(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-25
(45)【発行日】2023-02-02
(54)【発明の名称】ウィングレットエジェクタ構成
(51)【国際特許分類】
B64D 33/04 20060101AFI20230126BHJP
B64D 27/18 20060101ALI20230126BHJP
【FI】
B64D33/04
B64D27/18
(21)【出願番号】P 2020519014
(86)(22)【出願日】2018-06-15
(86)【国際出願番号】 US2018037902
(87)【国際公開番号】W WO2018232340
(87)【国際公開日】2018-12-20
【審査請求日】2021-06-11
(32)【優先日】2017-06-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519447352
【氏名又は名称】ジェトップテラ,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】エヴレット,アンドレイ
【審査官】川村 健一
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/065859(WO,A2)
【文献】国際公開第2017/041018(WO,A1)
【文献】特開昭53-049612(JP,A)
【文献】特公昭47-049758(JP,B1)
【文献】特開平08-177628(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2006/0273197(US,A1)
【文献】米国特許第4666104(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0152324(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B64D 33/04
B64D 27/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両を推進させるためのエジェクタシステムであって、
拡散構造部と、
前記拡散構造部に連結されたダクトであって、前記ダクトは、貫通して形成された開口部を有する壁を備え、前記開口部は、前記車両によって生成される一次流体を前記拡散構造部に導入するように構成されている、ダクトと、
前記開口部を通る前記一次流体の流れ内に配置されたエアフォイルと、
前記エアフォイルに接続され、前記エアフォイルを振動させるように構成された作動要素と、を備えるシステム。
【請求項2】
前記拡散構造部に連結され、前記車両にアクセス可能な二次流体を前記拡散構造部に導入するように構成された取込み構造部をさらに備え、前記拡散構造部は、推進流体が所定の調整可能速度で流出する出口構造部を備え、前記推進流体は、前記一次流体及び二次流体を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記エジェクタは、凸面をさらに備え、前記拡散構造部は前記凸面に連結され、前記ダクトは、前記凸面に連結され、前記一次流体を前記開口部を通して前記凸面に導入するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記エアフォイルは三角形である、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記凸面は複数の凹部を含む、請求項3に記載のシステム。
【請求項6】
前記取込み構造部は非対称形である、請求項2に記載のシステム。
【請求項7】
主本体と、
前記主本体に連結され、ガスストリームを生成するガスジェネレータと、
前記主本体に連結された拡散構造部と、
前記ガスジェネレータに連結されたダクトであって、前記ダクトは、貫通して形成された開口部を有する壁を備え、前記開口部は、前記ガスストリームを前記拡散構造部に導入するように構成されている、ダクトと、
前記開口部を通る前記ガスストリームの流れ内に配置されたエアフォイルと、
前記エアフォイルに接続され、前記エアフォイルを振動させるように構成された作動要素と、を備える車両。
【請求項8】
前記拡散構造部に連結され、前記車両にアクセス可能な二次流体を前記拡散構造部に導入するように構成された取込み構造部をさらに備え、前記拡散構造部は、推進流体が所定の調整可能速度で流出する出口構造部を備え、前記推進流体は、前記ガスストリーム及び二次流体を含む、請求項
7に記載の車両。
【請求項9】
前記エジェクタは、凸面をさらに備え、前記拡散構造部は前記凸面に連結され、前記ダクトは、前記凸面に連結され、前記ガスストリームを前記開口部を通して前記凸面に導入するように構成されている、請求項
7に記載の車両。
【請求項10】
前記エアフォイルは三角形である、請求項
7に記載の車両。
【請求項11】
前記凸面は複数の凹部を含む、請求項
9に記載の車両。
【請求項12】
前記取込み構造部は非対称形である、請求項
8に記載の車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
著作権告示
[0001] 本開示は、米国及び国際著作権法により保護される。(著作権)2017Jetoptera。無断転載禁止。本特許文書の開示の一部は、著作権保護の対象である題材を含む。著作権者は、特許商標局の特許ファイル又は記録に現れる通りであるならば、いかなる者による、特許文書又は特許開示の複製に異議を申し立てないが、そうでない場合、どんなものであろうと、すべての著作権を留保する。
【0002】
優先権主張
[0002] 本出願は、2017年6月16日に出願された米国特許出願第15/625,907号に対して優先権を主張し、その開示全体は、本明細書にすべて記載されているかのごとく、参照により本明細書に取り込まれるものとする。
【背景技術】
【0003】
[0003] ホバリング、垂直に離陸及び着陸できる航空機は、一般に、垂直離着陸(VTOL)航空機と呼ばれている。この分類には、固定翼航空機及びヘリコプタ、並びにチルト式電動ロータを有する航空機が含まれる。一部のVTOL航空機は、短距離離着陸(STOL)など、他のモードでも作動できる。VTOLは、V/STOL(垂直及び/又は短距離離着陸)の一部である。
【0004】
[0004] 説明の目的で、VTOL機能を有する現行の航空機の例は、F-35Lightningである。垂直揚力空気流をベクタリングする慣用方法は、単一の方向に旋回できるノズルの使用を含み、これと一緒に、互いに90度に配置され、外部ノズルに設置された2組の平坦なフラッパ翼が使用される。F-35Lightningの推進システムは、同様に、タービンエンジンからのベクタードスラストと、垂直配向揚力ファンとの組み合わせを使用して、垂直揚力を提供する。揚力ファンは、コックピットの後ろの、上方及び下方の観音開きドアを有する区画内に設置されている。エンジンは、スラストを水平から垂直の前方だけに偏向させることができる3軸受旋回ノズルを通して排気する。ロール制御ダクトは、各翼に延在し、エンジンファンからの空気とともに、スラストを供給される。ピッチ制御は、揚力ファン/エンジンスラスト分割を介して、影響を受ける。ヨー制御は、エンジン旋回ノズルのヨー運動を通して行われる。ロール制御は、2つのロール制御ダクトの端部にある開口部をさまざまに開閉することにより提供される。揚力ファンは、前方及び後部方向におけるスラスト偏向を提供するための、伸縮自在「D」字形ノズルを有する。Dノズルは、出口開口部に固定羽根を有する。
【0005】
[0005] 航空機又はドローンの設計は、より一般的には、その推進要素と、それらの要素が統合される機体とから構成される。通常、航空機の推進デバイスは、ターボジェット、ターボファン、ターボプロップ若しくはターボシャフト、ピストンエンジン、又はプロペラを備えた電気モータであり得る。小型の無人空中車両(UAV)の推進システム(プロパルサ)は、通常、1つ又はいくつかのプロペラへのシャフトを介して力を提供する、ピストンエンジン又は電気モータである。より大型の航空機のプロパルサは、有人であろうと無人であろうと、従来から、ジェットエンジン又はターボプロップである。プロパルサは、一般に、航空機の胴体又は本体又は翼に、力を航空機に伝達しかつ負荷に持ちこたえることができるパイロン又はストラットを介して、取り付けられている。出てくる空気とガスとの混合ジェット(ジェット流出流)は、ジェット流出流の流れとは反対の方向に、航空機を推進させるものである。
【0006】
[0006] 通常、大きなプロペラの空気ストリーム流出流は、水平飛行における揚力目的には使用されず、従って、今日存在する用途のいくつか(すなわちBell Boeing V-22Osprey)におけるように旋回しない限り、有意な量の運動エネルギーが航空機の利益に利用されない。むしろ、ほとんどの既存の航空機における揚力は、翼と尾部とによって作り出される。さらに、Ospreyに見られるそれら特定のVTOL用途(例えば、水平飛行への移行の間の離陸)においてさえ、プロペラ自体によって惹起される揚力は、水平飛行の間は最小であり、揚力のほとんどは、それでも、翼に由来する。
【0007】
[0007] 航空機において揚力を作り出す最新の技術は、翼と、一般的にエアフォイルである翼要素との上に高速空気流を生成することである。エアフォイルは、エアフォイルの前縁から尾縁まで、主に軸方向に延在する翼弦線によって特徴付けられる。入射空気流と翼弦線との間に形成されるアタック角に基づき、かつエアフォイル揚力生成の原理に従い、より低圧の空気は、吸引(上方)側を流れ、かつ逆に、ベルヌーイの法則により、より低速の側(圧力側)よりもより高速で移動する。航空機の対気速度が小さいほど、揚力は小さく、離陸時を含め、より大きな翼表面積又はより大きな入射角が必要とされる。
【0008】
[0008] 大型のUAVもこの法則について例外ではない。揚力は、適切なアタック角、翼弦線、翼長、及び反り曲線をもって翼エアフォイルを設計することにより、生成される。フラップ、スロット及び他の多くのデバイスが、翼の揚力係数及び表面積を増大することにより、揚力を最大化するのに使用される他の慣用ツールであるが、航空機の対気速度に対応する揚力を生成する。(面積(S)及び揚力係数(CL)を増大することにより、式L=1/2ρV2SCLに従い、同様の量の揚力が、より小さな航空機対気速度(V0)で生成されることが可能になるが、ただし、より多くの抗力及び重量を代償とする。)これらの現行技術はまた、強い横風の条件下では効率が有意に落ちて、うまく実行されない。
【0009】
[0009] より小型のUAVは、ほぼ間違いなく、プロペラによって生成されるスラストを使用して車両を上昇させるが、現行技術は、電気モータの速度の制御に完全に依存しており、より小型のUAVは、スラスト及び揚力を生成するためにモータを旋回させる、又はプロペラを傾斜させることにより水平飛行に移行する機能を有する場合もあるし、有さない場合もある。さらに、これらの推進要素を使用するより小型のUAVは、バッテリ、電力密度、及びホバリングには効率的であるが水平飛行には非効率であり得、ブレードの高速運動先端に起因する、動作の際の困難及び危険を惹起し得る、大きなプロペラに関わる非効率性を抱えている。現行のほとんどのクアッドコプター及び他の電動空中車両は、電気モータシステム及びバッテリの重量がすでに車両の重量の70%を優に超えているので、極めて短時間の飛行ができるのみで、大きな荷物を持ち上げること、又は運搬することはできない。ジェット燃料、又は輸送に典型的に使用される他の任意の炭化水素燃料を使用する同様の車両は、少なくとも1桁の大きさだけ、より多くの使用可能燃料を搭載する。これは、バッテリシステムと比較したときの、炭化水素燃料のはるかに高い燃料密度(少なくとも1桁の大きさだけ)と、炭化水素燃料ベースのシステムの重量対全車両重量の比がより小さいこととによって、説明され得る。
【発明の概要】
【0010】
[0010] 従って、航空機、特にUAV及び所定の有人空中車両において、増強された効率、改良された機能、及び他の技術的長所が必要である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】エジェクタの上半分と、内部流内の速度及び温度の分布とを示す、本発明の1つの実施形態の断面図である。
【
図2】一実施形態に従う、
図1のエジェクタの表面の特徴を示す。
【
図3】1つ以上の実施形態に従う、取込み構造部の部分斜視図を示す。
【
図4】1つ以上の実施形態に従う、取込み構造部の部分斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[0014] 本出願は、本発明の1つ以上の実施形態を説明することを意図する。「あらねばならない」、「あろう」などの絶対名辞の使用、並びに特定の数量は、そのような実施形態の1つ以上に適用可能であるが、必ずしもすべてのそのような実施形態に適用可能であるわけではないと解釈されることが理解される。従って、本発明の実施形態は、そのような絶対名辞に即して説明された1つ以上の特徴又は機能を省略し得るし、又はその変更を包含し得る。加えて、本出願における見出しは、参照のためのみであり、本発明の意味又は解釈にいかようにも影響しない。
【0013】
[0015] 本発明の1つの実施形態は、周囲空気のエントレインメント及び加速のために流体工学を利用し、(ガスジェネレータからプロパルサに供給された)高圧ガスと同伴周囲空気との混合物の高速ジェット流出流を送達するプロパルサを含む。本質的に、この目的は、ガスを凸面に隣接して排出することにより達成される。凸面は、1936年9月1日にHenri Coandaに発行された米国特許第2,052,869号に記載のコアンダ効果の利益を享受する、いわゆるコアンダ面である。原理的には、コアンダ効果とは、壁の湾曲の方向がジェットの軸から遠ざかっている場合でも、ジェット放出されたガス又は液体が壁の輪郭近くを進行するという傾向である。1つ以上の実施形態を参照して本明細書で検討される凸形コアンダ面は、任意の特定の材料からなる必要はない。
【0014】
[0016]
図1は、非限定的な例では、UAV又は飛行機などの有人空中車両などの車両(図示なし)に装着され得るエジェクタ200の上半分の断面図を示す。プレナム211などのダクトには、例えば、車両によって採用され得る燃焼ベースのエンジンから、周囲より高温の空気(すなわち、加圧原動力ガスストリーム)が供給される。矢印600で示されたこの加圧原動力ガスストリームは、一次ノズル203などの少なくとも1つの導管を介して、エジェクタ200の内部へ導入される。より具体的には、一次ノズル203は、原動力流体ストリーム600を、凸形コアンダ面204上で直接、壁面噴流として、所望される所定の可変速度に加速するように構成されている。加えて、一次ノズル203は、調整可能な容積の流体ストリーム600を提供する。この壁面噴流は、次いで、取込み構造部206を通して、静止しているか又は矢印1で示された方向から非ゼロの速度でエジェクタ200に近づきつつある、矢印1で示された周囲空気などの二次流体を同伴させることに役立つ。さまざまな実施形態において、ノズル203は、アレイ状に、かつ湾曲配向、らせん形配向、及び/又はジグザグ形配向に構成され得る。
【0015】
[0017] ストリーム600と空気1との混合物は、エジェクタ200ののどセクション225で完全に軸方向に移動し得る。拡散部210などの拡散構造部内での拡散を通して、混合及び平滑化プロセスが継続し、エジェクタ200の軸方向における温度(800)及び速度(700)の分布は、のどセクション225で存在した高値及び低値をもはや有さず、しかし、拡散部210の終端部100でより均一になる。ストリーム600と空気1との混合物が終端部100の出口平面に近づくと、温度分布及び速度分布はほぼ均一となる。特に、混合物の温度は、十分に低くて、翼又は制御表面などのエアフォイルに向かって方向付けられる。
【0016】
[0018] 一実施形態では、
図2に最もよく示されているように、V字形の渦巻き生成用二次ノズル205が、通常の長方形の一次ノズル203と比較して、互い違いに配置されており、流体ストリームの一団の残りが一瞬ののちにノズル203によって注入される前に、全流体ストリーム600の少なくとも25%を注入する。ノズル203に先立つこのノズル205による注入は、エジェクタ200のパフォーマンスを有意に高めるのに十分な、より高いエントレインメント率をもたらす。二次ノズル205は、せん断層を介して二次流のより好ましいエントレインメントを導入し、一次ノズル203に対して、軸方向及び周方向の両方で互い違いに配置されている。
【0017】
[0019] 一次ノズル203は、一次ノズル203の構造部の最も内側の側部の中間点に接続された支持脚部227が備えられた、デルタ翼構造部226などのエアフォイルを含み得、デルタ翼構造部の頂点は、エントレインメントを最大化するために流体ストリーム600の流れとは反対に向いている。これは、ひいては、デルタ翼226の中心に向かって、反対の方向の2つの渦巻きであって、ノズル205から生じた、すでに同伴した一次流体流及び二次流体流の混合物を、一次ノズル203の両側から強く同伴させる2つの渦巻きを生成する。支持脚部227は、一実施形態では、構造部226を振動させることができる作動要素として役立ち得る。
【0018】
[0020] 加えて、一実施形態は、コアンダ面204上に配置されたディンプル221などの要素を介して、流れ分離遅延に対して表面を改善する。ディンプル221は、流れの分離を防止し、エジェクタ200のパフォーマンスを有意に増強する。加えて、拡散部210(
図1を参照)の表面は、ディンプル222及び/又は境界層の分離を遅延又は防止する他の要素も含み得る。
【0019】
[0021] 本発明の他の実施形態は、エントレインメントと、ノズル203を通して生成された流れの付着とを増強するために、デルタ翼226とは異なる構造部を採用し得る。
【0020】
[0022] 例えば、1つのアプローチは、高速での分離傾向がより大きい表面204を冷却するために、低温の流体が入手可能とされる熱泳動を採用し得る。表面204のいくつかの領域を冷却することにより、高温の原動力流体を、熱泳動の力を通して、表面204の低温の部分に向かって迂回させる。1つの実施形態では、ガスジェネレータとして作用するジェットエンジンの圧縮器排出からの抽気が、分離が発生した高温スポットの冷却を可能にする、エジェクタ200の内部チャネルシステム(図示なし)に向かって送られる。典型的な温度差は、100Fの未冷却から500Fである(ノズル203の高温ストリーム温度は1200であり、壁の温度は700Fまで下げられる)。
【0021】
[0023] 別のアプローチは、表面204に埋め込まれた要素(図示なし)が、流体付着を増強しかつ分離を遅延又は排除する局所電場を生成する電気泳動を採用し得る。このような要素のための電流源は、バッテリ、又は車両の主ガスジェネレータに連結されたジェネレータによって提供され得る。
【0022】
[0024] 別のアプローチは、電場を使用するように、電気泳動に類似の方法でプラズマを採用し得るが、ただしこの場合、エネルギー集約度の低い高度で作用する。特別に配置された要素(図示なし)は、付着を増強し、かつ分離を排除し得る。
【0023】
[0025] さらに別のアプローチは、ノズル203の高さを機械的に小さく又は大きくし得る。壁の高さを小さくすることにより、局所速度を増大することが可能である。それは、高温の流れがプレナムからノズル203へ案内される個々のチャネルの入口部分を湾曲させ、流れをそのように操作することにより、達成され得る。
【0024】
[0026] 一実施形態では、取込み構造部206は、構成において円形であり得る。しかしながら、さまざまな実施形態で、
図3及び
図4に最もよく示されているように、取込み構造部206は、非円形で、かつ、実際、非対称形であり得る(すなわち、取込み構造部を切断する少なくとも1つ、又は代わりに、任意の平面の両側で同一ではない)。例えば、
図3に示すように、取込み構造部206は、第1及び第2の対向縁部301、302を含むことができ、第2の対向縁部は、第1の対向縁部に向かって突出する湾曲部分を含む。
図4に示すように、取込み構造部206は、第1及び第2の対向側縁部401、402を含むことができ、第1の対向側縁部は、第2の対向側縁部よりも大きな曲率半径を有する。
【0025】
[0027] 上記本文は、多くの異なる実施形態の詳細説明を記載しているが、保護の範囲は、以下の特許請求の範囲の文言によって規定されることを理解されたい。詳細説明は、例示のためのみと解釈され、考え得るすべての実施形態を記述することは、不可能でないにしても、実用的でないので、考え得るすべての実施形態を記載することはしない。多数の代替実施形態が、現行技術、又は本特許の出願日以降に開発された技術のいずれかを使用して、実施され得、それもまた、特許請求の範囲内にあろう。
【0026】
[0028] 従って、多くの変更及び変形が、本特許請求の趣旨及び範囲から逸脱することなく、本明細書に記載及び図示された技術及び構造部においてなされ得る。従って、本明細書に記載の方法及び装置は、説明のためのみであり、特許請求の範囲を制限しないことを理解されたい。