(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-25
(45)【発行日】2023-02-02
(54)【発明の名称】ガス拡散層一体ガスケット及び燃料電池セル用部材
(51)【国際特許分類】
H01M 8/0273 20160101AFI20230126BHJP
H01M 8/0276 20160101ALI20230126BHJP
H01M 8/1004 20160101ALI20230126BHJP
H01M 8/0271 20160101ALI20230126BHJP
H01M 8/10 20160101ALN20230126BHJP
【FI】
H01M8/0273
H01M8/0276
H01M8/1004
H01M8/0271
H01M8/10 101
(21)【出願番号】P 2018232086
(22)【出願日】2018-12-12
【審査請求日】2021-10-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000004385
【氏名又は名称】NOK株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179970
【氏名又は名称】桐山 大
(74)【代理人】
【識別番号】100071205
【氏名又は名称】野本 陽一
(72)【発明者】
【氏名】由井 元
【審査官】川口 由紀子
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-170973(JP,A)
【文献】特開2008-147103(JP,A)
【文献】特開2017-162640(JP,A)
【文献】特開2013-012324(JP,A)
【文献】特開2017-107645(JP,A)
【文献】特開2003-282090(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 8/0273
H01M 8/0276
H01M 8/1004
H01M 8/0271
H01M 8/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対のガス拡散層に挟まれた膜電極接合体を配置するための開口部を有するシート状ガスケット取付部材
の一面に
、前記開口部を取り囲むようにガスケットを固定したガスケット本体と、
前記開口部内に配置され、前記開口部の端縁に隙間を空けて対面する一対のうちの一方の
前記ガス拡散層と、
前記開口部の端縁に設けられ
、前記一方のガス拡散層の方向に向けて凹凸をなす凹凸形状を有する接合部と、
平行に並列された前記シート状ガスケット取付部材と前記一方のガス拡散層との間の
前記隙間に介在して両者を
端面接合する弾性を有する隙間埋め部材と、
を備え
、
前記シート状ガスケット取付部材と前記一方のガス拡散層と前記隙間埋め部材とは同一面内に配置され、
前記隙間は、前記隙間埋め部材によって埋められている、
ことを特徴とするガス拡散層一体ガスケット。
【請求項2】
前記隙間埋め部材は、前記接合部の凹凸形状をなす凹内に完全に充填されている、
ことを特徴とする請求項1に記載のガス拡散層一体ガスケット。
【請求項3】
前記接合部が有する凹凸形状は、前記シート状ガスケット取付部材の端縁に位置する間口側よりも奥側の領域の方が幅広の形状を有している、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のガス拡散層一体ガスケット。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか一に記載のガス拡散層一体ガスケットと、
電解質膜とこの電解質膜を両面から挟み込む一対の電極とを有し、一対のうちの一方の前記電極を前記ガス拡散層に積層させ、前記電解質膜を延出させて前記シート状ガスケット取付部材に接着して固定した膜電極接合体と、
もう一方の前記電極に積層したもう一方の前記ガス拡散層と、
を備えることを特徴とする燃料電池セル用部材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガスケット本体と一対のうちの一方のガス拡散層とを一体化したガス拡散層一体ガスケット、及びこのガスケットを用いた燃料電池セル用部材に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、反応ガスを電気化学反応させて発電する燃料電池が急速に普及している。燃料電池は発電効率が高く、環境への影響も少ないことから、好ましいエネルギー源として注目を集めている。
【0003】
燃料電池のうち、固体高分子形のものは、複数枚の燃料電池セルを積層したスタック構造を備えている。個々の燃料電池セルは、膜電極接合体(MEA)を一対のセパレータで挟み込んだ構造のもので、膜電極接合体とセパレータとの間に、ガス拡散層(GDL)を配置している。膜電極接合体はアノード電極(陽極)とカソード電極(陰極)とで電解質膜を挟み込んだ構造物であり、セパレータは水素と酸素の流路を形成している。
【0004】
このような燃料電池セルは、セパレータに形成した流路を利用し、アノード電極には水素を、カソード電極には酸素を供給する。これによって水の電気分解の逆の電気化学反応によって発電が行なわれる。
【0005】
図11は、燃料電池セルとして提案されている構造の一例を示している。この燃料電池セル1は、シート状ガスケット取付部材2にガスケット3を固定したガスケット本体4を設け、ガスケット本体4と膜電極接合体5とを一対のセパレータ6(6a,6b)で挟み込んでいる。膜電極接合体5は、電解質膜7の両面に一対の電極8(8a,8b)を接合したもので、一対のガス拡散層9(9a,9b)を介して一対のセパレータ6に挟み込まれている。
【0006】
ガスケット本体4と膜電極接合体5とは接合され、一体化されている。ガスケット本体4と膜電極接合体5との接合は、シート状ガスケット取付部材2に対する電解質膜7の接着による。つまり膜電極接合体5の端面より電解質膜7を延出させ、接着剤によってシート状ガスケット取付部材2に接着する。これによってシート状ガスケット取付部材2と電解質膜7との間には、接着層10が形成される。接着層10を形成する接着剤としては、熱硬化性接着剤が用いられる。
【0007】
図11に示すような構造のものでは、ガスケット本体4と膜電極接合体5及びガス拡散層9とは別体であるため、両者の間には、どうしても隙間Gが発生してしまう。このため
図12に示すように、接着層10を形成する接着剤を硬化させる際の熱によって電解質膜7が線膨張し、隙間Gに入り込んでしまうことがある。隙間に入り込むことで電解質膜の変形や破損が発生してしまう。
【0008】
特許文献1、2には、ガスケットをシート状ガスケット取付部材に固定したような構造が開示されていない。このため
図11に示すような構造の燃料電池セルとは異なるが、樹脂枠あるいは板状シール部材とガス拡散層との間に隙間が生じること、この隙間を埋めることが記載されている。
【0009】
特許文献1には、「樹脂枠の内側端部と拡散層の外側端部との間に生じる隙間に、接着剤等の充填材を配置する」ことが示されている(文献1の段落[0006]参照)。
【0010】
特許文献2には、「板状シール部材を膜電極接合体に接着する際には、その隙間に接着剤を塗布する必要があった」と記載されている(文献2の段落[0004]参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【文献】特開2015-125925号公報
【文献】特開2017-152281号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
この出願の出願人は、シート状ガスケット取付部材にガスケットを固定し、さらに一対のうちの一方のガス拡散層を接合したガス拡散層一体ガスケットの製品化に取り組んでいる。この製品では、シート状ガスケット取付部材と一方のガス拡散層との接合が不可欠である。
【0013】
その一方で、シート状ガスケット取付部材とガス拡散層との間には隙間が発生し、電解質膜が隙間に入り込むことは前述したとおりである(
図11、
図12参照)。そこでシート状ガスケット取付部材とガス拡散層との間の隙間を充填材でふさぎ、この充填材によって両者を接合することが考えられる。
【0014】
このとき二つの部材を接合する場合の一般原則として、端面接合よりも面接合の方が高い強度を得られやすい。そこでシート状ガスケット取付部材と充填材とを面接合することが考えられるが、この場合には製品の厚みが厚くなる。燃料電池セルを多数積層する燃料電池の構造を考慮すると、製品の厚みが厚くなることは望ましくなく、何らかの解決策が求められる。
【0015】
本発明の課題は、ガスケットを固定したシート状ガスケット取付部材とガス拡散層とを接合したガス拡散層一体ガスケットの厚みを薄くすることである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
ガス拡散層一体ガスケットの一態様は、一対のガス拡散層に挟まれた膜電極接合体を配置するための開口部を有するシート状ガスケット取付部材の一面に、前記開口部を取り囲むようにガスケットを固定したガスケット本体と、前記開口部内に配置され、前記開口部の端縁に隙間を空けて対面する一対のうちの一方の前記ガス拡散層と、前記開口部の端縁に設けられ、前記一方のガス拡散層の方向に向けて凹凸をなす凹凸形状を有する接合部と、平行に並列された前記シート状ガスケット取付部材と前記一方のガス拡散層との間の前記隙間に介在して両者を端面接合する弾性を有する隙間埋め部材と、を備え、前記シート状ガスケット取付部材と前記一方のガス拡散層と前記隙間埋め部材とは同一面内に配置され、前記隙間は、前記隙間埋め部材によって埋められている。
【0017】
燃料電池セル用部材の一態様は、上記ガス拡散層一体ガスケットと、電解質膜とこの電解質膜を両面から挟み込む一対の電極とを有し、一対のうちの一方の前記電極を前記ガス拡散層に積層させ、前記電解質膜を延出させて前記隙間埋め部材に接着して固定した膜電極接合体と、もう一方の前記電極に積層したもう一方の前記ガス拡散層と、を備える。
【発明の効果】
【0018】
接合部の凹凸形状によって接合強度を高めることができるので、シート状ガスケット取付部材と隙間埋め部材とを端面接合することができ、これによってガス拡散層一体ガスケット、及びこれを用いた燃料電池セル用部材の厚みを薄くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】実施の一例として、燃料電池部材(セパレータを取り外して示す燃料電池セル)を示す平面図。
【
図2】燃料電池セルにおける各部の積層構造を示す縦断正面図。
【
図3】シート状ガスケット取付部材にガスケットを固定したガスケット本体の平面図。
【
図7】(a)は
図6中のB-B線断面図、(b)は
図6中のC-C線断面図。
【
図8】シート状ガスケット取付部材の変形例を示す平面図。
【
図9】シート状ガスケット取付部材の別の変形例を示す平面図。
【
図10】シート状ガスケット取付部材のさらに別の変形例を示す平面図。
【
図11】従来の一例として、燃料電池セルにおける各部の積層構造を示す縦断正面図。
【
図12】
図11に例示する燃料電池セルにおいて生ずる可能性がある電解質膜の破損という現象を説明するために示す、燃料電池セルの縦断正面図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
実施の一形態を
図1ないし
図10に基づいて説明する。本実施の形態は、ガス拡散層一体ガスケット101の一例であり、このガス拡散層一体ガスケット101を用いた燃料電池セル201の一例である。
【0021】
図1及び
図2に示すように、燃料電池セル201は、矩形形状をしたガスケット本体111の中央部分に設けられた開口部112に、一対のガス拡散層131(131a,131b)に挟まれた膜電極接合体151を配置している。こうして構成されたものは燃料電池セル用部材211であり、この燃料電池セル用部材211を一対のセパレータ171(171a,171b)で挟み込んで固定することによって、燃料電池セル201となる。
【0022】
図3に示すように、ガスケット本体111は、矩形形状をしたシート状ガスケット取付部材113を基材として、このシート状ガスケット取付部材113にガスケット114を固定した構造のものである。
【0023】
シート状ガスケット取付部材113は、前述した開口部112を中央部分に有し、四隅に四個の流通孔115を有している。これらの流通孔115は、燃料電池セル201が流体を流通させるために有するマニフォールド231をなす(
図1参照)。
【0024】
このようなシート状ガスケット取付部材113は、例えばポリプロピレン(PP)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミド(PI)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、発泡スチレン(PSP)などを材料として形成されている。
【0025】
ガスケット114は、シート状ガスケット取付部材113の周縁近傍を取り囲み、さらに四個の流通孔115を取り囲むように配置されている。したがって開口部112及び四個の流通孔115は、ガスケット114によってシール可能になっている。このようなガスケット114は、
図4に示すように、基部114aとこの基部114aから三角形状に隆起する隆起部114bとを有する断面形状を有しており、さらに後述する隙間埋め部材301を一体に成形している。隙間埋め部材301は、開口部112の内縁側から内側に飛び出す位置まで延出し、一方のガス拡散層131b(
図2、
図6、
図7(a)(b)参照)に接合している。
図3は、隙間埋め部材301を一点鎖線で表記している。
【0026】
このようなガスケット114は、例えばシリコーンゴム(VMQ)、フッ素ゴム(FKM)、エチレンプロピレンゴム(EPDM)などを材料として形成されている。
【0027】
図5に示すように、シート状ガスケット取付部材113が有する開口部112の端縁は、凹凸形状を有する接合部116になっている。接合部116が有する凹凸形状は、開口部112の端縁に位置する間口117側よりも奥側の方が幅広の形状を有している。つまり間口117に開口する入口開口118は開口部112の端縁と直交する方向に延び、円形に設けられた奥側開口119に連絡している。奥側開口119の直径は、入口開口118の幅よりも大きくされている。これによって接合部116が有する凹凸形状は、入口開口118側よりも奥側の方が幅広になる形状を与えられている。
【0028】
図6に示すように、ガスケット114を固定したシート状ガスケット取付部材113とガス拡散層131aとは、隙間埋め部材301を介して接合している。隙間埋め部材301は、凹凸形状をなす接合部116の入口開口118及び奥側開口119の内部に完全に充填されている。
【0029】
図7(a)は、入口開口118及び奥側開口119が設けられていない領域で断面にした
図6中のB―B線断面図である。
【0030】
図7(b)は、入口開口118及び奥側開口119が設けられている領域で断面にした
図6中のC―C線断面図である。
【0031】
図7(a)(b)に示すいずれの領域においても、シート状ガスケット取付部材113と、ガス拡散層131bと、隙間埋め部材301とは同一面内に配置されている。このときこれらの各部は同じ厚みになっている。したがってこれらの三つの部材はそれぞれ、端面接合のみによって連結されている。
【0032】
燃料電池セル201は、
図7(a)(b)に示すガス拡散層一体ガスケット101をガスケット本体として、このガスケット本体に各層をなす複数の部材を積層した積層構造をなしている。
【0033】
このような構成のガス拡散層一体ガスケット101を製造するには、図示しない金型内にシート状ガスケット取付部材113と一方のガス拡散層131bとをセットし、例えば射出形成によってガスケット114及び隙間埋め部材301を一体的に成形する。このときガスケット114と隙間埋め部材301とは、同じ材料によって成形される。シート状ガスケット取付部材113とガス拡散層131bとは隙間埋め部材301に加硫接着された状態となり、互いに接合される。
【0034】
図2に示すように、燃料電池セル201は、ガス拡散層一体ガスケット101をガスケット本体として、これに膜電極接合体151を積層し、一対のうちのもう一方のガス拡散層131aをさらに積層して燃料電池セル用部材211を形成している。
【0035】
膜電極接合体151は、電解質膜152と、この電解質膜152を両面から挟み込む一対の電極153(153a,153b)とを有している。電解質膜152は、一対の電極153の端面から飛び出すようにして延出し、隙間埋め部材301に接着されて固定されている。したがって隙間埋め部材301と電解質膜152の端部との間には、接着層154が形成されている。
【0036】
このような構成において、ガスケット本体111と膜電極接合体151及びガス拡散層131(131a,131b)とは別体であるため、両者の間には、どうしても隙間Gが発生する。このため接着層154を形成する接着剤や、スタッキングした個々の燃料電池セル1を固定する接着剤(図示せず)を硬化させる際の熱によって電解質膜7が線膨張し、隙間Gに入り込んでしまうことがある。隙間Gに電解質膜7が入り込んだ場合、例えばスタッキングに際して燃料電池セル1に加わる面圧によってシート状ガスケット取付部材2が変形し、隙間Gの間隔が狭まるなどした場合、電解質膜7が破損する可能性がある。
【0037】
これに対して本実施の形態によれば、隙間Gが隙間埋め部材301によって埋められるため、ここに入り込むことによる電解質膜152の破損を確実に防止し、その保護を図ることができる。
【0038】
シート状ガスケット取付部材113の接合部116は、凹凸形状をなしている。このため隙間埋め部材301と接合したとき、その接合状態が強固になる。本実施の形態の接合部116が有する凹凸形状は、入口開口118側よりも奥側の方が幅広になる形状を与えられている。この形状は、シート状ガスケット取付部材113と隙間埋め部材301との接合状態をさらに強固にする。その結果シート状ガスケット取付部材113と隙間埋め部材301とは、端面接合のみによって接合することが可能になる。
【0039】
隙間埋め部材301は、ガス拡散層131bとも端面接合している。
【0040】
こうしてシート状ガスケット取付部材113とガス拡散層131bと隙間埋め部材301とがすべて端面接合した結果、厚みの薄いガス拡散層一体ガスケット101を得ることができる。
【0041】
ガス拡散層一体ガスケット101の厚みが薄いということは、これに膜電極接合体151ともう一方のガス拡散層131aとを積層して形成される燃料電池セル用部材211の厚みも薄くなるため、燃料電池セル201それ自体の厚みを薄くすることにつながる。燃料電池を構成する燃料電池スタックは、燃料電池セル201を多数積層して構成されるため、厚みの薄い燃料電池セル201は、燃料電池スタックの小型化に大きな貢献をもたらすことになる。
【0042】
[変形例]
実施に際しては、各種の変形や変更が可能である。
【0043】
例えば
図8に示すように、シート状ガスケット取付部材113の端縁に設けられた接合部116の凹凸形状は、入口開口118と奥側開口119とがストレートになった矩形形状であってもよい。
図8に示す構成例では、開口部112の端縁と直交する方向に延びる入口開口118はそのまま奥側開口119となっている。
【0044】
図9に示すように、接合部116の凹凸形状は、半円形形状であってもよい。この構成例の凹凸形状は、入口開口118からすぐに半円形になり、円の奥側で奥側開口119となる。
【0045】
図10に示すように、接合部116の凹凸形状は、間口117側よりも奥側の方が幅広の形状を有している矩形形状であってもよい。この構成例の凹凸形状は、入口開口118からテーパー状に幅を広げるように延び、一番奥で最大幅となるような形状を奥側開口119に与えている。この構成例の場合も
図5及び
図6に示した接合部116の凹凸形状と同様に、
図8及び
図9に示す構成例と比較して、シート状ガスケット取付部材113と隙間埋め部材301との接合強度をより高めることが可能となる。
【0046】
さらにシート状ガスケット取付部材113、ガスケット114、及び隙間埋め部材301については、上記各実施の形態で例示した材料に限らず、これらを他の材料によって形成するようにしてもよい。ガス拡散層一体ガスケット101の製造方法についても、上記各実施の形態で示した製造方法に限定されず、各種の製造方法を採用することが可能である。
【0047】
その他、実施に際しては、あらゆる変更や変形が可能である。
【符号の説明】
【0048】
101 ガス拡散層一体ガスケット
111 ガスケット本体
112 開口部
113 シート状ガスケット取付部材
114 ガスケット
115 流通孔
116 接合部
117 間口
118 入口開口
119 奥側開口
131(131a,131b) ガス拡散層
151 膜電極接合体
152 電解質膜
153(153a,153b) 電極
154 接着層
171(171a,171b) セパレータ
201 燃料電池セル
211 燃料電池セル用部材
231 マニフォールド
301 隙間埋め部材