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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-24
(45)【発行日】2023-02-01
(54)【発明の名称】ロボット、搬送システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/00 20060101AFI20230125BHJP
   B25J 5/00 20060101ALI20230125BHJP
【FI】
B65G1/00 501C
B25J5/00 A
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2021032988
(22)【出願日】2021-03-02
(62)【分割の表示】P 2019546837の分割
【原出願日】2018-07-25
(65)【公開番号】P2021100887
(43)【公開日】2021-07-08
【審査請求日】2021-03-02
(31)【優先権主張番号】201810390950.8
(32)【優先日】2018-04-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201810390093.1
(32)【優先日】2018-04-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201810391026.1
(32)【優先日】2018-04-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】518231921
【氏名又は名称】北京極智嘉科技股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【弁理士】
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】リー,ホンポー
(72)【発明者】
【氏名】フー,ピン
(72)【発明者】
【氏名】スン,ランラン
【審査官】板澤 敏明
(56)【参考文献】
【文献】特開平04-028700(JP,A)
【文献】特開2017-141102(JP,A)
【文献】特開昭61-002603(JP,A)
【文献】特開平11-317437(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0066592(US,A1)
【文献】特開2013-047150(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/00-1/133
B25J 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボットであって、
前記ロボットの底部に設けられ、前記ロボットが受信した走行経路に基づいて所定の位置まで走行する走行装置と、
前記走行装置の上方に設けられている本体と、
前記本体と連結されている収納装置であって、複数の収納位置を備え、前記収納位置は、鉛直方向に沿って重畳する仕切り層であり、1つの前記仕切り層は、少なくとも1つのターゲット物品を収納可能である収納装置と、
前記本体に設けられ、前記ロボットが受信したタスクに基づき、前記所定の位置で物品保管装置から第1のターゲット物品をつかみ、自動的に前記収納装置の収納位置に置き、または前記所定の位置で前記収納装置の収納位置から第2のターゲット物品をつかみ、自動的に前記物品保管装置に置く物品つかみ装置とを備え、
また、前記物品つかみ装置は、昇降ユニットを備え、また、前記物品つかみ装置と連結された回転ユニットを備え、
前記ロボットがタスクの開始点から前記所定の位置へ移動している間、前記昇降ユニットおよび前記回転ユニットは、自動的につかまれる前記第1のターゲット物品または前記第2のターゲット物品に合致させる姿勢に調整され、
前記物品つかみ装置がターゲット物品上のIDタグ及び/又は物品保管装置の各仕切り層に設けられているIDタグに基づき、物品保管装置から前記第1のターゲット物品をつかむことができる、ロボット。
【請求項2】
前記物品つかみ装置は伸縮ユニットを備え、前記伸縮ユニットは、前記物品保管装置から前記第1のターゲット物品をつかみ、または前記収納装置の収納位置から前記第2のターゲット物品をつかむように設置され、前記昇降ユニットは、前記伸縮ユニットと連結され、且つ前記伸縮ユニットを所定の高さまで上昇または下降させるように設置される、請求項1に記載のロボット。
【請求項3】
前記伸縮ユニットは、抱持部および摺動部を備え、前記抱持部と前記摺動部とが摺接され、
前記抱持部は、抱持の態様により、前記物品保管装置から前記第1のターゲット物品をつかみ、または前記収納装置の収納位置から前記第2のターゲット物品をつかむように設置され、
前記抱持部は、前記摺動部によって前記仕切り層の奥行き方向に沿って摺動する、請求項2に記載のロボット。
【請求項4】
前記抱持部は、第1のグリッパおよび第2のグリッパを備え、前記第1のグリッパおよび前記第2のグリッパは、前記仕切り層の左右両側に対向して設けられている、請求項3に記載のロボット。
【請求項5】
前記第1のグリッパおよび前記第2のグリッパは、いずれも板状構造である、請求項3に記載のロボット。
【請求項6】
前記摺動部はガイドレールである、請求項3から5のいずれか1項に記載のロボット。
【請求項7】
前記伸縮ユニットは、前記ロボットが前記タスクを実行しない時に、収縮状態に設置されることを更に含む、請求項1に記載のロボット。
【請求項8】
前記収納装置と前記本体とが連結されることは、前記収納装置が前記本体に設けられていることと、前記本体が前記収納装置および前記物品つかみ装置を支持するように設置され、且つ前記物品つかみ装置が前記収納装置の周辺に位置することとを含む、請求項1から7のいずれか1項に記載のロボット。
【請求項9】
第1のターゲット物品は、荷物を積載する貯蔵容器または荷物自体を含み、前記第2のターゲット物品は、荷物を積載する貯蔵容器または荷物自体を含む、請求項1から8のいずれか1項に記載のロボット。
【請求項10】
前記第1のグリッパの鉛直方向における高さは、前記仕切り層の高さ以下であり、
前記第2のグリッパの鉛直方向における高さは、前記仕切り層の高さ以下である、請求項4から6のいずれか1項に記載のロボット。
【請求項11】
前記昇降ユニットはリニアベアリングである、請求項1から8のいずれか1項に記載のロボット。
【請求項12】
前記伸縮ユニットは掬取部を備え、
前記掬取部は、掬い取りの態様によって前記物品保管装置から前記第1のターゲット物品をつかみ、または前記収納装置の収納位置から前記第2のターゲット物品をつかむように設置される、請求項1から8のいずれか1項に記載のロボット。
【請求項13】
前記物品保管装置は棚である、請求項1に記載のロボット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は知能物流技術分野に関し、例えば、ロボット、搬送システムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
eコマースおよびネットショッピングの急激な発展は、物流・倉庫保管業界にこれまでにない発展のチャンスを与えるとともに、速達サービスに厳しい挑戦をもたらしている。物流・倉庫保管業界において、従来の手動による仕分け態様では、作業員はフォーム容器が装着されたカートをプッシュし、フォーム(例えば、注文)に応じて倉庫内でフォームに対応する物品を一つずつ見つけてフォームに対応するフォーム容器に入れる。このような仕分け態様は、作業員が長く走行する必要があり、労働強度が大きく、効率が低く、誤り率が高い。
【0003】
これを踏まえ、近年、知能搬送ロボットに基づく自動仕分けシステムが発展してきた。ロボットは、フォームのニーズおよび在庫情報に応じ、フォームに対応する商品が載せられたターゲット商品棚を対応する仕分けステーションに搬送し、仕分けステーションの作業員が提示に基づいて商品を取り出して指定された容器に置く。仕分けタスクが終了した後、ロボットは商品棚を指定された位置に送り戻す。このような仕分け態様は、手動態様と比べ、効率および正確度でいずれも向上する。
【0004】
ロボットによる搬送に適応するために、商品棚の精度および安定性は、いずれも高い要求を満たす必要がある。そのため、各使用シーンの商品棚は、ロボットの寸法および動作環境に基づいて誂える必要があるため、システムの実施費用が増加する。同時に、毎回の仕分け活動は商品棚全体を搬送する必要があるため、大量の不要な商品も一緒に搬送され、ロボットの搬送効率が低く、無駄なエネルギー消費がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の実施例は、ロボット、搬送システムおよび方法を提供し、少なくとも関連技術に存在する問題の一部を解決する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、出願日が2018年04月26日で、出願番号がそれぞれ201810390950.8、201810390093.1および201810391026.1である中国特許出願に対して、優先権の利益を主張するものであり、該3つの出願の全ての内容を引用により本開示に援用する。
【0007】
一実施例において、本発明の実施例は、
ロボットであって、
前記ロボットの底部に設けられ、前記ロボットが受信した走行経路に基づいて所定の位置まで自動的に走行する走行装置と、
前記走行装置の上方に設けられている本体と、
前記本体と連結されている収納装置であって、複数の収納位置を備え、前記収納位置は、鉛直方向に沿って重畳する仕切り層であり、1つの前記仕切り層は、少なくとも1つのターゲット物品を収納可能である収納装置と、
前記本体に設けられ、前記ロボットが受信したタスクに基づき、前記所定の位置で物品保管装置から第1のターゲット物品をつかみ、自動的に前記収納装置の収納位置に置き、または前記所定の位置で前記収納装置の収納位置から第2のターゲット物品をつかみ、自動的に前記物品保管装置に置く物品つかみ装置と、を備える、ロボットを提供する。
【0008】
本発明の実施例の実現形態によれば、前記物品つかみ装置は伸縮ユニットを備え、前記伸縮ユニットは、前記物品保管装置から前記第1のターゲット物品をつかみ、または前記収納装置の収納位置から前記第2のターゲット物品をつかむように設置される。
【0009】
本発明の実施例の実現形態によれば、前記物品つかみ装置は昇降ユニットを更に備え、前記昇降ユニットは、前記伸縮ユニットと連結され、且つ前記伸縮ユニットを所定の高さまで上昇または下降させるように設置される。
【0010】
本発明の実施例の実現形態によれば、前記伸縮ユニットは、抱持部および摺動部を備え、前記抱持部と前記摺動部とが摺接され、
前記抱持部は、抱持の態様により、前記物品保管装置から前記第1のターゲット物品をつかみ、または前記収納装置の収納位置から前記第2のターゲット物品をつかむように設置され、
前記抱持部は、前記摺動部によって前記仕切り層の奥行き方向に沿って摺動する。
【0011】
本発明の実施例の実現形態によれば、前記抱持部は、第1のグリッパおよび第2のグリッパを備え、前記第1のグリッパおよび前記第2のグリッパは、前記仕切り層の左右両側に対向して設けられている。
【0012】
本発明の実施例の実現形態によれば、前記第1のグリッパおよび前記第2のグリッパは、いずれも板状構造である。
【0013】
本発明の実施例の実現形態によれば、前記抱持部は、少なくとも2つの締結具を更に備え、前記少なくとも2つの締結具は、前記第1のグリッパの内側および前記第2のグリッパの内側にそれぞれ設けられ、
前記抱持部が前記ターゲット物品をつかんでいない場合、前記締結具が折り畳まれ、前記抱持部が前記ターゲット物品をつかんでいる場合、前記ターゲット物品が前記第1のグリッパと前記第2のグリッパとの間から滑り落ちることを防止するために、前記締結具は開いて前記ターゲット物品を締結し、前記ターゲット物品は前記第1のターゲット物品または前記第2のターゲット物品を含む。
【0014】
本発明の実施例の実現形態によれば、前記第1のグリッパの鉛直方向における高さは、前記仕切り層の高さ以下であり、
前記第2のグリッパの鉛直方向における高さは、前記仕切り層の高さ以下である。
【0015】
本発明の実施例の実現形態によれば、前記摺動部はガイドレールである。
【0016】
本発明の実施例の実現形態によれば、前記昇降ユニットはリニアベアリングである。
【0017】
本発明の実施例の実現形態によれば、前記伸縮ユニットは掬取部を備え、
前記掬取部は、掬い取りの態様によって前記物品保管装置から前記第1のターゲット物品をつかみ、または前記収納装置の収納位置から前記第2のターゲット物品をつかむように設置される。
【0018】
本発明の実施例の実現形態によれば、前記伸縮ユニットは、前記ロボットが前記タスクを実行しない時に、収縮状態に設置される。
【0019】
本発明の実施例の実現形態によれば、前記収納装置と前記本体とが連結されることは、前記収納装置が前記本体に設けられていることと、前記本体が前記収納装置および前記物品つかみ装置を支持するように設置され、且つ前記物品つかみ装置が前記収納装置の周辺に位置することとを含む。
【0020】
本発明の実施例の実現形態によれば、前記収納装置と前記本体とが連結されることは、前記収納装置が摺動可能に前記本体の一側に設けられ、且つ前記本体と連結されていることを含む。
【0021】
本発明の実施例の実現形態によれば、前記ロボットは、
前記収納装置および前記物品つかみ装置がいずれも設けられた回転ユニットを更に備える。
【0022】
本発明の実施例の実現形態によれば、前記ロボットは、
前記物品つかみ装置が設けられた回転ユニットを更に備える。
【0023】
本発明の実施例の実現形態によれば、前記ロボットがタスクの開始点から前記所定の位置へ移動している間、昇降ユニットおよび前記回転ユニットは、自動的に前記第1のターゲット物品または前記第2のターゲット物品のつかみに合致する姿勢に調整されることを更に含む。
【0024】
本発明の実施例の実現形態によれば、前記収納装置の底部にローラが設けられている。
【0025】
本発明の実施例の実現形態によれば、第1のターゲット物品は、荷物を積載する貯蔵容器または荷物自体を含み、前記第2のターゲット物品は、荷物を積載する貯蔵容器または荷物自体を含む。
【0026】
一実施例において、本発明の実施例は、
第1のロボットおよび第2のロボットを備える搬送システムであって、
前記第1のロボットは、物品保管装置箇所に移動し、前記物品保管装置における第1のターゲット物品をつかみ、移動可能な仮置き装置に置き、または前記移動可能な仮置き装置における第2のターゲット物品をつかみ、前記物品保管装置に置くように設置され、
前記第2のロボットは、前記仮置き装置と連結され、前記第1のロボットに追従して移動するように設置される、搬送システムを提供する。
【0027】
本発明の実施例の実現形態によれば、前記仮置き装置は前記第2のロボットに位置し、または前記第2のロボットは車輪を備える前記仮置き装置を牽引する。
【0028】
本発明の実施例の実現形態によれば、前記第1のロボットは、ナビゲーションによる走行経路に従って移動し、前記第2のロボットは、レーザレーダによるターゲットトラッキング技術に基づいて自動的に前記第1のロボットに追従し、あるいは、前記第1のロボットおよび前記第2のロボットは、それぞれ同じナビゲーション経路に従って移動する。
【0029】
本発明の実施例の実現形態によれば、前記仮置き装置が満杯になった後、または前記第1のロボットが全てのつかみ待ちの第1のターゲット物品を前記仮置き装置に置いた後、前記第2のロボットは、ナビゲーションによる走行経路に従って所定の位置まで自己移動する。
【0030】
本発明の実施例の実現形態によれば、前記第1のロボットはつかみ装置を備え、前記つかみ装置は、前記物品保管装置における任意の仕切り層に位置する前記第1のターゲット物品、または前記仮置き装置における任意の仕切り層に位置する前記第2のターゲット物品をつかみ、且つ、前記第1のターゲット物品を前記仮置き装置の任意の仕切り層に置き、または前記第2のターゲット物品を前記物品保管装置の任意の仕切り層に置くように、つかみの高さを調整するように設置される。
【0031】
本発明の実施例の実現形態によれば、前記つかみ装置は、前記第1のターゲット物品または第2のターゲット物品をつかむように設置される伸縮ユニットを備える。
【0032】
本発明の実施例の実現形態によれば、前記つかみ装置は、前記伸縮ユニットと連結され、前記伸縮ユニットを所定の高さまで上昇または下降させるように設置される昇降ユニットを更に備える。
【0033】
本発明の実施例の実現形態によれば、前記伸縮ユニットは、抱持部および摺動部を備え、前記抱持部と前記摺動部とが摺接され、
前記抱持部は、抱持の態様により、前記仮置き装置から前記第2のターゲット物品をつかみ、または前記物品保管装置から前記第1のターゲット物品をつかむように設置され、前記抱持部は前記摺動部により、前記仮置き装置または前記物品保管装置の仕切り層の奥行き方向に沿って摺動する。
【0034】
本発明の実施例の実現形態によれば、前記抱持部は、第1のグリッパおよび第2のグリッパを備え、前記第1のグリッパおよび前記第2のグリッパは、前記伸縮ユニットの左右両側に対応して設けられている。
【0035】
本発明の実施例の実現形態によれば、前記第1のグリッパおよび前記第2のグリッパは、いずれも板状構造である。
【0036】
本発明の実施例の実現形態によれば、
前記抱持部は、前記第1のグリッパの内側および前記第2のグリッパの内側にそれぞれ設けられた少なくとも2つの滑り止めパッドを更に備え、
前記抱持部が前記第1のターゲット物品または前記第2のターゲット物品をつかんでいない場合、前記滑り止めパッドは折り畳まれ、前記抱持部が前記第1のターゲット物品または前記第2のターゲット物品をつかんでいる場合、前記第1のターゲット物品または前記第2のターゲット物品が前記第1のグリッパと前記第2のグリッパとの間から滑り落ちることを防止するために、前記滑り止めパッドは開いて前記ターゲット物品を締結する。
【0037】
本発明の実施例の実現形態によれば、前記第1のグリッパの鉛直方向における高さは、前記仮置き装置または前記物品保管装置の仕切り層の高さ以下であり、
前記第2のグリッパの鉛直方向における高さは、前記仮置き装置または前記物品保管装置の仕切り層の高さ以下である。
【0038】
本発明の実施例の実現形態によれば、前記摺動部はガイドレールである。
【0039】
本発明の実施例の実現形態によれば、前記昇降ユニットはリニアベアリングである。
【0040】
本発明の実施例の実現形態によれば、前記第1のターゲット物品は、荷物を積載する貯蔵容器または荷物自体を含み、前記第2のターゲット物品は、荷物を積載する貯蔵容器または荷物自体を含む。
【0041】
本発明の実施例の実現形態によれば、前記貯蔵容器は容器タグを備え、前記第1のロボットは、前記容器タグによって前記貯蔵容器を識別する。
【0042】
本発明の実施例の実現形態によれば、前記第2のロボットが前記第1のロボットに追従して移動することは、
1つの前記第2のロボットが1つの前記第1のロボットに追従して移動することと、
複数の前記第2のロボットが1つの前記第1のロボットに追従して移動することと、
1つの前記第2のロボットが複数の前記第1のロボットに追従して移動することと、のうちの1つを含む。
【0043】
一実施例において、本発明の実施例は、
搬送方法であって、
第1のロボットが物品保管装置箇所まで移動することと、
仮置き装置が連結された、前記第1のロボットに追従して移動する第2のロボットが、前記第1のロボットに追従して前記物品保管装置箇所まで移動することと、
前記第1のロボットが前記物品保管装置から第1のターゲット物品をつかみ、前記仮置き装置に置き、または前記仮置き装置から第2のターゲット物品をつかみ、前記物品保管装置に置くことと、を含む、搬送方法を更に提供する。
【0044】
本発明の実施例の実現形態によれば、
前記第1のロボットが前記物品保管装置から第1のターゲット物品をつかみ、前記仮置き装置に置くことは、前記第1のロボットが前記第1のロボットに設けられたつかみ装置により、前記物品保管装置から前記第1のターゲット物品をつかみ、前記仮置き装置に置くことを含み、
前記第1のロボットが前記第1のロボットに設けられたつかみ装置により、前記物品保管装置から第1のターゲット物品をつかみ、前記仮置き装置に置くことは、
前記第1のロボットが前記物品保管装置に向かい、前記つかみ装置の高さを前記物品保管装置の第1のターゲット物品が位置する仕切り層の高さに調整することと、
前記第1のロボットが前記つかみ装置により、前記物品保管装置から前記第1のターゲット物品をつかむことと、
前記第1のロボットが前記仮置き装置に向かい、前記つかみ装置の高さを前記仮置き装置の指定された仕切り層の高さに調整することと、
前記第1のロボットが前記つかみ装置により、前記第1のターゲット物品を前記仮置き装置の指定された仕切り層に置くことと、を含む。
【0045】
本発明の実施例の実現形態によれば、
前記第1のロボットが前記仮置き装置から第2のターゲット物品をつかみ、前記物品保管装置に置くことは、前記第1のロボットが前記第1のロボットに設けられたつかみ装置により、前記仮置き装置から前記第2のターゲット物品をつかみ、前記物品保管装置に置くことを含み、
前記第1のロボットが前記第1のロボットに設けられたつかみ装置により、前記仮置き装置から前記第2のターゲット物品をつかみ、前記物品保管装置に置くことは、
前記第1のロボットが前記仮置き装置に向かい、前記つかみ装置の高さを前記仮置き装置の第2のターゲット物品が位置する仕切り層の高さに調整することと、
前記第1のロボットが前記つかみ装置により、前記仮置き装置から前記第2のターゲット物品をつかむことと、
前記第1のロボットが前記物品保管装置に向かい、前記つかみ装置の高さを前記物品保管装置の指定された仕切り層の高さに調整することと、
前記第1のロボットが前記つかみ装置により、前記第2のターゲット物品を前記物品保管装置の指定された仕切り層に置くことと、を含む。
【0046】
本発明の実施例の実現形態によれば、前記第1のロボットが前記物品保管装置から前記第1のターゲット物品をつかみ、前記仮置き装置に置くことは、
前記第1のロボットが前記物品保管装置から前記第1のターゲット物品をつかみ、前記仮置き装置における操作ストロークが最も短い位置に置くことと、
前記第1のロボットが前記物品保管装置から前記第1のターゲット物品をつかみ、前記仮置き装置のいずれかの位置にランダムに置くことと、
前記第1のロボットが前記物品保管装置から前記第1のターゲット物品をつかみ、前記仮置き装置における、つかまれた前記第1のターゲット物品に対応するワークステーションによる仕分けに最適な位置に置くことと、
前記第1のロボットが前記物品保管装置から前記第1のターゲット物品をつかみ、前記仮置き装置における、つかまれた前記第1のターゲット物品に対応する荷卸し装置による荷卸しに最適な位置に置くことと、
前記第1のロボットが前記物品保管装置から前記第1のターゲット物品をつかみ、前記仮置き装置における、つかまれた前記第1のターゲット物品自体の属性に最も合致する位置に置くことと、のうちの1つを含む。
【0047】
本発明の実施例の実現形態によれば、
前記第1のロボットが前記仮置き装置から前記第2のターゲット物品をつかみ、前記物品保管装置に置くことは、
前記第1のロボットが前記仮置き装置から前記第2のターゲット物品をつかみ、前記物品保管装置における操作ストロークが最も短い位置に置くことと、
前記第1のロボットが前記仮置き装置から前記第2のターゲット物品をつかみ、前記物品保管装置のいずれかの位置にランダムに置くことと、のうちの1つを含む。
【0048】
本発明の実施例の実現形態によれば、
つかまれた第1のターゲット物品のために選択した位置が占用された場合、前記第1のロボットは、前記つかまれた第1のターゲット物品の前記仮置き装置における位置を調整すること、または、
つかまれた第2のターゲット物品のために選択した位置が占用された場合、前記第1のロボットは、前記つかまれた第2のターゲット物品の前記物品保管装置における位置を調整すること、を更に含む。
【0049】
本発明の実施例の実現形態によれば、前記物品保管装置は貯蔵棚であり、前記仮置き装置は仮置き棚であり、前記貯蔵棚または前記仮置き棚は、鉛直方向に沿って少なくとも1つの仕切り層を備える。
【0050】
本発明の実施例の実現形態によれば、前記第1のターゲット物品は、荷物を積載する貯蔵容器または荷物自体を含み、前記第2のターゲット物品は、荷物を積載する貯蔵容器または荷物自体を含む。
【発明の効果】
【0051】
本発明の実施例に係るロボット、搬送システムおよび方法は、走行装置により、ロボットを所定の目的地に自動的に運搬し、ロボットの収納装置(該収納装置が、1つまたは複数の収納位置を備える)を利用することで、物品つかみ装置によりつかまれたターゲット物品を載置して搬送することができる。従来の商品棚全体を搬送する態様と比べ、ロボットは、商品棚全体ではなく、搬送しようとする商品棚における任意の貯蔵容器を選択的につかむことができるため、物品仕分けの命中率を向上させ、貯蔵容器の搬送効率を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
図1】本発明の実施例に係るロボットの模式図である。
図2】本発明の実施例に係る物品保管装置の模式図である。
図3】本発明の実施例に係る別のロボットの模式図である。
図4】本発明の実施例に係る仕分けシーンに基づく搬送方法のフローチャートである。
図5】本発明の実施例に係る更なるロボットの模式図である。
図6】本発明の実施例に係る更なるロボットの模式図である。
図7】本発明の実施例に係る入荷シーンに基づく搬送方法のフローチャートである。
図8】本発明の実施例に係るロボットに対応する貯蔵容器を割り当てる方法のフローチャートである。
図9】本発明の実施例に係る別のロボットに対応する貯蔵容器を割り当てる方法のフローチャートである。
図10】本発明の実施例に係る貯蔵容器および仮置き棚に基づく搬送システムの模式図である。
図11】本発明の実施例に係る第2のロボットの構造模式図である。
図12】本発明の実施例に係る貯蔵棚の構造模式図である。
図13】本発明の実施例に係る第1のロボットが貯蔵棚に接近する模式図である。
図14】本発明の実施例に係る第1のロボットの構造模式図である。
図15】本発明の実施例に係る貯蔵容器および仮置き棚に基づく搬送方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0053】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施例について説明する。
【0054】
本発明に係る実施例は、本発明の一部の実施例に過ぎず、全ての実施例ではない。
【0055】
図1に示すように、本発明の実施例は、走行装置101、本体102、収納装置103および物品つかみ装置104を備えるロボット(例えば、搬送機器であり、以下では搬送機器を用いて説明する)を提供する。
【0056】
走行装置101は搬送機器の運動ユニットであり、一例として、走行装置101は、1つまたは複数の車輪を備えてもよく、車輪の転動によって前記搬送機器を移動する。前記走行装置101は前記搬送機器の底部に設けられてもよく、前記搬送機器の他の部位に設けられてもよい。
【0057】
搬送機器はバックグラウンドサーバと通信でき、該通信態様は有線態様であってもよく、無線の態様であってもよい。バックグラウンドサーバと通信することにより、搬送機器は物品搬送タスクを知ることができ、該搬送タスクは、搬送機器に割り当てられた走行経路(該走行経路は、1つまたは複数の座標点を備える)およびターゲット物品の具体的なIDタグ(例えば、物品番号等)を含み、前記走行装置101は、前記搬送機器の走行経路に基づいて自動的に所定の位置まで走行し、該所定の位置はターゲット物品が位置する場所または作業エリアが位置する場所等であってもよい。
【0058】
本体102は搬送機器の全体支持部材であり、1つの場合として、前記本体102は前記走行装置101の上方に設けられ、前記本体102は前記搬送機器を支持するように設置される。
【0059】
物品を搬送しやすいように、搬送機器には1つまたは複数の物品を置く収納装置103が設けられ、前記収納装置103は前記本体102の上に設けられ、前記収納装置103は複数の収納位置1031を備え、例えば、該収納位置1031は、垂直方向に沿って重畳する仕切り層であり、各仕切り層は、少なくとも1つのターゲット物品を収納することができる。
【0060】
走行装置101が搬送機器を所定の位置に搬送した後、物品つかみ装置104により、ターゲット物品を自動的につかむ。例えば、仕分けシーンにおいて、該物品つかみ装置104は、搬送機器が受信した物品つかみタスクに基づき、所定の位置に対応する物品保管装置からターゲット物品をつかみ、つかまれたターゲット物品を該収納装置103の収納位置1031に自動的に置く(例えば、収納装置における任意の仕切り層に置く)。例えば、入荷シーンにおいて、該物品つかみ装置104は、搬送機器が受信した物品つかみタスクに基づき、収納装置103の収納位置1031(例えば、収納装置における任意の仕切り層)からターゲット物品をつかみ、つかまれたターゲット物品を所定の位置に対応する物品保管装置に置く。
【0061】
1つの場合として、搬送機器が受信した物品搬送タスクでは、複数のターゲット物品を搬送するように指示してもよく、搬送機器は走行経路に従って1つまたは複数の物品保管装置から複数のターゲット物品を取得する。ここで、走行経路は、バックグラウンドサーバにより計画された後に搬送機器に通知されるものであってもよく、搬送機器自体で計画された後に確定されるものであってもよい。
【0062】
物品保管装置は、任意の物品を保管可能な装置であってもよく、一例として、図2に示すように、物品保管装置は1つの商品棚2であってもよい。図2は、本発明の実施例に係る物品保管装置の模式図であり、商品棚2は物品3を貯蔵する。一実施例において、商品棚2は複数の仕切り層を備え、各仕切り層は、1つまたは複数の物品3を収納することができる。物品3は商品棚における商品であってもよく、商品棚における1つまたは複数の商品が載せられる貯蔵容器であってもよい。
【0063】
また、一実施例において、物品3は、商品棚2内または商品棚2上のフックまたはロッドに掛けられてもよい。物品3は商品棚2で、任意の適当な態様で商品棚の内部または外面に置くことができる。商品棚2は、搬送機器によって転動、運搬、または他の態様で搬送することができる。搬送機器が商品棚2を搬送しやすいように、商品棚2は、1つまたは複数の商品棚支持部、および商品棚の身分を標識するための商品棚識別点を備え、物品保管システムは、任意の適当な数の商品棚を備えてもよい。
【0064】
物品3は、自動倉庫、倉庫、製造および/または部品処理システムでの貯蔵、仕分け、または輸送に適する任意の物品を表し、任意の材料であってもよく、生体または非生体であってもよい。一例として、物品3は、倉庫に貯蔵された商品を表す物品であってもよい。搬送機器は、指定された商品棚2を検索することができ、該商品棚2は、顧客または他の方に送達しやすいように、パッケージしようとする顧客の注文に関連する特定の物品3を備える。
【0065】
別の例として、物品3は空港の荷物施設に貯蔵された荷物を表すことができる。搬送機器は、運搬、追跡されようとする荷物を含む商品棚2を取り戻すことができる。これは、特定の荷物物品を選択して爆発物の選別に用いることと、搭乗口が変更されたフライトに関連する荷物物品を移動することと、またはフライトに乗り遅れた乗客に属する荷物物品を取り出すこととを含んでもよい。
【0066】
更なる例として、物品3は、キットを製造する各構成要素を表すことができる。一実施例において、これらの構成要素は、組立製品に含もうとする構成要素を表すことができ、例えば、コンピュータシステムを誂えるためのコンピュータ構成要素である。このような実施例において、搬送機器は、顧客の注文に関する仕様により標識された特定の構成要素を検索することができる。
【0067】
更なる例として、物品3は人を表すことができる。例えば、病院環境において、商品棚2は特定の患者を含むベッドを表すことができる。そのため、物品保管システムは、病院のベッドを移動するための安全で効果的なシステムを提供するように配置することができ、患者が怪我する可能性を制限し、人為的ミスによるミスの可能性を減らす。要するに、物品3は、任意の適当な形態の商品棚2に貯蔵するのに適する任意の適切な物品であってもよい。
【0068】
物品つかみ装置104は様々な態様で実現でき、図1に示すように、本発明の実施例の具体的な実現形態によれば、前記物品つかみ装置104は伸縮ユニット1042を備え、前記伸縮ユニット1042は前記物品保管装置からターゲット物品をつかみ、伸縮ユニット1042に協働するために、図1に示すように、物品つかみ装置104は、伸縮ユニット1042を支持するように設置される伸縮支持体1043を更に備えてもよい。
【0069】
物品保管装置におけるターゲット物品の高さは、多くの場合異なり、異なる高さのターゲット物品を収納位置に置くことを可能にするために、本発明の実施例の実現形態によれば、前記物品つかみ装置104は、前記伸縮ユニット1042を前記ターゲット物品に合致する高さに上昇および/または下降させる昇降ユニット1045を備え、昇降ユニット1045は任意の高さを昇降可能な装置であってもよい。好ましい実施形態として、昇降ユニットはリニアベアリングであってもよい。
【0070】
伸縮ユニット1042は様々な態様で物品をつかむことができ、図1に示すように、本発明の実施例の実現形態によれば、伸縮ユニット1042は抱持部1041を備え、該抱持部1041は抱持の態様により、物品保管装置からターゲット物品をつかみ、または収納装置の収納位置からターゲット物品をつかむ。伸縮ユニット1042は摺動部1040を更に備え、該摺動部1040は抱持部1041と連結され、抱持部1041は摺動部1040によって仕切り層の深さ方向に沿って摺動する。好ましい実施形態として、摺動部1040はガイドレールであってもよい。
【0071】
本発明の実施例の実現形態によれば、図1に示すように、抱持部1041は、第1のグリッパおよび第2のグリッパという2つのグリッパを備え、第1のグリッパおよび第2のグリッパは、仕切り層の左右両側に対向して設けられている。2つのグリッパは板状構造であってもよく、棒状構造等のような他の形状の構造であってもよい。板状構造の形状は矩形(方形を含む)、円形または他の形状等であってもよい。第1のグリッパおよび第2のグリッパの高さは、仕切り層の高さに合致することができ、一実施例において、第1のグリッパおよび第2のグリッパの高さは、仕切り層の高さ以下である。
【0072】
抱持部は、第1のグリッパの内側および第2のグリッパの内側にそれぞれ設けられた締結具1043を更に備え、締結具1043は折り畳み可能で、抱持部1041がターゲット物品をつかんでいない場合、該締結具1043は折り畳まれ、抱持部1041がターゲット物品をつかんでいる場合、該締結具1043は開く。締結具1043は、ターゲット物品をつかんでいる時にターゲット物品を締結し、ターゲット物品が第1のグリッパと第2のグリッパとの間から滑り落ちることを防止するように設置される。
【0073】
抱持の態様でターゲット物品をつかむほか、図3に示すように、本発明の実施例の別の実現形態によれば、伸縮ユニット1042はグリッパ部1044を備え、グリッパ部1044はグリッパによって物品保管装置からターゲット物品をつかみ、または収納装置の収納位置からターゲット物品をつかむ。グリッパ部1044は、搬送機器がタスクを実行しない時に収縮状態に設置され、タスクを実行する時に開状態に設置される。
【0074】
図1に示すように、本発明の実施例の別の具体的な実現形態によれば、前記昇降ユニット1045は、前記ターゲット物品の高さに基づいて伸縮操作を実行する。前記昇降ユニット1045が開動作を実行すると、昇降ユニットは上へ持ち上げ、前記昇降ユニット1045が収縮操作を実行すると、昇降ユニットは下へ降りる。
【0075】
本発明の実施例の別の具体的な実現形態によれば、前記伸縮ユニット1042は、掬い取りの態様によって前記所定の位置に対応する物品保管装置からターゲット物品をつかむ掬取部を備える。掬取部は、様々な掬取機能を有する機械構造で実現でき、ここでは説明を省略する。
【0076】
物品つかみ装置104は、物品をつかんでいる間、実際のニーズに応じて姿勢を調整することができ、図1および図3に示すように、本発明の実施例の実現形態によれば、前記搬送機器は、回転ユニット105を更に備え、前記収納装置103および前記物品つかみ装置104が前記回転ユニット105上に設けられている。
【0077】
本発明の実施例の実現形態によれば、前記搬送機器がタスクの開始点から前記所定の位置へ移動している間、前記昇降ユニット1045および前記回転ユニット105は、自動的に前記ターゲット物品のつかみに合致する姿勢に調整され、このような態様により、搬送機器は、ターゲット物品をつかむ前に姿勢を自動的に調整し、ターゲット物品をつかむ時間を短縮することができる。
【0078】
一例として、ターゲット物品(例えば、荷物)を取得する場合、搬送機器はスケジューリングによって所定の位置まで走行し、走行中に、回転ユニット105と昇降ユニット1045とが協働し、搬送機器の商品棚を90°回転させ、商品棚の回転方向はつかまれた荷物(例えば、ターゲット物品)の位置の方向に依存し、且つ昇降ユニット1045の昇降高さはつかまれた荷物の位置の高さに依存する。その後、伸縮ユニット1042は動作し、伸縮ユニット1042が長く伸び、抱持部1041をつかまれた荷物のタンクが対応して係合する位置に延在した後、抱持部1041は荷物が置かれたタンクを抱持し、その後、昇降ユニット1045は動作し、物品のタンクを持ち上げ、伸縮ユニット1042は動作し、伸縮ユニット1042は物品を速やかに荷物に対応する高さの商品棚の仕切り層に置き、その後、搬送機器はシステムのコマンドを受信して次の場所へ走行し始め、搬送機器が走行するとともに、回転ユニット105が同時に動作し、商品棚の順方向と搬送機器の順方向とを一致させ、その後、1つまたは複数のユニットが動作し、荷物が置かれたタンクをシステムによってスケジューリングされる商品棚の仕切り層に置き、このプロセスを行う間、搬送機器は次の受取場所へ走行する途中にある。
【0079】
本発明の物品つかみ装置104は、2つまたは2つ以上のターゲット物品を取り出して物品保管装置に置いた後、複数のターゲット物品を一緒に指定された場所まで搬送し、効率を最大化することができる。
【0080】
本発明の実施例に係る搬送機器は、走行装置によって搬送機器を所定の目的地に自動的に運搬し、本体の上方に設けられた1つまたは複数の収納位置を利用することで、物品つかみ装置によりつかまれたターゲット物品を載置して搬送することができ、従来の商品棚全体を搬送する態様と比べ、ロボットは、商品棚全体ではなく、搬送しようとする商品棚におけるある荷物が載せられた貯蔵容器またはある荷物を選択的につかむことができ、物品仕分けの命中率を向上させる。
【0081】
以上の搬送機器に対応し、上記実施例に係る搬送機器を用い、図4に示すように、本発明の実施例は、以下のステップを含む仕分けシーンに基づく仕分け方法を提供する。
【0082】
S401において、搬送機器は、受信された物品搬送タスクに基づき、自動的にターゲット物品保管装置まで移動する。
【0083】
S402において、搬送機器はターゲット物品保管装置からターゲット物品をつかみ、搬送機器の収納装置に置く。
【0084】
ここで、ターゲット物品は貯蔵容器であってもよい。搬送機器はバックグラウンドサーバと通信でき、該通信態様は有線態様であってもよく、無線の態様であってもよい。バックグラウンドサーバと通信することにより、搬送機器は物品搬送タスクを知ることができ、該物品搬送タスクは、搬送機器に割り当てられた走行経路(該走行経路は、1つまたは複数の座標点を備える)およびターゲット物品の具体的なIDタグ(例えば、物品番号等)を含み、搬送機器は、ターゲット物品のIDタグに基づいてターゲット物品保管装置からつかむべきターゲット物品を識別し、該ターゲット物品をつかむ。また、ターゲット物品保管装置の各仕切り層に、仕切り層のIDタグがそれぞれ設けられてもよく、該仕切り層のIDタグに基づき、搬送機器は更に、物品つかみ装置の高さがターゲット物品保管装置のどの仕切り層に到達したかを確定することができ、ターゲット物品保管装置の所定の仕切り層からターゲット物品をつかむことができる。そのため、このような場合、物品搬送タスクは仕切り層のIDタグを更に含む。
【0085】
搬送機器の収納装置にターゲット物品が運ばれ、ここで、収納装置は複数の収納位置を備え、該収納位置は鉛直方向に沿って重畳する仕切り層であり、1つの前記仕切り層は少なくとも1つのターゲット物品を収納することができる。収納装置の各仕切り層に、仕切り層のIDタグがそれぞれ設けられてもよく、該仕切り層のIDタグにより、搬送機器は、物品つかみ装置の高さが収納装置のどの仕切り層に到達したかを確定することができ、ターゲット物品を収納装置の所定の仕切り層に置くことができる。
【0086】
S403において、搬送機器は、ターゲット作業場所における作業員またはロボットハンドがターゲット物品から仕分けするように、ターゲット物品を運んで自動的にターゲット作業場所まで移動する。
【0087】
ターゲット作業場所では、作業員またはロボットハンドはターゲット物品から荷物をつかみ、該荷物が仕分けされた荷物である。つかまれた荷物は1つの注文容器に入れられてもよく、1つの注文容器内の荷物は1つの注文の荷物であってもよい。
【0088】
S404において、搬送機器はターゲット物品を運んで自動的にターゲット物品保管装置まで移動する。
【0089】
1つの場合として、前記搬送機器が受信した物品搬送タスクは、複数のターゲット物品を搬送するように指示することができ、搬送機器は、走行経路計画に従って1つまたは複数の物品保管装置から複数のターゲット物品を取得する。
【0090】
仕分けシーンのほか、本発明の実施例における搬送機器が入荷シーンの入荷方法にも適用できることは理解できる。ここで、S403において、ターゲット作業場所に位置する作業員またはロボットハンドは、荷物をターゲット物品に入れ、該荷物はターゲット物品に入荷しようとする荷物である。
【0091】
本発明の実施例に係る仕分け方法は、走行装置によって搬送機器を所定の目的地まで自動的に運搬し、搬送機器に設けられた1つまたは複数の収納位置は、物品つかみ装置によりつかまれたターゲット物品を載置して運搬することができ、従来の商品棚全体を搬送する態様と比べ、搬送機器は、商品棚全体ではなく、搬送しようとする商品棚におけるある荷物が載せられた貯蔵容器またはある荷物を選択的につかむことができ、物品仕分けの命中率を向上させる。
【0092】
図5に示すように、本発明の実施例は、走行装置501、本体502、収納装置503および物品つかみ装置504を備えるロボット(例えば、搬送機器であり、以下に搬送機器で説明する)を提供する。
【0093】
走行装置501は搬送機器の運動ユニットであり、一例として、走行装置501は、1つまたは複数の車輪を備えてもよく、車輪の転動によって前記搬送機器を移動する。前記走行装置501は前記搬送機器の底部に設けられてもよい。一実施例において、前記走行装置501は前記搬送機器の他の部位に設けられてもよい。
【0094】
搬送機器はバックグラウンドサーバと通信でき、該通信態様は有線態様であってもよく、無線の態様であってもよい。バックグラウンドサーバと通信することにより、搬送機器は物品搬送タスクを知ることができ、該搬送タスクは、搬送機器に割り当てられた走行経路(該走行経路は、1つまたは複数の座標点を備える)およびターゲット物品の具体的なIDタグ(例えば、物品番号等)を含み、前記走行装置501は、前記搬送機器の走行経路に基づいて自動的に所定の位置まで走行し、該所定の位置はターゲット物品が位置する場所または作業エリアが位置する場所等であってもよい。作業エリア内の作業員は、ターゲット物品に対して仕分け操作を行うことができる。
【0095】
本体502は搬送機器の全体支持部材であり、1つの場合として、本体502は前記走行装置501の上方に設けられ、本体502は物品つかみ装置504を支持するように設置される。
【0096】
物品を搬送しやすいように、搬送機器における本体502には収納装置503が連結され、収納装置503は複数の収納位置を備え、例えば、該収納位置は垂直方向に沿って重畳する仕切り層であり、各仕切り層は、少なくとも1つのターゲット物品を収納することができる。
【0097】
収納装置503の底部にローラが設けられ、走行装置501が移動する際に、収納装置503は伴って移動することができる。好ましい形態において、収納装置503の底部の四隅に、それぞれ1つのローラが設けられている。
【0098】
走行装置501が搬送機器を所定の位置に搬送した後、物品つかみ装置504により、ターゲット物品を自動的につかむ。例えば、仕分けシーンにおいて、該物品つかみ装置504は、搬送機器が受信した物品つかみタスクに基づき、所定の位置に対応する物品保管装置からターゲット物品をつかみ、つかまれたターゲット物品を該収納装置503の収納位置に自動的に置く(例えば、収納装置における任意の仕切り層に置く)。例えば、入荷シーンにおいて、該物品つかみ装置504は、搬送機器が受信した物品つかみタスクに基づき、収納装置503の収納位置(例えば、収納装置における任意の仕切り層)からターゲット物品をつかみ、つかまれたターゲット物品を所定の位置に対応する物品保管装置に置く。
【0099】
1つの場合として、搬送機器が受信した物品搬送タスクでは、複数のターゲット物品を搬送するように指示してもよく、搬送機器は走行経路に従って1つまたは複数の物品保管装置から複数のターゲット物品を取得する。ここで、走行経路は、バックグラウンドサーバにより計画された後に搬送機器に通知されるものであってもよく、搬送機器自体で計画された後に確定されたものであってもよい。
【0100】
物品保管装置は、任意の物品を保管可能な装置であってもよく、一例として、図2に示すように、物品保管装置は1つの商品棚2であってもよい。商品棚2は物品3を貯蔵する。一実施例において、商品棚2は複数の仕切り層を備え、各仕切り層は、1つまたは複数の物品3を収納することができる。物品3は商品棚における商品であってもよく、商品棚における1つまたは複数の商品が載せられる貯蔵容器であってもよい。
【0101】
また、一実施例において、物品3は、商品棚2内または商品棚2上のフックまたはロッドに掛けられてもよい。物品3は商品棚2で、任意の適当な態様で商品棚の内部または外面に置くことができる。商品棚2は、搬送機器によって転動、運搬、または他の態様で搬送することができる。搬送機器が商品棚2を搬送しやすいように、商品棚2は、1つまたは複数の商品棚支持部、および商品棚の身分を標識するための商品棚識別点を備え、物品保管システムは、任意の適当な数の商品棚を備えてもよい。
【0102】
物品3は、自動倉庫、倉庫、製造または部品処理システムでの貯蔵、仕分け、または輸送に適する任意の物品を表し、任意の材料であってもよく、生体または非生体であってもよい。一例として、物品3は、倉庫に貯蔵された商品を表す物品であってもよい。搬送機器は、指定された商品棚2を検索することができ、該商品棚2は、顧客または他の方に送達しやすいように、パッケージしようとする顧客の注文に関連する特定の物品3を備える。
【0103】
別の例として、物品3は空港の荷物施設に貯蔵された荷物を表すことができる。搬送機器は、運搬、追跡されようとする荷物を含む商品棚2を取り戻すことができる。これは、特定の荷物物品を選択して爆発物の選別に用いることと、搭乗口が変更されたフライトに関連する荷物物品を移動することと、またはフライトに乗り遅れた乗客に属する荷物物品を取り出すこととを含んでもよい。
【0104】
更なる例として、物品3は、キットを製造する各構成要素を表すことができる。一実施例において、これらの構成要素は、組立製品に含めようとする構成要素を表すことができ、例えば、コンピュータシステムを誂えるためのコンピュータ構成要素である。このような実施例において、搬送機器は、顧客の注文に関する仕様により標識された特定の構成要素を検索することができる。
【0105】
更なる例として、物品3は人を表すことができる。例えば、病院環境において、商品棚2は特定の患者を含むベッドを表すことができる。そのため、物品保管システムは、病院のベッドを移動するための安全で効果的なシステムを提供するように配置することができ、患者が怪我する可能性を制限し、人為的ミスによるミスの可能性を減らす。要するに、物品3は、任意の適当な形態の商品棚2に貯蔵するのに適する任意の適切な物品であってもよい。
【0106】
物品つかみ装置504は様々な態様で実現でき、図5および図6に示すように、本発明の実施例の1つの実現形態によれば、前記物品つかみ装置504は伸縮ユニットを備え、前記伸縮ユニットは前記物品保管装置からターゲット物品をつかみ、伸縮ユニットに協働するために、物品つかみ装置504は、伸縮ユニットを支持するように設置される伸縮支持体を更に備えてもよい。
【0107】
物品保管装置におけるターゲット物品の高さは、多くの場合異なり、異なる高さのターゲット物品を収納位置に置くことを可能にするために、本発明の実施例の実現形態によれば、前記物品つかみ装置504は、前記伸縮ユニットを前記ターゲット物品に合致する高さに上昇または下降させる昇降ユニットを備え、昇降ユニットは任意の高さを昇降可能な装置であってもよい。好ましい実施形態として、昇降ユニットはリニアベアリングであってもよい。
【0108】
伸縮ユニットは様々な態様で物品をつかむことができ、図5に示すように、本発明の実施例の具体的な実現形態によれば、伸縮ユニットは抱持部を備え、該抱持部は抱持の態様により、物品保管装置からターゲット物品をつかみ、または収納装置の収納位置からターゲット物品をつかむ。伸縮ユニットは摺動部を更に備え、該摺動部は抱持部と連結され、抱持部は摺動部によって仕切り層の深さ方向に沿って摺動する。好ましい実施形態として、摺動部はガイドレールであってもよい。
【0109】
本発明の実施例の実現形態によれば、抱持部は、第1のグリッパおよび第2のグリッパという2つのグリッパを備え、2つのグリッパは仕切り層の左右両側に対向して設けられている。2つのグリッパは板状構造であってもよく、棒状構造等のような他の形状構造であってもよい。板状構造の形状は矩形(方形を含む)、円形または他の形状等であってもよい。第1のグリッパおよび第2のグリッパの高さは、仕切り層の高さに合致することができ、一実施例において、第1のグリッパおよび第2のグリッパの高さは、仕切り層の高さ以下である。
【0110】
抱持部は、第1のグリッパの内側および第2のグリッパの内側にそれぞれ設けられた締結具を更に備え、締結具は折り畳み可能で、抱持部がターゲット物品をつかんでいない場合、該締結具は折り畳まれ、抱持部がターゲット物品をつかんでいる場合、該締結具は開く。締結具は、物品をつかんでいる時にターゲット物品を締結し、ターゲット物品が第1のグリッパと第2のグリッパとの間から滑り落ちることを防止するように設置される。
【0111】
抱持の態様でターゲット物品をつかむほか、本発明の実施例の別の実現形態によれば、伸縮ユニットはグリッパ部を備え、グリッパ部はグリッパによって物品保管装置からターゲット物品をつかみ、または収納装置の収納位置からターゲット物品をつかむ。グリッパ部は、搬送機器がタスクを実行しない時に収縮状態に設置され、タスクを実行する時に開状態に設置される。本発明の実施例の別の実現形態によれば、前記昇降ユニットは、前記ターゲット物品の高さに基づいて伸縮操作を実行する。前記昇降ユニットが開動作を実行すると、昇降ユニットは上へ持ち上げ、前記昇降ユニットが収縮操作を実行すると、昇降ユニットは下へ降りる。
【0112】
本発明の実施例の別の実現形態によれば、前記伸縮ユニットは、掬い取りの態様によって前記所定の位置に対応する物品保管装置からターゲット物品をつかむ掬取部を備える。掬取部は、様々な掬取機能を有する機械構造で実現でき、ここでは説明を省略する。
【0113】
物品つかみ装置504は、物品をつかんでいる間、実際のニーズに応じて姿勢を調整することができ、図6に示すように、本発明の実施例の実現形態によれば、前記搬送機器は、回転ユニット505を更に備え、前記物品つかみ装置504が前記回転ユニット505上に設けられている。回転ユニット505により、物品つかみ装置504を所定の方向、例えば、収納装置503または物品保管装置に向けることができ。例えば、仕分けシーンにおいて、回転ユニット505によって物品つかみ装置504を物品保管装置に向け、物品保管装置から物品をつかんだ後、回転ユニット505によって物品つかみ装置504を収納装置503に向け、つかまれた物品を収納装置503のいずれかの収納位置、例えば、いずれかの仕切り層に置き、各仕切り層はいずれも1つまたは複数の物品を収納することができる。
【0114】
本発明の実施例の実現形態によれば、前記搬送機器がタスクの開始点から前記所定の位置へ移動している間、前記昇降ユニットおよび前記回転ユニット505は、自動的に前記ターゲット物品のつかみに合致する姿勢に調整され、このような態様により、搬送機器は、ターゲット物品をつかむ前に姿勢を自動的に調整し、ターゲット物品をつかむ時間を短縮することができる。
【0115】
一例として、ターゲット物品(例えば、荷物)をつかむ場合、搬送機器はスケジューリングによって所定の位置まで走行し、走行中に、回転ユニット505と昇降ユニットとが協働し、搬送機器の商品棚を回転90°回転させ、商品棚の回転方向はつかまれた荷物の位置の方向に依存し、且つ昇降ユニットの昇降高さはつかまれた荷物の位置の高さに依存する。その後、伸縮ユニットは動作し、伸縮ユニットが長く伸び、抱持部をつかまれた荷物のタンクが対応して係合する位置に延在した後、抱持部は荷物が置かれたタンクを抱持し、その後、昇降ユニットは動作し、荷物のタンクを持ち上げ、伸縮ユニットは動作し、伸縮ユニットは物品を速やかに荷物に対応する高さの商品棚の仕切り層に置き、その後、搬送機器はシステムのコマンドを受信して次の場所へ走行し始め、搬送機器が走行するとともに、回転ユニット505が同時に動作し、商品棚の順方向と搬送機器の順方向とを一致させ、その後、1つまたは複数のユニットが動作し、荷物のタンクをシステムによってスケジューリングされる商品棚の仕切り層に置き、このプロセスを行う間、搬送機器は次の受取場所へ走行する途中にある。
【0116】
本発明の物品つかみ装置504は、2つまたは2つ以上のターゲット装置を取り出して物品保管装置に置いた後、複数のターゲット物品を一緒に指定された場所まで搬送し、効率を最大化することができる。
【0117】
本発明の実施例に係るロボット(すなわち、搬送機器)は、走行装置によってロボットを所定の目的地に自動的に運搬し、ロボット本体と連結された収納装置(該収納装置は1つまたは複数の収納位置を備える)を利用することで、物品つかみ装置によりつかんだターゲット物品を載置して搬送することができる。従来の商品棚全体を搬送する態様と比べ、ロボットは、商品棚全体ではなく、搬送しようとする商品棚におけるある貯蔵容器またはある荷物を選択的につかむことができ、物品仕分けの命中率を向上させる。
【0118】
図7に示すように、上記実施例に係る搬送機器(すなわち、ロボット)を用い、本発明の実施例は、以下のステップを含む入荷シーンに基づく入荷方法を提供する。
【0119】
S701において、搬送機器は、受信された物品搬送タスクに基づき、自動的にターゲット物品保管装置まで移動する。
【0120】
S702、搬送機器はターゲット物品保管装置からターゲット物品をつかみ、収納装置に置く。
【0121】
ここで、ターゲット物品は貯蔵容器であってもよい。搬送機器はバックグラウンドサーバと通信でき、該通信態様は有線態様であってもよく、無線の態様であってもよい。バックグラウンドサーバと通信することにより、搬送機器は物品搬送タスクを知ることができ、該物品搬送タスクは、搬送機器に割り当てられた走行経路(該走行経路は、1つまたは複数の座標点を備える)およびターゲット物品の具体的なIDタグ(例えば、物品番号等)を含み、搬送機器は、ターゲット物品のIDタグに基づいてターゲット物品保管装置からつかむべきターゲット物品を識別し、該ターゲット物品をつかむ。また、ターゲット物品保管装置の各仕切り層に、仕切り層のIDタグがそれぞれ設けられてもよく、該仕切り層のIDタグに基づき、搬送機器は更に、物品つかみ装置の高さがターゲット物品保管装置のどの仕切り層に到達したかを確定することができ、ターゲット物品保管装置の所定の仕切り層からターゲット物品をつかむことができる。そのため、このような場合、物品搬送タスクは仕切り層のIDタグを更に含む。
【0122】
搬送機器の収納装置にターゲット物品が運ばれ、ここで、収納装置は複数の収納位置を備え、該収納位置は鉛直方向に沿って重畳する仕切り層であり、各前記仕切り層は少なくとも1つのターゲット物品を収納することができる。収納装置の各仕切り層に、仕切り層のIDタグがそれぞれ設けられてもよく、該仕切り層のIDタグにより、搬送機器は、物品つかみ装置の高さが収納装置のどの仕切り層に到達したかを確定することができ、ターゲット物品を収納装置の所定の仕切り層に置くことができる。
【0123】
S703において、搬送機器は、ターゲット作業場所における作業員またはロボットハンドがターゲット物品を入荷するように、ターゲット物品を運んでターゲット自動的に作業場所まで移動する。
【0124】
ターゲット作業場所では、作業員またはロボットハンドは荷物をターゲット物品内に置き、該荷物がターゲット物品保管装置に入荷される荷物である。
【0125】
S704において、搬送機器はターゲット物品を運んで自動的にターゲット物品保管装置まで移動する。
【0126】
S705において、搬送機器は収納装置からターゲット物品をつかみ、ターゲット保管装置に置く。
【0127】
1つの場合として、前記搬送機器が受信した物品搬送タスクには、複数のターゲット物品を搬送することを含むことができ、搬送機器は経路計画を行うことにより、1つまたは複数の物品保管装置から複数のターゲット物品を取得する。
【0128】
入荷シーンのほか、本発明の実施例における搬送機器が仕分けシーンの仕分け方法にも適用できることは理解できる。ここで、S703において、作業員またはロボットハンドはターゲット物品から荷物をつかみ、該荷物が仕分けされた荷物である。つかまれた荷物は1つの注文容器に入れられてもよく、1つの注文容器内の荷物は1つの注文の荷物であってもよい。
【0129】
搬送機器がターゲット作業場所に移動されると、以下のような態様により実現できる。a、ターゲット物品保管装置にターゲット物品があれば、搬送機器はターゲット物品保管装置で1つまたは複数のターゲット物品をつかんだ後、ターゲット作業場所まで動作する。b、ターゲット作業場所にターゲット物品があれば、搬送機器はターゲット物品保管装置で一部のターゲット物品(ターゲット物品保管装置にターゲット物品がある)をつかみ、または空荷(ターゲット物品保管装置にターゲット物品がない)のままターゲット作業場所まで動作する。ここで、ターゲット物品は貯蔵容器であってもよく、貯蔵容器は任意の荷物を置くための装置であってもよく、例えば、貯蔵容器は包装箱、包装袋またはコンテナ等であってもよい。
【0130】
搬送機器人が指定された位置に到達した後、荷物をターゲット物品に置くことは、以下のような態様により実現できる。a、搬送機器には全てのターゲット物品または一部のターゲット物品が載置されると、作業員、操作ロボット(例えば、パラレルリンクロボット、6自由度のロボットハンド等の様々な操作ロボット)または他の自動化機器は、荷物をターゲット物品に置く。b、搬送機器にはターゲット物品または一部のターゲット物品が載置されていないと、作業員、操作ロボット(例えば、パラレルリンクロボット、6自由度のロボットハンド等の様々な操作ロボット)または他の自動化機器は、荷物をターゲット物品に配置し、該ターゲット物品を収納容器のある収納位置に置く。
【0131】
S702を実現する間、図8に示すように、本発明の実施例の実現形態によれば、バックグラウンドサーバの前記ターゲット物品保管装置およびターゲット作業場所の容器分布状況に基づき、搬送機器に対応する容器搬送ポリシーを割り当てることは、以下のステップを含んでもよい。
【0132】
S7021、ターゲット物品保管装置の容器分布情報を取得する。
【0133】
貯蔵容器には、番号(例えば、二次元コードまたはバーコード)またはタグ(例えば、無線周波数識別(Radio Frequency Identification、RFID)タグ)等が設けられてもよく、カメラまたはタグセンサにより、貯蔵容器における番号またはタグを対応して読み取り、更にターゲット物品保管装置内の貯蔵容器分布情報(例えば、貯蔵容器のタイプ、数等)を取得することができる。
【0134】
S7023において、ターゲット物品保管装置にターゲット貯蔵容器があるか否かを判断する。
【0135】
バックグラウンドサーバは、貯蔵容器番号情報を照会することにより、残りの貯蔵容器の数を更に取得し、ターゲット物品保管装置にターゲット貯蔵容器があるか否かを更に判断する。
【0136】
S7025において、ターゲット物品保管装置にターゲット貯蔵容器があれば、搬送機器に搬送タスクを割り当て、該搬送タスクは、ターゲット物品保管装置で1つまたは複数のターゲット貯蔵容器をつかみ、搬送機器の収納装置に置くことである。
【0137】
バックグラウンドサーバがターゲット物品保管装置を照会してターゲット貯蔵容器がある場合、搬送機器に割り当てられた搬送タスクに、ターゲット貯蔵容器の番号があってもよく、搬送機器は、自動的にターゲット物品保管装置まで移動し、番号に基づいてターゲット貯蔵容器を識別し、自動的に搬送機器の収納装置に置くことができる。
【0138】
上記複数のステップにより、搬送機器は貯蔵容器を自動的に選択してターゲット作業場所まで搬送することができ、ターゲット作業場所の操作対象(ロボットハンド、手動等)は、直接貯蔵容器で荷物を置くことができ、荷物の棚入効率を向上させる。
【0139】
S702を実現する間、図9に示すように、本発明の実施例の別の実現形態によれば、前記ターゲット物品保管装置およびターゲット作業場所の容器分布状況に基づき、前記搬送機器に対応する容器搬送ポリシーを割り当てることは、以下のステップを含む。
【0140】
S7022において、ターゲット作業場所の容器分布情報を取得する。
【0141】
貯蔵容器には、番号(例えば、二次元コードまたはバーコード)またはタグ(例えば、RFIDタグ)等が設けられてもよく、カメラまたはタグセンサにより、貯蔵容器における番号またはタグを対応して読み取り、更にターゲット作業場所の貯蔵容器分布情報(例えば、貯蔵容器のタイプ、数等)を取得することができる。
【0142】
S7024において、ターゲット作業場所に貯蔵容器があるか否かを判断する。
【0143】
バックグラウンドサーバは、貯蔵容器の番号情報を照会することにより、残りの貯蔵容器の数を更に取得し、ターゲット作業場所にターゲット貯蔵容器があるか否かを更に判断する。
【0144】
S7026において、ターゲット作業場所に貯蔵容器があれば、搬送機器に搬送タスクを割り当て、該搬送タスクは、ターゲット作業場所で一部のターゲット貯蔵容器をつかみ、搬送機器の収納装置に置くことである。
【0145】
または、該搬送タスクは、搬送機器が空荷となるようであってもよい。ターゲット作業場所に既に一部の貯蔵容器があるため、1つの場合として、ターゲット作業場所内の貯蔵容器内の荷物を先に消耗してもよく、この時、他の一部の貯蔵容器を収納して搬送するように搬送機器を制御してもよく、または貯蔵容器を搬送せずに空荷となるように搬送機器を制御してもよく、ターゲット作業場所内の全ての貯蔵容器内の荷物が消耗された後、S702~S705を実行することにより、貯蔵容器の搬送および荷物の入荷と棚入を行う。
【0146】
上記ステップにより、ターゲット作業場所の貯蔵容器を先に消耗することができ、貯蔵容器の使用効率を向上させる。
【0147】
搬送機器(すなわち:ロボット)はターゲット物品を上下移動する機能を有する。仕分けまたは入荷操作をしやすいように、搬送機器は、ターゲット物品を操作しやすい仕切り層の高さに移動することができ、作業員、操作ロボット(例えば、パラレルリンクロボット、6自由度のロボットハンド等の様々な操作ロボット)または他の自動化機器は、ターゲット物品を比較的容易に入荷または仕分けすることができる。
【0148】
搬送機器はターゲット物品を固定位置に置くことができ、作業員、操作ロボットまたは他の自動化機器は、固定位置でターゲット物品を仕分けまたは入荷する。
【0149】
搬送機器はターゲット物品を収納装置から取り出し、搬送ライン等の移送装置に置き、作業員、操作ロボットまたは他の自動化機器は、搬送ライン等の移送装置でターゲット物品を仕分けまたは入荷し、あるいは作業員、操作ロボットまたは他の自動化機器は、搬送ライン等の移送装置でターゲット物品を取り出して仕分けまたは入荷し、仕分けまたは入荷が終了してからターゲット物品を搬送ライン等の移送装置に戻し、最後に、搬送機器は搬送ライン等の移送装置で仕分けまたは入荷されたターゲット物品をつかむ。
【0150】
ターゲット物品、ターゲット物品に対応する荷物、およびターゲット物品内の一部または全ては、搬送機器の収納位置で情報をバインドして対応する情報を形成し、該対応する情報はバックグラウンドサーバ若しくは搬送機器またはデータベースに記憶され、基礎情報を形成し、後続の操作に使用する。
【0151】
熱度が高いか出荷量が大きいかの少なくとも1つを含む物品は、作業場所に近い物品保管装置に置かれ、熱度が低いか出荷量が少ないかの少なくとも1つを含む物品は、作業場所から遠い物品保管装置に置かれ、搬送機器の搬送距離を短縮する。一対として現れる確率が高い物品は、隣接する物品保管装置に置くことができ、将来の出庫時に一対としての命中率を増加し、搬送機器の走行距離を短縮することにより、仕分け効率を向上させる。
【0152】
図10に示すように、本発明の実施例は、第1のロボット1001、貯蔵容器1002、第2のロボット1003、仮置き棚1004および制御サーバ1005を備える貯蔵容器および仮置き棚に基づく搬送システムを提供する。
【0153】
貯蔵容器1002は、仕分け待ちまたは入荷待ちの物品を貯蔵するように設置され、貯蔵容器1002は、例えば、ダンボール箱、通い箱、またはロボットの操作に適応可能な誂えられた容器であってもよい。貯蔵容器1002は、仮置き棚1004または載置装置(例えば、搬送ベルト)に置かれてもよく、前記貯蔵容器1002は1つまたは複数の物品を貯蔵することができる。一実施例において、仮置き棚1004は仮置き装置として理解できる。
【0154】
第1のロボット1001は制御サーバ1005と通信でき、制御サーバ1005に通信接続することにより、前記第1のロボット1001はフォーム内容を取得することができる。該フォーム内容はユーザーのニーズに応じて仕分けを行う物品注文であってもよく、フォームに1種または複数種の異なるタイプの物品(仕分け待ちの物品)が含まれてもよく、同じフォームにおける仕分け待ちの物品は、1つまたは複数の器具で包装する必要がある。フォームに対応する物品は、一般的に貯蔵容器1002を用いて置かれ、第1のロボット1001はフォームの内容を取得した後、貯蔵棚から前記フォーム内の物品に関連する貯蔵容器1002をつかむことができる。一実施例において、貯蔵棚は物品保管装置として理解できる。
【0155】
仮置き棚1004は1つまたは複数の貯蔵容器を貯蔵することができる。例えば、仮置き棚1004は複数の垂直方向に沿って重畳する仕切り層を備え、各仕切り層は少なくとも1つの貯蔵容器1002を収納することができる。仕分けシーンにおいて、仮置き棚1004は、第1のロボット1001が貯蔵棚から取り出した貯蔵容器1002を貯蔵するように設置され、該貯蔵容器1002内の物品が仕分け待ちの物品である。入荷シーンにおいて、仮置き棚1004に貯蔵されるのは貯蔵棚に入荷しようとする貯蔵容器1002であり、該貯蔵容器1002内の物品が入荷待ちの物品である。仮置き棚1004が前記フォームに対応し、1つのフォームが1つまたは複数の仮置き棚1004に対応でき、1つまたは複数のフォームが1つの仮置き棚1004に対応してもよい。
【0156】
仮置き棚1004が車輪を有してもよく、車輪を有しなくてもよく、仮置き棚1004が車輪を有しないと、第2のロボット1003に位置し、仮置き棚1004が車輪を有すると、第2のロボット1003は車輪を有する仮置き棚を牽引することができる。
【0157】
仮置き棚を設ける態様により、フォームに関する物品を直接1つのセットに置くことができ、このように、仮置き棚1004における貯蔵容器は、いずれも仕分けする必要のある対象であり、仮置き棚1004を指定された場所(例えば、作業台)に運搬した後、物品仕分けの効率を大きく向上させる。
【0158】
第2のロボット1003は第1のロボット1001に追従して移動し、且つ、追従する中に仮置き棚を搬送する。ここで、第1のロボット1001はナビゲーション経路に従って移動し、第2のロボット1003は、レーザレーダによるターゲットトラッキング技術に基づいて自動的に第1のロボット1001に追跡することができ、第1のロボット1001がどこに行くと、第2のロボット1003はどこまで追従する。または、第1のロボット1001および第2のロボット1003は、それぞれ同じナビゲーション経路に従って移動する。もちろん、第1のロボット1001のナビゲーション経路の終点位置と第ニロボット1003のナビゲーション経路の終点位置とは全く同じではなく、隣接する位置である。
【0159】
第1のロボット1001および第2のロボット1003は、いずれか1種のナビゲーション態様、例えば、二次元コード視覚的ナビゲーション、慣性ナビゲーション、即時測位と地図構築(Simultaneous Localization And Mapping、SALM)ナビゲーションまたはライントラッキングナビゲーション(Line-tracking Navigation)等でナビゲーションすることができ、任意の複数種のナビゲーション態様の組み合わせ態様、例えば、二次元コード視覚的ナビゲーションと慣性ナビゲーションとの組み合わせ、または二次元コード視覚的ナビゲーションとSLAMナビゲーションとの組み合わせ等を採用してナビゲーションを行ってもよい。本発明の実施例の技術案は、ナビゲーション態様を具体的に限定するものではない。
【0160】
簡単化のために、図10は、単一の第1のロボット1001および単一の第2のロボット1003の場合のみを示し、搬送システムは、任意の適当な数の第1のロボット1001および第2のロボット1003を備えてもよい。例えば、複数の第2のロボット1003が1つの第1のロボット1001に追従し、または、1つの第2のロボット1003が複数の第1のロボット1001に追従する。
【0161】
図11に示すように、第2のロボット1003は駆動機構1101を備えてもよい。該駆動機構1101により、第2のロボット1003は作業空間内で移動することができる。第2のロボット1003は、仮置き棚を搬送するように設置されるリフト機構1102を更に備えてもよく、リフト機構1102が上昇すると、仮置き棚を地面から持ち上げることで、第2のロボット1003は仮置き棚1002を搬送し、リフト機構1102が下降すると、仮置き棚1002を地面に置く。一実施例において、リフト機構1102は好ましいが、第2のロボット1003はリフト機構1102を備えず、仮置き棚1002が第2のロボット1003の本体に置かれてもよい。第2のロボット1003におけるターゲット識別ユニット1103は、第2のロボット1003が仮置き棚1002を持ち上げる時に、仮置き棚1002を効果的に識別することができる。
【0162】
これに加え、視覚的ナビゲーションに基づいた場合、第2のロボット1003は、地面に敷設されたナビゲーションタグ(例えば、二次元コード)を識別するように設置されるナビゲーション識別ユニット(図11には図示せず)を更に備える。一実施例において、第2のロボット1003は、第2のロボット1003全体を制御して運動、ナビゲーション等の機能を実現する制御モジュール(図11には図示せず)を更に備える。第2のロボット1003は、レーザレーダによるターゲットトラッキング技術に基づいて第1のロボット1001を追跡することができるような追跡機構(図11には図示せず)を更に備えてもよい。
【0163】
図12は、本発明の実施例に係る貯蔵棚6の模式図であり、貯蔵棚6に物品60が貯蔵され、もちろん、物品60は貯蔵容器内に保管されてもよい。一実施例において、貯蔵棚6は、複数の垂直方向に沿って重畳する仕切り層を備え、各仕切り層は複数の物品60を収納することができる。貯蔵棚6は1つまたは複数の支持部602を備える。
【0164】
一実施例において、物品60は、貯蔵棚6内または貯蔵棚6上のフックまたはロッドに掛けられてもよい。物品60は貯蔵棚6で、任意の適当な態様で貯蔵棚6の内部または外面に置くことができる。
【0165】
第1のロボット1001が貯蔵棚6における貯蔵容器を選択しやすいように、貯蔵棚6における各仕切り層は、該仕切り層を標識するための標記点(図12には図示せず)を有し、第1のロボット1001は該標記点に基づき、つかみ装置がどの仕切り層に上昇するかを確定する。
【0166】
仮置き棚1004と貯蔵容器との間の保管関係も、図12を参照することができる。ここで、仮置き棚1004は第2のロボット1003により牽引、運搬、または他の態様で移動することができる。仮置き棚1004が第2のロボット1003に持ち上げられやすいように、仮置き棚の底部に商品棚タグ601が設けられ、第2のロボット1003が該商品棚タグ601に基づいて仮置き棚1004を識別すると、リフト機構は仮置き棚1004を持ち上げ、仮置き棚1004を搬送する。
【0167】
物品は、自動倉庫、倉庫、製造および部品処理システムの少なくとも1つでの貯蔵、仕分け、または輸送に適する任意の物品を表し、物品は任意の材料であってもよく、生体または非生体であってもよい。一例として、物品は、倉庫に貯蔵された商品を表す物品であってもよい。
【0168】
第1のロボット1001は仮置き棚1004を指定することができ、該仮置き棚1004は、顧客または他の方に送達しやすいように、パッケージしようとする顧客の注文に関連する特定の物品を備える。
【0169】
別の例として、物品は空港の荷物施設に貯蔵された荷物を表すことができる。第1のロボット1001は、運搬、追跡されようとする荷物を含む仮置き棚1002を取り戻すことができる。これは、特定の荷物物品を選択して爆発物の選別に用いることと、搭乗口が変更されたフライトに関連する荷物物品を移動することと、またはフライトに乗り遅れた乗客に属する荷物物品を取り出すこととを含んでもよい。
【0170】
更なる例として、物品は、キットを製造する複数の構成要素を表すことができる。一実施例において、これらの構成要素は、組立製品に含めようとする構成要素を表すことができ、例えば、コンピュータシステムを誂えるためのコンピュータ構成要素である。このような実施例において、第1のロボット1001は、顧客の注文に関する仕様により標識された特定の構成要素を検索することができる。
【0171】
更なる例として、物品は人を表すことができる。例えば、病院環境において、仮置き棚1004は特定の患者を含むベッドを表すことができる。そのため、物品保管システムは、病院のベッドを移動するための安全で効果的なシステムを提供するように配置することができ、患者が怪我する可能性を制限し、人為的ミスによるミスの可能性を減らす。要するに、物品は、任意の適当な形態の仮置き棚に貯蔵するのに適する任意の適切な物品であってもよい。
【0172】
操作中に、第1のロボット1001および第2のロボット1003は、物品保管システムに関連する作業空間内の点の間で移動することができ、且つ、第2のロボット1003は、作業空間内の位置の間で仮置き棚1004を搬送することができる。受信されたコマンドに基づき、第1のロボット1001は、第1のロボット1001の移動目的地を確定することができる。例えば、一実施例において、第1のロボット1001は、物品保管システムの管理者または管理装置(例えば、制御サーバ1005)から第1のロボット1001の目的地を識別する情報および中間の経路の情報を受信することができる。第1のロボット1001は、物品保管システムの作業員または管理装置と通信するように、無線インタフェース、有線接続、または任意他の適切な部材で情報を受信することができる。一般的には、管理装置または作業員を制御するコマンドに基づき、任意の必要な場所に至るように第1のロボット1001を全体的または部分的に制御することができる。
【0173】
一例として、本明細書の残りの部分は、第1のロボット1001が無線の態様により、任意の適当な形態で構築されたコマンド、データ、コマンドまたは情報を受信すると仮定する。これらのコマンドは、第1のロボット1001および第2のロボット1003が目的地に移動し、第2のロボット1003が仮置き棚1004を搬送するように、特定の仮置き棚1004を識別するために用いられる。第2のロボット1003は駆動モジュール1101におけるモータまたは車輪により、第1のロボット1001、仮置き棚1004または第1のロボット1001と仮置き棚1004との組み合わせを移動することができる。
【0174】
受信されたコマンドに応じ、第1のロボット1001は指定された倉庫保管位置(図13に示すように)に移動し、例えば、貯蔵棚6に移動し、第2のロボット1003は仮置き棚1004を搬送し、第1のロボット1001に追従して貯蔵棚6にも移動する。
【0175】
第1のロボットは、貯蔵棚6または仮置き棚1004に位置する貯蔵容器を自動的に選択することができる。一例として、第1のロボット1001は、貯蔵棚または仮置き棚に向かうように、回転の態様で選択方向を調整することができる選択装置を有する。
【0176】
第1のロボット1001は、商品棚(貯蔵棚6および仮置き棚1004を含む)で貯蔵容器を自動的に選択することができるほか、商品棚に保管された貯蔵容器については、該選択装置はつかみの高さを調整することができ、高さの調製により、該つかみ装置は、貯蔵棚または仮置き棚における任意の仕切り層に位置する貯蔵容器をつかみ、且つ、該つかみ装置は、貯蔵容器を貯蔵棚または仮置き棚における任意の仕切り層に置く。
【0177】
図14に示すように、図14は、本発明の実施例に係る第1のロボットの模式図である。第1のロボットは、貯蔵容器をつかむように設置される伸縮ユニット51を備えるつかみ装置を有する。つかみ装置は、伸縮ユニット51を所定の高さまで上昇または下降させる昇降ユニット52を更に備える。
【0178】
ここで、一実施例において、伸縮ユニット51は抱持部511および摺動部512を備え、抱持部511は抱持の態様により、仮置き棚または貯蔵棚から貯蔵容器をつかみ、抱持部511は摺動部512に摺動連結され、抱持部511は摺動部512によって商品棚の仕切り層の奥行き方向に沿って摺動することができる。
【0179】
一実施例において、抱持部511は、前記仕切り層の左右両側に対応して設けられている第1のグリッパ5111および第2のグリッパ5112を備える。該第1のグリッパおよび第2のグリッパは板状構造であってもよく、図14に示すように、棒状構造のような他の構造であってもよい。
【0180】
一実施例において、抱持部511は、第1のグリッパ5111および第2のグリッパ5112の内側にそれぞれ設けられた滑り止めパッド5113を更に備え、該滑り止めパッド5113は折り畳み可能で、抱持部511が貯蔵容器をつかんでいない場合、該滑り止めパッド5113は折り畳まれ、抱持部511が貯蔵容器をつかんでいる場合、該滑り止めパッド5113は開く。
【0181】
一実施例において、第1のグリッパ5111および第2のグリッパ5112の鉛直方向の高さは商品棚の仕切り層の高さに合致し、このように、第1のグリッパ5111および第2のグリッパ5112は商品棚の仕切り層に入り込んで仕切り層に位置する貯蔵容器をつかむことができる。
【0182】
一実施例において、摺動部512はガイドレールであり、昇降ユニット52はリニアベアリングである。
【0183】
貯蔵容器は1つの独立した物品貯蔵ユニットであり、第1のロボット1001が貯蔵容器の位置を知りやすいために、前記貯蔵容器に容器タグが設けられ、該容器タグは、二次元コードまたは二次元コードに類似する他の図形記号であってもよく、RFIDまたはRFIDに類似する他の無線送信機能を有する電子タグであってもよい。第1のロボット1001は、前記容器タグによってターゲット貯蔵容器を識別し、更に、ターゲット貯蔵容器に対して対応するつかみ操作を行う。
【0184】
仮置き棚1002が前記フォームに対応する貯蔵容器を貯蔵した後、または仮置き棚が満杯に貯蔵された後、第2のロボット1003はナビゲーション経路に従って所定の位置まで自己移動し、該所定の位置は、システムにおける作業員が指定した位置であってもよく、制御サーバ1005が確定した位置であってもよい。
【0185】
本発明の実施例に係る搬送システムでは、第1のロボットは、商品棚全体ではなく、搬送しようとする商品棚におけるある貯蔵容器を選択的につかむことができ、物品仕分けの命中率を向上させる。且つ、つかまれた貯蔵容器が仮置き棚に置かれ、仮置き棚が第2のロボットにより搬送または牽引されることにより、第1のロボットは複数の貯蔵容器を一度に選択し、第2のロボットによって指定位置まで一度に搬送または牽引し、貯蔵容器の搬送効率を向上させることができる。
【0186】
図15に示すように、本発明の実施例は、以下のステップを含む貯蔵容器および仮置き棚に基づく搬送方法を更に提供する。
【0187】
S601において、第1のロボットはコマンドに基づいて貯蔵棚まで移動する。
【0188】
S602において、第1のロボットは、前記第1のロボットに設けられたつかみ装置により、前記貯蔵棚から貯蔵容器をつかみ、仮置き棚に置き、または仮置き棚から貯蔵容器をつかみ、前記貯蔵棚に置く。
【0189】
例えば、前記第1のロボットに追従して移動する第2のロボットは、前記第1のロボットに追従して前記貯蔵棚に移動し、ここで、前記第2のロボットに仮置き棚が連結される。
【0190】
一実施例において、第1のロボットが貯蔵棚に向かい、つかみ装置の高さを貯蔵棚の指定された貯蔵容器が位置する仕切り層の高さに調整する。第1のロボットはつかみ装置により、貯蔵棚から指定された貯蔵容器をつかむ。第1のロボットが仮置き棚に向かい、つかみ装置の高さを仮置き棚の指定された仕切り層の高さに調整し、第1のロボットはつかみ装置により、指定された貯蔵容器を仮置き棚における指定された仕切り層に置く。
【0191】
一実施例において、第1のロボットが仮置き棚に向かい、つかみ装置の高さを仮置き棚における指定された貯蔵容器が位置する仕切り層の高さに調整する。第1のロボットはつかみ装置により、仮置き棚から指定された貯蔵容器をつかむ。第1のロボットが貯蔵棚に向かい、つかみ装置の高さを貯蔵棚における指定された仕切り層の高さに調整し、第1のロボットはつかみ装置により、指定された貯蔵容器を貯蔵棚における指定された仕切り層に置く。
【0192】
S603において、第2のロボットは前記第1のロボットの移動に追従し、且つ、追従中に前記仮置き棚を搬送する。
【0193】
例えば、S603において、前記第1のロボットは前記貯蔵棚から第1の貯蔵容器をつかみ、前記仮置き棚に置き、または前記仮置き棚から第2の貯蔵容器をつかみ、前記貯蔵棚に置く。
【0194】
ステップS601~S603を実現する間、貯蔵容器は、仕分け待ちまたは入荷待ちの物品を貯蔵するように設置され、貯蔵容器は、例えば、ダンボール箱、通い箱、またはロボットの操作に適応可能な誂えられた容器であってもよい。貯蔵容器は、仮置き棚または貯蔵棚に置かれてもよく、前記貯蔵容器は1つまたは複数の物品を載置することができる。
【0195】
第1のロボット1001は制御サーバ1005と通信でき、制御サーバ1005に通信接続することにより、前記第1のロボット1001はフォーム内容を取得することができる。該フォーム内容はユーザーのニーズに応じて仕分けを行う物品注文であってもよく、フォームに複数種の異なるタイプの物品(仕分け待ちの物品)が含まれてもよく、同じフォームにおける仕分け待ちの物品は、1つまたは複数の器具で包装される。フォームに対応する物品は、一般的に貯蔵容器1004を用いて置かれ、第1のロボット1001はフォームの内容を取得した後、貯蔵棚から前記フォーム内の物品に関連する貯蔵容器1004をつかむことができる。
【0196】
第1のロボット1001が貯蔵棚から貯蔵容器をつかみ、仮置き棚(仕分けシーンに対応する)に置くと、または仮置き棚から貯蔵容器をつかみ、貯蔵棚(入荷シーンに対応する)に置くと、第1のロボット1001は以下の配置方法に従って貯蔵容器を置くことができる。
【0197】
i.第1のロボットは、貯蔵容器を操作ストロークが最も短い位置に置く。例えば、貯蔵棚から貯蔵容器をつかみ、仮置き棚に置くことを例として、貯蔵容器を仮置き棚における該貯蔵容器が位置する貯蔵棚の仕切り層の高さに最も近い仕切り層に置くと、第1のロボットの操作ストロークは最も短い。ここで、貯蔵棚の仕切り層の高さは仮置き棚の仕切り層の高さと同じであってもよい。
【0198】
ii.第1のロボットは貯蔵容器をランダムにいずれかの位置に置く。
【0199】
iii.第1のロボットがつかむべき複数の貯蔵容器の情報に基づき、各貯蔵容器に仮置き棚における位置を割り当て、例えば、最初に取り出された貯蔵容器を仮置き棚の第1の層(最下層または最上層)に置き、以降もこれに準じて類推する。
【0200】
iv.第1のロボットがつかむべき貯蔵容器に対応するフォームまたは商品の情報に基づき、貯蔵容器に仮置き棚における位置を割り当て、該位置はワークステーションによる仕分けに最適な位置である。
【0201】
v.第1のロボットがつかむべき貯蔵容器に対応する荷卸し装置の情報に基づき、貯蔵容器に仮置き棚における位置を割り当て、該位置は荷卸し装置による荷卸しに最適な位置である。
【0202】
vi.寸法、重量情報のような貯蔵容器自体の属性に基づき、貯蔵容器に仮置き棚における位置を割り当て、該位置は貯蔵容器自体の属性に最も合致する位置である。
【0203】
もちろん、上記いずれかの態様で貯蔵容器のために選択した配置位置が占用されると、第1のロボットは貯蔵容器の仮置き棚または貯蔵棚における位置を調整し、調整方法は以下を含む。
【0204】
i.第1のロボットは取出装置を用いて貯蔵容器を取り出し、位置を調整した後に新しい位置に置く。
【0205】
ii.第1のロボットはその場でまたは走行中に貯蔵容器の位置を調整することができる。
【0206】
第1のロボットが貯蔵容器を仕分けする操作を完了すると、または仮置き棚における貯蔵位置が満杯になると、仮置き棚は第2のロボットによってワークステーション位置まで移動され、貯蔵容器を操作する。
【0207】
貯蔵容器に対する操作は、作業員またはロボットハンドが対応する商品を取り出すまたは入れることであってもよく、貯蔵容器に対する操作は、作業員またはロボットハンドが貯蔵容器を取り出して移送または輸送することであってもよく、貯蔵容器に対する操作は、第1のロボットの取出機器が貯蔵容器を取り出して指定された位置(例えば、別の商品棚または輸送機器)に置くことであってもよい。
【0208】
本発明の実施例に係る搬送方法では、第1のロボットは、商品棚全体ではなく、搬送しようとする商品棚におけるある貯蔵容器を選択的につかむことができ、物品仕分けの命中率を向上させる。且つ、つかまれた貯蔵容器は仮置き棚に置かれ、仮置き棚は第2のロボットにより搬送または牽引され、第1のロボットが複数の貯蔵容器を一度に選択し、第2のロボットによって指定された位置まで一度に搬送または牽引し、貯蔵容器の搬送効率を向上させることができる。
【0209】
一実施例において、「一」という用語は、「少なくとも1つ」または「1つまたは複数」と理解されるべきであり、すなわち、1つの実施例において、1つの要素の数は1つであってもよいが、別の実施例において、該要素の数は複数であってもよく、「一」という用語は数量に対する制限として理解されないことは理解すべきである。
【0210】
例えば、「第1の」、「第2の」等の番号は複数種の構成要素を説明するためのものであるが、ここではそれらの構成要素を限定するものではない。該用語は、1つの構成要素と別の構成要素とを区別するためにのみ用いられる。例えば、第1の構成要素は第2の構成要素と呼ばれてもよく、同様に、第2の構成要素も第1の構成要素と呼ばれてもよい。
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