否かを、特定することは、
前記ネットワーク側機器は、端末に送信した制御メッセージに基づいて、現在時刻がActive Timeに属するか否かを特定し、Active Timeに属しない場合は、前記端末がSRSを送信しないことを、特定すること、又は、
前記端末にCSI maskingが設定されている場合、前記端末に送信した制御メッセージに基づいて、現在時刻にon duration timerが動作しているか否かを特定し、前記on duration timerが動作していない場合は、前記端末がCSIを送信しないことを、特定すること、又は、
前記端末にCSI maskingが設定されていない場合、前記端末に送信した制御メッセージに基づいて、現在時刻がActive Timeに属するか否かを特定し、Active Timeに属しない場合は、前記端末がCSIを送信しないことを、特定することを含む。
【0037】
本開示は、プロセッサによって実行されると、本開示で提供される端末側の曖昧期間の長さの特定方法のステップを実現するコンピュータプログラム、又は、プロセッサによって実行されると、本開示で提供されるネットワークノード側機器の曖昧期間の長さの特定方法のステップを実現するコンピュータプログラムが記憶されているコンピューター可読記憶媒体を提供する。
【0038】
本開示の実施例では、端末は、PDCCHの処理時間、又はMAC CEの処理時間に対応する曖昧期間の長さを特定することと、前記端末は、受信した制御メッセージに基づいて、現在時刻で上り信号を送信するか否かを特定し、ここで、前記制御メッセージの受信時間と前記現在時刻との差が前記曖昧期間の長さ以上である。これにより、曖昧期間の長さに基づいて、上りメッセージを送信するか否かを特定することができ、ネットワーク側機器と端末との間の伝送エラーを低減して、無線通信システムの通信性能を向上させるとともに、ネットワーク側機器による不要なブラインドチェックを回避することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【
図1】本開示の実施例に適用可能なネットワークの構成の概略図である。
【
図2】本開示の実施例に係る曖昧期間の長さの特定方法のフローチャートである。
【
図3】本開示の実施例に係るDRX周期のスイッチングの概略図である。
【
図4】本開示の実施例に係る曖昧期間の長さの概略図である。
【
図5】本開示の実施例に係る別の曖昧期間の長さの概略図である。
【
図6】本開示の実施例に係る別のDRX周期のスイッチングの概略図である。
【
図7】本開示の実施例に係る別の曖昧期間の長さの概略図である。
【
図8】本開示の実施例に係る別のDRX周期のスイッチングの概略図である。
【
図9】本開示の実施例に係る別の曖昧期間の長さの概略図である。
【
図10】本開示の実施例に係る別の曖昧期間の長さの特定方法のフローチャートである。
【
図11】本開示の実施例に係る端末の構成図である。
【
図12】本開示の実施例に係るネットワーク側機器の構成図である。
【
図13】本開示の実施例に係る別の端末の構成図である。
【
図14】本開示の実施例に係る別のネットワーク側機器の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
本開示の解決しようとする技術問題、技術手段、及びメリットをより明確にするために、添付の図面及び特定の実施例を参照して以下に詳細に説明する。
【0041】
本開示の実施例に適用可能なネットワークの構成の概略図である
図1を参照すると、端末機器11とネットワーク側機器12とを含み、端末11は、UE(User Equipment)、又は、携帯電話、タブレット(Tablet Personal Computer)、ラップトップコンピュータ(Laptop Computer)、PDA(Personal Digital Assistant)、MID(MobileインターネットDevice)、ウェアラブルデバイス(Wearable Device)などの他の端末機器であり、なお、本開示の実施例では、端末の具体的なタイプは限定されない。ネットワーク側機器12は、例えば、マクロ局、LTE eNB、5G NR NB等の基地局であってもよいし、ネットワーク側機器はLPN(low power node)、pico、femto等の小局であってもよいし、又は、ネットワーク側機器はAP(access point)であってもよい。基地局は、CU(central unit)とそれが管理・制御する複数のTRP(Transmission Reception Point)とが一緒に構成するネットワークノードであってもよい。なお、本開示の実施例では、ネットワーク側機器の具体的なタイプは限定されない。
【0042】
本開示の実施例に係る曖昧期間の長さの特定方法のフローチャートである
図2を参照すると、その方法は、
端末は、PDCCHの処理時間、又はMAC CEの処理時間に対応する曖昧期間の長さを特定するステップ201と、
前記端末は、受信した制御メッセージに基づいて、現在時刻で上り信号を送信するか否かを特定するステップ202とを含み、
ここで、前記制御メッセージの受信時間と前記現在時刻との差が前記曖昧期間の長さ以上である。
【0043】
本開示の実施例では、曖昧期間とは、ネットワーク側機器と端末とが、端末が現在Active Timeにあるか否かについての不一致の理解がある期間の長さであってもよい。
【0044】
上記PDCCHの処理時間は、端末がPDCCHを処理するのに要する時間であってもよい。例えば、上記PDCCHの処理時間は、PDCCHの解析時間を含む。もちろん、上記PDCCHの処理時間は、端末に予め設定されたもの、プロトコルで予め定義されたもの、又はネットワーク側機器が端末に予め設定したものなどであってよく、ここで限定されない。
【0045】
また、上記曖昧期間の長さが、PDCCHの処理時間に対応するのは、曖昧期間の長さとPDCCHの処理時間との間に一定の関係があると理解することができ、例えば、一部の実施例では、曖昧期間の長さがPDCCHの処理時間に等しいので、PDCCHの処理時間に起因する、ネットワーク側機器と端末とによる端末のActive Timeについての不一致の理解の問題を回避し、ネットワーク側機器による不要なブラインドチェックを回避し、無線通信システムの通信性能を向上させることができる。
【0046】
上記MAC CEの処理時間は、端末がMAC CEを処理するのに要する時間であってもよい。例えば、上記MAC CEの処理時間は、MAC CEの解析時間を含む。なお、本開示の実施例では、MAC CEの処理時間は、固定値、例えば0.5ms又は0ms等であってもよい。具体的には、端末がPDSCHとそれに対応するHARQフィードバックとの間の間隔時間の長さでMAC CEの解析を完了できる場合、MAC CEの処理時間が0msであることを特定できる。なぜならば、この場合、端末はMAC CEを処理するために余分な時間を必要としないからである。
【0047】
上記曖昧期間の長さが、MAC CEの処理時間に対応するのは、曖昧期間の長さとMAC CEの処理時間との間に対応関係があると理解でき、例えば、曖昧期間の長さはMAC CEの処理時間に固定値を加えた値に等しいか、又は曖昧期間の長さはK0、K1及びMAC CE処理時間の合計に等しく、ここで、K0は、PDCCHとそれがスケジューリングしたPDSCHとの間の間隔時間の長さであり、K1はPDSCHとそれに対応するHARQフィードバックとの間の間隔時間の長さである。曖昧期間の長さは、MAC CEの処理時間に対応するので、端末のActive Timeについての、ネットワーク側機器と端末とによる不一致の理解の問題を回避し、ネットワーク側機器による不要なブラインドチェックを回避し、無線通信システムの通信性能を向上させることができる。
【0048】
また、上記端末が、受信した制御メッセージに基づいて、現在時刻で、上り信号を送信するか否かを特定するのは、端末が、時刻Nで、時刻Nから曖昧期間を差し引いて得られる時刻の前に受信した制御メッセージに基づいて、上り信号を送信するか否かを特定することであってよく、ここで、上記時刻Nは現在時刻であり、ステップ202の実行時刻とも理解することができる。例えば、上記曖昧期間の長さは10msであり、上記時刻Nの10ms前に受信した制御メッセージに基づいて、上り信号を送信するか否かを特定する。
【0049】
本開示の実施例において、前記制御メッセージは、
下りスケジューリングシグナリング、上りスケジューリングシグナリング、スケジューリング要求、及びDRX MAC CEのうちの少なくとも1つを含み得る、
前記上り信号は、CSI及びSRSの少なくとも1つを含み得る、
ここで、上記DRX MAC CEは、従来のDRX MAC CEやロング(Long)DRX MAC CE等を含み得るが、これに限定されず、例えば、ショート(short)DRX MAC CEであってもよい。
【0050】
また、上記上りメッセージには、HARQ ACK(Acknowledgement)/NACK(Negative Acknowledgement)などの他のメッセージを含み得る。
【0051】
上記の端末が受信した制御メッセージに基づいて、現在時刻で上り信号を送信するか否かを特定することは、
前記端末は、受信した前記制御メッセージに基づいて、現在時刻が活性化時間(Active Time)に属するか否かを特定し、Active Timeに属しない場合は、SRSを送信しないこと、又は、
前記端末にCSI maskingが設定されている場合、前記端末は、受信した前記制御メッセージに基づいて、現在時刻に連続傍受タイマ(on duration timer)が動作しているか否かを特定し、前記on duration timerが動作していない場合は、CSIを送信しないこと、又は、
前記端末にCSI maskingが設定されていない場合、前記端末が、受信した前記制御メッセージに基づいて、現在時刻がActive Timeに属するか否かを特定し、Active Timeに属しない場合は、CSIを送信しないこと、を含む。
【0052】
該実施例では、時刻Nから曖昧期間を差し引いて得られる時刻の前に受信した制御メッセージに基づいて、現在時刻でCSI又はSRSを送信するか否かを特定することで、端末がCSI又はSRSを送信するか否かについての、ネットワーク側機器と端末とによる不一致の理解の問題を回避し、ネットワーク側機器と端末との間に、CSIとSRSの正確な伝送が可能になり、ネットワーク側機器による不要なブラインドチェックを回避し、無線通信システムの通信性能を向上させることができる。
【0053】
本開示の実施例では、ステップ201及びステップ202により、端末のActive Timeについての、ネットワーク側機器及び端末による不一致の理解の問題を回避することができ、これにより、ステップ202の判定結果に基づいて上りメッセージの伝送が行われるため、ネットワーク側機器と端末との間でCSI、SRS、ACK、又はNACK等のメッセージの正確な伝送することを保証するとともに、不要なブラインドチェックを回避し、省電力化の効果を達することができる。
【0054】
選択的な実施形態として、前記の端末は曖昧期間の長さを特定することは、
前記端末は、PDCCHに搬送されるコンテンツ及びCSI masking設定の少なくとも1つに基づいて、曖昧期間の長さを特定することを含み、
ここで、上記PDCCHに搬送されるコンテンツは、例えばUL grantや下りスケジューリングなどのPDCCHスケジューリングのコンテンツであってもよく、上記CSI masking設定は、例えば、端末にCSI maskingが設定されており、又は端末にCSI maskingが設定されていないなどの、端末のCSI masking設定であってもよい。
【0055】
なお、PDCCHに搬送されるコンテンツ及びCSI masking設定の少なくとも1つに基づいて、曖昧期間の長さを特定することは、PDCCHに搬送されるコンテンツ又はCSI masking設定に基づいて、曖昧期間の長さを特定すると理解してよければ、また、PDCCHに搬送されるコンテンツとCSI masking設定とに基づいて、曖昧期間の長さを特定すると理解してよい。
【0056】
該実施形態では、PDCCHに搬送されるコンテンツ及びCSI masking設定の少なくとも1つに基づいて、曖昧期間の長さを特定することで、異なるシーンによって、異なる曖昧期間の長さを特定して、曖昧期間の長さの精度を向上させる。
【0057】
選択的に、前記端末は、PDCCHに搬送されるコンテンツ及びCSI masking設定の少なくとも1つに基づいて、曖昧期間の長さを特定することは、
前記端末にCSI maskingが設定されておらず、前記PDCCHに搬送されるコンテンツがUL grantである場合、前記端末は、曖昧期間の長さが前記PDCCHの処理時間に等しいことを特定すること、又は、
前記端末にCSI maskingが設定されておらず、前記PDCCHに搬送されるコンテンツがDL assignmentである場合、前記端末は、曖昧期間の長さがK0、K1及び前記MAC CEの処理時間の合計に等しいことを特定すること、又は、
前記端末にCSI maskingが設定されている場合、前記端末は、曖昧期間の長さがK1及び前記MAC CEの処理時間の合計に等しいことを特定すること、を含み、
ここで、前記K0は前記PDCCHとそれがスケジューリングするPDSCHとの間の間隔時間の長さであり、前記K1はPDSCHとそれに対応するHARQフィードバックとの間の間隔時間の長さである。
【0058】
上記PDCCHとそれがスケジューリングするPDSCHとの間の間隔時間の長さは、DL assignmentのPDCCHとそれがスケジューリングするPDSCHとの間のタイミング関係とも称されてよければ、上記PDSCHとそれに対応するHARQフィードバックとの間の間隔時間の長さは、PDSCHとPDSCHに対応するHARQ ACK/HARQ NACKフィードバックとの間のタイミング関係とも称されてよくなる。
【0059】
該実施形態では、前記端末にCSI maskingが設定されておらず、前記PDCCHに搬送されるコンテンツがUL grantである場合、曖昧期間の長さが前記PDCCHの処理時間に等しいことを特定することで、PDCCHに起因する、ネットワーク側機器及び端末による端末のActive Timeについての不一致の理解を回避することができ、ネットワーク側機器と端末との間にCSI、SRS、ACK、NACK等の上りメッセージの正確な伝送を保証し、不要なブラインドチェックを回避し、省電力化の効果を達することができる。
【0060】
また、該実施形態では、前記端末にCSI maskingが設定されておらず、PDCCHに搬送されるコンテンツがUL grantでない場合、曖昧期間の長さがK0、K1及び前記MAC CEの処理時間の合計に等しいことを特定することができ、すなわち、この場合、曖昧期間の長さはK0+K1+MAC CEの処理時間に等しくなる。これにより、PDCCHの受信時間と、MAC CEの処理時間とに起因する、ネットワーク側機器及び端末による端末のActive Timeについての不一致の理解の問題を回避することができ、ネットワーク側機器と端末との間にCSI、SRS、ACK、NACK等の上りメッセージの正確な伝送を保証し、不要なブラインドチェックを回避し、省電力化の効果を達することができる。
【0061】
また、該実施形態では、端末にCSI maskingが設定されている場合、曖昧期間の長さがK1及び前記MAC CEの処理時間の合計に等しいことを特定することが実現され得る。すなわち、端末にCSI maskingが設定され、PDCCHスケジューリングのコンテンツにかかわらず曖昧期間の長さはK1+MAC CEの処理時間に等しい。同様、PDSCHの受信時間とMAC CEの処理時間とに起因する、ネットワーク側機器及び端末による端末のActive Timeについての不一致の理解を回避することができ、ネットワーク側機器と端末との間にCSI、SRS、ACK、NACK等の上りメッセージの正確な伝送を保証し、不要なブラインドチェックを回避し、省電力化の効果を達することができる。
【0062】
別の選択的な実施形態では、前記の端末は曖昧期間の長さを特定することは、
前記端末は、曖昧期間の長さがK0、K1及び前記MAC CEの処理時間の合計に等しいことを特定すること、を含み、
ここで、前記K0は前記PDCCHとそれがスケジューリングするPDSCHとの間の間隔時間の長さであり、前記K1はPDSCHとそれに対応するHARQフィードバックとの間の間隔時間の長さである。
【0063】
該実施形態では、曖昧期間の長さをK0、K1及び前記MAC CEの処理時間の合計として固定することが実現され得る。すなわち、PUCCHに搬送されるコンテンツ、及び、端末にCSI maskingが設定されているか否かにかかわらず、曖昧期間の長さは、常にK0+K1+MAC CEの処理時間に等しい。ネットワーク側機器及び端末による端末のActive Timeについての不一致の理解を回避することができ、ネットワーク側機器と端末との間にCSI、SRS、ACK、NACK等の上りメッセージの正確な伝送を保証し、また、不要なブラインドチェックを回避し得、省電力化の効果を達することができる。
【0064】
選択的に、本開示の実施例では、前記K0は、RRCシグナリング設定で許容される最大K0値、又は、前記K0は、BWPの変更に必要な時間の長さに固定された固定値である。
【0065】
RRCシグナリング設定で許容される最大K0値を採用するため、端末のActive Timeについての、ネットワーク側機器及び端末による不一致の理解の問題を回避することができる。また、上記K0は、BWPの変更に必要な時間の長さ(例えば2ms)であり、これにより、BWPの変更に起因する、ネットワーク側機器及び端末による、端末のActive Timeについての不一致の理解の問題を少なくとも回避できる。
【0066】
選択的に、本開示の実施例では、前記K1は、RRC設定シグナリング設定で許容される最大K1値であり、又は、前記K1は固定値である。
【0067】
RRC設定シグナリング設定で許容される最大K1値を採用するため、端末のActive Timeについての、ネットワーク側機器及び端末による不一致の理解の問題を回避することができる。上記固定値は1msであってよく、又は、プロトコルで定義される他の固定値であってよい。K1値が固定値であってもよいので、曖昧期間の長さを特定する複雑さをある程度で低減することができる。
【0068】
選択的に、本開示では、前記MAC CEの処理時間は固定値である。
【0069】
例えば、MAC CEの解析がK1内で完了できなければ、MAC CEの処理時間は0.5msなどのゼロ以外の固定値になる。
【0070】
例えば、MAC CEの解析がK1内で完了できれば、MAC CEの処理時間は0msになる。
【0071】
該実施形態では、MAC CE処理時間の値が固定値(例えば、MAC CEの解析が前記K1内で完了できない場合、前記MAC CEの処理時間がゼロ以外の固定値であり、逆の場合に、前記MAC CEの処理時間が0msであり)であることで、MAC CEの処理時間に起因する、ネットワーク側機器と端末とによる、端末のActive Timeについての不一致の理解の問題を少なくとも回避することができる。
【0072】
本開示の実施例では、端末は、PDCCHの処理時間、又はMAC CEの処理時間に対応する曖昧期間の長さを特定し、前記端末は、受信した制御メッセージに基づいて、現在時刻で上り信号を送信するか否かを特定し、ここで、前記制御メッセージの受信時間と前記現在時刻との差が前記曖昧期間の長さ以上であることで、曖昧期間の長さに基づいて、上りメッセージを送信するか否かを特定することができ、ネットワーク側機器と端末との間の伝送エラーを低減して、無線通信システムの通信性能を向上させるとともに、ネットワーク側機器による不要なブラインドチェックを回避することもできる。
【0073】
次に、
図2に示す実施例に係る曖昧期間の長さの特定方法を3つの実施例で例示する。
【0074】
実施例1:端末にCSI maskingが設定されていない。
【0075】
端末が現在ロングDRX(long DRX)にあると仮定すると、
図3に示すように、on duration Timerが終了する前にPDCCHを受信し、DRX MAC CEをスケジューリングし、端末にlong DRXからショートDRX(short DRX)に切り替えさせる。
【0076】
このケースでは、CSI maskingが設定していなければ、
PDCCHコンテンツにはUL grantを搬送する場合、曖昧期間の長さはPDCCH処理時間に等しくなり、
そうでないと、曖昧期間の長さはいずれも、K0+K1+MAC CEの処理時間に設定される。
【0077】
ここで、各パラメータの値は次のように計算される。
【0078】
K0の値は、以下の幾つかの方法で計算されてよい。
【0079】
RRC設定に基づいて、曖昧期間を計算するときにK0は常にRRC設定の最大K0値を取り、又は、
K0の値は、BWPが変更されるか否かに関係しており、曖昧期間を計算する場合には、K0の値はBWPの変更の期間、すなわち、2msとして計算される。
【0080】
K1の値は、以下の幾つかの方法で計算されてよい。
【0081】
RRC設定に基づいて、曖昧期間を計算するときにK1は常にRRC設定の最大K1値を取り、又は、
K1の値は、1msの固定値として計算される。
【0082】
MAC CEの値は、以下の幾つかの方法で計算されてよい。
【0083】
MAC CEの解析がK1内で完了できなければ、MAC CEの処理時間は0.5msの固定値として計算され、又は、
MAC CEの解析がK1内で完了できなければ、MAC CEの処理時間は0msの固定値として計算される。
【0084】
具体的には、PDCCHにUL grantを搬送する場合、曖昧期間の概略図である
図4に示すように、PDCCHには、C-RNTI(Cell Radio Network Temporary Identify)を伝送し、連続タイマ(On duration Timer)がタイマの締め切りにて停止する(Stopped by timer expiry)、ここで、曖昧期間の長さはPDCCHの処理時間(PDCCH processing time)に等しく、曖昧期間が終了した後、新しい上り伝送(New transmission、UL)を行うか否かを判定し、そうであれば、drx非活性化タイマを開始する(Start drx‐Inactivity Timer)ことで、K1及びK0の一部(曖昧期間を差し引いたもの)の期間においてCSIとA/Nとの明確を実現することができ、(CSI and A/N:no ambiguity)、ここで、AはACKを表し、NはNACKを表す。
【0085】
その他の場合の曖昧期間の概略図である
図5に示すように、曖昧期間はPDCCH処理時間と、drx‐inactivity timerがタイムアウトした後から、MAC CEの解析が完了するまでの時間との2つの期間に分けるが、簡単のため1つの時間に統合してよく、その始点はPDCCHの受信時刻、その終点はMAC CEの解析に成功する時刻である。なお、
図5ではdrx‐Inactivity timerの動作中に下り共有チャネル伝送(DL-SCH 1st Tx)を行い、drx-Inactivity timerを停止する(Stop drx-Inactivity Timer)。なお、曖昧期間の第2期間において、HARQ ACK/NACKフィードバックの時刻にて、CSIも送信するようとする場合、ネットワーク側はHARQ ACK/NACK及びCSI伝送に使用される伝送フォーマットを特定できない。
【0086】
実施例2:端末にCSI maskingが設定されている。
【0087】
端末が現在long DRXにあると仮定すると、
図6に示すように、on duration Timerが終了する前にPDCCHを受信し、DRX MAC CEをスケジューリングし、端末にlong DRXからshort DRXに切り替えさせる。
【0088】
このケースでは、CSI maskingが設定していれば、
PDCCHスケジューリングのコンテンツにかかわらず、曖昧期間の長さT3はK1+MAC CEの処理時間に等しい。
【0089】
ここで、各パラメータの値は次のように計算される。
【0090】
K1の値は、以下の幾つかの方法で計算されてよい。
【0091】
RRC設定に基づいて、曖昧期間を計算するときにK1は常にRRC設定の最大K1値を取り、又は、
K1の値は、1msの固定値として計算される。
【0092】
MAC CEの値は、以下の幾つかの方法で計算されてよい。
【0093】
MAC CEの解析がK1内で完了できなければ、MAC CEの処理時間は0.5msの固定値として計算され、又は、
MAC CEの解析がK1内で完了できなければ、MAC CEの処理時間は0msの固定値として計算される。
【0094】
具体的には、
図7に示すように、CSI maskingが設定されているため、端末はon duration期間にCSIを報告しなく、それ以外は、基地局と端末とによる、CSIを報告するか否かについての不一致の理解が存在しない。ACK/NACKが曖昧であるか否かのみを考慮する必要があり、曖昧期間の始点はPDSCHの受信時刻、終点はMAC CEの解析に成功する時刻である。
【0095】
実施例3:曖昧期間の長さが固定されている。
【0096】
端末が現在long DRXにあると仮定すると、
図8に示すように、on duration Timerが終了する前にPDCCHを受信し、DRX MAC CEをスケジューリングし、端末にlong DRXからshort DRXに切り替えさせる。
【0097】
そうであると、曖昧期間の長さはいずれも、K0+K1+MAC CEの処理時間に設定される。
【0098】
ここで、各パラメータの値は次のように計算される。
【0099】
K0の値は、以下の幾つかの方法で計算されてよい。
【0100】
RRC設定に基づいて、曖昧期間を計算するときにK0は常にRRC設定の最大K0値を取り、又は、
K0の値は、BWPが変更されるか否かに関係しており、曖昧期間を計算する場合には、K0の値はBWPの変更の期間、すなわち、2msとして計算される。
【0101】
K1の値は、以下の幾つかの方法で計算されてよい。
RRC設定に基づいて、曖昧期間を計算するときにK1は常にRRC設定の最大K1値を取り、又は、
K1の値は、1msの固定値として計算される。
【0102】
MAC CEの値は、以下の幾つかの方法で計算されてよい。
【0103】
MAC CEの解析がK1内で完了できなければ、MAC CEの処理時間は0.5msの固定値として計算され、又は、
MAC CEの解析がK1内で完了できなければ、MAC CEの処理時間は0msの固定値として計算される。
【0104】
具体的には、
図9に示すように、曖昧期間はPDCCH処理時間と、drx‐inactivity timerがタイムアウトした後から、MAC CEの解析が完了するまでの時間との2つの期間に分けるが、簡単のため1つの時間に統合してよく、その始点はPDCCHの受信時刻、その終点はMAC CEの解析に成功する時刻である。
【0105】
本開示の実施例に係る別の曖昧期間の長さの特定方法の構成図である
図10を参照すると、その方法は、
ネットワーク側機器は、PDCCHの処理時間、又はMAC CEの処理時間に対応する曖昧期間の長さを特定するステップ1001と、
前記ネットワーク側機器は、端末に送信した制御メッセージに基づいて、現在時刻で前記端末が上り信号を送信するか否かを特定するステップ1002とを含み、
ここで、前記制御メッセージの受信時間と前記現在時刻との差が前記曖昧期間の長さ以上である。
【0106】
選択的に、前記のネットワーク側機器は曖昧期間の長さを特定することは、
前記ネットワーク側機器は、PDCCHに搬送されるコンテンツ及びCSI masking設定の少なくとも1つに基づいて、曖昧期間の長さを特定することを含む。
【0107】
選択的に、前記ネットワーク側機器は、PDCCHに搬送されるコンテンツ及びCSI masking設定の少なくとも1つに基づいて、曖昧期間の長さを特定することは、
前記端末にCSI maskingが設定されておらず、前記PDCCHに搬送されるコンテンツがUL grantである場合、前記ネットワーク側機器は曖昧期間の長さが前記PDCCHの処理時間に等しいことを特定すること、又は、
前記端末にCSI maskingが設定されておらず、前記PDCCHに搬送されるコンテンツがDL assignmentである場合、前記ネットワーク側機器は曖昧期間の長さがK0、K1及び前記MAC CEの処理時間の合計に等しいことを特定すること、又は、
前記端末にCSI maskingが設定されている場合、前記ネットワーク側機器は、曖昧期間の長さがK1及び前記MAC CEの処理時間の合計に等しいことを特定すること、を含み、
ここで、前記K0は前記PDCCHとそれがスケジューリングするPDSCHとの間の間隔時間の長さであり、前記K1はPDSCHとそれに対応するHARQフィードバックとの間の間隔時間の長さである。
【0108】
選択的に、前記のネットワーク側機器は曖昧期間の長さを特定することは、
前記ネットワーク側機器は、曖昧期間の長さがK0、K1及び前記MAC CEの処理時間の合計に等しいことを特定すること、を含み、
ここで、前記K0は前記PDCCHとそれがスケジューリングするPDSCHとの間の間隔時間の長さであり、前記K1はPDSCHとそれに対応するHARQフィードバックとの間の間隔時間の長さである。
【0109】
選択的に、前記K0は、RRCシグナリング設定で許容される最大K0値、又は、前記K0は、BWPの変更に必要な時間の長さに固定された固定値であり、
前記K1は、RRC設定シグナリング設定で許容される最大K1値であり、又は、前記K1は固定値であり、
前記MAC CEの処理時間は固定値である。
【0110】
選択的に、前記制御メッセージは、
下りスケジューリングシグナリング、上りスケジューリングシグナリング、スケジューリング要求、及びDRX MAC CEのうちの少なくとも1つを含み、
前記上り信号は、CSI及びSRSの少なくとも1つを含む。
【0111】
選択的に、前記ネットワーク側機器は、端末に送信した制御メッセージに基づいて、現在時刻で前記端末が上り信号を送信するか否かを、特定することは、
前記ネットワーク側機器は、端末に送信した制御メッセージに基づいて、現在時刻がActive Timeに属するか否かを特定し、Active Timeに属しない場合は、前記端末がSRSを送信しないことを、特定すること、又は、
前記端末にCSI maskingが設定されている場合、前記ネットワーク側機器は、前記端末に送信した制御メッセージに基づいて、現在時刻にon duration timerが動作しているか否かを特定し、前記on duration timerが動作していない場合は、前記端末がCSIを送信しないことを、特定すること、又は、
前記端末にCSI maskingが設定されていない場合、前記ネットワーク側機器は、前記端末に送信した制御メッセージに基づいて、現在時刻がActive Timeに属するか否かを特定し、Active Timeに属しない場合は、前記端末がCSIを送信しないことを、特定することを含む。
【0112】
なお、本実施例は、
図2に示す実施例に対応するネットワーク側機器の実施形態として、その具体的な実施形態については、
図2に示す実施例の関連説明を参照してよいが、同じ有益な効果を達成し、説明の重複を避けるために、ここでは贅言しない。
【0113】
本開示の実施例に係る端末の構成図である
図11を参照すると、端末1100は、
PDCCHの処理時間、又はMAC CEの処理時間に対応する曖昧期間の長さを特定することに用いられる第1特定モジュール1101と、
受信した制御メッセージに基づいて、現在時刻で上り信号を送信するか否かを特定することに用いられる第2特定モジュール1102とを含み、ここで、前記制御メッセージの受信時間と前記現在時刻との差が前記曖昧期間の長さ以上である。
【0114】
選択的に、前記第1特定モジュール1101は、PDCCHに搬送されるコンテンツ及びCSI masking設定の少なくとも1つに基づいて、曖昧期間の長さを特定することに用いられる。
【0115】
選択的に、前記第1特定モジュール1101は、前記端末にCSI maskingが設定されておらず、前記PDCCHに搬送されるコンテンツがUL grantである場合、曖昧期間の長さが前記PDCCHの処理時間に等しいことを特定することに用いられ、又は、
前記第1特定モジュール1101は、前記端末にCSI maskingが設定されておらず、前記PDCCHに搬送されるコンテンツがDL assignmentである場合、前記曖昧期間の長さがK0、K1及び前記MAC CEの処理時間の合計に等しいことを特定することに用いられ、又は、
前記第1特定モジュール1101は、前記端末にCSI maskingが設定されている場合、曖昧期間の長さがK1及び前記MAC CEの処理時間の合計に等しいことを特定することに用いられ、
ここで、前記K0は前記PDCCHとそれがスケジューリングするPDSCHとの間の間隔時間の長さであり、前記K1はPDSCHとそれに対応するHARQフィードバックとの間の間隔時間の長さである。
【0116】
選択的に、前記第1特定モジュール1101は、曖昧期間の長さがK0、K1及び前記MAC CEの処理時間の合計に等しいことを特定することに用いられ、
ここで、前記K0は前記PDCCHとそれがスケジューリングするPDSCHとの間の間隔時間の長さであり、前記K1はPDSCHとそれに対応するHARQフィードバックとの間の間隔時間の長さである。
【0117】
選択的に、前記K0は、RRCシグナリング設定で許容される最大K0値、又は、前記K0は、帯域幅BWPの変更に必要な時間の長さに固定された固定値であり、
前記K1は、RRC設定シグナリング設定で許容される最大K1値であり、又は、前記K1は固定値であり、
前記MAC CEの処理時間は固定値である。
【0118】
選択的に、前記制御メッセージは、
下りスケジューリングシグナリング、上りスケジューリングシグナリング、スケジューリング要求、及びDRX(Discontinuous Reception) MAC CEのうちの少なくとも1つを含み、
前記上り信号は、CSI及びSRSの少なくとも1つを含む。
【0119】
選択的に、前記第2特定モジュール1102は、受信した前記制御メッセージに基づいて、現在時刻が活性化時間(Active Time)に属するか否かを特定し、Active Timeに属しない場合は、SRSを送信しないことに用いられ、又は、
第2特定モジュール1102は、前記端末にCSI maskingが設定されている場合、受信した前記制御メッセージに基づいて、現在時刻に連続傍受タイマ(on duration timer)が動作しているか否かを特定し、前記on duration timerが動作していない場合は、CSIを送信しないことに用いられ、又は、
第2特定モジュール1102は、前記端末にCSI maskingが設定されていない場合、受信した前記制御メッセージに基づいて、現在時刻がActive Timeに属するか否かを特定し、Active Timeに属しない場合は、CSIを送信しないことに用いられる。
【0120】
なお、本実施例における上記端末1100は、本開示の実施例の方法実施例の任意形態における端末であってよく、本開示の実施例における方法実施例の端末の任意の実施形態が、本実施例の上記端末1100によって実現されて、同様の有益な効果を奏し、ここで贅言しない。
【0121】
本開示の実施例に係るネットワーク側機器の構成図である
図12を参照すると、ネットワーク側機器1200は、
PDCCHの処理時間、又はMAC CEの処理時間に対応する曖昧期間の長さを特定することに用いられる第1特定モジュール1201と、
端末に送信した制御メッセージに基づいて、現在時刻で前記端末が上り信号を送信するか否かを特定することに用いられる第2特定モジュール1202とを含み、ここで、前記制御メッセージの受信時間と現在時刻との差が前記曖昧期間の長さ以上である。
【0122】
選択的に、前記第1特定モジュール1201は、PDCCHに搬送されるコンテンツ及びCSI masking設定の少なくとも1つに基づいて、曖昧期間の長さを特定することに用いられ、
選択的に、前記第1特定モジュール1201は、前記端末にCSI maskingが設定されておらず、前記PDCCHに搬送されるコンテンツがUL grantである場合、曖昧期間の長さが前記PDCCHの処理時間に等しいことを特定することに用いられ、又は、
前記第1特定モジュール1201は、前記端末にCSI maskingが設定されておらず、前記PDCCHに搬送されるコンテンツがDL assignmentである場合、前記曖昧期間の長さがK0、K1及び前記MAC CEの処理時間の合計に等しいことを特定することに用いられ、又は、
前記第1特定モジュール1201は、前記端末にCSI maskingが設定されている場合、曖昧期間の長さがK1及び前記MAC CEの処理時間の合計に等しいことを特定することに用いられ、
ここで、前記K0は前記PDCCHとそれがスケジューリングするPDSCHとの間の間隔時間の長さであり、前記K1はPDSCHとそれに対応するHARQフィードバックとの間の間隔時間の長さである。
【0123】
選択的に、前記第1特定モジュール1201は、曖昧期間の長さがK0、K1及び前記MAC CEの処理時間の合計に等しいことを特定することに用いられ、
ここで、前記K0は前記PDCCHとそれがスケジューリングするPDSCHとの間の間隔時間の長さであり、前記K1はPDSCHとそれに対応するHARQフィードバックとの間の間隔時間の長さである。
【0124】
選択的に、前記K0は、RRCシグナリング設定で許容される最大K0値、又は、前記K0は、BWPの変更に必要な時間の長さに固定された固定値であり、
前記K1は、RRC設定シグナリング設定で許容される最大K1値であり、又は、前記K1は固定値であり、
前記MAC CEの処理時間は固定値である。
【0125】
選択的に、前記制御メッセージは、
下りスケジューリングシグナリング、上りスケジューリングシグナリング、スケジューリング要求、及びDRX MAC CEのうちの少なくとも1つを含み、
前記上り信号は、CSI及びSRSの少なくとも1つを含む。
【0126】
選択的に、前記第2特定モジュール1202は、前記端末に送信した制御メッセージに基づいて、現在時刻がActive Timeに属するか否かを特定し、Active Timeに属しない場合は、前記端末がSRSを送信しないことを、特定することに用いられ、又は、
前記第2特定モジュール1202は、前記端末にCSI maskingが設定されている場合、前記ネットワーク側機器は、前記端末に送信した制御メッセージに基づいて、現在時刻にon duration timerが動作しているか否かを特定し、前記on duration timerが動作していない場合は、前記端末がCSIを送信しないことを、特定することに用いられ、又は、
前記第2特定モジュール1202は、前記端末にCSI maskingが設定されていない場合、前記ネットワーク側機器は、前記端末に送信した制御メッセージに基づいて、現在時刻がActive Timeに属するか否かを特定し、Active Timeに属しない場合は、前記端末がCSIを送信しないことを、特定することに用いられる。
【0127】
なお、本実施例における上記ネットワーク側機器1200は、本開示の方法実施例の任意形態におけるネットワーク側機器であってよく、本開示の実施例における方法実施例のネットワーク側機器の任意の実施形態が、本実施例の上記ネットワーク側機器1200によって実現されて、同様の有益な効果を奏し、ここで贅言しない。
【0128】
本開示の実施例に係る別の端末の構成図である
図13を参照すると、端末は、トランシーバ1310、メモリ1320、プロセッサ1300、及び前記メモリ1320に記憶されている、前記プロセッサ1300上で実行可能なプログラムを含み、ここで、
前記プロセッサ1300は、メモリ1320内のプログラムを読み取り、
PDCCHの処理時間、又はMAC CEの処理時間に対応する曖昧期間の長さを特定することと、
受信した制御メッセージに基づいて、現在時刻で上り信号を送信するか否かを特定することとを実行することに用いられ、ここで、前記制御メッセージの受信時間と前記現在時刻との差が前記曖昧期間の長さ以上であり、
又は、
前記トランシーバ1310は、PDCCHの処理時間、又はMAC CEの処理時間に対応する曖昧期間の長さを特定することと、
受信した制御メッセージに基づいて、現在時刻で上り信号を送信するか否かを特定することとに用いられ、ここで、前記制御メッセージの受信時間と前記現在時刻との差が前記曖昧期間の長さ以上である。
ここで、トランシーバ1310は、プロセッサ1300の制御で、データの受信と送信とに用いられてよい。
【0129】
図13では、バスアーキテクチャは、任意の数の相互接続されたバス及びブリッジを含み得る。具体的に、プロセッサ1300をはじめとした1つ以上のプロセッサとメモリ1320をはじめとしたメモリとを含む様々な回路で互いに接続する。バスアーキテクチャは、周辺機器、電圧レギュレータ、電力管理回路など他のさまざまな回路をリンクすることもできるのは当技術分野でよく知られているため、ここでは更なる説明をしない。バスインターフェイスはインターフェイスを提供する。トランシーバ1310は、送信機及び受信機を含む複数の要素であってもよく、伝送媒体上の様々な他の装置と通信するためのユニットを提供する。
プロセッサ1300は、バスアーキテクチャ及び一般的な処理を管理し、メモリ1320は、プロセッサ1300によって動作を実行するときに使用されるデータを記憶することができる。
なお、メモリ1320は、端末内のみで位置するものに限定されず、メモリ1320とプロセッサ1300とを異なる地理的位置に分離することができる。
【0130】
選択的に、前記の曖昧期間の長さを特定することは、
PDCCHに搬送されるコンテンツ及びCSI masking設定の少なくとも1つに基づいて、曖昧期間の長さを特定することを含む。
選択的に、前記のPDCCHに搬送されるコンテンツ及びCSI masking設定の少なくとも1つに基づいて、曖昧期間の長さを特定することは、
前記端末にCSI maskingが設定されておらず、前記PDCCHに搬送されるコンテンツがUL grantである場合、曖昧期間の長さが前記PDCCHの処理時間に等しいことを特定すること、又は、
前記端末にCSI maskingが設定されておらず、前記PDCCHに搬送されるコンテンツがDL assignmentである場合、曖昧期間の長さがK0、K1及び前記MAC CEの処理時間の合計に等しいことを特定すること、又は、
前記端末にCSI maskingが設定されている場合、曖昧期間の長さがK1及び前記MAC CEの処理時間の合計に等しいことを特定すること、を含み、
ここで、K0は前記PDCCHとそれがスケジューリングするPDSCHとの間の間隔時間の長さであり、前記K1はPDSCHとそれに対応するHARQフィードバックとの間の間隔時間の長さである。
【0131】
選択的に、前記の曖昧期間の長さを特定することは、
曖昧期間の長さがK0、K1及び前記MAC CEの処理時間の合計に等しいことを特定すること、を含み、
ここで、前記K0は前記PDCCHとそれがスケジューリングするPDSCHとの間の間隔時間の長さであり、前記K1はPDSCHとそれに対応するHARQフィードバックとの間の間隔時間の長さである。
【0132】
選択的に、前記K0は、RRCシグナリング設定で許容される最大K0値、又は、前記K0は、帯域幅BWPの変更に必要な時間の長さに固定された固定値であり、
前記K1は、RRC設定シグナリング設定で許容される最大K1値であり、又は、前記K1は固定値であり、
前記MAC CEの処理時間は固定値である。
【0133】
選択的に、前記制御メッセージは、
下りスケジューリングシグナリング、上りスケジューリングシグナリング、スケジューリング要求、及びDRX MAC CEのうちの少なくとも1つを含み、
前記上り信号は、CSI及びSRSの少なくとも1つを含む。
【0134】
選択的に、前記の受信した制御メッセージに基づいて、現在時刻で上り信号を送信するか否かを、特定することは、
受信した前記制御メッセージに基づいて、現在時刻が活性化時間(Active Time)に属するか否かを特定し、Active Timeに属しない場合は、SRSを送信しないこと、又は、
前記端末にCSI maskingが設定されている場合、受信した前記制御メッセージに基づいて、現在時刻に連続傍受タイマ(on duration timer)が動作しているか否かを特定し、前記on duration timerが動作していない場合は、CSIを送信しないこと、又は、
前記端末にCSI maskingが設定されていない場合、受信した前記制御メッセージに基づいて、現在時刻がActive Timeに属するか否かを特定し、Active Timeに属しない場合は、CSIを送信しないこと、を含む。
【0135】
なお、本実施例における上記端末は、本開示の実施例の方法実施例の任意形態における端末であってよく、本開示の実施例における方法実施例の端末の任意の実施形態が、本実施例の上記端末によって実現されて、同様の有益な効果を奏し、ここで贅言しない。
【0136】
本開示の実施例に係る別のネットワーク側機器の構成図である
図14を参照すると、その別のネットワーク側機器は、トランシーバ1410、メモリ1420、プロセッサ1400、及び前記メモリ1420に記憶されている、前記プロセッサ上で実行可能なプログラムを含み、ここで、
前記プロセッサ1400は、メモリ内1420のプログラムを読み取り、
PDCCHの処理時間、又はMAC CEの処理時間に対応する曖昧期間の長さを特定することと、
端末に送信した制御メッセージに基づいて、現在時刻で前記端末が上り信号を送信するか否かを、特定することとを実行することに用いられ、ここで、前記制御メッセージの受信時間と前記現在時刻との差が前記曖昧期間の長さ以上であり、
又は、
前記トランシーバ1410は、前記PDCCHの処理時間、又は前記MAC CEの処理時間に対応する曖昧期間の長さを特定することと、
端末に送信した制御メッセージに基づいて、現在時刻で前記端末が上り信号を送信するか否かを、特定することとを実現することに用いられ、ここで、前記制御メッセージの受信時間と前記現在時刻との差が前記曖昧期間の長さ以上である。
【0137】
ここで、トランシーバ1410は、プロセッサ1400の制御で、データの受信と送信とに用いられてよい。
【0138】
図14では、バスアーキテクチャは、任意の数の相互接続されたバス及びブリッジを含み、具体的に、プロセッサ1400をはじめとした1つ以上のプロセッサとメモリ1420をはじめとしたメモリとを含む様々な回路で互いに接続する。バスアーキテクチャは、周辺機器、電圧レギュレータ、電力管理回路など、他のさまざまな回路をリンクすることもできるのは当技術分野でよく知られているため、ここでは更なる説明をしない。バスインターフェイスはインターフェイスを提供し、トランシーバ1410は、送信機及び受信機を含む複数の要素であってもよく、伝送媒体上の様々な他の装置と通信するためのユニットを提供し、
プロセッサ1400は、バスアーキテクチャ及び一般的な処理を管理し、メモリ1420は、プロセッサ1400によって動作を実行するときに使用されるデータを記憶し、
なお、メモリ1420は、ネットワーク側機器内のみで位置するものに限定されず、メモリ1420とプロセッサ1400とを異なる地理的位置に分離することができる。
【0139】
選択的に、前記の曖昧期間の長さを特定することは、
PDCCHに搬送されるコンテンツ及びCSI masking設定の少なくとも1つに基づいて、曖昧期間の長さを特定することを含む。
【0140】
選択的に、前記のPDCCHに搬送されるコンテンツ及びCSI masking設定の少なくとも1つに基づいて、曖昧期間の長さを特定することは、
前記端末にCSI maskingが設定されておらず、前記PDCCHに搬送されるコンテンツがUL grantである場合、曖昧期間の長さが前記PDCCHの処理時間に等しいことを特定すること、又は、
前記端末にCSI maskingが設定されておらず、前記PDCCHに搬送されるコンテンツがDL assignmentである場合、曖昧期間の長さがK0、K1及び前記MAC CEの処理時間の合計に等しいことを特定すること、又は、
前記端末にCSI maskingが設定されている場合、曖昧期間の長さがK1及び前記MAC CEの処理時間の合計に等しいことを特定すること、を含み、
ここで、前記K0は前記PDCCHとそれがスケジューリングするPDSCHとの間の間隔時間の長さであり、前記K1はPDSCHとそれに対応するHARQフィードバックとの間の間隔時間の長さである。
【0141】
選択的に、前記の曖昧期間の長さを特定することは、
曖昧期間の長さがK0、K1及び前記MAC CEの処理時間の合計に等しいことを特定すること、を含み、
ここで、前記K0は前記PDCCHとそれがスケジューリングするPDSCHとの間の間隔時間の長さであり、前記K1はPDSCHとそれに対応するHARQフィードバックとの間の間隔時間の長さである。
【0142】
選択的に、前記K0は、RRCシグナリング設定で許容される最大K0値、又は、前記K0は、BWPの変更に必要な時間の長さに固定された固定値であり、
前記K1は、RRC設定シグナリング設定で許容される最大K1値であり、又は、前記K1は固定値であり、
前記MAC CEの処理時間は固定値である。
【0143】
選択的に、前記制御メッセージは、
下りスケジューリングシグナリング、上りスケジューリングシグナリング、スケジューリング要求、及びDRX MAC CEのうちの少なくとも1つを含み、
前記上り信号は、CSI及びSRSの少なくとも1つを含む。
【0144】
選択的に、前記の端末に送信した制御メッセージに基づいて、現在時刻で前記端末が上り信号を送信するか否かを、特定することは、
端末に送信した制御メッセージに基づいて、現在時刻がActive Timeに属するか否かを特定し、Active Timeに属しない場合は、前記端末がSRSを送信しないことを、特定すること、又は、
前記端末にCSI maskingが設定されている場合、前記端末に送信した制御メッセージに基づいて、現在時刻にon duration timerが動作しているか否かを特定し、前記on duration timerが動作していない場合は、前記端末がCSIを送信しないことを、特定すること、又は、
前記端末にCSI maskingが設定されていない場合、前記端末に送信した制御メッセージに基づいて、現在時刻がActive Timeに属するか否かを特定し、Active Timeに属しない場合は、前記端末がCSIを送信しないことを、特定することを含む。
【0145】
なお、本実施例における上記ネットワーク側機器は、本開示の方法実施例の任意形態におけるネットワーク側機器であってよく、本開示の実施例における方法実施例のネットワーク側機器の任意の実施形態が、本実施例の上記ネットワーク側機器によって実現されて、同様の有益な効果を奏し、ここで贅言しない。
【0146】
本開示は、プロセッサによって実行されると、本開示で提供される端末側の曖昧期間の長さの特定方法のステップを実現するコンピュータプログラム、又は、プロセッサによって実行されると、本開示で提供されるネットワークノード側機器の曖昧期間の長さの特定方法のステップを実現するコンピュータプログラムが記憶されているコンピューター可読記憶媒体を提供する。
【0147】
なお、本願によって提供される幾つかの実施例では、開示されている方法及び装置が他の方式で実現され得る。例えば、上記の装置の実施例は、単に例示的なものであり、例えば、論理的な機能的な分割に過ぎないユニットの分割は、実際に実現されると、別の分割を有してもよく、例えば、複数のユニット又はコンポーネントが結合されてもよく、又は別のシステムに統合されてもよく、又はいくつかの特徴が無視されてもよく、又は実行されなくてもよい。また、表示又は議論されている相互結合又は直接結合又は通信接続は、いくつかのインターフェース、装置又はユニットの間接結合又は通信接続を介して、電気的、機械的、又は他の形態であってもよい。
【0148】
また、本開示の各実施例における各機能ユニットは、1つの処理ユニットに統合してもよいし、個々の単位を物理的に独立して存在してもよいし、2つ以上のユニットを1つのユニットに統合してもよい。上記の統合されたユニットは、ハードウェアの形式又はハードウェアプラスソフトウェア機能ユニットの形式で実現され得る。
【0149】
前記ソフトウェア機能ユニットの形式で実現される統合されたユニットは、1つのコンピュータ可読記憶媒体に記憶され得る。上記ソフトウェア機能ユニットは、1つの記憶媒体に記憶され、1つのコンピュータ機器(パソコン、サーバー、又はネットワーク機器などであってもよい)に、この開示の各実施例で説明した情報データブロックの処理方法の一部のステップを実行させるために用いられるいくつかの命令を含む。上記の記憶媒体は、USBディスク、モバイルハードドライブ、ROM(Read-Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、磁気ディスク、又は光ディスクなど、プログラムコードを記憶できるさまざまな媒体を含む。
【0150】
上記の説明は、本開示の選択的な実施例であり、当業者であれば、本開示の原理から逸脱することなく、本開示の保護範囲と同様に考慮されるべきいくつかの改良及び修飾を行うことができる。